(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-13
(45)【発行日】2024-02-21
(54)【発明の名称】画像形成装置
(51)【国際特許分類】
G03G 15/08 20060101AFI20240214BHJP
【FI】
G03G15/08 231
(21)【出願番号】P 2019066711
(22)【出願日】2019-03-29
【審査請求日】2022-02-28
(73)【特許権者】
【識別番号】000005496
【氏名又は名称】富士フイルムビジネスイノベーション株式会社
(72)【発明者】
【氏名】菅野 誠
(72)【発明者】
【氏名】濱地 智廉
(72)【発明者】
【氏名】福野 良
【審査官】稲荷 宗良
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-022072(JP,A)
【文献】特開2009-222944(JP,A)
【文献】特開2005-242195(JP,A)
【文献】特開平11-344860(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03G 15/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
静電潜像を保持する潜像保持体に対向して回転可能に配置され
た現像スリーブと、汲上極と剥離極とが着磁され予め定めた正規極性に帯電されたトナーとキャリアとを含む現像剤を
前記現像スリーブ上に保持する被着磁部材
と、から成り、前記正規極性と同じ極性の電位が付与され、前記静電潜像を前記トナーで現像する現像剤保持体と、
前記現像
スリーブとの間隙が
前記潜像保持体と前記現像スリーブとの間隔よりも狭くなる位置で且つ前記現像
スリーブから前記現像剤を剥離させる前記剥離極と対向する位置で前記現像剤保持体に対向して配置される対向電極と、
前記対向電極の前記現像剤保持体と対向した領域と反対側の領域において前記対向電極に接触し前記対向電極に付着した前記トナーを前記対向電極から掻き落とす第1の掻き落とし部材と、前記対向電極の前記現像剤保持体と対向した領域において前記対向電極に接触し前記対向電極に付着した前記トナーを前記対向電極から掻き落とす第2の掻き落とし部材と、
前記潜像保持体の前記静電潜像の画像密度に応じて前記対向電極に付与する電位及び前記対向電極の回転方向を変更する制御手段と、を備えた、
ことを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記制御手段は、前記画像密度が予め定められた閾値よりも低い場合、前記対向電極に対して、前記正規極性と同じ極性且つ前記現像剤保持体と比較して絶対値が小さい電位を付与し、前記対向電極を前記現像剤保持体と同じ向きに回転させる、
ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記制御手段は、前記画像密度が予め定められた閾値よりも高い場合、前記対向電極に対して、前記正規極性と同じ極性且つ前記現像剤保持体と同じ大きさの電位を付与し、前記対向電極を前記現像剤保持体と反対向きに回転させる、
ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記第1の掻き落とし部材の下方に空気通路を有し、前記第1の掻き落とし部材で掻き落とされた前記トナーを前記空気通路を通じて空気とともに吸引して回収する、
ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
感光層を有する像担持体と、像担持体に当接してこれを所定の電位に帯電させる帯電手段と、像担持体の帯電面に静電潜像を形成する露光手段と、像担持体に対向するように配置された現像剤担持体と現像剤担持体に現像剤を供給する供給手段を備えて静電潜像をトナー像として可視化する現像手段と、像担持体上に当接して形成されたトナー像を被転写材に転写させる転写手段とを有する画像形成装置において、画像形成終了後、転写手段への印加電圧を画像形成時とは逆極性とし、帯電手段への印加電圧を画像形成時と同極性で絶対値でより小さくし、現像手段の現像剤担持体に像担持体の表面電位以下の電圧を印加するとともに、供給手段に現像剤担持体への印加電圧との電位差が印字中に比して小さくなる電圧を印加する逆極性トナー回収プロセスを設けた画像形成装置が知られている(特許文献1)。
【0003】
静電潜像が担持される像担持体に対向し且つ回転可能で表面に現像剤を担持する現像剤担持体と、現像剤担持体上の現像剤に接触又は近接してこの現像剤を帯電規制する帯電部材と、この帯電部材に所定のバイアスを印加するバイアス電源とを備え、バイアス電源は、画像形成時に帯電部材及び現像剤担持体間に帯電バイアスが印加され且つ現像剤担持体上の現像剤を帯電させる帯電バイアス印加手段と、非画像形成時に帯電部材及び現像剤担持体間に除電バイアスが印加され且つ帯電部材に付着した現像剤を除電させる除電バイアス印加手段と、帯電バイアス印加手段及び除電バイアス印加手段の接続を切り替えるバイアス切替手段とを具備している現像装置も知られている(特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2004-191762号公報
【文献】特開2007-86361号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、連続走行時のトナー劣化及びトナー帯電変動による画質不具合を抑制することができる画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決するために、請求項1に記載の画像形成装置は、
静電潜像を保持する潜像保持体に対向して回転可能に配置された現像スリーブと、汲上極と剥離極とが着磁され予め定めた正規極性に帯電されたトナーとキャリアとを含む現像剤を前記現像スリーブ上に保持する被着磁部材と、から成り、前記正規極性と同じ極性の電位が付与され、前記静電潜像を前記トナーで現像する現像剤保持体と、
前記現像スリーブとの間隙が前記潜像保持体と前記現像スリーブとの間隔よりも狭くなる位置で且つ前記現像スリーブから前記現像剤を剥離させる前記剥離極と対向する位置で前記現像剤保持体に対向して配置される対向電極と、
前記対向電極の前記現像剤保持体と対向した領域と反対側の領域において前記対向電極に接触し前記対向電極に付着した前記トナーを前記対向電極から掻き落とす第1の掻き落とし部材と、前記対向電極の前記現像剤保持体と対向した領域において前記対向電極に接触し前記対向電極に付着した前記トナーを前記対向電極から掻き落とす第2の掻き落とし部材と、
前記潜像保持体の前記静電潜像の画像密度に応じて前記対向電極に付与する電位及び前記対向電極の回転方向を変更する制御手段と、を備えた、
ことを特徴とする。
【0010】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の画像形成装置において、
前記制御手段は、前記画像密度が予め定められた閾値よりも低い場合、前記対向電極に対して、前記正規極性と同じ極性且つ前記現像剤保持体と比較して絶対値が小さい電位を付与し、前記対向電極を前記現像剤保持体と同じ向きに回転させる、
ことを特徴とする。
【0011】
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の画像形成装置において、
前記制御手段は、前記画像密度が予め定められた閾値よりも高い場合、前記対向電極に対して、前記正規極性と同じ極性且つ前記現像剤保持体と同じ大きさの電位を付与し、前記対向電極を前記現像剤保持体と反対向きに回転させる、
ことを特徴とする。
【0014】
請求項4に記載の発明は、請求項1に記載に記載の画像形成装置において、
前記第1の掻き落とし部材の下方に空気通路を有し、前記掻き落とし部材で掻き落とされた前記トナーを前記空気通路を通じて空気とともに吸引して回収する、
ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
請求項1に記載の発明によれば、連続走行時のトナー劣化及びトナー帯電変動による画質不具合を抑制することができる。
【0019】
請求項2に記載の発明によれば、現像剤保持体上の現像終了後のトナーを対向電極上に吐き出すことができる。
【0020】
請求項3に記載の発明によれば、クラウドトナーを対向電極上に吸着することができる。
【0023】
請求項4に記載の発明によれば、対向電極に吸着した劣化トナーを現像装置内に戻すことなく回収して現像剤の経時劣化を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【
図1】画像形成装置の概略構成の一例を示す断面模式図である。
【
図2】感光体ユニット及び現像装置を示す縦断面模式図である。
【
図3】現像ローラと対向電極を示す現像装置の部分断面図である。
【
図4】画像密度とカラーノイズ及び外添剤埋没グレードとの関係の一例を示す図である。
【
図5】クラウドトナーを吸着する場合の対向電極の回転方向とバイアス電圧印加を示す図である。
【
図6】現像剤中のトナーを吐き出す場合の対向電極の回転方向とバイアス電圧印加を示すである。
【
図7】対向電極と現像ローラの剥離極との相対位置と対向電極に飛翔して消費されるトナー量との関係を示す図である。
【
図8】対向電極と現像ローラとの間隙と対向電極に飛翔して消費されるトナー量との関係を示す図である。
【
図9】画像形成部の機能構成を示す機能ブロック図である。
【
図10】連続走行時の現像装置の動作の流れを示すフローチャートである。
【
図11】第2実施形態実施が適用される現像装置の現像ローラと対向電極を示す部分断面図である。
【
図12】クラウドトナーを吸着する場合の対向電極の回転方向とバイアス電圧印加を示す図である。
【
図13】現像剤中のトナーを吐き出す場合の対向電極の回転方向とバイアス電圧印加を示すである。
【
図14】連続走行時の現像装置の動作の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0025】
次に図面を参照しながら、以下に実施形態及び具体例を挙げ、本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施形態及び具体例に限定されるものではない。
また、以下の図面を使用した説明において、図面は模式的なものであり、各寸法の比率等は現実のものとは異なることに留意すべきであり、理解の容易のために説明に必要な部材以外の図示は適宜省略されている。
【0026】
「第1実施形態」
(1)画像形成装置の全体構成及び動作
(1.1)画像形成装置の全体構成
図1は本実施形態に係る画像形成装置1の概略構成の一例を示す断面模式図である。
画像形成装置1は、画像形成部10と、画像形成部10の一端に装着された用紙供給装置20と、画像形成部10の他の一端に設けられ、印刷された用紙が回収される用紙回収部30と、操作表示部40と、上位機器から送信された印刷情報から画像情報を生成する画像処理部50と、を備えて構成されている。
【0027】
画像形成部10は、システム制御装置11、露光装置12、感光体ユニット13、現像装置14、転写装置15、用紙搬送装置16、定着装置17、駆動装置18(不図示
図9参照)、電源装置19(不図示
図9参照)を備えて構成され、画像処理部50から受け取った画像情報を、用紙供給装置20から送り込まれた連続紙S上にトナー画像として形成する。
【0028】
用紙供給装置20は、連続紙Sがロール状に巻かれた給紙部材20aを有する、給紙部材20aは回転可能に支持され、連続紙Sに張力を付与しながら画像形成部10に対して連続紙Sを供給するように構成されている。
用紙回収部30は、画像形成部10にて画像形成が行われた連続紙Sを回転駆動される巻取りロール30aで巻き取ることにより回収する。
【0029】
操作表示部40は、各種の設定や指示の入力及び情報表示に用いられるものである。すなわち、いわゆるユーザインタフェースに相当するもので、具体的には液晶表示パネル、各種操作ボタン、タッチパネル等を組み合わせて構成されている。
【0030】
(1.2)画像形成部の構成及び動作
このような構成の画像形成装置1では、画像形成のタイミングに合わせて用紙供給装置20の給紙部材20aから延びる連続紙Sが画像形成部10へ搬送される。
【0031】
感光体ユニット13は、露光装置12の下方に、それぞれが並列して設けられ、回転駆動する潜像保持体としての感光体ドラム31を備えている。感光体ドラム31の回転方向に沿って、帯電器32、露光装置12、現像装置14、一次転写ローラ52、クリーニング装置34が配置されている。
【0032】
現像装置14は、感光体ドラム31に対向して配置された現像剤保持体としての現像ローラ42が配設され、それぞれの現像装置14は、現像剤を除いて略同様に構成され、それぞれの現像ローラ42で感光体ドラム31上にイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)のトナー像を形成する。
【0033】
現像装置14の上方には、現像剤を収容する交換可能なトナーカートリッジTCと、それぞれのトナーカートリッジTCから現像装置14に現像剤を供給する現像剤供給装置43が配置されている。
【0034】
回転する感光体ドラム31の表面は、帯電器32により帯電され、露光装置12から出射する潜像形成光により静電潜像が形成される。感光体ドラム31上に形成された静電潜像は現像ローラ42によりトナー像として現像される。
【0035】
転写装置15は、各感光体ユニット13の感光体ドラム31にて形成された各色トナー像が多重転写される像保持体の一例としての中間転写ベルト51、各感光体ユニット13にて形成された各色トナー像を中間転写ベルト51に順次転写(一次転写)する一次転写ローラ52、中間転写ベルト51上に重畳して転写された各色トナー像を記録媒体である用紙に一括転写(二次転写)する転写部材の一例としての二次転写ベルト53とから構成されている。
【0036】
二次転写ベルト53は、二次転写ローラ54と剥離ローラ55とによって張架され、中間転写ベルト51の背面側に配置されたバックアップローラ65と二次転写ローラ54とに挟持されて二次転写部TRを形成する。
【0037】
各感光体ユニット13の感光体ドラム31に形成された各色トナー像は、システム制御装置11により制御される電源装置等(不図示)から所定の転写電圧が印加された一次転写ローラ52により中間転写ベルト51上に順次静電転写(一次転写)され、各色トナーが重畳された重畳トナー像が形成される。
【0038】
中間転写ベルト51上の重畳トナー像は、中間転写ベルト51の移動に伴って二次転写ベルト53が配置された領域(二次転写部TR)に搬送される。重畳トナー像が二次転写部TRに搬送されると、そのタイミングに合わせて用紙供給装置20から連続紙Sが二次転写部TRに供給される。そして、二次転写ベルト53を介して二次転写ローラ54と対向するバックアップローラ65には、転写電圧が印加され、連続紙S上に中間転写ベルト51上の多重トナー像が一括転写される。
【0039】
感光体ドラム31表面の残留トナーは、クリーニング装置34により除去され、廃トナー収容部(不図示)に回収される。感光体ドラム31の表面は、帯電器32により再帯電される。
【0040】
定着装置17は一方向へ回転する無端状の定着ベルト17aと、定着ベルト17aの周面に接し、一方向へ回転する加圧ローラ17bとを有し、定着ベルト17aと加圧ローラ17bの圧接領域によってニップ部(定着領域)が形成される。
転写装置15においてトナー像が転写された連続紙Sは、トナー像が未定着の状態で用紙搬送装置16を経由して定着装置17に搬送される。定着装置17に搬送された連続紙Sは、一対の定着ベルト17aと加圧ローラ17bにより、加熱と圧着の作用でトナー像が定着される。
【0041】
定着の終了した連続紙Sは、用紙回収部30に送り込まれる。用紙回収部30へ送り込まれた連続紙Sは、張力を付与されながら巻取りロール30aで巻き取られる。
【0042】
(2)要部構成
図2は感光体ユニット13及び現像装置14を示す断面模式図、
図3は現像ローラ42と対向電極46を示す現像装置14の部分断面図である。
以下、図面を参照しながら現像装置14の構成と動作について説明する。
【0043】
(2.1)現像装置の全体構成
現像装置14は、現像剤を収容する現像ハウジング41、感光体ドラム31と対向して配置されている現像ローラ42、現像剤供給装置43から供給されるトナーを現像剤と混合するように撹拌しながら搬送する第1撹拌オーガ44A、現像ローラ42に現像剤を供給する供給オーガ44B、現像ローラ42から剥離された現像剤を撹拌する第2撹拌オーガ44C、現像ローラ42上の現像剤を所定の現像剤層厚にトリミングする層規制部材45、現像ローラ42と感光体ドラム31との対向部位で発生したトナークラウドを吸着して回収するとともに、現像ローラ42の外周上に保持されている現像剤から現像作用によってトナーを吸着して回収する対向電極46を備えている。
【0044】
(2.2)現像ローラ
現像ローラ42は、
図2に示すように、現像ハウジング41に形成された開口部41aを通じて感光体ドラム31の外周面と対向配置されている。また、現像ローラ42は、現像ハウジング41に対して回転可能に支持された円筒状の現像スリーブ42Aと、現像スリーブ42Aの内部空間に設けられ現像ハウジング41に対して固定された円柱状の磁石部材であるマグネット42Bと、を備えている。
現像スリーブ42Aは、マグネット42Bの磁力によって現像剤がその外周面に保持され、現像スリーブ42Aの回転により現像剤を感光体ドラム31の静電潜像へ搬送供給するように構成されている。
【0045】
マグネット42Bは、
図3に示すように、現像スリーブ42Aの回転方向に沿って、N3、S2、N2、S1、N1の順で磁極が形成され、N3磁極で汲み上げられた現像剤は、層規制部材45までS2磁極で保持され層規制部材45でトリミングされる。N2磁極は層規制部材45で規制され現像剤を保持する。
【0046】
S1磁極は、感光体ドラム31に対向して配置されており、現像スリーブ42Aの回転によりN2磁極から搬送された現像剤を保持するようになっている。現像スリーブ42Aと感光体ドラム31の間には、画像形成装置1本体の現像電源91から現像バイアス電圧が印加されて電界が形成されており、現像剤中のトナーが感光体ドラム31へ移動し、現像剤中のキャリアはS1磁極によって保持され、感光体ドラム31への付着が抑制されている。
【0047】
N1磁極は、現像ローラ42の下部に後述する対向電極46に対向して配置されており、現像スリーブ42Aの回転によりS1磁極側から搬送された現像剤を現像スリーブ42Aから剥離させる。具体的には、同極であるN1磁極及びN3磁極の各々へ向かう磁界同士の反発力により、現像スリーブ42Aの磁力が略0とされ、現像スリーブ42A上の現像でトナーが消費された現像剤が剥離される。
【0048】
(2.3)対向電極
現像ハウジング41の感光体ドラム31と対向した開口部41aの現像ローラ42の下方には、対向電極46が配置されている。対向電極46は、例えば非磁性SUSにより構成され、現像ローラ42のN1磁極と対向する位置で、現像ローラ42の外周面に対して予め定めた間隙Gを介して配置されている。本実施形態においては、現像ローラ42の外周面と対向電極46の外周面との間隙Gは、感光体ドラム31と現像ローラ42との間隙よりも狭い間隙、具体的には0.4mm以下となっている。
【0049】
また、対向電極46は、不図示の駆動装置18により現像ローラ42の回転方向(矢印A方向)とは、同方向(矢印A1方向)に回転される。対向電極46には、所定の表面電位を付与するようにバイアス電圧を印加するバイアス電源92が接続されている。本実施形態においては、バイアス電源92は、現像電源91とは独立に設けられている。
そして、対向電極46は、バイアス電源92により所定のバイアス電圧が印加されて、現像ローラ42と感光体ドラム31との対向部位よりも現像ローラ42の回転方向下流側にて発生したトナークラウドを吸着して回収するとともに、現像ローラ42(現像スリーブ42A)の外周上に保持されている現像剤から現像作用によってトナーを吸着して回収する。
【0050】
対向電極46の現像ローラ42と対抗した領域と反対側の領域の外周面には、第1スクレーパ47Aがその先端が当接して配置されている。第1スクレーパ47A及び第2スクレーパがその先端が当接して配置されている。第1スクレーパ47Aは、対向電極46に吸着されたクラウドトナーを掻き落とすとともに、現像ローラ42上の現像剤から現像作用によって吸着したトナーを掻き落とす。
【0051】
(2.4)現像動作
現像装置14では、第1撹拌オーガ44A、供給オーガ44B及び第2撹拌オーガ44Cが回転して、現像ハウジング41内で現像剤の撹拌搬送が行われ、現像剤を構成するトナーおよびキャリアが互いに摩擦し合うことで、トナーが負極性に、キャリアが正極性に、それぞれ帯電する。そして、撹拌搬送される現像剤が現像ローラ42との対向部に到達すると、汲み上げ極であるN3磁極と現像剤に含まれるキャリアとの間にはたらく磁力により、一部のキャリアが現像ローラ42側に転移し、現像スリーブ42Aの外周面には、現像剤による現像剤層が形成される。
【0052】
現像スリーブ42Aに形成された現像剤層は、現像スリーブ42Aの回転に伴って搬送され、層規制部材45との対向部を通過する際に、層規制極であるS2磁極によって現像ローラ42と層規制部材45との間に生じる磁界により、その厚さが規制されながら、N2磁極で保持されて感光体ドラム31と対向する現像ハウジング41の開口部41aに運ばれる。尚、層規制部材45との対向部を通過する際、現像スリーブ42A上の現像剤にはパッキングによる圧力が加わり、対向部を通過したトナーは、キャリアとの摩擦により、更に帯電されることになる。
【0053】
現像ハウジング41の開口部41aに運ばれた現像剤には、感光体ドラム31と対向する現像領域で、現像主極であるS1磁極の強い保持力が作用した状態で、現像スリーブ42Aに、現像電源91から現像バイアスとして予め定められた現像バイアス電圧が印加されて現像電界が作用する。
これにより、現像領域において、現像スリーブ42A上の現像剤層から、感光体ドラム31上の静電潜像にトナーが静電的に転移し、静電潜像をトナー像として可視化する。
【0054】
その後、現像領域を通過した現像スリーブ42A上の現像剤層は、現像スリーブ42Aの回転に伴って現像ハウジング41内に戻され、剥離極であるN1磁極によって形成される反発磁界により、現像ローラ42上から離脱して現像ハウジング41内に落下し、再び第1撹拌オーガ44A、供給オーガ44B及び第2撹拌オーガ44Cによって撹拌搬送され、次の現像を待つことになる。
【0055】
ここで、
図1に示すように、用紙供給装置20から連続紙Sが供給されて画像形成部10で画像形成が行われる場合、画像形成動作はいわゆる連続走行となり、現像領域を通過した現像後の現像剤中のトナーの吐き出し(入れ替わり)が抑制されて、画質不具合が発生する虞があった。特に、画像形成される画像密度が低い場合には、現像剤のトナー消費が少なく現像剤中に残存しやすくなる。その結果、トナー表面の外添剤の埋没(埋まり込み)やトナー帯電量の過剰な上昇が発生し、1mm以下のピッチでの濃度ムラを定量化したカラーノイズ(CN)と呼ばれる粒状性の悪化が発生する虞があった。
【0056】
図4には、連続紙Sを供給して連続走行した場合の、画像密度ACとカラーノイズCN及び外添剤埋没グレードとの関係の一例を示している。ここに、カラーノイズCNは、官能評価値である粒状性を定量化したものであり、低いほど画質が良好であることを意味する。また、外添剤埋没グレードは、低いほど外添剤のトナー中への埋まり込みが少なく、トナー帯電性や流動性が良好であることを意味している。
【0057】
図4に示すように、画像密度ACが低い場合、外添剤の埋没グレードが高く(画像密度ACが1%の場合、外添剤埋没グレードは4.5)カラーノイズは5を超えている。カラーノイズCNは、連続走行する場合の画像密度ACが高くなれば低下し、画像密度ACが4%以上であれば、カラーノイズCNとして官能的に目立たない4.5以下になることがわかる。
ここで、本実施形態においては、画像密度ACが4%である場合に現像で消費されるトナー量は0.01g/m
2であり、現像後の現像剤に含まれるトナー量を0.01g/m
2以上消費する(吐き出す)ことで、連続走行であっても外添剤の埋没を抑制してカラーノイズCNの悪化を抑制できることが推察される。
【0058】
(2.5)対向電極の回転方向とバイアス電圧の変更制御
本実施形態における現像装置14においては、感光体ドラム31上に形成される静電潜像の画像密度ACに応じて対向電極46に印加するバイアス電圧及び対向電極46の回転方向のうち少なくとも1つを変更して現像後の現像剤中のトナーの吐き出しを促進してカラーノイズCNの悪化を抑制している。
【0059】
(2.5.1)クラウドトナーの吸着
図5には、クラウドトナーを吸着する場合の対向電極46の回転方向とバイアス電圧印加を示している。
本実施形態においては、
図5に示すように、対向電極46にトナーと同じ極性(マイナス)で、かつ、現像ローラ42(現像スリーブ42A)の現像電位と同じ大きさの電位Vsを印加し、現像ローラ42と同じ向き(
図5中 矢印A1:現像ローラ42と対向電極46が向かい合う外周面同士は互いに反対方向)に回転させる。
【0060】
これにより、対向電極46は、現像ローラ42と同電位となり、現像後の現像剤中のトナーは吐き出されないが、現像ローラ42と感光体ドラム31との対向部位よりも現像ローラ42の回転方向下流側で発生するトナークラウドを吸着して回収する(
図5中 矢印参照)。
吸着されたクラウドトナーは、第1スクレーパ47Aで掻き落とされ、現像ハウジング41の下方に設けられた空気通路の一例としてのダクト41bを介して、不図示の吸引装置で吸引され、廃トナー回収容器(不図示)に回収される。これにより、クラウドトナーの漏出を抑制することができる。
【0061】
(2.5.2)現像後の現像剤からのトナー吐き出し
図6には、現像剤中のトナーを吐き出す場合の対向電極46の回転方向とバイアス電圧印加を示している。
本実施形態においては、
図6に示すように、対向電極46にトナーと同じ極性(マイナス)で、かつ、現像ローラ42(現像スリーブ42A)の現像電位よりも絶対値で
小さい電位Vsを印加し、現像ローラ42と同じ向きに回転させる。具体的には、現像ローラ42の現像電圧が-150v~-450vであるために、0v~-100vのバイアス電圧を印加する。ここで、0vは、接地状態である。
【0062】
これにより、対向電極46は、現像ローラ42に対して50v~450v高い電位となり、現像後の現像剤中のトナーは対向電極46に向かって飛翔(現像)し対向電極46の外周面に吸着される(
図6中 矢印参照)。
吸着されたトナーは、第1スクレーパ47Aで掻き落とされ、現像ハウジング41の下方に設けられたダクト41bを介して、吸引装置で吸引され、廃トナー回収容器に回収される。これにより、現像後の現像剤中のトナーが吐き出されて、現像ローラ42には、供給オーガ44Bから新たな現像剤が供給され、画像密度ACが低い画像が連続形成されても、トナー劣化及びトナー帯電変動による画質不具合を抑制することができる。
【0063】
図7には、対向電極46と現像ローラ42の剥離極であるN1磁極との相対位置と対向電極46に向かって飛翔して消費されるトナー量との関係を示している。
図7に示すように、対向電極46がN1磁極に対向した位置(0°)において、最も消費トナー量が多くなり、対向電極46とN1磁極がずれて向かい合うほど消費トナー量が少なくなる。本実施形態においては、対向電極46は、現像ローラ42のN1磁極と対向する位置に配置され、対向電極46に吸着されるトナー量の低下を抑制している。
【0064】
図8には、対向電極46と現像ローラ42との間隙Gと対向電極46に向かって飛翔して消費されるトナー量との関係を示している。
図8に示すように、対向電極46と現像ローラ42との間隙Gが小さいほど消費トナー量が多くなる。本実施形態においては、対向電極46の外周面と現像ローラ42の外周面との間隙Gは0.4mm以下に設定され、トナー消費量はカラーノイズCNの悪化が官能的に認識されにくい画像密度4%相当の0.01g/m
2以上になっている。
【0065】
(2.5.3)現像装置の動作
図9は画像形成部10の機能構成を示す機能ブロック図、
図10は連続走行時の現像装置14の動作の流れを示すフローチャートである。
図10に機能ブロック図として示すように、本実施形態における画像形成部10の要部である現像装置14は、制御手段の一例としてのシステム制御装置11によって、所定の現像条件(パラメータ)に設定され印刷制御が行われる。
システム制御装置11は、感光体ドラム31上に形成される静電潜像の画像密度ACに応じて対向電極46に印加するバイアス電圧及び対向電極46の回転方向のうち少なくとも1つを変更する制御手段として機能する。
【0066】
システム制御装置11は、印刷ジョブを受け付ける(S101)と、現像装置14の回転駆動時間T1を計測する(S102)とともに、印刷ジョブの総画像ピクセルPを画像処理部50を介して計測する(S103)。そして、画像密度算出部110は、印刷ジョブにおける現像装置14の回転駆動時間T1と、印刷ジョブの総画像ピクセルPに基づいて、印刷ジョブの画像密度ACを算出し(S104)、画像密度ACが予め定められた閾値ACthよりも高いか否か判断する(S105)。本実施形態においては、閾値ACthは、4%に設定されている。
【0067】
判断の結果、印刷ジョブの画像密度ACが閾値ACthよりも高いと判断された場合(S105:Yes)、対向電極46にトナーと同じ極性(マイナス)で、かつ、現像ローラ42(現像スリーブ42A)と同じ大きさの電位Vsを印加し(S106)、現像ローラ42と同じ向きに回転させる(S107:
図5参照)。これにより、現像ローラ42と感光体ドラム31との対向部位よりも現像ローラ42の回転方向下流側で発生するトナークラウドを吸着して回収し、クラウドトナーの漏出を抑制することができる。
【0068】
ステップS105において、印刷ジョブの画像密度ACが閾値ACthよりも低いと判断された場合(S105:No)、対向電極46にトナーと同じ極性(マイナス)で、かつ、現像ローラ42(現像スリーブ42A)の現像電位よりも絶対値で
小さい電位Vsを印加し(S108)、現像ローラ42と同じ向きに回転させる(S109:
図6参照)。
【0069】
システム制御装置11は、対向電極46の回転時間T2を計測(S110)し、対向電極46の回転時間T2が予め定められた時間(Nsec)経過した場合(S111:Yes)、対向電極46を現像ローラ42(現像スリーブ42A)と同じ大きさの電位Vsに切り替える。これにより、現像後の現像剤中のトナーが吐き出されて、画像密度ACが低い画像が連続形成されても、トナー劣化及びトナー帯電変動による画質不具合を抑制することができる。
【0070】
「第2実施形態」
図11は、第2実施形態実施が適用される現像装置14の現像ローラ42と対向電極46を示す部分断面図である。なお、第1実施形態と同様の構成については同様の符号を用い、ここではその詳細な説明を省略する。
【0071】
(1)現像装置14の構成
現像ハウジング41の感光体ドラム31と対向した開口の現像ローラ42の下方には、対向電極46が現像ローラ42のN1磁極と対向する位置で、現像ローラ42の外周面に対して予め定めた間隙Gを介して配置されている。第1実施形態と同様、現像ローラ42の外周面と対向電極46の外周面との間隙Gは、感光体ドラム31と現像ローラ42との間隙よりも狭い間隙である0.4mm以下となっている。
【0072】
また、対向電極46は、現像ローラ42(現像スリーブ42A)の回転方向(矢印A方向)とは、同方向(矢印A1方向)又は反対方向(矢印A2方向)に回転される。対向電極46には、所定の表面電位を付与するようにバイアス電圧を印加するバイアス電源92が接続されている。本実施形態においては、バイアス電源92は、現像電源91とは独立に設けられている。
そして、対向電極46は、バイアス電源92により所定のバイアス電圧が印加されて、現像ローラ42と感光体ドラム31との対向部位よりも現像ローラ42の回転方向下流側にて発生したトナークラウドを吸着して回収するとともに、現像ローラ42(現像スリーブ42A)の外周上に保持されている現像剤から現像作用によってトナーを吸着して回収する。
【0073】
対向電極46の現像ローラ42と対抗した領域と反対側の領域の外周面には、第1スクレーパ47Aがその先端が当接して配置されている。また、対向電極46の現像ローラ42と対抗した領域の外周面には、第2スクレーパ47Bがその先端が当接して配置されている。
第1スクレーパ47Aは、現像ローラ42上の現像剤から現像作用によって対向電極46に吸着したトナーを掻き落とす。第2スクレーパ47Bは、対向電極46に吸着されたクラウドトナーを掻き落とす。
【0074】
(2)対向電極の作用
(2.1)クラウドトナーの吸着
図12には、クラウドトナーを吸着する場合の対向電極46の回転方向とバイアス電圧印加を示している。
本実施形態においては、
図12に示すように、対向電極46を現像ローラ42と反対方向(
図12中 矢印A2:現像ローラ42と対向電極46が向かい合う外周面同士は互いに同方向)に回転させ、トナーと同じ極性(マイナス)で、かつ、現像ローラ42(現像スリーブ42A)と同じ大きさの電位Vsを印加する。
【0075】
これにより、対向電極46は、現像ローラ42と同電位となり、現像後の現像剤中のトナーは吐き出されないが、現像ローラ42と感光体ドラム31との対向部位よりも現像ローラ42の回転方向下流側で発生するトナークラウドを吸着して回収する(
図12中 矢印参照)。
吸着されたクラウドトナーは、第2スクレーパ47Bで掻き落とされ、現像ハウジング41内に回収される。これにより、クラウドトナーの漏出を抑制することができる。
【0076】
(2.2)現像後の現像剤からのトナー吐き出し
図13には、現像剤中のトナーを吐き出す場合の対向電極46の回転方向とバイアス電圧印加を示している。
本実施形態においては、
図13に示すように、対向電極46を現像ローラ42と同じ向
きに回転させ、トナーと同じ極性(マイナス)で、かつ、現像ローラ42(現像スリーブ42A)の現像電位よりも絶対値で
小さい電位Vsを印加する。
【0077】
これにより、対向電極46は、現像ローラ42に対して高い電位となり、現像後の現像剤中のトナーは対向電極46に向かって飛翔し対向電極46の外周面に吸着される(
図13中 矢印参照)。
吸着されたトナーは、第1スクレーパ47Aで掻き落とされ、現像ハウジング41の下方に設けられたダクト41bを介して、不図示の吸引装置で吸引され、廃トナー回収容器(不図示)に回収される。これにより、現像後の現像剤中のトナーが吐き出されて、現像ローラ42には、供給オーガ44Bから新たな現像剤が供給され、画像密度ACが低い画像が連続形成されても、トナー劣化及びトナー帯電変動による画質不具合を抑制することができる。
【0078】
(2.3)現像装置の動作
図14は連続走行時の現像装置14の動作の流れを示すフローチャートである。
システム制御装置11は、印刷ジョブを受け付ける(S201)と、現像装置14の回転駆動時間T1を計測する(S202)とともに、印刷ジョブの総画像ピクセルPを画像処理部50を介して計測する(S203)。そして、画像密度算出部110は、印刷ジョブにおける現像装置14の回転駆動時間T1と、印刷ジョブの総画像ピクセルPに基づいて、印刷ジョブの画像密度ACを算出し(S204)、画像密度ACが予め定められた閾値ACthよりも高いか否か判断する(S205)。本実施形態においては、閾値ACthは、4%に設定されている。
【0079】
判断の結果、印刷ジョブの画像密度ACが閾値ACthよりも高いと判断された場合(S205:Yes)、対向電極46にトナーと同じ極性(マイナス)で、かつ、現像ローラ42(現像スリーブ42A)と同じ大きさの電位Vsを印加し(S206)、現像ローラ42と反対方向に回転させる(S207:
図12参照)。これにより、現像ローラ42と感光体ドラム31との対向部位よりも現像ローラ42の回転方向下流側で発生するトナークラウドを吸着して回収し、クラウドトナーの漏出を抑制することができる。
【0080】
ステップS205において、印刷ジョブの画像密度ACが閾値ACthよりも低いと判断された場合(S205:No)、対向電極46にトナーと同じ極性(マイナス)で、かつ、現像ローラ42(現像スリーブ42A)の現像電位よりも絶対値で大きい電位Vsを印加し(S208)、現像ローラ42と同じ向きに回転させる(S209:
図13参照)。
【0081】
システム制御装置11は、対向電極46の回転時間T2を計測(S210)し、対向電極46の回転時間T2が予め定められた時間(Nsec)経過した場合(S211:Yes)、対向電極46を現像ローラ42(現像スリーブ42A)と同じ大きさの電位Vsに切り替える。これにより、現像後の現像剤中のトナーが吐き出されて、画像密度ACが低い画像が連続形成されても、トナー劣化及びトナー帯電変動による画質不具合を抑制することができる。
【符号の説明】
【0082】
1・・・画像形成装置
10・・・画像形成部
11・・・システム制御装置
110・・・画像密度算出部
12・・・露光装置
13・・・感光体ユニット
14・・・現像装置
41・・・現像ハウジング
42・・・現像ローラ
42A・・・現像スリーブ
42B・・・マグネット
44A・・・第1撹拌オーガ
44B・・・供給オーガ
44C・・・第2撹拌オーガ
45・・・層規制部材
46・・・対向電極
47A・・・第1スクレーパ
47B・・・第2スクレーパ
15・・・転写装置
17・・・定着装置
20・・・用紙供給装置
30・・・用紙回収部
40・・・操作表示部
50・・・画像処理部