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特許7436148プロセス制御システムのデバイスに関連付けられたアラートを管理するためのシステムおよび方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-13
(45)【発行日】2024-02-21
(54)【発明の名称】プロセス制御システムのデバイスに関連付けられたアラートを管理するためのシステムおよび方法
(51)【国際特許分類】
   G05B 23/02 20060101AFI20240214BHJP
【FI】
G05B23/02 Z
【請求項の数】 6
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2019054431
(22)【出願日】2019-03-22
(65)【公開番号】P2019179548
(43)【公開日】2019-10-17
【審査請求日】2022-02-07
(31)【優先権主張番号】15/928,354
(32)【優先日】2018-03-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】512132022
【氏名又は名称】フィッシャー-ローズマウント システムズ,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110002860
【氏名又は名称】弁理士法人秀和特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】スコット ネルズ ホーケネス
【審査官】田中 友章
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-76164(JP,A)
【文献】特開平5-108412(JP,A)
【文献】特開2011-107742(JP,A)
【文献】米国特許第8996449(US,B2)
【文献】米国特許第9176803(US,B2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G05B 23/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセスプラント内の一連のデバイスに関連付けられたアラートを管理するためのルールを生成するコンピュータ実装方法であって、前記プロセスプラントのプロセス制御システムが、一連のプロセスを制御することを可能にするために、前記一連のデバイスのうちの少なくともいくつかが、ランタイム中に前記プロセスプラント内で動作するように通信可能に接続されており、前記方法が、
前記一連のデバイスのうちの1つのデバイスから、コンピューティングデバイスにおいて、前記プロセスプラント内の前記デバイスの動作に関連付けられたアラートを受信することと、
前記アラートから、前記デバイスの動作に関連付けられた後続のアラートが抑制されるべきであると判定することと、
前記デバイスからの後続のアラートが抑制されるべきであると判定したことに基づいて、前記デバイスのための新しいルールを確立することであって、前記新しいルールが、前記デバイスの動作に関連付けられた前記後続のアラートのための記憶場所を指定する、確立することと、
前記デバイスから、前記コンピューティングデバイスにおいて、前記デバイスの動作に関連付けられた後続のアラートを受信することと、
前記後続のアラートを受信した後、前記後続のアラートを前記新しいルールによって指定された前記記憶場所に関連付けることと、を含む、コンピュータ実装方法。
【請求項2】
前記デバイスに対して前記新しいルールを確立することが、
前記デバイスに対して前記新しいルールを確立することであって、前記新しいルールが、前記デバイスの動作に関連付けられた前記アラートを示す電子通信を指示するためのアドレスをさらに指定する、確立することを含む、請求項に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項3】
前記デバイスに対して前記新しいルールを確立することが、
前記デバイスに対して前記新しいルールを確立することであって、前記新しいルールが、前記デバイスの動作に関連付けられた前記アラートを示す作業指示が生成されることをさらに指定する、確立することを含む、請求項またはに記載のコンピュータ実装方法
【請求項4】
後続のアクセスのための前記新しいルールを記憶することをさらに含む、請求項からのいずれか一項に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項5】
前記後続のアラートを前記新しいルールによって指定された前記記憶場所に関連付けることが、
前記新しいルールが前記後続のアラートに適用されると判定することと、
前記後続のアラートを前記新しいルールによって指定された前記記憶場所に関連付けることと、を含む、請求項からのいずれか一項に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項6】
プロセスプラント内の一連のデバイスに関連付けられたアラートを管理するための管理システムであって、前記システムが、前記一連のデバイスに通信可能に接続され、前記一連のデバイスのうちの少なくともいくつかが、前記プロセスプラントのプロセス制御システムが、一連のプロセスを制御することを可能にするために、ランタイム中に前記プロセスプラント内で動作するように通信可能に接続され、
(i)少なくとも部分的に一連の記憶場所にセグメント化され、(ii)アラートを管理するための一連のルールを記憶する、メモリと、
前記メモリとインターフェース接続するプロセッサであって、
前記一連のデバイスのうちの1つのデバイスから、前記プロセスプラント内の前記デバイスの動作に関連付けられたアラートを受信し、
前記アラートから、前記デバイスの動作に関連付けられた後続のアラートが抑制されるべきであると判定し、
前記デバイスからの後続のアラートが抑制されるべきであると判定したことに基づいて、前記デバイスに対して新しいルールを確立することであって、前記新しいルールが、前記デバイスの動作に関連付けられた前記後続のアラートのための記憶場所を指定する、確立し、
前記デバイスから、前記デバイスの動作に関連付けられた後続のアラートを受信し、
前記後続のアラートを受信した後、前記メモリ内で、前記後続のアラートを前記新しいルールによって指定された前記記憶場所に関連付ける、ように構成されている、プロセッサと、を備える、管理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、概して、プロセス制御システム内のデバイスまたは資産に関連付けられたアラートに関し、特に、デバイスまたは資産によって生成されたアラートを効果的かつ効率的に管理するための管理システムを効果的かつ効率的に実装および作動することに関する。
【背景技術】
【0002】
物理的物質または製品を製造、精製、変形、生成、または生産するための、化学、石油、工業、または他のプロセスプラントにおいて使用されるもののような、分散型プロセス制御システムは、典型的には、アナログバス、デジタルバス、またはアナログ/デジタル結合バスを介して、あるいは1つ以上の無線通信リンクまたはネットワークを介して、1つ以上のフィールドデバイスに通信可能に連結された1つ以上のプロセスコントローラを含む。例えば、バルブ、バルブポジショナ、スイッチ、および送信器(例えば、温度、圧力、レベルおよび流量センサ)であり得るフィールドデバイスは、プロセス環境内に位置付けられ、概して、バルブの開閉、温度、流量、もしくは圧力、などのプロセスおよび/または環境パラメータの測定などの物理的またはプロセス制御機能を行って、プロセスプラントまたはシステム内で実行中の1つ以上のプロセスを制御する。周知のフィールドバスプロトコルに準拠するフィールドデバイスなどのスマートフィールドデバイスはまた、制御計算、アラーム機能、およびコントローラ内で一般に実装される他の制御機能も実行し得る。プロセスコントローラは、これもまた典型的にはプラント環境内に位置付けられるが、フィールドデバイスによって行われるプロセス測定を指示する信号および/またはフィールドデバイスに関する他の情報を受信し、例えば、プロセス制御判断を行い、受信した情報に基づき制御信号を生成し、HART(登録商標)、WirelessHART(登録商標)、およびFOUNDATION(登録商標)フィールドバスフィールドデバイスなどの、フィールドデバイスで実行される制御モジュールまたはブロックと連携する、異なる制御モジュールを実行するコントローラアプリケーションを実行する。コントローラ内の制御モジュールは、通信ラインまたはリンクを経由して、フィールドデバイスに制御信号を送信し、それによって、プロセスプラントまたはシステムの少なくとも一部分の動作を制御し、プラントまたはシステム内で稼働または実行している1つ以上の工業プロセスの少なくとも一部分を、例えば、制御する。I/Oデバイスは、これもまた典型的にはプラント環境内に位置し、典型的にはコントローラと1つ以上のフィールドデバイスとの間に配設され、それらの間の通信を、例えば、電気信号をデジタル値に変換することによって可能にし、逆の場合も同様である。本明細書で利用される場合、フィールドデバイス、コントローラ、およびI/Oデバイスは、概して「プロセス制御デバイス」と称され、概してプロセス制御システムまたはプラントのフィールド環境内に位置付けされるか、配設されるか、または設置される。
【0003】
またさらに、多くのプロセスまたは工業プラントでは、プロセス制御ネットワークは、プラント内に重大な危険をもたらす、あるいはそれにつながる可能性のある問題、例えば、有毒化学物質の流出、爆発、などが発生したとき、動作してプロセスプラント内の著しい安全性関連問題を検出し、自動的にバルブを開閉し、デバイスから電力を取り除き、プラント内の流れを切り替える、などを行う安全計装システム(SIS)を含む。これらの安全性システムは、典型的には、安全性システムロジックソルバと呼ばれる標準のプロセス制御コントローラのほかに1つ以上の別個のコントローラを有し、それらはプロセスプラント内に設置された別個のバス、通信ライン、または無線ネットワークを介して安全性フィールドデバイスに接続される。ロジックソルバは、安全計装機能(SIF)ルーチン
を実行し、安全性フィールドデバイスを用いて、著しい事象に関係するプロセス状況、例えばある一定の安全性スイッチまたは遮断バルブの位置、プロセス内のオーバフローまたはアンダフロー、重要な発電または制御デバイスの動作、障害検出デバイスの動作などを検出し、それによって、プロセスプラント内の事象を検出する。単一の状況または2つ以上の状況の同時発生であり得る事象が検出されると、安全性コントローラは、バルブの閉鎖、デバイスの電源オフ、プラントのセクションからの電力の除去、などのような事象の有害な性質を制限するための何らかのアクションを取る。概して、これらのアクションは、安全性デバイスをプロセスプラント内の重大なまたは危険な状況を防止するように設計されたトリップまたは「安全」動作モードに切り替えることを含む。
【0004】
どちらの場合においても、フィールドデバイス、コントローラ、および安全性システムロジックソルバ(安全性コントローラとも呼ばれる)からの情報は、通常、データハイウェイまたは通信ネットワークを経由して、オペレータワークステーション、ユーザインターフェースを有するパーソナルコンピュータまたは他のタイプのコンピューティングデバイス、データ履歴、レポートジェネレータ、中央集中型データベース、または、典型的には、プラントのより過酷なフィールド環境から離れた制御室または他の場所、例えばプロセスプラントのバックエンド環境内に置かれる他の中央集中型管理コンピューティングデバイスなどの1つ以上の他のハードウェアデバイスに利用可能にされ得る。これらのハードウェアデバイスの各々は、典型的には、プロセスプラントにわたって、またはプロセスプラントの一部分にわたって中央集中化される。これらのハードウェアデバイスは、例えば、制御または安全性システムオペレータが、プロセス制御ルーチンまたは安全性ルーチンの設定変更、プロセスコントローラ、安全性システムコントローラ、フィールドデバイス、などの内の制御モジュールの動作の修正、プロセスの現在の状態の閲覧、フィールドデバイス、プロセスコントローラ、または安全性システムコントローラによって生成されたアラートまたはアラームの閲覧、作業員の訓練もしくはプロセス制御ソフトウェアの試験を目的としたプロセスの動作のシミュレーション、構成データベースの維持および更新、などのような、プロセスの制御および/またはプロセスプラントの運転に関する機能を果たすことを可能にし得るアプリケーションを走らせる。ハードウェアデバイス、コントローラ、およびフィールドデバイスによって利用されるデータハイウェイは、有線通信経路、無線通信経路、または有線および無線通信経路の組み合わせを含み得る。
【0005】
例として、Emerson Process Managementによって販売されている、DeltaV(商標)制御システムは、プロセスプラント内の多様な場所に配置された異なるデバイス内に記憶され、それらの異なるデバイスによって実行される複数のアプリケーションを含む。プロセス制御システムまたはプラントのバックエンド環境内の1つ以上のワークステーションまたはコンピューティングデバイス内に常駐する構成アプリケーションは、ユーザが、プロセス制御モジュールを作成または変更し、これらのプロセス制御モジュールを、データハイウェイを介して専用の分散コントローラへダウンロードすることを可能にする。典型的には、これらの制御モジュールは、通信可能に相互接続された機能ブロックで構成され、これらの機能ブロックは、それに対する入力に基づき制御スキーム内で機能を実行し、出力を制御スキーム内の他の機能ブロックに提供するオブジェクト指向プログラミングプロトコル内のオブジェクトである。また、構成アプリケーションは、データをオペレータに対して表示するため、かつオペレータによるプロセス制御ルーチン内の設定点などの設定の変更を可能にするために閲覧アプリケーションが使用するオペレータインターフェースを、構成設計者が作成または変更することを可能にし得る。各専用コントローラ(プロセスコントローラや安全性システムコントローラなど)および、いくつかの場合においては、1つ以上のフィールドデバイスは、実際のプロセス制御および安全性システム機能を実装するために、それらに割り当てられてダウンロードされた制御モジュールを走らせるそれぞれのコントローラまたは安全性アプリケーションを記憶し実行する。
【0006】
さらに、1つ以上のユーザインターフェースデバイス、または、オペレータワークステーション、オペレータワークステーションおよびデータハイウェイと通信可能に接続された1つ以上の遠隔コンピューティングデバイス、などのような、1つ以上のユーザインターフェースデバイス上で実行され得るプラント表示アプリケーションは、データハイウェイを介してコントローラおよびフィールドデバイスからデータを受信し、ユーザインターフェース画面を介してこのデータをプロセス制御システムの設計者、オペレータ、またはユーザに表示する。これらのユーザインターフェースデバイスまたはアプリケーションは、プラント内の異なるユーザによって行われるアクションに合わせたオペレータの視認、エンジニアの視認、技術者の視認、などのような、いくつかの異なる視認のうちのいずれかを提供し得る。さらに、データ履歴アプリケーションが、典型的には、データハイウェイにわたって提供されるデータの一部または全てを収集して記憶するデータ履歴デバイスに記憶され、実行され、一方で、構成データベースアプリケーションが、現在のプロセス制御ルーチン構成およびそれに関連するデータを記憶するためにデータハイウェイに取り付けられたさらなるコンピュータ内で走り得る。代わりに、構成データベースは、構成アプリケーションと同じワークステーションに位置付けられてもよい。
【0007】
制御およびまたは安全性システムオペレータ、保守システムオペレータ、などによって行われる重要な活動のうちの1つは、プラントの動作中に、様々なデバイス、制御ルーチン、安全性システムルーチン、保守ルーチン、などによって生成されたアラートおよびアラームを閲覧およびそれらに応答することに関する。概して、プロセス制御オペレータ、安全性システムオペレータ、保守作業員、などは、概して、プラントのフィールド環境内の実際のフィールドデバイスおよび他のフィールド機材から離れたプラントのバックエンド環境内にある、ワークステーション、ハンドヘルドデバイス、などで実行されるユーザインターフェースアプリケーションによって提供されるユーザインターフェース表示画面を視認する。動作中に、ユーザインターフェースアプリケーションは、いくつかの可能な事前設定されたプラント表示のうちの1つをユーザに提示し得、各プラント表示は、典型的には、プラントのある領域、ユニット、セクション、または他の部分を描画する。よく知られているように、物理的プロセス素子(プロセスプラント内のプロセスを制御するために利用される、例えば、バルブ、センサ、など)は、配管計装図(P&ID)および/またはプラントフロアレイアウトおよび/またはプロセス制御システムまたは安全性システムレイアウトの他の計画または「青写真」に従って描画され得る。加えて、これらのユーザインターフェースアプリケーションは、典型的には、プラント内のデバイスおよびロジックモジュールによって生成または開始された様々なアラートまたはアラームのいくつかまたは全てを示すバナーまたは他の表示を表示する。バナーは、典型的には、プラント内で開始された各アラートまたはアラームに関連付けられたアイコンを描画し、これらのアイコンは、アラートまたはアラーム、あるいはアラートまたはアラームの発生源の重大さ、優先度、場所、または他の規準に基づいて、組織化、色分け、固体または点滅アイコンとして表示、などされ得る。
【0008】
概して、プロセスプラントは、製造プロセスを制御し監視する、数千ではないにしても数百のデバイスを組み込む。これらのデバイスの各々は、毎日いくつかのアラートを生成することができる。加えて、多くのアラートは本質的でない(例えば、使用されていない空のパイプに対するアラートなど)か、そうでなければ現実の問題を引き起こさない可能性がある。さらに、プロセスにとって重要ではない、およびアラート状態にあっても修理の緊急性を有しないいくつかのデバイスは、そのため、次の予定された機能停止またはプラントのターンアラウンド時に修理されるリストに入れ得るが、アラートは生成し続ける可能性がある。少なくともこれらの理由から、アラートの管理は時間がかかり困難である。したがって、プロセス制御システムに関連付けられたアラートを効率的かつ効果的に管理するためのシステムおよび方法に対する機会がある。
【発明の概要】
【0009】
プロセスプラントのプロセス制御システムに関連付けられたアラートを管理するためのシステムおよび方法が開示されている。プロセス制御システムの動作中に、一連のプロセス制御デバイスがアラートを生成し、そのアラートをワークステーションなどのコンピューティングデバイスに送信し得る。コンピューティングデバイスは、アラートを調べ、ルールがアラート(複数可)に適用されるかどうか、または新しいルールを確立する必要があるかどうかを判定し得る。概して、ルールは、アラート(複数可)と関連付けられ得る記憶場所を指定し得る。ルールが受信されたアラートに適用される場合、コンピューティングデバイスは、アラートをルールによって指定された記憶場所に関連付け得る。代わりに、コンピューティングデバイスは、デバイスから受信された後続のアラートに適用されるべき新しいルールを確立し得る。
【0010】
一実施形態では、プロセスプラント内の一連のデバイスに関連付けられたアラートを管理するコンピュータ実装方法が提供され、デバイスのその一連の少なくともいくつかが、ランタイム中にプロセスプラント内で動作するように通信可能に接続されて、プロセスプラントのプロセス制御システムが、一連のプロセスを制御することを可能にする。本方法は、コンピューティングデバイスで一連のデバイスのうちの1つのデバイスから、プロセスプラント内のデバイスの動作に関連付けられたアラートを受信することと、メモリから、アラートを管理するための一連のルールにアクセスすることであって、ここで一連のルールのうちの1つのルールは、(i)アラートに適用可能であり、(ii)記憶場所を指定する、アクセスすることと、アラートを記憶場所と関連付けることであって、ここでルールのうちの1つ以上および記憶場所は、開始するアクションを指定する、関連付けることと、ルールを記憶場所に関連付けることに応答して、アクションを開始することと、を含み得る。
【0011】
別の実施形態では、プロセスプラント内の一連のデバイスに関連付けられたアラートを管理するための管理システムが提供され、システムは、一連のデバイスに通信可能に接続され、一連のデバイスのうちの少なくともいくつかが、ランタイム中にプロセスプラント内で動作するように通信可能に接続されて、プロセスプラントのプロセス制御システムが、一連のプロセスを制御することを可能にする。本システムは、(i)少なくとも部分的に一連の記憶場所にセグメント化され、(ii)アラートを管理するための一連のルールを記憶する、メモリと、メモリとインターフェース接続するプロセッサであって、一連のデバイスのうちの1つのデバイスから、プロセスプラント内のデバイスの動作に関連付けられたアラートを受信し、メモリから一連のルールにアクセスし、ここで一連のルールのうちの1つのルールは、(i)アラートに適用可能であり、(ii)一連の記憶場所のうちの1つの記憶場所を指定し、メモリ内で、アラートを記憶場所と関連付け、ここでルールのうちの1つ以上および記憶場所は、開始するアクションを指定し、ルールを記憶場所に関連付けることに応答して、アクションを開始する、ように構成された、プロセッサと、を含み得る。
【0012】
さらなる実施形態では、プロセスプラント内の一連のデバイスに関連付けられたアラートを管理するためのルールを生成するコンピュータ実装方法が提供され、一連のデバイスのうちの少なくともいくつかが、ランタイム中にプロセスプラント内で動作するように通信可能に接続されて、プロセスプラントのプロセス制御システムが、一連のプロセスを制御することを可能にする。本方法は、コンピューティングデバイスにおいて、一連のデバイスのうちの1つのデバイスから、プロセスプラント内のデバイスの動作に関連付けられたアラートを受信することと、アラートから、新しいルールがデバイスに対して確立されるべきであると判定することと、デバイスに対して新しいルールを確立することであって、新しいルールは、デバイスの動作に関連付けられたアラートの記憶場所を指定する、確
立することと、コンピューティングデバイスにおいて、デバイスから、デバイスの動作に関連付けられた後続のアラートを受信することと、後続のアラートを受信した後、後続のアラートを新しいルールによって指定された記憶場所に関連付けることと、を含み得る。
【0013】
なおさらなる実施形態では、プロセスプラント内の一連のデバイスに関連付けられたアラートを管理するための管理システムが提供され、システムは、一連のデバイスに通信可能に接続され、一連のデバイスのうちの少なくともいくつかが、ランタイム中にプロセスプラント内で動作するように通信可能に接続されて、プロセスプラントのプロセス制御システムが、一連のプロセスを制御することを可能にする。本システムは、(i)少なくとも部分的に一連の記憶場所にセグメント化され、(ii)アラートを管理するための一連のルールを記憶する、メモリと、メモリとインターフェース接続するプロセッサであって、一連のデバイスのうちの1つのデバイスから、プロセスプラント内のデバイスの動作に関連付けられたアラートを受信し、そのアラートから、新しいルールがデバイスに対して確立されるべきであると判定し、デバイスに対して新しいルールを確立し、ここで新しいルールは、デバイスの動作に関連付けられたアラートのための記憶場所を指定し、デバイスから、デバイスの動作に関連付けられた後続のアラートを受信し、後続のアラートを受信した後、メモリ内で、後続のアラートを新しいルールによって指定された記憶場所に関連付ける、ように構成された、プロセッサと、を含み得る。
【0014】
これらの技法のさらに別の実施形態は、1つ以上のプロセッサと、本明細書に記載される機能を実装する命令を記憶する非一時的コンピュータ可読媒体とを含むコンピューティングデバイスである。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】特定の実施形態による、アラート管理機能を実装し得るプロセス制御システムのブロック図である。
図2】特定の実施形態による、アラーム管理の態様を図示するユーザ表示インターフェースを提示するオペレータワークステーション上で実行される表示アプリケーションを描画する。
図3】特定の実施形態による、例示的なコンピューティングデバイスのハードウェア図である。
図4】特定の実施形態による、プロセス制御システムのアラート管理に関連付けられた信号図である。
図5】特定の実施形態による、プロセスプラント内の一連のデバイスに関連付けられたアラート管理に関連付けられた流れ図である。
図6】特定の実施形態による、プロセスプラント内の一連のデバイスに関連付けられたアラート管理のためのルールの生成に関連付けられた流れ図である。
図7】特定の実施形態による、記載された機能のうちの様々なものを描画する例証図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
プロセス計画のプロセス制御システムは、プロセス制御デバイスの動作および状況と関係付けられた、またはプロセス制御デバイスによって検出されたアラートを生成するように構成され得る複数のプロセス制御デバイスを用いて構成され得る。アラートは、ユーザがアラートを再調査してアラートの潜在的な影響を裁定し、かつ/または是正アクションを取り得るように、潜在的なデバイスの問題についてユーザに通知するのに役立ち得る。
【0017】
概して、アラートはアラームとは異なり(または一タイプのアラームと見なされてもよい)、アラートは、本明細書で論じられるように、プロセスプラントを主として監督または管理するオペレータ用に意図され得る。対照的に、アラームは、典型的には、デバイス
の修理または保守などの問題に直接対処することを担当する技術者または保守作業員用に意図されている。このため、アラートおよびアラームは、異なる様態で生成、管理、および対処され得る。
【0018】
本明細書で論じられるように、アラートは、ハードウェア故障、センサまたは制御の問題、過去または今後の保守要件の応答的または予防的報告、などに関連し得る。アラートは、異なるタイプであり得、異なる重大度を有し得る。例えば、アラートは、以下のタイプ:「故障」、「保守」、「勧告」、「通信」のうちの1つを有し得、アラートは、以下の重大度:低、中、高のうちの1つを有し得る。
【0019】
本実施形態は、プロセスプラントのプロセス制御デバイスと通信するように構成されたアラート管理システムを説明する。アラート管理システムは、一連の記憶場所に従って、プロセス制御デバイスによって生成され、かつプロセス制御デバイスから受信されるアラートを自動的に管理するように構成されている。特に、受信したアラートは、ソースプロセス制御デバイス、アラートの重大度または臨界性、あるいはその両方に基づいて、特定の記憶場所に自動的にマッピングされ得る。
【0020】
実施形態によれば、アラート管理システムおよび方法は、アラートを記憶場所にマッピングするときに特定のアクションを追加的に実施し得る。例えば、優先度の低いアラートは、アクティブなデバイスアラートリストから除去されてもよい。さらなる例では、優先度の高いアラートは、適切な作業員に送信されるように電子メールまたは他の通信をトリガし得る。一実装形態では、アラート管理システムおよび方法は、特定の基準に基づいて、アラートおよび/またはデバイスを記憶場所にマッピングするための新しいルールを自動的かつ自律的に生成して実施し得る。追加または代替の実施では、システムは、ユーザがアラートおよび/またはデバイスを記憶用コンテナにマッピングするためのルールを指定することを可能にし得る。
【0021】
したがって、本システムおよび方法は、多数の利益をもたらす。特に、本システムおよび方法は、プロセスプラント作業員に提示されるアラートの量を減らすために、プロセス制御デバイスによって生成されたアラートを効果的かつ効率的に管理する。これにより、作業員がアラートに対処するために費やす時間と労力が低減される。加えて、本システムおよび方法は、プロセスプラント内の監視状況および動作に基づいて新しいルールおよびアラートマッピングを自動的に生成し、このためアラート管理システムの動作がさらに洗練される。さらなる利点が想定されることを理解されたい。
【0022】
図1は、リアルタイムで1つ以上の工業プロセスを制御するように動作し得、制御システムまたはプラント5内で強化されたアラート管理能力を提供するようにアラート管理システムが実装され得るプロセスプラント、プロセス制御システム、またはプロセス制御環境5を図示する。概して言えば、プロセスプラント5は、作動されてオンラインで動作するとき、プロセスプラント(いかなるタイプのプロセスまたは工業プラントでもよい)内で実行されている1つ以上のプロセスを制御するプロセス制御システムと協働して物理的機能を果たす1つ以上の有線または無線のプロセス制御デバイス、構成要素、または素子を含む。プロセスプラント5および/またはプロセス制御システムは、例えば、1つ以上の有線通信ネットワークおよび/1つ以上の無線通信ネットワークを含んでもよい。加えて、プロセスプラント5または制御システムは、連続、バッチ、資産管理、構成、履歴、および他のタイプのデータベースなどの中央集中型データベースを含んでもよい。
【0023】
特に、図1は、フィールドデバイスによってなされたプロセス測定値を示す信号を受信する1つ以上のプロセスコントローラおよび安全性コントローラを有する例示的なプロセスプラント、プロセス制御システム、またはプロセス制御環境5のブロック図を描画し、
それは、プラント5内のプロセスの動作を制御するために、有線または無線のプロセス制御通信リンクまたはネットワークを経由して他のフィールドデバイスに送信される制御信号を生成する1つ以上のプロセス制御および/または安全性システム制御ルーチンを使用してこの情報を処理する。典型的には、少なくとも1つのフィールドデバイスが物理的機能(例えば、バルブの開閉、温度の上昇または下降、測定、状況の検知など)を実行し、プロセスの動作を制御する。フィールドデバイスのうちのいくつかのタイプは、入力/出力(I/O)デバイスを使用してコントローラと通信する。プロセスコントローラ、フィールドデバイスおよびI/Oデバイスは、有線または無線であってもよく、任意の数および組み合わせの有線および無線プロセスコントローラ、フィールドデバイスおよびI/Oデバイスが、プロセスプラント環境またはシステム5内に含まれてもよい。
【0024】
例えば、図1のシステムは、多数のプロセスコントローラ11を有するプロセス制御システム5を描画し、プロセスコントローラ11のうちのいくつかは、入力/出力(I/O)カード26および28を介して有線でフィールドデバイス15~22に通信可能に接続される。また、プロセスコントローラ11のうちのいくつかは、無線ゲートウェイ35およびプロセス制御データハイウェイ10を介して、フィールドデバイス40~46に無線で、または部分的に無線で通信可能に接続される。プロセス制御データハイウェイ10は、1つ以上の有線および/または無線通信リンクを含むことができ、例えば、イーサネット(登録商標)プロトコルなどの任意の所望のまたは好適なまたは通信プロトコルを使用して実装することができる。いくつかの構成(図示せず)では、プロセスコントローラ11のうちの1つ以上は、任意の他の通信プロトコル、例えばWi-Fiまたは他のIEEE802.11準拠の無線ローカルエリアネットワークプロトコル、モバイル通信プロトコル(例えば、WiMAX、LTE、または他のITU-R互換プロトコル)、Bluetooth(登録商標)プロトコル、HART(登録商標)プロトコル、WirelessHART(登録商標)プロトコル、Profibusプロトコル、FOUNDATION(登録商標)フィールドバスプロトコル、など、をサポートする任意の数の他の有線または無線通信リンクを使用することによってなど、データハイウェイまたは通信ネットワーク10以外の1つ以上の通信ネットワークを使用して、無線ゲートウェイ35に通信可能に接続され得る。
【0025】
コントローラ11は、例示を目的として、Emerson Process Managementより販売されているDeltaV(商標)コントローラであってもよく、フィールドデバイス15~22および40~46のうちの少なくともいくつかを用いて、バッチプロセスまたは連続的プロセスを実施するように動作し得る。プロセス制御データハイウェイ10に通信可能に接続されているのに加えて、コントローラ11は、例えば、標準的な4-20mAデバイス、I/Oカード26、28、および/またはFOUNDATION(登録商標)フィールドバスプロトコル、HART(登録商標)プロトコル、WirelessHART(登録商標)プロトコル、などのような任意のスマート通信プロトコルと関連付けられた、任意の所望のハードウェアおよびソフトウェアを使用して、フィールドデバイス15~22および40~46のうちの少なくともいくつかと通信可能に接続され得る。図1において、コントローラ11、フィールドデバイス15~22およびI/Oカード26、28は、有線デバイスであり、フィールドデバイス40~46は、無線フィールドデバイスである。当然ながら、有線フィールドデバイス15~22および無線フィールドデバイス40~46は、任意の他の所望の規格(複数可)またはプロトコル、例えば今後開発される任意の規格またはプロトコルを含む任意の有線または無線プロトコルに適合することができる。
【0026】
図1のプロセスコントローラ11は、プロセス制御システムの別個のノードを各々定義し、(例えば、メモリ32に記憶される)1つ以上のそれぞれのプロセス制御ルーチン38を実施または監督するプロセッサ30を含み、そのようなプロセス制御ルーチン38は
、本明細書では概して制御モジュールと称される。プロセッサ30は、フィールドデバイス15~22および40~46と、およびコントローラ11に通信可能に接続された他のノードと通信するように構成される。本明細書に記載される任意の制御ルーチンまたはモジュール38は、そのように所望される場合は、異なるコントローラまたは他のデバイスによって実施または実行されるその部分を有し得ることに留意されたい。同様に、プロセス制御システム5内で実装される本明細書に記載の制御ルーチンまたは制御モジュール38は、ソフトウェア、ファームウェア、ハードウェア、などを含む任意の形態を取り得る。加えて、制御ルーチン38は、オブジェクト指向プログラミング、ラダーロジック、シーケンシャルファンクションチャート、ファンクションブロック図を使用して、または任意の他のソフトウェアプログラミング言語もしくは設計パラダイムを使用してなど、任意の所望のソフトウェアフォーマットにおいて実装されてもよい。制御ルーチンまたは制御モジュール38は、任意の所望のタイプのメモリ32、例えばランダムアクセスメモリ(RAM)、またはリードオンリーメモリ(ROM)に格納され得る。同様に、制御ルーチン38は、例えば、1つ以上のEPROM、EEPROM、特定用途向け集積回路(ASIC)、または任意の他のハードウェアまたはファームウェア素子にハードコードされ得る。このように、コントローラ11は、任意の所望の方法で制御ストラテジまたは制御ルーチンを実施するように構成され得る。
【0027】
1つのケースでは、コントローラ11は、一般に機能ブロックと称されるものによって定義された制御モジュール38を使用して制御ストラテジを実施し、この場合、各機能ブロックは、制御ルーチン全体のオブジェクトまたは他の部分(例えばサブルーチン)であり、プロセス制御システム5内でプロセス制御ループを実施するために(リンクと呼ばれる通信を介して)他の機能ブロックと協働して動作する。制御ベースの機能ブロックは、典型的には、送信器、センサ、もしくは他のプロセスパラメータ測定デバイスと関連付けられるものなどの入力機能、PID、ファジー論理などの制御を実施する制御ルーチンと関連付けられるものなどの制御機能、またはバルブなどの何らかのデバイスの動作を制御して、プロセス制御システム5内で何らかの物理的機能を実施する出力機能のうちの1つを実施する。当然のことながら、ハイブリッドおよび他のタイプの機能ブロックが存在する。機能ブロックは、コントローラ11に格納されそれによって実行され得、これは、典型的にはこれらの機能ブロックが標準的4-20mAデバイスおよびいくつかのタイプのスマートフィールド機、例えばHART(登録商標)デバイスのために用いられるかまたはこれらと関連付けられる場合であり、またはフィールドデバイス自体に格納されそれによって実施され得、これは、FOUNDATION(登録商標)フィールドバスデバイスによる場合である可能性がある。このように、理解されるように、コントローラ11は、機能ブロックのうちの1つ以上を実行することによって行われる1つ以上の制御ループを実施し得る1つ以上の制御ルーチン38を含み得る。
【0028】
有線フィールドデバイス15~22は、センサ、バルブ、送信器、ポジショナ、などのような任意のタイプのデバイスであってもよく、一方でI/Oカード26および28は、任意の所望の通信またはコントローラプロトコルに適合する任意のタイプのI/Oデバイスであってもよい。図1では、フィールドデバイス15~18は、アナログラインまたは組み合わされたアナログおよびデジタルラインを経由してI/Oカード26へ通信する、標準的4-20mAデバイスまたはHART(登録商標)デバイスであり、一方でフィールドデバイス19~22は、FOUNDATION(登録商標)フィールドバスフィールドデバイスのような、FOUNDATION(登録商標)フィールドバス通信プロトコルを使用して、デジタルバスを経由してI/Oカード28へ通信するスマートデバイスである。しかし、いくつかの実施形態では、有線フィールドデバイス15~22のうちの少なくともいくつかおよび/またはI/Oカード26、28のうちの少なくともいくつかは、加えてまたは代替的に、プロセス制御データハイウェイ10を用いて、および/または他の好適な制御システムプロトコル(例えば、プロフィバス、DeviceNet、Fou
ndationフィールドバス、ControlNet、Modbus、HARTなど)を用いることによって、コントローラ11と通信し得る。
【0029】
図1のシステムでは、無線フィールドデバイス40~46は、WirelessHART(登録商標)プロトコルのような、無線プロトコルを使用して、無線プロセス制御通信ネットワーク70を介して通信する。そのような無線フィールドデバイス40~46は、(例えば、無線プロトコルまたは別の無線プロトコルを使用して)無線通信するようにも構成される無線ネットワーク70の1つ以上の他のデバイスまたはノードと直接通信し得る。無線通信するように構成されていない1つ以上の他のノードと通信するために、無線フィールドデバイス40~46は、プロセス制御データハイウェイ10に、または別のプロセス制御通信ネットワークに接続された無線ゲートウェイ35を利用し得る。無線ゲートウェイ35は、無線通信ネットワーク70の様々な無線デバイス40~58へのアクセスを提供する。特に、無線ゲートウェイ35は、無線デバイス40~58、有線デバイス11~28、および/またはプロセス制御プラント5の他のノードまたはデバイス間の通信可能な結合を提供する。例えば、無線ゲートウェイ35は、プロセス制御データハイウェイ10を使用することによって、および/またはプロセスプラント5の1つ以上の他の通信ネットワークを使用することによって、通信可能な結合を提供する。
【0030】
有線フィールドデバイス15~22と同様に、無線ネットワーク70の無線フィールドデバイス40~46は、プロセスプラント5内の物理的制御機能、例えば、バルブの開閉、プロセスパラメータの測定値の取得、などを行う。しかしながら、無線フィールドデバイス40~46は、ネットワーク70の無線プロトコルを使用して通信するように構成されている。このように、無線フィールドデバイス40~46、無線ゲートウェイ35、および無線ネットワーク70の他の無線ノード52~58は、無線通信パケットの生産者でありコンシューマである。
【0031】
プロセスプラント5のいくつかの構成では、無線ネットワーク70は、非無線デバイスを含む。例えば、図1では、フィールドデバイス48は、レガシ4-20mAデバイスとして描画され、フィールドデバイス50は、有線HART(登録商標)デバイスとして描画される。ネットワーク70内で通信するために、フィールドデバイス48および50は、無線アダプタ52a、52bを介して無線通信ネットワーク70に接続される。無線アダプタ52a、52bは、WirelessHARTなどの無線プロトコルをサポートし、かつまたFoundation(登録商標)フィールドバス、PROFIBUS、DeviceNet、などのような1つ以上の他の通信プロトコルもサポートし得る。加えて、いくつかの構成では、無線ネットワーク70は、無線ゲートウェイ35と有線通信する別個の物理デバイスであり得るか、または一体型デバイスとして無線ゲートウェイ35と共に提供され得る、1つ以上のネットワークアクセスポイント55a、55bを含む。また、無線ネットワーク70はまた、無線通信ネットワーク70内の1つの無線デバイスから別の無線デバイスにパケットを転送するための1つ以上のルータ58を含み得る。図1の例示のシステムでは、無線デバイス40~46および52~58は、無線通信ネットワーク70の無線リンク60を経由して、および/またはプロセス制御データハイウェイ10を介して、互いに、および無線ゲートウェイ35と通信する。
【0032】
またさらに、プロセスコントローラ11のうちの1つ以上は、安全性ロジックソルバまたは安全性システムコントローラ72に接続され得、これはひいては、安全性システムフィールドデバイスまたは資産74に接続される。安全性コントローラ72は、フィールドデバイス74に直接接続されてもよく(図1に示されるように)、または1つ以上のI/Oデバイスを介してフィールドデバイス74に接続されてもよく(図1に図示せず)、いずれにしても、任意の有線または無線通信リンクを介してフィールドデバイス74に接続され得る。同様に、フィールドデバイス74は、安全性を目的として、プラント内で任意
のタイプの物理的機能または検知機能を行う任意のタイプのデバイスであってもよく、上述の通信プロトコルのいずれかまたは他の通信プロトコルに適合し得る。同様に、安全性コントローラ72は、メモリ77内に、本明細書では安全性システムモジュールと呼ばれる、1つ以上の安全性システムロジックモジュール76を格納し得、プロセッサ78上でこれらの安全性システムモジュール76を実行し得る。安全性システムロジックモジュール76は、プロセス制御モジュール38について上述された様態のいずれかで構成され得、アラートおよびアラーム機能などのユーザインターフェース機能を含めて、安全性システム内の任意の所望の機能を行い得る。所望であれば、安全性ロジックコントローラ72は、プロセスコントローラ11と同じかまたは異なるノード内にあってもよい。
【0033】
図1のプロセスプラントまたはプロセス制御システム5はまた、1つ以上のオペレータワークステーション80を含み、その各々が、データハイウェイ10に通信可能に接続され、その各々が、メモリおよび1つ以上のコンピュータプロセッサを含む。オペレータおよび他の作業員は、オペレータワークステーション80を用いて、プラント5およびプラント5内の素子を構成し、かつ/またはプロセスプラント5のランタイム動作を視認および監視し、加えて任意の診断、修正、保守、および/または必要とされ得る他の行為を行い得る。オペレータワークステーション80のうちの少なくともいくつかは、プラント5内またはその近くの様々な防護領域内に位置し得、いくつかの状況では、オペレータワークステーション80のうちの少なくともいくつかは、遠隔して位置するが、それにもかかわらずプラント5と通信可能に接続され得る。オペレータワークステーション80は、有線または無線コンピューティングデバイスであってもよい。
【0034】
例示のプロセス制御システム5はさらに、構成アプリケーション81(メモリに記憶され、オペレータワークステーション80のうちの少なくとも1つのプロセッサ上で実行される)と、構成データベース82とを含むとして図示されており、その各々はまた、データハイウェイ10に通信可能に接続されている。上述のように、構成アプリケーション81の様々なインスタンスを1つ以上のコンピューティングデバイス上で実行し得、ユーザが、プロセス制御モジュール(38)および/または安全性システムモジュール(76)を作成または変更し、アラート管理および閲覧ルーチンならびにサポート機構を構成し、データハイウェイ10を介して、これらのモジュールおよびサポート機構をコントローラ11、安全性ロジックデバイス72、またはプロセスプラント5の他のノードにダウンロードすることを可能にし、かつ、ユーザが、オペレータインターフェースデバイス上で実行されるオペレータインターフェース表示モジュールを作成または変更することを可能にし、それを介して、オペレータは、プロセスプラント5を視認し、データを視認し、かつ、プロセス制御ルーチン38、安全性システムルーチン76、プラント5のフィールドデバイス15~22および40~58、などの内のデータ設定を変更することができる。構成データベース82は、作成された(例えば、構成された)制御および安全性システムモジュールならびに/またはオペレータインターフェース表示モジュールまたはルーチンを格納する。所望であれば、構成アプリケーション81および構成データベース82は、中央集中化型であり、プロセス制御システム5に対する単位的な論理アピアランスを有し得るが、構成アプリケーション81の多数のインスタンスを、プロセス制御システム5内で同時に実行し得、構成データベース82は、多数の物理的データ記憶デバイスにわたって実施され得る。所望であれば、構成システムのためのユーザインターフェース表示デバイスは、プラント5がリアルタイムで動作しているか否かにかかわらず、構成システム用のユーザインターフェースデバイスが構成および開発エンジニアによって利用されるので、オペレータワークステーション80とは異なってもよく、一方で、オペレータワークステーション80は、概して、プロセスプラント5のリアルタイム動作(本明細書では互換的にプロセスプラント5の「ランタイム」動作とも呼ばれる)中に、制御および安全性システムオペレータによって利用される。
【0035】
例示のプロセス制御システム5はまた、データ履歴アプリケーション83およびデータ履歴データベース84を含み、それらの各々はまた、データハイウェイ10に通信可能に接続される。データ履歴アプリケーション83は、データハイウェイ10にわたって提供されたデータのいくつかまたは全てを収集し、データを履歴化するか、または長期にわたる格納のために履歴データベース84内に格納するように動作する。構成アプリケーション81および構成データベース82と同様に、データ履歴アプリケーション83および履歴データベース84は、中央集中型であり、プロセス制御システム5に対する単位的な論理アピアランスを有し得るが、データ履歴アプリケーション83の多数のインスタンスを、プロセス制御システム5内で同時に実行し得、データ履歴データベース84は、多数の物理的データ記憶デバイスにわたって実施され得る。
【0036】
いくつかの構成では、プロセス制御システム5は、他の無線プロトコル、例えばWi-Fiまたは他のIEEE802.11準拠の無線ローカルエリアネットワークプロトコル、モバイル通信プロトコル、例えばWiMAX(Worldwide Interoperability for Microwave Access)、LTE(Long Term Evolution)または他のITU-R(国際電気通信連合無線通信部門(International Telecommunication Union Radio Communication Sector))互換性プロトコル、短波無線通信、例えば近距離無線通信(NFC)およびBluetooth、または他の無線通信プロトコルを用いて、他のデバイスと通信する1つ以上の他の無線アクセスポイント85を含む。典型的には、そのような無線アクセスポイント85は、ハンドヘルドまたは他のポータブルコンピューティングデバイス(例えば、ユーザインターフェースデバイス86)が、無線ネットワーク70とは異なる場合があり、無線ネットワーク70とは異なる無線プロトコルをサポートし得るそれぞれの無線プロセス制御通信ネットワークを経由して通信することを可能にする。例えば、無線またはポータブルユーザインターフェースデバイス86は、オペレータによって、または保守作業員によってプロセスプラント5内で利用されるモバイルワークステーションまたは診断試験機(例えば、オペレータワークステーション80のうちの1つのインスタンス)であってもよい。いくつかのシナリオでは、ポータブルコンピューティングデバイスに加えて、1つ以上のプロセス制御デバイス(例えば、コントローラ11、フィールドデバイス15~22、または無線デバイス40~58)もまた、アクセスポイント85によってサポートされている無線プロトコルを使用して通信する。
【0037】
いくつかの構成では、プロセス制御システム5は、近接のプロセス制御システム5の外側にあるシステムへの1つ以上のゲートウェイ87、88を含む。典型的には、そのようなシステムは、プロセス制御システム5によって生成されるかまたはそれによって操作される情報のコンシューマまたはサプライヤに提供され得る。例えば、プロセス制御プラント5は、近接したプロセスプラント5を別のプロセスプラントに通信可能に接続するためのゲートウェイノード87を含み得る。加えてまたは代替的に、プロセス制御プラント5は、近接したプロセスプラント5を、外部の公衆またはプライベートシステム、例えば研究所システム(例えば、研究所情報管理システムまたはLIMS)、オペレータラウンドデータベース、荷役システム、保守管理システム、製品在庫管理システム、製造スケジュール管理システム、天気データシステム、出荷および運搬システム、包装システム、インターネット、別のプロバイダのプロセス制御システム、または他の外部システムと通信可能に接続するためのゲートウェイノード88を含み得る。
【0038】
図1は、例示のプロセスプラント5に含まれる有限数のフィールドデバイス15~22および40~46、無線ゲートウェイ35、無線アダプタ52、アクセスポイント55、ルータ58、無線プロセス制御通信ネットワーク70、安全性システムロジックデバイス72、および安全性システムフィールドデバイス74を有する3つのコントローラ11の
みを図示しているが、この例は、単なる例示であり、非限定的な実施形態であることに留意されたい。任意の数のコントローラ11および/または安全性ロジックデバイス72が、プロセス制御プラントまたはシステム5に含まれてもよく、コントローラ11および安全性ロジックデバイス72のうちのいずれもが、プラント5内のプロセスを制御するために、任意の数の有線または無線デバイスおよびネットワーク15~22、40~46、35、52、55、58、70、および74と通信してもよい。
【0039】
さらに、図1のプロセスプラントまたは制御システム5は、フィールド環境90(例えば、プロセスプラントフロア)およびデータハイウェイ10によって通信可能に接続されるバックエンド環境92を含むことに留意されたい。図1に描画されるように、フィールド環境90は、その内部に配設され、設置され、および相互接続され、ランタイム中にプロセスを制御するように動作する物理的構成要素(例えば、プロセス制御デバイス、フィールドデバイス、I/Oネットワーク、ネットワーク素子、など)を含む。例えば、コントローラ11、I/Oカード26、28、フィールドデバイス15~22、および他のデバイスおよびネットワーク構成要素40~46、35、52、55、58、70および安全性ロジックソルバ72および安全性デバイス74は、プロセスプラント5のフィールド環境90内に位置するか、配設されるか、さもなければ含まれる。概して言えば、プロセスプラント5のフィールド環境90においては、その中に配設された物理的構成要素を使用して原料が受け取られて処理され、1つ以上の製品を生成する。
【0040】
プロセスプラント5のバックエンド環境92は、典型的にはフィールド環境90の過酷な状況および材料から遮蔽および/または保護された様々な要素例えばコンピューティングデバイス、オペレータワークステーション、データベースまたはデータバンクなどを含む。図1に図示するように、バックエンド環境92は、例えば、オペレータワークステーション80、制御モジュールおよび他の実行可能モジュールのための構成または開発システム81、82、データ履歴システム83、84、および/または他の中央集中型管理運営システム、コンピューティングデバイス、および/またはプロセスプラント5のランタイム動作をサポートする機能を含む。いくつかの構成では、プロセスプラント5のバックエンド環境92に含まれる様々なコンピューティングデバイス、データベース、および他の要素および機材は、異なる物理位置に物理的に位置し得、それらのいくつかは、プロセスプラント5に対してローカルであってもよく、それらのいくつかは遠隔していてもよい。
【0041】
プラント5の動作中、図1に図示するように、オペレータワークステーション80のうちの1つ以上は、制御システムオペレータなどのユーザに、様々な機材のビューおよび機材に関連付けられたデータを提供するユーザインターフェースアプリケーション95を実装し得る。図2は、コンピュータプロセッサ93およびプロセッサ93上で実行してユーザに1つ以上のプラント表示ビューおよび/またはプラントの管理、プラント内の機材の現在の状態の閲覧、などのような日々の動作をユーザが行うのを支援するためのフェースプレート表示ビューを提供するユーザインターフェース表示プログラムまたはアプリケーション95を記憶するメモリ94を含むものとして、図1のオペレータインターフェース80のうちの1つを図示する。1つのそのようなプラント表示ビュー96が図2に図示されており、プラントレイアウトビューまたはプラント表示97の形態でプラント動作のビューをユーザに提示する。プラント表示97は、PI&D図に基づいてもよく、プラント5内で相互接続されるようなバルブ、タンク、送信器(例えばセンサ)などの様々なアイコンまたはデバイスの他の表現を描画してもよく、デバイスのタグまたは名前、制御システムの参照またはロジック、測定されたプロセスパラメータ値、などのような様々な重要なパラメータおよび値を描画してもよい。プラント表示97は、ユーザが表示97のグラフィック素子と対話して、追加の情報を視認し、他のプラント表示97にナビゲートし、グラフィック表示内の素子またはパラメータに関する他の情報ビュー(ポップアップウィ
ンドウなど)を視認すること、などを可能にするユーザ対話機能または素子を含み得る。プラント表示ビュー96は、様々なデバイス(例えば、コントローラ、I/Oデバイス、フィールドデバイス、など)、モジュール(制御または安全性システムモジュールなど)、またはプラント5内の他のコンテナのための1つ以上のフェースプレート表示98をまた、または代わりに含み得る。フェースプレート表示は、概して、デバイスまたはモジュールの規格アイコン、タグ、名前、説明、製造者、デバイスのタイプ、デバイスまたはモジュールに関連付けられた重要なパラメータの1つ以上の値、などのような、デバイスおよび/またはモジュールについての何らかの情報を提供する。加えて、ユーザインターフェース表示アプリケーション95は、プラント5またはプラント5の一部内で生成または受信された(場合によってはアクティブな)様々なアラートのアイコンを表示し得るバナー99または他の表示を提示し得る。
【0042】
プラント表示アプリケーションまたはプログラム95の動作中に、ユーザは、表示ビュー96を使用して、(例えば、図1の構成データベース82に格納された異なるプラント表示モジュールまたはインターフェースモジュールによって生成され関連付けられた)様々な異なるプラント表示を視認することができ、ここで、プラント表示の各々は、プラント5の様々な異なる機材、セクション、制御ルーチン、などを描画するグラフィック情報を有する。ユーザは、標準的な様態の表示ビュー96を操作して、プラント5の同じまたは異なるセクションまたは部分の詳細なグラフィック表示を視認する、制御システム表示(例えば、制御ロジックを図示)を視認する、などすることができる。ユーザはまた、表示ビュー96内の様々な素子を選択し、それらの素子についての追加情報を提供する1つ以上のフェースプレート表示98を視認することができる。場合によっては、フェースプレート表示98は、ユーザが素子の1つ以上の重要なパラメータの値を変更することを可能にし得る。同様に、ユーザは、バナー99内のアラートのうちの1つに対するアイコンを選択し得、プラント表示アプリケーション95は、そのアラートに関連付けられた予め設定されたプラント表示を自動的に提供する。概して、プラント表示アプリケーション95は、アラートを選択すると、アラートを生成したコンテナ(例えば、デバイスまたはモジュール)と通信して、プラント表示、フェースプレート表示、および選択されたアラートに対して表示ビュー96内で使用またはユーザに提示するための他の情報を取得し得る。概して、コンテナは、フィールドデバイス、I/Oデバイス、などのような物理デバイス、またはプロセス制御モジュール、安全性システムロジックモジュール、などのようなプロセッサ上で実行されるロジックモジュール、またはアラートを生成する任意の他のエンティティであり得る。図4は、アラート管理システムおよび方法に関連付けられたより詳細な機能を説明する。
【0043】
図3は、フィールド環境90のデバイスとインターフェース接続し得る例示的なコンピューティングデバイス341(図1に関して論じられたようなワークステーション80など)のハードウェア図を図示し、その中において本明細書で論じられるような機能が実施され得る。実施形態によれば、コンピューティングデバイス341は、ラップトップコンピュータ、デスクトップコンピュータ、タブレットデバイス、スマートフォン、スマートウォッチ、スマートグラス、などのデバイスとインターフェース接続して通信するように構成された任意のタイプのコンピューティングデバイスであり得る。
【0044】
コンピューティングデバイス341は、プロセッサ372ならびにメモリ378を含み得る。メモリ378は、本明細書で論じられる機能ならびに一連のアプリケーション375(すなわち、機械可読命令)を促進することができるオペレーティングシステム379を記憶し得る。例えば、一連のアプリケーション375のうちの1つは、デバイスから受信されたアラートの管理を促進するように構成されたアラート管理アプリケーション390であり得る。1つ以上の他のアプリケーション392が想定されることを理解されたい。
【0045】
プロセッサ372は、メモリ378とインターフェース接続して、オペレーティングシステム379および一連のアプリケーション375を実行し得る。いくつかの実施形態によれば、メモリ378はまた、アラートがどのようにセグメント化または記憶されるべきかを指定するルールを含み得るアラートルールデータ380を記憶し得る。実施形態では、メモリ378は、アラートがアクセスされ、修正され、削除され、および/または同様のことがなされ得るように、アラートルールデータ380のルールに従ってアラートを記憶するようにセグメント化され得る。メモリ378は、例えば、ROM、EPROM、RAM、EEPROM、および/または他のハードドライブ、フラッシュメモリ、メモリカードなどの1つ以上の形態の揮発性および/または不揮発性の固定されたメモリおよび/またはリムーバブルメモリを含み得る。
【0046】
コンピューティングデバイス341は、有線接続を介して、または1つ以上の無線ネットワークを介して、フィールド環境90のデバイスとインターフェース接続するように構成された通信モジュール377をさらに含み得る。いくつかの実施形態によれば、通信モジュール377は、IEEE規格、3GPP規格、または他の規格に従って機能し、1つ以上の通信ポート376を介してデータを送受信するように構成された1つ以上のトランシーバ(例えば、WWAN、WLAN、および/またはWPANトランシーバ)を含み得る。
【0047】
コンピューティングデバイス341は、ユーザに情報を提示し、および/またはユーザからの入力を受信するように構成されたユーザインターフェース381をさらに含み得る。図3に示されるように、ユーザインターフェース381は、表示画面382およびI/O構成要素383(例えば、ポート、容量式または抵抗式のタッチ感応入力パネル、キー、ボタン、ライト、LED)を含み得る。いくつかの実施形態によれば、ユーザは、ユーザインターフェース381を介して、コンピューティングデバイス341にアクセスして、情報(例えば、アラート情報)を再調査し、選択を行い、および/または他の機能を行い得る。
【0048】
いくつかの実施形態では、コンピューティングデバイス341は、「クラウド」ネットワークの一部として、本明細書で論じられる機能を行い得るか、別様にクラウド内の他のハードウェアまたはソフトウェアの構成要素と通信して、データを送信するか、検索するか、または別様に分析し得る。
【0049】
概して、一実施形態によるコンピュータプログラム製品は、その中に埋め込まれたコンピュータ可読プログラムコードを有するコンピュータ使用可能記憶媒体(例えば、標準的なランダムアクセスメモリ(RAM)、光ディスク、ユニバーサルシリアルバス(USB)など)を含み得、コンピュータ可読プログラムコードは、プロセッサ372によって実行される(例えば、オペレーティングシステム379と連携して動作する)ように適合されて、本明細書に記載される機能を促進し得る。これに関して、プログラムコードは、任意の所望の言語で実装され得、(例えば、Golang、Python、Scala、C、C++、Java(登録商標)、Actionscript、Objective-C、Javascript、CSS、XMLを介して)機械コード、アセンブリコード、バイトコード、解釈可能なソースコードなどとして実装され得る。いくつかの実施形態では、コンピュータプログラム製品は、リソースのクラウドネットワークの一部であり得る。
【0050】
図4は、プロセスプラントのプロセス制御システム内のデバイスによって生成されたアラートを管理することに関連付けられた例示的な信号図400を描画する。信号図400は、(図1に関して論じたフィールドデバイスのうちの1つのような)フィールドデバイスA405、(図1に関して論じたフィールドデバイスのうちの1つのような)フィール
ドデバイスB410、プロセッサ415、およびメモリ420を含み得る。一実装形態では、プロセッサ415およびメモリ420が、(図1に関して論じたワークステーション80または図3に関して論じたコンピューティングデバイス341のような)コンピューティングデバイス425の一部として含まれ得る。別の実装形態では、プロセッサ415およびメモリ420は、別個の構成要素またはデバイスと関連付けられてもよい。
【0051】
信号図400は、フィールドデバイスA405がアラートAを生成(429)するときに開始し得る。実施形態では、フィールドデバイスA405は、本明細書で論じるように、プロセスプラント内の様々な状況、トリガ、などに応答してアラートAを生成し得る。アラートAは、プロセス制御システム、その構成要素(複数可)、またはフィールドデバイス405自体に関連付けられた動作(複数可)または状況(複数可)を示し得る。さらに、アラートAは、タイプ(例えば、「故障」、「保守」、「勧告」、または「通信」)、重大度(例えば、「低」、「中」、または「高」)およびソースデバイス(ここでは、フィールドデバイスA405)の識別のような様々な情報を含み、または示し得る。フィールドデバイスA405は、プロセス制御データハイウェイ10を介するなどして、アラートAをプロセッサ415に送信(430)し得る。
【0052】
プロセッサ415は、アラートAに適用可能な一連のルールをメモリ420から検索(432)し得る。実施形態では、プロセッサ415は、アラートAを調べ、アラートA(またはその中に含まれる情報)、フィールドデバイスA405、またはその両方のいずれかに適用可能な1つ以上のルールを検索し得る。概して、ルールは、受信したアラートを管理または処理する方法を指定し得、受信したアラートを管理または処理することは、ルールによって指定され得る記憶場所(例えば、コンテナまたはフォルダ)内に受信したアラートを記憶することを含み得る。
【0053】
プロセッサ415は、ルール(複数可)のうちのいずれかがアラートAに適用可能であるかどうかを判定(434)し得る。特に、ルールは、アラートAの情報がルールと一致する場合、フィールドデバイスA405(すなわちアラートの発信源A)がルールと一致する場合、またはその両方の場合に、アラートAに適用可能である。例えば、ルールは、フィールドデバイスA405からの任意のアラートが、アラート抑制に関連付けられた記憶場所に向けられるべきであると指定し得、別の例では、ルールは、任意のフィールドデバイスから受信された任意の高重大性アラートが、高優先度に関連付けられた記憶場所に向けられるべきであることを指定し得、そしてさらなる例では、ルールは、フィールドデバイスA405から受信する任意の高重大性アラートが、通信生成に関連付けられた記憶場所に向けられるべきであることを指定し得る。適用可能なルールがない(「いいえ」)場合、後続のアラートを監視するなど、処理は、繰り返す、終了する、または他の機能に進み得る。
【0054】
適用可能なルールがある(「はい」)場合、プロセッサ415は、記憶のためにアラートAをメモリ420に提供(436)し得る。実施形態では、アラートAに適用可能なルールは、アラートAの記憶場所(例えば、特定のフォルダまたはコンテナ)を指定し得る。したがって、メモリ420は、指定された記憶場所にアラートAを記憶し得(438)、指定された記憶場所は、フィールドデバイスA405から、または追加のフィールドデバイス(複数可)から受信した追加のアラートを記憶してもしなくてもよい。実施形態によれば、メモリ420内のアラートAおよび/または追加のアラートの記憶は、物理的および/または論理的に実施され得る。
【0055】
プロセッサは、アラートA、適用可能なルール、および/またはアラートAの記憶に関連付けられた適用可能なアクションをさらに開始(440)し得る。実施形態によれば、ルールは、指定された記憶場所にアラートを記憶することに関連付けて開始するための1
つ以上のアクションを指定し得る。たとえば、アクションは、特定のデバイスまたはデバイスのグループから受信したアラートを抑制することであってもよい。通常の動作では、個人(例えば技術者)がアラートを再調査して任意の是正アクションを裁定することを可能にするために、受信したアラートは、ワークステーションのユーザインターフェースに指示または提示され得る。しかしながら、アラートが抑制された場合、そのアラートは、ワークステーションのユーザインターフェースに提示されるのを防止されてもよく、または他のアラートとは別に提示されてもよい。この例では、アラート抑制に関連付けられた記憶場所に記憶されている任意のアラートは、提示されないように抑制され得る。同様に、アクションは、以前に抑制されていたアラートの場合など、特定のデバイスまたはデバイスのグループから受信したアラートを抑制解除することであってもよい。したがって、アラート抑制解除に関連付けられた記憶場所に記憶されている任意のアラートは、ワークステーションのユーザインターフェースに提示され得る。この例では、以前は抑制されていた任意のアラートをユーザインターフェースに提示し得る。
【0056】
別の例では、アクションは、通知(例えば、電子メール、テキストメッセージ、または他のタイプの電子通信)を特定のアカウントまたはデバイスに送信することであってもよく、通知は、アラートならびにアラートに関連付けられた任意の情報を示してもよい。したがって、通知生成に関連付けられた記憶場所に記憶されている任意のアラートは、プロセッサ415に通知を生成させ、その通知を指定の受信者に送信させ得る。例えば、指定された受信者は、電子メールアドレス、電話番号、特定のワークステーションまたは他の電子デバイス、および/または同様のものであり得る。したがって、通知の受信者は、その通知を再調査し、もしあれば、その通知に応じてとるべきアクションを裁定し得る。
【0057】
さらなる例では、アクションは、1つの記憶場所から別の記憶場所へアラート(複数可)を移動させることであってもよい。特に、ルールは、特定のデバイスからのアラートを指定された記憶場所に記憶することにより、その特定のデバイスに関連付けられた他のアラートを指定された記憶場所に移転させることを指定してもよい。実施形態によれば、ルールおよび/またはその関連付けられたアクションは、単一のデバイス(たとえばフィールドデバイスA405)またはデバイスのグループに適用可能であり得る。例えば、ルールは、特定のノード(いくつかのデバイスが存在し得る)の任意のデバイスからの任意の低優先度アラートを、アラート抑制に関連付けられた記憶場所に記憶することを指定し得る。
【0058】
本明細書で論じられる機能に加えてまたはその代わりに、信号図400は、アラートBを生成(441)するフィールドデバイスB410を有するシナリオを詳述する。実施形態では、フィールドデバイスB410は、本明細書で論じるように、プロセスプラント内のさまざまな状況、トリガ、などに応答してアラートBを生成し得る。アラートBは、プロセス制御システム、その構成要素(複数可)、またはフィールドデバイス410自体に関連付けられた動作(複数可)または状況(複数可)を示し得る。さらに、アラートBは、タイプ(例えば、「故障」、「保守」、「勧告」、または「通信」)、重大度(例えば、「低」、「中」、または「高」)、およびソースデバイス(ここでは、フィールドデバイスB410)の識別のような様々な情報を含み、または示し得る。フィールドデバイスB410は、プロセス制御データハイウェイ10を介するなどして、アラートBをプロセッサ415に送信(442)し得る。
【0059】
プロセッサ415は、アラートBを調べ(444)、何らかのルール((432)で検索されたルールのうちの1つなど)がアラートBに適用可能であるかどうかを判定し得る。この特定のシナリオでは、適用可能なルールがないと想定され得る。したがって、プロセッサ415は、新しいルールを作成するあるいは生成するかどうかを判定(446)し得る。実施形態によれば、プロセッサ415は、アラートBおよびその情報、ソースデバ
イス(すなわち、フィールドデバイスB410)、またはそれらの組み合わせに基づいて新しいルールを作成または生成することを判定し得る。特に、新しいルールの作成は、アラートの抑制(または抑制解除)、通知の生成および送信、アラートの移転、および/または他の要因から生じる有効性に基づいてもよい。
【0060】
例えば、アラートBは、重大度が低くてもよく、および/またはフィールドデバイスB410から以前に受信されたアラートと重複していてもよい。この例において、プロセッサ415は、フィールドデバイスB410からの後続のアラートが抑制されるべきである(すなわち、アラート抑制に関連付けられた記憶場所に移動させるべきである)ことを指定するルールを作成することが有益であり得ると判定してもよい。別の例として、アラートBは、技術者による即時の注意を必要とし得るフィールドデバイスBの状況を指定し得る。この例において、プロセッサ415は、通知が生成されること(および/またはフィールドデバイスB410からの後続のアラートが通知生成をトリガすること)を指定するルールを生成することが有益であり得ると判定し、技術者に送信し得る。追加の例が想定されることを理解されたい。
【0061】
別の例では、アラートBは、フィールドデバイスB410が修理を必要としていることを示してもよい。この例では、プロセッサ415は、フィールドデバイスB410が修理を必要とすることを示す後続のアラートは、後続のターンアラウンド事象(すなわち、フィールドデバイスB410を修理するための予定されている出来事)まで抑制されるべきであることを指定するルールを作成することが有利であり得ると判定してもよい。このため、アラートBおよび後続のアラートは、修理として指定され得る記憶場所に関連付けられ得る。ターンアラウンド事象の後(おそらくフィールドデバイスB410を修復するため)、プロセッサ415は、抑制されたアラートを除去または削除させ得る。
【0062】
プロセッサ415が、新しいルールが必要ではない(「いいえ」)と判断した場合、後続のアラートを監視するなど、処理は、繰り返す、終了する、または他の機能に進み得る。新しいルールが必要であるとプロセッサ415が判断した場合(「はい」)、プロセッサ415は、(446)の分析および判定に従って新しいルールを生成(448)し得る。加えて、プロセッサ415は、新しいルールをメモリ420に提供(450)し得、メモリ420は新しいルールを記憶(452)し得る。このようにして、プロセッサ415は、その後に受信されたアラートをどのように管理するかを判定するために、いずれかその後に受信されたアラートに関連付けて分析するためにメモリ420から新しいルールを検索し、またはアクセスし得る。
【0063】
図4に関しては論じられていないが、ユーザがコンピューティングデバイス425にアクセスして新しいルールを作成するかまたは既存のルールを修正し得ることを理解されたい。特に、ユーザは、アラートに関連付けられるべき記憶場所および開始するためのアクション(複数可)を含めて、アラート(またはアラートのタイプ)が特定のデバイスから受信されたときに何をすべきかを指定し得る。
【0064】
図5は、プロセスプラント内の一連のデバイスに関連付けられたアラートを管理する例示的な方法500のブロック図を描画し、一連のデバイスの少なくともいくつかが、ランタイム中にプロセスプラント内で動作するように通信可能に接続されて、プロセスプラントのプロセス制御システムが一連のプロセスを制御することを可能にする。実施形態によれば、方法500は、アプリケーションを用いて構成され、プロセスプラント内の一連のデバイスに接続し、それとインターフェース接続をとるように構成されたコンピューティングデバイス(オペレータワークステーションなど)によって促進され得る。方法500の機能は例示的なものであり、追加または代替の機能が想定されることを理解されたい。
【0065】
方法500は、コンピューティングデバイスが、一連のデバイスのうちの1つのデバイスから、プロセスプラント内のデバイスの動作に関連付けられたアラートを受信する(ブロック505)ときに開始し得る。実施形態では、デバイスは、アラートの生成に応答してアラートをコンピューティングデバイスに送信し得る。コンピューティングデバイスは、メモリから、アラートを管理するための一連のルールにアクセスし得(ブロック510)、一連のルールのうちの1つのルールは(i)アラートに適用可能であり、(ii)記憶場所を指定する。実施形態では、アラートは重大度を指定し得、および/またはルールは指定されたデバイスを示し得る。さらに、コンピューティングデバイスは、ルールの指定された重大度と一致するアラートの重大度、およびルールの指定されたデバイスと一致するデバイスのうちの1つ以上に基づいてルールを識別し得る。
【0066】
コンピューティングデバイスは、アラートを記憶場所に関連付ける(ブロック515)ことができ、ルールおよび記憶場所のうちの1つ以上は、開始するアクションを指定する。特に、アラートを記憶場所と関連付けることは、特定のアクションの実行をトリガし得、アクション自体が変化し得る。いくつかの特定のシナリオでは、アクションは、アラートの抑制、アラートの抑制解除、アラートの通知、または他のアクションに関連し得る。したがって、コンピューティングデバイスは、アクションのタイプに基づいてどのように進めるべきかを決定し得る(ブロック520)。
【0067】
アクションがアラートを抑制すること(「抑制」)に関する場合、コンピューティングデバイスはアラートを抑制(ブロック525)し得る。特に、コンピューティングデバイスは、アラートがユーザインターフェース上に提示されるのを防止または抑制し得、それ以外の場合、アラートはユーザインターフェースに提示される。このため、記憶場所に関連付けられたアラートおよび任意の他のアラートは、少なくとも一時的に、ユーザインターフェース上に提示されるのを防止され得る。
【0068】
アクションがアラートを抑制解除すること(「抑制解除」)に関する場合、コンピューティングデバイスは、アラートを抑制解除(ブロック530)し得る。特に、コンピューティングデバイスは、アラートをユーザインターフェース上に提示させることができ、それ以外の場合、アラートは抑制される。一実装形態において、記憶場所に関連付けられたアラートおよび任意の他のアラートは、ユーザインターフェース上に提示され得る。
【0069】
アクションが通知(「通知」)に関する場合、コンピューティングデバイスは、アラートを示す通知を生成(ブロック535)し得る。特に、通知は、テキストメッセージ、電子メール、などのような、任意のタイプの電子通信であり得る。コンピューティングデバイスはさらに、通知を電子デバイスに送信(ブロック540)し得、電子デバイスはプロセスプラントの内部にあっても外部にあってもよい。このようにして、電子デバイスのユーザは、通知を再調査し、もしあれば、どのアクションがアラートに対処するために取られるべきかを裁定し得る。
【0070】
図6は、プロセスプラント内の一連のデバイスに関連付けられたアラートを管理するためのルールを生成する例示的な方法600のブロック図を描画し、一連のデバイスの少なくともいくつかが、ランタイム中にプロセスプラント内で動作するよう通信可能に接続され、プロセスプラントのプロセス制御システムが一連のプロセスを制御することを可能にする。実施形態によれば、方法600は、アプリケーションを用いて構成され、プロセスプラント内の一連のデバイスに接続し、それとインターフェース接続をとるように構成されたコンピューティングデバイス(オペレータワークステーションなど)によって促進され得る。方法600の機能は例示的なものであり、追加または代替の機能が想定されることを理解されたい。
【0071】
方法600は、コンピューティングデバイスが、一連のデバイスのうちの1つのデバイスから、プロセスプラント内のデバイスの動作に関連付けられたアラートを受信する(ブロック605)ときに開始し得る。実施形態では、デバイスは、アラートの生成に応答してアラートをコンピューティングデバイスに送信し得る。コンピューティングデバイスは、新しいルールを確立するかどうかを判定(ブロック610)し得る。実施形態では、判定はアラートおよび/またはデバイスに基づき得る。一実装形態では、アラートは、重大度(たとえば、「高優先度」)を指定し得、コンピューティングデバイスは、重大度が少なくとも閾値レベルを満たすこと、したがって新しいルールが確立されるべきであることを判定し得る。別の実装形態では、コンピューティングデバイスは、デバイスにルールが存在しない場合、新しいルールを確立するように判定し得る。コンピューティングデバイスが新しいルールを確立しない(「いいえ」)と判定した場合、処理は、ブロック605に戻るか、終了するか、または他の機能に進み得る。コンピューティングデバイスが新しいルールを確立する(「はい」)と判定した場合、処理はブロック615に進み得る。
【0072】
ブロック615で、コンピューティングデバイスは、デバイスに対して新しいルールを確立し得、その新しいルールは、デバイスの動作に関連付けられたアラートのための記憶場所を指定し得る。アラートが重大度を有する場合など、一実装形態では、新しいルールは、デバイスの動作に関連付けられ、かつ重大度を有する後続のアラートが記憶場所に関連付けられることを指定し得る。別の実装形態では、アラートは、デバイスが修理を必要とすることを示し得、新しいルールは、デバイスが修理を必要とすることを示す後続のアラートが、後続のターンアラウンド事象まで記憶場所に関連付けられることを指定し得る。
【0073】
さらなる実装では、新しいルールは、デバイスの動作に関連付けられたアラートを示す電子通信を指示するためのアドレス(例えば、電子メールアドレスまたは電話番号)を指定し得る。なおさらなる実装では、新しいルールは、デバイスの動作に関連付けられたアラートを示す作業指示が生成されることを指定し得る。コンピューティングデバイスは、後続のアラートが受信されたときなど、後続のアクセスのための新しいルールを記憶(ブロック620)し得る。
【0074】
コンピューティングデバイスは、デバイスから、デバイスの動作に関連付けられた後続のアラートを受信(ブロック625)し得る。後続のアラートを受信した後、コンピューティングデバイスは、新しいルールが適用されるかどうかを判定(ブロック630)し得る。例えば、新しいルールが、高い優先度を有するデバイスAからのアラートを優先度の高いフォルダに記憶することを指定し、後続のアラートがデバイスAからの優先度の高いアラートである場合、コンピューティングデバイスは新しいルールが適用されると判定する。コンピューティングデバイスが、新しいルールが適用されない(「いいえ」)と判定した場合、処理はブロック625に戻り、後続のアラートを監視、あるいは終了または他の機能に進み得る。
【0075】
コンピューティングデバイスが、新しいルールが適用される(「はい」)と判定した場合、コンピューティングデバイスは、後続のアラートを新しいルールによって指定された記憶場所に関連付け(ブロック635)得る。したがって、後続のアラートは、新しいルールに従って記憶され得る。
【0076】
図7は、本実施形態に関連付けられた様々な機能を描画する例証図700である。例証図700は、コンピューティングデバイス(図3に関して論じたようなコンピューティングデバイス341など)のハードウェアおよびソフトウェア上で実施され得る資産管理システム710と通信するデバイス705(図1に関して論じたようなフィールドデバイスのうちの1つなど)を含む。デバイス705は、デバイスアラート706を生成して資産
管理システム710に送信し得る。
【0077】
資産管理システム710は、ルールおよびアラート用の記憶構造720を実装し得る。実施形態によれば、記憶構造720は、ルールおよび/またはアラートが関連付けされ得る一連の記憶場所(一連のフォルダとして描画されている)を含む。例えば、一連の記憶場所は、「新規フォルダ」、「次のターンアラウンド」、「低優先度」、「高優先度」、および「アクティブアラートリスト」を含む。一連の記憶場所の各々は、アラートが対応する記憶場所に記憶されたときに取られ得る関連するアクションを有し得る。たとえば、「低優先度」フォルダに記憶されているいずれかのアラートは、ユーザインターフェースに表示されるのを抑制され得る。
【0078】
デバイスアラート706を受信した後、資産管理システム710はデバイスアラート706を調べ、何らかのルール(複数可)が適用されるかどうかを判定し得る。ルールが適用されるかどうかに応じて、資産管理システム710は、それに応じて適切な記憶場所にデバイスアラート706を記憶し得る。例えば、デバイスアラート706は、「低優先度」フォルダ、「高優先度」フォルダ、または別のフォルダに記憶され得る。資産管理システム710は、適切な記憶場所に関連付けられた任意のアクションを追加して開始し得る。例えば、デバイスアラート706が「アクティブアラートリスト」フォルダに追加された場合、資産管理システム710は、電子メールを生成して適切なアカウントに送信し得る。
【0079】
資産管理システム710は、ルールエディタフォルダ715をさらに含み得る。実施形態によれば、ユーザは、ルールエディタフォルダ715を使用して、新しいルールを入力(または既存のルールを修正)してもよく、新しいルールは記憶構造720の記憶場所のうちの関連する1つを有してもよい。ルールエディタフォルダ715を使用して、ユーザは、アラートに関連付けられるべき記憶場所および開始するアクション(複数可)を含めて、アラート(またはアラートのタイプ)が特定のデバイスから受信されたときに何をすべきかを指定し得る。
【0080】
本開示に記載されている技術の実施形態は、任意の数の下記の態様を、単独でまたは組み合わせのいずれかで含んでもよい。
【0081】
1.プロセスプラント内の一連のデバイスに関連付けられたアラートを管理するコンピュータ実装方法であって、一連のデバイスのうちの少なくともいくつかが、ランタイム中にプロセスプラント内で動作するように通信可能に接続されて、プロセスプラントのプロセス制御システムが、一連のプロセスを制御することを可能にし、方法は、コンピューティングデバイスにおいて、一連のデバイスのうちの1つのデバイスから、プロセスプラント内のデバイスの動作に関連付けられたアラートを受信することと、メモリから、アラートを管理するための一連のルールにアクセスすることであって、一連のルールのうちの1つのルールは、(i)アラートに適用可能であり、(ii)記憶場所を指定する、アクセスすることと、アラートを記憶場所と関連付けることであって、ルールのうちの1つ以上および記憶場所は、開始するアクションを指定する、関連付けることと、ルールを記憶場所に関連付けることに応答して、アクションを開始することと、を含む、コンピュータ実装方法。
【0082】
2.アクションを開始することは、アラートが、ユーザインターフェース上に提示されるのを抑制することを含む、請求項1に記載のコンピュータ実装方法。
【0083】
3.アクションを開始することは、アラートを示す通知を生成することと、通知を電子デバイスに送信することと、を含む、請求項1に記載のコンピュータ実装方法。
【0084】
4.コンピューティングデバイスにおいて、デバイスから、プロセスプラント内のデバイスの動作に関連付けられた追加のアラートを受信することと、ルールが追加のアラートに適用されると判定することと、ルールが追加のアラートに適用されると判定することに応答して、追加のアラートを記憶場所に関連付けることと、をさらに含む、請求項1に記載のコンピュータ実装方法。
【0085】
5.アラートは重大度を指定し、アラートを管理するための一連のルールにアクセスすることは、一連のルールからルールを識別することを含み、アラートの重大度は、ルールの指定された重大度と一致する、請求項1に記載のコンピュータ実装方法。
【0086】
6.アラートは重大度を指定し、アラートを管理するための一連のルールにアクセスすることは、一連のルールからルールを識別することを含み、(i)アラートの重大度は、ルールの指定された重大度と一致し、(ii)デバイスは、ルールの指定されたデバイスと一致する、請求項1に記載のコンピュータ実装方法。
【0087】
7.アラートを管理するための一連のルールにアクセスすることは、一連のルールからルールを識別することを含み、デバイスは、ルールの指定されたデバイスと一致する、請求項1に記載のコンピュータ実装方法。
【0088】
8.アラートが、少なくとも閾値量の時間の間、記憶場所に関連付けられていたと判定することと、判定に応答して、追加のアクションを開始することと、をさらに含む、請求項1に記載のコンピュータ実装方法。
【0089】
9.追加のアクションを開始することは、アラートを記憶場所と関連付け解除することを含む、請求項8に記載のコンピュータ実装方法。
【0090】
10.プロセスプラント内の一連のデバイスに関連付けられたアラートを管理するための管理システムであって、システムは、一連のデバイスに通信可能に接続され、一連のデバイスのうちの少なくともいくつかが、ランタイム中にプロセスプラント内で動作するように通信可能に接続されて、プロセスプラントのプロセス制御システムが、一連のプロセスを制御することを可能にし、(i)少なくとも部分的に一連の記憶場所にセグメント化され、(ii)アラートを管理するための一連のルールを記憶する、メモリと、メモリとインターフェース接続するプロセッサであって、一連のデバイスのうちの1つのデバイスから、プロセスプラント内のデバイスの動作に関連付けられたアラートを受信し、メモリから一連のルールにアクセスし、ここで一連のルールのうちの1つのルールは、(i)アラートに適用可能であり、(ii)一連の記憶場所のうちの1つの記憶場所を指定し、メモリ内で、アラートを記憶場所と関連付け、ここでルールのうちの1つ以上および記憶場所は、開始するアクションを指定し、ルールを記憶場所に関連付けることに応答して、アクションを開始する、ように構成された、プロセッサと、を備える、管理システム。
【0091】
11.アクションを開始するために、プロセッサは、アラートがユーザインターフェース上に提示されるのを抑制するように構成される、請求項10に記載の管理システム。
【0092】
12.アクションを開始するために、プロセッサは、アラートを示す通知を生成し、通知を電子デバイスに送信させる、ように構成されている、請求項10に記載の管理システム。
【0093】
13.プロセッサは、デバイスから、プロセスプラント内のデバイスの動作に関連付けられた追加のアラートを受信し、ルールが追加のアラートに適用されると判定し、ルール
が追加のアラートに適用されると判定することに応答して、メモリ内で、追加のアラートを記憶場所に関連付ける、ようにさらに構成されている、請求項10に記載の管理システム。
【0094】
14.アラートは重大度を指定し、アラートを管理するための一連のルールにアクセスするために、プロセッサは、一連のルールからルールを識別するように構成され、アラートの重大度は、ルールの指定された重大度と一致する、請求項10に記載の管理システム。
【0095】
15.アラートは重大度を指定し、アラートを管理するための一連のルールにアクセスするために、プロセッサは、一連のルールからルールを識別するように構成され、(i)アラートの重大度は、ルールの指定された重大度と一致し、(ii)デバイスは、ルールの指定されたデバイスと一致する、請求項10に記載の管理システム。
【0096】
16.アラートを管理するための一連のルールにアクセスするために、プロセッサは、一連のルールからルールを識別するように構成され、デバイスは、ルールの指定されたデバイスと一致する、請求項10に記載の管理システム。
【0097】
17.プロセッサは、アラートが、少なくとも閾値量の時間の間、記憶場所に関連付けられていたと判定し、判定に応答して、追加のアクションを開始する、ようにさらに構成されている、請求項10に記載の管理システム。
【0098】
18.追加のアクションを開始するために、プロセッサは、アラートを記憶場所と関連付け解除するように構成されている、請求項17に記載の管理システム。
【0099】
19.プロセスプラント内の一連のデバイスに関連付けられたアラートを管理するためのルールを生成するコンピュータ実装方法であって、一連のデバイスのうちの少なくともいくつかが、ランタイム中にプロセスプラント内で動作するように通信可能に接続されて、プロセスプラントのプロセス制御システムが、一連のプロセスを制御することを可能にし、方法は、コンピューティングデバイスにおいて、一連のデバイスのうちの1つのデバイスから、プロセスプラント内のデバイスの動作に関連付けられたアラートを受信することと、アラートから、新しいルールがデバイスに対して確立されるべきであると判定することと、デバイスのための新しいルールを確立することであって、新しいルールは、デバイスの動作に関連付けられたアラートのための記憶場所を指定する、確立することと、コンピューティングデバイスにおいて、デバイスから、デバイスの動作に関連付けられた後続のアラートを受信することと、後続のアラートを受信した後、後続のアラートを新しいルールによって指定された記憶場所に関連付けることと、を含む、コンピュータ実装方法。
【0100】
20.アラートは、重大度を指定し、アラートから、新しいルールがデバイスに対して確立されるべきであると判定することは、アラートの重大度が少なくとも閾値レベルを満たすと判定すること、を含む、請求項19に記載のコンピュータ実装方法。
【0101】
21.デバイスに対して新しいルールを確立することは、新しいルールが、デバイスの動作に関連付けられ、かつ重大度を有する後続のアラートが、記憶場所に関連付けられることを指定する、デバイスに対して新しいルールを確立すること、を含む、請求項20に記載のコンピュータ実装方法。
【0102】
22.アラートから、新しいルールがデバイスに対して確立されるべきであると判定することは、ルールがデバイスに対して存在しないと判定することを含む、請求項19に記
載のコンピュータ実装方法。
【0103】
23.アラートは、デバイスが修理を必要としていることを示し、デバイスに対して新しいルールを確立することは、新しいルールが、デバイスが修理を必要とすることを示す後続のアラートが、後続のターンアラウンド事象まで記憶場所に関連付けられることを指定する、デバイスに対して新しいルールを確立すること、を含む、請求項19に記載のコンピュータ実装方法。
【0104】
24.デバイスに対して新しいルールを確立することは、新しいルールが、デバイスの動作に関連付けられたアラートを示す電子通信を指示するためのアドレスをさらに指定する、デバイスに対して新しいルールを確立すること、を含む、請求項19に記載のコンピュータ実装方法。
【0105】
25.デバイスに対して新しいルールを確立することは、新しいルールが、デバイスの動作に関連付けられたアラートを示す作業指示が生成されることをさらに指定する、デバイスに対して新しいルールを確立すること、を含む、請求項19に記載のコンピュータ実装方法。
【0106】
26.後続のアクセスのための新しいルールを記憶することをさらに含む、請求項19に記載のコンピュータ実装方法。
【0107】
27.後続のアラートを新しいルールによって指定された記憶場所に関連付けることは、新しいルールが後続のアラートに適用されると判定することと、後続のアラートを新しいルールによって指定された記憶場所に関連付けることと、を含む、請求項19に記載のコンピュータ実装方法。
【0108】
28.プロセスプラント内の一連のデバイスに関連付けられたアラートを管理するための管理システムであって、システムは、一連のデバイスに通信可能に接続され、一連のデバイスのうちの少なくともいくつかが、ランタイム中にプロセスプラント内で動作するように通信可能に接続されて、プロセスプラントのプロセス制御システムが、一連のプロセスを制御することを可能にし、(i)少なくとも部分的に一連の記憶場所にセグメント化され、(ii)アラートを管理するための一連のルールを記憶する、メモリと、メモリとインターフェース接続するプロセッサであって、一連のデバイスのうちの1つのデバイスから、プロセスプラント内のデバイスの動作に関連付けられたアラートを受信し、アラートから、新しいルールがデバイスに対して確立されるべきであると判定し、デバイスに対して新しいルールを確立し、ここで新しいルールは、デバイスの動作に関連付けられたアラートのための記憶場所を指定し、デバイスから、デバイスの動作に関連付けられた後続のアラートを受信し、後続のアラートを受信した後、メモリ内で、後続のアラートを新しいルールによって指定された記憶場所に関連付ける、ように構成されている、プロセッサと、を備える、管理システム。
【0109】
29.アラートは、重大度を指定し、アラートから、新しいルールがデバイスに対して確立されるべきであると判定するために、プロセッサは、アラートの重大度が少なくとも閾値レベルを満たすと判定するように構成されている、請求項28に記載の管理システム。
【0110】
30.新しいルールは、デバイスの動作に関連付けられ、かつ重大度を有する後続のアラートが、記憶場所に関連付けられることを指定する、請求項29に記載の管理システム。
【0111】
31.アラートから、新しいルールがデバイスに対して確立されるべきであると判定するために、プロセッサは、ルールがデバイスに対して存在しないと判定するように構成される、請求項28に記載の管理システム。
【0112】
32.アラートは、デバイスが修理を必要としていることを示し、プロセッサは、デバイスが修理を必要とすることを示す後続のアラートが、後続のターンアラウンド事象まで記憶場所に関連付けられることを指定する新しいルールを確立する、請求項28に記載の管理システム。
【0113】
33.新しいルールは、デバイスの動作に関連付けられたアラートを示す電子通信を指示するためのアドレスをさらに指定する、請求項28に記載の管理システム。
【0114】
34.新しいルールは、デバイスの動作に関連付けられたアラートを示す作業指示が生成されることをさらに指定する、請求項28に記載の管理システム。
【0115】
35.プロセッサは、メモリに後続のアクセスのための新しいルールを記憶させるようにさらに構成されている、請求項28に記載の管理システム。
【0116】
36.メモリ、後続のアラートを新しいルールによって指定された記憶場所と関連付けるために、プロセッサは、新しいルールが後続のアラートに適用されると判定し、メモリ内で、後続のアラートを新しいルールによって指定された記憶場所に関連付ける、ように構成されている、請求項28に記載の管理システム。
【0117】
加えて、本開示の先の態様は、単に例示的なものであり、本開示の範囲を限定することを意図しない。
【0118】
以下の追加の検討事項が、上記の考察に適用される。本明細書全体を通して、任意のデバイスまたはルーチンによって実行されるものとして記載されたアクションは、機械可読命令に従ってデータを操作または変換するプロセッサのアクションまたはプロセスを概して指す。機械可読命令は、プロセッサに通信可能に連結されたメモリデバイス上に記憶され、それから取得され得る。換言すれば、本明細書に記載される方法は、コンピュータ可読媒体上に(すなわち、メモリデバイス上に)記憶された一連の機械実行可能命令によって具現化され得る。命令は、対応するデバイス(例えば、オペレータワークステーション、コミッショニングツールなど)の1つ以上のプロセッサによって実行されたとき、プロセッサに方法を実行させる。命令、ルーチン、モジュール、プロセス、サービス、プログラム、および/またはアプリケーションが、コンピュータ可読メモリ上またはコンピュータ可読媒体上に記憶または保存されるとして本明細書において言及される場合、「記憶(stored)」および「保存(saved)」という語は、一時的信号を除外することが意図される。
【0119】
さらに、「オペレータ(operator)」、「作業員(personnel)」、「人物(person)」、「ユーザ(user)」、「技術者(technician)」、「管理者(administrator)」という用語、および同様の他の用語が、本明細書で記載されたシステム、装置、および方法を使用またはそれらと相互アクションし得るプロセスプラント環境内の人物を記載するために使用されるが、これらの用語は、限定を意図するものではない。特定の用語が説明に使用される場合、用語は、プラント作業員が従事する従来の活動のために、部分的に使用されるが、特定の活動に従事し得る作業員を限定することを意図しない。
【0120】
加えて、本明細書全体を通して、複数の事例が、構成要素、動作、または単一のインス
タンスとして説明された構造を実装し得る。1つ以上の方法の個々の動作が別個の動作として例示および記載されたが、個々の動作のうちの1つ以上が同時に実行されてもよく、例示された順序で動作が実行される必要はない。例示的な構成内で別個の構成要素として提示された構造および機能は、組み合わされた構造または構成要素として実装されてもよい。同様に、単一構成要素として提示された構造および機能は、別個の構成要素として実装されてもよい。これらのおよび他の変形、修正、追加、および改善は、本明細書の主題の範囲内にある。
【0121】
具体的に別途、記述されない限り、「処理する」、「演算する」、「計算する」、「決定する」、「識別する」、「提示する」、「提示させる」、「表示させる」、「表示する」などのような単語を使用する本明細書の論述は、1つ以上のメモリ(例えば、揮発性メモリ、不揮発性メモリ、またはそれらの組み合わせ)、レジスタ、または情報を受信、記憶、送信、または表示する他の機械構成要素内の物理的(例えば、電気的、磁気的、生態的、または光学的)量として表されるデータを操作または変形する機械(例えば、コンピュータ)のアクションまたはプロセスを意味し得る。
【0122】
ソフトウェアに実装される場合、本明細書に記載されるアプリケーション、サービス、およびエンジンはいずれも、コンピュータもしくはプロセッサのRAMもしくはROMなどにおける磁気ディスク、レーザディスク、固体メモリデバイス、分子メモリ記憶デバイス、または他の記憶媒体などの、任意の有形の非一時的コンピュータ可読メモリに記憶され得る。本明細書に開示される例示的システムは、他の構成要素の中でも、ハードウェア上で実行されるソフトウェアおよび/またはファームウェアを含むように開示されているが、そのようなシステムは単に例示的であるに過ぎず、限定的であると見なされるべきではないことに留意されたい。例えば、これらのハードウェア、ソフトウェア、およびファームウェア構成要素のうちのいずれかまたは全てが、ハードウェアにのみ、ソフトウェアにのみ、あるいはハードウェアおよびソフトウェアの任意の組み合わせで、埋め込まれ得ることが企図される。したがって、当業者は、提供された例がこのようなシステムを実装する唯一の方式ではないことを容易に理解するであろう。
【0123】
したがって、本発明は具体的な例に関して記載されてきたが、これらの例は例解的であるに過ぎず、本発明の限定であることを意図せず、変更、追加、または削除が、本発明の主旨および範囲から逸脱することなく、開示される実施形態に対して行われ得ることが当業者には明らかであろう。
【0124】
用語が、「本明細書に使用される、「______」という用語は、本明細書では...を意味するように定義される」という文または同様の文を使用して本特許内で明白に定義されない限り、明示的または暗示的のいずれかにおいて、その明白または通常の意味を越えて、その用語の意味を限定する意図は存在せず、かかる用語が本特許のいずれの節(特許請求の範囲の言葉以外)でなされたいずれの記述に基づいた範囲内に限定されるように解釈されるべきではないこともまた理解されるべきである。本特許の最後の特許請求の範囲内に記載された任意の用語が単一の意味と矛盾しない様式で本特許内で言及される場合、それは、読み手を混乱させないために単に明瞭化のためになされており、このような特許請求の範囲の用語が、暗示またはその他の方法によって、その単一の意味に限定されることを意図するものではない。最後に、特許請求の範囲の要素が「手段」の単語および任意の構造の詳述なしの機能を記載することによって定義されない限り、いずれの特許請求の範囲の要素の範囲も、米国特許法第112条(f)および/またはAIA以前の米国特許法第112条第6段落の適用に基づいて解釈されることを意図しない。
【0125】
さらに、上記の文章が多くの異なる実施形態の詳細な説明を明らかにするが、本特許の範囲が、本特許の最後に明らかにされる特許請求の範囲の語によって定義されることが理
解されるべきである。詳細な説明は、単に例示的なものとして解釈されるべきであり、全ての可能な実施形態を説明することは、不可能ではない場合でも非現実的であるので、全ての可能な実施形態を説明するものではない。多くの代替的実施形態が、現在の技術または本特許の出願日の後に開発された技術のいずれかを使用して実装され得るが、これらは、依然として特許請求の範囲の範囲内に収まるであろう。
図1
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図7