(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-13
(45)【発行日】2024-02-21
(54)【発明の名称】食品提供装置および食品提供システム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20240214BHJP
【FI】
G06Q50/10
(21)【出願番号】P 2020044437
(22)【出願日】2020-03-13
【審査請求日】2022-09-12
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 味の素冷凍食品本社オフィス内(東京都中央区銀座7丁目14番13号日土地銀座ビル7F) 展示日 平成31年4月8日
(73)【特許権者】
【識別番号】000000066
【氏名又は名称】味の素株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】金澤 尚子
(72)【発明者】
【氏名】林 玲奈
【審査官】佐藤 敬介
(56)【参考文献】
【文献】特開2009-211662(JP,A)
【文献】特開2012-018493(JP,A)
【文献】特開2013-235613(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
食品を冷凍状態で保存可能な保存室を備える、前記食品を客に提供するための食品提供装置であって、
前記客に前記食品の購入代金の支払いをコード決済で行わせるためのコードが表示されている複数の表示媒体または前記コードが複数表示されている表示媒体を備え、
前記表示媒体は、販売価格の異なる複数の前記食品が前記保存室内に前記販売価格別に置かれているときの前記食品の並びと前記コードの並びが対応付いていることが視認可能な位置に取り付けられていること、
を特徴とする食品提供装置。
【請求項2】
請求項1に記載の食品提供装置において、
前記コードは、2次元コードであること、
を特徴とする食品提供装置。
【請求項3】
請求項2に記載の食品提供装置において、
前記2次元コードは、QRコード(登録商標)であること、
を特徴とする食品提供装置。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか1つに記載の食品提供装置において、
前記表示媒体は、前記食品
の前記販売価格がさらに表示されているものであること、
を特徴とする食品提供装置。
【請求項5】
請求項4に記載の食品提供装置において、
前記表示媒体は、前記食品の商品名がさらに表示されているものであること、
を特徴とする食品提供装置。
【請求項6】
請求項1から
5のいずれか1つに記載の食品提供装置において、
前記表示媒体は、前記保存室を形成する部材に取り付けられていること、
を特徴とする食品提供装置。
【請求項7】
請求項
6に記載の食品提供装置において、
前記保存室内に、棚が取り付けられており、
前記表示媒体は、前記棚を形成する部材に取り付けられていること、
を特徴とする食品提供装置。
【請求項8】
請求項1から
7のいずれか1つに記載の食品提供装置において、
前記表示媒体は、紙媒体または電子媒体であること、
を特徴とする食品提供装置。
【請求項9】
請求項1から
8のいずれか1つに記載の食品提供装置において、
本食品提供装置は、冷凍ショーケースに分類されるものであり、
前記保存室は、前記食品を冷凍状態で陳列可能な陳列室であること、
を特徴とする食品提供装置。
【請求項10】
請求項
9に記載の食品提供装置において、
本食品提供装置は、冷凍機内蔵型の冷凍ショーケースに分類されるものであること、
を特徴とする食品提供装置。
【請求項11】
請求項
9または
10に記載の食品提供装置において、
本食品提供装置は、クローズドタイプの冷凍ショーケースに分類されるものであること、
を特徴とする食品提供装置。
【請求項12】
請求項
9から
11のいずれか1つに記載の食品提供装置において、
本食品提供装置は、卓上型の冷凍ショーケースに分類されるものであること、
を特徴とする食品提供装置。
【請求項13】
請求項1から
12のいずれか1つに記載の食品提供装置において、
前記食品は、冷凍食品に分類されるものであること、
を特徴とする食品提供装置。
【請求項14】
客のカメラ付携帯端末のカメラを利用した、食品の購入代金の支払いをコード決済で行わせるためのコードの読み取りによる食品の購入と、食品提供装置内に置かれている食品の持ち出しと、を客に行わせるステップと、調理機器を利用した食品の調理を客に行わせるステップと、を含む食品提供方法を実施するための食品提供システムであって、
請求項1から
13のいずれか1つに記載の食品提供装置と、調理機器と、を備える、
または、
前記食品を冷凍状態で保存可能な保存室を備える、前記食品を前記客に提供するための食品提供装置と、前記コードが複数表示されている表示媒体であって前記コードの並びが販売価格の異なる複数の前記食品が前記保存室内に前記販売価格別に置かれているときの前記食品の並びと対応付いているものと、調理機器と、を備える、
食品提供システム。
【請求項15】
請求項
14に記載の食品提供システムにおいて、
前記調理機器は、電子レンジであること、
を特徴とする食品提供システム。
【請求項16】
請求項
14または
15に記載の食品提供システムにおいて、
前記食品提供方法は、食器の持ち出しを客に行わせるステップをさらに含むものであり、
食器をさらに備えること、
を特徴とする食品提供システム。
【請求項17】
請求項
14から
16のいずれか1つに記載の食品提供システムにおいて、
前記食品提供方法は、客に食品をテーブルまで運ばせるステップをさらに含むものであり、
テーブルをさらに備えること、
を特徴とする食品提供システム。
【請求項18】
請求項
17に記載の食品提供システムにおいて、
イスをさらに備えること、
を特徴とする食品提供システム。
【請求項19】
請求項
17または
18に記載の食品提供システムにおいて、
前記テーブルは、カウンターテーブルに分類されるものであること、
を特徴とする食品提供システム。
【請求項20】
請求項
19に記載の食品提供システムにおいて、
前記食品提供装置と前記調理機器は、前記カウンターテーブルの近傍で且つ前記カウンターテーブルを挟んで対面しない位置に配置されること、
を特徴とする食品提供システム。
【請求項21】
請求項
14から
20のいずれか1つに記載の食品提供システムにおいて、
本食品提供システムは、企業の建物内に設置され、
前記客は、前記企業の従業員であること、
を特徴とする食品提供システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、食品提供装置および食品提供システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
特許文献1の段落0016から0023には、商品ボックスに関する技術的事項が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、例えば冷凍食品などの冷凍されている食品の提供を、様々な価格のものを対象として、且つ、広く普及している例えばカメラ付スマートフォンなどのカメラを利用したコード決済で、且つ、無人で、行うことができ、延いては、例えば冷凍食品などの更なる消費拡大をもたらし得る技術はこれまで存在しなかった、という問題点があった。
【0005】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、例えば冷凍食品などの冷凍されている食品の提供を、様々な価格のものを対象として、且つ、広く普及している例えばカメラ付スマートフォンなどのカメラを利用したコード決済で、且つ、無人で、行うことができ、延いては、例えば冷凍食品などの更なる消費拡大をもたらし得る食品提供装置および食品提供システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明にかかる食品提供装置は、食品が冷凍状態で陳列される陳列室を備える、前記食品を客に提供するための食品提供装置であって、前記客に前記食品の購入代金の支払いをコード決済で行わせるためのコードが表示されている複数の表示媒体または前記コードが複数表示されている表示媒体を備え、前記表示媒体は、販売価格の異なる複数の前記食品が前記保存室内に前記販売価格別に置かれているときの前記食品の並びと前記コードの並びが対応付いていることが視認可能な位置に取り付けられていること、を特徴とする。
【0007】
なお、本発明にかかる食品提供装置において、前記コードは、2次元コードでもよい。
【0008】
また、本発明にかかる食品提供装置において、前記2次元コードは、QRコード(登録商標)でもよい。
【0009】
また、本発明にかかる食品提供装置において、前記表示媒体は、前記食品の商品名または前記販売価格がさらに表示されているものでもよい。
【0010】
また、本発明にかかる食品提供装置において、前記表示媒体は、前記保存室を形成する部材に取り付けられていてもよい。
【0011】
また、本発明にかかる食品提供装置において、前記保存室内に、棚が取り付けられていてもよく、また、前記表示媒体は、前記棚を形成する部材に取り付けられていてもよい。
【0012】
また、本発明にかかる食品提供装置において、前記表示媒体は、紙媒体または電子媒体でもよい。
【0013】
また、本発明にかかる食品提供装置において、本食品提供装置は、冷凍ショーケースに分類されるものでもよく、また、前記保存室は、前記食品を冷凍状態で陳列可能な陳列室でもよい。
【0014】
また、本発明にかかる食品提供装置において、本食品提供装置は、冷凍機内蔵型の冷凍ショーケースに分類されるものでもよい。
【0015】
また、本発明にかかる食品提供装置において、本食品提供装置は、クローズドタイプの冷凍ショーケースに分類されるものでもよい。
【0016】
また、本発明にかかる食品提供装置において、本食品提供装置は、卓上型の冷凍ショーケースに分類されるものでもよい。
【0017】
また、本発明にかかる食品提供装置において、前記食品は、冷凍食品に分類されるものでもよい。
【0018】
また、本発明にかかる食品提供システムは、客のカメラ付携帯端末のカメラを利用した、食品の購入代金の支払いをコード決済で行わせるためのコードの読み取りによる食品の購入と、食品提供装置内に置かれている食品の持ち出しと、を客に行わせるステップと、調理機器を利用した食品の調理を客に行わせるステップと、を含む食品提供方法を実施するための食品提供システムであって、上述した本発明にかかる食品提供装置と、調理機器と、を備える、または、前記食品を冷凍状態で保存可能な保存室を備える、前記食品を前記客に提供するための食品提供装置と、前記コードが複数表示されている表示媒体であって前記コードの並びが販売価格の異なる複数の前記食品が前記保存室内に前記販売価格別に置かれているときの前記食品の並びと対応付いているものと、調理機器と、を備える。
【0019】
なお、本発明にかかる食品提供システムにおいて、前記調理機器は、電子レンジでもよい。
【0020】
また、本発明にかかる食品提供システムにおいて、前記食品提供方法は、食器の持ち出しを客に行わせるステップをさらに含むものでもよく、また、食器をさらに備えてもよい。
【0021】
また、本発明にかかる食品提供システムにおいて、前記食品提供方法は、客に食品をテーブルまで運ばせるステップをさらに含むものでもよく、また、テーブルをさらに備えもよい。
【0022】
また、本発明にかかる食品提供システムにおいて、イスをさらに備えてもよい。
【0023】
また、本発明にかかる食品提供システムにおいて、前記テーブルは、カウンターテーブルに分類されるものでもよい。
【0024】
また、本発明にかかる食品提供システムにおいて、前記食品提供装置と前記調理機器は、前記カウンターテーブルの近傍で且つ前記カウンターテーブルを挟んで対面しない位置に配置されてもよい。
【0025】
また、本発明にかかる食品提供システムにおいて、本食品提供システムは、企業の建物内に設置されてもよく、また、前記客は、前記企業の従業員でもよい。
【発明の効果】
【0026】
本発明によれば、例えば冷凍食品などの冷凍されている食品の提供を、様々な価格のものを対象として、且つ、広く普及している例えばカメラ付スマートフォンなどのカメラを利用したコード決済で、且つ、無人で、行うことができ、延いては、例えば冷凍食品などの更なる消費拡大をもたらし得る、という効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【
図1】
図1は、食品提供装置10の一例を示す図である。
【
図2】
図2は、食品提供装置10の一例を示す図である。
【
図3】
図3は、食品提供装置10の一例を示す図である。
【
図4】
図4は、表示媒体10cの一例を示す図である。
【
図5】
図5は、食品提供システム1の構成例および設置例を示す図である。
【
図6】
図6は、食品提供システム1の設置例および食品提供システム1の使用風景の一例を示す図である。
【
図7】
図7は、食品提供システム1の設置例および食品提供システム1の使用風景の一例を示す図である。
【
図8】
図8は、食品提供システム1の設置例および食品提供システム1の使用風景の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下に、本発明にかかる食品提供装置および食品提供システムの実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態により本発明が限定されるものではない。
【0029】
[1.食品提供装置の実施形態]
図1、
図2および
図3は、食品提供装置10の一例を示す図である。
【0030】
食品提供装置10は、食品F(例えば冷凍食品に分類される食品または冷凍保存が好ましい食品など)を客CU(例えば企業の従業員など)に提供するためのものであり、冷凍機内蔵型且つ卓上型且つクローズドタイプ(商品を取り出す扉の有るタイプ)の冷凍ショーケースである。食品提供装置10は、例えば、冷凍機内蔵型且つ卓上型且つクローズドタイプの市販の冷凍ショーケース(例えばレイテック社製の卓上型冷凍ショーケースなど)を利用したものでもよい。食品提供装置10は、その構成の一部として、食品Fが冷凍状態で陳列可能な陳列室10a(陳列棚10a1を含む)、食品Fを取り出す扉10b(扉枠および透明板を含む)および複数の表示媒体10cを備える(陳列室10aは本発明の保存室に相当する)。なお、表示媒体10cの個数は1つでもよい。そして、表示媒体10cの個数が1つの場合、表示媒体10cは後述するコードが複数表示されているものであればよい。
【0031】
表示媒体10cは、販売価格の異なる複数の食品Fが陳列室10a内に販売価格別に置かれているときの食品Fの並びと後述するコードの並びが対応付いていることが視認可能な位置に取り付けられている。表示媒体10cが取り付けられる位置は、例えば、陳列室10aを形成する部材(天井板、壁板または床板)、扉10bを形成する部材(扉枠または透明板)、陳列棚10a1または食品Fを陳列するために陳列室10a内に置かれるトレイなどである(表示媒体10cの個数が1つの場合についても同様)。
【0032】
【0033】
表示媒体10cは、例えば紙媒体(但しその素材は紙に限らず例えばプラスチック(例えばアクリル樹脂など)または金属(例えばアルミニウムなど)などでもよい)または電子媒体(例えば電子棚札(例えば電子ペーパータイプのものまたは液晶タイプのものなど)または液晶パネルなど)などである。表示媒体10cには、食品Fの購入代金の支払いをコード決済で行わせるためのコードが表示されている。コード決済とは、キャッシュレス決済に分類される決済手段である。コードは、例えば、1次元バーコードなどの1次元コードまたはQRコード(登録商標)・2次元バーコードなどの2次元コードなどである。表示媒体10cには、例えば食品Fの商品名または販売価格がさらに表示されていてもよい。例えば、表示媒体10cは、その表面に、コードが表示されるコード表示領域10c1、商品名が表示される商品名表示領域10c2および販売価格が表示される販売価格表示領域10c3を含んでもよい。
【0034】
本実施形態に係る食品提供装置10によれば、例えば冷凍食品などの冷凍されている食品の提供を、様々な価格のものを対象として、且つ、広く普及している例えばカメラ付スマートフォンなどのカメラを利用したコード決済で、且つ、無人で、行うことができ、延いては、例えば冷凍食品などの更なる消費拡大をもたらし得る。
【0035】
なお、本実施形態では、食品提供装置10について、冷凍ショーケースを利用したものを一例として挙げたが、食品提供装置10は、例えば冷凍自動販売機(例えば外から商品が見えるタイプのものまたは外から商品が見えないタイプのものなど)または冷凍庫を利用したものでもよい。また、冷凍ショーケースについて、冷凍機を内蔵しているか否か、台上に置いて使用される卓上型であるか否かまたは商品を取り出す扉の有るクローズドタイプであるか否かは特に問わない。例えば、冷凍ショーケースについて、冷凍機別置型のものであってもよく、床に置いて使用される床置型のものであってもよく、商品を取り出す扉の無いオープンタイプのものであってもよい。
【0036】
また、食品提供装置10は、食品を冷蔵状態で提供するためのものでもよく、冷蔵ショーケース、冷蔵自動販売機または冷蔵庫を利用したものでもよい。
【0037】
[2.食品提供システムの実施形態]
食品提供システム1は、客CUのカメラ付携帯端末S(例えばカメラ付スマートフォンなど)のカメラを利用したコードの読み取りによる食品Fの購入と、食品提供装置10内に置かれている食品Fの持ち出しと、を客CUに行わせるステップと、調理機器11を利用した食品Fの調理を客CUに行わせるステップと、を少なくとも含む食品提供方法を実施するためのものであり、少なくとも食品提供装置10と調理機器11(例えば電子レンジなど)を備える。なお、食品提供方法は食器12の持ち出しを客CUに行わせるステップをさらに含んでもよく、食品提供システム1は食器12(例えば皿、箸、スプーンまたはフォークなど)をさらに備えてもよい。また、食品提供方法は客CUに食品Fをテーブル13まで運ばせるステップをさらに含んでもよく、食品提供システム1はテーブル13(例えばカウンターテーブル(その形状は例えばL字型、コの字型またはI字型などでもよい)またはダイニングテーブルなど)またはテーブル13とイス14をさらに備えてもよい。
【0038】
ここで、食品提供システム1が食品提供装置10、調理機器11、食器12、テーブル13(カウンターテーブルおよびダイニングテーブル)およびイス14(カウンターテーブル用のものおよびダイニングテーブル用のもの)を備える場合における食品提供システム1の設置例および食品提供システム1の使用風景の一例を、
図5から
図8を参照して説明する。なお、
図6から
図8において、符号Cは部屋の天井であり、符号Wは部屋の壁であり、符号FLは部屋の床である。また、食品提供システム1を構成する物品、機器および装置の設置の在り方は、図示するものに限定されず、設置する者の独自の基準で決定すればよい。また、食品提供システム1を構成する物品、機器および装置のそれぞれの数は、図示するものに限定されず、任意でよい。
【0039】
食品提供システム1は、例えば企業の建物(オフィス)内に設置され、食品提供システム1を構成する物品、機器および装置は、例えば、カウンターテーブルが設置されているオープンキッチンスタイルの店舗の内装または屋台の外観をイメージして配置される。特に、食品提供装置10、調理機器11および食器12と、カウンターテーブル用のイス14とは、テーブル13(カウンターテーブル)を挟んで対面する位置に配置される。換言すると、食品提供装置10、調理機器11および食器12は、テーブル13(カウンターテーブル)のキッチン側の位置(本発明の「カウンターテーブルの近傍で且つカウンターテーブルを挟んで対面しない位置」に相当)に配置され、カウンターテーブル用のイス14はテーブル13(カウンターテーブル)の客側の位置に配置される。このような配置を採用することにより、オフィスに居ながら外食しているかのような印象を従業員に抱かせることができ、延いては、単に食事をすることだけでなくリフレッシュをすることも兼ねた場を従業員に提供することができる。また、食品提供システム1の活用例について、食品提供システム1を例えば高層ビルの高層フロアに設置すれば、俗にいう昼食難民の削減に貢献することができる。
【0040】
本実施形態に係る食品提供システム1によれば、例えば冷凍食品などの冷凍されている食品の提供を、様々な価格のものを対象として、且つ、広く普及している例えばカメラ付スマートフォンなどのカメラを利用したコード決済で、且つ、無人で、行うことができ、延いては、例えば冷凍食品などの更なる消費拡大をもたらし得る。
【0041】
なお、本実施形態では、食品提供システム1について、少なくとも、市販の冷凍ショーケースを利用した食品提供装置10と、調理機器11と、を備えるものを一例として挙げたが、食品提供システム1は、例えば、少なくとも、市販の冷凍ショーケース、冷凍自動販売機または冷凍庫と、コードが複数表示されている表示媒体10cであってコードの並びが販売価格の異なる複数の食品Fが陳列室内または保存室内に販売価格別に置かれているときの食品Fの並びと対応付いているもの(例えばメニューカードのようなものなど)と、調理機器11と、を備えるものでもよい。また、食品提供システム1を、例えばカップスープ・ごはんなどの常温食品の提供にも対応可能なものに改良してもよい。例えば、常温食品を、常温食品の販売価格に対応するコードが表示されている表示媒体と共に機器または装置の横に置いておくことで、常温食品の提供も行ってもよい。
【産業上の利用可能性】
【0042】
本発明は、特に、オフィスでの従業員への冷凍食品の提供などで広く実施することができ、極めて有用である。
【符号の説明】
【0043】
1 食品提供システム
10 食品提供装置
10a 陳列室
10a1 陳列棚
10b 扉
10c 表示媒体
10c1 コード表示領域
10c2 商品名表示領域
10c3 販売価格表示領域
11 調理機器
12 食器
13 テーブル
14 イス