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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-13
(45)【発行日】2024-02-21
(54)【発明の名称】周辺機器の検索システム及び検索方法
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/12 20060101AFI20240214BHJP
   H04W 4/02 20180101ALI20240214BHJP
   B41J 29/38 20060101ALN20240214BHJP
【FI】
G06F3/12 329
G06F3/12 303
H04W4/02
B41J29/38 401
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2020077991
(22)【出願日】2020-04-27
(65)【公開番号】P2021174275
(43)【公開日】2021-11-01
【審査請求日】2023-02-16
(73)【特許権者】
【識別番号】000001270
【氏名又は名称】コニカミノルタ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100099885
【弁理士】
【氏名又は名称】高田 健市
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 公治
【審査官】佐賀野 秀一
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-075121(JP,A)
【文献】特開2014-146204(JP,A)
【文献】特開2015-216483(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/09- 3/12
B41J 29/00- 29/70
H04N 1/00
H04W 4/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
1個または複数個の周辺機器と、1個または複数個の位置情報端末と、前記周辺機器を検索する検索装置とを備えた検索システムであって、
前記位置情報端末は、自身の位置を特定するための位置特定情報を記憶する位置特定情報記憶手段を備え、
前記周辺機器は、自身を特定するための周辺機器特定情報を記憶する周辺機器特定情報記憶手段を備え、
前記位置情報端末と前記周辺機器の少なくとも一方は、相互の通信により、他方に記憶されている周辺機器特定情報または位置特定情報を取得する第1の取得手段を備え、
前記検索装置は、前記位置情報端末と前記周辺機器の少なくとも一方から、前記第1の取得手段により取得された前記位置特定情報と前記周辺機器特定情報を取得する第2の取得手段と、取得された前記位置特定情報と前記周辺機器特定情報に基づいて、前記周辺機器の位置を特定する位置特定手段と、特定された周辺機器の位置を表示する表示手段と、
を備え
前記検索装置の位置特定手段により特定された周辺機器の位置に関して、前記表示手段に、周辺機器毎にその位置を表示させるか、位置毎に周辺機器を表示させるかを選択する選択手段を備えていることを特徴とする周辺機器の検索システム。
【請求項2】
1個または複数個の周辺機器と、1個または複数個の位置情報端末と、前記周辺機器を検索する検索装置とを備えた検索システムであって、
前記位置情報端末は、自身の位置を特定するための位置特定情報を記憶する位置特定情報記憶手段を備え、
前記周辺機器は、自身を特定するための周辺機器特定情報を記憶する周辺機器特定情報記憶手段を備え、
前記位置情報端末と前記周辺機器の少なくとも一方は、相互の通信により、他方に記憶されている周辺機器特定情報または位置特定情報を取得する第1の取得手段を備え、
前記検索装置は、前記位置情報端末と前記周辺機器の少なくとも一方から、前記第1の取得手段により取得された前記位置特定情報と前記周辺機器特定情報を取得する第2の取得手段と、取得された前記位置特定情報と前記周辺機器特定情報に基づいて、前記周辺機器の位置を特定する位置特定手段と、特定された周辺機器の位置を表示する表示手段と
を備え、
前記位置情報端末と前記周辺機器との相互の通信は無線により行われ、
前記位置情報端末と前記周辺機器の少なくとも一方は、相互の通信時の受信記録を生成し、
前記検索装置の第2の取得手段は、前記位置特定情報及び前記周辺機器特定情報と併せて前記受信記録を取得することを特徴とする周辺機器の検索システム。
【請求項3】
前記検索装置は、前記位置情報端末及び前記周辺機器とネットワークを介して接続され、
前記検索装置の第2の取得手段は、前記位置情報端末から、前記位置特定情報と前記周辺機器特定情報を取得し、前記周辺機器から前記周辺機器特定情報を取得する請求項1または2に記載の周辺機器の検索システム。
【請求項4】
前記検索装置は、前記周辺機器とネットワークを介して接続され、
前記周辺機器は、前記位置情報端末との通信により前記位置特定情報を取得し、
前記検索装置の第2の取得手段は、前記周辺機器から、前記位置特定情報と前記周辺機器特定情報を取得する請求項1または2に記載の周辺機器の検索システム。
【請求項5】
前記位置情報端末は、前記位置特定情報の外部からの入力、あるいは自身に備えられたユーザインターフェースによる入力を受け付ける受付手段を備えている請求項1~のいずれかに記載の周辺機器の検索システム。
【請求項6】
前記検索装置の位置特定手段により特定された周辺機器の位置に関して、前記表示手段に、周辺機器毎にその位置を表示させるか、位置毎に周辺機器を表示させるかを選択する選択手段を備えている請求項に記載の周辺機器の検索システム。
【請求項7】
前記位置情報端末と前記周辺機器との相互の通信は無線により行われる請求項1、3~6のいずれかに記載の周辺機器の検索システム。
【請求項8】
前記位置情報端末と前記周辺機器の少なくとも一方は、相互の通信時の受信記録を生成し、
前記検索装置の第2の取得手段は、前記位置特定情報及び前記周辺機器特定情報と併せて前記受信記録を取得する請求項に記載の周辺機器の検索システム。
【請求項9】
前記受信記録は受信時の電波強度である請求項2または8に記載の周辺機器の検索システム。
【請求項10】
前記位置情報端末は複数個であり、
前記第2の取得手段により、複数の位置情報端末との間の電波強度が取得された周辺機器については、前記検索装置の表示手段は、電波強度が大きい位置情報端末に対応する位置を周辺機器の位置として優先的に表示する請求項に記載の周辺機器の検索システム。
【請求項11】
1個または複数個の周辺機器と、1個または複数個の位置情報端末と、前記周辺機器を検索する検索装置とを備えた検索システムで実行される検索方法であって、
前記位置情報端末は、自身の位置を特定するための位置特定情報を記憶しており、
前記周辺機器は、自身を特定するための周辺機器特定情報を記憶しており、
前記位置情報端末と前記周辺機器の少なくとも一方は、相互の通信により、他方に記憶されている周辺機器特定情報または位置特定情報を取得し、
前記検索装置は、前記位置情報端末と前記周辺機器の少なくとも一方から、前記位置特定情報と前記周辺機器特定情報を取得し、取得された前記位置特定情報と前記周辺機器特定情報に基づいて、前記周辺機器の位置を特定し、特定された周辺機器の位置を表示手段に表示し、
前記検索装置により特定された周辺機器の位置に関して、前記表示手段に、周辺機器毎にその位置を表示させるか、位置毎に周辺機器を表示させるかをユーザーに選択させることを特徴とする周辺機器の検索方法。
【請求項12】
1個または複数個の周辺機器と、1個または複数個の位置情報端末と、前記周辺機器を検索する検索装置とを備えた検索システムで実行される検索方法であって、
前記位置情報端末は、自身の位置を特定するための位置特定情報を記憶しており、
前記周辺機器は、自身を特定するための周辺機器特定情報を記憶しており、
前記位置情報端末と前記周辺機器の少なくとも一方は、相互の通信により、他方に記憶されている周辺機器特定情報または位置特定情報を取得し、
前記検索装置は、前記位置情報端末と前記周辺機器の少なくとも一方から、前記位置特定情報と前記周辺機器特定情報を取得し、取得された前記位置特定情報と前記周辺機器特定情報に基づいて、前記周辺機器の位置を特定し、特定された周辺機器の位置を表示手段に表示し、
前記位置情報端末と前記周辺機器との相互の通信は無線により行われ、
前記位置情報端末と前記周辺機器の少なくとも一方は、相互の通信時の受信記録を生成し、
前記検索装置は、前記位置特定情報及び前記周辺機器特定情報と併せて前記受信記録を取得することを特徴とする周辺機器の検索方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置その他の周辺機器を検索するための周辺機器の検索システム及び検索方法に関する。
【背景技術】
【0002】
文書を離れた居室あるいは離れた建物にあるプリンタに印刷送信することがある。例えば大量の印刷物を届ける場合や、受け取る者が離れた場所にいる場合には目的地付近のプリンタを利用することが望ましい。
【0003】
更には目的のプリンタが利用中や故障などで利用できない場合には、代替候補として目的地付近のプリンタがすぐに見つかることが望ましい。
【0004】
LAN(Local Area Network)に多数のプリンタが接続されているオフィスにおいて、プリンタをLAN検索すると、多数のプリンタが各設置場所とは関係なく検索結果として列挙されるため、目的地付近のプリンタを検索結果から見つけることが困難な場合がある。
【0005】
そこで、プリンタにて位置情報を入力・記憶できるようにして検索端末から位置情報を確認できるようにする方法が考えられるが、プリンタの数だけ位置情報を入力する必要があって管理者にとって煩わしく、特に設置エリアの数は限られているのにも関わらずプリンタが多数に及ぶ場合に煩わしさが顕著となる。
【0006】
なお、特許文献1には、コンピュータ、プリンター等の情報端末・装置の相互位置を認識する手段と、認識結果を表示する手段と、表示されたコンピュータ、プリンター等の情報端末・装置から、複数の情報端末・装置を選択してグループを指定するグループ指定手段と、指定されたグループ内の情報端末からプリンターにプリントを行うことを指示するプリント手段とを備えた電子会議システムが提案されている。
【0007】
また、特許文献2には、出力機器を容易に探索するシステムとして、信号を使用してエリアに関する無線機器ロケーション情報を確定および表示し、エリア情報を表示し、出力機器への案内情報を確定および表示する機器構成を有する無線機器を備え、無線機器は、エリア情報を受信および格納する構成を有し、さらにエリア内に配置されたエミッタから計算した各無線機器の位置情報を記憶する手段を有するシステムが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【文献】特開2006-251992号公報
【文献】特開2003-241943号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかし、特許文献1に記載の技術では、無線通信等により相互位置を認識するため、コンピュータとプリンタ等の距離が離れると、相互の位置を認識することができない。このため、周辺機器の利用時にコンピュータが周辺機器の近くに存在しないと利用できないという課題がある。
【0010】
また、特許文献2に記載の技術では、1つのエリア内に複数のエミッタが必要で、しかもエリア情報としてエミッタおよび出力機器の位置関係を正確に反映した地図情報が事前に必要なため、出力機器の配置換えをする度に地図情報を人手により作成しなおす必要があるという課題がある。
【0011】
この発明は、このような技術的背景に鑑みてなされたものであって、管理者がプリンタ等の周辺機器へ位置情報を入力したり地図情報を作成する必要がなく、しかも周辺機器が検索装置から離れていても周辺機器の位置を知ることができる周辺機器の検索システム及び検索方法の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記目的は以下の手段によって達成される。
(1)1個または複数個の周辺機器と、1個または複数個の位置情報端末と、前記周辺機器を検索する検索装置とを備えた検索システムであって、前記位置情報端末は、自身の位置を特定するための位置特定情報を記憶する位置特定情報記憶手段を備え、前記周辺機器は、自身を特定するための周辺機器特定情報を記憶する周辺機器特定情報記憶手段を備え、前記位置情報端末と前記周辺機器の少なくとも一方は、相互の通信により、他方に記憶されている周辺機器特定情報または位置特定情報を取得する第1の取得手段を備え、前記検索装置は、前記位置情報端末と前記周辺機器の少なくとも一方から、前記第1の取得手段により取得された前記位置特定情報と前記周辺機器特定情報を取得する第2の取得手段と、取得された前記位置特定情報と前記周辺機器特定情報に基づいて、前記周辺機器の位置を特定する位置特定手段と、特定された周辺機器の位置を表示する表示手段と、を備え、前記検索装置の位置特定手段により特定された周辺機器の位置に関して、前記表示手段に、周辺機器毎にその位置を表示させるか、位置毎に周辺機器を表示させるかを選択する選択手段を備えていることを特徴とする周辺機器の検索システム。
(2)1個または複数個の周辺機器と、1個または複数個の位置情報端末と、前記周辺機器を検索する検索装置とを備えた検索システムであって、前記位置情報端末は、自身の位置を特定するための位置特定情報を記憶する位置特定情報記憶手段を備え、前記周辺機器は、自身を特定するための周辺機器特定情報を記憶する周辺機器特定情報記憶手段を備え、前記位置情報端末と前記周辺機器の少なくとも一方は、相互の通信により、他方に記憶されている周辺機器特定情報または位置特定情報を取得する第1の取得手段を備え、前記検索装置は、前記位置情報端末と前記周辺機器の少なくとも一方から、前記第1の取得手段により取得された前記位置特定情報と前記周辺機器特定情報を取得する第2の取得手段と、取得された前記位置特定情報と前記周辺機器特定情報に基づいて、前記周辺機器の位置を特定する位置特定手段と、特定された周辺機器の位置を表示する表示手段とを備え、前記位置情報端末と前記周辺機器との相互の通信は無線により行われ、前記位置情報端末と前記周辺機器の少なくとも一方は、相互の通信時の受信記録を生成し、前記検索装置の第2の取得手段は、前記位置特定情報及び前記周辺機器特定情報と併せて前記受信記録を取得することを特徴とする周辺機器の検索システム。
)前記検索装置は、前記位置情報端末及び前記周辺機器とネットワークを介して接続され、前記検索装置の第2の取得手段は、前記位置情報端末から、前記位置特定情報と前記周辺機器特定情報を取得し、前記周辺機器から前記周辺機器特定情報を取得する前項1または2に記載の周辺機器の検索システム。
)前記検索装置は、前記周辺機器とネットワークを介して接続され、前記周辺機器は、前記位置情報端末との通信により前記位置特定情報を取得し、前記検索装置の第2の取得手段は、前記周辺機器から、前記位置特定情報と前記周辺機器特定情報を取得する前項1または2に記載の周辺機器の検索システム。
)前記位置情報端末は、前記位置特定情報の外部からの入力、あるいは自身に備えられたユーザインターフェースによる入力を受け付ける受付手段を備えている前項1~のいずれかに記載の周辺機器の検索システム。
)前記検索装置の位置特定手段により特定された周辺機器の位置に関して、前記表示手段に、周辺機器毎にその位置を表示させるか、位置毎に周辺機器を表示させるかを選択する選択手段を備えている前項に記載の周辺機器の検索システム。
)前記位置情報端末と前記周辺機器との相互の通信は無線により行われる前項1、3~6のいずれかに記載の周辺機器の検索システム。
)前記位置情報端末と前記周辺機器の少なくとも一方は、相互の通信時の受信記録を生成し、前記検索装置の第2の取得手段は、前記位置特定情報及び前記周辺機器特定情報と併せて前記受信記録を取得する前項に記載の周辺機器の検索システム。
)前記受信記録は受信時の電波強度である前項2または8に記載の周辺機器の検索システム。
10)前記位置情報端末は複数個であり、前記第2の取得手段により、複数の位置情報端末との間の電波強度が取得された周辺機器については、前記検索装置の表示手段は、電波強度が大きい位置情報端末に対応する位置を周辺機器の位置として優先的に表示する前項に記載の周辺機器の検索システム。
11)1個または複数個の周辺機器と、1個または複数個の位置情報端末と、前記周辺機器を検索する検索装置とを備えた検索システムで実行される検索方法であって、前記位置情報端末は、自身の位置を特定するための位置特定情報を記憶しており、前記周辺機器は、自身を特定するための周辺機器特定情報を記憶しており、前記位置情報端末と前記周辺機器の少なくとも一方は、相互の通信により、他方に記憶されている周辺機器特定情報または位置特定情報を取得し、前記検索装置は、前記位置情報端末と前記周辺機器の少なくとも一方から、前記位置特定情報と前記周辺機器特定情報を取得し、取得された前記位置特定情報と前記周辺機器特定情報に基づいて、前記周辺機器の位置を特定し、特定された周辺機器の位置を表示手段に表示し、前記検索装置により特定された周辺機器の位置に関して、前記表示手段に、周辺機器毎にその位置を表示させるか、位置毎に周辺機器を表示させるかをユーザーに選択させることを特徴とする周辺機器の検索方法。
(12)1個または複数個の周辺機器と、1個または複数個の位置情報端末と、前記周辺機器を検索する検索装置とを備えた検索システムで実行される検索方法であって、前記位置情報端末は、自身の位置を特定するための位置特定情報を記憶しており、前記周辺機器は、自身を特定するための周辺機器特定情報を記憶しており、前記位置情報端末と前記周辺機器の少なくとも一方は、相互の通信により、他方に記憶されている周辺機器特定情報または位置特定情報を取得し、前記検索装置は、前記位置情報端末と前記周辺機器の少なくとも一方から、前記位置特定情報と前記周辺機器特定情報を取得し、取得された前記位置特定情報と前記周辺機器特定情報に基づいて、前記周辺機器の位置を特定し、特定された周辺機器の位置を表示手段に表示し、前記位置情報端末と前記周辺機器との相互の通信は無線により行われ、前記位置情報端末と前記周辺機器の少なくとも一方は、相互の通信時の受信記録を生成し、前記検索装置は、前記位置特定情報及び前記周辺機器特定情報と併せて前記受信記録を取得することを特徴とする周辺機器の検索方法。
【発明の効果】
【0013】
前項(1)及び(10)に記載の発明によれば、1個または複数個の周辺機器と、1個または複数個の位置情報端末と、周辺機器を検索する検索装置とを備えた検索システムであって、位置情報端末と周辺機器の少なくとも一方は、相互の通信により、他方に記憶されている周辺機器特定情報または位置特定情報を取得する。また検索装置は、位置情報端末と前記周辺機器の少なくとも一方から、位置特定情報と周辺機器特定情報を取得する。そして、取得された位置特定情報と周辺機器特定情報に基づいて、周辺機器の位置が特定されるとともに、特定された周辺機器の位置が表示手段に表示される。検索装置のユーザーは、表示された周辺機器の中から、所望の位置にある周辺機器を選択することができる。
【0014】
このように、位置特定情報は位置情報端末のみに付与されていれば良く、管理者が周辺機器に位置特定情報を入力する必要はなくなるから、特に周辺機器の数が多い場合に管理者の煩わしさを解消することができる。しかも、地図情報を作成する必要がないうえ、検索装置が周辺機器と無線通信を行って周辺機器の位置を認識するものではないから、周辺機器が検索装置から離れていても周辺機器の位置を特定して表示手段に表示することができる。
また、周辺機器の位置に関して、周辺機器毎にその位置を表示手段に表示させるか、位置毎に周辺機器を表示させるかを選択することができるから、ユーザーにとっての利便性を高めることができる。
また、前項(2)に記載の発明によれば、検索装置は、位置特定情報及び周辺機器特定情報と併せて受信記録を取得することができる。
【0015】
前項()に記載の発明によれば、検索装置は、位置情報端末及び周辺機器とネットワークを介して接続され、位置情報端末から位置特定情報と周辺機器特定情報を取得し、周辺機器から周辺機器特定情報を取得するから、周辺機器特定情報については位置情報端末と周辺機器の両方から取得することができ、周辺機器の位置特定の確実性を高めることができる。
【0016】
前項()に記載の発明によれば、検索装置の第2の取得手段は、周辺機器から、位置特定情報と周辺機器特定情報を取得するから、検索装置と位置情報端末がネットワーク接続されていなくても、周辺機器の位置を特定して表示することができる。
【0017】
前項()に記載の発明によれば、外部からあるいは位置情報端末に備えられたユーザインターフェースにより、位置特定情報を位置情報端末に入力することができる。
【0018】
前項()に記載の発明によれば、周辺機器の位置に関して、周辺機器毎にその位置を表示手段に表示させるか、位置毎に周辺機器を表示させるかを選択することができるから、ユーザーにとっての利便性を高めることができる。
【0019】
前項()に記載の発明によれば、位置情報端末と周辺機器との相互の通信を無線により行うことができる。
【0020】
前項()に記載の発明によれば、検索装置は、位置特定情報及び周辺機器特定情報と併せて受信記録を取得することができる。
【0021】
前項()に記載の発明によれば、検索装置は、位置特定情報及び周辺機器特定情報と併せて受信時の電波強度を取得することができる。
【0022】
前項(10)に記載の発明によれば、複数の位置情報端末との間の電波強度が取得された周辺機器については、電波強度が大きい位置情報端末に対応する位置を周辺機器の位置として優先的に表示するから、周辺機器の位置を的確に特定して表示することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】この発明の第1の実施形態に係る周辺機器の検索システムに用いられる周辺機器としてのプリンタの機能構成を示すブロック図である。
図2】位置情報端末の機能構成を示すブロック図である。
図3】検索装置の機能構成を示すブロック図である。
図4】プリンタと位置情報端末と検索装置のネットワーク配線を示す図である。
図5】プリンタと位置情報端末の設置位置及び位置関係を示す図である。
図6】位置情報端末への設置場所の入力画面を示す図である。
図7】同じく設置場所の入力後の画面を示す図である。
図8】別の位置情報端末への設置場所の入力画面を示す図である。
図9】同じく設置場所の入力後の画面を示す図である。
図10】さらに別の位置情報端末への設置場所の入力画面を示す図である。
図11】同じく設置場所の入力後の画面を示す図である。
図12】ユーザーが検索装置で周辺機器検索機能を実行する場合の画面を示す図である。
図13】検索装置において、「周辺機器名でグループ化」の項目が選択された場合の検索結果の表示形態を示す図である。
図14】検索装置において、「位置情報でグループ化」の項目が選択された場合の検索結果の表示形態を示す図である。
図15】プリンタがビーコンを発信した後、位置情報端末が検索装置へ、周辺機器特定情報と位置特定情報を送信するまでの処理を示すフローチャートである。
図16】プリンタがビーコンを発信した後、位置情報端末が検索装置へ、周辺機器特定情報と位置特定情報に加えて受信記録を送信するまでの処理を示すフローチャートである。
図17】この発明の第2の実施形態に係る周辺機器の検索システムに用いられるプリンタの機能構成を示すブロック図である。
図18】この発明の第2の実施形態に係る周辺機器の検索システムに用いられる位置情報端末の機能構成を示すブロック図である。
図19】プリンタと位置情報端末の位置関係を、位置情報端末から発信されるビーコンの発信範囲を基準に示した図である。
図20】第2の実施形態において、位置情報端末がビーコンを発信した後、プリンタが検索装置へ、周辺機器特定情報と位置特定情報と受信記録を送信するまでの処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、この発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
[第1の実施形態]
図1は、この発明の第1の実施形態に係る周辺機器の検索システムに用いられる周辺機器としてのプリンタの機能構成を示すブロック図である。この実施形態では、プリンタ1~プリンタ5の5台のプリンタが用いられており、図1ではプリンタ1の構成について説明するが、他のプリンタ2~プリンタ5の構成もプリンタ1と同じである。なお、周辺機器はプリンタに限定されることはなく、出力を伴う他の画像形成装置等であっても良いし、複数台でなく一台であっても良い。
【0025】
プリンタ1は、プリンタ1の全体を制御するプロセッサ11と、記憶装置12と、用紙に画像を印字するための印刷部13と、外部装置とネットワークを介して通信を行うためのネットワークインターフェース14と、無線通信における低電力・低コストの通信プロトコルであるビーコンを発信するためのビーコン発信部15を備えている。
【0026】
図2は、位置情報端末AP1の機能構成を示すブロック図である。位置情報端末AP1は、LAN(Local Area Network)のアクセスポイントとして機能するとともに、自身の位置(設置位置)を外部装置に発信するための装置である。この実施形態では、位置情報端末AP1~AP3の3台の位置情報端末が用いられており、図2では位置情報端末AP1の構成について説明するが、他の位置情報端末AP2、AP3の構成も位置情報端末AP1と同じである。なお、位置情報端末は複数台でなく一台であっても良い。
【0027】
位置情報端末AP1は、AP1の全体を制御するプロセッサ21と、記憶装置22と、HTTPウェブ23と、位置情報端末AP1をアクセスポイントとして機能させるためのAP機能部24と、外部装置とネットワークを介して通信を行うためのネットワークインターフェース25と、ビーコンを受信するためのビーコン受信部26を備えている。HTTPウェブ23により、検索装置PC1(図3に示す)等の外部装置からLAN経由で位置情報端末AP1に位置情報の入力ができるようになっている。
【0028】
図3は、検索装置PC1の機能構成を示すブロック図である。検索装置PC1はこの実施形態ではパーソナルコンピュータによって構成されている。
【0029】
検索装置PC1は、検索装置PC1の全体を制御するプロセッサ31と、記憶装置32と、LAN経由で外部のウェブサーバにアクセスできるウェブブラウザ33と、周辺機器を検索するための周辺機器検索部34と、外部装置とネットワークを介して通信を行うためのネットワークインターフェース35と、ユーザーの入力手段としてのキーボード36及びマウス37と、ユーザーへの出力手段としての液晶等からなる表示装置38を備えている。
【0030】
この実施形態では、プリンタ1~5と位置情報端末AP1~AP3と検索装置PC1のネットワーク配線は、図4に示すように設定されている。すなわち、位置情報端末AP1と位置情報端末AP2、位置情報端末AP1と位置情報端末AP3がそれぞれ有線接続され、更に位置情報端末AP1にはプリンタ1とプリンタ3が有線接続され、位置情報端末AP2にはプリンタ4が有線接続され、位置情報端末AP3にはプリンタ2とプリンタ5と検索装置PC1が有線接続されている。これによって、検索装置PC1と位置情報端末AP1~AP3及びプリンタ1~5との接続が可能となっている。
【0031】
一方、プリンタ1~5と位置情報端末AP1~AP3の設置位置及び位置関係は、図5に示すようになっている。すなわち、プリンタ1、プリンタ3及びプリンタ4と、位置情報端末AP1及び位置情報端末AP2が一階フロアに設置され、プリンタ2及びプリンタ5と位置情報端末AP3が二階フロアに設置されている。
【0032】
また、プリンタ1の電波強度1でのビーコン発信範囲Aに位置情報端末AP1が入るように配置され、プリンタ1の電波強度2でのビーコン発信範囲Bに位置情報端末AP2が入るように配置され、プリンタ2の電波強度1でのビーコン発信範囲Aに位置情報端末AP3が入るように配置されている。また、プリンタ3の電波強度1でのビーコン発信範囲Aに位置情報端末AP1が入るように配置され、プリンタ4の電波強度1でのビーコン発信範囲Aに位置情報端末AP2が入るように配置されている。なお、プリンタ5のビーコン発信範囲内には、いずれの位置情報端末AP1~AP3も存在していない。
【0033】
次に、本実施形態に係る周辺機器の検索システムの使用方法及び動作を説明する。
【0034】
位置情報端末AP1~AP3のIPアドレスを、それぞれ位置情報端末AP1:192.0.2.0/24、位置情報端末AP2:198.51.100.0/24、位置情報端末AP3:203.0.113.0/24とする。まず、検索システムの管理者や利用者が、検索装置PC1のウェブブラウザ33から位置情報端末AP1のHTTPウェブ23にアクセスして、図6に示すように、ウェブブラウザ33により設置場所の入力画面を表示したのち、図7に示すように、位置情報端末AP1の設置場所として、例えば「1F東」を入力し「適用」ボタンを押すと、入力が受け付けられ、位置情報端末AP1の記憶部22に、位置情報端末AP1自身の位置を特定するための位置特定情報として「1F東」が記憶される。
【0035】
同様にして、検索システムの管理者や利用者が、検索装置PC1のウェブブラウザ33から位置情報端末AP2にアクセスして、図8に示すように、ウェブブラウザ33により設置場所の入力画面を表示したのち、図9に示すように、位置情報端末AP1の設置場所として、例えば「1F西」を入力し「適用」ボタンを押すと、入力が受け付けられ、位置情報端末AP2の記憶部22に、位置情報端末AP2自身の位置を特定するための位置特定情報として「1F西」が記憶される。
【0036】
同様にして、検索システムの管理者や利用者が、検索装置PC1のウェブブラウザ33から位置情報端末AP3にアクセスして、図10に示すように、ウェブブラウザ33により設置場所の入力画面を表示したのち、図11に示すように、位置情報端末AP1の設置場所として、例えば「2F」を入力し「適用」ボタンを押すと、入力が受け付けられ、位置情報端末AP2の記憶部22に、位置情報端末AP3自身の位置を特定するための位置特定情報として「2F」が記憶される。
【0037】
なお、検索装置PC1から各位置情報端末AP1~AP3にアクセスして、位置特定情報を入力したが、ユーザー等が、各位置情報端末AP1~AP3のそれぞれの機器における操作パネル等のユーザーインターフェースから入力し、各位置情報端末AP1~AP3が入力を受け付ける構成であっても良い。
【0038】
一方、各プリンタ1~5には自身の名称等、各プリンタを特定するための周辺機器特定情報が記憶装置12に記憶されており、各プリンタ1~5はネットワークを介して自身の周辺機器特定情報を検索装置PC1に送信可能であるとともに、ビーコン発信部15から自身の周辺機器特定情報をビーコンにより発信するようになっている。
【0039】
位置情報端末AP1~AP3は、ビーコン受信部26により、プリンタ1~5でビーコンにより発信された周辺機器特定情報を受信(取得)すると共に、受信した周辺機器特定情報と自身の位置特定情報と、ビーコン受信時の電波強度の値の組を生成する。例えば、位置情報端末AP1のビーコン受信結果[周辺機器名, 位置特定情報, 電波強度の値]として、
・[プリンタ1、位置情報端末AP1の位置特定情報、電波強度1]
・[プリンタ3、位置情報端末AP1の位置特定情報、電波強度1]
を生成する。また、位置情報端末AP2のビーコン受信結果[周辺機器名, 位置情報端末特定情報, 電波強度の値]として、
・[プリンタ1、位置情報端末AP2の位置特定情報、電波強度2]
・[プリンタ4、位置情報端末AP2の位置特定情報、電波強度1]
を生成する。また、位置情報端末AP3のビーコン受信状況[周辺機器名, 位置情報端末特定情報, 電波強度の値]として、
・[プリンタ2、位置情報端末AP3の位置特定情報、電波強度1]
を生成する。
【0040】
次に、検索装置PC1のユーザーが、図12に示すように、表示装置38の画面上で「検索実行」ボタンを押すことで周辺機器検索機能の実行を指示すると、周辺機器検索部34がLAN上の周辺機器の検索を実行する。
【0041】
具体的には、プリンタ1~5からの周辺機器検索への応答として、検索装置PC1は、各プリンタ1~5から、それぞれの周辺機器特定情報を取得する。そして、検索結果として、プリンタ1、プリンタ2、プリンタ3、プリンタ4、プリンタ5を取得する。
【0042】
次に、検索装置PC1は、LAN上の位置情報端末AP1~AP3の検索を実行し、位置情報端末AP1~AP3からの応答として、各位置情報端末AP1~AP3で生成された、周辺機器名と位置情特定情報とビーコン受信時の電波強度の値の組についての情報を取得する。つまり、位置情報端末検索結果[周辺機器名、位置特定情報、電波強度の値]として、
・[プリンタ1、位置情報端末AP1の位置特定情報、電波強度1]
・[プリンタ3、位置情報端末AP1の位置特定情報、電波強度1]
・[プリンタ1、位置情報端末AP2の位置特定情報、電波強度2]
・[プリンタ4、位置情報端末AP2の位置特定情報、電波強度1]
・[プリンタ2、位置情報端末AP3の位置特定情報、電波強度1]
を取得する。
【0043】
次に、検索装置PC1は取得した各位置特定情報を読み出す。具体的には、位置情報端末AP1の位置特定情報:"1F東"、位置情報端末AP2の位置特定情報:"1F西"、位置情報端末AP3の位置特定情報:"2F"を読み出す。そして、検索装置PC1は、上記の位置情報端末検索結果における各位置情報端末AP1~AP3の位置特定情報を、以下に示すように、読み出した位置情報に置き換える。このとき、各プリンタ1~5の特定については、各プリンタ1~5から取得した周辺機器特定情報を優先的に使用する。
【0044】
・[プリンタ1、"1F東"、電波強度1]
・[プリンタ3、"1F東"、電波強度1]
・[プリンタ1、"1F西"、電波強度2]
・[プリンタ4、"1F西"、電波強度1]
・[プリンタ2、"2F"、電波強度1]
次に、検索装置PC1は、書き換えた情報を基に、周辺機器検索結果としてプリンタ1~5の周辺機器名を表示する際に位置情報を関連付けて表示する。ユーザーは検索装置PC1の表示装置38の画面上で、検索結果の表示形態を選択することができる。
【0045】
図12に示すように、表示装置38の画面上には、「リスト表示切り替え」の項目と共に、「周辺機器名でグループ化」と「位置情報でグループ化」の2つの項目をユーザーが選択できるようになっている。
【0046】
図13に、「周辺機器名でグループ化」が選択された場合の検索結果の表示形態を示す。この表示形態はプリンタ毎に設置位置を表示する形態である。図13に示すように、プリンタ1の位置として、"1F東"と"1F西"が表示されている。電波強度の値が高い"1F東"から順に並べて表示されている。プリンタ2については"2F"が、プリンタ3については"1F東"が、プリンタ4については"1F西"がそれぞれ表示されている。なお、関連付けされる位置情報が存在しないプリンタ5については、"情報無し"が表示されている。「閉じる」ボタンで表示を閉じることができる。
【0047】
図14に、「位置情報でグループ化」が選択された場合の検索結果の表示形態を示す。この表示形態は位置毎にプリンタ名を表示する形態である。図14に示すように、"1F東"の位置にプリンタ1とプリンタ3が表示され、"1F西"の位置にプリンタ1とプリンタ4が表示され、"2F"の位置にプリンタ2が表示されている。なお、関連付けされる位置情報が存在しないプリンタ5については、"情報無し"の位置に表示されている。「閉じる」ボタンで表示を閉じることができる。
【0048】
このように、この実施形態では、位置情報端末AP1~AP3がプリンタ1~5の周辺機器情報を取得すると共に、検索装置PC1は、位置情報端末AP1~AP3に記憶されている位置特定情報と、各位置特定情報と紐付けられた周辺機器情報を取得し、これらの取得した各情報に基づいて、プリンタ1~5の位置を表示する。従って、位置特定情報は位置情報端末AP1~AP3に記憶保持させておけば良く、管理者が各プリンタ1~5に位置特定情報を入力する必要はなくなるから、プリンタの数が増加しても管理者の煩わしい入力作業を解消することができる。しかも、地図情報を作成する必要がないうえ、検索装置PC1がプリンタ1~5と無線通信を行ってプリンタ1~5の位置を認識するものではないから、プリンタ1~5が検索装置PC1から離れていてもプリンタ1~5の位置を特定して表示装置38に表示することができる。
【0049】
また、検索装置PC1は、位置情報端末AP1~AP3及びプリンタ1~5とネットワークを介して接続され、位置情報端末AP1~AP3から位置特定情報と周辺機器特定情報を取得し、プリンタ1~5から周辺機器特定情報を取得するから、周辺機器特定情報については位置情報端末AP1~AP3とプリンタ1~5の両方から取得することができ、プリンタ1~5の位置特定の確実性を高めることができる。
【0050】
さらに、プリンタ1~5の位置に関して、プリンタ1~5毎にその位置を表示装置38に表示させるか、位置毎にプリンタ1~5を表示させるかを選択することができるから、ユーザーにとっての利便性を高めることができる。
【0051】
さらには、検索装置PC1は、位置特定情報及び周辺機器特定情報と併せてビーコン受信時の電波強度を取得することができるから、複数の位置情報端末AP1~AP3との間の電波強度が取得されたプリンタ1~5については、電波強度が大きい位置情報端末AP1~AP3に対応する位置をプリンタ1~5の位置として優先的な順序で表示するから、プリンタ1~5の位置を的確に特定して表示することができる。
【0052】
以上の実施形態では、位置情報端末AP1~AP3は、ビーコン受信部26により、プリンタ1~5でビーコンにより発信された周辺機器特定情報を受信すると共に、受信した周辺機器特定情報と自身の位置特定情報と、ビーコン受信時の電波強度の値の組を生成し、検索装置PCは、プリンタ1~5毎に位置を表示する場合、電波強度の値が高い位置を優先して表示した。
【0053】
しかし、位置情報端末AP1~AP3は、ビーコン受信部26により受信した周辺機器特定情報と自身の位置特定情報の組を生成し、ビーコン受信時の電波強度の値は生成しなくても良い。この場合は、検索装置PCは、プリンタ1~5毎に位置を表示する場合、電波強度の値が高いかどうかに無関係に、各位置を表示する。
【0054】
図15は、プリンタ1~5がビーコンを発信した後、位置情報端末AP1~AP3が検索装置PC1へ、周辺機器特定情報と位置特定情報を送信するまでの処理を示すフローチャートである。
【0055】
ステップS11で、プリンタ(周辺機器)1~5は、ビーコン発信機能で周辺機器特定情報を発信すると、ステップS12で、位置情報端末AP1~3はビーコン受信機能で周辺機器特定情報を受信する。
【0056】
次にステップS13で、位置情報端末AP1~3は、受信した周辺機器特定情報と自身が保持している位置特定情報の組を生成する。
【0057】
ステップS14で、検索装置PC1はユーザー操作に基づき周辺機器検索機能を実行すると、ステップS15で、プリンタ1~5は各自の周辺機器特定情報を検察装置PC1に送信する。
【0058】
また、ステップS16で、位置情報端末AP1~3は、生成した周辺機器特定情報と位置特定情報の組を検察装置PC1に送信する。
【0059】
図16は、プリンタ1~5がビーコンを発信した後、位置情報端末AP1~AP3が検索装置PC1へ、周辺機器特定情報と位置特定情報に加えて受信記録(受信時の電波強度)を送信するまでの処理を示すフローチャートである。
【0060】
このフローチャートでは、ステップS130で、位置情報端末AP1~3は、受信した周辺機器特定情報と自身が保持している位置特定情報と受信記録のを生成し、ステップS160で、位置情報端末AP1~3は、生成した周辺機器特定情報と位置特定情報と受信記録の組を検察装置PC1に送信する点以外は、図15のフローチャートと同じであるので、詳細な説明は省略する。
[第2の実施形態]
図17は、この発明の第2の実施形態に係る周辺機器の検索システムに用いられるプリンタ1の機能構成を示すブロック図である。他のプリンタ2~5の構成も同じである。
【0061】
図1に示したプリンタ1は、ビーコン発信部15を備えていたが、図17に示したプリンタ1は、ビーコン受信部16を備えている。
【0062】
図18は、図17に示したプリンタ1~5と共にこの発明の第2の実施形態に係る周辺機器の検索システムに用いられる位置情報端末AP1の機能構成を示すブロック図である。他の位置情報端末AP2、AP3の構成も同じである。
【0063】
図2示した位置情報端末AP1は、ビーコン受信部26を備えていたが、図18に示した位置情報端末AP1は、ビーコン発信部27を備えている。
【0064】
なお、検察装置PC1の構成は図3に示した検察装置PC1の構成と同じである。
【0065】
この実施形態では、位置情報端末AP1~AP3が、それぞれ自身の位置特定情報をビーコン発信部27で発信し、各プリンタ1~5が位置情報端末AP1~AP3からのビーコンをビーコン受信部16で受信するようになっている。
【0066】
また、プリンタ1~5と位置情報端末AP1~AP3と検索装置PC1のネットワーク配線は、第1の実施形態と同様に図4に示すように設定されている。また、プリンタ1~5と位置情報端末AP1~AP3の位置関係も図5と同様であるが、位置情報端末AP1~AP3から発信されるビーコンの発信範囲を基準に示すと図19に示すようになっている。すなわち、プリンタ1、プリンタ3及びプリンタ4と、位置情報端末AP1及び位置情報端末AP2が一階フロアに設置され、プリンタ2及びプリンタ5と位置情報端末AP3が二階フロアに設置されている。
【0067】
また、位置情報端末AP1の電波強度1でのビーコン発信範囲Aにプリンタ1とプリンタ3が入るように配置され、位置情報端末AP2の電波強度1でのビーコン発信範囲Aにプリンタ4が入るように配置され、位置情報端末AP2の電波強度2でのビーコン発信範囲Bにプリンタ1が入るように配置され、位置情報端末AP3の電波強度1でのビーコン発信範囲Aにプリンタ2が入るように配置されるものとする。なお、プリンタ5は、いずれの位置情報端末AP1~AP3のビーコン発信範囲に入っていない。
【0068】
次に、本実施形態に係る周辺機器の検索システムの使用方法及び動作を説明する。
【0069】
検索システムの管理者や利用者が、検索装置PC1のウェブブラウザ33から位置情報端末AP1~AP3にアクセスし、あるいは位置情報端末AP1~AP3のユーザーインターフェースから、図6図11で説明したのと同様に、「1F東」「1F西」「2F」等の位置特定情報を入力し、記憶させておく。
【0070】
一方、各プリンタ1~5には自身の名称等、各プリンタを特定するための周辺機器特定情報が記憶装置12に記憶されており、各プリンタ1~5はネットワークを介して自身の周辺機器特定情報を含む情報を検索装置PC1に送信可能となっている。
【0071】
位置情報端末AP1~AP3は、ビーコン発信部27によりそれぞれの位置特定情報を発信すると、プリンタ1~5は、発信された位置特定情報を受信(取得)すると共に、受信した位置特定情報と自身の周辺機器特定情報と、ビーコン受信時の電波強度の値の組を生成する。例えば、プリンタ1のビーコン受信結果[周辺機器名, 位置特定情報, 電波強度の値]として、
・[プリンタ1、位置情報端末AP1の位置特定情報、電波強度1]
・[プリンタ1、位置情報端末AP2の位置特定情報、 電波強度2]
を生成する。また、プリンタ2のビーコン受信結果として、
・[プリンタ2、位置情報端末AP3の位置特定情報、電波強度1]
を生成する。また、プリンタ3のビーコン受信結果として、
・[プリンタ3、位置情報端末AP1の位置特定情報、電波強度1]
を生成する。また、プリンタ4のビーコン受信結果として、
・[プリンタ4、位置情報端末AP2の位置特定情報、 電波強度1]
を生成する。また、プリンタ5のビーコン受信結果として、
・[プリンタ5、情報無し、情報無し]
を生成する。
【0072】
次に、検索装置PC1のユーザーが、図12に示すように、表示装置38の画面上で「検索実行」ボタンを押すことで周辺機器検索機能の実行を指示すると、周辺機器検索部34がLAN上の周辺機器の検索を実行する。
【0073】
プリンタ1~5は周辺機器検索への応答として、周辺機器名と位置情報端末AP1~AP3の位置特定情報と電波強度の値の組を検索装置PC1に送信し、検索装置PC1はこれらの情報を取得する。
【0074】
つまり、検索結果[周辺機器名、位置特定情報、電波強度の値]として、
・[プリンタ1、位置情報端末AP1の位置特定情報、電波強度1]
・[プリンタ1、位置情報端末AP2の位置特定情報、 電波強度2]
・[プリンタ2、位置情報端末AP3の位置特定情報、電波強度1]
・[プリンタ3、位置情報端末AP1の位置特定情報、電波強度1]
・[プリンタ4、位置情報端末AP2の位置特定情報、 電波強度1]
・[プリンタ5、情報無し、情報無し]
を取得する。
【0075】
次に、検索装置PC1は取得した各位置特定情報を読み出す。具体的には、位置情報端末AP1の位置特定情報:"1F東"、位置情報端末AP2の位置特定情報:"1F西"、位置情報端末AP3の位置特定情報:"2F"を読み出す。そして、検索装置PC1は、上記の検索結果における各位置情報端末AP1~AP3の位置特定情報を、以下に示すように、読み出した位置情報に置き換える。
【0076】
・[プリンタ1、"1F東"、電波強度1]
・[プリンタ1、"1F西"、電波強度2]
・[プリンタ2、"2F"、電波強度1]
・[プリンタ3、"1F東"、電波強度1]
・[プリンタ4、"1F西"、電波強度1]
・[プリンタ5、情報無し、情報無し]
次に、検索装置PC1は、書き換えた情報を基に、周辺機器検索結果としてプリンタ1~5の周辺機器名を表示する際に位置情報を関連付けて表示する。第1の実施形態と同様に、ユーザーは検索装置PC1の表示装置38の画面上で、検索結果の表示形態を選択することができる。具体的には、図12に示すように、表示装置38の画面上には、「リスト表示切り替え」の項目と共に、「周辺機器名でグループ化」と「位置情報でグループ化」の2つの項目をユーザーが選択できるようになっている。それぞれの項目を選択したときの表示形態は、図13または図14に示した表示形態と同じである。
【0077】
このようにこの実施形態では、第1の実施形態による効果に加え、プリンタ1~5が位置情報端末AP1~AP3が保持する位置特定情報をビーコンにより取得し、検索装置PC1はプリンタ1~5から、位置特定情報と周辺機器特定情報と受信記録の組を取得するから、検索装置PC1と位置情報端末AP1~AP3がネットワーク接続されていなくても、プリンタ1~5の位置を特定して表示することができる。
【0078】
図20は、第2の実施形態において、位置情報端末AP1~AP3がビーコンを発信した後、プリンタ1~5が検索装置PC1へ、周辺機器特定情報と位置特定情報と受信記録を送信するまでの処理を示すフローチャートである。
【0079】
ステップS21で、位置情報端末AP1~AP3は、ビーコン発信機能で位置特定情報を発信すると、ステップS22で、プリンタ(周辺機器)1~5はビーコン受信機能で位置特定情報を受信する。
【0080】
次にステップS23で、プリンタ1~5は、自身が保持している周辺機器特定情報と受信した位置特定情報と受信記録の組を生成する。
【0081】
ステップS24で、検索装置PC1はユーザー操作に基づき周辺機器検索機能を実行すると、ステップS25で、プリンタ1~5は、生成した周辺機器特定情報と位置特定情報と受信記録の組を検察装置PC1に送信する。
【0082】
なお、第2の実施形態においても、プリンタ1~5は、受信記録を含まない位置特定情報と周辺機器特定情報の組を生成し、検索装置PC1に送信する構成であっても良い。
【0083】
以上、本発明の一実施形態を説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されることはない。例えば、位置情報端末AP1~AP3がアクセスポイントとして機能するものである場合を示したが、アクセスポイントとして機能するものではなく、位置情報端末としてアクセスポイントとは独立した端末装置であっても良い。また、別の機器の一部(例えば一部のプリンタ)に位置情報端末としての機能を組み込んでも良い。
【0084】
また、ネットワーク配線が有線接続である場合を説明したが、無線接続により行われても良い。
【0085】
また、受信記録がビーコン受信時の電波強度である場合を示したが、受信記録は、電波強度等に基づいて演算した位置情報端末AP1~AP3とプリンタ1~5の距離等であっても良い。
【符号の説明】
【0086】
1~5 プリンタ(周辺機器)
11 プロセッサ
12 記憶装置
14 ネットワークインターフェース
15 ビーコン発信部
16 ビーコン受信部
21 プロセッサ
22 記憶装置
23 HTTP ウェブ
24 AP機能部
25 ネットワークインターフェース
26 ビーコン受信部
27 ビーコン発信部
31 プロセッサ
32 記憶装置
33 ウェブブラウザ
34 周辺機器検索部
35 ネットワークインターフェース
38 表示装置
AP1~AP3 位置情報端末
PC1 検索装置
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20