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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-13
(45)【発行日】2024-02-21
(54)【発明の名称】直列接続型装置
(51)【国際特許分類】
   H01L 23/473 20060101AFI20240214BHJP
   H02M 9/04 20060101ALI20240214BHJP
【FI】
H01L23/46 Z
H02M9/04
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2020192320
(22)【出願日】2020-11-19
(65)【公開番号】P2022081034
(43)【公開日】2022-05-31
【審査請求日】2023-02-21
(73)【特許権者】
【識別番号】000006105
【氏名又は名称】株式会社明電舎
(74)【代理人】
【識別番号】100086232
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 博通
(74)【代理人】
【識別番号】100092613
【弁理士】
【氏名又は名称】富岡 潔
(74)【代理人】
【識別番号】100104938
【弁理士】
【氏名又は名称】鵜澤 英久
(74)【代理人】
【識別番号】100210240
【弁理士】
【氏名又は名称】太田 友幸
(72)【発明者】
【氏名】長田 俊宏
【審査官】井上 和俊
(56)【参考文献】
【文献】特開2002-134818(JP,A)
【文献】特開2019-115136(JP,A)
【文献】特開昭64-071200(JP,A)
【文献】特開2002-093978(JP,A)
【文献】特開2001-217363(JP,A)
【文献】特開2005-166752(JP,A)
【文献】特表2020-511799(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 23/473
H02M 9/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
液相冷媒が通流する冷媒通路を有する金属性放熱板と、
この金属性放熱板の少なくとも一方の面に重ねて設けられた絶縁性セラミック層と、
この絶縁性セラミック層の上に、上記面に対し直交するように起立した姿勢で配置され、かつ基部がそれぞれ上記絶縁性セラミック層に接合された複数の銅製の支持板と、
各支持板の一方の面に個々に取り付けられた複数のディスクリート型デバイスと、
これら複数のディスクリート型デバイスの端子を直列に接続する回路部と、
を備えてなる直列接続型装置。
【請求項2】
上記端子は、上記支持板の周縁から一方へ突出しており、
上記回路部は、これらの端子を互いに接続する回路基板からなる、
請求項1に記載の直列接続型装置。
【請求項3】
上記端子は、各ディスクリート型デバイスから上記絶縁性セラミック層へ向かって延びており、
上記回路部は、上記絶縁性セラミック層の表面上に設けられた導体パターンからなる、
請求項1に記載の直列接続型装置。
【請求項4】
上記冷媒通路は、上記金属性放熱板の内部に格子状に形成されている、
請求項1~3のいずれかに記載の直列接続型装置。
【請求項5】
上記絶縁性セラミック層と上記支持板との間、および、上記ディスクリート型デバイスと上記支持板との間、がそれぞれ、ろう付け接合されている、
請求項1~4のいずれかに記載の直列接続型装置。
【請求項6】
上記ディスクリート型デバイスがディスクリート型半導体スイッチングデバイスであり、
パルス電源装置を構成する請求項1~5のいずれかに記載の直列接続型装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、冷却が必要な複数のディスクリート型デバイスを直列に接続した直列接続型装置に関する。
【背景技術】
【0002】
高速・高電圧出力のパルス幅変調式パルス電源としては、PFLやPFNあるいはブルームラインによる回路方式もあるが、特にパルスの立ち上がり/立ち下がり時間が数十nsecと短く、かつ数百nsecまでの短いパルス幅出力が求められるような場合には、容易にパルス幅変調できるものとして、スイッチによってダイレクトに負荷に電力を供給する方式が有効である。
【0003】
図5は、パルス発生回路の基本的な回路構成例を示し、電源と負荷loadとの間に設けられたスイッチSW1,SW2、抵抗R1,R2等から構成されている。Lは、電源と負荷間の浮遊インダクタンスである。外部から直流電源等で電源供給し、その直流電源の応答性により電圧低下が考えられる場合には、図のようにコンデンサCが挿入される。抵抗R1,R2は、電源と負荷との間の浮遊インダクタンスLや負荷によって発生するリンギング防止用に挿入されている。このような回路では、図6に示すように、スイッチSW1をON、スイッチSW2をOFFとすると負荷側の電圧が立ち上がり、スイッチSW1をOFF、スイッチSW2をONとすると電圧が立ち下がる。なお、負荷が抵抗負荷の場合は抵抗R2およびスイッチSW2が不要となるが、容量性等により負荷側にエネルギが残存する間に電圧を立ち下げるには抵抗R2およびスイッチSW2が必要である。スイッチSW1,SW2は、MOSFET等の電力用半導体素子によって構成される。
【0004】
主にプラズマ発生用途で使用する場合には、負荷loadに印加される電圧は高電圧(例えば数kV~数十kV)となる。スイッチSW1,SW2についても、負荷loadに印加される電圧が必要であることから、高耐圧が要求される。
【0005】
このような高耐圧が要求されるスイッチSW1,SW2等の要素を比較的低コストに実現する一つの手法として、複数のディスクリート型デバイスを多段に直列に接続した構成のものが知られている。
【0006】
このようなディスクリート型デバイスを直列接続した装置では、冷却水等の冷却媒体の循環による冷却構造が必要である。例えば、窒化アルミニウム等のセラミック板の上に、複数のディスクリート型半導体スイッチングデバイスを並べて配置し、セラミック板下面に銅等からなる冷却水配管を設けた構成が考えられ、冷却性を考慮すると、ディスクリート型デバイスのパッケージ底面がセラミック板に接した形でセラミック板に取り付けられることとなる。
【0007】
一方、特許文献1は、銅等からなる冷却水配管からセラミック板を浮かせた状態で支持し、このセラミック板上にディスクリート型半導体スイッチングデバイスを取り付けたパルス電源装置を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【文献】特開2019-115136号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
例えばディスクリート型半導体スイッチングデバイスのパッケージの底面はドレイン電極となっているものが多く、冷却水配管がアースに接地されている場合、冷却水配管を備えたセラミック板の上にディスクリート型半導体スイッチングデバイスを並べた構成では、接地-ドレイン間での浮遊容量が発生する。
【0010】
図7は、浮遊容量を含む場合の複数の半導体スイッチ(SiC1~SiC5)の多段直列接続における回路構成を示しており、C6~C11として示す部分が浮遊容量である。このように浮遊容量C6~C11があると、複数のスイッチングデバイス(SiC1~SiC5)の電圧分担が不均一となり、特に高圧側電圧に近い側(図ではSiC5側)の電圧が高くなりやすい。
【0011】
一方、特許文献1は、冷却水配管からセラミック板を離して支持することで浮遊容量の低減を図っているが、構成が比較的複雑で部品点数が多くなるとともに、冷却効率が比較的に低くなり、なお改善の余地がある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
この発明に係る直列接続型装置は、
液相冷媒が通流する冷媒通路を有する金属性放熱板と、
この金属性放熱板の少なくとも一方の面に重ねて設けられた絶縁性セラミック層と、
この絶縁性セラミック層の上に、上記面に対し直交するように起立した姿勢で配置され、かつ基部がそれぞれ上記絶縁性セラミック層に接合された複数の銅製の支持板と、
各支持板の一方の面に個々に取り付けられた複数のディスクリート型デバイスと、
これら複数のディスクリート型デバイスの端子を直列に接続する回路部と、
を備えて構成されている。
【0013】
例えば、上記ディスクリート型デバイスがディスクリート型半導体スイッチングデバイスであり、この直列接続型装置によってパルス電源装置が構成される。
【0014】
金属性放熱板が接地されている状態では、ディスクリート型デバイスのドレインとアース間に、銅製支持板と絶縁性セラミック層とが直列に介在した形となる。銅製支持板のインピーダンスがほぼ0であるのに対し、絶縁性セラミック層のインピーダンスは無限大に近く、従って、各デバイスのドレインとアースとの間が高インピーダンスで接続されていることとなり、浮遊容量が低減する。
【0015】
一方、ディスクリート型デバイスで発生した熱は、銅製支持板を介して絶縁性セラミック層を備えた金属性放熱板へと伝わり、さらに冷媒通路を流れる液相冷媒へ伝わる。つまり、液相冷媒によってディスクリート型デバイスが効果的に冷却される。
【0016】
本発明の好ましい一つの態様では、
上記端子は、上記支持板の周縁から一方へ突出しており、
上記回路部は、これらの端子を互いに接続する回路基板からなる。
【0017】
他の好ましい一つの態様では、
上記端子は、各ディスクリート型デバイスから上記絶縁性セラミック層へ向かって延びており、
上記回路部は、上記絶縁性セラミック層の表面上に設けられた導体パターンからなる。
【0018】
また、好ましい一つの態様では、上記冷媒通路は、上記金属性放熱板の内部に形成されている。
【0019】
この金属性放熱板内部の冷媒通路は、管路状に形成されていてもよく、あるいは、広く拡がった格子状に形成されていてもよい。
【0020】
また、本発明の具体的な一つの態様では、上記絶縁性セラミック層と上記支持板との間、および、上記ディスクリート型デバイスと上記支持板との間、がそれぞれ、ろう付け接合されている。
【発明の効果】
【0021】
この発明によれば、比較的簡単な構成でもってディスクリート型デバイスの冷却と浮遊容量の低減とを両立させることができる。従って、例えば複数のディスクリート型半導体スイッチングデバイスの多段直列接続によりバルス電源装置を構成した場合に、各半導体スイッチングデバイスの電圧分担の均等化が図れる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】この発明の第1実施例の側面図。
図2】同じく第1実施例の平面図。
図3】第2実施例の側面図。
図4】第3実施例の平面図。
図5】パルス発生回路の回路図。
図6】同パルス発生回路による波形図。
図7】浮遊容量を含む複数のスイッチング素子を直列接続した回路図。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、この発明の一実施例を図面に基づいて詳細に説明する。図1および図2は、この発明を高速・高電圧出力のパルス電源装置のスイッチ部に適用した第1実施例を示している。この第1実施例の装置は、主に、水冷ケースとなる金属製の放熱板1と、この放熱板1の面上に複数配置された支持板2と、これらの支持板2に個々に取り付けられたディスクリート型半導体スイッチングデバイス3と、を備えている。
【0024】
放熱板1は、熱伝導に優れた金属、例えば銅やアルミニウムなどから比較的に厚肉の矩形の板状に形成されており、その内部に冷媒通路として冷却水通路4が形成されている。冷却水通路4は、適宜に蛇行した1本の連続した管路状に形成されており、図示例では、略U字形をなすように1回だけ折り返された形に構成されている。換言すれば、放熱板1は、内部に冷却水通路4を形成し得るだけの肉厚を有している。冷却水通路4の入口部4aおよび出口部4bは、図2に示すように円筒形のコネクタ状に突出して形成されており、それぞれに、冷却水配管となる絶縁性チューブ5が接続される。つまり、図示しない外部のポンプによって、液相冷媒としての冷却水が冷却水通路4を流れ、放熱板1を冷却する。この金属性放熱板1は、装置使用時には、何らかの経路を介してアースに接地される。
【0025】
金属性放熱板1の上面および下面には、各々の面に重ねて絶縁性セラミック層6,7が設けられている。つまり、金属性放熱板1の2つの主面の全面が絶縁性セラミック層6,7によって覆われている。この絶縁性セラミック層6,7としては、絶縁性が高くかつ熱伝導性が高いセラミックであることが望ましく、例えば、窒化アルミニウム(AlN)やアルミナ(Al23)が好ましい。一実施例においては、窒化アルミニウムからなる薄い板を軟質両面テープを用いて金属性放熱板1の面に接合することで、絶縁性セラミック層6,7が構成されている。
【0026】
なお、半導体スイッチングデバイス3が配置されない金属性放熱板1の下面側の絶縁性セラミック層7は省略してもよい。また、セラミック製の薄板を金属性放熱板1に接合する代わりに、窒化アルミニウム等で薄肉の箱状体を形成し、金属性放熱板1を覆うように構成してもよい。
【0027】
支持板2は、熱伝導性に優れた銅からなり、比較的厚肉(例えば数mm程度)の矩形の板状をなしている。そして、絶縁性セラミック層6で覆われた金属性放熱板1の主面に対し直交するように起立した姿勢で配置されている。複数個の支持板2は、図2に示すように、略U字形に延びた冷却水通路4に沿って、つまり各支持板2が冷却水通路4の上に位置するように配置されている。さらに詳しくは、図2のような平面視において冷却水通路4に対し直交するような姿勢で配置されている。図示例では、略U字形の冷却水通路4の一対の直線部の上に、それぞれ3個ずつ支持板2が適宜な間隔でもって並べられている。
【0028】
支持板2は、その基部がセラミック層6にろう付けされており、これによって放熱板1に対し固定されている。
【0029】
ディスクリート型半導体スイッチングデバイス3は、SiC素子等の適宜なスイッチング素子を用いたもので、複数の支持板2の一方の面にそれぞれ1個ずつ配置されている。そして、ディスクリート型半導体スイッチングデバイス3は、偏平な略矩形の樹脂パッケージ3aを有し、この樹脂パッケージ3aの背面が支持板2の一方の面に密接するようにして、ろう付けにより支持板2に固定されている。詳しくは、図1に示すように、樹脂パッケージ3aの上端と支持板2の上端とが整列するように支持板2の上方に取り付けられている。
【0030】
また、ディスクリート型半導体スイッチングデバイス3の端子3bは、樹脂パッケージ3aの上端から上方へ延びている。そして、図示例では、図1に示すように、ディスクリート型半導体スイッチングデバイス3を直列接続するための回路部として、放熱板1の上方に該放熱板1と平行に設けられた回路基板8を備えており、この回路基板8に各デバイス3の端子3bが接続されている。従って、複数のディスクリート型半導体スイッチングデバイス3は、回路基板8を介して直列に接続されている。端子3bは支持板2の上端よりも上方へ突出しており、回路基板8は複数の支持板2の上方に位置している。
【0031】
回路基板8は、図2では図示省略されているが、略U字形の冷却水通路4全体を覆う範囲に設けられており、冷却水通路4に沿った左右3個ずつの計6個のディスクリート型半導体スイッチングデバイス3を1個の回路基板8で接続することができる。
【0032】
なお、複数のディスクリート型半導体スイッチングデバイス3が単純に1つの直線に沿って並べられている場合には、支持板2の側方を通過するように回路基板を設けることも可能である。
【0033】
このような構成の直列接続型装置においては、金属性放熱板1がアースに接地されており、ディスクリート型半導体スイッチングデバイス3のドレインとアース間に、銅製支持板2と絶縁性セラミック層6とが直列に介在した形となる。銅製支持板2のインピーダンスがほぼ0であるのに対し、窒化アルミニウム等からなる絶縁性セラミック層6のインピーダンスは無限大に近く、従って、各デバイス3のドレインとアースとの間が高インピーダンスで接続されていることとなり、浮遊容量が低減する。
【0034】
従って、前述した浮遊容量に起因した各デバイス3の電圧分担の不均一性が抑制される。
【0035】
また、ディスクリート型半導体スイッチングデバイス3で発生した熱は、銅製の支持板2に吸収され、この支持板2から薄板状の絶縁性セラミック層6を介して金属性放熱板1へと伝わる。そして、内部の冷却水通路4を流れる冷却水へと伝わる。支持板2の下端部は冷却水通路4に隣接しているので、支持板2に背面が接した状態で取り付けられているディスクリート型半導体スイッチングデバイス3が効果的に冷却される。
【0036】
特に、この実施例の装置では、構成が簡素でありかつ部品点数が少ない。つまり、比較的簡単な構成でもって複数のディスクリート型半導体スイッチングデバイス3の冷却と浮遊容量の低減とを両立させることができる。
【0037】
次に、図3に基づいて、この発明の第2実施例を説明する。この第2実施例においては、複数のディスクリート型半導体スイッチングデバイス3を直列接続する回路部として、セラミック層6の表面上に導体パターン11が設けられている。導体パターン11は、一般的な印刷技術やエッチング技術等を用いて形成することができる。ディスクリート型半導体スイッチングデバイス3における端子3bは、樹脂パッケージ3aの下端から下方へ、つまりセラミック層6側へと延びており、それぞれ導体パターン11に接続されている。この導体パターン11によって、複数のディスクリート型半導体スイッチングデバイス3が直列に接続されている。
【0038】
この第2実施例によれば、前述した第1実施例の回路基板8が不要となり、部品点数が少なくなるとともに、装置の占有スペースをより小さくすることができる。
【0039】
次に、図4に基づいて、この発明の第3実施例を説明する。この第3実施例においては、比較的に厚い板状をなす金属性放熱板1の内部に設けられる冷却水通路14が格子状に構成されている。冷却水通路14の入口部14aおよび出口部14bは、第1実施例と同様に、金属性放熱板1の1つの端面において円筒形のコネクタ状に突出して形成されており、それぞれに、冷却水配管となる絶縁性チューブ15が接続される。
【0040】
冷却水通路14は、入口部14aおよび出口部14bにそれぞれ導通した比較的大きな容積の細長い集合部14c,14dと、一方の集合部14cと他方の集合部14dとの間に延びた複数の細い通路が交差してなる格子部14eと、から構成される。図示例では、互いに直交する複数の細い通路によって格子部14eが形成されている。
【0041】
従って、この第3実施例では、金属性放熱板1のほぼ全面に亘って比較的に均一な冷却を行うことができ、複数のディスクリート型半導体スイッチングデバイス3の温度差が抑制される。なお、回路部として、第1実施例のような回路基板8を用いてもよく、第2実施例のような導体パターン11を用いてもよい。
【0042】
格子状の冷却水通路14は、例えば、金属性放熱板1を金属材料の鋳造で製造する場合には鋳造時に中子を用いて形成することができる。あるいは、板状の母材に溝状に機械加工した上で開口面を板状のカバーで覆うなどして形成することもできる。
【0043】
以上、この発明の一実施例を説明したが、この発明は上記実施例に限定されるものではなく、種々の変更が可能である。例えば、上記実施例では複数のディスクリート型半導体スイッチングデバイス3を直列接続してパルス電源装置に適用した例を説明したが、この発明は、パルス電源装置に限らず、冷却および浮遊容量の抑制が必要なディスクリート型デバイスを直列接続してなる種々の装置に適用することができる。また上記実施例では液相冷媒として冷却水を用いているが、冷却水以外の液相冷媒を用いることも可能である。また、金属性放熱板1は、上記実施例のような単純な板状のものに限られず、例えばケース状の構成であってもよい。
【符号の説明】
【0044】
1…金属性放熱板
2…銅製支持板
3…ディスクリート型半導体スイッチングデバイス
4…冷却水通路
6,7…絶縁性セラミック層
8…回路基板
11…導体パターン
14…冷却水通路
14e…格子部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7