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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-09
(45)【発行日】2024-02-20
(54)【発明の名称】ガイドパイプ支持装置
(51)【国際特許分類】
   E21B 17/01 20060101AFI20240213BHJP
   E21B 7/12 20060101ALI20240213BHJP
【FI】
E21B17/01
E21B7/12
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2020088925
(22)【出願日】2020-05-21
(65)【公開番号】P2020193555
(43)【公開日】2020-12-03
【審査請求日】2023-04-25
(31)【優先権主張番号】P 2019096987
(32)【優先日】2019-05-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000210908
【氏名又は名称】中央開発株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100095566
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 友雄
(74)【代理人】
【識別番号】100114775
【弁理士】
【氏名又は名称】高岡 亮一
(74)【代理人】
【識別番号】100121511
【弁理士】
【氏名又は名称】小田 直
(72)【発明者】
【氏名】池田 政人
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 丙午
(72)【発明者】
【氏名】▲瀬▼古 一郎
(72)【発明者】
【氏名】福原 誠
【審査官】五十幡 直子
(56)【参考文献】
【文献】実開昭59-135992(JP,U)
【文献】実開昭57-202482(JP,U)
【文献】実開昭63-190392(JP,U)
【文献】特開昭58-113414(JP,A)
【文献】特開2003-278153(JP,A)
【文献】登録実用新案第3132086(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E21B 1/00-49/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
水底の地盤を水上から試錐するために、水上から前記地盤の付近まで上下方向に延びるガイドパイプを鉛直に支持するためのガイドパイプ支持装置であって、
前記地盤上に載置した状態に設置され、前記ガイドパイプの下部を固定するためのパイプ下部固定部と、
上下方向に延びるスリーブ状に形成されるとともに前記パイプ下部固定部に一体に設けられ、前記ガイドパイプが挿通した状態で、当該ガイドパイプに傾動自在に係合するスリーブ係合体と、
前記ガイドパイプの長さ方向の一部を構成し、前記スリーブ係合体に挿通するとともに当該スリーブ係合体の上端部に上方から当接した状態に係合する挿通パイプ部と、
を備え、
前記挿通パイプ部は、
前記スリーブ係合体に遊挿される円筒状のパイプ本体部と、
このパイプ本体部の外周面から径方向に広がるように形成され、前記スリーブ係合体よりも大きい外径を有する拡径部と、
この拡径部の下面に下方に凸に湾曲するように形成され、前記スリーブ係合体の上端部に摺接する湾曲面と、
を有していることを特徴とするガイドパイプ支持装置。
【請求項2】
前記パイプ下部固定部は、
前記ガイドパイプの径方向に広がる板状に形成され、前記地盤上に載置される底板と、
この底板の複数の所定部位から内側上方に傾斜して延びる複数の延設部と、
これらの複数の延設部の上端部を保持するとともに、中央部に上下方向に貫通しかつ前記挿通パイプ部が遊挿する貫通孔が設けられた連結板と、
を有し、
前記スリーブ係合体は、前記連結板上に載置された状態で、前記複数の延設部に固定されていることを特徴とする請求項1に記載のガイドパイプ支持装置。
【請求項3】
前記スリーブ係合体は、
上下方向に延びる円筒状のスリーブ本体部と、
このスリーブ本体部の外周面の所定位置から径方向に突出し、前記複数の延設部の上端部にそれぞれボルト止めされる複数の締結部と、
を有していることを特徴とする請求項2に記載のガイドパイプ支持装置。
【請求項4】
前記スリーブ係合体は、各々が円弧部を有する複数のスリーブ分割部材によって構成されており、
当該複数のスリーブ分割部材の前記円弧部同士が、互いに当接した状態に組み合わされることにより、前記スリーブ本体部を構成することを特徴とする請求項3に記載のガイドパイプ支持装置。
【請求項5】
前記スリーブ係合体は、互いに同一の形状及びサイズに形成され、2つの前記スリーブ分割部材によって構成されていることを特徴とする請求項4に記載のガイドパイプ支持装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水底の地盤を水上から試錐するために、水上から水底の地盤付近まで上下方向に延びるガイドパイプを鉛直に支持するためのガイドパイプ支持装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、上記のガイドパイプ支持装置として、例えば本出願人がすでに出願した特許文献1に記載されたものが知られている。このガイドパイプ支持装置は、平面形状が四角形の枠状に形成され、水底の地盤上に載置される枠体と、この枠体の4つの角部から中央上部に向かって斜めに延びる4つの支持材と、これらの支持材の先端部に設けられ、上下方向に貫通しかつ内面が球状に形成された球面座と、ガイドパイプの下部に固定され、球面座に係合する球関節とを備えている。支持材側の球面座は、その内周面全体がガイドパイプ側の球関節の外周面に摺接しており、それにより、枠体は、鉛直に延びるガイドパイプに対し、所定の角度範囲で傾動可能になっている。したがって、ガイドパイプを、その支持装置とともに水底の地盤上に設置する場合、その地盤が水平面に対して傾斜していても、枠体を傾斜した地盤上に載置させた状態で、ガイドパイプを鉛直に支持することが可能になっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開昭58-113414号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のように構成されたガイドパイプ支持装置では、水中において、上下方向に延びるガイドパイプに対して支持装置の枠体を傾動させるためには、枠体側の球面座と、ガイドパイプ側の球関節が互いに円滑に摺動する必要がある。そのためには、球面座と球関節の互いの接触面を、非常に高い精度で成形する必要があり、その分、製造コストが上昇してしまう。また、ガイドパイプを水底の地盤上に設置する際に、水中のゴミなどが球面座と球関節の隙間に入り込むと、それらがロックされ、ガイドパイプに対し、枠体を適切に傾動させることができなくなるおそれもある。この場合には、傾斜した地盤に枠体が載置されると、ガイドパイプが鉛直線に対して傾斜した状態に設置されてしまうことがある。
【0005】
また、ガイドパイプを鉛直に設置し、そのガイドパイプにケーシングパイプや試錐ロッドを挿入して試錐作業を開始した後、例えば天候の急変などによって、試錐作業を中断しなければならないことがある。その場合、ガイドパイプは、設置された状態で放置されるものの、試錐作業を再開する際には、ガイドパイプが鉛直に保たれているか否かを確認し、ガイドパイプが許容範囲からずれて傾斜している場合には、ガイドパイプが鉛直になるよう、その姿勢を修正する必要がある。このように、ガイドパイプの姿勢を修正するために、その姿勢を容易に確認できることが求められており、特に、試錐作業の中断が長時間にわたる場合、ガイドパイプの姿勢を監視できることが好ましい。
【0006】
本発明は、以上のような課題を解決するためになされたものであり、ガイドパイプを支持する支持装置を、ガイドパイプに対し、比較的簡易な構成によって傾動自在に連結でき、ガイドパイプを立設すべき水底の地盤が傾斜していても、その地盤に対し、ガイドパイプを鉛直に支持することができるガイドパイプ支持装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を達成するために、請求項1に係る発明は、水底の地盤を水上から試錐するために、水上から地盤の付近まで上下方向に延びるガイドパイプを鉛直に支持するためのガイドパイプ支持装置であって、地盤上に載置した状態に設置され、ガイドパイプの下部を固定するためのパイプ下部固定部と、上下方向に延びるスリーブ状に形成されるとともにパイプ下部固定部に一体に設けられ、ガイドパイプが挿通した状態で、ガイドパイプに傾動自在に係合するスリーブ係合体と、ガイドパイプの長さ方向の一部を構成し、スリーブ係合体に挿通するとともにスリーブ係合体の上端部に上方から当接した状態に係合する挿通パイプ部と、を備え、挿通パイプ部は、スリーブ係合体に遊挿される円筒状のパイプ本体部と、このパイプ本体部の外周面から径方向に広がるように形成され、スリーブ係合体よりも大きい外径を有する拡径部と、この拡径部の下面に下方に凸に湾曲するように形成され、スリーブ係合体の上端部に摺接する湾曲面と、を有していることを特徴とする。
【0008】
この構成によれば、水上から水底の地盤付近まで上下方向に延びるガイドパイプを鉛直に支持するために、ガイドパイプ支持装置のパイプ下部固定部によって、ガイドパイプの下部が固定される。パイプ下部固定部は、地盤上に載置した状態に設置され、また、このパイプ下部固定部に一体に設けられたスリーブ係合体が、ガイドパイプに傾動自在に係合している。これにより、水底の地盤が傾斜していても、その傾斜に沿うように、パイプ下部固定部が地盤上に載置した状態で、ガイドパイプを鉛直に支持することができる。
【0009】
また、上記のスリーブ係合体には、ガイドパイプの長さ方向の一部を構成する挿通パイプ部が挿通した状態で係合している。具体的には、挿通パイプ部は、スリーブ係合体に遊挿される円筒状のパイプ本体部と、その外周面から径方向に広がるように形成され、スリーブ係合体よりも大きい外径を有する拡径部と、その下面に下方に凸に湾曲するように形成され、スリーブ係合体の上端部に摺接する湾曲面とを有している。このように、スリーブ係合体の上端部には、挿通パイプ部の拡径部が上方から当接することで、拡径部の下面の湾曲面が摺接するので、比較的簡易な構成のスリーブ係合体及び挿通パイプ部により、ガイドパイプに対し、パイプ下部固定部を傾動可能に連結することができる。
【0010】
請求項2に係る発明は、請求項1に記載のガイドパイプ支持装置において、パイプ下部固定部は、ガイドパイプの径方向に広がる板状に形成され、地盤上に載置される底板と、この底板の複数の所定部位から内側上方に傾斜して延びる複数の延設部と、これらの複数の延設部の上端部を保持するとともに、中央部に上下方向に貫通しかつ挿通パイプ部が遊挿する貫通孔が設けられた連結板と、を有し、スリーブ係合体は、連結板上に載置された状態で、複数の延設部に固定されていることを特徴とする。
【0011】
この構成によれば、パイプ下部固定部が、上記の底板、複数の延設部及び連結板を有しており、底板の上方に、複数の延設部の上端部を保持する連結板が設けられている。この連結板には、貫通孔を介して、挿通パイプ部が遊挿されており、また、スリーブ係合体が連結板上に載置された状態で、複数の延設部に固定されている。これにより、スリーブ係合体を、ガイドパイプの下部の所定位置に安定して配置しながら、ガイドパイプの挿通パイプ部に対し、容易に傾動自在に係合させることができる。
【0012】
請求項3に係る発明は、請求項2に記載のガイドパイプ支持装置において、スリーブ係合体は、上下方向に延びる円筒状のスリーブ本体部と、このスリーブ本体部の外周面の所定位置から径方向に突出し、複数の延設部の上端部にそれぞれボルト止めされる複数の締結部と、を有していることを特徴とする。
【0013】
この構成によれば、スリーブ係合体が、上下方向に延びる円筒状の本体部と、その外周面の所定位置から径方向に突出する複数の締結部とを有しており、それらの締結部が、対応する複数の延設部の上端部にそれぞれボルト止めされている。これにより、スリーブ係合体を、底板の上方に配置し、底板、複数の延設部及び連結板を有するパイプ下部固定部に、安定して一体に設けることができる。
【0014】
請求項4に係る発明は、請求項3に記載のガイドパイプ支持装置において、スリーブ係合体は、各々が円弧部を有する複数のスリーブ分割部材によって構成されており、複数のスリーブ分割部材の円弧部同士が、互いに当接した状態に組み合わされることにより、スリーブ本体部を構成することを特徴とする。
【0015】
この構成によれば、複数のスリーブ分割部材の円弧部同士が、互いに当接した状態に組み合わされることにより、円筒状のスリーブ本体部を構成するので、スリーブ係合体におけるスリーブ本体部の内径が、挿通パイプ部におけるパイプ本体部の外径よりも大きくかつ拡径部の外径よりも小さくても、挿通パイプ部を挿通した状態でスリーブ係合体に係合させることができる。
【0016】
請求項5に係る発明は、請求項4に記載のガイドパイプ支持装置において、スリーブ係合体は、互いに同一の形状及びサイズに形成され、2つのスリーブ分割部材によって構成されていることを特徴とする。
【0017】
この構成によれば、スリーブ係合体が、互いに同一の形状及びサイズに形成された2つのスリーブ分割部材によって構成されるので、各スリーブ分割部材の半円状の円弧部同士を、互いに当接した状態に組み合わせることにより、円筒状のスリーブ本体部を容易に構成することができる。また、スリーブ係合体を、3以上のスリーブ分割部材で構成する場合に比べて、全体の部品数を低減することができる。
【0018】
請求項6に係る発明は、水底の地盤を水上から試錐するために、水上から地盤の付近まで上下方向に延びるように設置されたガイドパイプの姿勢を監視するためのガイドパイプ監視システムであって、ガイドパイプの外周面の所定位置に、互いに上下方向に所定距離を隔てて配置され、鉛直線に対する傾斜角度をそれぞれ検出する複数の検出機と、ガイドパイプに設けられ、検出された傾斜角度を含むデータを、試錐を実行するための作業船に設置された第1中継器に送信するデータ送信機と、作業船に設置され、第1中継器から送信されたデータを受信して表示するデータ表示装置と、を備えていることを特徴とする。
【0019】
この構成によれば、水上から水底の地盤付近まで上下方向に延びるように設置されたガイドパイプの外周面の所定位置に、複数の検出機が互いに上下方向に所定距離を隔てて配置されている。これらの検出機により、各検出機が取り付けられたガイドパイプの部位の鉛直線に対する傾斜角度が検出される。これらの検出された傾斜角度を含むデータは、ガイドパイプに設けられたデータ送信機により、試錐を実行するための作業船に設置された第1中継器に送信される。そして、この第1中継器から送信されたデータ、すなわち、ガイドパイプの所定部位の傾斜角度を含むデータが、上記作業船に設置されたデータ表示装置に受信され、表示される。これにより、ガイドパイプの姿勢等を、作業船において容易に監視することができ、試錐作業の開始前などにおいて、ガイドパイプが適正な姿勢の許容範囲からずれている場合に、その姿勢の修正を迅速かつ適切に行うことができる。
【0020】
請求項7に係る発明は、請求項6に記載のガイドパイプ監視システムにおいて、作業船に設置され、第1中継器から送信されたデータを受信してインターネット上の所定のサーバに送信するための第2中継器と、サーバにアクセスすることにより、サーバに送信されたデータを受信して表示する受信表示端末と、をさらに備えていることを特徴とする。
【0021】
この構成によれば、前記第1中継器から送信されたデータが、作業船に設置された第2中継器によって受信され、インターネット上の所定のサーバに送信される。そして、受信表示端末を用いて、サーバにアクセスすることにより、サーバに送信されたデータ、すなわち、ガイドパイプの所定部位の傾斜角度を含むデータが、受信表示端末に受信され、表示される。これにより、ガイドパイプの姿勢を監視すべき作業者が、受信表示端末を携帯し、インターネットに接続することにより、例えば、その作業者は、作業船に乗らず、陸上からでも、ガイドパイプの姿勢を容易に監視することができる。
【0022】
請求項8に係る発明は、請求項6又は7に記載のガイドパイプ監視システムにおいて、ガイドパイプの位置を、ガイドパイプ位置データとして検出するガイドパイプ位置検出機と、作業船の位置を、作業船位置データとして検出する作業船位置検出機と、作業船上における風向及び風速を、風向・風速データとして検出する風向・風速検出機と、をさらに備え、データ送信機は、検出されたガイドパイプ位置データを、傾斜角度を含むデータとともに送信するように構成されており、第1中継器は、検出された作業船位置データ並びに検出された風向・風速データを、ガイドパイプ位置データ及び傾斜角度を含むデータとともに送信するように構成されていることを特徴とする。
【0023】
この構成によれば、ガイドパイプ位置検出機によってガイドパイプの位置(ガイドパイプ位置データ)が検出され、作業船位置検出機によって作業船の位置(作業船位置データ)が検出され、風向・風速検出機によって作業船上における風向及び風速(風向・風速データ)が検出される。また、ガイドパイプに設けられたデータ送信機により、上記ガイドパイプ位置データが、前記傾斜角度を含むデータとともに第1中継器に送信される。そして、この第1中継器により、上記作業船位置データ及び風向・風速データが、前記ガイドパイプ位置データ及び傾斜角度を含むデータとともに、データ表示装置及び/又は第2中継器に送信される。これにより、ガイドパイプの傾斜角度に加えて、上記の各種データが、データ表示装置及び/又は受信表示端末に表示されるので、ガイドパイプの姿勢に加えて、ガイドパイプ及び作業船の位置や風向、風速なども容易に監視することができる。
【0024】
請求項9に係る発明は、水底の地盤を水上から試錐するために、水上から地盤の付近まで上下方向に延びるように設置されるガイドパイプの構造であって、ガイドパイプは、各々が所定の長さを有しかつ互いに長さ方向に連結された複数のユニットパイプで構成されており、複数のユニットパイプの各々は、炭素繊維強化プラスチックから成り、所定長さを有する筒状に形成されたパイプ本体と、所定種類の金属から成り、パイプ本体の一端部及び他端部にそれぞれ設けられた第1連結体及び第2連結体と、を有し、互いに連結すべき2つのユニットパイプにおいて、一方のユニットパイプの第1連結体と、他方のユニットパイプの第2連結体とが、互いに嵌合した状態で連結されるように構成されていることを特徴とする。
【0025】
この構成によれば、水上から水底の地盤付近まで上下方向に延びるように設置されるガイドパイプが、互いに長さ方向に連結された複数のユニットパイプで構成されている。また、各ユニットパイプは、所定長さを有する筒状に形成された炭素繊維強化プラスチック製のパイプ本体を有していて、その一端部及び他端部にそれぞれ、所定種類の金属製の第1連結体及び第2連結体が設けられている。一般に、炭素繊維強化プラスチックは、高い強度を有するとともに、鋼鉄などの金属に比べて比重が低い。したがって、ユニットパイプの大部分を構成するパイプ本体を、炭素繊維強化プラスチックで構成することにより、ユニットパイプ全体を金属で構成する場合に比べて、ユニットパイプの軽量化を図ることができる。その結果、ユニットパイプの取り扱いや搬送を、比較的容易に行うことができる。
【0026】
また、ユニットパイプの両端部の第1及び第2連結体は、互いに連結すべき2つのユニットパイプにおいて、一方のユニットパイプの第1連結体と他方のユニットパイプの第2連結体とが、互いに嵌合した状態で連結されるように構成されている。したがって、複数のユニットパイプを、同軸上に順に継ぎ足しながら連結することにより、所望の長さを有するガイドパイプを容易に構成することができる。
【0027】
請求項10に係る発明は、請求項9に記載のガイドパイプの構造において、第1連結体は、パイプ本体と同軸上に延びる第1筒部と、この第1筒部のパイプ本体と反対側の端部に設けられた第1フランジとを有し、第2連結体は、パイプ本体と同軸上に延びる第2筒部と、この第2筒部のパイプ本体と反対側の端部からパイプ本体と同軸上に延び、一方のユニットパイプに設けられた第1連結体の第1筒部に嵌入可能な嵌入部と、第2筒部と嵌入部の境界部分に設けられ、一方のユニットパイプに設けられた第1連結体の第1フランジに当接した状態でボルト止めされる第2フランジとを有していることを特徴とする。
【0028】
この構成によれば、2つのユニットパイプを連結する場合、一方のユニットパイプに設けられた第1連結体の第1筒部に、他方のユニットパイプに設けられた第2連結体の嵌入部を嵌入させる。次いで、他方のユニットパイプの第2連結体の第2フランジを、一方のユニットパイプの第1連結体の第1フランジに当接させ、この第1フランジにボルト止めする。このように、一方のユニットパイプの第1連結体と、他方のユニットパイプの第2連結体とを、嵌合及びボルト止めによって連結するので、互いに連結すべき2つのユニットパイプを、同軸上で強固にかつ安定した状態に連結することができる。
【0029】
請求項11に係る発明は、請求項10に記載のガイドパイプの構造において、複数のユニットパイプの各々は、所定の長さを有するスリーブ状に形成され、パイプ本体の一端部と第1連結体の第1筒部の端部とを、互いに反対方向から嵌入させた状態で、パイプ本体に第1連結体を固定する第1固定スリーブと、所定の長さを有するスリーブ状に形成され、パイプ本体の他端部と第2連結体の第2筒部の端部とを、互いに反対方向から嵌入させた状態で、パイプ本体に第2連結体を固定する第2固定スリーブと、をさらに、有していることを特徴とする。
【0030】
この構成によれば、上記の第1固定スリーブに対し、パイプ本体の一端部と第1連結体の第1筒部の端部とを、互いに反対方向から嵌入させることにより、パイプ本体の一端部に第1連結体を同軸上に容易に固定することができる。また、上記の第2固定スリーブに対し、パイプ本体の他端部と第2連結体の第2筒部の端部とを、互いに反対方向から嵌入させることにより、パイプ本体の他端部に第2連結体を同軸上に容易に固定することができる。
【0031】
請求項12に係る発明は、請求項9~11のいずれかに記載のガイドパイプの構造において、パイプ本体は、複数のパイプ本体で構成されており、複数のパイプ本体の互いに連結された2つのパイプ本体は、所定の長さを有するスリーブ状に形成された連結スリーブに、2つのパイプ本体の端部が互いに反対方向から嵌入した状態で連結固定されていることを特徴とする。
【0032】
この構成によれば、パイプ本体を複数のパイプ本体で構成する場合、上記の連結スリーブに対し、互いに連結すべき2つのパイプ本体の端部を、互いに反対方向から嵌入させることにより、両パイプ本体を同軸上に容易に連結固定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
図1】本発明の一実施形態によるガイドパイプ支持装置を適用した傾動自在型試錐装置を、作業船などとともに示す図である。
図2】ガイドパイプの下部とともに、それを支持するガイドパイプ支持装置を示す図であり、(a)は平面図、(b)は側面図である。
図3】ガイドパイプ支持装置のスリーブ係合体を説明するための図であり、(a)は斜視図、(b)は分割状態を併せて示す平面図、(c)は側面図である。
図4】スリーブ係合体に挿通した状態で係合する挿通パイプ部を説明するための図であり、(a)は斜め上から見たときの状態を示す斜視図、(b)は斜め下から見たときの状態を示す斜視図、(c)は側面図である。
図5】(a)は、海底の水平な地盤上に設置されたガイドパイプ支持装置を示す側面図であり、(b)は、ガイドパイプとガイドパイプ支持装置との係合部分を拡大しかつ一部破断して示す図である。
図6】(a)及び(b)はそれぞれ、図5の(a)及び(b)と同様の図であり、ガイドパイプ支持装置が左下がりに傾斜した地盤上に設置された状態を示す。
図7】(a)及び(b)はそれぞれ、図5の(a)及び(b)と同様の図であり、ガイドパイプ支持装置が右下がりに傾斜した地盤上に設置された状態を示す。
図8】ガイドパイプ監視システムの概要を模式的に示す図である。
図9】互いに連結されることによってガイドパイプを構成する単一パイプとしてのユニットパイプを示す側面図である。
図10図9に示すユニットパイプを分解して示す側面図である。
図11】2つのユニットパイプの連結を説明するための図であり、(a)は連結前の状態、(b)は連結後の状態を示す。
【発明を実施するための形態】
【0034】
以下、図面を参照しながら、本発明の好ましい実施形態を詳細に説明する。図1は、本発明の一実施形態によるガイドパイプ支持装置を適用した傾動自在型試錐装置を示している。この傾動自在型試錐装置1は、海底(水底)の地盤Gを海上(水上)から試錐可能に構成されたものである。
【0035】
図1に示すように、傾動自在型試錐装置1は、後述するケーシングパイプ8及び試錐ロッド9を、内部を通して案内するために、海上から海底の地盤Gの付近まで上下方向に延びるガイドパイプ2と、このガイドパイプ2の下部を地盤G上で固定した状態に支持するガイドパイプ支持装置3(以下、適宜「支持装置」という)と、ガイドパイプ2の上方に設けられ、試錐ロッド9を回転させるための油圧式のスイベルヘッド4aと、これを昇降させるための油圧シリンダ4bと、ガイドパイプ2の付近に係留された作業船Sに搭載され、上記スイベルヘッド4a及び油圧シリンダ4bを駆動する駆動装置5などを備えている。
【0036】
上記の駆動装置5は、油圧ユニットで構成されており、フレキシブルな油圧ホース5a及び5bを介してそれぞれ、スイベルヘッド4a及び油圧シリンダ4bに接続されている。駆動装置5により、油圧が、油圧ホース5a及び5bを介して、スイベルヘッド4a及び油圧シリンダ4bにそれぞれ供給されることにより、両者4a及び4bが駆動される。これにより、試錐ロッド9が回転するとともに昇降することによって、地盤Gが試錐される。
【0037】
ガイドパイプ2は、所定の内径及び外径、並びに所定の長さを有する円筒状に形成され、下端が地盤Gの表面付近に位置する(図2(b)参照)一方、上端部が海面LSから上方に突出した状態で、鉛直に設置される。なお、ガイドパイプ2は、所定長さを有しかつ少なくとも一端部に連結用のフランジが設けられた単一パイプを、長さ方向に複数個連結することによって構成されている。また、ガイドパイプ2は、その下部を支持する支持装置3に加えて、上部が複数(例えば4つ。図1では2つのみ図示)のアンカーワイヤ6及びアンカー7を介して支持されている。
【0038】
図2は、ガイドパイプ2の下部及び支持装置3を拡大して示しており、(a)は平面図、(b)は側面図である。なお、同図(b)では、図示の便宜上、後述する4つの傾斜支持材12のうち、2つのみ示している。これらの図に示すように、支持装置3は、ガイドパイプ2の下側において地盤G上に載置され、平面形状が四角形に形成された底板11と、この底板11の4つの角部付近から内側上方に所定角度で傾斜して所定長さ延びる4つの傾斜支持材12(延設部)と、上下方向に延びる円筒状に形成されるとともに、上記4つの傾斜支持材12の上端部に連結され、ガイドパイプ2が挿通した状態でこれに係合するスリーブ係合体13と、ガイドパイプ2の長さ方向の一部を構成し、スリーブ係合体13に挿通された挿通パイプ部14とを備えている。
【0039】
底板11は、複数の鋼板を接合することなどにより、平面形状が正方形に形成され、その中央部には、上下方向に貫通し、比較的大きな開口部11aが設けられている。また、底板11上には、底板11の形状及び剛性を確保するための多数のリブ11bが設けられている。
【0040】
各傾斜支持材12は、複数(本実施形態では3つ)のH鋼を連結して構成されたものであり、下端部が底板11の対応する角部に固定される一方、上端部が、連結プレート15(連結板)を介して、所定位置に保持されるとともに、スリーブ係合体13に固定されている。上記の連結プレート15は、平面形状がドーナツ状に形成された鋼板で構成されており、その内側の貫通孔15aが、挿通パイプ部14を挿通し得る所定径を有するように形成され、また、貫通孔15aの外側の所定位置に、傾斜支持材12の上端部がそれぞれ下方から貫通する複数(本実施形態では4つ)のスリット孔15bが放射状に形成されている(図5(b)参照)。
【0041】
上記の底板11、4つの傾斜支持材12及び連結プレート15は、ほぼ四角錐台状に形成されており、これらによって、本発明のパイプ下部固定部が構成されている。
【0042】
図3は、スリーブ係合体13を示している。同図(a)及び(b)に示すように、このスリーブ係合体13は、上下方向に延びる円筒状のスリーブ本体部21と、このスリーブ本体部21の外周面から径方向に所定長さ突出し、互いに周方向に等角度に配置された複数(本実施形態では4つ)の締結部22と、スリーブ本体部21の外周面の下端部に設けられ、互いに周方向に等角度に配置された複数(本実施形態では4つ)のフランジ部23とを有している。
【0043】
図3(c)に示すように、スリーブ本体部21は、所定の内径D1及び外径D2を有するとともに、軸線方向(図3(c)の上下方向)に所定の長さを有している。また、スリーブ本体部21の上端部には、周方向の全体にわたり、内方に向かって前下がりに傾斜する傾斜面21aが形成されている。
【0044】
各締結部22は、互いに所定間隔を隔てて対向する2つの締結片24、24で構成されており、各締結片24には、上下2つの貫通した締結孔24a、24aが形成されている。また、各フランジ部23は、スリーブ本体部21の径方向にかつ前記連結プレート15の貫通孔15aよりも外方に所定長さ突出するように設けられている。
【0045】
上記のように構成されたスリーブ係合体13は、図3(b)に二点鎖線で示すように、互いに同一の形状及びサイズに形成された2つのスリーブ分割部材13A及び13Bによって構成されている。すなわち、各スリーブ分割部材13A、13Bはいずれも、スリーブ本体部21の半部を構成する半円弧部20と、一組の締結部22を含む4つの締結片24と、2つのフランジ部23とを有している。したがって、両スリーブ分割部材13A及び13Bの半円弧部20、20同士を、互いに当接した状態に組み合わせることにより、円筒状のスリーブ本体部21が構成される。
【0046】
図4は、上記スリーブ係合体13に挿通した状態で係合する挿通パイプ部14を示しており、(a)は斜め上から見たときの状態、(b)は斜め下から見たときの状態、(c)は側面図を示している。これらの図に示すように、挿通パイプ部14は、ガイドパイプ2の他の単一パイプと同じ内径P1及び外径P2を有し、上下方向に所定長さ延びる円筒状のパイプ本体部31と、このパイプ本体部31の上下端部にそれぞれ設けられた連結用フランジ32及び33と、パイプ本体部31の長さ方向の中央付近に設けられ、前記スリーブ係合体13の上端部に上方から当接した状態で係合する係合フランジ34(拡径部)とを有している。
【0047】
上下の連結用フランジ32及び33は、前記スリーブ係合体13におけるスリーブ本体部21の内径D1よりも大きい所定の外径E(E>D1)を有しており、また、図4(a)及び(b)に示すように、両フランジ32及び33の外周付近にはそれぞれ、互いに周方向に所定の等角度で配置され、図示しない連結用ボルトが挿通される複数の連結孔32a、33aが形成されている。一方、係合フランジ34は、比較的厚くかつ連結用フランジ32、33よりも大きい外径F(F>E)を有している。また、係合フランジ34の下面には、下方に若干凸に湾曲する湾曲面34aが形成されている。
【0048】
なお、挿通パイプ部14には、パイプ本体部31と、上下の連結用フランジ32、33及び係合フランジ34の上面との間に、補強用の複数のリブ35が、互いに周方向に所定の等角度で配置されている。
【0049】
図5(a)は、海底の水平な地盤G上に設置されたガイドパイプ支持装置3を示し、同図(b)は、ガイドパイプ2とその支持装置3との係合部分を拡大しかつ一部を破断して示している。これらの図及び前記図2(a)に示すように、各傾斜支持材12の上端部は、連結プレート15の対応するスリット孔15bに下方から貫通し、連結プレート15上に突出した支持材突出部12aが、連結プレート15上のスリーブ係合体13の対応する締結部22に連結されている。具体的には、上記の支持材突出部12aは、スリーブ係合体13の対応する締結部22の両締結片24、24の間に挟持された状態で、上下2組のボルト25及びナット26によって締結されている。これにより、スリーブ係合体13は、上記底板11、4つの傾斜支持材12及び連結プレート15と一体に構成される。
【0050】
また、スリーブ係合体13には、ガイドパイプ2の挿通パイプ部14が抜け止め状態で挿通し、その挿通パイプ部14の係合フランジ34がスリーブ本体部21に上方から当接している。より具体的には、図5(b)に示すように、挿通パイプ部14の下半部のパイプ本体部31が、スリーブ本体部21に遊挿され、スリーブ本体部21の上下にそれぞれ、挿通パイプ部14の係合フランジ34及び下側の連結用フランジ33が位置する。また、係合フランジ34の下側の湾曲面34aが、スリーブ本体部21の上端部の傾斜面21aに摺接している。これにより、支持装置3は、ガイドパイプ2に対し、傾動自在に連結される。
【0051】
なお、スリーブ係合体13に挿通パイプ部14を挿通させる場合、ガイドパイプ支持装置3の組立時において、2分割された前記スリーブ分割部材13A及び13Bの間に、挿通パイプ部14を配置し、両スリーブ分割部材13A及び13Bの半円弧部20、20同士を組み合わせることにより、挿通パイプ部14をスリーブ係合体13のスリーブ本体部21に容易に挿通させることができる。
【0052】
図6及び図7は、上記図5と同様の図であり、支持装置3が左下がり及び右下がりに傾斜した地盤G上に設置された状態をそれぞれ示している。図6に示すように、地盤Gが左下がりに傾斜した地盤G上では、支持装置3は、その底板11が地盤Gの表面に沿って左下がりに傾斜し、底板11と一体に、傾斜支持材12、連結プレート15及びスリーブ係合体13も傾斜する。この場合、図6(b)に示すように、スリーブ係合体13では、その本体部21の左側の傾斜面21aが、挿通パイプ部14の湾曲面34aの内側下部に摺接する一方、スリーブ本体部21の右側の傾斜面21aが、挿通パイプ部14の湾曲面34aの外側上部に摺接する。このように支持装置3が傾斜することにより、ガイドパイプ2を鉛直な姿勢に保持することができる。
【0053】
一方、図7に示すように、地盤Gが右下がりに傾斜した地盤G上では、支持装置3は、その底板11が地盤Gの表面に沿って右下がりに傾斜するとともに、傾斜支持材12、連結プレート15及びスリーブ係合体13も傾斜する。この場合、図7(b)に示すように、スリーブ係合体13では、上述した図6(b)とは逆に、スリーブ本体部21の左側の傾斜面21aが、挿通パイプ部14の湾曲面34aの外側上部に摺接する一方、スリーブ本体部21の右側の傾斜面21aが、挿通パイプ部14の湾曲面34aの内側下部に摺接する。このように支持装置3が傾斜することにより、前述した図6と同様、ガイドパイプ2を鉛直な姿勢に保持することができる。
【0054】
なお、上記のようにして、ガイドパイプ2を地盤G上に設置した後、ガイドパイプ2内には、そのガイドパイプ2よりも長いケーシングパイプ8が挿入され、さらにその内部に試錐ロッド9が挿入される。そして、これらのケーシングパイプ8及び試錐ロッド9が、ガイドパイプ2で案内されながら、地盤Gの所定の試錐位置に到達し、前述したように、試錐ロッド9が回転及び昇降されることにより、地盤Gが試錐される。
【0055】
以上詳述したように、本実施形態のガイドパイプ支持装置3によれば、上下方向に延びるガイドパイプ2の下部が、支持装置3によって海底の地盤G上に固定される。この場合、支持装置3の底板11が、地盤G上に載置した状態に設置され、支持装置3のスリーブ係合体13が、ガイドパイプ2の挿通パイプ部14に傾動自在に係合している。これにより、海底の地盤Gが傾斜していても、その傾斜に沿うように、支持装置3の底板11が地盤G上に載置した状態で、ガイドパイプ2を鉛直に支持することができる。
【0056】
また、スリーブ係合体13に挿通した状態で係合する挿通パイプ部14は、その係合フランジ34に設けられた湾曲面34aが、スリーブ本体部21の上端部の傾斜面21aに上方から当接した状態で、スリーブ係合体13に係合している。このような比較的簡易な構成のスリーブ係合体13及び挿通パイプ部14により、ガイドパイプ2に対し、支持装置3を傾動自在に連結することができる。
【0057】
さらに、スリーブ係合体13は、支持装置3の底板11の上方において、連結プレート15上に載置されかつ複数の傾斜支持材12に連結された状態で支持されている。これにより、スリーブ係合体13を、ガイドパイプ2の下部の所定位置に安定して配置しながら、ガイドパイプ2の挿通パイプ部14に対し、容易に傾動自在に係合させることができる。
【0058】
さらにまた、スリーブ係合体13は、2つのスリーブ分割部材13A及び13Bの半円弧部20同士が、互いに当接した状態に組み合わされることによって構成されるので、スリーブ本体部21の内径D1が、挿通パイプ部14の係合フランジ34の外径F及び連結用フランジ33の外径Eよりも小さくても、挿通パイプ部14を、スリーブ係合体13に挿通した状態で係合させることができる。しかも、スリーブ分割部材13A及び13Bとして、互いに同一形状及びサイズに形成されたものを用いることにより、全体の部品数の増加を抑制しながら、スリーブ係合体13を得ることができる。
【0059】
次に、図8及び前記図1を参照しながら、上述したように設置されたガイドパイプ2の姿勢などを監視するためのガイドパイプ監視システムについて説明する。図8は、ガイドパイプ監視システムの概要を模式的に示している。同図に示すように、このガイドパイプ監視システム51は、ガイドパイプ2の外周面の所定位置に、互いに上下方向に所定距離(例えば10m)を隔てて設置され、鉛直線に対する傾斜角度をそれぞれ検出するための複数(図8では3つのみ図示)の検出機52と、海面LSから突出したガイドパイプ2の上端部に設けられ、上記の傾斜角度を含むデータを、作業船Sに設置されたリピータ53(第1中継器)に送信するデータ送信機54と、作業船Sに設置され、リピータ53から送信されたデータを受信して表示するデータ表示装置55などを備えている。
【0060】
各検出機52は、ステンレス製の円筒ケース52aを有しており、その内部に、傾斜センサ、気圧センサ及び温度センサなど(いずれも図示せず)が収容されている。傾斜センサは、鉛直線に対し、水平面において互いに直交する所定の2方向の傾斜角度を検出するように構成されている。また、気圧センサ及び温度センサによって、検出機52のケース52a内の気圧及び温度が検出されるようになっている。このように構成された検出機52は、伝送ケーブル52bを介して互いに電気的に接続されるとともに、最上位の検出機52が伝送ケーブル52cを介してデータ送信機54に接続されている。なお、最下位の検出機52は、前記挿通パイプ部14よりも下方に設置され、その上側の検出機52は、挿通パイプ部14よりも上方に設置される。
【0061】
ガイドパイプ2のデータ送信機54は、各検出機52から伝送ケーブル52b、52cを介して送信された傾斜角度や気圧及び温度のデータを、作業船Sのリピータ53に送信する。また、上記のデータ送信機54は、GPS機能を有しており、ガイドパイプ2の位置情報データを、上記の傾斜角度データなどとともに、無線でリピータ53に送信するようになっている。
【0062】
リピータ53は、作業船Sに立設されたポール56の上部に設置されている。そのポール56の上端部には、作業船S上の風向及び風速を検出するための風向・風速検出機57が設けられている。また、リピータ53は、GPS機能を有しており、作業船Sの位置情報データを、データ送信機54から送信された各種データや、風向・風速検出機57で検出された風向及び風速データとともに、無線でデータ表示装置55に送信するようになっている。
【0063】
データ表示装置55は、リピータ53から送信された各種データを受信する通信部55a(第2中継器)と、受信した各種データを表示する表示部55bとを備えている。このデータ表示装置55の表示部55bには、ガイドパイプ2に設置された検出機52ごとに、傾斜の方向や角度、円筒ケース52a内の気圧や温度、海底からの距離などが表示され、また風向や風速、ガイドパイプ2及び作業船Sの位置などが表示される。
【0064】
また、データ表示装置55の通信部55aは、表示部55bに表示される各種データと同様のデータが、作業船Sの外部の受信表示端末58(例えばスマートフォンやパソコン)で受信して表示できるよう、それらのデータを外部に送信できるようになっている。具体的には、データ表示装置55の通信部55aから送信されたデータは、携帯電話用の無線基地局59を介して、インターネット60上の所定のサーバ61に送信され、保存される。そして、上記受信表示端末58を所持している者は、インターネット60にアクセスし、サーバ61に保存されているデータを受信することにより、受信表示端末58に、作業船S上のデータ表示装置55の表示部55bに表示されるのとほぼ同じデータが表示される。
【0065】
以上のように構成されたガイドパイプ監視システムによれば、ガイドパイプ2の外周面に複数の検出機52が設置され、それらが取り付けられたガイドパイプ2の各部位の鉛直線に対する傾斜角度が検出される。これらの検出された傾斜角度を含むデータが、ガイドパイプ2のデータ送信機54を介して、作業船Sのリピータ53に送信され、さらに、そのリピータ53から送信され、作業船Sのデータ表示装置55に受信され、表示される。これにより、ガイドパイプ2の姿勢等を、作業船Sにおいて容易に監視することができ、試錐作業の開始前などにおいて、ガイドパイプ2が適正な姿勢の許容範囲からずれている場合に、その姿勢の修正を迅速かつ適切に行うことができる。
【0066】
また、作業船Sのデータ表示装置55に受信されたデータは、インターネット60の所定のサーバ61に送信され、保存されるので、受信表示端末58を有する者は、それを用いて、上記の各種データを受信表示端末58に表示させることができる。これにより、ガイドパイプ2の姿勢を監視すべき作業者が、受信表示端末58を携帯していれば、例えば、その作業者は、作業船Sに乗らず、陸上からでも、ガイドパイプ2の姿勢等を容易に監視することができる。
【0067】
次に、図9図11を参照して、ガイドパイプ2の構造について詳細に説明する。図9は、互いに連結されることによってガイドパイプ2を構成する前記単一パイプとしてのユニットパイプ71を示しており、また、図10は、そのユニットパイプ71を分解して示している。両図に示すように、ユニットパイプ71は、上下方向に延びる円筒状のパイプ本体72と、パイプ本体72の上端部及び下端部にそれぞれ設けられた上側連結体73(第1連結体)及び下側連結体74(第2連結体)と、を備えている。
【0068】
パイプ本体72は、炭素繊維強化プラスチック(CFRP)から成り、所定の内径及び外径、並びに所定の長さを有する円筒状に形成されている。このパイプ本体72は、同一の形状及びサイズを有する2つのパイプ本体72、72が、互いに同軸上に連結されることによって構成されている。また、図10に示すように、各パイプ本体72の一端部及び他端部(図10の上下端部)にはそれぞれ、互いに周方向に所定の等角度で配置された複数(例えば6つ)のねじ孔72a及びねじ孔72bが、3列ずつ設けられている(図10では1列当たりねじ孔を2つのみ図示)。なお、以下の説明において、両パイプ本体72、72を特に区別する場合には、上側及び下側のパイプ本体72、72をそれぞれ、「上側パイプ本体72A」及び「下側パイプ本体72B」というものとする。
【0069】
上側連結体73は、所定種類の金属(例えば鋼鉄)から成り、前記パイプ本体72とほぼ同じ内径及び外径を有するとともにパイプ本体72よりも短い所定長さを有する円筒状に形成された円筒部81(第1筒部)と、この円筒部81のパイプ本体72と反対側の端部(図9及び10の上端部)に設けられた上側フランジ82(第1フランジ)とを有している。
【0070】
円筒部81の長さ方向の中央には、互いに周方向に等角度で径方向に突設され、各々の先端部に貫通孔83aを有する4つの掛止め部83(図9及び10では3つのみ図示)が設けられている。これらの掛止め部83は、海上においてユニットパイプ71を連結する場合などにおいて、そのユニットパイプ71をワイヤで吊り下げる際に、ワイヤの先端部に設けられるフックの掛止めに利用される。
【0071】
上側フランジ82には、各々が上下方向に貫通し、互いに周方向に所定の等角度で配置され、図示しない連結用ボルトが挿通される複数(例えば12個、図10では2つのみ図示)の連結孔82aが形成されている。また、円筒部81の外周面と上側フランジ82の下面との間には、補強用の複数(例えば6つ、図10では2つのみ図示)のリブ84が、互いに周方向に所定の等角度で配置されている。
【0072】
上記のように構成された上側連結体73は、スリーブ状に形成された鋼鉄製の上側固定スリーブ85(第1固定スリーブ)を介して、上側パイプ本体72Aの上端部に固定されている。具体的には、上記の上側固定スリーブ85は、上述した上側連結体73の円筒部81及びパイプ本体72の外径とほぼ同じ内径を有するとともに、所定の外径及び長さを有する円筒状に形成されている。また、図10に示すように、上側固定スリーブ85には、その上端部の外周面に、互いに周方向に所定の等角度で配置され、上側連結体73の下端部を溶接するための複数(例えば12個、図10では3つのみ図示)の溶接用孔85aが形成されている。さらに、上側固定スリーブ85の外周面には、上記の溶接用孔85aよりも下側に、上側パイプ本体72Aの上部の複数のねじ孔72aにそれぞれ対応する複数(例えば1周当たり6つで、上下方向に3列)の貫通孔85bが形成されている。
【0073】
上記の上側固定スリーブ85を介して、上側パイプ本体72Aの上端部に上側連結体73を固定する場合、円筒状の上側固定スリーブ85に対し、上側パイプ本体72Aの上端部と、上側連結体73の円筒部81の端部とを、互いに反対方向から嵌入させた状態で固定する。
【0074】
具体的にはまず、上側パイプ本体72Aの上端部を、上側固定スリーブ85に嵌入する。この場合、上側パイプ本体72Aの上部の複数のねじ孔72aと上側固定スリーブ85の複数の貫通孔85bとを合致させる。そして、図9に示すように、所定のねじ86を、上側固定スリーブ85の各貫通孔85bに挿入するとともに、上側パイプ本体72Aの各ねじ孔72aにねじ込む。次いで、上側連結体73の円筒部81の端部を、上側固定スリーブ85に嵌入し、上側パイプ本体72Aに当接させる。そして、上側固定スリーブ85の複数の溶接用孔85aを介して、上側固定スリーブ85と上側連結体73とを、複数(例えば12個、図9では3つのみ図示)の溶接箇所80で溶接する。
【0075】
以上のように、上記のねじ止め及び溶接により、上側固定スリーブ85を介して、上側パイプ本体72Aの上端部に上側連結体73が強固に固定される。なお、上記のねじ止めの際に、上側固定スリーブ85の各貫通孔85bに接着剤を注入することが好ましい。これにより、上側パイプ本体72Aの上端部の外周面と上側固定スリーブ85の内周面とを、各ねじ86による締結力及び接着剤による接着力によって、より強固に固定することができる。
【0076】
一方、下側連結体74は、前述した上側連結体73と同様の金属で構成されている。図10に示すように、下側連結体74は、上側連結体73の円筒部81、上側フランジ82及びリブ84と同様に構成された円筒部91(第2筒部)、下側フランジ92(第2フランジ)及び複数のリブ94を有している。また、下側連結体74には、円筒部91と同軸上で、下側フランジ92から下方に所定長さ延びる嵌入部93が設けられている。この嵌入部93は、上側連結体73の円筒部81の内径とほぼ同じ外径を有するとともに、円筒部91の内径とほぼ同じ内径を有し、円筒状に形成されている。
【0077】
また、下側連結体74の下側フランジ92は、円筒部91と嵌入部93の境界部分に設けられていて、この下側フランジ92には、前述した上側連結体73の上側フランジ82の連結孔82aと同様の複数(例えば12個、図10では2つのみ図示)の連結孔92aが形成されている。
【0078】
上記のように構成された下側連結体74は、前述した上側固定スリーブ85と同様に構成された鋼鉄製の下側固定スリーブ95(第2固定スリーブ)を介して、下側パイプ本体72Bの下端部に固定されている。すなわち、図10に示すように、上記の下側固定スリーブ95は、上側固定スリーブ85を上下反転させたものと同じであり、下端部の外周面には、複数(例えば12、図10では3つのみ図示)の溶接用孔95aが形成されるとともに、それらの溶接用孔95aよりも上側に、下側パイプ本体72Bの下部の複数のねじ孔72bにそれぞれ対応する複数(例えば1周当たり6つで、上下方向に3列)の貫通孔95bが形成されている。
【0079】
上記の下側固定スリーブ95を介して、下側パイプ本体72Bの下端部に下側連結体74を固定する場合、円筒状の下側固定スリーブ95に対し、下側パイプ本体72Bの下端部と、下側連結体74の円筒部91の端部とを、互いに反対方向から嵌入させた状態で固定する。
【0080】
具体的にはまず、下側パイプ本体72Bの下端部を、下側固定スリーブ95に嵌入する。この場合、下側パイプ本体72Bの下部の複数のねじ孔72bと下側固定スリーブ95の複数の貫通孔95bとを合致させる。そして、図9に示すように、所定のねじ86を、下側固定スリーブ95の各貫通孔95bに挿入するとともに、下側パイプ本体72Bの各ねじ孔72bにねじ込む。次いで、下側連結体74の円筒部91の端部を、下側固定スリーブ95に嵌入し、下側パイプ本体72Bに当接させる。そして、下側固定スリーブ95の複数の溶接用孔95aを介して、下側固定スリーブ95と下側連結体74とを、複数(例えば12個、図9では3つのみ図示)の溶接箇所90で溶接する。
【0081】
以上のように、上記のねじ止め及び溶接により、下側固定スリーブ95を介して、下側パイプ本体72Bの下端部に下側連結体74が強固に固定される。なお、上記のねじ止めの際に、前述した上側固定スリーブ85と同様、下側固定スリーブ95の各貫通孔95bに接着剤を注入することが好ましく、それにより、下側パイプ本体72Bの下端部の外周面と下側固定スリーブ95の内周面とを、より強固に固定することができる。
【0082】
また、上側パイプ本体72Aと下側パイプ本体72Bは、前述した上側固定スリーブ85及び下側固定スリーブ95とほぼ同様に形成された鋼鉄製の連結スリーブ97を介して、連結されている。具体的には、連結スリーブ97は、パイプ本体72の外径とほぼ同じ内径を有するとともに、上側固定スリーブ85及び下側固定スリーブ95の外径とほぼ同じ外径を有しかつ両スリーブ85及び95よりも長い所定長さを有する円筒状に形成されている。また、図10に示すように、連結スリーブ97には、その上半部の外周面に、上側パイプ本体72Aの下部に設けられた複数のねじ孔72bにそれぞれ対応する複数(上下方向に3列、図10では1列当たり2つのみ図示)の貫通孔97aが形成されるとともに、下半部の外周面に、下側パイプ本体72Bの上部に設けられた複数のねじ孔72aにそれぞれ対応する複数(上下方向に3列、図10では1列当たり2つのみ図示)の貫通孔97bが形成されている。
【0083】
上記の連結スリーブ97に対し、上側パイプ本体72A及び下側パイプ本体72Bを互いに反対方向から嵌入し、両パイプ本体72A及び72Bを互いに当接させる。この場合、上側パイプ本体72Aの下部の複数のねじ孔72bと連結スリーブ97の上半部の複数の貫通孔97aとを合致させるとともに、下側パイプ本体72Bの上部の複数のねじ孔72aと連結スリーブ97の下半部の複数の貫通孔97bとを合致させる。そして、図9に示すように、所定のねじ86を、連結スリーブ97の各貫通孔97a及び97bに挿入するとともに、上側パイプ本体72Aの各ねじ孔72b及び下側パイプ本体72Bの各ねじ孔72aにねじ込む。これにより、上側パイプ本体72Aと下側パイプ本体72Bが、連結スリーブ97を介して強固に連結される。なお、上記のねじ止めの際に、前述した上側固定スリーブ85及び下側固定スリーブ95と同様、連結スリーブ97の各貫通孔97a、97bに接着剤を注入することが好ましく、それにより、上側パイプ本体72Aの下端部及び下側パイプ本体72Bの上端部の外周面と、連結スリーブ97の内周面とを、より強固に固定することができる。
【0084】
以上のように構成されたユニットパイプ71は、前述した傾動自在型試錐装置1の支持装置3を水中に沈めながら、上記のユニットパイプ71と同じ構成のものが、上方から順に連結されることにより、所望の長さのガイドパイプ2が得られる。
【0085】
具体的には、図11(a)に示すように、下側のユニットパイプ71に対し、その同軸上でかつ上方に、連結すべきユニットパイプ71を移動させる。そして、同図(b)に示すように、上側のユニットパイプ71を下方に移動させ、その下側連結体74の嵌入部93を、下側のユニットパイプ71の上側連結体73の円筒部81に上方から嵌入する。次いで、これらの上側連結体73及び下側連結体74のフランジ82及び92同士を密着させるとともに、両フランジ82及び92の連結孔82a及び92a同士を合致させる。そして、それらの連結孔82a及び92aに、ボルトを挿通して、ナット(いずれも図示せず)に螺合する。これにより、下側のユニットパイプ71に対し、上側のユニットパイプ71を同軸上で強固に連結される。
【0086】
以上のように、パイプ本体72が炭素繊維強化プラスチックで構成されたユニットパイプ71を用いて、ガイドパイプ2を構成するので、ユニットパイプ71全体を金属で構成する場合に比べて、ユニットパイプ71の軽量化を図ることができる。その結果、ユニットパイプ71の取り扱いや搬送を、比較的容易に行うことができる。また、ユニットパイプ71の両端部にそれぞれ設けられた上側連結体73及び下側連結体74が、互いに嵌合した状態で連結されるように構成されているので、複数のユニットパイプ71を、同軸上に順に継ぎ足しながら連結することにより、所望の長さを有するガイドパイプ2を容易に構成することができる。
【0087】
なお、本発明は、説明した上記実施形態に限定されることなく、種々の態様で実施することができる。例えば、実施形態では、海底の地盤Gを試錐するためのガイドパイプ2の支持装置3及び監視システム51、並びにこれらに用いられるガイドパイプ2の構造について説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、湖などの水底の地盤を試錐する際のガイドパイプの支持装置及び監視システムにも、もちろん適用することが可能である。
【0088】
また、実施形態のガイドパイプ支持装置3では、底板11の上方の所定位置において、4つの傾斜支持材12及び連結プレート15を介して、スリーブ係合体13を配置したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、傾斜支持材12及び連結プレート15を省略し、スリーブ係合体13を底板11の中央部に直接、連結することも可能である。さらに、実施形態では、スリーブ係合体13として、2分割されたスリーブ分割部材13A及び13Bを用いたが、例えば3つ以上に分割されたスリーブ分割部材によって、スリーブ係合体13を構成することも可能である。
【0089】
また、実施形態で示したガイドパイプ支持装置3及びガイドパイプ監視システム51、並びにガイドパイプ2及びユニットパイプ71の細部の構成などは、あくまで例示であり、本発明の趣旨の範囲内で適宜、変更することができる。
【符号の説明】
【0090】
1 傾動自在型試錐装置
2 ガイドパイプ
3 ガイドパイプ支持装置
11 底板
11a 開口部
12 傾斜支持材(延設部)
13 スリーブ係合体
13A スリーブ分割部材
13B スリーブ分割部材
14 挿通パイプ部
15 連結プレート(連結板)
15a 貫通孔
20 半円弧部
21 スリーブ本体部
21a 傾斜面
22 締結部
24 締結片
25 ボルト
26 ナット
31 パイプ本体部
34 係合フランジ(拡径部)
34a 湾曲面
51 ガイドパイプ監視システム
52 検出機
53 リピータ(第1中継器)
54 データ送信機
55 データ表示装置
55a 通信部(第2中継器)
55b 表示部
57 風向・風速検出機
58 受信表示端末
60 インターネット
61 サーバ
71 ユニットパイプ
72 パイプ本体
72A 上側パイプ本体
72B 下側パイプ本体
73 上側連結体(第1連結体)
74 下側連結体(第2連結体)
81 円筒部(第1筒部)
82 上側フランジ(第1フランジ)
85 上側固定スリーブ(第1固定スリーブ)
86 ねじ
91 円筒部(第2筒部)
92 下側フランジ(第2フランジ)
93 嵌入部
95 下側固定スリーブ(第2固定スリーブ)
97 連結スリーブ
G 地盤
S 作業船
LS 海面
D1 スリーブ本体部の内径
D2 スリーブ本体部の外径
P1 パイプ本体部の内径
P2 パイプ本体部の外径
F 係合フランジの外径
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11