(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-09
(45)【発行日】2024-02-20
(54)【発明の名称】光学系およびそれを有する撮像装置
(51)【国際特許分類】
G02B 17/08 20060101AFI20240213BHJP
G02B 13/18 20060101ALI20240213BHJP
【FI】
G02B17/08
G02B13/18
(21)【出願番号】P 2020010204
(22)【出願日】2020-01-24
【審査請求日】2022-12-15
(73)【特許権者】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100110412
【氏名又は名称】藤元 亮輔
(74)【代理人】
【識別番号】100104628
【氏名又は名称】水本 敦也
(74)【代理人】
【識別番号】100121614
【氏名又は名称】平山 倫也
(72)【発明者】
【氏名】小林 加奈
【審査官】殿岡 雅仁
(56)【参考文献】
【文献】特開2009-098600(JP,A)
【文献】特開2006-220603(JP,A)
【文献】特開2000-004383(JP,A)
【文献】国際公開第2019/216017(WO,A1)
【文献】特開2011-186480(JP,A)
【文献】米国特許第05631778(US,A)
【文献】特開2017-111442(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02B 9/00 - 17/08
G02B 21/02 - 21/04
G02B 25/00 - 25/04
G03B 35/00 - 37/06
H04N 5/222 - 5/257
H04N 23/00
H04N 23/40 - 23/76
H04N 23/90 - 23/959
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
物体側から入射した光が通る順に配置された前群と後群とからなる光学系であって、
前記前群は、入射部、第1反射面、第2反射面、第3反射面、および射出部を有し、
前記入射部、前記第1から第3反射面、および前記射出部は、中心軸の周りに回転対称であり、かつ屈折率が1より大きい透明媒体に設けられ、
前記後群は、前記中心軸の周りに回転対称であり、かつ前記後群に入射する光を屈折する屈折光学系であり、
前記後群は、前記中心軸と同軸に配置された開口絞りを有し、
前記入射部からの入射光は、前記中心軸と交差して前記第1反射面に入射し、
前記第1反射面からの反射光は、前記中心軸と交差して、前記第2反射面に入射し、
前記第2反射面からの反射光は、前記第3反射面に入射することを特徴とする光学系。
【請求項2】
前記第3反射面からの反射光は、前記射出部から出射することを特徴とする請求項1に記載の光学系。
【請求項3】
基準軸光線が前記入射部に入射してから前記第1反射面に到達するまでにたどる距離をA、前記基準軸光線が前記入射部に入射してから前記射出部に到達するまでにたどる距離をBとするとき、
0.01<A/B<0.37
なる条件式を満足することを特徴とする請求項1
または2に記載の光学系。
【請求項4】
前記光学系の最大径をD、イメージサークルをDrとするとき、
0.01<D/Dr<5.80
なる条件式を満足することを特徴とする請求項1乃至
3の何れか一項に記載の光学系。
【請求項5】
前記中心軸をY軸、前記中心軸と垂直で、互いに直交する第1軸および第2軸をそれぞれ、X軸およびZ軸とするとき、X-Y断面における前記光学系の焦点距離をfx-y、前記後群の焦点距離をfL2とするとき、
0.05<|fx-y/fL2|<5.00
なる条件式を満足することを特徴とする請求項
1乃至4の何れか一項に記載の光学系。
【請求項6】
前記中心軸をY軸、前記中心軸と垂直で、互いに直交する第1軸および第2軸をそれぞれ、X軸およびZ軸とするとき、Z-X断面における前記光学系の焦点距離をfz-x、前記後群の焦点距離をfL2とするとき、
0.05<|fz-x/fL2|<5.00
なる条件式を満足することを特徴とする請求項
1乃至5の何れか一項に記載の光学系。
【請求項7】
前記第2反射面の基準軸光線と交差する位置は、前記第1反射面の前記基準軸光線と交差する位置より像側であることを特徴とする請求項1乃至
6の何れか一項に記載の光学系。
【請求項8】
前記第1反射面の基準軸光線と交差する位置は、前記射出部に反射光を入射させる反射面の前記基準軸光線と交差する位置より像側であることを特徴とする請求項1乃至
7の何れか一項に記載の光学系。
【請求項9】
前記入射部は、前記中心軸に平行な方向において、前記第1反射面と前記射出部に反射光を入射させる反射面との間に配置されることを特徴とする請求項1乃至
8の何れか一項に記載の光学系。
【請求項10】
前記入射部に入射する光は、像面の前記中心軸から外れた位置に円環状に結像することを特徴とする請求項1乃至
9の何れか一項に記載の光学系。
【請求項11】
前記入射部、前記第1から第3反射面、および前記射出部のうち少なくとも一つは、奇数次項を含む任意形状の線分を前記中心軸の周りで回転させて形成される自由曲面を有することを特徴とする請求項1乃至1
0の何れか一項に記載の光学系。
【請求項12】
前記中心軸をY軸、前記中心軸と垂直で、互いに直交する第1軸および第2軸をそれぞれ、X軸およびZ軸とするとき、X-Y断面における中間結像回数はZ-X断面における中間結像回数と異なることを特徴とする請求項1乃至1
1の何れか一項に記載の光学系。
【請求項13】
前記中心軸をY軸、前記中心軸と垂直で、互いに直交する第1軸および第2軸をそれぞれ、X軸およびZ軸とするとき、X-Y断面における前記光学系の焦点距離をfx-y、Z-X断面における前記光学系の焦点距離をfz-xとするとき、
0.35<|fx-y/fz-x|<1.20
なる条件式を満足することを特徴とする請求項1乃至1
2の何れか一項に記載の光学系。
【請求項14】
前記入射部は、屈折力を有することを特徴とする請求項1乃至1
3の何れか一項に記載の光学系。
【請求項15】
前記射出部は、屈折力を有することを特徴とする請求項1乃至
14の何れか一項に記載の光学系。
【請求項16】
基準軸光線が前記入射部に入射してから前記第1反射面に到達するまでにたどる距離をA、前記基準軸光線が前記入射部に入射してから前記射出部に到達するまでにたどる距離をBとするとき、
0.238≦A/B<0.30
なる条件式を満足することを特徴とする請求項1乃至15の何れか一項に記載の光学系。
【請求項17】
前記光学系の最大径をD、イメージサークルをDrとするとき、
3.00<D/Dr<5.20
なる条件式を満足することを特徴とする請求項1乃至16の何れか一項に記載の光学系。
【請求項18】
物体側から入射した光が通る順に配置された前群と後群とからなる光学系であって、
前記前群は、
入射部、第1反射面、第2反射面、第3反射面、および射出部を有し、
前記入射部、前記第1から第3反射面、および前記射出部は、中心軸の周りに回転対称であり、かつ屈折率が1より大きい透明媒体に設けられ、
前記後群は、前記中心軸の周りに回転対称であり、かつ前記後群に入射する光を屈折する屈折光学系であり、
前記後群は、前記中心軸と同軸に配置された開口絞りを有し、
前記第1反射面からの反射光は、前記第2反射面に入射し、
前記第2反射面からの反射光は、前記中心軸と交差して、前記第3反射面に入射し、
前記第3反射面からの反射光は、前記中心軸と交差して、前記射出部に入射することを特徴とする光学系。
【請求項19】
前記後群は、像側と反対側に凸面を向けた非球面レンズを有することを特徴とする請求項1乃至18の何れか一項に記載の光学系。
【請求項20】
請求項1乃至
19の何れか一項に記載の光学系と、
該光学系によって形成される像を受光する撮像素子とを有する撮像装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光学系に関し、デジタルビデオカメラ、デジタルスチルカメラ、放送用カメラ、デジタルシネマ、投写装置等に好適なものである。
【背景技術】
【0002】
従来、360°全方位(全周)の画像を得るための撮像光学系として、中心軸の周りに回転対称な複数の反射面を有する反射光学系が知られている。
【0003】
特許文献1には、中心軸の周りで回転対称な2面の反射面と2面の透過面を有する透明媒体を備える光学系が開示されている。特許文献1の光学系では、第1透過面から透明媒体に入射する光は、第1反射面で像側と反対側に反射され、第2反射面で像側に反射され、中心軸と交差し、第2透過面を経て透明媒体から射出される。
【0004】
特許文献2には、中心軸の周りで回転対称な3面の反射面と2面の透過面を有する透明媒体を備える光学系が開示されている。特許文献2の光学系では、第1透過面から透明媒体に入射する光は、第1反射面で像側に反射され、第2反射面で像側と反対側に反射され、第3反射面で像側に反射され、第2透過面を経て透明媒体から射出される。このような光路は、中心軸に対して片側のみで構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2010-250253号公報
【文献】特開2006-259660号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
近年、撮像装置では、小型化が求められるとともに高画質化が求められている。高画質な画像を得るために、大型撮像素子に対応した光学系の構築が必要である。大型撮像素子に対応させた光学系として特許文献1,2の光学系を使用した場合、透明媒体が大型化してしまうため光学系の小型化が困難となる。また、特許文献2の光学系は、中心軸近傍に空洞を構成する必要があるため、加工が困難となる。
【0007】
光学系の小型化を図りつつ、360°全方位にわたって高い光学性能を得るためには、中心軸に対して回転対称な反射面を適切に配置することや、反射面、入射部、射出部のパワーを適切に設定することが必要である。
【0008】
本発明は、小型かつ高画質で360°全方位の画像が得られる光学系およびそれを有する撮像装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一側面としての光学系は、物体側から入射した光が通る順に配置された前群と後群とからなる光学系であって、前群は、入射部、第1反射面、第2反射面、第3反射面、および射出部を有し、入射部、第1から第3反射面、および射出部は、中心軸の周りに回転対称であり、かつ屈折率が1より大きい透明媒体に設けられ、後群は、中心軸の周りに回転対称であり、かつ後群に入射する光を屈折する屈折光学系であり、後群は、中心軸と同軸に配置された開口絞りを有し、入射部からの入射光は、中心軸と交差して第1反射面に入射し、第1反射面からの反射光は、中心軸と交差して、第2反射面に入射し、第2反射面からの反射光は、第3反射面に入射することを特徴とする。
【0010】
本発明の他の側面としての光学系は、物体側から入射した光が通る順に配置された前群と後群とからなる光学系であって、前群は、入射部、第1反射面、第2反射面、第3反射面、および射出部を有し、入射部、第1から第3反射面、および射出部は、中心軸の周りに回転対称であり、かつ屈折率が1より大きい透明媒体に設けられ、後群は、中心軸の周りに回転対称であり、かつ後群に入射する光を屈折する屈折光学系であり、後群は、中心軸と同軸に配置された開口絞りを有し、第1反射面からの反射光は、第2反射面に入射し、第2反射面からの反射光は、中心軸と交差して、第3反射面に入射し、第3反射面からの反射光は、中心軸と交差して、射出部に入射することを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、小型かつ高画質で360°全方位の画像が得られる光学系およびそれを有する撮像装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本発明の実施形態に係る光学系を説明するための図である。
【
図3】実施例1の光学系の無限遠合焦時のX-Y断面図である。
【
図4】実施例1の光学系の無限遠合焦時の横収差図である。
【
図5】実施例2の光学系の無限遠合焦時のX-Y断面図である。
【
図6】実施例2の光学系の無限遠合焦時の横収差図である。
【
図7】実施例3の光学系の無限遠合焦時のX-Y断面図である。
【
図8】実施例3の光学系の無限遠合焦時の横収差図である。
【
図9】実施例4の光学系の無限遠合焦時のX-Y断面図である。
【
図10】実施例4の光学系の無限遠合焦時の横収差図である。
【
図11】実施例5の光学系の無限遠合焦時のX-Y断面図である。
【
図12】実施例5の光学系の無限遠合焦時の横収差図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施例について、図面を参照しながら詳細に説明する。各図において、同一の部材については同一の参照番号を付し、重複する説明は省略する。
【0014】
図1は、本発明の実施形態に係る光学系OLを説明するための図である。各実施例の光学系OLは、デジタルビデオカメラ、デジタルスチルカメラ、放送用カメラ、銀塩フィルム用カメラ、監視用カメラ等の撮像装置に用いられる光学系である。また、各実施例の光学系OLは、投写装置(プロジェクタ)用の投写光学系として用いることもできる。すなわち、光学系OLは、360°全方位の画角を有する画像を像面IPに結像させるか、像面IPに配置された画像を360°全方位の画角に投影する。
【0015】
本実施形態では、光学系OLの中心軸OAの方向をY軸方向、
図1の紙面内をX-Y平面とする。
図1において、X軸方向の負側が拡大側(物体側)で、Y軸方向の負側が縮小側(像側)である。アスペクト比を持つCMOS等のセンサに結像する光学系OLでは例えば、中心軸OAと垂直で、像面IPの長辺方向に平行な軸をX軸、中心軸OAと垂直で、像面IPの短辺方向に平行な軸をZ軸とする。像面IPが正方形である場合、像面IP上においてX軸とZ軸が互いに直交するように、X軸およびZ軸を任意に定義することが可能である。入射部T1にX軸と平行に入射する(X-Y断面において垂直画角0°で入射する)光線の主光線(基準軸光線)OBを延長し、中心軸OAと垂直に交差する点を光学系OLの原点Oとする。
【0016】
SPは、開放Fナンバー(Fno)の光束を決定(制限)する開口絞りである。開口絞りSPを設けることで、Z-X断面において、フレア光が入射することを防ぐことが可能となり高画質化が容易となる。像面IPは、各実施例の光学系をデジタルスチルカメラやデジタルビデオカメラの撮影光学系として使用する際にはCCDセンサやCMOSセンサ等の撮影光学系によって形成される像を受光する固体撮像素子(光電変換素子)の撮像面が配置される。各実施例の光学系を銀塩フィルム用カメラの撮影光学系として使用する際には像面IPにはフィルム面に相当する感光面が置かれる。
【0017】
各実施例の光学系OLは、入射部T1、第1反射面R1、第2反射面R2、第3反射面R3、および射出部T2を有する前群L1を有する。前群L1は、ガラス材料又は樹脂材料を用いた透明媒体か、内部に所定空間(空洞)を画定する殻体である。入射部T1は、中心軸OAの周りに回転対称である。また、第1から第3反射面、および射出部は、中心軸OAの周りに回転対称であることが好ましい。入射部T1からの入射光は、中心軸OAと交差して、第1反射面R1に入射する。第1反射面R1からの反射光は、中心軸OAと交差して、第2反射面R2に入射する。第2反射面R2からの反射光は、第3反射面R3に入射する。
【0018】
各実施例の光学系OLは、少なくとも3面の反射面を有し、光線の折り曲げ回数を増やすことで、2面の反射面を有する光学系と比べて、前群L1の小型化が容易となる。また、反射面のパワーを分散させることが可能となるため高画質化が容易となる。
【0019】
また、入射部T1からの入射光を中心軸OAと交差させて第1反射面R1に入射させ、第1反射面R1からの反射光を中心軸OAと交差させて第2反射面R2に入射させる。これにより、入射部T1から第1反射面R1までの距離を短縮することができ、光学系OLの小型化が容易となる。
【0020】
以上説明したように、入射部T1、複数の反射面、射出部T2、および光線の光路を適切に設定することで、光学系OLの小型化を図りつつ、360°全方位にわたって高い光学性能を得ることができる。
【0021】
各実施例の光学系OLは、主光線OBが入射部T1に入射してから第1反射面R1に到達するまでにたどる距離をA、主光線OBが入射部T1に入射してから射出部T2に到達するまでにたどる距離をBとするとき、以下の条件式(1)を満足することが好ましい。
【0022】
0.01<A/B<0.37 (1)
条件式(1)は、主光線OBが入射部T1に入射してから射出部T2に到達するまでにたどる距離Bに対する、主光線OBが入射部T1に入射してから第1反射面R1に到達するまでにたどる距離Aの比を規定している。主光線OBとは前述したように、入射部T1にX軸と平行に入射する(X-Y断面において垂直画角0°で入射する)光線の主光線である。条件式(1)の上限値を上回って入射部T1に入射してから第1反射面R1に到達するまでにたどる距離Aが長くなると、前群が大型化するため好ましくない。条件式(1)の下限値を下回ると、第1反射面R1のZ-X方向のパワーが強くなりすぎるため、非点収差の補正が困難になる。
【0023】
なお、条件式(1)の数値範囲を以下の条件式(1a)の数値範囲とすることが好ましい。
【0024】
0.05<A/B<0.36 (1a)
条件式(1a)を満足することにより、距離A,Bの比がより適切となり、光学系OLの小型化が容易となる。
【0025】
また、条件式(1)の数値範囲を以下の条件式(1b)の数値範囲とすることが更に好ましい。
【0026】
0.10<A/B<0.30 (1b)
各実施例の光学系OLは、光学系OLの最大径(前群L1の外径)をD、イメージサークルをDrとするとき、以下の条件式(2)を満足することが好ましい。
図2は、光学系OLの最大径Dの説明図である。X軸座標の最大値をDmaxとするとき、最大径Dは2×Dmaxと表される。
【0027】
0.01<D/Dr<5.80 (2)
条件式(2)は、イメージサークルDrに対する、光学系OLの最大径Dの比を規定している。条件式(2)の上限値を上回ると、前群が大型化するため好ましくない。条件式(2)の下限値を下回ると、Z-X方向のパワーが強くなりすぎるため、非点収差の補正が困難になる。
【0028】
なお、条件式(2)の数値範囲を以下の条件式(2a)の数値範囲とすることが好ましい。
【0029】
1.00<D/Dr<5.50 (2a)
条件式(2a)を満足することにより、イメージサークルDrと光学系OLの最大径Dとの比がより適切となり、非点収差を補正しつつ、小型化が容易となる。
【0030】
また、条件式(2)の数値範囲を以下の条件式(2b)の数値範囲とすることが更に好ましい。
【0031】
3.00<D/Dr<5.20 (2b)
各実施例の光学系OLは、中心軸OAの周りで回転対称な屈折光学系を備え、射出部T2より像側に配置される後群L2を有することが好ましい。前群L1で発生した非点収差を打ち消すように収差を発生させることで、光学系OLにおける非点収差を抑制することが容易となる。
【0032】
各実施例の光学系OLにおいて、第2反射面R2の主光線OBと交差する位置P2は、第1反射面R1の主光線OBと交差する位置P1より像側であることが好ましい。主光線OBより像側と反対側から入射部T1に入射する光線OBUが第1反射面R1に入射する際の光束の広がりを抑制することができ、面の有効径の干渉を避けることが容易となる。これにより、光学系OLの小型化を図りつつ、X-Y断面方向の観察画角を大きくとることが可能となる。
【0033】
各実施例の光学系OLにおいて、第1反射面R1の主光線OBと交差する位置P1は、射出部T2に反射光を入射させる反射面の主光線OBと交差する位置Pnより像側であることが好ましい。ここで、射出部T2に反射光を入射させる反射面とは、前群L1に含まれる反射面のうち最も縮小側に配置される反射面である。これにより、面の有効径の干渉を避けることが容易になり、X-Y断面方向の観察画角を大きくとることが可能となる。また、後群L2への中心軸OAに対する入射角度を抑制することができるため、非点収差等の軸外収差の抑制が可能となる。
【0034】
各実施例の光学系OLにおいて、入射部T1に入射する光は、像面IPの中心軸OAから外れた位置に円環状に結像することが好ましい。これにより、1枚のセンサで360°全方位撮影が可能となる。
【0035】
各実施例の光学系OLにおいて、入射部T1、複数の反射面、および射出部T2の少なくとも一つは、奇数次項を含む任意形状の線分を中心軸OAの周りで回転させて形成される自由曲面を有することが好ましい。これにより、偏心収差を補正して解像力の高い光学系OLを提供できると共に、光学系OLの小型化が容易となる。
【0036】
各実施例の光学系OLにおいて、X-Y断面における中間結像回数はZ-X断面における中間結像回数と異なることが好ましい。これにより、X-Y断面のパワーを緩くすることが容易となり、像面湾曲の補正が容易となる。
【0037】
各実施例の光学系OLは、X-Y断面における光学系OLの焦点距離をfx-y、Z-X断面における光学系OLの焦点距離をfz-xとするとき、以下の条件式(3)を満足することが好ましい。
【0038】
0.35<|fx-y/fz-x|<1.20
条件式(3)は、Z-X断面における光学系OLの焦点距離fz-xに対する、X-Y断面における光学系OLの焦点距離fx-yの比を規定している。条件式(3)の上限値を上回ると、X-Y断面における光学系OLの焦点距離がZ―X断面における光学系OLの焦点距離と比べて長くなりすぎるため、垂直画角を大きくとることが困難となる。条件式(3)の下限値を下回ると、X-Y断面における光学系OLの焦点距離がZ―X断面における光学系OLの焦点距離と比べて短くなりすぎるため、像面湾曲や非点収差の補正が困難となるため好ましくない。
【0039】
なお、条件式(3)の数値範囲を以下の条件式(3a)の数値範囲とすることが好ましい。
【0040】
0.40<|fx-y/fz-x|<1.10 (3a)
条件式(3a)を満足することにより、Z-X断面における光学系OLの焦点距離fz-xとX-Y断面における光学系OLの焦点距離fx-yとの比がより適切となり、垂直画角を大きくとりつつ、像面湾曲や非点収差の補正が容易となる。
【0041】
また、条件式(3)の数値範囲を以下の条件式(3b)の数値範囲とすることが更に好ましい。
【0042】
0.95<|fx-y/fz-x|<1.05 (3b)
各実施例の光学系OLは、後群L2の焦点距離をfL2とするとき、以下の条件式(4)を満足することが好ましい。
【0043】
0.05<|fx-y/fL2|<5.00 (4)
条件式(4)は、後群L2の焦点距離fL2に対する、X-Y断面における光学系OLの焦点距離fx-yの比を規定している。条件式(4)の上限値を上回ると、X-Y断面における光学系OLの焦点距離fx-yに対して後群L2の焦点距離fL2が短くなりすぎるため、像面湾曲や非点収差の補正が困難となるため好ましくない。条件式(4)の下限値を下回ると、X-Y断面における光学系OLの焦点距離fx-yに対して後群L2の焦点距離fL2が長くなりすぎるため、色収差の補正が困難となると同時に色収差がY軸方向へ大きくなってしまうため好ましくない。
【0044】
なお、条件式(4)の数値範囲を以下の条件式(4a)の数値範囲とすることが好ましい。
【0045】
0.08<|fx-y/fL2|<2.00 (4a)
条件式(4a)を満足することで、後群L2の焦点距離fL2とX-Y断面における光学系OLの焦点距離fx-yとの比がより適切となり、像面湾曲や色収差の補正が容易となる。
【0046】
また、条件式(4)の数値範囲を以下の条件式(4b)の数値範囲とすることが更に好ましい。
【0047】
0.10<|fx-y/fL2|<1.00 (4b)
各実施例の光学系OLは、以下の条件式(5)を満足することが好ましい。
【0048】
0.05<|fz-x/fL2|<5.00 (5)
条件式(5)は、後群L2の焦点距離fL2に対する、Z-X断面における光学系OLの焦点距離fz-xを規定している。条件式(5)の上限値を上回ると、Z-X断面における光学系OLの焦点距離fz-xに対して後群L2の焦点距離fL2が短くなりすぎるため、像面湾曲や非点収差の補正が困難となるため好ましくない。条件式(5)の下限値を下回ると、Z-X断面における光学系OLの焦点距離fz-xに対して後群L2の焦点距離fL2が長くなりすぎるため、色収差の補正が困難となると同時に色収差がY軸方向へ大きくなってしまうため好ましくない。
【0049】
なお、条件式(5)の数値範囲を以下の条件式(5a)の数値範囲とすることが好ましい。
【0050】
0.08<|fz-x/fL2|<2.00 (5a)
条件式(5a)を満足することで、後群L2の焦点距離fL2とZ-X断面における光学系OLの焦点距離fz-xとの比がより適切となり、像面湾曲や色収差の補正が容易となる。
【0051】
また、条件式(5)の数値範囲を以下の条件式(5b)の数値範囲とすることが更に好ましい。
【0052】
0.10<|fz-x/fL2|<1.00 (5b)
各実施例の光学系OLにおいて、入射部T1は、Y軸方向(中心軸OAに平行な方向)において、第1反射面R1と射出部T2に反射光を入射させる反射面との間に配置されることが好ましい。これにより、面の有効径の干渉を避けつつ、前群L1の小型化が容易となる。
【0053】
各実施例の光学系OLは、X-Y断面において入射部T1に入射する光を制限し、中心軸OAに対して回転対称に配置される開口EPを有することが好ましい。これにより、X-Y断面において、フレア光が入射するのを防ぐことが可能となり高画質化が容易となる。
【0054】
各実施例の光学系OLにおいて、入射部T1、複数の反射面、および射出部T2は、中心軸OAの周りに回転対称であり、屈折率が1より大きい透明媒体Lに設けられていることが好ましい。これにより、反射面の相対偏心を抑制でき、製造誤差を抑制することが容易となる。
【0055】
各実施例の光学系OLにおいて、入射部T1、複数の反射面、および射出部T2は、内部に所定空間を画定する殻体Lに設けられていることが好ましい。殻体の内部が空洞であるため、ガラス材料や樹脂材料で形成された場合と比べて、軽量化やコストの低減が可能になる。
【0056】
各実施例の光学系OLにおいて、入射部T1は屈折力を有することが好ましい。これにより、主光線OBが入射部T1に入射してから第1反射面R1に到達するまでにたどる距離Aを抑制することが可能となり、前群L1の小型化が可能となる。
【0057】
各実施例の光学系OLにおいて、射出部T2は屈折力を有することが好ましい。これにより、後群L2に入射する光の入射角を抑制することが可能となり、光学系OLでの収差補正が容易となる。
【実施例1】
【0058】
図3は、本実施例の光学系OLの無限遠合焦時のX-Y断面図である。
図4は、本実施例の光学系OLの無限遠合焦時の横収差図である。横収差図において、中央に示された数値は(X-Y断面における入射部T1への入射光線の角度、Z-X断面における入射部T1への入射光線の角度)を示し、左右のグラフは入射光線の角度における横収差を示す。実線はd線(波長587.56nm)、点線はg線(波長435.8nm)である。
【0059】
光学系OLは、拡大側から縮小側へ順に配置された、それぞれが中心軸OAの周りに回転対称な前群L1および後群L2からなる。前群L1は、中心軸OAの周りに回転対称であり、屈折率が1より大きい透明媒体Lを有する。透明媒体Lには、拡大側から縮小側へ順に配置された、入射部T1、第1反射面R1、第2反射面R2、第3反射面R3、および射出部T2が設けられている。入射部T1、第1反射面R1、第2反射面R2、第3反射面R3、および射出部T2はそれぞれ、中心軸OAを基準軸とする回転自由曲面を有する。入射部T1および射出部T2はそれぞれ、屈折面を有する。後群L2は、中心軸OAに対して同軸に配置され、像側と反対側に凸面を向けた非球面レンズ、および開口絞りSPを有する。
【0060】
入射部T1からの入射光は、中心軸OAと交差して、第1反射面R1に入射する。第1反射面R1からの反射光は、中心軸OAと交差して、第2反射面R2に入射する。第2反射面R2からの反射光は、中心軸OAと交差せずに、第3反射面R3に入射する。第3反射面R3からの反射光は、射出部T2から出射する。
【0061】
第2反射面R2の主光線OBと交差する位置P2は、第1反射面R1の主光線OBと交差する位置P1より像側である。第1反射面R1の主光線OBと交差する位置P1は、射出部T2に反射光を入射させる第3反射面R3の主光線OBと交差する位置P3より像側である。入射部T1は、Y軸方向において、第1反射面R1と第3反射面R3との間に配置される。
【0062】
射出部T2から射出された光は、後群L2を経て、像面IPの中心軸OAから外れた位置に円環状に結像する。
【0063】
主光線OBより像側と反対側から入射部T1に入射する光線OBUは、像面IPにおいて主光線OBが結像する位置よりも内側に結像する。主光線OBより像側から入射部T1に入射する光線OBLは、像面IPにおいて主光線OBが結像する位置よりも外側に結像する。
【0064】
入射部T1からの入射光は、X-Y断面内で1回中間結像し、Z-X断面内で2回中間結像する。
【実施例2】
【0065】
図5は、本実施例の光学系OLの無限遠合焦時のX-Y断面図である。
図6は、本実施例の光学系OLの無限遠合焦時の横収差図である。横収差図において、中央に示された数値は(X-Y断面における入射部T1への入射光線の角度、Z-X断面における入射部T1への入射光線の角度)を示し、左右のグラフは入射光線の角度における横収差を示す。実線はd線(波長587.56nm)、点線はg線(波長435.8nm)である。
【0066】
光学系OLは、拡大側から縮小側へ順に配置された、それぞれが中心軸OAの周りに回転対称な前群L1および後群L2からなる。前群L1は、中心軸OAの周りに回転対称であり、屈折率が1より大きい透明媒体Lを有する。透明媒体Lには、拡大側から縮小側へ順に配置された、入射部T1、第1反射面R1、第2反射面R2、第3反射面R3、および射出部T2が設けられている。入射部T1、第1反射面R1、第2反射面R2、第3反射面R3、および射出部T2はそれぞれ、中心軸OAを基準軸とする回転自由曲面を有する。入射部T1および射出部T2はそれぞれ、屈折面を有する。後群L2は、中心軸OAに対して同軸に配置され、像側と反対側に凸面を向けた非球面レンズ、および開口絞りSPを有する。
【0067】
入射部T1からの入射光は、中心軸OAと交差して、第1反射面R1に入射する。第1反射面R1からの反射光は、中心軸OAと交差して、第2反射面R2に入射する。第2反射面R2からの反射光は、中心軸OAと交差せずに、第3反射面R3に入射する。第3反射面R3からの反射光は、射出部T2から出射する。
【0068】
第2反射面R2の主光線OBと交差する位置P2は、第1反射面R1の主光線OBと交差する位置P1より像側である。第1反射面R1の主光線OBと交差する位置P1は、射出部T2に反射光を入射させる第3反射面R3の主光線OBと交差する位置P3より像側である。入射部T1は、Y軸方向において、第1反射面R1と第3反射面R3との間に配置される。
【0069】
射出部T2から射出された光は、後群L2を経て、像面IPの中心軸OAから外れた位置に円環状に結像する。
【0070】
主光線OBより像側と反対側から入射部T1に入射する光線OBUは、像面IPにおいて主光線OBが結像する位置よりも内側に結像する。主光線OBより像側から入射部T1に入射する光線OBLは、像面IPにおいて主光線OBが結像する位置よりも外側に結像する。
【0071】
入射部T1からの入射光は、X-Y断面内で1回中間結像し、Z-X断面内で2回中間結像する。
【実施例3】
【0072】
図7は、本実施例の光学系OLの無限遠合焦時のX-Y断面図である。
図8は、本実施例の光学系OLの無限遠合焦時の横収差図である。横収差図において、中央に示された数値は(X-Y断面における入射部T1への入射光線の角度、Z-X断面における入射部T1への入射光線の角度)を示し、左右のグラフは入射光線の角度における横収差を示す。実線はd線(波長587.56nm)、点線はg線(波長435.8nm)である。
【0073】
光学系OLは、拡大側から縮小側へ順に配置された、それぞれが中心軸OAの周りに回転対称な前群L1および後群L2からなる。前群L1は、中心軸OAの周りに回転対称であり、屈折率が1より大きい透明媒体Lを有する。透明媒体Lには、拡大側から縮小側へ順に配置された、入射部T1、第1反射面R1、第2反射面R2、第3反射面R3、および射出部T2が設けられている。入射部T1、第1反射面R1、第2反射面R2、第3反射面R3、および射出部T2はそれぞれ、中心軸OAを基準軸とする回転自由曲面を有する。入射部T1および射出部T2はそれぞれ、屈折面を有する。後群L2は、中心軸OAに対して同軸に配置され、像側と反対側に凸面を向けた非球面レンズ、および開口絞りSPを有する。
【0074】
入射部T1からの入射光は、中心軸OAと交差して、第1反射面R1に入射する。第1反射面R1からの反射光は、中心軸OAと交差して、第2反射面R2に入射する。第2反射面R2からの反射光は、中心軸OAと交差せずに、第3反射面R3に入射する。第3反射面R3からの反射光は、射出部T2から出射する。
【0075】
第2反射面R2の主光線OBと交差する位置P2は、第1反射面R1の主光線OBと交差する位置P1より像側である。第1反射面R1の主光線OBと交差する位置P1は、射出部T2に反射光を入射させる第3反射面R3の主光線OBと交差する位置P3より像側である。入射部T1は、Y軸方向において、第1反射面R1と第3反射面R3との間に配置される。
【0076】
射出部T2から射出された光は、後群L2を経て、像面IPの中心軸OAから外れた位置に円環状に結像する。
【0077】
主光線OBより像側と反対側から入射部T1に入射する光線OBUは、像面IPにおいて主光線OBが結像する位置よりも内側に結像する。主光線OBより像側から入射部T1に入射する光線OBLは、像面IPにおいて主光線OBが結像する位置よりも外側に結像する。
【0078】
入射部T1からの入射光は、X-Y断面内で1回中間結像し、Z-X断面内で2回中間結像する。
【実施例4】
【0079】
図9は、本実施例の光学系OLの無限遠合焦時のX-Y断面図である。
図10は、本実施例の光学系OLの無限遠合焦時の横収差図である。横収差図において、中央に示された数値は(X-Y断面における入射部T1への入射光線の角度、Z-X断面における入射部T1への入射光線の角度)を示し、左右のグラフは入射光線の角度における横収差を示す。実線はd線(波長587.56nm)、点線はg線(波長435.8nm)である。
【0080】
光学系OLは、拡大側から縮小側へ順に配置された、それぞれが中心軸OAの周りに回転対称な前群L1および後群L2からなる。前群L1は、内部に所定空間を画定する殻体からなり、中心軸OAを基準とした円環状の透明媒体LL、第1反射面R1、第2反射面R2、第3反射面R3、および射出部T2を有する。透明媒体LLは、入射部T1および射出部T1nを有する。入射部T1、射出部T1n、第1反射面R1、第2反射面R2、および第3反射面R3はそれぞれ、中心軸OAを基準軸とする回転自由曲面を有する。
射出部T2は、後群L2においてY軸方向の最も正側に配置されるレンズG1のR1面と、Y座標の値が同等である。後群L2は、中心軸OAに対して同軸に配置され、像側と反対側に凸面を向けた非球面レンズ、および開口絞りSPを有する。
【0081】
入射部T1からの入射光は、射出部Tn1に入射する。射出部Tn1から射出した光は、中心軸OAと交差して、第1反射面R1に入射する。第1反射面R1からの反射光は、中心軸OAと交差して、第2反射面R2に入射する。第2反射面R2からの反射光は、中心軸OAと交差せずに、第3反射面R3に入射する。第3反射面R3からの反射光は、射出部T2から出射する。
【0082】
第2反射面R2の主光線OBと交差する位置P2は、第1反射面R1の主光線OBと交差する位置P1より像側である。第1反射面R1の主光線OBと交差する位置P1は、射出部T2に反射光を入射させる第3反射面R3の主光線OBと交差する位置P3より像側である。入射部T1は、Y軸方向において、第1反射面R1と第3反射面R3との間に配置される。
【0083】
射出部T2から射出された光は、後群L2を経て、像面IPの中心軸OAから外れた位置に円環状に結像する。
【0084】
主光線OBより像側と反対側から入射部T1に入射する光線OBUは、像面IPにおいて主光線OBが結像する位置よりも内側に結像する。主光線OBより像側から入射部T1に入射する光線OBLは、像面IPにおいて主光線OBが結像する位置よりも外側に結像する。
【0085】
入射部T1からの入射光は、X-Y断面内で1回中間結像し、Z-X断面内で2回中間結像する。
【実施例5】
【0086】
図11は、本実施例の光学系OLの無限遠合焦時のX-Y断面図である。
図12は、本実施例の光学系OLの無限遠合焦時の横収差図である。横収差図において、中央に示された数値は(X-Y断面における入射部T1への入射光線の角度、Z-X断面における入射部T1への入射光線の角度)を示し、左右のグラフは入射光線の角度における横収差を示す。実線はd線(波長587.56nm)、点線はg線(波長435.8nm)である。
【0087】
光学系OLは、拡大側から縮小側へ順に配置された、それぞれが中心軸OAの周りに回転対称な前群L1および後群L2からなる。前群L1は、中心軸OAの周りに回転対称であり、屈折率が1より大きい透明媒体Lを有する。透明媒体Lには、拡大側から縮小側へ順に配置された、入射部T1、第1反射面R1、第2反射面R2、第3反射面R3、第4反射面R4および射出部T2が設けられている。入射部T1、第1反射面R1、第2反射面R2、第3反射面R3、第4反射面R4、および射出部T2はそれぞれ、中心軸OAを基準軸とする回転自由曲面を有する。入射部T1および射出部T2はそれぞれ、屈折面を有する。後群L2は、中心軸OAに対して同軸に配置され、像側と反対側に凸面を向けた非球面レンズ、および開口絞りSPを有する。
【0088】
入射部T1からの入射光は、中心軸OAと交差して、第1反射面R1に入射する。第1反射面R1からの反射光は、中心軸OAと交差して、第2反射面R2に入射する。第2反射面R2からの反射光は、中心軸OAと交差して、第3反射面R3に入射する。第3反射面R3からの反射光は、中心軸OAと交差して、第4反射面R4に入射する。第4反射面R4からの反射光は、射出部T2から出射する。
【0089】
第2反射面R2の主光線OBと交差する位置P2は、第1反射面R1の主光線OBと交差する位置P1より像側である。第3反射面R3の主光線OBと交差する位置P3は、第2反射面R2の主光線OBの交差する位置P2より像側である。第1反射面R1の主光線OBと交差する位置P1は、射出部T2に反射光を入射させる第4反射面R4の主光線OBと交差する位置P4より像側である。入射部T1は、Y軸方向において、第1反射面R1と第4反射面R4との間に配置される。
【0090】
射出部T2から射出された光は、後群L2を経て、像面IPの中心軸OAから外れた位置に円環状に結像する。
【0091】
主光線OBより像側と反対側から入射部T1に入射する光線OBUは、像面IPにおいて主光線OBが結像する位置よりも外側に結像する。主光線OBより像側から入射部T1に入射する光線OBLは、像面IPにおいて主光線OBが結像する位置よりも内側に結像する。
【0092】
各実施例の光学系OLでは、歪曲収差等を電子的に補正してもよい。また、各実施例の光学系OLは、像面IPの前にローパスフィルターやIRカットフィルター等の光学部材を必要に応じて有していてもよい。また、各実施例の光学系OLは、回折光学素子を有していてもよい。
【0093】
各実施例の光学系OLにおいて、後群L2の一部を、無限遠物体から近距離物体へのフォーカス時にY軸方向へ移動するフォーカス群としてもよい。また、光学系OLをフォーカス群としてもよい。
【0094】
各実施例の光学系OLは、像面IPに透過型液晶等を配し、縮小側に光源を配して、拡大側へ投影する投影装置に用いてもよい。この場合、各実施例の光学系OLは、縮小側から拡大側へ順に配置された、入射部、第1反射面、第2反射面、第3反射面、および射出部を有する。射出部は、中心軸OAの周りに回転対称である。第1反射面からの反射光は、第2反射面に入射する。第2反射面からの反射光は、中心軸OAと交差して、第3反射面に入射する。第3反射面からの反射光は、中心軸OAと交差して、射出部に入射する。
【0095】
以下に、実施例1乃至5にそれぞれ対応する数値実施例1乃至5を示す。
【0096】
各数値実施例の面データにおいて、rは各光学面の曲率半径、d(mm)は第m面と第(m+1)面との間の軸上間隔(光軸上の距離)を表わしている。ただし、mは光入射側から数えた面の番号である。また、ndは各光学部材のd線に対する屈折率、νdは光学部材のアッベ数を表わしている。なお、ある材料のアッベ数νdは、フラウンホーファ線のd線(587.6nm)、F線(486.1nm)、C線(656.3nm)における屈折率をNd,NF,NCとするとき、
νd=(Nd-1)/(NF-NC)
で表される。
【0097】
偏心については、原点Oからの偏心量である。X,Y,ZはそれぞれX軸、Y軸、Z軸方向の偏心量である。α,βはそれぞれ、X軸、Y軸を中心とする傾きであり、それぞれの軸の正方向に対して反時計回りが正である。
【0098】
また、光学面が非球面の場合は、面番号の右側に、*の符号を付している。非球面形状は、X軸を軸として、X軸と垂直方向にY軸、光の進行方向を正とし、Rを近軸曲率半径、Kを円錐定数、A4からA12を各次数の非球面係数とするとき、
X=(Y2/R)/[1+{1-(1+K)(Y/R)2}1/2]
+A4Y4+A6Y6+A8Y8+A10Y10+A12Y12
で表している。なお、各非球面係数における「e±XX」は「×10±XX」を意味している。
【0099】
回転自由曲面は、以下の定義で与えられる回転対称非球面である。X-Y座標面上で原点を通り下記の曲線を定める。
【0100】
X=(Y2/RY)/[1+{1-C1+1}Y2/RY2]1/2]
+C2Y+C3Y2+C4Y3+C5Y4
上記曲線をZ軸の正方向を向いて左回り正として角度θ(°)だけ回転した曲線F(Y)が定められる。この曲線F(Y)もX-Z座標系で原点を通る。
【0101】
曲線F(Y)をX軸の正方向(負のときはZ軸の負方向)へ距離Rだけ平行移動し、その後Y軸の周りで平行移動した曲線を回転させてできる回転対称面を回転自由曲面とする。
【0102】
この定義からY軸が回転自由曲面の軸となる。ここで、RYはX-Y断面での球面項の曲率半径、C1は円錐定数、C2からC5は各々非球面係数である。「e-x」は10-Xを意味している。REFは反射面、RFSは回転自由曲面である。
[数値実施例1]
水平画角 360°
垂直画角 30°
イメージサークルφ12.17~φ23.00mm
単位 mm
面データ
面番号 r d nd νd 偏心
1(入射瞳面) ∞ 0.00 偏心[1]
2 RFS[1] 0.00 1.51630 64.1 偏心[2]
3 RFS[2] 0.00 1.51630 64.1 偏心[3](REF)
4 RFS[3] 0.00 1.51630 64.1 偏心[4](REF)
5 RFS[4] 0.00 1.51630 64.1 偏心[5](REF)
6 RFS[5] 0.00 偏心[6]
7* 18.573 2.50 1.59282 68.6 偏心[7]
8 23.519 12.00
9* -33.940 4.54 1.58313 59.4
10 -11.177 3.00 1.72916 54.7
11 -18.559 10.00
12(絞り) ∞ 4.22
13 37.780 3.01 1.72342 38.0
14 -51.061 2.00 1.54072 47.2
15 52.394 4.86
16 132.765 2.00 1.84666 23.8
17 19.981 6.48 1.49700 81.5
18 -33.172 10.90
19 117.249 6.38 1.77250 49.6
20 -35.058 15.84
像面 ∞
非球面データ
第7面
K = 0.00000e+000 A 4=-6.24766e-005 A 6= 3.16459e-007 A 8=-1.51680e-009
第9面
K = 0.00000e+000 A 4=-3.65853e-005 A 6= 2.46623e-007 A 8=-3.35008e-010
RFS[1]
RY inf
θ 141.380
R -46.815
C3 3.719e-002
C4 -3.498e-003
C5 6.655e-004
RFS[2]
RY -171.445
θ -2.432
R 51.357
C3 -2.764e-004
C4 5.749e-006
C5 -1.297e-007
RFS[3]
RY inf
θ -128.749
R -43.288
C3 2.036e-004
C4 -3.640e-005
C5 1.043e-006
RFS[4]
RY 1577.980
θ 91.988
R 10.663
C3 -2.582e-004
C4 6.439e-006
C5 2.587e-008
RFS[5]
RY inf
θ -91.024
R -12.885
C3 -1.522e-002
C4 8.446e-004
C5 -3.277e-005
偏心[1]
X -48.000 Y 0.000 Z 0.000
α 0.000 β 0.000
偏心[2]
X -46.815 Y 0.000 Z 0.000
α 141.380 β 0.000
偏心[3]
X 51.357 Y -44.088 Z 0.000
α -2.432 β 0.000
偏心[4]
X -43.288 Y -58.272 Z 0.000
α -128.749 β 0.000
偏心[5]
X 10.663 Y 4.121 Z 0.000
α 91.988 β 0.000
偏心[6]
X -12.885 Y -75.000 Z 0.000
α -91.024 β 0.000
偏心[7]
X 0.00 Y -85.000 Z 0.000
α -90.00 β 0.000
[数値実施例2]
水平画角 360°
垂直画角 40°
イメージサークル φ10.91~φ23.00mm
単位 mm
面データ
面番号 r d nd νd 偏心
1(入射瞳) ∞ 0.00 偏心[1]
2 RFS[1] 0.00 1.51630 64.1 偏心[2]
3 RFS[2] 0.00 1.51630 64.1 偏心[3](REF)
4 RFS[3] 0.00 1.51630 64.1 偏心[4](REF)
5 RFS[4] 0.00 1.51630 64.1 偏心[5](REF)
6 RFS[5] 0.00 偏心[6]
7* 19.632 2.50 1.48749 70.2 偏心[7]
8 42.909 12.00
9* -40.608 4.89 1.58313 59.4
10 -11.011 3.00 1.80400 46.6
11 -18.626 10.00
12(絞り) ∞ 4.41
13 51.200 3.49 1.48749 70.2
14 -21.289 2.00 1.61340 44.3
15 73.744 4.74
16 136.267 2.00 1.80400 46.6
17 19.996 7.39 1.48749 70.2
18 -22.654 10.65
19 74.422 8.25 1.48749 70.2
20 -26.557 15.82
像面 ∞
非球面データ
第7面
K = 0.00000e+000 A 4=-8.86024e-005 A 6= 1.87337e-007 A 8=-1.06684e-009
第9面
K = 0.00000e+000 A 4= 2.01035e-006 A 6=-8.02132e-009 A 8= 2.41120e-009
RFS[2]
RY inf
θ -223.807
R -48.310
C3 4.237e-002
C4 -4.040e-003
C5 7.171e-004
RFS[3]
RY 163.275
θ -181.803
R 46.305
C3 4.231e-004
C4 2.766e-006
C5 9.612e-008
RFS[4]
RY inf
θ -127.709
R -40.829
C3 8.603e-004
C4 -2.139e-005
C5 7.221e-007
RFS[5]
RY 1797.148
θ -89.136
R 15.959
C3 -4.691e-004
C4 1.536e-005
C5 3.838e-008
RFS[6]
RY inf
θ -90.804
R -6.535
C3 -9.649e-003
C4 8.230e-004
C5 1.561e-005
偏心[1]
X -48.810 Y 0.000 Z 0.000
α -180.000 β 0.000
偏心[2]
X -48.310 Y 0.000 Z 0.000
α -223.807 β 0.000
偏心[3]
X 46.305 Y -43.382 Z 0.000
α -181.803 β 0.000
偏心[4]
X -40.829 Y -62.408 Z 0.000
α -127.709 β 0.000
偏心[5]
X 15.959 Y 13.677 Z 0.000
α -89.136 β 0.000
偏心[6]
X -6.535 Y -79.706 Z 0.000
α -90.804 β 0.000
偏心[7]
X 0.00 Y -89.706 Z 0.000
α -90.00 β 0.000
[数値実施例3]
水平画角 360°
垂直画角 40°
イメージサークル φ5.87~φ14.00mm
単位 mm
面データ
面番号 r d nd νd 偏心
1(入射瞳面) ∞ 0.00 偏心[1]
2 RFS[1] 0.00 1.51630 64.1 偏心[2]
3 RFS[2] 0.00 1.51630 64.1 偏心[3](REF)
4 RFS[3] 0.00 1.51630 64.1 偏心[4](REF)
5 RFS[4] 0.00 1.51630 64.1 偏心[5](REF)
6 RFS[5] 0.00 偏心[6]
7* 19.312 2.50 1.49700 81.5 偏心[7]
8 27.328 12.00
9* -40.588 3.42 1.59201 67.0
10 -10.797 3.00 1.72916 54.7
11 -16.569 10.00
12(絞り) ∞ 4.85
13 160.893 3.71 1.51633 64.1
14 -12.367 6.02
15 -10.968 2.00 1.91082 35.3
16 22.179 5.38 1.48749 70.2
17 -13.338 11.41
18 43.541 4.64 1.60311 60.6
19 -31.231 (可変)
像面 ∞
非球面データ
第7面
K = 0.00000e+000 A 4= 1.76871e-006 A 6=-3.90605e-007 A 8=-1.19914e-009
第9面
K = 0.00000e+000 A 4=-1.45143e-004 A 6= 3.07824e-007 A 8=-7.66685e-009
RFS[1]
RY inf
θ 132.716
R -27.956
C3 3.553e-002
C4 -9.556e-004
C5 9.003e-005
RFS[2]
RY -142.077
θ -1.427
R 35.142
C3 -1.103e-003
C4 7.920e-006
C5 -5.868e-008
RFS[3]
RY inf
θ -122.689
R -33.235
C3 -2.544e-003
C4 4.107e-005
C5 -5.519e-008
RFS[4]
RY 871.348
θ 92.632
R 16.892
C3 1.433e-004
C4 1.831e-005
C5 -1.452e-008
RFS[5]
RY inf
θ -86.646
R -6.371
C3 -1.040e-002
C4 2.507e-003
C5 -1.109e-004
偏心[1]
X -35.000 Y 0.000 Z 0.000
α 132.716 β 0.000
偏心[2]
X -27.956 Y 0.000 Z 0.000
α 132.716 β 0.000
偏心[3]
X 35.142 Y -43.374 Z 0.000
α -1.427 β 0.000
偏心[4]
X -33.235 Y -54.630 Z 0.000
α -122.689 β 0.000
偏心[5]
X 16.892 Y 3.120 Z 0.000
α 92.632 β 0.000
偏心[6]
X -6.371 Y -76.014 Z 0.000
α -86.646 β 0.000
偏心[7]
X 0.00 Y -86.014 Z 0.000
α -90.00 β 0.000
[数値実施例4]
水平画角 360°
垂直画角 40°
イメージサークル φ11.43~φ23.00mm
単位 mm
面データ
面番号 r d nd νd 偏心
1(入射瞳面) ∞ 0.00 偏心[1]
2 RFS[1] 0.00 1.51630 64.1 偏心[2]
3 RFS[2] 0.00 偏心[3]
4 RFS[3] 0.00 偏心[4](REF)
5 RFS[4] 0.00 偏心[5](REF)
6 RFS[5] 0.00 偏心[6](REF)
7 ∞ 0.00 偏心[7]
8* -184.397 2.50 1.68948 31.0 偏心[8]
9 -138.354 11.97
10* 211.046 5.44 1.48749 70.2
11 -10.310 3.00 1.95375 32.3
12 -18.336 7.85
13(絞り) ∞ 1.48
14 11.359 5.12 1.56732 42.8
15 -19.990 2.00 1.51742 52.4
16 10.210 12.00
17 -30.401 2.00 2.00100 29.1
18 21.357 7.23 1.48749 70.2
19 -20.716 13.65
20* -1165.499 6.60 1.68948 31.0
21* -27.362 18.81
像面 ∞
非球面データ
第8面
K = 0.00000e+000 A 4= 4.28709e-005 A 6=-2.69674e-007 A 8=-8.40259e-010
A 5= 2.32532e-008 A 7= 2.44021e-008
第10面
K = 0.00000e+000 A 4=-3.78581e-005 A 6= 4.27958e-007 A 8= 1.02174e-009
第20面
K = 0.00000e+000 A 4= 1.39152e-005 A 6= 1.66462e-008 A 8= 1.09857e-010
第21面
K = 0.00000e+000 A 4= 2.93971e-005 A 6=-1.39480e-007 A 8= 6.21168e-010
RFS[1]
RY inf
θ -229.682
R -53.400
C3 7.957e-002
C4 -7.258e-003
C5 9.055e-004
RFS[2]
RY inf
θ -217.744
R -46.303
C3 -1.439e-002
C4 6.721e-003
C5 -4.275e-004
RFS[3]
RY 174.029
θ -181.064
R 54.865
C3 2.594e-004
C4 1.051e-006
C5 5.269e-008
RFS[4]
RY inf
θ -129.305
R -45.940
C3 8.214e-004
C4 -6.082e-006
C5 3.644e-007
RFS[5]
RY 4258.449
θ -91.844
R -8.245
C3 -1.983e-003
C4 6.832e-006
C5 1.852e-006
偏心[1]
X -58.000 Y 0.000 Z 0.000
α -180.000 β 0.000
偏心[2]
X -54.510 Y 0.000 Z 0.000
α -229.682 β 0.000
偏心[3]
X -46.303 Y -0.385 Z 0.000
α -217.744 β 0.000
偏心[4]
X 54.865 Y -47.124 Z 0.000
α -181.064 β 0.000
偏心[5]
X -45.940 Y -73.508 Z 0.000
α -129.305 β 0.000
偏心[6]
X -8.245 Y 21.639 Z 0.000
α -91.844 β 0.000
偏心[7]
X 0.000 Y -100.545 Z 0.000
α -90.00 β 0.000
偏心[8]
X 0.000 Y -100.545 Z 0.000
α -90.00 β 0.000
[数値実施例5]
水平画角 360°
垂直画角 28°
イメージサークル φ5.98~φ13.04mm
単位 mm
面データ
面番号 r d nd νd 偏心
1(入射瞳面) ∞ 0.00 偏心[1]
2 RFS[1] 0.00 1.51630 64.1 偏心[2]
3 RFS[2] 0.00 1.51630 64.1 偏心[3](REF)
4 RFS[3] 0.00 1.51630 64.1 偏心[4](REF)
5 RFS[4] 0.00 1.51630 64.1 偏心[5](REF)
6 RFS[5] 0.00 1.51630 64.1 偏心[6](REF)
7 RFS[6] 0.00 偏心[7]
8* -21.901 7.38 1.84817 23.8 偏心[8]
9 10.122 14.93
10* -197.107 11.18 1.51756 63.4
11 -7.744 3.00 1.84666 23.8
12 -11.556 9.99
13(絞り) ∞ 1.42
14 70.418 2.50 2.00100 29.1
15 -242.035 7.93
16 22.085 9.77 1.59282 68.6
17 -5.565 2.00 1.65412 39.7
18 31.993 14.73
19 -3.465 3.26 1.90596 35.2
20 11.640 -5.11
像面 ∞
非球面データ
第8面
K = 0.00000e+000 A 4= 4.70493e-005 A 6=-2.34531e-004 A 8= 7.57177e-006
第10面
K = 0.00000e+000 A 4=-1.27065e-004 A 6= 5.06403e-006 A 8= 1.36756e-009
RFS[1]
RY inf
θ -30.736
R -28.408
C4 -5.039e-002
RFS[2]
RY 164.092
θ -175.843
R 28.831
C3 1.321e-003
C4 4.866e-006
RFS[3]
RY -587.976
θ 177.006
R -28.379
C3 2.426e-004
C4 1.295e-006
RFS[4]
RY -408.938
θ -38.950
R 23.785
C4 1.843e-005
RFS[5]
RY -204.373
θ -73.310
R -25.436
C3 -2.656e-004
C4 -1.126e-005
C5 1.457e-006
RFS[6]
RY inf
θ -84.347
R -3.223
C4 8.387e-003
偏心[1]
X -29.908 Y 0.000 Z 0.000
α -30.736 β 0.000
偏心[2]
X -28.408 Y 0.000 Z 0.000
α -30.736 β 0.000
偏心[3]
X 28.831 Y -7.182 Z 0.000
α -175.843 β 0.000
偏心[4]
X -28.379 Y -26.777 Z 0.000
α 177.006 β 0.000
偏心[5]
X 23.785 Y -46.452 Z 0.000
α -38.950 β 0.000
偏心[6]
X -25.436 Y 2.244 Z 0.000
α -73.310 β 0.000
偏心[7]
X -3.223 Y -54.743 Z 0.000
α -84.347 β 0.000
偏心[8]
X 0.00 Y -69.743 Z 0.000
α -90.00 β 0.000
各数値実施例における種々の値を、以下の表1にまとめて示す。
【0103】
【0104】
以上、本発明の好ましい実施形態及び実施例について説明したが、本発明はこれらの実施形態及び実施例に限定されず、その要旨の範囲内で種々の組合せ、変形及び変更が可能である。
【符号の説明】
【0105】
OA 中心軸
OL 光学系
R1 第1反射面
R2 第2反射面
R3 第3反射面
T1 入射部
T2 射出部