(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-09
(45)【発行日】2024-02-20
(54)【発明の名称】高周波(RF)アブレーションカテーテル先端電極のプリント回路基板(PCB)壁内の温度センサ構造
(51)【国際特許分類】
A61B 18/14 20060101AFI20240213BHJP
A61M 25/00 20060101ALI20240213BHJP
【FI】
A61B18/14
A61M25/00 520
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2020031393
(22)【出願日】2020-02-27
【審査請求日】2022-12-05
(32)【優先日】2019-02-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】511099630
【氏名又は名称】バイオセンス・ウエブスター・(イスラエル)・リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Biosense Webster (Israel), Ltd.
(74)【代理人】
【識別番号】100088605
【氏名又は名称】加藤 公延
(74)【代理人】
【識別番号】100130384
【氏名又は名称】大島 孝文
(72)【発明者】
【氏名】イーガル・ウルチン
(72)【発明者】
【氏名】メイル・バル-タル
【審査官】山口 賢一
(56)【参考文献】
【文献】特表2016-534842(JP,A)
【文献】特開2015-192854(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0297292(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 18/14
A61M 25/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
カテーテルの先端電極であって、
空隙を含む熱伝導性多層プリント回路基板(TCM-PCB)を備える外壁と、
前記TCM-PCBの前記空隙内に取り付けられ、
熱電対またはサーミスタである温度センサ、
前記温度センサの
外表面を、
前記温度センサの前記外表面の一部を除いて囲む1つ以上の断熱層、及び
前記1つ以上の断熱層で囲まれていない、前記温度センサの前記外表面の前記一部を覆う熱伝導層、
を備える、温度センサアセンブリと、
を備え
、
前記1つ以上の断熱層はまた、電気絶縁性でもあり、前記温度センサの前記外表面の前記一部の上方に配設される追加の電気絶縁層を含む、先端電極。
【請求項2】
前記
1つ以上の断熱層と前記温度センサとが、一緒にパッケージ化されている、請求項1に記載の先端電極。
【請求項3】
前記外壁が、高周波アブレーションを行うように構成されている、請求項1に記載の先端電極。
【請求項4】
前記TCM-PCBが、金属層、その上に絶縁基板層、さらにその上に金属層という積層体を含む三層PCBを備える、請求項1に記載の先端電極。
【請求項5】
前記温度センサアセンブリが湾曲している、請求項1に記載の先端電極。
【請求項6】
カテーテルの先端電極を製造するための方法であって、
前記先端電極の、空隙を含む熱伝導性多層プリント回路基板(TCM-PCB)を備える外壁を形成することと、
前記TCM-PCBの前記空隙内に、
熱電対またはサーミスタである温度センサ、
前記温度センサの
外表面を、
前記温度センサの前記外表面の一部を除いて囲む1つ以上の断熱層、及び
前記1つ以上の断熱層で囲まれていない、前記温度センサの前記外表面の前記一部を覆う熱伝導層、
を備える、温度センサアセンブリを取り付けることと、
を含
み、
前記1つ以上の断熱層はまた、電気絶縁性でもあり、
前記温度センサの前記外表面の前記一部の上方に、追加の電気絶縁層を配設することを含む、方法。
【請求項7】
前記
1つ以上の断熱層と前記温度センサとを取り付けることが、
前記
1つ以上の断熱層と前記温度センサを一緒にパッケージ化することと、
次いで、前記空隙内に、一緒にパッケージ化された前記
1つ以上の断熱層と前記温度センサを取り付けることと、を含む、請求項
6に記載の製造方法。
【請求項8】
前記外壁が、高周波アブレーションを行うように構成されている、請求項
6に記載の製造方法。
【請求項9】
前記TCM-PCBが、金属層、その上に絶縁基板層、さらにその上に金属層という積層体を含む三層PCBを備える、請求項
6に記載の製造方法。
【請求項10】
前記温度センサアセンブリを取り付けることが、湾曲した温度センサアセンブリを取り付けることを含む、請求項
6に記載の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、医療用プローブに関し、また具体的には高周波(RF)アブレーションカテーテルに関する。
【背景技術】
【0002】
カテーテルに組み込まれた温度センサが、特許文献に既に記載されている。例えば、米国特許出願公開第2012/0071870号は、展開可能な膜の表面上に配置され、かつ、少なくとも1つのベース基板層と、少なくとも1つの絶縁層と、少なくとも1つの平面導電層とを備えるフレキシブル回路を備える、組織に作用する電極アセンブリを記載している。導電性電極が、フレキシブル回路の少なくとも一部分と、フレキシブル回路によって覆われていない膜の表面の一部分を覆っている。また導電性電極は、膜と共に折り畳まれて、患者にアセンブリを低侵襲的に送達するのに適した直径を有する送達形態にすることができる。いくつかの実施形態では、いくつかの温度センサが電極アセンブリに組み込まれる。
【0003】
別の例として、米国特許出願公開第2017/0188942号は、感知能力、診断能力、及び治療能力を向上させた能動デバイスのアレイを含む、伸縮性又は可撓性のある回路を組み込んでいるデバイス及びその方法を記載している。そのようなデバイスは、カテーテル上に取り付けられてもよい。本発明は、例えば、管腔の内壁、神経束、又は心臓の表面などの、対象組織の形状に沿って、感知のために接触することを可能にする。そのような直接的で、形状に沿った接触により、測定の精度及び治療の送達性を向上させる。デバイスは、温度センサを含んでもよい。
【0004】
米国特許出願公開第2007/0219551号は、シグナル及び/又はエネルギーを伝達するためのフレキシブルプリント回路を有するカテーテル又はリード線を記載している。各配線は、1つ以上の外部電気接点と電気的に接続し得る。より具体的には、各配線は、典型的には、単一の接点に電気的に接続されている。配線及び接点は、診断及び/又は臓器によって発せられた生体電気シグナルの検出を補助することができ、そのようなシグナルをカテーテルに固定されたコネクタ又は診断デバイスに伝達することができる。外部電気接点は、生体エネルギーを検出することができるか、又は電気又は熱エネルギーを標的部位に送達することができる。電気接点は、温度感知素子からのシグナルを伝達することができる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一実施形態は、カテーテルの先端電極であって、外壁と温度センサアセンブリとを含む先端電極を提供する。外壁は、空隙を含む熱伝導性多層プリント回路基板(TCM-PCB)を含む。TCM-PCBの空隙に取り付けられた温度センサアセンブリは、温度センサと、温度センサの体積を、その1つの面を除いて囲む1つ以上の断熱層と、除かれた面を覆う熱伝導層と、を含む。
【0006】
いくつかの実施形態では、断熱層と温度センサは、一緒にパッケージ化されている。
【0007】
いくつかの実施形態では、断熱層はまた、電磁絶縁性でもあり、温度センサの除かれた面の上方に配設される追加の電磁絶縁層を含む。
【0008】
一実施形態では、断熱層は電磁絶縁性であり、かつ除かれた面を覆う熱伝導層が電磁絶縁性である。別の実施形態では、外壁は、高周波アブレーションを行うように構成されている。
【0009】
いくつかの実施形態では、TCM-PCBは、金属層、その上に絶縁基板層、さらにその上に金属層という積層体を含む三層PCBを含む。
【0010】
いくつかの実施形態では、温度センサアセンブリは湾曲している。
【0011】
本発明の一実施形態によれば、カテーテルの先端電極を製造する方法がさらに提供され、この方法は、先端電極の外壁を形成することを含み、外壁は、空隙を含む熱伝導性多層プリント回路基板(TCM-PCB)を含む。温度センサアセンブリは、TCM-PCBの空隙内に取り付けられ、温度センサアセンブリは、温度センサと、温度センサの体積を、その1つの面を除いて囲む1つ以上の断熱層と、除かれた面を覆う熱伝導層と、を含む。
【0012】
本発明は、以下の「発明を実施するための形態」を図面と併せて考慮することで、より完全に理解されよう。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】本発明の一実施形態による、熱的及び電磁(EM)的絶縁性温度センサを取り付けたカテーテル電極先端部を備える、高周波(RF)心臓アブレーション療法のためのシステムの概略描写図である。
【
図2】本発明の実施形態による、
図1の熱的及び電磁的絶縁性温度センサアセンブリの概略描写図である。
【
図3】本発明の一実施形態による、
図2のカテーテル先端電極の製造方法を模式的に示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
概論
高周波(RF)アブレーションは、先端電極を備えるフォーカルカテーテルを使用して実行されてもよい。先端電極は、曲線に沿った組織のアブレーションを可能にする。医師は、湾曲した組織にわたって、先端電極を繰り返し再配置する。アブレーション中、カテーテル先端部の上方に配設されたセンサは、例えば組織の温度及び接触力などの情報を取得することができる。プリント回路基板(PCB)から作製された先端電極は、例えば様々なセンサなどの追加の電気デバイスと、先端電極をより容易に統合することを可能にし得る。
【0015】
先端電極付近の組織内のRFアブレーションによって生成される過剰な熱を排出するために、PCB先端部を有する電極は、PCBの外側表面及び内側表面上に金属層を必要とし得る。その結果、先端部に組み込まれた温度センサによって測定される温度は、金属を溶射されたPCBの温度によって影響を受けるので、所望の組織温度から逸脱し得る。
【0016】
以下に記載される本発明の実施形態は、熱伝導性多層PCB(TCM-PCB)の壁を有する電極先端部内の空隙内に形成される(例えば、取り付けられるか、又は作製される)、熱的及び電磁(EM)的絶縁性温度センサを提供するものである。温度センサは、電極先端部から離れる方向(例えば、先端部の局所表面にほぼ垂直な方向)にある組織の温度を測定するように構成される。
【0017】
この説明の文脈においては、「電磁絶縁層」という用語は、例えばカテーテル先端電極又は他の装置によって生成されるものなどの、静的又は時間依存的電磁場があり、もし電磁絶縁層がなければ、その電磁場が電磁絶縁層によって完全に囲まれた体積内に浸透してしまうという場合に、その電磁場をその電磁絶縁層が相当に減衰させるということを意味する。
【0018】
いくつかの実施形態では、開示されるTCM-PCBは、以下に記載されるように、金属層/絶縁基板層/金属層を含む三層PCBを備える。温度センサ(熱電対又はサーミスタであり得る)は、上記三層内に形成され、三層の表面に対して、概ね垂直で外向きの方向を除いて、熱的及び電磁(EM)的絶縁性材料によって囲まれている。
【0019】
その外向きの方向においては、例えば、熱伝導性及び導電性の層がその上に配設されている薄い電気絶縁層を、温度センサの上に重ねることによって、熱伝導(それでもなお、電磁的には絶縁性を有する)経路が形成される。このような経路を生成する別の選択肢は、例えば炭素系材料で作製された熱伝導性を有するものの、電磁的には絶縁性を有する層を、温度センサの上に重ねることである。いずれの構成でも、センサによって測定される温度は、近くのPCBの温度によってではなく、主に、RFアブレーションを受ける組織の熱によって影響を受ける。さらに、特に熱電対型の温度センサの場合には、電磁的絶縁体が、温度センサによる電磁ノイズのピックアップを低減させるように作用する。
【0020】
いくつかの実施形態では、断熱層と温度センサは、一緒にパッケージ化された後で、単一のアセンブリとしてTCM-PCB内の空隙に取り付けられる。他の実施形態では、断熱層と温度センサは別々に取り付けられる。例えば、まず絶縁層を形成し、その後、温度センサを設置する。
【0021】
開示される解決策は、温度センサと外部との間の熱伝導経路を残しながら、カテーテル先端部から温度センサを熱的に絶縁するものである。このようにして、カテーテル先端部からセンサへの内部の熱の流れは最小に保たれ、測定温度と組織温度との間で最大相関が得られる。
【0022】
より良好な温度監視を可能にすることによって、開示される熱的及び電磁(EM)的絶縁性温度センサは、RFアブレーション中の組織の温度の測定を実質的に改善することができる。またそれによって、例えば過熱により引き起こされる、近くの組織に対する付随的な熱損傷などの臨床的副作用を最小限に抑えることができる。
【0023】
システムの説明
図1は、本発明の一実施形態による、熱的及び電磁(EM)的絶縁性温度センサを取り付けた、カテーテル28の先端の電極先端部51を備える、高周波(RF)心臓アブレーション療法のためのシステム20の概略描写図である。挿入
図25に見られるカテーテル28の先端電極51は、開示される熱的絶縁性温度センサアセンブリ50のうちの1つ以上を備える。
【0024】
操作者26は、カテーテル28を、血管を介して被験者22の心臓24の心内腔内へと挿入する。また操作者26は、カテーテルを操作して、カテーテルの遠位端部32を、治療される領域内の心内膜に接触させる。操作者26は、まず遠位端部32をアブレーション部位に位置決めし、先端部が心内膜と接触していることを確認する。その後、制御コンソール42内のRFエネルギー発生器44を作動させて、ケーブル38を介して、遠位端部32にRFエネルギーを供給する。
【0025】
アブレーション中、灌注ポンプ48は、管40及びカテーテル28内の内腔を介して、通常の生理食塩水溶液などの冷却流体を、カテーテル28の遠位端部32に供給する。RFエネルギー発生器及び灌注ポンプの動作は、心臓に灌注流体を過剰に与えることなく、カテーテルの先端部及び組織を冷却するために、アブレーション中に適切な量の灌注を与えるよう調整されてよい。アセンブリ50内部の、各々の熱的絶縁性温度センサは、例えば、RFエネルギー投入量及び/又は灌注量を制御する際に使用するためのフィードバックをコンソール42に提供する。
【0026】
図示された実施形態は、単一のRFアブレーション電極先端部を備えるカテーテルの使用を具体的に説明している。しかしながら、本明細書に説明される技術は、PCBにより作製された複数の電極を備え、かつその各々の電極が開示される熱的絶縁性温度センサアセンブリ50を備えるアブレーションカテーテルに適用されてもよい。
【0027】
高周波アブレーションカテーテルの先端電極のPCB壁内の温度センサ構造
図2は、本発明の実施形態による、
図1の熱的及び電磁的絶縁性温度センサアセンブリ50の概略描写図である。図示されているように、カテーテル先端電極51は、先端電極51のTCM-PCB52部分の球状の湾曲領域にも形成され得る、いくつかの温度センサアセンブリ50を備える。各々の温度センサアセンブリ50は、典型的には熱電対又はサーミスタである、温度センサ60を含む。
【0028】
センサ60は、TCM-PCB52の、例えばポリエーテル-エーテル-ケトン(PEEK)又はポリウレタン(PU)を含む層などの、熱可塑性層68に埋め込まれる。層68は、先端電極51の多層PCB壁55に割り込む(例えば、空隙内に取り付けられる)が、その多層PCB壁55は、典型的には、ポリマー積層体基板層57を、外側と内側の金属層59の間に設けることによって作製される。
【0029】
図示されている実施形態では、熱伝導層64は、センサ60の除かれた面(すなわち、層68によって覆われていない面)を覆う。それによって、センサ60が温度を感知できるように、指向性を有する又は視準された熱チャネルを作り出す。図示されているように、この方向は、電極先端部51の局所表面に対して、概ね垂直に外向きである。熱伝導層64は、金属で作製されてもよく、又は炭素系のものであってもよい。
【0030】
一実施形態では、層68は、熱的及び電気的に絶縁性であり、例えば、PEEK、ポリイミド、及びPUのうちの少なくとも1つ、又は同様の電気的及び熱的特性を有する任意の材料によって作製される。層64は、熱伝導性及び導電性を有する(例えば、金製の電極である)。例えば、薄いPUのシートなどの薄い電磁絶縁層66が、センサ60を完全に電磁的に絶縁させるため、センサ60のうちの除かれた面の上に配置される。層66は、センサ構造の規模に対して比較的薄いため、熱の流れを妨げることはない。
【0031】
図2に示される例示的な図は、純粋に、概念を分かりやすくするために選択されたものである。例えば層57及び層68に同じ材料を使用することのような、温度センサ60を壁55内に組み込む(例えば、取り付ける)ための他の可能性が存在する。
【0032】
図3は、本発明の一実施形態による、
図2のカテーテル先端電極の製造方法を模式的に示すフローチャートである。このプロセスは、カテーテルの先端電極壁製造工程70において、TCM-PCB52からカテーテルの先端電極51の壁55を製造することで開始される。工程70は、壁55内の温度センサを取り付ける準備として、壁55内に間隙を形成することを含む。並行して、温度センサアセンブリ製造工程72では、センサ60を備える温度センサアセンブリ50が製造される。組み込み工程74において、アセンブリ50が壁55に取り付けられて、
図2に示される構造を形成する。最後に、センサ60が、TCM-PCB52に配線で繋がれる(例えば、はんだ付けして電気リードを形成する)。
【0033】
図3に記載されるフローチャートは、非常に単純化されており、本発明の1つの可能な実施形態に関連する要素のみを示す。当業者が本明細書の説明を読めば、他の製造方法、例えば、センサ60が異なる様式で壁55に取り付けられるようなものを思いつくことができるであろう。
【0034】
本明細書に記載された実施形態は、主としてカテーテル部品の設計及び製造に関するものであるが、本明細書に記載された温度アセンブリセンサはまた、その他の医療用及び非医療用プリント回路基板(PCB)を基にするデバイスにおいても、使用することができる。
【0035】
したがって、上記に述べた実施形態は、例として引用したものであり、また本発明は、上で具体的に示し説明したものに限定されないことが理解されよう。むしろ本発明の範囲は、上述の様々な特徴の組み合わせ及びその一部の組み合わせの両方、並びに上述の説明を読むことで当業者により想到されるであろう、また従来技術において開示されていないそれらの変形及び修正を含むものである。参照により本特許出願に援用される文献は、これらの援用文献においていずれかの用語が本明細書において明示的又は暗示的になされた定義と矛盾して定義されている場合には、本明細書における定義のみを考慮するものとする点を除き、本出願の一部とみなすものとする。
【0036】
〔実施の態様〕
(1) カテーテルの先端電極であって、
空隙を含む熱伝導性多層プリント回路基板(TCM-PCB)を備える外壁と、
前記TCM-PCBの前記空隙内に取り付けられ、
温度センサ、
前記温度センサの体積を、前記体積の1つの面を除いて囲む1つ以上の断熱層、及び
除かれた前記面を覆う熱伝導層、
を備える、温度センサアセンブリと、
を備える、先端電極。
(2) 前記断熱層と前記温度センサとが、一緒にパッケージ化されている、実施態様1に記載の先端電極。
(3) 前記断熱層はまた、電磁絶縁性でもあり、前記温度センサの前記除かれた面の上方に配設される追加の電磁絶縁層を含む、実施態様1に記載の先端電極。
(4) 前記断熱層が電磁絶縁性であり、かつ、
前記除かれた面を覆う前記熱伝導層が電磁絶縁性である、実施態様1に記載の先端電極。
(5) 前記外壁が、高周波アブレーションを行うように構成されている、実施態様1に記載の先端電極。
【0037】
(6) 前記TCM-PCBが、金属層、その上に絶縁基板層、さらにその上に金属層という積層体(metal on insulating-substrate on metal layer stack)を含む三層PCBを備える、実施態様1に記載の先端電極。
(7) 前記温度センサアセンブリが湾曲している、実施態様1に記載の先端電極。
(8) カテーテルの先端電極を製造するための方法であって、
前記先端電極の、空隙を含む熱伝導性多層プリント回路基板(TCM-PCB)を備える外壁を形成することと、
前記TCM-PCBの前記空隙内に、
温度センサ、
前記温度センサの体積を、前記体積の1つの面を除いて囲む1つ以上の断熱層、及び
除かれた前記面を覆う熱伝導層、
を備える、温度センサアセンブリを取り付けることと、
を含む、方法。
(9) 前記断熱層と前記温度センサとを取り付けることが、
前記断熱層と前記温度センサを一緒にパッケージ化することと、
次いで、前記空隙内に、一緒にパッケージ化された前記断熱層と前記温度センサを取り付けることと、を含む、実施態様8に記載の製造方法。
(10) 前記断熱層はまた、電磁絶縁性でもあり、
前記温度センサの前記除かれた面の上方に、追加の電磁絶縁層を配設することを含む、実施態様8に記載の製造方法。
【0038】
(11) 前記断熱層が電磁絶縁性であり、かつ
前記除かれた面を覆う前記熱伝導層が電磁絶縁性である、実施態様8に記載の製造方法。
(12) 前記外壁が、高周波アブレーションを行うように構成されている、実施態様8に記載の製造方法。
(13) 前記TCM-PCBが、金属層、その上に絶縁基板層、さらにその上に金属層という積層体を含む三層PCBを備える、実施態様8に記載の製造方法。
(14) 前記温度センサアセンブリを取り付けることが、湾曲した温度センサアセンブリを取り付けることを含む、実施態様8に記載の製造方法。