(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-09
(45)【発行日】2024-02-20
(54)【発明の名称】貯蔵システムおよび方法
(51)【国際特許分類】
B65G 1/04 20060101AFI20240213BHJP
B65G 1/00 20060101ALI20240213BHJP
【FI】
B65G1/04 517
B65G1/00 521A
B65G1/00 521B
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2021106615
(22)【出願日】2021-06-28
(62)【分割の表示】P 2017554368の分割
【原出願日】2016-04-15
【審査請求日】2021-07-01
(32)【優先日】2015-04-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(32)【優先日】2015-08-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(32)【優先日】2015-10-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(32)【優先日】2016-02-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(32)【優先日】2015-10-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(32)【優先日】2015-10-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(32)【優先日】2015-10-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(32)【優先日】2015-10-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(32)【優先日】2015-10-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(32)【優先日】2016-02-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(73)【特許権者】
【識別番号】515134368
【氏名又は名称】オカド・イノベーション・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100103034
【氏名又は名称】野河 信久
(74)【代理人】
【識別番号】100179062
【氏名又は名称】井上 正
(74)【代理人】
【識別番号】100199565
【氏名又は名称】飯野 茂
(74)【代理人】
【識別番号】100153051
【氏名又は名称】河野 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100162570
【氏名又は名称】金子 早苗
(72)【発明者】
【氏名】ポール・クラーク
(72)【発明者】
【氏名】ラース・スバーカー・トゥーレ・リンボ
(72)【発明者】
【氏名】アンドリュウ・ジョン・イングラム-テッド
(72)【発明者】
【氏名】パウエル・カロリンクザク
【審査官】寺川 ゆりか
(56)【参考文献】
【文献】特開2010-184715(JP,A)
【文献】特開2007-261736(JP,A)
【文献】実開昭50-078094(JP,U)
【文献】特表2011-502912(JP,A)
【文献】特開2010-108714(JP,A)
【文献】国際公開第2015/019055(WO,A1)
【文献】国際公開第2013/027761(WO,A1)
【文献】特開2008-204419(JP,A)
【文献】特開2005-306443(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65G 1/04
B65G 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の平行なレール又は軌道(22)の第1の組(22a)と、複数の格子状空間を備えている格子パターンを形成するよう実質的に水平な平面内で第1の組に対し横切るよう延出している複数の平行なレール又は軌道(22)の第2の組(22b)と、
軌道と共にフレームワーク(14)を規定している支柱部材の組と、
フレームワーク(14)内でレール(22)の下に配置されていて、複数のスタック(12)に配置されている複数の貯蔵コンテナ(10)と、各スタック(12)は、格子状空間の下に配置され、前記スタック(12)の位置は前記格子状空間によって規定され、 格子レール、または軌道(22)上に配置され、前記レール上で前記スタックの上方を横方向に移動するよう構成されている少なくとも1つの荷役取扱装置(30)と、前記荷役取扱装置は、1つ又はそれ以上のコンテナ、即ちその一部、をスタックから持ち上げるよう構成されているリフト装置を備え、
を備えていて、
前記フレームワーク(14)の支柱部材(16)が、前記フレームワーク(14)内からシステムの環境の制御を可能にする、前記コンテナ(10)に対するサービス(service)を提供するための少なくとも1つのサービス手段を保持し、
前記少なくとも1つのサービス手段は、前記支柱部材から個々の貯蔵コンテナへと向かい、前記少なくとも1つのサービス手段は、前記コンテナの表面上の連結器と協働して、物理的な又は非接触手段で連結が可能であり、前記コンテナが前記フレームワーク内でスタック中にある時に接続状態になるように構成された、連結器(17)を備える、貯蔵システム。
【請求項2】
少なくとも1つのサービス手段が、流体供給手段を備えている、請求項1に記載の貯蔵システム。
【請求項3】
フレームが、流体を個別のコンテナ(10)へと経路を決めるように配置されたパイプをさらに備えている、請求項2に記載の貯蔵システム。
【請求項4】
供給される前記流体は、水、N2またはCO2である、請求項3に記載の貯蔵システム。
【請求項5】
前記流体は、火事又は前記複数のコンテナ中に配置されている作物への供給の場合に散布可能なスプリンクラーシステムに供給される、請求項2に記載の貯蔵システム。
【請求項6】
流体は、前記スタック(12)または個別のコンテナの近傍で大気中に解放可能である、請求項2に記載の貯蔵システム。
【請求項7】
流体は、連結器(17)を介して前記システムの台座から上に向かい経路が決められている、請求項2に記載の貯蔵システム。
【請求項8】
フレームワーク(14)内のガスセンサをさらに備える、請求項1から7のうちのいずれか一項に記載の貯蔵システム。
【請求項9】
複数のサービスは、フレームによって経路が決められ、通信手段、信号手段、または照明手段のうちの1つ以上である、請求項1に記載の貯蔵システム。
【請求項10】
前記少なくとも1つのサービス手段は、照明手段(60)を提供し、前記照明手段は、前記フレームワーク(14)上に配置されている、請求項1に記載の貯蔵システム。
【請求項11】
前記フレームワーク(14)は、副区域へ仕切られる、請求項1に記載の貯蔵システム。
【請求項12】
トレイ状基部、および前記スタック(12)中の上のコンテナ(10)を支持する荷重支持縁を備える、請求項1から11のうちのいずれか一項に記載の貯蔵システムにおける使用のためのコンテナ。
【請求項13】
前記コンテナの側部は実質的に透明である、または、前記コンテナは側壁がない、請求項12に記載の貯蔵システムにおける使用のためのコンテナ。
【請求項14】
フレームワーク電力供給に連結するための少なくとも1つの電気連結手段を備える、請求項12に記載の貯蔵システムにおける使用のためのコンテナ。
【請求項15】
前記電気連結手段は、前記フレームワーク(14)上に配置されている対応する導電パッドと協働するための前記コンテナの協働表面上に配置されている導電パッドを備える、請求項14に記載の貯蔵システムにおける使用のためのコンテナ。
【請求項16】
前記コンテナを前記フレームワークに対し連結するように延びる入れ子状連結物からなる連結器を備える、請求項12に記載の貯蔵システムにおける使用のためのコンテナ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は貯蔵システムに関する。より詳細には、排他的にではないが、それは積み重ねられている(stack)貯蔵容器(storage bin)を有している貯蔵システムに関しており、スタックは格子構造により配置されている。
【0002】
この出願は、2015年4月15日に出願された英国特許出願第1506365.4号,2015年8月13日に出願された英国特許出願第1514428.0号,2015年10月13日に出願された英国特許出願第1518089.6号,2016年2月9日に出願された英国特許出願第1602332.7号,2015年10月13日に出願された英国特許出願第1518091.2号,2015年10月13日に出願された英国特許出願第1518094.6号,2015年10月13日に出願された英国特許出願第1518111.8号,2015年10月13日に出願された英国特許出願第1518115.9号,2015年10月13日に出願された英国特許出願第1518117.5号,そして2016年2月25日に出願された英国特許出願第1603328.4号からの優先権を主張し、全てのこれらの出願の内容は引用によりここに組み込まれる。
【0003】
いくつかの商業的および工業的な活動は、多数の異なった製品の貯蔵および回収が可能なシステムを要求する。複数製品ラインにおける部材の貯蔵および回収のためのシステムの1つの知られているタイプは、互いの上の複数のスタック(stack)中に貯蔵容器又はコンテナを配置することを含んでおり、複数のスタックは列に配置されている。貯蔵容器又はコンテナには荷役取扱装置により上からアクセスされ、列間の通路のための必要性を取り除き、所定の空間中により多くのコンテナが貯蔵されることを許容している。
【0004】
複数の列に積み重ねられているコンテナの取り扱い方法は、10個1組(decade)が良く知られている。幾つかのこのようなシステムにおいては、例えばBertelに対する米国特許2,701,065号明細書中に記載されているように、このようなコンテナを貯蔵することに関する貯蔵容量を減少させるが、しかし依然として、もし望まれるならば特定のコンテナに対するアクセスを提供するために、複数の列に配置されたコンテナの独立した複数のスタックを備える。所定のコンテナへのアクセスは、コンテナのスタックおよび複数のスタックからの所定のコンテナの取り出しのために使用されることができる比較的複雑な巻き上げ機構を提供することにより可能にされている。このようなシステムのコストは、しかしながら、多くの状況において実際的でなく、そしてそれらは大きな船積コンテナの貯蔵および取扱いのために主に商品化されている。
【0005】
コンテナの独立したスタックを使用し、そして特定のコンテナを回収し貯蔵するための機構を提供するという概念はさらに、例えばCimcorpに対するヨーロッパ特許第0767113B号中に記載されている如く発展されている。ヨーロッパ特許第0767113B号は、コンテナのスタックの周囲で下降されているとともにスタック中の如何なる高さでもコンテナを掴むことができるよう構成されている長方形状筒の形をしたロボット荷役取扱具(robotic load handler)を使用して、複数の積み重ねられているコンテナを移動させるための機構を開示している。この方法においては、幾つかのコンテナが1つのスタックから一度に持ち上げられることができる。移動可能な筒は、幾つかのコンテナを1つのスタックの一番上からもう1つのスタックの一番上へと移動させるために、又はコンテナを1つのスタックから外部位置へとおよびその逆へと移動させるために、使用されることができる。このようなシステムは、単一のスタック中の複数のコンテナの全てが同じ製品を格納している(単一製品スタック(single-product stack)として知られている)場合に特に役立つことができる。
【0006】
ヨーロッパ特許第0767113B号中に記載されているシステムにおいては、筒の高さがコンテナの最も大きなスタックの高さと少なくとも同様に高くなければならず、その結果としてコンテナの最も高いスタックが単一の操作で引き出されることができる。したがって、倉庫のような囲まれた空間において使用された時、スタックの最大高さが荷役取扱装置の筒を収容するための必要性により制限されている。
【0007】
引用されることによりその内容がここに組み込まれるヨーロッパ特許第1037828B1号(オーストリア)は、コンテナの複数のスタックがフレーム構造内に配置されているシステムを記載している。このタイプのシステムは、添付図面の
図1~4中に概略的に図示されている。ロボット荷役取扱装置は、スタックの最上表面上の軌道のシステム上でスタックの周囲を制御可能に移動されることができる。
【0008】
ロボット荷役取扱装置の他の形は、例えば、引用されることによりその内容がここに組み込まれるノルウエー特許第317366号中にさらに記載されている。
図3(a)
は、本発明で用いられる荷役取扱装置の概略的な斜視図であり、そして
図3(b)、(c)は
荷役取扱装置の内部を示すために切断されている状態の概略的な斜視図である。
【0009】
荷役取扱装置のさらなる発展は、Ocado Innovation Limitedの英国特許出願第1314313.6号中に記載されていて、そこでは個々のロボット荷役取扱装置が1つの格子状空間のみを覆っていて、このことにより荷役取扱装置のより高い密度および所定の寸法のシステムのより高い仕事量を許容している。しかしながら、荷役取扱装置の如何なる適切な形態も使用されて得る。
【0010】
このような公知の貯蔵システムにおいては、多数の容器が密集して積み重ねられている。容器の内容物(contents)は劣化する可能性があり、照明,加熱,又は冷却を要求する可能性があり、又は知られているシステムにより現在提供されていない監視又は制御の幾つかの形態を必要とする可能性がある。
【発明の概要】
【0011】
本発明によれば、複数の平行なレール又は軌道の第1の組および複数の格子状空間を備えている格子パターンを形成するよう実質的に水平な平面内で第1の組に対し横切るよう延出している複数の平行なレール又は軌道の第2の組と;軌道と共にフレームワークを規定している支柱部材の組と;フレームワーク内でレールの近傍に配置されていて、複数のスタックに配置されている複数の貯蔵コンテナと;そして、格子上に配置されていて、レール上で複数のスタックの上方を横方向に移動するよう構成されていて、1つ又はそれ以上のコンテナ、即ちその一部、をスタックから持ち上げるよう構成されているリフト装置を備えている少なくとも1つの荷役取扱装置と、を備えていて、フレームワークがフレームワーク内からシステムの相互作用,制御,そして監視を可能にするサービス(service)を貯蔵システムへ提供するためのサービス手段を備えている。
【0012】
本発明によれば、フレームワーク内にセンサ手段およびデータ記録(data logging)および記憶手段を提供するステップ、中央データ記録装置に対し記録された(logged)データと通信するための通信(communication)手段を提供するステップ、そして、受信したデータを監視するステップを備えている貯蔵システムを状況監視する方法がさらに提供されている。
【0013】
好ましくは、本発明の1つの形態によれば、フレームワークの支柱部材はフレーム構造を通した電力,水供給,データ通信手段,照明手段,そして検知(センシング)手段のようなサービス(service)を保持している。
【0014】
本発明の更なる概念によれば、サービスは支柱部材から個別の容器へと向かってよく、例えば水が支柱部材から容器へと噴霧されて良い。
【0015】
本発明のさらにもう1つの概念によれば、支柱部材はフレーム構造内の火,煙,熱,又はガスを検知する検知手段を保持して良い。
【0016】
本発明のさらなる概念によれば、支柱部材は電力供給ケーブル又は光ファイバーのような通信ケーブルを備えて良い。
【0017】
このように、貯蔵システム内に要求されている又は個々の容器に設けられているサービスに依存して、中央処理システムに中継される容器の内容物に関係しているデータのために貯蔵システムの状況が制御されるか又は監視されるかされて良い。さらには、コンテナ又は容器内のサービスおよび状態は、フレームシステムの支柱部材を介し供給された制御又は監視手段を介し例えば温度,湿度,照明又は他のパラメータ、を制御され得る。制御機能は、容器内の局所(local)制御システムによるか又は支柱部材を介し容器内のアクチュエータ(actuator)に対し信号を送る中央システムによるかの何れかで提供され得る。送られたデータは容器の状態,容器の内容物に関する情報を提供でき、又は所定の支柱部材の近傍における貯蔵システムの状態に関する情報を提供できる。さらに、このようにして、複数の容器が容器の特別な内容物により要求された時に加熱され又は冷却されて良い。
【0018】
このようにして、本発明は従来技術の問題を克服し、大型コンテナの取扱い貯蔵システム(handling storage systems)の信頼性を高め、全体コストを低減するシステムおよび方法を提供する。
【0019】
ここで、添付の概略図を参照して本発明を説明する。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】
図1は、貯蔵システムにおいてコンテナの複数のスタックを格納するためのフレーム構造の概略的な斜視図である。
【
図2】
図2は、
図1のフレーム構造の一部の概略的な平面図である。
【
図3a】
図3(a)は、
図1および2のフレーム構造とともに使用されるロボット荷役取扱装置の1つの形
態の概略的な斜視図である。
【
図3b】
図3(b)は
、ロボット積荷取扱装置の
内部を示すために切断されている状態の概略的な斜視図である。
【
図3c】
図3(c)は
、ロボット積荷取扱装置の内部を示すために切断されている状態の概略的な斜視図である。
【
図4】
図4は、
図1および2のフレーム構造上に設置された、
図3(a),3(b),そして3(c)中に示されているタイプの複数の荷役取扱装置を、本発明の1つの形態に従ったロボットサービス装置(robotic service device)と共に、備えている、公知の貯蔵システムの概略的な斜視図である。
【
図5a】
図5aは、支柱部材上に設置された格子システムを備えている、本発明の1つの概念に従った
図1のフレーム構造の概略的な斜視図である。
【
図5b】
図5bは、本発明の1つの形態に従っている、連結器,ケーブル,照明手段,そして配管を示している
図5bの構造の拡大された概略的な図である。
【
図6】
図6は、
図5aおよび5bのフレームワークおよび格子構造と互換可能なコンテナ10´の1つの別の形態であり、コンテナはトレイ状基部および透明側壁である又は本発明のもう1つの概念に従えば側壁が無い荷重支持縁を備えている。
【
図7】
図7は、貯蔵システムの台座から格子へとサービスを支持している支柱部材を示している、本発明の1つの概念に従っている
図5のフレーム構造の概略図であり、
図6の多数のコンテナは格子の近傍でフレームワーク14内に配置されている。
【
図8】
図8は、本発明のさらなる概念に従っている
図5a,5b,そして7のフレーム構造の概略図であり、さらにもう1つの別の形態のコンテナがフレームワーク内に配置されていて、この別の形態のコンテナはさらに連結手段およびコンテナを介して経路を決めている他のサービスを備えている。
【
図9】
図9は、コンテナ内の照明手段および流体供給手段に加え、連結手段をさらに詳細に示している、フレームワーク構造の外側の
図8の代わりの形態のコンテナを示している。
【
図10】
図10は、
図9のコンテナの連結器と協働するよう位置づけされている連結器を示している、
図8のフレームワーク構造の拡大図を示している。
【
図11】
図11は、接触している連結器の2つ協働表面を示している、
図10のフレームワーク内の初期位置における
図9のコンテナの拡大された概略的な斜視図を示している。
【発明を実施するための形態】
【0021】
実際には、
図1および
図2に示すように、容器(bin)10として知られている積み重ね可能なコンテナは、スタック12を形成するために互いに積み重ねられている。スタック12は、倉庫または製造現場(manufacturing environment)においてフレームワーク構造14内に配置される。
図1は、フレーム構造14の概略的な斜視図であり、
図2は、フレーム構造14内に配置された容器10の単一スタック12を示す上面図である。各容器10は、典型的には複数の生産物アイテム(示されていない)を保持し、容器10内の生産物アイテムは同一であってもよいし、用途に応じて異なる生産物タイプであってもよい。
【0022】
フレーム構造14は、実質的に水平な部材18,20を支持する複数の支柱部材16を備える。実質的に平行で実質的に水平な部材18の第1の組が、支柱部材16により支持されている複数の水平格子構造を形成するよう、実質的に平行で実質的に水平な部材20の第2の組に対し垂直に配置されている。部材16,18,20は典型的には金属から製造されている。容器10はフレーム構造14の部材16,18,20間に積み重ねられていて、その結果としてフレーム構造14は容器10のスタック12の水平な動きを防止しているとともに容器10の垂直な動きを案内する。
【0023】
フレーム構造14の上平面は、スタック12の上面を横切る格子パターンに配置されているレール22を含む。
図3および4をさらに参照すると、レール22は複数のロボット荷役取扱装置30を支持している。平行なレール22の第1の組22aはフレーム構造14の上面を横切る第1方向(X)における荷役取扱装置30の動きを案内し、そして、第1の組22aに対し直交して配置されている平行なレール22の第2の組22bは第1方向に対し直交している第2方向(Y)における荷役取扱装置30の動きを案内する。このようにして、レール22はX-Y平面内で二次元の荷役取扱装置30の動きを許容するので、荷役取扱装置30は何れのスタック12の上の位置へも動くことができる。
【0024】
個々の荷役取扱装置30は、スタック12の上方で、フレーム構造14のレール22上をXおよびY方向に走行するよう構成されている車両32を備える。車両32の前部の1対の車輪34および車両32の後部の1対の車輪34から成る第1の組の車輪34は、レール22の第1の組22aの2つの隣接したレールと係合するよう配置されている。同様に、車両32の個々の側部の1対の車輪36から成る第2の組の車輪36は、レール22の第2の組22bの2つの隣接したレールと係合するよう配置されている。車輪34,36の個々の組は持ち上げられおよび下降されることができ、その結果として第1の組の車輪34又は第2の組の車輪36の何れかがいつでも対応するレール22a,22bの組と係合されている。
【0025】
第1の組の車輪34がレールの第1の組22aと係合されているとともに第2の組の車輪36がレール22から明らかに持ち上げられている時、車輪34は、荷役取扱装置30をX方向に動かすよう、車両32中に格納されている駆動機構(示されていない)により駆動されることができる。荷役取扱装置30をY方向に動かすためには、第1の組の車輪34がレール22から明らかに持ち上げられているとともに第2の組の車輪36が下降されてレールの第2の組22bと係合される。駆動機構は次に、Y方向への移動を達成するために第2の組の車輪36を駆動するよう使用されることができる。
【0026】
このようにして、1つ又はそれ以上のロボット荷役取扱装置30が、中央ピッキングシステム(示されていない)の制御の下にフレーム構造14上でスタック12の上面の周囲を移動することができる。個々のロボット荷役取扱装置30には、所望の製品にアクセスするために、1つ又はそれ以上の容器又はコンテナをスタック12から持ち上げるための手段が設けられている。このようにして、いつでも格子およびスタック中の多数の位置から多数の製品にアクセスすることができる。
【0027】
もし所望のコンテナ10がスタック12の一番上に無く、もし個々の荷役取扱装置が単一のコンテナ10のみを運ぶことができるのであれば、その時には多数の荷役取扱装置が目標のコンテナ10にアクセスするために協力する必要があることが理解される。
【0028】
図4は、上に記載された如き典型的な貯蔵システムを示しており、このシステムはコンテナ10をスタック12から回収しそしてスタック12へと移動させるよう協力するためにスタック12の上で活動する複数の荷役取扱装置30を有している。目標のコンテナ10の追及においてスタック12から取り除かれた不必要なコンテナ10は空の位置でスタック12へと置き戻される。
【0029】
図1および
図4は、貯蔵システム内の複数のスタック12内の複数の容器10を示す。如何なる所定の貯蔵システムにおいても多数の容器10があって、そして多くの異なった物品がスタック中に貯蔵されて良く、個々の容器が単一のスタック12内に異なった物品を格納又は同じスタック内に同じ物品を格納又は個々のコンテナ10中に多数の在庫品を格納して良いことが理解される。上述したシステムがオンラインショッピングe-カマースソリューション(online shopping e-commerce solution)において雑貨を貯蔵しそして回収することは考えられている一方で、他の使用が考えられ、そして小包および手紙の如き他の物品がコンテナ10中に貯蔵されて良いことが理解される。
【0030】
図5aおよび5bは、初期位置の容器10無しの貯蔵システムのフレーム構造を示している。支柱部材16およびフレームワーク14は、輪郭断面を有している押し出し成形された金属梁を備える。金属梁はアルミニウム合金から形成されている。しかしながら、システムの意図された使用のために適切な構造特性を有している如何なる他の適切な材料も、格子14および支柱部材16を形成するために使用されて良い。例えば、格子14および支柱部材16は、格子価値工学(grid value engineering)のために鋼,木材,そして種々のプラスチックから形成されて良い。
【0031】
図6中に示されているように、
図5aおよび5bのフレームワークおよび格子構造と互換可能なコンテナ10’の1つの別の形態は、トレイ状基部および構造および透明側壁である又は本発明のもう1つの概念に従えば側壁が無い荷重支持縁を備えている。フレームワーク14の支柱部材16が例えば、フレームワーク14上に配置又は位置付けされている照明手段60に供給するための電力を送る状況においては、もしもコンテナ10が不透明な材料から形成されているのであれば、光はコンテナの構造を貫通しない。好ましくは、如何なるコンテナもスタック中の上のコンテナを支持することが可能である限り、その時にはコンテナに対し全ての側壁を備えている要求がなく、そして基部92およびスタック12中の上のコンテナのための構造支持部材として働いている縁94を有しているトレイ状構造である。
【0032】
図7は、貯蔵システム周りの、
図5aおよび5bのフレーム構造,支柱部材16,梁の輪郭内に経路を決めているサービスを示している。このようなサービスは、電力,センサシステム,システム制御手段,又は貯蔵システムのフレームワーク内で要求されて得る如何なる他のサービスを備えても良い。
図7中に示されている如く、貯蔵システムの周りに供給されているサービスの1つの特別な例は、流体供給手段19の経路決めである。流体供給手段から供給された流体は、火事又はコンテナ内に配置されている作物への水やりの場合にスプリクラーシステムの方法により散布される水であって良い。或いは、流体供給19システムは、温室適用において使用される如きCO
2又は火抑制材として使用されたN
2の如き気体を備えて良い。
【0033】
フレームワーク14の回りに供給される流体は、連結器17を介しシステムの台座から上に向かい経路が決められている。連結器17は、通信手段,信号,流体,光,又はシステムのフレームワーク14中で要求されて良い如何なる他のサービスの如き多様なユーティリティ(utility)又はサービスを支持又は移動する経路を決めることができるよう適用されている。
【0034】
使用において、荷役取扱装置30はフレームワーク構造14の格子部分の上で動作する。荷役取扱装置はコンテナ10の複数のスタック12の上方で横方向に動く。フレームワーク構造14の支柱部材16は、スタック12の上方に荷役取扱装置を支持している。
【0035】
このように密度が高く詰められた大きな貯蔵システムの自動化されている性質により、構造の完全性(integrity)および整合性(alignment)の視覚による点検は、システムの使用中は不可能である。この構造を視覚により点検するためには、荷役取扱装置は運転が停止され、そして物理的検査が行われる。この操作に含まれる中断時間は非常にコストがかかる。
【0036】
本発明のさらなる概念においては、支柱部材16および実際には実質的に水平な格子システムの下面がセンサ手段を支持するために使用されて良く、その出力はその構造上又はサービスを提供している近傍の容器中に設けられているデータロガー(data logger)により記録されて良く、又は情報およびデータは無線通信を介し又は一方でフレームワーク構造14を介した経路が決められている光ケーブルのような他のデータ搬送手段を介し中央データ記録システム(data logging system)へと搬送されて良い。
【0037】
このようなセンサ手段はレーザ監視装置を備えて良く、レーザビームはフレームワークの一部分に対し照射され、反射ビームの形状が、構造の変化の表れ、またはフレームワークの整合性(alignment)の問題のために監視される。フレームワーク14に対する電気連結、例えばフレームワーク構造内の割れ目成長を監視するための電位低下技術、を備えているセンサのような他の構造監視手段が使用されて良い。
【0038】
フレームワーク構造上に設けられて良い他のセンサ手段は、それには限定されないがCCDカメラのようなカメラ手段を含んで良い。支柱部材16上に設けられたカメラが、使用の間にシステムを監視するために使用されて良く、その画像は無線又は適切な通信手段を介しての何れかにより遠くの監視システムへと伝送される。
【0039】
通信の如何なる形式および方法、例えばワイファイ(WiFi),Bluetooth(登録商標),スリーワイヤシリアル(3-wire serial),シグフォックス(SigFox)又は引用によりその内容がここに組み込まれている Ocado Innovation Limited に対する英国特許出願GB1509793.4号中に記載されている他の独占権をもつ(proprietary)システム、が使用されて良いことが認識される。如何なる他の適切な通信手段又はプロトコル(protocol)が使用されても良いことが理解される。
【0040】
他のセンサシステムの1つがフレームワーク中の故障のために作動されるのであれば、カメラが貯蔵システムの遠隔視認点検を可能にするよう他のセンサと関連して使用されて良いことが理解される。
【0041】
このようにして、フレームワーク14の構造上の状態が、貯蔵システムが使用されている間に継続して監視されて良い。
【0042】
本発明の第2の概念においては、支柱部材16および格子14は、システムの他の概念により要求されるサービスを支持するために使用されて良い。例えば、電力はフレームワーク構造上に経路が決められている適切なケーブルに沿って送られて良い。貯蔵システムの使用次第で、コンテナ10は電力を要求して良い。個別のコンテナ10は、加熱手段,冷却手段,冷凍手段,又は照明手段60を備えて良い。これらのサービスは、フレームワークの回りで送られる電力を要求する。システムの動作の性質のために、コンテナ10はフレームワークに固定されていないか又は解除可能に接触していることが好ましいことが理解される。
【0043】
しかしながら、所望の電力を個別のコンテナ10へと送る非接触方法が使用されて良いことが理解され、例えば磁気誘導又はRF誘導である。この形態では、電力は、コンテナを支柱部材16に接触させる必要なしで、個別のコンテナ10中のサービス手段へと供給される。支柱部材16はコンテナ10の隅に隣接して配置されていて、そして個々の支柱部材16はコンテナの隅のための案内レールを有する。案内レールとコンテナ10との間にはいくらかの許容誤差があることが理解され、例えば受注処理センター(order fulfillment centre)における目録物品(inventory item)の貯蔵と回収のための格子の場合には略5mmである。
【0044】
ロボット荷役取扱具30は、掴み装置(gripper)を備えていて、掴み装置(gripper)はコンテナよりも大きく、スタック12中で下方に配置されているコンテナの上にコンテナが常に正確に案内されることを確実にする。このような構成においては、スタック12中のコンテナ10と格子支柱部材16との間に接触ブラシを設けることが可能であることが理解される。これらの接触ブラシは個々のコンテナ10の縁に沿い配置されて良いことが理解される。
図9および10中に示されているコンテナの別の形態においては、例えばコンテナ10とフレームワーク14との間に電気接続性を提供するために、フレームワーク14上の接触子150bと協働する接触子150aがコンテナ10上に設けられる。これらの接触子150aおよび150bは、コンテナ10がフレームワーク構造14から取り除かれる必要がある時、常在的でなくて良いことが理解される。したがって、解除可能な掛け金連結器が使用されて良く、又は摩擦基板(friction basis)のみで作用する導電伝導パッドが使用されて良い。この機能を果たすために連結器の他の形態が適切に使用されて良い。
【0045】
積み重ね可能なコンテナ10には、
図9および10中に示されている如く、スタック12中の複数のコンテナ10間での電気連結が提供されて良い。これらは、隣接した容器の協働表面上の導電パッドを備えて良い。この形態では、支柱部材16とコンテナ10との間の単一の非接触点を介しスタック12へと送られた電力が、スタック12を通して送られて良い。さらには、スタック中のコンテナ10には、スタック12中の隣接しているコンテナ10と共に物理的および/又は電気的に連結するための解除可能な掛け
金機構が設けられて良い。このような掛け金機構としては、磁気的又は電磁気的掛け金手段、又は解除可能な掛け金機構の如何なる他の適切な形態を備えても良い(
図9および10参照)。
【0046】
図11は、コンテナ10が貯蔵および回収システムのフレームワーク14内でコンテナ10が当初位置にある、
図9および10の拡大図を示している。連結器150aおよび150bは、それらの間の電気連結を許容するために充分な摩擦接触をしている。これは連結手段の適切な形態の簡易化された代表であり、そして当該技術に習熟している人が他の形態を考えても良いことは理解される。このような状況における電気接触が可能である連結の如何なる形態も、使用されて良い。
【0047】
本発明の第3の概念においては、フレームワーク14は、システム回りに流体のような物理的なサービス(service)を運ぶ。
図7中に示されているように、パイプ19が水又はガスを運ぶフレームワークの回りに経路が決められて良い。配管は、流体を個別のコンテナ10へと一定の経路で送るよう配置されて良い。或いは、流体は、スタック12の近傍で大気中に解放可能であって良い。例えば、あるコンテナ10は、マッチの如き発火可能製品を格納して良い。マッチが発火した場合には、フレームワーク内のセンサが熱,火,又は煙を検知し、そしてカメラを介した視覚による調査が個別のコンテナ10を確認して良い。このようにして、火は単一のコンテナ10又は少数のコンテナ内に抑制される。
【0048】
従来の倉庫においては、スプリンクラーが倉庫の屋根から展開されている。そこに記載されているような貯蔵システムにおいては、これは大きな面積を担当して良く、そして格子の高さの上方にある。このようなスプリンクラー配備は、荷役取扱装置を激しく損傷するとともに、システムの大きな面積に渡り損傷を生じさせ、高コストな閉鎖と物品の補充という結果になる。格子22および荷役取扱装置の近傍の領域に対するスプリンクラー配備を制限することは、コスト的な損害を阻止する。
【0049】
他の火抑制手段は、如何なる火にも酸素を欠乏させるよう窒素のようなガスを使用する。ガス配備の場合には、これは個別のコンテナ10に指定できる一方で、スタック12の近傍又は多数のスタック12にもまた送られることになる。システムの所定の領域中の大気中の酸素の欠乏は、人により要請されているメンテナンスは危険を生じさせる。フレームワーク14内でのガスセンサの使用は、環境が調査するのに安全であるかどうかを確立する。
【0050】
支柱部材16および格子14の下面には、コンテナ10の連結のための又はコンテナ10のスタック12のフレームワーク14への連結のための連結器が設けられて良い。例えば、フレームワーク上での電力,データ,信号,およびサービスの提供は、もしもサービスがコンテナ10により使用されるのであれば、適切な連結を介してのコンテナへの連結が必要である。コンテナに対し連結できる又はそれに対しコンテナ10が解除可能に連結できる如何なる適切な連結手段も使用されて良い。例えば、コンテナ10を格子に対し連結するよう延びることができる入れ子状連結物が使用されて良い。
【0051】
支柱部材16およびフレームワーク14には、個別のコンテナ10,コンテナのスタック12,又はコンテナ10内に格納されている物体を特定することができる検知(sensing)手段が設けられて良い。検知手段は、コンテナ10上のバーコードおよび支柱部材上のバーコードリーダーを備えて良く、或いはカメラ手段が使用されて良い。個別のコンテナにラベルを貼りそしてこのラベルを読む如何なる適切な方法も、同じ目的を達成するために使用されて良い。
【0052】
使用においては、フレームワーク14上の検知手段による所定のコンテナ10の特定と位置決めは、センサに隣接した個別のコンテナ,連結器,そしてサービス手段の特定,そして内容物、の特定をシステムが行うことを可能にする。このように、個別のコンテナ10は、格子のフレームワーク14上に設けられている手段により制御され、監視され、又は扱われて良い。例えば、このセンサおよび制御手段は:個別のコンテナ10中の温度を制御して良く;個別のコンテナ10の内容物に対し適用される栄養分のレベルを制御して良く;個別のコンテナ10の内容物と通信して良く;そして、個別のコンテナ10の内容物を介してデータを搬送して良い。
【0053】
格子22上の荷役取扱装置30の存在のために、フレームワーク14内に設けられているサービスは支柱部材を介して貯蔵システムの台座から経路が決められる必要があることが理解される。
【0054】
本発明の全ての概念において、フレームワーク14上に設けられているサービスは特別に記載されたものに限定されず、支柱部材および格子22の下面を介して経路が決められるサービスが設置されて良いことが理解される。
【0055】
さらに、上に記載され添付の図中に詳述されている実施形態は、拘束されていないやり方でフレームワーク14内に配置されている複数のスタック12中の複数のコンテナ10を貯蔵システムが備えていると想定している。このシステムは、適切な仕切り手段により、例えば温度により規定されているより小さな複数の副区域へと仕切られて良いことが理解される。この様であれば、このシステムが、例えば、環境部分,冷蔵部分,そして冷凍部分を有することが可能になる。仕切ることが、例えば、貯蔵システムの複数の区域を他の区域から孤立させることを可能にするというさらなる利点を有して良いことも理解される。これは、例えば火事があり、そして火を消すために所定の領域中で火抑制手段が使用されるのであれば必要である。さらに、このシステムが別の用途のために使用される場合においては、このシステムの複数の異なった部分に複数の異なったガス雰囲気を有することにおいて利点があって良い。これは、このシステムを仕切ることにより達成されて良い。仕切り手段は仮で良く、そして例えば格子の下に配置されたローラーシャッタ(roller shutter)により離れて展開可能であることが理解される。
【0056】
引用によりここに組み込まれている英国特許出願GB1518117.5号(Ocado Innovation Limited)は、作業要員を保護する又は火,漏れ,又はスプリンクラーの展開のような偶発的な又はその他の事故を軽減するために、このような貯蔵および回収システムを仕切る多くの形態を詳細に記載している。これは、事故を格子の一部位中に抑えるフレームワーク構造14の永久的な又は仮りの何れかの仕切り区画により達成される。エアーバッグ(airbag)型仕切りのような仮りの仕切りが自動(smart)格子およびフレームワークシステムにおいて使用されるべきであり、これらは格子上に設けられることができ、そしてそれらの展開又は動作は、フレームワーク14上に配置されていてフレームワーク14を介して経路が決められているサービスにより電力供給されているセンサ手段により発生された信号に対応して開始される。仮りの仕切りそれ自体はフレームワークシステム14上に設けられる。
【0057】
コンテナ10の多くの形態が上に記載され自動(smart)格子システムでの使用のために考えられて良く、上に記載されそして添付の図面中に示されている形態に限定される必要は無い。引用によりここに組み込まれている英国特許出願GB1518091.2号(Ocado Innovation Limited)は、上に記載されたフレームワークと関連して使用されて良い自動(smart)コンテナ10の別の形態を記載している。この出願中に上に記載されているコンテナ10および10‘に共通しているのは、そこに記載されている形態は、複数のコンテナ10がフレームワーク14内でスタック12中にある時に接触状態になる複数のコンテナ10の表面上の連結器と協働する物理的な又は非接触手段を介した連結が可能な連結器を備える。
【0058】
フレームワークを通した経路決めのための上に記載されたサービスは、ケーブル,パイプ,ワイヤ,チューブ,又はフレームワーク構造内の一体化されている成形物を介して経路決めされて良い。しかしながら、このようなケーブル,パイプ,ワイヤはフレームワーク14の突出した表面の何れの上に設けられても良い。
【0059】
添付の特許請求の範囲に規定されている本発明の範囲から逸脱することなく、上に明らかに記載されていない多くの変形および改良もまた可能である。
ここに、出願当初の特許請求の範囲の記載事項を付記する。
[1] 複数の平行なレール又は軌道の第1の組と、複数の格子状空間を備えている格子パターンを形成するよう実質的に水平な平面内で第1の組に対し横切るよう延出している複数の平行なレール又は軌道の第2の組と、
軌道と共にフレームワークを規定している支柱部材の組と、
フレームワーク内でレールの近傍に配置されていて、複数のスタックに配置されている複数の貯蔵コンテナと、
格子上に配置されていて、レール上で複数のスタックの上方を横方向に移動するよう構成されていて、1つ又はそれ以上のコンテナ、即ちその一部、をスタックから持ち上げるよう構成されているリフト装置を備えている少なくとも1つの荷役取扱装置と、
を備えていて、
フレームワークがフレームワーク内からシステムの相互作用、制御、および監視を可能にするサービス(service)を貯蔵システムへ提供するためのサービス手段を備えている、
貯蔵システム。
[2] フレームワークの一部が、電力供給手段を備えている、[1]に記載の貯蔵システム。
[3] フレームワークの一部が、電力制御手段を備えている、[1]又は[2]に記載の貯蔵システム。
[4] フレームワークの一部が、センサ手段又はセンサ手段の出力を監視するためのデータ記録手段を備えている、[1]ないし[3]のいずれか一項に記載の貯蔵システム。
[5] フレームワークが、隣接したコンテナ又は中央通信管理部と通信するための通信手段を備えている、[1]ないし[4]のいずれか一項に記載の貯蔵システム。
[6] 複数のコンテナの幾つか又は全部が、コンテナの内容物の温度を熱くするための加熱手段を備えている、[1]ないし[5]のいずれか一項に記載の貯蔵システム。 [7] 複数のコンテナの幾つか又は全部が、コンテナの内容物を冷たくするための冷却手段を備えている、[1]ないし[6]のいずれか一項に記載の貯蔵システム。
[8] 複数のコンテナの幾つか又は全部が、コンテナにおける流体溜りとして動作するリザーバを備えている、[1]ないし[7]のいずれか一項に記載の貯蔵システム。 [9] 複数のコンテナの幾つか又は全部が、照明手段を備えている、[1]ないし[8]のいずれか一項に記載の貯蔵システム。
[10] 照明手段が、1つのスタック中の所定の又は個々のコンテナに対し取り外し可能に取り付けられている蓋を備えている、[9]に記載の貯蔵システム。
[11] 1つのスタック中の個々のコンテナに、適切なセンサおよび監視手段により追跡可能な特有の特定手段が設けられている、[1]ないし[10]のいずれか一項に記載の貯蔵システム。
[12] [1]ないし[11]のいずれか一項に記載の貯蔵システムを状態監視する方法であって、
a.フレームワーク内にセンサ手段およびデータ記録および記憶手段を提供するステップと、
b.記録されたデータを中央データ記録装置に対し通信する通信手段を提供するステップと、そして
c.受け取ったデータを監視するステップと、
を備えている貯蔵システム状態監視方法。