(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-13
(45)【発行日】2024-02-21
(54)【発明の名称】導光板、表示装置、入力装置および電気機器
(51)【国際特許分類】
G02B 30/00 20200101AFI20240214BHJP
G02B 6/00 20060101ALI20240214BHJP
F21S 2/00 20160101ALI20240214BHJP
G09F 13/18 20060101ALI20240214BHJP
G09F 19/12 20060101ALI20240214BHJP
F21Y 115/10 20160101ALN20240214BHJP
【FI】
G02B30/00
G02B6/00 D
F21S2/00 435
G09F13/18 Z
G09F19/12 Z
F21Y115:10
(21)【出願番号】P 2019229198
(22)【出願日】2019-12-19
【審査請求日】2022-10-07
(73)【特許権者】
【識別番号】000002945
【氏名又は名称】オムロン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100155712
【氏名又は名称】村上 尚
(72)【発明者】
【氏名】田上 靖宏
(72)【発明者】
【氏名】篠原 正幸
(72)【発明者】
【氏名】▲高▼木 佳彦
【審査官】山本 貴一
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-130832(JP,A)
【文献】特開2009-265309(JP,A)
【文献】特開2015-024497(JP,A)
【文献】国際公開第2018/016243(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2011/0116049(US,A1)
【文献】国際公開第2018/012198(WO,A1)
【文献】国際公開第2018/025628(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02B 30/00-30/60
G02B 6/00
F21S 2/00
G09F 13/18,19/12
H04N 13/00-13/398
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
入射した光を対応する定点に収束させる複数の光路変更部を備え、複数の前記光路変更部のそれぞれに対応する複数の前記定点の集まりによって、空間上に立体画像を結像させる導光板であって、
前記立体画像は、互いに平行でない複数の面を含み、
前記面は、該面上に分散して配置される複数のドットによって構成されているとともに、
前記面のそれぞれにおける複数の前記ドットの密度は、該面の
明るさに伴って単調増加する値となっている導光板。
【請求項2】
入射した光を対応する定点に収束させる複数の光路変更部を備え、複数の前記光路変更部のそれぞれに対応する複数の前記定点の集まりによって、空間上に立体画像を結像させる導光板であって、
前記立体画像は、互いに平行でない複数の面を含み、
前記面は、該面上に分散して配置される複数のドットによって構成されているとともに、
前記面のそれぞれにおける複数の前記ドットの密度は、該面の位置に応じた値となっており、
前記面のそれぞれにおける複数の前記ドットの密度は、当該面の法線の方向、または、当該面を代表する方向と、所定の方向との間の角度に応じて決定され
る導光板。
【請求項3】
前記面のそれぞれにおける、複数の前記ドットの密度の上限は、50%である請求項1または2に記載の導光板。
【請求項4】
前記光が前記導光板に入射する入射面に平行な方向において互いに隣接する複数の前記ドットの間隔は、
入射面に平行な方向において隣接する複数のドットにボケが生じた場合において、それらのドットが互いに連結しない距離に設定されている請求項1から3のいずれか1項に記載の導光板。
【請求項5】
前記立体画像は、前記複数の面の輪郭線をさらに含む請求項1から4のいずれか1項に記載の導光板。
【請求項6】
請求項1から5のいずれか1項に記載の導光板と、
前記導光板に光を入射させる光源とを備える表示装置。
【請求項7】
請求項6に記載の表示装置と、
前記立体画像が表示される空間において物体を非接触で検出するセンサとを備える入力装置。
【請求項8】
請求項6に記載の表示装置、または請求項7に記載の入力装置を備える電気機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、空間に画像を表示する導光板、当該導光板を備える表示装置、当該表示装置を備える入力装置、ならびに、上記表示装置または入力装置を備える電気機器に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、立体的な像を形成する光デバイスが開示されている。当該光デバイスは、複数の光収束部を備える。光収束部は、導光板によって導かれる光が入射し、(i)空間上の1つの収束点又は収束線に実質的に収束する方向、又は(ii)空間上の1つの収束点又は収束線から実質的に発散する方向の出射光を出射面から出射させる光学面をそれぞれ有する。収束点又は収束線は、複数の光収束部の間で互いに異なり、複数の収束点又は収束線の集まりによって空間上に像が形成される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に開示されている表示装置によって、互いに平行でない複数の面を有する像を形成する場合、それらの面を収束点又は収束線の一様な集まりによって形成すると、立体感の乏しい像となる。このような像を形成する場合に立体感を向上させる方法について、特許文献1には開示も示唆もない。
【0005】
本発明の一態様は、立体感を向上させた立体画像を表示可能な導光板などを実現することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る導光板は、入射した光を対応する定点に収束させる複数の光路変更部を備え、複数の前記光路変更部のそれぞれに対応する複数の前記定点の集まりによって、空間に立体画像を結像させる導光板であって、前記立体画像は、互いに平行でない複数の面を含み、前記面は、該面上に分散して配置される複数のドットによって構成されているとともに、前記面のそれぞれにおける複数の前記ドットの密度は、該面の位置に応じた値となっている。
【0007】
上記の構成によれば、立体画像に含まれる面は、該面上に分散して配置される、該面の位置に応じた密度の複数のドットによって構成される。面の明るさは、ドットの密度によって異なる。したがって、例えば面が一定の密度のドットによって構成される場合と比較して、立体感を向上させた立体画像を表示することができる。
【0008】
また、本発明の一態様に係る導光板において、前記複数の面のそれぞれにおける前記複数のドットの密度は、当該面の法線の方向、または、当該面を代表する方向と、所定の方向との間の角度に応じて決定されることが好ましい。
【0009】
上記の構成によれば、立体画像に対して所定の方向から光が入射すると仮定した場合における、それぞれの面における明るさを再現できる。したがって、立体画像におけるそれぞれの面の明るさを適切に決定することができる。
【0010】
また、本発明の一態様に係る導光板において、前記面のそれぞれにおける、複数の前記ドットの密度の上限は、50%であることが好ましい。
【0011】
上記の構成によれば、ドットの密度が過大になることによる立体画像の立体感の低下を防止できる。
【0012】
また、本発明の一態様に係る導光板において、前記光が前記導光板に入射する入射面に平行な方向において互いに隣接する複数の前記ドットの間隔は、所定の閾値以上であることが好ましい。
【0013】
上記の構成によれば、入射面に平行な方向において複数のドットにボケが生じた場合であっても、それらのドットが連結して線状に視認される可能性を低減できる。
【0014】
また、本発明の一態様に係る導光板において、前記立体画像は、前記複数の面の輪郭線をさらに含むことが好ましい。
【0015】
上記の構成によれば、面の端部について、輪郭線により細部を表現することができる。
【0016】
また、本発明の一態様に係る表示装置は、前記導光板と、前記導光板に光を入射させる光源とを備える。
【0017】
上記の構成によれば、上記の導光板に対して光源が発する光を入射させることにより、立体感を向上させた立体画像を表示する表示装置を実現できる。
【0018】
また、本発明の一態様に係る入力装置は、前記表示装置と、前記立体画像が表示される空間において物体を非接触で検出するセンサとを備える。
【0019】
上記の構成によれば、立体感を向上させた立体画像に対するユーザの操作をセンサにより検出して入力を受け付ける入力装置を実現できる。
【0020】
また、本発明の一態様に係る電気機器は、上記の表示装置または入力装置を備える。
【0021】
上記の構成によれば、電気機器が備える表示装置または入力装置が表示する画像の立体感を向上させることができる。
【発明の効果】
【0022】
本発明の一態様によれば、立体感を向上させた立体画像を表示可能な導光板などを実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】構成例に係る導光板が結像させる立体画像の具体例を示す図である。
【
図2】表示装置による表示の原理を説明するための斜視図である。
【
図3】立体画像に含まれる面の、それぞれの明るさの決定方法の一例について説明するための図である。
【
図4】角度と、面の明るさとの関係の一例を示すグラフである。
【
図5】面の明るさと、ドットの密度との関係を示すグラフである。
【
図7】立体画像が曲面を有する場合における、当該曲面の明るさを決定する方法について説明するための図である。
【
図8】構成例に係る導光板が結像させる立体画像の、別の具体例について説明する図である。
【
図9】第1の変形例に係る表示装置が表示する立体画像における面を示す図である。
【
図10】第2の変形例に係る表示装置が表示する立体画像を示す図である。
【
図11】第3の変形例に係る入力装置を示す図である。
【
図12】入力装置が適用された遊技機の例を示す斜視図である。
【
図13】表示装置を車両のテールランプに適用した様子を示す図である。
【
図14】表示装置をエレベータの入力部に適用した様子を示す図である。
【
図15】表示装置を温水便座洗浄機の入力部に適用した様子を示す図である。
【
図16】第5の変形例に係る表示装置の斜視図である。
【
図17】第5の変形例に係る表示装置の構成を示す断面図である。
【
図18】第5の変形例に係る表示装置の構成を示す平面図である。
【
図19】第5の変形例に係る表示装置が備える光路変更部の構成を示す斜視図である。
【
図21】第5の変形例に係る表示装置による立体画像の結像方法を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明の一側面に係る実施の形態(以下、「本実施形態」とも表記する)を、図面に基づいて説明する。ただし、以下で説明する本実施形態は、あらゆる点において本発明の例示に過ぎない。本発明の範囲を逸脱することなく種々の改良や変形を行うことができることは言うまでもない。
【0025】
§1 適用例
まず、本発明の導光板を備える表示装置による表示の原理について説明する。なお、以降では、説明の便宜上、
図2における+X方向を前方向、-X方向を後方向、+Y方向を上方向、-Y方向を下方向、+Z方向を右方向、-Z方向を左方向として説明する場合がある。
【0026】
図2は、表示装置10による表示の原理を説明するための斜視図である。表示装置10は、ユーザにより視認される立体画像をスクリーンのない空間に結像する。
図2では、表示装置10が立体画像I、より具体的には、「ON」の文字が表示されたボタン形状の立体画像Iを表示している様子を示している。
図2に示すように、表示装置10は、導光板11と、光源12とを備える。表示装置10によれば、光源12からの光により導光板11が結像させる画像を表示することができる。
【0027】
導光板11は、光源12から入射した光を導光して出射面11aから出射させ、空間に立体画像を結像させる。導光板11は、直方体形状をしており、透明性および比較的高い屈折率を有する樹脂材料で成形されている。導光板11を形成する材料は、例えばポリカーボネイト樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、ガラスなどであってよい。導光板11は、光を出射する出射面11a(光出射面)と、出射面11aとは反対側の背面11bと、四方の端面である、端面11c、端面11d、端面11eおよび端面11fとを備えている。端面11cは、光源12から投射された光が導光板11に入射する入射面である。以下の説明では、端面11cを入射面11cと称する。端面11dは、端面11cとは反対側の面である。端面11eは、端面11fとは反対側の面である。導光板11は、光源12からの光を出射面11aに平行な面内で面上に広げて導く。光源12は、導光板11に光を入射させる点光源である。具体的には、光源12は、例えばLED(Light Emitting diode)光源である。
【0028】
導光板11の背面11bには、光路変更部13a、光路変更部13b、および光路変更部13cを含む複数の光路変更部13が形成されている。光路変更部13は、Z軸方向に実質的に連続して形成されている。換言すれば、複数の光路変更部13は、出射面11aに平行な面内でそれぞれ予め定められた線に沿って形成されている。光路変更部13のZ軸方向の各位置には、光源12から投射され導光板11によって導光されている光が入射する。光路変更部13は、光路変更部13の各位置に入射した光を、各光路変更部13にそれぞれ対応する定点に実質的に収束させる。
図2には、光路変更部13の一部として、光路変更部13a、光路変更部13b、および光路変更部13cが特に示され、光路変更部13a、光路変更部13b、および光路変更部13cのそれぞれにおいて、光路変更部13a、光路変更部13b、および光路変更部13cのそれぞれから出射された複数の光が収束する様子が示されている。
【0029】
具体的には、光路変更部13aは、立体画像Iの定点PAに対応する。光路変更部13aの各位置からの光は、定点PAに収束する。したがって、光路変更部13aからの光の波面は、定点PAから発するような光の波面となる。光路変更部13bは、立体画像I上の定点PBに対応する。光路変更部13bの各位置からの光は、定点PBに収束する。このように、任意の光路変更部13の各位置からの光は、各光路変更部13に対応する定点に実質的に収束する。これにより、任意の光路変更部13によって、対応する定点から光が発するような光の波面を提供できる。各光路変更部13が対応する定点は互いに異なり、光路変更部13にそれぞれ対応する複数の定点の集まりによって、空間上(より詳細には、導光板11から出射面11a側の空間上)にユーザにより認識される立体画像Iが結像される。
【0030】
図2に示すように、光路変更部13a、光路変更部13b、および光路変更部13cは、線La、線Lbおよび線Lcに沿ってそれぞれ形成されている。ここで、線La、線Lbおよび線Lcは、Z軸方向に略平行な直線である。任意の光路変更部13は、Z軸方向に平行な直線に沿って実質的に連続的に形成される。
【0031】
§2 構成例
図1は、本実施形態に係る導光板11が結像させる立体画像Iの具体例である、立体画像IAを示す図である。
図1に示すように、立体画像IAは、互いに平行でない面A、Bを有する。
図1には、立体画像IAについて、矩形である面A、Bが、当該矩形の一辺において接合されるとともに、当該一辺が紙面に対して傾斜している状態が示されている。
【0032】
面A、Bは、当該面A、B上に分散して配置される複数のドットによって構成される。ドットは、空間上の一点に結像される、光の点の像である。面A、Bのそれぞれにおける複数のドットの密度は、該面A、Bの位置に応じた値となっている。このため、導光板11によれば、面A、Bのそれぞれを認識しやすくなり、立体画像IAの立体感を向上させることができる。
【0033】
表示装置10は、立体画像IAよりも、さらに多くの平面を有する立体画像を表示することもできる。また、表示装置10は、平面のみならず、球体などの、曲面を有する立体画像を表示することもできる。曲面については、多数の微小な面の集合として表示してもよく、1つの曲面として表示してもよい。
【0034】
面A、Bのそれぞれにおけるドットの密度は、面の法線の方向と、所定の方向との間の角度に応じて決定される。具体的には、(i)面A、Bのそれぞれの明るさが、上記の角度に応じて決定され、(ii)面A、Bのそれぞれにおけるドットの密度が、上記の明るさに応じて決定される。
【0035】
図3は、面A、Bの、それぞれの明るさの決定方法の一例について説明するための図である。以下に説明する方法は、立体画像に対して所定の方向から光が照射される場合における明るさを再現する方法である。この方法では、
図3の符号3001に示すように、立体画像IAに対して所定の方向から光110を照射する仮想的な光源である仮想光源100を設定する。仮想光源100は、立体画像IAに対して無限遠に位置するものとする。すなわち、仮想光源100から立体画像IAに光110が入射する方向(所定の方向)は、立体画像IA上における位置によらず一定である。そして、
図3の符号3002に示すように、面A、Bの、それぞれの法線PLA、PLBの方向と、光110の方向との間の角度θA、θBを算出する。
【0036】
図4は、角度θA、θBと、面A、Bの明るさとの関係の一例を示すグラフである。
図4において、横軸は角度、縦軸は明るさを示す。
図4における明るさの値は、最小値を0、最大値を1として規格化された値である。
図4に示す例では、角度θA、θBが小さい程、面A、Bの明るさは大きくなる。このように明るさを設定することで、仮想光源100からの光の当たり方を再現できる。ただし、角度と明るさとの関係、および当該関係を規定する角度の範囲は、
図4に示す曲線に限定されず、自由に設定されてよい。
【0037】
図5は、面A、Bの明るさと、ドットの密度との関係を示すグラフである。
図5において、横軸は面A、Bの明るさ、縦軸はドットの密度を示す。面A、Bのそれぞれにおけるドットの密度は、当該面A、Bの明るさの増大に伴って単調増加する。
図5に示した例では、ドットの密度は面A、Bの明るさに比例する。
図5に示したような関係に基づいて決定した密度で面A、Bのそれぞれにドットが配されるように、導光板11の背面11bに光路変更部13を形成することで、立体画像IAを結像させることが可能な導光板11を製造することができる。
【0038】
ドットの密度は、立体画像IAのデザインに応じて適宜決定される。例えば立体画像IAを全体的に明るくデザインする場合には、ドットの密度を全体的に大きくする。ただし、面A、Bにおけるドットの密度が過大であると、面A、Bが塗り潰されたような面になり、立体画像IAの立体感が低下する。ドットの密度の上限は、50%であることが好ましい。ドットの密度の上限が50%であれば、ドットの密度が過大になることによる、立体画像IAの立体感の低下を防止できる。
【0039】
図6は、ドットDの配置について説明する図である。個々のドットは、ランダムに配置されてよい。ただし、ドットの形状には、導光板11の入射面11cに平行な方向にボケが生じやすい。このため、
図6の符号6001に示すように、入射面11cに平行な方向において隣接する複数のドットDの間隔DDが、ボケによってドットDが広がる距離よりも短い場合、それらのドットDにボケが生じることで、個々のドットDではなく連結した線として視認されることがある。この場合、立体画像IAの立体感が低下する可能性がある。
【0040】
このため、
図6の符号6002に示すように、入射面11cに平行な方向において互いに隣接する複数のドットDの間隔DDは、所定の閾値以上であることが好ましい。所定の閾値は、入射面11cに平行な方向において隣接する複数のドットDにボケが生じた場合において、それらのドットDが互いに連結しない距離に設定されればよい。複数のドットDがこのように配されることで、ドットDにボケが生じた場合であっても、ドットDが個別に視認されやすくなるため、立体画像IAの立体感が低下する可能性を低減できる。
【0041】
また、上述したとおり、表示装置10においては、曲面を表示することができる。しかしながら、曲面の法線は、平面の法線とは異なり、一義的には決まらない。このため、曲面におけるドットの密度は、例えば当該曲面を代表する方向と所定の方向との間の角度に応じて決定される。
【0042】
図7は、立体画像Iが曲面である面Cを有する場合における、当該面Cの明るさを決定する方法について説明するための図である。
図7には、面C上の互いに異なる4点における法線PLC1、PLC2、PLC3、PLC4が示されている。法線PLC1~PLC4の方向は互いに異なる。このような面Cの明るさを決定する方法の例として、面C上の任意の法線の方向を、面Cを代表する方向とし、当該方向と光110の方向との間の角度に応じてドットの密度を決定する方法が挙げられる。
【0043】
例えば法線PLC3の方向を、面Cを代表する方向とする場合について考える。この場合、法線PLC3の方向と光110の方向との間の角度を算出する。そして、算出した角度に基づいて決定した明るさを、面C全体の明るさとし、さらに当該明るさに基づいて決定したドットの密度を、面C全体におけるドットの密度とする。
【0044】
ドットの密度は、必ずしも上記の方法で決定される必要はない。面A、Bの明るさを、上記の方法によらず自由に(例えば面Aの明るさを1.0、面Bの明るさを0.5)決定し、当該明るさに基づいて
図5に示した関係によりドットの密度を決定してもよい。具体的には、立体画像IAの、元の色の階調ごとに明るさを決定する例が挙げられる。このように明るさを決定する場合であっても、面ごとに明るさを異ならせることで、それらの面を別個に認識することが容易になる。したがって、それぞれの面を一様に結像させる場合と比較して、立体画像IAの立体感を向上させることができる。また、互いに異なる方向から立体画像IAに対して光110を照射する2以上の仮想光源100を設定し、それぞれの仮想光源100による明るさを合算し、最終的な明るさとしてもよい。
【0045】
§3 動作例
図8は、導光板11が結像させる立体画像Iの別の具体例である、立体画像IBについて説明する図である。
図8においては、立体画像IBにより表現しようとする3DモデルIB0が、符号8001で示されている。また、3DモデルIB0を輪郭線のみで表現した立体画像IB1が、符号8002で示されている。また、3DモデルIB0が有するそれぞれの面を塗り潰した立体画像IB2が、符号8003で示されている。また、3DモデルIB0を導光板11により結像させた立体画像IBが、符号8004で示されている。
【0046】
立体画像IB1では、3DモデルIB0が有する面が表示されていないため、3DモデルIB0を表現できていない。一方、立体画像IB2では、いずれの面も同じように表示されているため、それぞれの面を別個に認識することができず、3DモデルIB0の立体感を表現できていない。
【0047】
これに対し、立体画像IBでは、面ごとに異なる密度でドットDが配されている。すなわち、複数の面が、互いに異なる密度で配されたドットDにより表示されている。このため、立体画像IBによれば、立体画像IB1、IB2と比較して、複数の面で構成される3Dモデルの各面を別個に認識しやすく、立体感を感じやすい。換言すれば、導光板11により、立体画像IB1、IB2と比較して立体感を向上させた立体画像IBを結像させることができている。したがって、導光板11によれば、従来の導光板と比較して、立体画像IBの表現の幅が広がる。
【0048】
§4 変形例
以上、本発明の実施の形態を詳細に説明してきたが、前述までの説明はあらゆる点において本発明の例示に過ぎない。本発明の範囲を逸脱することなく種々の改良や変形を行うことができることは言うまでもない。例えば、以下のような変更が可能である。なお、以下では、上記実施形態と同様の構成要素に関しては同様の符号を用い、上記実施形態と同様の点については、適宜説明を省略した。以下の変形例は適宜組み合わせ可能である。
【0049】
<4.1>
図9は、第1の変形例に係る表示装置10が表示する立体画像IAにおける面Aを示す図である。上述した構成例では、面Aを示すドットはランダムに配置されていた。これに対し、第1の変形例においては、
図9に示すように、面Aを三角形の領域A1~A8に細分化した場合におけるそれぞれの三角形の重心にドットD1~D8が配される。このように規則的にドットを配置することで、面Aの見栄えを向上させることができる。
【0050】
ただし、上述したとおり、複数のドットは、入射面11cに垂直な方向において、互いに異なる位置に配されることが好ましい。このため、第1の変形例に係る方法でドットを配置することで複数のドットの位置が入射面11cに垂直な方向において重複する場合には、位置を適宜変更することが好ましい。
【0051】
図9に示した例では、見やすさを考慮して面Aを8つの領域A1~A8に細分化した。しかし、実際に面を細分化する数は、当該面のドット密度およびサイズに応じて適宜決定されればよい。また、個々の領域の形状も三角形には限定されない。
【0052】
また、上述した構成例のとおりランダムに配置されるドットと、第1の変形例のとおり規則的に配置されるドットとが面Aに混在していてもよい。この場合、ドットを、適度にランダム性を維持しながら均一に配置することができ、見栄えをさらに向上させることができる。
【0053】
<4.2>
図10は、第2の変形例に係る表示装置10が表示する立体画像IBを示す図である。
図10に示すように、第2の変形例において、立体画像IBは、3DモデルIB0が有する各面を示すドットDに加えて、各面の輪郭線OLをさらに含む。第2の変形例によれば、立体画像IBが有する面の細部まで明確に表示することができる。また、それぞれの面の輪郭が明確になることで、立体画像IBの立体感を強調することができる。
【0054】
<4.3>
図11は、第3の変形例に係る入力装置20を示す図である。
図11に示すように、入力装置20は、表示装置10と、センサ24とを備える。センサ24は、表示装置10により立体画像Iが表示される空間において物体を非接触で検出する。
図11に示す例では、センサ24は、立体画像Iに向けて光を照射し、反射光により物体を検出する光電センサである。ただし、センサ24は異なる方式の光電センサであってもよい。また、センサ24は光電センサ以外のセンサであってもよい。
【0055】
また、
図11に示した例では、センサ24は表示装置10に対して立体画像Iと逆側であった。しかし、センサ24の設置位置はこれに限られず、表示装置10に対して立体画像Iと同じ側の、立体画像Iに対して上下左右のいずれかに設置されてもよい。
【0056】
表示装置10が表示する立体画像Iに対し、ユーザが指などの指示体Fにより入力操作を行うと、当該指示体Fをセンサ24が検出することで、入力装置20が入力を受け付ける。入力装置20によれば、非接触で操作可能なスイッチを実現できる。また、入力装置20によれば、表示装置10により、立体感の向上した立体画像Iを結像させてユーザに対して入力を促すことができる。
【0057】
<4.4>
表示装置10、または入力装置20を備える電気機器の例について、以下に説明する。以下の説明では、電気機器に対して、表示装置10および入力装置20のうち一方を適用する例についてのみ説明している場合がある。しかし、電気機器の用途などに応じて他方を適用してもよいことは言うまでもない。
【0058】
図12は、入力装置20が適用された遊技機の例を示す斜視図である。
図12では、入力装置20の図示は省略している。入力装置20は、パチンコまたはパチスロの遊技機などのアミューズメント用の装置に用いられる入力装置に適用できる。上述したとおり、入力装置20は、表示装置10と、センサ24とを備える。表示装置10が表示する画像に対し、ユーザが指などの指示体により入力操作を行うと、当該指示体をセンサ24が検出することで、入力装置20が入力を受け付ける。
【0059】
図12の符号12001に示すように、遊技機M1(電気機器)に対してユーザが操作する操作盤において、ユーザが操作する複数のスイッチのうちの少なくとも1つのスイッチとして、立体画像Iを表示装置10によって結像させてもよい。また、
図12の符号12002に示すように、遊技機M2(電気機器)においてユーザに対する演出画像が表示される画面に重ねるように結像され、かつ、ユーザの操作対象となるスイッチとしての立体画像Iを表示装置10によって結像させてもよい。この場合、表示装置10は、演出上必要な場合にのみ立体画像Iを表示させてもよい。また、入力装置20ではなく、表示装置10のみを、演出用の画像を表示する表示装置として、遊技機に適用されてもよい。また、表示装置10は、ゲームセンターまたはカジノなどに設置される遊技機に適用されてもよい。
【0060】
図13は、表示装置10を車両Cのテールランプに適用した様子を示す図である。表示装置10は、例えば
図13の符号13001に示すように、車両Cのテールランプ1A(電気機器)に適用することができる。この場合、表示装置10は、
図13の符号13002に示すように、導光板11Aと光源12とを備える。導光板11Aは、車両Cの形状に合わせて湾曲した形状を有する点で導光板11と相違する。光源12から入射した光が、導光板11A内に形成された光路変更部13により光路変更されることで、立体画像Iが表示される。また、表示装置10は、テールランプ以外の車両用灯具または車両用表示装置に適用されてもよい。
【0061】
図14は、表示装置10をエレベータの入力部に適用した様子を示す図である。
図14の符号14001に示すように、表示装置10は、例えばエレベータの入力部200に適用することができる。具体的には、入力部200は、表示装置10により立体画像I1~I12を表示する。立体画像I1~I12は、エレベータの行先(階数)を指定するユーザの入力を受け付ける表示(立体画像I1~I10)、または、エレベータの扉の開閉の指示を受け付ける表示(立体画像I11・I12)が結像された立体画像である。入力部200は、いずれかの立体画像Iに対するユーザの入力を受け付けた場合、当該立体画像Iの結像状態を変化させる(例えば、立体画像Iの色を変化させるなど)とともに、当該入力に対応する指示をエレベータの制御部に対して出力する。入力部200による立体画像Iの表示は、入力部200に人が近づいたときにのみ行うようにしてもよい。また、入力部200は、エレベータの壁の内部に配置されてもよい。
【0062】
エレベータの入力部200では、例えば、エレベータ内に人が多い場合では、ユーザの体の一部が立体画像Iの結像位置に位置してしまい、入力部200がユーザの意図していない入力を受け付けてしまう虞がある。そこで、入力部200において、表示装置10は、例えば
図14の符号14002に示すような、ユーザに回転操作を促すような立体画像Iを表示してもよい。この場合において、入力部200は、例えばモーションセンサによって立体画像Iに対して回転操作を受け付けた場合にのみユーザの入力を受け付けるようにしてもよい。回転操作は、ユーザが意図しないかぎり通常は行われない操作であるので、入力部200がユーザの意図していない入力を受け付けてしまうことを防止することができる。また、
図14の符号14003に示すように、立体画像Iがエレベータの内壁に設けられた凹部に表示される構成としてもよい。これにより、ユーザの指などが上記凹部に挿入されたときにのみ立体画像Iに対する入力が行われるので、入力部200がユーザの意図していない入力を受け付けてしまうことを防止することができる。
【0063】
図15は、表示装置10を温水便座洗浄機の入力部に適用した様子を示す図である。
図15に示すように、表示装置10は、例えば温水便座洗浄機の入力部300(操作パネル部)に適用することができる。具体的には、入力部300は、表示装置10により立体画像I1~I4を表示する。立体画像I1~I4は、温水便座洗浄機の洗浄機能の駆動・停止の指示を受け付ける表示が結像された立体画像である。入力部300は、いずれかの立体画像Iに対するユーザの入力を受け付けた場合、当該立体画像Iの結像状態を変化させる(例えば、立体画像Iの色を変化させるなど)とともに、当該入力に対応する指示を温水便座洗浄機の制御部に対して出力する。温水便座洗浄機の操作パネルは、衛生上、直接触ることを好まないユーザが多い。これに対して、入力部300では、ユーザは、入力部300に直接触る(物理的に触る)ことなく操作をすることができる。したがって、ユーザは、衛生面を気にすることなく操作をすることができる。なお、本発明の入力装置は、衛生面的に直接触ることが好ましくない他の装置にも適用することができる。例えば、本発明の入力装置は、病院に設置される整理番号発券機や、不特定の人が触る移動ドアの操作部などに適用するのに好適である。また、病院に設置される整理番号発券機において外科や内科などの複数の選択肢がある場合に、それぞれの選択肢に対応する立体画像Iを表示することができるため好適である。また、本発明の入力装置は、飲食店に設置されるレジまたは食券販売機に適用するのに好適である。
【0064】
そのほかにも表示装置10は、例えば、ATM(Automated teller machine)の入力部、クレジットカードの読み取り器における入力部、金庫における施錠を解除するための入力部、暗証番号による開錠が行われるドアの入力部などに適用することができる。ここで、従来の暗証番号入力装置では、物理的に入力部に指を接触させることにより入力を行っている。このような場合には、入力部に指紋や温度履歴が残ってしまう。そのため、他人に暗証番号を知られてしまうという虞があった。これに対して、表示装置10を入力部として用いた場合、指紋や温度履歴が残ることが無いため、暗証番号を他人に知られてしまうことを防ぐことができる。その他の例として、入力装置20を駅などに設置される券売機などに適用することができる。
【0065】
さらに、表示装置10は、洗面化粧台の照明スイッチ、蛇口の操作スイッチ、レンジフードの操作スイッチ、食器洗い機の操作スイッチ、冷蔵庫の操作スイッチ、電子レンジの操作スイッチ、IH(Induction Heating)クッキングヒータの操作スイッチ、電解水生成装置の操作スイッチ、インターホンの操作スイッチ、廊下の照明スイッチ、またはコンパクトステレオシステムの操作スイッチなどの、家電の入力装置、または玩具の入力装置などにも適用可能である。これらのスイッチに表示装置10を適用することで、(i)スイッチに凹凸がなくなるため掃除しやすい、(ii)必要時のみ立体画像を表示できるためデザイン性が向上する、(iii)スイッチに接触する必要がなくなるため衛生的である、(iv)可動部がなくなるため壊れにくくなる、といった利点が生じる。
【0066】
<4.5>
第5の変形例としての表示装置10Aについて、
図16~
図21を参照しながら説明する。
【0067】
図16は、表示装置10Aの斜視図である。
図17は、表示装置10Aの構成を示す断面図である。
図18は、表示装置10Aの構成を示す平面図である。
図19は、表示装置10Aが備える光路変更部16の構成を示す斜視図である。
【0068】
図16および
図17に示すように、表示装置10Aは、光源12と、導光板15(第1導光板)とを備えている。
【0069】
導光板15は、光源12から入射された光(入射光)を導光する部材である。導光板15は、透明で屈折率が比較的高い樹脂材料で成形される。導光板15を形成する材料としては、例えばポリカーボネイト樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂などを使用することができる。本変形例では、導光板15は、ポリメチルメタクリレート樹脂によって成形されている。導光板15は、
図17に示すように、出射面15a(光出射面)と、背面15bと、入射面15cとを備えている。
【0070】
出射面15aは、導光板15の内部を導光され、後述する光路変更部16により光路変更された光を出射する面である。出射面15aは、導光板15の前面を構成している。背面15bは、出射面15aと互いに平行な面であり、後述する光路変更部16が配置される面である。入射面15cは、光源12から出射された光が導光板15の内部に入射される面である。
【0071】
光源12から出射され入射面15cから導光板15に入射した光は、出射面15aまたは背面15bで全反射され、導光板15内を導光される。
【0072】
図17に示すように、光路変更部16は、導光板15の内部において背面15bに形成されており、導光板15内を導光された光を光路変更して出射面15aから出射させるための部材である。光路変更部16は、導光板15の背面15bに複数設けられている。
【0073】
光路変更部16は、
図18に示すように、入射面15cに平行な方向に沿って設けられている。
図19に示すように、光路変更部16は、三角錐形状となっており、入射した光を反射(全反射)する反射面16aを備えている。光路変更部16は、例えば、導光板15の背面15bに形成された凹部であってもよい。また、光路変更部16は、三角錐形状に限られるものではない。導光板15の背面15bには、
図18に示すように、複数の光路変更部16からなる複数の光路変更部群17a、17b、17c…が形成されている。
【0074】
図20は、光路変更部16の配列を示す斜視図である。
図20に示すように、各光路変更部群17a、17b、17c…では、複数の光路変更部16の反射面16aが光の入射方向に対する角度が互いに異なるように導光板15の背面15bに配置されている。これにより、各光路変更部群17a、17b、17c…は、入射光を光路変更して、出射面15aから様々な方向へ出射させる。
【0075】
次に、表示装置10Aによる立体画像Iの結像方法について、
図21を参照しながら説明する。ここでは、導光板15の出射面15aに垂直な面である立体画像結像面Pに、光路変更部16により光路変更された光によって面画像としての立体画像Iを結像する場合について説明する。
【0076】
図21は、表示装置10Aによる立体画像Iの結像方法を示す斜視図である。ここでは、立体画像結像面Pに立体画像Iとして斜め線入りリングマークを結像することについて説明する。
【0077】
表示装置10Aでは、
図21に示すように、例えば、光路変更部群17aの各光路変更部16によって光路変更された光は、立体画像結像面Pに線La1および線La2で交差する。これにより、立体画像結像面Pに立体画像Iの一部である線画像LIを結像させる。線画像LIは、YZ平面に平行な線画像である。このように、光路変更部群17aに属する多数の光路変更部16からの光によって、線La1および線La2の線画像LIが結像される。なお、線La1および線La2の像を結像する光は、光路変更部群17aにおける少なくとも2つの光路変更部16によって提供されていればよい。
【0078】
同様に、光路変更部群17bの各光路変更部16によって光路変更された光は、立体画像結像面Pに線Lb1、線Lb2および線Lb3で交差する。これにより、立体画像結像面Pに立体画像Iの一部である線画像LIを結像させる。
【0079】
また、光路変更部群17cの各光路変更部16によって光路変更された光は、立体画像結像面Pに線Lc1および線Lc2で交差する。これにより、立体画像結像面Pに立体画像Iの一部である線画像LIを結像させる。
【0080】
各光路変更部群17a、17b、17c…によって結像される線画像LIのX軸方向の位置は互いに異なっている。表示装置10Aでは、光路変更部群17a、17b、17c…間の距離を小さくすることによって、各光路変更部群17a、17b、17c…によって結像される線画像LIのX軸方向の距離を小さくすることができる。その結果、表示装置10Aでは、光路変更部群17a、17b、17c…の各光路変更部16によって光路変更された光によって結像された複数の線画像LIを集積することにより、実質的に、面画像である立体画像Iを立体画像結像面Pに結像する。
【0081】
立体画像結像面Pは、X軸に垂直な平面であってもよく、Y軸に垂直な平面であってもよく、またZ軸に垂直な平面であってもよい。また、立体画像結像面Pは、X軸、Y軸、またはZ軸に垂直でない平面であってもよい。さらに、立体画像結像面Pは、平面ではなく曲面であってもよい。すなわち、表示装置10Aは、光路変更部16によって空間上の任意の面(平面および曲面)上に立体画像Iを結像させることができる。また、面画像を複数組み合わせることにより、3次元の画像を結像することができる。
【0082】
<4.6>
導光板11に対し、端面11eまたは11fから、光源12とは別の光源により光を入射させてもよい。換言すれば、表示装置10は、導光板11に対して端面11eまたは11fから光を入射させる、光源12とは別の光源をさらに備えていてもよい。別の光源が発する光の色は、光源12が発する光の色とは異なる。
【0083】
この場合、導光板11の背面11bには、光源12に対応する光路変更部13と、別の光源に対応する光路変更部13とが形成される。立体画像Iについて、光源12が発する光のドットの密度、および、別の光源が発する光のドットの密度のそれぞれを面ごとに異ならせることで、立体画像Iが有する複数の面のそれぞれを、互いに異なる色とすることができる。
【0084】
1A テールランプ(電気機器)
10 表示装置
11 導光板
11a、15a 出射面(光出射面)
11c、15c 入射面
12 光源
13、13a、13b、13c、16 光路変更部
20 入力装置
24 センサ
I、IA、IB 立体画像
A、B、C 面
D、D1~D8 ドット
M1、M2 遊技機(電気機器)
OL 輪郭線
PLA、PLB、PLC1、PLC2、PLC3、PLC4 法線
θA、θB 角度