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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-13
(45)【発行日】2024-02-21
(54)【発明の名称】排気還流システムの故障診断装置
(51)【国際特許分類】
   F02M 26/49 20160101AFI20240214BHJP
   F02M 26/47 20160101ALI20240214BHJP
   F02D 29/06 20060101ALI20240214BHJP
   B60W 10/06 20060101ALI20240214BHJP
   B60W 20/50 20160101ALI20240214BHJP
   B60K 6/442 20071001ALI20240214BHJP
【FI】
F02M26/49 301
F02M26/49 321
F02M26/47 B
F02M26/47 A
F02D29/06 D
B60W10/06 900
B60W20/50
B60K6/442 ZHV
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2023536633
(86)(22)【出願日】2022-05-27
(86)【国際出願番号】 JP2022021692
(87)【国際公開番号】W WO2023002752
(87)【国際公開日】2023-01-26
【審査請求日】2023-08-25
(31)【優先権主張番号】P 2021118852
(32)【優先日】2021-07-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000006286
【氏名又は名称】三菱自動車工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100177460
【弁理士】
【氏名又は名称】山崎 智子
(72)【発明者】
【氏名】▲高▼橋 和通
(72)【発明者】
【氏名】松永 英雄
(72)【発明者】
【氏名】松田 芳一
【審査官】津田 真吾
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-92066(JP,A)
【文献】特開2005-291055(JP,A)
【文献】特開2016-117314(JP,A)
【文献】特開平8-35449(JP,A)
【文献】特開平3-267561(JP,A)
【文献】特開昭63-192945(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F02D 29/06
B60W 20/50
B60K 6/442
B60W 10/06
F02M 26/47
F02M 26/49
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
エンジンの排気通路から排気の一部を吸気通路に導く排気還流路と、前記排気還流路に備えられ開又は閉作動することで前記排気還流路の開口面積を調節する排気還流弁と、前記エンジンの運転状態に基づいて前記排気還流弁を作動制御する排気還流制御部と、を有する排気還流システムにおける故障診断装置であって、
前記排気還流路を流れる排気還流ガスの温度を検出する排気還流ガス温度検出手段と、
前記吸気通路において前記エンジンに吸入される気体の吸気圧を検出する吸気圧検出手段と、
前記排気還流制御部により前記排気還流弁を開閉制御して、前記排気還流弁の故障の有無を判定する故障判定部と、を備え、
前記故障判定部は、前記エンジンの暖機が完了された以後の所定の運転時に前記排気還流弁を開閉作動させた際の前記吸気圧の変化に基づいて前記排気還流弁の故障判定を行う第1の故障判定部と、前記エンジンの暖機が完了する前の所定の運転時に前記排気還流弁を閉作動させて前記排気還流ガスの温度変化に基づいて前記排気還流弁の開故障判定を行う第2の故障判定部と、を有し、
前記故障判定部は、前記第1の故障判定部において異常が判定された後に、前記第2の故障判定部による開故障判定を実行することを特徴とする排気還流システムの故障診断装置。
【請求項2】
外気温度を検出する外気温度検出手段を備え、
前記故障判定部は、前記外気温度が所定温度以上であるときに、前記第2の故障判定部による開故障判定を規制することを特徴とする請求項に記載の排気還流システムの故障診断装置。
【請求項3】
前記エンジンの停止時間を計測する停止時間計測部を備え、
前記故障判定部は、前記エンジンの停止時間が所定時間未満である場合には、前記第2の故障判定部による開故障判定を規制することを特徴とする請求項に記載の排気還流システムの故障診断装置。
【請求項4】
前記エンジンは車両に搭載され、
前記車両は、蓄電池と、前記エンジンにより駆動されて発電する発電機と、前記発電機及び前記蓄電池の少なくとも一方から供給された電力によって当該車両を走行駆動するモータと、を有するとともに、前記エンジンを停止して前記蓄電池から供給された電力より前記モータを駆動して走行する第1の走行モードと、前記エンジンを作動して前記発電機により発電しつつ走行する第2の走行モードと、を少なくとも前記車両に要求される要求出力に基づいて切り替える走行モード切替制御部を備え、
前記エンジンは、前記エンジンの暖機が完了されていない状態で前記第1の走行モードから前記第2の走行モードに切り替わる以前に、前記エンジンに前記第2の走行モードで発電する際の前記エンジンの負荷より小さい所定の低負荷運転を所定時間継続させるウォームアップ運転が実行され、
前記故障判定部は、前記ウォームアップ運転が継続されている際における前記モータによる走行駆動とともに、前記第2の故障判定部による開故障判定を実行することを特徴とする請求項に記載の排気還流システムの故障診断装置。
【請求項5】
前記故障判定部は、前記ウォームアップ運転時に前記第2の故障判定部による開故障判定が完了する前に、前記要求出力が第1の走行モードに切り替わる値になり前記エンジンの停止が要求されたとしても、当該開故障判定が完了するまで前記ウォームアップ運転を継続することを特徴とする請求項に記載の排気還流システムの故障診断装置。
【請求項6】
前記車両は、前記蓄電池より外部へ給電する給電部を更に備え、
前記故障判定部は、前記外部への給電中において前記エンジンの稼働中では、前記第1の故障判定部における故障判定結果に拘わらず、前記第2の故障判定部による開故障判定を実行することを特徴とする請求項に記載の排気還流システムの故障診断装置。
【請求項7】
第1の故障判定部は、前記排気還流弁を所定の複数回開閉作動させたときの前記吸気圧の変化量の平均値が所定の閾値未満である場合に、前記排気還流弁が異常であることを判定する請求項1からのいずれか1項に記載の排気還流システムの故障診断装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エンジンの排気還流システムにおける故障診断技術に関する。
【背景技術】
【0002】
車両に搭載されているエンジンの多くは、排気性能を向上させるためにEGR(Exhaust Gas Recirculation)システム(排気還流システム)を搭載している。EGRシステムは、例えば排気通路から排気の一部(EGRガス)を吸気通路に還流するEGR通路(排気還流路)を有するとともに、EGR通路の開口面積を調節するEGRバルブ(排気還流弁)が備えられている。EGRバルブは、コントロールユニット等によりエンジンの運転状態に基づいて開度が制御される。
【0003】
特許文献1には、EGRシステムの故障の有無を判断する技術が開示されている。特許文献1に開示された故障診断装置は、EGRガスの温度を検出する温度センサを有し、EGRバルブを開閉に伴うEGRガスの温度変化に基づいて、EGRバルブの故障の有無を診断する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】日本国特開2005-291055号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1の故障診断装置では、EGRバルブを強制的に所定の開度に開閉制御し、その際にEGRガスの温度が所定以上変化しない場合に、EGRバルブが固着状態であることを判定する。しかしながら、特許文献1では、開固着状態であるか閉固着状態であるかといったようなEGRバルブの詳細の故障状態を判定していない。
また、エンジンの故障診断はエンジン始動直後に行なわれることが多いが、始動直後のようなエンジン冷態状態では、開固着状態である開故障判定は可能であっても、閉固着状態である閉故障判定は困難であり、開故障判定及び閉故障判定の両方を多くの機会で可能にすることが要求されている。
【0006】
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、排気還流弁の詳細な故障判定が可能であるとともに、判定機会を多く確保できる排気還流システムの故障診断装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を達成するため、本発明の排気還流システムの故障診断装置は、エンジンの排気通路から排気の一部を吸気通路に導く排気還流路と、前記排気還流路に備えられ開又は閉作動することで前記排気還流路の開口面積を調節する排気還流弁と、前記エンジンの運転状態に基づいて前記排気還流弁を作動制御する排気還流制御部と、を有する排気還流システムにおける故障診断装置であって、前記排気還流路を流れる排気還流ガスの温度を検出する排気還流ガス温度検出手段と、前記吸気通路において前記エンジンに吸入される気体の吸気圧を検出する吸気圧検出手段と、前記排気還流制御部により前記排気還流弁を開閉制御して、前記排気還流弁の故障の有無を判定する故障判定部と、を備え、前記故障判定部は、前記エンジンの暖機が完了された以後の所定の運転時に前記排気還流弁を開閉作動させた際の前記吸気圧の変化に基づいて前記排気還流弁の故障判定を行う第1の故障判定部と、前記エンジンの暖機が完了する前の所定の運転時に前記排気還流弁を閉作動させて前記排気還流ガスの温度変化に基づいて前記排気還流弁の開故障判定を行う第2の故障判定部と、を有することを特徴とする。
【0008】
これにより、第1の故障判定部による故障判定結果と第2の故障判定部による故障判定結果とを組み合わせることで、排気還流弁が閉故障であるか否か、及び開故障であるか否かといった、排気還流弁の故障態様を詳細に判定することができる。
また、第2の故障判定部では、排気還流ガスの温度変化に基づいて排気還流弁の開故障判定のみ行い、閉故障判定を行う必要がない。
【0009】
更に、第1の故障判定部による故障判定はエンジンの暖機が完了された以後の所定の運転時に行われ、エンジンの暖機が完了する前の所定の運転時に行われる第2の故障判定部による故障判定よりも実行機会が多く、第2の故障判定部において排気還流ガスの温度変化に基づいて排気還流弁の開故障判定及び閉故障判定の両方を行うよりも、実行機会を増加させることができる。
【0010】
好ましくは、前記故障判定部は、前記第1の故障判定部において異常が判定された後に、前記第2の故障判定部による開故障判定を実行するとよい。
これにより、第1の故障判定部において異常が判定されるまでは、第2の故障判定部による開故障判定が実行されないので、排気還流弁が正常状態であるときに不要な第2の故障判定部による開故障判定の実行を回避することができる。
【0011】
好ましくは、外気温度を検出する外気温度検出手段を備え、前記故障判定部は、前記外気温度が所定温度以上であるときに、前記第2の故障判定部による開故障判定を規制するとよい。
これにより、第2の故障判定部において排気還流弁を閉作動させたときに、排気還流弁を開故障状態である場合での排気還流ガスの温度変化を大きくすることができ、第2の故障判定部による開故障判定の判定精度を向上させることができる。
【0012】
好ましくは、前記エンジンの停止時間を計測する停止時間計測部を備え、前記故障判定部は、前記エンジンの停止時間が所定時間未満である場合には、前記第2の故障判定部による開故障判定を規制するとよい。
これにより、エンジン温度が所定温度以上である可能性の高い状態では、第2の故障判定部による開故障判定が規制されるので、第2の故障判定部による開故障判定において排気還流弁を開閉作動させたときに、排気還流弁を開故障状態である場合での排気還流ガスの温度変化を大きく確保することが可能となり、第2の故障判定部における判定精度を向上させることができる。
【0013】
好ましくは、前記エンジンは車両に搭載され、前記車両は、蓄電池と、前記エンジンにより駆動されて発電する発電機と、前記発電機及び前記蓄電池の少なくとも一方から供給された電力によって当該車両を走行駆動するモータと、を有するとともに、前記エンジンを停止して前記蓄電池から供給された電力より前記モータを駆動して走行する第1の走行モードと、前記エンジンを作動して前記発電機により発電しつつ走行する第2の走行モードと、を少なくとも前記車両に要求される要求出力に基づいて切り替える走行モード切替制御部を備え、前記エンジンは、前記エンジンの暖機が完了されていない状態で前記第1の走行モードから前記第2の走行モードに切り替わる以前に、前記エンジンに前記第2の走行モードで発電する際の前記エンジンの負荷より小さい所定の低負荷運転を所定時間継続させるウォームアップ運転が実行され、前記故障判定部は、前記ウォームアップ運転が継続されている際における前記モータによる走行駆動とともに、前記第2の故障判定部による開故障判定を実行するとよい。
【0014】
これにより、第2の故障判定部による開故障判定の実行機会を増加させるとともに、排気還流弁の故障判定に適したエンジン運転にすることが可能であるので、迅速かつ精度のよい第2の故障判定部による開故障判定が可能になる。
好ましくは、前記故障判定部は、前記ウォームアップ運転時に前記第2の故障判定部による開故障判定が完了する前に、前記要求出力が第1の走行モードに切り替わる値になり前記エンジンの停止が要求されたとしても、当該開故障判定が完了するまで前記ウォームアップ運転を継続するとよい。
【0015】
これにより、ウォームアップ運転時に第2の故障判定部による開故障判定の実行中に要求出力が変動してエンジンの停止が要求されたとしても、開故障判定を継続して実行し完了させることができる。
好ましくは、前記車両は、前記蓄電池より外部へ給電する給電部を更に備え、前記故障判定部は、前記外部への給電中において前記エンジンの稼働中では、前記第1の故障判定部の故障判定結果に拘わらず、前記第2の故障判定部による開故障判定を実行するとよい。
【0016】
これにより、比較的時間を長く確保できるとともにエンジン運転を任意に設定できる外部への給電中において、第1の故障判定部による故障判定と第2の故障判定部による開故障判定の両方を実行して、排気還流弁の詳細な故障判定を完了させることができる。
好ましくは、第1の故障判定部は、前記排気還流弁を複数回開閉作動させたときの前記吸気圧の変化量の平均値が所定の閾値未満である場合に、前記排気還流弁が異常であることを判定してもよい。なお、前記吸気圧の変化量が所定の閾値未満を所定回数(例えば3回)である場合に故障と判定してもよい。
【0017】
これにより、第1の故障判定部における故障判定精度を向上させることができる。
【発明の効果】
【0018】
本発明の排気還流システムの故障診断装置によれば、排気還流弁が閉故障及び開故障のいずれかであるか否かといったような排気還流弁の故障態様を詳しく判定することができるので、修理の際の情報として活用できるとともに、故障態様に応じてエンジンの作動制御を行うことで、エンジン作動を安定して継続させることが可能になる。
また、エンジンの暖機完了以後の所定の運転時に可能な第1の故障判定部による故障判定を行うことで、エンジンの暖機完了前の所定の運転時に可能な第2の故障判定部による故障判定において詳しく排気還流弁の故障態様を判定するよりも実行機会を増加させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本発明の一実施形態に係る車両の走行駆動系の概略構成図である。
図2】本実施形態に係るエンジンの給排気系及びEGRシステムの故障診断装置の構成図である。
図3】EGRシステムの故障診断装置におけるEGR故障判定制御の手順を示すフローチャートである。
図4】EGR正常時での第1の故障判定制御におけるEGRバルブの作動及びインマニ圧の推移の一例を示すタイムチャートの一例である。
図5】EGR故障時での第1の故障判定制御及び第2の故障判定制御におけるEGRバルブの作動、インマニ圧及びEGR温度の推移を示すタイムチャートの一例である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、図面に基づき本発明の一実施形態について説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るプラグインハイブリッド車(以下、車両1という)の概略構成図である。
図1に示すように、本実施形態のEGRシステムの故障診断装置を備えた車両1は、エンジン2の出力によって前輪3を駆動して走行可能であるとともに、前輪3を駆動する電動のフロントモータ4(モータ)及び後輪5を駆動する電動のリヤモータ6(モータ)を備えた四輪駆動車である。
【0021】
エンジン2は、減速機7を介して前輪3の駆動軸8を駆動可能であるとともに、減速機7を介してモータジェネレータ9(発電機)を駆動して発電させることが可能になっている。
フロントモータ4は、フロントインバータ10を介して、車両1に搭載された車載電池11(蓄電池)及びモータジェネレータ9から高電圧の電力を供給されて駆動し、減速機7を介して前輪3の駆動軸8を駆動する。減速機7には、エンジン2の出力軸と前輪3の駆動軸8との間の動力の伝達を断接切換え可能なクラッチ7aが内蔵されている。
【0022】
リヤモータ6は、リヤインバータ12を介して車載電池11及びモータジェネレータ9から高電圧の電力を供給されて駆動し、減速機13を介して後輪5の駆動軸14を駆動する。
モータジェネレータ9によって発電された電力は、フロントインバータ10を介して車載電池11を充電可能であるとともに、フロントモータ4及びリヤモータ6に電力を供給可能である。
【0023】
車載電池11は、リチウムイオン電池等の二次電池で構成され、複数の電池セルをまとめて構成された図示しない電池モジュールを有している。また、車載電池11は、電池モジュールの電圧、充電率、温度等の電池モジュールの状態を監視するとともに、車載電池11全体の充電率を推定(検出)するモニタリングユニット11aを備えている。
フロントインバータ10は、ハイブリッドコントロールユニット20(走行モード切替制御部)からの制御信号に基づきフロントモータ4の出力を制御するとともに、ハイブリッドコントロールユニット20からの制御信号に基づきモータジェネレータ9の出力を制御する機能を有する。
【0024】
リヤインバータ12は、ハイブリッドコントロールユニット20からの制御信号に基づきリヤモータ6の出力を制御する機能を有する。
【0025】
車両1には、エンジン2を駆動制御するエンジンコントロールユニット22と、車載電池11を外部電源によって充電する充電機23が備えられている。
また、車両1の車室内には、車載電池11から外部へ電力を供給するための外部コンセント24(給電部)が備えられている。
【0026】
ハイブリッドコントロールユニット20は、車両1の走行制御を行うための総合的な制御装置であり、入出力装置、記憶装置(ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、不揮発性RAM等)、中央処理装置(CPU)、タイマ等を含んで構成されている。また、エンジンコントロールユニット22も、入出力装置、記憶装置(ROM、RAM、不揮発性RAM等)、中央処理装置(CPU)、タイマ等を含んで構成されている。
【0027】
ハイブリッドコントロールユニット20の入力側には、車載電池11のモニタリングユニット11a、フロントインバータ10、リヤインバータ12、エンジンコントロールユニット22、アクセル操作量を検出するアクセル開度センサ40、車両1の走行速度を検出する車速センサ41が接続されており、これらの機器からの検出、作動及び操作情報が入力される。
【0028】
一方、ハイブリッドコントロールユニット20の出力側には、フロントインバータ10、リヤインバータ12、減速機7(クラッチ7a)、エンジンコントロールユニット22が接続されている。
そして、ハイブリッドコントロールユニット20は、アクセル開度センサ40、車速センサ41等の上記各種検出量及び各種操作情報に基づいて、車両1の走行駆動に必要とする要求出力、駆動トルクを演算し、エンジンコントロールユニット22、フロントインバータ10、リヤインバータ12、減速機7に制御信号を送信して、走行モード((EVモード:電気自動車モード)、シリーズモード、パラレルモード)の切換え、エンジン2とフロントモータ4とリヤモータ6の出力、モータジェネレータ9の出力を制御する。
【0029】
EVモードでは、エンジン2を停止し、車載電池11から供給される電力によりフロントモータ4やリヤモータ6を駆動して車両1を走行させる。
【0030】
シリーズモードでは、減速機7のクラッチ7aを切断し、エンジン2によりモータジェネレータ9を作動する。そして、モータジェネレータ9により発電された電力及び車載電池11から供給される電力によりフロントモータ4やリヤモータ6を駆動して走行させる。また、シリーズモードでは、エンジン2の回転速度を所定の回転速度に設定し、余剰電力を車載電池11に供給して車載電池11を充電する。
【0031】
パラレルモードでは、減速機7のクラッチ7aを接続し、エンジン2から減速機7を介して機械的に動力を伝達して前輪3を駆動させる。また、エンジン2によりモータジェネレータ9を作動させて発電した電力及び車載電池11から供給される電力によってフロントモータ4やリヤモータ6を駆動して走行させる。
【0032】
ハイブリッドコントロールユニット20は、高速領域のように、エンジン2の効率のよい領域では、走行モードをパラレルモードとする。また、パラレルモードを除く領域、即ち中低速領域では、車両1の駆動トルク及び車載電池11の充電率SOC(State Of Charge)に基づいてEVモードとシリーズモードとの間で切換える。
【0033】
なお、EVモードは本発明における第1の走行モード、シリーズモード及びパラレルモードは、本発明の第2の走行モードに該当する。
【0034】
図2は、エンジン2の給排気系及びEGRシステム50(排気還流システム)の故障診断装置の構成図である。
【0035】
図2に示すように、エンジン2にはEGRシステム50が備られている。EGRシステム50はエンジン2の吸気通路51と排気通路52とを連通するEGR通路53(排気還流路)と、EGR通路53の開口面積を調節するEGRバルブ54(排気還流弁)と、EGRバルブ54の開度を制御するEGR制御部55(排気還流制御部)と、を備えている。
【0036】
EGR制御部55は、エンジンコントロールユニット22に備えられている。EGR制御部55は、エンジン2の運転状態、例えばアクセル操作量等に基づく要求負荷やエンジン回転速度等に基づいて、EGRバルブ54の開度を制御する。
また、EGR通路53には、EGRガス(排気還流ガス)の温度を検出するEGR温度センサ56(排気還流ガス温度検出手段)が備えられている。EGR温度センサ56は、EGRバルブ54よりも吸気通路51側に備えられ、排気通路52からEGRバルブ54を通過して吸気通路51に流入する排気の一部であるEGRガスの温度を検出する。
【0037】
また、EGR通路53によりEGRガスが導かれる位置より下流側のエンジン2の吸気通路51には、詳しくはエンジン2のインテークマニホールドには、吸気の圧力を検出するインマニ圧センサ57(吸気圧検出手段)が備えられている。
更に、本実施形態のエンジンコントロールユニット22には、EGRシステム50の作動不良を診断する、詳しくはEGRバルブ54の作動不良(異常)を判定するEGR故障判定部60(故障判定部、第1の故障判定部、第2の故障判定部)が備えられている。
【0038】
EGR故障判定部60は、EGRバルブ54を作動制御し、インマニ圧センサ57によって検出した吸気圧の変化に基づいて、及びEGR温度センサ56によって検出したEGRガスの温度の変化に基づいて、EGR故障判定制御を行う。なお、EGR制御部55(排気還流制御部)、EGR温度センサ56、インマニ圧センサ57、EGR故障判定部60が本発明の排気還流システムの故障診断装置に該当する。
【0039】
次に、図3図5を用いて、EGR故障判定制御について説明する。
図3は、EGR故障判定部60において実行されるEGR故障判定制御の手順を示すフローチャートである。図4は、EGR正常時での第1の故障判定制御におけるEGRバルブ54の作動及びインマニ圧の推移を示すタイムチャートの一例である。図5は、EGR故障時での第1の故障判定制御及び第2の故障判定制御におけるEGRバルブ54の作動、インマニ圧及びEGR温度等の推移を示すタイムチャートの一例である。なお、図5において、実線はEGRバルブ54の開故障時であり、破線は閉故障時を示す。
【0040】
EGR故障判定制御は、例えばエンジン稼働時に所定期間毎に繰り返し実行される。
図3に示すように、始めにステップS10では、EGR故障判定部60は、第1のEGR故障判定条件が満たされているか(ONであるか)否かを判別する。第1のEGR故障判定条件は、第1の故障判定制御によるEGRバルブ54の故障判定を行う条件であり、例えばアイドル運転や車両減速時のように、暖機が完了した以降のエンジン稼働状態であり、かつ要求負荷及び回転数が一定の定常運転時(所定の運転時)である。第1のEGR故障判定条件が満たされている(ONである)場合には(ステップS10にてYes)、ステップS20に進む。第1のEGR故障判定条件が満たされていない(OFFである)場合には(ステップS10にてNo)、本ルーチンを終了する。
【0041】
ステップS20では、EGR故障判定部60は、EGRバルブ54を強制開閉する。詳しくは、EGR故障判定部60は、まずEGRバルブ54を強制的に全閉作動させる(EGRカット)。このとき、インマニ圧センサ57によって吸気圧を検出して記憶装置に記憶しておく。そして、EGR故障判定部60は、所定時間(例えば数秒)経過後に強制的に所定開度(例えば全開)に開作動させる(EGR強制ON)。そして、EGR故障判定部60は、EGR強制ONの状態で吸気圧が安定する所定時間(例えば数秒)経過したときにインマニ圧センサ57によって吸気圧を検出して、EGRカット開始時に検出した吸気圧との差であるインマニ圧変化量を演算する。
【0042】
そして、EGR故障判定部60は、このEGRバルブ54の開閉制御とインマニ圧変化量の計測を、所定回数na(例えば3回)実行し、1回あたりのインマニ圧変化量の平均値を演算する。なお、この各インマニ圧変化量の計測の間の所定時間(例えば数秒)では、インマニ圧判定実施条件が不成立となり、エンジンの運転状態に基づくEGR開度に制御される(EGR通常導入)。そして、ステップS30に進む。
【0043】
ステップS30では、EGR故障判定部60は、ステップS20において演算したインマニ圧変化量の平均値が所定値Pa(所定の閾値)以上であるか否かを判別する。所定値Paは、EGRバルブが正常状態で開閉した際の吸気圧の変化量の下限値付近に設定すればよい。インマニ圧変化量(平均値)が所定値Pa以上である場合には(ステップS30にてYes)、ステップS40に進む。インマニ圧変化量(平均値)が所定値Pa未満である場合には(ステップS30にてNo)、ステップS50に進む。
【0044】
ステップS40では、EGR故障判定部60は、EGRシステム50が正常であると判定する。そして、本ルーチンを終了する。
ステップS50では、EGR故障判定部60は、EGRシステム50が故障であると判定する。そして、ステップS60に進む。
【0045】
ステップS60では、EGR故障判定部60は、第2のEGR故障判定条件が満たされているか(ONであるか)否かを判別する。第2のEGR故障判定条件は、第2の故障判定制御によるEGRバルブ54の故障判定を行う条件であり、ソーク後のエンジン始動時のようにエンジン2が暖機を完了する前の冷態状態であることを条件とする。例えば車両1のハイブリッドコントロールユニット20にエンジン停止時間を計測するタイマ(停止時間計測部)を備え、エンジン停止状態が所定時間(例えば6時間)継続した状態である場合にソーク後と判定すればよい。なお、エンジン停止時間としては、例えば車両の電源オフ状態の継続時間としてもよいが、車両がEVモードにおいて長時間走行可能である場合には、EVモードが所定時間継続した状態からシリーズモードに移行すべくエンジン2が始動した直後のプレ運転(ウォームアップ運転)時にも、ソーク後として第2のEGR故障判定条件が満たされる。プレ運転は、低回転、低負荷でエンジン2を所定時間運転して、エンジン2の温度(例えば水温や排気温度に基づく)を上昇させ(エンジン2を暖機させ)、エンジン運転を安定させるものである。なお、プレ運転は、シリーズモードでのエンジン2の負荷より小さい負荷(所定の低負荷)で運転され、例えば排気温度が所定温度以上に増加した場合に完了し、その後はハイブリッドコントロールユニット20にて設定した要求負荷に応じたエンジン運転が行われる。
【0046】
第2のEGR故障判定条件が満たされている(ONである)場合には(ステップS60にてYes)、ステップS70に進む。第2のEGR故障判定条件が満たされていない(OFFである)場合には(ステップS60にてNo)、ステップS60を繰り返す。
【0047】
ステップS70では、EGR故障判定部60は、EGRバルブ54を全閉作動させる(EGRカット)。なお、EGRバルブ54の全閉作動開始時にEGR温度センサ56よりEGRガス温度を入力し、エンジンコントロールユニット22の記憶装置等に記憶しておく。そして、ステップS80に進む。
【0048】
ステップS80では、EGR故障判定部60は、ステップS70におけるEGRバルブ54の全閉作動開始からの経過時間(始動後経過時間)が所定の故障判定時間ta(例えば100秒程度)経過した後に、EGR温度センサ56よりEGRガス温度を入力し、記憶装置に記憶しておいたEGRバルブ54の全閉作動開始時(始動時)のEGRガス温度との差であるEGR温度変化量(開故障判定用EGR温度変化量)が、所定の開故障判定値a以上であるか否かを判別する。開故障判定値aは、例えばエンジン2の始動からEGRバルブ54を全閉状態でプレ運転を故障判定時間ta行った際でのEGRガスの温度変化量の上限値付近、かつ上限値より高い値に設定すればよい。図5の実線に示すように、EGR温度変化量が開故障判定値a以上である場合には(ステップS80にてYes)、ステップS90に進む。図5の破線に示すように、EGR温度変化量が開故障判定値a未満である場合には(ステップS80にてNo)、ステップS100に進む。
【0049】
ステップS90では、EGR故障判定部60は、EGR開故障、即ちEGRバルブ54が開状態で固着した故障状態であると判定する。そして、本ルーチンを終了する。
ステップS100では、EGR故障判定部60は、EGR閉故障、即ちEGRバルブ54が閉状態で固着した故障状態であると判定する。そして、本ルーチンを終了する。
【0050】
なお、本実施形態において、上記のステップS10からS50までの第1の故障判定制御が本発明の第1の故障判定部による故障判定に該当し、ステップS60からS100までの第2の故障判定制御が本発明の第2の故障判定部による開故障判定に該当する。
【0051】
以上のように、本実施形態では、EGRバルブ54を開閉作動し、インマニ圧の変化量に基づく第1の故障判定制御によってEGRバルブ54が故障であるか否かを判別する。更に、EGRバルブ54が故障であると判定した場合には、EGRガス温度に基づく第2の故障判定制御によって、開故障であるか閉故障であるか判定する。
したがって、第1の故障判定制御による判定結果と第2の故障判定制御による判定結果とを組み合わせることで、EGRバルブ54が故障であるか否かだけでなく、故障である場合には閉故障及び開故障のいずれかといったEGRバルブ54の故障態様を詳細に判定することができる。
【0052】
また、第2の故障判定制御では、第1の故障判定制御において故障であると判定されたことを前提として、EGRガスの温度変化に基づいてEGRバルブ54の開故障判定のみ行い、閉故障判定を行う必要がない。したがって、第2の故障判定制御における判定制御時間を短縮させることができる。これにより、エンジン始動時におけるプレ運転時にEGR故障判定制御をするためのEGRバルブ54の強制作動の時間を短縮させて、エンジン運転制御に精度、応答性(ドライバビリティ)を高めることができる。
【0053】
一方、第1の故障判定制御を実行する第1のEGR故障判定条件は、暖機が完了した以後の定常運転時であるので、アイドル運転や車両減速走行時のように、実行機会を比較的多く確保することができる。したがって、第2の故障判定制御において開故障判定及び閉故障判定の両方を行うよりも故障判定の実行機会を増加させることができる。
そして、EGRバルブ54の故障態様を開故障あるいは閉故障といったように詳しく判定できるので、修理時における故障情報として有効に利用することができる。あるいは、エンジン2の運転が継続されたとしても、この故障状態に対応してエンジン2の作動制御を行うことができる。例えば開故障時には、EGRガスが常時多く吸気通路51に流入する可能性があるので、始動直後のような冷態アイドル状態においてエンジン2のアイドル回転数を上昇させることで、エンジン運転の安定性を図ることができる。
【0054】
また、第2の故障判定制御は、第1の故障判定制御において故障判定された場合に、その後に第2のEGR故障判定条件が成立したときに実行される。即ち、第1の故障判定制御において故障判定されるまでは、第2の故障判定制御が実行されないので、EGRバルブ54が正常状態であるときに不要な第2の故障判定制御の実行を回避することができる。これにより、ソーク後のエンジン始動時(プレ運転時)に強制的なEGRカットが抑制され、プレ運転時におけるエンジン運転の安定性を向上させることができる。
【0055】
なお、上記のEGR故障判定制御のステップS60において判定する第2のEGR故障判定条件として、ソーク後のエンジン始動時、即ち所定時間以上のエンジン停止後から暖機が完了する前のエンジン2の運転時にしているが、これによりエンジン2の冷態運転時に第2のEGR故障判定が行われる。したがって、第2のEGR故障判定において、EGRバルブ54の開故障時にEGR温度変化量を大きくできるので、第2の故障判定制御における開故障の判定精度を向上させることができる。
【0056】
更に、車両1に外気温度センサ42(外気温度検出手段)を備え、上記のEGR故障判定制御のステップS60において判定する第2のEGR故障判定条件として、更に外気温度が所定温度(例えば摂氏40度)未満であることを含むとよい。なお外気温度検出手段42は、吸気温度を含む。これは、吸気通路51に流入するEGRガス温度は一般的に摂氏80度程度より高くは上昇しないので、外気温度が所定温度以上であると、EGRガスが流入しても吸気温度の上昇量が少なく、温度上昇の判定が困難になるためである。このように第2のEGR故障判定条件に外気温度が低温であることを含む、即ち外気温度が所定温度以上であるときに、第2の故障判定制御を規制することで、第2の故障判定制御における判定精度を更に向上させることができる。
【0057】
なお、本実施形態の車両1は、プラグインハイブリッド車であり、シリーズモードが可能であるので、エンジン運転に拘わらず走行駆動が可能である。そして、ソーク後におけるエンジン始動直後のプレ運転において、第2のEGR故障判定が実行されるので、EGRバルブ54の故障判定に適したエンジン運転にすることができる。これにより、第2のEGR故障判定において迅速かつ精度のよい故障判定が可能になる。
【0058】
また、第2のEGR故障判定制御の実行中において、エンジン2の要求出力が低下してEV走行可能出力以下に低下した場合には、EVモードに移行せずにエンジン稼働を継続し、第2のEGR故障判定制御が完了してからEVモードに移行するとよい。これにより、第2のEGR故障判定制御を継続して完了させることができる。
また、本実施形態の車両1はプラグインハイブリッド車であり、大容量の車載電池11から外部コンセント24を介して外部へ電力を供給することが可能である。そして、外部への給電中においては、エンジン2の稼働中に第1の故障判定制御の故障判定結果に拘わらず、第2の故障判定制御を実行するとよい。
【0059】
外部への給電中では、車両停止状態であるとともに、発電するためにエンジン2が稼働していたとしても一定の出力とする定常運転であるため、エンジン運転制御の精度が要求されない。これにより、第1の故障判定制御と第2の故障判定制御の両方を実行して、EGRバルブ54の故障の有無の判定を完了させることができる。
また、第1のEGR故障判定制御においては、EGRバルブ54を複数回開閉作動させたときのインマニ圧の変化量の平均値を演算し、このインマニ圧変化量の平均値が所定値Pa未満である場合に、EGRバルブ54が故障していると判断する。これにより、第1のEGR故障判定制御において、インマニ圧が短時間に変動したとしても、故障判定精度を向上させることができる。
【0060】
以上で本発明の説明を終了するが、本発明は上記の実施形態に限定するものではない。
例えば、上記の実施形態では、第1の故障判定制御において故障判定された場合に第2の故障判定制御が行われるが、第1の故障判定制御の判定結果に拘わらず、第2の故障判定制御を実行してもよい。
また、EGR故障判定部60がエンジンコントロールユニット22に備えられているが、ハイブリッドコントロールユニット20に備えてもよいし、単独に車両1に備えられていてもよい。
【0061】
また、例えば、上記実施形態の車両1はプラグインハイブリッド車であるが、ハイブリッド車のエンジンにも発明を適用できる。また、ガソリンエンジン車やディーゼルエンジン車のエンジンにも、発明を適用することができる。また本発明は、車両以外でも、EGRシステムを備えたエンジンに対して適用することができる。
【0062】
以上、図面を参照しながら各種の実施の形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例又は修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。また、発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上記実施の形態における各構成要素を任意に組み合わせてもよい。
【0063】
なお、本出願は、2021年7月19日出願の日本特許出願(特願2021-118852)に基づくものであり、その内容は本出願の中に参照として援用される。
【符号の説明】
【0064】
1 車両
2 エンジン
4 フロントモータ(モータ)
6 リヤモータ(モータ)
9 モータジェネレータ(発電機)
11 車載電池(蓄電池)
20 ハイブリッドコントロールユニット(走行モード切替制御部)
22 エンジンコントロールユニット
24 外部コンセント(給電部)
42 外気温度センサ(外気温度検出手段)
50 EGRシステム(排気還流システム)
53 EGR通路(排気還流路)
54 EGRバルブ(排気還流弁)
55 EGR制御部(排気還流制御部)
56 EGR温度センサ(排気還流ガス温度検出手段)
57 インマニ圧センサ(吸気圧検出手段)
60 EGR故障判定部(故障判定部、第1の故障判定部、第2の故障判定部)
図1
図2
図3
図4
図5