(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-13
(45)【発行日】2024-02-21
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理システム、及び情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/20 20120101AFI20240214BHJP
G09B 19/00 20060101ALN20240214BHJP
【FI】
G06Q50/20
G09B19/00 Z
(21)【出願番号】P 2019173182
(22)【出願日】2019-09-24
【審査請求日】2022-08-31
(73)【特許権者】
【識別番号】000005496
【氏名又は名称】富士フイルムビジネスイノベーション株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 直子
【審査官】青柳 光代
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-138458(JP,A)
【文献】特開2013-061590(JP,A)
【文献】特開2018-195022(JP,A)
【文献】特開2019-159629(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
G09B 19/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサを備え、前記プロセッサは、
記載欄が設けられた第一の書類を読み取った情報である第一の読取情報を受け付け、
前記第一の読取情報から、前記第一の書類の記載欄に記載された第一の人物を特定する第一の人物情報を抽出し、
前記第一の書類と同じ種類の第二の書類に関して、過去に読み取った情報である第二の読取情報、及び
前記第二の読取情報から抽出した第二の人物情報を取得し、
前記第二の人物情報で特定される第二の人物の中に、前記第一の人物情報で特定される第一の人物と同一の人物が存在しない場合、前記第一の読取情報を前記第二の読取情報に追加して記憶する処理を行
い、
前記第一の読取情報から、前記第一の書類の記載欄に記載された前記第一の書類を評価した情報である第一の評価情報を、さらに抽出し、
前記第二の読取情報から抽出した第二の評価情報を取得し、
前記第二の読取情報で特定される前記第二の人物の中に、前記第一の人物情報で特定される前記第一の人物と同一の人物が存在し、かつ前記同一の人物を示す前記第一の読取情報及び前記第二の読取情報において、前記第一の評価情報、及び前記第二の評価情報が同一でない場合、前記第一の読取情報を、前記第二の読取情報に追加して記憶する処理を行う、
ことを特徴とした情報処理装置。
【請求項2】
前記プロセッサは、前記第二の人物情報で特定される前記第二の人物の中に、前記第一の人物情報で特定される前記第一の人物と同一の人物が存在し、かつ前記同一の人物を示す前記第一の読取情報及び前記第二の読取情報において、前記第一の評価情報、及び前記第二の評価情報が同一である場合、記憶する処理を行わない
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記第一の人物情報は、前記第一の読取情報から人物を特定する箇所を抽出した画像であり、
前記プロセッサは、前記画像に対して、前記第一の人物情報から文字認識処理を行うことで得られる人物を特定する文字列である第一の認識情報を抽出する
請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記プロセッサは、前記第二の人物情報の画像の中に、前記第一の人物情報の画像が存在しない、かつ前記画像に対して、前記第二の人物情報から文字認識処理を行うことで得られる人物を特定する文字列である第二の認識情報の中に、前記第一の認識情報が存在しない場合、前記第一の読取情報を前記第二の読取情報に追加して記憶する処理を行う
請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記プロセッサは、前記第二の人物情報の画像の中に、前記第一の人物情報の画像が存在しない、かつ前記第二の認識情報の中に、前記第一の認識情報が存在する場合、前記同一の認識情報が示す人物の前記第一の読取情報及び前記第二の読取情報において、前記第一の読取情報で、前記第二の読取情報を上書きして記憶する処理を行う
請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記プロセッサは、前記過去に読み取った読取情報に前記第一の書類と同じ種類の書類に関する第二の読取情報が含まれていない場合、前記第一の読取情報を記憶する請求項1から
請求項5の何れか1項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記プロセッサは、第一の読取情報と共に、前記第一の書類に関する情報を取得し、
前記第一の書類に関する情報、及び前記第一の読取情報を関連付けて登録する
請求項6に記載の情報処理装置。
【請求項8】
請求項1から
請求項7の何れか1項に記載の情報処理装置と、
前記第一の書類を読み取る読取装置と、
前記第一の読取情報及び前記第二の読取情報を記憶する記憶装置と、
を備えた情報処理システム。
【請求項9】
記載欄が設けられた第一の書類を読み取った情報である第一の読取情報を受け付ける受付ステップと、
前記第一の読取情報から、前記第一の書類の記載欄に記載された第一の人物を特定する第一の人物情報を抽出する抽出ステップと、
前記第一の書類と同じ種類の第二の書類に関して、過去に読み取った情報である第二の読取情報、及び
前記第二の読取情報から抽出した第二の人物情報を取得する取得ステップと、
前記第二の人物情報で特定される第二の人物の中に、前記第一の人物情報で特定される第一の人物と同一の人物が存在しない場合、前記第一の読取情報を前記第二の読取情報に追加して記憶する処理を行う処理ステップと、
前記第一の読取情報から、前記第一の書類の記載欄に記載された前記第一の書類を評価した情報である第一の評価情報を、さらに抽出する抽出ステップと、
前記第二の読取情報から抽出した第二の評価情報を取得する取得ステップと、
前記第二の読取情報で特定される前記第二の人物の中に、前記第一の人物情報で特定される前記第一の人物と同一の人物が存在し、かつ前記同一の人物を示す前記第一の読取情報及び前記第二の読取情報において、前記第一の評価情報、及び前記第二の評価情報が同一でない場合、前記第一の読取情報を、前記第二の読取情報に追加して記憶する処理を行う処理ステップと、
をコンピュータに実行させる情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理システム、及び情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、講義に関連する情報を特定しうる情報特定情報が指定された、当該講義に関わる特定のユーザーからの登録要求を受け付ける登録要求受付手段と、前記登録要求受付手段が受け付けた登録要求に応じて、講義に関連する情報に、当該講義に関連する情報にアクセス可能なユーザーを特定しうるユーザー特定情報を紐付けて記憶手段に登録する登録手段と、前記情報特定情報が指定されたユーザーからの当該講義に関連する情報へのアクセス要求を受け付けるアクセス要求受付手段と、講義に関わるユーザーの支援に関連する情報を保持管理する学習支援システムから情報を取得する取得手段と、前記学習支援システムから取得した情報に基づき、前記アクセス要求をしたユーザーの、前記アクセス要求受付手段が受け付けた情報特定情報により特定される講義に関連する情報へのアクセスを制御する制御手段と、を有することを特徴とする情報処理装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
例えば、テストの解答用紙等の記載欄が設けられた書類から読み取った読取情報を、記載欄に記載した人物と関連付けて記憶する場合がある。
【0005】
しかし、例えば、再テストを実施して書類が修正されて、又は解答用紙が遅れて提出され書類が追加されて、過去に読み取った書類と同じ種類の書類に対して、複数回の読取処理を行う場合がある。この場合、書類の読み取りを行った処理ごとに、書類から読み取った読取情報と記載欄に記載した人物とを関連付けて記憶する処理が行われ、同じ種類の書類であっても、一つの読取情報に集約することができない。
【0006】
本発明は、同じ種類の書類に対して複数回の読取処理を行った場合に、一つの読取情報に集約する情報処理装置、情報処理システム、及び情報処理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
第1の態様の情報処理装置は、プロセッサを備え、プロセッサは、記載欄が設けられた第一の書類を読み取った情報である第一の読取情報を受け付け、第一の読取情報から、第一の書類の記載欄に記載された第一の人物を特定する第一の人物情報を抽出し、第一の書類と同じ種類の第二の書類に関して、過去に読み取った情報である第二の読取情報、及び第二の読取情報から抽出した第二の人物情報を取得し、第二の人物情報で特定される第二の人物の中に、第一の人物情報で特定される第一の人物と同一の人物が存在しない場合、第一の読取情報を第二の読取情報に追加して記憶する処理を行う。
【0008】
第2の態様の情報処理装置は、第1の態様に係る情報処理装置において、プロセッサは、第一の読取情報から、第一の書類の記載欄に記載された第一の書類を評価した情報である第一の評価情報を、さらに抽出し、第二の読取情報から抽出した第二の評価情報を取得し、第二の読取情報で特定される第二の人物の中に、第一の人物情報で特定される第一の人物と同一の人物が存在し、かつ同一の人物を示す第一の読取情報及び第二の読取情報において、第一の評価情報、及び第二の評価情報が同一でない場合、第一の評価情報で、第二の評価情報を上書きして記憶する処理を行う。
【0009】
第3の態様の情報処理装置は、第2の態様に係る情報処理装置において、プロセッサは、第二の人物情報で特定される第二の人物の中に、第一の人物情報で特定される第一の人物と同一の人物が存在し、かつ同一の人物を示す第一の読取情報及び第二の読取情報において、第一の評価情報、及び第二の評価情報が同一である場合、記憶する処理を行わない。
【0010】
第4の態様の情報処理装置は、第1の態様から第3の態様までのいずれか1つの態様に係る情報処理装置において、第一の人物情報は、第一の読取情報から人物を特定する箇所を抽出した画像であり、プロセッサは、画像に対して、第一の人物情報から文字認識処理を行うことで得られる人物を特定する文字列である第一の認識情報を抽出する。
【0011】
第5の態様の情報処理装置は、第4の態様に係る情報処理装置において、プロセッサは、第二の人物情報の画像の中に、第一の人物情報の画像が存在しない、かつ画像に対して、第二の人物情報から文字認識処理を行うことで得られる人物を特定する文字列である第二の認識情報の中に、第一の認識情報が存在しない場合、第一の読取情報を第二の読取情報に追加して記憶する処理を行う。
【0012】
第6の態様の情報処理装置は、第5の態様に係る情報処理装置において、プロセッサは、第二の人物情報の画像の中に、第一の人物情報の画像が存在しない、かつ第二の認識情報の中に、第一の認識情報が存在する場合、同一の認識情報が示す人物の第一の読取情報及び第二の読取情報において、第一の読取情報で、第二の読取情報を上書きして記憶する処理を行う。
【0013】
第7の態様の情報処理装置は、第1の態様から第6の態様までのいずれか1つの態様に係る情報処理装置において、プロセッサは、過去に読み取った読取情報に第一の書類と同じ種類の書類に関する第二の読取情報が含まれていない場合、第一の読取情報を記憶する。
【0014】
第8の態様の情報処理装置は、第7の態様に係る情報処理装置において、プロセッサは、第一の読取情報と共に、第一の書類に関する情報を取得し、第一の書類に関する情報、及び第一の読取情報を関連付けて登録する。
【0015】
第9の態様の情報処理装置は、第1の態様から第8の態様までのいずれか1つの態様に係る情報処理装置と、第一の書類を読み取る読取装置と、第一の読取情報及び第二の読取情報を記憶する記憶装置と、を備える。
【0016】
第10の態様の情報処理プログラムは、記載欄が設けられた第一の書類を読み取った情報である第一の読取情報を受け付ける受付ステップと、第一の読取情報から、第一の書類の記載欄に記載された第一の人物を特定する第一の人物情報を抽出する抽出ステップと、第一の書類と同じ種類の第二の書類に関して、過去に読み取った情報である第二の読取情報、及び第二の読取情報から抽出した第二の人物情報を取得する取得ステップと、第二の人物情報で特定される第二の人物の中に、第一の人物情報で特定される第一の人物と同一の人物が存在しない場合、第一の読取情報を第二の読取情報に追加して記憶する処理を行う処理ステップと、をコンピュータに実行させる。
【発明の効果】
【0017】
第1の態様の情報処理装置、第9の態様の情報処理システム、及び第10の態様の情報処理プログラムによれば、同じ種類の書類に対して複数回の読取処理を行った場合に、一つの読取情報に集約することができる。
【0018】
第2の態様の情報処理装置によれば、同じ種類の書類、かつ同一人物における評価の情報が異なっている場合、評価の情報を一つの読取情報に集約することができる。
【0019】
第3の態様の情報処理装置によれば、すでに登録されている読取情報を排除することができる。
【0020】
第4の態様の情報処理装置によれば、すでに登録されている情報と容易に比較することができる情報を取得することができる。
【0021】
第5の態様の情報処理装置によれば、画像及び文字列が存在するか確認しない場合と比較して、対象の読取情報がすでに登録されているか判断することができる。
【0022】
第6の態様の情報処理装置によれば、画像及び文字列が存在するか確認しない場合と比較して、最新の読取情報を反映することができる。
【0023】
第7の態様の情報処理装置によれば、未登録の書類における読取情報を登録することができる。
【0024】
第8の態様の情報処理装置によれば、第一の書類に関する情報と、第一の読取情報とを関連付けずに記憶する場合と比較して、第一の書類に関する第二の読取情報を取得する際、より容易に第二の読取情報を取得することができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【
図1】各実施形態に係る情報処理システムの構成の一例を示す概略図である。
【
図2】各実施形態に係る情報処理装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【
図3】各実施形態に係る情報処理装置の機能的な構成の一例を示すブロック図である。
【
図4】各実施形態に係る読取情報データベースの一例を示す模式図である。
【
図5】第一実施形態に係る情報処理の一例を示すフローチャートである。
【
図6】各実施形態に係る集約処理の一例を示すフローチャートである。
【
図7】第二実施形態に係るLMSの機能的な構成の一例を示すブロック図である。
【
図8】第二実施形態に係るLMS情報データベースの一例を示す模式図である。
【
図9】第二実施形態に係る情報処理の一例を示すフローチャートである。
【
図10】第二実施形態に係る更新処理の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0026】
[第1実施形態]
以下、図面を参照して、本開示の技術を実施するための形態例を詳細に説明する。なお、本実施形態に係る情報処理装置3は、一例として、書類を読み取ったデータを管理するサーバである形態について説明する。しかし、これに限定されない。情報処理装置3は、例えばプリント機能、コピー機能、スキャン機能、及びファクシミリ機能等の機能を有する複合機に搭載されてもよいし、パーソナルコンピュータ等の端末でもよい。
【0027】
図1は、本実施形態に係る情報処理システム1の構成の一例を示す概略図である。
図1に示すように、本実施形態に係る情報処理システム1は、複合機2、情報処理装置3、及び学習管理システム(LMS:Learning Management System)4がネットワークに接続されて構成されている。以下では、学習管理システム4をLMS4と称する。
【0028】
複合機2は、スキャン機能を有し、講義で行った採点済みの答案用紙等の記載欄が設けられた書類をスキャンし、スキャンした画像データを情報処理装置3に送信する。複合機2は、書類の読み取りを行う際に、書類の情報、講義、ユーザ情報等を受け付け、情報処理装置3に送信する。
【0029】
情報処理装置3は、複合機2によって読み取られた画像データから学籍番号、学籍番号の画像データ、答案に記載された点数、及び点数の画像データ等を抽出した画像データ及び画像データから読み取った情報(以下、「読取情報」という。)を記憶する。情報処理装置3は、画像データと、画像データから抽出した学籍番号及び点数とをLMS4に送信する。
【0030】
LMS4は、講義に関わるユーザ(例えば、教員及び学生等)を支援するための情報を保持及び管理する学習支援システムである。例えば、LMS4は、情報処理装置3から取得した画像データ、学籍番号、及び点数を、関連する講義の情報に関連付けて、ユーザに開示する。
【0031】
図2は、本実施形態に係る情報処理装置3のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
図2に示すように、本実施形態に係る情報処理装置3は、CPU(Central Processing Unit)11、ROM(Read Only Memory)12、RAM(Random Access Memory)13、ストレージ14、入力部15、表示部16、及び通信インターフェース(通信I/F)17を含んで構成されている。CPU11、ROM12、RAM13、ストレージ14、入力部15、表示部16、及び通信I/F17の各々はバス18により相互に接続されている。ここで、CPU11は、プロセッサの一例である。
【0032】
CPU11は、情報処理装置3の全体を統括し、制御する。ROM12は、本実施形態で用いる情報処理プログラムを含む各種プログラム及びデータ等を記憶している。RAM13は、各種プログラムの実行時のワークエリアとして用いられるメモリである。CPU11は、ROM12に記憶されたプログラムをRAM13に展開して実行することにより、画像データ等の抽出、及び読取情報を記憶する処理を行う。ストレージ14は、一例としてHDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、又はフラッシュメモリ等である。なお、ストレージ14には、情報処理プログラム等を記憶してもよい。入力部15は、文字及び選択等の入力を受け付けるキーボード及びマウス等である。表示部16は、画像データ及び読取情報等を表示するモニター等である。通信I/F17は、データの送受信を行う。
【0033】
次に、情報処理装置3の機能構成について説明する。
図3は、本実施形態に係る情報処理装置3の機能的な構成の一例を示すブロック図である。
【0034】
図3に示すように、情報処理装置3は、受付部21、抽出部22、取得部23、処理部24、及び記憶部25を有する。CPU11が情報処理プログラムを実行することで、受付部21、抽出部22、取得部23、処理部24、及び記憶部25として機能する。
【0035】
受付部21は、記載欄が設けられた書類を読み取った情報である第一の読取情報を受け付ける。ここで、記載欄が設けられた書類は、第一の書類の一例である。受付部21は、第一の書類に関する情報を受け付ける。
【0036】
抽出部22は、第一の読取情報から、第一の書類の記載欄に記載された人物を特定する情報と、第一の書類の記載欄に記載された第一の書類を評価した情報と、を抽出する。ここで、第一の書類の記載欄に記載された人物を特定する情報は、第一の人物情報の一例である。また、第一の書類の記載欄に記載された第一の書類を評価した情報は、第一の評価情報の一例である。第一の人物情報は、第一の読取情報から人物を特定する箇所を抽出した画像であり、抽出部22は、画像データに対して、第一の人物情報から文字認識処理を行うことで得られる人物を特定する文字列を抽出する。ここで、第一の人物情報から文字認識処理を行うことで得られる人物を特定する文字列は、第一の認識情報の一例である。
【0037】
具体的には、抽出部22は、書類を読み取った画像データから学籍番号及び点数が記載された箇所の画像データを抽出する。抽出部22は、既存技術である画像データから文字認識を行うOCR(Optical Character Recognition)処理によって、書類を読み取った画像データから学籍番号及び点数を文字列として抽出する。
【0038】
取得部23は、第一の書類と同じ種類の第二の書類に関して、過去に読み取った情報である第二の読取情報、及び第二の読取情報から抽出した第二の人物情報及び第二の評価情報を取得する。取得部23は、受付部21によって受け付けられた第一の書類に関する情報を取得する。
【0039】
処理部24は、第二の人物情報で特定される第二の人物の中に、第一の人物情報で特定される第一の人物と同一の人物が存在しない場合、第一の読取情報を第二の読取情報に追加して記憶する処理を行う。
【0040】
処理部24は、第二の読取情報で特定される第二の人物の中に、第一の人物情報で特定される第一の人物と同一の人物が存在し、かつ同一の人物を示す第一の読取情報及び第二の読取情報において、第一の評価情報及び第二の評価情報が同一であるか否かを判定する。処理部24は、第二の人物の中に、第一の人物と同一人物が存在し、かつ第一の評価情報、及び第二の評価情報が同一でないと判定した場合、第一の評価情報で、第二の評価情報を上書きして記憶する処理を行う。また、処理部24は、第二の人物の中に、第一の人物と同一の人物が存在し、かつ同一の人物を示す第一の読取情報及び第二の読取情報において、第一の評価情報、及び第二の評価情報が同一である場合、記憶する処理を行わない。
【0041】
処理部24は、第二の人物情報の画像の中に、第一の人物情報の画像が存在しない、かつ画像に対して、第二の人物情報から文字認識処理を行うことで得られる人物を特定する文字列である第二の認識情報の中に、第一の認識情報が存在するか否かの判定を行う。処理部24は、第二の人物情報の画像の中に、第一の人物情報の画像が存在しない、かつ第二の認識情報の中に、第一の認識情報が存在しない場合、第一の読取情報を第二の読取情報に追加して記憶する処理を行う。また、処理部24は、第二の人物情報の画像の中に、第一の人物情報の画像が存在しない、かつ第二の認識情報の中に、第一の認識情報が存在する場合、同一の人物を示す読取情報において、第一の読取情報で、第二の読取情報を上書きして記憶する処理を行う。
【0042】
処理部24は、過去に読み取った読取情報に第一の書類と同じ種類の書類に関する第二の読取情報が含まれていない場合、第一の読取情報を記憶する処理を行う。処理部24は、取得部23が取得した第一の書類に関する情報を第一の読取情報と共に、第一の書類に関する情報、及び第一の読取情報を関連付けて記憶する。
【0043】
記憶部25は、第一の読取情報、及び第一の読取情報から抽出した画像を記憶する。記憶部25は、読取情報データベース(以下、「読取情報DB」という。)30を記憶している。
【0044】
次に、
図4を参照して、過去に読み取った書類に関する第二の読取情報を記憶した読取情報DBについて説明する。
図4は、本実施形態に係る読取情報DB30の一例を示す模式図である。
【0045】
一例として、
図4に示すように、読取情報DB30は、読み取った書類に関する情報として、書類ID(IDentification)、学籍番号、読取ID、学籍画像ID、点数、及び点数画像IDが記憶されている。書類IDは、書類の読み取りを行う際に、ユーザが入力する書類に関する情報であり、書類毎に一意となる文字列である。学籍番号は、学生一人一人に割り振られ、学生毎に一意となる番号である。読取IDは、OCR処理によって読み取った読取画像データと関連付けられ、学生ID毎、かつ読み取った書類毎に割り振られる文字列である。学籍画像IDは、書類を読み取った情報から学籍番号が記載された箇所を抽出した画像(以下、「学籍画像」という。)と関連付けられた文字列である。点数は、書類に記載された点数である。点数画像IDは、書類を読み取った情報から点数が記載された箇所を抽出した画像(以下、「点数画像」という。)と関連付けられた文字列である。なお、本実施形態に係る読取画像、学籍画像及び点数画像は、ファイル名に読取ID、学籍画像ID及び点数画像IDが付され、読取ID、学籍画像ID及び点数画像IDに関連付けられて記憶部25に記憶されている形態として説明する。しかし、これに限定されない。読取画像、学籍画像及び点数画像は、読取情報DB30等のデータベースに登録されて記憶されている形態としてもよいし、外部の記憶装置に記憶されている形態としてもよい。また、以下では、錯綜を避けるために、第一の読取情報は、書類を読み取った画像データ(以下、「読取画像データ」という。)、学籍番号の画像データ、学籍番号、点数の画像データ、及び点数であるとする。また、第二の読取情報は、読取情報DB30から取得した読取画像データ、学籍画像データ、学籍番号、点数、及び点数画像データであるとする。
【0046】
情報処理装置3は、書類から読み取った読取情報と、読取情報DB30に記憶され、過去に読み取った書類に関する読取情報とを比較することで、読取情報DB30の登録及び更新を行う。
【0047】
例えば、情報処理装置3は、読取画像データから第一の読取情報として、第一の人物情報、第一の評価情報、及び第一の認識情報を取得する。具体的には、情報処理装置3は、書類に記載されている学籍番号及び点数の画像データを取得し、OCR処理を行うことで、学籍番号及び点数の画像データから学籍番号及び点数を抽出する。これにより、情報処理装置3は、第一の人物情報として学籍番号の画像を、第一の評価情報として点数の画像を、及び第一の認識情報として学籍番号の文字列を取得する。
【0048】
情報処理装置3は、取得した第一の読取情報が示す書類と同一種類の書類が読取情報DB30に記憶されているか検索を行い、第一の読取情報が示す書類と同一種類の書類が読取情報DB30に記憶されていない場合、第一の読取情報を読取情報DB30に記憶する。
【0049】
以下では、書類IDが一致した場合、同一種類の書類であるとする形態について説明する。なお、書類IDは、書類をスキャンする際にユーザによって入力されてもよいし、書類にバーコード等の情報を書類に付して書類IDを取得してもよいし、書類に記載されている書類の名称から書類の種類を特定して、取得してもよい。また、書類等を読み取って、文字を認識する装置では、書類をOCR処理によって認識して読み取った情報が正しく認識されているか確認及び訂正する確認訂正処理が行われる。以下では、確認訂正処理は、読取情報DB30の情報を確認及び訂正する形態とする。しかし、これに限定されない。例えば、読取情報DB30の情報をLMS4に連携して、LMS4にアクセスすることで確認訂正処理を行い、訂正された情報をLMS4から情報処理装置3に送信する形態としてもよい。また、確認訂正処理は、情報処理装置3を操作して行ってもよいし、端末及び複合機から情報処理装置3にアクセスして、読取情報DB30の内容を確認及び訂正してもよい。また、情報処理装置3が端末からの要求に応じて、第一の読取情報及び第二の読取情報を送信し、修正された第一の読取情報及び第二の読取情報を受け付けることで確認訂正を行ってもよい。
【0050】
情報処理装置3は、同一の書類に対して再び読取処理を行って、第一の読取情報が示す書類IDが読取情報DB30に記憶されている場合、読取情報DB30から書類IDが合致する第二の読取情報を取得し、第一の読取情報と、第二の読取情報を比較する。
【0051】
具体的には、情報処理装置3は、第二の読取情報として、読取情報DB30から該当する書類IDの情報を取得し、第二の読取情報に含まれる学籍画像データと、第一の読取情報の学籍番号の画像データとを比較する。
【0052】
情報処理装置3は、第二の読取情報の学籍画像データの中に、第一の読取情報の学籍番号の画像データと同一又は類似する画像が含まれている場合、第二の読取情報から同一又は類似する学籍画像が示す学籍番号、点数、及び点数画像を取得する。情報処理装置3は、第二の読取情報の点数画像と、第一の読取情報の点数の画像が同一又は類似でない場合、第一の読取情報に含まれる点数の文字列で、学籍番号が示す読取情報DB30に記憶されている点数を更新する。また、情報処理装置3は、第二の読取情報の点数画像と、第一の読取情報の点数の画像が同一又は類似である場合、第一の読取情報は登録済みであると判定して、次の第一の読取情報の処理を行う。
【0053】
情報処理装置3は、第二の読取情報の学籍画像の中に、第一の読取情報に含まれる学籍番号の画像と同一又は類似する画像データが含まれていない場合、第一の読取情報の学籍番号の文字列と、第二の読取情報の学籍番号との比較を行う。情報処理装置3は、第二の読取情報の学籍番号の中に、第一の読取情報の学籍番号の文字列が含まれている場合、学籍番号が示す書類が再提出されたものと判定する。情報処理装置3は、読取情報DB30に記憶されている学籍番号に該当する学籍番号の学籍画像、点数画像、及び点数を第一の読取情報で更新する。情報処理装置3は、第二の読取情報の学籍番号の中に、第一の読取情報の学籍番号の文字列と一致する学籍番号が含まれていない場合、学籍番号が示す書類が後から追加された書類と判定して、読取情報DB30に第一の読取情報を登録する。
【0054】
次に、
図5を参照して、本実施形態に係る情報処理プログラムの作用について説明する。まず、
図5は、本実施形態に係る情報処理の一例を示すフローチャートである。CPU11がROM12又はストレージ14から情報処理プログラムを読み出し、実行することによって、
図5に示す情報処理が実行される。
図5に示す情報処理は、例えば、書類をスキャンし、画像データが入力され、情報処理プログラムの実行指示が入力された場合、情報処理が実行される。
【0055】
ステップS101において、CPU11は、書類のOCR処理が行われ、画像データが入力されたか否かの判定を行う。画像データが入力された場合(ステップS101:YES)、CPU11は、ステップS102に移行する。一方、画像データが入力されていない場合(ステップS101:NO)、CPU11は、書類のOCR処理が行われ、画像データが入力されるまで待機する。ここで、画像データの入力と共に、書類IDの入力が行われる。
【0056】
ステップS102において、CPU11は、第一の読取情報として、読取画像、読取画像から学籍番号の画像データ、点数の画像データ、学籍番号の文字列、及び点数の文字列を取得する。
【0057】
ステップS103において、CPU11は、入力された書類IDを取得する。
【0058】
ステップS104において、CPU11は、読取情報DB30に書類IDに合致する読取情報が記憶されているか否かの判定を行う。書類IDに合致する読取情報が記憶されている場合(ステップS104:YES)、CPU11は、ステップS105に移行する。一方、書類IDに合致する読取情報が記憶されていない場合(ステップS104:NO)、CPU11は、ステップS106に移行する。
【0059】
ステップS105において、CPU11は、第一の読取情報と、第二の読取情報とを集約する処理を行う。詳細については、
図6を参照して後述する。
【0060】
ステップS106において、CPU11は、入力された書類IDと共に、第一の読取情報を読取情報DB30に記憶する。
【0061】
次に、
図6を参照して、本実施形態に係る集約処理について説明する。
図6は、本実施形態に係る集約処理の一例を示すフローチャートである。CPU11がROM12又はストレージ14から集約プログラムを読み出し、実行することによって、
図6に示す集約処理が実行される。
【0062】
ステップS201において、CPU11は、読取情報DB30から書類IDと合致する第二の読取情報として、学籍番号、読取ID、学籍画像ID、点数、及び点数画像IDを取得し、読取が送、学籍画像、及び点数画像を取得する。
【0063】
ステップS202において、CPU11は、第一の読取情報の学籍番号の画像を取得する。
【0064】
ステップS203において、CPU11は、第二の読取情報の学籍画像の中に、第一の読取情報の学籍番号の画像と同一又は類似する画像が存在するか否かの判定を行う。第二の読取情報の学籍画像の中に、第一の読取情報の学籍番号の画像と類似する画像が存在する場合、CPU11は、ステップS204に移行する。一方、第二の読取情報の学籍画像の中に、第一の読取情報の学籍番号の画像と同一又は類似する画像が存在しない場合、CPU11は、ステップS207に移行する。なお、本実施形態に係る類似判断は、2つの画像を比較し、一致する割合が予め定められた割合以上である場合、2つの画像は類似していると判定する。また、画像を比較する詳細な方法については、種々の既知の技術等を用いて比較可能である。
【0065】
ステップS204において、CPU11は、類似した学籍番号の画像が示す点数画像、点数、及び学籍番号を第二の読取情報から取得する。
【0066】
ステップS205において、CPU11は、第一の読取情報の点数の画像と、第二の読取情報の点数画像とが類似するか否かの判定を行う。第一の読取情報の点数の画像と、第二の読取情報の点数画像とが類似する場合、CPU11は、ステップS210に移行する。一方、第一の読取情報の点数の画像と、第二の読取情報の点数画像とが類似しない場合、CPU11は、ステップS206に移行する。
【0067】
ステップS206において、CPU11は、第二の読取情報から取得した点数を用いて、読取情報DB30に記憶されている、類似した学籍番号の画像が示す学籍番号に合致する点数を上書きする。なお、本実施形態では、読取情報DB30に記憶されている点数を上書きして更新する形態について、説明した。しかし、これに限定されない。読取情報DB30に記憶されている更新対象の読取情報を更新せずに履歴として残しておき、点数のみを変更した該当の読取情報を新たに記憶する形態としてもよい。
【0068】
ステップS207において、CPU11は、第二の読取情報の学籍番号の中に、第一の読取情報の学籍番号の文字列と一致する学籍番号が存在するか否かの判定を行う。第二の読取情報の学籍番号の中に、第一の読取情報の学籍番号の文字列と一致する学籍番号が存在する場合、CPU11は、ステップS208に移行する。一方、第二の読取情報の学籍番号の中に、第一の読取情報の学籍番号の文字列と一致する学籍番号が存在しない場合、CPU11は、ステップS209に移行する。
【0069】
ステップS208において、CPU11は、第一の読取情報から取得した学籍番号の画像、点数の画像、及び点数を用いて、読取情報DB30に記憶されている学籍番号が示す学籍画像、点数画像、及び点数を上書きして更新する。なお、本実施形態では、読取情報DB30に記憶されている学籍画像、点数画像、及び点数を上書きして更新する形態について、説明した。しかし、これに限定されない。読取情報DB30に記憶されている更新対象の読取情報を更新せずに履歴として残しておき、学籍番号、点数画像、及び点数を変更した該当の読取情報を新たに記憶する形態としてもよい。
【0070】
ステップS209において、CPU11は、第一の読取情報から取得した読取ID、学籍番号の画像、学籍画像ID、学籍番号、点数画像ID、点数の画像、及び点数を読取情報DB30に追加して記憶する。
【0071】
ステップS210において、CPU11は、全ての第一の読取情報の集約処理が完了したか否かの判定を行う。全ての第一の読取情報の集約処理が完了した場合、CPU11は、集約処理を終了する。一方、全ての第一の読取情報の集約処理が完了していない場合、CPU11は、ステップS201に移行する。
【0072】
以上説明したように、本実施形態によれば、学籍番号の画像、点数の画像、及び学籍番号を比較することで、読み取った情報が登録されているか否かが確認される。したがって、同じ種類の書類に対して複数回の読取処理を行った場合に、一つの読取情報に集約される。
【0073】
[第2実施形態]
第1実施形態では、情報処理装置3に記憶されている読取情報DB30の読取情報を用いて、集約処理を行う形態について説明した。本実施形態では、LMS4に記憶されている情報、及び情報処理装置3に記憶されている読取情報を用いて、集約処理を行う形態について説明する。なお、本実施形態に係る情報処理システムの構成を示す概略図(
図1参照)、情報処理装置3のハードウェア構成を示すブロック図(
図2参照)、情報処理装置3の機能的な構成を示すブロック図(
図3参照)は、第1実施形態と同様であるため、説明を省略する。また、本実施形態に係る読取情報DB30を示す模式図(
図4参照)、及び更新処理のフローを示すフローチャート(
図6参照)は、第1実施形態と同様であるため、説明を省略する。
【0074】
LMS4の機能構成について説明する。
図7は、本実施形態に係るLMS4の機能的な構成の一例を示すブロック図である。
【0075】
図7に示すように、LMS4は、送受信部26、及び記憶部27を備えている。送受信部26は、情報処理装置3から読取情報を受信し、情報処理装置3に後述するLMS情報を送信するデータの送受信を行う。また、送受信部26は、OCR処理したデータを確認及び訂正した確認訂正結果を受信する。記憶部27は、送受信部26で受信した読取情報及び確認訂正結果をLMS情報DB31に記憶する。
【0076】
次に、
図8を参照して、LMS4が記憶しているLMS情報DB31について説明する。
図8は、本実施形態に係るLMS情報DB31の一例を示す模式図である。
【0077】
一例として、
図8に示すように、LMS情報DB31は、講義ID、書類ID、学籍番号、読取ID、及び点数を記憶している。講義IDは、講義毎に一意となるように割り振られた数字である。LMS情報DB31は、送受信部26が受信した読取情報を用いて、LMS情報の記憶及び更新を行い、送受信部26が受信した確認訂正結果を用いて、LMS情報の更新を行う。
【0078】
次に、
図9を参照して、本実施形態に係る情報処理プログラムの作用について説明する。
図9は、第2実施形態に係る情報処理の一例を示すフローチャートである。CPU11がROM12又はストレージ14から情報処理プログラムを読み出し、実行することによって、
図9に示す情報処理が実行される。
図9に示す情報処理は、例えば、情報処理装置3を起動した場合、情報処理プログラムの実行指示が入力され、情報処理が実行される。なお、
図9における
図5に示す情報処理と同一のステップについては、
図5と同一の符号を付して、その説明を省略する。
【0079】
ステップS107において、CPU11は、LMS4からLMS情報を取得し、第二の読取情報の更新処理を行う。詳細については、後述する
図9を参照して説明する。
【0080】
ステップS108において、CPU11は、LMS情報として、書類ID、第一の読取情報の学籍番号、第一の読取情報の読取ID、第一の読取情報の点数をLMS4に送信する。LMS4は、受信したLMS情報をLMS情報DB31に記憶する。
【0081】
次に、
図10を参照して、本実施形態に係る更新処理について説明する。
図10は、本実施形態に係る更新処理の一例を示すフローチャートである。CPU11がROM12又はストレージ14から更新プログラムを読み出し、実行することによって、
図10に示す更新処理が実行される。
【0082】
ステップS301において、CPU11は、書類IDに合致する第二の読取情報、読取画像、学籍画像、及び点数画像を取得する。
【0083】
ステップS302において、CPU11は、LMS4から書類IDに合致するLMS情報、及び読取画像を取得する。なお、以下の処理では、読取IDの昇順にLMS情報からデータを取得し、処理を行うものとする。
【0084】
ステップS303において、CPU11は、第二の読取情報の学籍画像の中に、LMS情報の読取画像と類似する画像が存在するか否かの判定を行う。第二の読取情報の学籍画像の中に、LMS情報の読取画像と類似する画像が存在する場合、CPU11は、ステップS305に移行する。一方、第二の読取情報の学籍画像の中に、LMS情報の読取画像と類似する画像データが存在しない場合、CPU11は、ステップS304に移行する。
【0085】
ステップS304において、CPU11は、第二の読取情報の学籍画像の中に、LMS情報の読取画像と類似する画像が存在しない旨の通知を行い、ステップS309に移行する。
【0086】
ステップS305において、CPU11は、読取画像が類似した第二の読取情報及びLMS情報における、LMS情報の学籍番号と、第二の読取情報の学籍番号が一致するか否かの判定を行う。学籍番号が一致する場合、CPU11は、ステップS307に移行する。一方、学籍番号が一致しない場合、CPU11は、ステップS306に移行する。
【0087】
ステップS306において、CPU11は、読取画像が類似した第二の読取情報及びLMS情報における、第二の読取情報の学籍番号をLMS情報の学籍番号で更新し、ステップS307に移行する。
【0088】
ステップS307において、CPU11は、読取画像が類似した第二の読取情報及びLMS情報における、LMS情報の点数と、第二の読取情報の点数が一致するか否かの判定を行う。点数が一致する場合、CPU11は、ステップS309に移行する。一方、点数が一致しない場合、CPU11は、ステップS308に移行する。
【0089】
ステップS308において、CPU11は、読取画像が類似した第二の読取情報及びLMS情報における、第二の読取情報の点数をLMS情報の点数で更新し、ステップS309に移行する。
【0090】
ステップS309において、CPU11は、全てのLMS情報について、処理が完了したか否かの判定を行う。全てのLMS情報について、処理が完了した場合、CPU11は、ステップS310に移行する。一方、全てのLMS情報について、処理が完了していない場合、CPU11は、次のLMS情報を取得し、ステップS303に移行する。
【0091】
ステップS310において、CPU11は、更新した第二の読取情報を用いて、書類IDが合致する読取情報における読取情報DB30を更新する。
【0092】
本実施形態によれば、LMS4に記憶されているLMS情報、及び情報処理装置3に記憶されている読取情報を用いて、読取情報を集約する。
【0093】
なお、本実施形態におけるLMS4は、一台である形態について説明した。しかし、これに限定されない。LMS4が複数台あってもよい。複数台のLMS4がネットワークに接続されていても、複数のLMS情報を取得し、読取情報に反映すれば、読取情報を集約することができる。
【0094】
その他、上記実施形態で説明した情報処理装置3の構成は、一例であり、主旨を逸脱しない範囲内において状況に応じて変更してもよい。
【0095】
また、上記実施形態で説明したプログラムの処理の流れも、一例であり、主旨を逸脱しない範囲内において不要なステップを削除したり、新たなステップを追加したり、処理順序を入れ替えたりしてもよい。
【0096】
なお、上記各実施形態において、プロセッサとは、広義的なプロセッサを指し、例えば CPU( Central Processing Unit)等の汎用的なプロセッサや、例えば GPU(Graphics Processing Unit)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)、及びプログラマブル論理デバイス等の専用のプロセッサを含むものである。
【0097】
また、上記各実施形態におけるプロセッサの動作は、1つのプロセッサによって成すのみでなく、物理的に離れた位置に存在する複数のプロセッサが協働して成すものであってもよい。また、プロセッサの各動作の順序は上記各実施形態において記載した順序のみに限定されるものではなく、適宜変更してもよい。
【0098】
また、上記各実施形態では、情報処理のプログラムがストレージ14に予め記憶(インストール)されている態様を説明したが、これに限定されない。プログラムは、CD-ROM(Compact Disc Read Only Memory)、DVD-ROM(Digital Versatile Disc Read Only Memory)、及びUSB(Universal Serial Bus)メモリ等の記録媒体に記録された形態で提供されてもよい。また、プログラムは、ネットワークを介して外部装置からダウンロードされる形態としてもよい。
【符号の説明】
【0099】
1 情報処理システム
2 複合機
3 情報処理装置
4 LMS
11 CPU
12 ROM
13 RAM
14 ストレージ
15 入力部
16 表示部
17 通信I/F
18 バス
21 受付部
22 抽出部
23 取得部
24 処理部
25、27 記憶部
26 送受信部
30 読取情報DB
31 LMS情報DB