(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-09
(45)【発行日】2024-02-20
(54)【発明の名称】エレベータ制御装置
(51)【国際特許分類】
B66B 1/14 20060101AFI20240213BHJP
B66B 1/18 20060101ALI20240213BHJP
B66B 3/00 20060101ALI20240213BHJP
【FI】
B66B1/14 F
B66B1/18 F
B66B3/00 Q
(21)【出願番号】P 2023002199
(22)【出願日】2023-01-11
【審査請求日】2023-01-11
(73)【特許権者】
【識別番号】390025265
【氏名又は名称】東芝エレベータ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001737
【氏名又は名称】弁理士法人スズエ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】小堀 智久
【審査官】太田 義典
(56)【参考文献】
【文献】特開平03-046973(JP,A)
【文献】特開平07-247062(JP,A)
【文献】特開平09-124237(JP,A)
【文献】特開2010-189117(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B66B 1/00- 1/52
B66B 3/00- 3/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
エレベータが設置された建物の各階床の営業時間を示す営業時間データに基づいて、営業時間外の階床に前記エレベータを移動させない制御を行うエレベータ制御装置であって、
前記エレベータの利用者によりかご呼びが登録された場合、前記かご呼びの行先階に対応する営業時間データに基づき、前記行先階が営業時間外であるか否かを判定し、
前記行先階が営業時間外である場合、前記行先階が営業時間外である旨と、前記行先階に行くための方法として前記行先階に対応する行先階ボタンを再度押下する旨とを、前記利用者に通知し、
前記かご呼びが登録されてから一定時間以内に、前記利用者により前記行先階に対応するかご呼びが再度登録された場合、前記エレベータを前記行先階に移動させ、
前記行先階が営業時間外である場合、前記行先階に対応する行先階ボタンを消灯状態から点滅状態に切り替え、
前記かご呼びが登録されてから一定時間以内に、前記利用者により前記行先階に対応するかご呼びが再度登録された場合、前記行先階に対応する行先階ボタンを点滅状態から点灯状態に切り替えることを特徴とする、
エレベータ制御装置。
【請求項2】
エレベータが設置された建物の各階床の営業時間を示す営業時間データに基づいて、営業時間外の階床に前記エレベータを移動させない制御を行うエレベータ制御装置であって、
前記エレベータの利用者によりかご呼びが登録された場合、前記かご呼びの行先階に対応する営業時間データに基づき、前記行先階が営業時間外であるか否かを判定し、
前記行先階が営業時間外である場合、前記行先階が営業時間外である旨と、前記行先階に行くための方法として前記行先階に対応する行先階ボタンを再度押下する旨とを、前記利用者に通知し、
前記かご呼びが登録されてから一定時間以内に、前記利用者により前記行先階に対応するかご呼びが再度登録された場合、前記エレベータを前記行先階に移動させ、
前記行先階が営業時間外である場合、前記エレベータのドアの戸開時間を延長することを特徴とする、
エレベータ制御装置。
【請求項3】
エレベータが設置された建物の各階床の営業時間を示す営業時間データに基づいて、営業時間外の階床に前記エレベータを移動させない制御を行うエレベータ制御装置であって、
前記エレベータの利用者によりかご呼びが登録された場合、前記かご呼びの行先階に対応する営業時間データに基づき、前記行先階が営業時間外であるか否かを判定し、
前記行先階が営業時間外である場合、前記行先階が営業時間外である旨と、前記行先階に行くための方法として前記行先階に対応する行先階ボタンを再度押下する旨とを、前記利用者に通知し、
前記かご呼びが登録されてから一定時間以内に、前記利用者により前記行先階に対応するかご呼びが再度登録された場合、前記エレベータを前記行先階に移動させ、
前記行先階が営業時間外である場合、前記行先階が営業時間外である旨と、前記行先階に行くための方法として前記行先階に対応する行先階ボタンを含む複数の行先階ボタンを押下する旨とを、前記利用者に通知することを特徴とする、
エレベータ制御装置。
【請求項4】
エレベータが設置された建物の各階床の混雑状況を示す混雑状況データに基づいて、混雑している階床に前記エレベータを移動させない制御を行うエレベータ制御装置であって、
前記エレベータの利用者によりかご呼びが登録された場合、前記かご呼びの行先階に対応する混雑状況データに基づき、前記行先階が混雑しているか否かを判定し、
前記行先階が混雑している場合、前記行先階が混雑している旨と、前記行先階に行くための方法として前記行先階に対応する行先階ボタンを再度押下する旨とを、前記利用者に通知し、
前記かご呼びが登録されてから一定時間以内に、前記利用者により前記行先階に対応するかご呼びが再度登録された場合、前記エレベータを前記行先階に移動させ、
前記行先階が混雑している場合、前記行先階に対応する行先階ボタンを消灯状態から点滅状態に切り替え、
前記かご呼びが登録されてから一定時間以内に、前記利用者により前記行先階に対応するかご呼びが再度登録された場合、前記行先階に対応する行先階ボタンを点滅状態から点灯状態に切り替えることを特徴とする、
エレベータ制御装置。
【請求項5】
エレベータが設置された建物の各階床の混雑状況を示す混雑状況データに基づいて、混雑している階床に前記エレベータを移動させない制御を行うエレベータ制御装置であって、
前記エレベータの利用者によりかご呼びが登録された場合、前記かご呼びの行先階に対応する混雑状況データに基づき、前記行先階が混雑しているか否かを判定し、
前記行先階が混雑している場合、前記行先階が混雑している旨と、前記行先階に行くための方法として前記行先階に対応する行先階ボタンを再度押下する旨とを、前記利用者に通知し、
前記かご呼びが登録されてから一定時間以内に、前記利用者により前記行先階に対応するかご呼びが再度登録された場合、前記エレベータを前記行先階に移動させ、
前記行先階が混雑している場合、前記エレベータのドアの戸開時間を延長することを特徴とする、
エレベータ制御装置。
【請求項6】
エレベータが設置された建物の各階床の混雑状況を示す混雑状況データに基づいて、混雑している階床に前記エレベータを移動させない制御を行うエレベータ制御装置であって、
前記エレベータの利用者によりかご呼びが登録された場合、前記かご呼びの行先階に対応する混雑状況データに基づき、前記行先階が混雑しているか否かを判定し、
前記行先階が混雑している場合、前記行先階が混雑している旨と、前記行先階に行くための方法として前記行先階に対応する行先階ボタンを再度押下する旨とを、前記利用者に通知し、
前記かご呼びが登録されてから一定時間以内に、前記利用者により前記行先階に対応するかご呼びが再度登録された場合、前記エレベータを前記行先階に移動させ、
前記行先階が混雑している場合、前記行先階が混雑している旨と、前記行先階に行くための方法として前記行先階に対応する行先階ボタンを含む複数の行先階ボタンを押下する旨とを、前記利用者に通知することを特徴とする、
エレベータ制御装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、エレベータ制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
エレベータの動作を制御するエレベータ制御装置には、所定の階床を不停止階に設定し、エレベータ内に設けられたカードリーダーにICカードがかざされた場合のみエレベータを不停止階に移動させ、それ以外の場合はエレベータを不停止階に移動させない制御(不停止階制御)を行うものがある。しかしながら、このような不停止階制御は、ICカードとカードリーダーが必要であり、導入コストがかかるという問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開平03-238273号公報
【文献】特開平03-279173号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする課題は、安価な導入コストで不停止階制御を実現することが可能なエレベータ制御装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
一実施形態に係るエレベータ制御装置は、エレベータが設置された建物の各階床の営業時間を示す営業時間データに基づいて、営業時間外の階床に前記エレベータを移動させない制御を行う。前記エレベータ制御装置は、前記エレベータの利用者によりかご呼びが登録された場合、前記かご呼びの行先階に対応する営業時間データに基づき、前記行先階が営業時間外であるか否かを判定する。前記エレベータ制御装置は、前記行先階が営業時間外である場合、前記行先階が営業時間外である旨と、前記行先階に行くための方法として前記行先階に対応する行先階ボタンを再度押下する旨とを、前記利用者に通知する。前記エレベータ制御装置は、前記かご呼びが登録されてから一定時間以内に、前記利用者により前記行先階に対応するかご呼びが再度登録された場合、前記エレベータを前記行先階に移動させる。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】
図1は、第1実施形態に係るエレベータシステムの概略構成例を示す図である。
【
図2】
図2は、同実施形態に係る営業時間データを説明するための図である。
【
図3】
図3は、同実施形態に係るエレベータ制御装置の動作の一例を示すフローチャートである。
【
図4】
図4は、同実施形態に係るエレベータ制御装置の動作の一例を説明するための図である。
【
図5】
図5は、第1実施形態の変形例に係るエレベータシステムの概略構成例を示す図である。
【
図6】
図6は、第2実施形態に係るエレベータシステムの概略構成例を示す図である。
【
図7】
図7は、同実施形態に係る混雑状況データを説明するための図である。
【
図8】
図8は、同実施形態に係るエレベータ制御装置の動作の一例を示すフローチャートである。
【
図9】
図9は、同実施形態に係るエレベータ制御装置の動作の一例を説明するための図である。
【
図10】
図10は、第2実施形態の変形例に係るエレベータシステムの概略構成例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、図面を参照して実施形態を説明する。
なお、開示はあくまで一例にすぎず、以下の実施形態に記載した内容により発明が限定されるものではない。当業者が容易に想到し得る変形は、当然に開示の範囲に含まれる。説明をより明確にするため、図面において、各部分のサイズ、形状等を実際の実施態様に対して変更して模式的に表す場合もある。複数の図面において、対応する要素には同じ参照数字を付して、詳細な説明を省略する場合もある。
【0008】
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態に係るエレベータシステムの概略構成例を示す図である。
図1に示すように、エレベータシステムは、乗りかご10と、エレベータ制御装置20(制御盤)と、建物管理システム30とにより構成される。
【0009】
乗りかご10は、利用者により登録される乗場呼びまたはかご呼びに応じて各階床を移動(昇降)する。乗場呼びとは、各階の乗場で登録される呼びの信号であり、登録階と行先方向の情報を含む。かご呼びとは、かご室内で登録される呼びの信号であり、行先階の情報を含む。
【0010】
乗りかご10内にはかご操作盤11が設けられており、かご操作盤11には建物の各階床に対応した行先階ボタン12を含む各種操作ボタンが配設されている。一般的に、かご呼びの登録は、この行先階ボタン12が利用者により押下されることで行われる。また、かご操作盤11には、表示部13と音声アナウンス部14とが設けられている。表示部13は、例えば液晶表示ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)であり、かご内インジケータとして現在位置や行先方向を表示する。音声アナウンス部14は、音声アナウンスを出力するスピーカーである。
【0011】
エレベータ制御装置20は、乗りかご10を昇降動作させるための図示せぬ巻上機の制御や、ドアの戸開閉制御、乗りかご10内の各種機器類(例えば、かご操作盤11や照明等)の制御を行う。エレベータ制御装置20は、例えばインターネットのようなネットワーク(公衆回線網)を介して、建物管理システム30と通信可能に接続されている。
【0012】
建物管理システム30は、建物に設置された各種設備や建物の状況を監視制御するシステムであり、例えば、乗りかご10が設置された建物内の監視室に設置されるコンピュータ端末により構成される。建物管理システム30は、乗りかご10が設置された建物の各階床の営業時間を示す営業時間データ31を管理し、当該営業時間データ31をエレベータ制御装置20に送信する。送信された営業時間データ31は、例えば、エレベータ制御装置20の図示せぬメモリに記憶される。
【0013】
ここで、
図2を参照して、営業時間データ31について説明する。
図2は、営業時間データ31のデータ構造の一例を説明するための図である。なお、ここでは、乗りかご10が設置された建物が3階建ての建物である場合(つまり、本実施形態に係るエレベータシステムが3階建ての建物に適用された場合)を想定する。
【0014】
営業時間データ31は、建物の各階床の営業時間を示すデータであり、
図2に示すように、階床名と、営業時間とを対応づけて含むデータである。階床名は、建物の各階床の名称を示す。営業時間は、対応づけられた階床名により示される階床の営業時間を示す。
図2に示す例では、営業時間データ31として、営業時間データ31a~31cを示している。
【0015】
営業時間データ31aは、階床名「1階」と、営業時間「24時間営業」とを対応づけて含む。このような営業時間データによれば、建物の1階の営業時間が24時間営業であることが示される。
【0016】
営業時間データ31bは、階床名「2階」と、営業時間「10:00-20:00」とを対応づけて含む。このような営業時間データによれば、建物の2階の営業時間が10時から20時までであることが示される。
【0017】
営業時間データ31cは、階床名「3階」と、営業時間「11:00-22:00」とを対応づけて含む。このような営業時間データによれば、建物の3階の営業時間が11時から22時までであることが示される。
【0018】
基本的に、エレベータ制御装置20は、
図2に示す営業時間データ31に基づき、営業時間外の階床を不停止階として扱い、当該不停止階では、利用者が乗降できないように乗りかご10の動作を制御(不停止階制御)する。つまり、エレベータ制御装置20は、営業時間外の階床に乗りかご10を移動させない(停止させない)制御を行う。
【0019】
しかしながら、利用者によっては、所望の事情により(例えば、忘れ物を取りに行く、開店準備を行う等)、営業時間外の階床に行きたい場合がある。このような場合に対応するための技術として、利用者がICカードを乗りかご内に設けられたカードリーダーにかざすことで、乗りかごを例外的に不停止階に移動させる技術があるが、このような技術は、ICカードとカードリーダーが必要であり、導入コストがかかるという問題がある。以下では、このような問題を解消することが可能なエレベータ制御装置20の動作について説明する。
【0020】
図3は、本実施形態に係るエレベータ制御装置20の動作の一例を示すフローチャートである。
【0021】
まず、エレベータ制御装置20は、利用者により登録されたかご呼びの入力を受けると、当該かご呼びの行先階に対応した営業時間データ31を参照し、当該営業時間データ31により示される営業時間と、現在時刻とを比較して、当該かご呼びの行先階が営業時間外であるか否かを判定する(換言すると、当該かご呼びの行先階が不停止階に設定されているか否かを判定する)(ステップS1)。なお、上記した現在時刻は、例えば、エレベータ制御装置20の図示せぬクロックから取得される。
【0022】
ステップS1の処理の結果、登録されたかご呼びの行先階が営業時間内であると判定された場合(換言すると、当該かご呼びの行先階が不停止階に設定されていないと判定された場合)(ステップS1のNo)、エレベータ制御装置20は、当該かご呼びに乗りかご10を応答させ、乗りかご10を営業時間内の行先階に移動させる(ステップS2)。このとき、エレベータ制御装置20は、かご操作盤11の行先階ボタン12のうち、登録されたかご呼びの行先階に対応する行先階ボタン12を点灯させる制御を行った上で(つまり、当該かご呼びに対応する行先階ボタン12を消灯状態から点灯状態に切り替えた上で)、乗りかご10を営業時間内の行先階に移動させ、ここでの動作を終了させる。
【0023】
一方、ステップS1の処理の結果、登録されたかご呼びの行先階が営業時間外であると判定された場合(換言すると、当該かご呼びの行先階が不停止階に設定されていると判定された場合)(ステップS1のYes)、エレベータ制御装置20は、当該かご呼びの行先階が営業時間外である旨と、当該行先階に行くための方法とを、利用者に通知するための制御を行う(ステップS3)。具体的には、エレベータ制御装置20は、登録されたかご呼びの行先階が営業時間外である旨と、当該行先階に行くための方法とを通知するためのメッセージを表示部13に表示すると共に、当該メッセージに対応する音声アナウンスを音声アナウンス部14から出力して、当該行先階が営業時間外である旨と、当該行先階に行くための方法とを利用者に通知する。また、このとき、エレベータ制御装置20は、登録されたかご呼びの行先階に対応する行先階ボタン12を点滅させる制御を行うと共に(つまり、当該かご呼びに対応する行先階ボタン12を消灯状態から点滅状態に切り替え)、乗りかご10の戸開時間を延長する制御を行う。
【0024】
ステップS1の処理において登録されたかご呼びが一定時間以内(例えば、行先階ボタン12が点滅している間)に再度登録された場合(ステップS4のYes)、エレベータ制御装置20は、当該かご呼びに乗りかご10を応答させ、乗りかご10を営業時間外の行先階(つまり、不停止階)に移動させる(ステップS5)。このとき、エレベータ制御装置20は、かご操作盤11の行先階ボタン12のうち、登録されたかご呼びの行先階に対応する行先階ボタン12を点灯させる制御を行った上で(つまり、当該かご呼びに対応する行先階ボタン12を点滅状態から点灯状態に切り替えた上で)、乗りかご10を営業時間外の行先階に移動させ、ここでの動作を終了させる。
【0025】
一方、ステップS1の処理において登録されたかご呼びが一定時間以内に再度登録されなかった場合(ステップS4のNo)、エレベータ制御装置20は、当該かご呼びの行先階に対応する行先階ボタン12を消灯し(つまり、当該かご呼びに対応する行先階ボタン12を点滅状態から消灯状態に切り替え)、ここでの動作を終了させる。
【0026】
ここで、具体的な状況を想定して、本実施形態に係るエレベータ制御装置20の動作について説明する。
図4は、本実施形態に係るエレベータ制御装置20の動作を説明するための図である。
図4では、3階建ての建物に設置された乗りかご10において、利用者が21時に2階の行先階ボタン12を押下した場合を想定する。なお、ここでは、エレベータ制御装置20の図示せぬメモリには、建物管理システム30から送信された営業時間データであって、
図2に示した営業時間データ31a~31cが記憶されているものとする。
【0027】
この場合、エレベータ制御装置20は、利用者により登録されたかご呼びの行先階である2階に対応する営業時間データ31bを参照して、当該かご呼びの行先階(つまり、2階)が営業時間外であるか否かを判定する。ここでは、現在時刻が21時の場合を想定しており、当該現在時刻は、営業時間データ31bにより示される営業時間外の時刻のため、エレベータ制御装置20は、登録されたかご呼びの行先階(2階)は営業時間外であると判定する。このため、エレベータ制御装置20は、登録されたかご呼びの行先階が営業時間外である旨と、当該行先階に行くための方法とを通知するためのメッセージとして、「この階は営業時間外です。もう一度ボタンを押すことでこの階に行けます。」というメッセージを表示部13に表示すると共に、当該メッセージに対応する音声アナウンスを音声アナウンス部14から出力する。また、エレベータ制御装置20は、登録されたかご呼びの行先階に対応する行先階ボタン12として、2階の行先階ボタン12を点滅させる制御を行う。
【0028】
2階の行先階ボタン12の点滅中に、利用者が当該2階の行先階ボタン12を再度押下した場合、
図4に示すように、エレベータ制御装置20は、当該2階の行先階ボタン12を点滅状態から点灯状態に切り替え、乗りかご10を2階に移動させる。
【0029】
これによれば、エレベータ制御装置20は、本来であれば不停止階である2階に乗りかご10を移動させることが可能であり、所望の事情(例えば、忘れ物を取りに行く、開店準備を行う等)により営業時間外の階床に行きたいという利用者の要望を満足させることが可能である。
【0030】
また、本実施形態に係るエレベータ制御装置20は、基本的に、営業時間外の階床に乗りかご10を移動させない不停止階制御を行い、かつ、利用者により登録されたかご呼びの行先階が営業時間外である場合にはこの旨を当該利用者に通知するため、営業時間外の階床に行きたい利用者以外の利用者が、営業時間外の階床に誤って行ってしまうことを抑制することが可能である。
【0031】
さらに、本実施形態に係るエレベータ制御装置20によれば、不停止階に乗りかご10を停止させるために、ICカードやカードリーダーを導入する必要がないため、導入コストをかけずに、上記した利用者の要望を満足させることが可能である。
【0032】
以上説明した第1実施形態に係るエレベータシステムは、営業時間外の階床に乗りかご10を移動させない制御を行うエレベータ制御装置20を備えている。このエレベータ制御装置20は、(1)利用者により登録されたかご呼びの行先階に対応する営業時間データ31に基づき、当該行先階が営業時間外であるか否かを判定する機能と、(2)当該行先階が営業時間外である場合、当該行先階が営業時間外である旨と、当該行先階に行くための方法として当該行先階に対応する行先階ボタン12を再度押す旨とを、当該利用者に通知する機能と、(3)当該かご呼びが登録されてから一定時間以内に、当該行先階に対応するかご呼びが再度登録された場合、乗りかご10を当該行先階に例外的に移動させる機能と、を含む。これによれば、かご操作盤11を用いた特定の操作が利用者により行われた場合に、本来であれば移動することのできない営業時間外の階床に、乗りかご10を移動させることができる。
【0033】
また、本実施形態に係るエレベータ制御装置20は、利用者により登録されたかご呼びの行先階が営業時間外である場合、乗りかご10のドアの戸開時間を延長する機能を含むため、当該利用者に対して、当該乗りかご10に乗車するか否かを考える時間を提供することが可能である。
【0034】
なお、本実施形態においては、エレベータ制御装置20は、利用者により登録されたかご呼びの行先階が営業時間外である場合に、上記したメッセージを通知するとしたが、これに限定されず、例えば、利用者により登録されたかご呼びの行先階の営業が間もなく終了する場合(例えば、営業終了時間の10分前等)には、「この階の営業は間もなく終了し、エレベータが利用できなくなります。」というメッセージを、利用者にさらに通知してもよい。これによれば、利用者が営業終了時間の直前に行先階に行き、当該行先階にいる間に営業終了時間を迎え、当該行先階から戻ることができずに、当該行先階に閉じ込められてしまうことを抑制することが可能である。
【0035】
また、本実施形態においては、エレベータ制御装置20が、利用者により登録されたかご呼びに応じて動作する場合について説明したが、例えば、乗りかご10が設置された建物の全ての階床が営業時間外の場合、エレベータ制御装置20は、利用者により登録された乗場呼びに応じて同様に動作しても構わない。つまり、この場合、エレベータ制御装置20は、全ての階床が営業時間外である旨と、乗りかご10を利用するための方法とを通知するためのメッセージとして、「全ての階が営業時間外です。もう一度ボタンを押すことでエレベータを利用できます。」というメッセージを、乗場に設置された表示部や音声アナウンス部を用いて利用者に通知し、一定時間以内に再度乗場ボタンが押下された場合のみ、乗りかご10を乗場呼びに応答させてもよい。
【0036】
本実施形態においては、営業時間外の行先階に行く方法として、当該行先階に対応する行先階ボタン12を再度押下することを示したが、これに限定されず、例えば、当該行先階に対応する行先階ボタン12を長押しすること、当該行先階に対応する行先階ボタン12を含む複数の行先階ボタン12を押下すること、等であっても構わない。但し、営業時間外の行先階に行く方法は、利用者にとって分かり易く、簡単な操作であることが望ましい。
【0037】
(変形例)
図5は、第1実施形態の変形例に係るエレベータシステムの概略構成例を示す図である。本変形例に係るエレベータシステムは、
図5に示すように、建物管理システム30が省略され、エレベータ制御装置20の図示せぬメモリに営業時間データ31が予め格納されている点で、第1実施形態に係るエレベータシステムと相違している。なお、本変形例においては、営業時間データ31は、例えば保守員等により、エレベータ制御装置20の図示せぬメモリに予め格納されるものとする。
【0038】
第1実施形態に係るエレベータシステムのように、建物管理システム30が営業時間データ31を管理している場合、建物の各階床の営業時間が変更されたとしても、当該建物管理システム30は当該営業時間データ31をフレキシブルに変更(更新)し、これをエレベータ制御装置20に送信することができるため、エレベータ制御装置20は、常に最新の営業時間データ31を用いて、上記した
図3に示す一連の動作を行うことが可能である。しかしながら、建物の各階床の営業時間が固定されており、営業時間データ31をフレキシブルに変更する必要がない場合、建物管理システム30は不要であり、本変形例に係るエレベータシステムのような構成であっても、上記した
図3に示す一連の動作を行うことが可能である。この場合、エレベータ制御装置20に、建物管理システム30と通信するための通信機能を搭載する必要がないため、エレベータ制御装置20にかかるコストを抑制することが可能である。
【0039】
(第2実施形態)
次に、第2実施形態について説明する。第2実施形態に係るエレベータシステムは、
図6に示すように、建物管理システム30が、乗りかご10が設置された建物の各階床の混雑状況を示す混雑状況データ32を管理している点で、第1実施形態に係るエレベータシステムと相違している。以下では、第1実施形態に係るエレベータシステムと同様な構成についての説明を省略し、主に、第1実施形態と異なる構成について説明する。
【0040】
エレベータ制御装置20は、利用者によるかご呼びの登録に応じて、当該かご呼びの行先階に対応する混雑状況データ32を建物管理システム30から取得する。エレベータ制御装置20は、建物管理システム30から取得された混雑状況データ32に基づき乗りかご10の動作を制御し、基本的に、混雑している階床には乗りかご10を移動させない(停止させない)制御を行う。つまり、本実施形態に係るエレベータ制御装置20は、混雑している階床(混雑階)を不停止階として扱い、上記した不停止階制御を行う。
【0041】
建物管理システム30は、上記したように、乗りかご10が設置された建物の各階床の混雑状況を示す混雑状況データ32を管理し、エレベータ制御装置20からの要求に応じて、当該混雑状況データ32をエレベータ制御装置20に送信する。なお、本実施形態に係る建物管理システム30は、任意の方法により、時々刻々と変化する建物の各階床の混雑状況を計測して、上記した混雑状況データ32を管理しているものとする。
【0042】
ここで、
図7を参照して、混雑状況データ32について説明する。
図7は、混雑状況データ32のデータ構造の一例を説明するための図である。なお、ここでは、乗りかご10が設置された建物が3階建ての建物である場合(つまり、本実施形態に係るエレベータシステムが3階建ての建物に適用された場合)を想定する。
【0043】
混雑状況データ32は、建物の各階床の混雑状況を示すデータであり、
図7に示すように、階床名と、混雑状況とを対応づけて含むデータである。階床名は、建物の各階床の名称を示す。混雑状況は、対応づけられた階床名により示される階床の混雑状況を示す。
図7に示す例では、混雑状況データ32として、混雑状況データ32a~32cを示している。
【0044】
混雑状況データ32aは、階床名「1階」と、混雑状況「空きあり」とを対応づけて含む。このような混雑状況データによれば、建物の1階は混雑していないことが示される。
【0045】
混雑状況データ32bは、階床名「2階」と、混雑状況「空きなし(混雑)」とを対応づけて含む。このような混雑状況データによれば、建物の2階は混雑していることが示される。
【0046】
混雑状況データ32cは、階床名「3階」と、混雑状況「空きあり」とを対応づけて含む。このような混雑状況データによれば、建物の3階は混雑していないことが示される。
【0047】
次に、
図8のフローチャートを参照して、本実施形態に係るエレベータ制御装置20の動作の一例について説明する。
【0048】
まず、エレベータ制御装置20は、利用者により登録されたかご呼びの入力を受けると、当該かご呼びの行先階に対応した混雑状況データ32を、建物管理システム30から取得する(ステップS11)。そして、エレベータ制御装置20は、ステップS11の処理により取得した混雑状況データ32を参照して、登録されたかご呼びの行先階が混雑しているか否かを判定する(ステップS12)。
【0049】
ステップS12の処理の結果、登録されたかご呼びの行先階が混雑していないと判定された場合(ステップS12のNo)、エレベータ制御装置20は、当該かご呼びに乗りかご10を応答させ、乗りかご10を当該行先階(非混雑階)に移動させる(ステップS13)。このとき、エレベータ制御装置20は、かご操作盤11の行先階ボタン12のうち、登録されたかご呼びの行先階に対応する行先階ボタン12を点灯させる制御を行った上で(つまり、当該かご呼びに対応する行先階ボタン12を消灯状態から点灯状態に切り替えた上で)、乗りかご10を行先階に移動させ、ここでの動作を終了させる。
【0050】
一方、ステップS12の処理の結果、登録されたかご呼びの行先階が混雑していると判定された場合(ステップS12のYes)、エレベータ制御装置20は、当該かご呼びの行先階が混雑している旨と、当該行先階に行くための方法とを、利用者に通知するための制御を行う(ステップS14)。具体的には、エレベータ制御装置20は、登録されたかご呼びの行先階が混雑している旨と、当該行先階に行くための方法とを通知するためのメッセージを表示部13に表示すると共に、当該メッセージに対応する音声アナウンスを音声アナウンス部14から出力して、当該行先階が混雑している旨と、当該行先階に行くための方法とを利用者に通知する。また、このとき、エレベータ制御装置20は、登録されたかご呼びの行先階に対応する行先階ボタン12を点滅させる制御を行うと共に(つまり、当該かご呼びに対応する行先階ボタン12を消灯状態から点滅状態に切り替え)、乗りかご10の戸開時間を延長する制御を行う。
【0051】
ステップS11の処理において登録されたかご呼びが一定時間以内(例えば、行先階ボタン12が点滅している間)に再度登録された場合(ステップS15のYes)、エレベータ制御装置20は、当該かご呼びに乗りかご10を応答させ、乗りかご10を当該行先階(つまり、不停止階)に移動させる(ステップS16)。このとき、エレベータ制御装置20は、かご操作盤11の行先階ボタン12のうち、登録されたかご呼びの行先階に対応する行先階ボタン12を点灯させる制御も行った上で(つまり、当該かご呼びに対応する行先階ボタン12を点滅状態から点灯状態に切り替えた上で)、乗りかご10を混雑階に移動させ、ここでの動作を終了させる。
【0052】
一方、ステップS11の処理において登録されたかご呼びが一定時間以内に再度登録されなかった場合(ステップS15のNo)、エレベータ制御装置20は、当該かご呼びの行先階に対応する行先階ボタン12を消灯し(つまり、当該かご呼びに対応する行先階ボタン12を点滅状態から消灯状態に切り替え)、ここでの動作を終了させる。
【0053】
ここで、具体的な状況を想定して、本実施形態に係るエレベータ制御装置20の動作について説明する。
図9は、本実施形態に係るエレベータ制御装置20の動作を説明するための図である。
図9では、3階建ての建物に設置された乗りかご10において、利用者が2階の行先階ボタン12を押下した場合を想定する。なお、ここでは、建物管理システム30が、各階床の混雑状況を示す混雑状況データとして、
図7に示した混雑状況データ32a~32cを管理しているものとする。
【0054】
この場合、エレベータ制御装置20は、利用者により登録されたかご呼びの行先階である2階に対応する混雑状況データ32bを建物管理システム30から取得し、当該かご呼びの行先階(つまり、2階)が混雑しているか否かを判定する。ここでは、混雑状況データ32bにより、2階が混雑していることが確認されるため、エレベータ制御装置20は、登録されたかご呼びの行先階が混雑している旨と、当該行先階に行くための方法とを通知するためのメッセージとして、「この階は混雑しています。もう一度ボタンを押すことでこの階に行けます。」というメッセージを表示部13に表示すると共に、当該メッセージに対応する音声アナウンスを音声アナウンス部14から出力する。また、エレベータ制御装置20は、登録されたかご呼びの行先階に対応する行先階ボタン12として、2階の行先階ボタン12を点滅させる制御を行う。
【0055】
2階の行先階ボタン12の点滅中に、利用者が当該2階の行先階ボタン12を再度押下した場合、
図9に示すように、エレベータ制御装置20は、当該2階の行先階ボタン12を点滅状態から点灯状態に切り替え、乗りかご10を2階に移動させる。
【0056】
これによれば、エレベータ制御装置20は、本来であれば不停止階である2階に乗りかご10を移動させることが可能であり、行先階が混雑していたとしても当該行先階に行きたいという利用者の要望を満足させることが可能である。
【0057】
また、本実施形態に係るエレベータ制御装置20は、基本的に、混雑階に乗りかご10を移動させない不停止階制御を行い、かつ、利用者により登録されたかご呼びの行先階が混雑している場合にはこの旨を当該利用者に通知するため、行先階が混雑していることを知らずに、当該行先階に行ってしまい、混雑しているから帰るといった利用者の無駄足を抑制することが可能である。また、上記したように、利用者の無駄足を抑制することが可能なため、結果的に、乗りかご10の運転効率も向上させることが可能である。
【0058】
さらに、本実施形態に係るエレベータ制御装置20によれば、不停止階に乗りかご10を停止させるために、ICカードやカードリーダーを導入する必要がないため、導入コストをかけずに、上記した利用者の要望を満足させることが可能である。
【0059】
以上説明した第2実施形態に係るエレベータシステムは、混雑している階床に乗りかご10を移動させない制御を行うエレベータ制御装置20を備えている。このエレベータ制御装置20は、(1)利用者により登録されたかご呼びの行先階に対応する混雑状況データ32に基づき、当該行先階が混雑しているか否かを判定する機能と、(2)当該行先階が混雑している場合、当該行先階が混雑している旨と、当該行先階に行くための方法として当該行先階に対応する行先階ボタン12を再度押下する旨とを、当該利用者に通知する機能と、(3)当該かご呼びが登録されてから一定時間以内に、当該行先階に対応するかご呼びが再度登録された場合、乗りかご10を当該行先階に例外的に移動させる機能と、を含む。これによれば、かご操作盤11を用いた特定の操作が利用者により行われた場合に、本来であれば移動することのできない混雑階に、乗りかご10を移動させることができる。
【0060】
また、本実施形態に係るエレベータ制御装置20は、利用者により登録されたかご呼びの行先階が混雑している場合、乗りかご10のドアの戸開時間を延長する機能を含むため、当該利用者に対して、当該乗りかご10に乗車するか否かを考える時間を提供することが可能である。
【0061】
本実施形態においては、混雑階に行く方法として、当該混雑階に対応する行先階ボタン12を再度押下することを示したが、これに限定されず、例えば、当該混雑階に対応する行先階ボタン12を長押しすること、当該混雑階に対応する行先階ボタン12を含む複数の行先階ボタン12を押下すること、等であっても構わない。但し、混雑階に行く方法は、利用者にとって分かり易く、簡単な操作であることが望ましい。
【0062】
(変形例)
図10は、第2実施形態の変形例に係るエレベータシステムの概略構成例を示す図である。本変形例に係るエレベータシステムは、
図10に示すように、建物管理システム30が省略され、エレベータ制御装置20の図示せぬメモリに混雑状況データ32が予め格納されている点で、第2実施形態に係るエレベータシステムと相違している。なお、本変形例においては、混雑状況データ32は、建物の各階床の混雑状況の傾向を示すデータであり、例えば保守員等により、エレベータ制御装置20の図示せぬメモリに予め格納されるものとする。
【0063】
第2実施形態に係るエレベータシステムのように、建物管理システム30が混雑状況データ32を管理している場合、時々刻々と変化する混雑状況を計測し、これをエレベータ制御装置20に送信することができるため、エレベータ制御装置20は、リアルタイムの混雑状況を示す混雑状況データ32を用いて、上記した
図8に示す一連の動作を行うことが可能である。しかしながら、建物の各階床の混雑状況が傾向化され(例えば、ある時間帯のみ混雑し、それ以外の時間は混雑しない等)、リアルタイムの混雑状況でなくても上記した不停止階制御を十分に行うことが可能な場合、建物管理システム30は不要であり、本変形例に係るエレベータシステムのような構成であっても、上記した
図8に示す一連の動作を行うことが可能である。この場合、エレベータ制御装置20に、建物管理システム30と通信するための通信機能を搭載する必要がないため、エレベータ制御装置20にかかるコストを抑制することが可能である。
【0064】
なお、上記した第1実施形態に係る動作と、上記した第2実施形態に係る動作とは、組み合わせて実行されても構わない。つまり、エレベータ制御装置20は、営業時間外の階床と、混雑階とをそれぞれ不停止階に設定し、利用者により登録されたかご呼びの行先階が営業時間外の階床の場合、上記した第1実施形態に係る動作を実行し、利用者により登録されたかご呼びの行先階が混雑階の場合、上記した第2実施形態に係る動作を実行するとしても構わない。
【0065】
以上説明した少なくとも1つの実施形態によれば、安価な導入コストで不停止階制御を実現することが可能なエレベータ制御装置20を提供することが可能である。
【0066】
なお、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0067】
10…乗りかご、11…かご操作盤、12…行先階ボタン、13…表示部、14…音声アナウンス部、20…エレベータ制御装置、30…建物管理システム、31…営業時間データ、32…混雑状況データ。
【要約】
【課題】安価な導入コストで不停止階制御を実現すること。
【解決手段】一実施形態に係るエレベータ制御装置は、エレベータが設置された建物の各階床の営業時間を示す営業時間データに基づいて、営業時間外の階床にエレベータを移動させない制御を行う。エレベータ制御装置は、エレベータの利用者によりかご呼びが登録された場合、かご呼びの行先階に対応する営業時間データに基づき、行先階が営業時間外であるか否かを判定し、行先階が営業時間外である場合、行先階が営業時間外である旨と、行先階に行くための方法として行先階に対応する行先階ボタンを再度押下する旨とを、利用者に通知し、かご呼びが登録されてから一定時間以内に、利用者により行先階に対応するかご呼びが再度登録された場合、エレベータを行先階に移動させる。
【選択図】
図3