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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-13
(45)【発行日】2024-02-21
(54)【発明の名称】埋没欠陥の割断システム及び割断方法
(51)【国際特許分類】
   G01N 1/28 20060101AFI20240214BHJP
   G01N 21/84 20060101ALI20240214BHJP
   G01N 21/956 20060101ALI20240214BHJP
【FI】
G01N1/28 G
G01N21/84 C
G01N21/956 A
【請求項の数】 21
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2018207692
(22)【出願日】2018-11-02
(65)【公開番号】P2019117187
(43)【公開日】2019-07-18
【審査請求日】2021-11-02
(31)【優先権主張番号】62/581,042
(32)【優先日】2017-11-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】507062727
【氏名又は名称】セラ セミコンダクター エンジニアリング ラボラトリーズ リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【弁理士】
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100189555
【弁理士】
【氏名又は名称】徳山 英浩
(74)【代理人】
【識別番号】100112911
【弁理士】
【氏名又は名称】中野 晴夫
(72)【発明者】
【氏名】アイズナー, アナトーリ
(72)【発明者】
【氏名】ツエルズニャック, ヴラディミール
【審査官】外川 敬之
(56)【参考文献】
【文献】特開平10-197423(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0144968(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2005/0231713(US,A1)
【文献】米国特許第06271102(US,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N 1/28
G01N 21/956
G01N 21/84
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
埋没欠陥を露出させる方法であって、
対象物がチャックにより支持されている間、前記チャックの放射透過部分を通過する照明放射光を用いて、前記埋没欠陥を含む前記対象物を放射源により照射することと、
前記埋没欠陥の位置を示す前記埋没欠陥についての視覚表示を提供するために、前記対象物を通過した検知放射光を、センサーにより検知することと、
前記埋没欠陥の位置、及び割断要素と前記センサーとの間の空間的関係に基づき、前記割断要素の割断軸を、前記割断軸が前記埋没欠陥と仮想上で交差するように設定することと、
前記埋没欠陥を露出させるために、前記割断要素により前記対象物を、前記割断軸を含む平面で割断することと
を含む、方法。
【請求項2】
前記チャックの前記放射透過部分が、放射透過素材、開口、又はスロットである、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記埋没欠陥と仮想上で交差するように前記割断要素の前記割断軸を設定することが、前記割断要素と前記対象物との間の移動を導入することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記埋没欠陥と仮想上で交差するように前記割断要素の前記割断軸を設定することが、前記割断要素と前記対象物との間の移動を導入せずに行われる、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記対象物がシリコンを含み、前記照明放射光が赤外線部分を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記照射する前に、前記割断要素と前記センサーとを位置合わせする、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記照射する前に、前記センサーの視野内に前記割断軸を配置することにより、前記割断要素と前記センサーとを位置合わせする、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記センサーの光軸が前記チャックに対して垂直であり、前記割断軸に対して垂直である、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記センサーの光軸が前記チャックに対して垂直であり、前記割断軸と同軸である、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記対象物を照射する間、前記対象物と前記センサーとの間の移動を導入することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
埋没欠陥を露出させるシステムであって、
割断要素と、
放射透過部分を含むチャックと、
対象物が前記チャックにより支持されている間、前記チャックの前記放射透過部分を通過する放射光を用いて、前記埋没欠陥を含む前記対象物を照射するように構成された放射源と、
前記埋没欠陥の位置を示す前記埋没欠陥についての視覚表示を提供するために、前記対象物を通過する放射光を検知するように構成されたセンサーと、
を含み、
前記埋没欠陥の位置、及び前記割断要素と前記センサーとの間の空間的関係に基づき、前記割断要素の割断軸を、前記割断軸が前記埋没欠陥と仮想上で交差するよう設定するように構成されており、
前記割断要素が、前記埋没欠陥を露出させるために前記対象物を、前記割断軸を含む平面で割断するように構成されている、システム。
【請求項12】
前記チャックの前記放射透過部分が、放射透過素材、開口、又はスロットである、請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
前記割断要素と前記対象物との間の移動を導入することにより、前記埋没欠陥と仮想上で交差するよう前記割断要素の前記割断軸を設定するように構成されている、請求項11に記載のシステム。
【請求項14】
前記割断要素と前記対象物との間の移動を導入しないことにより、前記埋没欠陥と仮想上で交差するよう前記割断要素の前記割断軸を設定するように構成されている、請求項11記載のシステム。
【請求項15】
前記対象物がシリコンを含み、前記照明放射光が赤外線部分を含む、請求項11に記載のシステム。
【請求項16】
前記割断要素と前記センサーとを位置合わせするように構成されている、請求項11に記載のシステム。
【請求項17】
前記センサーの視野内に前記割断軸を配置することにより、前記割断要素と前記センサーとを位置合わせするように構成されている、請求項11に記載のシステム。
【請求項18】
前記センサーの光軸が前記チャックに対して垂直であり、前記割断軸に対して垂直である、請求項11に記載のシステム。
【請求項19】
前記センサーの光軸が前記チャックに対して垂直であり、前記割断軸と同軸である、請求項11に記載のシステム。
【請求項20】
前記対象物を照射する間、前記対象物と前記センサーとの間の移動を導入する移動機構を含む、請求項11に記載のシステム。
【請求項21】
前記センサーと前記チャックとの間に配置された対物レンズを含む、請求項11に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
埋没した欠陥は目視できないため、埋没欠陥の試料作製は課題である。埋没欠陥を露出させるべく、埋没欠陥が露出するまで対象物のうち大きな部分を除去するのが典型的であるが、これは対象物を損傷する可能性があり、且つ効率的でない。
【0002】
埋没欠陥を露出させた試料を作製するための効率的な方法及びシステムを提供する必要性が高まっている。
【発明の概要】
【0003】
埋没欠陥が露出した試料を作製する方法及びシステムが提供される。赤外線成分を含む放射光を対象物に照射し、撮像装置により対象物を観察する。撮像装置は、割断要素との既知の(且つ好ましくは一定の)空間的関係を有する。例えば、割断ユニットの割断軸が検査装置の光軸と仮想上で交差し得るように、撮像装置と割断ユニットが位置合わせされ得る。埋没欠陥が検知されると割断線の位置が既知となり、対象物を割断線に沿って割断し、埋没欠陥を露出させ得る。撮像装置と割断ユニットが位置合わせされていれば、対象物、割断装置、又は撮像装置を移動しなくとも割断を行うことができる。位置合わせは、割断ユニットの割断軸が検査装置の視野の範囲内にある際に達成され得る。軸に沿った割断が必要になると、(割断軸に沿った)割断により埋没欠陥が露出するように割断軸と埋没欠陥とを位置合わせすべく、相対的な移動が実施され得る。
【0004】
一般に、この方法は、ウエハ基板の欠陥(図1のウエハ基板欠陥)、シリコン基板のリソグラフィ層の欠陥(図2のシリコン基板のリソグラフィ層の欠陥)、及びマルチスタック半導体デバイスの欠陥(図3のマルチスタック半導体デバイスの欠陥)の不良解析を対象としている。一般に、欠陥はある深さに位置し、可視光では検知することができない。マルチスタック半導体デバイスの場合、試料は、アクティブエリアによって接続されたリソグラフィ層とシリコン基板の組み合わせとして提示することができる。或いは、シリコンの場合、シリコンの側部と対向するリソグラフィ層により接続される構造を有する基板として提示することができ、TSVインターコネクトを有する。
【0005】
装置は、チャック、試料の割断を行う装置、チャックの下に位置する光源、チャックの上に位置するシャッター、光学装置、および登録装置を含み得る(図4:本発明を実現するための装置の概略図及び上面図)。光源は、赤外線の光源、又はスペクトル内に赤外域を含む任意の光源である。光源は、X、Y、Zの3方向に移動することが可能であり、登録装置は赤外線画像を形成することができる。光学装置は、X、Y、Zの3方向に移動することが可能である。チャックは、上面がよく研磨された板であり、ストリップ状の(stripped)貫通孔と、試料を把持するために用いられるエアポンプに接続された数個の孔とを備える。チャック板は、赤外線を透過する素材で作成される。チャックは、X、Y、Z、R1、R2の5つの方向に移動することができる。ストリップ状の貫通孔は、光源及び登録装置と同軸である。シャッターはチャックの上に位置し、割断が実施されることとなる試料の端部に連結する。シャッターは、試料の端部で回り込み屈折する初期光の一部をブロックする。屈折光には登録装置からの画像の質を悪化させ得る非赤外線成分が含まれる。シャッターは、割断が行われる端部の近くに目標が位置するときに、最も有用である。シャッターは、X、Y、Zの3方向に移動することができる。一般に、割断装置としてナイフが提示される。ナイフは、試料端部の前面及び試料端部の上に配置することができる(図5は、試料端部に対するナイフの可能な配置を示す)。ナイフの位置の変更は、割断の質と正確性に影響を及ぼす。
【0006】
初期試料が、一端がナイフと相対するようにチャックの上に載置される。光源から放射される光は、チャックの孔又はチャックの赤外線透過素材を通過し、下側から試料を照射する。光の赤外線成分は試料を通過し、その後、赤外線成分を登録装置に供給する光学装置によって収集される。最後に、登録装置が欠陥の画像を形成する(図6は、チャックがストリップ状の孔を備える場合に、試料を通過する光の図である。図7は、チャックが赤外線透過素材である場合に、試料を通過する光の図である)。オペレータは画像に基づき対象領域の位置を特定し、亀裂が埋没欠陥を通過するよう、試料を位置合わせする。最後のステップは割断である(図8は、ウエハ基板内の埋没欠陥を割断した結果を可視化したものである。図9は、シリコン基板上のリソグラフィ層の欠陥を割断した結果を可視化したものである。図10は、マルチスタック半導体デバイスの欠陥を割断した結果を可視化したものである)。
【0007】
埋没欠陥の割断方法が提供され得る。本方法は、赤外線を用いて埋没欠陥の位置を検知することと、埋没欠陥を貫通して試料を割断することを含む。
【0008】
光源は、赤外線光源であり得る。
【0009】
光源は、そのスペクトルに赤外域を含み得る。
【0010】
登録装置は、赤外線を検知し、赤外線が保持する情報を可視化するように構成され得る。
【0011】
光源は試料の下に配置され得る。
【0012】
光源は試料の上に配置され得る。
【0013】
関連する領域は試料の端部に位置し得る。
【0014】
ナイフは、試料の割断される端部の前面に配置され得る。
【0015】
ナイフは、試料の割断される端部の下に配置され得る。
【0016】
ナイフは、試料の割断される端部の下方に配置され得る。
【0017】
チャックは5方向に移動することができる。
【0018】
シャッターは3方向に移動することができる。
【0019】
光源は3方向に移動することができる。
【0020】
光学装置は3方向に移動することができる。
【0021】
本発明を理解し且つ本発明がどのように実施され得るのかを確認するため、単なる非限定的例として添付図面を参照して好ましい実施形態を説明する。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】埋没欠陥を示す。
図2】埋没欠陥を示す。
図3】埋没欠陥を示す。
図4】システムの一例を示す。
図5】システムの部品の一例を示す。
図6】システムの一例を示す。
図7】システムの一例を示す。
図8】埋没していたが露出された欠陥を示す。
図9】埋没していたが露出された欠陥を示す。
図10】埋没していたが露出された欠陥を示す。
図11】方法の一例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0023】
システムに対する全ての言及は、システムが実行する方法にも準用するものとする。
【0024】
方法に対する全ての言及は、方法を実行するために構成されたシステムにも準用するものとする。
【0025】
用語「及び/又は」は、追加又は代替を意味する。
【0026】
図1は、ウエハ基板100に埋没した欠陥110を示す。
【0027】
図2は、シリコン基板130上に位置するリソグラフィ層120に埋没した欠陥110を示す。
【0028】
図3は、マルチスタック半導体デバイスの1つであるリソグラフィ層に埋没した欠陥110を示す。可視化するため、リソグラフィ層150を備える上部シリコン基板140、及び、リソグラフィ層170を備える下部シリコン基板180により、マルチスタックデバイスを示す。対向するリソグラフィ層は中間層160によって接続されている。
【0029】
図4は、システムの概略図及び上面図を示す。
【0030】
システムは、ストリップ状の貫通孔220とエアポンプに接続された数個の孔230を備えるチャック200と、光源190のようにチャックの下に配置された放射源と、ナイフ210などの割断要素、チャックの上に位置するシャッター260、対物レンズ240などの光学装置、登録装置250などのセンサーを含み得る。上面図は、欠陥110が試料の端部の近くに位置している場合を示している。対象物(図示せず)はチャックの上に載置される。
【0031】
割断要素は、対象物を打撃することにより割断し得る。割断要素は、手動で且つ/又は移動機構(図示せず)を用いて移動され得る。
【0032】
図5は、試料280の端部270に対するナイフの可能な位置を示している。ナイフは、割断される端部の前290、又は割断される端部の上300、又は割断される端部の下310に配置される。
【0033】
図6は、光源190からの照射光320がストリップ状の孔220などのチャック開口をどのように通過するかを示している。照射光の一部は試料100の下面から反射し、赤外線成分330のみが試料を通過し、光学装置240によって収集され得る。光学装置は、赤外線成分340(検知照射光)の一部を登録装置250に転送する。
【0034】
図7は、光源からの初期光が赤外線透過素材で作成されたチャック350の下面にどのように当たるかを示している。赤外線成分360は、チャックを通過し、光学装置により収集される。
【0035】
図8は、ウエハ基板の欠陥の割断結果を示す。ウエハ基板は2つの部分に分かれている。一方の部分370には欠陥400の一部が含まれ、もう一方の部分380にも該欠陥の一部390が含まれる。
【0036】
図9は、シリコン基板上のリソグラフィ層の欠陥の割断結果を示す。
【0037】
図10は、マルチスタック半導体デバイスの欠陥の割断結果を示す。
【0038】
図11は、方法200を示す。
【0039】
方法200は、一連のステップ210、220、230、240、及び250を含み得る。
【0040】
ステップ210は、割断要素とセンサーとを位置合わせすることを含み得る。これは、センサーの視野内に割断軸を配置することにより行うことができる。
【0041】
ステップ220は、対象物がチャックにより支持されている間、チャックの放射透過部分を通過する照明放射光を用いて、埋没欠陥を含む対象物を放射源により照射することを含み得る。チャックの放射透過部分は、開口、又は埋没欠陥を検知するために使用され得る放射に対して透過性の材料であり得る。
【0042】
ステップ230は、対象物を通過した検知放射光をセンサーにより検知することを含み、埋没欠陥についての視覚表示を提供する。この視覚表示は埋没する欠陥の位置を示す。検知は、センサーが生成した検知信号を処理することを含み得る。これは、画像処理を含み得る。
【0043】
ステップ240は、埋没欠陥の位置、及び割断要素とセンサーとの間の空間的関係に基づき、割断要素の割断軸を、割断軸が埋没欠陥と仮想上で交差するように設定することを含み得る。この設定には、割断要素と対象物との間の移動を導入することを含んでもよくまた含まなくてもよい。割断要素及び対象物のいずれが移動させられてもよい。
【0044】
ステップ250は、割断要素により、埋没欠陥を露出させるために対象物を割断することを含み得る。
【0045】
対象物はシリコンを含み得、照明放射は赤外線部分を含み得る。
【0046】
センサーの光軸は、チャックに対して垂直であり得、割断軸に対して垂直であり得る。他の角度関係が提供されてもよい。
【0047】
方法は、対象物を照射する間、対象物とセンサーとの間の移動を導入することを含み得る。これにより、1つ以上の埋没欠陥を探索するとき、対象物の様々な部分を検査することが可能になり得る。
【0048】
前述の明細書では、本発明の実施形態の具体例を参照しながら本発明を説明した。しかしながら、添付の特許請求の範囲に規定されるより広い発明の趣旨や範囲から逸脱することなく、様々な修正や変更が実施され得ることは明白であろう。
【0049】
また、「前(front)」、「後(back)」、「上部(top)」、「下部(bottom)」、「上(over)」、「下(under)」など用語が明細書及び請求項に存在する場合、それらは説明目的に使用されており、必ずしも永続的な相対位置を説明するわけではない。そのように使用される用語は適切な状況下では互いに交換可能であるので、本明細書に記載の発明の実施の形態は、例えば本明細書に図示あるいは記載されたものとは別の向きで動作可能である。
【0050】
同じ機能を実現するための構成要素の配置は全て、所望の機能を実現できるように効果的に「関連」している。そのため、特定の機能を実現するために結合された本発明の任意の2つの構成要素は、構造又は中間の構成要素に関係なく、互いに「関連する」と見られてもよい。同様に、このように関連する任意の2つの構成要素は、所望の機能性を実現するために互いに「動作可能に接続されている」、又は「動作可能に連結されている」ようにみなすこともできる。
【0051】
さらに、当業者は、上述した動作の間の境界は単なる例示であることを認識するであろう。複数の動作を単一の動作に結合することが可能であり、単一の動作を追加の動作に分配することも可能であり、さらに、少なくとも部分的に重複する時間に動作を実行することも可能である。さらに、代替実施形態では、特定の動作の複数の過程を含むことが可能であり、動作の順序を種々の他の実施形態で変えることも可能である。
【0052】
また、他の変更、変形、及び代替も可能である。したがって、明細書及び図面は限定的よりもむしろ例示的であるとみなされる。
【0053】
「Xし得る、Xすることができる、Xすることが可能である(may be X)」という表現は、条件Xが満たされ得ることを示す。この表現は、さらに、条件Xが満たされない可能性があることも示唆する。例えば、ある構成要素を含むシステムに言及するときは何れも、そのシステムがその構成要素を含まないというシナリオも包含するべきである。例えば、あるステップを含む方法に言及するときは何れも、その方法がそのステップを含まないというシナリオも包含するものとする。例えば、ある動作を行うよう構成されたシステムに言及するときは何れも、そのシステムがその動作を行うよう構成されていないというシナリオも包含するものとする。
【0054】
「含む(including)」、「含む(comprising)」、「有する(having)」、「からなる(consisiting)」、及び「主に~からなる(consisting essentially of)」の用語は、交換可能に用いられる。例えば、全ての方法は、少なくとも図面及び/又は明細書に含まれるステップを含むものであってもよいし、図面及び/又は明細書に含まれるステップのみを含むものであってもよい。同じことがシステム及びモバイルコンピュータにも適用される。
【0055】
図の単純さや明瞭さのために、図面に示される要素は必ずしも縮尺通りに描かれていない。例えば、明瞭にするために、一部の要素の寸法が他の要素に対して大きく見せられているかもしれない。さらに、適切とみなされる場合、参照番号は、複数の図面の間で対応する又は類似の要素を指してもよい。
【0056】
請求項において、丸括弧の間に配置された全ての参照符号は、請求項を制限すると解釈されないものとする。「含む(comprising)」という単語は、請求項に列挙されている以外の要素またはステップの存在を除外しない。さらに、本明細書で使用される用語「a」又は「an」は、1または1以上と定義される。また、「少なくとも1つ」及び「1つ以上の」などの前置き表現の請求項での使用は、同じ請求項が前置き表現「1つ以上」又は「少なくとも1つ」及び「a」又は「an」などの不定冠詞を含む場合であっても、不定冠詞「a」又は「an」による別の請求要素の導入が、このように導入された請求要素を含む全ての請求項を、かかる1つの要素のみを含む発明に限定することを示唆するとは解釈されないものとする。定冠詞の使用についても同様である。別段の定めがない限り、「第1(first)」及び「第2(second)」などの用語は、かかる用語が記述する要素を任意に区別するために使用される。すなわち、これらの用語は、かかる要素の時間的な優先順位付け又は他の優先順位付けを示すことを必ずしも意図したものではなく、単にある手段が相互に別々の請求項で列挙されているという事実が、これらの手段の組み合わせが利益をもたらすために使用することができないということ示すものではない。
【0057】
本特許出願で参照される任意のシステム、装置、又はデバイスは、少なくとも1つのハードウェア構成要素を含む。
【0058】
本発明のある特徴が本明細書に図示及び記載されているが、多くの修正、置き換え、変更、均等物が当業者に想起されるであろう。そのため、添付の特許請求の範囲は、本発明のかかる修正および変更の全てが本発明の真の趣旨に含まれるように包含されることを意図していると理解されたい。
【0059】
図面及び/又は明細書及び/又は請求項の何れかで説明されたシステムの任意の構成要素及び/又はユニットの任意の組み合わせが提供されてよい。
【0060】
図面及び/又は明細書及び/又は請求項の何れかで説明された任意のシステムの任意の組み合わせが提供されてよい。
【0061】
図面及び/又は明細書及び/又は請求項の何れかで説明されたステップ、動作及び/又は方法の任意の組み合わせが提供されてよい。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11