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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-09
(45)【発行日】2024-02-20
(54)【発明の名称】コンピュータ化包装ウォール
(51)【国際特許分類】
   B65B 57/00 20060101AFI20240213BHJP
   B65B 5/02 20060101ALI20240213BHJP
   B31B 50/00 20170101ALI20240213BHJP
   G05B 19/418 20060101ALI20240213BHJP
   B31B 100/00 20170101ALN20240213BHJP
   B31B 110/35 20170101ALN20240213BHJP
【FI】
B65B57/00 Z
B65B5/02
B31B50/00
G05B19/418 Z
B31B100:00
B31B110:35
【請求項の数】 18
(21)【出願番号】P 2022156769
(22)【出願日】2022-09-29
(62)【分割の表示】P 2019503464の分割
【原出願日】2017-07-19
(65)【公開番号】P2023011562
(43)【公開日】2023-01-24
【審査請求日】2022-09-29
(31)【優先権主張番号】62/365,710
(32)【優先日】2016-07-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】15/652,518
(32)【優先日】2017-07-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】511117392
【氏名又は名称】パックサイズ,エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【弁理士】
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100138759
【弁理士】
【氏名又は名称】大房 直樹
(72)【発明者】
【氏名】ラム,トーマス
(72)【発明者】
【氏名】アイバーソン,デヴィッド
(72)【発明者】
【氏名】デ・ラベーガ,アダム
(72)【発明者】
【氏名】オスターハウト,ライアン
(72)【発明者】
【氏名】マクラッケン,ジョン
(72)【発明者】
【氏名】モエ,ギャリー
(72)【発明者】
【氏名】ペッターソン,ニクラス
【審査官】西塚 祐斗
(56)【参考文献】
【文献】特表2013-513869(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0125352(US,A1)
【文献】特表2015-518591(JP,A)
【文献】特表2014-529115(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65B 57/00
B65B 5/02
B31B 50/00
G05B 19/418
B31B 100/00
B31B 110/35
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
高柔軟性および高速箱詰め包装のための包装システムであって、
物理的包装材定型品保管庫内にある入手可能な数のそれぞれの包装材定型品類型の包装材リストを含む包装材データベースを備える包装システム制御ユニットであって、前記包装システム制御ユニットは、
1または複数の目標製品の集合体の物理寸法以上である内寸を有する特定の包装材定型品類型を前記包装材リストから選択し、
前記特定の包装材定型品類型に対応する第1包装材定型品を作成することを1または複数の包装材生産機械に命令する定型品作成コマンドを、前記1または複数の包装材生産機械に伝達し、
前記特定の包装材定型品類型に対応するどの包装材定型品が前記物理的包装材定型品保管庫から選択されるべきかを指示する定型品識別コマンドを、前記物理的包装材定型品保管庫に伝達する
ように構成される、包装システム制御ユニットと、
前記物理的包装材定型品保管庫であって、
所定の1組の包装材定型品類型からの複数の包装材定型品を収容するように構成された物理的区画であって、前記包装材定型品類型の各々は、定型品類型に基づいて前記物理的区画内に整理されている、物理的区画と、
前記物理的包装材定型品保管庫から選択されるべき前記特定の包装材定型品類型を指示するように構成された電子的な視覚インジケータと、
を備える物理的包装材定型品保管庫と、
を備える包装システム。
【請求項2】
箱詰めされる1または複数の目標製品の集合体をスキャンし、前記1または複数の目標製品の集合体の物理寸法を記述する寸法情報を収集するように構成された1または複数のスキャニング・センサをさらに備える、請求項1に記載の包装システム。
【請求項3】
所定の1組の包装材定型品類型に従う個別製作包装材定型品を作製するように構成された前記1または複数の包装材生産機械をさらに備え、前記1または複数の包装材生産機械は、前記1または複数のスキャニング・センサによって収集された寸法情報に基づいて、個別製作包装材定型品を作製するように構成される、請求項2に記載の包装システム。
【請求項4】
各物理的区画は特定の類型の包装材定型品を受け取るように構成される、請求項1に記載の包装システム。
【請求項5】
前記電子的な視覚インジケータは、複数の電子的な視覚インジケータを含み、前記複数の電子的な視覚インジケータから選択された各々の電子的な視覚インジケータは、特定の物理的区画に対応する位置に提供される、請求項1に記載の包装システム。
【請求項6】
前記複数の電子的な視覚インジケータから選択された各々の電子的な視覚インジケータは、ライトを含む、請求項に記載の包装システム。
【請求項7】
各々の電子的な視覚インジケータは、前記物理的包装材定型品保管庫の前面に埋め込まれている、請求項に記載の包装システム。
【請求項8】
高柔軟性および高速箱詰め包装のための包装方法であって、
包装材データベースから、物理的包装材定型品保管庫内にある入手可能な数のそれぞれの包装材定型品類型のリストを含む包装材一覧表にアクセスするステップであって、前記物理的包装材定型品保管庫は、包装材定型品を含む、ステップと、
1または複数の目標製品の集合体の物理寸法以上である内寸を有する特定の包装材定型品類型を選択するステップと、
前記特定の包装材定型品類型に対応する第1包装材定型品を作成することを1または複数の包装材生産機械に命令する定型品作成コマンドを、前記1または複数の包装材生産機械に伝達するステップと、
どの包装材定型品が前記物理的包装材定型品保管庫から選択されるべきかを指示する定型品識別コマンドを、前記物理的包装材定型品保管庫に伝達するステップであって、前記定型品識別コマンドは、電子的な視覚インジケータに、前記物理的包装材定型品保管庫内の前記特定の包装材定型品類型の位置をユーザに対して指示することを行わせる、ステップと、
を含む方法。
【請求項9】
前記物理的包装材定型品保管庫は、複数の別個の物理的区画を備え、各物理的区画は、1または複数の包装材定型品を受け取るように構成される、請求項に記載の方法。
【請求項10】
各物理的区画は、特定の類型の包装材定型品を受け取るように構成される、請求項に記載の方法。
【請求項11】
前記電子的な視覚インジケータは、複数の電子的な視覚インジケータを含み、前記複数の電子的な視覚インジケータから選択された各々の電子的な視覚インジケータは、特定の物理的区画に対応する位置に提供される、請求項に記載の方法。
【請求項12】
前記複数の電子的な視覚インジケータから選択された各々の電子的な視覚インジケータは、ライトを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
各々の電子的な視覚インジケータは、前記物理的包装材定型品保管庫の前面に埋め込まれている、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
高柔軟性および高速箱詰め包装のための包装システムであって、
1または複数のプロセッサと、
実行可能命令が格納されている1または複数のコンピュータ読み取り可能媒体であって、前記実行可能命令は、前記1または複数のプロセッサによって実行されると、
包装材データベースから、物理的包装材定型品保管庫内にある入手可能な数のそれぞれの包装材定型品類型のリストを含む包装材一覧表にアクセスするステップであって、前記物理的包装材定型品保管庫は、包装材定型品を含む、ステップと、
1または複数の目標製品の集合体の物理寸法以上である内寸を有する特定の包装材定型品類型を選択するステップと、
前記特定の包装材定型品類型に対応する第1包装材定型品を作成することを1または複数の包装材生産機械に命令する定型品作成コマンドを、前記1または複数の包装材生産機械に伝達するステップと、
どの包装材定型品が前記物理的包装材定型品保管庫から選択されるべきかを指示する定型品識別コマンドを、前記物理的包装材定型品保管庫に伝達するステップであって、前記定型品識別コマンドは、電子的な視覚インジケータに、前記物理的包装材定型品保管庫内の前記特定の包装材定型品類型の位置をユーザに対して指示することを行わせる、ステップと、
を行うように前記包装システムを構成する、1または複数のコンピュータ読み取り可能媒体と、
を備える包装システム。
【請求項15】
前記物理的包装材定型品保管庫は、複数の別個の物理的区画を備え、各物理的区画は、1または複数の包装材定型品を受け取るように構成される、請求項14に記載の包装システム。
【請求項16】
各物理的区画は、特定の類型の包装材定型品を受け取るように構成される、請求項15に記載の包装システム。
【請求項17】
前記電子的な視覚インジケータは、複数の電子的な視覚インジケータを含み、前記複数の電子的な視覚インジケータから選択された各々の電子的な視覚インジケータは、特定の物理的区画に対応する位置に提供される、請求項14に記載の包装システム。
【請求項18】
前記複数の電子的な視覚インジケータから選択された各々の電子的な視覚インジケータは、ライトを含む、請求項17に記載の包装システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願に対する相互引用
[0001] 本願は、SMART PACKAGING WALL(コンピュータ化包装ウォール)と題し、20
17年7月18日に出願された米国特許出願第15/652,518号、およびSMART PA
CKAGING WALL(コンピュータ化包装ウォール)と題し、2016年7月22日に出願され
た米国仮特許出願第62/365,710号の優先権および権利を主張する。以上で挙げ
た出願の全てをここで引用したことにより、それらの内容全体が本願にも含まれるものと
する。
【背景技術】
【0002】
[0002] 運送および包装業界は、板紙およびその他の連続紙材料の処理機器を頻繁に使
用して、連続紙材料を箱の定型品(box template)に変換する。このような機器の1つの利
点は、出荷側が、標準的な種々のサイズの既製品の箱の在庫を保持する代わりに、必要に
応じて、求められるサイズの箱を用意できることである。その結果、出荷側は、その特定
の箱のサイズの要求量を予測する必要性や、標準サイズの既製品の箱を貯蔵する必要性を
解消することができる。代わりに、出荷側は、連続紙材料の1つ以上の梱(bale)を貯蔵す
ればよく、これらを使用して、各出荷の時点における特定の箱のサイズの必要性に基づい
て、種々のサイズの箱を作ることができる。これによって、出荷側は、周期的に使用され
る出荷用資材のために通常必要とされる貯蔵空間を縮小し、出荷される物品およびそれら
のそれぞれの寸法が時々変化するので、必要な箱のサイズを予想するという本質的に不正
確なプロセスに伴う浪費およびコストを低減することが可能になる。
【0003】
[0003] 多数のサイズの既製品の箱を貯蔵することに伴う非効率性を低下することに加
えて、個別サイズの箱を作ることによっても、包装および出荷コストが低減する。フルフ
ィルメント業界では、出荷される物品は、通例、出荷される物品よりも約40%大きい箱
に包装されると推定される。箱が特定の物品には大き過ぎると、大きな箱程作るために使
用される材料のコストが過剰となるために、物品に合わせて個別のサイズに作られた箱よ
りも高価になる。ある物品が包装される箱が大き過ぎるとき、物品が箱の中で動くことを
防止するため、そして圧力がかけられたとき(例えば、箱にテープが貼られる、閉じられ
る、または積み重ねられるとき)に箱が潰れるのを防止するために、充填材(例えば、発
泡スチロール、パッキング・ピーナッツ(foam peanuts)、紙、空気枕等)が箱の中に入れ
られることが多い。これらの充填材は、更に、大き過ぎる箱に物品を梱包することに伴う
コストを上昇させる。
【0004】
[0004] また、個別サイズに作られた箱は、大き過ぎる箱に入れて物品を出荷する場合
と比較して、物品の出荷に伴う出荷コストも低減する。包装される物品よりも40%大き
い箱で充填された出荷車両は、包装される物品に相応するように個別サイズに作られた箱
で充填された出荷車両よりも、運営の価格効率性は遙かに低い。言い換えると、個別サイ
ズのパッケージで充填された出荷車両は、遙かに多い数のパッケージを搬送することがで
き、このため、同じ数の物品を出荷するために要求される出荷車両の台数を減らすことが
できる。したがって、パッケージの重量に基づいて計算される出荷価格に加えて、または
その代わりに、出荷価格は、出荷されるパッケージのサイズによって影響されることが多
い。つまり、物品のパッケージのサイズを縮小すると、その物品の出荷価格を下げること
ができる。
【0005】
[0005] しかしながら、状況によっては、個別サイズのパッケージを作るために包装材
生産機械(packaging-production machine)を拠り所にすると、包装ワーク・フロー(packa
ging work flow)においてボトルネックおよび非効率性を生ずる可能性がある。例えば、
繁忙期の間、包装材生産機械は製品のフローと歩調を合わせることができないおそれがあ
る。同様に、包装材定型品を理想的に注文および処理できないために、包装機械が繁忙サ
イクルの間ピークよりも低い効率で動作するおそれがある。例えば、場合によっては、同
時に複数の包装材定型品を作ると、より多くの時間がかかるが、コスト効率的になること
もある。繁忙サイクルの間、包装機械は、速度を求めて、コスト効率性を犠牲にするよう
に強制されることもあり得る。
【0006】
[0006] 包装材生産機械および関連機器は、標準サイズの出荷用資材を在庫し使用する
ことに伴う不便さおよびコストを潜在的に低減することができるが、個別に作られた適時
包装材定型品(custom-made, just-in-time packaging templates)を作り使用するプロセ
スは、しかしながら、包装材定型品が作成され使用される注文を通じて、改善することが
できる。
【発明の概要】
【0007】
[0007] 本明細書において開示する実施態様は、板紙(段ボールのような)および同様
の連続紙材料を処理し、これらを包装材定型品に変換するように構成されたシステム、方
法、および装置を含む。例えば、開示する実施形態は、カスタム包装材定型品を作製し、
包装材定型品保管庫(packaging template buffer)内に備蓄する、包装システムを含む。
保管庫(buffer)を適正に管理することによって、ボトルネックを軽減し、包装材生産機械
の使用を最大化することができる。したがって、少なくとも1つの実施形態では、特定の
サイズの注文(order)を受けることを見越して、個別に相応する箱(custom-to-fit box)を
予め作っておくことができる。
【0008】
[0008] 開示する実施形態は、高柔軟性および高速箱詰め(box-last)包装方法を含む。
例えば、この方法は、1つ以上の寸法スキャニング・センサから、箱に入れようとする1
つ以上の目標製品の集合体の物理寸法を記述する寸法情報を受け取るアクトを含む。また
、この方法は、包装材データベースから、包装材一覧表にアクセスするアクトも含む。包
装材一覧表は、包装材定型品保管庫内にあるそれぞれの包装材定型品類型の各々について
、入手可能な数のリストを含む。包装材定型品保管庫は、既に製造され折り曲げて箱を作
る用意ができている包装材定型品を含む。加えて、この方法は、1つ以上の目標製品の集
合体の物理寸法以上の内寸と関連付けられた特定の包装材定型品類型を選択するアクトを
含む。更に、この方法は、包装材生産機械に、特定の包装材定型品類型に対応する第1包
装材定型品を作成することを命令する定型品作成コマンドを、包装材生産機械に伝達する
アクトを含む。更にまた、この方法は、どの包装材定型品を包装材定型品保管庫から選択
すべきかを示す定型品識別コマンドを、包装材定型品保管庫に伝達するアクトを含む。包
装材定型品保管庫は、第2包装材定型品を収容する。これも、特定の包装材定型品類型に
対応する。定型品識別コマンドは、包装材定型品保管庫に、第2包装材定型品を組み立て
て箱を作ることを、ユーザに表示させる。
【0009】
[0009] 更に他の開示する実施形態は、高柔軟性および高速箱詰め(box-last)包装のた
めの包装システムを含む。このシステムは、1つ以上のプロセッサと、1つ以上のコンピ
ュータ読み取り可能媒体とを含む。コンピュータ読み取り可能媒体は、実行可能命令がそ
の上に格納されており、これらの実行可能命令が1つ以上のプロセッサによって実行され
ると、種々のアクトを実行するようにコンピュータ・システムを構成する。例えば、この
システムは、1つ以上の寸法スキャニング・センサから、箱に入れようとする1つ以上の
目標製品の集合体の物理寸法を記述する寸法情報を受け取るように構成されている。また
、このシステムは、包装材データベースから、包装材一覧表にアクセスするように構成さ
れている。包装材一覧表は、包装材定型品保管庫内にあるそれぞれの包装材定型品類型の
各々について、入手可能な数のリストを含む。包装材定型品保管庫は、既に製造され折り
曲げて箱を作る用意ができている包装材定型品を含む。
【0010】
[0010] また、このシステムは、包装材データベースから、現在保留中であり箱詰めす
る必要がある注文についての情報を含む注文待ち行列(order queue)にアクセスするよう
に構成されている。加えて、このシステムは、1台以上の包装材生産機械から、タクト情
報を受け取るように構成されている。タクト情報は、注文待ち行列内にある1つ以上の保
留中の注文を完了するために要する時間量を記述する。更に、このシステムは、包装材一
覧表、注文待ち行列、およびタクト情報に基づいて、特定の包装材定型品類型を選択する
ことによって、1つ以上の目標製品の集合体の箱詰め(boxing)を自動的に最適化するよう
に構成されている。特定の包装材定型品類型は、1本以上の生産ラインから選択された特
定の生産ラインと関連付けられる。1本以上の生産ラインは、予め製造されている包装材
定型品と関連付けられた第1生産ラインと、1台以上の包装材生産機械によって生産され
、包装材定型品保管庫内に貯蔵されている包装材定型品と関連付けられた第2生産ライン
とを含む。
【0011】
[0011] 更に他の実施形態は、高柔軟性および高速箱詰め(box-last)包装のための包装
システムを含む。このシステムは、1つ以上の寸法スキャニング・センサを含む。寸法ス
キャニング・センサは、箱に入れられる1つ以上の目標製品の集合体をスキャンし、1つ
以上の目標製品の集合体の物理寸法を記述する寸法情報を収集するように構成されている
。また、このシステムは、所定の1組の包装材定型品類型に従う(conform to)個別作成包
装材定型品を作製するように構成された1台以上の包装材生産機械も含む。加えて、この
システムは、物理的に分割された区画を含む包装材定型品保管庫を含む。これらの区画は
、所定の1組の包装材定型品類型から選択され、1台以上の包装材生産機械によって作製
された複数の包装材定型品を収容する。包装材定型品の各々は、包装材定型品類型に基づ
いて、物理的に分割された区画内において整理される(organize)。
【0012】
[0012] 本発明の例示的な実施態様のその他の特徴および利点は、以下に続く説明にお
いて明記し、部分的にその説明から自明であり、またはこのような例示的な実施態様の実
践によって学習することができる。このような実施態様の特徴および利点は、添付する特
許請求の範囲において特定的に指摘される手段(instrument)および組み合わせによって、
実現し獲得することができる。これらのそしてその他の特徴は、以下の説明および添付す
る特許請求の範囲から一層完全に明白となり、または以下で明記するような、このような
例示的な実施態様の実践によって学習することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
[0013] 以上で説明したおよびその他の本発明の利点ならびに特徴を得ることができる
態様を説明するために、以上で端的に説明した本発明の更に特定的な説明を、添付図面に
示す、その具体的な実施形態を参照しながら行う。これらの図面は本発明の典型的な実施
形態を図示するに過ぎず、したがってその範囲の限定であるとは見なさないことを理解の
上で、添付図面の使用により、更に具体的にそして詳細に、本発明について説明する(des
cribed and explained)。
図1図1は、包装システムの実施形態の模式図を示す。
図2図2は、包装システムの他の実施形態の模式図を示す。
図3図3は、包装システムのソフトウェア・アプリケーションの他の実施形態の模式図を示す。
図4図4は、例示的な物品包装プロセスのフロー・チャートを示す。
図5図5は、他の例示的な物品包装プロセスのフロー・チャートを示す。
【発明を実施するための形態】
【0014】
[0019] 本発明は、板紙(段ボールのような)および同様の連続紙材料を処理し、これ
らを包装材定型品に変換するように構成されたシステム、方法、および装置に及ぶ。例え
ば、開示する実施形態は包装システムを含み、個別製作の包装材定型品を作製し、包装材
定型品保管庫内に備蓄する。保管庫を適正に管理すれば、ボトルネックを軽減し、包装材
生産機械の使用を最大化することができる。したがって、少なくとも1つの実施形態では
、特定のサイズの注文(order)を受けることを見越して、個別に相応する箱を予め作って
おくことができる。
【0015】
[0020] 本明細書において開示する実施形態は、包装システム内におけるボトルネック
を最小に抑え、包装材生産機械に対する効率を高める包装システムを教示する。例えば、
種々の製品を倉庫から選出し、次いで包装システムに配送することができる。更に、包装
システムは、包装される種々の製品に対して最適化されたパスを決定することができる。
最適化されたパスは、コンピュータ・システムによって注意深く管理された包装材定型品
保管庫を利用してもよい。注意深い管理によって、包装材定型品を第2包装材定型品と同
時に生産することができるまで、包装材生産機械が包装材定型品の生産を一時的に遅らせ
ることを可能にするように、包装材定型品保管庫を利用することができる。したがって、
包装材定型品保管庫は、無駄を削減し、単位時間当たりの生産を増大させ、現場において
必要とされる様々な他の便益を提供する。
【0016】
[0021] 加えて、開示する実施形態は、市場活動における生産の流れおよび変動に適応
する包装システムを含む。例えば、休暇シーズンの間、出荷量はピークを迎える。対照的
に、夏季の間は、出荷は比較的収まると言ってよい。開示する実施形態は、行われる包装
の量(volume)に基づいて効率を最適化する。この最適化は、箱を作製するために使用され
る段ボールの量を最小化する、包装に要するタクト時間を最短に抑える、あるいはいくつ
かの他の望ましい特性または特性の組み合わせを最適化するという形態を取ることができ
る。本明細書において使用する場合、「タクト時間」(takt time)とは、1つ以上の生産
に対する最初の包装コマンドと、1つ以上の製品の箱入れ(boxing)との間の平均時間の尺
度を指す。
【0017】
[0022] これより図面に移り、図1は包装システム100の実施形態の模式図を示す。
図示する包装システム100は、種々の例示的なコンポーネントを含み、包装システム制
御ユニット110、製品受入システム120、包装材生産機械130、包装材定型品保管
庫140、および包装作業所150を含む。本明細書において説明する包装システム10
0の種々のコンポーネントおよびモジュールは、明確さおよび例示のために提示されるに
過ぎない。種々の代わりのまたは追加のモジュールあるいはコンポーネントも同等に使用
することができ、同じ効果が得られることは、当業者には理解されよう。
【0018】
[0023] 少なくとも1つの実施形態では、選出システム(picking system)(図示せず)
が、1つ以上の目標製品122の集合体を製品受入システム(product intake system)1
20に供給する。製品受入システム120は、包装システム100の少なくとも一部にわ
たって目標製品122を輸送するように構成されたコンベア・ベルトを含む。加えて、製
品受入システム120は、1つ以上のスキャニング・センサ124も含む。例えば、図1
において、1つ以上のスキャニング・センサ124はライト・カーテンを含む。ライト・
カーテンは、種々の発光器および光検出器を使用して、目標製品122の高さおよび幅の
双方を測定する。
【0019】
[0024] 図示するライト・カーテンは、例示のために提示されるに過ぎない。種々の代
替または追加実施形態では、製品受入システムは、1つ以上の目標製品122の集合体の
異なる断面を測定するためのライト・カーテンのような、複数の寸法スキャニング・セン
サを含む。更に、追加または代替実施形態では、製品受入システム120は、目標製品1
22の寸法を判定するために、代わりの1つ以上の寸法スキャニング・センサ124も含
む。例えば、1つ以上の寸法スキャニング・センサ124は、1つ以上の目標製品122
の集合体内における目標製品の各々に関連付けられたURLをスキャンするURLスキャ
ナを含んでもよい。URLスキャナは、各製品の寸法をそのURLに基づいて格納するコ
ンピュータ・データベース(図示せず)と通信することができる。加えてまたは代わりに
、1つ以上の寸法スキャニング・センサ124は、lidarセンサ、コンピュータ視覚
システム、レーザ距離測定、または寸法を測定することができる任意の他のシステムを含
むこともできる。製品受入システム120は、個々の製品各々の格納された寸法に基づい
て、1つ以上の目標製品122の集合体全ての全体的な寸法を判定する。したがって、1
つ以上の目標製品122の集合体の寸法を判定するために、種々の異なる装置およびシス
テムを使用することができる。
【0020】
[0025] 少なくとも1つの実施形態では、製品受入システム120は、複数の異なるス
キャナを含む。例えば、製品受入システム120は、1つ以上の寸法スキャニング・セン
サ124(例えば、ライト・カーテン)および1つ以上の集合体スキャニング・センサ1
26(例えば、URLスキャナ)を含むように図示されている。1つ以上の目標製品12
2の集合体がスキャンされるとき、1つ以上の寸法スキャニング・センサ124は、製品
についての寸法情報を生成し、1つ以上の集合体スキャニング・センサ126は製品につ
いての集合体情報を生成する。寸法情報は、寸法情報を包装システム制御ユニット110
に提供し、集合体情報は、1つ以上の目標製品122の集合体に関連する注文情報(order
information)を提供する。少なくとも1つの実施形態では、1つのセンサが、寸法情報
および集合体情報の双方を収集する(gather)。
【0021】
[0026] 実例を挙げると、製品の1つ以上は、注文番号、製品、アドレス、特殊注文指
示、および/または種々の他の同様な情報と関連付けられたURLを含むことができる。
集合体情報は、製品を包装するために使用される箱に合わせて、包装ラベルを作製するた
めに使用される。加えて、注文情報は、最終的な箱の要求強度のような、特定の包装要点
(packaging feature)を指定するために使用することができる。
【0022】
[0027] 少なくとも1つの実施形態では、包装システム制御ユニット110が集合体情
報または寸法情報のいずれかにおいて無効情報を識別したときに、1つ以上の製品122
の集合体は、二次コンベア・ベルト128に向けて方向転換させられる。無効情報は、失
われた情報、不正確な情報、またはそれ以外では包装システム100内では可能な成果(o
utcomes)にマッピングしない情報を含むことができる。二次コンベア・ベルト128は、
再利用システムと対応してもよい。例えば、二次コンベア・ベルト128上に載せられた
製品は、製品受入システム120を通じて再利用することもできる。
【0023】
[0028] 更に、少なくとも1つの実施形態では、製品受入システム120はスケール(
図示せず)を含む。スケールは、1つ以上の目標製品122の集合体の重量を測定し、こ
の情報を包装システム制御ユニット110に送る。包装システム制御ユニット110は、
この重量を使用して、1つ以上の製品の集合体を箱詰めするための箱の適正な強度を判定
する。例えば、重い物品を包装するときには、より厚い段ボールが望ましく、箱詰めする
物品が軽い程、薄い段ボールにする方が価格効率的になるのはもっともである。
【0024】
[0029] 一旦製品受入システム120が1つ以上の目標製品122の集合体の物理寸法
に関する情報を判定したなら、製品受入システム120はこの情報を包装システム制御ユ
ニット110に伝達する。包装システム制御ユニット110は、サーバ、デスクトップ・
コンピュータ、埋め込み型システム、マイクロコントローラ、クラウド・サーバ、または
情報を伝達および処理することができる任意の他のコンピューティング・デバイスを含ん
でもよい。包装システム制御ユニット110は、包装材生産システムに関する種々の情報
を収容する包装材データベース(図3に示す)を含む。例えば、包装材データベースは、
包装システム100内で入手可能な潜在的な包装材定型品についての情報、包装材定型品
保管庫140内にある各それぞれの包装材定型品の入手可能数のリストを含む包装材一覧
表(packaging inventory)についての情報、現在保留中であり箱詰めする必要がある注文
についての情報を含む現行注文待ち行列(current order queue)(図3に348として示
す)についての情報を含む。
【0025】
[0030] 少なくとも1つの実施形態では、包装材定型品保管庫140には、既に製造さ
れ折り曲げて箱を作る用意ができている複数の包装材定型品が保管されている(stock)。
包装材定型品保管庫は、物理的に分割された区画を含み、包装材定型品は、これらの物理
的に分割された区画内において包装材定型品類型に基づいて整理される。包装材定型品保
管庫130内にある包装材定型品は、所定数の包装材定型品類型と関連付けられている。
実例を挙げると、包装材定型品保管庫140は100種類の異なる包装材定型品類型を含
むこともできる。したがって、包装材定型品保管庫140は、既に製造され手元にある同
等数の包装材定型品を保持するために必要とされる貯蔵コストおよび空間を著しく増大さ
せることなく、ユーザに入手可能な、異なるサイズの箱の数を著しく広げることができる
。本明細書において使用する場合、予め製造されている包装材定型品は、包装材生産機械
によって現場で作成されたのではない包装材定型品を含む。少なくとも1つの実施形態で
は、既に製造されている包装材定型品は、型抜きプロセス(die-cut process)によって作
成されたのであり、要求に応じて個別のサイズで作られる包装材定型品を作成することが
できる包装材機械(packaging machine)によって作られたのではない、包装材定型品を含
む。したがって、予め製造されている包装材定型品は、異なる定型品類型の在庫(stock)
を維持するために、大量の貯蔵空間を必要とする。
【0026】
[0031] 包装システム制御ユニット110は、包装材データベース内から、目標製品1
22の物理寸法以上である内寸(interior dimensions)と関連付けられた特定の包装材定
型品類型を識別する。例えば、XXXで示される特定の包装材定型品類型は、目標製品1
22の物理寸法以上である具体的な寸法で組み立てることができる包装材定型品を記述す
るということを、 包装システム制御ユニット110は識別することができる。
【0027】
[0032] ある場合には、包装システム制御ユニット110は、目標製品122の寸法以
上である内寸と関連付けられた複数の梱包材定型品類型(packing template types)を識別
する。種々の実施形態において、包装制御システム・ユニット110は、最良適合分析、
コストが最低の包装材定型品、手持ちの在庫が最も多い包装材定型品類型、目標製品と相
関する強度特性(strength aspect)を有する包装材定型品類型、または何らかのその他の
選択判断基準に基づいて、包装材定型品類型の選択を最適化する。
【0028】
[0033] 一旦包装システム制御ユニット110が特定の型包装類型を選択したなら、包
装システム制御ユニットは、定型品作成コマンドを包装材生産機械130に伝達する。定
型品作成コマンドは、包装材生産機械130に、特定の包装材定型品類型に対応する第1
包装材定型品を作成するように指令する。一旦第1包装材定型品が作製されたなら、定型
品作成コマンドは、第1包装材定型品を、包装材定型品保管庫140内の特定の物理スロ
ット(physical slot)に入れるように、ユーザにも指令する。
【0029】
[0034] 加えて、包装システム制御ユニット110は、定型品識別コマンドを包装材定
型品保管庫に伝達する。定型品識別コマンドは、どの包装材定型品を包装材定型品保管庫
140から選択すべきか示す。少なくとも1つの実施形態では、包装材定型品保管庫は、
第1包装材定型品とは異なり、包装材生産機械130によって作成されただけでなく特定
の包装材定型品類型にも対応する第2包装材定型品を収容する。加えて、定型品識別コマ
ンドは、包装材定型品保管庫140に、第2包装材定型品を組み立てて箱を作ることをユ
ーザに表示させる。したがって、包装材生産機械130に伝達するのと同時にまたはほぼ
同時に、包装システム制御ユニット110は、包装材定型品保管庫140および保管ディ
スプレイ142とも通信する。
【0030】
[0035] 種々の実施形態において、包装材定型品保管庫140は、視覚指示を種々の異
なる方法で表示する。例えば、少なくとも1つの実施形態では、保管ディスプレイ142
は、包装材定型品保管庫140上に、視覚識別子に対応する視覚指示を表現する(depict)
。加えて、少なくとも1つの実施形態では、包装材定型品保管庫140は、包装材定型品
保管庫の前面142に埋め込まれた光インディケータを含む。光インディケータは、各々
、包装材定型品保管庫140内に貯蔵されている特定の包装材定型品と関連付けることが
できる。例えば、包装材定型品保管庫140は、所望の包装材定型品に最も物理的に近い
光インディケータに発光させることによって、所望の包装材定型品を示すこともできる。
したがって、ユーザは、発光する光インディケータに最も近い包装材定型品を確認するだ
けでよい。更に、少なくとも1つの実施形態では、包装材定型品保管庫140は、特定の
包装材定型品および1つ以上の目標製品の集合体の双方に関連付けられたラベルを印刷す
るプリンタ154も含む。一旦特定の包装材定型品が組み立てられて箱が作られたなら、
ユーザはこのラベルを箱に貼り付けることができる。
【0031】
[0036] 少なくとも1つの実施形態では、包装材定型品保管庫140は、包装システム
制御ユニット110が包装材定型品保管庫140内にある包装材定型品の各類型のそれぞ
れの場所を操作および制御するように、適応可能である。例えば、包装材定型品保管庫1
40は、高容量の物理スロットおよび/または接近が容易な特定の物理スロットを含んで
もよい。包装システム制御ユニット110は、大量の(high volume)包装材定型品類型が
これらの特定スロット内に入るように、包装材定型品保管庫140を操作することができ
る。例えば、特定の時間期間では、小さい方の包装材定型品類型が最も求められる(popul
ar)こともある。包装制御ユニット110は、現在所望の箇所を占有している包装材定型
品を枯渇させ、次いで新たに作製されたもっと小さな包装材定型品を包装材生産機械13
0から所望のスロットに入れるようにユーザに指令することによって、もっと小さい包装
材定型品類型を所望のスロットに入れさせることができる。一旦所望のスロット内にもっ
と小さい包装材定型品が入ったなら、保管ディスプレイ142は、それらの以前のスロッ
ト位置の代わりに、所望のスロットからもっと小さい包装材定型品を選択するように、ユ
ーザに指令することができる。したがって、包装システム制御ユニット110は、包装材
定型品保管庫140内における包装材定型品の場所を自動的に調節する。
【0032】
[0037] 一旦ユーザが包装材定型品保管庫140から、指示された包装材定型品を選択
したなら、ユーザは、この包装材定型品から箱を組み立てることができる。次いで、ユー
ザは1つ以上の目標製品122の集合体を箱の中に包装することができる。本明細書にお
いて使用する場合、ユーザは包装材定型品から箱を「組み立てる」(construct)。対照的
に、包装材生産機械130は、段ボール材料から包装材定型品を作製(generate)または作
成(create)する。
【0033】
[0038] したがって、包装システム100は、1つ以上の目標製品122の集合体に相
応する(fit)特定の包装材定型品を識別し、次いで少なくとも2つの異なる通信、即ち、
包装材生産機械130への第1通信および包装材定型品保管庫140への第2通信を送る
ように構成されている。包装材生産機械130への第1通信は、包装材生産機械130に
特定の包装材定型品の第1コピーを作製させる。包装材定型品保管庫140への第2通信
は、包装材定型品保管庫140から特定の包装材定型品の第2コピーを選択するようにユ
ーザに指令する視覚指示を表示させる。一旦包装材生産機械130が特定の包装材定型品
の第1コピーを作製し終えたなら、ユーザは、特定の包装材定型品の第1コピーを包装材
定型品保管庫140に挿入し、特定の包装材定型品の第2コピーと交換することができる
【0034】
[0039] 包装材定型品保管庫140および包装材生産機械130の組み合わせは、ユー
ザが、各包装材定型品が必要に応じて個々に作成されるのを待つ必要なく、多数の異なる
包装材定型品サイズ(例えば、100通りの異なる包装材定型品類型)を利用することを
可能にする。加えて、包装材定型品保管庫140によって提供される保管庫、およびその
関連する所定の包装材定型品類型は、包装システム100がそのワーク・フローを最適化
することを可能にする。例えば、2通りの異なる包装材定型品を同時に作製するためのか
なりの量の段ボールおよび資金を保存することもできる。実例を挙げると、包装材定型品
保管庫140が既に特定の包装材定型品類型に対応する包装材定型品を含むとき、包装シ
ステム制御ユニット110は、1つ以上の目標製品の他の集合体が1つ以上の寸法スキャ
ニング・センサによってスキャンされるまで、包装材生産機械への定型品作成コマンドの
伝達を遅らせる。次いで、包装システム制御ユニット110は、包装材生産機械130に
2つの包装材定型品を同時に作成するように指令する定型品作成コマンド(図3において
372として示す)を生成する。ここで、2つの包装材定型品は特定の包装材定型品類型
を含む。
【0035】
[0040] 包装材定型品保管庫140は、包装材定型品の少なくとも一部を複数ずつ収容
する。これによって、包装システム100は、包装材定型品保管庫140に対する交換用
包装材定型品の生産を、それが他の包装材定型品と組み合わせることができるまで、遅ら
せることを可能にする。
【0036】
[0041] 図2は、包装システム200の他の実施形態の模式図を示す。包装システム2
00は、1つ以上の目標製品122の集合体を最初に処理するための製品受入システム1
20を含む。具体的には、製品受入システム120は、前述のように、1つ以上の目標製
品122の集合体の寸法を測定するために1つ以上の寸法スキャニング・センサ124を
含む。製品受入システム120は、寸法情報を包装システム制御ユニット110に送る。
【0037】
[0042] 図1に図示した包装システム100とは対照的に、図2に図示する包装システ
ム20は、第1生産ライン210、第2生産ライン220、および第3生産ライン230
を含む。生産ライン210、220、230の数および構造は、明確さおよび例示のため
に図示したものである。種々の追加または代替実施形態では、生産ライン210、220
、230の代わりの(alternate)構成および本数も同等に使用することができる。
【0038】
[0043] 包装システム制御ユニット110は、1つ以上の寸法スキャニング・センサ1
24から、1つ以上の目標製品122の集合体の物理寸法を記述する寸法情報を受け取る
。包装システム制御ユニット110は、次いで、包装材データベース(図3において34
0として示す)内から、包装材一覧表(図3において344として示す)にアクセスする
。包装材一覧表は、第2生産ライン220の包装材定型品保管庫140内にある各それぞ
れの包装材定型品類型の入手可能な数のリストを含む。
【0039】
[0044] 包装材定型品保管庫140には、既に製造され折り曲げて箱を作る用意ができ
ている複数の包装材定型品が保管されている。少なくとも1つの実施形態では、包装材定
型品保管庫140は、所定数の包装材定型品類型と関連付けられる。実例を挙げると、包
装材定型品保管庫140は100通りの異なる包装材定型品類型と関連付けることができ
る。したがって、包装材一覧表は、包装材定型品保管庫140内において現在入手可能な
所定の梱包材定型品類型の各々の数のリストを含む。
【0040】
[0045] 加えて、包装システム制御ユニット110は、包装材データベース340から
、注文待ち行列(ordered queue)にアクセスすることができる。この注文待ち行列は、現
在保留中であり箱詰めする必要がある注文についての情報を含む。例えば、製品受入シス
テム120は、1つ以上の目標製品の複数の異なる集合体を同時に搬送できる十分に長い
コンベア・ベルトを含むこともできる。したがって、各それぞれの集合体が1つ以上の寸
法スキャニング・センサ124を通過した後には、スキャンされた製品の集合体が箱詰め
される前に、ある時間期間が得られる。この時間中に、1つ以上の目標製品の各集合体が
注文待ち行列(order queue)内に列挙される。
【0041】
[0046] また、包装システム制御ユニット110は、タクト情報を計算する、および/
または第1組の包装材生産機械からタクト情報を受け取る。タクト情報は、注文待ち行列
内にある1つ以上の保留中の注文を完了するのに要する平均時間量を記述する。例えば、
タクト情報は、1つ以上の目標製品122の集合体が1つまたは複数の寸法スキャニング
・センサ(the one or dimensional scanning sensors)124によってスキャンされた時
点から、完成された箱の中にこれらが入れられるまでの、これらを包装するのにかかる平
均時間を記述することができる。
【0042】
[0047] 開示する実施形態は、効率的にそして自動的に、例えば、箱定型品のような、
包装材製品を生産するために、最適な包装材構造(packaging design)を決定および選択す
る。包装材構造の決定および選択は、包装材生産情報および定められた包装材構造に基づ
くことができ、ある実施形態では、タクト情報、生産機械データ、包装材材料(packaging
material)データ、および生産環境のリアル・タイム考慮事項の内1つ以上も併せて、基
づくことができる。包装材生産機械データは、包装材生産機械の種類、包装材生産機械を
運転するためのコスト、包装材生産機械において入手可能な原材料の種類、および包装材
生産機械において包装材の生産を最適化するために使用される構造群(design group)を含
む。次いで、選択された包装材構造にしたがって包装材製品を生産するように、包装材生
産機械に命令することができる。
【0043】
[0048] 以上で引用した情報の内任意のものを使用して、包装システム制御ユニット1
10は、特定の包装材定型品類型を選択することによって、1つ以上の目標製品122の
集合体の箱詰めを最適化する。ある実施形態では、包装材定型品は、箱の段ボールの切り
抜きである。更に、包装材定型品は、箱を形成するために、操作する、例えば、折り曲げ
て縁を互いに合わせる(connected)ことができる。異なる種類の箱またはその他の包装材
が、異なるプロジェクトに使用されてもよく、あるいは望ましい場合もある。箱のサイズ
は、その箱の中に封入されるものに基づいて、変更することができる。また、特定の使用
または用途にとってどの種類および/またはサイズの箱が望まれるか判定する際に、他の
種類の特徴(feature)を考慮することもできる。実例を挙げると、重いまたは脆い物体を
封入するには、特定種の材料の箱を使用すること、または保護特性が改善された箱(例え
ば、糊付きフラップ、一体角保護材、全面フラップ(full size flap)等)を使用すること
が求められる(dictate)。
【0044】
[0049] つまり、概略的に説明したように、包装システム制御ユニット110は、任意
の数の異なる特徴または考慮事項に基づいて、包装材生産の生産を最適化する。ある物体
に対する包装材の最適化を容易にするために、包装材の多数の異なる構造または類型の内
任意のものを考慮することができる。包装材の各種類または図案が、異なる形状、様式、
または他の特徴を有するのはもっともである。例えば、1つの箱の図案が、最終的な箱の
幅の約半分である上面フラップおよび/または下面フラップを有することもある。他の箱
の図案では、上面フラップおよび/または下面フラップが、箱の全長まででもよいものも
ある。これらおよび他の種類の箱も、組み立て(assembly)のために糊付きフラップまたは
固定(staple)フラップを含んでもよく、上面フラップおよび/または下面フラップに角保
護材が一体化して組み込まれていてもよく、あるいは他の特徴またはそのあらゆる組み合
わせを有してもよい。
【0045】
[0050] 少なくとも1つの開示実施形態では、1本以上の生産ライン(例えば、210
、220、230)内に階層を設定することができる。例えば、各生産ラインは、種々の
包装材類型、コスト、および効率と関連付けることができる。製品の寸法および製品の特
性における異なる範囲を、1本以上の生産ライン(例えば、210、220、230)に
跨がって、階層順位と関連付けることができる。例えば、生産ライン230は、大きく高
強度の箱のために構成される1つ以上の構造と関連付けられてもよい。対照的に、生産ラ
イン210は、中型で中強度の箱と関連付けられてもよい。
【0046】
[0051] 各それぞれの生産ラインは、箱のサイズ、箱の強度、箱の構造、生産速度、生
産コストを含むがこれらに限定されない、広範囲にわたる異なる階層特性と関連付けるこ
とができることは、当業者には理解されよう。加えて、各生産ラインは、種々の箱特性の
累積分析に基づいて、最も好ましい箱から最も好ましくない箱までの概要を伝える、箱類
型の階層が関連付けられてもよい。少なくとも1つの実施形態では、ユーザが累積分析を
実行し、手作業で包装材定型品を等級付ける(rank)。少なくとも1つの実施形態では、作
成する特定の包装材定型品および使用する特定の生産ラインを決定するときに、包装シス
テム制御ユニット110は、1つ以上の目標製品122の必要性を満たす、最上位等級の
包装材定型品を有する生産ラインを識別するために、階層関係を拠り所とする。
【0047】
[0052] 例えば、特定の包装材定型品類型は、1本以上の生産ライン(例えば、210
、220、230)から選択された特定の生産ラインと関連付けられる。生産ラインは、
少なくとも、第1生産ライン210および第2生産ライン220を含む。第1生産ライン
は、既製品の包装材定型品と関連付けられている。既製品の包装材定型品は、一括注文(b
ulk ordered)され、型抜き機械を使用して、現場以外で作成される場合もある。したがっ
て、既製品の包装材定型品は、単位毎では安価になるが、第2生産ライン220の段ボー
ルおよび包装材定型品保管庫140よりも遙かに少ない種類の定型品しか有さず、遙かに
広い空間を必要とする可能性がある。
【0048】
[0053] 第2生産ラインは、1台以上の包装材生産機械(即ち、第1組の包装材生産機
械222)によって生産され、包装材定型品保管庫140内に貯蔵されている包装材定型
品132と関連付けられている。第2生産ライン220は、包装材定型品保管庫140内
において入手可能な異なる包装材定型品類型が多数あることから、第1生産ライン210
よりも高い個別対応(customization)に備える(provide)。包装材定型品類型が多種多様で
あることにより、第2生産ライン220は、第1生産ライン210内にある既製品の包装
材定型品で一般的に可能であるよりも、1つ以上の目標製品122の集合体に対して、遙
かに相応し保護となる完成品の箱(finished box)を提供することが可能になる。
【0049】
[0054] 少なくとも1つの追加または代替実施形態では、包装システム200は第3生
産ライン230も含む。第3生産ライン230は、個別製作の包装材定型品(custom pack
aging template)234を作製するように構成された第2組の包装材生産機械232を含
む。例えば、ある場合には、1つ以上の目標製品122の集合体が希な寸法を含み、第2
生産ライン220の包装材定型品保管庫140内で入手可能な包装材定型品や、第1生産
ライン210内で入手可能な既製品のテキスト包装材定型品(text packaging template)
では、相応しないこともあり得る。したがって、ある実施形態では、第3生産ライン23
0内における第2組の包装材生産機械232を利用して、必要に応じて個別製作の包装材
定型品を作成することができる。
【0050】
[0055] 1つ以上の目標製品122の集合体の箱詰めを最適化するとき、包装システム
制御ユニット110は、とりわけ、システム内における現在のタクト時間、箱内における
過剰な段ボールおよび過剰な空間の使用、季節(the time of year)、要求包装材強度、包
装材の美観構造(aesthetic design)、およびその他の同様の変数を考慮に入れる。例えば
、1年の内特定の時期が注文処理の著しい増大と関連付けられることもある。通例、休暇
シーズンは、多くの小売店および製造業者にとって繁忙期である。したがって、1年のこ
の時期では、製品を素早く箱詰めし出荷することが一層重要となると言って差し支えない
【0051】
[0056] このような時期には、包装システム制御ユニット110は、包装のために第1
生産ライン210に導く(route)製品の集合体(groups products)を増加させる。第1生産
ライン210は、既製品の包装材定型品を組み立てて箱を作るようにユーザに命令するた
めのユーザ・インターフェース212を含む。第1生産ライン210は、第1サイズ21
4の既製品包装材定型品の第1パレットと、第2サイズ216の既製品包装材定型品の第
2パレットとを含むことができる。したがって、第1生産ライン210は、複数の異なる
サイズの既製品包装材定型品を含むことができる。ユーザ・インターフェース212は、
正しいサイズの包装材定型品を選択し、製品を箱詰めするように、ユーザを誘導する。種
々の実施形態では、ユーザ・インターフェース212は、コンピュータ・ディスプレイ、
プリンタ、光インディケータ、またはユーザに情報を表示することができる任意の他のイ
ンターフェースを含むこともできる。
【0052】
[0057] 第1生産ライン210の既製品包装材定型品は一括生産され既に入手可能であ
るので、製品の集合体を包装するためにこれらを使用するのは、非常に迅速で効率的であ
る。加えて、ある実施形態では、既製品の梱包材定型品は、型抜き生産されるおよび/ま
たは大量に生産されるので、これらは包装の費用を削減する。したがって、繁忙期に第1
生産ライン210に一層強く頼ることによって、ユーザはより多くの製品をより素早く包
装することが可能になる。しかしながら、これは、箱が過剰に大きくなることから、材料
の浪費および出荷空間の無駄が生ずるおそれもある。
【0053】
[0058] 少なくとも1つの実施形態では、包装システム制御ユニット110は、第2生
産ライン220から受け取ったタクト情報が、タクト時間がタクト時間閾値を超えている
ことを示すとき、製品の集合体を第生産ライン210に導く。どの製品の集合体を第1生
産ライン210に送るか選択する際、しかしながら、包装システム制御ユニット110は
、過剰な包装空間、特殊包装強度要求、包装コスト、およびその他の種々の考慮事項も考
慮することができる。
【0054】
[0059] 例えば、包装システム制御ユニット110は、包装材データベース340内に
格納されている寸法情報および/または寸法スキャニング・センサから受け取る情報を使
用して、1つ以上の目標製品122の集合体、および既製品の包装材定型品に伴う過剰包
装を計算することができる。本明細書において使用する場合、過剰包装(packaging exces
s)は、具体的な包装材定型品類型に伴う箱の内寸が、箱詰めされる1つ以上の目標製品の
集合体の寸法を超える総量(total volume)を含む。過剰包装が多い(high packaging exce
ss)ことは、製品を包装するのに必要であるよりも多くの段ボールの使用を示す。過剰な
段ボールは、製品を保護するために、完成した箱に充填材を追加しなければならないため
のコスト増大、および商品を出荷する際のコスト増大に結びつく(correspond)可能性があ
る。
【0055】
[0060] 少なくとも1つの実施形態では、過剰包装が第1閾値を超えるとき、包装シス
テム制御ユニット110は、第2生産ライン220と関連付けられた特定の包装材定型品
類型を選択する。第2生産ライン220は、多数の異なる包装材定型品類型(例えば、1
00通りの異なる包装材定型品類型)と関連付けられているので、一層相応する箱に製品
を包装することができる。したがって、包装システム制御ユニット110は、速度および
材料の効率的使用の双方を最適化するために、複数の生産ライン210、220、230
間で包装材の注文を均衡させることができる。
【0056】
[0061] 同様に、少なくとも1つの実施形態では、包装システム制御ユニット110は
、種々の異なる所定の判断基準に基づいて、1つ以上の目標製品122の集合体を第3生
産ライン230に導く。例えば、包装システム制御ユニット110は、特定の寸法特性、
特定の包装材の必要性、あるいは第1生産ライン210または第2生産ライン220内に
ある定型品では対処できない(address)あらゆる他の必要性を伴う製品を第3生産ライン
230に導くことができる。実例を挙げると、1つ以上の目標製品122の集合体が、長
いネオン・ライト・ガラス管(neon light glass tube)を含むとしてもよい。これらの製
品が過度に長く、これらが脆弱であることから、包装システム制御ユニット110は、ネ
オン・ライト・ガラス管を手厚く被い(tightly hold)出荷中これらを保護する、個別製作
された包装材定型品を求めて、この製品の集合体を、第3生産ライン230に導く。した
がって、包装システム制御ユニット110は、製品に相応する他の包装材定型品が入手で
きないとき、および/または他の入手可能な包装材定型品のいずれでも満たすことができ
ない包装要件を製品が伴うとき、製品を第3生産ライン230に導くことができる。
【0057】
[0062] 加えて、少なくとも1つの実施形態では、包装システム制御ユニット110は
、1つ以上の目標製品の集合体に伴う、入手可能定型品包装材過剰(available-template-
packaging excess)および入手可能な包装材定型品を計算する。入手可能定型品包装材過
剰は、既製品包装材定型品および包装材定型品保管庫に貯蔵されている包装材定型品の内
寸が、箱詰めされる1つ以上の目標製品の集合体の寸法を超える総量を含む。入手可能定
型品包装材包装過剰が第2閾値を超えるとき、包装システム制御ユニット110は、自動
的に、第3生産ラインと関連付けられた特定の包装材定型品類型を選択することによって
、1つ以上の目標製品の集合体の箱詰めを最適化する。第3生産ラインは、1つ以上の目
標製品の集合体の物理寸法に基づいて、要求に応じて作製される個別製作の包装材定型品
と関連付けられている。したがって、包装システム制御ユニット110は、過剰段ボール
の上限閾値が強制されるように、包装を最適化することができる。
【0058】
[0063] 図3は、図1および図2において説明した種々の通信およびアクションを処理
および制御するように構成された包装システム・ソフトウェア・アプリケーション300
の実施形態の模式図を示す。種々の異なる実施形態において、包装システム・ソフトウェ
ア・アプリケーション300は、包装システム制御ユニット110上、包装システム制御
ユニット110と通信するリモート・サーバ上、1つ以上のリモート・サーバを含む分散
型システム内、および/または包装システム100、200の種々のコンポーネント内に
装備された1つ以上のプロセッサ内で実行される。
【0059】
[0064] 包装システム・ソフトウェア・アプリケーション300は、種々の例示的なモ
ジュールおよびエレメントを含み、入力モジュール320、処理モジュール330、包装
材データベース340、生産モジュール350、保管モジュール360を含む。しかしな
がら、説明するモジュールおよびエレメントは、包装システム・ソフトウェア・アプリケ
ーション300をいずれの特定の構成または構造に限定するのではない。同等の構造内に
おいて、これらのモジュールおよびエレメントを他の方法で配置する、分割する、または
組み合わせることができることは、当業者には理解されよう。
【0060】
[0065] 入力モジュール320は、寸法情報370を製品受入システム310から受け
取る。先に説明したように、製品受入システム310は、1つ以上の目標製品をスキャン
して、1つ以上の目標製品の物理寸法を決定することができる任意のシステムを含むこと
ができる。入力モジュール320は、受け取った寸法情報370を処理モジュール330
に提供する。
【0061】
[0066] 寸法情報370を使用して、処理モジュール330は、包装材データベース3
40内で、1つ以上の目標製品の物理寸法以上である内寸と関連付けられた特定の包装材
定型品342(a~c)を識別する。包装材データベース240は、異なる類型の包装材
定型品242(a~c)についての情報を含み、ある実施形態では、既製品の包装材定型
品についての情報を含む。したがって、包装材データベース340内に格納されている情
報に基づいて、処理モジュール330は、包装材データベース340内に格納されている
種々の情報、および製品受入システム310から受け取った種々の情報に基づいて、特定
の包装材定型品ディジタル・ファイル346を選択する。
【0062】
[0067] 特定の包装材定型品ディジタル・ファイル346が、包装材定型品保管庫14
0内にある定型品類型と関連付けられている場合、処理モジュール330は、生産モジュ
ール350に、定型品作成コマンド372を生成するように命令する(direct)。定型品作
成コマンド372は、包装材生産機械312に、特定の包装材定型品類型を作成するよう
に命令する。加えて、処理モジュール330は、保管モジュール360に、定型品識別コ
マンド374を生成するように命令する。定型品識別コマンド374は、包装材定型品保
管庫314に、どの包装材定型品を包装材定型品保管庫314から選択すべきか指示させ
る。
【0063】
[0068] 次に、生産モジュール350は、定型品作成コマンド372を包装材生産機械
312に伝達し、保管モジュール360は、定型品識別コマンド374を包装材定型品保
管庫314に伝達する。それぞれのコマンドを受け取ったことに応答して、包装材生産機
械312は、テンプレート作成コマンドに従う第1包装材定型品(図1において132と
して示す)を作成し、定型品識別コマンド374は、包装材定型品保管庫314に、第2
包装材定型品(図1において156として示す)に対する物理的基準をユーザに表示させ
る。第2包装材定型品も、特定の包装材定型品類型346に従う。
【0064】
[0069] 尚、本明細書において開示した実施形態は、特定の結果を達成するための1つ
以上のアクトを含むフロー・チャートに関しても説明できることは認められよう。例えば
図4および図5、ならびに対応する本文は、高柔軟性および高速箱詰め(box-last)包装
のための種々の方法ならびにシステムにおけるアクトについて説明する。図4および図5
のアクトについては、以下で説明する。
【0065】
[0070] 例えば、図4は、高柔軟性および高速箱詰め(box-last)包装のための例示的な
方法400のフロー・チャートを示す。この方法400は、目標製品の寸法を記述する寸
法情報を受け取るアクト410を含む。アクト410は、1つ以上の寸法スキャニング・
センサから、箱詰めされる1つ以上の目標製品の集合体の物理寸法を記述する寸法情報を
受け取ることを含む。例えば、図3および付随する説明において図示および説明したよう
に、製品受入スキャナ310が寸法情報370を包装システム・ソフトウェア・アプリケ
ーション300に伝達する。
【0066】
[0071] 加えて、図4は、方法400が、入手可能な包装材定型品のリストを含む包装
材一覧表にアクセスするアクト420を含むことを示す。アクト420は、包装材データ
ベースから、包装材定型品保管庫内にある各それぞれの包装材定型品類型の入手可能な数
のリストを含む包装材一覧表にアクセスするアクトを含み、包装材定型品保管庫は、既に
製造されており折り曲げて箱を作る用意ができている包装材定型品を含む。例えば、図3
および付随する説明において図示および説明したように、包装ソフトウェア・アプリケー
ション300内の処理モジュール230が、包装材データベース340内から、包装材一
覧表344にアクセスする。包装材一覧表344は、包装材定型品保管庫314内におい
て入手可能な包装材定型品の数についての情報を含む。
【0067】
[0072] また、図4は、方法400が、特定の包装材定型品類型を選択するアクト43
0を含むことも示す。アクト430は、1つ以上の目標製品の集合体の物理寸法以上であ
る内寸と関連付けられた特定の包装材定型品類型を選択することを含む。例えば、図1
よび図3ならびに付随する説明において図示および説明したように、包装システム制御ユ
ニット110(ある実施形態では、包装ソフトウェア・アプリケーション300の少なく
とも一部を実行する)が、寸法情報を1つ以上の寸法スキャニング・センサ124から受
け取る。包装システム制御ユニット110は、少なくとも、寸法情報および包装材データ
ベース340に格納されている情報に基づいて、特定の包装材定型品類型を選択する。
【0068】
[0073] また、図4は、方法400が、定型品作成コマンドを包装材生産機械に伝達す
るアクト440を含むことも示す。アクト440は、定型品作成コマンドを包装材生産機
械に伝達するアクトを含む。定型品作成コマンドは、包装材生産機械に、特定の包装材定
型品類型に対応する第1包装材定型品を作成するように命令する。例えば、図1および図
3ならびに付随する説明において図示および説明したように、包装システム制御ユニット
110は、定型品作成コマンド372を包装材生産機械312(図1における130)に
伝達する。
【0069】
[0074] 更に、図4は、方法400が、定型品識別コマンドを包装材定型品保管庫に伝
達するアクト450を含むことを示す。アクト450は、包装材定型品保管庫に、定型品
識別コマンドを伝達するアクトを含む。定型品識別コマンドは、どの包装材定型品を包装
材定型品保管庫から選択すべきか指示する。ここで、包装材定型品保管庫は、同様に特定
の包装材定型品類型に対応する第2包装材定型品を収容し、定型品識別コマンドは、包装
材定型品保管庫に、第2包装材定型品を組み立てて箱を作ることをユーザに表示させる。
例えば、図1および付随する説明において図示および説明したように、包装システム制御
ユニット110は、定型品識別コマンド372を包装材定型品保管庫140に伝達する。
定型品識別コマンド372は、包装材定型品保管庫140において、どの包装材定型品類
型を包装材定型品保管庫140から選択して箱を作るか識別する。選択された包装材定型
品は、包装材生産機械130によって作製された包装材定型品類型と同じ類型と関連付け
られるが、第2コピーを含む。
【0070】
[0075] 尚、高柔軟性および高速箱詰め(box-last)包装方法の代替または追加実施形態
は、方法内において追加のまたは異なるステップを含むことができることは、理解されよ
う。例えば、図5は、例示的な高柔軟性および高速箱詰め(box-last)包装方法500のフ
ロー・チャートが、目標製品の寸法を記述する寸法情報を受信するアクト510を含むこ
とを示す。アクト510は、1つ以上の寸法スキャニング・センサから、箱詰めされる1
つ以上の目標製品の集合体の物理寸法を記述する寸法情報を受け取るアクトを含む。例え
ば、図3および付随する説明において図示および説明したように、製品受入スキャナ31
0は寸法情報370を包装システム・ソフトウェア・アプリケーション300に伝達する
【0071】
[0076] 加えて、図5は、方法500が、入手可能な包装材定型品のリストを含む包装
材一覧表にアクセスするアクト520を含むことを示す。アクト520は、包装材データ
ベースから、包装材一覧表にアクセスするアクトを含む。包装材一覧表は、包装材定型品
保管庫内にある各それぞれの包装材定型品類型の入手可能な数のリストを含む。包装材定
型品保管庫は、既に製造されており折り曲げて箱を作る用意ができている包装材定型品を
含む。例えば、図3および付随する説明において図示および説明したように、包装ソフト
ウェア・アプリケーション300内の処理モジュール230は、包装材データベース34
0の中から包装材一覧表344にアクセスする。包装材一覧表344は、包装材定型品保
管庫314内において入手可能な包装材定型品の数についての情報を含む。
【0072】
[0077] 図5は、方法500が、現在保留中の注文の注文待ち行列にアクセスするアク
ト530を含むことも示す。アクト530は、包装材データベースから、箱詰めする必要
があり、現在保留中の注文についての情報を含む注文待ち行列にアクセスするアクトを含
む。例えば、図3および付随する説明において図示および説明したように、包装ソフトウ
ェア・アプリケーション300内の処理モジュール230は、包装材データベース340
内から注文待ち行列348にアクセスする。包装材一覧表344は、包装材定型品保管庫
314内において入手可能な包装材定型品の数についての情報を含む。
【0073】
[0078] 更に、図5は、方法500が、1台以上の生産機械に対するタクト時間を受け
取るアクト540を含むことを示す。アクト540は、1台以上の包装材生産機械から、
タクト情報を受け取るアクトを含み、タクト情報は、注文待ち行列内にある1つ以上の保
留中の注文を完了するのに要する時間量を記述する。例えば、図2および付随する説明に
おいて図示および説明したように、包装システム制御ユニット110はタクト時間情報を
包装材生産機械222から受け取る。包装材生産機械22は、内部的にそれ自体のタクト
時間を追跡する能力を含むことも可能である。
【0074】
[0079] 更にまた、図5は、方法500が、1つ以上の目標製品の箱詰めを自動的に最
適化するアクト550を含むことを示す。アクト550は、包装材一覧表、注文待ち行列
、およびタクト情報に基づいて特定の包装材定型品類型を選択することによって、1つ以
上の目標製品の集合体の箱詰めを自動的に最適化することを含む。特定の包装材定型品類
型は、1本以上の生産ラインから選択された特定の生産ラインと関連付けられ、1本以上
の生産ラインは、既製品の包装材定型品と関連付けられた第1生産ラインと、1台以上の
包装材生産機械によって生産され包装材定型品保管庫内に貯蔵されている包装材定型品と
関連付けられた第2生産ラインとを含む。
【0075】
[0080] 例えば、図3および付随する説明において図示および説明したように、包装シ
ステム制御ユニット110は、第1生産ライン210、第2生産ライン220、または何
らかのその他の生産ライン(例えば、230)を選択することによって、包装材定型品の
生産を自動的に最適化する。各生産ラインは、特定の最適化特性と関連付けられている。
包装システム制御ユニット110は、製品の箱詰めを最適化するために、各生産ライン2
10、220、230の独特な特性を利用する。
【0076】
[0081] 以上、主題について、構造的特徴および/または方法論的アクトに特定的な文
言で説明したが、添付する特許請求の範囲において定められる主題は、必ずしも、以上で
説明した特徴やアクト、あるいは以上で説明したアクトの順序には限定されないことは理
解されよう。逆に、説明した特徴やアクトは、特許請求の範囲を実現する形態例として開
示したまでである。
【0077】
[0082] 以下で更に詳しく論ずるように、本発明の実施形態は、例えば、1つ以上のプ
ロセッサおよびシステム・メモリのような、コンピュータ・ハードウェアを含む特殊目的
または汎用コンピュータ・システムを含んでもよくまたは利用してもよい。本発明の範囲
内に入る実施形態は、コンピュータ実行可能命令および/またはデータ構造を搬送または
格納するための物理およびその他のコンピュータ読み取り可能媒体も含む。このようなコ
ンピュータ読み取り可能媒体は、汎用または特殊目的コンピュータ・システムによってア
クセスすることができる任意の入手可能な媒体とすることができる。コンピュータ実行可
能命令および/またはデータ構造を格納するコンピュータ読み取り可能媒体は、コンピュ
ータ記憶媒体である。コンピュータ実行可能命令および/またはデータ構造を搬送するコ
ンピュータ読み取り可能媒体は、送信媒体である。つまり、一例として、そして限定では
なく、本発明の実施形態は、コンピュータ記憶媒体および送信媒体という、少なくとも2
つの全く異なる種類のコンピュータ読み取り可能媒体を含むことができる。
【0078】
[0083] コンピュータ記憶媒体は、コンピュータ実行可能命令および/またはデータ構
造を格納する物理記憶媒体である。物理記憶媒体は、RAM、ROM、EEPROM、ソ
リッド・ステート・ドライブ(「SSD」)、フラッシュ・メモリ、相変化メモリ(「P
CM」)、光ディスク・ストレージ、磁気ディスク・ストレージ、またはその他の磁気記
憶デバイスというようなコンピュータ・ハードウェア、あるいはプログラム・コードをコ
ンピュータ実行可能命令またはデータ構造の形態で格納するために使用することができる
任意の他のハードウェア記憶デバイス(1つまたは複数)を含む。これらは、本発明の開
示した機能を実現するために、汎用または特殊目的コンピュータによってアクセスおよび
実行することができる。
【0079】
[0084] 送信媒体は、プログラム・コードをコンピュータ実行可能命令および/または
データ構造の形態で搬送するために使用することができ、汎用または特殊目的コンピュー
タ・システムによってアクセスすることができる、ネットワークおよび/またはデータ・
リンクを含むことができる。「ネットワーク」とは、コンピュータ・システムおよび/ま
たはモジュールおよび/またはその他の電子デバイス間における電子データの移送を可能
にする1つ以上のデータ・リンクと定義することとする。ネットワークまたはその他の通
信接続(有線接続、ワイヤレス、あるいは有線接続またはワイヤレスの組み合わせ)を通
じてコンピュータ・システムに情報が転送または提供されるとき、コンピュータ・システ
ムは接続を送信媒体と見なすことができる。以上の組み合わせも、コンピュータ読み取り
可能媒体の範囲内に含まれてしかるべきである。
【0080】
[0085] 更に、種々のコンピュータ・システム・コンポーネントに到達すると、コンピ
ュータ実行可能命令および/またはデータ構造の形態となっているプログラム・コードは
、自動的に送信媒体からコンピュータ記憶媒体に(またはその逆に)転送する(transfer)
ことができる。例えば、ネットワークまたはデータ・リンクを通じて受信されたコンピュ
ータ実行可能命令またはデータ構造は、ネットワーク・インターフェース・モジュール(
例えば、「NIC」)内にあるRAMにバッファし、次いで最終的にコンピュータ・シス
テムのRAMおよび/またはコンピュータ・システムにおいて揮発性が少ない(less vola
tile)コンピュータ記憶媒体に転送することができる。このように、コンピュータ記憶媒
体は、送信媒体も利用する(または主に利用するのであっても)コンピュータ・システム
・コンポーネントに含むことができることは理解されてしかるべきである。
【0081】
[0086] コンピュータ実行可能命令は、例えば、命令およびデータを含み、1つ以上の
プロセッサにおいて実行されると、汎用コンピュータ・システム、特殊目的コンピュータ
・システム、または特殊目的処理デバイスに、特定の機能または機能群を実行させる。コ
ンピュータ実行可能命令は、例えば、バイナリー、アセンブラ言語のような中間フォーマ
ット命令、またはソース・コードであってもよい。
【0082】
[0087] 尚、本発明は、多くの種類のコンピュータ・システム構成を有するネットワー
ク・コンピューティング環境において実施されてもよいことは当業者には認められよう。
コンピュータ・システム構成には、パーソナル・コンピュータ、デスクトップ・コンピュ
ータ、ラップトップ・コンピュータ、メッセージ・プロセッサ、ハンドヘルド・デバイス
、マルチプロセッサ・システム、マイクロプロセッサ・ベースのまたはプログラマブル消
費者用電子機器、ネットワークPC、ミニコンピュータ、メインフレーム・コンピュータ
、移動体電話機、PDA、タブレット、ページャ、ルータ、スイッチ等が含まれる。また
、本発明は、分散型システム環境において実施されてもよく、ローカルおよびリモート・
コンピュータ・システムがネットワークを通じてリンクされ(有線接続データ・リンク、
ワイヤレス・データ・リンクによって、あるいは有線接続およびワイヤレス・データ・リ
ンクの組み合わせによってのいずれか)、双方共タスクを実行する。したがって、分散型
システム環境では、コンピュータ・システムは複数の要素コンピュータ・システムを含ん
でもよい。分散型システム環境では、ローカルおよびリモート双方のメモリ記憶デバイス
内にプログラム・モジュールを配置することもできる。
【0083】
[0088] また、本発明はクラウド・コンピューティング環境において実施されてもよい
ことも、当業者には認められよう。クラウド・コンピューティング環境は、分散型でもよ
いが、これは必須ではない。分散型である場合、クラウド・コンピューティング環境は1
つの組織内で国を跨いで分散されてもよく、および/または複数の組織に跨がってコンポ
ーネントを所有させてもよい。この説明および以下の特許請求の範囲において、「クラウ
ド・コンピューティング」とは、構成変更可能なコンピューティング・リソース(例えば
、ネットワーク、サーバ、ストレージ、アプリケーション、およびサービス)の共有プー
ルへの、要求に応じたネットワーク・アクセスを可能にするモデルと定義されることとす
る。「クラウド・コンピューティング」の定義は、このようなモデルを適正にデプロイし
たときに得ることができる他の多数の利点のいずれにも限定されない。
【0084】
[0089] クラウド・コンピューティング・モデルは、オンデマンド・セルフ・サービス
、広帯域ネットワーク・アクセス、リソース蓄積(pooling)、迅速な順応性、計測済みサ
ービス等というような、種々の特性で構成することができる。また、クラウド・コンピュ
ーティング・モデルは、例えば、サービスとしてのソフトウェア(「SaaS」)、サー
ビスとしてのプラットフォーム(「PaaS」)、およびサービスとしてのインフラスト
ラクチャ(「IaaS」)というような種々のサービス・モデルの形態を取ることもでき
る。また、クラウド・コンピューティング・モデルは、プライベート・クラウド、共同体
クラウド、パブリック・クラウド、ハイブリッド・クラウド等というような、異なる配備
モデルを使用して配備することもできる。
【0085】
[0090] クラウド・コンピューティング環境のような、ある実施形態は、各々1つ以上
の仮想機械を実行することができる1つ以上のホストを含むシステムを含んでもよい。動
作の間、仮想機械は動作中のコンピューティング・システムをエミュレートし、オペレー
ティング・システム、および恐らくは1つ以上の他のアプリケーションも支援する。ある
実施形態では、各ホストがハイパーバイザーを含む。ハイパーバイザーは、仮想機械のビ
ューから抽象化される物理リソースを使用して、仮想機械のために仮想リソースをエミュ
レートする。また、ハイパーバイザーは、仮想機械間における適正な分離にも備える。つ
まり、任意の所与の仮想機械の観点から、ハイパーバイザーは、仮想機械が物理リソース
の外観(例えば、仮想リソース)とインターフェースするに過ぎないのであっても、仮想
機械が物理リソースとインターフェースしているという幻想を与える。物理リソースの例
には、処理容量、メモリ、ディスク空間、ネットワーク帯域幅、メディア・ドライブ等が
含まれる。
【0086】
[0091] 本発明は、その趣旨または本質的な特性から逸脱することなく、他の特定形態
においても具体化することができる。説明した実施形態は、あらゆる観点において、限定
ではなく例示としてのみ考慮されるものとする。したがって、本発明の範囲は、以上の説
明ではなく、添付する特許請求の範囲によって示されるものとする。特許請求の範囲の意
味および均等の範囲に該当する全ての変更は、本発明の特許請求の範囲(their scope)に
包含されるものとする。
図1
図2
図3
図4
図5