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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-13
(45)【発行日】2024-02-21
(54)【発明の名称】軽量コンクリートの製造方法
(51)【国際特許分類】
   C04B 38/08 20060101AFI20240214BHJP
   C04B 14/04 20060101ALI20240214BHJP
   C04B 20/10 20060101ALI20240214BHJP
   C04B 24/38 20060101ALI20240214BHJP
   C04B 28/04 20060101ALI20240214BHJP
【FI】
C04B38/08 B
C04B14/04 A
C04B20/10
C04B24/38 Z
C04B28/04
【請求項の数】 1
(21)【出願番号】P 2019105701
(22)【出願日】2019-06-05
(65)【公開番号】P2020200197
(43)【公開日】2020-12-17
【審査請求日】2022-04-28
(73)【特許権者】
【識別番号】000000240
【氏名又は名称】太平洋セメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103539
【弁理士】
【氏名又は名称】衡田 直行
(74)【代理人】
【識別番号】100111202
【弁理士】
【氏名又は名称】北村 周彦
(74)【代理人】
【識別番号】100162145
【弁理士】
【氏名又は名称】村地 俊弥
(72)【発明者】
【氏名】丸田 浩
(72)【発明者】
【氏名】肥後 康秀
(72)【発明者】
【氏名】早川 隆之
(72)【発明者】
【氏名】当銘 葵
【審査官】中村 浩
(56)【参考文献】
【文献】特開昭60-033274(JP,A)
【文献】特開平09-124375(JP,A)
【文献】特開2011-214293(JP,A)
【文献】特開平02-233569(JP,A)
【文献】特開昭57-188444(JP,A)
【文献】コンクリートの基礎講座,第2版,一般財団法人建材試験センター,2015年04月01日,p.9,https://www.jtccm.or.jp/publication/tabid/689/Default.aspx
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C04B 38/00-38/10
C04B 14/00-14/48
C04B 20/00-20/12
C04B 24/00-24/42
C04B 28/00-28/36
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
絶乾状態の軽量粗骨材と、水にセルロースエーテルを分散させてなり、かつ、セルロースエーテルの含有率が1.0~5.0質量%であるセルロースエーテル分散液であって、上記軽量粗骨材100質量部に対して5~8質量部となる量のセルロースエーテル分散液を混合して、上記軽量粗骨材の表面に上記分散液を被覆させてなるセルロースエーテル被覆軽量粗骨材を得る被覆工程と、
上記セルロースエーテル被覆軽量粗骨材とセメントと細骨材と水を混合して、軽量コンクリートを得る混合工程、を含むことを特徴とする軽量コンクリートの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、軽量コンクリートの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、コンクリート構造物の重量の低減や、輸送コストの削減等の観点から、軽量骨材を用いたコンクリートが利用されている。
軽量骨材は、その内部に空隙が多く存在し吸水性に優れるため、コンクリートの材料として、絶乾(絶対乾燥)状態にある軽量骨材を用いた場合、コンクリートの各材料を混練した後、時間が経過するにつれて、該軽量骨材が練り混ぜ水を吸水して、硬化前のコンクリートの流動性の低下が大きくなったり、コンクリートの単位容積質量が増大するという問題がある。
このため、予め十分に吸水(例えば、24時間程度の吸水:「プレウェッティング」ともいう。)を行った軽量骨材(含水品)を、コンクリートの材料として用いることが一般的である。該軽量骨材を用いることで、硬化前のコンクリートの経時的な流動性の低下を小さくすることができる他、軽量骨材内部の水分がセメントペースト部に供給される自己養生(外部から養生水を供給する代わりに、材料(軽量骨材)自体が養生水を供給する)の効果や、乾燥収縮を低減する効果を得ることができる。
【0003】
一方、プレウェッティングを行った軽量骨材を用いた場合、コンクリートの凍結融解抵抗性が低下するという問題がある。また、絶乾状態にある軽量骨材と比較して、プレウェッティングを行った軽量骨材の見かけ密度は大きくなるため、コンクリートの軽量化という観点からは、プレウェッティングを行った軽量骨材を使用することは好ましくない。
吸水性の低い軽量骨材を製造する方法として、特許文献1には、軽量骨材原料を焼成発泡して得られる焼成物を徐冷する工程において、該焼成物の表面温度が100~300℃となった時点で、該焼成物を固形分が10~40wt%になるように希釈した樹脂エマルションに浸漬することを特徴とする、低吸水性軽量骨材の製造方法が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2002-274901号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、硬化前のコンクリートの経時的な流動性の低下の小さいコンクリートを製造することができる方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、絶乾状態の軽量粗骨材とセルロースエーテル分散液を混合して、セルロースエーテル被覆軽量粗骨材を得る工程と、該軽量粗骨材とセメントと細骨材と水を混合して、軽量コンクリートを得る工程を含む軽量コンクリートの製造方法によれば、上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、以下の[1]~[3]を提供するものである。
[1] 絶乾状態の軽量粗骨材と、水にセルロースエーテルを分散させてなるセルロースエーテル分散液を混合して、上記軽量粗骨材の表面に上記分散液を被覆させてなるセルロースエーテル被覆軽量粗骨材を得る被覆工程と、上記セルロースエーテル被覆軽量粗骨材とセメントと細骨材と水を混合して、軽量コンクリートを得る混合工程、を含むことを特徴とする軽量コンクリートの製造方法。
[2] 上記セルロースエーテル分散液中のセルロースエーテルの含有率が0.1~5.0質量%である、前記[1]に記載の軽量コンクリートの製造方法。
[3] 上記被覆工程において、上記軽量粗骨材100質量部に対する上記セルロースエーテル分散液の量が2~10質量部である、前記[1]または[2]に記載の軽量コンクリートの製造方法。
【発明の効果】
【0007】
本発明の軽量コンクリートの製造方法によれば、セルロースエーテル分散液を被覆していない絶乾状態の軽量粗骨材を用いた場合と比較して、硬化前のコンクリートの経時的な流動性の低下の小さいコンクリートを製造することができる。
また、本発明の軽量コンクリートの製造方法に用いられるセルロースエーテル被覆軽量粗骨材は、その表面を、防水性を有するセルロースエーテル分散液によって被覆されているため、その内部に水が入りにくく、軽量粗骨材のプレウェッティングを行わなくてもよいため、プレウェッティングを行った軽量粗骨材を用いた場合と比較して、コンクリートの軽量化を図り、硬化後のコンクリートの凍結融解抵抗性を向上することができる。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明の軽量コンクリートの製造方法は、絶乾状態の軽量粗骨材と、水にセルロースエーテルを分散させてなるセルロースエーテル分散液(懸濁液)を混合して、軽量粗骨材の表面にセルロースエーテル分散液を被覆させてなるセルロースエーテル被覆軽量粗骨材を得る被覆工程と、セルロースエーテル被覆軽量粗骨材とセメントと細骨材と水を混合して、軽量コンクリートを得る混合工程を含むものである。
以下、工程ごとに詳しく説明する。
【0009】
[被覆工程]
本工程は、絶乾状態の軽量粗骨材と、水にセルロースエーテルを分散させてなるセルロースエーテル分散液を混合して、軽量粗骨材の表面にセルロースエーテル分散液を被覆させてなるセルロースエーテル被覆軽量粗骨材を得る工程である。
本発明で用いられる軽量粗骨材の例としては、膨張頁岩、真珠岩、抗火石、及び黒曜石等から選ばれる1種以上を主原料として製造した人工軽量粗骨材や、火山れき等の天然軽量粗骨材等が挙げられる。
また、軽量粗骨材としては、コンクリートの軽量化や、作業時間を短縮する(プレウェッティングを行うのに必要な時間を削減する)観点から、絶乾状態のものが用いられる。
【0010】
セルロースエーテル分散液は、予め、水とセルロースエーテルを混合することによって得られたものである。
セルロースエーテルの例としては、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等のヒドロキシアルキルセルロースや、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルエチルセルロース等のヒドロキシアルキルアルキルセルロース等の水溶性セルロースエーテル等が挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
なお、セルロースエーテルは、一般的にコンクリートに用いられているシラン系の防水剤や撥水剤と比較して安価なものである。
セルロースエーテル分散液中のセルロースエーテルの含有率は、好ましくは0.1~5.0質量%、より好ましくは0.2~4.5質量%、特に好ましくは0.4~4.0質量%である。該含有率が0.1質量%以上であれば、硬化前のコンクリートの経時的な流動性の低下をより小さくすることができる。該含有率が5.0質量%以下であれば、材料にかかるコストの過度な上昇を防ぐことができる。
【0011】
軽量粗骨材100質量部に対するセルロースエーテル分散液の量は、好ましくは2~10質量部、より好ましくは4~9質量部、特に好ましくは5~8質量部である。該量が2質量部以上であれば、軽量粗骨材の表面に十分な量の分散液を被覆させて、硬化前のコンクリートの経時的な流動性の低下をより小さくすることができる。該量が10質量部以下であれば、コンクリートをより軽量化することができる。また、材料にかかるコストの過度な上昇を防ぐことができる。
【0012】
[混合工程]
本工程は、被覆工程で得られたセルロースエーテル被覆軽量粗骨材とセメントと細骨材と水を混合して、軽量コンクリートを得る工程である。
セメントの例としては、普通ポルトランドセメント、早強ポルトランドセメント、中庸熱ポルトランドセメント、低熱ポルトランドセメント等の各種ポルトランドセメントや、高炉セメント、フライアッシュセメント等の混合セメントや、エコセメント等が挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0013】
細骨材の例としては、川砂、山砂、海砂、砕砂、珪砂、スラグ細骨材、及び軽量細骨材等が挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
なお、細骨材として軽量細骨材を使用する場合において、軽量粗骨材と同様にして、軽量細骨材の表面にセルロースエーテル分散液を被覆させてもよい。
【0014】
水としては、特に限定されるものではなく、例えば、水道水、スラッジ水等が挙げられる。
水セメント比は、特に限定されるものではなく、コンクリートの製造における一般的な水セメント比であればよい。例えば、水セメント比は、好ましくは30~70%、より好ましくは40~65%、特に好ましくは45~60%である。該比が30%以上であれば、作業性がより向上する。該比が70%以下であれば、硬化後のコンクリートの強度がより大きくなる。
なお、水セメント比とは、水とセメントの質量比(水/セメント)を百分率(%)で表したものである。
【0015】
本工程において、さらに、セメント分散剤を原料として用いてもよい。セメント分散剤を配合することにより、分散作用によって硬化前のコンクリートの流動性や作業性をより向上させ、硬化後のコンクリートの強度をより大きくすることができる。
セメント分散剤としては、リグニン系、ナフタレンスルホン酸系、メラミン系、またはポリカルボン酸系等の、減水剤、AE減水剤、高性能減水剤または高性能AE減水剤等が挙げられる。中でも、硬化前のコンクリートの流動性および作業性をより向上させて、硬化後のコンクリートの強度をより大きくする観点から、AE減水剤又は高性能AE減水剤が好ましい。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
セメント100質量部に対するセメント分散剤の量(複数の種類を用いる場合、合計量)は、固形分換算で、好ましくは0.05~2.0質量部、より好ましくは0.1~1.5質量部、特に好ましくは0.2~1.0質量部である。該量が0.05質量部以上であれば、硬化前のコンクリートの流動性および作業性をより向上させて、硬化後のコンクリートの強度をより大きくすることができる。該量が2.0質量部以下であれば、原料にかかるコストを低減することができる。
【0016】
また、本工程において、微細な空気泡を連行することにより空気量を調整して、コンクリートのワーカビリティや凍結融解抵抗性を向上させる観点から、AE剤を用いてもよい。
セメント100質量部に対するAE剤(通常、液状)の配合量は、好ましくは0.001~1.0質量部、より好ましくは0.002~0.5質量部、特に好ましくは0.003~0.2質量部である。
【0017】
本工程における軽量コンクリートの調製方法の例としては、以下の(a)~(c)の方法等が挙げられる。
(a)セメントと細骨材を空練りして、混合物を得た後、該混合物と水を混合して、モルタルを調製し、該モルタルとセルロースエーテル被覆軽量粗骨材を混合して、軽量コンクリートを調製する方法
(b)セメントと細骨材を空練りして、混合物を得た後、該混合物と水とセルロースエーテル被覆軽量粗骨材を混合して、軽量コンクリートを調製する方法
(c)セメントと細骨材と水とセルロースエーテル被覆軽量粗骨材を同時に混合して、軽量コンクリートを調製する方法
また、本工程においてセメント分散剤およびAE剤の少なくともいずれか一方を使用する場合、原料である水とセメント分散剤等を、予め混合して使用することが好ましい。
【実施例
【0018】
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
[使用材料]
(1)セメント;普通ポルトランドセメント、太平洋セメント社製、密度:3.16g/cm
(2)細骨材;山砂、静岡県掛川産、表乾密度:2.57g/cm、表乾状態のもの
(3)軽量粗骨材;太平洋セメント社製、商品名「アサノライト」、粒度5~20mm、絶乾密度:1.25g/cm、絶乾状態のもの
(4)AE減水剤;BASFジャパン社製、商品名「マスターポリヒード 15S」
(5)AE剤;BASFジャパン社製、商品名「マスターエア 202」
(6)セルロースエーテル;太平洋マテリアル社製、商品名「太平洋エルコン」、水溶性セルロースエーテル
(7)水;上水道水
【0019】
[実施例1]
容量55リットルのパン型ミキサ内に、軽量粗骨材、及び、セルロースエーテルの含有率が0.5質量%であるセルロースエーテル分散液(予め、セルロースエーテルと水を混合、撹拌して得られた分散液:表1中、「分散液」と示す。)を投入した後、60秒間混合して、軽量粗骨材の表面に分散液を被覆させてなるセルロースエーテル被覆軽量粗骨材を得た。
また、容量55リットルのパン型ミキサに、細骨材及びセメントを投入して、15秒間空練りを行った。次いで、水、AE減水剤及びAE剤を投入し、120秒間混練を行い、モルタルを得た。
次いで、傾胴ミキサに、セルロースエーテル被覆軽量粗骨材、及び、モルタルを投入して、60秒間混練を行い、コンクリート(軽量コンクリート)を得た。
なお、各材料の量は表1に示すとおりである。
【0020】
また、AE減水剤とAE剤の量は、「JIS A 1101:2005(コンクリートのスランプ試験方法)」および「JIS A 1116:2005(フレッシュコンクリートの単位容積質量試験方法及び空気量の質量による試験方法(質量方法))」に準拠して得られた、混練直後のコンクリートのスランプが18±2.5cmであり、かつ、コンクリートの空気量が4.5±1.5%となる量である。
さらに、水の単位量(157kg/m)は、使用した分散液(33kg/m)のうち、軽量粗骨材に吸収されずに、軽量粗骨材の表面に被覆した状態で存在する分散液(軽量粗骨材100質量部に対して2質量部となる量(9.4kg/m))を考慮して、水(軽量粗骨材の表面に被覆した状態で存在する分散水を含む)セメント比が50%となるように定めたものである。
【0021】
得られたコンクリートのスランプ(混練直後、30分間後、及び60分間後)を、「JIS A 1101:2005(コンクリートのスランプ試験方法)」に準拠して測定した。得られた数値から、以下の式を用いて、30分間後及び60分間後における、スランプ保持率を算出した。
スランプ保持率=(混練直後のスランプ-30分間後または60分間後のスランプ)/混練直後のスランプ×100%
なお、スランプ保持率が大きいほど、コンクリートの流動性の低下の程度が小さいことを示す。
【0022】
[実施例2]
セルロースエーテル分散液として、セルロースエーテルの含有率が1.0質量%であるセルロースエーテル分散液を使用する以外は実施例1と同様にしてコンクリートを調製し、30分間後及び60分間後における、スランプ保持率を算出した。
[実施例3]
セルロースエーテル分散液として、セルロースエーテルの含有率が3.0質量%であるセルロースエーテル分散液を使用する以外は実施例1と同様にしてコンクリートを調製し、30分間後及び60分間後における、スランプ保持率を算出した。
【0023】
[比較例1]
容量55リットルのパン型ミキサ内に、軽量粗骨材、細骨材及びセメントを投入して、15秒間空練りを行った。次いで、水、AE減水剤、AE剤、及び補正水を投入し、120秒間混練を行い、コンクリート(軽量コンクリート)を得た。なお、各材料の量は表1に示すとおりである。
ここで、上記補正水は、混練中および混練後に軽量粗骨材に吸水される水を考慮して追加される水である。該水は軽量粗骨材に吸水されることから、水セメント比の算出において考慮しないものとする。また、上記補正水の量は、粗骨材100質量部に対して3質量部となる量とした。また、上記コンクリートの水セメント比は50%である。
さらに、AE減水剤とAE剤の量は、「JIS A 1101:2005(コンクリートのスランプ試験方法)」に準拠して得られた、混練直後のコンクリートのスランプが18±2.5cmであり、かつ、コンクリートの空気量が4.5±1.5%となる量である。
得られたコンクリートのスランプ保持率を、実施例1と同様にして算出した。
【0024】
[比較例2]
セルロースエーテル分散液の代わりに水(表1において、セルロースエーテルの含有率が0質量%である分散水)を使用する以外は実施例1と同様にしてコンクリートを調製し、30分間後及び60分間後における、スランプ保持率を算出した。
結果を表2に示す。
【0025】
【表1】
【0026】
【表2】
【0027】
表2から、本発明の製造方法によって得られたコンクリート(実施例1~3)のスランプ保持率(30分間後:62~76%、60分間後:36~63%)は、絶乾状態の軽量粗骨材を用いたコンクリート(比較例1)のスランプ保持率(30分間後:43%、60分間後:22%)よりも大きいことがわかる。
また、本発明の製造方法によって得られたコンクリート(実施例1~3)の60分間後のスランプ保持率(36~63%)は、セルロースエーテルを含まない水のみを用いて被覆を行った軽量粗骨材を用いたコンクリート(比較例2)の60分間後のスランプ保持率(29%)よりも大きいことがわかる。