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特許7434763店舗管理装置、店舗管理システム、店舗管理方法、コンピュータプログラム及び記録媒体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-13
(45)【発行日】2024-02-21
(54)【発明の名称】店舗管理装置、店舗管理システム、店舗管理方法、コンピュータプログラム及び記録媒体
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/06 20230101AFI20240214BHJP
【FI】
G06Q30/06
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2019165182
(22)【出願日】2019-09-11
(65)【公開番号】P2021043692
(43)【公開日】2021-03-18
【審査請求日】2022-08-02
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104765
【弁理士】
【氏名又は名称】江上 達夫
(72)【発明者】
【氏名】井上 淳子
【審査官】円子 英紀
(56)【参考文献】
【文献】特開2009-163403(JP,A)
【文献】特開2016-053794(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
店舗に入店する顧客の生体情報を用いた生体認証処理を行うことで前記顧客を特定する特定処理を実行する特定手段と、
前記顧客を識別するための顧客識別情報と、前記店舗内の商品に関する情報を読み取るために前記顧客が使用するべき可搬型の読取装置を識別するための装置識別情報とを関連付ける関連付け処理を実行する関連付け手段と、
前記顧客に対して、前記顧客識別情報に関連付けられた前記装置識別情報を有する前記読取装置を報知する報知処理を実行する報知手段と
を備え
前記関連付け手段は、前記顧客に関するデータに基づいて、複数の前記読取装置の中から、前記顧客が使用するべき一の読取装置を選択し、選択した前記一の読取装置を識別するための前記装置識別情報を前記顧客識別情報と関連付け、
前記顧客に関するデータは、前記顧客の属性に関するデータ、前記顧客の前記店舗の過去の使用履歴に関するデータ、前記店舗において前記顧客が過去に使用した読取装置に関するデータ、及び、前記顧客が使用を希望する読取装置に関するデータの少なくとも1つを含む
ことを特徴とする店舗管理装置。
【請求項2】
前記関連付け手段は、前記読取装置に関するデータに基づいて、前記一の読取装置を選択する
ことを特徴とする請求項に記載の店舗管理装置。
【請求項3】
前記関連付け手段は、前記店舗に関するデータに基づいて、前記一の読取装置を選択する
ことを特徴とする請求項に記載の店舗管理装置。
【請求項4】
前記報知手段は、供給口から前記読取装置を一つずつ供給可能な商品供給装置を用いて、前記供給口から前記顧客に対して前記読取装置を供給することで前記顧客に前記読取装置を報知する前記報知処理を実行する
ことを特徴とする請求項1からのいずれか一項に記載の店舗管理装置。
【請求項5】
店舗を管理するための店舗管理装置と、
前記店舗内の商品に関する情報を読み取るための可搬型の読取装置と
を備え、
前記店舗管理装置は、
前記店舗に入店する顧客の生体情報を用いた生体認証処理を行うことで前記顧客を特定する特定処理を実行する特定手段と、
前記顧客を識別するための顧客識別情報と、前記顧客が使用するべき前記読取装置を識別するための装置識別情報とを関連付ける関連付け処理を実行する関連付け手段と、
前記顧客に対して、前記顧客識別情報に関連付けられた前記装置識別情報を有する前記読取装置を報知するための報知処理を実行する報知手段と
を備え
前記関連付け手段は、前記顧客に関するデータに基づいて、複数の前記読取装置の中から、前記顧客が使用するべき一の読取装置を選択し、選択した前記一の読取装置を識別するための前記装置識別情報を前記顧客識別情報と関連付け、
前記顧客に関するデータは、前記顧客の属性に関するデータ、前記顧客の前記店舗の過去の使用履歴に関するデータ、前記店舗において前記顧客が過去に使用した読取装置に関するデータ、及び、前記顧客が使用を希望する読取装置に関するデータの少なくとも1つを含む
ことを特徴とする店舗管理システム。
【請求項6】
前記読取装置は、前記顧客及び前記顧客が持ち運ぶ物の少なくとも一方に装着可能である
ことを特徴とする請求項に記載の店舗管理システム。
【請求項7】
店舗に入店する顧客の生体情報を用いた生体認証処理を行うことで前記顧客を特定するための特定処理を実行することと、
前記顧客を識別するための顧客識別情報と、前記店舗内の商品に関する情報を読み取るために前記顧客が使用するべき可搬型の読取装置を識別するための装置識別情報とを関連付けるための関連付け処理を実行することと、
前記顧客に対して、前記顧客識別情報に関連付けられた前記装置識別情報を有する前記読取装置を報知するための報知処理を実行することと
を含み
前記関連付け処理は、前記顧客に関するデータに基づいて、複数の前記読取装置の中から、前記顧客が使用するべき一の読取装置を選択し、選択した前記一の読取装置を識別するための前記装置識別情報を前記顧客識別情報と関連付け、
前記顧客に関するデータは、前記顧客の属性に関するデータ、前記顧客の前記店舗の過去の使用履歴に関するデータ、前記店舗において前記顧客が過去に使用した読取装置に関するデータ、及び、前記顧客が使用を希望する読取装置に関するデータの少なくとも1つを含む
ことを特徴とする店舗管理方法。
【請求項8】
コンピュータに、
店舗に入店する顧客の生体情報を用いた生体認証処理を行うことで前記顧客を特定するための特定処理を実行することと、
前記顧客を識別するための顧客識別情報と、前記店舗内の商品に関する情報を読み取るために前記顧客が使用するべき可搬型の読取装置を識別するための装置識別情報とを関連付けるための関連付け処理を実行することと、
前記顧客に対して、前記顧客識別情報に関連付けられた前記装置識別情報を有する前記読取装置を報知するための報知処理を実行することと
を実行させ
前記関連付け処理は、前記顧客に関するデータに基づいて、複数の前記読取装置の中から、前記顧客が使用するべき一の読取装置を選択し、選択した前記一の読取装置を識別するための前記装置識別情報を前記顧客識別情報と関連付け、
前記顧客に関するデータは、前記顧客の属性に関するデータ、前記顧客の前記店舗の過去の使用履歴に関するデータ、前記店舗において前記顧客が過去に使用した読取装置に関するデータ、及び、前記顧客が使用を希望する読取装置に関するデータの少なくとも1つを含む
コンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、商品が陳列された店舗を管理するための店舗管理装置、店舗管理システム、店舗管理方法、コンピュータプログラム及び記録媒体の技術分野に関する。
【背景技術】
【0002】
スーパーマーケット等の店舗において、店舗内で販売される商品に割り当てられる商品コードを取得するための持ち運び可能なターミナルを用いて、店舗の会員(つまり、顧客)が自分で商品コードを読み取るシステムが知られている(例えば、特許文献1参照)。その他、本願発明に関連する先行技術文献として、特許文献2から5があげられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2015-099441号公報
【文献】特表2012-216237号公報
【文献】特開2016-157294号公報
【文献】特開2016-071787号公報
【文献】特開2002-189785号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
商品コードを顧客自身が読み取る(つまり、商品に関する情報を顧客自身が読み取る)場合には、商品に関する情報を読み取るための読取装置と顧客とを適切に関連付けることが求められている。
【0005】
本発明は、上述した技術的問題を解決可能な店舗管理装置、店舗管理システム、店舗管理方法、コンピュータプログラム及び記録媒体を提供することを課題とする。一例として、本発明は、商品に関する情報を読み取るための読取装置と顧客とを適切に関連付けることが可能な店舗管理装置、店舗管理システム、店舗管理方法、コンピュータプログラム及び記録媒体を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
課題を解決するための店舗管理装置の一例は、店舗に入店する顧客に関する顧客情報を用いた認証処理を行うことで前記顧客を特定する特定処理を実行する特定手段と、前記顧客を識別するための顧客識別情報と、前記店舗内の商品に関する情報を読み取るために前記顧客が使用するべき可搬型の読取装置を識別するための装置識別情報とを関連付ける関連付け処理を実行する関連付け手段と、前記顧客に対して、前記顧客識別情報に関連付けられた前記装置識別情報を有する前記読取装置を報知する報知処理を実行する報知手段とを備える。
【0007】
課題を解決するための店舗管理システムの一例は、店舗を管理するための店舗管理装置と、前記店舗内の商品に関する情報を読み取るための可搬型の読取装置とを備え、前記店舗管理装置は、前記店舗に入店する顧客に関する顧客情報を用いた認証処理を行うことで前記顧客を特定する特定処理を実行する特定手段と、前記顧客を識別するための顧客識別情報と、前記顧客が使用するべき前記読取装置を識別するための装置識別情報とを関連付ける関連付け処理を実行する関連付け手段と、前記顧客に対して、前記顧客識別情報に関連付けられた前記装置識別情報を有する前記読取装置を報知するための報知処理を実行する報知手段とを備える。
【0008】
課題を解決するための店舗管理方法の一例は、店舗に入店する顧客に関する顧客情報を用いた認証処理を行うことで前記顧客を特定するための特定処理を実行することと、前記顧客を識別するための顧客識別情報と、前記店舗内の商品に関する情報を読み取るために前記顧客が使用するべき可搬型の読取装置を識別するための装置識別情報とを関連付けるための関連付け処理を実行することと、前記顧客に対して、前記顧客識別情報に関連付けられた前記装置識別情報を有する前記読取装置を報知するための報知処理を実行することとを含む。
【0009】
課題を解決するためのコンピュータプログラムの一例は、コンピュータに上述した店舗管理方法を実行させる。
【0010】
課題を解決するための記録媒体の一例には、上述したコンピュータプログラムが記録されている。
【発明の効果】
【0011】
上述した店舗管理装置、店舗管理システム、店舗管理方法、コンピュータプログラム及び記録媒体によれば、商品に関する情報を読み取るための読取装置と顧客とを適切に関連付けることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1図1は、本実施形態の店舗管理システムの全体構成を示すブロック図である。
図2図2は、本実施形態の店舗管理システムが採用されている店舗STの一例を示す見取り図である。
図3図3は、本実施形態の店舗管理サーバの構成を示すブロック図である。
図4図4は、本実施形態の読取装置の構成を示すブロック図である。
図5図5は、本実施形態の読取装置の正面図及び側面図を用いて本実施形態の読取装置の外観を示す。
図6図6は、本実施形態の入口端末の構成を示すブロック図である。
図7図7は、本実施形態の出口端末の構成を示すブロック図である。
図8図8は、顧客がショッピングスペースに入場する際に店舗管理サーバが行う動作の流れを示すフローチャートである。
図9図9は、顧客がショッピングスペースで商品を購入する際に行われる店舗管理サーバが行う動作の流れを示すフローチャートである。
図10図10は、顧客がショッピングスペースから退場する際に店舗管理サーバが行う動作の流れを示すフローチャートである。
図11図11は、第1変形例の店舗管理システムの全体構成を示すブロック図である。
図12図12は、第1変形例の貸出装置の構造の一例を示す側面図である。
図13図13は、第2変形例の店舗管理システムの全体構成を示すブロック図である。
図14図14は、第2変形例の店内端末の構成を示すブロック図である。
図15図15は、本実施形態の店舗管理サーバの構成の他の例を示すブロック図である。
図16図16は、本実施形態の店舗管理システムの全体構成の他の例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面を参照しながら、店舗管理装置、店舗管理システム、店舗管理方法、コンピュータプログラム及び記録媒体の実施形態について説明する。以下では、販売されている商品を識別するための商品コードを顧客(つまり、買い物客)自身が読み取る店舗STにおいて採用されている店舗管理システムSYSを用いて、店舗管理装置、店舗管理システム、店舗管理方法、コンピュータプログラム及び記録媒体の実施形態について説明する。
【0014】
(1)店舗管理システムSYSの構成
(1-1)店舗管理システムSYSの全体構成
はじめに、図1を参照しながら、本実施形態の店舗管理システムSYSの全体構成について説明する。図1は、本実施形態の店舗管理システムSYSの全体構成を示すブロック図である。
【0015】
図1に示すように、店舗管理システムSYSは、店舗管理サーバ1と、複数の読取装置2と、入口端末3と、出口端末4とを備える。店舗管理システムSYSは、単一の入口端末3を備えていてもよいし、複数の入口端末3を備えていてもよい。店舗管理システムSYSは、単一の出口端末4を備えていてもよいし、複数の出口端末4を備えていてもよい。店舗管理サーバ1は、複数の読取装置2、入口端末3及び出口端末4のそれぞれと、ネットワーク網5を介して互いに通信可能である。ネットワーク網5は、有線のネットワーク網を含んでいてもよいし、無線のネットワーク網を含んでいてもよい。
【0016】
このような店舗管理システムSYSが採用される店舗STの一例が、店舗STの見取り図として図2に示されている。例えば、図2に示すように、店舗STは、エントランススペースSP1と、ショッピングスペースSP2とを備える。顧客は、店舗STの入口ENTを介して、店舗STの外部からエントランススペースSP1に入場可能であり、且つ、エントランススペースSP1から店舗STの外部に退場可能である。更に、顧客は、エントランススペースSP1とショッピングスペースSP2との境界に設置される入口ゲートGIを介して、エントランススペースSP1からショッピングスペースSP2に入場可能である。その結果、顧客は、ショッピングスペースSP2に設置された商品棚CSに陳列された商品を購入することができる。更に、顧客は、エントランススペースSP1とショッピングスペースSP2との境界に設置される出口ゲートGOを介して、ショッピングスペースSP2からエントランススペースSP1に退場可能である。
【0017】
図2(更には、図1)に示すように、複数の読取装置2、入口端末3及び出口端末4は、典型的には、店舗ST内に配置される。一方で、店舗管理サーバ1は、店舗ST内に配置されていてもよいし、店舗ST外に配置されていてもよい。具体的には、複数の読取装置2は、エントランススペースSP1に配置される。特に、複数の読取装置2は、入口ゲートGIの近傍に設定される保管スペースSP3に配置(言い換えれば、保管)されてもよい。入口端末3は、エントランススペースSP1に配置される。特に、入口端末3は、入口ゲートGIの近傍の位置に配置されてもよい。出口端末4は、ショッピングスペースSP2に配置される。特に、出口端末4は、出口ゲートGOの近傍の位置に配置されてもよい。
【0018】
店舗STで顧客が買い物をする際に店舗管理システムSYSが行う動作については、後に詳述するが、以下その概要についてここで簡単に説明する。店舗STを訪れた顧客は、まず、入口ENTからエントランススペースSP1に入店する。その後、顧客は、入口端末3を用いて、店舗管理サーバ1による認証を受ける。具体的には、店舗管理サーバ1は、入口端末3と共に、顧客を認証することで顧客を特定するための特定処理を実行する。更に、店舗管理サーバ1は、特定した顧客に対して、当該顧客がショッピングスペースSP2で商品コードを読み取るために店舗ST内で使用するべき読取装置2を関連付ける(つまり、紐づける又は対応付ける)ための関連付け処理を実行する。更に、店舗管理サーバ1は、顧客に対して、当該顧客に関連付けられた読取装置2を報知する(つまり、知らせる又は教える)ための報知処理を実行する。その結果、顧客は、保管スペースSP3において保管されている複数の読取装置2の中から、顧客が使用するべき(つまり、顧客に関連付けられた)読取装置2を認識することができ、その結果、当該読取装置2を手に取ることができる。その後、顧客は、入口ゲートGIからショッピングスペースSP2に入場する。顧客は、ショッピングスペースSP2で買い物する際に、読取装置2を用いて、購入を希望する商品に付された商品コードを読み取る。その後、買い物が終了した顧客は、出口端末4を用いて、購入を希望する商品の代金を支払う。具体的には、店舗管理サーバ1は、出口端末4と共に、顧客が購入を希望する商品の代金を、顧客が選択した支払方法を用いて決済するための決済処理を行う。その後、顧客は、出口ゲートGOからエントランススペースSP1に退場し、入口ENTから店舗STの外部に退店する。
【0019】
以下、このような店舗管理システムSYSを構成する各装置(つまり、店舗管理サーバ1、読取装置2、入口端末3及び出口端末4の夫々)の構成について順に説明する。
【0020】
(1-2)店舗管理サーバ1の構成
図3を参照しながら、本実施形態の店舗管理サーバ1の構成について説明する。図3は、本実施形態の店舗管理サーバ1の構成を示すブロック図である。
【0021】
図3に示すように、店舗管理サーバ1は、CPU(Central Processing Unit)11と、記憶装置12と、通信装置13とを備えている。CPU11と、記憶装置12と、通信装置13とは、データバス14を介して接続されている。
【0022】
CPU11は、コンピュータプログラムを読み込む。例えば、CPU11は、記憶装置12が記憶しているコンピュータプログラムを読み込んでもよい。例えば、CPU11は、コンピュータで読み取り可能な記録媒体が記憶しているコンピュータプログラムを、図示しない記録媒体読み取り装置を用いて読み込んでもよい。CPU11は、通信装置13を介して、店舗管理サーバ1の外部に配置される不図示の装置からコンピュータプログラムを取得してもよい(つまり、ダウンロードしてもよい又は読み込んでもよい)。CPU11は、読み込んだコンピュータプログラムを実行する。その結果、CPU11内には、店舗管理サーバ1が行うべき処理(例えば、上述した特定処理、関連付け処理、報知処理及び決済処理)を実行するための論理的な機能ブロックが実現される。つまり、CPU11は、店舗管理サーバ1が行うべき処理を実行するための論理的な機能ブロックを実現するためのコントローラとして機能可能である。
【0023】
図3には、店舗管理サーバ1が行うべき処理を行うためにCPU11内に実現される論理的な機能ブロックの一例が示されている。図3に示すように、CPU11内には、顧客特定部111と、装置管理部112と、装置貸与部113と、購入管理部114と、決済部115とが実現される。尚、顧客特定部111、装置管理部112、装置貸与部113、購入管理部114及び決済部115の夫々が行う動作については、図8から図10等を参照しながら後に詳述するが、その概要についてここで簡単に説明する。顧客特定部111は、顧客を特定するための特定処理を実行する。装置管理部112は、顧客に対して読取装置2を関連付けるための関連付け処理を実行する。装置貸与部113は、顧客に対して、当該顧客に関連付けられた読取装置2を報知するための報知処理を実行する。購入管理部114は、顧客が購入を希望している商品のリストを管理する。具体的には、購入管理部114は、読取装置2を用いて顧客が読み取った商品コードが付与された商品のリストを管理する。決済部115は、顧客が購入を希望する商品の代金を、顧客が希望する支払方法を用いて決済する決済処理を行う。
【0024】
記憶装置12は、所望のデータを記憶可能である。例えば、記憶装置12は、CPU11が実行するコンピュータプログラムを一時的に記憶していてもよい。記憶装置12は、CPU11がコンピュータプログラムを実行している際にCPU11が一時的に使用するデータを一時的に記憶してもよい。記憶装置12は、店舗管理サーバ1が長期的に保存するデータを記憶してもよい。記憶装置12は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、ハードディスク装置、光磁気ディスク装置、SSD(Solid State Drive)及びディスクアレイ装置のうちの少なくとも一つを含んでいてもよい。
【0025】
通信装置13は、ネットワーク網5を介して、複数の読取装置2、入口端末3及び出口端末4の夫々と通信可能である。つまり、通信装置13は、ネットワーク網5を介して、複数の読取装置2、入口端末3及び出口端末4の夫々に対して、情報を送信可能である。通信装置13は、ネットワーク網5を介して、複数の読取装置2、入口端末3及び出口端末4の夫々から、情報を受信可能である。
【0026】
(1-3)読取装置2の構成
続いて、図4及び図5を参照しながら、本実施形態の読取装置2の構成について説明する。図4は、本実施形態の読取装置2の構成を示すブロック図である。図5は、本実施形態の読取装置2の正面図及び側面図を用いて本実施形態の読取装置2の外観を示す。
【0027】
図4及び図5に示すように、読取装置2は、コード読取装置21と、通信装置22と、記憶装置26と、報知装置27とを備えている。コード読取装置21と、通信装置22と、記憶装置26と、報知装置27とのうちの少なくとも二つは、データバス28を介して接続されていてもよい。但し、読取装置2は、記憶装置26及び報知装置27の少なくとも一方を備えていなくてもよい。
【0028】
コード読取装置21は、商品に付された商品コードを読み取り可能である。例えば、コード読取装置21は、光学的に商品コードを読み取り可能であってもよい。この場合、商品には、光学的に読取可能な商品コード(例えば、一次元コード(例えば、バーコード)及び二次元コード(例えば、QRコード(登録商標))の少なくとも一方)が付与されていてもよい。例えば、コード読取装置21は、電磁気的に商品コードを読み取り可能であってもよい。この場合、商品には、電磁気的に読取可能な商品コード(例えば、RF(Radio Frequency)タグ)が付与されていてもよい。
【0029】
図5に示すように、コード読取装置21は、筐体23に収容されていてもよい。この場合、コード読取装置21は、筐体23に形成された開口24を介して、商品コードを読み取ってもよい。但し、コード読取装置21と商品コードとの間に何らかの物体(例えば、筐体23の少なくとも一部)が存在していたとしてもコード読取装置21が商品コードを読み取り可能である場合には、筐体23に開口24が形成されていなくてもよい。
【0030】
通信装置22は、ネットワーク網5を介して、店舗管理サーバ1と通信可能である。例えば、通信装置22は、ネットワーク網5を介して、コード読取装置21が読み取った商品コードに関する情報を店舗管理サーバ1に送信してもよい。
【0031】
本実施形態では、読取装置2は、例えば、顧客が自身で持ち運び可能な(つまり、可搬型の)装置である。例えば、読取装置2は、顧客が手に持ったまま持ち運び可能なポータブルな装置(例えば、ハンディスキャナ等)であってもよい。例えば、読取装置2は、顧客自身及び顧客が持ち運ぶ物の少なくとも一方に装着可能な(つまり、取付可能な)装置であってもよい。顧客が持ち運ぶ物の一例として、カバン等の服飾雑貨があげられる。顧客が持ち運ぶ物の他の一例として、買い物カート等の台車があげられる。例えば、読取装置2は、顧客が持ち運ぶ物と一体化された装置であってもよい。
【0032】
読取装置2が顧客自身及び顧客が持ち運ぶ物の少なくとも一方に装着可能な装置である場合には、図5に示すように、読取装置2は、装着部材25を備えていてもよい。装着部材25は、読取装置2を顧客自身及び顧客が持ち運ぶ物の少なくとも一方に装着するために用いられる部材である。図5に示す例では、読取装置2は、クリップとして機能するように筐体23に取り付けられた装着部材25を備えている。この例では、読取装置2は、筐体23と装着部材25とが顧客自身及び顧客が持ち運ぶ物の少なくとも一方を挟み込む(例えば、カバンの胴、カバンのストラップ及び/又はカバンのハンドル等を挟み込む)ことで、読取装置2が顧客自身及び顧客が持ち運ぶ物の少なくとも一方に装着されてもよい。
【0033】
記憶装置26は、所望のデータを記憶可能である。例えば、記憶装置26は、コード読取装置21が読み取った商品コードに関する情報を一時的に記憶していてもよい。例えば、記憶装置26は、商品コードに関する情報を通信装置22が店舗管理サーバ1に送信するまでの間、商品コードに関する情報を一時的に記憶していてもよい。その結果、読取装置2と店舗管理サーバ1との間のネットワーク網5における通信状況が悪化している場合であっても、通信状況が改善した後に商品コードに関する情報が適切に店舗管理サーバ1に送信可能となる。
【0034】
報知装置27は、コード読取装置21が商品コードを読み取ったことを顧客に報知する。つまり、報知装置27は、コード読取装置21による商品コードの読取が完了したことを顧客に報知する。その結果、顧客は、読取装置2を用いて商品コードを読み取ることができたか否かを適切に把握することができる。例えば、報知装置27がディスプレイを備えている場合には、報知装置27は、コード読取装置21が商品コードを読み取ったことを顧客に通知するための画像をディスプレイに表示することで、コード読取装置21が商品コードを読み取ったことを顧客に報知してもよい。例えば、報知装置27がスピーカを備えている場合には、報知装置27は、コード読取装置21が商品コードを読み取ったことを顧客に通知するための音をスピーカから出力することで、コード読取装置21が商品コードを読み取ったことを顧客に報知してもよい。例えば、報知装置27が振動モータ(つまり、バイブレータ)を備えている場合には、報知装置27は、振動モータを駆動して読取装置2を振動させることで、コード読取装置21が商品コードを読み取ったことを顧客に報知してもよい。
【0035】
(1-4)入口端末3の構成
続いて、図6を参照しながら、本実施形態の入口端末3の構成について説明する。図6は、本実施形態の入口端末3の構成を示すブロック図である。
【0036】
図6に示すように、入口端末3は、CPU31と、記憶装置32と、撮像装置33と、通信装置34と、表示装置35とを備えている。CPU31と、記憶装置32と、撮像装置33と、通信装置34と、表示装置35とは、データバス36を介して接続されている。
【0037】
CPU31は、コンピュータプログラムを読み込む。例えば、CPU31は、記憶装置32が記憶しているコンピュータプログラムを読み込んでもよい。例えば、CPU31は、コンピュータで読み取り可能な記録媒体が記憶しているコンピュータプログラムを、図示しない記録媒体読み取り装置を用いて読み込んでもよい。CPU31は、通信装置34を介して、入口端末3の外部に配置される不図示の装置からコンピュータプログラムを取得してもよい(つまり、ダウンロードしてもよい又は読み込んでもよい)。CPU31は、読み込んだコンピュータプログラムを実行する。その結果、CPU31内には、入口端末3が行うべき処理(例えば、上述した特定処理に関連する処理)を実行するための論理的な機能ブロックが実現される。つまり、CPU31は、入口端末3が行うべき処理を実行するための論理的な機能ブロックを実現するためのコントローラとして機能可能である。
【0038】
記憶装置32は、所望のデータを記憶可能である。例えば、記憶装置32は、CPU31が実行するコンピュータプログラムを一時的に記憶していてもよい。記憶装置32は、CPU31がコンピュータプログラムを実行している際にCPU31が一時的に使用するデータを一時的に記憶してもよい。記憶装置32は、入口端末3が長期的に保存するデータを記憶してもよい。記憶装置32は、RAMと、ROM、ハードディスク装置、光磁気ディスク装置、SSD及びディスクアレイ装置のうちの少なくとも一つを含んでいてもよい。
【0039】
撮像装置33は、入口端末3の周辺に位置する(典型的には、入口端末3の前に立っている)顧客を撮像可能なカメラである。撮像装置33が撮像した顧客の画像は、顧客を特定するために用いられる。このため、本実施形態では、店舗管理サーバ1は、特定処理として、撮像装置33が撮像した顧客の画像を用いた顔認証処理を行うことで顧客を特定する処理を行ってもよい。
【0040】
但し、店舗管理サーバ1が行う認証処理の内容によっては、入口端末3は、撮像装置33を備えていなくてもよい。入口端末3は、撮像装置33に加えて又は代えて、特定処理(認証処理)に用いられる顧客の情報を取得する装置を備えていてもよい。例えば、指紋認証処理を店舗管理サーバ1が行う場合には、入口端末3は、顧客の指紋に関する情報を取得する装置を備えていてもよい。例えば、顧客に関する情報が記憶された会員カード(例えば、ICカード等)を用いた認証処理を店舗管理サーバ1が行う場合には、入口端末3は、会員カードに記憶された情報を読取可能な装置(例えば、ICカードリーダ等)を備えていてもよい。例えば、顧客が入力したIDとパスワードとを用いた認証処理を店舗管理サーバ1が行う場合には、入口端末3は、顧客がIDとパスワードとを入力可能な装置(例えば、キーボード及びタッチパネル等の少なくとも一方)を備えていてもよい。
【0041】
通信装置34は、ネットワーク網5を介して、店舗管理サーバ1と通信可能である。例えば、通信装置34は、ネットワーク網5を介して、撮像装置33が撮像した顧客の画像を店舗管理サーバ1に送信してもよい。
【0042】
表示装置35は、所望の画像(例えば、静止画及び動画の少なくとも一方)を表示可能である。例えば、入口端末3が店舗STの入口ゲートGIの近傍に設置されているがゆえに、表示装置35は、店舗STの利用方法に関する案内画像を表示してもよい。入口端末3が認証処理を含む特定処理に用いられるがゆえに、表示装置35は、特定処理の流れに関する案内画像を表示してもよい。入口端末3の撮像装置33が顧客を撮像するがゆえに、表示装置35は、撮像に関する案内画像を表示してもよい。但し、入口端末3は、表示装置35を備えていなくてもよい。
【0043】
(1-5)出口端末4の構成
続いて、図7を参照しながら、本実施形態の出口端末4の構成について説明する。図7は、本実施形態の出口端末4の構成を示すブロック図である。
【0044】
図7に示すように、出口端末4は、CPU41と、記憶装置42と、入力装置43と、通信装置44と、表示装置45とを備えている。CPU41と、記憶装置42と、入力装置43と、通信装置44と、表示装置45とは、データバス46を介して接続されている。
【0045】
CPU41は、コンピュータプログラムを読み込む。例えば、CPU41は、記憶装置42が記憶しているコンピュータプログラムを読み込んでもよい。例えば、CPU41は、コンピュータで読み取り可能な記録媒体が記憶しているコンピュータプログラムを、図示しない記録媒体読み取り装置を用いて読み込んでもよい。CPU41は、通信装置44を介して、出口端末4の外部に配置される不図示の装置からコンピュータプログラムを取得してもよい(つまり、ダウンロードしてもよい又は読み込んでもよい)。CPU41は、読み込んだコンピュータプログラムを実行する。その結果、CPU41内には、出口端末4が行うべき処理(例えば、上述した決済処理に関連する処理)を実行するための論理的な機能ブロックが実現される。つまり、CPU41は、出口端末4が行うべき処理を実行するための論理的な機能ブロックを実現するためのコントローラとして機能可能である。
【0046】
記憶装置42は、所望のデータを記憶可能である。例えば、記憶装置42は、CPU41が実行するコンピュータプログラムを一時的に記憶していてもよい。記憶装置42は、CPU41がコンピュータプログラムを実行している際にCPU41が一時的に使用するデータを一時的に記憶してもよい。記憶装置42は、出口端末4が長期的に保存するデータを記憶してもよい。記憶装置42は、RAMと、ROM、ハードディスク装置、光磁気ディスク装置、SSD及びディスクアレイ装置のうちの少なくとも一つを含んでいてもよい。
【0047】
入力装置43は、所望の情報が入力される装置である。本実施形態では、入力装置43には、決済処理を行うために必要な情報が入力される。但し、店舗管理サーバ1が行う決済処理の内容によっては、出口端末4は、入力装置43を備えていなくてもよい。
【0048】
通信装置44は、ネットワーク網5を介して、店舗管理サーバ1と通信可能である。例えば、通信装置44は、ネットワーク網5を介して、入力装置43に入力された情報を店舗管理サーバ1に送信してもよい。
【0049】
表示装置45は、所望の画像(例えば、静止画及び動画の少なくとも一方)を表示可能である。例えば、出口端末4が決済処理に用いられるがゆえに、表示装置45は、決済処理の流れに関する案内画像を表示してもよい。表示装置45は、顧客が購入を希望する商品のリストを表示してもよい。表示装置45は、顧客が支払うべき代金を表示してもよい。但し、出口端末4は、表示装置45を備えていなくてもよい。
【0050】
(2)店舗管理システムSYSの動作
続いて、店舗STで顧客が買い物をする際に店舗管理システムSYSが行う動作について説明する。以下では、顧客がショッピングスペースSP2に入場する際に(つまり、顧客が店舗STに入店する際に)行われる動作と、顧客がショッピングスペースSP2で商品を購入する際に行われる動作と、顧客がショッピングスペースSP2から退場する際に(つまり、顧客が店舗STから退店する際に)行われる動作とについて順に説明する。
【0051】
本実施形態では、主として、店舗管理サーバ1が、複数の読取装置2、入口端末3及び出口端末4を用いて上述した各処理を実行する。このため、説明の便宜上、以下では、店舗管理システムSYSが行う動作として、店舗管理サーバ1が行う動作について主として説明する。
【0052】
(2-1)顧客がショッピングスペースSP2に入場する際に行われる動作
はじめに、図8を参照しながら、顧客がショッピングスペースSP2に入場する際に店舗管理サーバ1が行う動作について説明する。図8は、顧客がショッピングスペースSP2に入場する際に店舗管理サーバ1が行う動作の流れを示すフローチャートである。尚、図8に示す動作は、店舗管理サーバ1によって繰り返し実行される。つまり、店舗管理サーバ1は、図8に示す動作を終了した場合には、一定時間が経過した後に、再度図8に示す動作を開始する。
【0053】
顧客がショッピングスペースSP2に入場する際には、まず、顧客は、入口端末3を用いて、店舗管理サーバ1による認証を受ける。このため、図8に示すように、顧客特定部111は、入口端末3から、顧客の認証処理を行うために必要な認証情報を取得したか否かを判定する(ステップS11)。本実施形態では、上述したように、店舗管理サーバ1は、入口端末3の撮像装置33が撮像した顧客の画像を用いた顔認証処理を行うことで顧客を特定する。このため、顧客特定部111は、入口端末3から、顧客の画像を認証情報として取得したか否かを判定する。
【0054】
ステップS11の判定の結果、認証情報を取得していないと判定された場合には(ステップS11:No)、顧客特定部111は、認証情報を取得したか否かを判定し続ける(ステップS11)。他方で、ステップS11の判定の結果、認証情報を取得したと判定された場合には(ステップS11:Yes)、顧客特定部111は、認証情報を用いた顧客の認証処理を行うことで、顧客を特定する(ステップS12)。つまり、顧客特定部111は、現在入口端末3の前に存在する顧客が、店舗管理サーバ1に登録されている複数の顧客のうちのいずれであるかを特定する。
【0055】
その後、装置管理部112は、店舗管理システムSYSが備える複数の読取装置2の中から、ステップS12で特定された顧客がショッピングスペースSP2において商品コードを読み取るために使用するべき一の読取装置2を選択する(ステップS13)。この際、装置管理部112は、所定の基準に従って、一の読取装置2を選択する。以下、所定の基準に従って一の読取装置2を選択する動作の一例について説明する。
【0056】
例えば、装置管理部112は、ステップS12で特定された顧客に関するデータに基づいて、一の読取装置2を選択してもよい。装置管理部112は、ステップS12で特定された顧客に関するデータに基づいて、ステップS12で特定された顧客が使用するのに適した一の読取装置2を選択してもよい。
【0057】
顧客に関するデータは、顧客の属性に関するデータを含んでいてもよい。ここで、「顧客の属性」は、複数の顧客を複数のグループに分類するための指標として利用可能な、顧客自身の特性、特徴又は性質を意味していてもよい。このような顧客の属性に関するデータは、店舗管理サーバ1の記憶装置12に記憶されていてもよい。顧客の属性に関するデータは、入口端末3から店舗管理サーバ1が逐次取得してもよい。顧客の属性に関するデータは、エントランススペースSP1に配置された顧客の属性を取得可能な装置(例えば、撮像装置)から店舗管理サーバ1が逐次取得してもよい。
【0058】
顧客の属性に関するデータは、顧客の身長に関するデータを含んでいてもよい。例えば、複数の読取装置2は、エントランススペースSP1の保管スペースSP3に配置された、相対的に背の高い棚に保管されている場合がある。この場合、複数の読取装置2は、相対的に高い位置に保管された読取装置2と、相対的に低い位置に保管された読取装置2とを含んでいる可能性がある。この場合、身長が相対的に低い顧客は、相対的に高い位置に保管された読取装置2を手に取ることが困難な可能性がある。そこで、身長が相対的に低い顧客に対しては、顧客が読取装置2を相対的に容易に手に取ることができるように、装置管理部112は、相対的に低い位置に保管された一の読取装置2を選択してもよい。一方で、身長が相対的に高い顧客は、相対的に低い位置に保管された読取装置2を手に取るためには、わざわざ腰をかがめる必要がある可能性がある。そこで、身長が相対的に高い顧客に対しては、顧客が読取装置2を手に取るために腰をかがめなくともよくなるように、装置管理部112は、相対的に高い位置に保管された一の読取装置2を選択してもよい。
【0059】
顧客の属性に関するデータは、顧客の性別に関するデータを含んでいてもよい。例えば、女性の顧客は、男性の顧客と比較して、相対的に重い読取装置2を持ち運ぶことが困難な可能性がある。そこで、女性の顧客に対しては、顧客が読取装置2を相対的に容易に持ち運ぶことができるように、装置管理部112は、相対的に軽い一の読取装置2を選択してもよい。一方で、男性の顧客に対しては、装置管理部112は、相対的に軽い一の読取装置2を選択してもよいし、相対的に重い一の読取装置2を選択してもよい。例えば、女性の顧客は、男性の顧客と比較して、相対的に高い位置に保管された読取装置2を手に取ることが困難な可能性がある。そこで、女性の顧客に対しては、顧客が読取装置2を相対的に容易に手に取ることができるように、装置管理部112は、相対的に低い位置に保管された一の読取装置2を選択してもよい。一方で、男性の顧客に対しては、装置管理部112は、相対的に低い位置に保管された一の読取装置2を選択してもよいし、相対的に高い位置に保管された一の読取装置2を選択してもよい。例えば、女性の顧客の好み(特に、外観に対する好み)は、男性の顧客の好みと異なる可能性がある。そこで、女性の顧客に対しては、装置管理部112は、女性の好みに合致した外観(例えば、形状、色及びサイズの少なくとも一つ)を有する一の読取装置2を選択してもよい。一方で、男性の顧客に対しては、装置管理部112は、男性の好みに合致した外観を有する一の読取装置2を選択してもよい。
【0060】
顧客の属性に関するデータは、顧客の年齢に関するデータを含んでいてもよい。例えば、高齢の顧客は、若い顧客と比較して、ショッピングエリアSP2内で購入を希望する商品の全てを自分の手で(或いは、買い物かごで)持ち運ぶ力がない可能性が高い。そこで、高齢の顧客に対しては、顧客が購入を希望する商品を相対的に容易に持ち運ぶことができるように、装置管理部112は、買い物カートと一体化された又は買い物カートに装着可能な一の読取装置2を選択してもよい。
【0061】
顧客の属性に関するデータは、顧客の同伴者に関するデータを含んでいてもよい。上述したように、入口端末3が撮像装置33を備えているため、店舗管理サーバ1は、入口端末3から、顧客の同伴者に関するデータを取得することができる。更に、店舗管理サーバ1は、エントランススペースSP1に配置されたその他の撮像装置が撮像した画像に基づいて、顧客の同伴者に関するデータを取得してもよい。例えば、相対的に多くの同伴者がいる顧客は、相対的に多くの商品を購入する可能性がある。そこで、相対的に多くの同伴者がいる顧客に対しては、顧客が購入を希望する商品を相対的に容易に持ち運ぶことができるように、装置管理部112は、買い物カートと一体化された又は買い物カートに装着可能な一の読取装置2を選択してもよい。例えば、同伴者がいない顧客は、それほど多くの商品を購入しない可能性がある。そこで、同伴者がいない顧客に対しては、ショッピングエリアSP2内での顧客の移動の制約を減らす及び/又はハンズフリーでの買い物による利便性の向上を図るために、装置管理部112は、顧客自身に又は顧客の服飾雑貨に装着可能な一の読取装置2を選択してもよい。例えば、子供の同伴者がいる顧客は、子供をカートに乗せたいという希望を持っている可能性がある。そこで、子供の同伴者がいる顧客に対しては、子供がカートに乗ることができるように、装置管理部112は、子供が乗る座席を備える買い物カートと一体化された又は子供が乗る座席を備える買い物カートに装着可能な一の読取装置2を選択してもよい。
【0062】
顧客に関するデータは、顧客の過去の店舗STの使用履歴に関するデータを含んでいてもよい。このような顧客の過去の店舗STの使用履歴に関するデータは、店舗管理サーバ1の記憶装置12に記憶されていてもよい。例えば、過去の店舗STの使用履歴によれば相対的に多くの商品を購入することが多い顧客に対しては、顧客が相対的に多くの商品を購入できるように、装置管理部112は、買い物カートと一体化された又は買い物カートに装着可能な一の読取装置2を選択してもよい。例えば、過去の店舗STの使用履歴によれば相対的に多くの商品を購入することが少ない顧客に対しては、ショッピングエリアSP2内での顧客の移動の制約を減らす及び/又はハンズフリーでの買い物による利便性の向上を図るために、装置管理部112は、顧客自身に又は顧客の服飾雑貨に装着可能な一の読取装置2を選択してもよい。
【0063】
顧客に関するデータは、店舗STにおいて顧客が過去に使用した読取装置2に関するデータを含んでいてもよい。このような顧客が過去に使用した読取装置2に関するデータは、店舗管理サーバ1の記憶装置12に記憶されていてもよい。例えば、顧客は、顧客の好みに合致した読取装置2を頻繁に使用する可能性がある。そこで、装置管理部112は、顧客が過去に使用した頻度が相対的に高い(或いは、最も高い)読取装置2と同じ種類の読取装置2を、一の読取装置2として選択してもよい。例えば、顧客は、色々な読取装置2の使用を試してみたい(その結果、顧客の好みに合致した読取装置2を見つけたい)という要望を有している可能性がある。そこで、装置管理部112は、顧客が過去に使用したことがある読取装置2とは異なる種類の読取装置2を、一の読取装置2として選択してもよい。特に、使用頻度が相対的に高い読取装置2が存在しない顧客に対しては、装置管理部112は、顧客が過去に使用したことがある読取装置2とは異なる種類の読取装置2(典型的には、顧客が過去に使用したことがない読取装置2)を、一の読取装置2として選択してもよい。この場合、新しい読取装置2を試してみたいという好奇心から使用頻度が相対的に高い読取装置2が存在しない顧客の要望を満たすことができる。
【0064】
顧客に関するデータは、顧客が使用を希望する読取装置2に関するデータを含んでいてもよい。このような顧客が使用を希望する読取装置2に関するデータは、入口端末3を介して顧客によって入力されてもよい。顧客が入力した使用を希望する読取装置2に関するデータが入口端末3から店舗管理サーバ1に送信されれば、店舗管理サーバ1は、顧客が使用を希望する読取装置2に関するデータを取得することができる。この場合、装置管理部112は、顧客が使用を希望する読取装置2と同じ種類の読取装置2を、一の読取装置2として選択してもよい。
【0065】
例えば、装置管理部112は、読取装置2に関するデータに基づいて、一の読取装置2を選択してもよい。装置管理部112は、読取装置2に関するデータに基づいて、ステップS12で特定された顧客が使用するのに適した一の読取装置2を選択してもよい。このような読取装置2に関するデータは、店舗管理サーバ1の記憶装置12に記憶されていてもよい。読取装置2に関するデータは、読取装置2を介して店舗管理サーバ1が逐次取得してもよい。
【0066】
読取装置2がバッテリから供給される電力を用いて動作する場合には、読取装置2に関するデータは、読取装置2の充電状態(つまり、読取装置2のバッテリの充電状態)に関するデータを含んでいてもよい。この場合、装置管理部112は、バッテリ残量が所定量以上である(言い換えれば、充電率が所定量以上である)一の読取装置2を選択してもよい。その結果、ショッピングエリアSP2内で顧客が買い物をしている途中で読取装置2の充電切れが発生する可能性が小さくなる。
【0067】
読取装置2に関するデータは、読取装置2の使用頻度に関するデータを含んでいてもよい。この場合、装置管理部112は、使用頻度が相対的に少ない一の読取装置2を選択してもよい。その結果、複数の読取装置2の使用頻度の偏りが是正される。更に、読取装置2の使用頻度が高くなるほど読取装置2の劣化度合いが大きくなることを考慮すれば、複数の読取装置2の劣化度合いの偏りが是正される。
【0068】
読取装置2に関するデータは、読取装置2の使用開始時期に関するデータを含んでいてもよい。例えば、店舗STの運営者は、新しく使用を開始した読取装置2を顧客に使用してもらってその使用状況に関するデータを収集したいという要望を持つ可能性がある。この場合、装置管理部112は、使用開始時期が相対的に新しい一の読取装置2を選択してもよい。例えば、店舗STの運営者は、故障等の異常は発生していないものの相対的に長い期間使用している読取装置2を、新しい読取装置2と入れ替えることを検討する可能性がある。但し、入替対象となっている読取装置2は、未だ故障等の異常が発生していないがゆえに、当該読取装置2をあまり使用しないまま廃棄するのはもったいないと店舗STの運営者が考える可能性がある。そこで、装置管理部112は、使用開始時期が相対的に古い(但し、故障等の異常は発生していない)一の読取装置2を選択してもよい。その結果、入替対象となっている読取装置2を、当該読取装置2が実際に入れ替えられるまでの間に最大限活用することができる。
【0069】
例えば、装置管理部112は、店舗STに関するデータに基づいて、一の読取装置2を選択してもよい。装置管理部112は、店舗STに関するデータに基づいて、ステップS12で特定された顧客が使用するのに適した一の読取装置2を選択してもよい。このような店舗STに関するデータは、店舗管理サーバ1の記憶装置12に記憶されていてもよい。店舗STに関するデータは、読取装置2、入口端末3及び出口端末4の少なくとも一つを介して店舗管理サーバ1が逐次取得してもよい。店舗に関するデータは、店舗STに配置された又は店舗外に配置された任意の装置を介して店舗管理サーバ1が逐次取得してもよい。
【0070】
店舗STに関するデータは、店舗STが顧客に販売したい商品(つまり、店舗STの運営者が顧客に販売したい商品であり、店舗STにおいて顧客に購入してもらいたい商品)に関するデータを含んでいてもよい。例えば、店舗STでセールが開催されているがゆえに店舗STの運営者が相対的に多くの量の商品を顧客に販売したい場合には、顧客が相対的に多くの量の商品を購入できるように、装置管理部112は、買い物カートと一体化された又は買い物カートに装着可能な一の読取装置2を選択してもよい。例えば、店舗STでのおすすめ商品として相対的に大きな商品が設定されている場合には、顧客が相対的に大きな商品を購入できるように、装置管理部112は、買い物カートと一体化された又は買い物カートに装着可能な一の読取装置2を選択してもよい。
【0071】
店舗STに関するデータは、店舗STの混雑度合い(特に、ショッピングエリアSP2の混雑度合い)に関するデータを含んでいてもよい。ショッピングエリアSP2が混雑している状況下で買い物カートを持った顧客が新たにショッピングエリアSP2に入場し続けると、ショッピングエリアSP2内での移動に顧客がストレスを抱く可能性がある。そこで、店舗STの混雑度合いが許容量を超えた場合には、顧客への商品の販売よりもショッピングエリアSP2内での移動のストレスを低減することを優先させるために、装置管理部112は、買い物カートを使用する必要がない一の読取装置2を選択してもよい。一方で、店舗STの混雑度合いが許容量を超えていない場合には、ショッピングエリアSP2内での移動のストレスを低減することよりも顧客への商品の販売を優先させるために、装置管理部112は、買い物カートと共に使用可能な一の読取装置2(例えば、買い物カートと一体化された又は買い物カートに装着可能な一の読取装置2)を選択してもよい。
【0072】
店舗STに関するデータは、店舗STが設けられている地域に関するデータを含んでいてもよい。例えば、店舗STが設けられている地域でイベント(例えば、自作の弁当を持って家族が集合するようなイベント)が開催される場合には、そのイベントの開催に先立って顧客が相対的に多くの商品を購入するために店舗を訪れる可能性がある。そこで、例えば、店舗STが設けられている地域でイベントが開催される場合には、顧客が相対的に多くの量の商品を購入できるように、装置管理部112は、買い物カートと一体化された又は買い物カートに装着可能な一の読取装置2を選択してもよい。
【0073】
その後、装置管理部112は、ステップS12で特定した顧客と、当該顧客に対してステップS13で選択された一の読取装置2とを関連付けるための関連付け処理を実行する(ステップS14)。この関連付け処理の結果、装置管理部112は、どの顧客がどの読取装置2を使用しているかを特定することができる。装置管理部112は、ある顧客が使用している一の読取装置2を特定することができる。装置管理部112は、どの読取装置2がどの顧客によって使用されているかを特定することができる。装置管理部112は、ある読取装置2を使用している一の顧客を特定することができる。このような関連付け処理は、典型的には、ステップS12で特定した顧客を一意に識別するための顧客識別情報と、ステップS13で選択された一の読取装置2を一意に識別するための装置識別情報とを関連付ける(つまり、紐づける又は対応付ける)処理を含む。その結果、装置管理部112は、顧客識別情報と装置識別情報とが関連付けられたレコードを、ショッピングエリアSP2に入場する顧客の数だけ含む装置管理情報を生成する。
【0074】
その後、装置貸与部113は、ステップS12で特定した顧客に対して、当該顧客に対してステップS13で選択された一の読取装置2を報知する(つまり、知らせる又は教える)ための報知処理を実行する(ステップS15)。つまり、装置貸与部113は、ステップS12で特定した顧客に対して、当該顧客に対してステップS14で関連付けられた一の読取装置2を報知するための報知処理を実行する(ステップS15)。ここで、報知処理は、典型的には、エントランススペースSP1に位置する顧客に、保管スペースSP3に保管されている複数の読取装置2の中から、当該顧客が使用するべき一の読取装置2を認識させるための処理である。従って、報知処理は、顧客が使用するべき一の読取装置2を顧客が認識することができる限りは、どのような方法で顧客が使用するべき一の読取装置2を顧客に報知してもよい。
【0075】
例えば、保管スペースSP3において複数の読取装置2が複数の発光ランプと夫々対応付けられた状態で保管されている場合には、装置貸与部113は、顧客が使用するべき一の読取装置2に対応する発光ランプを点灯させることで、顧客が使用するべき一の読取装置2を顧客に報知してもよい。例えば、保管スペースSP3において複数の読取装置2がその識別番号が読取装置2に記載された状態で保管されている場合には、装置貸与部113は、スピーカを介して顧客が使用するべき一の読取装置2の識別番号を報知する音声を出力することで、顧客が使用するべき一の読取装置2を顧客に報知してもよい。例えば、保管スペースSP3において複数の読取装置2が移動可能な状態で保管されている場合には、装置貸与部113は、顧客が使用するべき一の読取装置2を移動させる(例えば、顧客が読取装置2を手に取る地点に向けて移動させる)ことで、顧客が使用するべき一の読取装置2を顧客に報知してもよい。
【0076】
上述したように読取装置2が報知装置27を備えている場合には、装置貸与部113は、報知装置27を用いて、顧客が使用するべき一の読取装置2を顧客に報知してもよい。例えば、報知装置27がディスプレイを備えている場合には、装置貸与部113は、顧客が使用するべき一の読取装置2のディスプレイに画像を表示することで、顧客が使用するべき一の読取装置2を顧客に報知してもよい。例えば、報知装置27がスピーカを備えている場合には、装置貸与部113は、顧客が使用するべき一の読取装置2のスピーカから音を出力することで、顧客が使用するべき一の読取装置2を顧客に報知してもよい。例えば、報知装置27が振動モータを備えている場合には、装置貸与部113は、顧客が使用するべき一の読取装置2の振動モータを駆動して当該一の読取装置2を振動させることで、顧客が使用するべき一の読取装置2を顧客に報知してもよい。
【0077】
その後、顧客は、報知処理によって報知された情報に基づいて、使用するべき一の読取装置2を手に取る。その後、顧客は、手に取った読取装置2と共に、入口ゲートGIからショッピングスペースSP2に入場する。その結果、顧客は、読取装置2を用いて、ショッピングスペースSP2で買い物をすることができる。
【0078】
(2-2)顧客がショッピングスペースSP2で商品を購入する際に行われる動作
続いて、図9を参照しながら、顧客がショッピングスペースSP2で商品を購入する際に店舗管理サーバ1が行う動作について説明する。図9は、顧客がショッピングスペースSP2で商品を購入する際に店舗管理サーバ1が行う動作の流れを示すフローチャートである。尚、図9に示す動作は、店舗管理サーバ1によって繰り返し実行される。つまり、店舗管理サーバ1は、図9に示す動作を終了した場合には、一定時間が経過した後に、再度図9に示す動作を開始する。
【0079】
顧客がショッピングスペースSP2で買い物をする場合には、顧客は、読取装置2を用いて、購入を希望する商品の商品コードを読み取る。読取装置2が読み取った商品コードに関する情報(以降、“購入コード情報”と称する)は、読取装置2から店舗管理サーバ1へと送信される。このため、購入管理部114は、読取装置2から、購入コード情報を取得したか否かを判定する(ステップS21)。
【0080】
ステップS21の判定の結果、購入コード情報を取得したと判定された場合には(ステップS21:Yes)、購入管理部114は、購入コード情報に基づいて、顧客が読取装置2を用いて読み取った商品を特定する(ステップS22)。更に、購入管理部114は、ステップS22で特定した商品に関する商品データ(例えば、商品名及び価格に関するデータ)を、顧客が購入を希望する商品のリストを管理するための購入リストデータに登録する(ステップS23)。他方で、ステップS21の判定の結果、購入コード情報を取得していないと判定された場合には(ステップS21:No)、購入管理部114は、ステップS22からステップS23までの処理を実行しなくてもよい。
【0081】
一方で、顧客は、一旦は購入を希望した商品をキャンセルしたいという要望を抱く可能性がある。この場合には、顧客は、読取装置2に設置されたキャンセルボタンを押下した上で(或いは、キャンセルの意思を示すための任意の操作をした上で)、読取装置2を用いて、購入をキャンセルしたい商品の商品コードを読み取ってもよい。読取装置2が読み取った商品コードに関する情報(以降、“キャンセルコード情報”と称する)は、読取装置2から店舗管理サーバ1へと送信される。このため、購入管理部114は、ステップS21からステップS23までの処理と相前後して又は並行して、読取装置2から、キャンセルコード情報を取得したか否かを判定してもよい(ステップS24)。
【0082】
ステップS24の判定の結果、キャンセルコード情報を取得したと判定された場合には(ステップS24:Yes)、購入管理部114は、読取コード情報に基づいて、顧客が読取装置2を用いて読み取った商品を特定する(ステップS25)。更に、購入管理部114は、ステップS24で特定した商品に関する商品データを、顧客が購入を希望する商品のリストを管理するための購入リストデータから削除する(ステップS26)。他方で、ステップS24の判定の結果、キャンセルコード情報を取得していないと判定された場合には(ステップS24:No)、購入管理部114は、ステップS25からステップS26までの処理を実行しなくてもよい。
【0083】
(2-3)顧客がショッピングスペースSP2から退場する際に行われる動作
続いて、図10を参照しながら、顧客がショッピングスペースSP2から退場する際に店舗管理サーバ1が行う動作について説明する。図10は、顧客がショッピングスペースSP2から退場する際に店舗管理サーバ1が行う動作の流れを示すフローチャートである。尚、図10に示す動作は、店舗管理サーバ1によって繰り返し実行される。つまり、店舗管理サーバ1は、図10に示す動作を終了した場合には、一定時間が経過した後に、再度図10に示す動作を開始する。
【0084】
顧客がショッピングスペースSP2から退場する際には、顧客は、出口端末4を用いて、購入を希望する商品の代金を支払う。この際、商品の代金は、店舗管理サーバ1が行う決済処理によって決済される。このため、顧客は、出口端末4を用いて、店舗管理サーバ1に対して、商品の代金を支払うための決済要求を送信する。具体的には、例えば、顧客は、出口端末4の表示装置45に表示された決済開始ボタンを選択してもよい(例えば、入力装置43を用いて選択してもよい)。その結果、出口端末4は、決済要求を店舗管理サーバ1に送信してもよい。
【0085】
決済要求を送信する際に、顧客は、出口端末4の入力装置43を用いて、顧客及び読取装置2の少なくとも一方を特定可能な情報を、決済処理を行うために必要な情報として入力する。一例として、入力装置43は、顧客を撮像する撮像装置を含んでいてもよい。この場合、顧客の画像が、顧客を特定可能な情報として用いられる。他の一例として、入力装置43は、読取装置2に取り付けられた識別タグ等を読み取る読取装置を備えていてもよい。この場合、識別タグ等から読み取られた情報が、読取装置2を特定するための情報として用いられる。顧客及び読取装置2の少なくとも一方を特定可能な情報は、決済要求と共に、出口端末4から店舗管理サーバ1に送信される。
【0086】
このような顧客の行動を踏まえて、店舗管理サーバ1の決済部115は、出口端末4から、決済要求を取得したか否かを判定する(ステップS31)。
【0087】
ステップS31の判定の結果、決済要求を取得していないと判定された場合には(ステップS31:No)、決済部115は、決済要求を取得したか否かを判定し続ける(ステップS31)。他方で、ステップS31の判定の結果、決済要求を取得したと判定された場合には(ステップS31:Yes)、決済部115は、決済要求に含まれる顧客及び読取装置2の少なくとも一方を特定する情報を用いて、決済要求を送信した顧客を特定する(ステップS32)。尚、顧客と読取装置2とが関連付けられているがゆえに、読取装置2を特定する情報が出口端末4から店舗管理サーバ1に送信されたとしても、決済部115は、特定した読取装置2に関連付けられた顧客を、決済要求を送信した顧客として特定することができる。
【0088】
その後、決済部115は、決済要求を送信した顧客が購入を希望する商品のリストを管理するための購入リストデータに基づいて、決済金額(つまり、顧客が購入を希望する商品の合計代金であり、顧客が支払うべき金額)を特定する(ステップS33)。この際、決済部115は、顧客が購入を希望する商品の一覧に関する情報及び決済金額に関する情報の少なくとも一方を、出口端末4に送信してもよい。出口端末4の表示装置45は、顧客が購入を希望する商品の一覧及び決済金額の少なくとも一方を表示してもよい。
【0089】
その後、決済部115は、出口端末4から、顧客が希望する支払方法に関する情報を、決済処理を行うために必要な情報として取得したか否かを判定する(ステップS34)。この際、決済部115は、顧客が希望する支払方法に関する情報を顧客に入力させるように、出口端末4を制御してもよい。例えば、決済部115は、顧客が希望する支払方法に関する情報を顧客が入力するための表示画面(例えば、GUI(Graphical User Interface))を表示するように、出口端末4を制御してもよい。顧客は、出口端末4の入力装置43を用いて、支払方法に関する情報を入力してもよい。
【0090】
顧客は、現金を用いた支払方法を希望してもよい。現金を用いた支払方法を希望する場合には、顧客は、商品の合計代金を支払うことができるだけの現金を、出口端末4が備える入出金機に投入する。この場合、出口端末4は、現金を用いた支払方法が顧客によって選択されていることを示す情報と、顧客が投入した現金の額に関する情報とを、支払方法に関する情報として店舗管理サーバ1に送信してもよい。
【0091】
顧客は、クレジットカードを用いた支払方法を希望してもよい。クレジットカードを用いた支払方法を希望する場合には、顧客は、出口端末4の入力装置43を用いて、クレジットカードに関する情報(例えば、クレジットカード番号、有効期限、カード名義人、暗証番号及びセキュリティコードの少なくとも一つに関する情報)を入力してもよい。入力装置43がクレジットカードの読取装置(例えば、磁気リーダ及びICカードリーダの少なくとも一方)を備えている場合には、顧客は、入力装置43にクレジットカードを挿入することで、クレジットカードに関する情報を入力してもよい。この場合、出口端末4は、クレジットカードを用いた支払方法が顧客によって選択されていることを示す情報と、クレジットカードに関する情報とを、支払方法に関する情報として店舗管理サーバ1に送信してもよい。或いは、クレジットカードに関する情報が顧客を管理するためのデータの一部として店舗管理サーバ1に登録されている場合には、顧客は、クレジットカードに関する情報を入力しなくてもよい。この場合、出口端末4は、店舗管理サーバ1に登録されているクレジットカードを用いた支払方法が顧客によって選択されていることを示す情報を、支払方法に関する情報として店舗管理サーバ1に送信してもよい。
【0092】
顧客は、電子マネーを用いた支払方法を希望してもよい。電子マネーを用いた支払方法を希望する場合には、顧客は、出口端末4の入力装置43を用いて、電子マネーに関する情報(例えば、電子マネーの口座番号、残高、名義人及びパスワードの少なくとも一つに関する情報)を入力してもよい。入力装置43が電子マネーの読取装置(例えば、ICカードリーダ、コードリーダ又はスマホ等の非接触方式の読取装置)を備えている場合には、顧客は、入力装置43に電子マネーを支払うための手段(例えば、ICカード、コード(例えば、一次元コード又は二次元コード)又はスマホ等)をかざすことで、電子マネーに関する情報を入力してもよい。この場合、出口端末4は、電子マネーを用いた支払方法が顧客によって選択されていることを示す情報と、電子マネーに関する情報とを、支払方法に関する情報として店舗管理サーバ1に送信してもよい。尚、出口端末4は、電子マネーをチャージするための機能を有していてもよい。入口端末3もまた、電子マネーをチャージするための機能を有していてもよい。
【0093】
ステップS34の判定の結果、支払方法に関する情報を取得していないと判定された場合には(ステップS34:No)、決済部115は、支払方法に関する情報を取得したか否かを判定し続ける(ステップS34)。他方で、ステップS34の判定の結果、支払方法に関する情報を取得したと判定された場合には(ステップS34:Yes)、決済部115は、顧客が希望した支払方法を用いて、顧客が購入を希望する商品の合計代金を決済する(ステップS35)。
【0094】
(3)店舗管理システムSYSの技術的効果
以上説明した店舗管理システムSYSは、顧客が使用するのに適した一の読取装置2を選択することができる。このため、顧客が使用するのに適した一の読取装置2を選択しない場合と比較して、顧客は、適切な(例えば、手に取りやすい、使いやすい、利便性の高い、満足感の高い及び/又は顧客の好みに合致した)読取装置2を用いて買い物をすることができる。
【0095】
また、店舗管理システムSYSは、顧客と顧客が使用する読取装置2とを適切に関連付けることができる。このため、顧客と顧客が使用する読取装置2とが関連付けられない場合と比較して、店舗管理システムSYSは、顧客が購入を希望する商品を適切に管理することができる。つまり、店舗管理システムSYSは、ある読取装置2が商品コードを読み取った商品を、当該読取装置2に関連付けられた顧客が購入を希望する商品として適切に管理することができる。
【0096】
また、店舗管理システムSYSは、顧客自身及び顧客が持ち運ぶ物の少なくとも一方に装着可能な読取装置2を採用することができる。この場合、顧客は、読取装置2を手で持つことなく買い物をすることができる。このため、顧客が読取装置2を手で持つ必要性がある場合と比較して、顧客の利便性が向上する。
【0097】
(4)変形例
続いて、店舗管理システムSYSの変形例について説明する。尚、以下の説明では、上述した店舗管理システムSYSの構成要件と同一の構成要件については、同一の参照符号を付することでその詳細な説明を省略する。
【0098】
(4-1)第1変形例の店舗管理システムSYSa
はじめに、図11を参照しながら、第1変形例の店舗管理システムSYSaについて説明する。図11は、第1変形例の店舗管理システムSYSaの全体構成を示すブロック図である。
【0099】
図11に示すように、第1変形例の店舗管理システムSYSaは、上述した店舗管理システムSYSと比較して、貸出装置6aを更に備えているという点で異なる。店舗管理システムSYSaのその他の構成要件は、上述した店舗管理システムSYSのその他の構成要件と同一であってもよい。
【0100】
貸出装置6aは、複数の読取装置2を保管可能である。具体的には、貸出装置6aの構造の一例を示す側面図である図12に示すように、貸出装置6aは、筐体61aと、筐体61aの内部において複数の読取装置2を保管可能な(典型的には、収容可能な)保管装置62aとを備えている。尚、図12では、筐体61aの内部に配置される構成要件は、点線を用いて記載されている。
【0101】
更に、貸出装置6aは、保管している複数の読取装置2のうち顧客に関連付けられた一の読取装置2を、当該顧客に対して提供(つまり、供給又は貸出)可能である。例えば、図12に示すように、貸出装置6aの筐体61aには、読取装置2を筐体61aの内部から筐体61aの外部に提供するための提供口63a(つまり、読取装置2を供給するための供給口又は読取装置2を排出するための排出口)が形成されていてもよい。この場合、貸出装置6aは、保管装置62aと提供口63aとをつなぐ通路64aを介して読取装置2を保管装置62aから提供口63aへと搬送することで、提供口63aから顧客に対して読取装置2を提供してもよい。その結果、顧客は、読取装置2から提供された読取装置2を手に取ることができる。
【0102】
第1変形例では、店舗管理サーバ1の装置貸与部113は、顧客に関連付けられた一の読取装置2を保管装置62aから提供口63aを介して顧客に提供するように貸出装置6aを制御することで、顧客に対して、当該顧客に関連付けられた読取装置2を報知してもよい。この場合、顧客は、提供口63aから読取装置2が提供されれば、当該提供された読取装置2が、顧客が使用するべき(つまり、顧客に関連付けられた)読取装置2であると認識することができる。このため、貸出装置6aは、店舗管理サーバ1と通信するための通信装置65aを備えていてもよい。この場合、保管装置62aは、通信装置65aが受信した店舗管理サーバ1からの指示(特に、装置貸与部113からの指示)に基づいて、顧客に関連付けられた読取装置2を提供口63aから顧客に提供してもよい。
【0103】
貸出装置6aは、複数の顧客に対して、複数の顧客に夫々関連付けられた複数の読取装置2を、一つの提供口63aから一つずつ順番に提供可能であってもよい。この場合、複数の顧客に対して複数の顧客に夫々関連付けられた複数の読取装置2が一つの提供口63aからまとめて提供される場合と比較して、一の顧客が、他の顧客が使用するべき読取装置2を一の顧客が使用するべき読取装置2であると誤解してしまう可能性が小さくなる。つまり、一の顧客が、一の顧客が使用するべき読取装置2を適切に認識することができる。
【0104】
このような第1変形例の店舗管理システムSYSaは、上述した店舗管理システムSYSが享受可能な効果と同様の効果を享受することができる。
【0105】
(4-2)第2変形例
続いて、図13を参照しながら、第2変形例の店舗管理システムSYSbについて説明する。図13は、第2変形例の店舗管理システムSYSbの全体構成を示すブロック図である。
【0106】
図13に示すように、第2変形例の店舗管理システムSYSbは、上述した店舗管理システムSYSと比較して、店内端末7bを更に備えているという点で異なる。店舗管理システムSYSbのその他の構成要件は、上述した店舗管理システムSYSのその他の構成要件と同一であってもよい。
【0107】
店舗管理システムSYSbは、単一の店内端末7bを備えていてもよいし、複数の店内端末7bを備えていてもよい。店舗管理サーバ1は、店内端末7bと、ネットワーク網5を介して互いに通信可能である。
【0108】
店内端末7bは、典型的には、店舗ST内に配置される。具体的には、店内端末7bは、ショッピングスペースSP2に配置される。このため、店内端末7bは、ショッピングスペースSP2で買い物をしている顧客が操作可能な端末である。顧客は、店内端末7bを操作することで、買い物に関する情報を取得してもよい。例えば、顧客は、店内端末7bを操作することで、買い物に関する情報の一例である「現時点で顧客が購入を希望する商品のリスト」を確認してもよい。例えば、顧客は、店内端末7bを操作することで、買い物に関する情報の一例である「現時点で顧客が購入を希望する商品の合計代金」を確認してもよい。以下、図14を参照しながら、このような店内端末7bの構成について更に説明する。図14は、店内端末7bの構成を示すブロック図である。
【0109】
図14に示すように、店内端末7bは、CPU71bと、記憶装置72bと、入力装置73bと、通信装置74bと、表示装置75bとを備えている。CPU71bと、記憶装置72bと、入力装置73bと、通信装置74bと、表示装置75bとは、データバス76bを介して接続されている。
【0110】
CPU71bは、コンピュータプログラムを読み込む。例えば、CPU71bは、記憶装置72bが記憶しているコンピュータプログラムを読み込んでもよい。例えば、CPU71bは、コンピュータで読み取り可能な記録媒体が記憶しているコンピュータプログラムを、図示しない記録媒体読み取り装置を用いて読み込んでもよい。CPU71bは、通信装置74bを介して、店内端末7bの外部に配置される不図示の装置からコンピュータプログラムを取得してもよい(つまり、ダウンロードしてもよい又は読み込んでもよい)。CPU71bは、読み込んだコンピュータプログラムを実行する。その結果、CPU71b内には、店内端末7bが行うべき処理(例えば、上述した買い物に関する情報を顧客に提供する処理)を実行するための論理的な機能ブロックが実現される。つまり、CPU71bは、店内端末7bが行うべき処理を実行するための論理的な機能ブロックを実現するためのコントローラとして機能可能である。
【0111】
記憶装置72bは、所望のデータを記憶可能である。例えば、記憶装置72bは、CPU71bが実行するコンピュータプログラムを一時的に記憶していてもよい。記憶装置72bは、CPU71bがコンピュータプログラムを実行している際にCPU71bが一時的に使用するデータを一時的に記憶してもよい。記憶装置72bは、店内端末7bが長期的に保存するデータを記憶してもよい。記憶装置72bは、RAMと、ROM、ハードディスク装置、光磁気ディスク装置、SSD及びディスクアレイ装置のうちの少なくとも一つを含んでいてもよい。
【0112】
入力装置73bは、所望の情報が入力される装置である。第1変形例では、入力装置73bには、顧客及び読取装置2の少なくとも一方を特定可能な情報が入力される。このため、入力装置73bは、顧客及び読取装置2の少なくとも一方を特定可能な情報が決済処理を行うために必要な情報として入力される出口端末4の入力装置43と同様の構成を有していてもよい。このため、入力装置73bの詳細な説明については省略する。
【0113】
通信装置74bは、ネットワーク網5を介して、店舗管理サーバ1と通信可能である。例えば、通信装置74bは、ネットワーク網5を介して、入力装置73bに入力された情報(例えば、顧客及び読取装置2の少なくとも一方を特定可能な情報)を店舗管理サーバ1に送信してもよい。その結果、店舗管理サーバ1は、買い物に関する情報の提供を要求している顧客を特定することができる。更に、店舗管理サーバ1は、特定した顧客に固有の買い物に関する情報を店内端末7bに送信することができる。この場合、通信装置74bは、ネットワーク網5を介して、顧客に提供するべき買い物に関する情報を店舗管理サーバ1から受信してもよい。具体的には、通信装置74bは、現時点で顧客が購入を希望する商品のリストに関する情報及び現時点で顧客が購入を希望する商品の合計代金に関する情報の少なくとも一方を店舗管理サーバ1から受信してもよい。
【0114】
表示装置75bは、所望の画像(例えば、静止画及び動画の少なくとも一方)を表示可能である。例えば、表示装置75bは、買い物に関する情報(つまり、通信装置74bが店舗管理サーバ1から受信した情報)を表示してもよい。具体的には、表示装置75bは、現時点で顧客が購入を希望する商品のリスト及び現時点で顧客が購入を希望する商品の合計代金の少なくとも一方を表示してもよい。
【0115】
このような第2変形例の店舗管理システムSYSbは、上述した店舗管理システムSYSが享受可能な効果と同様の効果を享受することができる。更に、店舗管理システムSYSbは、ショッピングスペースSP2で買い物をしている顧客に対して、買い物に関する情報を提供することができる。このため、顧客は、店内端末7bから提供される情報を参考にしながら、適切に買い物をすることができる。
【0116】
尚、顧客が電子マネーを用いた支払方法を希望する場合には、店内端末7bは、表示装置75bを用いて、電子マネーの現在のチャージ額を表示してもよい。その結果、顧客は、現時点で顧客が購入を希望する商品の合計代金に対してチャージ額が十分であるか又は不足しているかを確認することができる。現時点で顧客が購入を希望する商品の合計代金に対してチャージ額が不足している場合には、顧客は、店内端末7bを用いて、電子マネーをチャージしてもよい。このため、店内端末7bは、電子マネーをチャージするための機能を有していてもよい。
【0117】
店舗管理サーバ1が顧客の過去の店舗STの使用履歴(典型的には、商品の購入履歴)を記憶している場合には、店舗管理サーバ1は、過去の使用履歴と現時点で客が購入を希望する商品のリストとを比較して、顧客が購入し忘れている商品が存在する可能性があるか否かを判定してもよい。店舗管理サーバ1は、過去の使用履歴に基づいて、顧客が購入すると予想される又は顧客が好むと想定される商品を特定してもよい。これら顧客の過去の店舗STの使用履歴に基づいて生成された情報(例えば、購入し忘れていると判定された商品、顧客が購入すると予想される商品及び顧客が好むと想定される商品の少なくとも一つに関する情報)は、店内端末7bから顧客に対して提供されてもよい。その結果、顧客は、店内端末7bから提供される情報を参考にしながら、適切に買い物をすることができる。
【0118】
上述した説明では、店内端末7bは、表示装置75bを用いて、顧客の視覚を通じて買い物に関する情報を提供している。しかしながら、店内端末7bは、顧客が買い物に関する情報を認識することができる限りは、どのような態様で買い物に関する情報を顧客に提供してもよい。例えば、店内端末7bは、スピーカを用いて、顧客の聴覚を通じて買い物に関する情報を提供してもよい。
【0119】
店内端末7bと同様の機能を読取装置2が備えていてもよい。つまり、読取装置2が、買い物に関する情報を表示可能な表示装置を備えていてもよい。また、店内端末7bと同様の機能を、読取装置2が装着される又は読取装置2と一体化される買い物カート(或いは、顧客が持ち運ぶ物)が備えていてもよい。つまり、読取装置2が装着される又は読取装置2と一体化される買い物カート(或いは、顧客が持ち運ぶ物)が、買い物に関する情報を表示可能な表示装置を備えていてもよい。
【0120】
(4-3)その他の変形例
店舗管理システムSYSは、上述した決済処理を行わなくてもよい。店舗管理システムSYSとは異なるシステムが、決済処理を行ってもよい。この場合、店舗管理サーバ1の構成の他の例を示すブロック図である図15に示すように、店舗管理サーバ1は、購入管理部114及び決済部115の少なくとも一方を備えていなくてもよい。店舗管理システムSYSの構成の他の例を示すブロック図である図16に示すように、店舗管理システムSYSは、出口端末4を備えていなくてもよい。
【0121】
店舗管理サーバ1が顧客を特定する(つまり、認証する)ために用いる認証情報は、入口端末3とは異なる装置から店舗管理サーバ1に送信されてもよい。この場合、図16に示すように、店舗管理システムSYSは、入口端末3を備えていなくてもよい。
【0122】
店舗管理サーバ1は、一人の顧客に対して、複数の読取装置2を選択し且つ関連付けてもよい。例えば、店舗管理サーバ1は、同伴者がいる顧客に対して、顧客が使用する読取装置2と同伴者が使用する読取装置2とを選択し且つ関連付けてもよい。一例として、顧客としての親が子供と共に店舗STに入店した場合には、店舗管理サーバ1は、親に対して、親が使用する読取装置2と子供が使用する読取装置2とを選択し且つ関連付けてもよい。この場合、顧客のみならず同伴者もまた、読取装置2を用いて買い物をすることができる。
【0123】
一人の顧客に対して複数の読取装置2が関連付けられる場合には、複数の読取装置2を用いて購入された商品の合計代金は、当該一人の顧客によって支払われてもよい。但し、顧客が使用していない(例えば、同伴者が使用している)読取装置2を用いてどのような商品が購入されたかを代金を支払う顧客が把握できない場合には、当該顧客が不安を抱く可能性がある。そこで、一人の顧客に対して複数の読取装置2が関連付けられる場合には、店舗管理サーバ1は、複数の読取装置2に対して主従関係を設定してもよい。一例として、店舗管理サーバ1は、顧客(例えば、親)が使用する読取装置2を主たる読取装置2に設定し、同伴者(例えば、子供)が使用する読取装置2を従たる読取装置2に設定してもよい。この場合、店舗管理サーバ1は、従たる読取装置2が読み取った商品コードが付与された商品に関する情報を、主たる読取装置2を使用している顧客に対して通知してもよい。その結果、主たる読取装置2を使用している顧客(例えば、親)は、従たる読取装置2を使用している顧客(例えば、子供)がどのような買い物をしているかを適切に把握することができる。
【0124】
(5)付記
以上説明した実施形態に関して、更に以下の付記を開示する。
【0125】
(5-1)付記1
付記1に記載の店舗管理装置は、店舗に入店する顧客に関する顧客情報を用いた認証処理を行うことで前記顧客を特定する特定処理を実行する特定手段と、前記顧客を識別するための顧客識別情報と、前記店舗内の商品に関する情報を読み取るために前記顧客が使用するべき可搬型の読取装置を識別するための装置識別情報とを関連付ける関連付け処理を実行する関連付け手段と、前記顧客に対して、前記顧客識別情報に関連付けられた前記装置識別情報を有する前記読取装置を報知する報知処理を実行する報知手段とを備えることを特徴とする店舗管理装置である。
【0126】
(5-2)付記2
付記2に記載の店舗管理装置は、前記関連付け手段は、複数の前記読取装置の中から、前記顧客が使用するべき一の読取装置を選択し、選択した前記一の読取装置を識別するための前記装置識別情報を前記顧客識別情報と関連付けることを特徴とする付記1に記載の店舗管理装置。
【0127】
(5-3)付記3
付記3に記載の店舗管理装置は、前記関連付け手段は、前記顧客に関するデータに基づいて、前記一の読取装置を選択することを特徴とする付記2に記載の店舗管理装置である。
【0128】
(5-4)付記4
付記4に記載の店舗管理装置は、前記顧客に関するデータは、前記顧客の属性に関するデータ、前記顧客による前記店舗の過去の使用履歴に関するデータ、前記顧客が前記店舗で過去に使用した前記読取装置に関するデータ、及び、前記顧客が使用を希望する前記読取装置に関するデータの少なくとも一つを含むことを特徴とする付記3に記載の店舗管理装置である。
【0129】
(5-5)付記5
付記5に記載の店舗管理装置は、前記関連付け手段は、前記読取装置に関するデータに基づいて、前記一の読取装置を選択することを特徴とする付記2から4のいずれか一項に記載の店舗管理装置である。
【0130】
(5-6)付記6
付記6に記載の店舗管理装置は、前記読取装置に関するデータは、前記読取装置の充電状態に関するデータ、前記読取装置の使用頻度、及び、前記読取装置の使用開始時期に関するデータの少なくとも一方を含むことを特徴とする付記5に記載の店舗管理装置である。
【0131】
(5-7)付記7
付記7に記載の店舗管理装置は、前記関連付け手段は、前記店舗に関するデータに基づいて、前記一の読取装置を選択することを特徴とする付記2から6のいずれか一項に記載の店舗管理装置である。
【0132】
(5-8)付記8
付記8に記載の店舗管理装置は、前記店舗に関するデータは、前記店舗が販売したい商品に関するデータ、前記店舗の混雑度合いに関するデータ、及び、前記店舗が設けられている地域に関するデータの少なくとも一方を含むことを特徴とする付記7に記載の店舗管理装置である。
【0133】
(5-9)付記9
付記9に記載の店舗管理装置は、前記報知手段は、供給口から前記読取装置を一つずつ供給可能な商品供給装置を用いて、前記供給口から前記顧客に対して前記読取装置を供給することで前記顧客に前記読取装置を報知する前記報知処理を実行することを特徴とする付記1から8のいずれか一項に記載の店舗管理装置である。
【0134】
(5-10)付記10
付記10に記載の店舗管理システムは、店舗を管理するための店舗管理装置と、前記店舗内の商品に関する情報を読み取るための可搬型の読取装置とを備え、前記店舗管理装置は、前記店舗に入店する顧客に関する顧客情報を用いた認証処理を行うことで前記顧客を特定する特定処理を実行する特定手段と、前記顧客を識別するための顧客識別情報と、前記顧客が使用するべき前記読取装置を識別するための装置識別情報とを関連付ける関連付け処理を実行する関連付け手段と、前記顧客に対して、前記顧客識別情報に関連付けられた前記装置識別情報を有する前記読取装置を報知するための報知処理を実行する報知手段とを備えることを特徴とする店舗管理システムである。
【0135】
(5-11)付記11
付記11に記載の店舗管理システムは、付記10に記載の店舗管理システムであって、且つ、前記読取装置が、前記顧客及び前記顧客が持ち運ぶ物の少なくとも一方に装着可能であることを特徴とする店舗管理システムである。
【0136】
(5-12)付記12
付記12に記載の店舗管理方法は、店舗に入店する顧客に関する顧客情報を用いた認証処理を行うことで前記顧客を特定するための特定処理を実行することと、前記顧客を識別するための顧客識別情報と、前記店舗内の商品に関する情報を読み取るために前記顧客が使用するべき可搬型の読取装置を識別するための装置識別情報とを関連付けるための関連付け処理を実行することと、前記顧客に対して、前記顧客識別情報に関連付けられた前記装置識別情報を有する前記読取装置を報知するための報知処理を実行することとを含むことを特徴とする店舗管理方法である。
【0137】
(5-13)付記13
付記13に記載のコンピュータプログラムは、コンピュータに、請求項13に記載の店舗管理方法を実行させるコンピュータプログラムである。
【0138】
(5-14)付記14
付記14に記載の記録媒体は、付記13に記載のコンピュータプログラムが記録された記録媒体である。
【0139】
本発明は、請求の範囲及び明細書全体から読み取るこのできる発明の要旨又は思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う店舗管理装置、店舗管理システム、店舗管理方法、コンピュータプログラム及び記録媒体もまた本発明の技術思想に含まれる。
【符号の説明】
【0140】
SYS 店舗管理システム
1 店舗管理サーバ
11 CPU
111 顧客特定部
112 装置管理部
113 装置貸与部
114 購入管理部
115 決済部
2 読取装置
21 コード読取装置
25 装着部材
3 入口端末
4 出口端末
6a 貸出装置
7b 店内端末
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16