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特許7434166N-複素環式5員環含有カプシドタンパク質のアセンブリの阻害剤、その医薬組成物および使用
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-09
(45)【発行日】2024-02-20
(54)【発明の名称】N-複素環式5員環含有カプシドタンパク質のアセンブリの阻害剤、その医薬組成物および使用
(51)【国際特許分類】
   C07D 207/34 20060101AFI20240213BHJP
   A61P 31/20 20060101ALI20240213BHJP
   A61P 1/16 20060101ALI20240213BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20240213BHJP
   A61K 31/40 20060101ALI20240213BHJP
   C07D 405/12 20060101ALI20240213BHJP
   A61K 31/4025 20060101ALI20240213BHJP
   C07D 401/12 20060101ALI20240213BHJP
   A61K 31/4439 20060101ALI20240213BHJP
   A61K 31/496 20060101ALI20240213BHJP
   A61K 31/454 20060101ALI20240213BHJP
   C07D 409/12 20060101ALI20240213BHJP
【FI】
C07D207/34 CSP
A61P31/20
A61P1/16
A61P43/00 111
A61K31/40
C07D405/12
A61K31/4025
C07D401/12
A61K31/4439
A61K31/496
A61K31/454
C07D409/12
【請求項の数】 24
(21)【出願番号】P 2020552331
(86)(22)【出願日】2019-03-29
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-08-10
(86)【国際出願番号】 CN2019080412
(87)【国際公開番号】W WO2019185016
(87)【国際公開日】2019-10-03
【審査請求日】2022-03-28
(31)【優先権主張番号】201810286111.1
(32)【優先日】2018-03-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201810730325.3
(32)【優先日】2018-07-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201910073465.2
(32)【優先日】2019-01-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】516089784
【氏名又は名称】チア タイ ティエンチン ファーマシューティカル グループ カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Chia Tai Tianqing Pharmaceutical Group Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】No.369 Yuzhou South Rd.,Lianyungang,Jiangsu 222062 China
(74)【代理人】
【識別番号】110000796
【氏名又は名称】弁理士法人三枝国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】張 寅生
(72)【発明者】
【氏名】敖 汪偉
(72)【発明者】
【氏名】李 元
(72)【発明者】
【氏名】王 輝
(72)【発明者】
【氏名】沈 杭州
(72)【発明者】
【氏名】倪 杰
(72)【発明者】
【氏名】張 歡
(72)【発明者】
【氏名】呉 杰
(72)【発明者】
【氏名】張 立
(72)【発明者】
【氏名】曹 凱
(72)【発明者】
【氏名】陸 鵬
(72)【発明者】
【氏名】劉 戌時
(72)【発明者】
【氏名】汪 杰
(72)【発明者】
【氏名】趙 天笑
(72)【発明者】
【氏名】葛 興楓
(72)【発明者】
【氏名】盧 丹丹
(72)【発明者】
【氏名】陳 碩
(72)【発明者】
【氏名】馬 雪琴
(72)【発明者】
【氏名】施 偉
(72)【発明者】
【氏名】王 曉金
(72)【発明者】
【氏名】徐 宏江
【審査官】三木 寛
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2017/156255(WO,A1)
【文献】特表2016-525141(JP,A)
【文献】国際公開第2018/039531(WO,A1)
【文献】特表2016-539924(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第107721895(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07D
A61P
A61K
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
次の式I:
【化1】
[式中、
XおよびYは、それぞれ独立してCRを表し、前記Rは水素、C3-4シクロアルキル、-CN、フッ素、塩素、臭素、およびC1-3アルキルからなる群から独立して選ばれ、前記C1-3アルキルはフッ素で任意に置換されており、
環Aは、フェニルおよび5~10員のヘテロアリールからなる群から選ばれ、
、R、およびRは、それぞれ水素、フッ素、塩素、臭素、-CHF、-CHF、-CF、-CN、C1-3アルキル、およびC3-4シクロアルキルからなる群から独立して選ばれ、
は、水素、C1-3アルキルおよびC3-4シクロアルキルからなる群から選ばれ、
は、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、3~7員のシクロアルキル、および3~7員のヘテロシクロアルキルからなる群から選ばれ、前記C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、3~7員のシクロアルキル、または3~7員のヘテロシクロアルキルは、ハロ、3~4員のシクロアルキル、3~4員のヘテロシクロアルキル、-OR、オキソ、-CN、-C(O)OR、-SO、-C(O)N(R、およびC1-3アルキルからなる群から選ばれる基で任意に置換されており、ここで、前記C1-3アルキルは、フッ素、-CN、および-OHからなる群から選ばれる1つ以上の基で任意に置換されており、
は、それぞれ水素およびC1-3アルキルからなる群から独立して選ばれる。]で表される、
式Iの化合物、その立体異性体、互変異性体、幾何異性体、溶媒和物、水和物またはそれらの薬学的に許容される塩。
【請求項2】
XおよびYは、それぞれ独立してCRを表し
は、水素、フッ素、塩素、臭素、およびC1-3アルキルからなる群から独立して選ばれる、
求項1に記載の式Iの化合物、その立体異性体、互変異性体、幾何異性体、溶媒和物、水和物またはそれらの薬学的に許容される塩。
【請求項3】
は、水素、塩素、臭素及びメチルからなる群から独立して選ばれる、請求項1または2に記載の式Iの化合物、その立体異性体、互変異性体、幾何異性体、溶媒和物、水和物またはそれらの薬学的に許容される塩。
【請求項4】
Aは、フェニルおよび6員のヘテロアリールからなる群から選ばれ、
Aの定義に記載の前記ヘテロアリールは、1または2個のN原子を含んでもよい
請求項1~3のいずれか一項に記載の式Iの化合物、その立体異性体、互変異性体、幾何異性体、溶媒和物、水和物またはそれらの薬学的に許容される塩。
【請求項5】
環Aは、フェニル及びピリジルからなる群から選ばれる、請求項4に記載の式Iの化合物、その立体異性体、互変異性体、幾何異性体、溶媒和物、水和物またはそれらの薬学的に許容される塩。
【請求項6】
は、水素、フッ素、塩素、-CHF、-CN、-CF、およびメチルからなる群から選ばれる、
求項1~5のいずれか一項に記載の式Iの化合物、その立体異性体、互変異性体、幾何異性体、溶媒和物、水和物またはそれらの薬学的に許容される塩。
【請求項7】
は、水素およびフッ素からなる群から選ばれる、
請求項1~6のいずれか一項に記載の式Iの化合物、その立体異性体、互変異性体、幾何異性体、溶媒和物、水和物またはそれらの薬学的に許容される塩。
【請求項8】
は、水素、フッ素、塩素、-CHF、-CN、-CFおよびメチルからなる群から選ばれる、
求項1~7のいずれか一項に記載の式Iの化合物、その立体異性体、互変異性体、幾何異性体、溶媒和物、水和物またはそれらの薬学的に許容される塩。
【請求項9】
は、水素、フッ素、塩素、-CHF、-CN、-CF、およびメチルからなる群から選ばれ、且つRおよびRのうちの少なくとも一方は、フッ素または水素である、
請求項1~8のいずれか一項に記載の式Iの化合物、その立体異性体、互変異性体、幾何異性体、溶媒和物、水和物またはそれらの薬学的に許容される塩。
【請求項10】
およびRのうちの一方は、水素およびフッ素からなる群から選ばれ、他方は水素、フッ素、塩素、-CHF、-CN、-CFおよびメチルからなる群から選ばれる、
求項1~8のいずれか一項に記載の式Iの化合物、その立体異性体、互変異性体、幾何異性体、溶媒和物、水和物またはそれらの薬学的に許容される塩。
【請求項11】
はフッ素、塩素および臭素からなる群から選ばれ、RおよびRのうちの一方は水素で、他方は水素、フッ素、塩素、-CHF、-CN、-CFおよびメチルからなる群より選ばれる、
請求項1~8のいずれか一項に記載の式Iの化合物、その立体異性体、互変異性体、幾何異性体、溶媒和物、水和物またはそれらの薬学的に許容される塩。
【請求項12】
は、水素およびC1-3アルキルからなる群から選ばれる、
求項1~11のいずれか一項に記載の式Iの化合物、その立体異性体、互変異性体、幾何異性体、溶媒和物、水和物またはそれらの薬学的に許容される塩。
【請求項13】
はメチルである、
請求項1~11のいずれか一項に記載の式Iの化合物、その立体異性体、互変異性体、幾何異性体、溶媒和物、水和物またはそれらの薬学的に許容される塩。
【請求項14】
は、C1-4アルキル、C2-4アルケニル、C2-4アルキニル、4~6員のシクロアルキル、および4~6員のヘテロシクロアルキルからなる群から選ばれ、ここで、前記C1-4アルキル、C2-4アルケニル、C2-4アルキニル、4~6員のシクロアルキル、または4~6員のヘテロシクロアルキルは、ハロ、3~4員のシクロアルキル、3~4員のヘテロシクロアルキル、-OR、オキソ、-CN、-C(O)OR、-SO、-C(O)N(R、およびC1-3アルキルからなる群から選ばれる基で任意に置換されており、ここで、前記C1-3アルキルは、フッ素、-CN、-OHからなる群から選ばれる1つ以上の基で任意に置換されており、
の定義に記載の前記ヘテロシクロアルキルは、N、OおよびSからなる群から選ばれる1または2個のヘテロ原子を含んでもよい
請求項1~13のいずれか一項に記載の式Iの化合物、その立体異性体、互変異性体、幾何異性体、溶媒和物、水和物またはそれらの薬学的に許容される塩。
【請求項15】
は、C1-4アルキル、C2-4アルキニル、4~6員のシクロアルキル、および4~6員のヘテロシクロアルキルからなる群から選ばれ、ここで、C1-4アルキルは、ハロ、-OH、および-C(O)ORからなる群から選ばれる基で任意に置換されており、ここで、4~6員のシクロアルキルまたは4~6員のヘテロシクロアルキルは、-OH、およびC1-3アルキルからなる群から選ばれる基で任意に置換されており、前記C1-3アルキルはOHで任意に置換されている、
請求項1~13のいずれか一項に記載の式Iの化合物、その立体異性体、互変異性体、幾何異性体、溶媒和物、水和物またはそれらの薬学的に許容される塩。
【請求項16】
は、水素およびメチルからなる群から選ばれる、
請求項1~15のいずれか一項に記載の式Iの化合物、その立体異性体、互変異性体、幾何異性体、溶媒和物、水和物またはそれらの薬学的に許容される塩。
【請求項17】
構造単位
【化2】
からなる群から選ばれる、
請求項1~5および12~16のいずれか一項に記載の式Iの化合物、その立体異性体、互変異性体、幾何異性体、溶媒和物、水和物またはそれらの薬学的に許容される塩。
【請求項18】
構造単位
【化3】
からなる群から選ばれる、
請求項1~17のいずれか一項に記載の式Iの化合物、その立体異性体、互変異性体、幾何異性体、溶媒和物、水和物またはそれらの薬学的に許容される塩。
【請求項19】
構造単位
【化4】
からなる群から選ばれる、
請求項1~18のいずれか一項に記載の式Iの化合物、その立体異性体、互変異性体、幾何異性体、溶媒和物、水和物またはそれらの薬学的に許容される塩。
【請求項20】
前記式Iの化合物、その立体異性体、互変異性体、幾何異性体、溶媒和物、水和物またはそれらの薬学的に許容される塩は、
次の式II、式IIIもしくは式IVの化合物、その立体異性体、互変異性体、幾何異性体、溶媒和物、水和物またはそれらの薬学的に許容される塩からなる群から選ばれる、 請求項1に記載の式Iの化合物、その立体異性体、互変異性体、幾何異性体、溶媒和物、水和物またはそれらの薬学的に許容される塩。
【化5】
[式中、R、R、R、R、R、X、およびYは、請求項1で定義した通りである。]
【請求項21】
次の化合物:
【化6】
からなる群から選ばれる化合物、その立体異性体、互変異性体、幾何異性体、溶媒和物、水和物またはそれらの薬学的に許容される塩。
【請求項22】
請求項1~21のいずれか一項に記載の化合物、その立体異性体、互変異性体、幾何異性体、溶媒和物、水和物またはそれらの薬学的に許容される塩を含み、
らに薬学的に許容される補助剤を含んでもよい、医薬組成物。
【請求項23】
請求項1~21のいずれか一項に記載の化合物、その立体異性体、互変異性体、幾何異性体、溶媒和物、水和物またはそれらの薬学的に許容される塩、あるいは請求項22に記載の医薬組成物の、B型肝炎ウイルス感染によって引き起こされる疾患の予防または治療のための医薬の製造における使用。
【請求項24】
B型肝炎ウイルス感染によって引き起こされる疾患の予防用又は治療用の、請求項22に記載の医薬組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本願は、2018年3月30日、2018年7月5日、および2019年1月25日に中国国家知的財産局に出願された出願番号がCN201810286111.1、CN201810730325.3、およびCN201910073465.2である中国特許出願に基づく優先権および利益を主張し、当該中国特許出願の内容のすべてを本願に援用する。
【0002】
本発明は、式Iで表される化合物(式Iの化合物)、その立体異性体、互変異性体、幾何異性体、溶媒和物、活性代謝物、水和物、プロドラッグまたはそれらの薬学的に許容される塩、ならびにその製造方法、該化合物を含有する医薬組成物、およびB型肝炎ウイルス感染の治療薬とする使用に関する。
【背景技術】
【0003】
現在、慢性B型ウイルス性肝炎には、治癒することはできず、制御することしかできず、現時点では主に2種類の薬剤(インターフェロンおよびヌクレオシド類似体/ウイルスポリメラーゼの阻害剤)に限定されている。HBVの治癒率が低いのは、感染した肝細胞の細胞核に共有結合で閉じた環状DNA(cccDNA)が存在し、その存在が持続しているためである。現在の治療プロトコルでは、リポジトリ(repository)からcccDNAを削除できず、コア阻害剤(Core inhibitors、例えばウイルスカプシッドタンパク質形成またはアセンブリ阻害剤、およびcccDNA阻害剤、ならびにインターフェロン刺激遺伝子活性剤など)のようないくつかのHBVの新たな標的(ターゲット)は、治癒B型肝炎の治癒に有望であると期待されている(Mayur Brahmania, et al. New therapeutic agents for chronic hepatitis B)。
【0004】
HBVカプシドはコアタンパク質からアセンブリされてなり、逆転写の前に、HBV逆転写酵素、pgRNAはカプシドタンパク質で正しくカプセル化されている必要がある。したがって、カプシドタンパク質のアセンブリ(カプシドタンパク質集合)を遮断したり、カプシドタンパク質の分解を加速したり、それぞれカプシドタンパク質のアセンブリプロセスを遮断してウイルスの複製に影響する。近年、研究者らは、カプシドタンパク質のアセンブリを標的とする阻害剤を研究し始めており、例えばWO2014184350、WO2015011281、WO2017156255などには、一連の関連化合物を開示している。しかしながら、それらのほとんどは、前臨床研究段階または研究終了段階にあり、当技術分野では、HBV感染を治療、改善または予防するための、より代替的で効果的なカプシドタンパク質アセンブリ阻害剤が必要とされている。本発明は一連の新規な誘導体を合成し、それらのHBVタンパク質アセンブリ活性を研究した。
【0005】
〔発明の詳細な説明〕
本発明は、次の式Iの化合物、その立体異性体、互変異性体、幾何異性体、溶媒和物、活性代謝物、水和物、プロドラッグまたはそれらの薬学的に許容される塩に関する。
【化1】
[式中、
XおよびYは、それぞれ独立してCRを表し、前記Rは水素、C3-4シクロアルキル、-CN、フッ素、塩素、臭素、およびC1-3アルキルからなる群から独立して選ばれ、前記C1-3アルキルはフッ素、塩素、臭素、C1-6アルコキシ、-OH、-NHおよび-CNからなる群から独立して選ばれる1つ以上の基で任意に置換されており、
環Aは、フェニルおよび5~10員のヘテロアリールからなる群から選ばれ、
、R、およびRは、それぞれ水素、フッ素、塩素、臭素、-CHF、-CHF、-CF、-CN、C1-3アルキル、-NH、C3-4シクロアルキル、-NHR、および-NRからなる群から独立して選ばれ、ここで、R、R、およびRはそれぞれ-C(O)C1-6アルキル、C1-6アルキル、-S(O)1-6アルキル、5~10員のヘテロアリール、C6-10アリール、C3-6シクロアルキル、および3~6員のヘテロシクロアルキルからなる群から独立して選ばれ、
は、水素、C1-3アルキルおよびC3-4シクロアルキルからなる群から選ばれ、
は、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、3~7員のシクロアルキル、および3~7員のヘテロシクロアルキルからなる群から選ばれ、前記C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、3~7員のシクロアルキル、または3~7員のヘテロシクロアルキルは、ハロ、3~4員のシクロアルキル、3~4員のヘテロシクロアルキル、-OR、オキソ、-CN、-C(O)OR、-SO、-C(O)N(R、およびC1-3アルキルからなる群から選ばれる基で任意に置換されており、ここで、前記C1-3アルキルは、フッ素、-CN、および-OHからなる群から選ばれる1つ以上の基で任意に置換されており、
は、それぞれ水素およびC1-3アルキルからなる群から独立して選ばれる。]。
いくつかの実施形態において、上記XおよびYは、それぞれ独立してCRを表し、前記Rは、水素、フッ素、塩素、臭素、およびC1-3アルキルからなる群から独立して選ばれ、前記C1-3アルキルは、フッ素およびC1-3アルコキシからなる群から選ばれる1つ以上の基で任意に置換されている。いくつかの実施形態において、前記Rは、水素、フッ素、塩素、臭素、および1つ以上のメトキシで任意に置換されているC1-3アルキルからなる群から独立して選ばれる。いくつかの実施形態において、前記Rは、水素、フッ素、塩素、臭素、-CHOCH、およびメチルからなる群から独立して選ばれる。いくつかの実施形態において、前記Rは、水素、塩素、臭素、およびメチルからなる群から独立して選ばれる。
【0006】
別のいくつかの実施形態において、XおよびYは、それぞれ独立してCRを表し、前記Rは、水素、C3-4シクロアルキル、-CN、フッ素、塩素、臭素、および1つ以上のフッ素で任意に置換されているC1-3アルキルからなる群から独立して選ばれる。別のいくつかの実施形態において、上記XおよびYは、それぞれ独立してCRを表し、前記Rは、水素、フッ素、塩素、臭素、および1つ以上のフッ素で任意に置換されているC1-3アルキルからなる群から独立して選ばれる。別のいくつかの実施形態において、前記Rは、水素、フッ素、塩素、臭素、およびC1-3アルキルからなる群から独立して選ばれる。別のいくつかの実施形態において、前記Rは、水素、フッ素、塩素、臭素、およびメチルからなる群から独立して選ばれる。
【0007】
いくつかの実施形態において、上記環Aは、フェニル、5員のヘテロアリール、6員のヘテロアリール、7員のヘテロアリール、8員のヘテロアリール、9員のヘテロアリール、および10員のヘテロアリールからなる群から選ばれる。いくつかの実施形態において、環Aは、フェニルおよび6員のヘテロアリールからなる群から選ばれる。いくつかの実施形態において、環Aはフェニルおよびピリジルからなる群から選ばれる。いくつかの実施形態において、上記環Aの定義に記載のヘテロアリールは、1または2個のN原子を含む。
別のいくつかの実施形態において、環Aはフェニルから選ばれる。
【0008】
いくつかの実施形態において、Rは、-C(O)C1-3アルキル、C1-3アルキル、-S(O)1-3アルキル、5~6員のヘテロアリール、C6-10アリール、C3-6シクロアルキル、および3~6員のヘテロシクロアルキルからなる群から選ばれる。いくつかの実施形態において、Rは、-C(O)C1-3アルキル、C1-3アルキル、および-S(O)1-3アルキルからなる群から選ばれる。いくつかの実施形態において、Rは、-C(O)CH、および-S(O)CHからなる群から選ばれる。
【0009】
いくつかの実施形態において、R、Rはそれぞれ-C(O)C1-3アルキル、C1-3アルキル、-S(O)1-3アルキル、5~6員のヘテロアリール、C6-10アリール、C3-6シクロアルキル、および3~6員のヘテロシクロアルキルからなる群から独立して選ばれる。いくつかの実施形態において、R、Rはそれぞれ-C(O)C1-3アルキル、C1-3アルキル、および-S(O)1-3アルキルからなる群から独立して選ばれる。
他のいくつかの実施形態において、R、R、およびRは、それぞれ水素、フッ素、塩素、臭素、-CHF、-CHF、-CF、-CN、C1-3アルキル、-NH、およびC3-4シクロアルキルからなる群から独立して選ばれる。
【0010】
いくつかの実施形態において、上記Rは、水素、フッ素、塩素、-CHF、-CN、-CF、およびメチルからなる群から選ばれる。いくつかの実施形態において、上記Rは、水素およびフッ素からなる群から選ばれる。
いくつかの実施形態において、上記Rは、水素、フッ素、塩素、および臭素からなる群から選ばれる。いくつかの実施形態において、上記Rは、水素およびフッ素からなる群から選ばれる。
【0011】
いくつかの実施形態において、上記Rは、水素、フッ素、塩素、-CHF、-CN、-CF、メチル、-NH、および-NHRからなる群から選ばれる。いくつかの実施形態において、上記Rは、水素、フッ素、塩素、-CHF、-CN、-CF、メチル、-NH、-NHC(O)CH、および-NHS(O)CHからなる群から選ばれる。いくつかの実施形態において、上記Rは、水素、フッ素、塩素、-CHF、-CN、-CF、メチル、および-NHからなる群から選ばれる。いくつかの実施形態において、上記Rは、水素、フッ素、塩素、-CN、メチル、および-NHからなる群から選ばれる。
【0012】
いくつかの実施形態において、Rは、水素、フッ素、塩素、-CHF、-CN、-CF、およびメチルからなる群から選ばれ、且つRおよびRのうちの少なくとも一方は、フッ素または水素である。
いくつかの実施形態において、RおよびRのうちの一方は、水素およびフッ素からなる群から選ばれ、他方は、水素、フッ素、塩素、-CHF、-CN、-CF、メチル、および-NHからなる群から選ばれる。
【0013】
いくつかの実施形態において、上記Rは、フッ素、塩素、および臭素からなる群から選ばれ、RおよびRのうちの一方は水素で、他方は水素、フッ素、塩素、-CHF、-CN、-CF、およびメチルからなる群から選ばれる。いくつかの実施形態において、上記Rはフッ素であり、RおよびRのうちの一方は水素で、他方はフッ素、塩素、および-CNからなる群から選ばれる。いくつかの実施形態において、上記Rはフッ素であり、Rは水素であり、Rは-CNまたは塩素である。いくつかの実施形態において、上記Rはフッ素であり、Rは水素であり、Rは-CNである。
他のいくつかの実施形態において、RおよびRのうちの一方は水素で、他方はフッ素、塩素、-CHF、-CN、-CF、およびメチルからなる群から選ばれる。
別のいくつかの実施形態において、XおよびYは、それぞれ独立してCRを表し、前記Rは、水素、C3-4シクロアルキル、-CN、フッ素、塩素、臭素、および1つ以上のフッ素で任意に置換されているC1-3アルキルからなる群から独立して選ばれ、R、R、およびRは、それぞれ水素、フッ素、塩素、臭素、-CHF、-CHF、-CF、-CN、C1-3アルキル、およびC3-4シクロアルキルからなる群から独立して選ばれる。
【0014】
いくつかの実施形態において、上記Rは、水素およびC1-3アルキルからなる群から選ばれる。いくつかの実施形態において、上記Rはメチルまたは水素である。
別のいくつかの実施形態において、上記Rはメチルである。
【0015】
いくつかの実施形態において、上記Rは、C1-4アルキル、C2-4アルケニル、C2-4アルキニル、3~6員のシクロアルキル、および4~6員のヘテロシクロアルキルからなる群から選ばれ、前記C1-4アルキル、C2-4アルケニル、C2-4アルキニル、3~6員のシクロアルキル、または4~6員のヘテロシクロアルキルは、ハロ、3~4員のシクロアルキル、3~4員のヘテロシクロアルキル、-OR、オキソ、-CN、-C(O)OR、-SO、-C(O)N(R、およびC1-3アルキルからなる群から選ばれる基で任意に置換されており、ここで、前記C1-3アルキルは、フッ素、-CN、および-OHからなる群から選ばれる1つ以上の基で任意に置換されている。いくつかの実施形態において、上記Rは、C1-4アルキル、C2-4アルケニル、C2-4アルキニル、3~6員のシクロアルキル、および4~6員のヘテロシクロアルキルからなる群から選ばれ、前記C1-4アルキル、C2-4アルケニル、C2-4アルキニル、3~6員のシクロアルキル、または4~6員のヘテロシクロアルキルは、ハロ、オキソ、-OH、-CN、-C(O)OR、-C(O)N(R、およびC1-3アルキルからなる群から選ばれる基で任意に置換されており、前記C1-3アルキルは、フッ素およびOHからなる群から選ばれる1つ以上の基で任意に置換されている。いくつかの実施形態において、上記Rは、C1-4アルキル、C2-4アルキニル、3~6員のシクロアルキル、および4~6員のヘテロシクロアルキルからなる群から選ばれ、前記C1-4アルキル、C2-4アルキニル、3~6員のシクロアルキル、または4~6員のヘテロシクロアルキルは、ハロ、オキソ、-OH、-C(O)N(R、-C(O)OR、およびC1-3アルキルからなる群から選ばれる基で任意に置換されており、前記C1-3アルキルは、OHおよびフッ素からなる群から選ばれる1つ以上の基で置換されている。いくつかの実施形態において、上記Rは、C1-4アルキル、C2-4アルキニル、3~6員のシクロアルキル、および4~6員のヘテロシクロアルキルからなる群から選ばれ、ここで、前記C1-4アルキルは、ハロ、-OH、および-C(O)ORからなる群から選ばれる基で任意に置換されており、ここで、前記3~6員のシクロアルキルまたは4~6員のヘテロシクロアルキルは、オキソ、-OH、フッ素、-C(O)N(R、およびC1-3アルキルからなる群から選ばれる基で任意に置換されており、前記C1-3アルキルは、OHおよびフッ素からなる群から選ばれる1つ以上の基で置換されている。いくつかの実施形態において、上記Rは、C1-4アルキル、Cアルキニル、3~6員のシクロアルキル、および4~6員のヘテロシクロアルキルからなる群から選ばれ、ここで、前記C1-4アルキルは、フッ素、-OH、および-C(O)OCHからなる群から選ばれる基で任意に置換されており、ここで、前記3~6員のシクロアルキルまたは4~6員のヘテロシクロアルキルは、オキソ、-OH、フッ素、-C(O)NHCH、およびメチルからなる群から選ばれる基で任意に置換されており、前記メチルはOHおよびフッ素からなる群から選ばれる1つ以上の基で置換されている。
【0016】
別のいくつかの実施形態において、上記Rは、C1-4アルキル、C2-4アルケニル、C2-4アルキニル、3~6員のシクロアルキル、および4~6員のヘテロシクロアルキルからなる群から選ばれ、前記C1-4アルキル、C2-4アルケニル、C2-4アルキニル、3~6員のシクロアルキル、または4~6員のヘテロシクロアルキルは、ハロ、-OH、-CN、-C(O)OR、-C(O)N(R、およびC1-3アルキルからなる群から選ばれる基で任意に置換されており、前記C1-3アルキルは、フッ素およびOHからなる群から選ばれる1つ以上の基で任意に置換されている。別のいくつかの実施形態において、上記Rは、C1-4アルキル、C2-4アルキニル、3~6員のシクロアルキル、および4~6員のヘテロシクロアルキルからなる群から選ばれ、前記C1-4アルキル、C2-4アルキニル、3~6員のシクロアルキル、または4~6員のヘテロシクロアルキルは、ハロ、-OH、-C(O)N(R、-C(O)OR、およびC1-3アルキルからなる群から選ばれる基で任意に置換されており、前記C1-3アルキルは、OHおよびフッ素からなる群から選ばれる基で置換されている。別のいくつかの実施形態において、上記Rは、C1-4アルキル、C2-4アルキニル、3~6員のシクロアルキル、および4~6員のヘテロシクロアルキルからなる群から選ばれ、ここで、前記C1-4アルキルは、ハロ、-OH、および-C(O)ORからなる群から選ばれる基で任意に置換されており、ここで、前記3~6員のシクロアルキルまたは4~6員のヘテロシクロアルキルは、-OH、フッ素、-C(O)N(R、およびC1-3アルキルからなる群から選ばれる基で任意に置換されており、前記C1-3アルキルは、OHおよびフッ素からなる群から選ばれる基で置換されている。別のいくつかの実施形態において、上記Rは、C1-4アルキル、Cアルキニル、3~6員のシクロアルキル、および4~6員のヘテロシクロアルキルからなる群から選ばれ、ここで、前記C1-4アルキルは、フッ素、-OH、および-C(O)OCHからなる群から選ばれる基で任意に置換されており、ここで、前記3~6員のシクロアルキルまたは4~6員のヘテロシクロアルキルは、-OH、フッ素、-C(O)NHCH、およびメチルからなる群から選ばれる基で任意に置換されており、前記メチルは、OHおよびフッ素からなる群から選ばれる基で任意に置換されている。
【0017】
別の一実施形態において、上記Rは、C1-4アルキル、C2-4アルケニル、C2-4アルキニル、4~6員のシクロアルキル、および4~6員のヘテロシクロアルキルからなる群から選ばれ、前記C1-4アルキル、C2-4アルケニル、C2-4アルキニル、4~6員のシクロアルキル、または4~6員のヘテロシクロアルキルは、ハロ、3~4員のシクロアルキル、3~4員のヘテロシクロアルキル、-OR、オキソ、-CN、-C(O)OR、-SO、-C(O)N(R、およびC1-3アルキルからなる群から選ばれる基で任意に置換されており、ここで、前記C1-3アルキルは、フッ素、-CN、および-OHからなる群から選ばれる1つ以上の基で任意に置換されており、前記Rは、それぞれ水素およびC1-3アルキルからなる群から独立して選ばれる。別の一実施形態において、上記Rは、C1-4アルキル、C2-4アルケニル、C2-4アルキニル、4~6員のシクロアルキル、および4~6員のヘテロシクロアルキルからなる群から選ばれ、ここで、C1-4アルキル、C2-4アルケニル、C2-4アルキニル、4~6員のシクロアルキルまたは4~6員のヘテロシクロアルキルは、ハロ、-OH、-CN、-C(O)OR、-C(O)N(R、およびC1-3アルキルからなる群から選ばれる基で任意に置換されており、ここで、C1-3アルキルはフッ素およびOHから選ばれる1つ以上の基で任意に置換されており、前記Rは、それぞれ水素およびC1-3アルキルからなる群から独立して選ばれる。別の一実施形態において、上記Rは、C1-4アルキル、C2-4アルキニル、4~6員のシクロアルキル、および4~6員のヘテロシクロアルキルからなる群から選ばれ、ここで、C1-4アルキル、C2-4アルキニル、4~6員のシクロアルキル、または4~6員のヘテロシクロアルキルは、ハロ、-OH、-C(O)OR、およびC1-3アルキルからなる群から選ばれる基で任意に置換されており、ここで前記C1-3アルキルは、OHで任意に置換されており、前記Rは、水素およびC1-3アルキルからなる群から選ばれる。別の一実施形態において、上記Rは、C1-4アルキル、C2-4アルキニル、4~6員のシクロアルキル、および4~6員のヘテロシクロアルキルからなる群から選ばれ、ここで、C1-4アルキルは、ハロ、-OH、および-C(O)ORからなる群から選ばれる基で任意に置換されており、ここで、4~6員のシクロアルキル、4~6員のヘテロシクロアルキルは、-OH、およびC1-3アルキルからなる群から選ばれる基で任意に置換されており、ここで前記C1-3アルキルは、OHで任意に置換されている。
【0018】
いくつかの実施形態において、上記Rの定義に記載の前記ヘテロシクロアルキルは、N、OおよびSからなる群から選ばれる1または2個のヘテロ原子を含む。
いくつかの実施形態において、Rは、それぞれ水素およびメチルからなる群から独立して選ばれる。
いくつかの実施形態において、構造単位
【化2】
からなる群から選ばれる。いくつかの実施形態において、構造単位
【化3】
からなる群から選ばれる。
いくつかの実施形態において、構造単位
【化4】
から選ばれる。
【0019】
いくつかの具体的な実施形態において、構造単位
【化5】
からなる群から選ばれる。いくつかの具体的な実施形態において、構造単位
【化6】
からなる群から選ばれる。
【0020】
いくつかの具体的な実施形態において、構造単位
【化7】
からなる群から選ばれる。いくつかの具体的な実施形態において、構造単位
【化8】
から選ばれる。
【0021】
別のいくつかの実施形態において、構造単位
【化9】
から選ばれ、別のいくつかの実施形態において、構造単位
【化10】
から選ばれる。
【0022】
他のいくつかの具体的な実施形態において、構造単位
【化11】
からなる群から選ばれる。
【0023】
いくつかの実施形態において、構造単位
【化12】
からなる群から選ばれる。
【0024】
いくつかの具体的な実施形態において、構造単位
【化13】
からなる群から選ばれる。いくつかの具体的な実施形態において、構造単位
【化14】
からなる群から選ばれる。
【0025】
別のいくつかの実施形態において、構造単位
【化15】
から選ばれる。
【0026】
他のいくつかの具体的な実施形態において、構造単位
【化16】
からなる群から選ばれ、他のいくつかの具体的な実施形態において、構造単位
【化17】
からなる群から選ばれる。
【0027】
いくつかの具体的な実施形態において、構造単位
【化18】
からなる群から選ばれる。
【0028】
いくつかの具体的な実施形態において、構造単位
【化19】
からなる群から選ばれる。
【0029】
他のいくつかの具体的な実施形態において、構造単位
【化20】
からなる群から選ばれる。
【0030】
他のいくつかの具体的な実施形態において、構造単位
【化21】
からなる群から選ばれる。
【0031】
他の具体的な実施形態において、構造単位
【化22】
からなる群から選ばれる。
【0032】
他の具体的な実施形態において、構造単位
【化23】
からなる群から選ばれる。
【0033】
いくつかの実施形態において、本発明に係る式Iの化合物、その立体異性体、互変異性体、幾何異性体、溶媒和物、活性代謝物、水和物、プロドラッグまたはそれらの薬学的に許容される塩は、式II、式IIIもしくは式IVの化合物、その立体異性体、互変異性体、幾何異性体、溶媒和物、活性代謝物、水和物、プロドラッグまたはそれらの薬学的に許容される塩からなる群から選ばれる。
【化24】
[式中、R、R、R、R、R、X、Yの定義、または、R、R、R、X、Yの定義は、前記した通りである。]
構造単位
【化25】
からなる群から選ばれ、
構造単位
【化26】
からなる群から選ばれる。いくつかの実施形態において、構造単位
【化27】
からなる群から選ばれる。いくつかの実施形態において、構造単位
【化28】
からなる群から選ばれる。いくつかの実施形態において、構造単位
【化29】
からなる群から選ばれる。
【0034】
いくつかの実施形態において、本発明に係る式Iの化合物、その立体異性体、互変異性体、幾何異性体、溶媒和物、活性代謝物、水和物、プロドラッグまたはそれらの薬学的に許容される塩は、次の式IIの化合物、その立体異性体、互変異性体、幾何異性体、溶媒和物、活性代謝物、水和物、プロドラッグまたはそれらの薬学的に許容される塩からなる群から選ばれる。
【化30】
[式中、R、R、R、R、R、X、Yの定義、またはR、R、R、構造単位
【化31】
の定義は、前記した通りである。]
【0035】
いくつかの実施形態において、本発明に係る式Iの化合物、その立体異性体、互変異性体、幾何異性体、溶媒和物、活性代謝物、水和物、プロドラッグまたはそれらの薬学的に許容される塩は、次の式IIIの化合物、その立体異性体、互変異性体、幾何異性体、溶媒和物、活性代謝物、水和物、プロドラッグまたはそれらの薬学的に許容される塩からなる群から選ばれる。
【化32】
[式中、R、R、R、R、R、X、Yの定義、またはR、R、R、構造単位
【化33】
の定義は、前記した通りである。]
【0036】
いくつかの実施形態において、本発明に係る式Iの化合物、その立体異性体、互変異性体、幾何異性体、溶媒和物、活性代謝物、水和物、プロドラッグまたはそれらの薬学的に許容される塩は、次の式IVの化合物、その立体異性体、互変異性体、幾何異性体、溶媒和物、活性代謝物、水和物、プロドラッグまたはそれらの薬学的に許容される塩からなる群から選ばれる。
【化34】
[式中、R、R、R、X、Yの定義、またはR、R、X、Y、構造単位
【化35】
の定義は、前記した通りである。]
【0037】
いくつかの実施形態において、本発明に係る式Iの化合物、その立体異性体、互変異性体、幾何異性体、溶媒和物、活性代謝物、水和物、プロドラッグまたはそれらの薬学的に許容される塩は、次の化合物:
【化36】
からなる群から選ばれる化合物、その立体異性体、互変異性体、幾何異性体、溶媒和物、活性代謝物、水和物、プロドラッグまたはそれらの薬学的に許容される塩からなる群から選ばれる。
【0038】
別の態様では、本発明は、本発明に係る式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩を含む医薬組成物をさらに提供する。いくつかの実施形態において、本発明に係る医薬組成物は薬学的に許容される補助剤(補助材料)をさらに含む。
【0039】
別の態様では、本発明は、カプシドタンパク質のアセンブリの阻害から恩恵を受ける疾患の治療の方法をさらに提供し、前記方法では、前記治療を必要とする哺乳類(好ましくはヒト)に治療有効量の上記式Iの化合物、その薬学的に許容される塩、またはその医薬組成物を投与することを含む。
【0040】
別の態様では、本発明は、上記式Iの化合物、その薬学的に許容される塩、またはその医薬組成物の、カプシドタンパク質のアセンブリの阻害から恩恵を受ける疾患の予防または治療のための医薬の製造における使用をさらに提供する。
【0041】
別の態様では、本発明は、上記式Iの化合物、その薬学的に許容される塩、またはその医薬組成物の、カプシドタンパク質のアセンブリの阻害から恩恵を受ける疾患の予防または治療における使用をさらに提供する。
【0042】
別の態様では、本発明は、カプシドタンパク質のアセンブリの阻害から恩恵を受ける疾患の予防または治療のための上記式Iの化合物、その薬学的に許容される塩、またはその医薬組成物をさらに提供する。
【0043】
別の態様では、本発明は、本発明に係る式Iの化合物、その立体異性体、互変異性体、幾何異性体、溶媒和物、活性代謝物、水和物、プロドラッグまたはそれらの薬学的に許容される塩を含む医薬組成物をさらに提供する。いくつかの実施形態において、本発明に係る医薬組成物は薬学的に許容される補助剤をさらに提供する。別の態様では、本発明は、治療有効量の本発明に係る式Iの化合物、その立体異性体、互変異性体、幾何異性体、溶媒和物、活性代謝物、水和物、プロドラッグまたはそれらの薬学的に許容される塩、またはその医薬組成物を,それを必要とする個体(対象)に投与することを含む、カプシドタンパク質のアセンブリの阻害方法をさらに提供する。いくつかの実施形態において、前記個体は哺乳類であり、いくつかの実施形態において、前記個体はヒトである。
【0044】
別の態様では、本発明は、治療有効量の本発明に係る式Iの化合物、その立体異性体、互変異性体、幾何異性体、溶媒和物、活性代謝物、水和物、プロドラッグまたはそれらの薬学的に許容される塩、またはその医薬組成物を、それを必要とする個体に投与することを含むカプシドタンパク質のアセンブリの阻害から恩恵を受ける疾患の予防または治療方法をさらに提供する。いくつかの実施形態において、前記個体は哺乳類であり、いくつかの実施形態において、前記個体はヒトである。別の態様では、本発明は、本発明に係る式Iの化合物、その立体異性体、互変異性体、幾何異性体、溶媒和物、活性代謝物、水和物、プロドラッグまたはそれらの薬学的に許容される塩、またはその医薬組成物の、カプシドタンパク質のアセンブリの阻害における使用をさらに提供する。
【0045】
別の態様では、本発明は、本発明に係る式Iの化合物、その立体異性体、互変異性体、幾何異性体、溶媒和物、活性代謝物、水和物、プロドラッグまたはそれらの薬学的に許容される塩、またはその医薬組成物の、カプシドタンパク質のアセンブリの阻害のための医薬の製造における使用をさらに提供する。
【0046】
別の態様では、本発明は、本発明に係る式Iの化合物、その立体異性体、互変異性体、幾何異性体、溶媒和物、活性代謝物、水和物、プロドラッグまたはそれらの薬学的に許容される塩、またはその医薬組成物の、カプシドタンパク質のアセンブリの阻害から恩恵を受ける疾患の予防または治療のための医薬の製造における使用をさらに提供する。
【0047】
別の態様では、本発明は、上記式Iの化合物、その立体異性体、互変異性体、幾何異性体、溶媒和物、活性代謝物、水和物、プロドラッグまたはそれらの薬学的に許容される塩、またはその医薬組成物の、カプシドタンパク質のアセンブリの阻害から恩恵を受ける疾患の予防または治療における使用をさらに提供する。
【0048】
別の態様では、本発明は、カプシドタンパク質のアセンブリの阻害のための、本発明に係る式Iの化合物、その立体異性体、互変異性体、幾何異性体、溶媒和物、活性代謝物、水和物、プロドラッグまたはそれらの薬学的に許容される塩、またはその医薬組成物をさらに提供する。
【0049】
別の態様では、本発明は、カプシドタンパク質のアセンブリの阻害から恩恵を受ける疾患の予防または治療のための、上記式Iの化合物、その立体異性体、互変異性体、幾何異性体、溶媒和物、活性代謝物、水和物、プロドラッグまたはそれらの薬学的に許容される塩、またはその医薬組成物をさらに提供する。
【0050】
本発明のいくつかの実施形態において、前記カプシドタンパク質のアセンブリの阻害から恩恵を受ける疾患とは、B型肝炎ウイルス(HBV)感染によって引き起こされる疾患を意味する。
本発明のいくつかの実施形態において、前記カプシドタンパク質のアセンブリの阻害から恩恵を受ける疾患とは、B型肝炎ウイルス(HBV)感染によって引き起こされる肝疾患を意味する。
【0051】
本発明の一部の実施形態において、前記治療カプシドタンパク質のアセンブリの阻害から恩恵を受ける疾患とは、感染した患者の肝疾患を予防、緩和または治癒するためにHBVを制御、低減または除去することを意味する。
【0052】
定義
他に断らない限り、本明細書に用いられる下記の用語およびフレーズは、次の意味を有する。ある1つの特定の用語は、特に定義されない場合、不確定または不明確とが認定されておらず、当該分野の一般的な意味として理解されるべきである。本明細書では、商品名が記載される場合、その対応の商品またはその活性成分を示すことである。
本願における構造単位または基中の点線(----)は共有結合を表す。
【0053】
本願における一部の構成単位または基中の共有結合が特定の原子に結合していない場合、原子価結合の接続規則に違反していない限り、該共有結合が構成単位または基中の任意の原子に結合できることを意味する。したがって、例えば、構造単位
【化37】
が含まれるが、これらに限定されない。
【0054】
用語「置換され/置換されている」とは、特定原子の電子価状態が正常であり且つ置換された化合物が安定的なものであればよく、特定原子における任意の1個以上の水素原子が置換基で置換されることを意味する。置換基がオキソ(すなわち、=O)である場合、2つの水素原子がオキソで置換され、オキソがアリールの上で発生しないことを意味する。
【0055】
用語「任意」または「任意に/必要に応じて」とは、後述する事情や状況が発生する可能性も、発生しない可能性もあることを意味し、該記載は、前記の事情や状況が発生した場合も、発生しなった場合も含む。例えば、エチルがフッ素で「任意に」置換されていることとは、エチルが非置換(CHCH)、一置換(例えば、CHCHF)、多置換(例えば、CHFCHF、CHCHFなど)または全置換(CFCF)のものであってもよいことを意味する。1つ以上の置換基を含む任意の基について、任意の空間的に存在し得ないおよび/または合成し得ない置換や置換モードを導入することにならないことは、当業者にとって理解されるべきである。
【0056】
本明細書に記載のCm-nとは、この部分が所定範囲内の整数の炭素原子を有することを意味する。例えば、「C1-6」とは、当該基が1個の炭素原子、2個の炭素原子、3個の炭素原子、4個の炭素原子、5個の炭素原子、または6個の炭素原子を有し得ることを意味する。例えば、「C1-3」とは、当該基が1個の炭素原子、2個の炭素原子、3個の炭素原子を有し得ることを意味する。
【0057】
任意の変数(例えば、R)は、化合物の組成や構造に1回以上現れる場合、その各状況における定義がそれぞれ独立している。そのため、例えば、1個の基は2個のRで置換されている場合、各Rのいずれも独立した選択肢を持っている。
ある連結基の数が0であり、例えば-(CH-である場合、該連結基は共有結合であることを意味する。
【0058】
その中の1つの変数が共有結合であれば、接続された2個の基が直接に接続することを示しており、例えば、A-L’-ZにおけるL’が共有結合を表す場合、当該構造は、実際にA-Zであることを意味する。
【0059】
ある置換基の結合が1個の環における2個の原子に交差接続する場合、当該置換基とこの環における任意の原子とを結合することができる。例えば、構成単位
【化38】
は、シクロヘキシル、シクロヘキサジエンにおける任意の位置で置換されてもよいことを示す。
【0060】
用語「ハロ」または「ハロゲン」とは、フッ素、塩素、臭素、またはヨウ素を意味する。
用語「アルキル」とは、一般式がC2n+1である炭化水素基を意味する。該アルキルは直鎖または分岐鎖であってもよい。例えば、用語「C1-6アルキル」とは、1~6個の炭素原子を有するアルキル(例えば、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、n-ペンチル、1-メチルブチル、2-メチルブチル、3-メチルブチル、ネオペンチル、ヘキシル、2-メチルペンチルなど)を意味する。同様に、アルコキシ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アルキルスルホニル、およびアルキルチオにおけるアルキル部分(すなわちアルキル)は、上記と同じ定義を有する。例えば、用語「C1-3アルキル」とは、1~3個の炭素原子を有するアルキル(例えば、メチル、エチル、プロピル、およびイソプロピル)を意味する。
【0061】
用語「アルコキシ」とは-O-アルキルを意味する。
用語「アルケニル」とは、少なくとも1個の二重結合を有する炭素原子および水素原子からなる直鎖または分枝鎖の不飽和脂肪族炭化水素基を意味する。アルケニルの非限定的な例には、ビニル(エテニルとも呼ばれ)、1-プロペニル、2-プロペニル、1-ブテニル、イソブテニル、1,3-ブタジエニルなどが挙げられるが、これらに限定されない。
【0062】
用語「アルキニル」とは、炭素原子および水素原子からなる直鎖または分岐鎖の、少なくとも1つの三重結合を有する不飽和脂肪族炭化水素基を意味する。アルキニルの非限定的な例には、エチニル(-C≡CH)、1-プロピニル(-C≡C-CH)、2-プロピニル(-CH-C≡CH)、1,3-ブタジイニル(-C≡CC≡CH)などが挙げられるが、これらに限定されない。
【0063】
用語「ヘテロシクロアルキル」とは、完全飽和で且つ単環、架橋環またはスピロ環として存在できる炭素環を意味する。特に断らない限り、該炭素環は、通常3~10員環である。シクロアルキルの非限定的な例としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ノルボルニル(ビシクロ[2.2.1]ヘプチル)、ビシクロ[2.2.2]オクチル、アダマンチル、ビシクロ[1.1.1]ペント-1-イルなどが挙げられるが、これらに限定されない。例えば、C3-4シクロアルキルには、シクロプロピルおよびシクロブチルを含む。
【0064】
用語「ヘテロシクロアルキル」とは、完全飽和で、且つ単環、架橋環またはスピロ環として存在できる環状基を意味する。特に断らない限り、該ヘテロ環は、通常、硫黄、酸素および/または窒素から独立して選ばれる1~3個(好ましくは1または2個)のヘテロ原子を有する3~7員環である。3員ヘテロシクロアルキルの例には、エポキシエチル、シクロチオエチル、およびアジルジニルが含まれるがこれらに限定されない。4員ヘテロシクロアルキルの非限定的な例には、アゼチジニル、オキセタニル、およびチエタニルが含まれるがこれらに限定されない。5員ヘテロシクロアルキルの例には、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチエニル、ピロリジニル、イソオキサゾリジニル、オキサゾリジニル、イソチアゾリジニル、チアゾリジニル、イミダゾリジニル、テトラヒドロピラゾリルが含まれるがこれらに限定されない。6員ヘテロシクロアルキルの例には、ピペリジニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロチオピラニル、モルホリニル、ピペラジニル、1,4-チオキサニル、1,4-ジオキサニル、チオモルホリニル、1,3-ジチアニル、1,4-ジチアニルが含まれるがこれらに限定されない。7員ヘテロシクロアルキルの例には、アゼパニル、オキセパニル、およびチエパニルが含まれるがこれらに限定されない。好ましくは、5または6個の環原子を有する単環式ヘテロシクロアルキルである。
【0065】
用語「アリール」とは、共役なπ電子系を有する全炭素の単環式または縮合多環式芳香環の基を意味する。例えば、アリールは、6~20個、6~14個、または6~12個の炭素原子を有してもよい。アリールの非限定的な例としては、フェニル、ナフチル、アントリルおよび1,2,3,4-テトラヒドロナフタレンなどが挙げられるが、これらに限定されない。
【0066】
用語「ヘテロアリール」とは、単環式または縮合多環式系の基を意味し、それらの中にN、O、Sから選ばれる少なくとも1つの環原子を含有し、その残りの環原子がCであり、且つ、少なくとも1つの芳香環を有する。好ましいヘテロアリールは、単一の4~8員環、特に単一の5~8員環を有するか、または6~14個、特に6~10個の環原子を含有する複数の縮合環を有する。ヘテロアリールの非制限的な例は、ピロリル、フラニル、チエニル、チアゾリル、イミダゾリル、オキサゾリル、ピラゾリル、ピリジル、ピリミジニル、ピラジニル、キノリル、イソキノリル、テトラゾリル、トリアゾリル、トリアジニル、ベンゾフラニル、ベンゾチエニル、インドリル、イソインドリルなどが挙げられるが、これらに限らない。
【0067】
用語「治療」とは、本発明に記載の化合物または製剤を投与して疾患または前記疾患関連の1つ以上の症状を予防、緩和したり、解消したりすることを意味し、且つ下記の内容:
(i)哺乳類において疾患または疾患状態の発生を予防し、特に、当該哺乳類が前記疾患状態に罹りやすいが、そのような疾患状態にすでに罹患していることがまだ診断されていない場合、予防することと、
(ii)疾患または疾患状態を阻害し、すなわちその発生・進行を阻害することと、
(iii)疾患または疾患状態を緩和し、すなわち疾患または疾患状態を減退させることとを含む。
【0068】
用語「治療有効量」とは、(i)特定の疾患、状態、または障害を治療または予防し、(ii)特定の疾患、状態、または障害の1つまたは複数の症状を軽減、改善、または解消し、あるいは(iii)本明細書に記載の特定の疾患、状態、または障害の1つまたは複数の症状の発症を予防しまたは遅らせる、本発明の化合物の投与量を意味する。「治療有効量」となる本発明に係る化合物の量は、化合物、疾患状況とその重症度、投与形態および治療しようとする哺乳類の年齢によって変わるが、当業者は、その自身の持つ知識および本発明に開示された内容により通常的に決めることができる。
【0069】
用語「薬学的に許容される」とは、それらの化合物、材料、組成物および/または剤形に対して信頼性を有する医学的判断の範囲においてヒトおよび動物の組織とを接触して使用することに適用するが、過剰な毒性、刺激性、アレルギー性の反応、または他の問題や合併症がなく、合理的なベネフィット・リスク比に見合うことを意味する。
【0070】
薬学的に許容される塩としては、例えば、金属塩、アンモニウム塩、有機塩基との塩、無機酸との塩、有機酸との塩、塩基性アミノ酸または酸性アミノ酸との塩などが挙げられる。
【0071】
用語「医薬組成物」とは、本発明の1つまたは複数の化合物またはその塩と薬学的に許容される補助剤からなる混合物を意味する。医薬組成物は、本発明の化合物を有機体に投与することに有利となる目的とする。
【0072】
用語「溶媒和物」とは、本発明に係る化合物を薬学的に許容される溶媒と組み合わせて形成された物質を意味する。薬学的に許容される溶媒には、水、エタノール、酢酸などが含まれる。溶媒和物には、化学量論量的溶媒和物および非化学量論量的溶媒和物が含まれる。
用語「水和物」とは、既に開示されたまたは保護の請求された化合物、および化学量論量または非化学量論量の水を含む溶媒和物を意味する。
【0073】
本発明の化合物は、薬学的に許容されるプロドラッグなどのようなプロドラッグとして調製することもできる。プロドラッグは、薬物の多くの所望の特性(例えば、溶解性、バイオアベイラビリティ、調製など)を向上させることができると知られており、このため、本発明に係る化合物は、プロドラッグの形態で送達することができる。したがって、本発明は、現在特許請求されている化合物のプロドラッグ、その送達方法、およびプロドラッグを含む組成物を包含することを意図している。
【0074】
用語「プロドラッグ」は、哺乳類被験体(対象)に投与される際に本発明の活性な親薬物をインビボで放出する任意の共有結合した担体を含むことを意図している。本発明に係るプロドラッグは、化合物に存在する官能基を、修飾して得られたものが通常の操作でまたはインビボで親化合物に開裂するように修飾することにより調製される。
【0075】
本明細書に記載の用語「対象(個体)」とは、ヒトと動物とを含み、例えば、哺乳類(例えば霊長類、牛、馬、豚、犬、猫、マウス、ラット、兎、ヤギ、ヒツジおよび禽類等)が挙げられる。用語「活性代謝物」とは、化合物が代謝される際に形成した生物活性誘導体を意味する。
【0076】
用語「薬学的に許容される補助剤」とは、生体に対して顕著な刺激作用がなく、且つ該活性化合物の生物学的活性や性能を損なうことのない補助剤を意味する。適切な賦形剤は、当業者に周知されるもの、例えば炭水化物、ワックス、水溶性および/または水膨潤性ポリマー、親水性または疎水性材料、ゼラチン、油、溶媒、水などである。
【0077】
用語「含む/含有する(comprise)」、およびそれらの英語の変形(例えば「comprises」や「comprising」など)は、いずれも開放(オープンエンド)式の、包含式の意味、すなわち「…を含むが、これらに限定されない」として解釈されるべきである。
【0078】
本発明に係る化合物および中間体は、異なる互変異性体の形態でも存在し得、そしてこのような形態はすべて本発明の保護範囲内に含まれている。用語「互変異性体」または「互変異性型」という用語は、低エネルギー障壁を介して相互変換可能である、異なるエネルギーを有する構造異性体を指す。例えば、プロトン互変異性体(プロトトロピー互変異性体としても知られている)は、ケト-エノールおよびイミン-エナミン異性化のような、プロトン移動による相互変換を含む。プロトン互変異性体の具体例は、プロトンが2つの環窒素原子間を移動可能なイミダゾール部分である。原子価互変異性体は、いくつかの結合電子の再編成による相互変換を含む。
【0079】
本発明に係るいくつかの化合物は、不斉炭素原子(立体中心)または二重結合を有することができる。したがって、ラセミ体、ジアステレオマー、エナンチオマー、幾何異性体、および単一の異性体のいずれも本発明の範囲内に含まれている。
本発明に係る化合物にオレフィン二重結合または他の幾不斉中心を含む場合、特に断りのない限り、それらはEおよびZ幾何異性体を含む。
【0080】
本発明に係る化合物は、特定の幾何異性体または立体異性体の形態で存在してもよい。本発明に想定された全ての化合物は、シスおよびトランス異性体、(-)-および(+)-鏡像異性体、(R)-および(S)-鏡像異性体、ジアステレオマー、(D)-異性体、(L)-異性体と、それらのラセミ体混合物および他の混合物とを含み、例えば、鏡像異性体またはジアステレオマーに富む混合物である。これらのいずれも本発明の範囲に含まれている。アルキルなどの置換基に他の不斉炭素原子が存在してもよい。これらの異性体の全ておよびそれらの混合物は、いずれも本発明の範囲に含まれる。
【0081】
キラル合成またはキラル試薬、あるいは他の通常の技術により、光学活性の(R)-および(S)-異性体、並びにDおよびL異性体を調製することができる。本発明のある化合物の1種の鏡像異性体を取得しようとする場合、不斉合成、またはキラル補助剤を有する誘導作用により調製することができ、取得されたジアステレオマー混合物を分離し、補助基を切断させて所望の純粋な鏡像異性体を提供する。あるいは、分子に塩基性官能基(例えば、アミノ)または酸性官能基(例えば、カルボキシル)を含む場合、適当な光学活性の酸または塩基によりジアステレオマー塩を形成し、次に本分野に周知の通常法によりジアステレオマーを分割し、その後、回収して純粋な鏡像異性体を得る。なお、鏡像異性体とジアステレオマーとの分離は、通常、クロマトグラフィーにより完成され、前記クロマトグラフィーは、キラル固定相を採用し、且つ必要に応じて化学誘導体化とを組み合わせる(例えば、アミンによりカルバミン酸塩を生成する)。
【0082】
また、本発明には、本明細書に記載の同一であるが1つまたは複数の原子が通常自然界に見られる原子量または質量数と異なっている原子で置換されている同位体により標識された本発明の化合物を含む。本発明に係る化合物に組み込むことができる同位体の例には、水素、炭素、窒素、酸素、リン、硫黄、フッ素、ヨウ素、および塩素の同位体を含み、例えば、それぞれH、H、11C、13C、14C、13N、15N、15O、17O、18O、31P、32P、35S、18F、123I、125I、および36Cl等である。
【0083】
いくつかの本発明の同位体標識化合物(例えば、Hおよび14Cで標識されたもの)は、化合物および/または基質組織分布のアッセイにおいて有用である。トリチウム化(すなわち、H)および炭素-14(すなわち、14C)同位体は、それらの製造の容易さおよび検出能の観点から特に好ましい。15O、13N、11Cおよび18Fなどの陽電子放出同位体は、基質占有率を調べるために陽電子放出断層撮影(PET)研究に有用である。本発明の同位体標識化合物は、一般に、同位体標識試薬を非同位体標識試薬の代わりに用いることにより、以下のスキームおよび/または実施例に開示されいるのと類似する手順に従って調製することができる。
【0084】
さらに、重同位体(例えば、重水素、すなわちHなど)で置換することにより、さらに高い代謝安定性から生じる特定の治療上の利点(例えば、インビボ半減期の増加、または必要用量の減少など)が得られるため、ある状況によって好ましい場合があり、その中で、重水素化は部分的でも完全でもよく、部分的重水素化は少なくとも1個の水素が少なくとも1個の重水素で置換されることを意味し、このような形態はすべて本発明の保護範囲内に含まれている。例えば、構造単位
【化39】
において重水素化を行うことができ、具体的に、
【化40】
等のような構造を得ることができる。
【0085】
本発明に係る医薬組成物は、本発明に係る化合物と適切な薬学的に許容される補助剤とを組み合わせて製造することができ、例えば錠剤、丸剤、カプセル剤、粉剤、顆粒剤、クリーム剤、乳剤、懸濁剤、坐剤、注射剤、吸入剤、ゲル剤、マイクロスフェアおよびエアゾールのような固体、半固体、液体または気体の製剤として調製することができる。
【0086】
本発明の化合物、またはその医薬的に許容される塩あるいはその医薬組成物の典型的な投与経路は、経口投与、直腸投与、局所投与、吸入投与、腸管外投与、舌下投与、膣内投与、鼻内投与、眼内投与、腹膜内投与、筋肉内投与、皮下投与、静脈内投与が挙げられるが、これらに限定されない。
【0087】
本発明に係る医薬組成物は、例えば通常の混合法、溶解法、造粒法、糖衣錠製法、粉砕法、乳化法、凍結乾燥法等の本技術分野で周知の方法によって製造することができる。
【0088】
いくつかの実施形態において、医薬組成物は経口投与の形である。経口投与については、活性化合物と当該技術分野で周知の医薬的に許容され得る補助剤とを混合して当該医薬組成物を調製してもよい。これらの補助剤は、本発明の化合物を、錠剤、丸剤、トローチ剤、糖衣剤、カプセル剤、液剤、ゲル化剤、シロップ剤、懸濁剤等として調製されて患者の経口投与に用いられてもよい。
【0089】
通常の混合法、充填法や打錠法によって経口固形組成物を製造できる。例えば、下記の方法により得ることができ、すなわち、前記活性化合物と固体補助剤とを混合し、必要に応じて、得られた混合物をパンミリングし、必要とすれば他の適当な助剤を加え、そして当該混合物を顆粒に加工して錠剤や糖衣剤のコアを得る。適当な補助剤は、粘着剤、希釈剤、崩壊剤、滑沢剤、流動促進剤、甘味剤または矯味剤等が挙げられれるが、これらに限定されない。
医薬組成物は、さらに、適切な単位剤形の無菌液剤、懸濁液や凍結乾燥製品での非経口投与のために適用されてもよい。
【0090】
本発明の化合物の治療量は、例えば、治療の具体的な使用、投与される化合物の形態、患者の健康状態、および処方医師の判断に基づいて決定される。本発明の化合物の医薬組成物における割合または濃度は、可変であり、投与量、化学的特性(例えば、疎水性)、および投与経路を含む複数種の要素に依存する。例えば、当該化合物約0.1~10%w/vを含有する生理緩衝水溶液により本発明の化合物を提供して非経口投与に用いる。いくつかの典型的な投与量の範囲は、約1μg/kg~約1g/kg体重/日である。いくつかの実施形態において、投与量の範囲は、約0.01mg/kg~約100mg/kg体重/日である。投与量は、例えば疾患または病症のカテゴリ、並びに進行程度、特定患者の通常健康状態、選ばれる化合物の相対的生物学的効果、賦形剤製剤およびその投与経路のような変量に依存する可能性がある。生体外または動物モデル試験システムから導出される投与量反応曲線により推測して有効投与量を得た。
【0091】
本発明の化合物は、下記に記載の具体的な実施形態およびその他の化学合成方法との組合せてなった実施形態、並びに当業者にとってよく知られた均等な形態を含む、当業者にとってよく知られている多種類の合成方法により調製することができる。好ましい実施形態には本発明の実施例を含むが、これらに限定されるものではない。
【0092】
本発明の具体的実施形態の化学反応は、適当な溶媒において達成され、当該溶媒は、本発明の化学変化とその所望の試薬および材料に適合させなければならない。当業者は、本発明の化合物を得るために、既存の実施形態に基づいて合成手順や反応スキームを変更したり選択したりする必要となる場合がある。
【0093】
当該技術分野のいずれかの合成経路の計画における重要な考慮要素の1つは、反応性官能基(本明細書に記載のアミノ基のようなもの)に適当な保護基を選択することであり、例えば、「Greene’s Protective Groups in Organic Synthesis (4th Ed). Hoboken, New Jersey: John Wiley & Sons, Inc.」を参照することができ、この書類に援用された全ての参考文献は全体として本明細書に組み込まれている。
【0094】
いくつかの実施形態において、本発明に係る一般式(I)の化合物は、有機合成分野の当業者が下記スキームを介して本分野の汎用または通常の方法により製造できる。
【化41】
【0095】
【化42】
【0096】
【化43】
【0097】
【化44】
【0098】
【化45】
【0099】
【化46】
ここで、RおよびRは、メチルおよびエチルからなる群から選ばれる。
【0100】
本出願には下記の略語が用いられている。
NBSはN-ブロモスクシンイミドを表し、EAは酢酸エチルを表し、PEは石油エーテルを表し、NCSはN-クロロスクシンイミドを表し、DMFはN、N-ジメチルホルムアミドを表し、HATUは、O-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-N、N、N’、N’-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェートを表し、hは時間を表し、DCMはジクロロメタンを表し、DIPEAはN、N-ジイソプロピルエチルアミンを表し、DMAはジメチルアセトアミドを表し、THFはテトラヒドロフランを表し、LiHDMSはビストリメチルシリルアミンリチウムを表し、POは経口投与を表し、IVは静脈内注射を表し、MRTは平均滞留時間を表し、Tsはp-トルエンスルホニルを表し、selectfluorは、1-クロロメチル-4-フルオロ-1,4-ジアゾニアビシクロ2.2.2オクタンビス(テトラフルオロボレート)塩を表し、DMSOはジメチルスルホキシドを表し、HOBtは1-ヒドロキシベンゾトリアゾールを表し、DCCはジシクロヘキシルカルボジイミドを表し、MeOHはメタノールを表す。
【0101】
明確にするために、以下の実施例によってさらに本発明を説明するが、これらの実施例は本発明の範囲を限定することを意図しない。本発明に用いられる全ての試薬は、市販品であり、さらなる精製の必要がないままで使用することができる。
【発明を実施するための形態】
【0102】
本発明の核磁気共鳴クロマトグラフィー(NMR)は、BRUKER-300およびBRUKER-500核磁気共鳴分光計を使用して測定されており、化学シフトは、テトラメチルシラン(TMS=δ0.00)を内部標準とし、核磁気共鳴水素スペクトルデータ記録のフォーマットは、陽子数、ピークパターン(s:一重線、d:二重線、t:三重線、q:四重線、m:多重線)、および結合定数(単位:ヘルツHz)である。質量分析用機器は、AB SCIEX Triple TOF4600、またはAB SCIEX3200 QTRAPを用いた。
【実施例1】
【0103】
N-(3-シアノ-4-フルオロフェニル)-1,2,4-トリメチル-5-(2-オキソ-2-(プロパ-2-イン-1-イルアミノ)アセチル)-1H-ピロール-3-カルボキサミド
【化47】
【0104】
ステップA:
窒素保護下で、500mLの単口フラスコにDMF(100mL)、2,4-ジメチル-1H-ピロール-3-カルボン酸エチル(8.0g)、ヨウ化メチル(8.15g)を加え、氷浴で水素化ナトリウム(2.87g)をバッチで加えた後、室温に戻し、2.5時間反応させ、反応終了後氷水400mLに徐々に注いでクエンチし、酢酸エチル(2×300mL)で抽出し、有機層を合わせ、飽和食塩水溶液で有機層を洗浄し、無水硫酸ナトリウムで有機相を乾燥し、減圧下で蒸発させて溶媒を除去し、得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(PE:EA=20:1)により分離し、1,2,4-トリメチル-1H-ピロール-3-カルボン酸エチル(4.87g)を得た。
H-NMR(500MHz, DMSO-d6):δ 6.44(s, 1H)、 4.15(q, J = 7.5Hz, 2H)、 3.44(s, 3H)、 2.39(s, 3H)、 2.09(s, 3H)、 1.25(t, J = 7.0Hz, 3H). 13C-NMR (125MHz, DMSO-d6):δ 165.63, 136.13, 120.78, 118.91, 110.56, 58.76, 33.58, 14.85, 12.93, 11.60. MS(ESI+,[M+H])m/z: 182.3.
【0105】
ステップB: 500mLの三口フラスコに、窒素保護下で、THF(150mL)、1,2,4-トリメチル-1H-ピロール-3-カルボン酸エチル(15.0g)、5-アミノ-2-フルオロベンゾニトリル(14.08g)を加え、氷浴下でビス(トリメチルシリル)アミノリチウム(27.7g、THF溶液166mL)を徐々に滴下し、添加完了後、室温に戻し、16.0時間反応させた。反応終了後氷水500mLに徐々に注いでクエンチし、酢酸エチル(2×400mL)で抽出し、有機層を合わせ、有機層を飽和食塩水溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で蒸発させて溶媒を除去し、得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(PE:EA=1:1)により分離し、N-(3-シアノ-4-フルオロフェニル)-1,2,4-トリメチル-1H-ピロール-3-カルボキサミド(6.73g)を得た。
H-NMR(500MHz, DMSO-d6):δ 9.64( s, 1H )、 8.18( t, J= 3.5Hz, 1H )、 7.93-7.96( m, 1H )、 7.48( t, J= 9.0Hz, 1H )、 6.49( s, 1H )、 3.47( s, 3H )、 2.30( s, 3H )、 2.10( s, 3H ). 13C-NMR (125MHz, DMSO-d6):δ 165.51, 159.30, 157.15, 137.56, 131.76, 126.97, 123.33, 120.33, 117.39, 116.77, 114.59, 100.19, 33.53, 11.63. MS(ESI-,[M-H])m/z: 270.2.
【0106】
ステップC:
窒素保護下で、500mLの単口フラスコにDCM(240mL)、(N-(3-シアノ-4-フルオロフェニル)-1,2,4-トリメチル-1H-ピロール-3-カルボキサミド(5.0g)、クロロエチルモノエチル(7.55g)を加え、氷浴下で塩化アルミニウム(12.29g)バッチで加えた後、室温に戻し、15.0時間反応させた。反応終了後300mL氷水に徐々に注いでクエンチし、DCM(2×300mL)で抽出し、有機層を合わせ、有機層を飽和食塩水溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、吸引濾過し、ろ液を減圧下で回転蒸発させて溶媒を除去し、得られた粗生成物に酢酸エチル(45mL)を加え、室温で1.0時間スラリー化(叩解)し、吸引濾過し、濾過ケーキを真空下で乾燥させて2-(4-((3-シアノ-4-フルオロフェニル)カルバモイル)-1,3,5-トリメチル-1H-ピロール-2-イル)-2-オキソ酢酸エチル(4.25g)を得た。MS( ESI-,[M-H]) m/z: 370.2.
【0107】
ステップD:氷浴下で、100mLの単口フラスコに、メタノール(30mL)、2-(4-((3-シアノ-4-フルオロフェニル)カルバモイル)-1,3,5-トリメチル-1H-ピロール-2-イル)-2-オキソ酢酸エチル(4.00g)、水酸化ナトリウム(0.862g)の水(30mL)溶液を加えた後、室温に戻して2.0時間反応させた。反応液に水(200mL)およびDCM(150mL)を加え、分層し、有機層を捨て、水層を濃塩酸でpHを約2に調整し、酢酸エチル(2×150mL)で抽出し、有機層を合わせ、有機層を飽和食塩水溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、吸引濾過し、ろ液を減圧下で蒸発させて溶媒を除去し、2-(4-(3-シアノ-4-フルオロフェニル)カルバモイル)-1,3,5-トリメチル-1H-ピロール-2-イル)-2-オキソ酢酸(3.25g)を得た。
H-NMR(500MHz, DMSO-d6):δ 10.32( s, 1H )、 8.19-8.21( m, 1H )、 7.93-7.97( m, 1H )、 7.52(t, J= 9.0Hz, 1H )、 3.81( s, 3H )、 2.36( s, 3H )、 2.27( s, 3H ). 13C-NMR (125MHz, DMSO-d6):δ 178.85, 167.79, 163.98, 159.67, 157.66, 141.31, 136.80, 130.95, 127.26, 123.84, 117.60, 114.43, 100.41, 60.21, 33.73, 21.22, 14.55 .
【0108】
ステップE:
50mLの単口フラスコにDMF(5.0mL)、2-(4-(3-シアノ-4-フルオロフェニル)カルバモイル)-1,3,5-トリメチル-1H-ピロール-2-イル)-2-オキソ酢酸(300mg)、HATU(399mg)、DIPEA(169mg)を順次加え、プロパルギルアミン(52.9mg)をさらに加え、室温で16.0時間撹拌した。反応液に水(100mL)を加え、酢酸エチル(2×100mL)で抽出し、有機層を合わせ、有機層を飽和食塩水溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で蒸発させて溶媒を除去し、得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(PE:EA=1:1)により分離し、N-(3-シアノ-4-フルオロフェニル)-1,2,4-トリメチル-5-(2-オキソ-2-(プロパ-2-イン-1-イルアミノ)アセチル)-1H-ピロール-3-カルボキサミド(142mg)を得た。
H-NMR(500MHz, DMSO-d6):δ 10.31( s, 1H )、 9.19( t, J= 5.5Hz, 1H )、 8.20-8.21( m, 1H )、 7.93-7.97( m, 1H )、 7.51( t, J= 9.0Hz, 1H )、 4.01-4.02( m, 2H )、 3.78( s, 3H )、 3.17( t, J= 2.0Hz, 1H )、 2.35( s, 3H )、 2.22( s, 3H ). 13C-NMR (125MHz, DMSO-d6):δ 181.35, 166.95, 164.16, 159.64, 157.63, 140.62, 136.85, 130.84, 127.27, 125.24, 123.76, 120.62, 117.58, 114.45, 100.39, 80.43, 73.99, 33.62, 28.18, 11.56. MS(ESI-,[M-H])m/z: 379.2.
【実施例2】
【0109】
5-(2-(ビシクロ[1.1.1]ペンタン-1-イルアミノ)-2-オキソアセチル)-N-(3-シアノ-4-フルオロフェニル)-1,2,4-トリメチル-1H-ピロール-3-カルボキサミド
【化48】
実施例1を参照し、そのステップEにおいて、プロパルギルアミンの代わりに、1-ビシクロ[1,1,1]ペンチルアミン塩酸塩を用い、5-(2-(ビシクロ[1.1.1]ペンタン-1-イルアミノ)-2-オキソアセチル)-N-(3-シアノ-4-フルオロフェニル)-1,2,4-トリメチル-1H-ピロール-3-カルボキサミドを得た。
H-NMR(500MHz, DMSO-d):δ 10.31( s, 1H )、 9.28( s, 1H )、 8.20-8.22( m, 1H )、 7.94-7.97( m, 1H )、 7.52( t, J= 9.0Hz, 1H )、 3.77( s, 3H )、 2.48-2.50( m, 1H )、 2.34( s, 3H )、 2.22( s, 3H )、 2.06( s, 6H ). 13C-NMR (125MHz, DMSO-d):δ 181.57, 167.47, 164.15, 159.62, 157.62, 140.52, 136.83, 130.51, 127.25, 125.04, 123.73, 120.52, 117.60, 114.48, 100.37, 52.63, 48.55, 33.60, 25.29, 11.54 . MS(ESI-,[M-H]) m/z: 407.3 .
【実施例3】
【0110】
N-(3-シアノ-4-フルオロフェニル)-5-(2-((トランス-3-ヒドロキシシクロブチル)アミノ)-2-オキソアセチル)-1,2,4-トリメチル-1H-ピロール-3-カルボキサミド
【化49】
実施例1を参照し、そのステップEにおいて、プロパルギルアミンの代わりに、トランス-3-アミノシクロブタノール塩酸塩を用い、N-(3-シアノ-4-フルオロフェニル)-5-(2-((トランス-3-ヒドロキシシクロブチル)アミノ)-2-オキソアセチル)-1,2,4-トリメチル-1H-ピロール-3-カルボキサミドを得た。
H-NMR(500MHz, DMSO-d):δ 10.28( s, 1H )、 8.98( d, J= 7.0Hz, 1H )、 8.19-8.21( m, 1H )、 7.94-7.97( m, 1H )、 7.51( t, J= 9.0Hz, 1H )、 5.06( d, J= 5.5Hz, 1H )、 4.27-4.31( m, 2H )、 3.77( s, 3H )、 2.35( s,3H )、 2.14-2.24( m, 7H ). 13C-NMR (125MHz, DMSO-d):δ 182.10, 166.88, 164.19, 159.63, 157.63, 140.37, 136.84, 130.40, 127.29, 125.36, 123.77, 120.49, 117.58, 114.45, 100.38, 63.57, 33.59, 11.55. MS(ESI-,[M-H]) m/z: 411.3.
【実施例4】
【0111】
N-(3-シアノ-4-フルオロフェニル)-5-(2-((シス-3-ヒドロキシシクロブチル)アミノ)-2-オキソアセチル)-1,2,4-トリメチル-1H-ピロール-3-カルボキサミド
【化50】
実施例1を参照し、そのステップEにおいて、プロパルギルアミンの代わりに、シス-3-アミノシクロブタノール塩酸塩を用い、N-(3-シアノ-4-フルオロフェニル)-5-(2-((シス-3-ヒドロキシシクロブチル)アミノ)-2-オキソアセチル)-1,2,4-トリメチル-1H-ピロール-3-カルボキサミドを得た。
H-NMR(500MHz, DMSO-d6):δ 10.29(s, 1H)、 8.92(d, J = 7.0Hz, 1H)、 8.20 (d, J = 3.5Hz, 1H)、 7.95 (d, J = 3.0Hz, 1H)、 7.52 (t, J = 9.0Hz, 1H)、 5.11 (d, J = 5.5Hz, 1H)、 3.76-3.87 (m, 5H)、 2.51-2.55 (m, 2H)、 2.35 (s, 3H)、 2.19 (s, 3H)、 1.81-1.86 (m, 2H); 13C-NMR (125MHz, DMSO-d6):δ 182.07, 166.64, 164.20, 159.63, 157.63, 140.32, 136.84, 130.40, 127.25, 125.32, 123.77, 120.50, 117.50, 114.45, 100.32, 59.78, 35.81, 33.58, 25.27, 11.43. MS(ESI-,[M-H])m/z:411.3.
【実施例5】
【0112】
N-(3-シアノ-4-フルオロフェニル)-1,2,4-トリメチル-5-(2-(オキセタン-3-イルアミノ)-2-オキソアセチル)-1H-ピロール-3-カルボキサミド
【化51】
実施例1を参照し、そのステップEにおいて、プロパルギルアミンの代わりに、3-オキセタンアミンを用い、N-(3-シアノ-4-フルオロフェニル)-1,2,4-トリメチル-5-(2-(オキセタン-3-イルアミノ)-2-オキソアセチル)-1H-ピロール-3-カルボキサミドを得た。
H NMR (500 MHz, DMSO-d): δ 10.30 (s, 1H)、 9.51-9.52 (m, 1H)、 8.20-8.21 (m, 1H)、 7.95-7.96 (m, 1H)、 7.50-7.53 (m, 1H)、 4.92-4.95 (m, 1H)、 4.77-4.80 (t, J = 13.5 Hz, 2H)、 4.52-4.55 (t, J = 12 Hz, 2H)、 3.78 (s, 3H)、 2.36 (s, 3H)、 2.19 (s, 3H); 13C NMR (125 MHz, DMSO-d): δ 164.12, 159.64, 157.64, 140.69, 136.84, 136.82, 130.64, 127.27, 127.21, 120.63, 117.58, 117.41, 114.44, 76.88, 44.31, 33.63, 11.56, 11.47. MS(ESI-,[M-H])m/z:397.3.
【実施例6】
【0113】
N-(3-シアノ-4-フルオロフェニル)-1,2,4-トリメチル-5-(2-(3-メチルオキセタン-3-イルアミノ)-2-オキソアセチル)-1H-ピロール-3-カルボキサミド
【化52】
実施例1を参照し、そのステップEにおいて、プロパルギルアミンの代わりに、3-メチル3-アミノオキセタンを用い、N-(3-シアノ-4-フルオロフェニル)-1,2,4-トリメチル-5-(2-((3-メチルオキセタン-3-イル)アミノ)-2-オキソアセチル)-1H-ピロール-3-カルボキサミドを得た。
H-NMR(500MHz, DMSO-d6):δ 10.29 (s, 1H)、 9.24 (s, 1H)、 8.21 (d, J = 3.5 Hz, 1H)、 7.96 (s, 1H)、 7.52 (t, J = 9.0 Hz, 1H)、 4.69 (d, J = 6.5 Hz, 2H)、 4.39 (d, J = 6.0 Hz, 2H)、 3.78 (s, 3H)、 2.36 (s, 3H)、 2.28 (s, 3H)、 1.60 (s, 3H).13C-NMR(125MHz, DMSO-d6):δ 181.41, 166.23, 164.14, 159.64, 157.64, 140.70, 136.85, 130.46, 127.26, 125.41, 123.78, 120.51, 117.50, 114.45, 100.32, 80.79, 53.55, 33.62, 23.38, 11.64. MS (ESI-,[M-H]) m/z:411.3.
【実施例7】
【0114】
N-(3-シアノ-4-フルオロフェニル)-1,2,4-トリメチル-5-(2-オキソ-2-((テトラヒドロフラン-3-イル)アミノ)アセチル)-1H-ピロール-3-カルボキサミド
【化53】
実施例1を参照し、そのステップEにおいて、プロパルギルアミンの代わりに、3-アミノテトラヒドロフランを用い、N-(3-シアノ-4-フルオロフェニル)-1,2,4-トリメチル-5-(2-オキソ-2-((テトラヒドロフラン-3-イル)アミノ)アセチル)-1H-ピロール-3-カルボキサミドを得た。
H-NMR(500MHz, DMSO-d):δ 10.29( s, 1H )、 8.98( d, J= 6.0Hz, 1H )、 8.20( d, J= 2.5Hz, 1H )、 7.94-7.96( m, 1H )、 7.51( t, J= 9.5Hz, 1H )、 4.35( s, 1H )、 3.69-3.83( m, 6H )、 3.56-3.58( m, 1H )、 2.35( s, 3H )、 2.22( s, 3H )、 2.12-2.20( m, 1H )、 1.83-1.85( m, 1H ).13C-NMR (125MHz, DMSO-d): δ 181.80, 167.32, 164.18, 159.64, 157.63, 140.44, 136.86, 130.42, 127.28, 125.29, 123.77, 120.52, 117.58, 114.45, 100.39, 72.28, 66.83, 50.00, 33.61, 32.04, 11.55. MS(ESI-,[M-H]) m/z: 411.3.
【実施例8】
【0115】
N-(3-シアノ-4-フルオロフェニル)-5-(2-((1-ヒドロキシ-2-メチルプロパン-2-イル)アミノ)-2-オキソアセチル)-1,2,4-トリメチル-1H-ピロール-3-カルボキサミド
【化54】
実施例1を参照し、そのステップEにおいて、プロパルギルアミンの代わりに、2-アミノ-2-メチル-1-プロパノールを用い、N-(3-シアノ-4-フルオロフェニル)-5-(2-((1-ヒドロキシ-2-メチルプロパン-2-イル)アミノ)-2-オキソアセチル)-1,2,4-トリメチル-1H-ピロール-3-カルボキサミドを得た。
H-NMR(500MHz, DMSO-d):δ 10.26( s, 1H )、 8.20-8.21( m, 1H )、 8.08( m, 1H )、 7.95-7.97( m, 1H )、 7.51( t, J= 9.0Hz, 1H )、 4.85( t, J= 5.5Hz, 1H )、 3.76( s, 3H )、 3.45( d, J= 5.5Hz, 2H )、 2.35( s, 3H )、 2.28( s, 3H )、 1.29( s, 6H ).13C-NMR (125MHz, DMSO-d):δ 181.94, 167.14, 164.28, 159.61, 157.60, 140.04, 136.91, 130.12, 127.25, 125.44, 123.74, 120.28, 117.56, 114.46, 100.37, 67.75, 55.38, 33.56, 23.52, 11.61. MS(ESI-,[M-H])m/z: 413.4.
【実施例9】
【0116】
(2-(4-((3-シアノ-4-フルオロフェニル)カルバモイル)-1,3,5-トリメチル-1H-ピロール-2-イル)-2-オキソアセトアミド)-2-メチルプロピオン酸メチル
【化55】
実施例1を参照し、そのステップEにおいて、プロパルギルアミンの代わりに、2-アミノイソ酪酸メチル塩酸塩を用い、(2-(4-((3-シアノ-4-フルオロフェニル)カルバモイル)-1,3,5-トリメチル-1H-ピロール-2-イル)-2-オキソアセトアミド)-2-メチルプロピオン酸メチルを得た。
H-NMR(500MHz, DMSO-d6):δ 10.28 (s, 1H)、 9.07 (s, 1H)、 8.21 (d, J = 3.5 Hz, 1H)、 7.96 (s, 1H)、 7.52 (t, J = 9.0 Hz, 1H)、 3.76 (s, 3H)、 3.62 (s, 3H)、 2.36 (s, 3H)、 2.26 (s, 3H)、 1.44 (s, 6H). 13C-NMR(125MHz, DMSO-d6):δ 174.12, 166.24, 164.24, 162.77, 157.62, 140.51, 136.89, 130.67, 127.25, 125.57, 123.76, 120.40, 117.49, 114.46, 100.31, 55.67, 52.41, 36.24, 33.60, 25.06, 11.58. MS (ESI-,[M-H]) m/z:441.4.
【実施例10】
【0117】
N-(3-シアノ-4-フルオロフェニル)-5-(2-((シス-3-(ヒドロキシメチル)シクロブチル)アミノ)-2-オキソアセチル)-1,2,4-トリメチル-1H-ピロール-3-カルボキサミド
【化56】
実施例1を参照し、そのステップEにおいて、プロパルギルアミンの代わりに、シス-3-アミノ-シクロブタンメタノールを用い、N-(3-シアノ-4-フルオロフェニル)-5-(2-((シス-3-(ヒドロキシメチル)シクロブチル)アミノ)-2-オキソアセチル)-1,2,4-トリメチル-1H-ピロール-3-カルボキサミドを得た。
H-NMR(500MHz, DMSO-d):δ 10.28 (s, 1H)、 8.90 (d, J = 7.5 Hz, 1H)、 8.20 (s, 1H)、 7.95 (t, J = 4.0 Hz, 1H)、 7.52 (t, J = 9.5 Hz, 1H)、 4.48 (t, J = 5.0 Hz, 1H)、 4.17 (m, 1H)、 3.77 (s, 3H)、 3.35 (t, J = 5.5 Hz, 2H)、 2.35 (s, 3H)、 2.25 (m, 2H)、 2.10 (s, 3H)、 1.75 (m, 2H). 13C-NMR(125MHz, DMSO-d):δ 182.14, 166.41, 164.21, 159.63, 157.62, 140.27, 136.85, 130.35, 127.24, 125.35, 123.76, 120.48, 117.50, 114.45, 100.31, 65.26, 60.21, 33.58, 32.66, 31.00, 11.44. MS (ESI-,[M-H]) m/z:425.3.
【実施例11】
【0118】
(R)-N-(3-シアノ-4-フルオロフェニル)-1,2,4-トリメチル-5-(2-オキソ-2-((1,1,1-トリフルオロプロパン-2-イル)アミノ)アセチル)-1H-ピロール-3-カルボキサミド
【化57】
実施例1を参照し、そのステップEにおいて、プロパルギルアミンの代わりに、(R)-1,1,1-トリフルオロイソプロピルアミン塩酸塩を用い、(R)-N-(3-シアノ-4-フルオロフェニル)-1,2,4-トリメチル-5-(2-オキソ-2-((1,1,1-トリフルオロプロパン-2-イル)アミノ)アセチル)-1H-ピロール-3-カルボキサミドを得た。
H-NMR(500MHz, DMSO-d):δ 10.31( s, 1H )、 9.38( d, J= 8.5Hz, 1H )、 8.19( d, J= 4.0Hz, 1H )、 7.95( t, J= 4.5Hz, 1H)、 7.52( t, J= 9.0Hz, 1H )、 4.67-4.75( m, 1H )、 3.79( s, 3H )、 2.36( s, 3H )、 2.12( s, 3H )、 1.31( d, J= 6.5Hz, 3H ). 13C-NMR (125MHz, DMSO-d):δ 180.80, 167.24, 164.08, 140.92, 136.82, 130.81, 127.32, 125.02, 123.82, 120.71, 117.59, 114.44, 100.27, 33.66, 13.76, 11.58. MS(ESI-,[M-H]) m/z: 437.3 .
【実施例12】
【0119】
(S)-N-(3-シアノ-4-フルオロフェニル)-1,2,4-トリメチル-5-(2-オキソ-2-((1,1,1-トリフルオロプロパン-2-イル)アミノ)アセチル)-1H-ピロール-3-カルボキサミド
【化58】
ステップA:実施例1を参照し、そのステップEにおいて、プロパルギルアミンの代わりに、(S)-1,1,1-トリフルオロイソプロピルアミン塩酸塩を用い、(S)-N-(3-シアノ-4-フルオロフェニル)-1,2,4-トリメチル-5-(2-オキソ-2-((1,1,1-トリフルオロプロパン-2-イル)アミノ)アセチル)-1H-ピロール-3-カルボキサミドを得た。
H-NMR(500MHz, DMSO-d):δ 10.31( s, 1H )、 9.38( d, J= 9.0Hz, 1H )、 8.19-8.21( m, 1H )、 7.93-7.97( m, 1H)、 7.51( t, J= 9.5Hz, 1H )、 4.68-4.75( m, 1H )、 3.79( s, 3H )、 2.36( s, 3H )、 2.21( s, 3H )、 1.31( d, J= 7.0Hz, 3H ).13C-NMR (125MHz, DMSO-d):δ 180.80, 167.24, 164.08, 159.66, 157.65, 140.92, 136.82, 130.81, 127.31, 125.02, 123.81, 120.71, 117.58, 114.44, 100.40, 46.04, 33.66, 13.75, 11.57. MS(ESI-,[M-H]) m/z: 437.3 .
【実施例13】
【0120】
5-(2-(t-ブチルアミノ)-2-オキソアセチル)-N-(3-シアノ-4-フルオロフェニル)-1,2,4-トリメチル-1H-ピロール-3-カルボキサミド
【化59】
【0121】
ステップA:
500mLの単口フラスコに、窒素保護下で、DCM(250mL)、1,2,4-トリメチル-1H-ピロール-3-カルボン酸エチル(2.0g)、クロロエチルモノエチル(4.52g)を加えた。氷浴下で、徐々に無水塩化アルミニウム(7.36g)を加えた後、室温に戻し、5.5時間反応させた。反応終了後200mL氷水に徐々に注いでクエンチし、DCM(2×200mL)で抽出し、有機層を合わせ、有機層を飽和食塩水溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で蒸発させて溶媒を除去し、得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(PE:EA=10:1)により溶出し、5-(2-エトキシ-2-オキソアセチル)-1,2,4-トリメチル-1H-ピロール-3-カルボン酸エチル(2.14g)を得た。
H-NMR(500MHz, DMSO-d6):δ 4.35(q, J = 7.0Hz, 2H)、 4.24(q, J = 7.0Hz, 2H)、 3.77(s, 3H)、 2.50(s, 3H)、 2.30(s, 3H)、 1.27-1.32(m, 6H). 13C-NMR (125MHz, DMSO-d6):δ 177.03, 165.34, 164.38, 146.14, 134.75, 124.72, 113.85, 62.66, 60.09, 33.76, 14.59, 14.12, 12.06, 11.59.
【0122】
ステップB:
100mLの単口フラスコに、メタノール(10mL)、5-(2-エトキシ-2-オキソアセチル)-1,2,4-トリメチル-1H-ピロール-3-カルボン酸エチル(1.20g)を加え、氷浴下で水酸化ナトリウム(0.34g)の水(10mL)溶液を徐々に加え、氷浴下で15分間反応させた。反応終了後、反応系に水(30mL)、濃塩酸を加えてpHを2に調整し、酢酸エチル(2×50mL)で抽出し、有機層を合わせ、有機層を飽和食塩水溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で蒸発させて溶媒を除去し、2-(4-(エトキシカルボニル)-1,3,5-トリメチル-1H-ピロール-2-イル)-2-オキソ酢酸(897mg)の粗生成物を得、次の反応に直接使用した。
MS(ESI-,[M-H])m/z: 252.1.
【0123】
ステップC:
室温で、25mLの単口フラスコに、DMF(15mL)、2-(4-(エトキシカルボニル)-1,3,5-トリメチル-1H-ピロール-2-イル)-2-オキソ酢酸(700mg)、HATU(1366mg)、DIPEA(464mg)を順次加え、室温で10分間撹拌し、t-ブチルアミン(202mg)を加え、室温で撹拌しながら0.5時間反応させた。反応終了後、反応系に水100mLを加え、酢酸エチル(2×100mL)で抽出し、有機層を合わせ、有機層を飽和食塩水溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で蒸発させて溶媒を除去し、得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(PE:EA=3:1)により溶出し、5-(2-(t-ブチルアミノ)-2-オキソアセチル)-1,2,4-トリメチル-1H-ピロール-3-カルボン酸エチル(719mg)を得た。
H-NMR(500MHz, DMSO-d6):δ 8.28(s, 1H)、 4.23(q, J = 7.0Hz, 2H)、 3.73(s, 3H)、 2.51(s, 3H)、 2.37(s, 3H)、 1.34(s, 9H)、 1.29(t, J = 7.0Hz, 3H). 13C-NMR (125MHz, DMSO-d6):δ 182.55, 166.89, 164.78, 144.19, 132.84, 126.23, 113.01, 59.86, 51.26, 33.55, 28.59, 14.67, 12.05. MS(ESI+,[M+H])m/z: 309.4.
【0124】
ステップD:
50mLの単口フラスコに、メタノール(9mL)、5-(2-(t-ブチルアミノ)-2-オキソアセチル)-1,2,4-トリメチル-1H-ピロール-3-カルボン酸エチル(500mg)を順次加え、室温で水酸化ナトリウム(259mg)の水(9mL)溶液を加え、混合物を90℃まで加熱して3.0時間反応させた。反応終了後、濃塩酸でpHを2に調整し、酢酸エチル(2×50mL)で抽出し、有機層を合わせ、有機層を飽和食塩水溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で蒸発させて溶媒を除去し、5-(2-(t-ブチルアミノ)-2-オキソアセチル)-1,2,4-トリメチル-1H-ピロール-3-カルボン酸(260mg)の粗生成物を得、次の反応に直接使用した。
H-NMR(500MHz, DMSO-d6):δ 12.28(s, 1H)、 8.26 s, 1H)、 3.73(s, 3H)、 2.50(s, 3H)、 2.38(s, 3H)、 1.33(s, 9H). 13C-NMR (125MHz, DMSO-d6):δ 182.50, 167.00, 166.39, 144.35, 133.30, 126.12, 113.61, 51.23, 33.50, 28.61, 12.04. MS(ESI+,[M+H])m/z: 281.3.
【0125】
ステップE:
50mLの単口フラスコに、トルエン(15mL)、5-(2-(t-ブチルアミノ)-2-オキソアセチル)-1,2,4-トリメチル-1H-ピロール-3-カルボン酸(360mg)、塩化チオニル(3.05g)を順次加え、窒素保護下で、反応系を115℃まで加熱して1.0時間反応させ、反応終了後室温まで冷却し、減圧下で回転蒸発させて溶媒を除去し、塩化アシル中間体(339mg)を回収した。室温で、塩化アシル中間体(339mg)をN,N-ジメチルアセトアミド(12mL)に溶解させ、反応系に5-アミノ-2-フルオロベンゾニトリル(309mg)を加え、100℃まで加熱して0.5時間反応させた。反応終了後室温まで冷却し、酢酸エチル(2×50mL)で抽出し、有機層を合わせ、有機層を飽和食塩水溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で蒸発させて溶媒を除去し、得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(PE:EA=2:1)により溶出し、5-(2-(t-ブチルアミノ)-2-オキソアセチル)-N-(3-シアノ-4-フルオロフェニル)-1,2,4-トリメチル-1H-ピロール-3-カルボキサミド(280mg)を得た。
H-NMR(500MHz, DMSO-d6):δ 10.26(s, 1H)、 8.29(s, 1H)、 8.20-8.21(m, 1H)、 7.95-7.98(m, 1H)、 7.51(t, J= 9.0Hz, 1H)、 3.77(s, 3H)、 2.35(s, 3H)、 2.88(s, 3H)、 1.35(s, 9H). 13C-NMR (125MHz, DMSO-d6):δ 182.06, 167.12, 164.27, 159.61, 157.61, 140.07, 136.90, 130.03, 127.27, 125.36, 123.75, 120.27, 117.56, 114.46, 100.37, 51.23, 33.57, 28.66, 11.57. MS(ESI-,[M-H])m/z: 397.3.
【実施例14】
【0126】
5-(2-(t-ブチルアミノ)-2-オキソアセチル)-N-(3-シアノ-4-フルオロフェニル)-1,4-ジメチル-1H-ピロール-3-カルボキサミド
【化60】
【0127】
ステップA:
実施例1を参照し、そのステップAにおいて、2,4-ジメチル-1H-ピロール-3-カルボン酸エチルの代わりに、4-メチル-1H-ピロール-3-カルボン酸メチルを用い、1,4-ジメチル-1H-ピロール-3-カルボン酸メチルを得た。
H-NMR (500 MHz, DMSO-d): δ 7.30-7.31 (d, J = 2 Hz, 1H)、 6.56 (s, 1H)、 3.66 (s, 3H)、 23.57 (s, 3H)、 2.13 (s, 3H); 13C-NMR (125 MHz, DMSO-d): δ 165.14, 128.24, 122.40, 120.50, 113.04, 50.72, 36.34, 11.96.
【0128】
ステップB:
実施例13を参照し、そのステップAにおいて、1,2,4-トリメチル-1H-ピロール-3-カルボン酸エチルの代わりに、1,4-ジメチル-1H-ピロール-3-カルボン酸メチルを用い、5-(2-エトキシ-2-オキソアセチル)-1,4-ジメチル-1H-ピロール-3-カルボン酸メチルを得た。MS(ESI+,[M+Na])m/z:276.3.
【0129】
ステップC:
実施例13を参照し、そのステップBにおいて、5-(2-エトキシ-2-オキソアセチル)-1,2,4-トリメチル-1H-ピロール-3-カルボン酸エチルの代わりに、5-(2-エトキシ-2-オキソアセチル)-1,4-ジメチル-1H-ピロール-3-カルボン酸メチルを用い、2-(4-(メトキシカルボニル)-1,3-ジメチル-1H-ピロール-2-イル)-2-オキソ酢酸を得た。
H-NMR (500 MHz, DMSO-d): δ 7.91 (s, 1H)、 3.87 (s, 3H)、 3.74 (s, 3H)、 2.43(s, 3H); 13C-NMR (125 MHz, DMSO-d): δ 179.71, 167.42, 164.00, 137.43, 134.14, 125.72, 113.93, 51.43, 38.52, 10.81.
【0130】
ステップD:
実施例13を参照し、そのステップCにおいて、2-(4-(エトキシカルボニル)-1,3,5-トリメチル-1H-ピロール-2-イル)-2-オキソ酢酸の代わりに、2-(4-(メトキシカルボニル)-1,3-ジメチル-1H-ピロール-2-イル)-2-オキソ酢酸を用い、5-(2-(t-ブチルアミノ)-2-オキソアセチル)-1,4-ジメチル-1H-ピロール-3-カルボン酸メチルを得た。MS(ESI+,[M+Na])m/z:303.3.
【0131】
ステップE:
実施例13を参照し、そのステップDにおいて、5-(2-(t-ブチルアミノ)-2-オキソアセチル)-1,2,4-トリメチル-1H-ピロール-3-カルボン酸エチルの代わりに、5-(2-(t-ブチルアミノ)-2-オキソアセチル)-1,4-ジメチル-1H-ピロール-3-カルボン酸メチルを用い、5-(2-(t-ブチルアミノ)-2-オキソアセチル)-1,4-ジメチル-1H-ピロール-3-カルボン酸を得た。
H-NMR (500 MHz, DMSO-d): δ 8.32 (s, 1H)、 7.75 (s, 1H)、 3.83 (s, 3H)、 2.43(s, 3H)、 1.34 (s, 9H); 13C-NMR (125 MHz, DMSO-d): δ 182.74, 166.86, 165.41, 136.65, 133.37, 127.10, 114.68, 51.28, 38.24, 28.63, 11.25.
【0132】
ステップF:
実施例13を参照し、そのステップEにおいて、5-(2-(t-ブチルアミノ)-2-オキソアセチル)-1,2,4-トリメチル-1H-ピロール-3-カルボン酸の代わりに、5-(2-(t-ブチルアミノ)-2-オキソアセチル)-1,4-ジメチル-1H-ピロール-3-カルボン酸を用い、5-(2-(t-ブチルアミノ)-2-オキソアセチル)-N-(3-シアノ-4-フルオロフェニル)-1,4-ジメチル-1H-ピロール-3-カルボキサミドを得た。
H-NMR (500 MHz, DMSO-d): δ 10.11 (s, 1H)、 8.36 (s, 1H)、 8.21 (s, 1H)、 7.96-7.97 (m, 1H)、 7.84 (s, 1H)、 7.50-7.53 (m, 1H)、 3.87 (s, 3H)、 2.43 (s, 3H)、 1.35 (s, 9H); 13C-NMR (125 MHz, DMSO-d): δ 166.83, 163.09, 159.48, 157.47, 137.01, 133.74, 132.59, 127.41, 127.35, 127.00, 123.87, 117.82, 117.50, 117.34, 114.49, 51.31, 38.34, 28.64, 11.32. MS(ESI-,[M-H])m/z:383.3.
【実施例15】
【0133】
2-ブロモ-5-(2-(t-ブチルアミノ)-2-オキソアセチル)-N-(3-シアノ-4-フルオロフェニル)-1,4-ジメチル-1H-ピロール-3-カルボキサミド
【化61】
100mLの単口フラスコに、5-(2-(t-ブチルアミノ)-2-オキソアセチル)-N-(3-シアノ-4-フルオロフェニル)-1,4-ジメチル-1H-ピロール-3-カルボキサミド(0.3g)、DMF(8mL)、アセトニトリル(4mL)を加え、氷浴下でNBS(0.153g)を加え、室温まで加熱して3時間反応させた。反応終了後、反応液に酢酸エチル(100mL)を加え、水(3×100mL)で3回洗浄し、乾燥し、濃縮し、PE:EA=3:1混合溶媒(2mL)でスラリー化し、濾過し、乾燥して2-ブロモ-5-(2-(t-ブチルアミノ)-2-オキソアセチル)-N-(3-シアノ-4-フルオロフェニル)-1,4-ジメチル-1H-ピロール-3-カルボキサミド(79mg)を得た。
H-NMR (500 MHz, DMSO-d): δ 10.56 (s, 1H)、 8.41 (s, 1H)、 8.20 (s, 1H)、 7.96-7.97 (m, 1H)、 7.52-7.56 (m, 1H)、 3.87 (s, 3H)、 2.28(s, 3H)、 1.35 (s, 9H); 13C-NMR (125 MHz, DMSO-d): δ 162.45, 159.83, 157.82, 136.55, 130.30, 129.13, 127.16, 123.67, 122.42, 117.59, 116.05, 114.36, 51.40, 35.97, 28.60, 11.50. MS(ESI-,[M-H])m/z:461.3.
【実施例16】
【0134】
5-(2-(t-ブチルアミノ)-2-オキソアセチル)-N-(3-シアノ-4-フルオロフェニル)-1,2-ジメチル-1H-ピロール-3-カルボキサミド
【化62】
ステップA:実施例1を参照し、そのステップAにおいて、2,4-ジメチル-1H-ピロール-3-カルボン酸エチルの代わりに、2-メチル-1H-ピロール-3-カルボン酸エチルを用い、1,2-ジメチル-1H-ピロール-3-カルボン酸エチルを得た。
【0135】
ステップB:
実施例13を参照し、そのステップAにおいて、1,2,4-トリメチル-1H-ピロール-3-カルボン酸エチルの代わりに、1,2-ジメチル-1H-ピロール-3-カルボン酸エチルを用い、5-(2-エトキシ-2-オキソアセチル)-1,2-ジメチル-1H-ピロール-3-カルボン酸エチルを得た。
H-NMR(500 MHz, DMSO-d):δ 7.44(s,1H)、 4.36(q, J = 7.0 Hz, 2H)、 4.22(q, J = 7.0 Hz, 2H)、 3.86(s, 3H)、 2.56(s, 3H)、 1.30(m, 6H);13C-NMR(125 MHz, DMSO-d):δ 175.07, 163.61, 163.53, 147.08, 126.13, 125.73, 113.98, 62.52, 60.12, 33.53, 14.67, 14.29, 11.45.
【0136】
ステップC:
実施例13を参照し、そのステップBにおいて、5-(2-エトキシ-2-オキソアセチル)-1,2,4-トリメチル-1H-ピロール-3-カルボン酸エチルの代わりに、5-(2-エトキシ-2-オキソアセチル)-1,2-ジメチル-1H-ピロール-3-カルボン酸エチルを用い、2-(4-(エトキシカルボニル)-1,5-ジメチル-1H-ピロール-2-イル)-2-オキソ酢酸を得た。MS(ESI,[M-H]) m/z:238.2.
【0137】
ステップD:
実施例13を参照し、そのステップCにおいて、2-(4-(エトキシカルボニル)-1,3,5-トリメチル-1H-ピロール-2-イル)-2-オキソ酢酸の代わりに、2-(4-(エトキシカルボニル)-1,5-ジメチル-1H-ピロール-2-イル)-2-オキソ酢酸を用い、5-(2-(t-ブチルアミノ)-2-オキソアセチル)-1,2-ジメチル-1H-ピロール-3-カルボン酸エチルを得た。MS(ESI,[M+Na]) m/z:317.3.
【0138】
ステップE:
実施例13を参照し、そのステップDにおいて、5-(2-(t-ブチルアミノ)-2-オキソアセチル)-1,2,4-トリメチル-1H-ピロール-3-カルボン酸エチルの代わりに、5-(2-(t-ブチルアミノ)-2-オキソアセチル)-1,2-ジメチル-1H-ピロール-3-カルボン酸エチルを用い、5-(2-(t-ブチルアミノ)-2-オキソアセチル)-1,2-ジメチル-1H-ピロール-3-カルボン酸を得た。MS(ESI,[M-H]) m/z:265.3.
【0139】
ステップF:
実施例13を参照し、そのステップEにおいて、5-(2-(t-ブチルアミノ)-2-オキソアセチル)-1,2,4-トリメチル-1H-ピロール-3-カルボン酸の代わりに、5-(2-(t-ブチルアミノ)-2-オキソアセチル)-1,2-ジメチル-1H-ピロール-3-カルボン酸を用い、5-(2-(t-ブチルアミノ-2-オキソアセチル)-N-(3-シアノ-4-フルオロフェニル)-1,2-ジメチル-1H-ピロール-3-カルボキサミドを得た。
H-NMR(500 MHz, DMSO-d):δ 10.28(s,1H)、 8.25(m, 1H)、 8.11(s,1H)、 8.05(m, 1H)、 7.91(s,1H)、 7.50(t, J =9.0 Hz, 1H)、 3.88(s, 3H)、 2.59(s, 3H)、 1.38(s, 9H);13C-NMR(125 MHz, DMSO-d):δ 179.71, 164.45, 163.28, 159.51, 157.51, 145.38, 136.99, 127.97,126.33, 124.49, 123.28, 117.29, 116.54,114.51, 100.51, 51.32,33.32, 28.77.MS(ESI,[M-H]) m/z:383.3.
【実施例17】
【0140】
5-(2-(t-ブチルアミノ)-2-オキソアセチル)-2-クロロ-N-(3-シアノ-4-フルオロフェニル)-1,4-ジメチル-1H-ピロール-3-カルボキサミド
【化63】
50mLの単口フラスコに、5-(2-(t-ブチルアミノ)-2-オキソアセチル)-N-(3-シアノ-4-フルオロフェニル)-1,4-ジメチル-1H-ピロール-3-カルボキサミド(0.1g)、NCS(52mg)、氷酢酸(5mL)、無水トリフルオロ酢酸(42μL)を加え、室温で10時間反応させた。反応終了後、反応液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液50mLに注ぎ、酢酸エチル50mL×3で抽出し、有機層を分離し、乾燥し、濃縮し、石油エーテル:酢酸エチル=1:1混合溶媒(2mL)でスラリー化し、濾過し、乾燥して5-(2-(t-ブチルアミノ)-2-オキソアセチル)-2-クロロ-N-(3-シアノ-4-フルオロフェニル)-1,4-ジメチル-1H-ピロール-3-カルボキサミド(16.9mg)を得た。
H NMR (500 MHz, DMSO-d): δ 10.55 (s, 1H)、 8.42 (s, 1H)、 8.20 (m, 1H)、 7.96 (s, 1H)、 7.52-7.56 (t, J = 18 Hz, 1H)、 3.85 (s, 3H)、 2.29 (s, 3H)、 1.35 (s, 9H). 13C NMR (125 MHz, DMSO-d): δ 181.83, 166.43, 161.78, 136.45, 130.14, 127.32, 126.14, 125.90, 123.80, 118.99, 117.73, 117.56, 114.36, 100.30, 51.41, 34.17, 28.60, 11.45. MS(ESI-,[M-H]-)m/z:417.4.
【実施例18】
【0141】
5-(2-(t-ブチルアミノ)-2-オキソアセチル)-N-(3-シアノ-4-フルオロフェニル)-1-メチル-1H-ピロール-3-カルボキサミド
【化64】
【0142】
ステップA:
反応フラスコに、1H-ピロール-3-カルボン酸メチル(3.0g)、DMF(20mL)を順次加え、溶解後、0℃で水素化ナトリウム1.16gをバッチで加え、ヨウ化メチル1.67mLを加えた後、室温で0.5時間反応させた。反応終了後、反応液に水50mLおよびDCM50mLを加え、有機層を分離し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、ろ液を濃縮して1-メチル-1H-ピロール-3-カルボン酸メチル(3.12g)を得、これを精製せずに次の反応に直接使用した。
H-NMR(500 MHz, DMSO-d):δ 7.40(s,1H)、 6.77(s, 1H)、 6.41(s, 1H)、 3.69(s, 3H)、 3.66(s, 3H);13C-NMR(125 MHz, DMSO-d):δ 162.69, 127.59, 123.74, 115.01, 109.71, 50.88, 31.09.
【0143】
ステップB:
反応フラスコに、DCM(2mL)、1-メチル-1H-ピロール-3-カルボン酸メチル200mgを順次加え、0℃まで冷却し、クロロエチルモノエチル0.52mLを加え、さらに三塩化アルミニウム958mgをバッチで加えた後、室温で3時間反応させた。反応終了後、反応液に酢酸エチル50mLおよび精製水50mLを加え、有機層を分離し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、ろ液を濃縮し、粗生成物をカラムクロマトグラフィー(PE:EA=5:1)により分離精製し、5-(2-エトキシ-2-オキソアセチル)-1-メチル-1H-ピロール-3-カルボン酸メチル(104mg)を得た。
H-NMR(500 MHz, DMSO-d6): δ 8.02(s,1H)、 7.50(s, 1H)、 4.36(m, 2H)、 3.94(s, 3H)、 3.76(s, 3H)、 1.32(t, J =7.0 Hz, 3H);13C-NMR(125 MHz, DMSO-d6):δ 175.50, 163.36, 163.09, 137.81, 127.88, 124.63, 115.80, 62.67,51.78,28.12,14.29.
【0144】
ステップC:
反応フラスコに、5-(2-エトキシ-2-オキソアセチル)-1-メチル-1H-ピロール-3-カルボン酸メチル(3.35g)、THF(4mL)を順次加え、室温で10分間撹拌し、水酸化ナトリウム(1.68g)を溶解させた水(4.00mL)溶液を徐々に加え、室温で1時間反応させた。反応終了後、溶液のpHを3~4に調整し、酢酸エチル50mLおよび精製水50mLを加え、有機層を分離し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、ろ液を濃縮し、2-(4-(メトキシカルボニル)-1-メチル-1H-ピロール-2-イル)-2-オキソ酢酸(2.46g)を得た。
H-NMR(500 MHz, DMSO-d6):δ 7.97(s,1H)、 7.45(s, 1H)、 3.94(s, 3H)、 3.76(s, 3H);13C-NMR(125 MHz, DMSO-d6):δ 177.66, 165.22, 163.43, 137.45, 127.84, 124.11, 115.57, 51.74, 38.06. MS(ESI-,[M-H]) m/z:210.2.
【0145】
ステップD:
反応フラスコに、2-(4-(メトキシカルボニル)-1-メチル-1H-ピロール-2-イル)-2-オキソ酢酸(2.46g)、酢酸エチル(2mL)、t-ブチルアミン(2.55g)および1-プロピルリン酸無水物(50%w/v酢酸エチル溶液、7.5mL)を順次加え、室温で1時間反応させた。反応終了後、反応液に酢酸エチル100mLおよび水100mLを加えた。有機相を分離し、飽和食塩水(2×50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮し、粗生成物をカラムクロマトグラフィー(PE:EA=3:1)により分離精製し、5-(2-(t-ブチルアミノ)-2-オキソアセチル)-1-メチル-1H-ピロール-3-カルボン酸メチル(2.60g)を得た。
H-NMR(500 MHz, DMSO-d):δ 8.17(s,1H)、 7.94(s, 1H)、 7.49(s, 1H)、3.93(s, 3H)、 3.76(s, 3H)、 1.36(s, 9H);13C-NMR(125 MHz, DMSO-d): δ 180.44, 164.20, 157.50, 136.63, 128.32, 123.93, 115.26, 51.40, 38.02, 29.83, 28.6. MS (ESI, [M+Na]) m/z:289.3.
【0146】
ステップE:
反応フラスコに、5-(2-(t-ブチルアミノ)-2-オキソアセチル)-1-メチル-1H-ピロール-3-カルボン酸メチル(1.17g)、メタノール(5mL)を順次加え、10分間撹拌した後、水酸化ナトリウム(0.53g)の水(5.00mL)溶液をさらに加え、室温で1時間反応させた。反応終了後、2N HClでpH=3~4に調整し、酢酸エチル100mLおよび水100mLを加えた。有機相を分離し、それぞれ飽和食塩水(2×50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、ろ液を乾固まで濃縮して5-(2-(t-ブチルアミノ)-2-オキソアセチル)-1-メチル-1H-ピロール-3-カルボン酸(1.11g)を得た。MS (ESI, [M-H]) m/z:251.2.
【0147】
ステップF:
反応フラスコに、5-(2-(t-ブチルアミノ)-2-オキソアセチル)-1-メチル-1H-ピロール-3-カルボン酸(100mg)、トルエン(2mL)、塩化チオニル(189mg)を加え、Nの保護下で110℃まで加熱して1時間反応させた。濃縮して溶媒を除去し、得られた粗生成物にN,N-ジメチルアセトアミド(2mL)、5-アミノ-2-フルオロフェニルアセトニトリル(108mg)を加え、100℃まで加熱して2時間反応させた。反応終了後、酢酸エチル60mLおよび水60mLを加え、有機相を分離し、飽和食塩水(2×50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮し、粗生成物をカラムクロマトグラフィー(PE:EA=1:1)により、5-(2-(t-ブチルアミノ)-2-オキソアセチル)-N-(3-シアノ-4-フルオロフェニル)-1-メチル-1H-ピロール-3-カルボキサミド(118mg)を得た。
H-NMR(500 MHz, DMSO-d):δ 10.29(s,1H)、 8.25(d, J =4.0 Hz 1H)、 8.15(s,1H)、 8.05(t, J =4.0 Hz 1H)、 7.96(s,1H)、 7.89(s,1H)、 7.52(t, J =9.0 Hz 1H)、3.96(s, 3H)、 1.39(s, 9H);13C-NMR(125 MHz, DMSO-d):δ 180.31, 164.12, 161.83, 159.58, 157.58, 136.87, 128.07, 124.30, 122.66, 119.46, 117.44, 114.48, 100.27, 51.38,38.14, 28.72. MS (ESI, [M-H]) m/z:369.3.
【実施例19】
【0148】
2-ブロモ-5-(2-(t-ブチルアミノ)-2-オキソアセチル)-N-(3-シアノ-4-フルオロフェニル)-1-メチル-1H-ピロール-3-カルボキサミド
【化65】
【0149】
ステップA:
反応フラスコに、5-(2-(t-ブチルアミノ-2-オキソアセチル)-N-(3-シアノ-4-フルオロフェニル)-1-メチル-1H-ピロール-3-カルボキサミド100mg、DMF 1mL、アセトニトリル4mL、およびNBS 48.1mgを順次加え、80℃で24時間反応させた。反応終了後、反応液に酢酸エチル100mLおよび水100mLを加え、有機相を分離し、飽和食塩水(2×50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、ろ液を濃縮し、得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(PE:EA=1:1)により精製して2-ブロモ-5-(2-(t-ブチルアミノ)-2-オキソアセチル)-N-(3-シアノ-4-フルオロフェニル)-1-メチル-1H-ピロール-3-カルボキサミド(81mg)を得た。
H-NMR(500 MHz, DMSO-d): δ 10.44(s,1H)、 8.23(m, 2H)、 8.03(m, 1H)、 7.94(s, 1H)、 7.53(t, J =9.0 Hz 1H)、 3.97(s, 3H)、 1.38(s, 9H);13C-NMR(125 MHz, DMSO-d6): δ 179.52, 163.76, 161.11, 159.72, 157.71, 136.65, 128.62, 124.58,123.08, 120.55, 118.44, 117.43, 117.27, 114.42, 100.29, 51.51, 35.74, 28.73; MS (ESI, [M-H]) m/z:447.3.
【実施例20】
【0150】
2,4-ジブロモ-5-(2-(t-ブチルアミノ)-2-オキソアセチル)-N-(3-シアノ-4-フルオロフェニル)-1-メチル-1H-ピロール-3-カルボキサミド
【化66】
【0151】
ステップA:
反応フラスコに、5-(2-(t-ブチルアミノ-2-オキソアセチル)-N-(3-シアノ-4-フルオロフェニル)-1-メチル-1H-ピロール-3-カルボキサミド100mg、DMF 1mL、およびアセトニトリル4mLを、撹拌しながらNBS 144.3mgを加え、110℃で24時間反応させた。撹拌を停止した後、得られた溶液に酢酸エチル100mLおよび水100mLを加えた。有機相を分離し、飽和食塩水(2×50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、ろ液を濃縮した後、カラムクロマトグラフィー(PE/EA=1/1)により精製して2,4-ジブロモ-5-(2-(t-ブチルアミノ)-2-オキソアセチル)-N-(3-シアノ-4-フルオロフェニル)-1-メチル-1H-ピロール-3-カルボキサミド(19.4mg)を得た。
H-NMR(500 MHz, DMSO-d): δ 10.80(s,1H)、 8.42(s,1H)、 8.19(s,1H)、 7.96(s,1H)、 7.56(t, J = 8.5 Hz, 1H)、 3.86(s, 3H)、 1.37(s, 9H); 13C-NMR(125 MHz, DMSO-d):δ 181.55, 179.82, 164.62, 160.93, 139.18, 136.31, 127.96, 127.09, 123.56, 117.92, 115.79, 114.29, 105.28, 100.87, 51.45, 36.46, 28.67; MS (ESI, [M-H]) m/z:525.2.
【実施例21】
【0152】
(R)-N-(3-シアノ-4-フルオロフェニル)-1,2,4-トリメチル-5-(2-オキソ-2-((テトラヒドロフラン-3-イル)アミノ)アセチル)-1H-ピロール-3-カルボキサミド
【化67】
実施例1を参照し、そのステップEにおいて、プロパルギルアミンの代わりに、(R)-3-アミノテトラヒドロフランを用い、(R)-N-(3-シアノ-4-フルオロフェニル)-1,2,4-トリメチル-5-(2-オキソ-2-((テトラヒドロフラン-3-イル)アミノ)アセチル)-1H-ピロール-3-カルボキサミドを得た。
H-NMR (500 MHz, DMSO-d): δ 10.30 (s, 1H)、 8.99 (s, 1H)、 8.20-8.21 (m, 1H)、 7.95-7.97 (m, 1H)、 7.50-7.54 (m, 1H)、 4.35-4.36 (m, 1H)、 3.80-3.84 (m, 2H)、 3.78 (s, 3H)、 3.71-3.74 (m, 1H)、 3.56-3.59 (m, 1H)、 2.36 (s, 3H)、 2.22 (s, 3H)、 2.16-2.19 (m, 1H)、 1.84-2.15(m, 1H); 13C-NMR (125 MHz, DMSO-d): δ 164.18, 159.64, 157.63, 140.44, 136.85, 136.83, 130.43, 127.28, 125.29, 123.77, 120.51, 117.58, 117.41, 114.45, 72.28, 66.82, 50.00, 33.61, 32.04, 11.55, 11.40. MS(ESI-,[M-H]-)m/z:411.4.
【実施例22】
【0153】
(S)-N-(3-シアノ-4-フルオロフェニル)-1,2,4-トリメチル-5-(2-オキソ-2-((テトラヒドロフラン-3-イル)アミノ)アセチル)-1H-ピロール-3-カルボキサミド
【化68】
実施例1を参照し、そのステップEにおいて、プロパルギルアミンの代わりに、(S)-3-アミノテトラヒドロフランを用い、(S)-N-(3-シアノ-4-フルオロフェニル)-1,2,4-トリメチル-5-(2-オキソ-2-((テトラヒドロフラン-3-イル)アミノ)アセチル)-1H-ピロール-3-カルボキサミドを得た。
H-NMR (500MHz, DMSO-d):δ 10.30 (s, 1H)、 8.98 (d, J = 6.5 Hz, 1H)、 8.20 (s, 1H)、 7.96 (d, J = 7.0 Hz, 1H)、 7.52 (t, J = 9.0 Hz, 1H)、 4.35 (d, J = 2.5 Hz, 1H)、 3.83 (t, J = 6.5 Hz, 2H)、 3.74 (s, 3H)、 3.71 (m, 1H)、 3.57 (m, 1H)、 2.51 (s, 3H)、 2.36 (s, 3H)、 2.17 (m, 1H)、 1.85 (m, 1H); 13C-NMR (125MHz, DMSO-d):δ 181.80, 167.33, 164.18, 159.64, 157.63, 140.44, 136.86, 130.43, 127.25, 125.30, 123.77, 120.52, 117.50, 100.32, 72.28, 66.83, 50.00, 33.61, 32.04, 11.55. MS(ESI-,[M-H])m/z:411.4.
【実施例23】
【0154】
N-(3-シアノ-4-フルオロフェニル)-1,2,4-トリメチル-5-(2-((3-メチルテトラヒドロフラン-3-イル)アミノ)-2-オキソアセチル)-1H-ピロール-3-カルボキサミド
【化69】
実施例1を参照し、そのステップEにおいて、プロパルギルアミンの代わりに、3-アミノ-3-メチルテトラヒドロフランを用い、N-(3-シアノ-4-フルオロフェニル)-1,2,4-トリメチル-5-(2-((3-メチルテトラヒドロフラン-3-イル)アミノ)-2-オキソアセチル)-1H-ピロール-3-カルボキサミドを得た。
H-NMR (500MHz, DMSO-d6): δ 10.28 (s, 1H )、 8.76 (s, 1H)、 8.20-8.21 (m, 1H)、 7.95-7.98 (m, 1H)、 7.52(t, J = 9.0Hz, 1H)、 3.99 (d, J = 9.0Hz, 1H)、 3.78-3.82 (m, 5H)、 3.54 (d, J = 8.5Hz, 1H)、 2.36 (s, 3H)、 2.31-2.33 (m, 1H)、 2.27 (s, 3H)、 1.86-1.91 (m, 1H)、 1.46 (s, 3H); 13C-NMR (125MHz, DMSO-d6): δ 181.80, 167.41, 164.20, 159.62, 157.63, 140.42, 136.85, 130.30, 127.26, 125.29, 123.78, 120.41, 117.50, 114.45, 100.32, 76.77, 66.85, 59.96, 38.70, 33.60, 22.80, 11.53. MS(ESI-,[M-H])m/z:425.4.
【実施例24】
【0155】
N-(3-シアノ-4-フルオロフェニル)-1,2,4-トリメチル-5-(2-((4-メチルテトラヒドロ-2H-ピロール-4-イル)アミノ)-2-オキソアセチル)-1H-ピロール-3-カルボキサミド
【化70】
実施例1を参照し、そのステップEにおいて、プロパルギルアミンの代わりに、テトラヒドロ-4-メチル-2H-ピロール-4-アミンを用い、N-(3-シアノ-4-フルオロフェニル)-1,2,4-トリメチル-5-(2-((4-メチルテトラヒドロ-2H-ピロール-4-イル)アミノ)-2-オキソアセチル)-1H-ピロール-3-カルボキサミドを得た。
H-NMR(500MHz, DMSO-d):δ 10.26 ( s, 1H )、 8.33 ( s, 1H )、 8.21 ( s, 1H )、 7.96 ( d, J= 4.5Hz, 1H )、 7.51 ( t, J= 9.0Hz, 1H )、 3.78 ( s, 3H )、 3.58-3.60 ( m, 4H )、 2.35 ( s, 3H )、 2.29 ( s, 3H )、 2.07-2.10 ( m, 2H )、 1.55-1.59 ( m, 2H )、 1.40 ( s, 3H ). 13C-NMR (125MHz, DMSO-d):δ 181.94, 167.53, 164.40, 140.26, 136.84, 130.12, 127.30, 125.28, 123.79, 120.30, 117.40, 114.43, 100.51, 93.69, 63.46, 60.42, 51.33, 36.40, 33.60, 25.76, 11.72. MS(ESI-,[M-H])m/z: 439.5 .
【実施例25】
【0156】
N-(3-シアノ-4-フルオロフェニル)-1,2,4-トリメチル-5-(2-オキソ-2-((3-(トリフルオロメチル)オキセタン-3-イル)アミノ)アセチル)-1H-ピロール-3-カルボキサミド
【化71】
実施例1を参照し、そのステップEにおいて、プロパルギルアミンの代わりに、3-(トリフルオロメチル)オキセタン-3-アミン塩酸塩を用い、N-(3-シアノ-4-フルオロフェニル)-1,2,4-トリメチル-5-(2-オキソ-2-((3-(トリフルオロメチル)オキセタン-3-イル)アミノ)アセチル)-1H-ピロール-3-カルボキサミドを得た。
H-NMR (500MHz, DMSO-d):δ 10.32 (s, 1H)、 9.93 (s, 1H)、 8.20-8.22 (m, 1H)、 7.95-7.98 (m, 1H)、 7.50-7.54 (m, 1H)、 4.82 (q, J = 8.0 Hz, 4H)、 3.79 (s, 3H)、 2.37 (s, 3H)、 2.28 (s, 3H); 13C-NMR (125MHz, DMSO-d):δ 180.07, 166.20, 164.00, 159.68, 157.67, 141.38, 136.80, 131.00, 127.31, 125.10, 123.85, 120.80, 117.51, 114.44, 100.33, 73.37, 57.28, 57.03, 33.70, 11.62, 11.55. MS(ESI-,[M-H])m/z:465.4.
【実施例26】
【0157】
N-(3-シアノ-4-フルオロフェニル)-5-(2-(3-(ヒドロキシメチル)オキセタン-3-イル)アミノ)-2-オキソアセチル)-1,2,4-トリメチル-1H-ピロール-3-カルボキサミド
【化72】
実施例1を参照し、そのステップEにおいて、プロパルギルアミンの代わりに、3(3-アミノオキセタン-3-イル)メタノールを用い、N-(3-シアノ-4-フルオロフェニル)-5-(2-(3-(ヒドロキシメチル)オキセタン-3-イル)アミノ)-2-オキソアセチル)-1,2,4-トリメチル-1H-ピロール-3-カルボキサミドを得た。
H-NMR (500 MHz, DMSO-d): δ 10.30 (s, 1H)、 9.23 (s, 1H)、 8.21 (d, J =3.5 Hz, 1H)、 7.96 (t, J =3.5 Hz, 1H)、 7.52 (t, J =9.0 Hz, 1H)、 5.23 (t, J =5.0 Hz,1H)、 4.61 (d, J =6.0 Hz,2H)、 4.56 (d, J =6.0 Hz, 2H)、 3.77 (s, 3H)、 3.72 (t, J =5.0 Hz, 2H)、 2.36 (s, 3H)、 2.29 (s, 3H);13C-NMR (125 MHz, DMSO-d) : δ 181.31, 170.78, 166.50, 164.17, 159.64, 157.63, 140.57, 136.84, 130.52, 127.27, 125.44, 123.77, 120.50, 117.57, 114.45, 100.39, 76.45, 57.63, 33.61, 21.22, 11.61. MS(ESI,[M-H]) m/z:427.4.
【実施例27】
【0158】
N-(3-シアノ-4-フルオロフェニル)-5-(2-((1-(ヒドロキシメチル)シクロブチル)アミノ)-2-オキソアセチル)-1,2,4-トリメチル-1H-ピロール-3-カルボキサミド
【化73】
実施例1を参照し、そのステップEにおいて、プロパルギルアミンの代わりに、(1-アミノシクロブチル)メタノールを用い、N-(3-シアノ-4-フルオロフェニル)-5-(2-((1-(ヒドロキシメチル)シクロブチル)アミノ)-2-オキソアセチル)-1,2,4-トリメチル-1H-ピロール-3-カルボキサミドを得た。
H-NMR (500 MHz, DMSO-d): δ 10.28 (s, 1H)、 8.92 (s, 1H)、 8.20-8.21 (m, 1H)、 7.94-7.97 (m, 1H)、 7.50-7.53 (m, 1H)、 4.71-4.73 (t, J = 11 Hz, 1H)、 3.75 (s, 3H)、 3.53 (s, 3H)、 2.35 (s, 3H)、 2.32 (s, 3H)、 0.77-0.70 (t, J = 11 Hz, 1H)、 0.65-0.67 (t, J = 11 Hz, 1H); 13C-NMR (125 MHz, DMSO-d): δ 168.07, 164.23, 159.62, 157.62, 140.25, 136.88, 130.31, 127.26, 127.19, 125.44, 123.74, 120.38, 117.57, 117.41, 114.45, 63.83, 34.49, 33.55, 11.55, 11.42, 10.45. MS(ESI-,[M-H]-)m/z:411.4.
【実施例28】
【0159】
N-(3-シアノ-4-フルオロフェニル)-5-(2-((3,3-ジフルオロ-1-(メチルカルバモイル)シクロブチル)アミノ)-2-オキソアセチル)-1,2,4-トリメチル-1H-ピロール-3-カルボキサミド
【化74】
【0160】
ステップA:
0℃で、反応フラスコに、水(10.00mL)、水酸化ナトリウム(1.416g)を順次加え、1-アミノ-3,3-ジフルオロシクロブタン-1-カルボン酸(5g)のメタノール(50mL)溶液を徐々に滴下し、滴下終了後、ジ-t-ブチルジカーボネート(9.10g)をさらに加えた後、室温まで加熱して16時間撹拌し、反応終了後、2N HClでpHを2~3に調整し、濾過し、得られた濾過ケーキを乾燥した後1-((t-ブトキシカルボニル)アミノ)-3,3-ジフルオロシクロブタン-1-カルボン酸(7.80g)を得た。
H NMR (500 MHz, DMSO-d): δ 12.81 (s, 1H)、 7.82 (s, 1H)、 3.08-3.16 (m, 2H)、 2.72-2.79 (m, 2H)、 1.39 (s, 9H); 13C NMR (125 MHz, DMSO-d): δ 174.03, 155.49, 79.05, 47.73, 44.84, 44.66, 44.48, 28.61, 28.33.
【0161】
ステップB:
反応フラスコに、1-((t-ブトキシカルボニル)アミノ)-3,3-ジフルオロシクロブタン-1-カルボン酸(7.6g)、HATU(17.25g)、DMF(50mL)、メチルアミン(4.79g)およびDIPEA(42.3mL)を順次加え、室温で3時間反応させた。反応終了後、反応液に水300mLを加え、酢酸エチル(200mL×3)で抽出し、有機相を合わせ、乾燥し、濾過し、濃縮して(3,3-ジフルオロ-1-(メチルカルバモイル)シクロブチル)カルバミン酸t-ブチル(7.88g)を得た。
H NMR (500 MHz, DMSO-d): δ 7.65-7.73 (m, 2H)、 3.08-3.09 (m, 2H)、 2.89 (s, 3H)、 2.60-2.61 (m, 2H)、 1.40 (s, 9H); 13C NMR (125 MHz, DMSO-d): δ 172.41, 154.97, 79.32, 48.55, 43.98, 28.57, 26.81.
【0162】
ステップC:
反応フラスコに、(3,3-ジフルオロ-1-(メチルカルバモイル)シクロブチル)カルバミン酸t-ブチル(7.38g)、ジオキサン(50mL)を順次加え、4M HClのジオキサン溶液(69.8mL)を徐々に滴下し、室温で12時間撹拌した。反応終了後、2M水酸化ナトリウム溶液でpHを10~11に調整し、濾過し、ろ過ケーキを40℃で真空下で乾燥して1-アミノ-3,3-ジフルオロ-N-メチルシクロブタン-1-カルボキサミド塩酸塩(5.19g)を得た。
H NMR (500 MHz, DMSO-d): δH NMR (500 MHz, DMSO-d): δ 9.32 (s, 3H)、 8.72 (s, 1H)、 3.23-3.32 (m, 2H)、 3.11-3.19 (m, 2H)、 2.69-2.70 (d, J = 4.5 Hz, 3H); 13C NMR (125 MHz, DMSO-d): δ 168.26, 117.74, 48.12, 48.05, 43.73, 26.78.
【0163】
ステップD:
実施例1を参照し、そのステップEにおいて、プロパルギルアミンの代わりに、1-アミノ-3,3-ジフルオロ-N-メチルシクロブタン-1-カルボキサミド塩酸塩を用い、N-(3-シアノ-4-フルオロフェニル)-5-(2-((3,3-ジフルオロ-1-(メチルカルバモイル)シクロブチル)アミノ)-2-オキソアセチル)-1,2,4-トリメチル-1H-ピロール-3-カルボキサミドを得た。
H-NMR (500 MHz, DMSO-d): δ 10.30 (s, 1H)、 9.57 (s, 1H)、 8.20-8.22 (m, 1H)、 7.94-7.97 (m, 1H)、 7.68 (s, 1H)、 7.50-7.54 (m, 1H)、 3.75 (s, 3H)、 3.22-3.30 (m, 2H)、 2.90-2.97 (m, 2H)、 2.63 (s, 3H)、 2.36 (s, 3H)、 2.22 (s, 3H); 13C-NMR (125 MHz, DMSO-d): δ 180.49, 170.89, 166.39, 164.16, 159.64, 157.64, 140.67, 136.83, 130.92, 127.23, 125.76, 123.80, 120.60, 119.47, 117.41, 114.45, 100.39, 48.92, 43.91, 33.68, 26.72, 11.65. MS(ESI+,[M+Na])m/z:512.4.
【実施例29】
【0164】
(S)-2-クロロ-N-(3-シアノ-4-フルオロフェニル)-1,4-ジメチル-5-(2-オキソ-2-((1,1,1-トリフルオロプロパン-2-イル)アミノ)アセチル)-1H-ピロール-3-カルボキサミド
【化75】
【0165】
ステップA:
反応フラスコに、DMF(100mL)、4-メチル-1H-ピロール-3-カルボン酸エチル(20g)を順次加え、Nの保護下で氷浴中にNaH(7.83g)を徐々に加えた後、30分間撹拌し、徐々にヨウ化メチル(23.17g)を上記撹拌溶液に加えた後、室温で2.0時間撹拌し、反応液を砕氷含有飽和塩化アンモニウム溶液(1000mL)に注ぎ、酢酸エチル(3×1000mL)で抽出し、有機層を合わせ、飽和食塩水溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、ろ液を濃縮して1,4-ジメチル-1H-ピロール-3-カルボン酸エチル(21.34g)を得た。
H-NMR (500 MHz, DMSO-d): δ 7.28 (s, 1H)、 6.54 (s, 1H)、 4.12-4.16 (q, J = 21 Hz, 2H)、 3.57 (s, 3H)、 2.14 (s, 3H)、 1.23-1.26 (t, J = 14.5 Hz, 3H); 13C-NMR (125 MHz, DMSO-d): δ 164.73, 128.16, 122.34, 120.49, 113.43, 58.91, 36.29, 14.88, 11.95.
【0166】
ステップB:
反応フラスコに、1,4-ジメチル-1H-ピロール-3-カルボン酸エチル(10g)、DCM(200mL)を順次加え、氷浴下でAlCl(32g)をさらに加えた後、Nの保護下で塩化モノエチルオキサリル(24.5g)のDCM溶液(100mL)を滴下し、滴下終了後、室温で撹拌しながら5.0時間反応させ、反応液を氷水500mLに注ぎ、DCM(200mL×3)で抽出し、有機層を合わせ、飽和食塩水溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、ろ液をカラムクロマトグラフィー(PE:EA=12:1)により精製して5-(2-エトキシ-2-オキソアセチル)-1,4-ジメチル-1H-ピロール-3-カルボン酸エチル(11.5g)を得た。
H-NMR (500MHz, DMSO-d):δ 7.92 (s, 1H)、 4.37 (q, J = 7.0 Hz, 1H)、 4.21 (q, J = 7.0 Hz, 1H)、 8.16 (s, 1H)、 3.87 (s, 3H)、 2.36 (s, 2H)、 1.32 (t, J = 7.5 Hz, 3H)、 1.27 (t, J = 7.5 Hz, 3H); 13C-NMR (125MHz, DMSO-d):δ 177.54, 165.14, 163.47, 138.01, 134.82, 125.79, 114.52, 62.83, 59.98, 38.48, 14.71, 14.14, 10.86. MS(ESI+,[M+Na])m/z:290.4.
【0167】
ステップC:
反応フラスコに、5-(2-エトキシ-2-オキソアセチル)-1,4-ジメチル-1H-ピロール-3-カルボン酸エチル(6g)、DMF(100mL)、NCS(4.5g)を加えた後、室温で8.0時間撹拌し、反応液を水500mLに注ぎ、酢酸エチル(200mL×3)で抽出し、有機層を合わせ、飽和食塩水溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、ろ液を乾固まで濃縮してカラムクロマトグラフィー(PE:EA=50:1)により精製して2-クロロ-5-(2-エトキシ-2-オキソアセチル)-1,4-ジメチル-1H-ピロール-3-カルボン酸エチル(3.5g)を得た。
H-NMR (500MHz, DMSO-d):δ 4.38 (q, J = 7.0 Hz, 2H)、 4.26 (q, J = 7.0 Hz, 2H)、 3.84 (s, 3H)、 2.33 (s, 3H)、 1.32 (t, J = 7.0 Hz, 3H)、 1.30 (t, J = 7.0 Hz, 3H); 13C-NMR (125MHz, DMSO-d):δ 176.88, 164.71, 162.33, 134.29, 132.17, 125.12, 112.75, 63.06, 60.64, 34.52, 14.50, 14.10, 11.60.
【0168】
ステップD:
反応フラスコに、2-クロロ-5-(2-エトキシ-2-オキソアセチル)-1,4-ジメチル-1H-ピロール-3-カルボン酸エチル(3.2g)、メタノール(30mL)を加え、氷浴下でNaOH(0.85g)水溶液(10mL)を滴下し、滴下終了後、室温で撹拌しながら5分間反応させ、2N HClでpHを2~3に調整し、酢酸エチル(100mL×3)で抽出し、有機層を合わせ、飽和食塩水溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、ろ液を乾固まで濃縮して2-(5-クロロ-4-(エトキシカルボニル)-1,3-ジメチル-1H-ピロール-2-イル)-2-オキソ酢酸(2.6g)を得た。MS(ESI-,[M-H])m/z:272.1.
【0169】
ステップE:
反応フラスコに、2-(5-クロロ-4-(エトキシカルボニル)-1,3-ジメチル-1H-ピロール-2-イル)-2-オキソ酢酸(400mg)、DMF(10mL)、HATU(834mg)、DIPEA(416mg)を加えた後、室温で10分間撹拌し、さらに(S)-1,1,1-トリフルオロイソプロピルアミン塩酸塩(200mg)を加えた後、室温で2.0時間撹拌し、反応液を水100mLに注ぎ、酢酸エチル(50mL×3)で抽出し、有機層を合わせ、飽和食塩水溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、乾固まで濃縮し、カラムクロマトグラフィー(PE:EA=9:1)により精製して(S)-2-クロロ-1,4-ジメチル-5-(2-オキソ-2-((1,1,1-トリフルオロプロパン-2-イル)アミノ)アセチル)-1H-ピロール-3-カルボン酸エチル(380mg)を得た。
H-NMR (500MHz, DMSO-d):δ 9.49 (s, 1H)、 4.72 (q, J = 7.5 Hz, 1H)、 4.26 (q, J = 7.0 Hz, 2H)、 3.83 (s, 3H)、 2.34 (s, 3H)、 1.32 (t, J = 7.0 Hz, 3H)、 1.30 (t, J = 7.0 Hz, 3H); 13C-NMR (125MHz, DMSO-d):δ 181.10, 166.38, 162.55, 133.17, 130.95, 126.29, 112.45, 60.56, , 46.21, 45.97, 34.38, 14.56, 13.69, 11.72. MS(ESI-,[M-H])m/z:367.3.
【0170】
ステップF:
反応フラスコに、(S)-2-クロロ-1,4-ジメチル-5-(2-オキソ-2-((1,1,1-トリフルオロプロパン-2-イル)アミノ)アセチル)-1H-ピロール-3-カルボン酸エチル(360mg)およびメタノール(20mL)を加えた後、NaOH(0.85g)の水溶液(5mL)を滴下し、80℃で8.0時間反応させた。2N HClでpHを2~3に調整し、酢酸エチル(100mL×3)で抽出し、有機層を合わせ、飽和食塩水溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、ろ液を乾固まで濃縮して(S)-2-クロロ-1,4-ジメチル-5-(2-オキソ-2-((1,1,1-トリフルオロプロパン-2-イル)アミノ)アセチル)-1H-ピロール-3-カルボン酸(320mg)を得た。MS(ESI-,[M-H])m/z:339.3.
【0171】
ステップG:
反応フラスコに、(S)-2-クロロ-1,4-ジメチル-5-(2-オキソ-2-((1,1,1-トリフルオロプロパン-2-イル)アミノ)アセチル)-1H-ピロール-3-カルボン酸(320mg)、トルエン(10mL)およびジクロロスルホキシド(2.3g)を加えた後、Nの保護下で115℃で2.0時間反応させ、反応液を乾固まで濃縮して粗生成物を得、これにDMA(10mL)、5-アミノ2-フルオロベンゾニトリル(256mg)を加え、100℃で2.0時間反応させ、反応液を水100mLに注ぎ、酢酸エチル(50mL×3)で抽出し、有機層を合わせ、飽和食塩水溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、ろ液を乾固まで濃縮し、カラムクロマトグラフィー(PE:EA=4:1)により精製して(S)-2-クロロ-N-(3-シアノ-4-フルオロフェニル)-1,4-ジメチル-5-(2-オキソ-2-((1,1,1-トリフルオロプロパン-2-イル)アミノ)アセチル)-1H-ピロール-3-カルボキサミド(125mg)を得た。
H-NMR (500MHz, DMSO-d): δ 10.57 (s, 1H)、 9.51 (d, J = 9.0 Hz, 1H)、 8.20 (m, 1H)、 7.96 (m, 1H)、 7.54 (t, J = 9.0 Hz, 1H)、 4.72 (m, 1H)、 3.86 (s, 3H)、 2.23 (s, 3H)、 1.33 (d, J = 7.0 Hz, 3H); 13C-NMR (125MHz, DMSO-d):δ 180.70, 166.56, 161.60, 159.87, 157.87, 136.42, 134.88, 127.28, 125.53, 124.90, 123.84, 119.35, 117.67, 114.34, 100.51, 46.17, 34.28, 13.75, 11.19. MS(ESI-,[M-H])m/z:457.3.
【実施例30】
【0172】
(R)-2-クロロ-N-(3-シアノ-4-フルオロフェニル)-1,4-ジメチル-5-(2-オキソ-2-((1,1,1-トリフルオロプロパン-2-イル)アミノ)アセチル)-1H-ピロール-3-カルボキサミド
【化76】
【0173】
ステップA:
実施例29を参照し、そのステップEにおいて、(S)-1,1,1-トリフルオロイソプロピルアミン塩酸塩の代わりに、(R)-1,1,1-トリフルオロイソプロピルアミン塩酸塩を用い、(R)-2-クロロ-1,4-ジメチル-5-(2-オキソ-2-((1,1,1-トリフルオロプロパン-2-イル)アミノ)アセチル)-1H-ピロール-3-カルボン酸エチルを得た。
H NMR (500 MHz, DMSO-d): δ 9.47-9.49 (d, J = 8.5 Hz, 1H)、 4.70-7.75 (m, 1H)、 4.24-4.28 (q, J = 21 Hz, 2H)、 3.83 (s, 3H)、 2.34 (s, 3H)、 1.28-1.36 (m, 6H); 13C NMR (125 MHz, DMSO-d): δ 181.11, 166.38, 162.55, 133.17, 130.95, 127.13, 126.29, 124.89, 112.45, 60.56, 34.38, 14.56, 13.69, 11.72. MS(ESI-,[M-H])m/z:367.3.
【0174】
ステップB:
実施例29を参照し、そのステップFにおいて、(S)-2-クロロ-1,4-ジメチル-5-(2-オキソ-2-((1,1,1-トリフルオロプロパン-2-イル)アミノ)アセチル)-1H-ピロール-3-カルボン酸エチルの代わりに、(R)-2-クロロ-1,4-ジメチル-5-(2-オキソ-2-((1,1,1-トリフルオロプロパン-2-イル)アミノ)アセチル)-1H-ピロール-3-カルボン酸エチルを用い、(R)-2-クロロ-1,4-ジメチル-5-(2-オキソ-2-((1,1,1-トリフルオロプロパン-2-イル)アミノ)アセチル)-1H-ピロール-3-カルボン酸を得た。
H NMR (500 MHz, DMSO-d): δ 12.79 (s, 1H)、 9.45-9.47 (m, 1H)、 4.68-4.76 (m, 1H)、 3.82 (s, 3H)、 2.35 (s, 3H)、 1.32 (s, 3H); 13C NMR (125 MHz, DMSO-d): δ 181.09, 166.50, 164.11, 133.54, 131.09, 127.13, 126.19, 124.90, 113.17, 34.31, 13.69, 11.70. MS(ESI-,[M-H])m/z:339.3.
【0175】
ステップC:
実施例29を参照し、そのステップGにおいて、(S)-2-クロロ-1,4-ジメチル-5-(2-オキソ-2-((1,1,1-トリフルオロプロパン-2-イル)アミノ)アセチル)-1H-ピロール-3-カルボン酸の代わりに、((R)-2-クロロ-1,4-ジメチル-5-(2-オキソ-2-((1,1,1-トリフルオロプロパン-2-イル)アミノ)アセチル)-1H-ピロール-3-カルボン酸を用い、(R)-2-クロロ-N-(3-シアノ-4-フルオロフェニル)-1,4-ジメチル-5-(2-オキソ-2-((1,1,1-トリフルオロプロパン-2-イル)アミノ)アセチル)-1H-ピロール-3-カルボキサミドを得た。
H NMR (500 MHz, DMSO-d): δ 10.58 (s, 1H)、 9.51-9.52 (d, J = 8.5 Hz, 1H)、 8.19-8.20 (m, 1H)、 7.94-7.97 (m, 1H)、 7.52-7.56 3.82 (m, 1H)、 4.70-4.77 (m, 1H)、 3.86 (s, 3H)、 2.23 (s, 3H)、 1.34 (s, 3H); 13C NMR (125 MHz, DMSO-d): δ 166.57, 161.61, 159.88, 157.87, 136.43, 136.41, 130.89, 127.07, 125.54, 124.90, 123.84, 119.35, 117.74, 117.58, 114.34, 34.27, 13.73, 11.18. MS(ESI-,[M-H])m/z:457.4.
【実施例31】
【0176】
2-クロロ-N-(3-シアノ-4-フルオロフェニル)-1,4-ジメチル-5-(2-((4-メチルテトラヒドロ-2H-ピロール-4-イル)アミノ)-2-オキソアセチル)-1H-ピロール-3-カルボキサミド
【化77】
【0177】
ステップA:
反応フラスコに、1,4-ジメチル-1H-ピロール-3-カルボン酸エチル(40g)、5-フルオロ-2-アミノベンゾニトリル(40.7g)、THF(200mL)を加え、氷浴下でLiHDMSのTHF溶液(1M、600mL)を加えた後、室温で2時間撹拌し、反応液を飽和塩化アンモニウム溶液含有氷水(1500mL)に注ぎ、大量の固体を析出させ、濾過し、ろ過ケーキをPE:EA=1:1の混合溶媒200mLでスラリー化してN-(3-シアノ-4-フルオロフェニル)-1,4-ジメチル-1H-ピロール-3-カルボキサミド(52.01g)を得た。
H NMR (500 MHz, DMSO-d): δ 9.73 (s, 1H)、 8.22-8.23 (m, 1H)、 7.95-7.98 (m, 1H)、 7.45-7.49 (m, 1H)、 6.58 (s, 1H)、 3.62 (s, 3H)、 2.18 (s, 3H); 13C NMR (125 MHz, DMSO-d): δ 164.07, 127.07, 127.00, 125.22, 123.46, 122.48, 120.45, 117.31, 117.15, 116.95, 114.61, 36.43, 11.98. MS(ESI-,[M-H])m/z:256.3.
【0178】
ステップB:
反応フラスコに、酸化亜鉛(4.11g)を加え、氷浴下で塩化モノエチルオキサリル(310g)を加えた後、N-(3-シアノ-4-フルオロフェニル)-1,4-ジメチル-1H-ピロール-3-カルボキサミド(26g)を加え、氷浴で20分間撹拌し、室温で3.0時間撹拌し、氷浴下で反応液にDCM(300mL)を加え、30分間撹拌した後反応液を氷水に注ぎ、DCM(300mL×3)で抽出し、有機層を合わせ、飽和食塩水溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、ろ液を乾固まで濃縮して2-(4-((3-シアノ-4-フルオロフェニル)カルバモイル)-1,3-ジメチル-1H-ピロール-2-イル)-2-オキソ酢酸エチル(16.31g)を得た。
H-NMR (500MHz, DMSO-d):δ 10.20 (s, 1H)、 8.20 (q, J = 2.5 Hz, 1H)、 7.94 (m, 2H)、 7.52 (t, J = 9.0 Hz, 1H)、 4.38 (q, J = 7.0 Hz, 2H)、 3.91 (s, 3H)、 2.36 (s, 3H)、 1.33 (t, J = 7.0 Hz, 3H); 13C-NMR (125MHz, DMSO-d):δ 177.50, 165.22, 162.71, 159.57, 157.57, 136.84, 135.49, 134.22, 127.45, 125.56, 123.95, 117.47, 114.46, 100.28, 62.82, 38.61, 14.18, 10.88. MS(ESI-,[M-H]-)m/z:356.4.
【0179】
ステップC:
反応フラスコに、2-(4-((3-シアノ-4-フルオロフェニル)カルバモイル)-1,3-ジメチル-1H-ピロール-2-イル)-2-オキソ酢酸エチル(10g)、DMF(400mL)を加え、そしてNCS(4.86g)をDMF(20mL)で溶解させた後、反応液に滴下し、室温で30時間撹拌し、反応液を水1000mLに注ぎ、酢酸エチル(300mL×3)で抽出し、有機層を合わせ、飽和食塩水溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、ろ液をカラムクロマトグラフィーにより精製して2-(5-クロロ-4-((3-シアノ-4-フルオロフェニル)カルバモイル)-1,3-ジメチル-1H-ピロール-2-イル)-2-オキソ酢酸エチル(4.6g)を得た。
H-NMR(500MHz, DMSO-d):δ 10.62 (s, 1H)、 8.19 (q, J = 2.5 Hz, 1H)、 7.94 (m, 1H)、 7.55 (t, J = 8.0 Hz, 1H)、 4.39 (q, J = 7.0 Hz, 2H)、 3.89 (s, 3H)、 2.22 (s, 3H)、 1.33 (t, J = 7.0 Hz, 3H); 13C-NMR(125MHz, DMSO-d):δ 176.51, 164.91, 161.34, 159.91, 157.90, 136.34, 131.82, 128.43, 127.28, 124.36, 123.82, 119.77, 114.34, 100.53, 63.07, 34.48, 14.16, 11.14. MS(ESI-,[M-H]-)m/z:390.3.
【0180】
ステップD:
反応フラスコに、2-(5-クロロ-4-((3-シアノ-4-フルオロフェニル)カルバモイル)-1,3-ジメチル-1H-ピロール-2-イル)-2-オキソ酢酸エチル(4g)、THF(100mL)を加え、氷浴下でLiOHの水溶液(0.857g、15mL)を徐々に加え、氷浴下で撹拌しながら10分間反応させ、2N希塩酸で反応液のpHを3~4に調整し、酢酸エチル(100mL×3)で抽出し、有機層を合わせ、飽和食塩水溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、ろ液を濃縮して2-(5-クロロ-4-((3-シアノ-4-フルオロフェニル)カルバモイル)-1,3-ジメチル-1H-ピロール-2-イル)-2-オキソ酢酸(3.0g)を得た。
H-NMR (500MHz, DMSO-d):δ 10.59 (s, 1H)、 8.19 (q, J = 2.5 Hz, 1H)、 7.95 (m, 2H)、 7.54 (t, J = 9.0 Hz, 1H)、 3.87 (s, 2H)、 2.29 (s, 3H); 13C-NMR (125MHz, DMSO-d):δ 178.90, 167.25, 161.52, 159.88, 157.87, 136.40, 131.05, 127.29, 124.39, 123.78, 119.48, 117.68, 114.35, 100.61, 34.36, 11.08.
【0181】
ステップE:
反応フラスコに、2-(5-クロロ-4-((3-シアノ-4-フルオロフェニル)カルバモイル)-1,3-ジメチル-1H-ピロール-2-イル)-2-オキソ酢酸(150mg)、DMF(6mL)、HATU(235mg)、DIPEA(160mg)を加え、室温で5分間撹拌した後4-メチルテトラヒドロ-2H-ピロール-4-アミン(50mg)を加え、室温で2.0時間反応させ、反応液に水50mLを加え、酢酸エチル(60mL×3)で抽出し、有機層を合わせ、飽和食塩水溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、ろ液をカラムクロマトグラフィーにより精製して2-クロロ-N-(3-シアノ-4-フルオロフェニル)-1,4-ジメチル-5-(2-((4-メチルテトラヒドロ-2H-ピロール-4-イル)アミノ)-2-オキソアセチル)-1H-ピロール-3-カルボキサミド(43mg)を得た。
H-NMR (500MHz, DMSO-d):δ 10.58 (s, 1H)、 8.46 (s, 1H)、 8.21 (q, J = 2.5 Hz, 1H)、 7.98 (m, 1H)、 7.54 (t, J = 9.0 Hz, 1H)、 3.86 (s, 3H)、 3.59 (m, 4H)、 2.31 (s, 3H)、 2.08 (m, 2H)、 1.61 (m, 2H)、 1.41 (s, 3H) ; 13C-NMR (125MHz, DMSO-d):δ 181.53, 166.82, 161.75, 159.84, 157.83, 136.52, 130.24, 127.32, 126.31, 125.81, 123.83, 119.03, 117.72, 117.56, 114.37, 100.46, 63.44, 51.50, 36.35, 34.20, 25.66, 11.61. MS(ESI-,[M-H])m/z:459.5.
【実施例32】
【0182】
2-クロロ-N-(3-シアノ-4-フルオロフェニル)-1,4-ジメチル-5-(2-オキソ-2-((3-(トリフルオロメチル)オキセタン-3-イル)アミノ)アセチル)-1H-ピロール-3-カルボキサミド
【化78】
【0183】
ステップA:
実施例31を参照し、そのステップEにおいて、4-メチルテトラヒドロ-2H-ピロール-4-アミンの代わりに、3-(トリフルオロメチル)オキセタン-3-アミン塩酸塩を用い、2-クロロ-N-(3-シアノ-4-フルオロフェニル)-1,4-ジメチル-5-(2-オキソ-2-((3-(トリフルオロメチル)オキセタン-3-イル)アミノ)アセチル)-1H-ピロール-3-カルボキサミドを得た。
H-NMR(500 MHz, DMSO-d):δ 10.58(s, 1H)、 10.06(s, 1H)、8.20(s, 1H)、 7.96(s, 1H)、 7.55(s, 1H)、 4.93(s, 4H)、 3.85(s, 3H)、 2.29(s, 3H);13C-NMR(125 MHz, DMSO-d):δ 179.98, 165.34, 161.56, 160.05, 142.91, 136.41, 131.06, 127.32, 123.87, 119.41, 117.76, 117.59, 114.36, 100.58, 96.90, 73.33, 57.37, 34.33, 11.53. MS(ESI,[M+Na])m/z:485.4.
【実施例33】
【0184】
2-クロロ-N-(3-シアノ-4-フルオロフェニル)-5-(2-((1-ヒドロキシ-2-メチルプロパン-2-イル)アミノ)-2-オキソアセチル)-1,4-ジメチル-1H-ピロール-3-カルボキサミド
【化79】
【0185】
ステップA:
実施例31を参照し、そのステップEにおいて、4-メチルテトラヒドロ-2H-ピロール-4-アミンの代わりに、2-アミノ-2-メチルプロパン-1-オールを用い、2-クロロ-N-(3-シアノ-4-フルオロフェニル)-5-(2-((1-ヒドロキシ-2-メチルプロパン-2-イル)アミノ)-2-オキソアセチル)-1,4-ジメチル-1H-ピロール-3-カルボキサミドを得た。
H-NMR(500MHz, DMSO-d6): δ 10.55 (s, 1H )、 8.23 (s, 1H)、 8.20-8.21 (m, 1H)、 7.94-7.97 (m, 1H)、 7.54(t, J = 9.0Hz, 1H)、 4.89 (t, J = 5.5Hz, 1H)、 3.83 (s, 3H)、 3.47 (d, J = 5.5Hz, 2H)、 2.29 (s, 3H)、 1.29 (s, 6H);13C-NMR(125MHz, DMSO-d6): δ 181.74, 166.45, 161.79, 159.83, 157.82, 136.50, 130.20, 127.25, 126.02, 123.76, 118.97, 117.66, 114.37, 100.49, 67.54, 55.49, 34.17, 23.48, 11.48. MS(ESI-,[M-H])m/z:433.4.
【実施例34】
【0186】
2-クロロ-N-(3-シアノ-4-フルオロフェニル)-1,4-ジメチル-5-(2-((3-メチルオキセタン-3-イル)アミノ)-2-オキソアセチル)-1H-ピロール-3-カルボキサミド
【化80】
【0187】
ステップA:
実施例31を参照し、そのステップEにおいて、4-メチルテトラヒドロ-2H-ピロール-4-アミンの代わりに、3-メチル3-アミノオキセタンを用い、2-クロロ-N-(3-シアノ-4-フルオロフェニル)-1,4-ジメチル-5-(2-((3-メチルオキセタン-3-イル)アミノ)-2-オキソアセチル)-1H-ピロール-3-カルボキサミドを得た。
H NMR (500 MHz, DMSO-d): δ 10.57 (s, 1H)、 9.38 (s, 1H)、 8.19-8.20 (m, 1H)、 7.94-7.97 (m, 1H)、 7.52-7.56 (m, 1H)、 4.68-4.70 (t, J = 6.5 Hz, 2H)、 4.39-4.41 (t, J = 6.5 Hz, 2H)、 3.86 (s, 3H)、 2.29 (s, 3H)、 1.60 (s, 3H); 13C NMR (125 MHz, DMSO-d): δ 181.26, 165.40, 161.66, 159.85, 157.84, 136.46, 130.55, 127.30, 126.70, 125.94, 123.79, 119.17, 117.74, 114.36, 100.56, 80.72, 53.62, 34.25, 23.30, 11.65. MS(ESI-,[M-H])m/z:431.4.
【実施例35】
【0188】
(S)-2-クロロ-N-(3-クロロ-4-フルオロフェニル)-1,4-ジメチル-5-(2-オキソ-2-((1,1,1-トリフルオロプロパン-2-イル)アミノ)アセチル)-1H-ピロール-3-カルボキサミド
【化81】
【0189】
ステップA:
実施例29を参照し、そのステップGにおいて、5-アミノ-2-フルオロベンゾニトリルの代わりに、3-クロロ-4-フルオロベンゾニトリルを用い、(S)-2-クロロ-N-(3-クロロ-4-フルオロフェニル)-1,4-ジメチル-5-(2-オキソ-2-((1,1,1-トリフルオロプロパン-2-イル)アミノ)アセチル)-1H-ピロール-3-カルボキサミドを得た。
H-NMR(500 MHz, DMSO-d):δ 10.42(s,1H)、 9.50(d, J = 8.5 Hz, 1H)、7.99(m, 1H)、 7.59(m, 1H)、 7.41(t, J = 9.0 Hz, 1H)、 4.73(m, 1H)、 3.86(s, 3H)、 2.22(s, 3H)、 1.33(d, J =7.0 Hz, 3H);13C-NMR(125 MHz, DMSO-d):δ 180.68, 166.60, 161.42, 154.81, 152.88, 136.57, 136.55, 130.85, 126.98, 125.47, 121.38, 120.34, 119.66, 117.57, 46.16, 34.25, 13.73, 11.17; MS(ESI,[M-H])m/z:466.3.
【実施例36】
【0190】
N-(3-クロロ-4-フルオロフェニル)-1,2,4-トリメチル-5-(2-((4-メチルテトラヒドロ-2H-ピロール-4-イル)アミノ)-2-オキソアセチル)-1H-ピロール-3-カルボキサミド
【化82】
【0191】
ステップA:
反応フラスコに、2-(4-(エトキシカルボニル)-1,3,5-トリメチル-1H-ピロール-2-イル)-2-オキソ酢酸(800mg、3.16mmol)、DMF(5mL)を順次加え、10分間撹拌し、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(1225mg、1.66mL、9.48mmol)、HATU(1441mg、3.79mmol)を加え、室温で3時間反応させた。溶液に酢酸エチル100mLおよび水100mLを加え、有機相を分離し、有機相を飽和食塩水(2×50mL)で洗浄した後無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、ろ液を濃縮し、カラムクロマトグラフィー(PE/EA=1/1)により化合物1,2,4-トリメチル-5-(2-((4-メチルテトラヒドロ-2H-ピロール-4-イル)アミノ)-2-オキソアセチル)-1H-ピロール-3-カルボン酸エチル817.5mgを得た。MS(ESI,[M+Na])m/z:373.4.
【0192】
ステップB:
反応フラスコに、1,2,4-トリメチル-5-(2-((4-メチルテトラヒドロ-2H-ピロール-4-イル)アミノ)-2-オキソアセチル)-1H-ピロール-3-カルボン酸エチル(954mg、2.72mmol)、メタノール(8mL)を順次加え、室温で10分間撹拌し、水酸化ナトリウム(0.327g、8.17mmol)を溶解させた水(8.00mL)溶液を加え、Nの保護下で室温で1時間反応させた。溶液のpHを3~4に調整し、さらに酢酸エチル200mLおよび精製水200mLを反応液に加え、有機層を分離し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、ろ液を濃縮して1,2,4-トリメチル-5-(2-((4-メチルテトラヒドロ-2H-ピロール-4-イル)アミノ)-2-オキソアセチル)-1H-ピロール-3-カルボン酸0.508mgを得た。MS(ESI,[M-H])m/z:321.6.
【0193】
ステップC:
反応フラスコに、1,2,4-トリメチル-5-(2-((4-メチルテトラヒドロ-2H-ピロール-4-イル)アミノ)-2-オキソアセチル)-1H-ピロール-3-カルボン酸(280mg)、トルエン(5mL)、塩化チオニル(0.25mL、3.47mmol)を順次加え、Nの保護下で115℃で1時間反応させた。濃縮し、残渣にトルエン5.0mLを加え、濃縮し、固体268mgを得た。反応フラスコに、上記固体、N,N-ジメチルアセトアミド(10mL)、3-クロロ-4-フルオロベンゾニトリル(160mg、1.101mmol)を順次加え、Nの保護下で100℃で2時間反応させた。溶液に酢酸エチル300mLおよび水300mLを加えた。有機相を分離し、飽和食塩水(2×50mL)で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、ろ液を濃縮し、カラムクロマトグラフィー(PE/EA=1/1)により精製してN-(3-クロロ-4-フルオロフェニル)-1,2,4-トリメチル-5-(2-((4-メチルテトラヒドロ-2H-ピロール-4-イル)アミノ)-2-オキソアセチル)-1H-ピロール-3-カルボキサミド69mgを得た。
H-NMR(500 MHz, DMSO-d):δ 10.13(s, 1H)、 8.34(s, 1H)、8.01(d, J = 5.0 Hz, 1H)、 7.60(m, 1H)、 7.39(t, J = 9.0 Hz, 1H)、 3.78(s, 3H)、 3.60(m, 4H)、 2.35(s, 3H)、 2.29(s, 3H)、 2.09(m, 2H)、 1.58(m, 2H)、 1.40(s, 3H);13C-NMR(125 MHz, DMSO-d):δ 181.71, 167.58, 164.06, 154.55, 152.62, 140.13, 137.01, 130.12, 125.18, 121.31, 120.62, 120.24, 119.58, 117.41, 63.46, 51.31,36.38, 33.59, 25.76, 11.71, 11.56. MS(ESI+,[M+Na]+)m/z:472.4.
【実施例37】
【0194】
(S)-N-(3-クロロ-4-フルオロフェニル)-1,2,4-トリメチル-5-(2-オキソ-2-((1,1,1-トリフルオロプロパン-2-イル)アミノ)アセチル)-1H-ピロール-3-カルボキサミド
【化83】
反応フラスコに、(S)-1,2,4-トリメチル-5-(2-オキソ-2-((1,1,1-トリフルオロプロパン-2-イル)アミノ)アセチル)-1H-ピロール-3-カルボン酸(0.3g)、トルエン(10mL)、塩化チオニル(0.68mL)を加え、115℃で2時間反応させた。反応終了後、濃縮して3-クロロ-4-フルオロベンゾニトリル(0.27g)、N,N-ジメチルアセトアミド(10mL)を加え、100℃で3時間反応させた。反応終了後、酢酸エチル(30mL)を加え、水(3×20mL)で3回洗浄し、乾燥し、濃縮し、石油エーテル:酢酸エチル=3:1混合溶媒(5mL)でスラリー化し、濾過し、乾燥して(S)-N-(3-クロロ-4-フルオロフェニル)-1,2,4-トリメチル-5-(2-オキソ-2-((1,1,1-トリフルオロプロパン-2-イル)アミノ)アセチル)-1H-ピロール-3-カルボキサミド(0.19g)を得た。
H NMR (500 MHz, DMSO-d): δ 10.18 (s, 1H)、 9.39-9.41 (m, 1H)、 8.00-8.02 (m, 1H)、 7.58-7.61 (m, 1H)、 7.37-7.41 (m, 1H)、 4.69-4.76 (m, 1H)、 3.79 (s, 3H)、 2.36 (s, 3H)、 2.21 (s, 3H)、 1.32-1.33 (d, J = 7 Hz, 3H); 13C NMR (125 MHz, DMSO-d): δ 180.76, 167.27, 163.90, 154.58, 152.65, 140.80, 136.95, 127.20, 124.93, 121.33, 120.25, 119.60, 117.42, 46.01, 33.65, 13.75, 11.57. MS(ESI-,[M-H])m/z:446.4.
【実施例38】
【0195】
(S)-N-(3,4-ジフルオロフェニル)-1,2,4-トリメチル-5-(2-オキソ-2-((1,1,1-トリフルオロプロパン-2-イル)アミノ)アセチル)-1H-ピロール-3-カルボキサミド
【化84】
実施例37を参照し、3-クロロ-4-フルオロベンゾニトリルの代わりに、3,4-ジフルオロベンゾニトリルを用い、(S)-N-(3,4-ジフルオロフェニル)-1,2,4-トリメチル-5-(2-オキソ-2-((1,1,1-トリフルオロプロパン-2-イル)アミノ)アセチル)-1H-ピロール-3-カルボキサミドを得た。
H-NMR (DMSO-d, 500MHz): δ 10.20 (s, 1H )、 9.39 (d, J = 8.5 Hz, 1H)、 7.86 (q, J = 8.0 Hz, 1H)、 7.40 (q, J = 6.5 Hz, 2H)、 4.75-4.68 (m, 1H)、 3.79 (s, 3H)、 2.35 (s, 3H)、 2.20(s, 3H)、 1.31(d, J = 7.0Hz, 3H). MS (ESI, [M-H]) m/z: 430.4.
【実施例39】
【0196】
(S)-N-(4-フルオロフェニル)-1,2,4-トリメチル-5-(2-オキソ-2-((1,1,1-トリフルオロプロパン-2-イル)アミノ)アセチル)-1H-ピロール-3-カルボキサミド
【化85】
実施例37を参照し、3-クロロ-4-フルオロベンゾニトリルの代わりに、4-フルオロベンゾニトリルを用い、(S)-N-(4-フルオロフェニル)-1,2,4-トリメチル-5-(2-オキソ-2-((1,1,1-トリフルオロプロパン-2-イル)アミノ)アセチル)-1H-ピロール-3-カルボキサミドを得た。
H-NMR (DMSO-d, 500MHz): δ 10.03 (s, 1H )、 9.38 (d, J = 8.0Hz, 1H)、 7.70 (s, 2H)、 7.16 (t, J = 8.0Hz, 2H)、 4.71 (d, J = 6.5Hz, 1H)、 3.78 (s, 3H)、 2.35 (s, 3H)、 2.20 (s, 3H)、 1.31 (d, J = 6.0Hz, 3H). 13C-NMR (DMSO-d, 125MHz): δ 180.70, 167.33, 163.65, 159.50, 157.60, 140.62, 136.10, 130.76, 124.97, 124.84, 121.77, 121.71, 121.47, 115.77, 115.59, 33.63, 13.75, 11.57, 11.24. MS (ESI, [M+Na]) m/z: 436.2.
【実施例40】
【0197】
(S)-N-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-1,2,4-トリメチル-5-(2-オキソ-2-((1,1,1-トリフルオロプロパン-2-イル)アミノ)アセチル)-1H-ピロール-3-カルボキサミド
【化86】
実施例37を参照し、3-クロロ-4-フルオロベンゾニトリルの代わりに、2-フルオロ-5-アミノトルエンを用い、(S)-N-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-1,2,4-トリメチル-5-(2-オキソ-2-((1,1,1-トリフルオロプロパン-2-イル)アミノ)アセチル)-1H-ピロール-3-カルボキサミドを得た。
H-NMR (DMSO-d, 500MHz): δ 9.95 (s, 1H )、 9.36 (s, 1H)、 8.85 (s, 1H)、 7.66 (d, J = 3.95Hz, 1H)、 7.51 (d, J = 4.0Hz, 1H)、 4.75 - 4.66 (m, 1H)、 3.84 (s, 3H)、 3.74 (s, 3H)、 2.67 (s, 3H)、 2.45 (s, 3H)、 2.32 (s, 3H). 13C-NMR (DMSO-d, 125MHz): δ 181.26, 167.16, 166.26, 153.10, 145.19, 140.09, 134.25, 134.12, 130.31, 129.28, 125.77, 121.14, 114.00, 106.94, 33.58, 13.17, 12.75, 12.18, 12.05, 11.76. MS (ESI, [M+Na]) m/z: 450.1.
【実施例41】
【0198】
(S)-N-(2-クロロピリジン-4-イル)-1,2,4-トリメチル-5-(2-オキソ-2-((1,1,1-トリフルオロプロパン-2-イル)アミノ)アセチル)-1H-ピロール-3-カルボキサミド
【化87】
実施例37を参照し、3-クロロ-4-フルオロベンゾニトリルの代わりに、2-クロロ-4-アミノピリジンを用い、(S)-N-(2-クロロピリジン-4-イル)-1,2,4-トリメチル-5-(2-オキソ-2-((1,1,1-トリフルオロプロパン-2-イル)アミノ)アセチル)-1H-ピロール-3-カルボキサミドを得た。
H-NMR (500 MHz, DMSO-d): δ 9.55 (d, J = 8.3 Hz, 1H)、 8.85 (s, 1H)、 8.74 (d, J = 8.0 Hz, 1H)、 7.72-7.62 (m, 1H)、 4.80-4.67 (m, 1H)、 3.84 (s, 3H)、 3.75 (s, 1H)、 2.68 (s, 3H)、 2.45 (s, 3H)、 1.34 (d, J = 6.0 Hz, 3H). 13C-NMR (125 MHz, DMSO-d): δ 181.75, 166.41, 160.75, 153.08, 147.73, 140.60, 134.91, 134.24, 130.30, 122.17, 106.93, 34.23, 33.58, 13.70, 12.75, 12.18, 12.05.
【実施例42】
【0199】
(S)-N-(3-アミノ-4-フルオロフェニル)-1,2,4-トリメチル-5-(2-オキソ-2-((1,1,1-トリフルオロプロパン-2-イル)アミノ)アセチル)-1H-ピロール-3-カルボキサミド
【化88】
【0200】
ステップA:
実施例37を参照し、そのステップAにおいて、3-クロロ-4-フルオロベンゾニトリルの代わりに、4-フルオロベンゼン-1,3-ジアミンを用い、(S)-N-(3-アミノ-4-フルオロフェニル)-1,2,4-トリメチル-5-(2-オキソ-2-((1,1,1-トリフルオロプロパン-2-イル)アミノ)アセチル)-1H-ピロール-3-カルボキサミドを得た。
H-NMR (500 MHz, DMSO-d): δ 9.76 (s, 1H )、 9.37 (d, J = 9.0 Hz, 1H)、 7.25 (d, J = 8.0 Hz, 1H)、 6.92-6.88 (m, 1H)、 6.75 (d, J = 8.5 Hz, 1H)、 5.13 (s, 2H)、 4.71 (q, J = 7.5 Hz, 1H)、 3.78 (s, 3H)、 2.34 (s, 3H)、 2.19 (s, 3H)、 1.32 (d, J = 7.0 Hz, 3H) . MS (ESI-, [M-H]) m/z: 427.4.
【実施例43】
【0201】
N-(3-シアノ-4-フルオロフェニル)-1,2,4-トリメチル-5-(2-(4-メチルピペラジン-1-イル)-2-オキソアセチル)-1H-ピロール-3-カルボキサミド
【化89】
実施例1を参照し、そのステップEにおいて、プロパルギルアミンの代わりに、1-メチルピペラジンを用い、N-(3-シアノ-4-フルオロフェニル)-1,2,4-トリメチル-5-(2-(4-メチルピペラジン-1-イル)-2-オキソアセチル)-1H-ピロール-3-カルボキサミドを得た。
H-NMR (DMSO-d, 500MHz):δ 10.35(s, 1H)、 8.20(q, J = 2.5Hz, 1H)、 7.96 - 7.93(m, 1H)、 7.53(t, J = 9.0Hz, 1H)、 3.85(s, 3H)、 3.56(s, 2H)、 3.33(s, 2H)、 2.36(d, J = 9.0Hz, 5H)、 2.32(d, J = 4.0Hz, 2H)、 2.22(d, J = 5.5Hz, 6H). 13C-NMR (DMSO-d, 125MHz):δ 181.14, 166.00, 164.05, 141.17, 136.77, 131.02, 127.27, 127.20, 124.84, 123.75, 120.96, 117.63, 117.46, 114.44, 54.59, 54.12, 46.06, 45.67, 40.78, 33.92, 11.56, 11.33. MS (ESI, [M-H]) m/z: 424.4.
【実施例44】
【0202】
N-(3-シアノ-4-フルオロフェニル)-1,2,4-トリメチル-5-(2-((1-メチルピペリジン-4-イル)アミノ)-2-オキソアセチル)-1H-ピロール-3-カルボキサミド
【化90】
実施例1を参照し、そのステップEにおいて、プロパルギルアミンの代わりに、1-メチルピペリジン-4-アミンを用い、N-(3-シアノ-4-フルオロフェニル)-1,2,4-トリメチル-5-(2-((1-メチルピペリジン-4-イル)アミノ)-2-オキソアセチル)-1H-ピロール-3-カルボキサミドを得た。
H-NMR(500MHz, DMSO-d): δ 10.30( s, 1H )、 8.69( d, J= 8.0 Hz, 1H )、 8.19-8.21( m, 1H )、 7.93-7.97( m, 1H )、 7.51( t, J= 9.0Hz, 1H )、 3.77( s, 3H )、 3.60-3.66( br, 1H )、 2.74-2.77( m, 2H )、 2.35( s, 3H )、 2.22( s, 3H )、 2.18( s, 3H )、 2.01( t, J= 10.5 Hz, 2H )、 1.762-1.782( m, 2H )、 1.50-1.55( m, 2H ). 13C-NMR (125MHz, DMSO-d): δ 182.06, 166.78, 164.20, 159.62, 157.62, 140.31, 136.87, 130.33, 127.26, 125.32, 123.73, 120.45, 117.58, 114.46, 100.37, 54.42, 46.22, 33.60, 31.41, 11.56. MS( ESI-, [M-H]) m/z: 438.5.
【実施例45】
【0203】
N-(3-シアノ-4-フルオロフェニル)-1,2,4-トリメチル-5-(2-((3-メチル-1,1-ジオキシドチエタン-3-イル)アミノ)-2-オキソアセチル)-1H-ピロール-3-カルボキサミド
【化91】
実施例1を参照し、そのステップEにおいて、プロパルギルアミンの代わりに、3-アミノ-3-メチルチエタン1,1-ジオキシドを用い、N-(3-シアノ-4-フルオロフェニル)-1,2,4-トリメチル-5-(2-((3-メチル-1,1-ジオキシドチエタン-3-イル)アミノ)-2-オキソアセチル)-1H-ピロール-3-カルボキサミドを得た。
H-NMR (DMSO-d, 500MHz): δ 10.32 (s, 1H )、 9.52 (s, 1H)、 8.20 (s, 1H)、 7.95 (d, J = 8.5Hz, 1H)、 7.52 (d, J = 9.0 Hz, 1H)、 4.45 (d, J = 14.5Hz, 2H)、 4.35 (d, J = 14.5Hz, 2H)、 3.78(s, 3H)、 2.36(s, 3H)、 2.26(s, 3H)、 1.70(s, 3H). 13C-NMR (DMSO-d, 125MHz): δ 180.75, 166.98, 164.06, 159.65, 157.64, 141.04, 136.82, 130.81, 127.28, 125.16, 123.78, 120.65, 117.59, 117.43, 114.45, 100.39, 74.66, 41.80, 33.68, 26.10, 11.71。MS (ESI, [M-H]) m/z: 459.4.
【実施例46】
【0204】
N-(3-シアノ-4-フルオロフェニル)-5-(2-((3-ヒドロキシ-1-メチルシクロブチル)アミノ)-2-オキソアセチル)-1,2,4-トリメチル-1H-ピロール-3-カルボキサミド
【化92】
実施例1を参照し、そのステップEにおいて、プロパルギルアミンの代わりに、3-メチル-3-アミノ1-シクロブタノールを用い、N-(3-シアノ-4-フルオロフェニル)-5-(2-((3-ヒドロキシ-1-メチルシクロブチル)アミノ)-2-オキソアセチル)-1,2,4-トリメチル-1H-ピロール-3-カルボキサミドを得た。
H-NMR (500 MHz, DMSO-d): δ 10.29 (s,1H)、 8.84 (s, 1H)、 8.21~8.20 (m, 1H)、 7.96 (t, J =4.0 Hz, 1H)、 7.52 (t, J =4.0 Hz, 1H)、 5.06 (d, J =7.0 Hz, 1H)、 4.01 (t, J =7.0 Hz, 1H)、 3.77 (s,3H)、 2.40~2.35 (m, 5H)、 2.28 (s, 3H)、 2.09 (t, J =9.5 Hz, 2H)、 1.37 (s, 3H). 13C-NMR (125 MHz, DMSO-d): δ 182.14, 166.00, 164.24, 159.62, 157.61, 140.25, 136.88, 130.18, 127.26, 125.47, 123.74, 120.31, 117.58, 114.47, 100.37, 100.24, 60.88, 45.70, 33.58, 25.98, 11.68. MS(ESI,[M-H])m/z:425.4.
【実施例47】
【0205】
1,2,4-トリメチル-5-(2-((3-メチルオキセタン-3-イル)アミノ)-2-オキソアセチル)-N-(3,4,5-トリフルオロフェニル)-1H-ピロール-3-カルボキサミド
【化93】
【0206】
ステップA:
実施例1を参照し、そのステップBにおいて、5-アミノ-3-フルオロベンゾニトリルの代わりに、3,4,5-トリフルオロベンゾニトリルを用い、1,2,4-トリメチル-N-(3,4,5-トリフルオロフェニル)-1H-ピロール-3-カルボキサミドを得た。
【0207】
ステップB:
反応フラスコに、クロロエチルモノエチル(447g)、酸化亜鉛(5.28g)を加え、氷浴下で1,2,4-トリメチル-N-(3,4,5-トリフルオロフェニル)-1H-ピロール-3-カルボキサミド(36.6g)をバッチで加えた後、室温に戻して撹拌しながら2.0時間反応させた。反応終了後氷水500mLに徐々に注いでクエンチし、DCM(2×500mL)で抽出し、有機層を合わせ、有機層を飽和食塩水溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、吸引濾過し、ろ液して減圧下で濃縮し、溶媒を除去し、得られた粗生成物に酢酸エチル(100mL)を加え、室温で1.0時間スラリー化し、吸引濾過し、ろ過ケーキを真空下で乾燥して2-オキソ-2-(1,3,5-トリメチル-4-((3,4,5-トリフルオロフェニル)カルバモイル)-1H-ピロール-2-イル)酢酸エチル(28.8g)を得た。MS( ESI-,[M-H]) m/z: 381.3 .
【0208】
ステップC:
氷浴下で、反応フラスコに、MeOH(120mL)、2-オキソ-2-(1,3,5-トリメチル-4-((3,4,5-トリフルオロフェニル)カルバモイル)-1H-ピロール-2-イル)酢酸エチル(28.8g)、水酸化ナトリウム(6.93g)の水(60mL)溶液を加えた後、室温に戻して2.0時間反応させた。反応液に水(200mL)およびDCM(150mL)を加え、分層し、有機層を捨て、水層を濃塩酸でpHを約3に調整し、酢酸エチル(2×500mL)で抽出し、有機層を合わせ、有機層を飽和食塩水溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、吸引濾過し、ろ液を減圧下で蒸発させて溶媒を除去し、2-オキソ-2-(1,3,5-トリメチル-4-((3,4,5-トリフルオロフェニル)カルバモイル)-1H-ピロール-2-イル)酢酸(22.77g)を得た。
H-NMR (500 MHz, DMSO-d):δ 14.35 (s,1H)、 10.33 (s, 1H)、 7.62 (dd, J =10 Hz, 2H)、 3.82 (s, 3H)、 2.35 (s, 3H)、 2.26 (s, 3H). 13C-NMR (125 MHz, DMSO-d): δ 178.69, 167.72, 164.04, 151.51, 149.61, 149.49, 141.38, 136.27, 134.32, 130.95, 123.79, 120.90, 104.19, 60.21, 33.74, 11.47. MS( ESI-,[M-H]) m/z: 353.5 .
【0209】
ステップD:
反応フラスコに、DMF(5.0mL)、2-オキソ-2-(1,3,5-トリメチル-4-((3,4,5-トリフルオロフェニル)カルバモイル)-1H-ピロール-2-イル)酢酸(600mg)、HATU(773mg)、DIPEA(657mg)を順次加え、さらに3-メチル-3-エポキシブチルアミン(162mg)を加え、室温で16.0時間撹拌した。反応液に水(200mL)を加え、酢酸エチル(2×200mL)で抽出し、有機層を合わせ、有機層を飽和食塩水溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で蒸発させて溶媒を除去し、得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(PE:EA=1:1)により分離し、1,2,4-トリメチル-5-(2-((3-メチルオキセタン-3-イル)アミノ)-2-オキソアセチル)-N-(3,4,5-トリフルオロフェニル)-1H-ピロール-3-カルボキサミド(700mg)を得た。
H-NMR (500 MHz, DMSO-d): δ 10.30 (s,1H)、 9.26 (s, 1H)、 7.63~7.60 (m, 2H)、 4.68 (d, J =6 Hz, 2H)、 4.39 (d, J =6 Hz, 2H)、 3.77 (s, 3H)、 2.35 (s, 3H)、 2.27 (s, 3H)、 1.60 (s, 3H). 13C-NMR (125 MHz, DMSO-d): δ 181.42, 166.19, 164.22, 151.47, 151.43, 149.61, 149.53, 140.70, 136.10, 136.03, 134.15, 130.40, 125.41, 120.50, 104.19, 80.79, 53.53, 33.63, 23.37, 11.68. MS(ESI,[M-H])m/z:422.3。
【実施例48】
【0210】
(S)-N-(3-シアノ-4-フルオロフェニル)-1-メチル-5-(2-オキソ-2-(1,1,1-トリフルオロプロパン-2-イル)アミノ)アセチル)-1H-ピロール-3-カルボキサミド
【化94】
【0211】
ステップA:
実施例18を参照し、そのステップDにおいて、t-ブチルアミンの代わりに、(S)-1,1,1-トリフルオロプロパン-2-アミン塩酸塩を用い、(S)-1-メチル-5-(2-オキソ-2-((1,1,1-トリフルオロプロパン-2-イル)アミノ)アセチル)-1H-ピロール-3-カルボン酸メチルを得た。MS (ESI+, [M+H]) m/z: 307.2.
【0212】
ステップB:
実施例18を参照し、そのステップEにおいて、5-(2-(t-ブチルアミノ)-2-オキソアセチル)-1-メチル-1H-ピロール-3-カルボン酸メチルの代わりに、(S)-1-メチル-5-(2-オキソ-2-((1,1,1-トリフルオロプロパン-2-イル)アミノ)アセチル)-1H-ピロール-3-カルボン酸メチルを用い、(S)-1-メチル-5-(2-オキソ-2-((1,1,1-トリフルオロプロパン-2-イル)アミノ)アセチル)-1H-ピロール-3-カルボン酸を得た。
MS (ESI+, [M+H]) m/z: 293.3.
【0213】
ステップC:
実施例18を参照し、そのステップFにおいて、5-(2-(t-ブチルアミノ)-2-オキソアセチル)-1-メチル-1H-ピロール-3-カルボン酸の代わりに、(S)-1-メチル-5-(2-オキソ-2-((1,1,1-トリフルオロプロパン-2-イル)アミノ)アセチル)-1H-ピロール-3-カルボン酸を加え、(S)-N-(3-シアノ-4-フルオロフェニル)-1-メチル-5-(2-オキソ-2-(1,1,1-トリフルオロプロパン-2-イル)アミノ)アセチル)-1H-ピロール-3-カルボキサミドを得た。
H-NMR (500 MHz, DMSO-d): δ 10.30 (s, 1H )、 9.41 (d, J = 9.0 Hz, 1H)、 8.25 (q, J = 3.0 Hz, 1H)、 8.03-8.05 (m, 2H)、 7.94 (d, J = 2.0 Hz, 1H)、 7.53 (t, J = 9.0 Hz, 1H)、 4.69-4.77 (m, 1H)、 3.98 (s, 3H)、 1.36 (d, J = 7.0 Hz, 3H);13C-NMR (125 MHz, DMSO-d): δ 178.70, 164.31, 161.68, 159.60, 157.60, 136.80, 127.70, 127.17, 124.93, 124.26, 123.21, 119.71, 117.40, 114.49, 100.23, 46.24, 38.23, 13.56.
MS (ESI-, [M-H]) m/z: 409.3.
【実施例49】
【0214】
(R)-N-(3-シアノ-4-フルオロフェニル)-1-メチル-5-(2-オキソ-2-((1,1,1-トリフルオロプロパン-2-イル)アミノ)アセチル)-1H-ピロール-3-カルボキサミド
【化95】
【0215】
ステップA:
実施例18を参照し、そのステップDにおいて、t-ブチルアミンの代わりに、(R)-1,1,1-トリフルオロプロパン-2-アミン塩酸塩を用い、(R)-1-メチル-5-(2-オキソ-2-((1,1,1-トリフルオロプロパン-2-イル)アミノ)アセチル)-1H-ピロール-3-カルボン酸メチルを得た。MS (ESI-, [M-H]) m/z: 305.3.
【0216】
ステップB:
実施例18を参照し、そのステップEにおいて、5-(2-(t-ブチルアミノ)-2-オキソアセチル)-1-メチル-1H-ピロール-3-カルボン酸メチルの代わりに、(R)-1-メチル-5-(2-オキソ-2-((1,1,1-トリフルオロプロパン-2-イル)アミノ)アセチル)-1H-ピロール-3-カルボン酸メチルを用い、(R)-1-メチル-5-(2-オキソ-2-((1,1,1-トリフルオロプロパン-2-イル)アミノ)アセチル)-1H-ピロール-3-カルボン酸を得た。MS (ESI-, [M-H]) m/z: 291.3.
【0217】
ステップC:
実施例18を参照し、そのステップFにおいて、5-(2-(t-ブチルアミノ)-2-オキソアセチル)-1-メチル-1H-ピロール-3-カルボン酸の代わりに、(R)-1-メチル-5-(2-オキソ-2-((1,1,1-トリフルオロプロパン-2-イル)アミノ)アセチル)-1H-ピロール-3-カルボン酸を用い、(R)-N-(3-シアノ-4-フルオロフェニル)-1-メチル-5-(2-オキソ-2-(1,1,1-トリフルオロプロパン-2-イル)アミノ)アセチル)-1H-ピロール-3-カルボキサミドを得た。
H-NMR (500 MHz, DMSO-d): δ 10.30 (s, 1H )、 9.41 (d, J = 9.0 Hz, 1H)、 8.25 (q, J = 2.5 Hz, 1H)、 8.02-8.05 (m, 2H)、 7.94 (d, J = 1.5 Hz, 1H)、 7.52 (t, J = 9.0 Hz, 1H)、 4.69-4.77 (m, 1H)、 3.98 (s, 3H)、 1.36 (d, J = 7.0 Hz, 3H).13C-NMR (125 MHz, DMSO-d): δ 178.69, 164.31, 161.68, 159.60, 157.59, 136.80, 127.70, 127.17, 124.92, 124.26, 123.22, 119.72, 117.39, 114.48, 100.23, 45.99, 38.23, 13.56. MS (ESI-, [M-H]) m/z:409.3.
【実施例50】
【0218】
N-(3-シアノ-4-フルオロフェニル)-1-メチル-5-(2-オキソ-2-((3-(トリフルオロメチル)オキセタン-3-イル)アミノ)アセチル)-1H-ピロール-3-カルボキサミド
【化96】
【0219】
ステップA:
反応フラスコに、1-メチル-1H-ピロール-3-カルボン酸メチル(33g)、2-フルオロ-5-アミノフルオロベンゾニトリル(40.4g)、テトラヒドロフラン(200mL)を順次加え、氷浴下でリチウムビス(トリメチルシリル)アミド(90g、538mLテトラヒドロフラン溶液)を加え、30分間以上かけて添加終了し、反応液を室温まで加熱し、続けて1時間撹拌した。反応終了後、反応液を氷水2000mLに注ぎ、10分間激しく撹拌した後濾過し、ろ過ケーキを一晩乾燥させ、N-(3-シアノ-4-フルオロフェニル)-1-メチル-1H-ピロール-3-カルボキサミド(51.48g)を得た。
【0220】
ステップB:
反応フラスコに、N-(3-シアノ-4-フルオロフェニル)-1-メチル-1H-ピロール-3-カルボキサミド(20.0g)、ジクロロメタン(250mL)を加え、撹拌しながら2-クロロ-2-オキソ酢酸エチル(33.7g)を加え、無水三塩化アルミニウム(10.96g)をバッチで加えた後、室温に戻して2時間反応させた。反応終了後、反応液を氷水2000mLに徐々に注いでクエンチし、ジクロロメタン(1000mL×2)で抽出し、有機層を合わせ、有機層を飽和食塩水溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で蒸発させて溶媒を除去し、得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(PE:EA=3:1)により分離し、2-(4-((3-シアノ-4-フルオロフェニル)カルバモイル)-1-メチル-1H-ピロール-2-イル)-2-オキソ酢酸エチル(7.16g)を得た。
H NMR (500 MHz, DMSO-d): δ 10.26 (s, 1H)、 8.22-8.23 (m, 1H)、 8.01-8.06 (m, 2H)、 7.80 (s, 1H)、 7.52-7.55 (m, 1H)、 4.39 (q, J = 21.0 Hz, 2H)、 3.97 (s, 3H)、 1.34 (t, J = 14.0 Hz, 3H); 13C NMR (125 MHz, DMSO-d): δ 175.60, 163.46, 161.48, 159.66, 157.66, 137.25, 136.68, 127.77, 124.33, 123.20, 120.00, 117.53, 114.46, 100.34, 62.64, 38.15, 14.36.
ステップC:
反応フラスコに、2-(4-((3-シアノ-4-フルオロフェニル)カルバモイル)-1-メチル-1H-ピロール-2-イル)-2-オキソ酢酸エチル(2.16g)、テトラヒドロフラン(10mL)を加え、反応液を氷浴に置き、水酸化リチウム一水和物(0.53g)を水(5mL)に溶解して反応液に滴下し、混合物を氷浴下で撹拌しながら30分間反応させ、反応終了後、水50mLを加えて希釈し、2mol/L希塩酸でpHを5~6に調整し、酢酸エチル(50mL×3)で洗浄し、乾燥し、濃縮し、2-(4-((3-シアノ-4-フルオロフェニル)カルバモイル)-1-メチル-1H-ピロール-2-イル)-2-オキソ酢酸(1.03g)を得、次の反応に直接使用した。
【0221】
ステップD:
反応フラスコに、2-(4-((3-シアノ-4-フルオロフェニル)カルバモイル)-1-メチル-1H-ピロール-2-イル)-2-オキソ酢酸(0.2g)、3-(トリフルオロメチル)オキセタン-3-アミン塩酸塩(0.169g)、HATU(0.362g)、N,N-ジメチルカルボキサミド(5mL)を順次加え、Nの保護下でDIPEA(0.246g)を加え、混合物を室温で撹拌しながら2時間反応させた。反応終了後、反応液に酢酸エチル100mLを加え、水100mL×2で2回洗浄した。乾燥し、濃縮し、石油エーテル:酢酸エチル=3:1の混合溶媒5mLで3時間スラリー化した。濾過し、ろ過ケーキを真空下で4時間乾燥してN-(3-シアノ-4-フルオロフェニル)-1-メチル-5-(2-オキソ-2-((3-(トリフルオロメチル)オキセタン-3-イル)アミノ)アセチル)-1H-ピロール-3-カルボキサミド(115mg)を得た。
H-NMR (500 MHz, DMSO-d): δ 10.30 (s, 1H)、 9.98 (s, 1H)、 8.24-8.26 (m, 1H)、 8.13 (m, 1H)、 8.04-8.06 (m, 2H)、 7.52 (t, J = 18.0 Hz, 1H)、 4.92 (d, J = 8.0 Hz, 2H)、 4.77 (d, J = 8.0 Hz, 2H)、 3.99 (s, 3H). 13C-NMR (125 MHz, DMSO-d): δ 176.97, 162.91, 161.70, 159.60, 157.60, 137.07, 127.75, 124.67, 123.90, 119.76, 117.28, 114.49, 100.28, 73.51, 57.09, 38.41. MS(ESI-,[M-H])m/z:437.4.
【実施例51】
【0222】
5-(2-(t-ブチルアミノ)-2-オキソアセチル)-N-(3-シアノ-4-フルオロフェニル)-2-フルオロ-1-メチル-1H-ピロール-3-カルボキサミド
【化97】
反応フラスコに、5-(2-(t-ブチルアミノ)-2-オキソアセチル)-N-(3-シアノ-4-フルオロフェニル)-1-メチル-1H-ピロール-3-カルボキサミド(100mg)、selectfluor(115mg)、アセトニトリル(2mL)、DMF(0.5mL)を加え、油浴中65℃で一晩反応させた。反応終了後、反応液を飽和食塩水溶液50mLに注ぎ、酢酸エチル(50mL×2)で抽出し、有機層を分離し、乾燥し、濃縮し、カラムクロマトグラフィー(PE:EA=3:1)により分離して5-(2-(t-ブチルアミノ)-2-オキソアセチル)-N-(3-シアノ-4-フルオロフェニル)-2-フルオロ-1-メチル-1H-ピロール-3-カルボキサミド(38.1mg)を得た。
H-NMR(500 MHz, DMSO-d):δ 10.35 (s, 1H)、 8.22 (t, J =3.0 Hz, 1H)、 8.15 (s, 1H)、 8.05~8.02 (m, 1H)、 7.98 (d, J =6.5 Hz, 1H)、 7.52 (t, J =9.0 Hz, 1H)、 3.81 (s, 3H)、 1.83 (s, 9H). 13C-NMR (125 MHz, DMSO-d):δ 179.54, 163.36, 159.97, 157.72, 153.45, 151.19, 136.50, 128.01, 124.60, 121.35, 119.46, 117.45, 117.29, 114.42, 100.68, 100.29, 51.42, 31.97, 28.70. MS(ESI,[M-H])m/z:387.3.
【実施例52】
【0223】
(S)-N-(3-シアノ-4-フルオロフェニル)-2-フルオロ-1-メチル-5-(2-オキソ-2-((1,1,1-トリフルオロプロパン-2-イル)アミノ)アセチル)-1H-ピロール-3-カルボキサミド
【化98】
実施例51を参照し、5-(2-(t-ブチルアミノ)-2-オキソアセチル)-N-(3-シアノ-4-フルオロフェニル)-1-メチル-1H-ピロール-3-カルボキサミドの代わりに、(S)-N-(3-シアノ-4-フルオロフェニル)-1-メチル-5-(2-オキソ-2-((1,1,1-トリフルオロプロパン-2-イル)アミノ)アセチル)-1H-ピロール-3-カルボキサミドを用い、(S)-N-(3-シアノ-4-フルオロフェニル)-2-フルオロ-1-メチル-5-(2-オキソ-2-((1,1,1-トリフルオロプロパン-2-イル)アミノ)アセチル)-1H-ピロール-3-カルボキサミドを得た。
H-NMR (500 MHz, DMSO-d):δ 10.34 (s, 1H)、 9.43 (d, J = 9.0 Hz, 1H)、 8.21 (q, J =3.0 Hz, 1H)、 8.05-8.00 (m, 2H)、 7.53 (t, J =9.0 Hz, 1H)、 4.76-4.70 (m, 1H)、 3.83 (s, 3H)、 1.36 (d, J =7.0 Hz, 3H).13C-NMR (125 MHz, DMSO-d):δ 177.83, 163.62, 159.88, 157.74, 153.80, 151.54, 136.47, 127.89, 124.56, 121.96, 119.33, 117.49, 114.42, 101.06, 100.19, 46.04, 32.08, 13.53. MS(ESI,[M-H])m/z:427.3.
【実施例53】
【0224】
(S)-N-(3-シアノ-4-フルオロフェニル)-2-フルオロ-1,4-ジメチル-5-(2-オキソ-2-((1,1,1-トリフルオロプロパン-2-イル)アミノ)アセチル)-1H-ピロール-3-カルボキサミド
【化99】
実施例51を参照し、5-(2-(t-ブチルアミノ)-2-オキソアセチル)-N-(3-シアノ-4-フルオロフェニル)-1-メチル-1H-ピロール-3-カルボキサミドの代わりに、(S)-N-(3-シアノ-4-フルオロフェニル)-1,4-ジメチル-5-(2-オキソ-2-((1,1,1-トリフルオロプロパン-2-イル)アミノ)アセチル)-1H-ピロール-3-カルボキサミドを用い、(S)-N-(3-シアノ-4-フルオロフェニル)-2-フルオロ-1,4-ジメチル-5-(2-オキソ-2-((1,1,1-トリフルオロプロパン-2-イル)アミノ)アセチル)-1H-ピロール-3-カルボキサミドを得た。
H-NMR(500 MHz, DMSO-d): δ10.34 (s, 1H)、 9.49 (d, J =9.0 Hz, 1H)、 8.16 (q, J =3.0 Hz, 1H)、 7.93-7.90 (m, 1H)、 7.53 (t, J =9.0 Hz, 1H)、 4.77-4.69 (m, 1H)、 3.76 (s, 3H)、 2.30 (s, 3H)、 1.33 (d, J =7.0 Hz, 3H). 13C-NMR (125 MHz, DMSO-d): δ 181.09, 166.79, 160.33, 157.80, 151.02, 148.81, 136.43, 131.67, 127.57, 124.10, 118.58, 117.66, 114.37, 101.62, 100.49, 45.86, 32.01, 13.72, 11.16. MS(ESI,[M-H])m/z:440.9.
【実施例54】
【0225】
(S)-N-(3-シアノ-4-フルオロフェニル)-4-フルオロ-1,2-ジメチル-5-(2-オキソ-2-((1,1,1-トリフルオロプロパン-2-イル)アミノ)アセチル)-1H-ピロール-3-カルボキサミド
【化100】
【0226】
ステップA:
窒素保護下で、反応フラスコに、(1S,4S)-キヌクリジン-3-オール(113mg)、テトラヒドロフラン(1.5mL)、エチルブチル-2,3-ジエノエート(500mg)を加え、氷塩浴下でアセトアルデヒド(392mg、テトラヒドロフラン溶液1.7mL)を加えて反応系を-10℃で5.0時間反応させ、添加終了後、室温に戻し、2.5時間反応させ、反応終了後、氷水20mLに徐々に注いでクエンチし、酢酸エチル(2×20mL)で抽出し、有機層を合わせ、飽和食塩水溶液で有機層を洗浄し、無水硫酸ナトリウムで有機相を乾燥し、減圧下で蒸発させて溶媒を除去し、得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(PE:EA=10:1)により分離し、2-(1-ヒドロキシエチル)ブタ-2,3-ジエン酸エチル(210mg)を得た。
H-NMR(500MHz, DMSO-d):δ 5.42 (d, J = 1.5Hz, 2H )、 4.94 (d, J = 5.0Hz, 1H)、 4.48 (q, J = 5.5Hz, 1H)、 4.15 - 4.10 (m, 2H)、 1.20 (dd, J = 5.5Hz, J = 7.0Hz, 6H). 13C-NMR (125MHz, DMSO-d):δ 212.31, 166.11, 105.77, 81.94, 63.23, 60.78, 22.99, 14.59.
【0227】
ステップB:
窒素保護下で、反応フラスコに、ジクロロメタン(10.0mL)、 2-(1-ヒドロキシエチル)ブタ-2,3-ジエン酸エチル(210mg)を加え、氷浴下で4-メチルベンゼンスルホニルイソシアネート(292mg)を加えた後、室温に戻し、1.0時間反応させ、反応終了後、氷水50mLに徐々に注いでクエンチし、DCM(2×50mL)で抽出し、有機層を合わせ、飽和食塩水溶液で有機層を洗浄し、無水硫酸ナトリウムで有機相を乾燥し、減圧下で蒸発させて溶媒を除去し、得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(PE:EA=4:1)により分離し、2-(1-((トルエンスルホニルアミノ)オキシ)エチル)ブタ-2,3-ジエン酸エチル(270mg)を得た。
H-NMR (500MHz, CDCl): δ 7.92( d, J= 8.5Hz, 2H )、 7.70( br, 1H )、 7.33( d, J= 8.0Hz, 2H )、 5.55-5.58( m, 1H )、 5.22-5.30( m, 2H )、 4.12( q, J= 7.5Hz, 2H )、 2.44( s, 3H )、 1.37( d, J= 6.5Hz, 3H )、 1.20( t, J= 7.0Hz, 3H ). 13C-NMR (125MHz, CDCl): δ 212.95, 164.70, 149.52, 144.97, 135.60, 129.54, 128.44, 102.01, 82.23, 69.79, 61.32, 21.66, 19.10, 14.06. MS(ESI+, [M+H])m/z: 354.3.
【0228】
ステップC:
窒素保護下で、反応フラスコに、ベンゼン(8.0mL)、2-(1-((トルエンスルホニルアミノ)オキシ)エチル)ブタ-2,3-ジエン酸エチル(270mg)を加え、室温で1,4-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(83mg)のベンゼン(8.0mL)溶液を5.0時間持続して徐々に滴下し、滴下終了後、16.0時間反応させ、反応終了後、氷水50mLに徐々に注いでクエンチし、酢酸エチル(2×50mL)で抽出し、有機層を合わせ、飽和食塩水溶液で有機層を洗浄し、無水硫酸ナトリウムで有機相を乾燥し、減圧下で蒸発させて溶媒を除去し、得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(PE:EA=5:1)により分離して2-(1-((4-メチルフェニル)スルホンアミド)エチル)ブタ-2,3-ジエン酸エチル(110mg)を得た。
H-NMR(500MHz, DMSO-d): δ 7.70 (d, J = 8.0Hz, 2H )、 7.26 (t, J = 4.0Hz, 2H)、 5.28 (d, J = 10.0Hz, 1H)、 5.05 (dd, J = 14.5Hz, 17.0Hz, 2H)、 4.26-4.20 (m, 1H)、 4.08 (dd, J = 7.0Hz, 14.0Hz, 2H)、 2.41 (s, 3H)、 1.35 (d, J = 7.0Hz, 3H)、 1.20 (t, J = 7.0Hz, 3H). 13C-NMR (125MHz, DMSO-d): δ 212.14, 165.46, 143.17, 138.08, 129.42, 127.23, 101.44, 80.60, 61.15, 49.86, 22.09, 21.51, 14.09. MS(ESI+, [M+Na])m/z: 332.3.
【0229】
ステップD:
窒素保護下で、250mLの単口フラスコに、ジエチルエーテル(80mL)、2-(1 - ((4-メチルフェニル)スルホンアミド)エチル)ブタ-2,3-ジエン酸エチル(6.26g)、N-フルオロ-N-(ベンゼンスルホニル)ベンゼンスルホンアミド(9.57g)、硝酸銀(0.687g)、炭酸カリウム(5.59g)を加え、反応系を遮光し、室温で撹拌しながら一晩反応させた。反応終了後、反応物を水(100mL)に注ぎ、酢酸エチル(100mL×2)で抽出し、有機層を合わせ、飽和食塩水溶液で有機層を洗浄し、無水硫酸ナトリウムで有機相を乾燥し、減圧下で蒸発させて溶媒を除去し、得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(PE:EA=10:1)により分離して4-フルオロ-2-メチル-1-トルエンスルホニル-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-カルボン酸エチル(4.1g)を得た。
H-NMR(500MHz, DMSO-d): δ 7.72 (d, J= 8.0Hz, 2H)、 7.33 (d, J= 7.5Hz, 2H)、 4.68 (d, J= 4.5Hz, 1H)、 4.28 - 4.15 (m, 4H)、 2.44 (s, 3H)、 1.56 (d, J= 6.0Hz, 3H)、 1.27 (t, J= 6.5Hz, 3H). 13C-NMR(125MHz, DMSO-d,): δ 161.09, 160.62, 158.70, 144.24, 134.01, 130.08, 129.86, 127.50, 110.60, 60.97, 50.48, 50.26, 22.37, 21.57, 14.09. MS(ESI+,[M+Na])m/z: 350.08 .
【0230】
ステップE:
反応フラスコに、ジメチルスルホキシド(70mL)、4-フルオロ-2-メチル-1-トルエンスルホニル-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-カルボン酸エチル(3.52g)、カリウムtert-ブトキシド(3.62g)を加え、反応系を50℃まで加熱して1時間反応させた。反応終了後、反応液を水(100mL)に加え、ジクロロメタン(100mL×2)で抽出し、有機層を合わせ、飽和食塩水溶液で有機層を洗浄し、無水硫酸ナトリウムで有機相を乾燥し、減圧下で蒸発させて溶媒を除去し、得られた粗生成物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(PE:EA=4:1)により分離して4-フルオロ-2-メチル-1H-ピロール-3-カルボン酸エチル(0.2g)を得た。
H-NMR(500MHz, DMSO-d): δ 11.40 (s, 1H )、 7.28(s, 1H)、 4.45 (s, 2H)、 2.80 (s, 3H)、 1.49 (s, 3H). 13C-NMR(125MHz, DMSO-d): δ 168.09, 137.93, 124.48, 109.14, 103.49, 60.01, 15.26, 14.60. MS(ESI+,[M+Na])m/z: 194.04 .
【0231】
ステップF:
反応フラスコに、DMF(20mL)、4-フルオロ-2-メチル-1H-ピロール-3-カルボン酸エチル(0.2g)、ヨウ化メチル(199mg)を加え、氷浴下で水素ナトリウム(56mg)を徐々に加えた後、室温に戻し、1.0時間反応させ、反応終了後、反応液を氷水(50mL)に加え、酢酸エチル(50mL×2)で抽出し、有機層を合わせ、飽和食塩水溶液で有機層を洗浄し、無水硫酸ナトリウムで有機相を乾燥し、減圧下で蒸発させて溶媒を除去し、得られた粗生成物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(PE:EA=20:1)により分離して4-フルオロ-1,2-ジメチル-1H-ピロール-3-カルボン酸エチル(169mg)を得た。
H-NMR(500MHz, CDCl):δ 6.27( s, 1H )、 4.30( d, J= 6.5Hz, 2H )、 3.47( s, 3H )、 2.46( s, 3H )、 1.35( d, J= 6.5Hz, 3H ). 13C-NMR (125MHz, CDCl):δ 164.04, 151.11, 149.14, 132.92, 104.86, 59.46, 33.67, 14.46, 10.94. MS(ESI+,[M+Na])m/z: 208.7 .
【0232】
ステップG:
反応フラスコに、テトラヒドロフラン(12mL)、4-フルオロ-1,2-ジメチル-1H-ピロール-3-カルボン酸エチル(200mg)、5-アミノ-2-フルオロベンゾニトリル(170mg)を加え、氷浴下でリチウムビス(トリメチルシリル)アミド(415mg、2.7mLテトラヒドロフラン溶液)を徐々に加えた後、室温に戻し、2.0時間反応させ、反応終了後、反応液を氷水(50mL)に加え、酢酸エチル(50mL×2)で抽出し、有機層を合わせ、飽和食塩水溶液で有機層を洗浄し、無水硫酸ナトリウムで有機相を乾燥し、減圧下で蒸発させて溶媒を除去し、得られた粗生成物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(PE:EA=1:1)により分離してN-(3-シアノ-4-フルオロフェニル)-4-フルオロ-1,2-ジメチル-1H-ピロール-3-カルボキサミド(200mg)を得た。
H-NMR(500MHz, DMSO-d):δ 9.53( s, 1H )、 8.19( d, J= 3.0Hz, 1H )、 7.97( d, J= 4.0Hz, 1H )、 7.49( t, J= 9.0Hz, 1H )、 6.74( s, 1H )、 3.49( s, 3H )、 2.36( s, 3H ). 13C-NMR (125MHz, DMSO-d):δ 148.76, 146.25, 136.94, 131.34, 127.72, 124.14, 117.36, 114.53, 105.51, 104.07, 33.84, 10.89. MS(ESI+,[M+H])m/z: 276.03.
【0233】
ステップH:
窒素保護下で、反応フラスコに、酸化亜鉛(20mg)、クロロエチルモノエチル(1.38g)を加え、氷浴下でN-(3-シアノ-4-フルオロフェニル)-4-フルオロ-1,2-ジメチル-1H-ピロール-3-カルボキサミド(140mg)をバッチで加えた後、2.0時間反応させた。反応終了後、氷水50mLに徐々に注いでクエンチし、DCM(2×50mL)で抽出し、有機層を合わせ、有機層を飽和食塩水溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、吸引濾過し、ろ液を減圧下で回転蒸発させて溶媒を除去し、得られた粗生成物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(DCM:MeOH=10:1)により分離して2-(4-((3-シアノ-4-フルオロフェニル)カルバモイル)-3-フルオロ-1,5-ジメチル-1H-ピロール-2-イル)-2-オキソ酢酸エチル(120mg)を得た。MS(ESI+,[M+Na])m/z: 398.10 .
【0234】
ステップI:
氷浴下で、反応フラスコに、テトラヒドロフラン(3.0mL)、2-(4-((3-シアノ-4-フルオロフェニル)カルバモイル)-3-フルオロ-1,5-ジメチル-1H-ピロール-2-イル)-2-オキソ酢酸エチル(120mg)を加え、水酸化リチウム一水和物(19.2mg)の水(5.0mL)溶液を滴下し、滴下終了後、室温に戻し、10分間反応させた。反応液に水(40mL)および酢酸エチル(30mL)を加え、分層し、有機層を捨て、水層を濃塩酸でpHを約2に調整し、酢酸エチル(2×50mL)で抽出し、有機層を合わせ、有機層を飽和食塩水溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、吸引濾過し、ろ液を減圧下で蒸発させて溶媒を除去して2-(4-(3-シアノ-4-フルオロフェニル)カルバモイル)-3-フルオロ-1,5-ジメチル-1H-ピロール-2-イル)-2-オキソ酢酸(38.0mg)を得た。MS(ESI-,[M-H])m/z: 346.3.
【0235】
ステップJ:
反応フラスコに、N,N-ジメチルカルボキサミド(5.0mL)、2-(4-(3-シアノ-4-フルオロフェニル)カルバモイル)-3-フルオロ-1,5-ジメチル-1H-ピロール-2-イル)-2-オキソ酢酸(38.0mg)、HATU(54mg)、DIPEA(32.5mg)を順次加え、さらに(S)-1,1,1-トリフルオロプロパン-2-アミン塩酸塩(20mg)を加え、室温で2.0時間撹拌した。反応液に水(50mL)を加え、酢酸エチル(2×50mL)で抽出し、有機層を合わせ、有機層を飽和食塩水溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で蒸発させて溶媒を除去し、得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(PE:EA=1:1)により分離し、(S)-N-(3-シアノ-4-フルオロフェニル)-4-フルオロ-1,2-ジメチル-5-(2-オキソ-2-((1,1,1-トリフルオロプロパン-2-イル)アミノ)アセチル)-1H-ピロール-3-カルボキサミド(21mg)を得た。
H-NMR(500MHz, DMSO-d):δ 10.25( s, 1H )、 9.36( d, J= 8.5Hz, 1H )、 8.17( d, J= 3.0Hz, 1H )、 7.95( d, J= 4.5Hz, 1H )、 7.52( t, J= 9.0Hz, 1H )、 4.67( d, J= 6.5Hz, 1H )、 3.83( s, 3H )、 2.47( s, 3H )、 1.30( d, J= 6.5Hz, 3H ). 13C-NMR (125MHz, DMSO- d):δ 165.87, 160.43, 159.84, 142.17, 136.38, 128.03,124.58, 117.55, 114.40, 112.50, 105.68, 100.33, 93.06, 88.16, 45.75, 33.16, 13.78, 11.38. MS(ESI-,[M-H])m/z: 441.4.
【実施例55】
【0236】
2-クロロ-N-(3-シアノ-4-フルオロフェニル)-5-(2-((3-ヒドロキシ-1-メチルシクロブチル)アミノ)-2-オキソアセチル)-1,4-ジメチル-1H-ピロール-3-カルボキサミド
【化101】
室温で、反応フラスコに、2-(5-クロロ-4-((3-シアノ-4-フルオロフェニル)カルバモイル)-1,3-ジメチル-1H-ピロール-2-イル)-2-オキソ酢酸(500mg)、DCM(25mL)およびHOBt(211mg)を順次加えた後、室温で続けて30分間撹拌した。その後、反応液にDMAP(16.79mg)、3-アミノ-3-メチルシクロブタン-1-オール塩酸塩(189mg)およびDIPEA(0.24mL)を加え、氷浴で冷却して20分間撹拌し、上記反応液にDCC(312mg)のDCM(20mL)溶液を加え、氷浴を取り外し、室温で一晩撹拌した。反応終了後、濃縮して溶媒を除去し、残渣にEA(150mL)および水(30mL)を加え、有機層を分離し、有機相をそれぞれ1N塩酸(30mL×2)および水(30mL×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、吸引濾過し、濃縮し、カラムクロマトグラフィーにより精製して2-クロロ-N-(3-シアノ-4-フルオロフェニル)-5-(2-((3-ヒドロキシ-1-メチルシクロブチル)アミノ)-2-オキソアセチル)-1,4-ジメチル-1H-ピロール-3-カルボキサミド(201mg)を得た。
H-NMR (500MHz, DMSO-d): δ 10.56 (s, 1H )、 8.97 (s, 1H)、 8.20-8.19 (m, 1H)、 7.95-7.94 (m, 1H)、 7.54 (t, J = 9.5 Hz, 1H)、 5.58-5.57 (d, J = 8.0 Hz, 1H)、 5.10-5.08 (m, 1H)、 3.84 (s, 3H)、 2.29 (s, 3H)、 1.73-1.71 (m, 2H)、 1.63-1.61 (m, 2H)、 1.37 (s, 3H). 13C-NMR (125MHz, DMSO-d): δ 181.94, 165.27, 161.76, 159.85, 157.84, 157.11, 136.47, 130.28, 127.26, 126.33, 123.79, 119.01, 117.75, 114.37, 100.55, 61.49, 45.82, 34.18, 25.90, 24.92, 11.58. MS(ESI+,[M+H])m/z:447.1.
【実施例56】
【0237】
((S)-N-(3-シアノ-4-フルオロフェニル)-2-(メトキシメチル)-1-メチル-5-(2-オキソ-2-(1,1,1-トリフルオロプロパン-2-イル)アミノ)アセチル)-1H-ピロール-3-カルボキサミド
【化102】
【0238】
ステップA:
反応フラスコに、N,N-ジメチルカルボキサミド(15mL)、5-(2-エトキシ-2-オキソアセチル)-1,2-ジメチル-1H-ピロール-3-カルボン酸エチル(1.0g)、1-クロロピロリジン-2,5-ジオン(0.6g)を加え、室温で24.0時間反応させた。反応終了後、反応液を氷水(50mL)に加え、酢酸エチル(50mL×2)で抽出し、有機層を合わせ、飽和食塩水溶液で有機層を洗浄し、無水硫酸ナトリウムで有機相を乾燥し、減圧下で蒸発させて溶媒を除去し、得られた粗生成物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(PE:EA=20:1)により分離して2-(クロロメチル)-5-(2-エトキシ-2-オキソアセチル)-1-メチル-1H-ピロール-3-カルボン酸エチル(350mg)を得た。
H-NMR(500MHz, DMSO-d):δ 7.52( s, 1H )、 5.22( s, 2H )、 4.36( q, J= 7.0Hz, 2H )、 4.27( q, J = 7.0Hz, 2H )、 3.96( s, 3H )、 1.29-1.33( m, 6H ). 13C-NMR (125MHz, DMSO-d):δ 175.76, 162.87, 142.45, 127.70, 124.76, 114.78, 62.79, 60.70, 34.23, 14.59.
【0239】
ステップB:
氷浴下で、反応フラスコに、MeOH(9.0mL)、2-(クロロメチル)-5-(2-エトキシ-2-オキソアセチル)-1-メチル-1H-ピロール-3-カルボン酸エチル(1.00g)、水酸化リチウム一水和物(0.143g)の水(9.0mL)溶液を加えた後、室温に戻し、10分間反応させた。反応液に水(100mL)および酢酸エチル(100mL)を加え、分層し、有機層を捨て、水層を濃塩酸でpHを約2に調整し、酢酸エチル(2×100mL)で抽出し、有機層を合わせ、有機層を飽和食塩水溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、吸引濾過し、ろ液を減圧下で蒸発させて溶媒を除去して2-(4-(エトキシカルボニル)-5-(メトキシメチル)-1-メチル-1H-ピロール-2-イル)-2-オキソ酢酸(684mg)を得た。MS(ESI-,[M-H])m/z: 268.3.
【0240】
ステップC:
反応フラスコに、N,N-ジメチルカルボキサミド(3.0mL)、2-(4-(エトキシカルボニル)-5-(メトキシメチル)-1-メチル-1H-ピロール-2-イル)-2-オキソ酢酸(100mg)、HATU(184mg)、DIPEA(106mg)を順次加え、さらに(S)-1,1,1-トリフルオロプロパン-2-アミン塩酸塩(66mg)を加え、室温で2.0時間撹拌した。反応液に水(50mL)を加え、酢酸エチル(2×50mL)で抽出し、有機層を合わせ、有機層を飽和食塩水溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で蒸発させて溶媒を除去し、得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(PE:EA=5:1)により分離して(S)-2-(メトキシメチル)-1-メチル-5-(2-オキソ-2-((1,1,1-トリフルオロプロパン-2-イル)アミノ)アセチル)-1H-ピロール-3-カルボン酸エチルを得た。
H-NMR(500MHz, DMSO-d):δ 9.38( d, J= 9.0Hz, 1H )、 7.54( s, 1H )、 4.86( s, 2H )、 4.69-4.76( m, 1H )、 4.22-4.26( m, 2H )、 3.93( s, 3H )、 3.29( s, 3H )、 1.33( d, J= 7.0Hz, 3H )、 1.28( d, J= 7.0Hz, 3H ). 13C-NMR (125MHz, DMSO-d6):δ179.38, 164.51, 163.30, 143.21, 129.44, 127.52, 124.96, 122.71, 115.32, 62.15, 60.39, 58.07, 64.44, 34.21, 14.60 . MS(ESI-, [M-H])m/z: 363.4 .
【0241】
ステップD:
反応フラスコに、MeOH(5.0mL)、(S)-2-(メトキシメチル)-1-メチル-5-(2-オキソ-2-((1,1,1-トリフルオロプロパン-2-イル)アミノ)アセチル)-1H-ピロール-3-カルボン酸エチル(150mg)を順次加え、室温で水酸化ナトリウム(33mg)の水(5mL)溶液を加え、混合物を80℃まで加熱して4.0時間反応させた。反応終了後、濃塩酸でpHを2に調整し、酢酸エチル(2×50mL)で抽出し、有機層を合わせ、有機層を飽和食塩水溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で蒸発させて溶媒を除去して(S)-2-(メトキシメチル)-1-メチル-5-(2-オキソ-2-((1,1,1-トリフルオロプロパン-2-イル)アミノ)アセチル)-1H-ピロール-3-カルボン酸(256mg)を得た。
H-NMR(500MHz, DMSO-d):δ12.57( s, 1H )、 9.37( d, J= 9.0Hz, 1H )、 7.48( s, 1H )、 4.87( s, 2H )、 4.70-4.74( m, 1H )、 3.29( s, 3H )、 3.28( s, 3H )、 1.33( d, J= 7.0Hz, 3H ). 13C-NMR (125MHz, DMSO-d):δ179.59, 164.89, 143.21, 127.34, 125.17, 116.24, 62.13, 58.03, 46.15, 34.17, 13.50. MS(ESI-,[M-H])m/z: 335.3 .
【0242】
ステップE:
反応フラスコに、トルエン(10mL)、(S)-2-(メトキシメチル)-1-メチル-5-(2-オキソ-2-((1,1,1-トリフルオロプロパン-2-イル)アミノ)アセチル)-1H-ピロール-3-カルボン酸(250mg)、塩化チオニル(1.84g)を順次加え、窒素保護下で、反応系を115℃まで加熱して1.0時間反応させ、反応終了後室温まで冷却し、減圧下で回転蒸発させて溶媒を除去し、塩化アシル中間体(297mg)を回収した。室温で、塩化アシル中間体(297mg)をN,N-ジメチルアセトアミド(5mL)に溶解させ、反応系に5-アミノ-2-フルオロベンゾニトリル(100mg)を加え、100℃まで加熱して0.5時間反応させた。反応終了後室温まで冷却し、酢酸エチル(2×50mL)で抽出し、有機層を合わせ、有機層を飽和食塩水溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で蒸発させて溶媒を除去し、得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(PE:EA=3:1)により溶出し、(S)-N-(3-シアノ-4-フルオロフェニル)-2-(メトキシメチル)-1-メチル-5-(2-オキソ-2-(1,1,1-トリフルオロプロパン-2-イル)アミノ)アセチル)-1H-ピロール-3-カルボキサミド(280mg)を得た。
H-NMR(500MHz, DMSO-d):δ 10.37( s, 1H )、 9.40( d, J= 9.0Hz, 1H )、 8.23-8.24( m, 1H )、 8.01-8.04( m, 1H )、 7.92( s, 1H )、 7.52( t, J= 9.5Hz, 1H )、 4.90-4.95( m, 2H )、 4.70-4.76( m, 1H )、 3.95( s, 3H )、 3.29( s, 3H )、 1.36( d, J= 7.0Hz, 3H ). 13C-NMR (125MHz, DMSO-d6): δ 179.16, 164.49, 162.69, 159.69, 157.69, 143.05, 136.68, 128.12, 127.18, 124.70, 122.77, 118.66, 117.40, 114.45, 100.26, 62.28, 58.10, 46.27, 34.21, 13.63. MS(ESI-,[M-H])m/z: 453.4.
【実施例57】
【0243】
(S)-N-(3-シアノ-4-フルオロフェニル)-2,4-ジメチル-5-(2-オキソ-2-((1,1,1-トリフルオロプロパン-2-イル)アミノ)アセチル)-1H-ピロール-3-カルボキサミド
【化103】
【0244】
ステップA:
氷浴中に、Nの保護下で、反応フラスコに2-クロロ-2-オキソ酢酸エチル(40.8g)および酸化亜鉛(1.22g)を順次加え、そして2,4-ジメチル-1H-ピロール-3-カルボン酸エチル(5g)を加えた後、混合物を氷浴下で10分間撹拌し、氷浴を取り外し、室温で撹拌した。反応終了後、反応液を氷水混合物200mLに徐々に滴下し、EA(200mL)を加え、分層し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、カラムクロマトグラフィーにより作製して5-(2-エトキシ-2-オキソアセチル)-2,4-ジメチル-1H-ピロール-3-カルボン酸エチル(4.5g)を得た。MS (ESI+,[M+Na]) m/z:290.07。
【0245】
ステップB:
反応フラスコに、5-(2-エトキシ-2-オキソアセチル)-2,4-ジメチル-1H-ピロール-3-カルボン酸エチル(3.5g)、MeOH(40mL)を順次加え、氷浴下で水酸化ナトリウム(1.05g)の水(20mL)溶液を滴下し、室温で撹拌した。反応終了後、2N塩酸水溶液で水相のpHを3~4に調整し、EA(100mL×2)で抽出し、有機相を水(30mL)で洗浄し、濃縮して2-(4-(エトキシカルボニル)-3,5-ジメチル-1H-ピロール-2-イル)-2-オキソ酢酸(2.7g)を得た。MS (ESI-,[M-H]) m/z:238.1.
【0246】
ステップC:
室温で、反応フラスコに、2-(4-(エトキシカルボニル)-3,5-ジメチル-1H-ピロール-2-イル)-2-オキソ酢酸(1g)、DMF(20mL)、HATU(2.07g)およびDIPEA(1.08g)を順次加えた後、室温で10分間撹拌し、(S)-1,1,1-トリフルオロプロパン-2-塩酸塩(0.63g)を加えた。反応終了後、反応液を水50mLに注ぎ、EA(50mL×3)で抽出し、有機相を飽和硫酸ナトリウム水溶液(50mL×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、ろ液を回収し、濃縮し、カラムクロマトグラフィーにより精製して(S)-2,4-ジメチル-5-(2-オキソ-2-((1,1,1-トリフルオロプロパン-2-イル)アミノ)アセチル)-1H-ピロール-3-カルボン酸エチル(0.5g)を得た。MS (ESI-,[M-H]) m/z:333.4.
【0247】
ステップD:
反応フラスコに、(S)-2,4-ジメチル-5-(2-オキソ-2-((1,1,1-トリフルオロプロパン-2-イル)アミノ)アセチル)-1H-ピロール-3-カルボン酸エチル(300mg)、MeOH(2mL)を加え、さらにNaOH(72mg)の水(1mL)溶液を加えた後、反応温度を80℃まで加熱して一晩反応させた。反応終了後、濃縮し、そして水(20mL)およびEA(60mL)を加え、水層を分離し、有機相を水(30mL)で洗浄し、分層し、水相を合わせ、2N塩酸で水相を調整し、pHを3程度にし、そしてEA(100mL×2)で抽出し、分層し、有機相を濃縮して(S)-2,4-ジメチル-5-(2-オキソ-2-((1,1,1-トリフルオロプロパン-2-イル)アミノ)アセチル)-1H-ピロール-3-カルボン酸(230mg)を得た。MS (ESI-,[M-H]) m/z:305.4.
【0248】
ステップE:
室温で、反応フラスコに、(S)-2,4-ジメチル-5-(2-オキソ-2-((1,1,1-トリフルオロプロパン-2-イル)アミノ)アセチル)-1H-ピロール-3-カルボン酸(230mg)、DMF(5mL)、HATU(428mg)およびDIPEA(194mg)を順次加えた後、10分間撹拌し、さらに5-アミノ-2-フルオロベンゾニトリル(123mg)を加え、40℃まで加熱して撹拌しながら20時間反応させた。反応終了後、水(20mL)およびEA(60mL)を加え、分層し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、ろ液を回収し、回転乾燥し、サンプルを混合し、カラムクロマトグラフィーにより精製して(S)-N-(3-シアノ-4-フルオロフェニル)-2,4-ジメチル-5-(2-オキソ-2-((1,1,1-トリフルオロプロパン-2-イル)アミノ)アセチル)-1H-ピロール-3-カルボキサミド(180mg)を得た。MS (ESI-,[M-H]) m/z:423.0。
【実施例58】
【0249】
(S)-N-(4-フルオロ-3-(メチルスルホンアミド)フェニル)-1,2,4-トリメチル-5-(2-オキソ-2-((1,1,1-トリフルオロプロパン-2-イル)アミノ)アセチル)-1H-ピロール-3-カルボキサミド
【化104】
反応フラスコに、(S)-N-(3-アミノ-4-フルオロフェニル)-1,2,4-トリメチル-5-(2-オキソ-2-((1,1,1-トリフルオロプロパン-2-イル)アミノ)アセチル)-1H-ピロール-3-カルボキサミド(実施例42の化合物、150mg)、DMF(5mL)、塩化メチルスルホニル(50mg)を加え、室温で一晩撹拌した、反応終了後、水20mLに徐々に注ぎ、酢酸エチル(3×20mL)で抽出し、有機層を合わせ、飽和食塩水溶液で有機層を洗浄し、無水硫酸ナトリウムで有機相を乾燥し、減圧下で蒸発させて溶媒を除去し、得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(DCM:MeOH=20:1)により分離し、(S)-N-(4-フルオロ-3-(メチルスルホンアミド)フェニル)-1,2,4-トリメチル-5-(2-オキソ-2-((1,1,1-トリフルオロプロパン-2-イル)アミノ)アセチル)-1H-ピロール-3-カルボキサミド(45mg)を得た。MS(ESI-,[M-H])m/z: 505.3.
【実施例59】
【0250】
(S)-N-(3-アセトアミド-4-フルオロフェニル)-1,2,4-トリメチル-5-(2-オキソ-2-((1,1,1-トリフルオロプロパン-2-イル)アミノ)アセチル)-1H-ピロール-3-カルボキサミド
【化105】
実施例58を参照し、塩化メチルスルホニルの代わりに、塩化アセチルを用い、(S)-N-(3-アセトアミド-4-フルオロフェニル)-1,2,4-トリメチル-5-(2-オキソ-2-((1,1,1-トリフルオロプロパン-2-イル)アミノ)アセチル)-1H-ピロール-3-カルボキサミドを得た。MS(ESI-,[M-H]) m/z: 469.3.
【実施例60】
【0251】
(S)-N-(3-シアノ-4-フルオロフェニル)-2,4-ジメチル-1-(メチル-d3)-5-(2-オキソ-2-((1,1,1-トリフルオロプロパン-2-イル)アミノ)アセチル)-1H-ピロール-3-カルボキサミド
【化106】
【0252】
ステップA:
窒素保護下で、反応フラスコに、N,N-ジメチルカルボキサミド(150mL)、2,4-ジメチル-1H-ピロール-3-カルボン酸エチル(10.0g)、ヨウ化メチル-d(10.4g)を加え、氷浴下で水素ナトリウム(2.857g)をバッチで加えた後、室温に戻し、1.5時間反応させた。反応終了後、氷水500mLに徐々に注いでクエンチし、酢酸エチル(2×300mL)で抽出し、有機層を合わせ、飽和食塩水溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で蒸発させて溶媒を除去した。反応混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル:酢酸エチル=50:1)により分離して2,4-ジメチル-1-(メチル-d)-1H-ピロール-3-カルボン酸エチル(9.7g)を得た。
H-NMR(500MHz, DMSO-d6):δ 6.44(s, 1H)、 4.19(q, J = 7.0Hz, 2H)、 2.39(s, 3H)、 2.09(s, 3H)、 1.25(t, J = 7.0Hz, 3H). MS(ESI+,[M+H])m/z: 185.1.
【0253】
ステップB:
窒素保護下で、反応フラスコに、テトラヒドロフラン(100mL)、2,4-ジメチル-1-(メチル-d)-1H-ピロール-3-カルボン酸エチル(9.50g)、5-アミノ-2-フルオロベンゾニトリル(8.7g)を加え、氷浴下でビス(トリメチルシリル)アミノリチウム(21.5g、129mLテトラヒドロフラン溶液)を徐々に滴下し、滴下終了後、室温に戻し、4.0時間反応させた。反応終了後、氷水600mLに徐々に注いでクエンチし、濾過し、ろ過ケーキを石油エーテル(50mL)および酢酸エチル(50mL)の混合溶媒で16.0時間スラリー化し、濾過し、ろ過ケーキを真空下で乾燥してN-(3-シアノ-4-フルオロフェニル)-2,4-ジメチル-1-(メチル-d)-1H-ピロール-3-カルボキサミド(10.2g)を得た。
H-NMR(500MHz, DMSO-d):δ 9.65( s, 1H )、 8.18( t, J= 3.5Hz, 1H )、 7.93-7.96( m, 1H )、 7.48( t, J= 9.0Hz, 1H )、 6.49( s, 1H )、 2.29( s, 3H )、 2.10( s, 3H ). MS(ESI-,[M-H])m/z: 273.3 .
【0254】
ステップC:
(化合物IV)窒素保護、氷浴下で、反応フラスコに、酸化亜鉛(1.48g)、クロロエチルモノエチル(100g)を加え、5分間撹拌した後、N-(3-シアノ-4-フルオロフェニル)-2,4-ジメチル-1-(メチル-d)-1H-ピロール-3-カルボキサミド(10.0g)をバッチで加えた後、室温に戻し、3.0時間反応させた。反応終了後、氷水400mLに徐々に注いでクエンチし、ジクロロメタン(2×300mL)で抽出し、有機層を合わせ、飽和食塩水溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、吸引濾過し、ろ液を減圧下で回転蒸発させて溶媒を除去した。反応混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=100:1)により分離し、2-(4-((3-シアノ-4-フルオロフェニル)カルバモイル)-3,5-ジメチル-1-(メチル-d)-1H-ピロール-2-イル)-2-オキソ酢酸エチル(4.5g)を得た。
H-NMR(500MHz, DMSO-d):δ 10.37( s, 1H )、 8.21-8.20( m, 1H )、 7.93( s, 1H )、 7.53( t, J= 9.0Hz, 1H )、 4.35( d, J= 7.5Hz, 2H )、 2.36( s, 3H )、 2.19( s, 3H )、 1.32( t, J= 7.0Hz, 3H ). MS(ESI+,[M+Na])m/z: 397.2 .
【0255】
ステップD:
反応フラスコに、2-(4-((3-シアノ-4-フルオロフェニル)カルバモイル)-3,5-ジメチル-1-(メチル-d)-1H-ピロール-2-イル)-2-オキソ酢酸エチル(4.5g)、テトラヒドロフラン(35mL)を加え、氷浴下で水酸化リチウム一水和物(1.02g)の水(50mL)溶液を徐々に滴下した後、室温に戻し、0.2時間反応させた。反応液に水(40mL)を加え、ジクロロメタン(50mL)、分層し、有機層を捨て、濃塩酸で水層のpHを約4に調整し、濾過し、ろ過ケーキを真空で乾燥し、2-(4-((3-シアノ-4-フルオロフェニル)カルバモイル)-3,5-ジメチル-1-(メチル-d)-1H-ピロール-2-イル)-2-オキソ酢酸(3.8g)を得た。
H-NMR(500MHz, DMSO-d):δ 10.34( s, 1H )、 8.21-8.19( m, 1H )、 7.96-7.94( m, 1H )、 7.52( t, J= 9.0Hz, 1H )、 2.35( s, 3H )、 2.27( s, 3H ). MS(ESI+,[M+H])m/z: 347.1 .
【0256】
ステップE:
窒素保護および氷浴下で、反応フラスコに、N,N-ジメチルカルボキサミド(50mL)、2-(4-((3-シアノ-4-フルオロフェニル)カルバモイル)-3,5-ジメチル-1-(メチル-d)-1H-ピロール-2-イル)-2-オキソ酢酸(3.8g)、2-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N’,N’-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(5.4g)、(S)-1,1,1-トリフルオロプロパン-2-アミン塩酸塩(1.96g)を加え、2分間撹拌し、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(3.2g)を加えた後、室温に戻して4.0時間撹拌した。反応液に水(150mL)を加え、酢酸エチル(2×100mL)で抽出し、有機層を合わせ、飽和食塩水溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で蒸発させて溶媒を除去した。反応混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=20:1)により分離し、(S)-N-(3-シアノ-4-フルオロフェニル)-2,4-ジメチル-1-(メチル-d3)-5-(2-オキソ-2-((1,1,1-トリフルオロプロパン-2-イル)アミノ)アセチル)-1H-ピロール-3-カルボキサミド(3.95g)を得た。
H-NMR(500MHz, DMSO-d):δ 10.32( s, 1H )、 9.40( d, J= 9.0Hz, 1H )、 8.20( t, J= 3.0Hz, 1H )、 7.94( s, 1H)、 7.52( t, J= 9.5Hz, 1H )、 4.74-4.79( m, 1H )、 2.36( s, 3H )、 2.21( s, 3H )、 1.31( d, J= 7.0Hz, 3H ). MS(ESI,[M+H])m/z: 442.1.
【0257】
[実験例1] インビトロ活性研究
1.1 インビトロ細胞HBV DNA阻害活性
指数増殖期における状態が良好なHepG2.2.15またはHepAD38細胞をボトル1本で取り、PBS 5mLを加えて1回洗浄した後、トリプシン3mLを加えた。室温で5分間消化した後、2mLのトリプシンを廃棄し、細胞培養インキュベーターに入れて10分間消化し、細胞を時々取り出し、顕微鏡下で観察(細胞が単一の円形であるかどうか、細胞間に接着がなかったかどうか)を行った後、 完全培地10mLを加えて消化を停止した。単細胞懸濁液になるようにピペッティングした後、細胞懸濁液10μLを取り出してセルカウンターで細胞数を計数し、完全培地で希釈し、細胞密度を1×10個細胞/mLに調整した。次に、マルチチャンネルピペットを用いて細胞懸濁液を24ウェルプレートに1mL/ウェルで播種し(24ウェルプレートに対して予め50μg/mLコラーゲンI(Collagen I)溶液で被覆した)、恒温COインキュベーターに48時間インキュベートした。
【0258】
DMSOに溶解させた異なる化合物を、完全培地を用いて2倍勾配で希釈して合計10個の濃度にし、化合物のサンプルをローディングし、72時間ごとに化合物含有新鮮培地を交換し、細胞を化合物で6日間処理した。上清を吸い出した後、各ウェルに溶解液(10mM Tris-HCl、1mM EDTA、および1%NP-40)300μLを加え、室温で10分間放置して溶解した後、DNAを抽出し、リアルタイム蛍光定量PCR計で細胞内ウイルスキャプシド中のHBV DNAを測定し、Ct値から阻害率を算出し、EC50値は4パラメーター法で算出した。結果を表1および表2に示す。
【0259】
1.2 インビトロ細胞毒性
指数増殖期における状態が良好なHepG2.2.15またはHepAD38細胞をボトル1本で取り、PBS 5mLを加えて1回洗浄した後、トリプシン2mLを加えた。細胞インキュベーターに入れて消化を行い、時々取り出して顕微鏡下で観察し、細胞が脱落した直後に、1mLのトリプシンを廃棄し、残液のみを残し、37℃のインキュベーターに入れて8~15分間消化し、顕微鏡下に取り出して細胞を観察し(細胞が単一の円形であるかどうか、細胞間に接着がなかったかどうか)、MEM培地5mLを加えて細胞を再懸濁した。セルカウンターで細胞数を計数し、完全培地で希釈し、細胞密度を2×10個細胞/mLに調整した。マルチチャネルピペットを用いて96ウェルプレートに100μL/ウェルで接種し(96ウェルプレートに対して予め50μg/mLコラーゲンI(Collagen I)溶液で被覆した)、恒温COインキュベーターに置いて24時間インキュベートし、投薬処理し、化合物含有新鮮培地を3日間ごとに交換し、薬物を含まないDMSO濃度が0.5%である培地を対照ウェルに加え、また通常の培地での対照ウェルを設け、 投与処理6日間後、10μL/ウェルでCCK-8を加え、1~2時間後マイクロプレートリーダーにより450nmでの吸光値を検出し、阻害率を算出し、且つCC50を算出した。結果を表3に示す。
【0260】
表1および表2において、AはEC50≦10nMを表し、Bは10nM<EC50≦50nMを表し、Cは50nM<EC50≦100nMを表す。
【0261】
表1 HepAD38細胞における抗HBV活性の実験結果
【表1】
【0262】
表2 HepG2.2.2.15細胞における抗HBV活性の実験結果
【表2】
【0263】
【表3】
【0264】
1.3 CYP450酵素誘導研究
500μLの最終インキュベーション系には、肝ミクロソーム(タンパク質濃度:0.2mg/mL)50μL、混合CYP450特異的基質(CYP1A2、CYP2B6、CYP2C9、CYP2C19、CYP2D6、およびCYP3A4)1μL、PBSバッファー(PH7.4)398μL、特異的陽性阻害剤(陽性対照群)1μLまたは被験化合物(アセトニトリルで調製)1μL、およびNADPHMgCl 50μLが含まれていた。各CYP450サブタイプ(亜型)に対して、それぞれ0.5mLの重複したインキュベーション系を作成した。各チューブに予め基質と酵素と均一に混合された溶液(総容量450μL)を配合してそれぞれ37℃で5分間プレインキュベートした後、NADPHMgClの混合溶液50μLを加えて反応させ、30分間で反応液50μLを取り出し、内部標準含有氷アセトニトリル300μLで反応を停止した。また、NADPHを加えずに、2つのブランク対照群を500μLずつ平行して作製して陰性対照群とした。
【0265】
サンプル前処理: インキュベートしたサンプル50μLに、内部標準含有アセトニトリル300μLを加えて沈殿させ、5分間ボルテックスした後、サンプルを10分間遠心分離(12,000rpm、4℃)した。上清75μLをピペットで吸引して取り、超純水75μLで希釈して均一に混合し、得られた溶液1μLを検体として注入し分析した。結果を表4に示す。
【0266】
【表4】
【0267】
1.4 血漿タンパク質結合試験
血漿サンプルの調製: 対応する種(マウス、ラット、イヌ、サルおよびヒト)のブランク血漿495μLをそれぞれ採取し、対応する被験化合物溶液または陽性対照5μLを加え、化合物の血漿薬物濃度がそれぞれ1μM、10μM(アセトニトリルで調製)となるように血漿サンプル溶液を得た。
【0268】
よく前処理された透析膜をハイスループット平衡透析装置に入れ、それぞれ100μLの血漿サンプル溶液とPBSバッファー溶液を吸引して取り、透析膜の両側(サンプル側とバッファー側)に加え(n=3)、平衡装置をフィルムで密封した後、37℃で一晩インキュベートし(100 rpm)、透析平衡に達した後、それぞれサンプル側とバッファー側からサンプル50μLを吸引して取り、内部標準含有氷アセトニトリルで反応を停止させた。
【0269】
サンプル前処理: 血漿側のサンプル50μLに、内部標準含有アセトニトリル450μLを加えて沈殿させ、5分間ボルテックスした後、サンプルを10分間遠心分離(12,000rpm、4℃)した。上清75μLをピペットで吸引して取り、超純水75μLで希釈して均一に混合し、得られた溶液1μLを検体として注入し分析した。PBS側のサンプル50μL、内部標準含有氷アセトニトリル250μLを加えてを沈殿させ、5分間ボルテックスした後、サンプルを10分間遠心分離(12,000rpm、4℃)した。上清75μLをピペットで吸引して取り、超純水75μLで希釈して均一に混合し、得られた溶液2μLを検体として注入し分析した。結果を表5に示す。
【0270】
【表5】
【0271】
[実験例2] インビトロ肝ミクロソームの安定性
最終インキュベーション系300μLには、肝ミクロソーム(タンパク質濃度:0.15mg/mL)30μL、NADPH+MgCl 30μL、基質(アセトニトリルで調製)3μL、およびPBSバッファー237μLが含まれていた。各種に対して、それぞれ0.3mLの重複したインキュベーション系を作成した。各チューブに予め基質と酵素と均一に混合された溶液(総容量270μL)を配合してそれぞれ37℃で5分間プレインキュベートした後、NADPHMgClの混合溶液30μLを加えて反応させ、それぞれ0、10、30、60分間で反応液50μLを取り出し、内部標準含有氷アセトニトリル300μLで反応を停止した。
【0272】
サンプル前処理: インキュベートしたサンプル50μLに、内部標準ジアゼパム含有アセトニトリル300μLを加えて沈殿させ、5分間ボルテックスした後、サンプルを10分間遠心分離(12,000rpm、4℃)した。上清75μLを96ウェルプレートに吸引して取り出し、超純水75μLで希釈して均一に混合し、0.5μLを検体として注入してLC-MS/MS分析を行った。結果を次の表6-1、6-2、6-3に示す。
【0273】
表6-1 インビトロヒト肝ミクロソームの安定性
【表6-1】
【0274】

表6-2 インビトロラット肝ミクロソームの安定性
【表6-2】
【0275】

表6-3 インビトロマウス肝ミクロソームの安定性
【表6-3】
【0276】
[実験例3] pH7.4のPBSバッファーへの溶解度
最終系1,000μLには、pH7.4のPBS緩衝液990μL、被験化合物(アセトニトリルで調製)10μLが含まれていた。25℃で16時間静置した後、10分間遠心分離(12,000rpm、室温)し、上清20μLを取り出し、内部標準(ジアゼパム20ng/mL)含有アセトニトリル400μLで反応を停止した。上清30μLをピペットで吸引して取り出し、50%アセトニトリル水溶液150μLを加えて希釈し、均一に混合し、得られた溶液0.5μLを検体として注入し分析した。結果を表7に示す。
【0277】
【表7】
【0278】
[実験例4] インビボ動物薬効
4.1 AAVマウスモデルによる抗ウイルス効果の評価
6~8週齢の雄C57BL/6マウスを取り、投与量1×1011vgでrAAV8-1.3HBVウイルス(adrサブタイプ)を、C57BL/6マウスに尾静脈注射した。ウイルス注射後2週目、4週目にマウスの眼窩から採血し、血清を分離し、血清中のHBeAgとHBsAgの発現レベル、およびHBV DNAコピー数を検出し、モデル構築の成否について評価した。血清学的HBeAg、HBsAg、およびHBV DNAの定量的検出の結果と組み合わせると、選択したマウスのそれぞれのHBV DNA発現レベルは1×10 IU/mLを超え、HBeAg発現レベルは1×10 NCU/mLを超え、HBsAg発現レベルは1×10 ng/mLを超えた。マウスをブランク対照群、溶媒対照群、被験物質群として群分けた。各群のマウスには、1日1回連続的に2~3週間胃内投与された。実験中、1週間おきに眼窩から採血し、血清を分離し、蛍光定量PCR法によりDNA含有量を検出した。
【0279】
表8 血清中のHBV DNAの低下レベル(log10)(24日間投与、投与量30mpk)
【表8】
【0280】
4.2 HDIマウスモデルによる抗ウイルス効果の評価
6~8週齢の雄C57BL/6マウスを取り、精製した組換えプラスミドpHBV1.3(10μg)をPBSに溶解し、各マウスに対してそれぞれの体重の約10%である体積量で3~8秒以内に尾静脈注射した。プラスミド注射後24時間で、マウスの眼窩から採血し、血清HBV DNAを検出し、血清DNAの均一なモデルマウスを選択し、ブランク対照群、溶媒対照群、および被験物質群として分けた。各群のマウスには、投与量30mg/kgで1日1回連続的に6日間胃内投与された。マウス血清を、それぞれ注射後の1日、3日、5日、7日に採取し、7日目にマウスを犠牲にさせて肝臓組織サンプルを採取し、蛍光定量PCR法によりマウス血清と肝臓中のHBV DNAコピー数を検出した。結果を表9に示す。
【0281】
【表9】
【0282】
[実験例5] インビボ薬物動態学
5.1 マウスインビボ薬物動態学的(PK)研究
体重18~20gのICRマウスを用い、3日~5日間適応性飼育を行った後、群ごとに3匹で無作為に群分け、それぞれ一連の化合物を投与量30mg/kgで胃内投与した。
被験動物(ICRマウス)には、投与前12時間から絶食させ、投与後4時間から給餌し、実験前後も実験中も自由に水を飲んだ。
【0283】
胃内投与後、眼窩から血液0.1mL程度を採取し、EDTA-K2で抗凝固した後、30分間以内に4℃、4,000rpmで10分間遠心分離して血漿を分離した。すべての血漿を採取した直後に、-20℃で保存して測定用に用意した。
【0284】
20μLの被験血漿サンプルと検量線サンプルをピペットで吸引して取り、内部標準(ジアゼパム:20mg/mL)含有アセトニトリル溶液200μLを加え、得られた混合物を振動させて5分間均一に混合し、その後12,000rpmで10分間遠心分離し、上清75μLを取り、超純水75μLで希釈し、均一に混合し、得られた溶液1μLをピペットで吸引し取ってLC/MS/MS測定に用いた。結果を表10および表11に示す。
【0285】
【表10】
注:採血時点は0.25時間、3時間、8時間である。
【0286】
【表11】
注:採血時点は0.25時間、1時間、6時間である。
【0287】
5.2 ラットインビボ薬物動態学的(PK)研究
体重180~220gのSDラットを用い、3日~5日間適応性飼育を行った後、群ごとに3匹で無作為に群分け、それぞれ一連の化合物を投与量20mg/kgで胃内投与した。
被験動物(SDラット)には、投与前12時間から絶食させ、投与後4時間から給餌し、実験前後も実験中も自由に水を飲んだ。
【0288】
投与後、0分、15分、30分、1時間、2時間、4時間、6時間、8時間、10時間、24時間、30時間、48時間の時点で眼窩から約0.2mLの血液を採取し、EDTA-K2で抗凝固した後、30分間以内に4℃、4,000rpmで10分間遠心分離して血漿を分離した。すべての血漿を採取した直後に、-20℃で保存して測定用に用意した。
【0289】
50μLの被験血漿サンプルと検量線サンプルをピペットで吸引して取り、内部標準(ジアゼパム:20mg/mL)含有アセトニトリル溶液500μLを加え、得られた混合物を振動させて5分間均一に混合し、その後12,000rpmで10分間遠心分離し、上清75μLを取り、超純水75μLで希釈し、均一に混合し、得られた溶液1μLをピペットで吸引し取ってLC/MS/MS測定に用いた。結果を表12に示す。
【0290】
【表12】
NAは検出されないことを意味する
【0291】
5.3 ビーグル犬インビボ薬物動態学的(PK)研究
体重9~11kgのビーグル犬を用い、群ごとに3匹で無作為に2つの群に分け、それぞれ化合物12を投与量5mg/kgで胃内投与した。
被験動物(ビーグル犬)には、投与前12時間から絶食させ、投与後4時間から給餌し、実験前後も実験中も自由に水を飲んだ。
【0292】
胃内投与後、0分、15分、30分、1時間、2時間、4時間、6時間、8時間、10時間、24時間、48時間、72時間の時点で、EDTA-K2抗凝固真空採血管内に、左前肢静脈から全血0.5mL程度を採取し、30分間以内に4℃、4,000rpmで10分間遠心分離して血漿を分離した。すべての血漿を採取した直後に、-20℃で保存して測定用に用意した。すべての血漿を採取した直後に、-20℃で保存して測定用に用意した。
【0293】
50μLの被験血漿サンプルと検量線サンプルをピペットで吸引して取り、内部標準(ジアゼパム:20mg/mL)含有アセトニトリル溶液500μLを加え、得られた混合物を振動させて5分間均一に混合し、その後12,000rpmで10分間遠心分離し、上清75μLを取り、超純水75μLで希釈し、均一に混合し、得られた溶液1μLをピペットで吸引し取ってLC/MS/MS測定に用いた。結果を表13に示す。
【0294】
【表13】