(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-09
(45)【発行日】2024-02-20
(54)【発明の名称】運動追跡システムの正確度を検証するためのステージングシステム
(51)【国際特許分類】
G01B 11/26 20060101AFI20240213BHJP
【FI】
G01B11/26 Z
(21)【出願番号】P 2021519873
(86)(22)【出願日】2019-10-08
(86)【国際出願番号】 US2019055185
(87)【国際公開番号】W WO2020076822
(87)【国際公開日】2020-04-16
【審査請求日】2022-09-26
(32)【優先日】2018-10-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2019-01-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】514108838
【氏名又は名称】マジック リープ, インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】Magic Leap,Inc.
【住所又は居所原語表記】7500 W SUNRISE BLVD,PLANTATION,FL 33322 USA
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】ウィザー, ジェイソン ロバート
(72)【発明者】
【氏名】カリウリン, エルダー
【審査官】續山 浩二
(56)【参考文献】
【文献】特表2005-501241(JP,A)
【文献】特開昭59-206701(JP,A)
【文献】特開2008-275492(JP,A)
【文献】特開2013-224899(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0294483(US,A1)
【文献】特開2013-061987(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第102230825(CN,A)
【文献】特開2003-202476(JP,A)
【文献】特開昭61-202111(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01B 11/26
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
物体を検出する方法であって、前記方法は、
(i)ステージングシステムを較正することを含み、
前記ステージングシステムを較正することは、
第1のステージ較正光ビームを生成することと、
標的フレームミラーから前記第1のステージ較正光ビームを反射させることと、
第1の枢動角度と第2の枢動角度との間で枢動軸を中心として標的フレームを可動性プラットフォームに対して枢動させることと、
前記標的フレームが前記第1の枢動角度にあるとき、前記第1のステージ較正光ビームが前記標的フレームミラーから反射された後の前記第1のステージ較正光ビームの第1の場所を検出し、前記標的フレームが前記第2の枢動角度にあるとき、前記第1のステージ較正光ビームが前記標的フレームミラーから反射された後の前記第1のステージ較正光ビームの第2の場所を検出することと、
前記第1の場所および前記第2の場所に基づいて、前記枢動軸に対する前記標的フレームミラーの配向を表す値を決定することと、
前記標的フレームミラーの配向を表す前記値の決定に基づいて、前記標的フレームミラーが前記枢動軸に対してより垂直であるように、前記標的フレームに対する前記標的フレームミラーの配向を調節することと
を含む、方法。
【請求項2】
前記第1のステージ較正光ビームは、レーザビームである、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記方法は、
一次較正光ビームを生成することと、
前記一次較正光ビームを基準較正光ビームおよび前記第1のステージ較正光ビームに分割することと、
前記基準較正光ビームの場所および前記第1のステージ較正光ビームの場所を検出することと、
前記第1のステージ較正光ビームの場所が前記基準較正光ビームの場所と一致するように、前記標的フレームの配向を調節することと
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
ビームスプリッタが、前記一次較正光ビームを分割する、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記ビームスプリッタは、前記一次較正光ビームを強度に基づいて分割する、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記方法は、(ii)前記ステージングシステムを使用して、ビーコンのステージベースの場所を生成することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記方法は、
第2のステージ較正光ビームを生成することと、
前記標的フレームミラーから前記第2のステージ較正光ビームを反射させることと、
前記第2のステージ較正光ビームが前記標的フレームミラーから反射された後の前記第2のステージ較正光ビームの場所を検出することと、
前記第2のステージ較正光ビームに基づいて、前記標的フレーム上の前記ビーコンのステージベースの場所を決定することと
をさらに含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記ステージングシステムを使用して、ビーコンのステージベースの場所を生成することは、
前記ステージングシステムを移動させることと、
前記ステージングシステムを移動させ、かつ、前記第1のステージ較正光ビームが前記標的フレームミラーから反射された後の前記第1のステージ較正光ビームの場所を検出することと、
前記ステージングシステムを移動させた後の前記第1のステージ較正光ビームに基づいて、前記標的フレーム上の前記ビーコンのステージベースの場所を決定することと
を含む、請求項6に記載の方法。
【請求項9】
前記ステージングシステムは、前記第1のステージ較正光ビームの方向に移動させられる、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記方法は、
前記可動性プラットフォームを移動させた後、前記可動性プラットフォームに対する前記標的フレームの配向を調節することにより、前記第1のステージ較正光ビームの場所を調節することをさらに含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記第1のステージ較正光ビームは、レーザビームである、請求項6に記載の方法。
【請求項12】
前記方法は、(iii)運動追跡システムを動作させることにより、前記ビーコンの運動追跡システムベースの場所を生成することをさらに含み、
前記運動追跡システムを動作させることにより、前記ビーコンの運動追跡システムベースの場所を生成することは、
少なくとも1つの検出器を用いて、前記ビーコンと前記検出器に対する前記ビーコンの値とを検出することと、
運動追跡システム位置付けアルゴリズムを用いて、前記運動追跡システムに対する前記ビーコンの運動追跡システムベースの場所を決定することと
を含む、請求項6に記載の方法。
【請求項13】
前記運動追跡システムを動作させることにより、前記ビーコンの運動追跡システムベー
スの場所を生成することは、
前記可動性プラットフォームに対して、鉛直旋回軸を中心として前記標的フレームを旋回させることと、
前記可動性プラットフォームに対して前記標的フレームを旋回させた後、少なくとも1つの検出器を用いて、前記ビーコンと前記検出器に対する前記ビーコンの値とを検出することと、
運動追跡システム位置付けアルゴリズムを用いて、前記検出器に対する前記ビーコンの前記値に基づいて、前記運動追跡システムに対する前記ビーコンの運動追跡システムベースの場所を決定することと
を含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記方法は、(iv)前記運動追跡システムを検証することをさらに含み、
前記運動追跡システムを検証することは、
前記運動追跡システムベースの場所と前記ステージベースの場所とを比較することにより、前記運動追跡システムベースの場所の正確度を決定すること
を含む、請求項12に記載の方法。
【請求項15】
物体を検出する方法であって、前記方法は、
(i)ステージングシステムを較正することであって、
前記ステージングシステムを較正することは、
ステージ較正光ビームを生成することと、
標的フレームミラーから前記ステージ較正光ビームを反射させることと、
第1の枢動角度と第2の枢動角度との間で枢動軸を中心として標的フレームを可動性プラットフォームに対して枢動させることと、
前記標的フレームが前記第1の枢動角度にあるとき、前記ステージ較正光ビームが前記標的フレームミラーから反射された後の前記ステージ較正光ビームの第1の場所を検出し、前記標的フレームが前記第2の枢動角度にあるとき、前記ステージ較正光ビームが前記標的フレームミラーから反射された後の前記ステージ較正光ビームの第2の場所を検出することと、
前記第1の場所および前記第2の場所に基づいて、前記枢動軸に対する前記標的フレームミラーの配向を表す値を決定することと、
前記標的フレームミラーの配向を表す前記値の決定に基づいて、前記標的フレームミラーが前記枢動軸に対してより垂直であるように、前記標的フレームに対する前記標的フレームミラーの配向を調節することと
を含む、ことと、
(ii)前記ステージングシステムを使用して、ビーコンのステージベースの場所を生成することであって、
前記ステージングシステムを使用して、前記ビーコンのステージベースの場所を生成することは、
ステージ較正光ビームを生成することと、
前記標的フレームミラーから前記ステージ較正光ビームを反射させることと、
前記ステージ較正光ビームが前記標的フレームミラーから反射された後の前記ステージ較正光ビームの場所を検出することと、
前記ステージ較正光ビームに基づいて、前記標的フレーム上の前記ビーコンのステージベースの場所を決定することと
を含む、ことと、
(iii)運動追跡システムを動作させることにより、前記ビーコンの運動追跡システムベースの場所を生成することであって、
前記運動追跡システムを動作させることにより、前記ビーコンの運動追跡システムベースの場所を生成することは、
少なくとも1つの検出器を用いて、前記ビーコンと前記検出器に対する前記ビーコンの値とを検出することと、
運動追跡システム位置付けアルゴリズムを用いて、前記検出器に対する前記ビーコンの値に基づいて、前記運動追跡システムに対する前記ビーコンの運動追跡システムベースの場所を決定することと
を含む、ことと、
(iv)前記運動追跡システムを検証することであって、
前記運動追跡システムを検証することは、
前記運動追跡システムベースの場所と前記ステージベースの場所とを比較することにより、前記運動追跡システムベースの場所の正確度を決定すること
を含む、ことと
を含む、方法。
【請求項16】
物体検出システムであって、前記物体検出システムは、
(i)ステージングシステムであって、
前記ステージングシステムは、
可動性プラットフォームと、
第1の枢動角度と第2の枢動角度との間での枢動軸を中心とする枢動移動のために前記可動性プラットフォームに搭載されている標的フレームと、
前記標的フレーム上のビーコンと、
前記標的フレームに取り付けられている標的フレームミラーと、
前記標的フレームミラーからの反射のためにステージ較正光ビームを生成する少なくとも1つの光源であって、前記標的フレームが前記第1の枢動角度にあるとき、前記ステージ較正光ビームが前記標的フレームミラーから反射された後の前記ステージ較正光ビームの第1の場所が検出可能であり、前記標的フレームが前記第2の枢動角度にあるとき、前記ステージ較正光ビームが前記標的フレームミラーから反射された後の前記ステージ較正光ビームの第2の場所が検出可能であり、前記第1の場所および前記第2の場所に基づいて、前記枢動軸に対する前記標的フレームミラーの配向を表す値が計算可能である、少なくとも1つの光源と、
前記標的フレームミラーと前記標的フレームとの間のミラー配向調節機構であって、前記ミラー配向調節機構は、前記標的フレームミラーの配向を表す前記値の決定に基づいて、前記標的フレームミラーが前記枢動軸に対してより垂直であるように、前記標的フレームミラーの前記配向を調節し、前記少なくとも1つの光源は、ステージ較正光ビームを生成し、前記ステージ較正光ビームを前記標的フレームミラーから反射させ、前記ステージ較正光ビームが前記標的フレームミラーから反射された後の前記ステージ較正光ビームの場所が検出可能である、ミラー配向調節機構と、
前記ステージ較正光ビームに基づいて、前記標的フレーム上の前記ビーコンのステージベースの場所を決定するためのステージ位置特定アルゴリズムと
を含む、ステージングシステムと、
(ii)運動追跡システムであって、
前記運動追跡システムは、
前記ビーコンと検出器に対する前記ビーコンの値とを検出するように位置付けられている少なくとも1つの検出器と、
入力として前記検出器に対する前記ビーコンの前記値を受信するための運動追跡システム位置付けアルゴリズムであって、前記運動追跡システム位置付けアルゴリズムは、前記運動追跡システム位置付けアルゴリズムからの出力として前記運動追跡システムに対する前記ビーコンの運動追跡システムベースの場所を決定し、前記運動追跡システムベースの場所と前記ステージベースの場所とを比較することにより、前記運動追跡システムベースの場所の正確度を決定する、運動追跡システム位置付けアルゴリズムと
を含む、運動追跡システムと
を備える、物体検出システム。
【請求項17】
前記ステージングシステムは、前記可動性プラットフォームに対する前記標的フレームの配向を調節するために前記可動性プラットフォームと前記標的フレームとの間のフレーム調節機構をさらに含む、請求項16に記載の
物体検出システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本願は、2018年10月12日に出願された米国仮特許出願第62/745,218号および2019年1月29日に出願された米国仮特許出願第62/798,294号からの優先権を主張し、それらの全てが、参照することによってそれら全体として本明細書に援用される。
【0002】
1)本発明の分野
本発明は、運動追跡システムの正確度を検証するために使用されるステージングシステムを有する物体検出システムに関する。
【背景技術】
【0003】
2)関連技術の議論
コンピュータが、実世界物体の2次元レンダリングおよび3次元レンダリングを作成するために使用される。例えば、コンピュータゲームは、生きているように現れ、生きているような様式で移動する競技者および他の人間の2次元レンダリングおよび3次元レンダリングを有する。
【0004】
これらの物体が移動する方法は、多くの場合、運動追跡システムを使用して事前記録される。運動追跡システムは、競技者が位置するステージング領域を有し得る。複数のカメラが、競技者の周囲に位置付けられ、競技者がゴルフボールを打つ、フットボールをキャッチする等の一連の移動を実施する際、競技者によって装着される衣類に取り付けられるビーコンの場所を捕捉するために使用される。
【0005】
運動追跡システムは、運動追跡システム位置付けアルゴリズムを有し、運動追跡システム位置付けアルゴリズムは、カメラからデータを受信し、ビーコンの場所を決定する。次いで、これらの場所は、記録され、移動コンピュータモデルにおいて競技者のレンダリングを合致させるために使用される。
【0006】
運動追跡システムがこれらのビーコンの場所を正確に記録することが、ますます重要になっている。競技者の身体部分の移動を正確に記録する目的のために、相互に対するビーコンの場所は、正確であるべきである。物体(人間等)が空間を通って移動している際にビーコンの相対的場所が変化しないことも、非常に重要である。例えば、捕捉されている競技者の場合では、競技者が広い領域にわたって移動している際に腕または関節の長さおよび角度が変化しないことが重要であり、そのような誤差は、広い領域が運動追跡のために使用されるときにより顕著になる傾向がある。さらに、ビーコンの場所は、他の実世界物体に対して正確に判定されるべきである。例えば、競技者が、地面の上方またはその下方に浮遊するのではなく、地面にわたって移動するように、地面に対する競技者の場所が正確であることが重要である。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、物体を検出する方法を提供し、方法は、(i)ステージングシステムを較正することを含み、ステージングシステムを較正することは、ステージ較正光ビームを生成することと、標的フレームミラーからステージ較正光ビームを反射させることと、第1の枢動角度と第2の枢動角度との間で枢動軸を中心として標的フレームを可動性プラットフォームに対して枢動させることと、標的フレームが第1の枢動角度にあるとき、ステージ較正光ビームが標的フレームミラーから反射された後のステージ較正光ビームの第1の場所を検出し、標的フレームが第2の枢動角度にあるとき、ステージ較正光ビームが標的フレームミラーから反射された後のステージ較正光ビームの第2の場所を検出することと、第1の場所および第2の場所に基づいて、枢動軸に対する標的フレームミラーの配向を表す値を決定することと、標的フレームミラーの配向を表す値の決定に基づいて、標的フレームミラーが枢動軸に対してより垂直であるように、標的フレームに対する標的フレームミラーの配向を調節することとを含む。
【0008】
本発明はまた、物体を検出する方法を提供し、方法は、(i)ステージングシステムを較正することであって、ステージングシステムを較正することは、ステージ較正光ビームを生成することと、標的フレームミラーからステージ較正光ビームを反射させることと、第1の枢動角度と第2の枢動角度との間で枢動軸を中心として標的フレームを可動性プラットフォームに対して枢動させることと、標的フレームが第1の枢動角度にあるとき、ステージ較正光ビームが標的フレームミラーから反射された後のステージ較正光ビームの第1の場所を検出し、標的フレームが第2の枢動角度にあるとき、ステージ較正光ビームが標的フレームミラーから反射された後のステージ較正光ビームの第2の場所を検出することと、第1の場所および第2の場所に基づいて、枢動軸に対する標的フレームミラーの配向を表す値を決定することと、標的フレームミラーの配向を表す値の決定に基づいて、標的フレームミラーが枢動軸に対してより垂直であるように、標的フレームに対する標的フレームミラーの配向を調節することとを含む、ことと、(ii)ステージングシステムを使用し、ビーコンのステージベースの場所を生成することであって、前記ステージングシステムを使用してビーコンのステージベースの場所を生成することは、ステージ位置付け光ビームを生成することと、標的フレームミラーからステージ位置付け光ビームを反射させることと、ステージ位置付け光ビームが標的フレームミラーから反射された後のステージ位置付け光ビームの場所を検出することと、ステージ位置付け光ビームに基づいて、標的フレーム上のビーコンのステージベースの場所を決定することとを含む、ことと、(iii)運動追跡システムを動作させ、ビーコンの運動追跡システムベースの場所を生成することであって、運動追跡システムを動作させ、ビーコンの運動追跡システムベースの場所を生成することは、少なくとも1つの検出器を用いて、ビーコンと、検出器に対するビーコンの値とを検出することと、運動追跡システム位置付けアルゴリズムを用いて、検出器に対するビーコンの値に基づいて、運動追跡システムに対するビーコンの運動追跡システムベースの場所を決定することとを含む、ことと、(iv)運動追跡システムを検証することであって、運動追跡システムを検証することは、運動追跡システムベースの場所をステージベースの場所と比較し、運動追跡システムベースの場所の正確度を決定することを含む、こととを含む。
【0009】
本発明はさらに、物体検出システムを提供し、物体検出システムは、(i)ステージングシステムであって、ステージングシステムは、可動性プラットフォームと、第1の枢動角度と第2の枢動角度との間での枢動軸を中心とする枢動移動のために可動性プラットフォームに搭載される標的フレームと、標的フレーム上のビーコンと、標的フレームに取り付けられる標的フレームミラーと、標的フレームミラーからの反射のためのステージ較正光ビームを生成する少なくとも1つの光源であって、標的フレームが第1の枢動角度にあるとき、ステージ較正光ビームが標的フレームミラーから反射された後のステージ較正光ビームの第1の場所が検出可能であり、標的フレームが第2の枢動角度にあるとき、ステージ較正光ビームが標的フレームミラーから反射された後のステージ較正光ビームの第2の場所が検出可能であり、第1の場所および第2の場所に基づいて、枢動軸に対する標的フレームミラーの配向を表す値が計算可能である、少なくとも1つの光源と、標的フレームミラーと標的フレームとの間のミラー配向調節機構であって、ミラー配向調節機構は、標的フレームミラーの配向を表す値の決定に基づいて、標的フレームミラーが枢動軸に対してより垂直であるように、標的フレームミラーの配向を調節し、少なくとも1つの光源は、ステージ位置付け光ビームを生成し、ステージ位置付け光ビームを標的フレームミラーから反射させ、ステージ位置付け光ビームが標的フレームミラーから反射された後のステージ位置付け光ビームの場所が検出可能である、ミラー配向調節機構と、ステージ位置付け光ビームに基づいて、標的フレーム上のビーコンのステージベースの場所を決定するためのステージ位置特定アルゴリズムとを含む、ステージングシステムと、(ii)運動追跡システムであって、運動追跡システムは、ビーコンと、検出器に対するビーコンの値とを検出するように位置付けられる少なくとも1つの検出器と、入力として検出器に対するビーコンの値を受信するための運動追跡システム位置付けアルゴリズムであって、運動追跡システム位置付けアルゴリズムは、運動追跡システム位置付けアルゴリズムからの出力として運動追跡システムに対するビーコンの運動追跡システムベースの場所を決定し、運動追跡システムベースの場所をステージベースの場所と比較し、運動追跡システムベースの場所の正確度を決定する、運動追跡システム位置付けアルゴリズムとを含む、運動追跡システムとを含む。
本発明は、例えば、以下を提供する。
(項目1)
物体を検出する方法であって、前記方法は、
(i)ステージングシステムを較正することを含み、前記ステージングシステムを構成することは、
ステージ較正光ビームを生成することと、
標的フレームミラーから前記ステージ較正光ビームを反射させることと、
第1の枢動角度と第2の枢動角度との間で枢動軸を中心として標的フレームを可動性プラットフォームに対して枢動させることと、
前記標的フレームが前記第1の枢動角度にあるとき、前記ステージ較正光ビームが前記標的フレームミラーから反射された後の前記ステージ較正光ビームの第1の場所を検出し、前記標的フレームが前記第2の枢動角度にあるとき、前記ステージ較正光ビームが前記標的フレームミラーから反射された後の前記ステージ較正光ビームの第2の場所を検出することと、
前記第1の場所および前記第2の場所に基づいて、前記枢動軸に対する前記標的フレームミラーの配向を表す値を決定することと、
前記標的フレームミラーの前記配向を表す前記値の決定に基づいて、前記標的フレームミラーが前記枢動軸に対してより垂直であるように、前記標的フレームに対する前記標的フレームミラーの前記配向を調節することと
を含む、方法。
(項目2)
前記ステージ較正光ビームは、レーザビームである、項目1に記載の方法。
(項目3)
一次較正光ビームを生成することと、
前記一次較正光ビームを基準較正光ビームおよび前記ステージ較正光ビームに分割することと、
前記基準較正光ビームの場所および前記ステージ較正光ビームの場所を検出することと、
前記ステージ較正光ビームの前記場所が前記基準較正光ビームの前記場所と一致するように、前記標的フレームの配向を調節することと
をさらに含む、項目1に記載の方法。
(項目4)
ビームスプリッタが、前記一次較正光ビームを分割する、項目3に記載の方法。
(項目5)
前記ビームスプリッタは、前記一次較正光ビームを強度に基づいて分割する、項目4に記載の方法。
(項目6)
(ii)前記ステージングシステムを使用し、ビーコンのステージベースの場所を生成することをさらに含む、項目1に記載の方法。
(項目7)
ステージ位置付け光ビームを生成することと、
前記標的フレームミラーから前記ステージ位置付け光ビームを反射させることと、
前記ステージ位置付け光ビームが前記標的フレームミラーから反射された後の前記ステージ位置付け光ビームの場所を検出することと、
前記ステージ位置付け光ビームに基づいて、前記標的フレーム上の前記ビーコンのステージベースの場所を決定することと
をさらに含む、項目6に記載の方法。
(項目8)
前記ステージングシステムを使用し、ビーコンのステージベースの場所を生成することは、
前記ステージングシステムを移動させることと、
前記ステージングシステムを移動させ前記ステージ位置付け光ビームが前記標的フレームミラーから反射された後の前記ステージ位置付け光ビームの場所を検出することと、
前記ステージングシステムを移動させた後の前記ステージ位置付け光ビームに基づいて、前記標的フレーム上の前記ビーコンのステージベースの場所を決定することと
を含む、項目6に記載の方法。
(項目9)
前記ステージングシステムは、前記ステージ位置付け光ビームの方向に移動させられる、項目8に記載の方法。
(項目10)
前記可動性プラットフォームを移動させた後、前記可動性プラットフォームに対する前記標的フレームの配向を調節し、前記ステージ位置付け光ビームの場所を調節することをさらに含む、項目9に記載の方法。
(項目11)
前記ステージ位置付け光ビームは、レーザビームである、項目6に記載の方法。
(項目12)
(iii)運動追跡システムを動作させ、前記ビーコンの運動追跡システムベースの場所を生成することをさらに含み、前記運動追跡システムを動作させ、前記ビーコンの運動追跡システムベースの場所を生成することは、
少なくとも1つの検出器を用いて、前記ビーコンと、前記検出器に対する前記ビーコンの値とを検出することと、
運動追跡システム位置付けアルゴリズムを用いて、前記運動追跡システムに対する前記ビーコンの運動追跡システムベースの場所を決定することと
を含む、項目6に記載の方法。
(項目13)
前記運動追跡システムを動作させ、前記ビーコンの運動追跡システムベースの場所を生成することは、
前記可動性プラットフォームに対して、鉛直旋回軸を中心として前記標的フレームを旋回させることと、
前記可動性プラットフォームに対して前記標的フレームを旋回させた後、少なくとも1つの検出器を用いて、前記ビーコンと、前記検出器に対する前記ビーコンの値とを検出することと、
運動追跡システム位置付けアルゴリズムを用いて、前記検出器に対する前記ビーコンの前記値に基づいて、前記運動追跡システムに対する前記ビーコンの運動追跡システムベースの場所を決定することと
を含む、項目12に記載の方法。
(項目14)
(iv)前記運動追跡システムを検証することをさらに含み、前記運動追跡システムを検証することは、
前記運動追跡システムベースの場所を前記ステージベースの場所と比較し、前記運動追跡システムベースの場所の正確度を決定すること
を含む、項目12に記載の方法。
(項目15)
物体を検出する方法であって、前記方法は、
(i)ステージングシステムを較正することであって、前記ステージングシステムを較正することは、
ステージ較正光ビームを生成することと、
標的フレームミラーから前記ステージ較正光ビームを反射させることと、
第1の枢動角度と第2の枢動角度との間で枢動軸を中心として標的フレームを可動性プラットフォームに対して枢動させることと、
前記標的フレームが前記第1の枢動角度にあるとき、前記ステージ較正光ビームが前記標的フレームミラーから反射された後の前記ステージ較正光ビームの第1の場所を検出し、前記標的フレームが前記第2の枢動角度にあるとき、前記ステージ較正光ビームが前記標的フレームミラーから反射された後の前記ステージ較正光ビームの第2の場所を検出することと、
前記第1の場所および前記第2の場所に基づいて、前記枢動軸に対する前記標的フレームミラーの配向を表す値を決定することと、
前記標的フレームミラーの前記配向を表す前記値の前記決定に基づいて、前記標的フレームミラーが前記枢動軸に対してより垂直であるように、前記標的フレームに対する前記標的フレームミラーの前記配向を調節することと
を含む、ことと、
(ii)前記ステージングシステムを使用し、ビーコンのステージベースの場所を生成することであって、前記ステージングシステムを使用し、前記ビーコンのステージベースの場所を生成することは、
ステージ位置付け光ビームを生成することと、
前記標的フレームミラーから前記ステージ位置付け光ビームを反射させることと、
前記ステージ位置付け光ビームが前記標的フレームミラーから反射された後の前記ステージ位置付け光ビームの場所を検出することと、
前記ステージ位置付け光ビームに基づいて、前記標的フレーム上の前記ビーコンのステージベースの場所を決定することと
を含む、ことと、
(iii)運動追跡システムを動作させ、前記ビーコンの運動追跡システムベースの場所を生成することであって、前記運動追跡システムを動作させ、前記ビーコンの運動追跡システムベースの場所を生成することは、
少なくとも1つの検出器を用いて、前記ビーコンと、前記検出器に対する前記ビーコンの値とを検出することと、
運動追跡システム位置付けアルゴリズムを用いて、前記検出器に対する前記ビーコンの値に基づいて、前記運動追跡システムに対する前記ビーコンの運動追跡システムベースの場所を決定することと
を含む、ことと、
(iv)前記運動追跡システムを検証することであって、前記運動追跡システムを検証することは、
前記運動追跡システムベースの場所を前記ステージベースの場所と比較し、前記運動追跡システムベースの場所の正確度を決定すること
を含む、ことと
を含む、方法。
(項目16)
物体検出システムであって、前記システムは、
(i)ステージングシステムであって、前記ステージングシステムは、
可動性プラットフォームと、
第1の枢動角度と第2の枢動角度との間での枢動軸を中心とする枢動移動のために前記可動性プラットフォームに搭載される標的フレームと、
前記標的フレーム上のビーコンと、
前記標的フレームに取り付けられる標的フレームミラーと、
前記標的フレームミラーからの反射のためにステージ較正光ビームを生成する少なくとも1つの光源であって、前記標的フレームが前記第1の枢動角度にあるとき、前記ステージ較正光ビームが前記標的フレームミラーから反射された後の前記ステージ較正光ビームの第1の場所が検出可能であり、前記標的フレームが前記第2の枢動角度にあるとき、前記ステージ較正光ビームが前記標的フレームミラーから反射された後の前記ステージ較正光ビームの第2の場所が検出可能であり、前記第1の場所および前記第2の場所に基づいて、前記枢動軸に対する前記標的フレームミラーの配向を表す値が計算可能である、少なくとも1つの光源と、
前記標的フレームミラーと前記標的フレームとの間のミラー配向調節機構であって、前記ミラー配向調節機構は、前記標的フレームミラーの前記配向を表す前記値の決定に基づいて、前記標的フレームミラーが前記枢動軸に対してより垂直であるように、前記標的フレームミラーの前記配向を調節し、前記少なくとも1つの光源は、ステージ位置付け光ビームを生成し、前記ステージ位置付け光ビームを前記標的フレームミラーから反射させ、前記ステージ位置付け光ビームが前記標的フレームミラーから反射された後の前記ステージ位置付け光ビームの場所が検出可能である、ミラー配向調節機構と、
前記ステージ位置付け光ビームに基づいて、前記標的フレーム上の前記ビーコンのステージベースの場所を決定するためのステージ位置特定アルゴリズムと
を含む、ステージングシステムと、
(ii)運動追跡システムであって、前記運動追跡システムは、
前記ビーコンと、検出器に対する前記ビーコンの値とを検出するように位置付けられる少なくとも1つの検出器と、
入力として前記検出器に対する前記ビーコンの前記値を受信するための運動追跡システム位置付けアルゴリズムであって、前記運動追跡システム位置付けアルゴリズムは、前記運動追跡システム位置付けアルゴリズムからの出力として前記運動追跡システムに対する前記ビーコンの運動追跡システムベースの場所を決定し、前記運動追跡システムベースの場所を前記ステージベースの場所と比較し、前記運動追跡システムベースの場所の正確度を決定する、運動追跡システム位置付けアルゴリズムと
を含む、運動追跡システムと
を備える、物体検出システム。
(項目17)
前記可動性ステージは、前記可動性プラットフォームに対する前記標的フレームの配向を調節するための前記可動性プラットフォームと前記標的フレームとの間のフレーム調節機構を含む、項目16に記載の方法。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本発明は、付随の図面を参照して、例として説明される。
【0011】
【
図1】
図1は、本発明のある実施形態による、物体検出システムを示す上面図である。
【0012】
【
図2】
図2は、物体検出システムの一部を形成するステージングシステムのコンポーネントを示す斜視図である。
【0013】
【
図3】
図3は、ステージングシステムのさらなるコンポーネントを示す上面図である。
【0014】
【
図4】
図4は、物体検出システムが機能する方法を図示するフローチャートである。
【0015】
【
図5】
図5は、標的フレームの上側部分が1つの方向に枢動させられている
図2と同様の図である。
【0016】
【
図6】
図6は、標的フレームの上側部分が対向する方向に枢動させられている
図5と同様の図である。
【0017】
【
図7A】
図7A-7Fは、ステージングシステムを較正する間にレーザ光ビームによって形成される種々の較正スポットを図示する側面図である。
【
図7B】
図7A-7Fは、ステージングシステムを較正する間にレーザ光ビームによって形成される種々の較正スポットを図示する側面図である。
【
図7C】
図7A-7Fは、ステージングシステムを較正する間にレーザ光ビームによって形成される種々の較正スポットを図示する側面図である。
【
図7D】
図7A-7Fは、ステージングシステムを較正する間にレーザ光ビームによって形成される種々の較正スポットを図示する側面図である。
【
図7E】
図7A-7Fは、ステージングシステムを較正する間にレーザ光ビームによって形成される種々の較正スポットを図示する側面図である。
【
図7F】
図7A-7Fは、ステージングシステムを較正する間にレーザ光ビームによって形成される種々の較正スポットを図示する側面図である。
【0018】
【
図8】
図8は、標的フレームが水平軸を中心として回転させられる前の
図2に示されるコンポーネントの斜視図である。
【0019】
【
図9】
図9は、標的フレームが水平軸を中心として回転させられた後の
図8と同様の図である。
【0020】
【
図10】
図10は、
図3に示されるコンポーネントが水平枢動軸の位置付けを検証するために使用されるときのそれらの上面平面図である。
【0021】
【
図11】
図11は、水平旋回軸を中心とする標的フレームの旋回を図示する
図2と同様の図である。
【0022】
【
図12】
図12は、標的フレームが壁からさらに離れるように移動させられた後の
図3と同様の図である。
【0023】
【
図13】
図13は、本発明の一実施形態による、本発明のシステムにおける適用を見出し得るコンピュータの形態である機械のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
付随の図面の
図1は、本発明のある実施形態による物体検出システム10を図示しており、物体検出システム10は、運動追跡システム12と、運動追跡システム12の正確度を検証するために使用されるステージングシステム14とを含む。
【0025】
運動追跡システム12は、それぞれのカメラ16の形態である複数の検出器と、運動追跡システム位置付けアルゴリズム18とを含む。
【0026】
カメラ16は、ステージング領域19の前側、後側、左側、および右側に位置付けられる。各カメラ16は、ステージング領域19内に位置する物体の画像または画像の複数のフレームを捕捉するように位置付けられる。
【0027】
運動追跡システム位置付けアルゴリズム18は、コンピューティングデバイスの記憶デバイスに位置する。カメラ16は、コンピューティングデバイスに接続され、カメラ16によって捕捉される画像のデータを運動追跡システム位置付けアルゴリズム18に提供する。運動追跡システム位置付けアルゴリズム18は、カメラ16から受信されたデータに基づいて、ステージング領域19内の物体の場所を決定するルーチンを実行する。
【0028】
図1は、可動性プラットフォーム20と、壁22と、ステージ位置特定アルゴリズム23とを含む、ステージングシステム14の限定された詳細のみを示す。可動性プラットフォーム20は、ステージング領域19内に位置する。可動性プラットフォーム20は、最初に、第1の位置24Aに位置し、後で、第2の位置24Bに移動させられる。種々の光ビームが、壁22に対して可動性プラットフォーム20を位置特定するために使用される。ステージ位置特定アルゴリズム23は、コンピューティングデバイスのコンピュータ可読媒体上に常駐する。ステージ位置特定アルゴリズム23は、可動性プラットフォーム20が壁22に対して位置付けられた後の可動性プラットフォーム20上の物体の場所を計算する。
【0029】
図2は、標的フレーム26と、フレーム調節機構28と、複数のビーコン30と、標的フレームミラー32と、ミラー配向調節機構34とを含む、
図1に示されないステージングシステム14のさらなるコンポーネントを示す。
【0030】
フレーム調節機構28は、標的フレーム26を可動性プラットフォーム20に搭載する。フレーム調節機構28は、可動性プラットフォーム20に対して鉛直旋回軸36を中心として旋回し得る。フレーム調節機構28が、鉛直旋回軸36を中心として旋回すると、標的フレーム26は、鉛直旋回軸36を中心として方向38に旋回する。
【0031】
フレーム調節機構28は、複数の調節ねじを含み、複数の調節ねじは、可動性プラットフォーム20に対する標的フレーム26の調節をさらに可能にする。標的フレーム26は、水平軸40を中心として方向44に回転させられ得、水平軸42を中心として方向46に回転させられ得る。
【0032】
標的フレーム26は、フレーム調節機構28に搭載される基部部分48と、上側部分50とを含む。上側部分50は、軸受を通して基部部分48に搭載される。軸受は、上側部分50が、水平枢動軸54を中心として方向52に枢動することを可能にする。水平枢動軸54を中心とする上側部分50の枢動はまた、可動性プラットフォーム20に対して方向52に上側部分50を枢動させる。
【0033】
標的フレームミラー32は、ミラー配向調節機構34を通して、標的フレーム26の上側部分50に搭載される。ミラー配向調節機構34は、複数の調節ねじを有し、複数の調節ねじは、回転させられると、標的フレーム26の上側部分50に対して標的フレームミラー32を調節する。ミラー配向調節機構34は、水平軸62を中心として方向58に標的フレームミラー32を調節し、鉛直軸64を中心として方向60に標的フレームミラー32を調節する。
【0034】
ビーコン30は、標的フレーム26の上側部分50に搭載される。ビーコン30は、
図1のカメラ16によって容易に検出可能である材料から作製される「受動的ビーコン」であり得るか、またはカメラによって検出され得る可視光もしくは不可視光を放出する発光ダイオード(LED)または他の物体等の「能動的ビーコン」であり得る。軸36、軸40、軸42、または軸54を中心とする標的フレーム26のいかなる調節も、可動性プラットフォーム20に対するビーコン30の場所の同時調節を引き起こす。しかしながら、ビーコン30は、標的フレームミラー32が軸62および軸64を中心として調節されるとき、静止したままである。
【0035】
図3は、レーザ光源68と、ビームスプリッタ70と、基準ミラー72とを含む、
図1のステージングシステム14のさらなるコンポーネントを図示する。レーザ光源68と、ビームスプリッタ70と、基準ミラー72と、壁22とを備える配列は、「マイケルソン干渉計」として当技術分野において認識可能である。基準ミラー72は、壁22に対する標的フレームミラー32の初期の大まかな整合のために使用され得る。
【0036】
水平枢動軸54が、
図3に示される。標的フレーム26の上側部分50の初期整合の間、水平枢動軸54は、壁22に対して垂直ではないと仮定され得る。
【0037】
さらに、標的フレームミラー32に対する法線は、水平枢動軸54と整合させられていないと仮定され得る。
図1のステージングシステム14の較正は、標的フレームミラー32に対する法線が水平枢動軸54と一致するように、標的フレームミラー32を調節することを伴う。標的フレームミラー32に対して垂直に反射する光ビームは、水平枢動軸54と一致するか、またはそれに平行である。したがって、最初に、標的フレームミラー32に対して垂直である光ビームの方向を決定することによって、水平枢動軸54の方向を取得することが可能である。
【0038】
図4は、
図1の物体検出システム10を使用して物体を検出する方法を図示する。76において、ステージングシステム14が較正される。78において、ステージングシステム14は、
図2のビーコン30のうちの1または複数のステージベースの場所を生成するために使用される。80において、運動追跡システム12が、1または複数のビーコン30の運動追跡システムベースの場所を生成するために使用される。82において、運動追跡システム12が検証される。運動追跡システム12の検証は、概して、運動追跡システムベースの場所の正確度を決定するための運動追跡システムベースの場所とステージベースの場所との比較を含む。84において、
図2に示されるステージングシステム14のコンポーネントは、
図1の第1の位置24Aから第2の位置24Bに移動させられる。次いで、78、80、および82におけるプロセスが繰り返される。
【0039】
使用時、較正目的のために、レーザ光源68は、一次較正光ビーム90を生成する。ビームスプリッタ70は、一次較正光ビーム90を基準較正光ビーム92およびステージ較正光ビーム94に分割する。ステージ較正光ビーム94は、一次較正光ビーム90および基準較正光ビーム92に対して直角である。
【0040】
基準較正光ビーム92は、基準ミラー72から90度で反射し、次いで、ビームスプリッタ70から壁22に向かって90度で反射する。基準較正光ビーム92の場所は、壁22上の基準較正光ビーム92によって作成される基準スポット96によって検出される。ステージ較正光ビーム94は、標的フレームミラー32に対する法線に対して90度未満の角度にあり、次いで、標的フレームミラー32から90度未満である角度で反射する。例えば、ステージ較正光ビーム94は、法線に対して5度の角度で標的フレームミラー32に接近し、法線に対して5度の角度で標的フレームミラー32から反射し、したがって、10度の反射角度をもたらし得る。ステージ較正光ビーム94は、ビームスプリッタ70を通過し、壁22に進行する。ステージ較正光ビーム94の場所が、壁22上の第1の較正スポット98によって検出される。標的フレーム26の上側部分50は、第1の較正スポット98が基準スポット96により近接して移動するように調節され得る。そのような調節は、標的フレームミラー32の平面が一次較正光ビーム90により平行であることをもたらす。その後、基準スポット96は、それ以上使用されない。
【0041】
図5および
図6に示されるように、標的フレーム26の上側部分50は、水平枢動軸54を中心として左および右に枢動させられる。
【0042】
図7Aに示されるように、100において、第1の較正スポット98は、最初に、基準スポット96と整合させられる。整合は、上記に説明されるような旋回軸36を中心とする旋回移動および回転軸42を中心とする回転によって遂行される。第1の較正スポット98と基準スポットとの整合が、
図7Bに示される。
【0043】
次に、
図7Cに示されるように、102において、枢動軸54を中心とする枢動が、時計回り方向に実行され、第1の較正スポット98の鉛直移動および水平移動の方向が、注目される。そのような移動は、枢動軸54およびミラー32の法線の軸の不整合によって引き起こされる。
図7Cの102における方向に注目することによって、ミラー調節機構34を用いてミラー32を操向するための方向が、
図7Dの104に表されるものとして決定され得る。
図7Eに示されるように、106において、ミラー調節機構34を用いてミラー32をわずかに調節する。
【0044】
次に、
図7Fに示されるように、108において、第1の較正スポット98は、再び、基準スポット96と整合させられる。
図7Fに示されるプロセスは、
図7Aの繰り返しである。
図7B-7Eに説明される後続のプロセスは、
図7Cの時計回り移動が、第1の較正スポット98のいかなる鉛直移動または水平移動も生み出さなくなるまで、繰り返される。次いで、ミラー32の法線が、枢動軸54と十分に整合されるか、または一致することが結論付けられ得る。
【0045】
図8および
図9に示されるように、標的フレームミラー32は、フレーム調節機構28を使用して水平軸42を中心として標的フレームミラー32とともに標的フレーム26を回転させることによっても調節される。
【0046】
次いで、
図4の76におけるステージングシステム14の較正が完了される。ステージングシステム14は、ここで、
図4の78において、ビーコン30のステージベースの場所を生成するために使用される。
【0047】
図10に示されるように、レーザ光源68は、ステージ較正光ビーム110を生成するために使用される。ステージ較正光ビーム110は、ビームスプリッタ70によって分割される。議論のみの目的のために、ステージ較正光ビーム110の1つの成分、すなわち、ビームスプリッタ70によって標的フレームミラー32に向かって反射される成分112が、使用される。ステージ較正光ビーム110の成分112は、標的フレームミラー32によって反射され、壁22上に位置付けスポット114を形成する。位置付けスポット114は、
図7の第4の較正スポット104と同一の場所にある。位置付けスポット114は、水平枢動軸54の場所も示す。
【0048】
図2を参照すると、ビーコン30は、水平枢動軸54に対する位置にあり、水平枢動軸54は、ステージングシステム14が製造される機械的仕様に起因して既知である。さらに、スケール116が、標的フレーム26の上側部分50が標的フレーム26の基部部分48に対して枢動させられる程度の視覚的読取値を提供する。したがって、いったん水平枢動軸54の場所およびスケール116からの角度読取値が既知となると、ビーコン30の場所が計算され得る。実用では、オペレータは、スケール116からの角度測定値をステージ位置特定アルゴリズム23に入れ、ステージ位置特定アルゴリズム23は、可動性プラットフォーム20が第1の位置24Aに位置するときのビーコン30の場所を計算する。ステージ位置特定アルゴリズム23の出力は、
図2のビーコン30のうちの各々のステージベースの場所を提供する。
【0049】
静止場所にある可動性プラットフォーム20を用いて、種々の調節が、標的フレーム26の上側部分50に行われ得る。例えば、標的フレーム26の上側部分50は、
図5に示されるように枢動され得、ビーコン30の場所が、再び計算され得る。同様に、標的フレーム26の上側部分50は、
図5、
図6、
図8、および
図9に示されるように枢動および回転させられ得、ビーコンの場所が、再び計算され得る。
図11に示されるように、標的フレーム6はまた、鉛直旋回軸36を中心として旋回させられ得、ビーコン30の場所が、再び計算され得る。専用スケール(図示せず)が、
図11の標的フレーム26が旋回する角度の読取値を提供するために使用される。
【0050】
図4の80において、
図1の運動追跡システム12は、ステージングシステム14のビーコン30の場所を独立して決定する。ステージングシステム14が、上記に説明されるように、78においてビーコン30の場所を計算するために使用される度に、カメラ16は、ビーコン30の場所を捕捉する。
図1の運動追跡システム位置付けアルゴリズム18は、運動追跡システム位置付けアルゴリズム18がカメラ16から受信するデータに基づいて、ビーコン30の場所を計算する。運動追跡システム位置付けアルゴリズム18の出力は、運動追跡システム12のカメラ16に対する各ビーコン30の運動追跡システムベースの場所を表す。
【0051】
図4の82において、オペレータが、運動追跡システム12を検証する。オペレータは、運動追跡システムベースの場所の正確度を決定するために、運動追跡システムベースの場所をステージベースの場所と比較する。データは、ステージングシステム14が、
図2に示される構成にあるときに比較され、次いで、ステージングシステム14が、異なる構成(例えば、
図5、
図6、
図8、
図9、および
図11に示される構成)にあるときに繰り返される。
【0052】
図4の84において、オペレータは、ステージングシステム14を移動させる。特に、オペレータは、可動性プラットフォーム20を
図1の第1の位置24Aから第2の位置24Bに移動させる。オペレータが可動性プラットフォーム20を移動させた後、オペレータは、再び、
図10の位置付けスポット114がオペレータが可動性プラットフォーム20を移動させる前と同一の場所にあるように、可動性プラットフォーム20を位置付ける。オペレータは、それによって、水平枢動軸54が同一の位置のままであることを知る。
図12は、オペレータによって第2の位置24Bに標的フレームミラー32とともに移動させられた標的フレーム26の上側部分50を示す。ビームスプリッタ70は、基準ビーム118を提供し、基準ビーム118は、基準ミラー72から、かつビームスプリッタ70から反射し、壁22上に基準スポット120を形成する。オペレータは、位置付けスポット114を基準スポット120と整合させる。水平枢動軸54は、したがって、
図12を
図10と比較すると、同一の位置のままである。
図8および
図9に図示されるようなさらなる調節が、再び行われ、フレーム調節機構28は、位置付けスポット114を基準スポット120と整合させるために使用される。しかしながら、ミラー配向調節機構34を使用するいかなる調節も、本段階において行われない。
【0053】
再び
図4を参照すると、次いで、78、80、および82におけるプロセスは、運動追跡システム12の正確度を検証するために再び繰り返される。
【0054】
正確度および容易な使用のため、マイケルソン干渉計が使用される。レーザ光または非レーザ光を使用する異なる光学システムを使用して標的フレームミラー32を較正することが、可能であり得る。
【0055】
運動追跡システム12の検出器は、カメラ16として表される。赤外線検出器またはレーダ検出器等の他の検出器を使用することが、可能であり得る。さらに、カメラ16は、ステージング領域の周囲の静止位置に示されるが、代わりに、標的フレーム26上に1または複数のカメラまたは他の検出器を配置することが、可能であり得る。
【0056】
図13は、コンピュータシステム900の例示的形態である機械の図式的表現を示し、コンピュータシステム900中で、本明細書で議論される技法のうちのいずれか1つまたは複数を機械に実施させるための命令のセットが実行され得る。代替実施形態では、機械は、スタンドアロンデバイスとして動作するか、または他の機械に接続(例えば、ネットワーク化)され得る。ネットワーク化された展開では、機械は、サーバ-クライアントネットワーク環境内のサーバまたはクライアント機械として、または、ピアツーピア(または分散型)ネットワーク環境内のピア機械として動作し得る。機械は、パーソナルコンピュータ(PC)、タブレットPC、セットトップボックス(STB)、携帯情報端末(PDA)、セルラー電話、ウェブアプライアンス、ネットワークルータ、スイッチもしくはブリッジ、またはその機械によってとられるべきアクションを規定する命令のセットを(逐次的に、または別様に)実行することが可能な任意の機械であり得る。さらに、単一の機械のみが図示されるが、「機械」という用語は、本明細書で議論される技法のうちのいずれか1つまたは複数を実施するために、命令のセット(または複数のセット)を個々に、または共同で実行する機械の任意の集合物を含むようにも解釈されるものとする。
【0057】
例示的コンピュータシステム900は、プロセッサ902(例えば、中央処理ユニット(CPU)、グラフィックス処理ユニット(GPU)、または両方)と、メインメモリ904(例えば、読取専用メモリ(ROM)、フラッシュメモリ、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)(同期DRAM(SDRAM)またはラムバスDRAM(RDRAM)等)等)と、静的メモリ906(例えば、フラッシュメモリ、スタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)等)とを含み、それらは、バス908を介して相互に通信する。
【0058】
コンピュータシステム900はさらに、ビデオディスプレイ910(例えば、液晶ディスプレイ(LCD)または陰極線管(CRT))を含み得る。コンピュータシステム900はまた、英数字入力デバイス912(例えば、キーボード)と、カーソル制御デバイス914(例えば、マウス)と、ディスクドライブユニット916と、信号生成デバイス918(例えば、スピーカ)と、ネットワークインターフェースデバイス920とを含む。
【0059】
ディスクドライブユニット916は、機械読み取り可能な媒体922を含み、本明細書で説明される技法または機能のうちのいずれか1つまたは複数を具現化する命令924(例えば、ソフトウェア)の1または複数のセットが、機械読み取り可能な媒体に記憶される。ソフトウェアはまた、完全に、または少なくとも部分的に、コンピュータシステム900によるソフトウェアの実行の間、メインメモリ904内および/またはプロセッサ902内に常駐し得、メインメモリ904およびプロセッサ902も、機械読み取り可能な媒体を構成し得る。
【0060】
ソフトウェアはさらに、ネットワークインターフェースデバイス920を介して、ネットワーク928を経由して送信または受信され得る。
【0061】
機械読み取り可能な媒体924は、例示的実施形態において、単一の媒体であるように示されるが、「機械読み取り可能な媒体」という用語は、命令の1または複数のセットを記憶する単一の媒体または複数の媒体(例えば、一元化されたデータベースもしくは分散型データベース、ならびに/または関連付けられるキャッシュおよびサーバ)を含むように解釈されるべきである。「機械読み取り可能な媒体」という用語はまた、任意の媒体を含み、任意の媒体は、機械による実行のための命令のセットを記憶し、エンコードし、または搬送することが可能であり、機械に、本発明の技法のうちのいずれか1つまたは複数を実施させるように解釈されるものとする。故に、「機械読み取り可能な媒体」という用語は、限定ではないが、ソリッドステートメモリ、光学媒体および磁気媒体、ならびに搬送波信号を含むように解釈されるものとする。
【0062】
特定の例示的実施形態が、説明され、付随の図面に示されているが、そのような実施形態は、単に例証的であり、本発明の制限ではなく、修正が当業者に想起され得るので、本発明は、示され説明される具体的構造および配列に制限されないことを理解されたい。