(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-13
(45)【発行日】2024-02-21
(54)【発明の名称】車両用表示装置
(51)【国際特許分類】
B60K 35/23 20240101AFI20240214BHJP
G08G 1/16 20060101ALI20240214BHJP
G08G 1/09 20060101ALI20240214BHJP
G09G 5/00 20060101ALI20240214BHJP
G09G 5/02 20060101ALI20240214BHJP
B60R 11/02 20060101ALI20240214BHJP
G09G 5/37 20060101ALI20240214BHJP
G09G 5/373 20060101ALI20240214BHJP
G09G 5/377 20060101ALI20240214BHJP
G09G 5/38 20060101ALI20240214BHJP
【FI】
B60K35/00 A
G08G1/16 D
G08G1/09 F
G08G1/09 H
G09G5/00 510A
G09G5/00 530T
G09G5/00 550C
G09G5/02 B
G09G5/00 530A
B60R11/02 C
G09G5/37 300
G09G5/373
G09G5/373 100
G09G5/377
G09G5/377 100
G09G5/38 110
(21)【出願番号】P 2019237915
(22)【出願日】2019-12-27
【審査請求日】2022-10-17
(73)【特許権者】
【識別番号】000231512
【氏名又は名称】日本精機株式会社
(72)【発明者】
【氏名】江尻 剛士
【審査官】倉田 和博
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-203103(JP,A)
【文献】特開2018-106136(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60K 35/00
G08G 1/09,1/16
G09G 5/00-5/02
G09G 5/37-5/377
G09G 5/38
B60R 11/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
自車両の運転者から見て前景に重なる表示領域に警告画像を表示する車両用表示装置であって、
少なくとも警告対象に関する情報を取得可能なI/Oインターフェースと、
前記警告対象に基づく前記警告画像を
表示制御する表示制御部と、
前記警告画像を表示する画像表示部と、を備え、
前記警告画像は、少なくとも第一の警告画像と第二の警告画像を含み、
前記表示制御部は、前記第一の警告画像
を前記表示領域に表示して前記警告対象の方向から所定の固定位置へ移動
し、
前記表示制御部は、前記第一の警告画像の表示から所定時間の経過後に前記第二の警告画像を前記表示領域に表示し、前記第二の
警告画像
を前記警告対象の方向から前記第一の警告画像に重なるように移動
する、
車両用表示装置。
【請求項2】
前記表示制御部は、前記警告画像が前記表示領域の境界にあるときに不鮮明に表示し、前記表示領域の左右方向の中央に近づくにつれて鮮明に表示する、
請求項1に記載の車両用表示装置。
【請求項3】
前記表示制御部は、
少なくとも前記第一の警告画像と前記第二の警告画像を含む複数の警告画像を一組
の警告画像とし、
前記表示制御部は、前記一組の警告画像
の前記警告対象の方向から前記固定位置への移動を周期的に表示する、
請求項1から2のいずれか1つに記載の表示装置。
【請求項4】
前記表示制御部は、前記警告対象が前記自車両の左右方向に複数ある場合に、前記固定位置を複数設け、前記自車両との左右方向の距離が近い前記警告対象ほど、前記表示領域における左右方向の中心に近い前記固定位置を設定する、
請求項1から3のいずれか1つに記載の表示装置。
【請求項5】
前記表示制御部は、前記警告対象が前記自車両の前後方向に複数ある場合に、前記固定位置を複数設け、前記自車両との前後方向の距離が遠い前記警告対象ほど、前記表示領域における上下方向の上側に近い前記固定位置を設定する、
請求項1から4のいずれか1つに記載の表示装置。
【請求項6】
前記表示制御部は、前記警告対象との左右方向の距離が前記自車両に近くなるほど、前記固定位置を前記表示領域における左右方向の中心に近づける、
請求項1から5のいずれか1つに記載の表示装置。
【請求項7】
前記表示制御部は、前記運転者の視線の方向を検知し、前記視線の左右方向が前記警告対象の方向と異なっていた場合に、前記固定位置を前記視線の方向に近づける、
請求項1から6のいずれか1つに記載の車両用表示装置。
【請求項8】
前記表示制御部は、前記運転者の視線の方向を検知し、前記視線の方向が前記表示領域の外だった場合に、前記警告画像を大きくする、
請求項1から7のいずれか1つに記載の車両用表示装置。
【請求項9】
前記表示制御部は、前記警告対象の速度が速いほど、前記警告画像を速く移動させる、
請求項1から8のいずれか1つに記載の車両用表示装置。
【請求項10】
前記表示制御部は、前記警告対象の種別及び/又は大きさに応じて、前記警告画像の色、大きさ、及び/又は形状を変化させる、
請求項1から9のいずれか1つに記載の車両用表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、自車両から死角となる移動体の画像をドライバに提供する場合に、自車両のドライバがその移動体との相対関係を把握しやすくする移動体の表示システムが記載されている。
【0003】
特許文献2には、自車両の前景(実景)にあたかも実際に存在するかのような仮想オブジェクトを遠近感のある画像で表現し、拡張現実(AR:Augmented Reality)を生成し、前景に仮想オブジェクト(画像)を溶け込ませることで、仮想オブジェクト(画像)が示す情報と実景とのつながりを向上させ、視認者(自車両の運転者)の視覚的負荷を軽減しつつ、情報を認識させるヘッドアップディスプレイ装置が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2008-070955号公報
【文献】特開2016-212338号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1の移動体の表示システムは、交差点の近傍に設置されたカメラで得られた撮像画像と、前記カメラの位置と撮像方向をフロントガラス面に表示するものである。そのため、運転者に情報提示する表示が、自車両とカメラの位置関係によって変化するという問題があり、内容を把握するための運転者の負担が増大する問題があった。
【0006】
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、負担の増大を有効に回避して、運転者が警告対象の接近を把握できる車両用表示装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
係る課題を解決するため車両用表示装置は、
自車両の運転者から見て前景に重なる表示領域に警告画像を表示する車両用表示装置であって、
少なくとも警告対象に関する情報を取得可能なI/Oインターフェースと、
前記警告対象に基づく前記警告画像を制御する表示制御部と、
前記警告画像を表示する画像表示部と、を備え、
前記警告画像は、少なくとも第一の警告画像と第二の警告画像を含み、
前記第一の警告画像は、前記表示領域において前記警告対象の方向から所定の固定位置へ移動して前記固定位置で表示され、
前記第二の前記警告画像は、前記表示領域において前記警告対象の方向から前記第一の警告画像に重なるように移動して表示される。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、負担の増大を有効に回避して、運転者が警告対象の接近を把握できる車両用表示装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明の態様に係る車両用表示装置を示す図である。
【
図3A】
図1の車両用表示装置における警告画像の表示例を示す図である。
【
図3B】
図1の車両用表示装置における警告画像の表示例を示す図である。
【
図3C】
図1の車両用表示装置における警告画像の表示例を示す図である。
【
図3D】
図1の車両用表示装置における警告画像の表示例を示す図である。
【
図3E】
図1の車両用表示装置における警告画像の表示例を示す図である。
【
図3F】
図1の車両用表示装置における警告画像の表示例を示す図である。
【
図4A】
図1の車両用表示装置における複数の警告対象に関する警告画像の表示例を示す図である。
【
図4B】
図1の車両用表示装置における複数の警告対象に関する警告画像の表示例を示す図である。
【
図4C】
図1の車両用表示装置における複数の警告対象に関する警告画像の表示例を示す図である。
【
図4D】
図1の車両用表示装置における複数の警告対象に関する警告画像の表示例を示す図である。
【
図4E】
図1の車両用表示装置における複数の警告対象に関する警告画像の表示例を示す図である。
【
図4F】
図1の車両用表示装置における複数の警告対象に関する警告画像の表示例を示す図である。
【
図5】
図1の車両用表示装置における複数の警告対象に関する警告画像の表示例を示す図である。
【
図6】
図1の車両用表示装置における固定位置の移動に関する警告画像の表示例を示す図である。
【
図7】
図1の車両用表示装置における固定位置の移動に関する警告画像の表示例を示す図である。
【
図8】
図1の車両用表示装置における画像属性の変更に関する警告画像の表示例を示す図である。
【
図9】
図1の車両用表示装置における画像属性の変更に関する警告画像の表示例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1及び
図2を参照する。
図1は、本発明の態様に係る車両用表示装置10を示し、
図2は、
図1の車両用表示装置10のブロック図を示す。
車両用表示装置10は、画像表示部11、表示制御部13を備え、さらに入出力インターフェース(I/O IF)14を備える。
なお、本態様の説明では、自車両1の運転席に着座する運転者4が自車両1の前方を向いた際の左右方向をX軸(左方向がX軸正方向)、上下方向をY軸(上方向がY軸正方向)、前後方向をZ軸(前方向がZ軸正方向)とする。
【0011】
車両用表示装置10は、運転者4が視認する画像を表示する装置であり、この態様ではヘッドアップディスプレイ(HUD:Head-Up Display)が適用される。車両用表示装置10は、出射光11aをフロントウインドシールド2に向けて出射し、その反射光を運転者4に提供するように構成され、これにより運転者4に前景300を視認可能にしつつ、運転者4の前方の表示領域100に虚像により各種の画像を表示する。なお、本態様で例示するHUDの表示領域100は、路面に対して垂直であるが、路面に対して傾斜していてもよく(表示領域110)、路面に対して平行であってもよい(表示領域120)。この場合、表示領域100の上側(y軸正方向)は、表示領域110及び表示領域120の奥側(z軸正方向)に対応し、表示領域100の下側(y軸負方向)は、表示領域110及び表示領域120の手前側(z軸負方向)に対応する。
また、車両用表示装置10は、HUDに代えて、ヘッドマウントディスプレイ(HMD)を適用してもよく、後述する撮像装置45で撮像した前景300を表示する液晶ディスプレイ(LCD)や有機ELディスプレイ(OLED)を適用するようにしてもよく、各種の構成を広く適用することができる。
【0012】
画像表示部11は、LCD等のバックライトからの光を透過する透過型ディスプレイであってもよく、OLEDやマイクロLED等の素子が発光する自発光型ディスプレイであってもよく、プロジェクタ等のスクリーンに画像を投影するプロジェクション型ディスプレイであってもよい。画像表示部11は、その表示光を図示しないリレー光学系を介して拡大、歪み補正し、出射光11aを出射する。
【0013】
表示制御部13は、画像表示部11の表示を制御するコントローラであり、プロセッサ15、画像処理回路16、メモリ17を備える。画像処理回路16は、プロセッサ15の処理により形成された画像により画像データを形成し、この画像データを画像表示部11に出力する。
【0014】
プロセッサ15は、少なくとも1つの汎用マイクロプロセッサ(例えば、中央処理装置(CPU))、少なくとも1つの特定用途向け集積回路(ASIC)、少なくとも1つのフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、又はそれらの任意の組み合わせを含むことができる。
【0015】
画像処理回路16は、少なくとも1つのグラフィックコントローラ(例えば、GPU)、少なくとも1つの特定用途向け集積回路(ASIC)、少なくとも1つのフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、又はそれらの任意の組み合わせを含むことができる。なお、画像処理回路16は、1つ又は複数のプロセッサ15に含まれてもよい。
【0016】
メモリ17は、ハードディスクのような任意のタイプの磁気媒体、CD及びDVDのような任意のタイプの光学媒体、揮発性メモリのような任意のタイプの半導体メモリ、及び不揮発性メモリを含む。揮発性メモリは、DRAM及びSRAMを含み、不揮発性メモリは、ROM及びフラッシュメモリを含んでもよい。
【0017】
I/Oインターフェース(I/O IF)14は、例えば、車両に設けられた後述の車両ECU41、又は他の電子機器(後述する符号42から48)と、CAN(Controller Area Network)の規格に応じて通信(CAN通信とも称する)を行う。なお、I/Oインターフェース14が採用する通信規格は、CANに限定されず、例えば、CANFD(CAN with Flexible Data Rate)、LIN(Local Interconnect Network)、Ethernet(登録商標)、MOST(Media Oriented Systems Transport:MOSTは登録商標)、UART、もしくはUSB等の有線通信インターフェース、又は、例えば、Bluetooth(登録商標)ネットワーク等のパーソナルエリアネットワーク(PAN)、802.11x Wi-Fi(登録商標)ネットワーク等のローカルエリアネットワーク(LAN)等の数十メートル内の近距離無線通信インターフェースである車内通信(内部通信)インターフェースを含む。また、I/Oインターフェース14は、車外通信接続機器49と通信するために、無線ワイドエリアネットワーク(WWAN、IEEE802.16-2004(WiMAX:Worldwide Interoperability for Microwave Access))、IEEE802.16eベース(Mobile WiMAX)、4G、4G-LTE、LTE Advanced、5G等のセルラー通信規格により広域通信網(例えば、インターネット通信網)等の車外通信(外部通信)インターフェースを含んでいてもよい。なお、I/Oインターフェース14は、上記の内部通信及び外部通信を統括する車載ゲートウェイを含んでいてもよい。
【0018】
プロセッサ15及び画像処理回路16は、メモリ17と動作可能に連結される。より具体的には、プロセッサ15及び画像処理回路16は、メモリ17に記憶されているプログラムを実行することで、例えば画像データを生成及び/又は画像表示部11に送信する等、車両用表示装置10の操作を行うことができる。
【0019】
プロセッサ15は、I/Oインターフェース14と相互動作可能に連結されることで、車両用表示装置10に接続される種々の他の電子機器等と情報を授受可能となる。I/Oインターフェース14には、例えば、車両ECU41、道路情報データベース42、自車位置検出部43、車外センサ44、撮像装置45、視線方向検出部46、目位置検出部47、携帯情報端末48、及び車外通信接続機器49が動作可能に連結される。
【0020】
車両ECU41は、自車両1に設けられたセンサやスイッチから、自車両1の状態(例えば、走行距離、車速、アクセルペダル開度、ブレーキペダル開度、エンジンスロットル開度、インジェクター燃料噴射量、エンジン回転数、モータ回転数、ステアリング操舵角、シフトポジション、ドライブモード、各種警告状態、姿勢(ロール角、及び/又はピッチング角を含む)、車両の振動(振動の大きさ、頻度、及び/又は周波数を含む))等を取得し、自車両1の前記状態を収集、及び管理(制御も含んでもよい。)するものであり、機能の一部として、自車両1の前記状態の数値(例えば、自車両1の車速)を示す信号を、表示制御部13のプロセッサ15へ出力することができる。また、車両ECU41は、車両用表示装置10が表示する画像を指示する指示信号を表示制御部13へ出力してもよく、この際、画像の座標、サイズ、種類、表示態様、画像の報知必要度、及び/又は報知必要度を判定する元となる必要度関連情報を、前記指示信号に付加して送信してもよい。
【0021】
道路情報データベース42は、自車両1に設けられた図示しないナビゲーション装置、又は自車両1と車外通信インターフェース(I/Oインターフェース14)を介して接続される外部サーバ、に含まれ、後述する自車位置検出部43から取得される自車両1の位置に基づき、自車両1の周辺の情報(自車両1の周辺の実オブジェクト関連情報)である自車両1が走行する道路情報(車線,白線,停止線,横断歩道,道路の幅員,車線数,交差点,カーブ,分岐路,交通規制等)、地物情報(建物、橋、河川等)の、有無、位置(自車両1までの距離を含む)、方向、形状、種類、詳細情報等を読み出し、プロセッサ15に送信してもよい。また、道路情報データベース42は、出発地から目的地までの適切な経路(ナビゲーション情報)を算出し、当該ナビゲーション情報を示す信号をプロセッサ15へ出力してもよい。
【0022】
自車位置検出部43は、自車両1に設けられたGNSS(全地球航法衛星システム)等であり、現在の自車両1の位置、方位を検出し、検出結果を示す信号を、プロセッサ15を介して、又は直接、道路情報データベース42、後述する携帯情報端末48、及び/もしくは車外通信接続機器49へ出力する。道路情報データベース42、後述する携帯情報端末48、及び/又は車外通信接続機器49は、自車位置検出部43から自車両1の位置情報を連続的、断続的、又は所定のイベント毎に取得することで、自車両1の周辺の情報を選択・生成して、プロセッサ15へ出力してもよい。
【0023】
車外センサ44は、自車両1の周辺(前方、側方、及び後方)に存在する実オブジェクトを検出する。車外センサ44が検知する実オブジェクトは、例えば、警告対象(歩行者、自転車、自動二輪車、他車両等)、後述する走行レーンの路面、区画線、路側物、及び/又は地物(建物等)等を含んでいてもよい。車外センサとしては、例えば、ミリ波レーダ、超音波レーダ、レーザレーダ等からなるレーダセンサが用いられる。車外センサ44による物体検知については、従来の周知の手法を適用する。車外センサ44は、三次元空間内での実オブジェクトの有無、実オブジェクトが存在する場合には、その実オブジェクトの位置(自車両1からの相対的な距離、自車両1の進行方向を前後方向とした場合の左右方向の位置、上下方向の位置等)、大きさ(横方向(左右方向)、高さ方向(上下方向)等の大きさ)、移動方向(横方向(左右方向)、奥行き方向(前後方向))、移動速度(横方向(左右方向)、奥行き方向(前後方向))、及び/又は種類等を検出してもよい。
【0024】
撮像装置45は、自車両1の少なくとも前方を撮像し、前景300に存在する実オブジェクトを検出する。撮像装置45が検知する実オブジェクトは、例えば、警告対象(歩行者、自転車、自動二輪車、他車両等)、後述する走行レーンの路面、区画線、路側物、及び/又は地物(建物等)を含んでいてもよい。撮像装置45は、可視光カメラ、赤外線カメラ等と画像処理装置から構成され、視差で距離等も取得できるステレオカメラが望ましい。撮像装置45は、三次元空間内での実オブジェクトの有無、実オブジェクトが存在する場合には、その実オブジェクトの位置(自車両1からの相対的な距離、自車両1の進行方向を前後方向とした場合の左右方向の位置、上下方向の位置等)、大きさ(横方向(左右方向)、高さ方向(上下方向)等の大きさ)、移動方向(横方向(左右方向)、奥行き方向(前後方向))、移動速度(横方向(左右方向)、奥行き方向(前後方向))、及び/又は種類等を検出してもよい。
なお、車外センサ44及び/又は撮像装置45は、図示しない先進運転支援システム(ADAS)と協働していてもよい。
【0025】
視線方向検出部46は、例えば、赤外線カメラ、又は可視光カメラで運転者4の顔を撮像し、当該撮像画像を解析することで、運転者4の視線方向を特定し、解析結果(視線方向がしばらく停滞する注視位置)を示す信号をプロセッサ15へ出力することができる。なお、プロセッサ15は、視線方向検出部46から撮像画像(視線方向を推定可能な情報)を取得し、前記撮像画像を解析することで、運転者4の視線方向を特定してもよい。また、自車両1の運転者4の視線方向、又は運転者4の視線方向を推定可能な情報を取得する方法は、これらに限定されるものではなく、EOG(Electro-oculogram)法、角膜反射法、強膜反射法、プルキンエ像検出法、サーチコイル法、赤外線眼底カメラ法等の他の既知の視線方向検出(推定)技術を用いて取得されてもよい。
【0026】
目位置検出部47は、自車両1の運転席に着座する運転者4の目の位置を検出する赤外線カメラ等のカメラを含み、撮像した画像を、プロセッサ15に出力してもよい。プロセッサ15は、目位置検出部47から撮像画像(目の位置を推定可能な情報の一例)を取得し、この撮像画像を解析することで運転者4の目の位置を特定することができる。なお、自車両1の運転者4の目の位置、又は運転者4の目の位置を推定可能な情報を取得する方法は、これらに限定されるものではなく、既知の目位置検出(推定)技術を用いて取得されてもよい。プロセッサ15は、運転者4の目の位置に基づき、画像の位置を少なくとも調整することで、前景300の所望の位置(実オブジェクトとの特定の位置関係になる位置)に重畳した画像を、目位置を検出した視認者(運転者4)に視認させてもよい。
【0027】
携帯情報端末48は、スマートフォン、ノートパソコン、スマートウォッチ、又は運転者4(又は自車両1の他の乗員)が携帯可能なその他の情報機器である。携帯情報端末48は、I/Oインターフェース14を介してプロセッサ15と通信でき、携帯情報端末48(又は携帯情報端末を通じたサーバ)に記録されたデータを送信可能である。携帯情報端末48は、例えば、上述の道路情報データベース42及び自車位置検出部43と同様の機能を有し、前記道路情報(実オブジェクト関連情報の一例)を取得し、プロセッサ15に送信してもよい。また、携帯情報端末48は、自車両1の近傍の商業施設に関連するコマーシャル情報(実オブジェクト関連情報の一例)を取得し、プロセッサ15に送信してもよい。なお、携帯情報端末48は、携帯情報端末48の所持者(例えば、運転者4)のスケジュール情報、携帯情報端末48での着信情報、メールの受信情報等をプロセッサ15に送信し、プロセッサ15及び画像処理回路16は、これらに関する画像データを生成及び/又は送信してもよい。
【0028】
車外通信接続機器49は、自車両1と情報のやりとりをする通信機器であり、例えば、自車両1と車車間通信(V2V:Vehicle To Vehicle)により接続される他車両、歩車間通信(V2P:Vehicle To Pedestrian)により接続される歩行者(歩行者が携帯する携帯情報端末)、路車間通信(V2I:Vehicle To roadside Infrastructure)により接続されるネットワーク通信機器であり、広義には、自車両1との通信(V2X:Vehicle To Everything)により接続される全てのものを含む。車外通信接続機器49は、例えば、歩行者、自転車、自動二輪車、他車両、路面、区画線、路側物、及び/又は地物(建物等)の位置を取得し、プロセッサ15へ出力してもよい。なお、車外通信接続機器49から取得される情報は、上述のものに限定されない。
【0029】
メモリ17に記憶されたソフトウェア構成要素は、実オブジェクト関連情報検出モジュール71、実オブジェクト位置設定モジュール72、距離判定モジュール73、速度判定モジュール74、報知必要度判定モジュール75、視線方向判定モジュール76、画像属性決定モジュール77、画像位置決定モジュール78、グラフィックモジュール79を含む。なお、
図2におけるMは、モジュール(Module)の略を示す。
【0030】
ここで実オブジェクト関連情報検出モジュール71は、車外センサ44、撮像装置45、車外通信接続機器49の検知する警告対象を含む実オブジェクトの情報を取得するモジュールである。実オブジェクト位置設定モジュール72は、実オブジェクト関連情報検出モジュール71の検出結果に基いて、警告対象の位置や方向を検出するモジュールである。距離判定モジュール73は、自車両1から警告対象までの距離を判定するモジュールである。速度判定モジュール74は、警告対象の移動速度を検出して判定するモジュールである。報知必要度判定モジュール75は、実オブジェクト関連情報検出モジュール71、実オブジェクト位置設定モジュール72、距離判定モジュール73、速度判定モジュール74の判定結果から報知の重要度を判定するモジュールである。視線方向判定モジュール76は、運転者4の視線方向を判定するモジュールである。画像属性決定モジュール77は、警告画像の大きさ、色、形状等の画像属性を決定するモジュールである。画像位置決定モジュール78は、警告画像の表示位置を決定するモジュールである。グラフィックモジュール79は、画像属性決定モジュール77、画像位置決定モジュール78の処理結果に基づいて、画像表示部11で表示する警告画像を生成するモジュールである。
【0031】
図3Aから
図3Fを参照する。
図3Aから
図3Fは、車両用表示装置10における警告画像の表示例を示す。本態様において、車両の通行ルールは左側通行であり自車両1は一時停止していると仮定する。また、本態様において、警告画像の例を矢頭(矢印の頭部)の形状で示す。また、表示領域100及び固定位置FPは、運転者4が視認可能な表示ではないが、分かりやすくするため図中に示している。
【0032】
表示制御部13は、I/Oインターフェース14を介して車外センサ44、撮像装置45、車外通信接続機器49の少なくとも一つから情報を取得し、自車両1の走行車線と交差する車線から警告対象(他車両)401の接近を検知し、報知が必要と判断した場合に、警告画像の表示制御を開始する。
【0033】
表示制御部13は、警告対象401の接近を検知した場合に、表示領域100の上部且つ警告対象401が存在する方向の境界に、第一の警告画像101を表示する。表示領域100の境界における第一の警告画像101は、運転者4にHUDの表示領域100を意識させないように、輝度や彩度を下げることで視認性を下げ、不鮮明に表示することが好ましい(
図3A)。
【0034】
表示制御部13は、第一の警告画像101を表示領域100に設定された固定位置FPに向かって移動する。このとき、表示制御部13は、第一の警告画像101が表示領域100の左右方向の中央に移動するにしたがって、輝度や彩度を上げることでその視認性を上げ、鮮明に表示する(
図3B)。また、表示制御部13は、第一の警告画像101の表示から所定時間の経過後に、警告対象401が存在する方向の表示領域100の境界に第二の警告画像102を表示する(
図3C)。
【0035】
表示制御部13は、第一の警告画像101が表示領域100に設定された固定位置FPに到達したら、第一の警告画像101を固定位置FPに表示して移動を停止する(
図3D)。そして、表示制御部13は、第二の警告画像102を第一の警告画像101に重ねるように移動させる(
図3E)。表示制御部13は、第二の警告画像102が第一の警告画像101に重なったらその表示を消し、固定位置FPには第一の警告画像101のみが表示されるように制御する。また、表示制御部13は、第二の警告画像102から所定時間経過後に、警告対象401が存在する方向の表示領域100の境界に第三の警告画像103を表示し、第二の警告画像102と同様に、第一の警告画像101に移動して重なる様に制御する(
図3F)。これにより、車両用表示装置10は、固定位置FPに表示される第一の警告画像101を基準として、第二以降の警告画像により動きを演出し、警告対象401の接近を運転者4に把握させる。
【0036】
表示制御部13は、複数の警告画像を1組とし、1組の警告画像の移動が完了したら第一の警告画像101を消す。表示制御部13は、第一の警告画像101を表示してから第一の警告画像101を消すまでを1周期とする。そして、次の周期で第一の警告画像101の表示から制御を開始する。表示制御部13は、警告対象401が自車両1の前を通過する、あるいは自車両1が警告対象401の前を通過するまで警告画像の表示制御を周期的に実行する。これにより、車両用表示装置10は、運転者4に煩わしくない警告画像の表示により、警告対象401の接近を運転者4に把握させる。
【0037】
また、表示制御部13は、警告対象401の速度を取得し、警告対象401の速度が速いほど警告画像を早く移動させてもよい。これにより、車両用表示装置10は、警告対象401の接近の脅威度を運転者4に把握させる。なお、表示制御部13は、警告対象401が停止した場合(速度がゼロ)においても、警告画像を停止せず、低速で移動させてもよい。
【0038】
図4Aから
図4Fを参照する。
図4Aから
図4Fは、車両用表示装置10における複数の警告対象に関する表示例を示す。
表示制御部13は、警告対象が複数続いている場合に、警告対象毎に固定位置を設定する。このとき、表示制御部13は、自車両1に近い第一の警告対象411に表示領域100の左右方向の中心に近い第一の固定位置FP1を設定し、自車両1に遠い第二の警告対象412に表示領域100の左右方向の中心から遠い第二の固定位置FP2を設定する。
【0039】
表示制御部13は、第一の固定位置FP1に第一の警告対象411に対応する第一の警告画像111を移動させ、第二の固定位置FP2に第二の警告対象412に対応する第一の警告画像121を移動させる(
図4Aから
図4C)。表示制御部13は、第一の警告対象411に対応する第二の警告画像112を、第二の警告対象412に対応する第一の警告画像121を通過して、第一の警告対象411に対応する第一の警告画像111に重なるように移動する。また、表示制御部13は、第二の警告対象412に対応する第二の警告画像122を、第二の警告対象412に対応する第一の警告画像121に重なるように移動する(
図4Dから
図4F)。これにより、車両用表示装置10は、複数の警告対象があることを運転者4に意識させ、第二の警告対象412に気づかずに交差車線へ飛び出すことを防止できる。
【0040】
図5を参照する。
図5は、車両用表示装置10における複数の警告対象に関する別の表示例を示す。なお、
図5において、第二以降の警告画像の描画を省略する。
【0041】
表示制御部13は、警告対象が左右から接近している場合に、警告対象毎に表示領域100の中心から左右方向に固定位置を設定する。このとき、表示制御部13は、自車両1の右方向から近づく警告対象421に表示領域100の中心から右方向に第一の固定位置FPRを設定し、自車両1の右方向から近づく警告対象422に表示領域100の中心から左方向に第二の固定位置FPLを設定する。
【0042】
また、表示制御部13は、自車両1の前後方向の距離が異なる警告対象が複数存在する場合に、警告画像を表示領域100の上下方向にずらして表示する。
表示制御部13は、自車両1から遠い車線の警告対象422に対応する警告画像141を表示領域100の上側に表示し(V1)、自車両1から近い車線の警告対象421に対応する警告画像131を表示領域100の下方向にずらして表示する(V2)。これにより、車両用表示装置10は、複数の警告対象の自車両1に対する前後方向の関係を運転者4に把握させることができる。なお、車両用表示装置10は、警告画像の上下方向のずらしを、片側の複数車線に複数の警告対象がある場合に適応してもよい。
【0043】
図6を参照する。
図6は、車両用表示装置10における固定位置の移動に関する警告画像の表示例を示す。なお、
図6において、第二以降の警告画像の描画を省略する。
表示制御部13は、自車両1と警告対象401との距離を算出し、警告対象401との距離が近くなった場合に、固定位置FPを表示領域100の左右方向の中心に近い固定位置FPNに設定する。これにより、車両用表示装置10は、第一の警告画像151の位置により警告対象401の接近を、運転者4に把握させることができる。なお、表示制御部13は、固定位置FPを警告対象401との左右方向の距離が自車両1に近くなるほど、表示領域100の左右方向の中心に段階的に近づけていってもよい。
【0044】
図7を参照する。
図7は、車両用表示装置10における固定位置の移動に関する警告画像の別の表示例を示す。なお、
図7において、第二以降の警告画像の描画を省略する。
表示制御部13は、運転者4の視線の方向Dを検知し、視線が警告対象401とは逆の左右方向に向いていると判断した場合に、固定位置FPを運転者4の視線の方向Dに近い固定位置FPDに設定する。これにより、車両用表示装置10は、運転者4が周辺視で警告画像161を認識しやすくなり、警告対象401の接近を運転者4に把握させる。なお、表示制御部13は、運転者4の視線の方向Dと固定位置FPとの差に応じて、表示領域100の左右方向の中心を超えて固定位置FPDを設定してもよい。
【0045】
なお、上述の警告画像の固定位置FPの変化は、警告画像の表示の1周期が終わる毎に行われ、1周期の間は固定していることが好ましい。
【0046】
図8を参照する。
図8は、車両用表示装置10における画像属性の変更に関する警告画像の表示例を示す。なお、
図8において、第二以降の警告画像の描画を省略する。
表示制御部13は、運転者4の視線の方向Dを検知し、視線方向が表示領域100の外側に向いていると判断した場合に、警告画像の大きさを大きくする。これにより、車両用表示装置10は、運転者4が周辺視で大きい警告画像171を認識しやすくなり、警告対象401の接近を運転者4に把握させることができる。
【0047】
図9を参照する。
図9は、車両用表示装置10における画像属性の変更に関する警告画像の別の表示例を示す。なお、
図9において、第二以降の警告画像の描画を省略する。
表示制御部13は、警告対象の大きさを取得し、警告対象の大きさに応じて警告画像を大きくしてもよい。例えば、表示制御部13は、バスや貨物自動車に関する警告画像181を乗用車に関する警告画像より大きく表示してもよく、自動二輪車に関する警告画像を乗用車に関する警告画像より小さく表示してもよい。これにより、車両用表示装置10は、自車両1に接近する警告対象421の大きさを運転者4に直観的に把握させることができる。なお、表示制御部13は、運転者4が警告画像を認識できるよう、警告画像を一定以下の大きさにしないよう制御することが好ましい。
【0048】
また、表示制御部13は、警告対象の種別を取得し、警告対象の種別に応じて警告画像の色及び/又は形状を変化させてもよい。例えば、表示制御部13は、自転車や歩行者、電動車椅子等の視認性が低い警告対象431について、その警告画像の色を鮮明にして目立たせてもよい。また、例えば、表示制御部13は、大型バイク等の警告対象に関する警告画像について、スクータ等の警告対象に関する警告画像よりも鋭角的な形状とし、速度感を表現してもよい。あるいは、自転車や歩行者、電動車椅子等の低速移動する警告対象431に関する警告画像191について、丸みを帯びた形状としてもよい。これにより、車両用表示装置10は、接近する警告対象の種別を運転者に直観的に把握させることができる。
【0049】
上述の態様は、以下の効果をもたらす。
【0050】
車両用表示装置10は、
自車両1の運転者4から見て前景300に重なる表示領域100に警告画像を表示する車両用表示装置10であって、
少なくとも警告対象に関する情報を取得可能なI/Oインターフェース14と、
警告対象に基づく警告画像を制御する表示制御部13と、
警告画像を表示する画像表示部11と、を備え、
警告画像は、少なくとも第一の警告画像101と第二の警告画像102を含み、
表示制御部13は、第一の警告画像101を表示領域100において警告対象401の方向から所定の固定位置FPへ移動して固定位置FPで表示し、
第二の警告画像102を表示領域100において警告対象401の方向から第一の警告画像101に重なるように移動して表示する。
【0051】
車両用表示装置10は、固定位置FPに表示される第一の警告画像101を基準として、第二以降の警告画像により動きを演出し、警告対象401の接近を運転者4に把握させることができる。
【0052】
車両用表示装置10において、
表示制御部13は、警告画像が表示領域100の境界にあるときに不鮮明に表示し、表示領域100の左右方向の中央に近づくにつれて鮮明に表示する。
【0053】
車両用表示装置10は、運転者4に表示領域100の範囲を意識させず、警告対象401の接近を運転者4に把握させることができる。
【0054】
車両用表示装置10において、
表示制御部13は、複数の警告画像を一組とし、一組の警告画像を周期的に表示する。
【0055】
車両用表示装置10は、運転者4に煩わしくない警告画像の表示により、警告対象401の接近を運転者4に把握させることができる。
【0056】
車両用表示装置10において、
表示制御部13は、警告対象が自車両1の左右方向に複数ある場合に、固定位置FPを複数設け、自車両1との左右方向の距離が近い警告対象ほど、表示領域100における左右方向の中心に近い固定位置を設定する。
【0057】
車両用表示装置10は、複数の警告対象があることを運転者4に意識させ、第二の警告対象412に気づかずに交差車線へ飛び出すことを防止できる。
【0058】
車両用表示装置10において、
表示制御部13は、警告対象が自車両1の前後方向に複数ある場合に、固定位置FPを複数設け、自車両1との前後方向の距離が遠い警告対象ほど、表示領域における上下方向の上側に近い固定位置を設定する。
【0059】
車両用表示装置10は、複数の警告対象の自車両1に対する前後方向の関係を運転者4に把握させることができる。
【0060】
車両用表示装置10において、
表示制御部13は、警告対象401との左右方向の距離が自車両1に近くなるほど、固定位置FPを表示領域100における左右方向の中心に近づける。
【0061】
車両用表示装置10は、第一の警告画像151の位置により警告対象401の接近を、運転者4に把握させることができる。
【0062】
車両用表示装置10において、
表示制御部13は、運転者4の視線の方向Dを検知し、視線の左右方向が警告対象401の方向と異なっていた場合に、固定位置FPを視線の方向Dに近づける。
【0063】
車両用表示装置10は、運転者4が周辺視で警告画像161を認識しやすくなり、警告対象401の接近を運転者4に把握させることができる。
【0064】
車両用表示装置10において、
表示制御部13は、運転者4の視線の方向Dを検知し、視線の方向が表示領域100の外だった場合に、警告画像171を大きくする。
【0065】
車両用表示装置10は、運転者4が周辺視で大きい警告画像171を認識しやすくなり、警告対象401の接近を運転者4に把握させることができる。
【0066】
車両用表示装置10において、
表示制御部13は、警告対象401の速度が速いほど、警告画像を速く移動させる。
【0067】
車両用表示装置10は、警告対象401の接近の脅威度を運転者4に把握させることができる。
【0068】
車両用表示装置10において、
表示制御部13は、警告対象401の種別及び/又は大きさに応じて、警告画像の色、大きさ、及び/又は形状を変化させる。
【0069】
車両用表示装置10は、接近する警告対象の種別及び/又は大きさを運転者4に直観的に把握させることができる。
【0070】
なお、車両用表示装置10は、表示領域100において、警告画像に加えて車両情報やナビゲーション情報等のI/Oインターフェース14から取得可能な各種情報を表示してもよい。
【0071】
なお、車両用表示装置10は、表示領域100に同時に表示する警告画像の数、1組の警告画像に含まれる警告画像の数、1周期の長さについて、表示領域100の大きさや運転者4からの視認性に応じて適宜調整してよい。また、表示領域100に表示される情報の数が多い場合には、警告画像を一定以下の大きさにしない範囲で、小さくしてもよい。
【0072】
以上、本発明の実施に好適な具体的な構成を詳述したが、本発明は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上述の態様を種々に変更することができる。
【符号の説明】
【0073】
1 自車両
2 フロントウインドシールド
4 運転者
10 車両用表示装置
11 画像表示部
13 表示制御部
14 I/Oインターフェース
15 プロセッサ
16 画像処理装置
17 メモリ
100 表示領域
101 第一の警告画像
102 第二の警告画像
401 警告対象
D 視線方向
FP 固定位置