(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-13
(45)【発行日】2024-02-21
(54)【発明の名称】表示装置、電子時計、表示方法およびプログラム
(51)【国際特許分類】
G04G 9/00 20060101AFI20240214BHJP
G04C 3/00 20060101ALI20240214BHJP
【FI】
G04G9/00 304Z
G04C3/00 B
(21)【出願番号】P 2022194252
(22)【出願日】2022-12-05
(62)【分割の表示】P 2020029027の分割
【原出願日】2020-02-25
【審査請求日】2023-02-22
(73)【特許権者】
【識別番号】000001443
【氏名又は名称】カシオ計算機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100095407
【氏名又は名称】木村 満
(72)【発明者】
【氏名】黒滝 朝陽
(72)【発明者】
【氏名】足利 昂治
【審査官】細見 斉子
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-150567(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0379476(US,A1)
【文献】特開2019-175442(JP,A)
【文献】国際公開第2014/073092(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2014/0347289(US,A1)
【文献】特開2010-061603(JP,A)
【文献】特開2015-060446(JP,A)
【文献】特開2014-178958(JP,A)
【文献】中山 剛,”高次脳機能障害者向け日常生活支援システムの研究開発”,明電時報,日本,株式会社明電舎,2004年04月05日,第2号,第12-15頁
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G04G 3/00-99/00
G04C 1/00-99/00
G04R 20/00-60/14
G04F 1/00-5/16
G06F 1/00-40/58
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
開始時刻と終了時刻を含むスケジュール情報を
複数取得するスケジュール取得手段と、
前記スケジュール取得手段により
取得された前記スケジュール情報から一つを選択する選択手段と、
前記選択手段により選択され
た前記スケジュール情報に基づく表示を実行する表示制御手段と、
を備え
、
前記選択手段は、
前記開始時刻から前記終了時刻までの期間が少なくとも一部重複している複数の前記スケジュール情報がある場合、複数の前記スケジュール情報に設定されている前記開始時刻または前記終了時刻に基づいて前記表示制御手段で表示する前記スケジュール情報を選択し、
前記スケジュール取得手段により取得された複数の前記スケジュール情報のうち、現在時刻が前記開始時刻より後であり前記終了時刻より前の前記スケジュール情報が複数ある場合、それらのうち、前記開始時刻が最も遅いスケジュール情報を選択する、
ことを特徴とする表示装置。
【請求項2】
開始時刻と終了時刻を含むスケジュール情報を
複数取得するスケジュール取得手段と、
前記スケジュール取得手段により
取得された前記スケジュール情報から一つを選択する選択手段と、
前記選択手段により選択され
た前記スケジュール情報に基づく表示を実行する表示制御手段と、
を備え
、
前記選択手段は、
前記開始時刻から前記終了時刻までの期間が少なくとも一部重複している複数の前記スケジュール情報がある場合、複数の前記スケジュール情報に設定されている前記開始時刻または前記終了時刻に基づいて前記表示制御手段で表示する前記スケジュール情報を選択し、
前記スケジュール取得手段により取得された複数の前記スケジュール情報のうち、現在時刻が前記開始時刻より後であり前記終了時刻より前の前記スケジュール情報が複数あり、かつ、前記開始時刻が同じである前記スケジュール情報が複数ある場合、それらのうち、前記終了時刻が最も早い前記スケジュール情報を選択する、
ことを特徴とする表示装置。
【請求項3】
開始時刻と終了時刻を含むスケジュール情報を
複数取得するスケジュール取得手段と、
前記スケジュール取得手段により
取得された前記スケジュール情
報から一つを選択する選択手段と、
前記選択手段により選択され
た前記スケジュール情報に基づく表示
を実行する表示制御手段と、
前記終了時刻までの残り時間を表示する指針表示部と、
を備え
、
前記選択手段は、
前記開始時刻から前記終了時刻までの期間が少なくとも一部重複している複数の前記スケジュール情報がある場合、複数の前記スケジュール情報に設定されている前記開始時刻または前記終了時刻に基づいて前記表示制御手段で表示する前記スケジュール情報を選択し、
前記表示制御手段は、現在時刻から前記選択手段により選択された前記スケジュール情報に含まれる前記終了時刻までの残り時間を前記指針表示部に表示する、
ことを特徴とする表示装置。
【請求項4】
前記表示制御手段は、前記選択手段が選択したスケジュール情報が含む前記終了時刻の表示または前記終了時刻までの残り時間の表示を実行する、
ことを特徴とする請求項1
から3の何れか1項に記載の表示装置。
【請求項5】
前記スケジュール取得手段は、現在時刻から所定の時間以内に前記終了時刻が設定されているスケジュール情報を取得する、
ことを特徴とする請求項1から
4の何れか1項に記載の表示装置。
【請求項6】
前記
指針表示部は、
サブダイヤルと、
前記サブダイヤルの回転軸に対して、反時計回りと時計回りに往復移動可能に設けられている指針と、を備える、
ことを特徴とする請求項
3に記載の表示装置。
【請求項7】
前記
指針表示部は、前記残り時間が予め設定された基準時間を超えて残っている場合、前記残り時間が前記基準時間を超えて残っていること
を表示
する、
ことを特徴とする請求項
3または6に記載の表示装置。
【請求項8】
請求項1から7の何れか1項に記載の表示装置と、
前記表示装置をユーザの身体に取り付ける取付手段と、
を備えることを特徴とする電子時計。
【請求項9】
開始時刻と終了時刻を含むスケジュール情報を
複数取得するスケジュール取得
ステップと、
前記スケジュール取得
ステップにより取得された前記スケジュール情報から一つを選択する選択
ステップと、
前記選択
ステップにより選択された前記スケジュール情報に基づく表示を実行する表示制御
ステップと、
を
備え、
前記選択ステップにおいて、
前記開始時刻から前記終了時刻までの期間が少なくとも一部重複している複数の前記スケジュール情報がある場合、複数の前記スケジュール情報に設定されている前記開始時刻または前記終了時刻に基づいて前記表示制御ステップで表示する前記スケジュール情報を選択し、
前記スケジュール取得ステップにより取得された複数の前記スケジュール情報のうち、現在時刻が前記開始時刻より後であり前記終了時刻より前の前記スケジュール情報が複数ある場合、それらのうち、前記開始時刻が最も遅いスケジュール情報を選択する、
ことを特徴とする表示方法。
【請求項10】
開始時刻と終了時刻を含むスケジュール情報を
複数取得するスケジュール取得
ステップと、
前記スケジュール取得
ステップにより取得された前記スケジュール情報から一つを選択する選択
ステップと、
前記選択
ステップにより選択された前記スケジュール情報に基づく表示を実行する表示制御
ステップと、
を
備え、
前記選択ステップにおいて、
前記開始時刻から前記終了時刻までの期間が少なくとも一部重複している複数の前記スケジュール情報がある場合、複数の前記スケジュール情報に設定されている前記開始時刻または前記終了時刻に基づいて前記表示制御ステップで表示する前記スケジュール情報を選択し、
前記スケジュール取得ステップにより取得された複数の前記スケジュール情報のうち、現在時刻が前記開始時刻より後であり前記終了時刻より前の前記スケジュール情報が複数あり、かつ、前記開始時刻が同じである前記スケジュール情報が複数ある場合、それらのうち、前記終了時刻が最も早い前記スケジュール情報を選択する、
ことを特徴とする表示方法。
【請求項11】
開始時刻と終了時刻を含むスケジュール情報を
複数取得するスケジュール取得
ステップと、
前記スケジュール取得
ステップにより取得された前記スケジュール情
報から一つを選択する選択
ステップと、
前記選択
ステップにより選択された前記スケジュール情報に基づく表示
を実行する表示制御
ステップと、
前記終了時刻までの残り時間を表示装置の指針表示部に表示する指針表示ステップと、
を
備え、
前記選択ステップにおいて、
前記開始時刻から前記終了時刻までの期間が少なくとも一部重複している複数の前記スケジュール情報がある場合、複数の前記スケジュール情報に設定されている前記開始時刻または前記終了時刻に基づいて前記表示制御ステップで表示する前記スケジュール情報を選択し、
前記指針表示ステップにおいて、現在時刻から前記選択ステップにより選択された前記スケジュール情報に含まれる前記終了時刻までの残り時間を前記表示装置の前記指針表示部に表示する、
ことを特徴とする表示方法。
【請求項12】
コンピュータを、
開始時刻と終了時刻を含むスケジュール情報を
複数取得するスケジュール取得手段、
前記スケジュール取得手段により
取得された前記スケジュール情報から一つを選択する選択手段、
前記選択手段により選択され
た前記スケジュール情報に基づく表示を実行する表示制御手段、
として機能させ
、
前記選択手段は、
前記開始時刻から前記終了時刻までの期間が少なくとも一部重複している複数の前記スケジュール情報がある場合、複数の前記スケジュール情報に設定されている前記開始時刻または前記終了時刻に基づいて前記表示制御手段で表示する前記スケジュール情報を選択し、
前記スケジュール取得手段により取得された複数の前記スケジュール情報のうち、現在時刻が前記開始時刻より後であり前記終了時刻より前の前記スケジュール情報が複数ある場合、それらのうち、前記開始時刻が最も遅いスケジュール情報を選択する、
プログラム。
【請求項13】
コンピュータを、
開始時刻と終了時刻を含むスケジュール情報を
複数取得するスケジュール取得手段、
前記スケジュール取得手段により
取得された前記スケジュール情報から一つを選択する選択手段、
前記選択手段により選択され
た前記スケジュール情報に基づく表示を実行する表示制御手段、
として機能させ
、
前記選択手段は、
前記開始時刻から前記終了時刻までの期間が少なくとも一部重複している複数の前記スケジュール情報がある場合、複数の前記スケジュール情報に設定されている前記開始時刻または前記終了時刻に基づいて前記表示制御手段で表示する前記スケジュール情報を選択し、
前記スケジュール取得手段により取得された複数の前記スケジュール情報のうち、現在時刻が前記開始時刻より後であり前記終了時刻より前の前記スケジュール情報が複数あり、かつ、前記開始時刻が同じである前記スケジュール情報が複数ある場合、それらのうち、前記終了時刻が最も早い前記スケジュール情報を選択する、
プログラム。
【請求項14】
コンピュータを、
開始時刻と終了時刻を含むスケジュール情報を
複数取得するスケジュール取得手段、
前記スケジュール取得手段により
取得された前記スケジュール情
報から一つを選択する選択手段、
前記選択手段により選択され
た前記スケジュール情報に基づく表示
を実行する表示制御手段、
前記終了時刻までの残り時間を表示装置の指針表示部に表示する指針表示手段、
として機能させ
、
前記選択手段は、
前記開始時刻から前記終了時刻までの期間が少なくとも一部重複している複数の前記スケジュール情報がある場合、複数の前記スケジュール情報に設定されている前記開始時刻または前記終了時刻に基づいて前記表示制御手段で表示する前記スケジュール情報を選択し、
前記表示制御手段は、現在時刻から前記選択手段により選択された前記スケジュール情報に含まれる前記終了時刻までの残り時間を前記指針表示部に表示する、
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示装置、電子時計、表示方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
スケジュールを管理するためなどに、スケジュールに関する時間を表示する表示装置または電子時計が用いられている。例えば、引用文献1は、当該患者の生体情報の測定の停止を伴う一時退室理由、退室時間、測定再開予定時間及び現在の経過情報の少なくともいずれか一つ以上を表示エリアに表示する表示装置を開示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
時間を表示する表示装置または電子時計は、文字盤に指針やデジタルで表示できる情報量が少ないため、表示すべき情報を選択する必要がある。引用文献1に開示された表示装置は、一時退室理由、退室時間、測定再開予定時間及び現在の経過情報のうち何れを表示するかユーザが選択する必要があり手間がかかるという問題がある。
【0005】
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、ユーザが選択することなく、適したスケジュール情報を表示する表示装置、電子時計、表示方法およびプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の目的を達成するため、本発明に係る第1の態様の表示装置は、開始時刻と終了時刻を含むスケジュール情報を複数取得するスケジュール取得手段と、前記スケジュール取得手段により取得された前記スケジュール情報から一つを選択する選択手段と、前記選択手段により選択された前記スケジュール情報に基づく表示を実行する表示制御手段と、を備え、前記選択手段は、前記開始時刻から前記終了時刻までの期間が少なくとも一部重複している複数の前記スケジュール情報がある場合、複数の前記スケジュール情報に設定されている前記開始時刻または前記終了時刻に基づいて前記表示制御手段で表示する前記スケジュール情報を選択し、前記スケジュール取得手段により取得された複数の前記スケジュール情報のうち、現在時刻が前記開始時刻より後であり前記終了時刻より前の前記スケジュール情報が複数ある場合、それらのうち、前記開始時刻が最も遅いスケジュール情報を選択する。
【0007】
また、本発明に係る第2の態様の表示装置は、開始時刻と終了時刻を含むスケジュール情報を複数取得するスケジュール取得手段と、前記スケジュール取得手段により取得された前記スケジュール情報から一つを選択する選択手段と、前記選択手段により選択された前記スケジュール情報に基づく表示を実行する表示制御手段と、を備え、前記選択手段は、前記開始時刻から前記終了時刻までの期間が少なくとも一部重複している複数の前記スケジュール情報がある場合、複数の前記スケジュール情報に設定されている前記開始時刻または前記終了時刻に基づいて前記表示制御手段で表示する前記スケジュール情報を選択し、前記スケジュール取得手段により取得された複数の前記スケジュール情報のうち、現在時刻が前記開始時刻より後であり前記終了時刻より前の前記スケジュール情報が複数あり、かつ、前記開始時刻が同じである前記スケジュール情報が複数ある場合、それらのうち、前記終了時刻が最も早い前記スケジュール情報を選択する。
【0008】
また、本発明に係る第3の態様の表示装置は、開始時刻と終了時刻を含むスケジュール情報を複数取得するスケジュール取得手段と、前記スケジュール取得手段により取得された前記スケジュール情報から一つを選択する選択手段と、前記選択手段により選択された前記スケジュール情報に基づく表示を実行する表示制御手段と、前記終了時刻までの残り時間を表示する指針表示部と、を備え、前記選択手段は、前記開始時刻から前記終了時刻までの期間が少なくとも一部重複している複数の前記スケジュール情報がある場合、複数の前記スケジュール情報に設定されている前記開始時刻または前記終了時刻に基づいて前記表示制御手段で表示する前記スケジュール情報を選択し、前記表示制御手段は、現在時刻から前記選択手段により選択された前記スケジュール情報に含まれる前記終了時刻までの残り時間を前記指針表示部に表示する。
【0009】
また、本発明に係る電子時計は、上記の何れかの態様の表示装置と、前記表示装置をユーザの身体に取り付ける取付手段と、を備えることを特徴とする。
また、本発明に係る第1の態様の表示方法は、開始時刻と終了時刻を含むスケジュール情報を複数取得するスケジュール取得ステップと、前記スケジュール取得ステップにより取得された前記スケジュール情報から一つを選択する選択ステップと、前記選択ステップにより選択された前記スケジュール情報に基づく表示を実行する表示制御ステップと、を備え、前記選択ステップにおいて、前記開始時刻から前記終了時刻までの期間が少なくとも一部重複している複数の前記スケジュール情報がある場合、複数の前記スケジュール情報に設定されている前記開始時刻または前記終了時刻に基づいて前記表示制御ステップで表示する前記スケジュール情報を選択し、前記スケジュール取得ステップにより取得された複数の前記スケジュール情報のうち、現在時刻が前記開始時刻より後であり前記終了時刻より前の前記スケジュール情報が複数ある場合、それらのうち、前記開始時刻が最も遅いスケジュール情報を選択する。
【0010】
また、本発明に係る第2の態様の表示方法は、開始時刻と終了時刻を含むスケジュール情報を複数取得するスケジュール取得ステップと、前記スケジュール取得ステップにより取得された前記スケジュール情報から一つを選択する選択ステップと、前記選択ステップにより選択された前記スケジュール情報に基づく表示を実行する表示制御ステップと、を備え、前記選択ステップにおいて、前記開始時刻から前記終了時刻までの期間が少なくとも一部重複している複数の前記スケジュール情報がある場合、複数の前記スケジュール情報に設定されている前記開始時刻または前記終了時刻に基づいて前記表示制御ステップで表示する前記スケジュール情報を選択し、前記スケジュール取得ステップにより取得された複数の前記スケジュール情報のうち、現在時刻が前記開始時刻より後であり前記終了時刻より前の前記スケジュール情報が複数あり、かつ、前記開始時刻が同じである前記スケジュール情報が複数ある場合、それらのうち、前記終了時刻が最も早い前記スケジュール情報を選択する。
【0011】
また、本発明に係る第3の態様の表示方法は、開始時刻と終了時刻を含むスケジュール情報を複数取得するスケジュール取得ステップと、前記スケジュール取得ステップにより取得された前記スケジュール情報から一つを選択する選択ステップと、前記選択ステップにより選択された前記スケジュール情報に基づく表示を実行する表示制御ステップと、前記終了時刻までの残り時間を表示装置の指針表示部に表示する指針表示ステップと、を備え、前記選択ステップにおいて、前記開始時刻から前記終了時刻までの期間が少なくとも一部重複している複数の前記スケジュール情報がある場合、複数の前記スケジュール情報に設定されている前記開始時刻または前記終了時刻に基づいて前記表示制御ステップで表示する前記スケジュール情報を選択し、前記指針表示ステップにおいて、現在時刻から前記選択ステップにより選択された前記スケジュール情報に含まれる前記終了時刻までの残り時間を前記表示装置の前記指針表示部に表示する。
【0012】
また、本発明に係る第1の態様のプログラムは、コンピュータを、開始時刻と終了時刻を含むスケジュール情報を複数取得するスケジュール取得手段、前記スケジュール取得手段により取得された前記スケジュール情報から一つを選択する選択手段、前記選択手段により選択された前記スケジュール情報に基づく表示を実行する表示制御手段、として機能させ、前記選択手段は、前記開始時刻から前記終了時刻までの期間が少なくとも一部重複している複数の前記スケジュール情報がある場合、複数の前記スケジュール情報に設定されている前記開始時刻または前記終了時刻に基づいて前記表示制御手段で表示する前記スケジュール情報を選択し、前記スケジュール取得手段により取得された複数の前記スケジュール情報のうち、現在時刻が前記開始時刻より後であり前記終了時刻より前の前記スケジュール情報が複数ある場合、それらのうち、前記開始時刻が最も遅いスケジュール情報を選択する。
【0013】
また、本発明に係る第2の態様のプログラムは、コンピュータを、開始時刻と終了時刻を含むスケジュール情報を複数取得するスケジュール取得手段、前記スケジュール取得手段により取得された前記スケジュール情報から一つを選択する選択手段、前記選択手段により選択された前記スケジュール情報に基づく表示を実行する表示制御手段、として機能させ、前記選択手段は、前記開始時刻から前記終了時刻までの期間が少なくとも一部重複している複数の前記スケジュール情報がある場合、複数の前記スケジュール情報に設定されている前記開始時刻または前記終了時刻に基づいて前記表示制御手段で表示する前記スケジュール情報を選択し、前記スケジュール取得手段により取得された複数の前記スケジュール情報のうち、現在時刻が前記開始時刻より後であり前記終了時刻より前の前記スケジュール情報が複数あり、かつ、前記開始時刻が同じである前記スケジュール情報が複数ある場合、それらのうち、前記終了時刻が最も早い前記スケジュール情報を選択する。
【0014】
また、本発明に係る第3の態様のプログラムは、コンピュータを、開始時刻と終了時刻を含むスケジュール情報を複数取得するスケジュール取得手段、前記スケジュール取得手段により取得された前記スケジュール情報から一つを選択する選択手段、前記選択手段により選択された前記スケジュール情報に基づく表示を実行する表示制御手段、前記終了時刻までの残り時間を表示装置の指針表示部に表示する指針表示手段、として機能させ、前記選択手段は、前記開始時刻から前記終了時刻までの期間が少なくとも一部重複している複数の前記スケジュール情報がある場合、複数の前記スケジュール情報に設定されている前記開始時刻または前記終了時刻に基づいて前記表示制御手段で表示する前記スケジュール情報を選択し、前記表示制御手段は、現在時刻から前記選択手段により選択された前記スケジュール情報に含まれる前記終了時刻までの残り時間を前記指針表示部に表示する。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、ユーザが選択することなく、適したスケジュール情報を表示する表示装置、電子時計、表示方法およびプログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】本発明の実施の形態に係る電子時計および端末装置を示す図である。
【
図2】本発明の実施の形態に係る表示装置の構成を示すブロック図である。
【
図3】本発明の実施の形態に係る端末装置の構成を示すブロック図である。
【
図4】本発明の実施の形態に係るスケジュール情報送信処理を示すフローチャートである。
【
図5】本発明の実施の形態に係る表示処理を示すフローチャートである。
【
図6】本発明の実施の形態に係る第1のスケジュール選択表示処理を示すフローチャートである。
【
図7】本発明の実施の形態に係る第2のスケジュール選択表示処理を示すフローチャートである。
【
図8】本発明の実施の形態に係るスケジュール情報を示す図である。
【
図9】本発明の実施の形態に係る電子時計の表示を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明を実施するための形態に係る表示装置および電子時計について図面を参照しながら説明する。
【0018】
本実施の形態に係る電子時計1は、
図1に示すように、文字盤10と、指針20a~20dと、表示部30と、操作部40と、ケース50と、バンド60と、駆動装置90と、を備える腕時計である。電子時計1は、端末装置200から送信された開始時刻と終了時刻とを含む複数のスケジュール情報を取得し、スケジュール情報を表示するものである。文字盤10と、指針20a~20dと、表示部30と、操作部40と、ケース50と、バンド60と、駆動装置90と、は表示装置100を構成する。駆動装置90は、
図2に示すように、第1~第4のステッピングモータ120a~120dと、駆動回路130と、計時回路140と、通信部150と、電源部160と、制御部110と、を備える。
【0019】
図1に示す文字盤10は、現在時間を示すメインダイヤル11と、終了時刻までの残り時間を示すサブダイヤル12を有する表示盤である。サブダイヤル12は、残り時間が0分から120分までの時刻を扇状に表示し、また、残り時間が予め設定された基準時間である120分を超えることを示す表示である「OVER」を表示する。
【0020】
指針20aは、秒を示す秒針であり、指針20bは、分を示す分針であり、指針20cは、時間を示す時針であり、指針20dは、残り時間を示すレトログラード針である。指針20a~20cは、メインダイヤル11の回転軸に対して、回転自在に設けられている。指針20dは、サブダイヤル12の回転軸に対して、反時計回りと時計回りに扇状に往復移動可能に設けられている。指針20dは、サブダイヤル12に扇状に表示された残り時間または残り時間が予め設定された基準時間である120分を超えることを示す表示である「OVER」を指し示す。文字盤10と指針20a~20dは、指針表示部を構成する。
【0021】
表示部30は、複数の数字または文字を表示するデジタル表示部であり、LCD(liquid crystal display)または有機EL(Electro-Luminescence)などから構成される。表示部30は、現在時刻または終了時刻をデジタル表示する第1の表示部31と文字をデジタル表示する第2の表示部32とを備える。
【0022】
操作部40は、ユーザの入力に基づいて、表示切替またはモード切替の指示を受け付けるものである。操作部40は、第1のボタン41と第2のボタン42とを備える。
【0023】
ケース50は、文字盤10および指針20a~20dを覆うカバーガラスを有し、指針20a~20d、文字盤10および駆動装置90を格納するものである。バンド60は、ケース50に取り付けられ、ユーザの身体である腕に装着するためのものである。バンド60は、取付手段として機能する。
【0024】
図2に示す第1のステッピングモータ120aは、1または複数の歯車を介して、秒針である指針20aを駆動するものである。第2のステッピングモータ120bは、1または複数の歯車を介して、分針である指針20bを駆動するものである。第3のステッピングモータ120cは、1または複数の歯車を介して、時針である指針20cを駆動するものである。この構成により、指針20a~20cは、現在時刻を表示する。第4のステッピングモータ120dは、1または複数の歯車を介して、残り時間を示す針である指針20dを駆動するものである。
【0025】
駆動回路130は、制御部110からの指令に応じて、第1~第4のステッピングモータ120a~120dを駆動するものである。
【0026】
計時回路140は、発振回路と、分周回路と、を備える現在時刻を計数するカウンタ回路であり、発振回路は、水晶などの振動子と組み合わせて発振する回路が用いられ固有の周波数信号を生成して分周回路に出力する。分周回路は、発振回路から入力された信号を周波数の信号に分周して出力する。計時回路140は、分周回路から出力された所定の周波数信号の回数を計数し、初期時刻に加算していくことで現在時刻を計数する。また、計時回路140は、通信部150により受信した時刻情報に基づいて現在時刻を補正する。
【0027】
通信部150は、端末装置200から送信された開始時刻と終了時刻とを含む複数のスケジュール情報および時刻情報を受信する。時刻情報は、GPS(Global Positioning System)衛星より送信される時刻情報および標準周波数報時電波による時刻情報を含む。通信部150は、無線LAN(Local Area Network)、Bluetooth(登録商標)などの無線通信モジュールから構成される。
【0028】
電源部160は、電池とDC-DCコンバータとを有し、動作中の出力電圧を一定に保ち、表示装置100を長期間継続的、かつ安定的に動作させることが可能な構成を有する。
【0029】
制御部110は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等を備える。制御部110は、ROMに記憶されたプログラムをRAMに読み出して実行することにより、スケジュール情報取得部111と、選択部112と、表示制御部113として機能する。
【0030】
スケジュール情報取得部111は、端末装置200から送信された開始時刻と終了時刻を含む複数のスケジュール情報を取得し、RAMに記憶したスケジュール情報を、現在時刻から所定の時間以内に終了時刻が設定されている複数のスケジュール情報に更新する。所定の時間は、例えば24時間である。詳細には、スケジュール情報取得部111は、前回送信依頼情報を送信してから基準期間経過すると、送信依頼情報を端末装置200に送信し、端末装置200から送信された開始時刻と終了時刻を含む複数のスケジュール情報を受信する。
【0031】
選択部112は、RAMに記憶した複数のスケジュール情報のうち、進行中のスケジュール情報が複数存在すると判定すると、進行中のスケジュール情報のうち最も遅い開始時刻を有するスケジュール情報を選択する。ここでは、現在時刻がスケジュール情報に含まれる開始時刻より後であり終了時刻より前のスケジュールを進行中のスケジュールとし、開始時刻から終了時刻までの期間の少なくとも一部が重複しているスケジュール情報が複数存在するかどうかを判定する。その後、選択部112は、選択した進行中のスケジュール情報が1つであると判定すると、そのスケジュール情報を選択する。選択部112は、選択したスケジュールのうち、最も遅い開始時刻を有するスケジュールが複数存在すると判定すると、選択部112は、選択したスケジュール情報のうち最も早い終了時刻を有するスケジュールを選択する。また、選択部112は、進行中のスケジュール情報が1つであると、そのスケジュール情報を選択する。選択部112は、進行中のスケジュールがないと判定すると、RAMに記憶したスケジュール情報のうち最も早い開始時刻を有するスケジュール情報を選択し、つぎのスケジュールの開始時刻までの期間を仮スケジュールとして設定する。この場合、つぎのスケジュールの開始時刻を仮スケジュールの終了時刻とする。
【0032】
表示制御部113は、選択部112により選択されたスケジュール情報または仮スケジュールに基づいて、第1の表示部31に終了時刻を表示する。また、表示制御部113は、選択部112により選択されたスケジュール情報または仮スケジュールに基づいて、現在時刻から終了時刻までの残り時間を指針20dで表示する。詳細には、表示制御部113は、駆動回路130を制御して、第4のステッピングモータ120dを駆動し、指針20dにサブダイヤル12に表示された終了時刻までの残り時間、または残り時間が120分を超えることを示す「OVER」を指し示させる。
【0033】
端末装置200は、
図3に示すように、制御部210と、通信部220と、ディスプレイ230と、操作部240と、ROMと、RAMと、を備える。端末装置200は、例えば、スマートフォンやタブレットPC(Personal Computer)から構成される。ROMは、フラッシュメモリ等の不揮発性メモリから構成され、制御部210が各種機能を実現するためのプログラムを記憶する。RAMは、揮発性メモリから構成され、制御部210が各種処理を行うためのプログラムを実行するための作業領域として用いられる。また、RAMは、開始時刻と終了時刻を含む複数のスケジュール情報を記憶する。
【0034】
制御部210は、CPU等から構成される。制御部210は、ROMに記憶されたプログラムを実行することにより、スケジュール情報取得部211と、スケジュール情報送信部212として機能する。
【0035】
スケジュール情報取得部211は、操作部240が取得した、または通信部220が受信した開始時刻と終了時刻を含む複数のスケジュール情報を取得しRAMに格納する。
【0036】
スケジュール情報送信部212は、表示装置100から送信された送信依頼情報を受信したと判定すると、通信部220を介して、開始時刻と終了時刻を含む複数のスケジュール情報を表示装置100に送信する。
【0037】
通信部220は、表示装置100に開始時刻と終了時刻を含む複数のスケジュール情報を示すデータを送信する。通信部220は、上述した通信部150と同様に、無線LAN、Bluetooth(登録商標)などの無線通信モジュールから構成される。
【0038】
ディスプレイ230は、入力された開始時刻と終了時刻を含む複数のスケジュール情報や操作に必要な画像を表示するものであり、LCDまたは有機ELなどから構成される。
【0039】
操作部240は、ユーザの入力に基づいて、開始時刻と終了時刻を含む複数のスケジュール情報を受け付けるものである。なお、操作部240とディスプレイ230とは、タッチパネルディスプレイ装置を構成する。
【0040】
つぎに、以上の構成を有する表示装置100および端末装置200が実行する処理について説明する。
【0041】
端末装置200は、ユーザによる処理を開始させる指示に応答し、
図4に示すスケジュール情報送信処理を開始する。表示装置100は、ユーザによる処理を開始させる指示に応答し、
図5に示す表示処理を開始する。以下、端末装置200が実行するスケジュール情報送信処理、および表示装置100が実行する表示処理をフローチャートを用いて説明する。
【0042】
スケジュール情報送信処理が開始されると、スケジュール情報取得部211は、操作部240が取得した、または通信部220が受信した開始時刻と終了時刻を含む複数のスケジュール情報を取得しRAMに格納する(ステップS101)。つぎに、スケジュール情報送信部212は、表示装置100から送信された送信依頼情報を受信したか否かを判定する(ステップS102)。
【0043】
スケジュール情報送信部212は、送信依頼情報を受信していないと判定すると(ステップS102;No)、ステップS101に戻って、ステップS101からステップS102を繰り返す。スケジュール情報送信部212は、送信依頼情報を受信したと判定すると(ステップS102;Yes)、通信部220を介して、開始時刻と終了時刻を含む複数のスケジュール情報を表示装置100に送信する(ステップS103)。
【0044】
つぎに、スケジュール情報送信部212は、スケジュール情報送信処理を終了する指示が入力されているか否かを判定する(ステップS104)。スケジュール情報送信処理を終了する指示が入力されていない場合(ステップS104;No)、ステップS101に戻り、ステップS101~ステップS104を繰り返す。送信処理を終了する指示が入力された場合(ステップS104;Yes)スケジュール情報送信処理を終了する。
【0045】
表示処理が開始されると、表示装置100のスケジュール情報取得部111は、前回送信依頼情報を送信してから基準期間経過したか否かを判定する(ステップS201)。基準期間は、例えば5分である。スケジュール情報取得部111は、前回送信依頼情報を送信してから基準期間経過していないと判定すると(ステップS201;No)、ステップS205に進む。スケジュール情報取得部111は、前回送信依頼情報を送信してから基準期間経過したと判定すると(ステップS201;Yes)、通信部220を介して、送信依頼情報を端末装置200に送信する(ステップS202)。
【0046】
つぎに、スケジュール情報取得部111は、端末装置200から送信された開始時刻と終了時刻を含む複数のスケジュール情報を受信する(ステップS203)。スケジュール情報取得部111は、RAMに記憶したスケジュール情報を、受信した複数のスケジュール情報のうち、現在時刻から所定の時間以内に終了時刻が設定されている複数のスケジュール情報に更新する(ステップS204)。所定の時間は、例えば24時間である。
【0047】
つぎに、選択部112は、RAMに記憶した複数のスケジュール情報のうち、進行中のスケジュール情報があるか否かを判定する(ステップS205)。ここでは、現在時刻がスケジュール情報に含まれる開始時刻より後であり終了時刻より前のスケジュールを進行中のスケジュールとする。進行中のスケジュールがあると判定されると(ステップS205;Yes)、選択部112は、第1のスケジュール選択表示処理を実行する(ステップS206)。
【0048】
図6に示す第1のスケジュール選択表示処理が実行されると、選択部112は、進行中のスケジュール情報が複数存在するか否かを判定する(ステップS301)。進行中のスケジュール情報が複数存在すると判定されると(ステップS301;Yes)、選択部112は、進行中のスケジュール情報のうち最も遅い開始時刻を有するスケジュール情報を選択する(ステップS302)。進行中のスケジュール情報が複数存在しないと判定されると(ステップS301;No)、ステップS305に進む。つぎに、選択部112は、選択したスケジュールのうち、最も遅い開始時刻を有するスケジュールが複数存在するか否かを判定する(ステップS303)。最も遅い開始時刻を有するスケジュールが複数存在すると判定されると(ステップS303;Yes)、選択部112は、選択されたスケジュール情報のうち最も早い終了時刻を有するスケジュールを選択する(ステップS304)。選択されたスケジュールのうち、開始時刻が最も遅いスケジュールが複数存在しないと判定されると(ステップS303;No)、ステップS305に進む。
【0049】
つぎに、表示制御部113は、選択部112により選択されたスケジュール情報に基づいて、第1の表示部31に終了時刻を表示する(ステップS305)。つぎに、表示制御部113は、選択部112により選択されたスケジュール情報に基づいて現在時刻から終了時刻までの残り時間を指針20dで表示する(ステップS306)。詳細には、表示制御部113は、駆動回路130を制御して、第4のステッピングモータ120dを駆動し、指針20dにサブダイヤル12に表示された終了時刻までの残り時間、または残り時間が120分を超えることを示す「OVER」を指し示させる。その後、
図5に示す表示処理に戻り、ステップS201からステップS207を繰り返す。
【0050】
進行中のスケジュールがないと判定されると(ステップS205;No)、選択部112は、第2のスケジュール選択表示処理を実行する(ステップS207)。
【0051】
図7に示す第2のスケジュール選択表示処理が実行されると、選択部112は、RAMに記憶したスケジュール情報のうち最も早い開始時刻を有するスケジュール情報を選択する(ステップS401)。つぎに、選択部112は、つぎのスケジュールの開始時刻までの期間を仮スケジュールとして設定する(ステップS402)。この場合、つぎのスケジュールの開始時刻を仮スケジュールの終了時刻とする。
【0052】
つぎに、表示制御部113は、仮スケジュールの終了時刻を第1の表示部31に表示する(ステップS403)。つぎに、表示制御部113は、現在時刻から仮スケジュールの終了時刻までの残り時間を指針20dで表示する(ステップS404)。その後、
図5に示す表示処理に戻る。
【0053】
つぎに、
図8に示すスケジュール情報が端末装置200に入力されている例について表示装置100が実行する表示処理を説明する。このスケジュール情報は、開始時刻と終了時刻が設定されたスケジュールS1からスケジュールS8を含む。期間P1と期間P10は、スケジュールが設定されていない期間である。
【0054】
期間P1は、スケジュールが設定されていない期間である。このため、現在時刻が期間P1である場合、進行中のスケジュールがないと判定され(ステップS205;No;
図5)、最も早い開始時刻を有するスケジュールであるスケジュールS1の開始時刻までの期間を仮スケジュールTS1として設定する(ステップS402;
図7)。つぎに、表示制御部113は、仮スケジュールTS1の終了時刻である「8:00」を第1の表示部31に表示し(ステップS403;
図7)、現在時刻から仮スケジュールの終了時刻までの残り時間を指針20dで表示する(ステップS404;
図7)。
【0055】
期間P2は、スケジュールS1のみ設定されている期間である。このため、現在時刻が期間P2である場合、選択部112は、進行中のスケジュール情報が複数存在しないと判定しスケジュールS1を選択する(ステップS301;No;
図6)、表示制御部113は、スケジュールS1の終了時刻である「9:00」を第1の表示部31に表示し(ステップS305;
図6)、現在時刻からスケジュールS1の終了時刻までの残り時間を指針20dで表示する(ステップS306;
図6)。
【0056】
期間P3は、スケジュールS2とS3が設定されている。このため、現在時刻が期間P3である場合、進行中のスケジュール情報が複数存在すると判定され(ステップS301;Yes;
図6)、選択部112は、進行中のスケジュール情報のうち最も遅い開始時刻を有するスケジュール情報を選択する(ステップS302;
図6)。この場合、スケジュールS2とS3との開始時刻は同じであるため、選択部112は、スケジュールS2とS3とを選択する。スケジュールS2とS3とが選択されたため、最も遅い開始時刻を有するスケジュールが複数存在すると判定され(ステップS303;Yes;
図6)、選択部112は、スケジュールS2とS3のうち最も早い終了時刻を有するスケジュールS2を選択する(ステップS304;
図6)。表示制御部113は、第1の表示部31にスケジュールS2の終了時刻である「11:00」を表示し(ステップS305;
図6)、現在時刻からスケジュールS2終了時刻までの残り時間を指針20dで表示する(ステップS306;
図6)。
【0057】
期間P4は、スケジュールS2からS4が設定されている。現在時刻が期間P4である場合、選択部112は、進行中のスケジュール情報のうち最も遅い開始時刻を有するスケジュール情報であるスケジュールS4を選択する(ステップS302;
図6)。表示制御部113は、第1の表示部31にスケジュールS4の終了時刻である「12:00」を表示し(ステップS305;
図6)、現在時刻からスケジュールS4終了時刻までの残り時間を指針20dで表示する(ステップS306;
図6)。
【0058】
期間P5は、スケジュールS3とS4が設定されている。このため、現在時刻が期間P5である場合、選択部112は、進行中のスケジュール情報のうち最も遅い開始時刻を有するスケジュール情報であるスケジュールS4を選択する(ステップS302;
図6)。これ以外は、期間P4と同様の処理が実行される。
【0059】
期間P6は、スケジュールS3のみ設定されている期間である。現在時刻が期間P6である場合、選択部112は、進行中のスケジュール情報が複数存在しないと判定しスケジュールS3を選択する(ステップS301;No;
図6)。表示制御部113は、スケジュールS3の終了時刻である「17:00」を第1の表示部31に表示し(ステップS305;
図6)、指針20dに現在時刻からスケジュールS3の終了時刻までの残り時間が120分を超えることを示す「OVER」を指し示させる(ステップS306;
図6)。
【0060】
期間P7は、スケジュールS3とS5が設定されている。このため、現在時刻が期間P7である場合、選択部112は、進行中のスケジュール情報のうち最も遅い開始時刻を有するスケジュール情報であるスケジュールS5を選択する(ステップS302;
図6)。表示制御部113は、
図9に示すように、第1の表示部31にスケジュールS5の終了時刻である「16:00」を表示し(ステップS305;
図6)、指針20dに現在時刻からスケジュールS5の終了時刻までの残り時間が120分を超えることを示す「OVER」を指し示させる(ステップS306;
図6)。
【0061】
期間P8は、スケジュールS3、S5およびS6が設定されている。このため、現在時刻が期間P8である場合、選択部112は、進行中のスケジュール情報のうち最も遅い開始時刻を有するスケジュール情報であるスケジュールS6を選択する(ステップS302;
図6)。表示制御部113は、第1の表示部31にスケジュールS6の終了時刻である「16:00」を表示し(ステップS305;
図6)、現在時刻からスケジュールS6終了時刻までの残り時間を指針20dで表示する(ステップS306;
図6)。
【0062】
期間P9は、スケジュールS3のみ設定されている期間である。現在時刻が期間P9である場合、期間P6と同様の処理が実行される。表示制御部113は、
図1に示すように、スケジュールS3の終了時刻である「17:00」を第1の表示部31に表示し(ステップS305;
図6)、現在時刻からスケジュールS3の終了時刻までの残り時間を指針20dで表示する(ステップS306;
図6)。
【0063】
期間P10は、スケジュールが設定されていない期間である。現在時刻が期間P10である場合、スケジュールS7、S8の開始時刻までの期間を仮スケジュールTS2として設定する(ステップS402;
図7)。それ以外は、期間P1と同様の処理が実行される。
【0064】
期間P11は、スケジュールS7とS8が設定されている。このため、現在時刻が期間P11である場合、選択部112は、進行中のスケジュール情報のうち最も遅い開始時刻を有するスケジュール情報を選択する(ステップS302;
図6)。この場合、スケジュールS7とS8との開始時刻は同じであるため、選択部112は、スケジュールS7とS8とを選択する。スケジュールS7とS8とが選択されたため、最も遅い開始時刻を有するスケジュールが複数存在すると判定され(ステップS303;Yes;
図6)、選択部112は、スケジュールS7とS8のうち最も早い終了時刻を有するスケジュールを選択する(ステップS304;
図6)。この場合、スケジュールS7とS8の終了時刻が同じであるため、スケジュールS7とS8とが選択され、表示制御部113は、第1の表示部31にスケジュールS7とS8の終了時刻である「19:00」を表示し(ステップS305;
図6)、現在時刻からスケジュールS7とS8の終了時刻までの残り時間を指針20dで表示する(ステップS306;
図6)。
【0065】
以上のように、本実施の形態の電子時計1および表示装置100によれば、複数のスケジュールが進行中である場合、最も遅い開始時刻を有し、最も早い終了時刻を有するスケジュール情報を選択し、選択したスケジュール情報に含まれる終了時刻を第1の表示部31にデジタル表示し、残り時間を指針20dでカウントダウン表示することができる。これにより、リアルタイム性が最も高い現在進行中のスケジュールを自動で選択することができ、表示能力が乏しいモデルでもユーザに重要なスケジュール情報を認識させることができる。また、指針20dにより残り時間を表示することで、ユーザが残り時間を感覚的に知ることができ、第1の表示部31に終了時刻をデジタル表示することで、終了時刻を正確に知ることができる。また、基準期間経過する毎に、スケジュール情報取得部111は、端末装置200から送信された開始時刻と終了時刻を含む1または複数のスケジュール情報を受信することで、端末装置200と接続中であれば、自動でスケジュール情報を更新することができるため、使用者の利便性が向上する。
【0066】
(変形例)
上述の実施の形態では、表示制御部113が、第1の表示部31に終了時刻のみを表示する例について説明した。表示制御部113は、第1の表示部31にスケジュール情報のうちユーザに有益な情報を表示することができればよい。例えば、表示制御部113は、終了時刻まで基準残り時間である10分以上である場合、第1の表示部31に進行中のスケジュールの終了時刻を表示し、終了時刻まで10分未満である場合、第1の表示部31に進行中のスケジュールの終了時刻までの残り時間を1秒毎のカウントダウンにより表示してもよい。このようにすることで、終了時間が迫っている場合、ユーザは正確な残り時間をデジタル表示で知ることができる。
【0067】
上述の実施の形態では、表示制御部113が、第1の表示部31に終了時刻または残り時間を常時表示する例について説明したが、第1のボタン41が押された場合、第1の表示部31に終了時刻または残り時間を表示するようにしてもよい。詳細には、第1のボタン41が押されると、終了時刻まで10分以上である場合、表示制御部113は、第1の表示部31に進行中のスケジュールの終了時刻を表示し、終了時刻まで10分未満である場合、第1の表示部31に進行中のスケジュールの終了時刻が迫っている「SOON」を表示し(「SOON」の表示時間は例えば、1秒である)、その後、進行中のスケジュールの終了時刻までの残り時間を1秒毎のカウントダウンにより表示してもよい。このようにすることで、ユーザが第1のボタン41を押すだけで、進行中のスケジュールが終了まで残り10分以内になった場合、第1の表示部31における「進行中のスケジュールの終了時刻」の表示が「終了時刻までの1秒毎のカウントダウン」表示へと切り替わる。この表示により、スケジュールの終了時刻が間近であることと、予定が終了するまでの時間を使用者は認識できるため、利便性が向上する。この場合、第1のボタン41が押される前は、第1の表示部31には、現在時刻または日付が表示されるようにする。このようにすることで、ユーザは、現在時刻または日付を第1の表示部31で確認でき、また、第1のボタン41を押すだけで、第1の表示部31に表示された終了時刻または終了時刻までの残り時間を確認することができる。
【0068】
上述の実施の形態では、スケジュール情報取得部111が、RAMに記憶したスケジュール情報を、現在時刻から24時間以内に終了時刻が設定されているスケジュール情報に更新する例について説明した。スケジュール情報取得部111は、RAMの容量に応じたスケジュール情報を記憶してもよい。スケジュール情報取得部111は、例えば、RAMに記憶するスケジュール情報を基準件数記憶させるようにしてもよい。基準件数は、例えば5件である。このようにすることで、スケジュール情報を記憶するRAMの領域を少なくすることができる。この場合であっても、端末装置200と接続中であれば、自動でスケジュール情報を更新することができるため、表示装置100にスケジュール情報が記憶されていないという問題の発生を防ぐことができる。
【0069】
上述の実施の形態では、表示のみでスケジュール情報をユーザに知らせていたが、スケジュール情報に含まれる開始時刻または終了時刻に現在時刻が到達した際に、音でユーザに知らせてもよい。また、開始時刻と終了時刻で異なる音を発生して、開始時刻と終了時刻のユーザが見分けられるようにし、利便性を向上させてもよい。
【0070】
上述の実施の形態では、スケジュール情報取得部111が、基準期間経過する毎にスケジュール情報を受信する例について説明したが、スケジュール情報取得部111は、ユーザの操作に応じてスケジュール情報を受信してもよい。このようにすることで、ユーザが端末装置200にスケジュール情報を入力したタイミングで、ユーザが操作することで、スケジュール情報取得部111が、スケジュール情報を受信することができる。
【0071】
上述の実施の形態では、表示装置100が電子時計1として用いられる場合について説明した。表示装置100は、置き時計などの電子時計1以外として用いられてもよい。
【0072】
また、CPU、RAM、ROM等から構成される表示装置100が実行する運針制御処理を行う中心となる部分は、専用のシステムによらず、通常の情報携帯端末(スマートフォン、タブレットPC)、パーソナルコンピュータなどを用いて実行可能である。たとえば、上述の動作を実行するためのコンピュータプログラムを、コンピュータが読み取り可能な記録媒体(フレキシブルディスク、CD-ROM(Compact Disc Read Only Memory)、DVD-ROM(Digital Versatile Disc Read Only Memory)等)に格納して配布し、このコンピュータプログラムを情報携帯端末などにインストールすることにより、上述の処理を実行する情報端末を構成してもよい。また、インターネット等の通信ネットワーク上のサーバ装置が有する記憶装置にこのコンピュータプログラムを格納しておき、通常の情報処理端末などがダウンロード等することで情報処理装置を構成してもよい。
【0073】
また、表示装置100は、OS(Operating System)とアプリケーションプログラムとの分担、またはOSとアプリケーションプログラムとの協働により実現する場合などには、アプリケーションプログラム部分のみを記録媒体や記憶装置に格納してもよい。
【0074】
また、搬送波にコンピュータプログラムを重畳し、通信ネットワークを介して配信することも可能である。例えば、通信ネットワーク上の掲示板(BBS:Bulletin Board System)にこのコンピュータプログラムを掲示し、ネットワークを介してこのコンピュータプログラムを配信してもよい。そして、このコンピュータプログラムを起動し、OSの制御下で、他のアプリケーションプログラムと同様に実行することにより、上述の処理を実行できるように構成してもよい。
【0075】
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、本発明には、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲とが含まれる。以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
【0076】
(付記)
(付記1)
開始時刻と終了時刻を含むスケジュール情報を複数取得するスケジュール取得手段と、
前記スケジュール取得手段により取得された前記スケジュール情報から一つを選択する選択手段と、
前記選択手段により選択された前記スケジュール情報に基づく表示を実行する表示制御手段と、
を備え、
前記選択手段は、前記開始時刻から前記終了時刻までの期間が少なくとも一部重複している複数の前記スケジュール情報がある場合、複数の前記スケジュール情報に設定されている前記開始時刻または前記終了時刻に基づいて前記表示制御手段で表示する前記スケジュール情報を選択する、
ことを特徴とする表示装置。
【0077】
(付記2)
前記選択手段は、前記スケジュール取得手段により取得された複数の前記スケジュール情報のうち、現在時刻が前記開始時刻より後であり前記終了時刻より前の前記スケジュール情報が複数ある場合、それらのうち、前記開始時刻が最も遅いスケジュール情報を選択する、
ことを特徴とする付記1に記載の表示装置。
【0078】
(付記3)
前記選択手段は、前記スケジュール取得手段により取得された複数の前記スケジュール情報のうち、現在時刻が前記開始時刻より後であり前記終了時刻より前の前記スケジュール情報が複数あり、かつ、前記開始時刻が同じである前記スケジュール情報が複数ある場合、それらのうち、前記終了時刻が最も早い前記スケジュール情報を選択する、
ことを特徴とする付記1または2に記載の表示装置。
【0079】
(付記4)
前記表示制御手段は、前記選択手段が選択した前記スケジュール情報が含む前記終了時刻または前記終了時刻までの残り時間を表示する、
ことを特徴とする付記1から3の何れか1つに記載の表示装置。
【0080】
(付記5)
前記スケジュール取得手段は、現在時刻から所定の時間以内に前記終了時刻が設定されているスケジュール情報を取得する、
ことを特徴とする付記1から4の何れか1つに記載の表示装置。
【0081】
(付記6)
前記終了時刻までの残り時間を表示する指針表示部を備え、
前記表示制御手段は、現在時刻から前記選択手段により選択された前記スケジュール情報に含まれる前記終了時刻までの残り時間を前記指針表示部に表示する、
ことを特徴とする付記1から5の何れか1つに記載の表示装置。
【0082】
(付記7)
前記指針表示部は、
サブダイヤルと、
前記サブダイヤルの回転軸に対して、反時計回りと時計回りに往復移動可能に設けられている指針と、を備える、
ことを特徴とする付記6に記載の表示装置。
【0083】
(付記8)
前記指針表示部は、残り時間が予め設定された基準時間を超える場合、前記残り時間が予め設定された前記基準時間を超えることを表示する、
ことを特徴とする付記6または7に記載の表示装置。
【0084】
(付記9)
デジタル表示部を備え、
前記表示制御手段は、前記選択手段により選択された前記スケジュール情報に含まれる前記終了時刻を前記デジタル表示部に表示する、
ことを特徴とする付記1から8の何れか1つに記載の表示装置。
【0085】
(付記10)
デジタル表示部を備え、
前記表示制御手段は、前記選択手段により選択された前記スケジュール情報に含まれる前記終了時刻までの残り時間を前記デジタル表示部に表示する、
ことを特徴とする付記1から8の何れか1つに記載の表示装置。
【0086】
(付記11)
指針表示部と、
デジタル表示部と、を備え、
前記表示制御手段は、前記選択手段が選択した前記スケジュール情報に含まれる前記終了時刻までの残り時間を前記指針表示部に表示し、前記スケジュール情報に含まれる前記終了時刻または前記終了時刻までの残り時間を前記デジタル表示部に表示する、
ことを特徴とする付記1から5の何れか1つに記載の表示装置。
【0087】
(付記12)
付記1から11の何れか1つに記載の表示装置と、
前記表示装置をユーザの身体に取り付ける取付手段と、
を備えることを特徴とする電子時計。
【0088】
(付記13)
開始時刻と終了時刻を含むスケジュール情報を複数取得するスケジュール取得ステップと、
前記スケジュール取得ステップにより取得された前記スケジュール情報から一つを選択する選択ステップと、
前記選択ステップにより選択された前記スケジュール情報に基づく表示を実行する表示制御ステップと、
を備え、
前記選択ステップにおいて、前記開始時刻から前記終了時刻までの期間が少なくとも一部重複している複数の前記スケジュール情報がある場合、複数の前記スケジュール情報に設定されている前記開始時刻または前記終了時刻に基づいて前記表示制御ステップで表示する前記スケジュール情報を選択する、
ことを特徴とする表示方法。
【0089】
(付記14)
コンピュータを、
開始時刻と終了時刻を含むスケジュール情報を複数取得するスケジュール取得手段、
前記スケジュール取得手段により取得された前記スケジュール情報から一つを選択する選択手段、
前記選択手段により選択された前記スケジュール情報に基づく表示を実行する表示制御手段、
として機能させ、
前記選択手段は、前記開始時刻から前記終了時刻までの期間が少なくとも一部重複している複数の前記スケジュール情報がある場合、複数の前記スケジュール情報に設定されている前記開始時刻または前記終了時刻に基づいて前記表示制御手段で表示する前記スケジュール情報を選択する、
プログラム。
【符号の説明】
【0090】
1…電子時計、10…文字盤、11…メインダイヤル、12…サブダイヤル、20a~20d…指針、30…表示部、31…第1の表示部、32…第2の表示部、40…操作部、41…第1のボタン、42…第2のボタン、50…ケース、60…バンド、90…駆動装置、100…表示装置、110…制御部、111…スケジュール情報取得部、112…選択部、113…表示制御部、120a…第1のステッピングモータ、120b…第2のステッピングモータ、120c…第3のステッピングモータ、120d…第4のステッピングモータ、130…駆動回路、140…計時回路、150…通信部、160…電源部、200…端末装置、210…制御部、211…スケジュール情報取得部、212…スケジュール情報送信部、220…通信部、230…ディスプレイ、240…操作部