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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-09
(45)【発行日】2024-02-20
(54)【発明の名称】硝子体切除装置アクチュエータ
(51)【国際特許分類】
   A61F 9/007 20060101AFI20240213BHJP
【FI】
A61F9/007 130F
【請求項の数】 21
(21)【出願番号】P 2021526655
(86)(22)【出願日】2019-11-14
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-18
(86)【国際出願番号】 NL2019050741
(87)【国際公開番号】W WO2020101489
(87)【国際公開日】2020-05-22
【審査請求日】2022-10-21
(31)【優先権主張番号】2022011
(32)【優先日】2018-11-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】NL
(73)【特許権者】
【識別番号】518007625
【氏名又は名称】クレア・アイピー・ビー.ブイ.
【氏名又は名称原語表記】CREA IP B.V.
【住所又は居所原語表記】Seggelant-Noord2, 3237 MG Vierpolders,The Netherlands
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100103034
【弁理士】
【氏名又は名称】野河 信久
(74)【代理人】
【識別番号】100179062
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 正
(74)【代理人】
【識別番号】100199565
【弁理士】
【氏名又は名称】飯野 茂
(74)【代理人】
【識別番号】100219542
【弁理士】
【氏名又は名称】大宅 郁治
(74)【代理人】
【識別番号】100153051
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100162570
【弁理士】
【氏名又は名称】金子 早苗
(72)【発明者】
【氏名】ダム-ハウスマン、アドリアーンジェ・コリーネ
【審査官】白土 博之
(56)【参考文献】
【文献】特表2014-509207(JP,A)
【文献】国際公開第2018/154404(WO,A1)
【文献】特表2010-535039(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2013/0144317(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61F 9/007
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
眼科用切除ツールのための作動システムであって、
第1の内部容積を画定する第1の区画(48)と、第2の内部容積を画定する第2の区画(50)とに、ダイヤフラム(46)によって流体的に分離されたチャンバ(44)を備えるハウジングを備え、
第1のポート(49)が、前記第1の区画(48)と流体連通して設けられ、且つ手持ち式眼科用切除ツールに連結された第1の導管(38)に連結するように構成され、
第2のポート(51)が、前記第2の区画(50)と流体連通して設けられ、且つ前記眼科用切除ツールに連結された第2の導管(40)に連結するように構成され、
前記ダイヤフラム(46)は、前記チャンバ(44)内に移動可能に取り付けられ、且つ、第1の位置から第2の位置への移動が、前記第1の容積を減少させ、前記第2の容積を増加させるように、前記第1の位置と前記第2の位置との間を交互に移動するように構成され、
前記システムは、
前記ダイヤフラム(46)を前記第1の位置と前記第2の位置との間で移動させるために、往復振動するように構成されたダイヤフラムアクチュエータ(52)と、
前記ダイヤフラムアクチュエータ(52)の前記振動を駆動するように構成された駆動システム(54)と、
を更に備え
前記眼科用切除ツールは、前記作動システムの前記第1の区画(48)と流体連通状態にある第1の密閉チャンバと、前記作動システムの前記第2の区画(50)と流体連通状態にある第2の密閉チャンバと、前記第1及び第2の密閉チャンバ内の圧力の相対変化に応答して往復運動するように構成された往復動可能なセパレータと、を備え、空気圧で作動する、システム。
【請求項2】
前記駆動システム(54)は、前記ダイヤフラムアクチュエータ(52)を少なくとも第1の方向に駆動するように構成されたリニアモータを備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記駆動システムは、前記アクチュエータ(52)の直線運動をガイドするように構成された可撓性要素(66)を更に備える、請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記リニアモータは、前記チャンバ(44)の外側に配置され、前記駆動システム(54)は、前記リニアモータと前記アクチュエータ(52)との間の結合部(56)を更に備え、前記結合部(56)は、前記チャンバ(44)の壁を通って延在する、請求項に記載のシステム。
【請求項5】
前記ダイヤフラムアクチュエータ(52)は、前記チャンバ(44)内に配置されている、請求項1~のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項6】
前記チャンバ(44)内の前記ダイヤフラム(52)の位置を監視するように構成された位置センサ(68)を更に備える、請求項1~5のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項7】
前記第1の区画(48)内の圧力を測定するように構成された第1の圧力センサ(P1)、及び/又は前記第2の区画(50)内の圧力を監視するように構成された第2の圧力センサ(P2)を更に備える、請求項1~6のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項8】
前記第1の区画(48)と前記第2の区画(50)との間の差圧を測定するように構成された差圧センサ(ΔP)を更に備える、請求項1~7のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項9】
前記駆動システム(54)の停止時に、前記ダイヤフラム(52)を前記第1の位置に移動させるように前記第1の導管(38)を通気するように構成されたリトラクト弁(61)を更に備える、請求項1~8のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項10】
前記第1の区画(48)は、通気弁を備える、及び/又は
前記第2の区画(50)は、通気弁を備える、
請求項1~9のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項11】
眼科用切除ツールのための作動システムであって、
第1のダイヤフラム(46a)によって少なくとも部分的に画定され、且つ第1の内部容積を有する第1の区画(48’)と、第2のダイヤフラム(46b)によって少なくとも部分的に画定され、且つ第2の内部容積を有する第2の区画(50’)と、ここにおいて、前記第1の区画(48’)は、前記第2の区画(50’)から流体的に分離されており、
前記第1の区画(48’)と流体連通状態にあり、且つ手持ち式眼科用切除ツールに連結された第1の導管(38)に連結するように構成された第1のポート(49’)と、
前記第2の区画(50’)と流体連通状態にあり、且つ前記眼科用切除ツールに連結された第2の導管(40)に連結するように構成された第2のポート(51’)と、
を備えるハウジング(44’)を備え、
前記第1のダイヤフラム(46a)は、前記ハウジング(44’)に対して移動可能に取り付けられ、且つ、その第1の位置からその第2の位置への前記第1のダイヤフラム(46a)の移動が、前記第1の容積を減少させるように、前記第1の位置と前記第2の位置との間を交互に移動するように構成され、
前記第2のダイヤフラム(46b)は、前記ハウジング(44’)に対して移動可能に取り付けられ、且つ、その第1の位置からその第2の位置への前記第2のダイヤフラム(46b)の移動が、前記第2の容積を増加させるように、前記第1の位置と前記第2の位置との間を交互に移動するように構成され、
前記システムは、
前記第1のダイヤフラム(46a)及び前記第2のダイヤフラム(46b)を前記第1の位置と前記第2の位置との間で同時に移動させるために、往復振動するように構成されたダイヤフラムアクチュエータ(52’)と、
前記ダイヤフラムアクチュエータ(52’)の前記振動を駆動するように構成された駆動システム(54’)と、
を更に備え
前記眼科用切除ツールは、前記作動システムの前記第1の区画(48’)と流体連通状態にある第1の密閉チャンバと、前記作動システムの前記第2の区画(50’)と流体連通状態にある第2の密閉チャンバと、前記第1及び第2の密閉チャンバ内の圧力の相対変化に応答して往復運動するように構成された往復動可能なセパレータと、を備え、空気圧で作動する、システム。
【請求項12】
前記駆動システム(54’)は、前記ダイヤフラムアクチュエータ(52’)を少なくとも第1の方向に駆動するように構成されたリニアモータを備える、請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
前記駆動システム(54’)は、前記ダイヤフラムアクチュエータ(52’)の直線運動をガイドするように構成された少なくとも1つの可撓性要素(66a、66b)を更に備える、請求項12に記載のシステム。
【請求項14】
前記第1及び第2のダイヤフラム(46a、46b)は、前記ハウジング(44’)内の空間によって分離され、前記リニアモータは、前記第1のダイヤフラム(46a)と前記第2のダイヤフラム(46b)との間の前記空間内に少なくとも部分的に配置されている、請求項12に記載のシステム。
【請求項15】
前記ダイヤフラムアクチュエータ(52’)は、結合部(56’)を用いて互いに固定的に結合された第1のダイヤフラムアクチュエータ部材(52a)及び第2のダイヤフラムアクチュエータ部材(52b)を備える、請求項11~14のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項16】
前記ハウジング(44’)内の前記第1及び第2のダイヤフラム(46a、46b)の少なくとも一方の位置を監視するように構成された位置センサ(68)を更に備える、請求項11~15のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項17】
前記第1の区画(48’)内の圧力を測定するように構成された第1の圧力センサ(P1)と、前記第2の区画(50’)内の圧力を監視するように構成された第2の圧力センサ(P2)と、を更に備える、請求項11~16のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項18】
前記第1の区画(48’)は、通気弁を備える、及び/又は
前記第2の区画(50’)は、通気弁を備える、
請求項11~17のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項19】
前記第1の区画(48’)と前記第2の区画(50’)との間の差圧、及び/又は
前記第1の導管(38)と前記第2の導管(40)との間の差圧、
を測定するように構成された差圧センサ(ΔP)を更に備える、請求項11~18のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項20】
前記駆動システムの停止時に、前記ダイヤフラムを前記第1の位置に移動させるように構成されたリトラクト弁(61)を更に備える、請求項11~19のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項21】
請求項1~20のいずれか一項に記載のシステムを備える手術用切除アセンブリであって、
切除開口部を備える導管と、
前記切除開口部内で往復運動するように配置された切除刃と、
更に備え、
前記往復動可能なセパレータは、前記切除刃に結合される、手術用切除アセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、硝子体切除ツール等の眼科用切除ツールのための作動システムに関する。
【背景技術】
【0002】
眼から組織を除去するための眼科手術処置は、小型で精密な手術用切除器具を必要とする。硝子体切除は、硝子体液が眼球内部から除去される手術処置である。このような処置は、硝子体液の一部又は全ての除去が必要とされる、網膜剥離、眼内レンズとの硝子体の絡み合い(vitreous entanglement)、混濁した若しくは血が混ざった体液、又はその他の眼の愁訴の場合に、示され得るか又は必要とされ得る。
【0003】
既知の硝子体切除デバイスは、一方が他方の内部に配置された、中空の往復動切除刃及びシースを備え得る。
【0004】
米国特許公報第5,106,364号には、閉じた遠位端を有する外側管状部材と、閉じた遠位端に隣接する開口と、外側管内に摺動可能に配置された内側管と、を備える既知の眼科手術用切除器具が記載されている。内側管は、第1の位置と第2の位置との間を往復運動し、組織が吸引によって内側管に吸い込まれると、切除部材の往復運動が組織を切り離し、その結果、それは内側管状部材を通して吸引され得る。
【0005】
米国特許出願公開第2012/310146号には、硝子体切除を行うためのシステムが記載されており、これは、ガス源と、硝子体切除器における圧力に従って開放及び閉鎖する切除機構を含む硝子体切除器と、ガス源からガスを受け取り、硝子体切除装器においてパルスを発生させるパルス発生システムと、を含む。パルスは、サイクルに従って硝子体切除器における圧力を変化させ、硝子体切除器において変化する圧力は、硝子体切除器の切除機構を開放及び閉鎖させる。
【0006】
既知の硝子体切除ツール及び関連する空気圧制御システムは、高いガス消費、動作中の高い雑音レベル、及び切除ツールについての次善の応答時間を招く(suffer from)。本発明は、既知のシステム及びデバイスに関連付けられた問題を克服する、眼科手術用切除ツールのための改善された作動システムを提供しようとするものである。
【0007】
米国特許出願公開第2018/243134号には、切除ツールを駆動するためのダイヤフラムアセンブリと、慣性ダンパと、を有する手持ち式往復動手術ツールが開示されている。ダイヤフラムアセンブリ304は、空気圧で駆動される。
【0008】
日本国特開2010-057642号には、硝子体手術のための装置が開示されており、これは、空気圧で駆動される。
【0009】
米国特許出願公開第2010/145374号には、空気圧駆動の硝子体切除プローブを動作及び制御するためのシステムが開示されている。閉鎖型圧力チャンバには圧力変換器が設けられ、閉鎖型圧力チャンバへの圧力レベルの制御を可能にする。切除ツールのアクチュエータには、後方運動のための付勢バネが設けられている。
【発明の概要】
【0010】
本発明の第1の態様では、第1の内部容積を画定する第1の区画と、第2の内部容積を画定する第2の区画とに、ダイヤフラムによって流体的に分離されたチャンバを備える眼科用切除ツールのための作動システムが提供される。第1のポートが、第1の区画と流体連通して設けられ、且つ手持ち式眼科用切除ツールに連結された第1の導管に連結するように構成されている。第2のポートが、第2の区画と流体連通して設けられ、且つ眼科用切除ツールに連結された第2の導管に連結するように構成されている。
【0011】
ダイヤフラムは、チャンバ内に移動可能に取り付けられ、且つ、第1の位置から第2の位置への移動が、第1の容積を減少させ、第2の容積を増加させるように、第1の位置と第2の位置との間を交互に移動するように構成されている。第1の区画の容積が増加すると、第2のチャンバの容積が減少し、逆もまた同様であることが理解されよう。
【0012】
チャンバ内でダイヤフラムを往復動させて第1及び第2の区画の容積を交互に変化させるために、ダイヤフラムアクチュエータが、ダイヤフラムに結合され、且つダイヤフラムを第1の位置と第2の位置との間で移動させるために、往復振動するように構成されている。駆動システムが、ダイヤフラムアクチュエータの振動を駆動するように構成されている。
【0013】
本発明の第2の態様では、第1及び第2の可変容積区画は、2つのダイヤフラムによって互いに流体的に分離され得る。これらの態様は、第1及び第2のダイヤフラムの振動が共通の駆動システムによって駆動され得るので、本発明の第1の態様と同じ原理に従って動作する。本発明の第2の態様では、第1のダイヤフラムによって少なくとも部分的に画定され、且つ第1の内部容積を有する第1の区画と、第2のダイヤフラムによって少なくとも部分的に画定され、且つ第2の内部容積を有する第2の区画と、を備えるチャンバを備える眼科用切除ツールのための作動システムが提供される。第1の区画は、第2の区画から流体的に分離されている。
【0014】
第1のポートが、第1の区画と流体連通して設けられ、且つ手持ち式眼科用切除ツールに連結された第1の導管に連結するように構成されている。第2のポートが、第2の区画と流体連通して設けられ、且つ眼科用切除ツールに連結された第2の導管に連結するように構成されている。
【0015】
第1のダイヤフラムは、チャンバに対して移動可能に取り付けられ、且つ、その第1の位置からその第2の位置への第1のダイヤフラムの移動が、第1の容積を減少させるように、第1の位置と第2の位置との間を交互に移動するように構成されている。第2のダイヤフラムは、チャンバに対して移動可能に取り付けられ、且つ、その第1の位置からその第2の位置への第2のダイヤフラムの移動が、第2の容積を増加させるように、第1の位置と第2の位置との間を交互に移動するように構成されている。第1の方向における第1及び第2のダイヤフラムの移動が、第1の区画の容積の増加及び第2の区画の容積の減少を引き起こすので、本発明の2つのダイヤフラム(two-diaphragm)の態様の動作は、単一ダイヤフラムの実施形態と同様に機能する。
【0016】
チャンバ内で第1及び第2のダイヤフラムを往復動させて第1及び第2の区画の容積を交互に変化させるために、ダイヤフラムアクチュエータが、ダイヤフラムに結合され、且つ第1及び第2のダイヤフラムを第1の位置と第2の位置との間で同時に移動させるために、往復振動するように構成されている。駆動システムが、ダイヤフラムアクチュエータの振動を駆動するように構成されている。
【0017】
本発明の第3の態様では、上記で説明されたような作動システムと、切除開口部を備える導管及び切除開口部内で往復運動するように配置された切除刃を含む、空気圧で作動する手持ち式眼科用切除ツールを備える手術用切除ツールと、を備える手術用切除アセンブリが提供される。手持ち式ツールは、アクチュエータシステムの第1の区画と流体連通状態にある第1の密閉チャンバを、アクチュエータシステムの第2の区画と流体連通状態にある第2の密閉チャンバから流体的に分離する、往復動可能なセパレータを備える。往復動可能なセパレータは、切除刃に結合され、且つ第1及び第2の密閉チャンバ内の圧力の相対変化に応答して往復運動するように構成されている。
【0018】
本発明の上記で説明された態様のいずれにおいても、追加の特徴が、追加の利点を提供するために組み込まれ得る。例えば、膜アクチュエータ(membrane actuator)を駆動するための駆動システムは、ローレンツモータ又はリラクタンスモータ等の、リニア電気モータを備え得る。電気モータは、励磁可能なコイルと、磁石の配列(例えば、ハルバッハ配列)とを備え得、固定子・可動子配置(stator-mover arrangement)を提供する。励磁可能なコイルは、固定されたハルバッハ配列に対して移動可能に取り付けられ得、又はハルバッハ配列が、固定されたコイルに対して移動可能に取り付けられ得る。
【0019】
可動子を直線往復運動においてガイドする(guide)ために、駆動システムは、1つ以上の可撓性要素を更に備え得る。可撓性要素は、可動子の運動を直接ガイドするように構成され得、又は、それは膜アクチュエータの運動をガイドするように構成され得る。
【0020】
オプションで、ダイヤフラムアクチュエータは、チャンバ内に配置され得、一方、リニアモータは、チャンバの外側に配置される。このような場合、システムは、チャンバの壁を通って延在する、リニアモータとダイヤフラムアクチュエータとの間の結合部を更に備える。このような配置は、振動膜部分の改善された防音と、電気モータから熱を放散するための強化された冷却構造(例えば、冷却フィン)とを可能にし得る。
【0021】
第1及び第2の膜を備える実施形態では、モータは、第1の膜と第2の膜との間のチャンバ内の空間に配置され得、結合部は、モータから第1及び第2の膜に向かって延在し得る。
【0022】
オプションで、位置センサが、チャンバ内の(1つ又は複数の)ダイヤフラムの位置を監視するために用いられ得る。例えば、位置センサは、(1つ又は複数の)ダイヤフラムの位置を直接測定するために用いられ得、及び/又は、位置センサは、リニアモータの可動子の位置に対する固定子の位置を測定するために用いられ得る。両方の場合において、光学位置センサが使用され得る。
【0023】
圧力センサがまた、(i)第1及び第2の区画内、(ii)手持ち式デバイスにつながっている第1及び第2の導管内、及び/又は(iii)ツールのハンドル内の往復子(reciprocator)の第1及び第2のチャンバ内、の圧力を決定するために用いられ得る。いずれの場合も、絶対圧力センサが、1つ以上の場所における絶対圧力を測定するために用いられ得、又は、差圧センサが、2つの構成要素間の差圧を測定するために用いられ得る。
【0024】
追加の空気圧構成要素が、機能性及び安全性の向上を提供するために用いられ得る。例えば、本発明によるシステムは、モータの停止時(即ち、切除モードが使用されていないとき)に、第1及び第2の導管の一方を通気する(vent)ように構成された「リトラクト(retract)」弁を備え得る。第1及び第2の流体導管の一方を通気することにより、システム内の大気圧より高い圧力(above-atmospheric pressure)が、チャンバ44内のダイヤフラムを(どちらの導管が通気されるかに応じて)第1の位置又は第2の位置のいずれかに向かって付勢する。ダイヤフラムを第1又は第2の位置のいずれかに向かって付勢することは、切除部材が導管に対して完全に前進又は完全に後退していることのいずれかを意味する。このような配置は、吸引モード(切除モードが無効)中に、切除開口部が(実質的に)閉塞されないことを確実にするために使用され得る。
【0025】
本発明の様々な態様の更なる利点が、以下の説明及び添付の特許請求の範囲から当業者には明らかであろう。
【0026】
本発明は、本発明の非限定的な例示的な実施形態を例示する、以下の図面を参照して説明される。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1図1は、硝子体切除デバイスのための例示的な切除配置を示す。
図2図2は、空気圧アクチュエータを備える手持ち式硝子体切除ツールを示す。
図3図3は、手持ち式硝子体切除ツールと、空気圧作動システムと、制御ループと、を備える硝子体切除システムの概略図を示す。
図4図4は、本発明の第1の実施形態による作動システムの概略図を示す。
図5図5は、本発明の第2の実施形態による作動システムの概略図を示す。
図6図6は、本発明による作動システムの詳細な断面図を示す。
図7図7は、例示的な制御ループのための空気圧回路図を示す。
図8図8は、本発明による作動システムにおいて適用されるモータアセンブリの例示的な実施形態の側面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下の説明は、本発明を例示するいくつかの例示的な実施形態を提供するものであり、本発明の範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。修正又は追加が、本発明の範囲から逸脱することなく、例示された実施形態に対して行われ得る。本発明に関連付けられた利点は、記載された特徴を等価な特徴又は手段で修正又は置き換えることによって達成され得ることが理解されよう。このような等価物は、本発明の範囲内に含まれることが意図される。本発明は、吸引導管を一体的に設けた、同心円状に配置された往復動切除部を備える硝子体切除ツールを参照して本明細書で説明されるが、本発明は、一体化された吸引の有無にかかわらず、他の往復動切除器具にも適用され得ることが理解されよう。
【0029】
図1は、例示的な硝子体切除デバイスの切除チップ(cutting tip)を示す。図1に示されるように、切除チップ10は、閉じた遠位端14を有する中空の外側シース12を備える。開口した遠位端を有する内側管16は、外側シース12内に配置されている。内側管16は、物質が眼から吸引され得る内腔を画定し、したがって、物質を切除チップ10内及び内側管16によって提供される内腔を通じて吸い込むように構成された吸引源(図示せず)に動作可能に結合され得る。
【0030】
外側シース12及び内側管16は、内側管16が外側シース12内で完全に前進した第1の「前進」位置(図1図Aに示される)と、内側管16が外側シース12に対して完全に後退した第2の「後退」位置(図1図Bに示される)との間で、互いに対して相対移動するように構成されている。
【0031】
図1に示されるように、外側シース12は、第1の開口18を備え、内側管16は、第2の開口20を備える。内側管16が外側シース12に対して前進位置にあるとき、第1及び第2の開口18、20は、(図Aに示されるように)互いに揃えられ、位置合せされている。内側管16が外側シース12に対して後退すると、第2の開口20が第1の開口18に対して後退し、第2の開口20の遠位縁部が、(図Bに示されるように)少なくともそれが第1の開口18の近位縁部に合わさる(meets)位置まで移動するようになる。好ましくは、内側管16が完全に後退した位置にあるとき、内側管の遠位端は、第1の開口18が内側管16によって閉塞されないように、第1の開口18の近位側に(ユーザの方に)配置される。
【0032】
第1の開口18及び第2の開口20の少なくとも一方の縁部が、第1の切除縁部22を形成し、これにより、組織は、切除縁部22が他方の開口の縁部によって形成された対向する表面と合わさるポイントで切除され得る(図Bに示される)。図1に示される実施形態では、第1の切除縁部22は、内側管16における第2の開口20の遠位縁部に形成されている。しかしながら、当業者であれば、切除縁部が、第1の開口18の近位縁部において同様に形成され得ること、又は両方の開口が、切除縁部を備え得ることを理解されよう。
【0033】
次に、図1図Cを参照すると、第2の切除縁部24がまた、内側管16の開口した遠位端において形成され得、これにより、内側管16が後退位置にある状態で第1の開口18を通じて吸い込まれた組織が、内側管16がその前進位置に戻るときに切除され得る。当業者であれば、切除縁部が、代替又は追加として、第1の開口18の遠位縁部において形成され得ることを理解されよう。
【0034】
切除チップ10の振動は、空気圧で制御され得る。次に、図2を参照すると、硝子体切除ツールの手持ち部分が示されている。図2に示されるように、ツールの手持ち部分は、図1を参照して説明された切除チップ10と、ハウジング26とを備える。ハウジング26は、医療専門家によって片手で使用するための形状及びサイズになっており、概して細長い形状をしている。外側シース12及び内側管16は、ハウジング26内へと延在する。図2に示されるように、外側シース12は、ハウジング26に対して固定されており、一方、内側管16は、ハウジング26内に摺動可能に取り付けられている。内側管16は、往復子アセンブリ(reciprocator assembly)28に動作可能に結合されており、これは、図1を参照して説明されたように、切除動作において、シース12に対する内側管16の往復運動を駆動するために、往復振動するように構成されている。
【0035】
往復子アセンブリ28は、可撓性膜又はセパレータ34によって互いに流体的に分離された第1のチャンバ30と第2のチャンバ32とを備える。セパレータ34は、リンク部又は結合部36を備え、これは、セパレータ34を内側管16に結合する。第1のチャンバ30は、第1の導管又は空気配管(pneumatic line)38と流体連通状態にあり、第2のチャンバ32は、第2の導管又は空気配管40と流体連通状態にある。セパレータ34(したがって、内側管16)の往復振動を駆動するために、第1及び第2のチャンバ30、32内の圧力は、交互に増加及び減少される。第1のチャンバ30と第2のチャンバ32との間の圧力差が可撓性膜を遠位方向に付勢すると、内側管16は、固定された外側シース12に対して遠位側に移動する。第1のチャンバ30と第2のチャンバ32との間の圧力差が膜34を近位方向に付勢すると、内側管16は、外側シース12に対して近位側に移動する。第1のチャンバ30と第2のチャンバ12との間の圧力差は、第1及び第2の空気配管38、40を介して制御される。
【0036】
次に、図3を参照すると、空気配管38、40は、第1及び第2のチャンバ30及び32内の圧力を交互に変化させる作動システム42に結合されている。図3に示されるように、システム42は、チャンバ44を形成するハウジングを備え、これは、第1の内部容積を画定する第1の区画48と、第2の内部容積を画定する第2の区画50とに、ダイヤフラム46によって流体的に分離されている。第1のポート49が、第1の区画48と流体連通して設けられ、且つ第1の導管38に連結するように構成されている。第2のポート51が、第2の区画50と流体連通して設けられ、且つ第2の導管40に連結するように構成されている。
【0037】
ダイヤフラム46は、チャンバ44内に移動可能に取り付けられている。ダイヤフラムは、可撓性材料(熱可塑性エラストマー又はゴム等)で形成され得、及び/又は、それは往復運動を可能にするために、いくらかのたるみ(slack)をもたせてチャンバ内に固定され得る。いずれにしても、図3に示されるダイヤフラム46は、第1の位置から第2の位置への移動が、(第1の区画48内の)第1の容積を減少させ、(第2の区画50内の)第2の容積を増加させるように、第1の位置と第2の位置との間を交互に移動するように構成されている。逆に、第2の位置から第1の位置への、反対方向におけるダイヤフラム46の移動は、第1の区画48の容積を増加させ、第2の区画50の容積を減少させる。システムは、ダイヤフラム46を第1の位置と第2の位置との間で移動させるために、往復振動するように構成されたダイヤフラムアクチュエータ52と、ダイヤフラムアクチュエータ52の振動を駆動するように構成された駆動システム54と、を更に備える。
【0038】
ダイヤフラムアクチュエータ52を往復駆動するために、駆動システム54は、リニアモータを備え得る。いくつかの実施形態では、リニアモータは、モータに供給される交流制御電流又は電圧に応じて、所望の周波数でダイヤフラム46を往復駆動するように構成されたリニア振動子モータである。例示的な実施形態では、ドライバ54は、例えば、Tecnotion ULシリーズのリニアモータを使用して実装される、ローレンツドライバとしても知られるローレンツ型アクチュエータを備え得る。他の実施形態では、ドライバ54は、リラクタンスモータを備え得る。ドライバ54の更なる詳細が、図6を参照して以下に説明される。
【0039】
第1及び第2の区画48、50の各々は、圧力が周囲圧力よりも高い空気供給源(above-ambient air supply)に結合され得る。例えば、図3に示されるように、第1及び第2の区画の各々は、例えば、流量制限部R及びRを介して、1.5バールの空気供給源と流体連通状態にあり得る。第1及び第2の区画に、圧力が大気圧よりも高い空気の供給(above-atmosphere air supply)を提供することによって、ハンドルハウジング26内の往復子を駆動する「ガススプリング」の剛性が増加し、空気圧システムの応答性を改善する。更に、第1及び第2の区画48、50内の大気圧よりも高い圧力は、区画48、50の一方又は空気配管38、40の一方が通気された場合、ダイヤフラムが第1又は第2の位置に付勢されることを可能にし得る。空気圧システム全体は、閉鎖容積であり、その一部は、リトラクト弁61(以下参照)が開放されたときにのみ通気されることは、注目に値する。したがって、システム全体の空気消費量は低く、空気供給源については、非常に小型な内蔵圧縮機で十分になり得、外部空気供給ラインの必要性を取り除く。
【0040】
図3に示されるように、制御ループは、第1及び第2の区画48、50内(したがって、手持ち式ツールのチャンバ30及び32内)に所望の圧力レベルを提供するために実装され得る。制御ループは、リニアモータを往復駆動するように構成された交流電流源又は電圧源を備え得る。制御ループは、5~200Hzの間、例えば、166Hzの振動周波数でアクチュエータを駆動し得る。これにより、毎分10,000運動以上で動作可能な手持ち式硝子体切除ツールが可能になる。当業者であれば、駆動システム54の振動周波数は、処置の要件、手持ち式デバイスのアーキテクチャ、及び医療提供者の選好に応じて、連続的に変更され得ることを理解されよう。
【0041】
アクチュエータの改善された制御を提供するために、制御ループは、チャンバ44内のダイヤフラム46の振動を決定するための1つ以上のセンサを更に備え得る。
【0042】
例えば、位置センサが、チャンバ44内のダイヤフラム46の位置を測定するために一体化され得る。ダイヤフラム46の位置は、第1及び第2の区画48、50の相対容積、したがって、空気配管38、40を介して供給される圧力に関する情報を提供する。
【0043】
追加又は代替として、1つ以上の圧力センサが、作動システムに組み込まれ得る。例えば、図3に示されるように、圧力センサP1が、第1の区画48及び第1の空気配管38内の圧力を測定するために、第1の区画48と流体連通して設けられ得る。追加又は代替として、圧力センサP2が、第2の区画50及び第2の空気配管40内の圧力を測定するために、第2の区画と流体連通して設けられ得る。P1及び/又はP2の代替として、あるいはP1及び/又はP2と組み合わせて、差圧センサΔPが、第1の空気配管38と第2の空気配管40との間の差圧を測定するために設けられ得る。差圧センサは、第1の区画48と第2の区画50との間の差圧を測定するために実装され得、又は、それは手持ち式デバイスの近くで、第1の導管38と第2の導管40との間の差圧を測定するために実装され得る。
【0044】
各区画に連結された圧力センサは、第1の区画48と第2の区画50との間で得られる圧力差の監視を可能にする。各圧力センサは、単独又は組み合わせで、正常に機能していることの検証を可能にし得、また、制御装置フィードバックのために使用され得る。
【0045】
少なくともいくつかの実施形態では、作動システムは、駆動システムの停止時に、ダイヤフラム34を第1の位置に移動させるように構成されたリトラクト弁61を更に備える。このようなリトラクト弁の配置は、有利には、(モータが停止している状態で)切除刃が静止している間に切除開口部を通る吸引流を損なうことなく、ダイヤフラムの中立位置が、外側シース12に対する内側管16の中間位置に対応することを可能にし得る。これは、リトラクト弁が、一方の区画/空気配管を通気するとともに、他方が1.5バールに維持されるからである。したがって、圧力差は、膜の中立位置が外側シース12に対する内側管16の中間位置に等しい場合であっても、切除モードがオフに切り替えられている間、ダイヤフラムを第1の位置に向かって付勢する。このような中立静止位置は、内側管16についての短いストローク、及び結果として、モータの短いストロークを可能にする。このようなリトラクト弁61は、図3に示される通常の3/2ソレノイド弁であり得、又は、代替として、導管38が周囲圧力に通気され得、容積48からの供給が遮断され得るように配置された、2/2ソレノイド弁のセットであり得る。
【0046】
第1及び第2の区画48、50内の圧力が所定のレベルを超えないことを確実にするために、通気弁がまた、所定の圧力レベルで又は所定の圧力範囲内で、第1及び第2の区画48、50からガスを通気するために設けられ得る。一連の通気弁と、リトラクト弁と、を備える例示的な空気圧システムが、図7を参照してより詳細に説明される。
【0047】
次に、ドライバ54及びチャンバ44の配置が、図4を参照してより詳細に説明される。
【0048】
図4に示されるように、ドライバ54は、印加された電流又は電圧によって励磁されるように構成されたコイル60と、磁石の配列62(例えば、ハルバッハ配列)とを備え得る。磁石の配列は、本発明の駆動システム54において、固定子として構成され得るか、又は、それは可動子として構成され得る。
【0049】
ガイド要素、例えば、半径方向バネ(radial spring)66等の可撓性要素が、可動子を往復直線運動でガイドするために設けられている。モータの可動部分(配列又はコイル)は、直接的に又はリンク部56を介して、ダイヤフラムアクチュエータ52に結合されている。
【0050】
図4に示されるように、ダイヤフラムアクチュエータ52は、チャンバ44内に配置されている。ダイヤフラムアクチュエータ52は、異なる方法で膜46に係合し得る。例えば、ダイヤフラムアクチュエータ52は、接着剤でダイヤフラムにしっかりと固定され得、又は、それはダイヤフラムがその間にクランプされる対向する部分を備え得る。代替として、ダイヤフラムアクチュエータ52は、ダイヤフラム46の材料内に部分的に埋め込まれ得る。
【0051】
固定子は、チャンバ44の外側に配置され、結合部56が、チャンバ44の壁を通って第1の区画48内へと延在している。シール58が、結合部56がそれを通って延在する、チャンバ壁における開口部を密封する。いくつかの実施形態では、シール58と同様のシールを備える追加の開口部(図示せず)が、第2の区画50に設けられ得る。追加の開口部は、第1の区画48からの漏れによる圧力における任意の不均衡をオフセットするために、シール58を通して経験される漏れを近似又は反映させるために設けられ得る。
【0052】
当業者であれば、膜アクチュエータ52と、結合部56と、可動子との間の結合は、システムの要件に適するように適合され得ること、及び、これらの構成要素はまた、単一部品として形成され得ることを理解されよう。
【0053】
図5は、ドライバ54並びに第1及び第2の区画48、50の構成が図4に示される配置とは異なる、本発明の更なる態様を示す。
【0054】
図5に示されるように、本発明の第2の態様による眼科用切除ツール作動システムが、第1のダイヤフラム46aによって少なくとも部分的に画定され且つ第1の内部容積を有する第1の区画48’を有する、ハウジング44’を備える。第2の区画50’が、第2のダイヤフラム46bによって少なくとも部分的に画定され、且つ第2の内部容積を有する。
【0055】
図2及び図3に関連して説明されたように、第1のポートが、第1の区画48’と流体連通して設けられ、且つ手持ち式眼科用切除ツールに連結された第1の導管に連結するように構成されている。同様に、第2のポートが、第2の区画50’と流体連通して設けられ、且つ眼科用切除ツールに連結された第2の導管に連結するように構成されている。
【0056】
第1のダイヤフラム46aは、ハウジング44’に対して移動可能に取り付けられ、且つ、その第1の位置からその第2の位置への第1のダイヤフラム46aの移動が、第1の区画48’の第1の容積を減少させるように、第1の位置と第2の位置との間を交互に移動するように構成されている。第2のダイヤフラム46bは、同様にハウジング44’に対して移動可能に取り付けられ、且つ、その第1の位置からその第2の位置への第2のダイヤフラム46bの移動が、第2の区画50’第2の容積を増加させるように、第1の位置と第2の位置との間を交互に移動するように構成されている。
【0057】
システムは、第1のダイヤフラム46a及び第2のダイヤフラム46bを第1の位置と第2の位置との間で同時に移動させるために、往復振動するように構成されたダイヤフラムアクチュエータ52’を更に備える。図5に示される実施形態においてハウジング44’内に配置されている駆動システム54’が、ダイヤフラムアクチュエータ52’の振動を駆動するように構成されている。
【0058】
ハウジング44’内でダイヤフラムアクチュエータ52’を同時に往復動させることは、第1及び第2のダイヤフラム46a、46bを揃って同時に(in unison)往復動させ、図4を参照して説明された単一ダイヤフラムの実施形態と同様に、第1及び第2の区画48’、50’の内部容積を交互に増加及び減少させる。揃って同時に作動する2つのダイヤフラムは、図4の単一ダイヤフラムと同等の方法で動作する。
【0059】
図5に示されるように、第1及び第2のダイヤフラム46a、46bは、ハウジング44’内の空間によって分離され得、駆動システム54’は、第1のダイヤフラム46aと第2のダイヤフラム46bとの間の空間内に少なくとも部分的に配置され得る。これは、アクチュエータ52’についての単純な構造を提供し、モータの往復運動がダイヤフラムアクチュエータ52’の部分52a、52bに直接伝達されることを可能にする。
【0060】
駆動システム54’は、図4を参照して説明された駆動システム54と同様に構成され得、且つコイルとハルバッハ配列とを備えるリニアモータを備え得る。モータは、ローレンツドライバ又はリラクタンスモータを備え得る。
【0061】
ダイヤフラムアクチュエータ52’は、可動子によって駆動される、複数の部品を備え得るか、又は単一部品として形成され得る。図5に示される実施形態では、ダイヤフラムアクチュエータ52’は、第1のダイヤフラム46aをクランプする第1のダイヤフラムアクチュエータ52aと、第2のダイヤフラム46bをクランプする第2のダイヤフラムアクチュエータ52bとを備える。共通の結合部56’が、2つの部分52a、52bを固定的に連結し得る。共通の結合部は、モータの可動子アクチュエータと一体的に形成され得るか、又はそれに連結され得る。
【0062】
図5に示される実施形態では、駆動システム54は、アクチュエータの直線運動をガイドするための第1及び第2の可撓性ガイド要素66a、66bを備える。
【0063】
図5に示されるアクチュエータ及びチャンバアセンブリは、図5を参照して説明される制御ループと組み合わされ得る。例えば、ハウジング内の第1及び第2のダイヤフラムの少なくとも一方の位置を監視するように構成された位置センサを備える制御ループが設けられ得る。
【0064】
追加又は代替として、圧力センサが、第1及び第2の区画48’、50’の一方又は両方内の圧力を測定するために設けられ得る。システムは、第1の区画内の圧力を測定するように構成された第1の圧力センサと、第2の区画内の圧力を監視するように構成された第2の圧力センサと、を備え得る。
【0065】
第1及び第2の通気弁がまた、所定の最大圧力に達した場合に、第1及び第2の区画48’、50’を通気するために、図5に示される配置に設けられ得る。
【0066】
図3に示されるように、差圧センサが、第1の区画と第2の区画との間の差圧を測定するために設けられ得る。リトラクト弁61がまた、(上記の図3を参照して説明された実施形態と同様に)図5に示されるシステムに組み込まれ得、駆動システムの停止時に、ダイヤフラム34(及び内側管16)をそのそれぞれの第1の位置に移動させるように構成されている。
【0067】
図6は、本発明の一実施形態による駆動システム54及びチャンバ44をより詳細に示す。図6に示されるように、駆動システム54は、可動子コイル60と、固定子を形成するハルバッハ配列62と、を有するリニアモータを備える。ハルバッハ配列の磁石は、バックアイアン(back-irons)64に取り付けられている。可動子コイル60は、リンク部56を介してダイヤフラムアクチュエータ52に結合されており、これは、図6に示される実施形態では、ダイヤフラム46の材料内に部分的に埋め込まれている。
【0068】
光学センサ68が、コイル60に対する固定子62の位置、したがって、チャンバ44内のダイヤフラムアクチュエータ52の位置を測定するように構成されている。直線ガイド屈曲部66は、可動子コイルが直線で往復動することを確実にするために、可動子コイル60に固定的に結合されている。可動子コイル60は、使用中に発生する熱を放散するための冷却フィンを更に備え得る。
【0069】
図6に示されるように、チャンバ44、ダイヤフラム46及びダイヤフラムアクチュエータ52は、第1及び第2の区画48、50内の空気容積を最小限にするように構成され得る。最小化されたチャンバ容積は、最大の圧縮比(圧縮された容積に対する中立容積の比)をもたらす。
【0070】
図6に示される例示的な実施形態におけるモータのストロークは、約4mm(中立静止位置から第1の方向に2mm、及び中立静止位置から離れる反対方向に2mm)である。(第1及び第2の区画の空気容積から成る)チャンバの総空気容積は、約20mlである。このような構成は、チャンバの第1及び第2の区画内の約1000ミリバールの最大差圧を可能し、一方、好ましい動作範囲は、300~700ミリバールである。
【0071】
図6に示される実施形態では、シール58は、密封ベロー(sealing bellow)を備える。密封ベローは、摺動構成要素なしで漏れなしに、結合部56の運動がチャンバ壁を通ってダイヤフラム46に伝達されることを可能にする。
【0072】
図8は、本発明の駆動システム54で使用され得る可動子コイル60の例示的な実施形態の側面図を示す。(例えば、上記で説明されたような固定子62の一部としての)永久磁石のセットと共に、この可動子コイル60は、本発明の作動システムの実施形態を駆動するモータを形成する。可動子コイル60は、芯(図8では見えない)の周りに巻かれ、次いでアルミニウムフレーム67に挿入された(平坦に巻かれた)コイル63を備える。次いで、それは注型用樹脂で充填され、注型用コンパウンド65を形成し、芯は取り除かれる。示される実施形態では、連結導線63aが、コイル63の底部において設けられている。フレーム67は、ダイヤフラムアクチュエータ52への結合部56のための取り付け点57と、(光学)センサ68と連携するための延在部(extension)69とを備える。
【0073】
注型用コンパウンド65は、剛性構造を提供するためにフレーム67内にいくつかの延在部65bと、取り付け点57の高さで中央に設けられたブリッジ部65aとを備える。ブリッジ部65aは、過剰な質量を加えることなく、力が作用する点に沿って、力を伝達することを可能にする。加えて、フレーム67には、冷却フィン67aが設けられており、この冷却フィン67aは、モータフレーム67がより剛性が高く、且つ力をより良好に支持し得るように、フレーム67の幅の最大半分までの切欠きを有する。
【0074】
注型用コンパウンド65の中央にブリッジ部65aを有する可動子コイル60のこの構造は、可動子コイル60への損傷を効果的に防止する。副次的な効果として、同じモータ振幅ではるかに低い音響雑音の発生がもたらされる。これは、(結合部56に沿った方向の直線運動以外の)寄生振動がはるかに低い振幅を有するように、より剛性の高い構造を有するフレーム67と注型用コンパウンド65との組合せによって達成される。より低い雑音レベルは、本発明の作動システムの近くで長時間働くユーザにとって有益である。更なる利点は、駆動システム54の振幅(したがって、器具への作動圧力)が、過剰な雑音レベルを発生させることなく、増加され得ることである。
【0075】
次に、図7を参照すると、空気圧制御システムの例示的な実施形態がより詳細に説明される。図7に示されるように、制御システムは、チャンバ44の第1及び第2の区画とそれぞれ流体連通状態にある圧力センサP1及びP2を備える。圧力センサP1及びP2は、絶対圧力センサである。差圧センサΔPが、第1の空気配管38と第2の空気配管40との間に配置され、システム内の差圧を監視するように構成されている。差圧センサΔPを第1の空気配管38と第2の空気配管40との間の差圧を測定するように構成することによって、往復子28の近くで得られる圧力差が観測される。
【0076】
圧力調整器を備えるバイアス圧力入口74がまた、チャンバ44に供給される大気圧より高い圧力(例えば、1.5バール)を供給するために設けられている。大気圧より高い圧力は、手持ち式デバイス内の往復子28を駆動する有効なガススプリングの剛性の増加をもたらす。バイアス圧力入口弁72及びバイアス圧力通気弁70が、使用前にバイアス圧力を加え、使用後にそれを安全な状態まで通気するために、それぞれ設けられている。例示的な実施形態では、チャンバ44への供給は、1.5バールに維持される。これに関する許容可能な誤差範囲は、0...+0.2バール、即ち、1.5~1.7バールである。
【0077】
リトラクト弁61が、第1及び第2の空気配管38、40の一方と流体連通して設けられ得る。図6に示されるシステムでは、リトラクト弁61は、第1の空気配管と連通して設けられている。リトラクト弁61は、空気配管38、40の一方を通気するように構成されている。他方の(通気されていない)空気配管を通じてシステムによって供給されるバイアス圧力は、外側シースにおける第1の開口が内側シースによって閉塞されないことを確実にするために、手持ち式デバイス内のアクチュエータを一方の端部へと押し進め(図1のA~C参照)、それによって、切除動作が使用されていないときの内側管を通る最大の流量を可能にする。例示的な実装態様として、市販の弁であるSMC VDW 250 3/2弁が適用される。いくつかの実施形態では、リトラクト弁61は、切除動作が停止されたとき、内側管16を外側シース12内でその最大限まで後退させること生じさせる方向にダイヤフラム46を付勢するように構成されている。しかしながら、当業者であれば、リトラクト弁61は、内側管16をその最大遠位範囲に向かって遠位側に付勢するように構成され得ることを理解されよう。いずれの実施形態においても、外側シース12に対する内側管16の最遠位又は最近位の位置は、吸引内腔と連通状態にある第1の開口18が(実質的に)閉塞されず、内側管16の内腔を通る物質(切除された物質及び流体を含む)の自由な流れを可能にすることを意味する。
【0078】
図6を参照して説明された駆動システム及び図7を参照して説明された制御ループは、図4及び図5を参照して説明されたチャンバアセンブリのいずれかと組み合わせて用いられ得ることが理解されよう。例示的な駆動システム54と組み合わされ得る2つの可変容積チャンバを備える他の構造的配置が、本開示に照らして当業者には明らかであり、そのような配置は、本発明の範囲内に入ることが意図される。
【0079】
前述の説明は、本発明を例示するいくつかの例示的な実施形態を提供するものであり、本発明の範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。修正又は追加が、本発明の範囲から逸脱することなく、例示された実施形態に対して行われ得る。本発明は、本明細書では、同心円状に配置された往復動切除部を備え、吸引が一体化された硝子体切除ツールを参照して説明されたが、本発明は、他の往復動器具にも適用され得ることが理解されよう。
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1] 眼科用切除ツールのための作動システムであって、
第1の内部容積を画定する第1の区画(48)と、第2の内部容積を画定する第2の区画(50)とに、ダイヤフラム(46)によって流体的に分離されたチャンバ(44)を備えるハウジングを備え、
第1のポート(49)が、前記第1の区画(48)と流体連通して設けられ、且つ手持ち式眼科用切除ツールに連結された第1の導管(38)に連結するように構成され、
第2のポート(51)が、前記第2の区画(50)と流体連通して設けられ、且つ前記眼科用切除ツールに連結された第2の導管(40)に連結するように構成され、
前記ダイヤフラム(46)は、前記チャンバ(44)内に移動可能に取り付けられ、且つ、第1の位置から第2の位置への移動が、前記第1の容積を減少させ、前記第2の容積を増加させるように、前記第1の位置と前記第2の位置との間を交互に移動するように構成され、
前記システムは、
前記ダイヤフラム(46)を前記第1の位置と前記第2の位置との間で移動させるために、往復振動するように構成されたダイヤフラムアクチュエータ(52)と、
前記ダイヤフラムアクチュエータ(52)の前記振動を駆動するように構成された駆動システム(54)と、
を更に備える、システム。
[2] 前記駆動システム(54)は、前記ダイヤフラムアクチュエータ(52)を少なくとも第1の方向に駆動するように構成されたリニアモータ(例えば、ローレンツドライバ又はリラクタンスモータ)を備える、[1]に記載のシステム。
[3] 前記駆動システムは、前記アクチュエータ(52)の直線運動をガイドするように構成された可撓性要素(66)を更に備える、[2]に記載のシステム。
[4] 前記ダイヤフラムアクチュエータ(52)は、前記チャンバ(44)内に配置されている、[1]~[3]のいずれか一項に記載のシステム。
[5] 前記リニアモータは、前記チャンバ(44)の外側に配置され、前記駆動システム(54)は、前記リニアモータと前記アクチュエータ(52)との間の結合部(56)を更に備え、前記結合部(56)は、前記チャンバ(44)の壁を通って延在する、[4]に記載のシステム。
[6] 前記チャンバ(44)内の前記ダイヤフラム(52)の位置を監視するように構成された位置センサ(68)を更に備える、[1]~[5]のいずれか一項に記載のシステム。
[7] 前記第1の区画(48)内の圧力を測定するように構成された第1の圧力センサ(P1)、及び/又は前記第2の区画(50)内の圧力を監視するように構成された第2の圧力センサ(P2)を更に備える、[1]~[6]のいずれか一項に記載のシステム。
[8] 前記第1の区画(48)と前記第2の区画(50)との間の差圧を測定するように構成された差圧センサ(ΔP)を更に備える、[1]~[7]のいずれか一項に記載のシステム。
[9] 前記駆動システム(54)の停止時に、前記ダイヤフラム(52)を前記第1の位置に移動させるように前記第1の空気配管(38)を通気するように構成されたリトラクト弁(61)を更に備える、[1]~[8]のいずれか一項に記載のシステム。
[10] 前記第1の区画(48)は、通気弁を備える、及び/又は
前記第2の区画(50)は、通気弁を備える、
[1]~[9]のいずれか一項に記載のシステム。
[11] 眼科用切除ツールのための作動システムであって、
第1のダイヤフラム(46a)によって少なくとも部分的に画定され、且つ第1の内部容積を有する第1の区画(48’)と、第2のダイヤフラム(46b)によって少なくとも部分的に画定され、且つ第2の内部容積を有する第2の区画(50’)と、ここにおいて、前記第1の区画(48’)は、前記第2の区画(50’)から流体的に分離されており、
前記第1の区画(48’)と流体連通状態にあり、且つ手持ち式眼科用切除ツールに連結された第1の導管(38)に連結するように構成された第1のポート(49’)と、 前記第2の区画(50’)と流体連通状態にあり、且つ前記眼科用切除ツールに連結された第2の導管(40)に連結するように構成された第2のポート(51’)と、
を備えるハウジング(44’)を備え、
前記第1のダイヤフラム(46a)は、前記ハウジング(44’)に対して移動可能に取り付けられ、且つ、その第1の位置からその第2の位置への前記第1のダイヤフラム(46a)の移動が、前記第1の容積を減少させるように、前記第1の位置と前記第2の位置との間を交互に移動するように構成され、
前記第2のダイヤフラム(46b)は、前記ハウジング(44’)に対して移動可能に取り付けられ、且つ、その第1の位置からその第2の位置への前記第2のダイヤフラム(46b)の移動が、前記第2の容積を増加させるように、前記第1の位置と前記第2の位置との間を交互に移動するように構成され、
前記システムは、
前記第1のダイヤフラム(46a)及び前記第2のダイヤフラム(46b)を前記第1の位置と前記第2の位置との間で同時に移動させるために、往復振動するように構成されたダイヤフラムアクチュエータ(52’)と、
前記ダイヤフラムアクチュエータ(52’)の前記振動を駆動するように構成された駆動システム(54’)と、
を更に備える、システム。
[12] 前記駆動システム(54’)は、前記ダイヤフラムアクチュエータ(52’)を少なくとも第1の方向に駆動するように構成されたリニアモータ(例えば、ローレンツドライバ又はリラクタンスモータ)を備える、[11]に記載のシステム。
[13] 前記駆動システム(54’)は、前記ダイヤフラムアクチュエータ(52’)の直線運動をガイドするように構成された少なくとも1つの可撓性要素(66a、66b)を更に備える、[12]に記載のシステム。
[14] 前記第1及び第2のダイヤフラム(46a、46b)は、前記ハウジング(44’)内の空間によって分離され、前記リニアモータは、前記第1のダイヤフラム(46a)と前記第2のダイヤフラム(46b)との間の前記空間内に少なくとも部分的に配置されている、[11]に記載のシステム。
[15] 前記ダイヤフラムアクチュエータ(52’)は、結合部(56’)を用いて互いに固定的に結合された第1のダイヤフラムアクチュエータ部材(52a)及び第2のダイヤフラムアクチュエータ部材(52b)を備える、[11]~[14]のいずれか一項に記載のシステム。
[16] 前記ハウジング(44’)内の前記第1及び第2のダイヤフラム(46a、46b)の少なくとも一方の位置を監視するように構成された位置センサ(68)を更に備える、[11]~[15]のいずれか一項に記載のシステム。
[17] 前記第1の区画(48’)内の圧力を測定するように構成された第1の圧力センサ(P1)と、前記第2の区画(50’)内の圧力を監視するように構成された第2の圧力センサ(P2)と、を更に備える、[11]~[16]のいずれか一項に記載のシステム。
[18] 前記第1の区画(48’)は、通気弁を備える、及び/又は
前記第2の区画(50’)は、通気弁を備える、
[11]~[17]のいずれか一項に記載のシステム。
[19] 前記第1の区画(48’)と前記第2の区画(50’)との間の差圧、及び/又は 前記第1の導管(38)と前記第2の導管(40)との間の差圧、
を測定するように構成された差圧センサ(ΔP)を更に備える、[11]~[18]のいずれか一項に記載のシステム。
[20] 前記駆動システムの停止時に、前記ダイヤフラムを前記第1の位置に移動させるように構成されたリトラクト弁(61)を更に備える、[11]~[19]のいずれか一項に記載のシステム。
[21] [1]~[20]のいずれか一項に記載のシステムを備える手術用切除アセンブリであって、
切除開口部を備える導管と、
前記切除開口部内で往復運動するように配置された切除刃と、
前記アクチュエータシステムの前記第1の区画と流体連通状態にある第1の密閉チャンバと、前記アクチュエータシステムの前記第2の区画と流体連通状態にある第2の密閉チャンバとを流体的に分離する、往復動可能なセパレータと、
を備える空気圧で作動する手持ち式眼科用切除ツールを更に備え、
前記往復動可能なセパレータは、前記切除刃に結合され、
前記往復動可能なセパレータは、前記第1及び第2の密閉チャンバ内の圧力の相対変化に応答して往復運動するように構成されている、手術用切除アセンブリ。
図1A
図1B
図1C
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8