(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-09
(45)【発行日】2024-02-20
(54)【発明の名称】ブラインド結合適合ユニット
(51)【国際特許分類】
G06F 1/20 20060101AFI20240213BHJP
H05K 7/18 20060101ALI20240213BHJP
H05K 7/20 20060101ALI20240213BHJP
【FI】
G06F1/20 C
G06F1/20 A
H05K7/18 K
H05K7/20 N
(21)【出願番号】P 2022027095
(22)【出願日】2022-02-24
【審査請求日】2022-02-24
(32)【優先日】2021-03-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】516357421
【氏名又は名称】バイドゥ ユーエスエイ エルエルシー
【氏名又は名称原語表記】Baidu USA LLC
(74)【代理人】
【識別番号】100096091
【氏名又は名称】井上 誠一
(72)【発明者】
【氏名】高 天翼
【審査官】豊田 真弓
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2020/0178413(US,A1)
【文献】特開2019-032582(JP,A)
【文献】特表2017-502382(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0270260(US,A1)
【文献】特開2017-160935(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2006/0187638(US,A1)
【文献】特開2018-136943(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 1/20
H05K 7/18
H05K 7/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ブラインド結合により、電子ラック内のサーバを冷却剤分配分岐管に流体結合するように構成されるブラインド結合アダプタユニットは、
第1の面上の複数の流体コネクタと、第2の面上の複数の流体接続点とを有し、前記第1の面上の前記流体コネクタはそれぞれ、前記第2の面上の前記流体接続点の1つと対応する適合プレートと、
前記適合プレートに調整可能に結合され、前記サーバのシャシーに調整可能に結合される装着バーと、
を有し、
前記適合プレートの前記第1の面上の前記複数の流体コネクタの配列を、前記電子ラック内の前記冷却剤分配分岐管上の結合する前記複数の流体コネクタに固定し、前記サーバが前記電子ラックに実装された場合、前記ブラインド結合アダプタユニットは、前記冷却剤分配分岐管の結合する前記複数の流体コネクタにブラインド結合され、前記適合プレートは、前記装着バーに回転可能に結合され、前記適合プレートは、±90°または±180°以内で回転可能に構成されることを特徴とするブラインド結合アダプタユニット。
【請求項2】
前記ブラインド結合アダプタユニットは、前記サーバの前記シャシーに調整可能に結合されるフレームに調整可能に結合されることを特徴とする請求項1に記載のブラインド結合アダプタユニット。
【請求項3】
前記サーバの前記シャシー上の前記ブラインド結合アダプタユニットの位置は、前記フレームを用いて、前記電子ラックの前後から前記電子ラックに向いた方向に対して、横方向(x軸)および垂直方向(y方向)において調整可能であることを特徴とする請求項2に記載のブラインド結合アダプタユニット。
【請求項4】
前記適合プレートは、第1の半分部分および第2の半分部分に分離可能であり、
前記複数の流体コネクタの1つ以上は、前記第1の半分部分に装着され、前記複数の流体コネクタの残りは、前記適合プレートの前記第2の半分部分に装着され、
前記第1の半分部分は、前記装着バーを用いて前記フレームにスライド可能に結合され、前記第2の半分部分は、第2の装着バーを用いて、前記フレームにスライド可能に結合されることを特徴とする請求項2に記載のブラインド結合アダプタユニット。
【請求項5】
前記フレームの2つの水平部材は、長さが調整可能であり、前記フレームの前記2つの水平部材は、前記サーバの前記シャシーの一方の側から前記サーバの前記シャシーの反対側へのスロープを形成する平方四辺形を形成し、前記適合プレートの前記第1の半分部分および前記第2の半分部分は、前記フレームにスライド可能に結合されることを特徴とする請求項4に記載のブラインド結合アダプタユニット。
【請求項6】
前記ブラインド結合アダプタユニットの前記流体コネクタは、液だれしないクイックコネクタであることを特徴とする請求項1に記載のブラインド結合アダプタユニット。
【請求項7】
前記適合プレートの前記第2の面上の前記複数の流体接続点はそれぞれ、前記サーバ内の冷却モジュールの少なくとも1つの冷却管への手作業の流体接続を収容することを特徴とする請求項1に記載のブラインド結合アダプタユニット。
【請求項8】
前記適合プレートの前記第2の面上の前記複数の流体接続点はそれぞれ、2対1の接続点により、2つの冷却管に結合されるように構成されることを特徴とする請求項1に記載のブラインド結合アダプタユニット。
【請求項9】
サーバは、
冷却供給管、熱伝達ユニットおよび冷却剤戻り管を有する冷却モジュールと、
前記サーバのシャシーに調整可能に結合され、第1の面上の複数の流体コネクタと、第2の面上の複数の流体接続点とを有し、前記第1の面上の前記流体コネクタはそれぞれ、前記第2の面上の前記流体接続点の1つと対応する適合プレートと、を有するブラインド結合アダプタユニットと、
を有し、
前記適合プレートは、前記適合プレートの前記第1の面上の前記複数の流体コネクタの配列を、電子ラック内の冷却剤分配分岐管上の結合する前記複数の流体コネクタに固定し、前記サーバが前記電子ラックに実装された場合、前記ブラインド結合アダプタユニット上の前記複数の流体コネクタは、前記冷却剤分配分岐管の結合する前記複数の流体コネクタにブラインド結合するように構成され、
前記ブラインド結合アダプタユニットは、前記適合プレートに調整可能に結合され、前記サーバの前記シャシーに調整可能に結合されるように構成され
る装着バーをさらに有し、
前記適合プレートは、前記装着バーに回転可能に結合され、前記適合プレートは、±90°または±180°以内で回転可能に構成されることを特徴とするサーバ。
【請求項10】
ブラインド結合する前記適合プレートの前記第2の面上の前記複数の流体接続点は、前記サーバ内の前記冷却モジュールの冷却剤供給管および冷却剤戻り管に手作業で流体接続されるように構成されることを特徴とする請求項9に記載のサーバ。
【請求項11】
前記ブラインド結合アダプタユニットは、前記サーバの前記シャシーに調整可能に結合されるフレームに調整可能に結合されることを特徴とする請求項9に記載のサーバ。
【請求項12】
前記サーバの前記シャシー上の前記ブラインド結合アダプタユニットの位置は、前記フレームを用いて、横方向(x軸)および垂直方向(y方向)において調整可能であることを特徴とする請求項11に記載のサーバ。
【請求項13】
前記ブラインド結合アダプタユニットは、第1の半分部分および第2の半分部分に分離可能であり、
前記複数の流体コネクタの1つ以上は、前記第1の半分部分に装着され、前記複数の流体コネクタの残りは、前記ブラインド結合アダプタユニットの前記第2の半分部分に装着され、
前記第1の半分部分は、前記装着バーを用いて前記フレームにスライド可能に結合され、前記第2の半分部分は、第2の装着バーを用いて、前記フレームにスライド可能に結合されることを特徴とする請求項11に記載のサーバ。
【請求項14】
前記フレームの2つの水平部材は、長さが調整可能であり、前記フレームの前記2つの水平部材は、前記サーバの前記シャシーの一方の側から前記サーバの前記シャシーの反対側へのスロープを形成する平方四辺形を形成し、前記適合プレートの前記第1の半分部分および前記第2の半分部分は、前記フレームにスライド可能に結合されることを特徴とする請求項13に記載のサーバ。
【請求項15】
前記ブラインド結合アダプタユニットの前記複数の流体コネクタは、液だれしないクイックコネクタであることを特徴とする請求項9に記載のサーバ。
【請求項16】
前記適合プレートの前記第2の面上の前記複数の流体接続点はそれぞれ、2対1の接続点により、2つの冷却管に結合されるように構成されることを特徴とする請求項9に記載のサーバ。
【請求項17】
スタック内に配置され、それぞれ1つ以上のサーバを有する複数のサーバシャシーを有し、
前記サーバシャシーはそれぞれ、
冷却供給管、熱伝達ユニットおよび冷却剤戻り管を有する冷却モジュールと、
前記サーバのシャシーに調整可能に結合され、第1の面上の複数の流体コネクタと、第2の面上の複数の流体接続点とを有し、前記第1の面上の前記流体コネクタはそれぞれ、前記第2の面上の前記流体接続点の1つと対応する適合プレートと、を有するブラインド結合アダプタユニットと、
を有し、
前記適合プレートは、前記適合プレートの前記第1の面上の前記複数の流体コネクタの配列を、電子ラック内の冷却剤分配分岐管上の結合する前記複数の流体コネクタに固定し、前記サーバが前記電子ラックに実装された場合、前記ブラインド結合アダプタユニットの前記複数の流体コネクタは、前記冷却剤分配分岐管の結合する前記複数の流体コネクタにブラインド結合するように構成され、
前記ブラインド結合アダプタユニットは、前記適合プレートに調整可能に結合され、前記サーバの前記シャシーに調整可能に結合されるように構成され
る装着バーをさらに有し、
前記適合プレートは、前記装着バーに回転可能に結合され、前記適合プレートは、±90°または±180°以内で回転可能に構成されることを特徴とする電子ラック。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、一般的に、データセンタの冷却に関する。特に、本発明の実施形態は、液体冷却モジュールに接続するサーバ機器の実装および取り外しを含む、サーバラックに関する。
【背景技術】
【0002】
冷却は、コンピュータシステムおよびデータセンタ設計において顕著な要素である。サーバ内にパッケージ化される高性能プロセッサ等の高性能電子機器構成要素は着実に増加しており、サーバの通常の動作中に発生し、放散される熱の量が増加する。それらが動作する環境が時間経過で温度の経過が許容される場合、データセンタ内で使用されるサーバの信頼性は低下する。サーバ性能および寿命と共に、適切な熱環境の維持は、データセンタにおけるこれらのサーバの通常動作に対してクリティカルである。特に、これらの高性能サーバの冷却の場合、より効果的で効率的な冷却方法が求められる。
【0003】
データセンタのサーバラックは、異なる種類、サイズ、オス・メス、および位置の液体冷却剤接続を有するサーバおよび/または冷却分配ユニットを有する。通常、サーバラックにおいて、冷却剤分配ユニットは、サーバラックの後部で冷却剤分配分岐管に接続する。液体冷却が必要な各サーバは、冷却剤分配分岐管に接続される。冷却剤分配分岐管は、様々な相互接続ホース、あるいは、分岐管の管に沿って固定間隔で配置される流体コネクタとの密封正方形管の形態の一対の分配分岐管を有することがある。サーバラック機器接続サイズ、位置、接続種類、オス・メスのための様々な種類のラック分岐管設計がある。サーバラックのサーバおよび冷却剤分配ユニットは定期的なサービスを必要とするため、サーバを移転してサービス提供するためには、サーバラックの後部で液体冷却剤接続を切断する必要がある。これらの接続は、サーバラックの後部の奥深くにあり、簡単に操作しにくい。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本開示の一態様は、ブラインド結合により、電子ラック内のサーバを冷却剤分配分岐管に流体結合するように構成されるブラインド結合アダプタユニットは、第1の面上の複数の流体コネクタと、第2の面上の複数の流体接続点とを有し、前記第1の面上の前記流体コネクタはそれぞれ、前記第2の面上の前記流体接続点の1つと対応する適合プレートと、前記適合プレートに調整可能に結合され、前記サーバのシャシーに調整可能に結合される装着バーと、を有し、前記適合プレートの前記第1の面上の前記複数の流体コネクタの配列を、前記電子ラック内の前記冷却剤分配分岐管上の結合する前記複数の流体コネクタに固定し、前記サーバが前記電子ラックに実装された場合、前記ブラインド結合アダプタユニットは、前記冷却剤分配分岐管の結合する前記複数の流体コネクタにブラインド結
合され、前記適合プレートは、前記装着バーに回転可能に結合され、前記適合プレートは、±90°または±180°以内で回転可能に構成されることを特徴とするブラインド結合アダプタユニットである。
【図面の簡単な説明】
【0005】
本発明の実施形態を例として説明し、同じの符号が同じ要素を示す添付図面の図に限定されない。
【0006】
【
図1】一実施形態による冷却モジュール構成の一例を示すブロック図
【0007】
【
図2A】いくつかの実施形態によるサーバシャシーで使用するためのブラインド結合アダプタの様々な実施形態の平面図
【
図2B】いくつかの実施形態によるサーバシャシーで使用するためのブラインド結合アダプタの様々な実施形態の平面図
【0008】
【
図3】一実施形態によるサーバシャシーで使用するための回転可能ブラインド結合アダプタの端面図
【0009】
【
図4】一実施形態によるサーバシャシーで使用するための回転可能ブラインド結合アダプタの平面図
【0010】
【
図5】一実施形態によるサーバシャシーで使用するための分割プレートブラインド結合アダプタの端面図
【0011】
【
図6】一実施形態によるサーバシャシーで使用するための、分割されて、追加装着アダプタを追加した分割プレートブラインド結合アダプタの端面図
【0012】
【
図7】一実施形態によるサーバシャシーで使用するための、分割されて、追加装着アダプタを追加した分割プレートブラインド結合アダプタの端面図
【0013】
【
図8】一実施形態によるサーバシャシーで使用するための、分割されて、追加装着バーを追加した2つの分割プレートブラインド結合アダプタの端面図
【0014】
【
図9】一実施形態による複数の冷却モジュールの冷却ループを支持するブラインド結合アダプタの平面図
【0015】
【
図10】実施形態による動作中に回転される回転可能ブラインド結合アダプタの側面図
【0016】
【
図11】いくつかの実施形態による、ブラインド結合アダプタユニットがサーバで使用可能な複数の異なる構成のサーバラックの後ろ側から見た図
【発明を実施するための形態】
【0017】
後述する詳細を参照して、発明の様々な実施形態および態様を説明し、添付の図面は様々な実施形態を示す。以下の説明および図面は発明の例示であり、発明を限定するものとして解釈するべきではない。多くの特定の詳細は、本発明の様々な実施形態の全体の理解を提供するために説明されている。しかし、特定の実施例において、本発明の実施形態の簡潔な説明を提供するために、周知または従来の詳細は説明していない。
【0018】
明細書における「一実施形態」あるいは「実施形態」という記述は、実施形態に関連して記載される特定の特徴、構造あるいは特性が、発明の少なくとも1つの実施形態に含まれうることを意味する。明細書の様々な箇所に出現する「一実施形態において」という表現は、必ずしもすべてが同じ実施形態を参照しているわけではない。
【0019】
第1の態様において、ブラインド結合アダプタユニットは、ブラインド結合により、電子ラック内のサーバを冷却剤分配分岐管に流体接続するように構成される。ブラインド結合は、レンチまたは他の道具なしでスライド、または留め動作により行う。ブラインド結合は、結合時に小さなずれを許容する自動位置合わせ機能を有する。ブラインド結合アダプタユニットは、サーバシャシーに実装され、サーバをサーバラックに挿入する前の位置合わせのために構成される。ブラインド結合アダプタユニットの流体コネクタは最初に、冷却剤分配分岐管の対応する流体コネクタと位置合わせするように構成される。サーバは、さらに調整することなく、ブラインド結合により繰り返し取り外し、再実装が可能である。
【0020】
ブラインド結合アダプタユニットは、適合プレートおよび装着バーを有する。適合プレートは、適合プレートの第1の面上に複数の流体コネクタを、適合プレートの第2の面上に複数の流体接続点を有する。適合プレートの第1の面上の複数の各流体コネクタは、サーバラックに実装される1つ以上の冷却剤分配分岐管の複数の結合流体コネクタとブラインド結合するように構成される。適合プレートの第2の面上では、流体接続点は適合プレートの材料へのネジ穴であり、ネジ穴は、冷却剤供給管あるいは冷却剤戻り管のような1つ以上の冷却管を適合プレートに流体接続するように構成されるネジ式アダプタを収容するように構成される。実施形態において、適合プレートの第2の面の各流体接続点は、冷却モジュールの少なくとも1つの冷却剤管への手作業の流体接続を受け入れる。実施形態において、適合プレートの第2の面の複数の各流体接続点は、2対1コネクタにより、2つの冷却剤管に接続されるように構成される。第1の面上の各流体コネクタは、第2の面の流体接続点の1つに対応する。実施形態において、サーバ内の冷却モジュールは、既存の流体コネクタで備え付けられる。このような実施形態において、適合プレートは、適合プレートの後部の流体接続点を有さない。サーバ冷却モジュールで備え付けられる既存の流体コネクタは、適合ユニットの適合プレートに組み立てられる。
【0021】
装着バーは、適合プレートに調整可能に接続される。装着バーは、サーバのシャシーに接続されるフレームに調整可能に接続される。ブラインド結合アダプタは、適合プレートの第1の面上の複数の流体コネクタの配列を、電子ラックの冷却剤分配分岐管上の複数の対応する結合流体コネクタに固定するように構成可能である。たとえば、サーバは、電子ラックに実装され、流体コネクタのブラインド結合アダプタユニットは、冷却剤分配分岐管の流体コネクタにブラインド結合され、サーバのブラインド結合アダプタの複数の結合流体コネクタは、冷却分配分岐管の複数の流体コネクタの対応する結合に流体接続される。適合プレートは、±90°以内で回転可能である。実施形態において、適合プレートは、±180°以内で回転可能である。実施形態において、ブラインド結合アダプタは、サーバシャシーに調整可能に結合されるフレームに調整可能に結合される。実施形態において、サーバシャシーのブラインド結合アダプタユニットの位置は、フレームを用いて、電子ラックの前後から電子ラックに向かう方向に対して、横方向(x軸)および垂直方向(y軸)において調整可能である。実施形態において、適合プレートは、第1の半分部分および第2の半分部分に分離可能である。適合プレートの第1の面の複数の流体コネクタの1つ以上は、第1の半分部分に装着可能である。第1の半分部分は、装着バーを用いて、フレームにスライド可能に結合され、第2の半分部分は、第2の装着バーを用いて、フレームにスライド可能に結合される。実施形態において、フレームの2つの水平部材は、長さが調整可能であり、フレームの2つの水平部材は、サーバシャシーの一方側からサーバシャシーの反対側へのスロープを形成し、ブラインド結合アダプタの第1および第2の半分部分は、フレームにスライド可能に結合される。ブラインド結合アダプタユニットの流体コネクタは、液だれしないクイックコネクタである。流体接続点への流体コネクタは、ホース有刺コネクタである。
【0022】
第2の態様において、サーバは、冷却剤供給管、熱伝達ユニットおよび冷却剤戻り管を有する冷却モジュールを有する。サーバは、第1の態様で上述したように、冷却剤分配分岐管の対応する複数の結合流体コネクタにブラインド結合するように調整可能に構成される複数の流体コネクタを有するブラインド結合アダプタをさらに有する。ブラインド結合アダプタユニットは、サーバシャシーに実装され、サーバラックにサーバを挿入する前に、位置合わせのために構成される。まず、ブラインド結合アダプタユニットに流体コネクタが冷却分配分岐管の対応する流体コネクタと位置合わせするために構成されると、サーバは、さらに調整することなく、ブラインド結合により繰り返し取り外し、再実装が可能である。実施形態において、ブラインド結合アダプタユニットは、サーバのシャシーに調整可能に結合されたフレームに調整可能に結合される。サーバシャシー上のブラインド結合アダプタの位置は、フレームを用いて、横方向(x軸)および垂直方向(y軸)において調整可能である。実施形態において、フレームの2つの水平部材は長さが調整可能であり、フレームの2つの水平部材は、サーバシャシーの一方側からサーバシャシーの反対側へ2つの水平部材のスロープを形成する。適合プレートの第1および第2の半分部分は、フレームにスライド可能に結合される。実施形態において、ブラインド結合アダプタユニットの適合プレートは、±90°または±180°以内で回転するように構成される。
【0023】
図1は、一実施形態によるサーバ冷却モジュール100の一部を示すブロック図である。冷却モジュール100は、プロセッサチップ101から熱を取り除くプロセッサ/冷却プレート部品を有する。
図1を参照し、プロセッサ101は、データ処理システムまたはサーバの他の電気部品または回路に接続される印刷回路基板(PCB)またはマザーボード102に装着されるプロセッサソケットに差し込まれる。プロセッサ101は、プロセッサ101に取り付けられ、冷却剤供給管131および/または冷却剤戻り管132に結合されるラック分岐管に結合される冷却プレート103を有する。冷却剤供給管131、冷却剤戻り管132を介した冷却プレート103のラック分岐管への結合は、記載するブラインド結合アダプタユニットを介する。プロセッサ101により発生する熱の一部は、冷却プレート103を介して冷却剤管131、132により取り除かれる。熱の残りの分は、後述または上述した空気空間に入り、冷却ファン(不図示)により生成される気流により取り除かれる。上述したように、ブラインド結合アダプタユニット110は、フレーム(不図示)を用いて、サーバシャシー105に結合される。冷却剤管131、132を冷却する冷却プレートは、サーバシャシーのフレームに装着されるブラインド結合アダプタユニット110に結合され、サーバの冷却管を、サーバシャシー105を収納するサーバラック内の1つ以上の冷却剤分配分岐管にブラインド結合する。冷却剤供給管131および冷却剤戻り管132は、ブラインド結合コネクタまたは手作業用結合コネクタのいずれかを備えたホースである。サーバシャシー105に含まれる冷却モジュール100は、異なる種類のサーバおよびサーバラックで使用される。ブラインド結合アダプタユニット110は、サーバラックとサーバ内の冷却モジュールの間の流体システムのための適切な結合および構成を確保する。
【0024】
図2Aおよび2Bは、いくつかの実施形態により、冷却剤分配分岐管201、202(集合的に201/2)を有するサーバラック200内のサーバ203で使用するためのブラインド結合アダプタユニットの様々な実施形態の平面図を示す。ブラインド結合アダプタユニットは、サーバ203等の情報技術(IT)機器が、サーバラック200にスライドされ、ブラインド結合アダプタユニットにより、冷却剤分配分岐管201/2の流体コネクタの一部にブラインド結合されることを可能とする。ブラインド結合アダプタユニットの流体コネクタ210は、最初に、冷却剤分配分岐管201/2の対応する流体コネクタに応じて位置合わせされるように構成される。サーバ203は、さらなる調整なしで、ブラインド結合により、繰り返しサーバラックから取り外され、再実装される。実施形態において、ブラインド結合アダプタユニットは、サーバ203のシャシーに実装され、サーバ203をサーバラックに挿入する前の位置合わせのために構成される。ブラインド結合アダプタユニットは、ブラインド結合が、サーバシャシーおよび異なるラック設計において異なる冷却モジュールのサーバラック冷却剤分配分岐管の流体コネクタにブラインド結合することを可能とする。
【0025】
図2Aを参照し、サーバ203は、
図1を参照して上述したように、サーバ203に含まれる冷却モジュール(不図示)を有して示されている。冷却モジュールは、
図1を参照して上述した。サーバ203内の冷却モジュールは、ホース、チューブ、あるいは、冷却剤供給管131および冷却剤戻り管132、あるいは、サーバ203内で冷却モジュール(不図示)に一端で流体結合される他の冷却剤管等の管を1つ以上有する。冷却剤供給管131および冷却剤戻り管132それぞれの他端は、
図3~10を参照して記載するように、ブラインド結合アダプタユニットに手作業で結合される。実施形態において、サーバの液体冷却モジュール、冷却剤供給管131および冷却剤戻り管132が手作業用結合コネクタのみを備える場合、ブラインド結合流体コネクタを備えたブラインド結合アダプタユニットが必要である。本実施形態において、ブラインド結合流体コネクタ210は、ブラインド結合適合プレートの一端である。ブラインド結合適合プレートの他端は、冷却剤管131、132をサーバ内の液体冷却モジュールおよびブラインド結合適合プレートに接続するための手作業用流体接続点(不図示)である。したがって、冷却剤管131、132は、それらの端で手作業用流体コネクタも有する。ブラインド結合アダプタユニットは、一端側でのブラインド結合および他端側での冷却剤管131および132への手作業結合のために設計されたコネクタを備える。
【0026】
ブラインド結合アダプタユニットは、ブラインド結合アダプタユニットの適合プレート215の第2の面上の流体接続点に手作業で結合される。冷却戻り管132は、ブラインド結合アダプタユニットの適合プレート215の第2の面上の流体接続点に手作業で結合される。適合プレート215の第2の面上の各流体接続点は、適合プレート415の第1の面の流体コネクタ210に対応する。冷却剤供給管131、冷却剤戻り管132の端がブラインド結合コネクタを既に備えている場合、これらのブラインド結合コネクタは、ブラインド結合アダプタユニットに組み立てられ、ブラインド結合アダプタユニットは、ブラインド結合コネクタを適切な構成に固定、位置決めし、ラック冷却剤分配分岐管ブラインド結合構成を一致させるように用いられる。
【0027】
適合プレート215は、装着バー220およびフレーム(不図示)を用いて、サーバ203のシャシーに調整可能に装着される。実施形態において、適合プレート215は、固定具305で装着バーに回転可能に結合される。装着バー220は、サーバのシャシーに調整可能に結合されるフレームにスライド可能に結合され、適合プレート215および装着バー220はサーバシャシーにスライド可能に結合される。このような実施形態において、サーバ冷却モジュールは、冷却剤供給管131および冷却剤戻り管132のように、サーバ203の内部で冷却ループへのホースを設けるだけでよい。設けられたホースは、エンドユーザにより、冷却剤分配分岐管201、202(集合的に、201/2)に手作業で接続されることを意図する。しかし、上述したように、ホースは、上述したブラインド結合アダプタユニットに手作業で結合される。本実施形態において、ブラインド結合アダプタユニットは、装着バー220および固定具305を用いて、サーバシャシーに取り付けるフレームにスライド可能に装着される。サーバ製造者により提供されるホース230は、ブラインド結合アダプタユニットの一方側に手作業で結合され、その後、ブラインド結合アダプタユニットはフレームに固定され、フレームはサーバシャシーに取り付けられる。初期実装中、ブライド結合アダプタユニットは、冷却剤分配分岐管201/2と位置合わせする位置にスライドされる。適合プレート215は、分割プレート適合プレート215を用いる
等により、回転または調整され、冷却剤分配分岐管201/2の対応する結合流体コネクタにブラインド結合アダプタの流体コネクタ210を位置合わせする。分割プレート調整プレート215は、
図2を参照して後述する。適合プレート215および装着バー220を固定して、冷却剤分配分岐管201/2上で対応して結合した複数の流体コネクタ212と複数の流体コネクタ210を位置合わせする。ブラインド結合アダプタユニットの流体コネクタ210は、位置に固定して保持され、サーバ203はサーバラック200のラックにスライドされ、サーバ203を冷却剤分配分岐管201/2にブラインド結合する。また、サーバ203は、ラックから取り外され、ブラインド結合アダプタユニットでの流体コネクタ210の位置合わせを再調整することなく、ラックに再実装される。サーバ203は、サーバ冷却モジュールを変更せずに、異なるラックに実装され、異なるブラインド結合アダプタを備えた異なるラックで適切に運用される。一実施形態において、上述したように、サーバの冷却モジュールはその冷却剤供給および戻り管にブラインド結合コネクタを備え、ラック冷却剤分配分岐管201/2が、確実に冷却剤供給管131および冷却剤戻り管132と互換である流体コネクタ212を有する必要がある。ブラインド結合アダプタユニットは、サーバ冷却剤モジュール流体コネクタの構成および位置を固定し、ラック冷却剤分配分岐管201/2の複数の流体コネクタの対応する結合に適切に結合する。他の実施形態において、サーバ冷却モジュール(不図示)が手作業用結合コネクタを備える場合、ブラインド結合アダプタユニットは、一端の第1の種類のブラインド結合コネクタ210を備え、冷却剤供給管131および冷却剤戻り管132をブラインド結合アダプタユニットに結合するため、ラック冷却剤分配分岐管201/2の対応するブラインド結合コネクタと手作業用接続点(不図示)を一致させる。本実施形態において、ブラインド結合アダプタは、サーバ冷却モジュールと、異なる構成の冷却剤分配分岐管201/2の間のより高い相互運用性を可能とする。
【0028】
ここで
図2Bを参照し、ブラインド結合アダプタユニットの分割プレートの実施形態を
図2Bおよび
図5~7を参照して説明する。このような実施形態は、ラック冷却剤分配分岐管およびサーバ冷却モジュール設計を一致させるより柔軟な解決策を提供するのに有用である。このような実施形態において、適合プレート215は、第1の半分部分と第2の半分部分に分離可能である。
図2Bの実施形態において、適合プレート215の第1の半分部分の第1の面は、冷却剤分配分岐管201の結合コネクタ212に対応する流体コネクタ210を有する。冷却剤供給管131は、適合プレート215の第1の半分部分の第2の面上の流体接続点に手作業で結合される。適合プレート215の第1の半分部分は、装着バー220、フレーム(不図示)および固定具305を用いて、サーバ203のシャシーに調整可能に結合される。実施形態において、適合プレート215の第1の半分部分および装着バー220は、適合プレート215および装着バー220をサーバシャシーに取り付けるフレームにスライド可能に結合される。流体コネクタ210は、適合プレート215の第1の半分部分および装着バー220の位置を調整することにより、冷却剤分配分岐管201上で対応して結合する流体コネクタ212と位置合わせされる。
【0029】
同様に、適合プレート215の第2の半分部分は、冷却剤分配分岐管201に対応する流体コネクタ210を有する。冷却剤戻り管132は、適合プレート215の第2の半分部分の第2の面上の流体接続点(不図示)に手作業で結合される。適合プレート215の第2の半分部分は、装着バー220、フレーム(不図示)および固定具305を用いて、サーバ203のシャシーに調整可能に結合される。実施形態において、適合プレート215の第2の半分部分および第2の装着バー220は、適合プレート215の第2の半分部分および第2の装着バー220をサーバシャシーに取り付けるフレームにスライド可能に結合される。流体コネクタ210は、適合プレート215の第2の半分部分および第2の装着バーの位置を調整することにより、冷却分配分岐管202の対応する結合流体コネクタ212と位置合わせされる。
【0030】
図3は、一実施形態により、サーバで使用する回転可能ブラインド結合アダプタユニットの端面図を示す。図は、サーバシャシー105が実装されるサーバラックの後部からである。サーバは、サーバラックの前から実装され、サーバラック内の適所にスライドされる。サーバをサーバラックにスライドすると、ブラインド結合アダプタユニット300の流体コネクタ320は、サーバラックの後部の冷却剤分配分岐管201/202(不図示)の対応する結合流体コネクタに結合する。ブラインド結合アダプタユニットの流体コネクタ320は、最初に、冷却剤分配分岐管(不図示)の対応する流体コネクタと位置合わせするように構成される。サーバは、さらなる調整なしで、ブラインド結合により取り外し、再実装される。実施形態において、ブラインド結合アダプタユニットはサーバシャシーに実装され、サーバをサーバラックに挿入する前の位置合わせのために構成される。
【0031】
破線105は、サーバのシャシーを表す。ブラインド結合アダプタユニット300は、装着バー310、適合プレート315、流体コネクタ320および固定具305を有する。適合プレート315は、固定具305を用いて装着バー310に回転可能に結合される。固定具305は、任意の種類のネジ式固定具、あるいは他の機械的な固定具である。固定具305は、適合プレート315が装着バー310に対して回転することを可能とするように緩められる。
【0032】
適合ユニット315は、適合プレート315の前後の面両方を穿設し、侵入するのに十分な強度および厚さの鋳造物または鋳造金属である。例として、
図2Aにおいて、冷却剤分配分岐管201/2と対向する適合ユニット315(
図2Aでは215)の面との適合プレート215/315への結合される迅速な接続嵌合を示す。このような迅速な接続嵌合は、冷却剤分配分岐管、たとえば、201/2と対向する適合プレート315の第1の面(
図3において前側)に装着される。サーバは、実施形態において、適合プレート215/315の第2の面(ここで、後ろ側、不図示)の流体接続点に手作業で結合される冷却モジュールあるいは他の流体システムを有する。たとえば、サーバ冷却モジュールは、冷却剤分配分岐管(不図示)に手作業で結合されることが意図されるホース、チューブ、パイプの1つ以上を設けられる。代わりに、上述したように、設けられたホース、チューブあるいはパイプは、適合プレート215/315の第2(後ろ)の面の流体接続点に手作業で結合される。適合プレート215/315の第2(後ろ)の面の各流体接続点は、適合プレート215/315の第1(前)の面に設けられる流体コネクタ320の1つと対応する。適合プレートの後ろ側の流体接続点は、サーバのサーバ冷却モジュール(不図示)に冷却管ホース(不図示)を接続する有刺ホース接続である。本実施形態において、冷却モジュールは、たとえば、有刺ホース接続により、冷却剤供給および戻りホースの端での手作業の結合コネクタで設計される。
【0033】
適合プレート315は、固定具305で装着バー310に回転可能に結合される。装着バー310は、適合プレート315の中央近くの装着バーのC形状断面の隙間領域で表される破線で示されるように、適合ユニットに向かって上向きのほぼC形状の断面を有する。装着バー310の隙間領域は、ホース結合、嵌合、ホースの操作、および、ホース、結合および嵌合への道具の操作のための空間を可能とする。装着バーのC形状の中央において、ネジ式タッピングあるいは他の機械的接続点は、ネジ式固定具505または、他の機械的接続種類を収容し、適合プレート315を装着バー310に結合する。固定具305が緩められると、適合プレート315は、図示する回転308により、時計回りまたは反時計回りに自由に回転する。実施形態において、固定具305は取り外され、適合プレート315は、
図10を参照して後述するように、装着バーから引き出されると、±180°以上、自由に回転する。
【0034】
ブラインド結合アダプタユニット300はさらに、フレームを用いて、ブラインド結合アダプタユニット300の位置を調整可能なサーバのシャシーに結合されるフレームを有する。1つ以上のフレーム部材302は、サーバラック(不図示)の前に対して、たとえば、左および右側に、サーバシャシー105の2つの反対側それぞれに実装される。垂直部材302は、水平部材304が垂直に、すなわち、y軸方向に調整可能とする。水平部材304は、サーバラックの前に対して、x軸において、すなわち、左側から右側にブラインド結合アダプタ300のスライド可能な調整を与える。垂直部材302および水平部材304は、正方形管、角度ブラケット、あるいは、十分な強度の他の形状のスライド可能な溝からなり、サーバラック幅、および、流体コネクタ320の設置においてサーバシャシー105に印加される力で間隔を支持し、冷却剤分配分岐管(不図示)の流体コネクタとブライド結合アダプタユニット300の間を接続する。実施形態において、フレーム部材は、種類304または306のアルミニウム、陽極酸化材料、または印刷あるいは他のさび防止材料等のステンレス鋼からなる。
【0035】
図4は、一実施形態によるサーバシャシー105で用いるための回転可能ブラインド結合アダプタユニットの平面図を示す。垂直部材302、水平部材304を用いて、ブラインド結合アダプタユニットをサーバシャシー105に取り付ける。垂直部材302、水平部材304および装着バー310は、
図3を参照して上述したので、ここでは説明しない。
【0036】
図2Aおよび
図2Bに戻り、サーバシャシー105は、サーバ203のシャシーの後部に実装される自身の流体コネクタを有さない。したがって、フレームは、サーバシャシー105に取り付けられ、ブラインド結合アダプタユニットはフレームに結合される。本実施形態において、流体ループ450は、サーバシャシー105の内部の冷却モジュールの流体供給管(たとえば、131)および流体戻り管(たとえば、132)と呼ぶ。流体ループ450は、ブラインド結合アダプタユニットの適合プレート315の後ろ側(流体ループ450側)の流体接続点に手作業で接続する。実施形態において、流体ループ450は、コネクタ410を用いて、ブラインド結合アダプタユニットの適合プレート315に結合される。流体コネクタ320は、冷却剤分配分岐管(不図示)に対向している。コネクタ320は選択され、冷却剤分配分岐管(不図示)に取り付けられる流体コネクタ(不図示)に結合される。適合プレートの後ろ側の流体接続点は、サーバのサーバ冷却モジュールに冷却剤管ホースを接続する有刺ホース接続である。実施形態において、流体ループ450は、流体コネクタ520として適合プレート315に結合可能な流体コネクタを設けられる。たとえば、コネクタ410および310は、2つの端410、320を備えた1つの部品である。410が有刺ホース接続である場合、流体コネクタ320は、サーバ冷却モジュールで予め組み立てられる。コネクタ410が手作業用コネクタである場合、コネクタ410は、ブラインド結合アダプタの適合プレートの後ろ側に各冷却剤管の一端を結合する手作業用コネクタとして理解される。各冷却剤管の他端は、サーバシャシー105の冷却モジュールに結合、たとえば、予め組み立てられる。
【0037】
図5~7は、一実施形態によるサーバシャシー105で用いるための分割プレートブラインド結合アダプタユニット500の端面図を示す。図は、サーバシャシー105が実装されるサーバラックの後ろ側からである。サーバシャシーは、サーバラックの前から実装され、サーバラック内にスライドされる。サーバシャシー105がサーバラックにスライドされると、ブラインド結合アダプタユニットの流体コネクタ320は、サーバラックの後部の対応する冷却剤分配分岐管(不図示)に流体結合する。ブラインド結合アダプタユニットの流体コネクタ320は最初に、冷却剤分配分岐管(不図示)の対応する流体コネクタ(不図示)と位置合わせされるように構成される。サーバシャシー105は、さらなる調整なしで、ブラインド結合により取り外し、再実装される。実施形態において、ブライド結合アダプタユニットは、フレームを用いてサーバシャシーに実装され、サーバシャシー105がサーバラックに挿入される前に、冷却剤分配分岐管(不図示)上で対応して結合する流体コネクタ(不図示)と位置合わせするために構成される。
【0038】
破線105は、サーバのシャシーを表す。垂直部材302、水平部材304は、サーバシャシー105に結合される。垂直部材302、水平部材304、固定具305および流体コネクタ320は、
図3を参照して上述したので、ここでは説明しない。この分割プレートブラインド結合アダプタユニット500の例の平面図は、
図2Bを参照して上述した。ブラインド結合アダプタユニット500を用いて、ラック冷却剤分配分岐管(不図示)にブラインド結合されるサーバ側コネクタを構成する。
【0039】
さらに
図5を参照し、本実施例において、ブラインド結合アダプタユニット500は、適合プレート515および装着バー510を有する。適合プレート515は、2つの部分515A、515Bに分割される。適合プレート515を分割する前に、両方の部分515A、515Bは、装着バー510に固定する。装着バー510は、2つの固定具305を収容する装着バー510において、少なくとも、2つのネジ式タップ、あるいは他の機械的接続がある点で装着バー310とは異なる。適合プレート515が2つの部分に分割されると、2つの部分515A、515Bは、
図6に示すように、装着バー510を収容する。
【0040】
ここで
図6を参照し、
図5のブラインド結合アダプタユニット500は、2つの部分515Aおよび515B(「分割プレートブラインド結合アダプタユニット」)に分割される適合プレート515を示している。分割プレートの実施形態は、適合プレート515上の2つのコネクタ320の間の水平距離を変化させることが可能である。分割プレートの実施形態は、サーバ冷却モジュールの供給および戻り管がラック分岐管の分離とは異なる距離だけ分離された異なるラック冷却剤分配分岐管(不図示)とのブラインド結合で用いられる。たとえば、ラック分岐管201および202(不図示)は、サーバラックの2つの側のいずれかに完全に位置せず、ラック分岐管の間の距離は、たとえ両方のラック分岐管がサーバラックの後部の一方の側に位置していても変化する。
【0041】
適合プレートの部分515Aおよび515Bはそれぞれ、冷却剤分配分岐管(不図示)上の流体コネクタ(不図示)と位置合わせする位置にスライド可能に調整される。
図2Bに戻り、適合プレート215および部分515Aは、冷却剤分配分岐管201/2の対応するコネクタ212に結合する流体コネクタ210/320を有する。適合プレート215および部分515A上の流体コネクタ210/320は、冷却剤分配分岐管201の結合する流体コネクタ212と位置合わせされる。適応ユニットの部分515Aの他の(後ろ)側は、適合プレート515Aの前側の流体コネクタ210/320に対応する流体接続点を用いて、たとえば、冷却剤供給管131に手作業で結合される。同様に、適合プレートの部分515Bの流体コネクタ320は、第2の装着バー510に調整可能に結合され、冷却剤分配分岐管202が結合する流体コネクタ212に位置合わせされる。適合プレート515Bの他の(後ろ)側は、たとえば、サーバシャシー105内部の冷却モジュールの冷却剤戻り管132に手作業で結合される。冷却剤戻り管132は、適合プレート515Bの後ろ側の流体接続点を用いて、適合プレート515Bの後部に結合される。流体接続点は、適合プレート515Bの前の流体コネクタ320に対応する。
【0042】
ここで
図7を参照し、冷却剤分配分岐管の1つの結合する流体コネクタが冷却剤分配分岐管の他の流体コネクタよりも高い、あるいは低い応用のための分割プレートブラインド結合アダプタユニット500の実施形態を説明する。同様に、実施形態において、サーバ冷却モジュールは、冷却剤戻りポートよりも低い冷却剤供給ポートを必要とする。ここで、水平フレーム部材704は、水平部材304の代わりに使用される。水平フレーム部材704は、水平フレーム部材704の一方の側が他方の側より高くなり、適合プレート515Aおよび515Bの流体コネクタが冷却剤分配分岐管(不図示)の結合する流体コネクタと位置合わせするように延伸可能である。本実施形態において、湾曲可能な角あるいは角度ブラケット(不図示)を用いて、水平部材704を垂直部材302に結合する。本実施形態は、ラック冷却剤分配分岐管の流体コネクタがジグザグに配置される場合に、サーバシャシーの流体コネクタをラック冷却剤分配分岐管の流体コネクタとブラインド結合するものである。実施形態において、既存のラック分岐管は、2つのコネクタ、たとえば、使用可能な2つの供給および戻り管のみを有し、ラック分岐管の2つの使用可能な流体コネクタは、水平方向において平行ではない。
【0043】
図8は、たとえば、単一サーバ内の2つの別の冷却モジュールのための冷却剤供給管および冷却剤戻り管のブラインド結合に使用するための2つの分割プレートブラインド結合アダプタユニットの端面図を示す。図は、サーバシャシー105が実装されたサーバラックの後部から見ている。サーバシャシー105は、サーバラックの前から実装され、サーバラック(不図示)の内部の適所にスライドされる。サーバシャシー105がサーバラックにスライドされると、ブラインド結合アダプタユニットの流体コネクタ320は、サーバラックの後部の冷却剤分配分岐管(不図示)上で対応して結合する流体コネクタに流体結合する。破線105は、サーバのシャシーを表す。
図8の実装の平面図は、
図3の1つのブラインド結合アダプタ300の代わりに、
図5の2つの分割プレートブラインド結合アダプタを用いていることを除き、
図2Aとほぼ同じである。
【0044】
図9は、一実施形態による複数の冷却ループを支持するブラインド結合アダプタユニット900の平面図である。この設計は、ブラインド結合アダプタユニットを用いて、同一のサーバ内の2つの冷却ループで用いるために流体コネクタ320を適合させる追加機能を追加する。複数の冷却剤ループは、分配部分950およびコネクタ940を用いて、ブラインド結合アダプタユニットに手作業で接続される。
図9の実施形態において、垂直部材302および水平部材304、装着バー310および適合プレート315は、
図3を参照して上述したものと同じであり、ここでは説明しない。破線105は、サーバのシャシーの輪郭を表す。ブラインド結合アダプタユニットで用いられる流体コネクタは、機能でカスタマイズ可能である。たとえば、ブラインド結合アダプタユニットの適合プレートの一方の側は、ラック分岐管(不図示)上で対応して結合する流体コネクタにブラインド結合する流体コネクタ320を有し、サーバシャシー105内の冷却剤ループは、適合プレートの他方の側に手作業で結合される。他の例において、適合プレートの一方の側は、ラック分岐管上で対応して結合する流体コネクタにブラインド結合する流体コネクタ320を有し、サーバシャシー内の冷却管は、
図9で示すように、分配部分950およびコネクタ940を用いて適合プレートに結合する。
【0045】
適合プレート315の後ろ側(冷却供給管910および冷却戻り管920の側)では、ブラインド結合アダプタユニット900は、2つの冷却冷却剤供給管910と2つの冷却剤戻り管920の2対の冷却剤ループ管を収容する。冷却剤供給管910は、コネクタ940を用いて、2対1の分配部分950に手作業で結合される。同様に、冷却剤戻り管920は、コネクタ940を用いて、2対1の分配部分950に接続される。実施形態において、適合プレート315は、特に、ブラインド結合アダプタ900の2対1の流体遷移の間のスムーズな流体流のために突き通される。
【0046】
このような実施形態は、サーバが、冗長性のため、あるいは、1つのサーバにおける異なるプロセッサ種類または異なる領域のような2つの独立した冷却ループを有する場合に有用である。左流体コネクタ320は、両方の冷却剤供給管910に分配される冷却剤を収容する。右流体コネクタ320は、両方の冷却剤戻り管920を収容し、冷却剤分配分岐管(不図示)に戻る流体コネクタ320を通して放出する。本実施形態において、ブラインド結合アダプタユニット900は、サーバシャシー105の後部に装着される。流体コネクタ320は、たとえば、冷却剤分配分岐管(不図示)で対応して結合する流体コネクタと位置合わせされる。
【0047】
図10は、実施形態により、動作中に回転される回転可能ブラインド結合アダプタユニットの側面図を示す。サーバシャシー105、垂直部材302、流体コネクタ302、装着バー310、適合プレート315は、
図2A、2B、3、4を参照して上述したので、ここでは説明しない。
【0048】
本実施形態において、装着バー310および適合プレート315は、±180°以上回転され、適合プレート315が冷却剤供給管および冷却剤戻り管の向きと反対にする。±180°の回転で、冷却剤供給管および冷却剤戻り管の位置は反転される。実施形態において、適合プレート315は、±180°以内で任意の回転に連続的に回転される。他の実施形態において、適合プレートは、装着バーおよび適合プレート315の設計により決定される固定増分だけ回転される。適合プレート315および装着バー310は位置に押し戻され、固定具(上述した、ここでは不図示)で適所に固定される。実施形態において、適合プレート315は、±90°回転され、水平に装着されるサーバラック冷却剤分配分岐管(不図示)を提供する。
【0049】
図11A~11Cは、いくつかの実施形態により、ブラインド結合アダプタユニットが使用される複数の異なる構成のサーバラック200の後部の図を示す。
図11A~11Cにおいて、影付きの冷却剤分配分岐管201、202は前景にある。サーバシャシー105は、破線で示される。サーバシャシー105がサーバラックの前からサーバラック200内の場所にスライドされると、ブラインド結合アダプタユニットの流体コネクタ320は、冷却剤分配分岐管201/2上で対応して結合する流体コネクタ(不図示)と結合する。
【0050】
図11Aを参照し、2つのブラインド結合アダプタユニットは、装着バー320を用いて水平部材302に結合して示されている。ブラインド結合アダプタユニットは、サーバシャシー105に取り付けられるフレームに調整可能に結合され、冷却分配分岐管201、202に関連する位置にスライドされる。適合プレート315は、適合プレート315上の流体コネクタ315を冷却剤分配分岐管201、202(集合的に201/2)上で対応して結合する流体コネクタ(不図示)に位置合わせする必要があるとして回転される。適合プレート315の流体コネクタが冷却剤分配分岐管201/2の結合する複数の流体コネクタ(不図示)に位置合わせされると、サーバは、さらに調整することなく、ブラインド結合により取り外され、サーバラックに再実装できる。明確性のため、冷却剤分配分岐管201、202は、
図11Aの右側のブラインド結合アダプタユニットに関して図示していない。
【0051】
図11Bにおいて、2つのサーバシャシー105は、サーバラック200内で垂直設計により並んで収容されて示されている。
図11Aと同様に、冷却剤分配分岐管201、202は、
図11Bの前景において影付きで示され、冷却剤分配分岐管201、202は、明確性のため、
図11Bの右側のサーバシャシー105では省略している。本実施形態において、冷却モジュールと共に、
図11Aで示されたものと同じブラインド結合アダプタユニットを用いている。
【0052】
図11Cにおいて、2つのサーバシャシー105は、サーバラック200内で、垂直に並んで収容されて示されている。
図11Aと同様に、冷却剤分配分岐管201、202は影付きで
図11Cの前景に示され、冷却剤分配分岐管201、202は、明確性のため、下の2つのブラインド結合アダプタに関して省略している。
【0053】
前述の明細書において、本発明の実施形態は、特定の実施形態を参照して説明した。コネクタ種類、ホース、チューブ、パイプおよび構造的フレーム部材の様々な選択、および組み立ての向きは、本開示を保有する当業者により実施可能である。たとえば、垂直、または上向き/下向きのような異なるサーバラックの向きは、本開示を用いて実施可能である。様々な変形は、特許請求の範囲で挙げる発明の広範な主旨および範囲から逸脱することなく行われることは明らかである。したがって、明細書および図面は、限定的な意味ではなく例示的な意味で見なされるべきである。