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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-13
(45)【発行日】2024-02-21
(54)【発明の名称】投影装置、及び投影システム
(51)【国際特許分類】
   G03B 21/14 20060101AFI20240214BHJP
   G03B 21/00 20060101ALI20240214BHJP
   G08B 21/24 20060101ALI20240214BHJP
   G09G 5/00 20060101ALI20240214BHJP
   H04N 5/74 20060101ALI20240214BHJP
【FI】
G03B21/14 Z
G03B21/00 F
G08B21/24
G09G5/00 X
G09G5/00 510B
G09G5/00 550B
G09G5/00 550C
H04N5/74 Z
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2019205241
(22)【出願日】2019-11-13
(65)【公開番号】P2021076793
(43)【公開日】2021-05-20
【審査請求日】2022-11-08
(73)【特許権者】
【識別番号】000001443
【氏名又は名称】カシオ計算機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001807
【氏名又は名称】弁理士法人磯野国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】斎藤 浩
(72)【発明者】
【氏名】深野 和靖
(72)【発明者】
【氏名】成川 哲郎
(72)【発明者】
【氏名】原 駿介
【審査官】新井 重雄
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-174499(JP,A)
【文献】特開2006-348979(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0285760(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第102621788(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03B 21/14
G03B 21/00
G08B 21/24
G09G 5/00
H04N 5/74
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
油煙センサにより検出される油煙の濃度を取得する取得手段と、
前記取得手段により取得された前記油煙の濃度が所定の閾値以上の場合に、所定のタイミングで警告を報知させる、または自装置の機能を停止させる制御手段と、
を備え
前記油煙センサは、外気を吸気するための吸気口の内側に配置された吸気口側センサと、設置された筐体の底面に配置された底面側センサと、を含み、
前記吸気口側センサにより検出される前記油煙の濃度の前記所定の閾値は、前記底面側センサにより検出される前記油煙の濃度の前記所定の閾値より小さいことを特徴とする投影装置。
【請求項2】
前記油煙センサは、
煙感知センサ、又は、オイルミストセンサの少なくとも何れかを含む、請求項に記載の投影装置。
【請求項3】
前記吸気口側センサは、第1の油煙センサ及び第2の油煙センサを含み
底面側センサは、第3の油煙センサ含み、
前記第1の油煙センサ及び前記第2の油煙センサにより検出される前記油煙の濃度の前記所定の閾値は、前記第3の油煙センサにより検出される前記油煙の濃度の前記所定の閾値より小さいことを特徴とする請求項1又は2に記載の投影装置。
【請求項4】
前記第1の油煙センサ及び前記第3の油煙センサは、煙感知センサであり、
前記第2の油煙センサは、オイルミストセンサであることを特徴とする請求項に記載の投影装置。
【請求項5】
前記制御手段は、
前記第1の油煙センサ、前記第2の油煙センサ及び前記第3の油煙センサのうち、少なくとも何れかにより検出される前記油煙の濃度が前記所定の閾値以上の場合に、所定のタイミングで警告を報知させる、または自装置の機能を停止させることを特徴とする請求項又はに記載の投影装置。
【請求項6】
前記所定のタイミングは、前記油煙の濃度が前記所定の閾値以上になった直後、または前記所定の閾値以上である時間が所定時間を超えた場合であることを特徴とする請求項1乃至の何れか1項に記載の投影装置。
【請求項7】
映像を投影する投影装置と、
油煙の濃度を検出する油煙センサと、
表示装置と、
制御装置と、
を備え、
前記制御装置は、
前記油煙センサにより検出された前記油煙の濃度が所定の閾値以上の場合に、前記表示装置、及び/又は前記投影装置に所定のタイミングで警告を報知させ
前記油煙センサは、外気を吸気するための吸気口の内側に配置された吸気口側センサと、設置された筐体の底面に配置された底面側センサと、を含み、
前記吸気口側センサにより検出される前記油煙の濃度の前記所定の閾値は、前記底面側センサにより検出される前記油煙の濃度の前記所定の閾値より小さいことを特徴とする投影システム。
【請求項8】
油煙の発生源から前記油煙センサ迄の距離、及び前記油煙の発生源から前記表示装置迄の距離は、前記油煙の発生源から前記投影装置迄の距離より短いことを特徴とする請求項に記載の投影システム。
【請求項9】
映像を投影する投影装置と、
油煙の濃度を検出する油煙センサと、
表示装置と、
制御装置と、
を備え、
油煙の発生源から前記油煙センサ迄の距離、及び前記油煙の発生源から前記表示装置迄の距離は、前記油煙の発生源から前記投影装置迄の距離より短く、
前記制御装置は、
前記油煙センサにより検出された前記油煙の濃度が所定の閾値以上の場合に、前記表示装置、及び/又は前記投影装置に所定のタイミングで警告を報知させることを特徴とする投影システム。
【請求項10】
前記所定のタイミングは、前記油煙の濃度が前記所定の閾値以上になった直後、または前記所定の閾値以上である時間が所定時間を超えた場合であることを特徴とする請求項7乃至9の何れか1項に記載の投影システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、投影装置、及び投影システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、外装筐体を合成樹脂で形成し、装置本体を所定の場所に据え付けるための据付部材が外装筐体に取り付けられた投影装置が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2010-49007号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年、投影装置の普及に伴いこれまでは考慮されていなかった様な環境下での使用要望が増加しつつある。例えば、油分の多い環境下である。油分の多い環境下に投影装置が据え付けられた場合、ユーザが気の付かない間に合成樹脂からなる外装筐体が劣化してしまうおそれがあった。
【0005】
本発明の目的は、投影装置を据え付けた場所が、合成樹脂からなる外装筐体に影響を与える環境下であること、または、合成樹脂からなる外装筐体の劣化を、ユーザに報知可能とすることである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上記目的を達成するため、
油煙センサにより検出される油煙の濃度を取得する取得手段と、
前記取得手段により取得された前記油煙の濃度が所定の閾値以上の場合に、所定のタイミングで警告を報知させる、または自装置の機能を停止させる制御手段と、
を備え
前記油煙センサは、外気を吸気するための吸気口の内側に配置された吸気口側センサと、設置された筐体の底面に配置された底面側センサと、を含み、
前記吸気口側センサにより検出される前記油煙の濃度の前記所定の閾値は、前記底面側センサにより検出される前記油煙の濃度の前記所定の閾値より小さいことを特徴とする投影装置である。
【0007】
また、本発明は、上記目的を達成するため、
映像を投影する投影装置と、
油煙の濃度を検出する油煙センサと、
表示装置と、
制御装置と、
を備え、
前記制御装置は、
前記油煙センサにより検出された前記油煙の濃度が所定の閾値以上の場合に、前記表示装置、及び/又は前記投影装置に所定のタイミングで警告を報知させ
前記油煙センサは、外気を吸気するための吸気口の内側に配置された吸気口側センサと、設置された筐体の底面に配置された底面側センサと、を含み、
前記吸気口側センサにより検出される前記油煙の濃度の前記所定の閾値は、前記底面側センサにより検出される前記油煙の濃度の前記所定の閾値より小さいことを特徴とする投影システムである。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、投影装置を据え付けた場所が、合成樹脂からなる外装筐体に影響を与える環境下であること、または、合成樹脂からなる外装筐体の劣化を、ユーザに報知可能とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】第1の実施形態におけるプロジェクタが天井に逆さに吊られた天吊り構造を示す外観図である。
図2】第1の実施形態におけるプロジェクタの上面図を示した説明図である。
図3】第1の実施形態におけるプロジェクタの背面図を示した説明図である。
図4】第1の実施形態のプロジェクタの機能ブロックを示したブロック図である。
図5】第1の実施形態に係るプロジェクタのCPUが油煙を検出したときに報知する処理を示したフローチャートである。
図6】CPUがスクリーンに油煙の発生を通知するメッセージの表示例を示した第1の説明図である。
図7】CPUがスクリーンに油煙の発生を通知するメッセージの表示例を示した第2の説明図である。
図8】第2の実施形態に係るプロジェクタのCPUが、油煙の濃度が第1の閾値以上である時間が第1の所定時間を超えた場合にユーザに報知する処理を示したフローチャートである。
図9】第3の実施形態に係るプロジェクタのCPUが更に濃度の高い油煙を検出したとき、プロジェクタの動作を停止させる処理を示したフローチャートである。
図10】第4の実施形態に係るプロジェクタのCPUが、検出された油煙の濃度が第1の閾値より大きい第2の閾値以上である時間が第2の所定時間を超えた場合に、プロジェクタの動作を停止させる処理を示したフローチャートである。
図11】第5の実施形態に係る投影システムのシステム構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
<第1の実施形態>
以下、添付図面を参照して本発明に係る実施の形態を詳細に説明する。なお、本発明は、図示例に限定されるものではない。
【0011】
[プロジェクタの外観の構成]
図1乃至図3を参照して、第1の実施の形態のプロジェクタ(投影装置)100の構成を説明する。なお、図1は、プロジェクタ100が天井に逆さに吊られた天吊り構造を示す外観図である。図2は、プロジェクタ100の上面図であり、図3は、プロジェクタ100の背面図である。
【0012】
図1に示すように、プロジェクタ100は、本体100aにプレート180がねじ止めされ、天吊り金具190によって天井に固定されている。図1のプロジェクタ100の本体100aには、投影光学系20と、第3の油煙センサ130とが示されている。投影光学系20は、プロジェクタ100の本体100aの内部に設けられている。第3の油煙センサ130は、プロジェクタ100の本体100aの天面(天吊り時の底面)に設けられている。
【0013】
図2に示す第3の油煙センサ130は、プロジェクタ100の本体100aの天面に設けられている。図3に示す第1の油煙センサ110,第2の油煙センサ120は、プロジェクタ100の本体100aの吸気口の内側に配置されている。
【0014】
第1の油煙センサ110,第2の油煙センサ120,第3の油煙センサ130は、検出部を構成する。第1の油煙センサ110,第3の油煙センサ130は、煙センサで構成されている。第2の油煙センサ120は、オイルミストセンサで構成されている。なお、第1の油煙センサ110,第2の油煙センサ120,第3の油煙センサ130のそれぞれは、煙センサでもオイルミストセンサでも、いずれも適用可能である。
【0015】
第1の油煙センサ110,第3の油煙センサ130の煙センサは、赤外線の光軸が屈折することにより煙を検出し、油煙の有無とその濃度を検知する。感度のレベルは、プロジェクタ100が外装破壊されることを予防するための事前検出であるため、一般的な火災報知器よりも低いレベルで油煙を検出する。例えば、煙を検知する煙濃度(減光率)を、5%未満とする。
【0016】
第2の油煙センサ120のオイルミストセンサは、油煙ろ過フィルタと差圧センサとから構成され、油煙過多状態を検知する。第2の油煙センサ120は、プロジェクタ100の天面(天吊り時の底面)に設置され、油煙の吸入を検知してもよい。
【0017】
また、第2の油煙センサ120も第1の油煙センサ110,第3の油煙センサ130と同様に、プロジェクタ100が外装破壊されることを予防するための事前検出であるため、煙濃度等の閾値を一般的な閾値より低い値に設定して、油煙が過多であることを、検出又は警告し、通知する。
【0018】
第1の油煙センサ110、第2の油煙センサ120及び第3の油煙センサ130により検出される油煙の濃度を取得するCPU11(取得手段)と、CPU11(取得手段)により取得された油煙の濃度が所定の閾値以上の場合に、所定のタイミングで警告を報知させる、または自装置の機能を停止させるCPU11(制御手段)と、を備える。なお、吸気口の内側に配置された、第1の油煙センサ110及び第2の油煙センサ120は、設置された筐体の底面に配置された第3の油煙センサより、油煙を検出し易いため、第1の油煙センサ110及び第2の油煙センサ120により検出される油煙の濃度の所定の閾値は、第3の油煙センサにより検出される油煙の濃度の所定の閾値より小さい。
【0019】
また、CPU11(制御手段)は、第1の油煙センサ110、第2の油煙センサ120及び第3の油煙センサ130のうち、少なくとも何れかにより検出される油煙の濃度が所定の閾値以上の場合に、所定のタイミングで警告を報知させる、または自装置の機能を停止させる。
【0020】
[プロジェクタの機能ブロック]
図4は、第1の実施形態のプロジェクタ100の機能ブロックを示したブロック図である。なお、同一の部材には同一の符号を付し、説明を適宜、省略する。
【0021】
図4に示すように、プロジェクタ100は、LD-CPU(Laser Diode-Central Processing Unit)10、CPU11、マイクロミラー素子12、モータドライバ13、モータ14、青色レーザダイオード15、赤色LED(Light Emitting Diode)16、青色LED(Light Emitting Diode)17、蛍光体18、ライトトンネル19、投影光学系20、スクリーン21、フロントエンド22、EEP-ROM(Electrically Erasable and Programmable-Read Only Memory)23、スピーカ24、及び第1の油煙センサ110,第2の油煙センサ120,第3の油煙センサ130を備えて構成されている。
【0022】
LD-CPU10は、プロジェクタ(投影装置)100内の光源装置の各回路の制御をする。LD-CPU10は、時分割で、Red(赤色(R))、Green(緑色(G))、Blue(青色(B))の原色光を循環的に出射させるように制御する。具体的には、LD-CPU10は、モータドライバ13を介して、モータ14の駆動を制御する。モータ14は、蛍光体18を回転させる。
【0023】
青色レーザダイオード15は、LD-CPU10の制御により、青色のレーザ光を出射して、その青色のレーザ光を蛍光体18に照射する。蛍光体18は、蛍光発光領域と透過領域とを有し、蛍光発光領域に照射された光が励起する。蛍光体18は、励起した緑色(G)の光をライトトンネル19に入射する。
【0024】
赤色LED16は、LD-CPU10の制御により、赤色(R)の光を出射して、その赤色(R)の光をライトトンネル19に入射する。青色LED17は、LD-CPU10の制御により、青色(B)の光を出射して、その青色(B)の光をライトトンネル19に入射する。
【0025】
このように、青色レーザダイオード15、赤色LED16、及び青色LED17は、LD-CPU10の制御により、光源装置を構成する。
【0026】
ライトトンネル19は、入射された各光(赤色(R)、緑色(G)、青色(B))をマイクロミラー素子12に導光する。
【0027】
フロントエンド22は、例えば、ピンジャック(RCA)タイプのビデオ入力端子、D-sub15タイプのRGB入力端子、HDMI(High-Definition Multimedia Interface)規格の画像/音声入力端子、及びUSB(Universal Serial Bus)コネクタを介して、有線接続される外部機器からのアナログ値の画像信号、及び音声信号が入力され、フロントエンド処理(映像入力信号処理)として、A/D変換、その他所定の処理を施してデジタル化する。フロントエンド22は、デジタル化された画像データをCPU11に送出する。
【0028】
CPU11は、プロジェクタ100におけるメインCPUを構成する。CPU11は、入力された画像データに対し、解像度数、階調数等を調整する変換を行い、投影に適した所定のフォーマットの画像データを生成する。CPU11は、変換した画像データをマイクロミラー素子12に送出する。CPU11は、必要に応じて投影画像の幾何学変換を行い、投影状態に応じてスクリーン21などの被投影体に適切な形状で画像が投影されるように歪み補正処理を実施する。また、CPU11は、高速な時分割駆動によりマイクロミラー素子12を表示駆動する。
【0029】
マイクロミラー素子12は、アレイ状に配列された複数、例えば、横1280画素×縦800画素分の微小ミラーの各傾斜角度を個々に高速でオン/オフの動作をして、表示動作する。この場合、マイクロミラー素子12は、CPU11から入力された画像データに、ライトトンネル19から出射された各光を照射することにより、マイクロミラー素子12の反射光で光学像を形成する。マイクロミラー素子12は、形成されるその光学像を、投影光学系20を介してスクリーン21に投影表示する。
【0030】
EEP-ROM23は、CPU11の初期設定に必要なプログラムやデータを格納し、また、第1の油煙センサ110,第2の油煙センサ120,第3の油煙センサ130が検知する油煙の濃度の閾値を保有する。具体的に、EEP-ROM23は、第1の油煙センサ110,第2の油煙センサ120,第3の油煙センサ130のそれぞれについて、油煙の濃度として、第1の閾値と、第2の閾値とを有している。また、EEP-ROM23は、油煙の濃度の各閾値以上となる時間について、それぞれ所定の時間を保有する。具体的には、EEP-ROM23は、各閾値に対する所定時間として、第1の閾値以上である時間を判定する第1の所定時間と、第2の閾値以上である時間を判定する第2の所定時間のそれぞれを保有する。なお、第2の油煙センサ120の場合は、オイルミストセンサを使用しているため、空気中に飛散する微粒子状の油の濃度により、低濃度を第1の閾値とし、高濃度を第2の閾値とすることができる。
【0031】
スピーカ24は、CPU11の制御により、油煙の濃度が閾値以上になったことを音声により通知・警告する。
【0032】
また、CPU11は、EEP-ROM23から、第1の閾値、第2の閾値、第1の所定時間、及び第2の所定時間等のデータを取得する。
【0033】
これにより、CPU11は、第1の油煙センサ110,第2の油煙センサ120,第3の油煙センサ130により検出された油煙の濃度が第1の閾値以上か、又は、油煙の濃度が当該第1の閾値以上である時間が第1の所定時間を超えた場合などにおいて、所定のメッセージを報知することができる。
【0034】
即ち、プロジェクタ100のCPU11は、第1の油煙センサ110,第2の油煙センサ120,第3の油煙センサ130を用いて、油煙が過多であることを検出することができるので、油煙などによるケミカルクラックが発生しやすい環境であることを検出し、ユーザに通知することができる。
【0035】
[プロジェクタの制御方法]
次に、プロジェクタ100が油煙を検出したとき報知する油煙報知処理について、図5に示すフローチャートを用いて説明する。図5は、第1の実施形態に係るプロジェクタ100のCPU11が油煙を検出したときに報知する処理を示したフローチャートである。
【0036】
油煙報知処理は、プロジェクタ100のCPU11が動作することによって実行される。まず、プロジェクタ100のCPU11は、起動後に、例えば、起動から10分経過後に煙の検出を開始し、第1の油煙センサ110,第2の油煙センサ120,第3の油煙センサ130のいずれかにより煙を検出したか否かを判定する(ステップS001)。
【0037】
CPU11は、第1の油煙センサ110,第2の油煙センサ120,第3の油煙センサ130のいずれかにより煙を検出していない場合は(ステップS001のNo)、ステップS001に戻り、煙の検出を繰り返す(ステップS001)。なお、CPU11は、プロジェクタ100が設置された環境の悪化を通知するための煙の検出を行うため、第1の油煙センサ110,第2の油煙センサ120,第3の油煙センサ130のいずれかにより検出された油煙の濃度が、第1の閾値(例えば、油煙の濃度が4%)以上である場合に、煙の検出と判定する。
【0038】
そして、CPU11は、検出された油煙の濃度が第1の閾値(例えば、油煙の濃度が4%)以上の場合は、煙を検出したと判定して(ステップS001のYes)、煙の検出をユーザに対し、所定のメッセージを通知して、警告する(ステップS003)。即ち、CPU11(取得手段)は、第1の油煙センサ110、第2の油煙センサ120、第3の油煙センサ130により検出される油煙の濃度を取得する。次に、CPU11(制御手段)は、CPU11(取得手段)により取得された油煙の濃度が所定の閾値以上の場合に、所定のタイミングで警告を報知させる、または自装置の機能を停止させる。
【0039】
図6及び図7は、CPU11がスクリーン21に油煙の発生を通知するメッセージの表示例を示した説明図である。
【0040】
図6では、例えば、スクリーン21の投影領域WAにおいて、メッセージMS1として、「推奨環境よりも多くの油煙が検出されています。油煙が多い場所での使用はプロジェクタ破損の原因となります。」という旨が投影表示される。
【0041】
また、図7では、例えば、スクリーン21の投影領域WAにおいて、メッセージMS2として、「推奨環境よりも多くの油煙が検出されています。ご使用の環境をご確認ください。」という旨が投影表示される。
【0042】
また、CPU11は、スピーカ24からの音声により、油煙を検出した旨を報知する。この場合、CPU11は、例えば、スピーカ24から「煙を検出しました。」という旨を報知し、ユーザに煙の検出を認識させる。
【0043】
その後、CPU11は、ユーザによりキャンセルキーが押下されると、スクリーン21の投影領域WAへの警告の通知を中止するとともに、スピーカ24による報知を中止する(ステップS005)。
【0044】
CPU11は、所定の時間、例えば、30分待機して(ステップS007)、煙の検出が解消されたことを確認するため、ステップS001に戻り、煙の検出を再開する(ステップS001)。
【0045】
なお、ステップS007において、CPU11は、所定の時間、待機するようになっているが、本実施の形態は、特に待機に限定されるものではない。例えば、CPU11は、次回の電源投入時に、煙の検出を再開するようにしてもよい(ステップS001)。
【0046】
以上説明したように、第1の実施形態に係るプロジェクタ100は、第1の油煙センサ110,第2の油煙センサ120,第3の油煙センサ130と、CPU11とを備えている。CPU11は、第1の油煙センサ110,第2の油煙センサ120,第3の油煙センサ130のいずれかにより検出された油煙の濃度が、第1の閾値(例えば、油煙の濃度が4%)以上の場合、所定のメッセージを報知する。
【0047】
これにより、第1の実施形態に係るプロジェクタ100のCPU11は、油煙などによるケミカルクラックが発生しやすい環境であることを検出し、ユーザに通知することができる。
【0048】
<第2の実施形態>
第2の実施形態に係るプロジェクタ100のCPU11は、第1の実施形態に加え、更に、油煙の濃度が第1の閾値以上である時間が第1の所定時間を超えた場合に、所定のメッセージを報知する。なお、第1の実施形態と同一の処理には同一の符号を付し、説明を適宜、省略する。
【0049】
[プロジェクタの制御方法]
第2の実施形態に係るプロジェクタ100のCPU11は、第1の油煙センサ110,第2の油煙センサ120,第3の油煙センサ130のいずれかにより油煙を検出し、油煙の濃度が第1の閾値以上である時間が第1の所定時間を超えた場合にユーザに報知する油煙報知処理について、図8に示すフローチャートを用いて説明する。
【0050】
図8は、第2の実施形態に係るプロジェクタ100のCPU11が、油煙の濃度が第1の閾値(例えば、油煙の濃度が4%)以上である時間が第1の所定時間(例えば、10分間)を超えた場合にユーザに報知する処理を示したフローチャートである。
【0051】
まず、第2の実施形態に係るプロジェクタ100のCPU11は、検出された油煙の濃度が第1の閾値(例えば、油煙の濃度が4%)以上の場合は、煙を検出したと判定する(ステップS001のYes)。次に、CPU11は、油煙の濃度が第1の閾値(例えば、油煙の濃度が4%)以上である時間が第1の所定時間(例えば、10分間)を超えたか否かを判定する(ステップS009)。
【0052】
CPU11は、油煙の濃度が第1の閾値(例えば、油煙の濃度が4%)以上である時間が第1の所定時間(例えば、10分間)を超えた場合は(ステップS009のYes)、ステップS003に進み、ユーザに所定のメッセージを通知して、警告する(ステップS003)。
【0053】
一方、CPU11は、油煙の濃度が第1の閾値(例えば、油煙の濃度が4%)以上である時間が第1の所定時間(例えば、10分間)を超えていない場合(ステップS009のNo)、プロジェクタ100が設置されている環境は油煙が過多ではないと判定し、ステップS001に戻り、煙の検出を繰り返す(ステップS001)。なお、第1の所定時間は、例えば、喫煙したことによる誤動作を回避するため、一例として、10分間と設定することができるが、特に10分間に限定されるものではない。
【0054】
以上説明したように、第2の実施形態に係るプロジェクタ100のCPU11は、単に煙を検出するだけでなく、油煙の濃度が第1の閾値以上である時間が第1の所定時間を超えた場合に、所定のメッセージを報知することができる。
【0055】
これにより、第2の実施形態に係るプロジェクタ100のCPU11は、プロジェクタ100の位置する環境が、油煙過多であるか否かを検出し、ユーザに通知することができる。
【0056】
<第3の実施形態>
第3の実施形態のプロジェクタ100のCPU11は、第1の実施形態に加え、更に、第1の油煙センサ110,第2の油煙センサ120,第3の油煙センサ130のいずれかにより検出された油煙の濃度が第1の閾値より大きい第2の閾値以上の場合、プロジェクタ100の動作を停止させる。なお、第1の実施形態と同一の処理には同一の符号を付し、説明を適宜、省略する。
【0057】
[プロジェクタの制御方法]
第3の実施形態に係るプロジェクタ100のCPU11は、第1の油煙センサ110,第2の油煙センサ120,第3の油煙センサ130のいずれかにより、第1の実施形態及び第2の実施形態よりも更に濃度の高い油煙を検出したとき、プロジェクタ100の動作を停止させる動作停止処理について、図9に示すフローチャートを用いて説明する。
【0058】
図9は、第3の実施形態に係るプロジェクタ100のCPU11が、第1の実施形態及び第2の実施形態よりも更に濃度の高い油煙を検出したとき、プロジェクタ100の動作を停止させる処理を示したフローチャートである。S001からS005については図5に示す第1の実施形態と同一であるため、省略して説明する。
【0059】
第3の実施形態に係るプロジェクタ100のCPU11は、ステップS007において、所定の時間、待機した後、更に、第1の油煙センサ110,第2の油煙センサ120,第3の油煙センサ130のいずれかにより検出された油煙の濃度が第1の閾値(例えば、油煙の濃度が4%)より大きい第2の閾値(例えば、油煙の濃度が8%)以上か否かを判定する(ステップS101)。
【0060】
CPU11は、検出された油煙の濃度が第1の閾値(例えば、油煙の濃度が4%)より大きい第2の閾値(例えば、油煙の濃度が8%)以上の場合は(ステップS101のYes)、油煙の環境の悪化度合いが高いと判定し、プロジェクタ100の動作を停止させ(ステップS103)、動作停止処理を終了する。
【0061】
この場合、CPU11は、例えば、検出された油煙の濃度が第2の油煙センサ120により第2の閾値以上と判定された場合には、油煙ろ過フィルタ(図示せず)が高濃度の油煙により詰まっていると判定することができる。
【0062】
一方、CPU11は、検出された油煙の濃度が第2の閾値(例えば、油煙の濃度が8%)より小さい場合(ステップS101のNo)、油煙の状態は過多にはなっていない(即ち、油煙の環境の度合いが非常に高いわけではない)と判定して、ステップ001に戻る。そして、CPU11は、油煙の検出を繰り返す(ステップS001)。
【0063】
以上説明したように、第3の実施形態に係るCPU11は、単に油煙を検出するだけでなく、検出された油煙の濃度が第1の閾値より大きい第2の閾値以上の場合、プロジェクタ100の動作を停止させる。
【0064】
これにより、第3の実施形態に係るプロジェクタ100のCPU11は、プロジェクタ100の位置する油煙過多の状態を検出して、プロジェクタ100の動作を停止させ、樹脂筐体の破壊を未然に防ぐことができる。
【0065】
<第4の実施形態>
第4の実施形態のプロジェクタ100のCPU11は、第1から第3の実施形態に加え、更に、第1の油煙センサ110,第2の油煙センサ120,第3の油煙センサ130のいずれかにより検出された油煙の濃度が第1の閾値より大きい第2の閾値以上である時間が第2の所定時間を超えた場合、プロジェクタ100の動作を停止させる。なお、第1から第3の実施形態と同一の処理には同一の符号を付し、説明を適宜、省略する。
【0066】
[プロジェクタの制御方法]
第4の実施形態に係るプロジェクタ100のCPU11は、第1の油煙センサ110,第2の油煙センサ120,第3の油煙センサ130のいずれかにより検出された油煙の濃度が第1の閾値より大きい第2の閾値以上である時間が第2の所定時間を超えた場合、プロジェクタ100の動作を停止させる動作停止処理について、図10に示すフローチャートを用いて説明する。
【0067】
図10は、第4の実施形態に係るプロジェクタ100のCPU11が、検出された油煙の濃度が第1の閾値より大きい第2の閾値以上である時間が第2の所定時間を超えた場合に、プロジェクタ100の動作を停止させる処理を示したフローチャートである。なお、第2の実施形態の図8と同一のS001からS007については、省略して説明する。
【0068】
第4の実施形態に係るプロジェクタ100のCPU11は、ステップS007において、所定の時間、待機した後、更に、第1の油煙センサ110,第2の油煙センサ120,第3の油煙センサ130のいずれかにより検出された油煙の濃度が第1の閾値(例えば、油煙の濃度が4%)より大きい第2の閾値(例えば、油煙の濃度が8%)以上か否かを判定する(ステップS101)。
【0069】
CPU11は、検出された油煙の濃度が第1の閾値(例えば、油煙の濃度が4%)より大きい第2の閾値(例えば、油煙の濃度が8%)以上の場合は(ステップS101のYes)、第2の閾値(例えば、油煙の濃度が8%)以上である時間が第2の所定時間(例えば、15分間)を超えたか否かを判定する(ステップS105)。
【0070】
CPU11は、油煙の濃度が第2の閾値(例えば、油煙の濃度が8%)以上である時間が第2の所定時間(例えば、15分間)を超えた場合(ステップS105のYes)、油煙の環境の悪化度合いが高いと判定し、プロジェクタ100の動作を停止させ(ステップS103)、動作停止処理を終了する。なお、動作停止処理としては電源オフ、光源の消灯または減光の何れでも良い。
【0071】
一方、CPU11は、油煙の濃度が第2の閾値(例えば、油煙の濃度が8%)以上である時間が第2の所定時間(例えば、15分間)を超えていなかった場合には(ステップS105のNo)、ステップS101に戻り、更に油煙の検出を繰り返す(ステップS101)。なお、第2の所定時間は、環境の改善を監視するため、一例として、15分間と設定することができるが、これに限定されるものではない。
【0072】
以上説明したように、第4の実施形態に係るプロジェクタ100のCPU11は、油煙の濃度が第2の閾値(例えば、油煙の濃度が8%)以上である時間が第2の所定時間(例えば、15分間)を超えた場合、油煙の環境の悪化度合いが高いと判定し、プロジェクタ100の動作を停止させる。
【0073】
これにより、第4の実施形態に係るプロジェクタ100のCPU11は、プロジェクタ100の位置する油煙過多の状態が悪化していることを検出して、プロジェクタ100の動作を停止させ、樹脂筐体の劣化を未然に防ぐことができる。
【0074】
<第5の実施形態>
第5の実施形態に係る投影システムは、映像を投影する投影装置と、油煙の発生源の近くに設けられた油煙センサと、油煙の発生源の近くに設けられた表示装置と、制御装置と、を備えている。制御装置は、油煙センサにより検出された油煙の濃度が第1の閾値以上か、又は、油煙の濃度が当該第1の閾値以上である時間が第1の所定時間を超えた場合、無線通信により、投影装置、又は表示装置に所定のメッセージを報知させる。
【0075】
なお、第5の実施形態に係る投影システム1000は、一例として、油煙の多い料理店に適用した場合について説明する。
【0076】
図11は、投影システムを、焼き肉屋、中華料理店、天ぷらやフライ等の揚げ物屋等、油を多く使用する料理店に適用した場合のシステム構成図である。図11に示すように、第5の実施形態に係る投影システム1000は、プロジェクタ(投影装置)105と、油煙センサ111と、制御装置11aと、通信装置200と、表示装置300とを備えて構成されている。
【0077】
料理店では、ガスコンロや炭火を使用する箇所が油煙の発生源GSとなる。そのため、油煙の発生源GSとなるガスコンロや炭火を使用する箇所の比較的近傍に、油煙センサ111が設置される。例えば、油煙が吸気・喚気装置により取り除かれた状態を計測可能な場所(天井など)に油煙センサ111が設置される。
【0078】
プロジェクタ105は、料理店の店内において天吊り構造で使用され、壁面に映像を投影する。なお、第5の実施形態におけるプロジェクタ105は、第1の油煙センサ110,第2の油煙センサ120,第3の油煙センサ130のいずれも有していなくてもよい。
【0079】
表示装置300は、油煙の発生源GSとなるガスコンロや炭火を使用する箇所の比較的近傍に設置される。即ち、油煙の発生源GSから油煙センサ111迄の距離、及び油煙の発生源GSから表示装置300迄の距離は、油煙の発生源GSからプロジェクタ105迄の距離より短い。
【0080】
通信装置200は、制御装置11aとプロジェクタ105とを、又、制御装置11aと表示装置300とを接続するための通信装置である。通信装置200は、無線通信により接続を行うものとする。
【0081】
制御装置11aは、第1の実施形態から第4の実施形態に係るCPU11と同等の機能を有し、油煙センサ111により検出された油煙の濃度が第1の閾値以上か、又は、油煙の濃度が当該第1の閾値以上である時間が第1の所定時間を超えた場合など、無線通信により、プロジェクタ105、及び表示装置300に所定のメッセージを報知させる。
【0082】
以上説明したように、第5の実施形態に係る投影システム1000の構成によれば、油煙の発生源GSにおいて油煙が発生した場合、制御装置11aは、油煙センサ111により油煙の発生を検出して、通信装置200を介して、表示装置300及び/又はプロジェクタ105に所定のメッセージを報知させる。
【0083】
この場合、制御装置11aは、油煙の発生源GSの比較的近傍に設置されている表示装置300に油煙の発生を報知するとともに、プロジェクタ105による投影画面にも油煙の発生を報知することができるので、料理店の油煙の発生源GS付近にいる料理人や店舗の関係者に環境の悪化を早い段階で通知することができる。従って、プロジェクタ105の合成樹脂からなる外装筐体が劣化してしまうのを防止できる。
【0084】
この場合、制御装置11aは、図6及び図7において説明したメッセージMS1,MS2を、スクリーン21の投影領域WAに投影表示させるとともに、スピーカ24からの音声により油煙を検出した旨を報知することができる。なお、プロジェクタ105に表示部が設けられており、表示部にメッセージMS1,MS2が表示されるようにしても良い。
【0085】
また、以上説明した実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の趣旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【0086】
以下に、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲に記載した発明を付記する。付記に記載した請求項の項番は、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲の通りである。
【0087】
〔付記〕
<請求項1>
油煙センサにより検出される油煙の濃度を取得する取得手段と、
前記取得手段により取得された前記油煙の濃度が所定の閾値以上の場合に、所定のタイミングで警告を報知させる、または自装置の機能を停止させる制御手段と、
を備えることを特徴とする投影装置。
<請求項2>
外気を吸気するための吸気口を備え、
前記油煙センサは、
前記吸気口の内側に配置されることを特徴とする、請求項1に記載の投影装置。
<請求項3>
前記油煙センサは、
設置された筐体の底面に配置されることを特徴とする、請求項1に記載の投影装置。
<請求項4>
前記油煙センサは、
煙感知センサ、又は、オイルミストセンサの少なくとも何れかを含む、請求項1乃至3の何れか1項に記載の投影装置。
<請求項5>
前記油煙センサは、
前記吸気口の内側に配置された第1の油煙センサ及び第2の油煙センサと、設置された筐体の底面に配置された第3の油煙センサと、を含み、
前記第1の油煙センサ及び前記第2の油煙センサにより検出される前記油煙の濃度の前記所定の閾値は、前記第3の油煙センサにより検出される前記油煙の濃度の前記所定の閾値より小さいことを特徴とする請求項2に記載の投影装置。
<請求項6>
前記第1の油煙センサ及び前記第3の油煙センサは、煙感知センサであり、
前記第2の油煙センサは、オイルミストセンサであることを特徴とする請求項5に記載の投影装置。
<請求項7>
前記制御手段は、
前記第1の油煙センサ、前記第2の油煙センサ及び前記第3の油煙センサのうち、少なくとも何れかにより検出される前記油煙の濃度が前記所定の閾値以上の場合に、所定のタイミングで警告を報知させる、または自装置の機能を停止させることを特徴とする請求項5又は6に記載の投影装置。
<請求項8>
前記所定のタイミングは、前記油煙の濃度が前記所定の閾値以上になった直後、または前記所定の閾値以上である時間が所定時間を超えた場合であることを特徴とする請求項1乃至7の何れか1項に記載の投影装置。
<請求項9>
映像を投影する投影装置と、
油煙の濃度を検出する油煙センサと、
表示装置と、
制御装置と、
を備え、
前記制御装置は、
前記油煙センサにより検出された前記油煙の濃度が所定の閾値以上の場合に、前記表示装置、及び/又は前記投影装置に所定のタイミングで警告を報知させることを特徴とする投影システム。
<請求項10>
油煙の発生源から前記油煙センサ迄の距離、及び前記油煙の発生源から前記表示装置迄の距離は、前記油煙の発生源から前記投影装置迄の距離より短いことを特徴とする請求項9に記載の投影システム。
<請求項11>
前記所定のタイミングは、前記油煙の濃度が前記所定の閾値以上になった直後、または前記所定の閾値以上である時間が所定時間を超えた場合であることを特徴とする請求項9又は10に記載の投影システム。
【符号の説明】
【0088】
100,105 プロジェクタ(投影装置)
100a 本体
180 プレート
20 投影光学系
110 第1の油煙センサ
120 第2の油煙センサ
130 第3の油煙センサ
10 LD-CPU
11 CPU(取得手段、制御手段)
12 マイクロミラー素子
13 モータドライバ
14 モータ
15 青色レーザダイオード
16 赤色LED
17 青色LED
18 蛍光体
19 ライトトンネル
21 スクリーン
22 フロントエンド
23 EEP-ROM
24 スピーカ
1000 投影システム
111 油煙センサ
11a 制御装置
200 通信装置
300 表示装置
GS 発生源
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11