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特許7434021料金機械、監視盤、料金収受方法、及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-09
(45)【発行日】2024-02-20
(54)【発明の名称】料金機械、監視盤、料金収受方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G07B 15/00 20110101AFI20240213BHJP
【FI】
G07B15/00 P
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2020056754
(22)【出願日】2020-03-26
(65)【公開番号】P2021157471
(43)【公開日】2021-10-07
【審査請求日】2023-01-27
(73)【特許権者】
【識別番号】309036221
【氏名又は名称】三菱重工機械システム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100162868
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 英輔
(74)【代理人】
【識別番号】100161702
【弁理士】
【氏名又は名称】橋本 宏之
(74)【代理人】
【識別番号】100189348
【弁理士】
【氏名又は名称】古都 智
(74)【代理人】
【識別番号】100196689
【弁理士】
【氏名又は名称】鎌田 康一郎
(72)【発明者】
【氏名】山本 哲也
(72)【発明者】
【氏名】飯田 敦志
(72)【発明者】
【氏名】中野 雅仁
【審査官】永安 真
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-182744(JP,A)
【文献】特開平08-221620(JP,A)
【文献】特開2019-169098(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G07B 15/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
通行券の挿入を受け付けた場合に、当該通行券の情報を記憶する通行券処理部と、
前記通行券の挿入後に、乗継券を更に挿入可能な状態にする第1指示を受け付ける指示受付部と、
前記第1指示を受け付けた場合に、前記通行券を回収して前記乗継券の挿入を受け付け可能とするとともに、前記乗継券の情報を取得する乗継券処理部と、
前記通行券の情報及び前記乗継券の情報に基づいて通行料金を計算する料金算出部と、
記憶された前記通行券の情報に基づいて新たな通行券を再発行する発行処理部と、
備え、
前記指示受付部は、前記乗継券の挿入を取り消す第2指示を更に受け付け、
前記発行処理部は、前記第2指示を受け付けた場合に、前記新たな通行券を再発行する、
料金機械。
【請求項2】
前記乗継券処理部は、係員により入力された前記乗継券の情報を取得する、
請求項1に記載の料金機械。
【請求項3】
前記乗継券処理部は、前記通行料金の収受後、当該通行料金を収受した出口料金所に関する出口情報を前記乗継券に書き込んで回収する、
請求項1又は2に記載の料金機械。
【請求項4】
料金機械が通行券の挿入を受け付けた後に、乗継券を更に挿入可能な状態にする第1指示と、前記料金機械が前記第1指示を受け付けて挿入された前記通行券を回収した後に、前記乗継券の挿入を取り消すとともに新たな通行券の再発行を要求する第2指示と、を前記料金機械に送信する指示送信部を備える監視盤。
【請求項5】
通行券の挿入を受け付けた場合に、料金機械において当該通行券の情報を記憶するステップと、
前記通行券の挿入後に、前記料金機械において乗継券を更に挿入可能な状態にする第1指示を受け付けるステップと、
前記第1指示を受け付けた場合に、前記料金機械において前記通行券を回収して前記乗継券の挿入を受け付けるとともに、前記乗継券の情報を取得するステップと、
前記料金機械において、前記通行券の情報及び前記乗継券の情報に基づいて通行料金を計算するステップと、
前記乗継券の挿入を取り消す第2指示を受け付けるステップと、
前記第2指示を受け付けた場合に、記憶された前記通行券の情報に基づいて新たな通行券を再発行するステップと、
を有する料金収受方法。
【請求項6】
前記料金機械が前記通行券の挿入を受け付けた後に、監視盤において前記第1指示を前記料金機械に送信するステップと、
前記料金機械が前記第1指示を受け付けて挿入された前記通行券を回収した後に、前記監視盤において前記第2指示を前記料金機械に送信するステップと、
を更に有する、
請求項5に記載の料金収受方法。
【請求項7】
通行券の挿入を受け付けた場合に、当該通行券の情報を記憶するステップと、
前記通行券の挿入後に、乗継券を更に挿入可能な状態にする第1指示を受け付けるステップと、
前記第1指示を受け付けた場合に、前記通行券を排出又は回収して前記乗継券の挿入を受け付けるとともに、前記乗継券の情報を取得するステップと、
前記通行券の情報及び前記乗継券の情報に基づいて通行料金を計算するステップと、
前記乗継券の挿入を取り消す第2指示を受け付けるステップと、
前記第2指示を受け付けた場合に、記憶された前記通行券の情報に基づいて新たな通行券を再発行するステップと、
を料金機械のコンピュータに実行させるプログラム。
【請求項8】
料金機械が通行券の挿入を受け付けた後に、乗継券を更に挿入可能な状態にする第1指示を前記料金機械に送信するステップと、
前記料金機械が前記第1指示を受け付けて挿入された前記通行券を回収した後に、前記乗継券の挿入を取り消すとともに新たな通行券の再発行を要求する第2指示を前記料金機械に送信するステップと、
を監視盤のコンピュータに実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、料金機械、監視盤、料金収受方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
距離に応じて通行料金が定められている有料道路では、同じ区間を走行した場合であっても、有料道路を一旦降りた場合は、有料道路を降りずに走行するよりも通行料金が高くなる。事故、工事などにより有料道路の一部区間が通行禁止となった場合、利用者は、通行禁止区間を迂回するために、有料道路を一旦降りる必要がある。この場合、途中の出口料金所では、有料道路を一時退出する利用者に対し乗継券(乗継証明券)が発行される。乗継先の出口料金所において通行料金の支払いを行う際、この乗継券がある場合は、通行禁止区間の前後に係る二つの走行区間が一つの走行区間として扱われ、有料道路を降りずに走行した場合と同様に通行料金の割引が適用される。
【0003】
出口料金所に設置された料金収受機は、利用者又は収受員から挿入された乗継券及び通行券に基づいて、通行料金の計算及び収受を行う。このような料金収受機では、通行券に先立って乗継券が挿入されることで、上述のような通行料金の割引が適用される。そうすると、先に通行券が挿入された場合、乗継券を後から挿入することができず割引が適用されなくなってしまう。このため、例えば、特許文献1では、通行券を挿入した後、タッチパネルを操作することにより、通行券を一旦排出して、乗継券を挿入できるようにする技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2017-182744号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、例えば特許文献1に記載の料金収受機は、誤って通行券を先に挿入した場合は、通行券を排出させて、料金収受に係る処理を最初からやり直さなければならないので、処理が煩雑となり、また処理に時間がかかる可能性がある。
【0006】
本開示は、このような課題に鑑みてなされたものであって、先に通行券が挿入された場合であっても、簡易な処理で乗継券による割引を適用することができる料金機械、監視盤、料金収受方法、及びプログラムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の一態様によれば、料金機械は、通行券の挿入を受け付けた場合に、当該通行券の情報を記憶する通行券処理部と、前記通行券の挿入後に、乗継券を更に挿入可能な状態にする第1指示を受け付ける指示受付部と、前記第1指示を受け付けた場合に、前記通行券を排出又は回収して前記乗継券の挿入を受け付け可能とするとともに、前記乗継券の情報を取得する乗継券処理部と、前記通行券の情報及び前記乗継券の情報に基づいて通行料金を計算する料金算出部と、を備える。
【0008】
本開示の一態様によれば、監視盤は、料金機械が通行券の挿入を受け付けた後に、乗継券を更に挿入可能な状態にする第1指示を前記料金機械に送信する指示送信部を備える。
【0009】
本開示の一態様によれば、料金収受方法は、通行券の挿入を受け付けた場合に、料金機械において当該通行券の情報を記憶するステップと、前記通行券の挿入後に、前記料金機械において乗継券を更に挿入可能な状態にする第1指示を受け付けるステップと、前記第1指示を受け付けた場合に、前記料金機械において前記通行券を排出又は回収して前記乗継券の挿入を受け付けるとともに、前記乗継券の情報を取得するステップと、前記料金機械において、前記通行券の情報及び前記乗継券の情報に基づいて通行料金を計算するステップと、を有する。
【0010】
本開示の一態様によれば、プログラムは、通行券の挿入を受け付けた場合に、当該通行券の情報を記憶するステップと、前記通行券の挿入後に、乗継券を更に挿入可能な状態にする第1指示を受け付けるステップと、前記第1指示を受け付けた場合に、前記通行券を排出又は回収して前記乗継券の挿入を受け付けるとともに、前記乗継券の情報を取得するステップと、前記通行券の情報及び前記乗継券の情報に基づいて通行料金を計算するステップと、を料金機械のコンピュータに実行させる。
【0011】
本開示の一態様によれば、プログラムは、料金機械が通行券の挿入を受け付けた後に、乗継券を更に挿入可能な状態にする第1指示を前記料金機械に送信するステップを監視盤のコンピュータに実行させる。
【発明の効果】
【0012】
本開示に係る料金機械、監視盤、料金収受方法、及びプログラムによれば、先に通行券が挿入された場合であっても、簡易な処理で乗継券による割引を適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本開示の一実施形態に係る料金収受システムの全体構成を示す図である。
図2】本開示の一実施形態に係る通行券の一例を示す図である。
図3】本開示の一実施形態に係る乗継券の一例を示す図である。
図4】本開示の一実施形態に係る料金自動収受機及び監視盤の機能構成を示す図である。
図5】本開示の一実施形態に係る料金自動収受機及び監視盤のタッチパネルの構成を示す図である。
図6】本開示の一実施形態に係る料金収受システムの機能を説明するための図である。
図7】本開示の一実施形態に係る料金収受システムの処理の一例を示す第1のフローチャートである。
図8】本開示の一実施形態に係る料金収受システムの処理の一例を示す第2のフローチャートである。
図9】本開示の一実施形態に係る料金自動収受機及び監視盤のハードウェア構成の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本開示の第1の実施形態に係る料金収受システムについて、図を参照しながら説明する。
【0015】
(料金収受システムの全体構成)
図1は、本開示の一実施形態に係る料金収受システムの全体構成を示す図である。
本実施形態に係る料金収受システム1は、例えば有料道路の出口料金所に設けられる。料金収受システム1は、有料道路を通行する車両Xから、走行に応じた通行料金を収受するためのシステムである。図1に示すように、料金収受システム1は、料金自動収受機10(料金機械)、及び監視盤20を備えている。
【0016】
料金自動収受機10は、出口料金所に到来した車両Xの搭乗者(以下、利用者とも記載する)から、車両Xの走行に応じた通行料金を収受する。料金自動収受機10は、利用者から通行券T1及び乗継券T2の挿入を受け付けて、通行券T1及び乗継券T2に記録された情報に基づいて車両Xの通行料金を計算する。
【0017】
図2は、本開示の一実施形態に係る通行券の一例を示す図である。
通行券T1は、車両Xが有料道路に流入する際に通過した入口料金所において発行される。図2に示すように、通行券T1には、車両Xが通過した入口料金所の識別番号(入口IC番号)を示す入口情報が記録される。なお、通行券T1には、入口料金所の通過日時、入口料金所の通過の際に判別された車両Xの車種及び車両ナンバー等が記録されてもよい。また、通行券T1は、車両Xが有料道路から流出する際に通過した出口料金所において回収される。このとき、通行券T1には、出口料金所の識別番号(出口IC番号)を示す出口情報が記録される。なお、通行券T1には、出口料金所の通過日時、通行料金等が記録されてもよい。
【0018】
図3は、本開示の一実施形態に係る乗継券の一例を示す図である。
乗継券T2(乗継証明券)は、乗り継ぎのために有料道路から流出する際に通過した出口料金所において発行される。利用者は、乗り継ぎが必要な場合、出口料金所において走行した距離に応じた通行料金を支払うとともに、乗継券T2を受け取る。図2に示すように、乗継券T2には、車両Xが通過した入口料金所の識別番号(入口IC番号)を示す入口情報、車両Xが乗り継ぎのために通過した出口料金所の識別番号(流出IC番号)を示す流出情報、流出時に支払い済みの通行料金が記録される。また、乗継券T2は、車両Xが再流入後の有料道路から降りる際に通過した出口料金所において回収される。このとき、乗継券T2には、出口料金所の識別番号(出口IC番号)を示す出口情報、利用者が最初に流入した入口料金所から最後に流出した出口料金所までの基本通行料金、走行していない有料道路の区間(走行禁止区間)に係る通行料金を示す乗継調整額等が記録されてもよい。
【0019】
料金自動収受機10は、利用者から通行券T1及び乗継券T2の両方の挿入を受け付けると、当該利用者の通行料金に対し、乗り継ぎに係る割引を適用する。
【0020】
監視盤20は、料金所事務所等に設置され、係員(監視員)の操作に応じて料金自動収受機10の監視、及び遠隔操作を行う。
【0021】
(料金自動収受機の機能構成)
図4は、本開示の一実施形態に係る料金自動収受機及び監視盤の機能構成を示す図である。
以下、図4を参照しながら本実施形態に係る料金自動収受機10の機能構成について説明する。図4に示すように、料金自動収受機10は、タッチパネル11と、通信部12と、券処理ユニット13と、券発行ユニット14と、記憶媒体15と、CPU16とを備えている。
【0022】
タッチパネル11は、例えば図1に示すように料金自動収受機10の筐体側面に設けられ、通行料金の収受に関する情報、及び出口料金所の係員によるタッチ操作を受け付けるボタン画像等を表示する。
【0023】
通信部12は、インターネット等のネットワークを通じて監視盤20との間で各種データの送受信を行う。
【0024】
券処理ユニット13は、利用者が所持する通行券T1及び乗継券T2に記録された情報を読み取る。券処理ユニット13は、挿入された通行券T1又は乗継券T2に記録された情報を読み取る。本実施形態において、券処理ユニット13は、一枚の券(通行券T1及び乗継券T2の一方)が挿入されて読み取り処理を行っている間は、他の一枚の券について挿入及び読み取り処理を行うことができない構造となっている。このため、本実施形態に係る券処理ユニット13は、他の一枚の券について処理が必要な場合は、後述のCPU16の指示に従い、挿入された券を筐体外に排出、又は筐体内のスタッカ(不図示)に回収して、他の一枚の券を挿入可能な状態にする。また、券処理ユニット13は、券の回収を行う際、後述のCPU16の指示に従って、挿入された通行券T1又は乗継券T2に処理結果等の情報を記録する。
【0025】
券発行ユニット14は、利用者が出口料金所から有料道路を流出した後、再度流入して乗り継ぎを行う場合に、次の出口料金所で乗継による割引の適用を受けるために、利用者に対し乗継券T2を発行する。また、券発行ユニット14は、後述のCPU16の指示に従い、通行券T1を再発行する。
【0026】
記憶媒体15には、料金自動収受機10の各部により取得、参照、生成される情報が記憶される。
【0027】
CPU16は、料金自動収受機10の動作全体を司るプロセッサである。CPU16は、所定のプログラムに従って動作することにより、通行券処理部160、指示受付部161、乗継券処理部162、料金算出部163、発行処理部164としての機能を発揮する。
【0028】
通行券処理部160は、通行券T1の挿入を受け付けた場合に、券処理ユニット13が読み取った当該通行券T1の情報を記憶媒体15に記憶する。
【0029】
指示受付部161は、通行券T1の挿入後に、乗継券T2を更に挿入可能な状態にする指示(第1指示)を受け付ける。また、指示受付部161は、乗継券T2の挿入を取り消す指示(第2指示)を受け付ける。
【0030】
乗継券処理部162は、乗継券T2を挿入可能とする第1指示を受け付けた場合に、通行券T1を回収して乗継券T2の挿入を受け付けるとともに、当該乗継券T2の情報を取得する。また、乗継券処理部162は、通行料金の収受後、当該通行料金を収受した出口料金所に関する出口情報を乗継券T2に書き込んで回収するように、券処理ユニット13を制御する。
【0031】
料金算出部163は、通行券T1の情報、及び乗継券T2の情報に基づいて通行料金を計算する。
【0032】
発行処理部164は、指示受付部161が乗継券T2の挿入を取り消す第2指示を受け付けた場合に、記憶媒体15に記憶された通行券T1の情報に基づいて新たな通行券を再発行する。
【0033】
(監視盤の機能構成)
次に、図4を参照しながら、本実施形態に係る監視盤20の機能構成について説明する。図4に示すように、監視盤20は、タッチパネル21と、通信部22と、CPU23とを備えている。
【0034】
タッチパネル11は、通行料金の収受に関する情報、及び料金所事務所の監視員によるタッチ操作を受け付けるボタン画像等を表示する。
【0035】
通信部12は、インターネット等のネットワークを通じて料金自動収受機10との間で各種データの送受信を行う。
【0036】
CPU23は、監視盤20の動作全体を司るプロセッサである。CPU23は、所定のプログラムに従って動作することにより、指示送信部230としての機能を発揮する。
【0037】
指示送信部230は、係員のタッチパネル21を通じた操作に従い、料金自動収受機10に乗継券T2を挿入可能な状態にする第1指示を送信する。また、指示送信部230は、係員のタッチパネル21を通じた操作に従い、料金自動収受機10に乗継券T2の挿入を取り消す第2指示を送信する。
【0038】
(タッチパネルの構成)
図5は、本開示の一実施形態に係る料金自動収受機及び監視盤のタッチパネルの構成を示す図である。
ここでは、図5を参照しながら、監視盤20のタッチパネル21の構成について説明する。なお、料金自動収受機10のタッチパネル11は、監視盤20のタッチパネル21の構成と同様であるため、説明を省略する。
【0039】
図5に示すように、監視盤20のタッチパネル21には、通行料金の収受に関する情報、及び、係員による操作を受け付けるボタン画像等が表示される。
【0040】
表示領域D1には、例えば、料金自動収受機10(通行券処理部160)が通行券T1から読み取った情報(車両Xの車種、車両ナンバー、通過した入口料金所)、及び料金自動収受機10(料金算出部163)が計算した通行料金等が表示される。
【0041】
また、ボタン表示領域D2には、係員により操作されるボタンとして、乗継券挿入ボタンB1、乗継券取消ボタンB2、券破損ボタンB3が表示される。
【0042】
乗継券挿入ボタンB1は、料金自動収受機10に乗継券T2の挿入を受け付けさせるためのボタンである。例えば、乗継券T2を所持する利用者が、先に通行券T1を券処理ユニット13に挿入してしまったとする。券処理ユニット13には一枚の券のみ挿入可能であるため、この状態では利用者は乗継券T2を更に挿入することができない。このとき、係員は、料金自動収受機10のマイク及びスピーカ等(不図示)を介して利用者から乗継券T2を挿入したい旨を聞き出すと、乗継券挿入ボタンB1を押下する。そうすると、監視盤20の指示送信部230は、料金自動収受機10に対し、乗継券T2を挿入可能な状態にする第1指示を送信する。
【0043】
乗継券取消ボタンB2は、料金自動収受機10に乗継券T2の挿入をキャンセルさせるためのボタンである。乗継券挿入ボタンB1を操作した後、例えば利用者が乗継券T2を所持していなかった場合、係員はこの乗継券取消ボタンB2を押下する。そうすると、監視盤20の指示送信部230は、料金自動収受機10に乗継券T2の挿入を取り消す第2指示を送信する。
【0044】
券破損ボタンB3は、通行券T1及び乗継券T2が破損等により読み取れなかった場合等、係員が通行券T1及び乗継券T2の情報を手入力する際に押下されるボタンである。
【0045】
(料金収受システムの処理フロー)
図6は、本開示の一実施形態に係る料金収受システムの機能を説明するための図である。
図7は、本開示の一実施形態に係る料金収受システムの処理の一例を示す第1のフローチャートである。
図8は、本開示の一実施形態に係る料金収受システムの処理の一例を示す第2のフローチャートである。
以下、図6図8を参照しながら本実施形態に係る料金収受システム1の処理の流れについて説明する。ここでは、図6に示すように、料金所Aから料金所Dまでの有料道路の区間ADのうち、料金所Bから料金所Cまでの区間(区間BC)が通行禁止となったとする。このとき、入口料金所Aから出口料金所Dまでの経路において、車両X(利用者)は、出口料金所Bで一般道に流出した後、入口料金所Cで有料道路に再流入する。即ち、車両Xの走行区間は、入口料金所Aから出口料金所Bまでの区間AB、及び、入口料金所Cから出口料金所Dまでの区間CDである。
【0046】
利用者は、入口料金所Aから有料道路に流入する際、当該入口料金所Aで発行された通行券T1_1を入手する。この通行券T1_1には、入口情報として入口料金所Aの識別番号が記録されている。
【0047】
また、利用者は、通行禁止区間(区間BC)を迂回するために、出口料金所Bにおいて有料道路から流出する。このとき、利用者は、通行券T1_1を料金自動収受機に挿入して、入口料金所Aから出口料金所Bまでの区間(区間AB)の通行料金を支払う。通行券T1_1は料金自動収受機又は係員により回収される。更に、利用者は、走行禁止区間の迂回に応じた割引の適用を受ける目的で、乗継券T2の発行を受ける。この乗継券T2には、入口情報として入口料金所Aの識別番号が記録され、流出情報として出口料金所Bの識別番号が記録されている。
【0048】
利用者は、一般道路を走行して通行禁止区間(区間BC)を迂回した後、入口料金所Cから有料道路に再流入する。このとき、利用者は、当該入口料金所Cで発行された通行券T1_2を入手する。この通行券T1_2には、入口情報として入口料金所Cの識別番号が記録されている。
【0049】
次に、利用者は、入口料金所Cから出口料金所Dまでの有料道路の区間(区間CD)を走行した後、出口料金所Dで有料道路から流出する。この出口料金所Dにおける料金自動収受機10及び監視盤20の処理の流れについては、図7を参照しながら説明する。なお、図7に示すフローチャートにおいて、左側は料金自動収受機10の処理の流れ、右側は監視盤20の処理の流れを示している。
【0050】
出口料金所Dに到来した利用者は、通行券T1_2及び乗継券T2を所持している。ここでは、利用者が乗継券T2よりも前に、通行券T1_2を料金自動収受機10の券処理ユニット13に挿入したとする。券処理ユニット13への通行券T1_2の挿入を受け付けると(ステップS100)、通行券処理部160は、券処理ユニット13を通じて通行券T1_2の情報を読み取って記憶媒体15に記憶する(ステップS101)。
【0051】
また、係員は、利用者が通行券T1_2の挿入後に乗継券T2による割引の適用を受けることを希望した場合、監視盤20のタッチパネル21において、乗継券挿入ボタンB1(図5)を押下する。乗継券挿入ボタンB1の操作を受け付けると、監視盤20の指示送信部230は、料金自動収受機10に乗継券T2を挿入可能な状態にする第1指示を送信する(ステップS111)。
【0052】
料金自動収受機10の指示受付部161が第1指示を受け付けると(ステップS102)、乗継券処理部162は券処理ユニット13に挿入されている通行券T1_2を筐体内のスタッカ(不図示)に回収する(ステップS103)。これにより、券処理ユニット13は、乗継券T2の挿入を受け付け可能となる。
【0053】
次に、料金自動収受機10の乗継券処理部162は、券処理ユニット13を通じて乗継券T2に記録された情報を取得する(ステップS104)。なお、乗継券処理部162は、乗継券T2が破損した等の理由により読み取りが困難であった場合、監視盤20から乗継券T2の情報を取得するようにしてもよい。この場合、係員は、監視盤20のタッチパネル21において、券破損ボタンB3(図5)を押下する。券破損ボタンB3の操作を受け付けると(ステップS112)、監視盤20の指示送信部230は、係員がタッチパネル21を介して入力した乗継券T2の情報を料金自動収受機10に送信する(ステップS113)。
【0054】
次に、料金自動収受機10の料金算出部163は、ステップS101において記憶媒体15に記憶された通行券T1_2の情報と、ステップS104において取得した乗継券T2の情報とに基づいて、通行料金を計算する(ステップS105)。
【0055】
図6に示すように、利用者は、入口料金所Aから有料道路へ流入し、通行禁止区間(区間BC)を迂回するために、出口料金所Bで流出している。出口料金所Bでは、区間ABの通行料金を支払い済みである。また、利用者は、入口料金所Cから有料道路に再入流し、出口料金所Dで流出する。つまり、図6の例では、利用者は有料道路の区間ADのうち、区間AB及び区間CDを走行している。区間ABの通行料金及び区間CDの通行料金を合計金額は、区間ADを連続して(有料道路から流出せずに)走行した場合の通行料金よりも高額になる場合がある。このため、料金算出部163は、出口料金所Dにおいて利用者が支払うべき通行料金を、以下のように計算する。
【0056】
出口料金所Dにおける通行料金=基本通行料金-支払い済み通行料金-乗継調整額
【0057】
基本通行料金は、有料道路から流出せずに走行した場合の通行料金を示す。図6の例では、基本通行料金は、区間ADの通行料金である。
【0058】
支払い済み通行料金は、迂回のため有料道路から流出した際に支払った通行料金を示す。図6の例では、支払い済み通行料金は、出口料金所Bで支払った区間ABの通行料金である。
【0059】
乗継調整額は、走行していない有料道路の区間(走行禁止区間)に係る通行料金を示す。図6の例では、区間BDの通行料金から区間CDの通行料金を減じた額である。このような調整を行うことにより、料金自動収受機10は、乗り継ぎを行った利用者に対し、有料道路を流出せずに走行した場合と同等の通行料金となるように、割引を適用することができる。
【0060】
次に、乗継券処理部162は、料金算出部163が算出した通行料金の収受を完了すると、乗継券T2に出口情報等を記録して回収するように、券処理ユニット13を制御する(ステップS106)。例えば、乗継券T2には、図3に示すように、出口料金所Dの識別情報(出口情報)、乗継調整額、基本通行料金等が記録される。これらの処理が完了すると、料金自動収受機10は、利用者に対する料金収受処理を終了する。
【0061】
また、例えば、料金自動収受機10において乗継券T2の挿入を受け付け可能にした後(ステップS103の実行後)、乗継券T2の挿入をキャンセルする場合がある。この場合の処理について、図8を参照しながら説明する。なお、料金自動収受機10のステップS100~S103、及び監視盤20のステップS110~S11については、図7の処理と同一であるため説明を省略する。
【0062】
係員は、利用者から乗継券T2の挿入を取り消すことを伝えられると、監視盤20のタッチパネル21において、乗継券取消ボタンB2(図5)を押下する。乗継券取消ボタンB2の操作を受け付けると(ステップS210)、監視盤20の指示送信部230は、通行券T1の再発行の要否を決定する操作を受け付ける(ステップS211)。
【0063】
例えば、利用者は、間違って出口料金所Dに到来した等の理由により、Uターンして有料道路に戻ることを希望する場合がある。このとき、通行券T1はステップS103において回収済みであるので、利用者に返却(排出)することができない。このような場合、指示送信部230は、係員より、タッチパネル21を通じて通行券T1の再発行が必要であることを示す操作を受け付ける(ステップS211:YES)。そうすると、指示送信部230は、通行券の再発行要求付きの第2指示(乗継券の挿入取消指示)を料金自動収受機10に送信する(ステップS212)。この場合、料金自動収受機10の発行処理部164は、ステップS101において記憶媒体15に記憶された通行券T1の情報に基づいて、新たな通行券を再発行するように券発行ユニット14を制御する(ステップS200)。また、料金自動収受機10は、当該利用者に対する料金収受処理を終了する。
【0064】
また、例えば、出口料金所Dから流出することを希望する利用者が、乗継券T2を所持していなかったことが分かったとする。この場合、指示送信部230は、係員より、タッチパネル21を通じて通行券T1の再発行が不要であることを示す操作を受け付ける(ステップS211:NO)。そうすると、指示送信部230は、通行券の再発行要求無しの第2指示を料金自動収受機10に送信する(ステップS213)。この場合、料金自動収受機10の料金算出部163は、ステップ101において記憶媒体15に記憶された通行券T1の情報に基づいて、通行料金を計算する(ステップS201)。料金自動収受機10は、利用者から通行料金を収受すると、当該利用者に対する料金収受処理を終了する。
【0065】
なお、図7図8の処理において、係員が監視盤20を操作する例について説明したが、これに限られることはない。係員は、料金自動収受機10のタッチパネル11を通じて同様の操作を行うようにしてもよい。この場合、料金自動収受機10は、図7のステップS102及びS104、図8のステップS200及びS201において、タッチパネル11から第1指示、第2指示、手入力の情報を受け付ける。料金自動収受機10の他の処理は、係員が監視盤20を操作した場合の処理と同様である。
【0066】
(ハードウェア構成)
図9は、本開示の一実施形態に係る料金自動収受機及び監視盤のハードウェア構成の一例を示す図である。
以下、図9を参照しながら、本実施形態に係る料金自動収受機10及び監視盤20のハードウェア構成について説明する。
【0067】
コンピュータ900は、プロセッサ901、主記憶装置902、補助記憶装置903、インタフェース904を備える。
【0068】
上述の料金自動収受機10及び監視盤20は、それぞれコンピュータ900に実装される。そして、上述した各機能部の動作は、プログラムの形式で補助記憶装置903に記憶されている。プロセッサ901は、プログラムを補助記憶装置903から読み出して主記憶装置902に展開し、当該プログラムに従って上記処理を実行する。また、プロセッサ901は、プログラムに従って、上述した各記憶部に対応する記憶領域を主記憶装置902に確保する。プロセッサ901の例としては、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphic Processing Unit)、マイクロプロセッサなどが挙げられる。
【0069】
プログラムは、コンピュータ900に発揮させる機能の一部を実現するためのものであってもよい。例えば、プログラムは、補助記憶装置903に既に記憶されている他のプログラムとの組み合わせ、または他の装置に実装された他のプログラムとの組み合わせによって機能を発揮させるものであってもよい。なお、他の実施形態においては、コンピュータ900は、上記構成に加えて、または上記構成に代えてPLD(Programmable Logic Device)などのカスタムLSI(Large Scale Integrated Circuit)を備えてもよい。PLDの例としては、PAL(Programmable Array Logic)、GAL(Generic Array Logic)、CPLD(Complex Programmable Logic Device)、FPGA(Field Programmable Gate Array)が挙げられる。この場合、プロセッサ901によって実現される機能の一部または全部が当該集積回路によって実現されてよい。このような集積回路も、プロセッサの一例に含まれる。
【0070】
補助記憶装置903の例としては、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD-ROM(Compact Disc Read Only Memory)、DVD-ROM(Digital Versatile Disc Read Only Memory)、半導体メモリ等が挙げられる。補助記憶装置903は、コンピュータ900のバスに直接接続された内部メディアであってもよいし、インタフェース904または通信回線を介してコンピュータ900に接続される外部記憶装置910であってもよい。また、このプログラムが通信回線によってコンピュータ900に配信される場合、配信を受けたコンピュータ900が当該プログラムを主記憶装置902に展開し、上記処理を実行してもよい。少なくとも1つの実施形態において、補助記憶装置903は、一時的でない有形の記憶媒体である。
【0071】
また、当該プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、当該プログラムは、前述した機能を補助記憶装置903に既に記憶されている他のプログラムとの組み合わせで実現するもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
【0072】
(作用効果)
以上のように、本実施形態に係る料金自動収受機10(料金機械)は、先に通行券T1が挿入された場合でも、通行券T1を回収して乗継券T2の挿入を可能にするという簡易な処理で、乗継券T2による割引を適用することができる。また、料金自動収受機10は、通行券T1の情報を記憶媒体15に記憶するので、通行券T1の回収後であっても、通行券T1の情報に基づいて通行料金を計算することができる。これにより、通行券T1を排出して、乗継券T2、通行券T1の順で再挿入を促すよりも、料金収受処理に係るサービスタイムを短縮することができる。
【0073】
また、料金自動収受機10は、記憶媒体15に記憶された通行券T1の情報に基づいて、新たな通行券を再発行することができる。これにより、料金自動収受機10は、通行券T1を回収した後に、例えば利用者が有料道路に戻ることを希望した場合であっても、利用者に通行券T1と同一の情報を有する新たな通行券を再発行して渡すことができる。
【0074】
また、料金自動収受機10は、係員により手入力された乗継券T2の情報を取得してもよい。このようにすることで、料金自動収受機10は、例えば乗継券T2が破損して券処理ユニット13で読み取れなかった場合であっても、乗り継ぎに係る割引を適切に適用することができる。
【0075】
また、料金自動収受機10は、通行料金の収受後、当該通行料金を収受した出口料金所に関する出口情報を乗継券T2に書き込んで回収する。また、乗継券T2には、乗継調整額、基本通行料金等の通行料金に関する情報が更に書き込まれてもよい。これにより、後に乗継券T2に記録された情報を参照して、不正、間違い等の有無を確認することができる。
【0076】
また、本実施形態に係る監視盤20は、通行券T1を挿入後に、乗継券T2を更に挿入可能な状態にする指示(第1指示)を料金自動収受機10に送信する。このようにすることで、係員(料金所事務所の監視員)は、出口料金所に出向くことなく、遠隔操作で乗継券T2に基づく割引を適用するよう、料金自動収受機10を制御することができる。このため、係員は、複数の出口料金所それぞれに設置された料金自動収受機10を一括して監視及び制御することが容易となるので、少ない人数で乗継券T2に関連する応対を実施することが可能となる。
【0077】
以上、本開示の実施形態について詳細に説明したが、本発明の技術的思想を逸脱しない限り、これらに限定されることはなく、多少の設計変更等も可能である。
【0078】
例えば、上述の実施形態において、料金自動収受機10の乗継券処理部162は、第1指示を受け付けた場合、挿入された通行券T1を回収する処理(図7及び図8のステップS103)を行ったが、これに限られることはない。他の実施形態では、乗継券処理部162は、挿入された通行券T1を排出して利用者に返却するようにしてもよい。この場合、料金算出部163は、図7のステップS101で記憶媒体15に記憶された通行券T1の情報と、ステップS104で取得した乗継券T2の情報とに基づいて通行料金の計算を行うことができる(図7のステップS105参照)。このようにすることで、料金自動収受機10は、排出した通行券T1の再挿入を省略することができるので、料金収受処理に係る時間を短縮することができる。
【0079】
また、上述の実施形態において、料金機械として料金自動収受機10を用いる態様について説明したが、これに限られることはない。他の実施形態では、料金機械として、有人ブース内に設置された料金収受機を用いてもよい。この場合、有人ブースで待機する係員は、利用者から通行券T1及び乗継券T2を受け取って、料金収受機に挿入する。係員が先に通行券T1を挿入した場合、又は、係員が通行券T1を挿入した後で利用者から乗継券T2を渡された場合であっても、料金収受機は、上述の料金自動収受機10と同様の処理を行うことにより、乗継券T2による割引を簡易且つ適切に適用することができる。
【0080】
<付記>
上述の実施形態に記載の料金機械、監視盤、料金収受方法、及びプログラムは、例えば以下のように把握される。
【0081】
本開示の第1の態様によれば、料金機械(10)は、通行券の挿入を受け付けた場合に、当該通行券の情報を記憶する通行券処理部(160)と、前記通行券の挿入後に、乗継券を更に挿入可能な状態にする第1指示を受け付ける指示受付部(161)と、前記第1指示を受け付けた場合に、前記通行券を排出又は回収して前記乗継券の挿入を受け付け可能とするとともに、前記乗継券の情報を取得する乗継券処理部(162)と、前記通行券の情報及び前記乗継券の情報に基づいて通行料金を計算する料金算出部(163)と、を備える。
このようにすることで、料金機械は、簡易な処理で、乗継券による割引を適用することができる。また、料金機械は、通行券の情報を記憶するので、通行券の回収後であっても、通行券T1の情報に基づいて通行料金を計算することができる。これにより、通行券を排出して、乗継券、通行券の順で再挿入を促すよりも、料金収受処理に係るサービスタイムを短縮することができる。
【0082】
本開示の第2の態様によれば、第1の態様に係る料金機械(10)は、記憶された前記通行券の情報に基づいて新たな通行券を再発行する発行処理部(164)を更に備える。前記乗継券処理部(162)は、前記第1指示を受け付けた場合に、挿入された前記通行券を回収する。前記指示受付部(161)は、前記乗継券の挿入を取り消す第2指示を更に受け付ける。前記発行処理部(164)は、前記第2指示を受け付けた場合に、前記新たな通行券を再発行する。
これにより、料金機械は、通行券を回収した後に、例えば利用者が有料道路に戻ることを希望した場合であっても、利用者に通行券と同一の情報を有する新たな通行券を再発行して渡すことができる。
【0083】
本開示の第3の態様によれば、第1又は第2の態様に係る料金機械(10)において、前記乗継券処理部(162)は、係員により入力された前記乗継券の情報を取得する。
このようにすることで、料金機械は、例えば乗継券が破損して読み取れなかった場合であっても、乗り継ぎに係る割引を適切に適用することができる。
【0084】
本開示の第4の態様によれば、第1から第2の何れか一の態様に係る料金機械(10)において、前記乗継券処理部(162)は、前記通行料金の収受後、当該通行料金を収受した出口料金所に関する出口情報を前記乗継券に書き込んで回収する。
これにより、後に乗継券に記録された情報を参照して、不正、間違い等の有無を確認することができる。
【0085】
本開示の第5の態様によれば、監視盤(20)は、料金機械(10)が通行券の挿入を受け付けた後に、乗継券を更に挿入可能な状態にする第1指示を前記料金機械(10)に送信する指示送信部(230)を備える。
このようにすることで、係員(料金所事務所の監視員)は、出口料金所に出向くことなく、遠隔操作で乗継券に基づく割引を適用するよう、料金機械を制御することができる。このため、係員は、複数の出口料金所それぞれに設置された料金機械を一括して監視及び制御することが容易となるので、少ない人数で乗継券に関連する応対を実施することが可能となる。
【0086】
本開示の第6の態様によれば、料金収受方法は、通行券の挿入を受け付けた場合に、料金機械(10)において当該通行券の情報を記憶するステップと、前記通行券の挿入後に、前記料金機械(10)において乗継券を更に挿入可能な状態にする第1指示を受け付けるステップと、前記第1指示を受け付けた場合に、前記料金機械(10)において前記通行券を排出又は回収して前記乗継券の挿入を受け付けるとともに、前記乗継券の情報を取得するステップと、前記料金機械(10)において、前記通行券の情報及び前記乗継券の情報に基づいて通行料金を計算するステップと、を有する。
【0087】
本開示の第7の態様によれば、第6の態様に係る料金収受方法は、前記料金機械(10)が前記通行券の挿入を受け付けた後に、監視盤(20)において前記第1指示を前記料金機械に送信するステップを更に有する。
【0088】
本開示の第8の態様によれば、プログラムは、通行券の挿入を受け付けた場合に、当該通行券の情報を記憶するステップと、前記通行券の挿入後に、乗継券を更に挿入可能な状態にする第1指示を受け付けるステップと、前記第1指示を受け付けた場合に、前記通行券を排出又は回収して前記乗継券の挿入を受け付けるとともに、前記乗継券の情報を取得するステップと、前記通行券の情報及び前記乗継券の情報に基づいて通行料金を計算するステップと、を料金機械(10)のコンピュータ(900)に実行させる。
【0089】
本開示の第9の態様によれば、プログラムは、料金機械(10)が通行券の挿入を受け付けた後に、乗継券を更に挿入可能な状態にする第1指示を前記料金機械(10)に送信するステップを監視盤(20)のコンピュータに実行させる。
【符号の説明】
【0090】
1 料金収受システム
10 料金自動収受機(料金機械)
11 タッチパネル
12 通信部
13 券処理ユニット
14 券発行ユニット
15 記憶媒体
16 CPU
160 通行券処理部
161 指示受付部
162 乗継券処理部
163 料金算出部
164 発行処理部
20 監視盤
21 タッチパネル
22 通信部
23 CPU
230 指示送信部
900 コンピュータ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9