(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-09
(45)【発行日】2024-02-20
(54)【発明の名称】調整可能なネックサポート装置
(51)【国際特許分類】
A61F 5/02 20060101AFI20240213BHJP
A61F 5/01 20060101ALI20240213BHJP
A61F 5/055 20060101ALI20240213BHJP
【FI】
A61F5/02 G
A61F5/01 G
A61F5/055
(21)【出願番号】P 2023549952
(86)(22)【出願日】2022-04-15
(86)【国際出願番号】 CN2022086986
(87)【国際公開番号】W WO2023123743
(87)【国際公開日】2023-07-06
【審査請求日】2023-08-17
(31)【優先権主張番号】202111666094.2
(32)【優先日】2021-12-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】517166309
【氏名又は名称】広州紐得賽生物科技有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110002262
【氏名又は名称】TRY国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】章 少偉
(72)【発明者】
【氏名】鄒 斯楽
(72)【発明者】
【氏名】沈 偉杰
(72)【発明者】
【氏名】林 杰鴻
(72)【発明者】
【氏名】欧 玉輝
【審査官】松江 雅人
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2013/0281900(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第103690294(CN,A)
【文献】中国実用新案第206304012(CN,U)
【文献】米国特許出願公開第2014/0107551(US,A1)
【文献】特開2012-20101(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61F 5/01,5/02,5/055
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネックサポート前部支持具と、左側板と、右側板と、下顎サポート板と、高さ調整ノブと、を備える調整可能なネックサポート装置であって、
前記左側板と前記右側板は、前記ネックサポート前部支持具の左端と右端にそれぞれ移動可能に接続され、前記下顎サポート板は、前記左側板と前記右側板との間に接続され、前記高さ調整ノブは、前記ネックサポート前部支持具に取り付けられ、前記高さ調整ノブは、操作蓋と、前記操作蓋に接続された巻取りポストと、を含み、前記巻取りポストは、前記ネックサポート前部支持具内に取り付けられ、前記操作蓋は、前記ネックサポート前部支持具を露出させ、
前記ネックサポート前部支持具内には、第1スライダ及び第2スライダがスライド可能に取り付けられ、前記第1スライダには第1接続ヘッドが設けられ、前記第2スライダには第2接続ヘッドが設けられ、前記第1接続ヘッドは、前記ネックサポート前部支持具の左端と前記左側板とをスライド可能に接続し、前記第2接続ヘッドは、前記ネックサポート前部支持具の右端と前記右側板とをスライド可能に接続し、前記巻取りポストには第1ケーブルと第2ケーブルが巻回され、前記第1ケーブルの両端はいずれも前記第1スライダに固定され、前記第2ケーブルの両端はいずれも前記第2スライダに固定されることを特徴とする調整可能なネックサポート装置。
【請求項2】
前記巻取りポストには、リミットブロックと延在部が設けられ、前記リミットブロックは前記ネックサポート前部支持具とフィッティングされ、前記操作蓋は前記リミットブロックに接続され、前記延在部の両側には第1巻線溝と第2巻線溝がそれぞれ形成され、前記巻取りポストには第1通し穴と第2通し穴が設けられ、前記第1通し穴は前記第1巻線溝内に位置し、前記第1ケーブルは前記第1通し穴に挿設され、前記第1ケーブルは前記第1巻線溝内に巻かれ、前記第2通し穴は前記第2巻線溝内に位置し、前記第2ケーブルは前記第2通し穴に挿設され、前記第2ケーブルは前記第2巻線溝内に巻かれることを特徴とする請求項1に記載の調整可能なネックサポート装置。
【請求項3】
前記リミットブロックには、2つの取付溝と2つの弾性溝が設けられ、2つの前記取付溝は対向して配置され、2つの前記弾性溝は対向して配置され、各前記弾性溝は、各前記取付溝に隣接して配置され、前記操作蓋の底部には接続部が突設され、前記接続部には4本のリミットポストが設けられ、そのうち、2本の前記リミットポストは2つの前記取付溝内にそれぞれ位置し、他の2本の前記リミットポストは2つの前記弾性溝内にそれぞれ位置することを特徴とする請求項2に記載の調整可能なネックサポート装置。
【請求項4】
各前記弾性溝の溝口にはいずれも突出歯が設けられ、前記ネックサポート前部支持具には前記突出歯とフィッティングする内歯溝が設けられることを特徴とする請求項3に記載の調整可能なネックサポート装置。
【請求項5】
前記ネックサポート前部支持具には第1滑り溝と第2滑り溝が設けられ、前記巻取りポストは、第1滑り溝と第2滑り溝との間に位置し、前記第1スライダは前記第1滑り溝内にスライド可能に取り付けられ、前記第2スライダは前記第2滑り溝内にスライド可能に取り付けられることを特徴とする請求項1に記載の調整可能なネックサポート装置。
【請求項6】
前記第1スライダには2つの第1接続ポストが設けられ、一方の前記第1接続ポストは前記第1スライダの尾部に位置し、他方の前記第1接続ポストは前記第1スライダの中央に位置し、前記第1ケーブルの両端は2つの前記第1接続ポストにそれぞれ固定されていることを特徴とする請求項1に記載の調整可能なネックサポート装置。
【請求項7】
前記第2スライダには2つの第2接続ポストが設けられ、一方の前記第2接続ポストは前記第2スライダの尾部に位置し、他方の前記第2接続ポストは前記第2スライダの中央に位置し、前記第2ケーブルの両端は2つの前記第2接続ポストにそれぞれ固定されていることを特徴とする請求項1に記載の調整可能なネックサポート装置。
【請求項8】
前記第1巻線溝には第1リミット溝が設けられ、前記第1ケーブルには第1リミットつなぎが取り付けられ、前記第1リミットつなぎは前記第1リミット溝内に収容され、前記第2巻線溝には第2リミット溝が設けられ、前記第2ケーブルには第2リミットつなぎが取り付けられ、前記第2リミットつなぎは前記第2リミット溝内に収容されることを特徴とする請求項2に記載の調整可能なネックサポート装置。
【請求項9】
前記ネックサポート前部支持具は、ボトムシェルと、前記ボトムシェルに接続されるアウターカバーと、を含み、前記接続部には取付穴が設けられ、前記取付穴内にはナットが取り付けられ、前記巻取りポストは前記ボトムシェルに取り付けられ、前記巻取りポスト内にはボルトが挿設され、前記ボルトの一端は前記ボトムシェルに当接され、他端は前記ナットに接続され、前記操作蓋は前記アウターカバーに当接されることを特徴とする請求項3に記載の調整可能なネックサポート装置。
【請求項10】
前記左側板の一端は前記ボトムシェルの左端に回転可能に接続され、他端には左滑り溝が設けられ、前記右側板の一端は前記ボトムシェルの右端に回転可能に接続され、他端には右滑り溝が設けられ、前記ボトムシェルの左端には第3滑り溝が設けられ、右端には第4滑り溝が設けられ、前記第1接続ヘッドは前記第3滑り溝と前記左滑り溝に挿設され、前記第1接続ヘッドの一方の側は前記ボトムシェルの左端に当接され、他方の側は左側板に当接され、前記第2接続ヘッドは前記第4滑り溝と前記右滑り溝に挿設され、前記第2接続ヘッドの一方の側は前記ボトムシェルの右端に当接され、他方の側は前記右側板に当接されることを特徴とする請求項9に記載の調整可能なネックサポート装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医療リハビリテーション補助具の技術分野に関し、特に、調整可能なネックサポート装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ネックサポート装置は、頸椎を外部からサポートして安定させるために、頸椎疾患の治療やリハビリテーションに一般的に使用される補助具の1つであり、通常、患者の頸部を固定して、活動の制限や、頭部のサポート、局所的な圧力の軽減、筋肉の弛緩、痛みの軽減、術後のリハビリテーションに使用される。
【0003】
しかし、従来のネックサポート装置は固定構造または調整可能な構造が一般的であり、固定構造のネックサポート装置は高さ調整ができないため、頸部の長さが異なる患者には適していない。そして、従来の調整可能なネックサポート装置はラックアンドピニオン構造が一般的であり、高さを調整する際、ギヤとラックとの噛み合い摩擦力が大きいため、操作には比較的大きな外力が必要となることが多く、操作がスムーズでなく手間がかかり、長期間使用すると、ギヤとラックはいずれも一定程度摩耗され、摩耗後は滑りやくなり、ネックサポート装置の使用寿命が短くなる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、スムーズな高さ調整操作、簡単な操作、及び効果的に使用寿命を延長した調整可能なネックサポート装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明による技術案は、ネックサポート前部支持具と、左側板と、右側板と、下顎サポート板と、高さ調整ノブと、を備える調整可能なネックサポート装置であって、前記左側板と前記右側板は、前記ネックサポート前部支持具の左端と右端にそれぞれ移動可能に接続され、前記下顎サポート板は、前記左側板と前記右側板との間に接続され、前記高さ調整ノブは、前記ネックサポート前部支持具に取り付けられ、前記高さ調整ノブは、操作蓋と、前記操作蓋に接続された巻取りポストと、を含み、前記巻取りポストは、前記ネックサポート前部支持具内に取り付けられ、前記操作蓋は、前記ネックサポート前部支持具を露出させ、
前記ネックサポート前部支持具内には、第1スライダ及び第2スライダがスライド可能に取り付けられ、前記第1スライダには第1接続ヘッドが設けられ、前記第2スライダには第2接続ヘッドが設けられ、前記第1接続ヘッドは、前記ネックサポート前部支持具の左端と前記左側板とをスライド可能に接続し、前記第2接続ヘッドは、前記ネックサポート前部支持具の右端と前記右側板とをスライド可能に接続し、前記巻取りポストには第1ケーブルと第2ケーブルが巻回され、前記第1ケーブルの両端はいずれも前記第1スライダに固定され、前記第2ケーブルの両端はいずれも前記第2スライダに固定される。
【0006】
また、前記巻取りポストには、リミットブロックと延在部が設けられ、前記リミットブロックは前記ネックサポート前部支持具とフィッティングされ、前記操作蓋は前記リミットブロックに接続され、前記延在部の両側には第1巻線溝と第2巻線溝がそれぞれ形成され、前記巻取りポストには第1通し穴と第2通し穴が設けられ、前記第1通し穴は前記第1巻線溝内に位置し、前記第1ケーブルは前記第1通し穴に挿設され、前記第1ケーブルは前記第1巻線溝内に巻かれ、前記第2通し穴は前記第2巻線溝内に位置し、前記第2ケーブルは前記第2通し穴に挿設され、前記第2ケーブルは前記第2巻線溝内に巻かれる。
【0007】
また、前記リミットブロックには、2つの取付溝と2つの弾性溝が設けられ、2つの前記取付溝は対向して配置され、2つの前記弾性溝は対向して配置され、各前記弾性溝は、各前記取付溝に隣接して配置され、前記操作蓋の底部には接続部が突設され、前記接続部には4本のリミットポストが設けられ、そのうち、2本の前記リミットポストは2つの前記取付溝内にそれぞれ位置し、他の2本の前記リミットポストは2つの前記弾性溝内にそれぞれ位置する。
【0008】
また、各前記弾性溝の溝口にはいずれも突出歯が設けられ、前記ネックサポート前部支持具には前記突出歯とフィッティングする内歯溝が設けられる。
【0009】
また、前記ネックサポート前部支持具には第1滑り溝と第2滑り溝が設けられ、前記巻取りポストは、第1滑り溝と第2滑り溝との間に位置し、前記第1スライダは前記第1滑り溝内にスライド可能に取り付けられ、前記第2スライダは前記第2滑り溝内にスライド可能に取り付けられる。
【0010】
また、前記第1スライダには2つの第1接続ポストが設けられ、一方の前記第1接続ポストは前記第1スライダの尾部に位置し、他方の前記第1接続ポストは前記第1スライダの中央に位置し、前記第1ケーブルの両端は2つの前記第1接続ポストにそれぞれ固定されている。
【0011】
また、前記第2スライダには2つの第2接続ポストが設けられ、一方の前記第2接続ポストは前記第2スライダの尾部に位置し、他方の前記第2接続ポストは前記第2スライダの中央に位置し、前記第2ケーブルの両端は2つの前記第2接続ポストにそれぞれ固定されている。
【0012】
また、前記第1巻線溝には第1リミット溝が設けられ、前記第1ケーブルには第1リミットつなぎが取り付けられ、前記第1リミットつなぎは前記第1リミット溝内に収容され、前記第2巻線溝には第2リミット溝が設けられ、前記第2ケーブルには第2リミットつなぎが取り付けられ、前記第2リミットつなぎは前記第2リミット溝内に収容される。
【0013】
また、前記ネックサポート前部支持具は、ボトムシェルと、前記ボトムシェルに接続されるアウターカバーと、を含み、前記接続部には取付穴が設けられ、前記取付穴内にはナットが取り付けられ、前記巻取りポストは前記ボトムシェルに取り付けられ、前記巻取りポスト内にはボルトが挿設され、前記ボルトの一端は前記ボトムシェルに当接され、他端は前記ナットに接続され、前記操作蓋は前記アウターカバーに当接される。
【0014】
また、前記左側板の一端は前記ボトムシェルの左端に回転可能に接続され、他端には左滑り溝が設けられ、前記右側板の一端は前記ボトムシェルの右端に回転可能に接続され、他端には右滑り溝が設けられ、前記ボトムシェルの左端には第3滑り溝が設けられ、右端には第4滑り溝が設けられ、前記第1接続ヘッドは前記第3滑り溝と前記左滑り溝に挿設され、前記第1接続ヘッドの一方の側は前記ボトムシェルの左端に当接され、他方の側は左側板に当接され、前記第2接続ヘッドは前記第4滑り溝と前記右滑り溝に挿設され、前記第2接続ヘッドの一方の側は前記ボトムシェルの右端に当接され、他方の側は前記右側板に当接される。
【発明の効果】
【0015】
従来技術と比較して、本発明の調整可能なネックサポート装置は、高さ調整ノブに第1ケーブル及び第2ケーブルを配置することで、ネックサポート前部支持具内に第1スライダ及び第2スライダをスライド可能に配置し、第1ケーブルは第1スライダに接続され、第1スライダは左側板に接続され、第2ケーブルは第2スライダに接続され、第2スライダは右側板に接続される。高さを調整するとき、操作蓋を回転させることにより、巻取りポストが回転駆動され、第1ケーブルの両端と第2ケーブルの両端が引っ張られることで、第1スライダと第2スライダはネックサポート前部支持具内でそれぞれ逆方向にスライドする。それによって、左側板と右側板を同期して押し上げるか、または左側板と右側板を同期して引き下げ、さらに左側板と右側板によって下顎サポート板が押したり引いたりして、ネックサポート装置の高さと低さの調整が実現され、ネックサポート装置が様々な頸部の長さを有する患者に適用でき、従来のラックアンドピニオン調整構造と比較して、操作のスムーズさが効果的に向上し、高さの調整がより操作しやすくなり、ネックサポート装置の使用寿命が長くなる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
添付の図面は、本発明のさらなる理解を提供するために使用され、明細書の一部を構成し、以下の特定の実施形態とともに本発明を説明するために使用されるが、本発明を限定するものとして解釈されるべきではない。
【
図1】本発明の調整可能なネックサポート装置の組立斜視図である。
【
図2】本発明の調整可能なネックサポート装置の部分分解斜視図である。
【
図3】本発明の調整可能なネックサポート装置の分解斜視図である。
【
図4】本発明の調整可能なネックサポート装置の別の分解斜視図である。
【
図7】本発明の調整可能なネックサポート装置の部分断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の特定の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、ここで説明する特定の実施形態は、本発明を説明及び解釈するためにのみ使用され、本発明を限定するためのものではないことが理解されるべきである。
【0018】
図1及び
図4に示すように、本発明の調整可能なネックサポート装置は、ネックサポート前部支持具1と、左側板2と、右側板3と、下顎サポート板4と、高さ調整ノブ5と、を備え、左側板2と右側板3はネックサポート前部支持具1の左端と右端にそれぞれ移動可能に接続され、下顎サポート板4は左側板2と右側板3との間に接続されている。高さ調整ノブ5はネックサポート前部支持具1に取り付けられ、高さ調整ノブ5は左側板2及び右側板3に機械的に接続され、高さ調整ノブ5を介して左側板2と右側板3の高さを調整することができ、それによって、下顎サポート板4の高さが調整され、ネックサポート装置が様々な頸部の長さを有する患者に適用するものとなる。
【0019】
図4~
図7に示すように、ネックサポート前部支持具1は、ボトムシェル100と、ボトムシェル100に接続されるアウターカバー101と、を含み、高さ調整ノブ5はナット6とボルト7を介してボトムシェル100とアウターカバー101に挿設して取り付けられる。高さ調整ノブ5は操作蓋501と巻取りポスト502を含み、ナット6は操作蓋501に取り付けられ、巻取りポスト502はボトムシェル100に取り付けられ、ボルト7は巻取りポスト502内に挿設され、一端がボトムシェル100に当接し、他端がナット6に接続され、操作蓋501がアウターカバー101に当接して、高さ調整ノブ5がネックサポート前部支持具1に取り付けられる。
【0020】
また、巻取りポスト502のアウターカバー101側の一端にはリミットブロック503が設けられ、他端には延在部504が設けられている。延在部504の両側には第1巻線溝505及び第2巻線溝506がそれぞれ形成され、巻取りポスト502には第1通し穴507及び第2通し穴508が設けられている。第1通し穴507は、第1ケーブル8を挿設するために第1巻線溝505内に位置し、第1ケーブル8は第1巻線溝505内に巻かれる。第2通し穴508は、第2ケーブル9を挿設するために第2巻線溝506内に位置し、第2ケーブル9は第2巻線溝506内に巻かれる。また、第1巻線溝505には第1リミット溝509がさらに設けられ、第1ケーブル8には第1リミットつなぎ(図示せず)が取り付けられ、第1リミットつなぎは第1リミット溝509内に収容され、これにより第1ケーブル8の制限位置からの離脱を効果的に回避する。第2巻線溝には第2リミット溝(図示せず)が設けられ、第2ケーブル9には第2リミットつなぎ(図示せず)が取り付けられ、第2リミットつなぎは第2リミット溝(図示せず)内に収容され、これにより第2ケーブル9の制限位置からの離脱を効果的に回避する。
【0021】
リミットブロック503には、2つの取付溝510と2つの弾性溝511が設けられ、2つの取付溝510は対向して配置され、2つの弾性溝511は対向して配置され、各弾性溝511は各取付溝510に隣接して配置される。操作蓋501の底部には接続部512が突設され、接続部512の中央位置には取付穴513が取り付けられ、ナット6は取付穴513に取り付けられる。接続部512には4本のリミットポスト514が設けられ、そのうち、2本のリミットポスト514は2つの取付溝510内にそれぞれ位置し、他の2本のリミットポスト514は2つの弾性溝511内にそれぞれ位置して、操作蓋501と巻取りポスト502との相互接続を実現する。
【0022】
さらに、各弾性溝511の溝口にはいずれも突出歯515が設けられ、アウターカバー101には突出歯515とフィッティングする内歯溝102が設けられ、リミットブロック503は内歯溝102によって制限され、巻取りポスト502が外力なしに回動するのを効果的に回避する。巻取りポスト502を回動させる必要がある場合には、弾性溝511が弾性変形可能であるため、操作蓋501に外力を加えるだけで弾性溝511が変形するとき、突出歯515は内歯溝102から弾性的に移動して離れることができ、巻取りポスト502が回動することができる。
【0023】
図2~
図4に示すように、ボトムシェル100には第1滑り溝103と第2滑り溝104が設けられ、高さ調整ノブ5は第1滑り溝103と第2滑り溝104との間に位置する。第1スライダ10は第1滑り溝103内にスライド可能に取り付けられ、第2スライダ11は第2滑り溝104内にスライド可能に取り付けられる。第1スライダ10には第1接続ヘッド105が設けられ、第2スライダ11には第2接続ヘッド110が設けられている。左側板2は、一端が回転部材12を介してボトムシェル100の左端に回転可能に接続され、他端には左滑り溝201が設けられている。右側板3は、一端が他の回転部材12を介してボトムシェル100の右端に回転可能に接続され、他端には右滑り溝301が設けられている。
【0024】
さらに、ボトムシェル100の左端には第3滑り溝106が設けられ、右端には第4滑り溝107が設けられ、第1接続ヘッド105は第3滑り溝106と左滑り溝201に挿設され、第1接続ヘッド105の一方の側はボトムシェル100の左端に当接し、他方の側は左側板2に当接し、第2接続ヘッド110は第4滑り溝107と右滑り溝301に挿設され、第2接続ヘッド110の一方の側はボトムシェル100の右端に当接し、他方の側は右側板3に当接する。これにより、左側板2及び右側板3それぞれとネックサポート前部支持具1との移動可能な接続が実現される。
【0025】
また、第1スライダ10には2つの第1接続ポスト108が設けられ、一方の第1接続ポスト108は第1スライダ10の尾部に位置し、他方の第1接続ポスト108は第1スライダ10の中央に位置する。第2スライダ11には2つの第2接続ポスト111が設けられ、一方の第2接続ポスト111は第2スライダ11の尾部に位置し、他方の第2接続ポスト111は第2スライダ11の中央に位置する。第1ケーブル8の両端は2つの第1接続ポスト108にそれぞれ固定され、第2ケーブル9の両端は2つの第2接続ポスト111にそれぞれ固定される。第1ケーブル8、第2ケーブル9、第1スライダ10及び第2スライダ11は、いずれもボトムシェル100とアウターカバー101とで囲まれて形成された空間内に収容され、第1接続ヘッド105及び第2接続ヘッド110はネックサポート前部支持具1の外部に延出している。
【0026】
本発明の調整可能なネックサポート装置の動作原理は次の通りである。
【0027】
操作蓋501を回転させることにより、巻取りポスト502が回転駆動され、第1ケーブル8の両端及び第2ケーブル9の両端が引っ張られることで、第1スライダ10と第2スライダ11は第1滑り溝103と第2滑り溝104内でそれぞれ逆方向にスライドする。
【0028】
同時に、第1接続ヘッド105は第3滑り溝106と左滑り溝201内をスライドし、第2接続ヘッド110は第4滑り溝107と右滑り溝301内をスライドすることで、左側板2と右側板3を同期して押し上げるか、または左側板2と右側板3を同期して引き下げ、さらに左側板2と右側板3によって下顎サポート板4が押したり引いたりして、ネックサポート装置の高さと低さの調整が実現され、ネックサポート装置が様々な頸部の長さを有する患者に適用される。
【0029】
従来のラックアンドピニオン調整構造と比較して、操作のスムーズさが向上し、高さの調整がより操作しやすくなり、ネックサポート装置の使用寿命が効果的に延長される。
【0030】
以上より、本発明の調整可能なネックサポート装置は、高さ調整ノブ5に第1ケーブル8及び第2ケーブル9を配置し、第1ケーブル8が第1スライダ10に接続され、第1スライダ10がボトムシェル100及び左側板2に接続され、第2ケーブル9が第2スライダ11に接続され、第2スライダ11がボトムシェル100及び右側板3に接続されることで、高さを調整するとき、操作蓋501を回転させることにより、巻取りポスト502が回転駆動され、第1ケーブル8の両端及び第2ケーブル9の両端が引っ張られることで、第1スライダ10と第2スライダ11は第1滑り溝103と第2滑り溝104内でそれぞれ逆方向にスライドする。それによって、第1接続ヘッド105が第3滑り溝106と左滑り溝201内をスライドし、第2接続ヘッド110が第4滑り溝107と右滑り溝301内をスライドして、左側板2と右側板3を同期して押し上げるか、または左側板2と右側板3を同期して引き下げ、さらに左側板2と右側板3によって下顎サポート板4が押したり引いたりして、ネックサポート装置の高さと低さの調整が実現され、ネックサポート装置が様々な頸部の長さを有する患者に適用される。従来のラックアンドピニオン調整構造と比較して、操作のスムーズさが効果的に向上し、高さの調整がより操作しやすくなり、ネックサポート装置の使用寿命が長くなる。
【0031】
本発明の思想に違反しない限り、本発明の様々な実施形態の任意の組み合わせは、いずれも本発明の開示された内容とみなされるべきであり、本発明の技術的思想の範囲内で、技術案に対する様々な単純な変形や、本発明の思想に違反しない異なる実施形態の任意の組み合わせは、本発明の保護範囲内にあるべきである。