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特許7434934売上登録端末、携帯情報端末、商品検索システム、及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-13
(45)【発行日】2024-02-21
(54)【発明の名称】売上登録端末、携帯情報端末、商品検索システム、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/06 20230101AFI20240214BHJP
   G07G 1/01 20060101ALI20240214BHJP
【FI】
G06Q30/06
G07G1/01 301D
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2020010345
(22)【出願日】2020-01-24
(65)【公開番号】P2021117700
(43)【公開日】2021-08-10
【審査請求日】2023-01-17
(73)【特許権者】
【識別番号】000001443
【氏名又は名称】カシオ計算機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001807
【氏名又は名称】弁理士法人磯野国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】矢島 毅彦
【審査官】田川 泰宏
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2017/104004(WO,A1)
【文献】特開2010-182110(JP,A)
【文献】特開2017-217341(JP,A)
【文献】特開2016-042219(JP,A)
【文献】特開2017-174320(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
G07G 1/01
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
携帯情報端末との近距離無線通信による接続が確立したか否かを判別する判別手段と、
前記判別手段により前記携帯情報端末との近距離無線通信による接続が確立したと判別された場合に、当該携帯情報端末に所定の商品検索画面を出力させるための第1の出力用信号を送信する第1の送信手段と、
前記所定の商品検索画面におけるユーザの入力操作に基づいて前記携帯情報端末から所定の商品に係る第1の識別情報を受信した際に、当該第1の識別情報に対応付けて記憶された所定の店舗における店舗固有の第2の識別情報を所定の記憶部から取得する取得手段と、
前記取得手段により取得された前記第2の識別情報を前記携帯情報端末に出力させるための第2の出力用信号を送信する第2の送信手段と、
を備えることを特徴とする売上登録端末。
【請求項2】
前記第1の識別情報は、前記商品に係る商品名または流通コード情報である、
ことを特徴とする請求項1に記載の売上登録端末。
【請求項3】
前記第2の識別情報は、前記店舗において取り扱われる複数の商品の各々に対し、互いに異なるように番号で割り当てられた店舗固有の商品番号である、
ことを特徴とする請求項1または2に記載の売上登録端末。
【請求項4】
前記第1の出力用信号は、前記店舗において取り扱いのある商品が対象とされた商品検索画面を出力させるための信号である、
ことを特徴とする請求項1から3の何れか一項に記載の売上登録端末。
【請求項5】
前記第2の出力用信号は、前記第2の識別情報とともに前記店舗における前記所定の商品の価格情報を前記携帯情報端末に出力させるための信号である、
ことを特徴とする請求項1から4の何れか一項に記載の売上登録端末。
【請求項6】
前記取得手段は、前記第2の識別情報とともに前記所定の商品の前記店舗における在庫情報を取得し、
前記第2の送信手段は、前記第2の出力用信号とともに前記在庫情報を送信する、
ことを特徴とする請求項1から5の何れか一項に記載の売上登録端末。
【請求項7】
前記第2の送信手段は、前記第2の出力用信号とともに前記所定の商品を売上登録するか否かを問い合わせる問合せ信号を送信する、
ことを特徴とする請求項1から6の何れか一項に記載の売上登録端末。
【請求項8】
携帯情報端末との近距離無線通信による接続が確立したか否かを判別する判別手段と、
前記判別手段により前記携帯情報端末との近距離無線通信による接続が確立したと判別された後、前記携帯情報端末から所定の商品に係る第1の識別情報を受信した際に、当該第1の識別情報に対応付けて記憶された店舗固有の第2の識別情報を記憶部から取得する取得手段と、
前記取得手段により取得された前記第2の識別情報を送信する送信手段と、
を備えることを特徴とする売上登録端末。
【請求項9】
売上登録端末との近距離無線通信による接続が確立した際に所定の商品検索画面を表示部に表示させる表示制御手段と、
前記所定の商品検索画面におけるユーザの入力操作に基づいて所定の商品に係る第1の識別情報を前記売上登録端末に送信する送信手段と、
前記第1の識別情報に基づいて前記売上登録端末により取得される店舗固有の第2の識別情報を当該売上登録端末から受信して出力させる出力制御手段と、
を備えることを特徴とする携帯情報端末。
【請求項10】
売上登録端末と、携帯情報端末と、を備える商品検索システムであって、
前記売上登録端末は、
前記携帯情報端末との近距離無線通信による接続が確立したか否かを判別する判別手段と、
前記判別手段により前記携帯情報端末との近距離無線通信による接続が確立したと判別された場合に、当該携帯情報端末に所定の商品検索画面を出力させるための第1の出力用信号を送信する第1の送信手段と、
前記所定の商品検索画面におけるユーザの入力操作に基づいて前記携帯情報端末から所定の商品に係る第1の識別情報を受信した際に、当該第1の識別情報に対応付けて記憶された店舗固有の第2の識別情報を所定の記憶部から取得する取得手段と、
前記取得手段により取得された前記第2の識別情報を前記携帯情報端末に出力させるための第2の出力用信号を送信する第2の送信手段と、
を備え、
前記携帯情報端末は、
前記第1の出力用信号に基づいて前記所定の商品検索画面を表示部に表示させる表示制御手段と、
前記所定の商品検索画面におけるユーザの入力操作に基づいて所定の商品に係る第1の識別情報を前記売上登録端末に送信する第3の送信手段と、
前記第1の識別情報に基づいて前記売上登録端末により取得される前記第2の識別情報を当該売上登録端末から受信して出力させる出力制御手段と、
を備えることを特徴とする商品検索システム。
【請求項11】
売上登録端末と、携帯情報端末と、を備える商品検索システムであって、
前記売上登録端末は、
前記携帯情報端末との近距離無線通信による接続が確立したか否かを判別する判別手段と、
前記判別手段により前記携帯情報端末との近距離無線通信による接続が確立したと判別された後、前記携帯情報端末から所定の商品に係る第1の識別情報を受信した際に、当該第1の識別情報に対応付けて記憶された店舗固有の第2の識別情報を記憶部から取得する取得手段と、
前記取得手段により取得された前記第2の識別情報を送信する第1の送信手段と、
を備え、
前記携帯情報端末は、
所定の商品検索画面を表示部に表示させる表示制御手段と、
前記所定の商品検索画面におけるユーザの入力操作に基づいて、所定の商品に係る前記第1の識別情報を前記売上登録端末に送信する第2の送信手段と、
前記第1の識別情報に基づいて前記売上登録端末により取得される前記第2の識別情報を当該売上登録端末から受信して出力させる出力制御手段と、
を備えることを特徴とする商品検索システム。
【請求項12】
売上登録端末のコンピュータを、
携帯情報端末との近距離無線通信による接続が確立したか否かを判別する判別手段、
前記判別手段により前記携帯情報端末との近距離無線通信による接続が確立したと判別された場合に、当該携帯情報端末に所定の商品検索画面を出力させるための第1の出力用信号を送信する第1の送信手段、
前記所定の商品検索画面におけるユーザの入力操作に基づいて前記携帯情報端末から所定の商品に係る第1の識別情報を受信した際に、当該第1の識別情報に対応付けて記憶された店舗固有の第2の識別情報を所定の記憶部から取得する取得手段と、
前記取得手段により取得された前記第2の識別情報を前記携帯情報端末に出力させるための第2の出力用信号を送信する第2の送信手段、
として機能させるためのプログラム。
【請求項13】
売上登録端末のコンピュータを、
携帯情報端末との近距離無線通信による接続が確立したか否かを判別する判別手段、
前記判別手段により前記携帯情報端末との近距離無線通信による接続が確立したと判別された後、前記携帯情報端末から所定の商品に係る第1の識別情報を受信した際に、当該第1の識別情報に対応付けて記憶された店舗固有の第2の識別情報を記憶部から取得する取得手段、
前記取得手段により取得された前記第2の識別情報を送信する送信手段、
として機能させるためのプログラム。
【請求項14】
携帯情報端末のコンピュータを、
売上登録端末との近距離無線通信による接続が確立した際に所定の商品検索画面を表示部に表示させる表示制御手段、
前記所定の商品検索画面におけるユーザの入力操作に基づいて所定の商品に係る第1の識別情報を前記売上登録端末に送信する送信手段、
前記第1の識別情報に基づいて前記売上登録端末により取得される店舗固有の第2の識別情報を当該売上登録端末から受信して出力させる出力制御手段、
として機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、売上登録端末、携帯情報端末、商品検索システム、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来技術として、顧客の携帯端末を用いて小売店における商品の陳列位置の検索を行う技術が知られている。例えば、顧客の携帯端末から無線通信で送られた「商品の棚に陳列されている商品の陳列位置の検索要求」に対して、その商品の陳列位置に関する情報を顧客の携帯端末に返信する技術が開示されている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2012-203479号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一方で、例えばタバコなどの商品は、店舗固有の商品識別番号が付され、顧客はその商品識別番号を店員に伝えることで購入が可能な販売態様となっている。しかし、顧客はその商品識別番号をレジ付近に用意された商品一覧などから目視で探さなければならないため、非常に手間を強いるものであった。
【0005】
本発明の目的は、店舗固有の商品識別情報を顧客が容易に取得することができる売上登録端末、携帯情報端末、商品検索システム、及びプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上記目的を達成するため、
携帯情報端末との近距離無線通信による接続が確立したか否かを判別する判別手段と、
前記判別手段により前記携帯情報端末との近距離無線通信による接続が確立したと判別された場合に、当該携帯情報端末に所定の商品検索画面を出力させるための第1の出力用信号を送信する第1の送信手段と、
前記所定の商品検索画面におけるユーザの入力操作に基づいて前記携帯情報端末から所定の商品に係る第1の識別情報を受信した際に、当該第1の識別情報に対応付けて記憶された所定の店舗における店舗固有の第2の識別情報を所定の記憶部から取得する取得手段と、
前記取得手段により取得された前記第2の識別情報を前記携帯情報端末に出力させるための第2の出力用信号を送信する第2の送信手段と、
を備えることを特徴とする売上登録端末である。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、店舗固有の商品識別情報を顧客が容易に取得することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】第1の実施の形態における商品検索システムの全体構成を示した説明図である。
図2】第1の実施形態に係る商品検索システムにおける電子キャッシュレジスタの構成を示したブロック図である。
図3】第1の実施形態に係る商品検索システムにおけるスマートフォンの構成を示したブロック図である。
図4】第1の実施形態に係る商品検索システムの全体動作を示したシーケンス図である。
図5】スマートフォンの操作表示部に表示されたお気に入り銘柄登録画面を示した説明図である。
図6】スマートフォンの操作表示部に表示された商品検索画面を示した説明図である。
図7】スマートフォンの操作表示部に表示された検索結果画面を示した説明図である。
図8A】電子キャッシュレジスタの操作者用表示部に表示された購入確認画面を示した説明図である。
図8B】電子キャッシュレジスタの客用表示部に表示された購入確認画面を示した説明図である。
図9】第2の実施形態に係る商品検索システムの全体動作を示したシーケンス図である。
図10】従来のタバコの販売形態を示した説明図である。
図11】タバコが商品番号に従って商品棚に陳列された状態を示した説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
<本技術の概要>
従来、顧客が、例えば、タバコを購入する場合、店舗の店員(レジの操作者)にタバコの商品名を伝え、その店員がその商品名のタバコを探し、タバコを販売していた。
【0010】
図10は、従来のタバコの販売形態を示した説明図である。図10に示すように、店舗において、レジカウンタ120に電子キャッシュレジスタ110が載置されている。図11は、タバコが店舗固有の商品番号に従って商品棚200に陳列された状態を示した説明図である。図11に示すように、商品棚200には、複数のタバコが店舗固有の商品番号と対応付けて並べて陳列されている。
【0011】
店員300は、顧客400から購入を所望するタバコの商品名を聞き、商品棚200の中からその商品名に対応するタバコを探す。ここで、店舗の店員300には、タバコを吸わない者も存在し、タバコの商品名に詳しくないこともある。そのため、店員300は、タバコの商品名を探すのに時間を要することがある。
【0012】
また、タバコには、似たような複数のパッケージが存在する。そのため、似たような複数のパッケージの中から顧客400が希望するタバコを即座に検索することが難しいこともある。そのため、店舗の店員300が商品棚200からタバコを取る場合、顧客400は、電子キャッシュレジスタ110の前で待つ必要があった。
【0013】
そこで、本発明に係る実施形態では、店舗固有の商品識別情報を顧客400が容易に取得することができる発明を提案する。
【0014】
<第1の実施形態>
以下、添付図面を参照して本発明に係る実施の形態を詳細に説明する。なお、本発明は、図示例に限定されるものではない。
【0015】
[商品検索システムの全体構成]
図1を参照して、第1の実施の形態における商品検索システム100の全体構成を説明する。図1は、第1の実施の形態における商品検索システム100の全体構成を示した説明図である。
【0016】
図1に示すように、商品検索システム100は、電子キャッシュレジスタ(売上登録端末)10と、スマートフォン(携帯情報端末)20とを備えて構成されている。
【0017】
電子キャッシュレジスタ10は、店舗の店員(操作者)により操作され、商品の売上登録が実行する端末である。一方、スマートフォン20は、顧客が所有する携帯情報端末である。本実施の形態では、店舗内に設置された商品の一例として、図10及び図11で示したように、タバコが店舗内の商品棚に格納されている場合を想定し、以下、説明する。
【0018】
第1の実施形態に係る商品検索システム100では、まず、顧客が任意の店舗でタバコを購入する際、顧客が保有するスマートフォン20から電子キャッシュレジスタ10に、顧客が購入したいタバコの商品名(第1の識別情報)を送信する。
【0019】
電子キャッシュレジスタ10は、スマートフォン20から、タバコの商品名を受信した際に、タバコの商品名に対応付けて記憶された店舗固有の商品番号(店舗固有の第2の識別番号)を記憶部から取得し、当該店舗固有の商品番号をスマートフォン20に送信する。
【0020】
スマートフォン20は、電子キャッシュレジスタ10から店舗固有の商品番号を受信すると、そのタバコの商品名と店舗固有の商品番号を操作表示部に表示させる。これにより、顧客は、スマートフォン20の操作表示部を確認し、所望するタバコの店舗固有の商品番号を知ることが出来ると共に、所望するタバコの店舗固有の商品番号を店員に伝えることができる。
【0021】
このため、店員は、わざわざタバコを探すことなく、顧客は、短時間で、かつ、スムーズに所望するタバコを購入することができる。
【0022】
[電子キャッシュレジスタの構成]
図2に電子キャッシュレジスタ10の構成を示す。図2は、第1の実施形態に係る商品検索システム100における電子キャッシュレジスタ10の構成を示したブロック図である。
【0023】
図2に示すように、電子キャッシュレジスタ10は、操作部1、BLE通信部2、印刷部3、表示部4、制御部5、電源6を含んで構成されており、各部は、バスによって接続されている。なお、BLE(Bluetooth Low Energy:登録商標)とは、極低消費電力で近距離無線通信技術の拡張仕様の1つである。
【0024】
操作部1は、キーボードやタッチパネル等によって構成される。操作部1は、例えば、部門キー、現/預キー、クリアキー等を含む各種機能キー、及び数字入力キー等を備えて構成され、各キーが押下された押下信号を制御部5に出力する。
【0025】
BLE通信部2は、スマートフォン20と近距離無線通信を行う通信部を構成する。BLE通信部2は、スマートフォン20と送受信するための接続できればよく、本発明は、BLEに限定されるものではない。例えば、NIC(Near Field Communication)、WiFi(登録商標)、ZigBee(登録商標)等であっても通信部を構成することができる。
【0026】
印刷部3は、例えば、熱転写プリンタであり、制御部5の指示により、レシート情報をロールペーパ(レシート用紙)に印字して出力する。
【0027】
表示部4は、例えば、7セグメントの液晶表示素子または発光素子等により構成され、数字や簡易的なアルファベット表示に対応して表示する機能を有している客用表示部と、フルドットによる表示が可能な操作者用表示部と、を含む。電子キャッシュレジスタ10は、制御部5から入力される表示データに基づく信号を生成して、表示部4に各種表示を行う。
【0028】
記憶部7は、不揮発性メモリ、作業用メモリ、又はデータベース等から構成される。不揮発性メモリは、電気的に消去・記録可能なメモリであり、例えば、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)等が用いられる。また、作業用メモリは、不揮発性メモリから読み出したプログラム等を展開する作業領域として使用される。また、作業用メモリは、各種データを保持するバッファメモリとして使用される。
【0029】
記憶部7は、タバコの商品名(商品に係る第1の識別情報)と、タバコの商品名に対応付けて記憶された店舗固有の商品番号(店舗固有の第2の識別情報)を記憶する。なお、タバコの商品名は、タバコ(商品)に係る第1の識別情報の一例であり、これに限定されるものではない。例えば、商品に係る第1の識別情報として、JAN(Japanese Article Number)コード(流通コード情報)であってもよい。また、店舗固有の商品番号は、店舗固有の第2の識別情報の一例であり、これに限定されるものではない。換言すれば、店舗固有の識別情報は、店舗ごとに取り扱われる複数の商品の各々に対し、互いに異なるように割り当てられた店舗固有の商品番号であればよい。また、店舗固有の商品番号は、例えば、連番であってもよく、また、偶数の番号、奇数の番号など、特に限定されるものではない。さらに、必ずしも番号でなくてもよく、文字や記号であってもよい。
【0030】
制御部5は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、記憶部等を含んで構成される。制御部5のCPUは、ROMや記憶部等に記憶されている電子キャッシュレジスタ10に対応する各種アプリケーションプログラムの中から指定されたアプリケーションプログラムと、操作部1から入力される各種指示とをRAM内のワークメモリに展開する。CPUは更に、この入力指示および入力データに応じてワークメモリに展開したアプリケーションプログラムに従って、各種処理を実行する。また、CPUは、その処理結果をRAM内のワークメモリに格納すると共に、表示部4に表示する。そしてCPUは、ワークメモリに格納した処理結果を、表示部4から指示されるRAM内の保存先に保存する。
【0031】
また、制御部5のCPUは、アプリケーションプログラムを実行することにより、判別手段、取得手段、送信手段として機能する。
【0032】
制御部5は、判別手段として、スマートフォン20との近距離無線通信による接続が確立したか否かを判別する。制御部5は、取得手段として、判別手段によりスマートフォン20との近距離無線通信による接続が確立したと判別された後、スマートフォン20から所定のタバコの商品名(又はタバコのJANコード)を受信した際に、当該タバコの商品名(又はタバコのJANコード)に対応付けて記憶された店舗固有の商品番号を記憶部7から取得する。そして、制御部5は、送信手段として、取得手段により取得された店舗固有の商品番号を送信する。
【0033】
また、制御部5は、送信手段として、判別手段によりスマートフォン20との近距離無線通信による接続が確立したと判別された場合に、当該スマートフォン20に所定の商品検索画面を出力させるための信号を送信する。
【0034】
電源6は、例えば、商用交流電源を直流に変換する直流電源回路であり、直流電源を電子キャッシュレジスタ10の各部に供給する。
【0035】
[スマートフォンの構成]
図3にスマートフォン20の構成を示す。図3は、第1の実施形態に係る商品検索システム100におけるスマートフォン20の構成を示したブロック図である。
【0036】
図3に示すように、スマートフォン20は、操作表示部21、制御部22、電池23、BLE通信部24を含んで構成されており、各部は、バスによって接続されている。
【0037】
操作表示部21は、情報の入力を受け付けるともに、入力された情報を表示する機能を有している。操作表示部21は、例えば、タッチパネルによって構成される。
【0038】
制御部22は、CPU、RAM、ROM、記憶部等を含んで構成される。制御部22のCPUは、ROMや記憶部等に記憶されているスマートフォン20に対応する各種アプリケーションプログラムの中から指定されたアプリケーションプログラムと、操作表示部21から入力される各種指示とをRAM内のワークメモリに展開する。CPUは更に、この入力指示および入力データに応じてワークメモリに展開したアプリケーションプログラムに従って、各種処理を実行する。また、CPUは、その処理結果をRAM内のワークメモリに格納すると共に、操作表示部21に表示する。そしてCPUは、ワークメモリに格納した処理結果を操作表示部21から指示されるRAM内の保存先に保存する。
【0039】
また、制御部22のCPUは、アプリケーションプログラムを実行することにより、表示制御手段、送信手段、出力制御手段として機能する。
【0040】
制御部22は、表示制御手段として、電子キャッシュレジスタ10との近距離無線通信による接続が確立した際に所定の商品検索画面を操作表示部21に表示させる。制御部22は、送信手段として、所定の商品検索画面におけるユーザの入力操作に基づいて、タバコの商品名(又はタバコのJANコード)を電子キャッシュレジスタ10に送信する。制御部22は、出力制御手段として、タバコの商品名(又はタバコのJANコード)に基づいて電子キャッシュレジスタ10により取得される店舗固有の商品番号を電子キャッシュレジスタ10から受信して出力させる。
【0041】
電池23は、例えば、リチウムイオン二次電池やニッケル水素電池等で構成され、直流電源をスマートフォン20の各部に供給する。
【0042】
BLE通信部24は、電子キャッシュレジスタ10と近距離無線通信を行う通信部を構成する。BLE通信部24は、電子キャッシュレジスタ10と所定のデータを送受信するために接続できればよく、BLEに限定されるものではない。BLE通信部24は、例えば、NIC、WiFi(登録商標)、ZigBee(登録商標)等であっても通信部を構成することができる。
【0043】
[商品検索システムの動作]
次に、第1の実施形態に係る商品検索システム100の全体動作について、図4に示すシーケンス図を用いて説明する。図4は、第1の実施形態に係る商品検索システム100の全体動作を示したシーケンス図である。
【0044】
まず、スマートフォン20は、事前設定として店舗にタバコの在庫の有無を検索するための検索プログラムをダウンロードして、その検索プログラムをインストールする。そして、顧客は、後述するお気に入り銘柄登録画面にて検索プログラムに所望するタバコの商品名を登録する(ステップS001)。
【0045】
図5は、スマートフォン20の操作表示部21に表示されたお気に入り銘柄登録画面211を示す図である。お気に入り銘柄登録画面211は、検索プログラムをダウンロードしたユーザが、店舗固有の商品番号を検索したい商品としてお気に入り銘柄を予め登録するための画面である。図5に示すように、お気に入り銘柄登録画面211は、タバコの絵柄(外観)が入力される項目2111と、タバコの商品名が入力される項目2112と、各項目に入力された内容をお気に入り銘柄として登録するための登録ボタン2113と、を備える。
【0046】
項目2111は、項目2112に入力されたタバコの商品名に対応する絵柄としての画像情報が入力される項目である。項目2112は、お気に入り登録されるタバコの商品名がユーザにより入力される項目である。なお、この項目2112にタバコの商品名を入力する方法は特に限定されるものではないが、例えばユーザ操作によって商品名の文字列が直接入力されてもよいし、所定の読取部によって商品に付されたJANコードを読み取ってインターネットを介して当該JANコードに対応するタバコの商品名が入力されてもよい。項目2111は、ユーザにより入力させる構成ではなく、項目2112に入力された商品名から所定のデータベースを検索し、対応する画像情報が入力される構成としてもよい。登録ボタン2113は、各項目に入力された内容をお気に入り銘柄として登録するためのボタンである。
【0047】
お気に入り銘柄登録画面211では、お気に入り登録するタバコを複数種類指定できるようになっており、図5においては3つまで登録できるようになっている。図5の例では、お気に入り銘柄として、商品名「タバコA」が1つお気に入り登録されているものとする。
【0048】
次に、制御部22は、電子キャッシュレジスタ10にコネクションの確立を行う。通常は、電子キャッシュレジスタ10は、アドバタイズを送信しており(ステップS003)、スマートフォン20が電子キャッシュレジスタ10からのアドバタイズを受信すると、スマートフォン20は、電子キャッシュレジスタ10にスキャン要求(接続要求)を行う(ステップS005)。なお、本実施形態では、一例として、スマートフォン20が、ビーコンとしてのアドバタイズを受信し、電子キャッシュレジスタ10にスキャン要求(接続要求)を行い、マスターを構成する。
【0049】
電子キャッシュレジスタ10は、スキャン要求(接続要求)を受信して、スマートフォン20にスキャン応答(接続確立)を返信すると(ステップS007)、電子キャッシュレジスタ10とスマートフォン20とは、コネクションが確立する(ステップS009)。
【0050】
ここで、電子キャッシュレジスタ10は、制御部5によりスマートフォン20との近距離無線通信による接続が確立したと判別された場合に、当該スマートフォン20に所定の商品検索画面を出力させるための信号(第1の出力用信号)を送信する。
【0051】
スマートフォン20の制御部22は、コネクションが確立すると、操作表示部21に商品を検索する商品検索画面を呼び出して表示する(ステップS011、ステップS013)。なお、本実施形態はこれに限らず、制御部22は、コネクション確立前に予め商品検索画面を呼び出して、商品検索画面を表示させてもよい。
【0052】
図6は、スマートフォン20の操作表示部21に表示された商品検索画面212を示した説明図である。商品検索画面212は、検索プログラムがダウンロードされたスマートフォン20が電子キャッシュレジスタ10と通信接続された際に操作表示部21に表示される画面である。図6に示すように、商品検索画面212は、電子キャッシュレジスタ10が設置された店舗を示す店舗名2121と、検索対象となる商品の名前が表示される項目2122と、購入希望数が入力される項目2123と、お気に入り銘柄登録画面211を表示させるための銘柄編集ボタン2124と、検索を実行するための検索ボタン2125と、商品検索画面212の表示を停止させるための戻るボタン2126と、を備える。
【0053】
店舗名2121は、スマートフォン20と接続された電子キャッシュレジスタ10が設置されている店舗を示す店舗識別情報である。店舗名2121は、電子キャッシュレジスタ10から商品検索画面212を出力させるための信号とともに店舗識別情報を受信することによって表示される。
【0054】
項目2122は、検索対象となる商品の名前が表示される項目であり、予めお気に入り銘柄登録画面211で登録されている銘柄の商品名が表示されている。なお、お気に入り銘柄は、後述する銘柄編集ボタン2124によって編集することが可能である。項目2123は、項目2122に表示される商品の購入希望数をユーザである顧客が入力するための入力領域である。
【0055】
銘柄編集ボタン2124は、お気に入り銘柄登録画面211を表示させ、登録されたお気に入り銘柄を編集させるためのボタンである。即ち、ユーザである顧客は、項目2122に表示された商品が検索を所望する対象でない場合に、銘柄編集ボタン2124を操作することで検索対象商品としてのお気に入り銘柄を変更できる。検索ボタン2125は、項目2122に表示された商品の検索指示を電子キャッシュレジスタ10に表示させるためのボタンである。戻るボタン2126は、商品検索画面212の表示を停止させるためボタンである。
【0056】
図6の例では、店舗名2121に「XYZ店」が表示され、項目2122に「タバコA」が表示され、項目2123に購入希望数として「2」が入力されている。
【0057】
スマートフォン20の操作表示部21は、項目2123の購入希望数を、例えば、ドロップダウンリストによりタバコの購入数を受け付ける。そして、検索ボタン2125が押下されることで、検索対象となるタバコの商品名および購入希望数が決定される(ステップS015)。
【0058】
スマートフォン20の制御部22は、検索ボタン2125が押圧されると、「タバコA」の商品名(第1の識別情報)の検索指示が購入数とともに電子キャッシュレジスタ10に送信される(ステップS017)。
【0059】
なお、スマートフォン20は、所定の商品検索画面におけるユーザの入力操作に基づいて、「タバコA」の商品名を電子キャッシュレジスタ10に送信する際、タバコの商品名の代わりにJANコード(即ち、商品に係る第1の識別情報)を送信してもよい。
【0060】
電子キャッシュレジスタ10は、検索指示を受信すると、受信したタバコAの商品名と購入数から該当するタバコの店舗固有の商品番号、価格情報、在庫情報とを記憶部7から検索し(ステップS019)、タバコAの店舗固有の商品番号、価格情報、在庫情報を検索結果としてスマートフォン20に送信する(ステップS021)。
【0061】
この場合、電子キャッシュレジスタ10の制御部5は、記憶部7からタバコAの店舗固有の商品番号と店舗における価格情報、在庫情報を取得し、店舗固有の商品番号、価格情報、在庫情報をスマートフォン20に送信する。また、電子キャッシュレジスタ10の制御部5は、店舗固有の商品番号とともにタバコAを売上登録するか否かを問い合わせる問合せ信号を送信する。
【0062】
このように、電子キャッシュレジスタ10の制御部5は、スマートフォン20からタバコの商品名(又は、タバコのJANコード)を受信し、当該タバコの商品名に対応付けられた店舗固有の商品番号を記憶部7から検索して、当該店舗固有の商品番号、価格情報、在庫情報をスマートフォン20に送信する。
【0063】
スマートフォン20の制御部22は、検索結果を受信し、受信したタバコAの店舗固有の商品番号、価格情報、在庫情報を検索結果画面213として操作表示部21に表示させる(ステップS023)。
【0064】
図7は、スマートフォン20の操作表示部21に表示された検索結果画面213を示した説明図である。検索結果画面213は、電子キャッシュレジスタ10から検索結果を受信した際に操作表示部21に表示される画面である。図7に示すように、検索結果画面213は、電子キャッシュレジスタ10が設置された店舗を示す店舗名2131と、検索対象となる商品の名前が表示される項目2132と、購入希望数が表示される項目2133と、店舗固有の商品番号が表示される項目2134と、検索対象となる商品の在庫情報が表示される項目2135と、検索対象となる商品の単価が表示される項目2136と、検索対象の商品の単価と購入希望数を乗算した金額が表示される項目2137と、購入処理に進むための購入ボタン2138と、検索結果画面213の表示を停止させるための戻るボタン2139と、を備える。店舗名2131及び項目2132は、店舗名2121及び項目2122と同様であるため説明を省略する。
【0065】
項目2133は、ステップS015で入力された購入希望数が表示されている。なお、図6の商品検索画面212とは違い、この段階ではユーザによる入力は不可能な状態となっている。
【0066】
項目2134は、検索結果としての店舗固有の商品番号が表示されている。即ち、項目2132に表示された商品に対し、店舗名2131が示す店舗で固有に付された商品番号が表示されている。項目2135は、検索結果としての商品の在庫数が表示されている。また、在庫数が購入希望数を満たす場合には「購入可能」、在庫数が購入希望数を満たさない場合には「購入不可能」、が表示される。項目2136は、検索結果としての商品の単価が表示されている。項目2137は、検索対象の商品の単価と購入希望数を乗算した金額が表示されている。購入ボタン2138は、検索された商品を購入希望数だけ購入する購入指示を電子キャッシュレジスタ10に送信するためのボタンである。戻るボタン2139は、検索結果画面213の表示を停止させるためのボタンである。
【0067】
図7の例では、店舗名2131に「XYZ店」が表示され、項目2132に「タバコA」が表示され、項目2133に購入希望数として「2個」が表示され、項目2134に店舗固有の商品番号として「40番」が表示され、項目2135に在庫数として「10個」が表示され、項目2136に単価として「460円」が表示され、項目2137に合計金額として「920円」が表示されている。
【0068】
本実施の形態では、顧客が検索結果を確認したうえで、検索したタバコAを購入する場合は、顧客は、スマートフォン20に表示される購入ボタン2138を押圧することにより、スマートフォン20において購入操作を実行する(ステップS025)。なお、購入操作を行わず、口頭でレジの操作者に対し、項目2134に表示された商品番号と購入希望数を伝えてもよい。スマートフォン20において購入操作を実行されると、購入指示としてタバコAの商品名と購入数が電子キャッシュレジスタ10に送信される(ステップS027)。
【0069】
なお、項目2132、項目2133の内容を編集する場合には、戻るボタン2139を押圧することにより、商品検索画面212において各項目を編集できる。また、各項目を編集した場合、ステップS017の検索指示以降の処理を再度実行する。
【0070】
電子キャッシュレジスタ10は、スマートフォン20から購入指示を受信すると、表示部4の操作者用表示部と客用表示部に、タバコの商品名、店舗固有の商品番号、購入数、合計金額を表示させる(ステップ029)。
【0071】
図8Aは、電子キャッシュレジスタ10の操作者用表示部に表示された購入確認画面411を示した説明図である。図8Aに示すように、購入確認画面411には、商品名を示す「タバコA」と、店舗固有の商品番号を示す「40」番と、購入数を示す数量の「2」と、合計金額を示す「920」円と、がフルドット液晶で表示されている。
【0072】
一方、図8Bは、電子キャッシュレジスタ10の客用表示部に表示された購入確認画面412を示した説明図である。図8Bに示すように、購入確認画面412には、商品名を示す「タバコA」と、店舗固有の商品番号を示す「40」番と、購入数を示す数量の「2」と、合計金額を示す「920」円と、が、ドットとセグメントにより表示されている。なお、電子キャッシュレジスタ10の表示部4に表示される形態は、フルドット液晶やセグメントによる表示に限定されるものではない。
【0073】
これにより、レジの操作者は、顧客が購入希望のタバコについて店舗固有の商品番号を知ることが出来るので、タバコを探す時間を要することなく、迷わずに、即座に顧客が所望するタバコを取ってくることができる。
【0074】
また、電子キャッシュレジスタ10は、表示部4に表示された購入確認画面411を印刷部3により印字してもよい。この場合、例えば、図8Aに示した購入確認画面411を印字することにより、店員(レジの操作者)は、印字された紙を持参して、タバコの商品棚まで取りに行くことができる。
【0075】
そして、店員(レジの操作者)は、取ってきたタバコのJANコードを読み取ることにより、売上登録を実行し、電子キャッシュレジスタ10は、顧客の所望するタバコについて売上登録を実行することができる(ステップS031)。
【0076】
このように、電子キャッシュレジスタ10の制御部5は、タバコの商品名と店舗固有の商品番号と購入数とを表示部4にさせ、タバコの商品名と購入数により売上登録を受け付ける。レジの操作者は、タバコの代金を取得するとともに売上登録したタバコを引き渡すことにより、この処理を終了する。
【0077】
以上説明したように、第1の実施形態に係る商品検索システム100は、電子キャッシュレジスタ10とスマートフォン20とを備えて構成されている。スマートフォン20の制御部22は、タバコの商品名又はJANコード(即ち、第1の識別情報)を電子キャッシュレジスタ10に送信する。電子キャッシュレジスタ10の制御部5は、タバコの商品名(又はJANコード)に対応付けられた店舗固有の商品番号(店舗固有の第2の識別情報)を取得して、その店舗固有の商品番号をスマートフォン20に送信する。スマートフォン20の制御部22は、タバコの店舗固有の商品番号を受信し、受信した店舗固有の商品番号を操作表示部21に表示させる。
【0078】
これにより、商品検索システム100は、顧客がレジで購入したい商品の店舗固有の商品番号を探したり、又は、顧客が購入したい商品名を店員に伝え、店員が店舗固有の商品番号を探す必要がなくなるので、レジでの待ち時間を短縮することができる。また、顧客も購入したい商品の店舗固有の商品番号を容易に取得できる。
【0079】
また、第1の実施形態に係る商品検索システム100は、検索結果を利用して購入操作を行うこともできるため、支払処理の効率化を図ることができる。
【0080】
また、第1の実施形態に係る商品検索システム100は、例えば、チェーン展開された複数の店舗に導入することで、各店舗における店舗固有の商品番号を共通の検索プログラムによって取得することができ、高いユーザビリティを実現することができる。
【0081】
また、第1の実施形態に係る商品検索システム100は、商品検索画面212にて検索ボタン2125が操作されたことを条件に検索結果として店舗固有の商品番号を受信する構成であるため、電子キャッシュレジスタ10とのコネクションが確立したときに店舗で販売されている全てのタバコについて店舗固有の商品番号を受信する場合と比較してデータの受信量を少なくすることができる。また、電子キャッシュレジスタ10とのコネクションが確立する度に毎回店舗固有の商品番号を受信してしまうことがない。
【0082】
<第2の実施形態>
第1の実施形態に係る商品検索システム100は、顧客の所望する1つのタバコの商品名について、その商品名に対応付けられた店舗固有の商品番号、価格情報、在庫情報を検索するようになっていた。第2の実施形態に係る商品検索システム100では、スマートフォン20は、全てのタバコの商品名について店舗固有の商品番号、価格情報、在庫情報の取得要求を行い、取得した全てのタバコの店舗固有の商品番号、価格情報、在庫情報の中から、顧客の所望するタバコの店舗固有の商品番号、価格情報、在庫情報を検索する。
【0083】
[商品検索システムの全体動作]
次に、第2の実施形態に係る商品検索システム100の全体動作について、図9に示すシーケンス図を用いて説明する。図9は、第2の実施形態に係る商品検索システム100の全体動作を示したシーケンス図である。なお、第1の実施形態と同一の処理には同一の符号を付し、説明を適宜、省略する。
【0084】
まず、第1の実施形態と同様に、スマートフォン20は、電子キャッシュレジスタ10とコネクションが確立する(ステップS009)。
【0085】
第2の実施形態におけるスマートフォン20の制御部22は、商品検索画面を呼び出し(ステップS011)、商品検索画面を表示させた後(ステップS013)、電子キャッシュレジスタ10に対し、全てのタバコの店舗固有の商品番号、価格情報、在庫情報の取得要求を行う(ステップS101)。
【0086】
スマートフォン20の制御部22は、電子キャッシュレジスタ10に対し、全てのタバコの店舗固有の商品番号、価格情報、在庫情報の取得要求を行う(ステップS103)。電子キャッシュレジスタ10は、記憶部7に格納されている全てのタバコについて、各タバコに対応付けられた店舗固有の商品番号、価格情報、在庫情報をスマートフォン20に取得応答として返信する(ステップS105)。
【0087】
スマートフォン20の制御部22は、ユーザによる入力操作に基づいて購入を所望するタバコの商品名(又はJANコード)を取得し、受信した取得応答の中から、取得した商品名(又はJANコード)に対応するタバコの店舗固有の商品番号、価格情報、在庫情報を検索する(ステップS107)。
【0088】
これにより、スマートフォン20の制御部22は、所望するタバコAの店舗固有の商品番号、価格情報、在庫情報を操作表示部21に表示させることができる(ステップS023)。
【0089】
以上説明したように、第2の実施形態に係る商品検索システム100は、スマートフォン20が電子キャッシュレジスタ10に対し、全てのタバコの商品名について店舗固有の商品番号、価格情報、在庫情報の取得要求を行い、取得した全てのタバコの店舗固有の商品番号、価格情報、在庫情報の中から、所望するタバコの店舗固有の商品番号、価格情報、在庫情報を検索する。スマートフォン20の制御部22は、第1の実施形態の場合と同様に、所望するタバコの店舗固有の商品番号を操作表示部21に表示させる。
【0090】
これにより、商品検索システム100は、顧客がレジで購入したいタバコの店舗固有の商品番号を探したり、又は、顧客が購入したい商品名を店員に伝え、店員が商品番号を探す必要がなくなるので、レジでの待ち時間を短縮することができる。また、顧客も購入したい商品の店舗固有の商品番号を容易に取得できる。
【0091】
<第3の実施形態>
第3の実施形態に係る商品検索システム100は、第1の実施形態の商品検索システム100において、商品棚に付された店舗固有の商品番号にLED(Light Emitting Diode)等の表示機能を設け、商品が設置されている場所を示す機能を備えて構成されている。
【0092】
第3の実施形態に係る商品検索システム100は、一例として、顧客の所望するタバコの店舗固有の商品番号が検索されたとき、電子キャッシュレジスタ10の検索と連動して当該タバコの店舗固有の商品番号を表示させる。また、顧客の所望するタバコが在庫切れの場合は、赤色の光で点滅し、当該タバコの在庫が不足していることを示しても良い。
【0093】
以上説明したように、第3の実施形態に係る商品検索システム100は、顧客の所望する店舗固有の商品番号を商品棚において点灯させることができるので、手間や労力をかけることなく、即座に、タバコを見つけることができる。
【0094】
なお、以上説明した第1の実施形態から第3の実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の趣旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【0095】
上記実施形態では、スマートフォン20からの検索指示に基づいて、電子キャッシュレジスタ10の記憶部7より検索する構成としていたが、特に限定されるものではなく、電子キャッシュレジスタ10に接続された外部の記憶装置より検索する構成としてもよい。
【0096】
上記実施形態では、商品検索画面212においては購入希望数をユーザである顧客に入力される構成としていたが、省略してもよい。この際には、検索結果画面213においては、検索結果として店舗固有の商品番号と在庫情報、単価が表示され、合計金額や購入ボタン2138は表示されない。
【0097】
上記実施形態では、商品検索画面212における検索ボタン2125の押下をトリガとして商品検索の実行を開始していたが、電子キャッシュレジスタ10とのコネクションが確定したタイミングに基づいてお気に入り銘柄の検索指示を送信し、検索結果画面213で店舗固有の商品番号を表示するようにしてもよい。
【0098】
以下に、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲に記載した発明を付記する。付記に記載した請求項の項番は、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲の通りである。
【0099】
〔付記〕
<請求項1>
携帯情報端末との近距離無線通信による接続が確立したか否かを判別する判別手段と、
前記判別手段により前記携帯情報端末との近距離無線通信による接続が確立したと判別された場合に、当該携帯情報端末に所定の商品検索画面を出力させるための第1の出力用信号を送信する第1の送信手段と、
前記所定の商品検索画面におけるユーザの入力操作に基づいて前記携帯情報端末から所定の商品に係る第1の識別情報を受信した際に、当該第1の識別情報に対応付けて記憶された所定の店舗における店舗固有の第2の識別情報を所定の記憶部から取得する取得手段と、
前記取得手段により取得された前記第2の識別情報を前記携帯情報端末に出力させるための第2の出力用信号を送信する第2の送信手段と、
を備えることを特徴とする売上登録端末。
<請求項2>
前記第1の識別情報は、前記商品に係る商品名または流通コード情報である、
ことを特徴とする請求項1に記載の売上登録端末。
<請求項3>
前記第2の識別情報は、前記店舗において取り扱われる複数の商品の各々に対し、互いに異なるように番号で割り当てられた店舗固有の商品番号である、
ことを特徴とする請求項1または2に記載の売上登録端末。
<請求項4>
前記第1の出力信号は、前記店舗において取り扱いのある商品が対象とされた商品検索画面を出力させるための信号である、
ことを特徴とする請求項1から3の何れか一項に記載の売上登録端末。
<請求項5>
前記第2の出力用信号は、前記第2の識別情報とともに前記店舗における前記所定の商品の価格情報を前記携帯情報端末に出力させるための信号である、
ことを特徴とする請求項1から4の何れか一項に記載の売上登録端末。
<請求項6>
前記取得手段は、前記第2の識別情報とともに前記所定の商品の前記店舗における在庫情報を取得し、
前記第2の送信手段は、前記第2の出力用信号とともに前記在庫情報を送信する、
ことを特徴とする請求項1から5の何れか一項に記載の売上登録端末。
<請求項7>
前記第2の送信手段は、前記第2の出力用信号とともに前記所定の商品を売上登録するか否かを問い合わせる問合せ信号を送信する、
ことを特徴とする請求項1から6の何れか一項に記載の売上登録端末。
<請求項8>
携帯情報端末との近距離無線通信による接続が確立したか否かを判別する判別手段と、
前記判別手段により前記携帯情報端末との近距離無線通信による接続が確立したと判別された後、前記携帯情報端末から所定の商品に係る第1の識別情報を受信した際に、当該第1の識別情報に対応付けて記憶された店舗固有の第2の識別情報を記憶部から取得する取得手段と、
前記取得手段により取得された前記第2の識別情報を送信する送信手段と、
を備えることを特徴とする売上登録端末。
<請求項9>
売上登録端末との近距離無線通信による接続が確立した際に所定の商品検索画面を表示部に表示させる表示制御手段と、
前記所定の商品検索画面におけるユーザの入力操作に基づいて所定の商品に係る第1の識別情報を前記売上登録端末に送信する送信手段と、
前記第1の識別情報に基づいて前記売上登録端末により取得される店舗固有の第2の識別情報を当該売上登録端末から受信して出力させる出力制御手段と、
を備えることを特徴とする携帯情報端末。
<請求項10>
売上登録端末と、携帯情報端末と、を備える商品検索システムであって、
前記売上登録端末は、
前記携帯情報端末との近距離無線通信による接続が確立したか否かを判別する判別手段と、
前記判別手段により前記携帯情報端末との近距離無線通信による接続が確立したと判別された場合に、当該携帯情報端末に所定の商品検索画面を出力させるための第1の出力用信号を送信する第1の送信手段と、
前記所定の商品検索画面におけるユーザの入力操作に基づいて前記携帯情報端末から所定の商品に係る第1の識別情報を受信した際に、当該第1の識別情報に対応付けて記憶された店舗固有の第2の識別情報を所定の記憶部から取得する取得手段と、
前記取得手段により取得された前記第2の識別情報を前記携帯情報端末に出力させるための第2の出力用信号を送信する第2の送信手段と、
を備え、
前記携帯情報端末は、
前記第1の出力用信号に基づいて前記所定の商品検索画面を表示部に表示させる表示制御手段と、
前記所定の商品検索画面におけるユーザの入力操作に基づいて所定の商品に係る第1の識別情報を前記売上登録端末に送信する第3の送信手段と、
前記第1の識別情報に基づいて前記売上登録端末により取得される前記第2の識別情報を当該売上登録端末から受信して出力させる出力制御手段と、
を備えることを特徴とする商品検索システム。
<請求項11>
売上登録端末と、携帯情報端末と、を備える商品検索システムであって、
前記売上登録端末は、
前記携帯情報端末との近距離無線通信による接続が確立したか否かを判別する判別手段と、
前記判別手段により前記携帯情報端末との近距離無線通信による接続が確立したと判別された後、前記携帯情報端末から所定の商品に係る第1の識別情報を受信した際に、当該第1の識別情報に対応付けて記憶された店舗固有の第2の識別情報を記憶部から取得する取得手段と、
前記取得手段により取得された前記第2の識別情報を送信する第1の送信手段と、
を備え、
前記携帯情報端末は、
所定の商品検索画面を表示部に表示させる表示制御手段と、
前記所定の商品検索画面におけるユーザの入力操作に基づいて、所定の商品に係る前記第1の識別情報を前記売上登録端末に送信する第2の送信手段と、
前記第1の識別情報に基づいて前記売上登録端末により取得される前記第2の識別情報を当該売上登録端末から受信して出力させる出力制御手段と、
を備えることを特徴とする商品検索システム。
<請求項12>
売上登録端末のコンピュータを、
携帯情報端末との近距離無線通信による接続が確立したか否かを判別する判別手段、
前記判別手段により前記携帯情報端末との近距離無線通信による接続が確立したと判別された場合に、当該携帯情報端末に所定の商品検索画面を出力させるための第1の出力用信号を送信する第1の送信手段、
前記所定の商品検索画面におけるユーザの入力操作に基づいて前記携帯情報端末から所定の商品に係る第1の識別情報を受信した際に、当該第1の識別情報に対応付けて記憶された店舗固有の第2の識別情報を所定の記憶部から取得する取得手段と、
前記取得手段により取得された前記第2の識別情報を前記携帯情報端末に出力させるための第2の出力用信号を送信する第2の送信手段、
として機能させるためのプログラム。
<請求項13>
売上登録端末のコンピュータを、
携帯情報端末との近距離無線通信による接続が確立したか否かを判別する判別手段、
前記判別手段により前記携帯情報端末との近距離無線通信による接続が確立したと判別された後、前記携帯情報端末から所定の商品に係る第1の識別情報を受信した際に、当該第1の識別情報に対応付けて記憶された店舗固有の第2の識別情報を記憶部から取得する取得手段、
前記取得手段により取得された前記第2の識別情報を送信する送信手段、
として機能させるためのプログラム。
<請求項14>
携帯情報端末のコンピュータを、
売上登録端末との近距離無線通信による接続が確立した際に所定の商品検索画面を表示部に表示させる表示制御手段、
前記所定の商品検索画面におけるユーザの入力操作に基づいて所定の商品に係る第1の識別情報を前記売上登録端末に送信する送信手段、
前記第1の識別情報に基づいて前記売上登録端末により取得される店舗固有の第2の識別情報を当該売上登録端末から受信して出力させる出力制御手段、
として機能させるためのプログラム。
【符号の説明】
【0100】
100 商品検索システム
10 電子キャッシュレジスタ
20 スマートフォン
1 操作部
2 BLE通信部
3 印刷部
4 表示部
5 制御部(判別手段、取得手段、送信手段)
6 電源
7 記憶部
21 操作表示部
22 制御部(表示制御手段、送信手段、出力制御手段)
23 電池
24 BLE通信部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8A
図8B
図9
図10
図11