(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-13
(45)【発行日】2024-02-21
(54)【発明の名称】電力変換装置
(51)【国際特許分類】
H02M 7/48 20070101AFI20240214BHJP
H01L 23/473 20060101ALI20240214BHJP
H05K 7/20 20060101ALI20240214BHJP
【FI】
H02M7/48 Z
H01L23/46 Z
H05K7/20 D
H05K7/20 Q
(21)【出願番号】P 2020086935
(22)【出願日】2020-05-18
【審査請求日】2022-07-14
(73)【特許権者】
【識別番号】000004260
【氏名又は名称】株式会社デンソー
(74)【代理人】
【識別番号】100106149
【氏名又は名称】矢作 和行
(74)【代理人】
【識別番号】100121991
【氏名又は名称】野々部 泰平
(74)【代理人】
【識別番号】100145595
【氏名又は名称】久保 貴則
(72)【発明者】
【氏名】梅原 智明
【審査官】白井 孝治
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-033587(JP,A)
【文献】特開2015-109322(JP,A)
【文献】米国特許第10477733(US,B1)
【文献】特開2010-110065(JP,A)
【文献】特開2010-124523(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02M 7/42~7/98
H01L 23/473
H05K 7/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
直流電源(2)と回転電機(3)との間で電力変換を行う回路(7)を構成する半導体モジュール(50)と、
前記直流電源に対して並列に接続される放電抵抗(R1、40)と、
前記半導体モジュールおよび前記放電抵抗を内部空間に収容する筐体(20)と、
前記筐体の側壁(200)に固定された管状のパイプ(71)を有し、前記半導体モジュールを冷却する冷却器(70)と、
を備え、
前記パイプは、前記側壁から前記筐体の外部に延設された延設部(710)を有し、
前記延設の方向からの平面視において、前記放電抵抗の少なくとも一部が前記延設部と重なるように、前記パイプが配置されている電力変換装置。
【請求項2】
前記半導体モジュールは、前記回路を構成する半導体素子(51)を有し、
前記冷却器は、前記パイプに連なり、前記半導体モジュールを冷却する熱交換部(72)を有し、
前記延設の方向からの平面視において、前記延設部の流路(P1)が、前記熱交換部の主たる流路(P2a)に対し
てずれて設けられている請求項1に記載の電力変換装置。
【請求項3】
前記筐体は、前記内部空間
を区画する区画壁(210)を有し、
前記区画壁は、一面(210a)と、前記一面と
は反対の裏面(210b)と、
前記一面と前記裏面とにわたって前記区画壁を貫通する貫通孔(212)と、を有し、
前記区画壁の前記一面上に、前記半導体モジュールおよび前記放電抵抗がそれぞれ固定され、
前記熱交換部の主たる流路は、前記区画壁の前記裏面を壁面として形成されるとともに、前記貫通孔を通じて前記延設部の流路に連なっている請求項2に記載の電力変換装置。
【請求項4】
前記筐体は、前記側壁および前記区画壁に連なり、前記延設の方向において、前記パイプと前記放電抵抗との間に配置された壁部(213)を有している請求項3に記載の電力変換装置。
【請求項5】
前記直流電源に接続するための端子(31P、31N)を備え、
前記放電抵抗は、可撓性を有する配線部材(43)により、前記端子に接続されている請求項1~4いずれか1項に記載の電力変換装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この明細書における開示は、電力変換装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、電力変換装置を開示している。先行技術文献の記載内容は、この明細書における技術的要素の説明として、参照により援用される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1において、放電抵抗は、半導体モジュールの積層体とケースの側壁との間に配置されている。積層方向の衝撃を受けたとき、ケースの側壁を介して放電抵抗に衝撃が伝わる。上述の観点において、または言及されていない他の観点において、電力変換装置にはさらなる改良が求められている。
【0005】
開示されるひとつの目的は、放電抵抗に伝わる衝撃を抑制できる電力変換装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
ここに開示された電力変換装置は、
直流電源(2)と回転電機(3)との間で電力変換を行う回路(7)を構成する半導体モジュール(50)と、
直流電源に対して並列に接続される放電抵抗(R1、40)と、
半導体モジュールおよび放電抵抗を収容する筐体(20)と、
筐体の側壁(200)に固定された管状のパイプ(71)を有し、半導体モジュールを冷却する冷却器(70)と、
を備えている。
【0007】
そして、パイプは、側壁から筐体の外部に延設された延設部(710)を有し、
延設の方向からの平面視において、放電抵抗の少なくとも一部が延設部と重なるように、パイプが配置されている。
【0008】
開示された電力変換装置によれば、放電抵抗の手前にパイプ(延設部)が配置されているため、パイプ(延設部)が先に衝撃を受ける。さらに、管状のパイプ(延設部)が変形することで、衝撃を吸収する。この結果、放電抵抗に伝わる衝撃を抑制できる電力変換装置を提供することができる。
【0009】
この明細書における開示された複数の態様は、それぞれの目的を達成するために、互いに異なる技術的手段を採用する。請求の範囲及びこの項に記載した括弧内の符号は、後述する実施形態の部分との対応関係を例示的に示すものであって、技術的範囲を限定することを意図するものではない。この明細書に開示される目的、特徴、及び効果は、後続の詳細な説明、及び添付の図面を参照することによってより明確になる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図2】第1実施形態に係る電力変換装置を示す部分断面図である。
【
図4】第2実施形態に係る電力変換装置を示す部分断面図である。
【
図6】第3実施形態に係る電力変換装置を示す部分断面図である。
【
図7】第4実施形態に係る電力変換装置を示す部分断面図である。
【
図8】
図7のVIII-VIII線に沿う断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
図面を参照しながら、複数の実施形態を説明する。複数の実施形態において、機能的に及び/又は構造的に対応する部分には同一の参照符号を付与する。以下に示すPCUは、回転電機を駆動源とする移動体に適用可能である。移動体は、たとえば電気自動車(EV)、ハイブリッド自動車(HV)、燃料電池車(FCV)などの電動車両、ドローンなどの飛行体、船舶、建設機械、農業機械である。以下では、移動体として車両(電動車両)の例を示す。
【0012】
(第1実施形態)
先ず、
図1に基づき、車両の駆動システムの概略構成について説明する。
【0013】
<車両の駆動システム>
図1に示すように、車両の駆動システム1は、直流電源2と、モータジェネレータ3と、電力変換装置4を備えている。
【0014】
直流電源2は、充放電可能な二次電池で構成された直流電圧源である。二次電池は、たとえばリチウムイオン電池、ニッケル水素電池である。モータジェネレータ3は、三相交流方式の回転電機である。モータジェネレータ3は、車両の走行駆動源、すなわち電動機として機能する。モータジェネレータ3は、回生時に発電機として機能する。電力変換装置4は、直流電源2とモータジェネレータ3との間で電力変換を行う。
【0015】
<電力変換装置の回路構成>
次に、
図1に基づき、電力変換装置4の回路構成について説明する。電力変換装置4は、平滑コンデンサC1と、放電抵抗R1と、インバータ7と、制御回路9と、駆動回路10を備えている。
【0016】
平滑コンデンサC1、放電抵抗R1は、直流電源2に対して並列に接続される。平滑コンデンサC1は、主として、直流電源2から供給される直流電圧を平滑化する。平滑コンデンサC1は、高電位側の電力ラインであるPライン5と、低電位側の電力ラインであるNライン6との間に接続されている。Pライン5は直流電源2の正極に接続され、Nライン6は直流電源2の負極に接続されている。平滑コンデンサC1の正極は、直流電源2とインバータ7との間において、Pライン5に接続されている。同じく負極は、直流電源2とインバータ7との間において、Nライン6に接続されている。
【0017】
放電抵抗R1は、平滑コンデンサC1の端子間電圧を所定の電圧まで低下させるために、平滑コンデンサC1に蓄積された電荷を放電する。たとえば、車両の起動スイッチのオフ操作により直流電源2からの電力の供給が遮断されると、放電抵抗R1は、平滑コンデンサC1に蓄積された電荷を強制的に(急速に)放電させる。放電抵抗R1は、電荷を放電させて熱として消費する。なお、起動スイッチは、イグニッションスイッチと称されることがある。
【0018】
インバータ7は、制御回路9によるスイッチング制御にしたがって、直流電圧を三相交流電圧に変換し、モータジェネレータ3へ出力する。これにより、モータジェネレータ3は、所定のトルクを発生するように駆動する。インバータ7は、車両の回生制動時、車輪からの回転力を受けてモータジェネレータ3が発電した三相交流電圧を、制御回路9によるスイッチング制御にしたがって直流電圧に変換し、Pライン5へ出力する。このように、インバータ7は、直流電源2とモータジェネレータ3との間で双方向の電力変換を行う。インバータ7は、DC-AC変換部である。
【0019】
インバータ7は、三相分の上下アーム回路を備えて構成されている。各相の上下アーム回路は、Pライン5とNライン6の間で、2つのアームが直列に接続されてなる。各相の上下アーム回路において、上アームと下アームの接続点は、出力ライン8を介して、モータジェネレータ3の対応する相の巻線3aに接続されている。各アームは、少なくともひとつのスイッチング素子S1を備えて構成される。
【0020】
本実施形態では、スイッチング素子S1として、nチャネル型の絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)を採用している。スイッチング素子S1のそれぞれには、還流用のダイオードD1が逆並列に接続されている。ひとつのアームはひとつのスイッチング素子S1を備えており、2つのスイッチング素子S1が直列に接続されて一相分の上下アーム回路を構成している。上アームにおいて、スイッチング素子S1(IGBT)のコレクタ電極が、Pライン5に接続されている。下アームにおいて、スイッチング素子S1(IGBT)のエミッタ電極が、Nライン6に接続されている。そして、上アーム側のスイッチング素子S1(IGBT)のエミッタ電極と、下アーム側のスイッチング素子S1のコレクタ電極が相互に接続され、且つ、出力ライン8に接続されている。
【0021】
制御回路9は、スイッチング素子S1を動作させるための駆動指令を生成し、駆動回路10に出力する。制御回路9は、図示しない上位ECUから入力されるトルク要求、各種センサにて検出された信号に基づいて、駆動指令を生成する。各種センサとして、たとえば電流センサ、回転角センサ、電圧センサがある。電流センサは、各相の巻線3aに流れる相電流を検出する。回転角センサは、モータジェネレータ3の回転子の回転角を検出する。電圧センサは、平滑コンデンサC1の両端電圧を検出する。電力変換装置4は、これらの図示しないセンサを備えている。制御回路9は、駆動指令として、たとえばPWM信号を出力する。制御回路9は、たとえばマイコン(マイクロコンピュータ)を備えて構成されている。ECUは、Electronic Control Unitの略称である。PWMは、Pulse Width Modulationの略称である。
【0022】
駆動回路10は、制御回路9の駆動指令に基づいて、対応するアームのスイッチング素子S1のゲートに駆動電圧を供給する。駆動回路10は、駆動電圧の印加により、対応するスイッチング素子S1を駆動、すなわちオン駆動、オフ駆動させる。駆動回路10は、ドライバと称されることがある。本実施形態では、ひとつのアームに対して、ひとつの駆動回路10を設けている。
【0023】
電力変換装置4は、電力変換回路として、コンバータをさらに備えてもよい。コンバータは、直流電圧を異なる値の直流電圧に変換するDC-DC変換回路である。コンバータは、直流電源2と平滑コンデンサC1および放電抵抗R1との間に設けられる。コンバータは、たとえばリアクトルと上記した上下アーム回路を備えて構成される。さらに電力変換装置4は、直流電源2からの電源ノイズを除去するフィルタコンデンサを備えてもよい。フィルタコンデンサは、直流電源2とコンバータとの間に設けられる。
【0024】
電力変換装置4が、制御回路9を備える例を示したが、これに限定されない。たとえば制御回路9の機能を上位ECUにもたせることで、制御回路9を備えない構成としてもよい。アームごとに駆動回路10を設ける例を示したが、これに限定されない。たとえば、一相分の上下アーム回路に対して、ひとつの駆動回路10を設けてもよい。
【0025】
<電力変換装置の構造>
次に、
図2および
図3に基づき、電力変換装置4の構造について説明する。筐体に収容された要素を示すために、
図2を部分断面図にしている。
図3は、電力変換装置の排出側のパイプ周辺を
図2に示すX1方向から見た平面図である。
【0026】
図2に示すように、電力変換装置4は、筐体20と、コンデンサモジュール30と、放電抵抗40と、半導体モジュール50と、回路基板60と、冷却器70を備えている。電力変換装置4は、さらに図示しないバスバー、入力端子台、出力端子台などを備えている。以下では、パイプ(延設部)の延設方向をX方向、X方向に直交する一方向をY方向と示す。また、X方向およびY方向に直交する方向をZ方向と示す。特に断りのない限り、Z方向から平面視した形状、換言すればX方向とY方向とにより規定されるXY平面に沿う形状を、単に平面形状と示す。また、Z方向からの平面視を、単に平面視と示すことがある。
【0027】
筐体20は、電力変換装置4を構成する他の要素、具体的には、コンデンサモジュール30、放電抵抗40、半導体モジュール50、回路基板60、図示しないバスバーなどを収容し、これらを保護している。筐体20は、アルミニウムなどの金属材料を用いて形成され、箱状をなしている。筐体20は、たとえば、アルミダイカストによる成形体である。筐体20は、複数の部材を相互に組み付けることで構成される。筐体20は、たとえば、Z方向に分割可能に構成されている。筐体20は、平面略矩形状をなしている。筐体20は、4つの側壁200、201、202、203を有している。側壁200、201はX方向において互いに対向しており、側壁202、203はY方向において互いに対向している。
【0028】
コンデンサモジュール30は、平滑コンデンサC1を構成するコンデンサ素子を備えている。コンデンサモジュール30は、筐体20に収容され、筐体20に固定されている。コンデンサ素子は、たとえば、フィルムコンデンサ素子である。コンデンサ素子は、コンデンサケースに配置(収容)された状態で、封止樹脂体により封止されている。コンデンサ素子の電極には、板状の金属部材である端子が接続されている。端子の一部は、封止樹脂体から外に突出している。端子は、コンデンサバスバーと称されることがある。コンデンサモジュール30は、正極側の端子と、負極側の端子を有している。端子は、バスバーを介して、直流電源2に接続するための入力端子台(コネクタ)に接続されている。
【0029】
放電抵抗40は、放電抵抗R1を構成する抵抗素子を備えている。放電抵抗40は、筐体20に収容され、筐体20に固定されている。抵抗素子の電極は、バスバーなど導電部材を介して、コンデンサモジュール30の端子に接続されている。抵抗素子の電極のひとつはコンデンサモジュール30の正極側の端子に接続され、他のひとつは負極側の端子に接続されている。放電抵抗40は、コンデンサモジュール30(平滑コンデンサC1)に並列接続されている。放電抵抗40は、X方向を長手方向、Y方向を短手方向とする平面略矩形状をなしている。
【0030】
半導体モジュール50は、上記したインバータ7を構成する。半導体モジュール50は、筐体20に収容され、筐体20に固定されている。電力変換装置4は、3つの半導体モジュール50を備えている。3つの半導体モジュール50は、X方向に並んでいる。半導体モジュール50のひとつは、一相分の上下アーム回路を構成する。図示を省略するが、半導体モジュール50のそれぞれは、半導体素子51を備えている。半導体素子は、シリコン(Si)、シリコンカーバイド(SiC)、窒化ガリウム(GaN)などを材料とする半導体基板に、上記したスイッチング素子S1(IGBT)およびダイオードD1が形成されたものである。半導体素子には、RC(Reverse Conducting)-IGBTが形成されている。半導体モジュール50のそれぞれは、2つの半導体素子51を備えている。半導体素子51の板厚方向はZ方向に略平行とされ、2つの半導体素子51は、たとえばX方向に並んでいる。
【0031】
2つの半導体素子51は、封止樹脂体により一体的に封止されている。封止樹脂体は、平面略矩形状をなしている。半導体素子51には、外部接続端子が電気的に接続されている。外部接続端子は、主端子と、信号端子を含んでいる。主端子のひとつであるP端子は、上アームを構成する半導体素子51のコレクタに電気的に接続されている。主端子の他のひとつであるN端子は、下アームを構成する半導体素子51のエミッタに電気的に接続されている。主端子の他のひとつである出力端子は、上アームと下アームとの接続点に電気的に接続されている。信号端子は、半導体素子51のパッドに電気的に接続されている。
【0032】
P端子およびN端子は、バスバーを介して、コンデンサモジュール30の端子に接続されている。出力端子は、バスバーを介して、モータジェネレータ3の巻線3aに接続するための出力端子台(コネクタ)に接続されている。信号端子は、たとえば挿入実装により、回路基板60に接続されている。
【0033】
回路基板60は、上記した制御回路9および駆動回路10を構成する。図示を省略するが、回路基板60は、配線基板、電子部品、およびコネクタを備えている。配線基板の配線と、配線基板に実装された電子部品とにより、回路が構成されている。この回路は、制御回路9および駆動回路10を含んでいる。
【0034】
回路基板60は、平面略矩形状をなしている。回路基板60は、平面視において3つの半導体モジュール50と重なるように配置されている。回路基板60は、3つの半導体モジュール50を内包している。回路基板60は、半導体モジュール50の直上に配置されている。Y方向において、半導体モジュール50および回路基板60の構造体と放電抵抗40との間に、コンデンサモジュール30が配置されている。Y方向において、放電抵抗40は側壁202の近傍に配置され、半導体モジュール50および回路基板60は側壁203の近傍に配置されている。放電抵抗40は、X方向において側壁200寄りに配置されている。
【0035】
冷却器70は、熱伝導性に優れた金属材料、たとえばアルミニウム系の材料を用いて形成されている。冷却器70は、冷媒が流通する流路を有している。冷媒により、半導体モジュール50のそれぞれが冷却される。半導体モジュール50に加えて、コンデンサモジュール30および/または放電抵抗40が冷却されてもよい。冷媒としては、水やアンモニアなどの相変化する冷媒や、エチレングリコール系などの相変化しない冷媒を用いることができる。
【0036】
冷却器70は、パイプ71と、パイプ71に連なる図示しない熱交換部を備えている。パイプ71の一端は筐体20の外に配置されており、他端は熱交換部に連なっている。パイプ71と熱交換部とは、流路が連通するように連なっている。熱交換部の流路は、筐体20の内部に構成されている。熱交換部は、筐体20とは別部材により構成されて筐体20の内部に配置されてもよいし、筐体20の一部分を用いて構成されてもよい。
図2では、便宜上、冷却器70のうち、筐体20の内部に配置された部分を省略している。
【0037】
パイプ71は管状の部材であり、内部に流路を有している。冷却器70は、パイプ71として、導入パイプ71aと、排出パイプ71bを備えている。導入パイプ71aは、図示しないポンプによって冷媒を筐体20の内部(熱交換部の流路)に供給するための管部である。排出パイプ71bは、冷媒を筐体20の内部から排出するための管部である。パイプ71は、熱交換部に対して冷媒を導入または排出する管部である。導入パイプ71aと排出パイプ71bは共通構造でもよいし、互いに異なる構造でもよい。
【0038】
パイプ71は、圧入等により、筐体20の側壁200に固定されている。導入パイプ71aはY方向において側壁203の近傍に固定され、排出パイプ71bは側壁202の近傍に固定されている。これにより、熱交換部の流路の上流において、半導体モジュール50を冷却することができる。
【0039】
パイプ71は、延設部710をそれぞれ有している。延設部710は、パイプ71のうち、側壁200から筐体20の外に延設された部分である。延設部710の一端は、パイプ71において側壁200に固定された固定部に連なっている。本実施形態では、パイプ71のそれぞれにおいて、固定部から延設部710の先端まで、X方向に延びている。
【0040】
図3に示すように、延設部710の延設方向であるX方向からの平面視において、排出パイプ71b(パイプ71)の延設部710が、放電抵抗40と重なっている。円管状(円筒状)をなす延設部710の外周面の範囲内に、放電抵抗40の少なくとも一部が配置されている。本実施形態では、放電抵抗40の大部分が、延設部710の外周面の範囲内に配置されている。X1方向から見たときに、放電抵抗40の手前に、延設部710が配置されている。
【0041】
<第1実施形態のまとめ>
本実施形態によれば、延設部710の延設方向(X方向)の平面視において、排出パイプ71b(パイプ71)の延設部710を、放電抵抗40の少なくとも一部と重なるように配置している。したがって、筐体20の側壁200側に、外部からX方向の衝撃(たとえば衝突による衝撃)が印加される場合、放電抵抗40に衝撃が伝わる前に、排出パイプ71bの延設部710が衝撃を受ける。また、延設部710は、管状をなし、X方向に延設されている。延設部710は、X方向の衝撃を受けて変形する。変形により、延設部710(排出パイプ71b)は衝撃を吸収する。以上により、放電抵抗40に伝わる衝撃を抑制することができる。
【0042】
(第2実施形態)
この実施形態は、先行する実施形態を基礎的形態とする変形例であり、先行実施形態の記載を援用できる。先行実施形態では、熱交換部の流路と排出パイプ71bの延設部710の流路の位置関係について特に言及しなかった。熱交換部の主たる流路と排出パイプ71bの延設部710の流路とを、Z方向においてずらしてもよい。
【0043】
図4および
図5に示すように、本実施形態に係る電力変換装置4において、筐体20は、Z方向に分割可能に構成されている。筐体20は、第1部材21と、第2部材22と、第3部材23を有している。たとえば、第1部材21に、第2部材22および第3部材23が組付けられている。
図4は、
図2に対応する部分断面図である。
図4では、便宜上、放電抵抗40のブラケット42を省略している。
【0044】
第1部材21は、一面が開口する箱状をなしている。第1部材21の側壁は、筐体20の側壁200、201、202、203の主たる部分をなしている。第1部材21の側壁が構成する側壁200に、冷却器70のパイプ71が固定されている。第1部材21の底壁は、筐体20の内部空間を領域A1と領域A2とに区画する区画壁210である。第2部材22は、第1部材21の開口を蓋するように配置されている。第1部材21と第2部材22により、内部空間の領域A1が構成されている。領域A1に、上記したコンデンサモジュール30、放電抵抗40、半導体モジュール50、および回路基板60が配置されている。Z方向において、区画壁210の一面210a上に、コンデンサモジュール30、放電抵抗40、および半導体モジュール50が固定されている。
【0045】
第3部材23は、第1部材21に対し、第2部材22とは反対側に配置されている。第3部材23は、区画壁210に対して、一面210aとは反対の裏面210b側に配置されている。第3部材23も、一面が開口する箱状をなしている。第3部材23は、たとえば、第1部材21よりも底が浅い。第1部材21と第3部材23により、内部空間の領域A2が構成されている。領域A2が、冷却器70の熱交換部72の流路P2をなしている。すなわち、第1部材21および第3部材23が、熱交換部72をなしている。
【0046】
流路P2は、平面視において、区画壁210のほぼ全域に設けられている。流路P2は、冷却に主として寄与する流路P2aを含んでいる。以下、主たる流路P2aと示す。主たる流路P2aは、平面視においてコンデンサモジュール30、放電抵抗40、および半導体モジュール50と重なる部分である。主たる流路P2aは、たとえば半導体モジュール50の直下に設けられており、これにより半導体モジュール50が効果的に冷却される。
【0047】
第1部材21は、放電抵抗40を支持する2つの支持部211を有している。支持部211は、区画壁210(底壁)の一面210aから突起する柱状部である。2つの支持部211は、放電抵抗40をX方向において挟むように、放電抵抗40の両端の近傍にそれぞれ設けられている。本実施形態において、放電抵抗40は、抵抗素子41と、抵抗素子41を保持するブラケット42を有している。ブラケット42は、延設方向の中央部分に抵抗素子41を保持する凹部を有している。ブラケット42の両端は支持部211の上面にそれぞれ配置され、図示しないボルト等により支持部211に固定されている。
【0048】
区画壁210には、貫通孔212が形成されている。貫通孔212は、パイプ71の流路P1と熱交換部72の流路P2をつなぐために、区画壁210を、一面210aと裏面210bとにわたって貫通している。本実施形態において、2つの貫通孔212が、区画壁210において側壁200に隣接する部分に形成されている。貫通孔212のひとつは、導入パイプ71aの近傍に設けられ、貫通孔212の他のひとつは排出パイプ71bの近傍に設けられている。
【0049】
第1部材21は、2つの流路形成壁213を有している。流路形成壁213は、パイプ71の流路P1のそれぞれと熱交換部72の主たる流路P2aとをつなぐつなぎ流路P2bを構成している。つなぎ流路P2bは、区画壁210の貫通孔212により形成された流路を含む。流路形成壁213は、第1部材21の側壁と底壁、すなわち側壁200と区画壁210に連なっている。流路形成壁213は、X方向において、排出パイプ71bと放電抵抗40との間に配置されている。
【0050】
本実施形態では、パイプ71の一端が、側壁200の内面と略面一である。そして、側壁200におけるパイプ71の固定部を囲うように流路形成壁213が設けられている。つなぎ流路P2bの一端はパイプ71の流路P1に連なり、他端は主たる流路P2aに連なっている。つなぎ流路P2bは、冷媒の流れ方向がZ方向の成分を有するように設けられている。つなぎ流路P2bは、たとえばZ方向に延設されている。
【0051】
上記したように、冷却器70の熱交換部72は、流路P2として、主たる流路P2aと、つなぎ流路P2bを有している。パイプ71において少なくとも延設部710の流路P1は、熱交換部72の主たる流路P2aに対してZ方向にすれて設けられている。つなぎ流路P2bは、Z方向にずれて設けられた流路P1、P2aをつないでいる。なお、排出パイプ71b側の流路形成壁213は、側壁200側の支持部211に連なってもよいし、支持部211との間に隙間を有してもよい。本実施形態では、排出パイプ71b側の流路形成壁213が、支持部211に連なっている。
【0052】
<第2実施形態のまとめ>
上記したように、排出パイプ71bにおいて少なくとも延設部710の流路P1を、熱交換部72の主たる流路P2aに対して、Z方向にずらしている。このように、本実施形態では、パイプ71(排出パイプ71b)を、熱交換部72の真横に引き出すのではなく、意図的に熱交換部72とはZ方向にずれた位置で引き出している。これにより、先行実施形態同様、延設部710の延設方向(X方向)の平面視において、排出パイプ71b(パイプ71)の延設部710が、放電抵抗40の少なくとも一部と重なっている。敢えて、排出パイプ71b(流路P1)を熱交換部72(主たる流路P2a)に対してずらすため、放電抵抗40に伝わる衝撃を抑制することができる。
【0053】
冷却器70の構成は、少なくとも、延設部710の流路P1が、熱交換部72の主たる流路P2aに対してZ方向にずれていればよい。たとえば、筐体20とは別部材で構成した熱交換部を、筐体内において、半導体モジュール50の上方もしくは下方に配置してもよい。本実施形態では、筐体20が、内部空間を領域A1、A2に区画する区画壁210を有している。領域A1側の区画壁210の一面210aに、放電抵抗40および半導体モジュール50が固定されている。主たる流路P2aは、区画壁210の裏面210bを壁面として構成されている。区画壁210には貫通孔212が形成されており、主たる流路P2aは、貫通孔212を通じて延設部710における流路P1に連なっている。
【0054】
このように、筐体20の一部が冷却器70の熱交換部72をなす構成において、放電抵抗40に伝わる衝撃を抑制することができる。筐体20の一部が熱交換部72をなすため、簡素な構成で、半導体モジュール50を効率よく冷却することができる。また、放電抵抗40やコンデンサモジュール30も冷却することができる。
【0055】
加えて、本実施形態では、筐体20(第1部材21)が、流路形成壁213を有している。流路形成壁213は、側壁200および区画壁210に連なり、X方向において、排出パイプ71bと放電抵抗40との間に配置されている。このように、放電抵抗40の手前に流路形成壁213(壁部)を設けているため、放電抵抗40に衝撃が伝わる前に、流路形成壁213が衝撃を受ける。これにより、放電抵抗40に伝わる衝撃を抑制することができる。また、パイプ71の背面側に存在する流路形成壁213(壁部)が、パイプ71を保持する。よって、衝撃を受けたときに、パイプ71(延設部710)が変形しやすい。
【0056】
(第3実施形態)
この実施形態は、先行する実施形態を基礎的形態とする変形例であり、先行実施形態の記載を援用できる。先行実施形態では、放電抵抗40が、たとえばバスバーを介してコンデンサモジュール30の端子に接続されていた。これに代えて、可撓性を有する配線部材により、放電抵抗40を端子に接続してもよい。
【0057】
図6は、本実施形態に係る電力変換装置4を示す部分断面図であり、
図4に対応している。
図6に示すように、コンデンサモジュール30は、正極側の端子31Pと、負極側の端子31Nを有している。端子31P、31Nは、図示しないバスバーを介して入力端子台に接続されている。すなわち、端子31P、31Nは、直流電源2に接続するための端子である。放電抵抗40の電極と対応する端子31P、31Nとが、可撓性を有する配線部材43により、電気的に接続されている。
【0058】
配線部材43は、外力の印加により容易に変形が可能である。配線部材43は、たとえば、複数の線材を編んでなる導体、複数の線材を撚ってなる導体を採用することができる。これら導体は、フレキシブル導体、フレキシブル電線、フレキシブルバスバーと称されることがある。また、配線部材43として、フレキシブルプリント基板(FPC)を採用してもよい。それ以外の構成は、先行実施形態に記載の構成と同じである。
【0059】
<第3実施形態のまとめ>
本実施形態によれば、衝撃が放電抵抗40に伝わり、これにより放電抵抗40が変位しても、変位に追従して配線部材43が変形する。よって、放電抵抗40と端子31P、31Nとの電気的な接続状態が解除されるのを抑制することができる。すなわち、放電抵抗40の接続信頼性を高めることができる。接続状態の解除とは、配線部材43の断線、配線部材43と端子31P、31Nとの接合部のクラックなどにより生じ得る。なお、衝撃によりコンデンサモジュール30が変位する場合にも、同等の効果を奏することができる。
【0060】
可撓性の配線部材43を第2実施形態に記載の構成と組み合わせる例を示したが、これに限定されない。第1実施形態に記載の構成と組み合わせてもよい。
【0061】
(第4実施形態)
この実施形態は、先行する実施形態を基礎的形態とする変形例であり、先行実施形態の記載を援用できる。先行実施形態では、放電抵抗40に伝わるX方向の衝撃を抑制する構成を示した。さらに、Y方向の衝撃を抑制するようにしてもよい。
【0062】
図7は、本実施形態に係る電力変換装置4を示す部分断面図であり、
図2に対応している。
図8は、
図7のVIII-VIII線に沿う断面図である。
図7および
図8に示すように、筐体20は、側壁202から外方へ延設されたボス24を有している。ボス24は、Y方向に延設されている。ボス24には、たとえば、図示しない車載部品が固定される。ボス24は、筐体20の一部として構成されている。Y方向からの平面視において、放電抵抗40の少なくとも一部がボス24と重なるように、ボス24が設けられている。それ以外の構成は、先行実施形態に記載の構成と同じである。
【0063】
<第4実施形態のまとめ>
本実施形態によれば、Y方向の平面視において、ボス24を、放電抵抗40の少なくとも一部と重なるように配置している。したがって、筐体20の側壁202側に、外部からY方向の衝撃が印加される場合、放電抵抗40に衝撃が伝わる前に、ボス24が衝撃を受ける。これにより、Y方向において、放電抵抗40に伝わる衝撃を抑制することができる。パイプ71(延設部710)とボス24により、X方向およびY方向のいずれにおいても、放電抵抗40に伝わる衝撃を抑制することができる。
【0064】
(他の実施形態)
この明細書及び図面等における開示は、例示された実施形態に制限されない。開示は、例示された実施形態と、それらに基づく当業者による変形態様を包含する。たとえば、開示は、実施形態において示された部品及び/又は要素の組み合わせに限定されない。開示は、多様な組み合わせによって実施可能である。開示は、実施形態に追加可能な追加的な部分をもつことができる。開示は、実施形態の部品及び/又は要素が省略されたものを包含する。開示は、ひとつの実施形態と他の実施形態との間における部品及び/又は要素の置き換え、又は組み合わせを包含する。開示される技術的範囲は、実施形態の記載に限定されない。開示されるいくつかの技術的範囲は、請求の範囲の記載によって示され、さらに請求の範囲の記載と均等の意味及び範囲内でのすべての変更を含むものと解されるべきである。
【0065】
明細書及び図面等における開示は、請求の範囲の記載によって限定されない。明細書及び図面等における開示は、請求の範囲に記載された技術的思想を包含し、さらに請求の範囲に記載された技術的思想より多様で広範な技術的思想に及んでいる。よって、請求の範囲の記載に拘束されることなく、明細書及び図面等の開示から、多様な技術的思想を抽出することができる。
【0066】
制御回路9及び駆動回路10は、少なくともひとつのコンピュータを含む制御システムによって提供される。制御システムは、ハードウェアである少なくともひとつのプロセッサ(ハードウェアプロセッサ)を含む。ハードウェアプロセッサは、下記(i)、(ii)、又は(iii)により提供することができる。
【0067】
(i)ハードウェアプロセッサは、ハードウェア論理回路である場合がある。この場合、コンピュータは、プログラムされた多数の論理ユニット(ゲート回路)を含むデジタル回路によって提供される。デジタル回路は、プログラム及び/又はデータを格納したメモリを備える場合がある。コンピュータは、アナログ回路によって提供される場合がある。コンピュータは、デジタル回路とアナログ回路との組み合わせによって提供される場合がある。
【0068】
(ii)ハードウェアプロセッサは、少なくともひとつのメモリに格納されたプログラムを実行する少なくともひとつのプロセッサコアである場合がある。この場合、コンピュータは、少なくともひとつのメモリと、少なくともひとつのプロセッサコアとによって提供される。プロセッサコアは、たとえばCPUと称される。メモリは、記憶媒体とも称される。メモリは、プロセッサによって読み取り可能な「プログラム及び/又はデータ」を非一時的に格納する非遷移的かつ実体的な記憶媒体である。
【0069】
(iii)ハードウェアプロセッサは、上記(i)と上記(ii)との組み合わせである場合がある。(i)と(ii)とは、異なるチップの上、又は共通のチップの上に配置される。
【0070】
すなわち、制御回路9及び駆動回路10が提供する手段及び/又は機能は、ハードウェアのみ、ソフトウェアのみ、又はそれらの組み合わせにより提供することができる。
【0071】
電力変換回路(インバータ7)を構成するスイッチング素子S1は、IGBTに限定されない。たとえば、MOSFETを用いてもよい。半導体素子51にRC-IGBTが形成される例を示したが、これに限定されない。スイッチング素子S1(IGBT)とダイオードD1を別チップとしてもよい。
【0072】
筐体20内に、コンデンサモジュール30、放電抵抗40、半導体モジュール50、および回路基板60を収容する例を示したが、これに限定されない。少なくとも放電抵抗40および半導体モジュール50を収容するものであればよい。
【0073】
筐体20内におけるコンデンサモジュール30、放電抵抗40、半導体モジュール50、および回路基板60の配置は、上記した例に限定されない。少なくともパイプ71の延設部710の配置が、延設方向の平面視において放電抵抗40の少なくとも一部と重なる条件を満たせばよい。
【0074】
ひとつの半導体モジュール50が、一相分の上下アーム回路を構成する例を示したが、これに限定されない。ひとつの半導体モジュール50により、ひとつのアームを構成してもよい。ひとつの半導体モジュール50により、三相分の上下アーム回路、すなわちインバータ7の全体を構成してもよい。
【0075】
複数のパイプ71のすべてを、共通の側壁200に固定する例を示したが、これに限定されない。たとえば、導入パイプ71aと排出パイプ71bとを、互いに異なる側壁に固定してもよい。
【0076】
放電抵抗40と重なるように、排出パイプ71bの延設部710を設ける例を示したが、これに限定されない。放電抵抗40と重なるように、導入パイプ71aの延設部710を設けてもよい。
【0077】
パイプ71全体がX方向に延設されている例を示したが、これに限定されない。たとえば、側壁200から延びる部分が略L字状をなすパイプ71を採用してもよい。このパイプ71も、X方向に延びる延設部710を有する。
【符号の説明】
【0078】
1…駆動システム、2…直流電源、3…モータジェネレータ、4…電力変換装置、5…Pライン5…Nライン6…インバータ、8…出力ライン、9…制御回路、10…駆動回路、20…筐体、200、201、202、203…側壁、21…第1部材、210…区画壁、210a…一面、210b…裏面、211…支持部、212…貫通孔、213…流路形成壁、22…第2部材、220…上壁、23…第3部材、230…下壁、24…ボス、30…コンデンサモジュール、31P、31N…端子、40、R1…放電抵抗、41…抵抗素子、42…ブラケット、43…配線部材、50…半導体モジュール、51…半導体素子、60…回路基板、70…冷却器、71…パイプ、71a…導入パイプ、71b…排出パイプ、710…延設部、72…熱交換部、A1、A2…領域、C1…平滑コンデンサ、D1…ダイオード、P1、P2…流路、S1…スイッチング素子