(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-13
(45)【発行日】2024-02-21
(54)【発明の名称】電子機器、表示方法、及び表示プログラム
(51)【国際特許分類】
G06F 3/0484 20220101AFI20240214BHJP
G06F 3/14 20060101ALI20240214BHJP
G06F 16/338 20190101ALI20240214BHJP
【FI】
G06F3/0484
G06F3/14 310A
G06F3/14 320A
G06F16/338
(21)【出願番号】P 2021153007
(22)【出願日】2021-09-21
【審査請求日】2021-11-24
(73)【特許権者】
【識別番号】000001443
【氏名又は名称】カシオ計算機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100103034
【氏名又は名称】野河 信久
(74)【代理人】
【識別番号】100179062
【氏名又は名称】井上 正
(74)【代理人】
【識別番号】100153051
【氏名又は名称】河野 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100199565
【氏名又は名称】飯野 茂
(74)【代理人】
【識別番号】100162570
【氏名又は名称】金子 早苗
(72)【発明者】
【氏名】良知 鷹彦
【審査官】木内 康裕
(56)【参考文献】
【文献】特開昭62-198962(JP,A)
【文献】特開2001-184153(JP,A)
【文献】特開2004-021467(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/01
G06F 3/048 - 3/04895
G06F 3/14
G06F 16/338
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
制御部を備えた電子機器であって、
前記制御部は、
階層構造
を有し階層に項目が設定された内容データが含まれるコンテンツの
、何れかの表示階層
に含まれる第1内容データと、前記何れかの表示階層に含まれる内容データであって前記第1内容データとは異なる他の第1内容データと、を所定方向にリスト形式で表示させた第1表示形態の階層画像と、前記コンテンツ全体のデータ量に対する、前記表示階層に含まれる夫々の前記第1内容データと前記夫々の前記第1内容データの下位階層にある第2内容データのデータ量の合計データ量の割合に応じて設定した、第2表示形態の階層画像と、を隣接させて表示させる、電子機器。
【請求項2】
前記第1表示形態の階層画像は、
前記表示階層全体に対する前記第1内容データと前記第1内容データの下位階層の第2内容データのデータ量との合計データ量、及び、前記他の第1内容データと前記他の第1内容データの下位階層の第2内容データのデータ量との合計データ量に応じて、各項目の表示範囲を縦方向に異なる長さによって表示した画像である、請求項1記載の電子機器。
【請求項3】
前記コンテンツにおける前記項目の下位階層に含まれている内容データとは分類が設定された内容データであり、前記第1表示形態の階層画像は、予め定められた基準データ量に対する分類毎の
内容データのデータ量の比に応じて、
前記分類に対応する各項目の表示範囲を横方向に異なる幅によって表示した画像である、請求項1記載の電子機器。
【請求項4】
前記第2表示形態の階層画像は、
前記
コンテンツ全体に対する
前記表示階層の第1内容データ
から前記表示階層の最下位階層の第3内容データまでの合計データ量
の割合を示す前記表示階層の範囲を示す第1領域と、
前記表示階層以外の非表示階層の範囲を示す第2領域と、を含む第1のバー形状の画像である、請求項1~3のいずれか一項に記載の電子機器。
【請求項5】
前記制御部は、
前記コンテンツの表示階層が前記第1内容データに設定されている項目の階層の下位階層に変更された場合に、前記コンテンツ全体に対する前記第2内容データから前記表示階層の最下位階層の第3内容データまでの合計データ量の割合を示す前記表示階層の範囲を示す第3領域と、前記表示階層以外の非表示階層の範囲を示す第4領域と、を含む第2のバー形状の画像を前記第1のバー形状の画像に隣接させて表示させる、請求項4記載の電子機器。
【請求項6】
前記制御部は、
前記コンテンツの表示階層が前記第2内容データに設定されている分類の階層の下位階層に変更された場合に、前記コンテンツ全体に対する前記表示階層の最下位階層の第3内容データのデータ量の割合を示す前記表示階層の範囲を示す第5領域と、前記表示階層以外の非表示階層の範囲を示す第6領域と、を含む第3のバー形状の画像を前記第2のバー形状の画像に隣接させて表示させる、請求項5記載の電子機器。
【請求項7】
前記階層画像として前記第1のバー形状の画像、前記第2のバー形状の画像、及び、前記第3のバー形状の画像が表示されているとき、前記第3領域を選択する指示に応じて、選択された前記第3領域の表示範囲を変更すると共に、前記第3のバー形状の画像における前記第5領域の表示範囲を変更する、請求項6記載の電子機器。
【請求項8】
前記制御部は、
前記第2表示形態の階層画像に対する位置の指定に応じて、指定された位置に対応する表示階層の第1内容データを表示させる、請求項4~
7の何れかに記載の電子機器。
【請求項9】
制御部を備えた電子機器の表示方法であって、
前記制御部は、階層構造
を有し階層に項目が設定された内容データが含まれるコンテンツの
、何れかの表示階層
に含まれる第1内容データと、前記何れかの表示階層に含まれる内容データであって前記第1内容データとは異なる他の第1内容データと、を所定方向にリスト形式で表示させた第1表示形態の階層画像と、前記コンテンツ全体のデータ量に対する、前記表示階層に含まれる夫々の前記第1内容データと前記夫々の前記第1内容データの下位階層にある第2内容データのデータ量の合計データ量の割合に応じて設定した、第2表示形態の階層画像と、を隣接させて表示させる表示方法。
【請求項10】
コンピュータを、
階層構造
を有し階層に項目が設定された内容データが含まれるコンテンツの
、何れかの表示階層
に含まれる第1内容データと、前記何れかの表示階層に含まれる内容データであって前記第1内容データとは異なる他の第1内容データと、を所定方向にリスト形式で表示させた第1表示形態の階層画像と、前記コンテンツ全体のデータ量に対する、前記表示階層に含まれる夫々の前記第1内容データと前記夫々の前記第1内容データの下位階層にある第2内容データのデータ量の合計データ量の割合に応じて設定した、第2表示形態の階層画像と、を隣接させて表示させるための表示プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子機器、表示方法、及び表示プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
電子辞書などの電子機器は、各種のコンテンツが記憶されており、使用者の操作によって任意に選択された内容を出力させることができる。各種のコンテンツには、例えば辞書、百科事典、学習参考書、問題集、文学作品、解説書などがある。一般的に、コンテンツは、階層構造によって内容データが分類されている。例えば、部、章、節、段落、本文などの各階層毎に内容データが分類されている。
【0003】
階層構造を持つコンテンツから表示対象とする内容を検索する方法として、階層検索(あるいは目次検索、分類検索とも呼ばれる)がある。階層検索では、上位階層の分類(項目など)の何れかを選択することで、選択した分類に含まれる下位階層の内容(例えば、項目リスト)を表示させる。各階層における何れかの分類を選択する操作を繰り返すことで、任意の階層の内容を表示させることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来、階層構造を有するコンテンツについて階層検索する場合、表示対象としている階層における内容データについてのボリュームが分かりづらかった。すなわち、表示対象としている階層における内容について、下位階層に、どの程度のボリュームのデータが含まれているか分かりづらかった。
【0006】
例えば、学習参考書のコンテンツを利用する場合に、階層検索によって、順次、項目を選択して表示対象とする階層の内容を変更しながら学習を進める。こうした場合に、従来の電子機器では、表示対象としている項目に含まれる下位階層を含む学習内容の分量が項目リストなどでは把握できなかった。
【0007】
従って、例えば「1日1章」の学習計画を立てたとしても、各章(節、段落、本文を含む)の学習内容のデータ量に大きな差があることもあり、安定して学習を進捗させることができない状況が発生してしまう。
【0008】
また、従来では、複数のコンテンツをグループ化して、グループのページを算出し、ページ数に応じた厚み反映させた書籍画像を表示させることで、視覚的にグループのボリュームを知ることが出来るようにすることが考えられている(特許文献1参照)。しかし、コンテンツの内容の表示とは別に書籍画像を表示するので、表示対象としている内容のボリュームを知ることはできず、またコンテンツ毎のボリュームを知ることもできなかった。
【0009】
本発明は、前記のような課題に考慮してなされたもので、表示対象とする階層に含まれるデータのボリュームを容易に把握することができる電子機器、表示方法、及び表示プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するために、本発明の実施形態に係る電子機器は、制御部を備えた電子機器であって、前記制御部は、階層構造を有し階層に項目が設定された内容データが含まれるコンテンツの、何れかの表示階層に含まれる第1内容データと、前記何れかの表示階層に含まれる内容データであって前記第1内容データとは異なる他の第1内容データと、を所定方向にリスト形式で表示させた第1表示形態の階層画像と、前記コンテンツ全体のデータ量に対する、前記表示階層に含まれる夫々の前記第1内容データと前記夫々の前記第1内容データの下位階層にある第2内容データのデータ量の合計データ量の割合に応じて設定した、第2表示形態の階層画像と、を隣接させて表示させる。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、表示対象とする階層に含まれるデータのボリュームを容易に把握することができる電子機器、表示方法、及び表示プログラムを提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本実施形態に係る電子機器の電子回路の構成を示す機能ブロック図。
【
図2】本実施形態における電子辞書の外観構成を示す正面図。
【
図3】本実施形態におけるコンテンツの階層構造の一例を示す図。
【
図4】第1実施形態における辞書検索処理を示すフローチャート。
【
図5】第1実施形態におけるコンテンツの検索画面D1の一例を示す図。
【
図6】第1実施形態における最上位の階層の項目リストを表示する検索画面D2の一例を示す図。
【
図7】第1実施形態における第2階層の項目リストを表示する検索画面D3の一例を示す図。
【
図8】第1実施形態における第3階層の項目リストを表示する検索画面D4の一例を示す図。
【
図9】第1実施形態における内容データ画面D5の一例を示す図。
【
図10】第2実施形態における辞書検索処理を示すフローチャート。
【
図11】第2実施形態における第1階層の項目リストを表示する検索画面D6の一例を示す図。
【
図12】第2実施形態における第2階層の項目リストを表示する検索画面D7の一例を示す図。
【
図13】第2実施形態における検索画面D7においてプレ選択された項目が変更された一例を示す図。
【
図14】第3実施形態における辞書検索処理を示すフローチャート。
【
図15】第3実施形態における検索画面D9において項目範囲画像が付加された項目リストの一例を示す図。
【
図16】第1~第3実施形態における階層範囲バーの表示形態の変形例について説明するための図。
【
図17】本実施形態におけるバージャンプ処理を説明するためのフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面により本発明の実施の形態について説明する。
【0014】
図1は、本発明の実施形態に係る電子機器の電子回路の構成を示す機能ブロック図である。
【0015】
本実施形態では、電子機器を例えば電子辞書10として構成した例について示す。なお、電子機器は、電子辞書10の他、パーソナルコンピュータ、スマートフォン、タブレットPCなどの各種の電子機器により実現することが可能である。
【0016】
電子辞書10は、辞書や辞典などのデータを、見出し語の入力(見出し語検索)や項目の選択(階層検索)などをすることで読み出し、各種情報の表示や再生を実行することができる装置である。電子辞書10に記憶される辞書データには、複数の見出し語とする単語にそれぞれ対応する少なくとも1つの語義に関する情報が含まれる。語義に関する情報には、テキスト情報を含む。辞書データには、例えば英語系の辞書、国語系の辞書、百科事典などを含む。英語系の辞書としては、例えば和英辞書、英和辞書、英英辞書、英語類語辞典などがあり、それぞれ複数の異なる辞書を含む場合がある。同様に、国語系の辞書としては、国語辞典、類語辞典、反対語辞典、古語辞典などがあり、それぞれ複数の異なる辞書を含む場合がある。
【0017】
また、電子辞書10には、学習参考書、問題集、文学作品、解説書などの各種のコンテンツのコンテンツデータが記録されている。各種のコンテンツは、階層構造を有しており、例えば、部、章、節、段落、本文などの階層毎に内容データが分類されている。コンテンツの内容データは、使用者の操作によって階層毎の項目(分類)の選択(階層検索)によって、表示される。
【0018】
電子辞書10は、各種の記録媒体に記録されたプログラム、又は、伝送されたプログラムを読み込んで、その読み込んだプログラムによって動作が制御されるコンピュータの構成を有し、その電子回路には、CPU(central processing unit)11が備えられる。
【0019】
CPU11は、電子辞書10の全体を制御する制御部として機能する。CPU11は、メモリ12内に予め記憶された制御プログラム、あるいはROMカードなどの記録媒体13から記録媒体読取部14を介してメモリ12に読み込まれた制御プログラム、あるいはインターネット等を含むネットワークNを通じて、サーバ20から通信部15を介しダウンロードされてメモリ12に読み込まれた制御プログラムに応じて、回路各部の動作を制御する。
【0020】
メモリ12に記憶された制御プログラムは、キー入力部16からのユーザ操作に応じた入力信号、タッチパネル17からのユーザ操作に応じた入力信号、あるいは外部接続されるネットワークN上のサーバ20との通信信号、あるいは記録媒体読取部14を介して接続されるEEPROM(登録商標),RAM,ROMなどの記録媒体13との接続通信信号に応じて起動される。
【0021】
CPU11には、メモリ12、記録媒体読取部14、通信部15、キー入力部16、表示部としてのタッチパネル17などが接続される。
【0022】
メモリ12に記憶される制御プログラムとしては、電子辞書10の全体の動作を司るシステムプログラム、外部接続されるネットワークN上のサーバ20、パーソナルコンピュータなどの他の電子機器とデータ通信するための通信プログラムが記憶される。さらに、メモリ12には、入力されたデータに対応する情報を辞書データあるいはコンテンツデータから検索して出力する検索機能を実行する辞書制御プログラム12aが記憶される。CPU11は、辞書制御プログラム12aに基づいて、タッチパネル17(ディスプレイ)に、検索機能によって検索された内容データの情報と共に、内容データのボリュームを容易に把握できるようにした階層画像を表示させる。階層画像は、例えば項目リストの形式による表示形態(後述する第1表示形態及び第3表示形態の階層画像)、バー形式の表示形態(後述する第2表示形態の階層画像)を表示させる。
【0023】
また、メモリ12には、辞書データ12c、コンテンツデータ12eなどが記憶される。
【0024】
辞書データ12cには、例えば、英和辞書、和英辞書、英英辞書、国語辞典、類語辞典、反対語辞典、古語辞典などの複数の辞書/辞典を集録したデータベースが含まれる。辞書データ12cには、辞書/辞典毎に、見出し語あるいは項目のそれぞれに対応するテキストなどの情報が含まれる。
【0025】
コンテンツデータ12eは、学習参考書、問題集、文学作品、解説書などの各種のコンテンツのデータであり、テキストの他、画像(静止画、動画)、音声などのデータを含む。コンテンツのデータは階層構造によって管理されており、上位階層の内容データの分類(項目)には、それぞれ下位階層の内容データが含まれる。例えば、上位階層に複数の「章」の内容データがあり、各章には、それぞれ下位階層に複数の「節」の内容データが含まれ、各節には、さらに、それぞれ下位階層に複数の「段落」の内容データが含まれる。各コンテンツの階層の構成はコンテンツ毎に異なる。
【0026】
なお、辞書データ12c及びコンテンツデータ12eは、電子辞書10の本体に内蔵せずに、ネットワークNを通じてアクセス可能なデータベース(例えば、サーバ20)から取得するようにしても良いし、脱着可能な記録媒体13から記録媒体読取部14を通じて読み出すようにしても良い。
【0027】
図2は、電子辞書10の外観構成を示す正面図である。
【0028】
図2における電子辞書10の場合、開閉される装置本体の下段側にCPU11、メモリ12、記録媒体読取部14、通信部15が内蔵されると共に、キー入力部16及びペン収納部18aが設けられ、上段側にタッチパネル17が設けられる。
【0029】
キー入力部16には、文字入力キー16a、各種の辞書や各種機能を選択することができる辞書選択キー16b、決定キー16c、戻るキー16d、カーソルキー(上下左右キー)16e、電源ボタン、その他の各種機能キーなどが備えられる。
【0030】
タッチパネル17は、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)などのディスプレイと、タッチパッド(位置入力装置)とを組み合わせて構成される。タッチパネル17は、常時表示されるボタン17aの他、各種機能の実行に応じた各種メニューやボタン、テキストや画像などの各種情報などが表示される。一実施形態では、表示部は、タッチパネルとしての機能を有さなくても良い。例えば、表示部としてタッチパネル17の代わりにLCDを用いても良い。
【0031】
電子辞書10は、ユーザによるキー入力部16に対する操作、あるいはタッチパネル17に表示されたメニューやボタンに対するタッチ操作(ペン18のペン先、あるいは指先による)に応じて、ユーザによる指示を入力することができる。
【0032】
このように構成された電子辞書10は、CPU11が辞書制御プログラム12aに記述された命令に従い回路各部の動作を制御し、ソフトウエアとハードウエアとが協働して動作することにより、以下の動作説明で述べる機能を実現する。
【0033】
図3は、本実施形態におけるコンテンツの階層構造の一例を示す図である。
図3は、例えば「日本史用語集」のコンテンツの階層構造を示すものであり、最上位の第1階層から順番に、第2階層、第3階層、第4階層があることを示している。
【0034】
例えば、第1階層には複数の「部」があり、例えば1つの部「第1部 原始・古代1」の下位階層(第2階層)には、複数の「章」(第1章~第3章)が含まれることを示している。同様にして、1つの「章」の下位階層(第3階層)には、複数の「節」が含まれることを示している(詳細な図示を省略している)。
【0035】
次に、本実施形態における電子辞書10の動作について説明する。
【0036】
(第1実施形態)
図4は、第1実施形態における辞書検索処理を示すフローチャートである。
【0037】
CPU11は、使用者によるタッチパネル17に表示されたメニューやボタンに対するタッチ操作、またはキー入力部16に対する操作により、何れかのコンテンツを選択する指示が入力されると、この選択されたコンテンツのコンテンツデータ12eを読み込む(ステップA1)。また、CPU11は、選択されたコンテンツの検索画面をタッチパネル17に表示させる。
【0038】
図5は、第1実施形態におけるコンテンツの検索画面D1の一例を示す図である。
【0039】
図5に示す検索画面は、コンテンツ「日本史用語集」を対象とするもので、見出し語検索のために文字列を入力するための文字入力エリアD11と、階層検索を指示するための階層検索ボタンD12が設けられる。
【0040】
ここで、文字入力キー16a等の操作によって文字入力エリアD11に対して文字が入力されると、見出し語検索による検索が指示されたことになる(ステップA2、見出し語検索)。この場合、CPU11は、文字入力エリアD11に入力された文字を見出し語として辞書データ12cを検索し(ステップA4)、入力された文字を先頭に含む見出し語を抽出して、見出し語リストとしてタッチパネル17に表示させる。CPU11は、文字入力エリアD11に対して引き続き文字が入力されると(ステップA6、No→ステップA3、Yes)、同様にして、入力された文字を先頭に含む見出し語を抽出して、見出し語リストとしてタッチパネル17に表示させる(ステップA3~A6)。
【0041】
CPU11は、カーソルキー16eと決定キー16cの操作あるいはペン18による操作によって、見出し語リストから見出し語を選択する操作がされると(ステップA6、Yes)、選択された見出し語に対応する内容データをタッチパネル17に表示させる。
【0042】
一方、階層検索ボタンD12を選択する操作がされた場合(ステップA2、階層検索)、CPU11は、表示階層の分類毎の下位階層を含む内容データのデータ量と、表示階層の内容データ(第1内容データ)のデータ量と上記分類ごとのデータ量を合計した表示階層の全体量と、表示階層の内容データ(第1内容データ)を取得する(ステップA8)。ここでは、最上位の階層(第1階層)が表示階層となり、最上位の階層の分類毎に、分類に含まれる最下位層までの下位階層の内容データ(第2内容データ)のデータ量を取得し、最上位の階層の内容データのデータ量と分類毎の下位階層のデータ量を合計した表示階層の全体量(表示階層が最上位階層の場合にコンテンツ全体のデータ量)を取得する。
【0043】
例えば、
図3に示すコンテンツの階層構造では、表示階層の内容データ(第1内容データ)として、第1階層の「第1部 原始・古代1」~「第4部 近代・現代」の4つ項目をもつ項目リストを取得する。また、「第1部 原始・古代1」~「第4部 近代・現代」の4つの項目(分類)毎に、下位階層の内容データ(第2内容データ)のデータ量を取得する。すなわち、「第1部 原始・古代1」の分類については、「第1部 原始・古代1」に含まれる下位階層の第2層「第1章」~「第3章」の内容データのデータ量、さらに「第1章」~「第3章」のそれぞれに含まれる下位階層の第3層、さらに下位階層の第4層について、それぞれの内容データのデータ量を取得する。また、「第1部 原始・古代1」の分類に含まれる各下位階層(第2層、第3層、第4層)の内容データのデータ量を合計した全体量を取得する。
【0044】
なお、CPU11は、内容データのデータ量を取得する時点において、コンテンツデータ12eを参照して、各階層の内容データ(第1内容データ。例えば、各階層における項目リストや、最下層においては項目に関する本文データなど)のデータ量と全体量(表示階層のデータ量)を算出しても良いし、各階層の内容データのデータ量と、各階層の分類毎の下位階層を含む内容データの全体量とが予め設定されたデータ(データ量ファイル)をコンテンツ毎に用意しておき、データ量ファイルから各階層の分類毎の内容データのデータ量と全体量を取得するようにしても良い。
【0045】
なお、内容データのデータ量は、コンテンツデータ12eとしてメモリ12に記憶された記憶容量(バイト)とすることができる。また、内容データのデータ量は、タッチパネル17に内容データを表示する場合のページ数、文章を主体とするコンテンツの場合では内容データのテキストの文字数、図鑑等のコンテンツの場合では画像枚数、さらに問題集等のコンテンツの場合では問題数などを、内容データのデータ量として用いることができる。
【0046】
次に、CPU11は、分類毎の内容データのデータ量と全体量(表示階層全体のデータ量)と表示階層の内容データ(第1内容データ)をもとに、表示階層の内容データと、内容データの分類毎のボリュームを表す階層画像とを含む検索画面をタッチパネル17に表示させる(ステップA9)。第1実施形態における電子辞書10では、表示階層の内容データを表す画面において、内容データの分類毎のボリュームを容易に把握できる表示形態(第1表示形態)の階層画像を表示させる。表示階層の内容データが項目リストの場合、項目リストによって階層画像を表す。
【0047】
CPU11は、項目リストの各項目の表示範囲を、項目(分類)毎の内容データのデータ量と全体量(表示階層全体のデータ量)の割合に応じて設定した項目リストを生成して、項目リストの各項目内に内容データ(第1階層の「第1部 原始・古代1」~「第4部 近代・現代」の4つ項目)をそれぞれ表示する。
【0048】
図6は、第1実施形態における最上位の階層の項目リストを表示する検索画面D2の一例を示す図である。
図6に示す検索画面D2には、4つ項目を含む項目リストD21が表示されている。項目リストD21の各項目の表示範囲は、項目(分類)毎の内容データのデータ量の表示階層全体のデータ量に対する割合に応じて異なっている。
図6示す項目リストD21は、内容データ(「第1部 原始・古代1」~「第4部 近代・現代」の4つ項目)を縦方向に配列しているため、各項目の表示範囲が縦方向に異なる幅(長さ)により表示されている。
【0049】
図6に示す検索画面D2では、例えば1番目の項目の表示面積が最も狭く(縦幅が最も狭く)、4番目の項目の表示面積が最も広い(縦幅が最も広く)。これにより、1番目と4番目の項目の表示面積(縦方向の幅)の比から1番目の項目の内容データのデータ量が4番目の項目の内容データのデータ量の半分程度であることを把握できる。
【0050】
なお、横方向に内容データ(項目)が配列された項目リストを表示する場合には、項目(分類)毎の内容データのデータ量に応じて、各項目の表示範囲が横方向に異なるように表示される。また、項目リストが縦/横方向に配列される場合だけでなく、各項目が不規則に配置された項目リストを表示しても良い。この場合においても、各項目の表示範囲を、項目(分類)毎の内容データのデータ量の全体量(表示階層全体のデータ量)に対する割合に応じた面積により表示させる。
【0051】
図6に示す検索画面D2では、項目リストの全ての項目を1画面に表示する例を示しているが、項目リストを複数の画面によって表示することもできる。この場合、例えば、画面をスクロールすることにより、項目リスト全体が表示可能とすることができる。
【0052】
項目リストの全ての項目を1画面に表示する場合には、画面全体を表示階層のデータ量の全体と対応づけて、項目毎の内容データのデータ量の表示階層全体のデータ量に対する割合に応じて表示範囲を設定している。
【0053】
一方、項目リストの全ての項目を複数の画面に表示する場合には、任意の項目(例えば、1番上に表示される先頭の項目、一番ボリュームが少ない項目など)を基準項目として適当な幅(表示範囲)を設定して、それに基づいて他の項目の幅を、基準項目の内容データのデータ量に対する割合に応じて決めることができる。また、予め設定された基準データ量に対応する1つの項目の幅を予め決定し、基準データ量に対する項目毎の内容データのデータ量の割合から各項目の幅を決めるようにしても良い。これにより、項目リストを複数の画面に渡って表示する場合であっても、各項目の内容データのデータ量の関係を項目の幅から容易に把握することができる。
【0054】
こうして、項目リストD21(階層画像)を表示させることにより、表示階層の内容データを確認できると共に、表示階層に含まれる複数の項目の下位階層を含むデータ量(内容データの分類毎のボリューム)を、表示範囲の面積の違いによって容易に把握することができる。
【0055】
項目リストD1に対しては、カーソルキー16eの操作(ここでは上下方向キーの操作
)によって選択対象とする項目の指定を(プレ選択)実行することができる。一実施形態では、ペン18によって項目をシングルタッチする操作によって、プレ選択を実行しても良い。CPU11は、使用者によるプレ選択の操作に応じて、選択された項目の表示形態を変更(例えば反転表示)して、プレ選択された項目を明示する。
図6に示す検索画面D2では、2番目の項目D22がプレ選択されたことを表している。
【0056】
ここで、CPU11は、使用者による決定キー16cの操作、あるいはペン18によるタッチする操作によって項目D22の選択が実行されると(ステップA10、Yes)、次階層(下位階層)が最下層であるか判別する。上述のように、CPU11が、使用者によるシングルタッチする操作によって、プレ選択を実行する場合、CPU11は、使用者による項目のダブルタッチによって項目が選択されたと判別し、次のステップに進んでも良い。
【0057】
次階層(下位階層)が最下層でない場合(ステップA11、No)、CPU11は、次階層を表示階層として、表示階層の内容データを取得する(ステップA12)。また、CPU11は、表示階層の内容データのデータ量(上位階層の選択項目(分類)のデータ量)に対する、選択項目(表示階層)の分類毎の下位階層を含む内容データのデータ量に応じた表示範囲を設定した項目リストを生成して、項目リストの各項目内に内容データ(第2階層の「第4章 中世社会の成立」「第5章 武家社会の成長」の2つ項目)をそれぞれ表示する(ステップA13)。なお、項目リスト(階層画像)の表示は、
図6に示す場合と同様に実行されるものとして詳細な説明を省略する。表示階層は、言い換えれば、第1表示形態の階層画像に含まれる項目が属する階層における、第1表示形態の階層画像に含まれる項目が占める領域ともいうことができる。
【0058】
図7は、第1実施形態における第2階層の項目リストを表示する検索画面D3の一例を示す図である。
図7に示す検索画面D3には、2つ項目を含む項目リストD31が表示されている。項目リストD31の各項目の表示範囲は、項目(分類)毎の内容データのデータ量の表示階層の内容データのデータ量に対する割合に応じて異なっている。また、項目リストD31は、一画面に収まらなくても良い。例えば、画面をスクロールすることによりその全体が表示可能であっても良い。
【0059】
また、CPU11は、検索画面D3において、項目リスト(第1表示形態の階層画像)とは別に、表示階層(上位階層で選択された項目)の内容データのボリュームを容易に把握できる表示形態(第2表示形態)の階層画像を表示させる(ステップA14)。
図7では、タッチパネル17の表示画面左端に沿って(項目リストD31の左側に隣接させて)、バー形式による階層画像(以下、階層範囲バーB1と称する)を表示させている。
【0060】
階層範囲バーB1は、表示階層の内容データ(第1内容データ)と表示階層の下位階層の内容データ(第2内容データ)との合計データ量と、コンテンツ全体における表示階層の範囲を表す。すなわち、前画面の検索画面D2において選択された項目(
図6では「第2部 中世」)の下位階層を含む内容データのデータ量と、コンテンツ全体における表示階層の範囲を表す。第1内容データの例として項目リストが挙げられる。
【0061】
図7に示す階層範囲バーB1では、縦方向の全体の長さがコンテンツ全体のデータ量を表している。また、項目リストD31に表示された表示階層(第2階層「第4章、第5章」)の内容データ(第1内容データ)のデータ量と、表示階層の下位階層(第3階層の第4章と第5章のそれぞれの下位階層)の内容データ(第2内容データ)のデータ量との合計データ量と表示階層の範囲を、階層範囲バーB1の表示階層領域B11(第1領域)によって表している。階層範囲バーB1の表示階層領域B11以外は非表示階層領域B12(第2領域)によって表している。表示階層領域B11と非表示階層領域B12は異なる表示形態によって表示され、例えば、表示階層領域B11の方が視認しやすい表示形態(例えば、明るい色調、明度、彩度など)が用いられるものとする。
【0062】
こうして、検索画面D3では、項目リストD31を表示させることにより、前述した項目リストD21と同様に、内容データの分類毎のボリュームを把握できると共に、階層範囲バーB1によって、下位階層を含む表示階層の内容データのコンテンツ全体のデータ量に対するデータ量(割合)と、コンテンツ全体における表示階層の範囲を容易に把握することができる。また、項目リストD31(第1内容データ)と階層範囲バーB1とを隣接させて表示することで、項目リストD31と階層範囲バーB1とを対応づけた確認を容易にすることができる。
【0063】
次に、
図7に示すように、検索画面D3において、2番目の項目D32(「第5章 武家社会の成長」)の選択が実行されると(ステップA10、Yes)、CPU11は、次階層(下位階層)があれば(ステップA11、No)、前述と同様の処理を実行する(ステップA12~A14)。
図7は、項目D32がプレ選択された状態を示している。
【0064】
図8は、第1実施形態における第3階層の項目リストを表示する検索画面D4の一例を示す図である。
図8に示す検索画面D4には、4つ項目を含む項目リストD41が表示されている。項目リストD41の各項目の表示範囲は、項目(分類)毎の内容データのデータ量の表示階層の内容データのデータ量に対する割合に応じて異なっている。
【0065】
また、検索画面D4には、項目リスト(第1表示形態の階層画像)とは別に、現在の表示階層のボリュームを容易に把握できる表示形態(第2表示形態)の階層画像を追加表示させる(ステップA14)。
図8では、先に表示した階層範囲バーB1と項目リストD41の間に、階層範囲バーB1と隣接させて、階層範囲バーB2を表示させている。
【0066】
階層範囲バーB2は、表示階層(第3階層)の内容データ(第1内容データ)と表示階層の下位階層の内容データ(第2内容データ)との合計データ量とコンテンツ全体における表示階層の範囲を表す。すなわち、前画面の検索画面D3において選択された項目(
図7では「第5章 武家社会の成長」、すなわち表示階層の一つ上位の階層で選択された項目)の下位階層を含む内容データのデータ量とコンテンツ全体における表示階層の範囲を表す。
【0067】
図8に示す階層範囲バーB2では、階層範囲バーB1と同様に、縦方向の全体の長さがコンテンツ全体のデータ量を表している。また、項目リストD41に表示された表示階層(第3階層)の内容データ(第1内容データ)と、表示階層の下位階層(第4階層)の内容データとの合計データ量の範囲を、階層範囲バーB2の表示階層領域B21(第1領域)によって表している。
【0068】
階層範囲バーB2の表示階層領域B21以外は、第1非表示階層領域B22、第2非表示階層領域B23によって表している。表示階層領域B21、第1非表示階層領域B22、第2非表示階層領域B23は、それぞれ異なる表示形態によって表示され、例えば、階層範囲バーB1の表示階層領域B11と表示階層領域B21は、同系の視認しやすい表示形態(例えば、類似した色相、明度、彩度など)が用いられる。これにより、表示階層の上下関係があることが容易に把握できるようにする。また、第1非表示階層領域B22は、上位の表示階層において選択されなった項目(分類)の範囲を示す。第1非表示階層領域B22は、上位の表示階層の表示階層領域B11の範囲に含まれる。第2非表示階層領域B23は、上位の表示階層の表示階層領域B11の範囲に含まれない、非表示階層領域B12の範囲に対応する領域である。第2非表示階層領域B23は、例えば、階層範囲バーB1の非表示階層領域B12と同じ表示形態によって表示され、階層選択の選択対象外となっている範囲であることを表す。
【0069】
こうして、検索画面D4では、異なる表示階層のそれぞれに対応する階層範囲バーB1,B2を表示することによって、各表示階層の下位階層を含む表示階層の内容データのコンテンツ全体のデータ量に対するデータ量(割合)と、コンテンツ全体における表示階層の範囲を容易に把握することができる。さらに、階層検索によって選択された上下関係にある表示階層間の項目(分類)のデータ量(割合)と範囲の関係を、階層範囲バーB1の第1表示階層領域B11と階層範囲バーB2の表示階層領域B21との対応により容易に把握することができる(第1領域B11の範囲に表示階層領域B21が含まれる)。階層範囲バーB1,B2とを隣接して表示させることで、上下関係にある表示階層の関係を識別し易くしている。
【0070】
次に、
図8に示すように、検索画面D4において、2番目の項目D42(「2 幕府の衰退と庶民の台頭」)の選択が実行されると(ステップA10、Yes)、CPU11は、次階層(下位階層)が最下層であるか判別する。この結果、次階層が最下層と判別された場合(ステップA11、Yes)、CPU11は、選択された項目の内容データ(第1内容データ)を内容データ画面D5に表示させる(ステップA15)。
図8は、項目D42がプレ選択された状態を示している。
【0071】
図9は、第1実施形態における内容データ画面D5の一例を示す図である。
図9に示す内容データ画面D5には、検索画面D4において選択された項目に対応する内容データとして、検索画面D4の項目D42に対応して設けられた複数の項目を含む項目リストD51と、項目リストD51においてプレ選択された項目に対応する本文データD52が表示される。
図9に示す内容データ画面D5の例では、項目リストD51においてプレ選択された項目「足利義政」に関する本文データD52が表示されている。CPU11がシングルタッチによるプレ選択に対応しない場合、項目リストD51の一番上の項目(
図9の場合、「応仁の乱」)に関する本文データが表示される。
【0072】
また、内容データ画面D5には、項目リストD51及び本文データD52とは別に、現在の表示対象とする階層の内容データのボリュームを容易に把握できる表示形態(第2表示形態)の階層画像を追加表示させる(ステップA16)。
図9では、先に表示した階層範囲バーB1,B2と内容データの表示領域(項目リストD51、本文データD52)の間に、階層範囲バーB2と隣接させて、階層範囲バーB3を表示させている。
【0073】
階層範囲バーB3は、最下位層の表示階層(第4階層)の内容データのデータ量とコンテンツ全体における表示階層の範囲を表す。すなわち、前画面の検索画面D4において選択された項目(
図8では「2 幕府の衰退と庶民の台頭」、すなわち表示階層の一つ上位の階層で選択された項目)の下位階層を含む内容データのデータ量とコンテンツ全体における表示階層の範囲を表す。
【0074】
図9に示す階層範囲バーB3では、階層範囲バーB1,B2と同様に、縦方向の全体の長さがコンテンツ全体のデータ量を表している。また、表示階層(最下位層((第4階層))の内容データのデータ量の範囲を、階層範囲バーB3の表示階層領域B31(第1領域)によって表している。
【0075】
階層範囲バーB3の表示階層領域B31以外は、第1非表示階層領域B32、第2非表示階層領域B33によって表している。表示階層領域B31、第1非表示階層領域B32、第2非表示階層領域B33は、階層範囲バーB2と同様にして、それぞれ異なる表示形態によって表示される。また、表示階層領域B31は、表示階層領域B11及び表示階層領域B21と、同系の視認しやすい表示形態(例えば、類似した色相、明度、彩度など)が用いられる。これにより、表示階層の上下関係があることが容易に把握できるようにする。また、第1非表示階層領域B32は、上位の表示階層において選択されなった項目(分類)の範囲を示す。第2非表示階層領域B33は、例えば、階層範囲バーB1の非表示階層領域B12と同じ表示形態によって表示され、階層選択の選択対象外となっている範囲であることを表す。
【0076】
こうして、内容データ画面D5では、異なる表示階層のそれぞれに対応する階層範囲バーB1,B2,B3を表示することによって、各表示階層の下位階層を含む表示階層の内容データのコンテンツ全体のデータ量に対するデータ量(割合)と、コンテンツ全体における表示階層の範囲を容易に把握することができる。さらに、階層検索によって選択された上下関係にある表示階層間の項目(分類)のデータ量(割合)と範囲の関係を、階層範囲バーB1の第1領域B11、階層範囲バーB2の表示階層領域B21、及び階層範囲バーB3の表示階層領域B31との対応により容易に把握することができる。階層範囲バーB1,B2,B3とを隣接して表示させることで、上下関係にある表示階層の関係を識別し易くしている。
【0077】
このようにして、第1実施形態の電子辞書10における辞書検索処理では、表示対象とする階層に含まれる内容データのボリュームを容易に把握することができる。
【0078】
なお、前述した第2表示形態の階層画像(
図7~
図9に示す階層範囲バーB1~B3)は、タッチパネル17の表示画面左端に沿った縦長のバー形式により表示しているが、他の形状とすることも可能である。例えば、項目リストが横方向に配列された場合には、項目の配列に合わせて、タッチパネル17の表示画面下端に沿った横長のバー形式により階層画像(階層範囲バー)を表示しても良い。すなわち、表示階層と下位階層の内容データとの合計データ量と全階層における表示階層の範囲(幅、面積、長さ)を表すことができる表示形態であれば良い。
【0079】
また、
図9に示す内容データ画面D5では、表示階層の内容データ(項目リストD51、本文データD52)と共に階層範囲バーB1~B3を表示させているが、最下層の内容データを表示する場合には、階層範囲バーB1~B3を表示しないようにしても良い。最下層の内容データ(本文データD52)は、階層検索によって最終的に閲覧対象とする内容であり、項目リストにおいて表示される内容データ(項目)よりもデータ量が多い。よって、階層範囲バーB1~B3を表示しないことにより、内容データを表示可能な表示面積を拡張して、内容データ(本文データD52)の閲覧を容易にすることができる。
【0080】
また、前述した説明では、表示階層が下位層に移行するに従って、階層範囲バーB1~B3をタッチパネル17の表示画面左側から順次表示しているが、タッチパネル17の表示画面右側から順次表示するようにしても良い。
【0081】
また、前述した説明では、内容データのデータ量を階層画像(項目リスト、階層範囲バー)の表示範囲により表しているが、さらにコンテンツのデータ量を表す文字、例えばページ数、文字数、画像枚数などを表す数字等を付加することで、データ量を具体的に把握できるようにしても良い。さらに、階層画像に対して、例えば全体を等分割した目盛りを付加して、表示階層に対応する範囲がどの程度か判別を容易にするようにしても良い。
【0082】
また、前述した説明では、階層範囲バーによって表示階層のデータ量と表示階層の範囲を表しているが、コンテンツに対する処理の状況を表すデータを付加するようにしても良い。例えば、検索されたコンテンツの本文データを表示させることで学習が完了した、問題集のコンテンツにおいて問題に対して回答した、本文データに対してマーカを付加したなどの処理を実行した場合に、その処理済みの本文データを示すデータ(処理済みデータ)を記憶させておく。CPU11は、階層範囲バーを表示させる際に、処理済みデータが示す位置(本文データ位置、あるいは本文データが含む項目位置など)を、例えば識別が容易な色を用いて階層範囲バーに表示させる。これにより、階層範囲バーに表示された処理済みデータが示す位置を参照しながら、処理済み(あるいは未処理)の本文データを容易に階層検索によって表示させることができる。
【0083】
また、階層範囲バーB1~B3において、複数の領域をそれぞれ異なる表示形態(色)によって表示するとしているが、表示形態は前述した説明に限定されるものではない。例えば、表示階層に対応する表示階層領域B11、表示階層領域B21、表示階層領域B31のみについて識別可能な特別な色により表示し、その他の領域について全て同じ色により表示するようにしても良い。また、表示階層毎に色を変えても良い。
【0084】
(第2実施形態)
次に、第2実施形態における辞書検索処理について説明する。第1実施形態における辞書検索処理では、項目リストから何れかの項目が選択された場合に、次画面において、選択された項目のデータ量(次画面での表示階層の内容データ(第1内容データ)と表示階層の下位階層の内容データ(第2内容データ)との合計データ量)とコンテンツ全体における表示階層の範囲を表す階層画像(階層範囲バー)を表示しているが、第2実施形態では、項目リストからプレ選択された項目に応じて、階層画像(階層範囲バー)を表示する。
【0085】
図10は、第2実施形態における辞書検索処理を示すフローチャートである。
【0086】
図10に示すステップB1~B8は、
図4に示すステップA1~A8と同様の処理を実行するものとして説明を省略する。
【0087】
次に、CPU11は、分類毎の内容データのデータ量と全体量(表示階層全体のデータ量)と表示階層の内容データをもとに、表示階層の内容データと、内容データの分類毎のボリュームを表す第1表示形態の階層画像(項目リスト)を表示すると共に(ステップB9)、内容データの分類毎のボリュームを容易に把握できる第2表示形態の階層画像(階層範囲バー)を表示させる(ステップB10)。
【0088】
図11は、第2実施形態における第1階層の項目リストを表示する検索画面D6の一例を示す図である。
図11に示す検索画面D6には、4つ項目を含む項目リストD61及び階層範囲バーB1が表示されている。項目リストD61の表示方法については第1実施形態と同様にして実行されるものとして説明を省略する。
【0089】
階層範囲バーB1は、現在の表示階層(第1階層)のプレ選択された項目の内容データ(第1内容データ)と、プレ選択された項目の下位階層の内容データ(第2内容データ)との合計データ量とコンテンツ全体におけるプレ選択された項目の範囲を表す。
図11に示す検索画面D6では、2番目の項目「第2部 中世」がプレ選択された状態を示している。階層範囲バーB1の表示形態は、第1実施形態と同じものとして説明を省略する。
【0090】
CPU11は、検索画面D6において、使用者による項目リストD61に対するプレ選択の操作があると(ステップB11、Yes)、プレ選択された項目の表示形態を変更して(例えば反転表示)して、プレ選択された項目を明示する。また、CPU11は、プレ選択された項目に応じて、プレ選択された項目の内容データと、プレ選択された項目の下位階層の内容データとの合計データ量とコンテンツ全体におけるプレ選択された項目の範囲を表すように、階層範囲バーB1における表示階層領域B11の表示位置を変更する(具体例については
図12、
図13に示す)(ステップB10)。
【0091】
ここで、CPU11は、使用者による決定キー16cの操作、あるいはペン18によるダブルタッチする操作によって、例えば検索画面D6において項目D62の選択が実行されると(ステップB12、Yes)、次階層(下位階層)が最下層であるか判別する。
【0092】
次階層(下位階層)が最下層でない場合(ステップB13、No)、CPU11は、次階層を表示階層として、表示階層の内容データを取得し(ステップB8)、前述と同様にして、表示階層の項目リストD7と階層範囲バーB2を含む検索画面D7をタッチパネル17に表示させる。
【0093】
図12は、第2実施形態における第2階層の項目リストを表示する検索画面D7の一例を示す図である。
図12に示す検索画面D7には、2つ項目を含む項目リストD61及び階層範囲バーB2が表示されている。
【0094】
図12に示す検索画面D7では、1番目の項目「第4章 中世社会の成立」がプレ選択された状態にある。このため、階層範囲バーB2では、プレ選択された1番目の項目「第4章 中世社会の成立」の内容データと、プレ選択された項目の下位階層の内容データとの合計データ量とコンテンツ全体におけるプレ選択された項目の範囲を表すように、表示階層領域B21Aが表示されている。また、階層範囲バーB2では、表示階層においてプレ選択されていない項目の範囲を示す第1非表示階層領域B22Aが表示される。
【0095】
ここで、CPU11は、検索画面D7において、使用者による項目リストD71の2番目の項目D73に対するプレ選択の操作があると(ステップB11、Yes)、選択された項目D73の表示形態を変更して、プレ選択された項目を明示する。また、CPU11は、プレ選択された項目D73に応じて、プレ選択された項目D73の内容データと、プレ選択された項目の下位階層の内容データとの合計データ量とコンテンツ全体におけるプレ選択された項目の範囲を表すように、階層範囲バーB2において、表示階層領域B21Aに代えて表示階層領域B21B(
図13参照)を表示させる。
【0096】
図13は、第2実施形態における検索画面D7においてプレ選択された項目が変更された一例を示す図である。
【0097】
図13に示す検索画面D7では、2番目の項目「第5章 武家社会の成長」にプレ選択された項目が変更された状態にある。このため、階層範囲バーB2では、プレ選択された2番目の項目「第5章 武家社会の成長」の内容データと、プレ選択された項目の下位階層の内容データとの合計データ量とコンテンツ全体におけるプレ選択された項目の範囲を表すように、表示階層領域B21Bが表示されている。また、階層範囲バーB2では、先にプレ選択されていた項目D72に対応する範囲に表示されていた表示階層領域B21Aが、プレ選択されていない項目の範囲を示す第1非表示階層領域B22Bに変更される。
【0098】
ここで、CPU11は、使用者による決定キー16cの操作、あるいはペン18によるダブルタッチする操作によって項目の選択が実行されると(ステップB12、Yes)、次階層(下位階層)が最下層であれば(ステップB13、Yes)、第1実施形態におけるステップA15,A16と同様の処理を実行して、最下層の内容データを表示する内容データ画面を表示させる。
【0099】
このようにして、第2実施形態の電子辞書10における辞書検索処理では、第1実施形態における効果に加えて、項目リストにおいて何れかの項目を選択確定する前のプレ選択に応じて、階層範囲バーを表示させることができる。これにより、プレ選択の操作によって、各項目の下位階層含む内容データのボリュームと範囲を、階層範囲バーにおいて容易に確認することが可能となる。
【0100】
(第3実施形態)
第1実施形態及び第2実施形態では、項目リストにおいて、項目毎の内容データのデータ量の表示階層全体のデータ量に対する割合に応じて、各項目の表示範囲を縦方向に異なる幅により表示しているが、第3実施形態の第1表示形態の階層画像は、項目リストの各項目(分類)の内容データのデータ量を、基準データ量に対する相対的なデータ量を示す項目範囲画像を有している。すなわち、第3実施形態では、各項目の表示範囲が、予め定められた基準データ量に対する、各項目の下位階層を含む内容データのデータ量の比に応じて、異なる幅により表示される。
【0101】
図14は、第3実施形態における辞書検索処理を示すフローチャートである。
【0102】
図14に示す辞書検索処理は、項目リストを表示するステップC9,C13の他は、
図4に示す第1実施形態のフローチャートのステップA9,A13の他の処理と同様に実行されるものとして詳細な説明を省略する。
【0103】
CPU11は、分類毎の内容データのデータ量と表示階層の内容データをもとに、表示階層の内容データ(第1内容データ)と、内容データの分類毎のボリュームを表す階層画像(第1表示形態)とを含む検索画面をタッチパネル17に表示させる(ステップC9)。第3実施形態における電子辞書10では、表示階層の内容データが項目リストの場合には、内容データの分類毎のボリュームを容易に把握できる表示形態の階層画像を表示させる。すなわち、各項目に対して、分類毎の内容データのデータ量に応じた表示幅を設定した項目範囲画像を項目毎に付加した項目リストを生成して、項目リストの各項目内に内容データをそれぞれ表示する(項目リストの表示の具体例は後述する(
図15))。
【0104】
また、項目リストにおいて何れかの項目が選択された場合(ステップC10、Yes)、次階層(下位階層)が最下層でなければ(ステップC11、No)、CPU11は、次階層を表示階層として、表示階層の内容データを取得する(ステップC12)。CPU11は、選択項目(表示階層)の項目(分類)毎の下位階層を含む内容データのデータ量に応じた表示幅を設定した項目範囲画像を項目毎に付加した項目リストを生成して、項目リストの各項目内に内容データをそれぞれ表示する(ステップC13)。
【0105】
図15は、第3実施形態における検索画面D9において項目範囲画像が付加された項目リストの一例を示す図である。
【0106】
図15に示す検索画面D9において、階層範囲バーB1,B2は、第1実施形態と同様にして表示されものとして説明を省略する。検索画面D9に示す項目リストD91では、表示階層の複数の項目の内容データ(4つの項目「弥生文化」~「邪馬台国連合」)が縦方向に等間隔で配置されている。
【0107】
また、検索画面D9には、基準データ量を表すラインD92が表示される。基準データ量は、例えば表示階層の項目毎の下位階層を含むデータ量の平均値とすることができる。その他のデータをもとに基準値を設定しても良い。
【0108】
また、各項目の内容データに対して、項目範囲画像が付加されている。
図15に示す検索画面D9では、項目範囲画像は、例えば、項目がプレ選択されたことを表すように表示形態(例えば反転表示)が変更される範囲、すなわち検索画面D9の項目毎の横方向の範囲に対して設定される。すなわち、4つの項目の内容データに対して、それぞれ項目範囲画像B41,B42,B43,B44が付加されている。項目範囲画像B42は、プレ選択された状態にあり、他の項目範囲画像B41,B43,B44とは異なる表示形態(異なる色など)によって表示される。
【0109】
CPU11は、カーソルキー16eによる操作、あるいはペン18によるタッチ操作によって何れかの項目が選択されると、その項目の項目範囲画像をプレ選択されたことを表すように表示形態を変更する。
【0110】
項目範囲画像とする表示幅(横方向の表示幅)は、ラインD92によって示す基準データ量に対する、各項目の下位階層を含む内容データのデータ量の比に応じて決定する。
【0111】
このようにして、第3実施形態の電子辞書10における辞書検索処理では、第1実施形態における効果に加えて、基準データ量を表すラインD92と共に、各項目の下位階層を含む内容データのデータ量に応じた項目範囲画像を付加することで、基準データ量との比較によって各項目のデータのボリュームを容易に把握することができる。また、項目毎の横方向の範囲に対して項目範囲画像を設定するので、1項目に要する縦方向の長さがデータ量に関係無く同じとなるので、表示階層に含まれる項目数が多い場合であっても、1画面に多くの項目の内容データ(第1内容データ)に対応する下位層を含むデータ量を表すことができる。第3実施形態は、上述した第2実施形態にも適用することができる。
【0112】
次に、第1~第3実施形態における階層範囲バーの表示形態の変形例について説明する。
【0113】
図16(A)は、例えば3つの階層範囲バーB1,B2,B3が表示された検索画面D10の一例を示す図である。ここで、例えば階層範囲バーB2の表示階層領域B21が、例えばペン18によるタッチ操作により選択されたものとする。
【0114】
この場合、CPU11は、階層範囲バーB2の表示階層領域B21が選択されたことを検出すると、
図16(B)に示すように、選択された階層範囲バーB2と、階層範囲バーB2よりも下位階層に対応する階層範囲バーB3の表示を変更する。
【0115】
図16(B)に示す例では、ペン18によって選択された階層範囲バーB2の全体を表示階層領域B21と同じ表示形態に変更した第2の表示階層領域B21Aを表示し、表示階層領域B21を第2の表示階層領域B21Aに拡大した同じ倍率(比)によって、階層範囲バーB3の表示階層領域B31の範囲を拡大した第2の表示階層領域B31Aを表示する。
【0116】
図16(A)に示すように、表示階層が下位層になるほど、コンテンツ全体(バー全体の長さ)に対する表示階層のデータ量の範囲が狭くなり、表示階層のデータ量と上位階層のデータ量あるいは範囲との関係がわかりにくくなる。従って、使用者からの操作によって選択された階層範囲バーの範囲に応じて、
図16(B)に示すように、表示階層に対応する表示範囲を拡大するように変更することで、階層範囲バーによる上下関係にある表示階層との関係を容易に把握することができる。
【0117】
次に、第1~第3実施形態における階層範囲バーを利用して表示対象とする表示階層を変更するバージャンプ処理について説明する。
【0118】
図17は、本実施形態におけるバージャンプ処理を説明するためのフローチャートである。
【0119】
前述した第1~第3実施形態では、項目リストの何れかの項目を選択する操作があった場合に、次の下位階層を表示階層に変更するとしているが、表示済みの階層範囲バーに対するタッチ操作による位置の指定に応じて、タッチ操作された位置に応じて表示を変更する。
【0120】
CPU11は、階層範囲バーに対するペン18によるタッチ操作を検出すると(ステップD1、Yes)、選択された階層範囲バー(表示階層に相当する)と、この階層範囲バーにおけるタッチ操作された位置に対応する表示階層の項目に対応するバー領域を特定し、表示対象とする表示階層と項目を判別する(ステップD2)。
【0121】
CPU11は、表示対象とする表示階層と項目に応じて、階層範囲バーと項目リストをタッチパネル17に表示させる(ステップD3)。
【0122】
例えば、
図9に示す階層範囲バーB2の表示階層領域B21がタッチ操作された場合、
図8に示す表示階層領域B21に対応する表示階層の項目リストD41を表示すると共に、階層範囲バーB2よりも下位の表示階層に対応する階層範囲バーB3を消去する。
【0123】
また、
図9に示す階層範囲バーB3の第2非表示階層領域B33がタッチ操作された場合、
図9に示す項目リストD51と本文データD52とは上位階層が異なる別の内容データ(項目リストと本文データ)を表示する。また、階層範囲バーB1~B3のそれぞれにおける表示階層領域B11、表示階層領域B21及び表示階層領域B31の位置を、現在の表示対象とする表示階層の内容データの範囲に変更する。
【0124】
このようにして、階層範囲バーを利用して表示内容を変更できるようにすることで、複数の階層範囲バーから何れかを選択することで任意の表示階層を指定して内容データを表示することができる。また、1つの階層範囲バーにおいて、異なる位置を指定することで、同じ表示階層内で上位階層が異なる別の内容データを表示させることができる。
【0125】
また、実施形態において記載した手法は、コンピュータに実行させることができるプログラムとして、メモリカード(ROMカード、RAMカード等)、磁気ディスク(フレキシブルディスク、ハードディスク等)、光ディスク(CD-ROM、DVD等)、半導体メモリ等の記録媒体に格納して配布することができる。そして、コンピュータは、記録媒体に記録されたプログラムを読み込み、このプログラムによって動作が制御されることにより、実施形態において説明した機能と同様の処理を実現することができる。
【0126】
また、各手法を実現するためのプログラムのデータは、プログラムコードの形態としてネットワーク(インターネット等)上を伝送させることができ、このネットワークに接続されたコンピュータ(サーバ装置等)からプログラムデータを取り込み、前述した実施形態と同様の機能を実現することもできる。
【0127】
なお、本願発明は、実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。さらに、実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されたり、幾つかの構成要件が組み合わされても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題が解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除されたり組み合わされた構成が発明として抽出され得るものである。
【0128】
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
【0129】
[1]
制御部を備えた電子機器であって、
前記制御部は、
階層構造を有するコンテンツの何れかの表示階層の第1内容データと共に、前記第1内容データの分類毎の表示範囲を、分類毎の下位階層の第2内容データを含むデータ量に応じて設定した第1表示形態の階層画像を含む画面を表示させる、電子機器。
【0130】
[2]
前記第1表示形態の階層画像は、前記分類毎のデータ量の前記表示階層全体のデータ量に対する割合に応じて、各項目の表示範囲を縦方向に異なる長さによって表示した画像である、[1]記載の電子機器。
【0131】
[3]
前記第1表示形態の階層画像は、予め定められた基準データ量に対する前記分類毎のデータ量の比に応じて、各項目の表示範囲を横方向に異なる幅によって表示した画像である、[1]記載の電子機器。
【0132】
[4]
前記制御部は、
前記コンテンツの全体に対する、前記表示階層の前記第1内容データと前記表示階層の下位階層の第2内容データとの合計データ量と前記表示階層の範囲を示す第1領域と、前記第1領域以外の第2領域を含むバー形状の第2表示形態の階層画像を含む画面を表示させる、[1]~[3]のいずれか一項に記載の電子機器。
【0133】
[5]
前記制御部は、
前記コンテンツの全体に対する、前記表示階層の指定された分類の第1内容データと前記指定された分類の下位階層の第2内容データとの合計データ量と、前記指定された分類の範囲を示す第1領域と、前記第1領域以外の第2領域を含むバー形状の第2表示形態の階層画像を含む画面を表示させる、[1]~[3]のいずれか一項に記載の電子機器。
【0134】
[6]
前記制御部は、
前記コンテンツの表示対象とする表示階層を下位階層に変更する場合に、下位階層の表示階層に対応する前記第2表示形態の階層画像を追加表示する、[4]または[5]記載の電子機器。
【0135】
[7]
前記制御部は、
複数の表示階層に対応する複数の前記第2表示形態の階層画像を表示している場合に、何れかの前記第2表示形態の階層画像における前記第1領域を選択する指示に応じて、選択された前記第1領域の範囲を変更すると共に、前記第1領域の範囲の変更と対応づけて他の前記第2表示形態の階層画像を変更する、[6]記載の電子機器。
【0136】
[8]
前記制御部は、
複数の表示階層に対応する複数の前記第2表示形態の階層画像を表示している場合に、それぞれの前記第2表示形態の階層画像における前記第1領域と、前記第2領域の上位階層の前記第1領域の範囲に含まれる領域と、前記第2領域の上位階層の前記第1領域の範囲に含まれない領域とを異なる表示形態により表示させる、[6]または[7]記載の電子機器。
【0137】
[9]
前記制御部は、
前記第2表示形態の階層画像に対する位置の指定に応じて、指定された位置に対応する表示階層の第1内容データを表示させる、[4]~[8]の何れかに記載の電子機器。
【0138】
[10]
制御部を備えた電子機器の表示方法であって、
前記制御部は、
階層構造を有するコンテンツの何れかの表示階層の第1内容データと共に、前記第1内容データの分類毎の表示範囲を、分類毎の下位階層の第2内容データを含むデータ量に応じて設定した第1表示形態の階層画像を含む画面を表示させる表示方法。
【0139】
[11]
コンピュータを、
階層構造を有するコンテンツの何れかの表示階層の第1内容データと共に、前記第1内容データの分類毎の表示範囲を、分類毎の下位階層の第2内容データを含むデータ量に応じて設定した第1表示形態の階層画像を含む画面を表示させるように機能させるための表示プログラム。
【符号の説明】
【0140】
10 …電子辞書
11 …CPU
12 …メモリ
12a…辞書制御処理プログラム
12c…辞書データ
13 …記録媒体
14 …記録媒体読取部
15 …通信部
16 …キー入力部
17 …タッチパネル
20 …サーバ