(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-13
(45)【発行日】2024-02-21
(54)【発明の名称】上下ムービング型ミキサー
(51)【国際特許分類】
A47J 43/08 20060101AFI20240214BHJP
A47J 43/042 20060101ALI20240214BHJP
【FI】
A47J43/08
A47J43/042
(21)【出願番号】P 2022572402
(86)(22)【出願日】2021-05-07
(86)【国際出願番号】 KR2021005758
(87)【国際公開番号】W WO2021241907
(87)【国際公開日】2021-12-02
【審査請求日】2022-11-28
(31)【優先権主張番号】10-2020-0063945
(32)【優先日】2020-05-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】522456615
【氏名又は名称】セカンドホーム カンパニー、リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】キム、ヨウン ジン
【審査官】川口 聖司
(56)【参考文献】
【文献】韓国公開特許第10-2010-0107655(KR,A)
【文献】特開2000-185223(JP,A)
【文献】特開平10-066654(JP,A)
【文献】米国特許第06027242(US,A)
【文献】韓国登録特許第10-2022492(KR,B1)
【文献】韓国公開特許第2002-0056761(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47J 42/00-44/02
B01F 27/00-33/87
B01F 35/41
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
底部に中央通孔が設けられている容器と、
前記容器の下で前記容器と結合するモーターハウジングと、
前記モーターハウジングに組み込まれるモーターと、
前記容器の中央通孔を通過するように上下方向に往復摺動する摺動部材と、
前記摺動部材と共に上下に往復摺動することができるように前記摺動部材の内部に回転可能に設置され、前記モーターのモーター軸に軸設されて前記モーターの回転によって回転する回転軸と、
前記回転軸に取り付けられて同回転し、上下方向に往復摺動するとともに回転しながら容器内の食品をカット、粉砕、製粉する回転刃と
、
前記容器の前記底部に設けられた中央通孔に連通するように前記底部から下方に突設された上部ブラケットと、
前記上部ブラケットに締結され、上下方向に往復直線運動する前記摺動部材を保持する円形管状のブッシュと、
前
記ブッシュ又は上部ブラケットのうちのいずれか一つに締結され、前記摺動部材が下降時に下方へ離脱するのを防止するために、下降する摺動部材をストッピングする下部ブラケットと、
を含む、上下ムービング型ミキサー。
【請求項2】
下端が前記摺動部材の下端に弾支され、上端が前記ブッシュに弾支されて下方に弾性力を作用することにより、前記摺動部材を下方に押し出す弾性部材をさらに含む、請求
項1に記載の上下ムービング型ミキサー。
【請求項3】
前記摺動部材は、
上下方向に貫設された円形管状のボディ部と、
前記ボディ部の上端から内側に折り曲げられた折曲リブと、
前記ボディ部の下端か
ら外側に折り曲げられて前記弾性部材の下端を弾支するための弾支リングと、を含む、請求
項2に記載の上下ムービング型ミキサー。
【請求項4】
前記下部ブラケットは、
前記ブッシュに締結される円形管状のボディ部と、
前記ボディ部の下端から内側に形成され、前記摺動部材が下降時に下方へ離脱するのを防止するために、前記摺動部材の前記弾支リングをストッピングする下側リブと、を含む、請求
項3に記載の上下ムービング型ミキサー。
【請求項5】
前記ブッシュは、前記弾性部材の上端を弾支するための弾支溝を有する、請求
項2から4のいずれか一項に記載の上下ムービング型ミキサー。
【請求項6】
前記モーター軸と軸結合して前記モーターの駆動に応じて回転する第1軸継手部材と、
一側が前記第1軸継手部材に軸結合され、他側が前記回転軸の下端に軸設されて前記モーターの回転力を前記回転軸へ伝達する第2軸継手部材と、をさらに含む、請求
項1から5のいずれか一項に記載の上下ムービング型ミキサー。
【請求項7】
前記第1軸継手部材の内周面には、嵌合溝が等間隔で内周面に沿って設けられ、
前記第2軸継手部材の外周面には、前記嵌合溝に嵌合するように嵌合突起が外周面に沿って等間隔で設けられる、請求
項6に記載の上下ムービング型ミキサー。
【請求項8】
内輪が前記回転軸の外周面に固定され、外輪が前記摺動部材の内周面に固定される軸受をさらに含む、請求
項1から7のいずれか一項に記載の上下ムービング型ミキサー。
【請求項9】
内側が前記回転軸に密着し、外側が前記摺動部材に密着して前記回転軸と摺動部材との間をシールする内側シール部材と、
内側が前記摺動部材に密着し、外側が前記上部ブラケットに密着して前記摺動部材と前記上部ブラケットとの間をシールする外側シール部材と、をさらに含む、請求
項1から8のいずれか一項に記載の上下ムービング型ミキサー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ミキサーに関し、特に、回転刃が上下に往復直線運動しながら同時に回転することができるようにした上下ムービング型ミキサーに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、ミキサーは、果物や野菜、穀物などの食品を切り刻み、ジュース搾り、混合、カット(切断)又は粉砕させて(以下、説明の便宜のためにまとめて「粉砕」という。)様々な形態で摂取することができるように加工する電動機器である。
【0003】
基本的に、ミキサーは、モーターが組み込まれたモーターハウジングと、前記モーターハウジングに結合し、前記モーターの回転力の伝達を受ける回転刃を有する容器と、前記容器の上端を開閉する蓋と、を含んでなることができる。
【0004】
このような容器の内部に構成される前記回転刃は、刃束の回転軸に取り付けられて備えられ得る。
【0005】
このような刃束に関する従来技術としては、特許文献1による「ミキサー回転刃装着用回転軸束」が開示されているが、この特許文献1による発明は、当該登録特許公報によく開示されているので、その詳細な説明は省略する。
【0006】
しかし、上述した従来技術は、次の問題点があった。
【0007】
特許文献1を始めとする従来のミキサー用回転刃は、単にその場で回転しながら食品を粉砕する固定式回転刃であった。
【0008】
したがって、このような従来のミキサーは、粉砕性能のために必要以上の高速回転を要するため、モーターに過負荷がかかることが多かったが、これを解決するための技術は、未だ開発されていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【文献】韓国登録特許公報第10-2228759号(公告日:2021年03月17日)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、係る従来技術の問題点を解決するためになされたもので、その目的は、
【0011】
第一に、食品をカット、粉砕、製粉(以下、「粉砕」と略記する。)する回転刃が上下に往復直線運動[ムービング(moving)]しながら同時に回転することができるようにすることにより、単にその場で回転しながら食品を粉砕する従来技術(固定式回転刃技術)に比べて食品の混合及びミキシング(mixing)効率が著しく向上できるようにし、
【0012】
第二に、同じモーターの回転数(rpm)でも既存の固定式回転刃を含むミキサーに比べて食品の粉砕をより迅速かつ均一に行うことができるようにし、
【0013】
第三に、ミキサーの回転数を減らしても従来の固定式回転刃を有するミキサーに比べて同じミキシング効果を維持し、ミキサーの騒音を低減することができる上下ムービング型ミキサーを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記の目的を達成するために、本発明は、底部に中央通孔が設けられている容器と、前記容器の下で前記容器と結合するモーターハウジングと、前記モーターハウジングに組み込まれるモーターと、前記容器の中央通孔を通過するように上下方向に往復摺動する摺動部材と、前記摺動部材と共に上下に往復摺動することができるように前記摺動部材の内部に回転可能に設置され、前記モーターのモーター軸に軸設されて前記モーターの回転によって回転する回転軸と、前記回転軸に取り付けられて同回転し、上下方向に往復摺動するとともに回転しながら容器内の食品をカット、粉砕、製粉する回転刃と、を含む、上下ムービング型ミキサーを提供することができる。
【0015】
また、本発明は、前記容器の底部に設けられた中央通孔に連通するように前記底部から下方に突設された上部ブラケットと、前記上部ブラケットに締結され、上下方向に往復直線運動する前記摺動部材を保持する円形管状のブッシュと、前記ブッシュ又は上部ブラケットのうちのいずれか一つに締結され、前記摺動部材の下降時に下方への離脱を防止するために、下降する摺動部材をストッピングする下部ブラケットと、をさらに含むことができる。
【0016】
また、本発明は、下端が前記摺動部材の下端に弾支され、上端が前記ブッシュに弾支されて下方に弾性力を作用することにより、前記摺動部材を下方に押し出す弾性部材をさらに含むことができる。また、前記摺動部材は、上下方向に貫設された円形管状のボディ部と、前記ボディ部の上端から内側に折り曲げられた折曲リブと、前記ボディ部の下端から内側に折り曲げられて前記弾性部材の下端を弾支するための弾支リングと、を含むことができる。
【0017】
前記下部ブラケットは、前記ブッシュに締結される円形管状のボディ部と、前記ボディ部の下端から内側に形成され、前記摺動部材の下降時に下方への離脱を防止するために、前記摺動部材の弾支リングをストッピングする下側リブと、を含むことができる。
【0018】
また、前記ブッシュは、前記弾性部材の上端を弾支するための弾支溝を有することができる。
【0019】
また、本発明は、前記モーター軸と軸結合してモーターの駆動に応じて回転する第1軸継手部材と、一側が前記第1軸継手部材に軸結合され、他側が前記回転軸の下端に軸設されて前記モーターの回転力を前記回転軸に伝達する第2軸継手部材と、をさらに含むことができる。
【0020】
また、前記第1軸継手部材の内周面には、嵌合溝が等間隔で内周面に沿って設けられ、第2軸継手部材の外周面には、前記嵌合溝に嵌合するように嵌合突起が外周面に沿って等間隔で設けられることができる。
【0021】
また、本発明は、内輪が前記回転軸の外周面に固定され、外輪が前記摺動部材の内周面に固定される軸受をさらに含むことができる。
【0022】
また、本発明は、内側が前記回転軸に密着し、外側が摺動部材に密着して前記回転軸と摺動部材との間をシールする内側シール部材と、内側が前記摺動部材に密着し、外側が前記上部ブラケットに密着して前記摺動部材と上部ブラケットとの間をシールする外側シール部材と、をさらに含むことができる。
【発明の効果】
【0023】
上述した構成を有する本発明に係る上下ムービング型ミキサーは、次の効果がある。
【0024】
第一に、本発明は、食品を粉砕する回転刃が上下に往復直線運動[ムービング]しながら同時に回転することができるため、単にその場で回転しながら食品を粉砕する従来技術(固定式回転刃技術)に比べて食品の混合及びミキシング(mixing)効率が著しく向上することができるという効果がある。
【0025】
第二に、本発明は、同じモーターの回転数(rpm)においても既存の固定式回転刃を有するミキサーに比べて食品の混合及びミキシング効率を著しく向上させることができるようにすることにより、食品の粉砕をより迅速かつ均一に行うことができるという効果がある。
【0026】
第三に、本発明は、ミキサーの回転数を減らしても、従来の固定式回転刃を有するミキサーに比べて同じミキシング効果を維持することができ、ミキサーの騒音を低減することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【
図1】回転刃が下死点(往復ムービング運動の最低点)に位置した状態である本発明の一実施形態による上下ムービング型ミキサーの概略構成図である。
【
図2】回転刃が上死点(往復ムービング運動の最高点)に位置した状態である本発明の一実施形態による上下ムービング型ミキサーの概略構成図である。
【
図3】本発明の一実施形態による第1軸継手部材と第2軸継手部材によってモーター軸に回転軸が軸結合した状態を示すための要部結合断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、本発明による上下ムービング型ミキサーの好適な実施形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
【0029】
本発明による「上下ムービング型ミキサー」は、「回転刃が上下にムービング可能なミキサー」を意味することができる。
【0030】
本発明の一実施形態による上下ムービング型ミキサーは、大きく、容器110、モーターハウジング120、モーター131、摺動部材151、回転軸152及び回転刃153を含むことができる。
【0031】
前記容器は、底部111に中央通孔111aが設けられており、前記モーターハウジング120は、前記容器110の下で前記容器110と結合することができ、前記モーター131は、前記モーターハウジング120に組み込まれることができる。
【0032】
前記摺動部材151は、後述する回転軸152が貫通するように上下方向に貫いており、前記容器110の底部111に設けられた中央通孔111aを通過するように、すなわち中央通孔111aを上下に掛けて上下方向に往復摺動することができる。
【0033】
前記回転軸152は、前記摺動部材151と共に上下に往復摺動することができるように前記摺動部材151を上下方向に貫通して前記摺動部材151の内部に回転可能に軸方向に設置され、前記モーター131のモーター軸132に軸設されてモーター131の回転によって回転することができる。
【0034】
前記回転刃153は、前記回転軸152に取り付けられ、回転軸152の回転によって容器110内の食品をカット、粉砕、製粉することができる。
【0035】
本発明の実施形態による前記回転軸152及び回転刃153は、前記摺動部材151の上下方向の往復摺動に伴って上下方向に往復摺動するとともに回転しながら食品をカット、粉砕、製粉することを特徴とすることができる。
【0036】
上述したように食品をカット、粉砕、製粉(以下、「粉砕」と略記する)する前記回転刃153は、上下に往復直線運動しながら同時に回転するため、本発明の一実施形態による上下ムービング型ミキサーは、単にその場で回転しながら食品を粉砕する従来技術(固定式刃)に比べて食品の混合及びミキシング(mixing)効率が向上するという利点がある。
【0037】
すなわち、本発明の一実施形態による上下ムービング型ミキサーは、同じモーターの回転数(rpm)で既存の回転刃固定式のミキサーに比べて食品の混合及びミキシング効率が向上し、その結果、食品の粉砕をさらに迅速かつ均一に行うことができるという利点がある。
【0038】
また、本発明の一実施形態による上下ムービング型ミキサーは、ミキサーの回転数(rpm)を減らしても、従来の固定式ミキサーに比べて同じ或いは優れたミキシング効果を維持することができるため、ミキサーの騒音を低減することができる。
【0039】
本発明の一実施形態による上下ムービング型ミキサーは、前記モーター軸132と軸結合してモーター131の駆動に応じて回転する第1軸継手部材141と、一側が前記第1軸継手部材141と軸結合し、他側が前記回転軸152の下端に軸設されて前記モーター131の回転力を前記回転軸152へ伝達する第2軸継手部材142と、をさらに含むことができる。
【0040】
また、前記第1軸継手部材141の内周面には、嵌合溝141aが等間隔で内周面に沿って設けられることができ、前記第2軸継手部材142の外周面には、前記嵌合溝141aに嵌合するように嵌合突起142aが外周面に沿って等間隔で設けられることができ、これにより前記第1軸継手部材141と第2軸継手部材142とはギア式で軸結合することができる。
【0041】
したがって、前記第1軸継手部材141と前記第2軸継手部材142は、上下方向には分離できるが、横方向(水平方向)には抜けずに結合状態を維持することができる。
【0042】
本発明の一実施形態による上下ムービング型ミキサーは、前記摺動部材151を上下方向に往復直線運動させるための直線運動手段(図示せず)をさらに含むことができる。
【0043】
例えば、前記直線運動手段は、モーター131を上下方向に往復直線運動するためのアクチュエータ(図示せず)であってもよい。
【0044】
前記アクチュエータは、例えば、前記摺動部材151をギア方式でムービングさせるか、或いはシリンダ方式でムービングさせることができる。
【0045】
本発明の一実施形態による上下ムービング型ミキサーは、上部ブラケット161、ブッシュ163、及び下部ブラケット162をさらに含むことができる。
【0046】
前記上部ブラケット161は、前記容器110の底部111に設けられた中央通孔111aと連通するように、前記底部111から下方に突設された略円形管状をすることができる。
【0047】
前記ブッシュ163は、前記上部ブラケット161に締結(例えば、ねじ締め)され、上下方向に往復直線運動する摺動部材151を保持する円形管状をすることができる。
【0048】
前記下部ブラケット162は、前記ブッシュ163又は上部ブラケット161のうちのいずれか一つに締結されることができ、前記摺動部材151の下降時に下方への離脱を防止するために下降する摺動部材151をストッピングすることができる。
【0049】
前記ブッシュ163は、前記摺動部材151と摺動公差(例えば0.01mm)を維持するように形成でき、これにより、前記ブッシュ163は、前記摺動部材151の上下往復直線運動を妨げることなく摺動直線運動が偏心したり片寄ったりしように保持することができる。
【0050】
前記下部ブラケット162は、前記ブッシュ163に締結される円形管状のボディ部162aと、ボディ部162aの下端から内側に形成され、前記摺動部材151が下降時に下方へ脱落するのを防止するために、前記摺動部材151の下側をストッピングする下側リブ162bを含むことができる。
【0051】
前記上部ブラケット161は、前記底部111に一体的に形成されてもよく、或いは別個の部品で形成されて底部111に締結されてもよく、いずれの場合も本発明の技術的範囲に属する。
【0052】
本発明の一実施形態による上下ムービング型ミキサーにある下端が前記摺動部材151の下端に弾支され、上端が前記ブッシュ163に弾支されて下方に弾性力を有することにより前記摺動部材151を下方に押し出す弾性部材171をさらに含むことができる。
【0053】
前記回転軸152は、前記摺動部材151が上死点(往復直線運動の最も高い位置)に達した後に下降し始めるとき、前記モーター軸132よりも遅い速度で下降することができるが、このようにモーター軸132よりも下降速度が遅ければ、モーター軸132から回転軸152が離脱するおそれがあるので、前記弾性部材171によって前記回転軸152の離脱を防止することができるという利点がある。
【0054】
特に、前記回転軸152とモーター軸132との連結(軸継手)方式が第1軸継手部材141と第2軸継手部材142による場合には、さらにそうである。
【0055】
本発明の一実施形態による上下ムービング型ミキサーにおいて、前記摺動部材151は、上下方向に貫設された円形管状のボディ部151aと、前記ボディ部151aの上端から内側に折り曲げられた折曲リブ151bと、前記ボディ部151aの下端から外側に折り曲げられて前記弾性部材171の下端を弾支するための弾支リング151cと、を含むことができる。
【0056】
前記弾支リング151cは、別途のリング状をして前記ボディ部151aにねじ締結されるか或いは嵌合締結されてもよく、或いは、前記ボディ部151aに一体に突設されてもよい。
【0057】
本発明の一実施形態による上下ムービング型ミキサーにおいて、前記ブッシュ163は、前記弾性部材171の上端を弾支するための弾支溝163aが設けられることができる 。
【0058】
前記弾性部材171は、上端が前記弾支溝163aに弾支され、下端が前記弾支リング151cに弾支されて下方に弾性力を作用することにより、前記摺動部材151が上死点で下方に下降するときに、前記回転軸152が前記第1軸継手部材141から離脱するのを防止することができる。
【0059】
前記ブッシュ163の弾支溝163aは固定弾性支持点であり、前記摺動部材151の弾支リング151cは前記弾性部材171の可動弾性支持点として作用する。
【0060】
本発明の一実施形態による上下ムービング型ミキサーは、前記回転軸152が摺動部材151に回転可能かつ上下方向に摺動可能に締結されるように、内輪が前記回転軸152の外周面に固定され、外輪が前記摺動部材151の内周面に固定される軸受181、182をさらに含むことができる。
【0061】
前記軸受181、182は、前記摺動部材151の上側に設けられた上部軸受181と、下側に設けられた下部軸受182と、から構成される。
【0062】
前記下部軸受182を固定するために、前記回転軸152に軸設された固定リング183がさらに含まれてもよい。
【0063】
本発明の一実施形態による上下ムービング型ミキサーは、内側シール部材175と外側シール部材176とをさらに含むことができる。
【0064】
前記内側シール部材175は、前記上部軸受181の上側に位置し、内側が回転軸152に密着し且つ外側が摺動部材151に密着して前記回転軸152と摺動部材151との間をシールすることができる。
【0065】
前記外側シール部材176は、内側が前記摺動部材151に密着し且つ外側が前記上部ブラケット161に密着して、前記摺動部材151と上部ブラケット161との間をシールすることができる。
【0066】
上述した構成を有する本発明の一実施形態による上下ムービング型ミキサーの動作について説明する。
【0067】
前記モーター131が回転すると、前記回転軸152と回転刃153とは一体に回転することができる。
【0068】
前記回転軸152が回転するときに前記摺動部材151が上方にムービングすると、前記回転軸152も一緒に上方にムービングし、このとき、前記回転刃153は上方にムービングしながら回転して食品を粉砕する。
【0069】
このとき、前記摺動部材151の上方へのムービングによって前記弾性部材171は圧縮される。
【0070】
一方、前記摺動部材151の上方へのムービング動作は、例えばアクチュエータの動作によってモーター131を上方にムービングさせることにより摺動部材151を上方にムービングさせることができ、又は、上下方向にムービング可能なモーター軸132が備えられた場合、アクチュエータの動作によってこのムービング可能なモーター軸132を上方にムービングさせることにより前記摺動部材151を上方にムービンさせることができる。
【0071】
弾性部材171が最大に圧縮されるか、或いは上方に移動した前記弾支リング151cが前記ブッシュ163の下端によってストッピングされると、前記摺動部材151は、もはや上方にムービングしないため上死点(最高点)に達する。
【0072】
上死点でアクチュエータが下方に動作すると、前記モーター131が下方にムービングするが、このとき、圧縮された前記弾性部材171が前記摺動部材151を下方に押し出す力を作用するので、前記摺動部材151は、自重による下方運動と前記弾性部材171の弾性力によって下方へムービングする。
【0073】
このように、前記摺動部材151が下方にムービングすると、摺動部材151の下方へのムービングに応じて前記回転軸152も一緒に下方へムービングし、このとき、回転刃153は、下方へムービングしながら同時に回転して食品を粉砕する。
【0074】
そして、前記モーター131が下降する速力と等しい或いはそれより速い速力で摺動部材151が下方にムービングすると、第2軸継手部材142が第1軸継手部材141から離脱せず、安定して軸継手状態を維持しながら下降する。
【0075】
一方、本発明の一実施形態による上下ムービング型ミキサーでは、一実施形態として、前記モーター131が上下方向にムービングして前記摺動部材151を上下方向にムービングさせる一例を説明しているが、これに限定されず、例えば、前記モーター軸132が前記モーター131の内部で軸方向にムービング可能に備えさせ、アクチュエータが前記軸方向にムービングするモーター軸132を上下方向に往復直線運動させることにより、前記摺動部材151を上下方向にムービングさせる実施形態も、本発明の技術的範囲に属する。
【0076】
このように本発明による好適な実施形態について説明したが、前述の実施形態以外にも、本発明がその技術的思想や必須の特徴を変更することなく他の具体的な形態で実施できるのは、当該技術分野における通常の知識を有する人には自明である。したがって、上述した実施形態は、限定的なものではなく、例示的なものであると理解すべきである。
【0077】
本発明の範囲は、上述した詳細な説明よりは後述する特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲の意味及び範囲、並びにその均等概念から導出される全ての変更又は変形形態が本発明の範囲に含まれるものと解釈されるべきである。