(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-09
(45)【発行日】2024-02-20
(54)【発明の名称】太陽電池モジュール
(51)【国際特許分類】
H02S 40/22 20140101AFI20240213BHJP
H01L 31/049 20140101ALI20240213BHJP
H02S 40/34 20140101ALI20240213BHJP
【FI】
H02S40/22
H01L31/04 562
H02S40/34
(21)【出願番号】P 2022561677
(86)(22)【出願日】2021-03-26
(86)【国際出願番号】 CN2021083146
(87)【国際公開番号】W WO2021203984
(87)【国際公開日】2021-10-14
【審査請求日】2022-10-06
(31)【優先権主張番号】202020493920.2
(32)【優先日】2020-04-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202120492359.0
(32)【優先日】2021-03-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】521256713
【氏名又は名称】蘇州阿特斯陽光電力科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】CSI CELLS CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】No.199 Lushan Road, SND, Suzhou, Jiangsu 215129, China
(73)【特許権者】
【識別番号】522395060
【氏名又は名称】阿特斯陽光電力集団股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】CSI SOLAR CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】No.199 Lushan Road,Hi-Tech Zone,Suzhou,Jiangsu 215000,China
(73)【特許権者】
【識別番号】521256724
【氏名又は名称】常熟阿特斯陽光電力科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】Canadian Solar Manufacturing (Changshu) Inc.
【住所又は居所原語表記】Changsheng Road, Yangyuan, Xinzhuang Town, Changshu, Suzhou, Jiangsu 215500, China
(74)【代理人】
【識別番号】110000523
【氏名又は名称】アクシス国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】毛▲剣▼宇
(72)【発明者】
【氏名】▲劉▼宣宣
(72)【発明者】
【氏名】薫経兵
(72)【発明者】
【氏名】潘秀娟
(72)【発明者】
【氏名】黄甫▲陽▼
(72)【発明者】
【氏名】許涛
【審査官】吉岡 一也
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第112382683(CN,A)
【文献】中国実用新案第207947297(CN,U)
【文献】特表2015-533028(JP,A)
【文献】中国実用新案第209282216(CN,U)
【文献】特開2014-036044(JP,A)
【文献】特開2010-287688(JP,A)
【文献】特開2006-073707(JP,A)
【文献】国際公開第2015/098203(WO,A1)
【文献】中国特許出願公開第110571291(CN,A)
【文献】国際公開第2017/200487(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 31/04-31/056
H02S 40/00-40/44
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
両面受光型太陽電池モジュールであって、
電池セル層、バックカバープレート、及び反射層を含み、
前記電池セル層は、ストリング内の電池シートの配列方向に沿って配列された複数の電池セルを含み、各前記電池セルは、前記ストリング内の電池シートの配列方向に垂直なストリング配列方向に配列された複数の電池ストリングを含み、各前記電池ストリングは、直列に接続された、前記ストリング内の電池シートの配列方向に沿って配列された複数の電池シートを含み、
前記バックカバープレートは、前記電池セル層の裏側に配置され、前記バックカバープレートの前記電池セル層から離れた側に少なくとも1つのジャンクションボックスが設けられ、前記ジャンクションボックスは隣接する2つの前記電池セルの間に位置し、かつ、前記ジャンクションボックスは少なくとも1つの前記電池セルの少なくとも1つの電池シートを遮蔽し、
前記反射層は、前記電池セル層と前記バックカバープレートとの間に設けられ、前記反射層は複数の反射縦ストリップを含み、前記複数の反射縦ストリップは前記ストリング配列方向に沿って互いに離れており、各前記反射縦ストリップは前記ストリング内の電池シートの配列方向に沿って延び、各前記反射縦ストリップは少なくとも1つの前記電池ストリング内の前記電池シートのエッジ部を覆い、前記複数の反射縦ストリップのうちの少なくとも1つは、前記電池シートが前記ジャンクションボックスによって遮蔽された位置付近で分断され、これにより少なくとも1つの開口部を形成することを特徴とする、
両面受光型太陽電池モジュール。
【請求項2】
前記開口部は、前記電池シートが前記ジャンクションボックスによって遮蔽された位置にあり、前記ジャンクションボックスによって遮蔽された前記電池セル内の前記電池シートの受光面積が、前記電池セル内の他の前記電池シートの受光面積と等しい、請求項1に記載の
両面受光型太陽電池モジュール。
【請求項3】
前記ジャンクションボックスに隣接する各前記電池ストリングの隣接する2つの前記電池シートは、それぞれ第1の電池シート及び第2の電池シートであり、前記第2の電池シートは、前記第1の電池シートに対して、前記ジャンクションボックスから離れた側にあり;
隣接する2つの前記電池セルは、それぞれ第1の電池セル及び第2の電池セルであり;
前記開口部の一端は、前記第1の電池セルの前記電池ストリングの前記第1の電池シートと前記第2の電池シートとの間に位置し、前記開口部の他端は、前記第2の電池セルの前記電池ストリングの前記第1の電池シートと前記第2の電池シートとの間に位置することを特徴とする、請求項1又は2に記載の
両面受光型太陽電池モジュール。
【請求項4】
前記ストリング内の電池シートの配列方向における前記電池シートの幅はDであり、前記第1の電池セル内に位置する前記開口部の部分の長さはdであり、d及びDは、d=D、82mm≦D≦120mmを満たす、請求項3に記載の
両面受光型太陽電池モジュール。
【請求項5】
前記反射縦ストリップはすべて、1つの前記開口部を有することを特徴とする、請求項3又は4に記載の
両面受光型太陽電池モジュール。
【請求項6】
前記複数の反射縦ストリップは、
2つのエッジ反射ストリップであって、2つの前記エッジ反射ストリップが、前記ストリング配列方向に沿う前記電池セル層のエッジ部に位置し、各前記エッジ反射ストリップが、対応する前記電池ストリング内の前記電池シートのエッジ部を覆う、2つのエッジ反射ストリップと、
少なくとも1つの中間反射ストリップであって、前記中間反射ストリップは2つの前記エッジ反射ストリップの間に位置し、前記中間反射ストリップは隣接する2つの前記電池ストリングの間に位置し、かつ、隣接する2つの前記電池ストリング内の前記電池シートのエッジ部を覆う、少なくとも1つの中間反射ストリップとを含むことを特徴とする、請求項1~5のいずれか1項に記載の
両面受光型太陽電池モジュール。
【請求項7】
前記反射層はさらに、
複数の第1の反射横ストリップを含み、前記複数の第1の反射横ストリップは、前記ストリング内の電池シートの配列方向に沿って互いに離れた2つの前記エッジ反射ストリップの間に接続され、各前記第1の反射横ストリップは、前記ストリング配列方向に沿って延び、かつ、対応する前記電池シートのエッジ部を覆うことを特徴とする、請求項6に記載の
両面受光型太陽電池モジュール。
【請求項8】
各前記電池セル内において、
前記ストリング内の電池シートの配列方向に沿って、隣接する2つの前記電池シートの各対の間に、前記第1の反射横ストリップが設けられ、前記第1の反射横ストリップは、すべての対応する前記電池ストリング内の隣接する2つの前記電池シートのエッジ部を覆うことを特徴とする、請求項7に記載の
両面受光型太陽電池モジュール。
【請求項9】
各前記第1の反射横ストリップの幅は、各前記反射縦ストリップの幅よりも小さいことを特徴とする、請求項7又は8に記載の
両面受光型太陽電池モジュール。
【請求項10】
前記第1の反射横ストリップの幅はW
1であり、W
1は0mm<W
1≦6mmを満たすことを特徴とする、請求項7~9のいずれか1項に記載の
両面受光型太陽電池モジュール。
【請求項11】
前記反射層はさらに、
第2の反射横ストリップを含み、前記第2の反射横ストリップは、隣接する2つの前記電池セルの間に位置し、前記第2の反射横ストリップは、前記ストリング配列方向に沿って延び、前記第2の反射横ストリップは、隣接する2つの前記電池セルの隣接する前記電池シートのエッジ部を覆うことを特徴とする、請求項7~10のいずれか1項に記載の
両面受光型太陽電池モジュール。
【請求項12】
前記ジャンクションボックスは前記複数の反射縦ストリップのうちの1つと対向し、前記複数の反射縦ストリップのうちの前記1つには前記開口部が形成されており、前記開口部は貫通されたワイヤホールであり、前記ワイヤホールは前記ジャンクションボックスと整列して対向することを特徴とする、請求項1~11のいずれか1項に記載の
両面受光型太陽電池モジュール。
【請求項13】
前記複数の反射縦ストリップは、複数の第1の反射ストリップと複数の第2の反射ストリップとを含み、隣接する2つの前記第2の反射ストリップの間に、前記第1の反射ストリップが配置され;
前記ジャンクションボックスが複数あり、複数の前記ジャンクションボックスは、複数の前記第1の反射ストリップと1対1に対応するように配置され、各前記第2の反射ストリップはいずれも開口部を有することを特徴とする、請求項1~12のいずれか1項に記載の
両面受光型太陽電池モジュール。
【請求項14】
各前記第1の反射ストリップのいずれも前記開口部を有し、かつ、前記第1の反射ストリップの前記開口部の長さは、前記第2の反射ストリップの前記開口部の長さよりも小さいことを特徴とする、請求項13に記載の
両面受光型太陽電池モジュール。
【請求項15】
前記開口部の長さはLであり、Lは0mm<L≦500mmを満たすことを特徴とする、請求項1~14のいずれか1項に記載の
両面受光型太陽電池モジュール。
【請求項16】
各前記電池ストリングにおける隣接する2つの前記電池シート間の距離はdであり、dは0mm≦d≦2mmを満たすことを特徴とする、請求項1~15のいずれか1項に記載の
両面受光型太陽電池モジュール。
【請求項17】
各前記反射縦ストリップの幅はW
2であり、W
2は2mm≦W
2≦15mmを満たすことを特徴とする、請求項1~16のいずれか1項に記載の
両面受光型太陽電池モジュール。
【請求項18】
前記反射層は、前記バックカバープレートの前記電池セル層に近い側の表面にコーティングされた反射コーティングであるか;又は
前記バックカバープレートと前記電池セル層との間に封止フィルムが設けられており、前記反射層が前記封止フィルム上に設けられることを特徴とする、請求項1~17のいずれか1項に記載の
両面受光型太陽電池モジュール。
【請求項19】
各前記反射縦ストリップの長さはaであり、前記ストリング内の電池シートの配列方向において、距離が最も遠い2つの前記電池シート間の最大距離はbであり、a及びbは、0.7≦a/b≦1.3を満たすことを特徴とする、請求項1~18のいずれか1項に記載の
両面受光型太陽電池モジュール。
【請求項20】
前記電池セルの数は2つであり、2つの前記電池セルは並列に接続され、各前記電池セルは直列に接続された6つの前記電池ストリングを含み、前記ストリング配列方向に沿って、隣接する2つの前記電池ストリングの各対はそれぞれ1つの電池ストリンググループを形成し;
前記ジャンクションボックスは3つあり、各前記ジャンクションボックスは、それぞれ対応する前記電池ストリンググループの2つの前記電池ストリングの間に位置することを特徴とする、請求項1~19のいずれか1項に記載の
両面受光型太陽電池モジュール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、太陽電池技術の分野に関し、特に、太陽電池モジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
太陽電池モジュール市場の急速な拡大に伴い、太陽電池モジュールに対するユーザーの要求はますます高まっており、太陽電池モジュールの高効率を確保すると同時に、さまざまな場所やさまざまな設置環境の要件を満たすことも太陽電池モジュールに求められている。そのため、二重ガラス太陽電池モジュールが生まれた。関連技術では、ジャンクションボックスが二重ガラス太陽電池モジュールのバックで電池シートを遮蔽するため、電池シートの電流不整合の問題が発生しやすく、その結果、太陽電池モジュールの信頼性が低くなる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本開示は、先行技術に存在する技術的問題の少なくとも1つを解決することを目的とする。そこで、本開示の目的の1つは、セルの電流不整合を低減し、太陽電池モジュールの信頼性を向上させることができる太陽電池モジュールを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本開示の一実施形態による太陽電池モジュールは、電池セル層、バックカバープレート、及び反射層を含み、前記電池セル層は、ストリング内の電池シートの配列方向に沿って配列された複数の電池セルを含み、各前記電池セルは、前記ストリング内の電池シートの配列方向に垂直なストリング配列方向に配列された複数の電池ストリングを含み、各前記電池ストリングは、直列に接続された、前記ストリング内の電池シートの配列方向に沿って配列された複数の電池シートを含み、前記バックカバープレートは、前記電池セル層の裏側に配置され、前記バックカバープレートの前記電池セル層から離れた側に少なくとも1つのジャンクションボックスが設けられ、前記ジャンクションボックスは隣接する2つの前記電池セルの間に位置し、かつ、前記ジャンクションボックスは少なくとも1つの前記電池セルの少なくとも1つの電池シートを遮蔽し、前記反射層は、前記電池セル層と前記バックカバープレートとの間に設けられ、前記反射層は複数の反射縦ストリップを含み、前記複数の反射縦ストリップは前記ストリング配列方向に沿って互いに離れており、各前記反射縦ストリップは前記ストリング内の電池シートの配列方向に沿って延び、各前記反射縦ストリップは少なくとも1つの前記電池ストリング内の前記電池シートのエッジ部を覆い、前記複数の反射縦ストリップのうちの少なくとも1つは、前記電池シートが前記ジャンクションボックスによって遮蔽された位置付近で分断され、これにより少なくとも1つの開口部を形成する。
【0005】
本開示の一実施形態による太陽電池モジュールによると、電池セル層、バックカバープレート、及び複数の反射縦ストリップを含む反射層を設け、各反射縦ストリップが少なくとも1つの電池ストリング内の電池シートのエッジ部を覆うようにし、かつ、複数の反射縦ストリップのうちの少なくとも1つを、電池シートがジャンクションボックスによって遮蔽された位置付近で分断させ、これにより少なくとも1つの開口部を形成することにより、一方では、開口部による電池シートの遮蔽を回避することができ、これによって電池シートの電流不整合の現象を効果的に低減し、太陽電池モジュールの信頼性を確保し;他方では、太陽電池モジュールに使用される材料のコストを削減することができる。
【0006】
本開示の一部の実施形態では、前記開口部は前記電池シートが前記ジャンクションボックスによって遮蔽された位置にあり、前記ジャンクションボックスによって遮蔽された前記電池セル内の前記電池シートの受光面積が、前記電池セル内の他の前記電池シートの受光面積と等しい。
【0007】
本開示の一部の実施形態では、前記ジャンクションボックスに隣接する各前記電池ストリングの隣接する2つの前記電池シートは、それぞれ第1の電池シート及び第2の電池シートであり、前記第2の電池シートは、前記第1の電池シートに対して、前記ジャンクションボックスから離れた側にあり;隣接する2つの前記電池セルは、それぞれ第1の電池セル及び第2の電池セルであり;前記開口部の一端は、前記第1の電池セルの前記電池ストリングの前記第1の電池シートと前記第2の電池シートとの間に位置し、前記開口部の他端は、前記第2の電池セルの前記電池ストリングの前記第1の電池シートと前記第2の電池シートとの間に位置する。
【0008】
本開示の一部の実施形態では、前記ストリング内の電池シートの配列方向における前記電池シートの幅はDであり、前記第1の電池セル内に位置する前記開口部の部分の長さはdであり、前記d及びDは、d=D、82mm≦D≦120mmを満たす。
【0009】
本開示の一部の実施形態では、前記反射縦ストリップはすべて、1つの前記開口部を有する。
【0010】
本開示の一部の実施形態では、前記複数の反射縦ストリップは、2つのエッジ反射ストリップであって、2つの前記エッジ反射ストリップが、前記ストリング配列方向に沿う前記電池セル層のエッジ部に位置し、各前記エッジ反射ストリップが、対応する前記電池ストリング内の前記電池シートのエッジ部を覆う、2つのエッジ反射ストリップと、少なくとも1つの中間反射ストリップであって、前記中間反射ストリップは2つの前記エッジ反射ストリップの間に位置し、前記中間反射ストリップは隣接する2つの前記電池ストリングの間に位置し、かつ、隣接する2つの前記電池ストリング内の前記電池シートのエッジ部を覆う、少なくとも1つの中間反射ストリップとを含む。
【0011】
本開示の一部の実施形態では、前記反射層はさらに、複数の第1の反射横ストリップを含み、前記複数の第1の反射横ストリップは、前記ストリング内の電池シートの配列方向に沿って互いに離れた2つの前記エッジ反射ストリップの間に接続され、各前記第1の反射横ストリップは、前記ストリング配列方向に沿って延び、かつ、対応する前記電池シートのエッジ部を覆う。
【0012】
本開示の一部の実施形態では、各前記電池セル内において、前記ストリング内の電池シートの配列方向に沿って、隣接する2つの前記電池シートの各対の間に、前記第1の反射横ストリップが設けられ、前記第1の反射横ストリップは、すべての対応する前記電池ストリング内の隣接する2つの前記電池シートのエッジ部を覆う。
【0013】
本開示の一部の実施形態では、各前記第1の反射横ストリップの幅は、各前記反射縦ストリップの幅よりも小さい。
【0014】
本開示の一部の実施形態では、前記第1の反射横ストリップの幅はW1であり、W1は0mm<W1≦6mmを満たす。
【0015】
本開示の一部の実施形態では、前記反射層はさらに、第2の反射横ストリップを含み、前記第2の反射横ストリップは、隣接する2つの前記電池セルの間に位置し、前記第2の反射横ストリップは、前記ストリング配列方向に沿って延び、前記第2の反射横ストリップは、隣接する2つの前記電池セルの隣接する前記電池シートのエッジ部を覆う。
【0016】
本開示の一部の実施形態では、前記ジャンクションボックスは前記複数の反射縦ストリップのうちの1つと対向し、前記複数の反射縦ストリップのうちの前記1つには前記開口部が形成されており、前記開口部は貫通されたワイヤホールであり、前記ワイヤホールは前記ジャンクションボックスと整列して対向する。
【0017】
本開示の一部の実施形態では、前記複数の反射縦ストリップは、複数の第1の反射ストリップと複数の第2の反射ストリップとを含み、隣接する2つの前記第2の反射ストリップの間に、前記第1の反射ストリップが配置され;前記ジャンクションボックスが複数あり、複数の前記ジャンクションボックスは、複数の前記第1の反射ストリップと1対1に対応するように配置され、各前記第2の反射ストリップはいずれも開口部を有する。
【0018】
本開示の一部の実施形態では、各前記第1の反射ストリップのいずれも前記開口部を有し、かつ、前記第1の反射ストリップの前記開口部の長さは、前記第2の反射ストリップの前記開口部の長さよりも小さい。
【0019】
本開示の一部の実施形態では、前記開口部の長さはLであり、Lは0mm<L≦500mmを満たす。
【0020】
本開示の一部の実施形態では、各前記電池ストリングにおける隣接する2つの前記電池シート間の距離はdであり、dは0mm≦d≦2mmを満たす。
【0021】
本開示の一部の実施形態では、各前記反射縦ストリップの幅はW2であり、W2は2mm≦W2≦15mmを満たす。
【0022】
本開示の一部の実施形態では、前記反射層は、前記バックカバープレートの前記電池セル層に近い側の表面にコーティングされた反射コーティングであるか;又は前記バックカバープレートと前記電池セル層との間に封止フィルムが設けられており、前記反射層が前記封止フィルム上に設けられる。
【0023】
本開示の一部の実施形態では、各前記反射縦ストリップの長さはaであり、前記ストリング内の電池シートの配列方向において、距離が最も遠い2つの前記電池シート間の最大距離はbであり、a及びbは、0.7≦a/b≦1.3を満たす。
【0024】
本開示の一部の実施形態では、前記電池セルの数は2つであり、2つの前記電池セルは並列に接続され、各前記電池セルは直列に接続された6つの前記電池ストリングを含み、前記ストリング配列方向に沿って、隣接する2つの前記電池ストリングの各対はそれぞれ1つの電池ストリンググループを形成し;前記ジャンクションボックスは3つあり、各前記ジャンクションボックスは、それぞれ対応する前記電池ストリンググループの2つの前記電池ストリングの間に位置する。
【0025】
本開示の追加の態様及び利点は、一部は以下の説明から説明され、一部は以下の説明から明らかになるか、又は本開示の実践によって知得される。
【0026】
本開示の上記及び/又は追加の態様と利点は、添付の図面と併せて実施形態の以下の説明から明らかになり、容易に理解される。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【
図1】本開示の一実施形態に係る反射層の構造概略図である。
【
図2】本開示の一実施形態による太陽電池モジュールの正面構造の概略図である。
【
図3】本開示の一実施形態による太陽電池モジュールの回路概略図である。
【
図4】本開示の一実施形態による太陽電池モジュールの分解構造の概略図である。
【
図5】本開示の別の実施形態による反射層の構造概略図である。
【
図6】本開示の一実施形態による太陽電池モジュールの別の角度の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、本開示の実施形態について詳細に説明する。説明される実施形態の例は、添付の図面に示され、その全体を通して、同一又は類似の参照番号は、同一又は類似の要素、あるいは同一又は類似の機能を有する要素を指す。添付の図面を参照して以下に説明される実施形態は、例示的なものであり、本開示を説明するためにのみ使用され、本開示の限定として解釈されるべきではない。
【0029】
なお、本開示の説明において、用語「中央」、「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」、「縦」、「横」、「頂部」、「底部」「内側」、「外側」等により示される方向又は位置関係は、添付の図面において示される方向又は位置関係であり、本開示の説明を容易にし、説明を単純化するためであると理解されるべきであり、示された装置又は要素が特定の向きを有し、特定の向きで構築及び動作しなければならないことを教示又は暗示するものではなく、したがって、本開示の限定として解釈されるべきではない。
【0030】
なお、「第1」及び「第2」という用語は説明目的でのみ使用されており、相対的な重要性を教示又は暗示するものではなく、示された技術的特徴の数を暗示するものと解釈されるべきではない。したがって、「第1」又は「第2」として定義される特徴は、1つ又は複数の当該特徴を明示的又は暗示的に含むことができる。さらに、本開示の説明において、特に断りのない限り、「複数」とは2以上を意味する。
【0031】
以下、本開示の実施形態について詳細に説明する。図面を参照して説明される実施形態は例示的なものである。以下、本開示の実施形態について詳細に説明する。
【0032】
本開示の一実施形態による太陽電池モジュール100について、
図1~6を参照して以下に説明する。
【0033】
図2に示すように、本開示の一実施形態による太陽電池モジュール100は、電池セル層10、バックカバープレート2、及び反射層4を含む。
【0034】
ここで、電池セル層10は、ストリング内の電池シート111の配列方向に沿って配列された複数の電池セル1を含み、各電池セル1は、ストリング内の電池シート111の配列方向に垂直なストリング配列方向に配列された複数の電池ストリング11を含み、各電池ストリング11は、直列に接続された、ストリング内の電池シート111の配列方向に沿って配列された複数の電池シート111を含む。本開示の説明において、「複数」とは、2つ以上を意味する。
【0035】
なお、「ストリング内の電池シート111の配列方向」は、各電池ストリング11内の複数の電池シート111の配列方向(例えば、
図1及び
図2における上下方向)として理解することができる。「ストリング配列方向」とは、「ストリング内の電池シート111の配列方向」に垂直な方向(例えば、
図1及び
図2における左右方向)である。
【0036】
例えば、
図2の例では、2つの電池セル1が示されている。2つの電池セル1を並列に接続することができ、各電池セル1は6つの電池ストリング11を含み、かつ、各電池セル1の6つの電池ストリング11は直列に接続することができる。各電池ストリング11は、直列に接続された11個の電池シート111を含み、各電池ストリング11内の隣接する2つの電池シート111の間は、異形溶接テープによって接続され得る。任意選択で、太陽電池モジュール100はフロント透明板7を含むことができ、電池セル層10はフロント透明板7の下に設けられる。ここで、上記のフロントとは、電池シート111の主な受光面、すなわち、電池シート111又は太陽電池モジュール100が太陽光を直接受ける面をいい、バックとは、フロントとは反対側の面をいう。
【0037】
図2は2つの電池セル1を示している。例示説明のために、各電池セル1は6つの電池ストリング11を含み、各電池ストリング11は11個の電池シート111を含むが、当業者が本出願の技術方案を読めば、他の数の電池セル1、電池ストリング11及び電池シート111を有する技術方案に当該方案を適用することは明らかに理解できる。これらも本開示の保護範囲内に含まれる。
【0038】
バックカバープレート2は、電池セル層10の裏側に設けられ、バックカバープレート2の電池セル層10から離れた側に少なくとも1つのジャンクションボックス3が設けられ、ジャンクションボックス3は隣接する2つの電池セル1の間に位置し、かつ、ジャンクションボックス3は少なくとも1つの電池セル1の少なくとも1つの電池シート111を遮蔽する。すなわち、ジャンクションボックス3は、1つの電池セル1内の少なくとも1つの電池シート111を遮蔽することができ、隣接する2つの電池セル1内の少なくとも1つの電池シート111を同時に遮蔽することもできる。任意選択で、バックカバープレート2は、ガラス板等の透明板とすることができ、これにより、太陽電池モジュール100は表裏両面で太陽光を効果的に吸収・散乱させ、発電効率を効果的に向上させることができる。
【0039】
例えば、
図1及び
図2の例では、ストリング配列方向に沿って、隣接する2つの電池ストリング11の各対がそれぞれ電池ストリンググループ12を形成し、各電池セル1は、ストリング配列方向に沿って順に配列された3つの電池ストリンググループ12を含む。ジャンクションボックス3は3つあり、各ジャンクションボックス3は、それぞれ対応する電池ストリンググループ12の2つの電池ストリング11の間に位置している。このような分離型ジャンクションボックス3は、ケーブルの数を減らし、ジャンクション温度を下げることができる。したがって、上記のジャンクションボックス3を配置することにより、ケーブルを良好に保護するとともに、外部の水や埃等の不純物がジャンクションボックス3内に侵入することを防止し、太陽電池モジュール100の信頼性を向上させることができる。
【0040】
反射層4は、電池セル層10とバックカバープレート2との間に設けられ、反射層4は複数の反射縦ストリップ41を含み、複数の反射縦ストリップ41はストリング配列方向に沿って互いに離れており、各反射縦ストリップ41はストリング内の電池シート111の配列方向に沿って延び、各反射縦ストリップ41は、少なくとも1つの電池ストリング11内の電池シート111のエッジ部を覆う。例えば、
図2の例では、7つの反射縦ストリップ41が示され、7つの反射縦ストリップ41は、ストリング配列方向に沿って等間隔に配置され得る。したがって、上記の反射層4を設けることにより、太陽電池モジュール100のフロント側から入射する太陽光が過度に透過されることを防止することができ、太陽電池モジュール100のフロント出力が増加するので、光の利用率が効果的に改善され、太陽電池モジュール100の出力及び二面性が改善される。また、各反射縦ストリップ41は、少なくとも1つの電池ストリング11内の電池シート111のエッジ部を覆うので、太陽電池モジュール100の光漏れを防止することができ、これにより、太陽電池モジュール100の出力をさらに増加させることができ、太陽光が電池ストリング11のエッジ部と反射縦ストリップ41との間のギャップを通って透過することを防止することができる。
【0041】
複数の反射縦ストリップ41のうちの少なくとも1つは、電池シート111がジャンクションボックス3によって遮蔽された位置付近で分断され、これにより少なくとも1つの開口部5を形成する。例えば、既存の太陽電池モジュール100の場合、反射縦ストリップ41が電池ストリング11を遮蔽する場合、反射縦ストリップ41は、電池ストリング11のすべての電池シート111を遮蔽する。その結果、ジャンクションボックス3によって遮蔽される電池シート111の遮蔽面積は大きすぎて、電池セル1において遮蔽されない他の電池シート111の出力が消費されてしまう。その結果、遮蔽位置の温度が上昇し、ホットスポット現象が発生する。
【0042】
そのため、複数の反射縦ストリップ41のうちの少なくとも1つを電池シート111がジャンクションボックス3によって遮蔽された位置付近で分断させ、これにより少なくとも1つの開口部5を形成することで、既存の太陽電池モジュール100と比較して、開口部5は電池シート111の遮蔽を回避することができ、ジャンクションボックス3による電池シート111の遮蔽を補償することができ、電池シート111の電流不整合の現象が効果的に低減され、太陽電池モジュール100の長期信頼性が改善され、太陽電池モジュール100の二面性が保証される。また、開口部5は、反射層4の面積を減少させることができ、それによって、バックカバープレート2の補助材料の消費を減少させ、効果的にコストを削減することができる。
【0043】
本開示の一実施形態に係る太陽電池モジュール100によると、電池セル層10、バックカバープレート2、及び複数の反射縦ストリップ41を含む反射層4を設け、各反射縦ストリップ41が少なくとも1つの電池ストリング11内の電池シート111のエッジ部を覆うようにし、かつ、複数の反射縦ストリップ41のうちの少なくとも1つを、電池シート111がジャンクションボックス3によって遮蔽された位置付近で分断させ、これにより少なくとも1つの開口部5を形成することにより、一方では、開口部5による電池シート111の遮蔽を回避することができ、これによって電池シート111の電流不整合の現象を効果的に低減し、太陽電池モジュール100の信頼性を確保し;他方では、太陽電池モジュール100に使用される材料のコストを削減することができる。
【0044】
本開示のいくつかの実施形態では、
図1及び
図2を参照すると、開口部5は、電池シート111がジャンクションボックス3によって遮蔽された位置にあり、ジャンクションボックス3によって遮蔽された電池セル1内の電池シート111の受光面積が、電池セル1内の他の電池シート111の受光面積と等しい。このようにして、ジャンクションボックス3によって遮蔽される電池シート111の遮蔽面積は、電池セル1内の反射縦ストリップ41によって遮蔽される残りの電池シート111の遮蔽面積と等しくなり得る。したがって、ジャンクションボックス3によって遮蔽された電池セル1内のすべての電池シート111の受光面積が等しくなり、電池シート111の電流不整合の現象を効果的に回避し、太陽電池モジュール100の長期信頼性を向上させることができる。
【0045】
本開示のいくつかの実施形態では、
図2を参照すると、ジャンクションボックス3に隣接する各電池ストリング11の隣接する2つの電池シート111は、それぞれ第1の電池シート1111及び第2の電池シート1112であり、第2の電池シート1112は、第1の電池シート1111に対して、ジャンクションボックス3から離れた側にある。隣接する2つの電池セル1は、それぞれ第1の電池セル及び第2の電池セルであり、開口部5の一端は、第1の電池セルの電池ストリング11の第1の電池シート1111と第2の電池シート1112との間に位置し、開口部5の他端は、第2の電池セルの電池ストリング11の第1の電池シート1111と第2の電池シート1112との間に位置する。
【0046】
例えば、
図1及び
図2を参照すると、各電池ストリング11の隣接する2つの電池シート111は、間隔を空けて配置することができ、この場合、開口部5の上記一端は、第1の電池セルの第1の電池シート1111の第2の電池シート1112に隣接する側のエッジ部と整列できる;あるいは、開口部5の上記一端は、第1の電池セルの第1の電池シート1111と第2の電池シート1112との間のギャップに位置する;もちろん、開口部5の上記一端は、第1の電池セルの第2の電池シート1112の第1の電池シート1111に隣接する側のエッジ部と整列してもよい。同様に、開口部5の上記他端は、第2の電池セルの第1の電池シート1111の第2の電池シート1112に隣接する側のエッジ部と整列してもよく、第2の電池セルの第2の電池シート1112の第1の電池シート1111に隣接する側のエッジ部と整列してもよく、又は第2の電池セルの第1の電池シート1111と第2の電池シート1112との間のギャップに位置してもよい。このように、以上の構成により、ジャンクションボックス3により遮蔽される第1の電池シート1111全体を開口部5に対応させることができ、第1の反射縦ストリップ41は、ジャンクションボックス3によって遮蔽された第1の電池シート1111を完全に回避することができ、したがって、開口部5は、ジャンクションボックス3による第1の電池シート1111の遮蔽を効果的に補償することができ、電池セル1内の全ての電池シート111の遮蔽面積を同一にし、太陽電池モジュール100の二面性を保証することができる。
【0047】
説明の便宜のために、上記「一端が第1の電池セルの電池ストリング11の第1の電池シート1111と第2の電池シート1112との間に位置し、他端が第2の電池セルの電池ストリング11の第1の電池シート1111と第2の電池シート1112との間に位置する」開口部5を、「第1の開口部」と称する。なお、開口部5が複数あり、かつ、複数の開口部5が第1の開口部を含む場合、全ての開口部5が第1の開口部であってもよいし、複数の開口部5の一部が第1の開口部であってもよい。
【0048】
本開示のさらなる実施形態では、
図1及び
図2を参照すると、全ての反射縦ストリップ41は開口部5を有する。例えば、
図1及び
図2の例では、7つの開口部5が示されているが、7つの開口部5はすべて第1の開口部であり、ジャンクションボックス3の同じ側にある7つの開口部5の端部は整列することができる。このように、以上の構成により、各電池セル1のすべての第1の電池シート1111は、反射縦ストリップ41による遮蔽を回避することができ、したがって、ジャンクションボックス3によって遮蔽された各第1の電池シート1111の面積は、同じ電池セル1内の他の電池シート111において反射縦ストリップ41によって遮蔽された面積と等しくなり、電池シート111の電流不整合の現象を効果的に低減して、太陽電池モジュール100の出力電力を確保することができる。
【0049】
本開示のいくつかの実施形態では、ストリング内の電池シート111の配列方向における電池シート111の幅はDであり、第1の電池セル内に位置する開口部5の部分の長さはdであり、d及びDは、d=D、82mm≦D≦120mmを満たす。このように、d=Dとすることで、開口部5は、ジャンクションボックス3により遮蔽された第1の電池セル内の電池シート111と整列することができ、したがって、第1の電池セル内のすべての電池シート111の受光面積を等しくすることができ、太陽電池モジュール100の信頼性を確保することができる。さらに、82mm≦D≦120mmにすることにより、電池シート111は完全な電池シート111のサイズの半分にすることができ、それによって内部損失が減少し、太陽電池モジュール100の出力電力が向上し、これは、ワットあたりのコストを削減するのに役立ち、また電池シート111の加工を容易にする。
【0050】
本開示のいくつかの実施形態では、
図2を参照すると、複数の反射縦ストリップ41は、2つのエッジ反射ストリップ411と少なくとも1つの中間反射ストリップ412を含む。ここで、2つのエッジ反射ストリップ411は、ストリング配列方向に沿う電池セル層10のエッジ部に位置し、各エッジ反射ストリップ411が、対応する電池ストリング11内の電池シート111のエッジ部を覆い、中間反射ストリップ412は2つのエッジ反射ストリップ411の間に位置し、中間反射ストリップ412は隣接する2つの電池ストリング11の間に位置しかつ上記隣接する2つの電池ストリング11内の電池シート111のエッジ部を覆う。例えば、
図2に示される例では、7つの反射縦ストリップ41が示され、7つの反射縦ストリップ41は、2つのエッジ反射ストリップ411と5つの中間反射ストリップ412とを含む。ここで、各エッジ反射ストリップ411の幅は、中間反射ストリップ412の幅より大きくてもよい。電池セル層10のエッジ部には、太陽電池モジュール100の安全性を確保するための電気的ギャップがあるので、エッジ反射ストリップ411をより広くすることによって、電気的ギャップを効果的にカバーすることができる。このように、上記エッジ反射ストリップ411及び中間反射ストリップ412を設けることにより、エッジ反射ストリップ411は、ストリング配列方向に沿う電池セル層10のエッジ部から透過される太陽光の量を減少させることができ、中間反射ストリップ412は、隣接する2つの電池ストリング11の間のギャップから透過される太陽光の量を減少させることができ、太陽電池モジュール100の光利用率を向上させるとともに、太陽電池モジュール100の外観の一貫性を確保することができるので、太陽電池モジュール100の外観をよりすっきりと美しいものにすることができる。
【0051】
なお、上記「電気的ギャップ」とは、2つの導電性部品の間、又は導電性部品と機器の保護インターフェースとの間で測定された最短の空間的距離、すなわち、安定と安全な電気的性能を確保した状態で、空気を介して絶縁できる最短距離である。
【0052】
本開示のさらなる実施形態では、
図1及び2に示されるように、反射層4はさらに、複数の第1の反射横ストリップ42を含み、複数の第1の反射横ストリップ42は、ストリング内の電池シート111の配列方向に沿って互いに離れた2つのエッジ反射ストリップ411の間に接続され、各第1の反射横ストリップ42は、ストリング配列方向に沿って延び、かつ、対応する電池シート111のエッジ部を覆う。例えば、
図2の例では、2つのエッジ反射ストリップ411は、それぞれ、第1のエッジ反射ストリップ及び第2のエッジ反射ストリップとすることができる。複数の第1の反射横ストリップ42は、2つのエッジ横ストリップと複数の中間横ストリップとを含み、複数の中間横ストリップは2つのエッジ横ストリップの間に位置する。ここで、2つのエッジ横ストリップのうちの1つの一端は、第1のエッジ反射ストリップの一端に接続され、かつ、他端は第2のエッジ反射ストリップの一端に接続され、2つのエッジ横ストリップのうちのもう1つの一端は、第1のエッジ反射ストリップの他端に接続され、かつ他端は第2のエッジ反射ストリップの他端に接続される。電気的ギャップをカバーするために、各エッジ横ストリップの幅を中間横ストリップの幅より大きくすることができる。したがって、上記複数の第1の反射横ストリップ42を配置することにより、ストリング内の電池シート111の配列方向に沿う電池セル層10の端部から、及び/又は電池ストリング11内の隣接する2つの電池シート111間のギャップから透過する太陽光の量を低減することができる。光の利用率をさらに向上させることができるので、太陽電池モジュール100の出力及び二面性を向上させることができる。
【0053】
本開示のいくつかの実施形態では、
図1及び
図2を参照すると、各電池セル1内において、ストリング内の電池シート111の配列方向に沿って、隣接する2つの電池シート111の各対の間に、第1の反射横ストリップ42が設けられ、第1の反射横ストリップ42は、すべての対応する電池ストリング内の隣接する2つの電池シート111のエッジ部を覆う。この配置により、電池ストリング11内の隣接する2つの電池シート111の間のギャップにおける、太陽電池モジュール100の光漏れを効果的に防止することができ、太陽電池モジュール100のフロントに入射する太陽光が、電池ストリング11内の隣接する2つの電池シート111の間のギャップから透過するのを効果的に防止することができ、したがって、太陽電池モジュール100のフロント出力を効果的に向上させることができ、また太陽電池モジュール100の外観の一貫性をさらに向上させることができる。
【0054】
任意選択的に、
図1及び
図2を参照すると、各第1の反射横ストリップ42の幅は、各反射縦ストリップ41の幅よりも小さくてもよい。このように、第1の反射横ストリップ42の幅を小さくすることにより、バックカバープレート2の補助材料の消費をさらに削減することができ、太陽電池モジュール100のコストをさらに削減することができる。また、各電池ストリング11内の隣接する2つの電池シート111間のギャップは小さくすることができ、これにより、電池シート111の配置をよりコンパクトにすることができ、一定の大きさの空間により多くの電池シート111を配置することができ、その結果、太陽電池モジュール100の出力電力を効果的に向上させることができる。
【0055】
なお、上記「各第1の反射横ストリップ42」は、隣接する2つの電池シート111の間に位置する各第1の反射横ストリップ42(すなわち、各中間横ストリップ)として理解することができる。各エッジ横ストリップの幅は、反射縦ストリップ41の幅と同じかそれ以上であり得ることが理解され得る。
【0056】
本開示のいくつかの任意選択の実施形態では、第1の反射横ストリップ42の幅はW1であり、W1は0mm<W1≦6mmを満たす。例えば、W1>6mmの場合、各第1の反射横ストリップ42の幅が大きすぎて、対応する電池シート111の遮蔽面積が過度に大きくなり、太陽電池モジュール100のコストが増加する可能性がある。したがって、W1を0mm<W1≦6mmとすることにより、太陽電池モジュール100の光利用率を確保し、太陽電池モジュール100の出力電力を向上させるとともに、電池シート111の遮蔽面積が大きくなりすぎることを効果的に回避することができ、効果的にコストを削減することができる。
【0057】
本開示のいくつかの実施形態では、
図2を参照すると、反射層4はさらに、第2の反射横ストリップ43を含み、第2の反射横ストリップ43は、隣接する2つの電池セル1の間に位置し、第2の反射横ストリップ43は、ストリング配列方向に沿って延び、第2の反射横ストリップ43は、隣接する2つの電池セル1の隣接する電池シート111のエッジ部を覆う。例えば、
図1及び
図2を参照して、太陽電池モジュール100の正面から見ると、第2の反射横ストリップ43の幅は、隣接する2つの電池セル1間のギャップの幅に等しく、このとき、2つの電池セル1の複数の第1の電池シート1111は、第2の反射横ストリップ43の対応するエッジ部を覆う;太陽電池モジュール100の背面から見たとき、第2の反射横ストリップ43の幅は、隣接する2つの電池セル1の間の間隙の幅よりも大きく、このとき、第2の反射横ストリップ43は、2つの電池セル1の複数の第1の電池シート1111のエッジ部を覆う。このように、上記第2の反射横ストリップ43を配置することによって、太陽電池モジュール100のフロントに入射する太陽光が、隣接する2つの電池セル1の間のギャップから透過するのを防止することができ、したがって、光の利用率をさらに向上させることができ、太陽電池モジュール100のフロント出力を向上させることができる。
【0058】
本開示のいくつかの任意選択の実施形態では、
図2に示されるように、第2の反射横ストリップ43の幅は、各第1の反射横ストリップ42の幅よりも大きく、第2の反射横ストリップ43の幅は、各反射縦ストリップ41の幅よりも大きい。このように、隣接する2つの電池セル1の間にジャンクションボックス3が設けられているので、第2の反射横ストリップ43の幅を第1の反射横ストリップ42及び反射縦ストリップ41の幅よりも大きくすることで、一方では、ジャンクションボックス3を配置するために隣接する2つの電池セル1の間に十分なスペースを確保し、ジャンクションボックス3による電池シートの遮蔽面積が大きくなりすぎることを回避することができ、他方では、第2の反射横ストリップ43が、対応する電池シート111のエッジ部を確実に覆うことができ、したがって、太陽電池モジュール100のフロント出力を確保することができる。
【0059】
本開示のいくつかの任意選択の実施形態では、
図2に示すように、第2の反射横ストリップ43の幅は、各第1の反射横ストリップ42の幅よりも大きく、第2の反射横ストリップ43の幅は、各反射縦ストリップ41の幅よりも大きい。このように、ジャンクションボックス3は、隣接する2つの電池セル1の間に配置されるので、第2の反射横ストリップ43の幅を、第1の反射横ストリップ42及び反射縦ストリップ41の幅より大きくすることで、一方では、ジャンクションボックス3を配置するために、隣接する2つの電池セル1の間に十分なスペースを確保することができ、ジャンクションボックス3による電池シート111への遮蔽面積が大きくなりすぎることを防止でき、他方では、第2の反射横ストリップ43が、対応する電池シート111のエッジ部を覆うことが保証され、それにより、太陽電池モジュール100のフロント出力が保証される。
【0060】
本開示のいくつかの実施形態では、
図1及び2を参照すると、電池セル層10には中央合流ストリップ6が設けられ、中央合流ストリップ6は隣接する2つの電池セル1の間に位置し、隣接する2つの電池セル1は中央合流ストリップ6によって並列に接続され、中央合流ストリップ6はストリング配列方向に沿って延び、中央合流ストリップ6の幅は、第2の反射横ストリップ43の幅よりも小さい。
【0061】
例えば、
図1の例では、中央合流ストリップ6の幅は、隣接する2つの電池セル1の間のギャップの幅よりも小さくてもよい。ここで、中央合流ストリップ6は、第1の導出セクション、第2の導出セクション、及び2つの中央合流セクションを含むことができ、第1の導出セクション、2つの中央合流セクション及び第2の導出セクションはストリング配列方向に沿って順に配置され、中央合流ストリップ6の同じ側に位置する隣接する2つの電池ストリンググループ12のうち隣接する2つの電池ストリング11は、中央合流セクションを介して直列に接続され、ストリング内の電池シート111の配列方向に沿って中央合流ストリップ6の両側に位置する2つの電池ストリング11は、中央合流セクションを介して並列に接続される。3つのジャンクションボックス3は、それぞれ、第1の導出セクションとその隣の中央合流セクションとの間、隣接する2つの中央合流セクションの間、及び第2の導出セクションとその隣の中央合流セクションとの間に配置される。このように、上記中央合流ストリップ6を配置することにより、中央合流ストリップ6は、隣接する2つの電池セル1間の並列接続を実現でき、設計及びプロセスの困難性を低減するのに有利であり、また、構造がシンプルになる。
【0062】
任意選択で、
図5及び
図6を参照すると、ジャンクションボックス3は複数の反射縦ストリップ41のうちの1つと対向し、複数の反射縦ストリップ41のうちの上記1つには上記開口部5が形成されており、上記開口部5は貫通されたワイヤホール413であり、ワイヤホール413はジャンクションボックス3と整列して対向する。このように、上記ワイヤホール413を配置することによって、一方では、ワイヤホール413は、電池シート111への遮蔽を回避することができ、それにより、ジャンクションボックス3によって遮蔽される電池シート111の総遮蔽面積が減少し、電池シート111の電流不整合の現象が減少し、他方では、上記ワイヤホール413により、ジャンクションボックス3は、太陽電池モジュール100を保護しながら、太陽電池モジュール100によって生成された電流を伝導してユーザーの使用に供することができる。
【0063】
本開示のいくつかの具体的な実施形態では、
図5及び
図6に示されるように、複数の反射縦ストリップ41は、複数の第1の反射ストリップ414と複数の第2の反射ストリップ415とを含み、隣接する2つの第2の反射ストリップ415の間に、第1の反射ストリップ414が配置される。ジャンクションボックス3が複数あり、複数のジャンクションボックス3は、複数の第1の反射ストリップ414と1対1に対応するように配置され、各第2の反射ストリップ415は開口部5を有する。
【0064】
例えば、
図5及び
図6の例では、太陽電池モジュール100は、3分割ジャンクションボックス3を採用し、すなわち、3つのジャンクションボックス3がある。反射層4は、7つの反射縦ストリップ41を含み、7つの反射縦ストリップ41は、3つの第1の反射ストリップ414と4つの第2の反射ストリップ415とを含む。3つの第1の反射ストリップ414と4つの第2の反射ストリップ415が互い違いに配置されている。3つのジャンクションボックス3は、3つの第1の反射ストリップ414に対向している。4つの第2の反射ストリップ415はすべて分断され、4つの開口部5を形成する。このように、各第2の反射ストリップ415が開口部5を有することによって、ジャンクションボックス3によって遮蔽される電池セル1内のすべての電池シート111の遮蔽面積が等しいことを保証することができ、したがって、ジャンクションボックス3がバックの電池シート111を遮蔽することによって引き起こされる信頼性リスクが効果的に回避される。
【0065】
任意選択的に、第1の反射ストリップ414の各々は開口部5(図示せず)を有し、かつ第1の反射ストリップ414の開口部5の長さは、第2の反射ストリップ415の開口部5の長さより短い。このよう配置することで、第1の反射ストリップ414の開口部5もまた、電池シート111への遮蔽を回避することができ、その結果、ジャンクションボックス3によって遮蔽される電池セル1内のすべての電池シート111の遮蔽面積が等しいことを保証することができ、太陽電池モジュール100の信頼性が確保される。
【0066】
本開示のいくつかの実施形態では、開口部5の長さはLであり、Lは0mm<L≦500mmを満たす。このように、Lが0mm<L≦500mmを満たすことにより、開口部5の長さが適度になり、ジャンクションボックス3で遮蔽される電池セル1内の全ての電池シート111の遮蔽面積が等しいことを保証するとともに、太陽電池モジュール100がより高い出力を有することを保証することができる。
【0067】
本開示のさらなる実施形態では、Lはさらに、100mm≦L≦300mmを満たす。具体的には、例えば、L<100mmの場合、開口部5の長さが過度に小さく、ジャンクションボックス3によって遮蔽される電池シート111の反射縦ストリップ41の遮蔽面積が過度に大きくなる可能性があり、したがって、ジャンクションボックス3によって遮蔽される電池シート111の受光面積が、電池セル1内の他の電池シート111の受光面積よりも小さくなり、電流の不整合が生じる。L>300mmの場合、開口部5の長さが過度に長く、開口部5を除いた反射縦ストリップ41の長さが短すぎるため、太陽電池モジュール100の出力を低下させる可能性がある。したがって、Lを100mm≦L≦300mmとすることにより、開口部5の長さは適切であり、一方では、ジャンクションボックス3によって遮蔽される電池セル1内のすべての電池シート111が同じ受光面積を有することを保証することができ、他方では、太陽電池モジュール100の出力電力をさらに向上させることができる。
【0068】
本開示のいくつかの実施形態では、各電池ストリング11における隣接する2つの電池シート111間の距離はdであり、dは0mm≦d≦2mmを満たす。例えば、距離d=0mmの場合、同一の電池ストリング11内の隣接する2つの電池シート111間の距離はゼロであり、すなわち、各電池ストリング11内の隣接する2つの電池シート111は間隔を空けずに連続する。d=2mmの場合、同一の電池ストリング11内の隣接する2つの電池シート111間の距離は2mmであり、各電池ストリング11内の複数の電池シート111は間隔を空けて配置される。0mm<d<2mmの場合、同一の電池ストリング11内の隣接する2つの電池シート111は、小さな間隔を空けて連続する。したがって、距離dを0mm≦d≦2mmを満たすようにすることにより、各電池ストリング11における隣接する2つの電池シート111間のギャップが小さいか、ギャップがなく、複数の電池シート111の配置がよりコンパクトになり、隣接する電池シート111間の電気接続が容易になるため、太陽電池モジュール100のサイズを小さくすることができ、したがって、太陽電池モジュール100の効率を改善し、太陽電池モジュール100の補助材料のコストを削減する。
【0069】
任意選択で、各反射縦ストリップ41の幅はW2であり、W2は2mm≦W2≦15mmを満たす。例えば、幅W2<2mmの場合、各反射縦ストリップ41の幅が小さすぎて、隣接する2つの電池ストリング11間のギャップをカバーできない可能性があり、太陽電池モジュール100の出力が低下する。W2>15mmの場合、各反射縦ストリップ41の幅が大きすぎて、電池シート111の遮蔽面積が過度に大きくなる可能性がある。したがって、W2を2mm≦W2≦15mmとすることにより、太陽電池モジュール100の高出力を確保しつつ、電池シート111の遮蔽面積が大きくなりすぎることを効果的に防止することができる。さらに任意選択で、W2は、2mm≦W2≦10mmをさらに満たしてもよい。ただし、これに限定されない。
【0070】
本開示のいくつかの実施形態では、
図2及び
図5を参照すると、ストリング内の電池シート111の配列方向における最も外側の2つの第1の反射横ストリップ42の幅は、中間反射ストリップ412の幅より大きくてもよい。例えば、
図2及び
図5の例では、2つのエッジ部横ストリップの幅は両方とも、中間反射ストリップ412の幅よりも大きい。ストリング内の電池シート111の配列方向における最も外側の2つの第1の反射横ストリップ42は、電池セル層10のエッジ部に位置するので、このように配置されたストリング内の電池シート111の配列方向における最も外側の2つの第1の反射横ストリップ42は、上述の電気的ギャップをカバーして、太陽電池モジュール100の光利用率を確保することができる。
【0071】
任意選択で、反射層4は、バックカバープレート2の電池セル層10に近い側の表面にコーティングされた反射コーティング(図示せず)であり得る。このように配置することで、反射層4は、フロント出力とバック出力を同時に増加させることができ、それによって太陽電池モジュール100の二面性を改善し、また、反射層4とバックカバープレート2とが一体構造であるため、加工が容易である。
【0072】
あるいは、任意選択で、
図4に示されるように、バックカバープレート2と電池セル層10との間に封止フィルム9が設けられており、反射層4が封止フィルム9上に設けられる。具体的には、反射層4は封止フィルム9に埋設可能であり、かつ反射層4の表面は封止フィルム9の厚み方向側の面と整列する。例えば、透明な高分子材料の中で反射層4の形状を鋳型として白色高分子材料を複合させることができる。ここで、封止フィルム9は、エチレン-酢酸ビニル、ポリオレフィン材料、及びポリエチレン発泡綿のうちの1つ又は複数であり得る。このように、反射層4と封止フィルム9との間に厚みの差がないので、太陽電池モジュール100の積層割れの問題を効果的に回避でき、太陽電池モジュール100の歩留まりを向上させることができる。
【0073】
もちろん、本開示はこれに限定されず、反射層4は、接着剤を介してバックカバープレート2に接着することもできる。例えば、バックカバープレート2がガラス製であり、かつワイヤホール413が反射縦ストリップ41上に加工される場合、バックカバープレート2は破裂しやすい。このとき、反射層4を予め加工しておいてから、反射層4をバックカバープレート2に接着することができる。これにより、バックカバープレート2の構造強度への影響を防止することができ、太陽電池モジュール100の構造安定性を確保することができる。
【0074】
もちろん、反射層4を封止フィルム9の一方側の表面に印刷することもできる。当業者は、反射層4が電池セル層10の裏側に配置されることが保証される限り、反射層4の調製方法がここに限定されないことを理解すべきである。
【0075】
任意選択で、反射層4は、二酸化チタンシート、白釉シート、又は白色ポリマー材料片であってもよい。このように配置することで、バックカバープレート2又は封止フィルム9は、白色反射層4を有することができ、したがって、光の利用率を向上させることができ、太陽電池モジュール100の出力及び二面性を向上させることができ、また、二重ガラス太陽電池モジュール100のバックの出力ゲインを向上させることができる。もちろん、反射層4の材料は、白釉に類似した他の材料であってもよく、ここでは限定されない。
【0076】
任意選択で、太陽電池モジュール100は、ストリング内の電池シート111の配列方向において対称な対称構造であってもよい。例えば、
図2及び
図3の例では、太陽電池モジュール100は上下対称構造を有する。ここで、太陽電池モジュール100が上下対称構造を有する限り、太陽電池モジュール100は左右対称(
図2及び
図3に示すように)又は左右非対称であってもよい。このように、太陽電池モジュール100を対称の構造とすることにより、構造が簡単で加工が容易であり、外観が美しい。
【0077】
本開示のいくつかの任意の実施形態では、各反射縦ストリップ41の長さはaであり、ストリング内の電池シート111の配列方向において、距離が最も遠い2つの電池シート111間の最大距離はbであり、a及びbは、0.7≦a/b≦1.3を満たす。具体的には、例えば、a/b=0.7の場合、反射縦ストリップ41の長さは、ストリング内の電池シート111の配列方向における、距離が最も遠い2つの電池シート111間の最大距離よりも小さく、例えば、反射縦ストリップ41は、開口部5を有することができる。a/b=1.3の場合、反射縦ストリップ41の長さは、ストリング内の電池シート111の配列方向における、距離が最も遠い2つの電池シート111間の最大距離よりも大きく、この場合、反射縦ストリップ41は、少なくともその一端が、ストリング内の電池シート111の配列方向における、距離が最も遠い2つの電池シート111のうちの1つのもっとも外側のエッジ部を越える。この構成により、太陽電池モジュール100の光利用率をより高くすることができる。
【0078】
以下、
図4を参照して、太陽電池モジュール100の製造工程について説明する。
【0079】
図4に示すように、封止フィルム9は、バック封止フィルム9である。太陽電池モジュール100は、上から順に、フロント透明板7、フロント封止フィルム8、電池セル層10、封止フィルム9、及びバックカバープレート2を含む。太陽電池モジュール100を製造する際、まず、フロント透明板7、フロント封止フィルム8、電池セル層10、封止フィルム9及びバックカバープレート2を順次に配置して、二重ガラス太陽電池モジュール100のラミネーションを準備する。次に、各層を配置したフロント透明板7、フロント封止フィルム8、電池セル層10、封止フィルム9、及びバックカバープレート2の5層構造を真空加熱してラミネートした後、電池セル層10を保護するためにフロント封止フィルム8と封止フィルム9を架橋及び硬化させ、最終的に5層構造(すなわち、フロント透明板7、フロント封止フィルム8、電池セル層10、封止フィルム9、及びバックカバープレート2)の強固な接着を実現する。そして、アルミ合金製のフレーム(図示せず)、ジャンクションボックス3を設置し、シリコンでシールすることで、太陽電池モジュール100の製造が完了する。
【0080】
本開示の実施形態による太陽電池モジュール100の他の構造及び動作は、当業者には知られており、ここでは詳細に説明しない。
【0081】
本明細書の説明において、用語「一実施形態」、「いくつかの実施形態」、「例示的な実施形態」、「例」、「特定の例」、又は「いくつかの例」などへの言及は、当該実施形態又は実施例によって説明される具体的な特徴、構造、材料、又は特質は、本開示の少なくとも1つの実施形態又は実施例に含まれる。本明細書において、上記の用語の概略的記述は、必ずしも同じ実施形態又は例を指すものではない。さらに、説明された特定の特徴、構造、材料又は特質は、任意の1つ又は複数の実施形態又は例において任意の適切な方法で組み合わせることができる。
【0082】
本開示の実施形態が示され、説明されてきたが、当業者は、本発明の原理及び精神から逸脱することなく、これらの実施形態において様々な変更、修正、置換、及び変形を行うことができることを理解することができる。本開示の範囲は、特許請求の範囲及びその均等物によって定義される。
【符号の説明】
【0083】
100:太陽電池モジュール
10:電池セル層
1:電池セル
11:電池ストリング
111:電池シート
1111:第1の電池シート
1112:第2の電池シート
12:電池ストリンググループ
2:バックカバープレート
3:ジャンクションボックス
4:反射層
41:反射縦ストリップ
411:エッジ反射ストリップ
412:中間反射ストリップ
413:ワイヤホール
414:第1の反射ストリップ
415:第2の反射ストリップ
42:第1の反射横ストリップ
43:第2の反射横ストリップ
5:開口部
6:中央合流ストリップ
7:フロント透明板
8:フロント封止フィルム
9:封止フィルム