(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-13
(45)【発行日】2024-02-21
(54)【発明の名称】衛星追尾システム、衛星追尾方法、およびプログラム
(51)【国際特許分類】
B64G 3/00 20060101AFI20240214BHJP
【FI】
B64G3/00
(21)【出願番号】P 2019220987
(22)【出願日】2019-12-06
【審査請求日】2022-06-21
(73)【特許権者】
【識別番号】000104652
【氏名又は名称】キヤノン電子株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003281
【氏名又は名称】弁理士法人大塚国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】植木 茂仁
【審査官】志水 裕司
(56)【参考文献】
【文献】再公表特許第2018/142618(JP,A1)
【文献】特開2010-274671(JP,A)
【文献】特開2002-141729(JP,A)
【文献】特開2003-037424(JP,A)
【文献】特開2001-111467(JP,A)
【文献】国際公開第2015/001848(WO,A1)
【文献】特開2010-173373(JP,A)
【文献】特開2005-269050(JP,A)
【文献】特開2002-082157(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B64G 3/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
アンテナを駆動する駆動機構を制御する駆動制御手段と、
追尾する複数の衛星の軌道情報に基づいて複数の衛星に対する追尾データを生成し、前記駆動制御手段に送信する運用手段と
を備え、
前記駆動制御手段は、前記追尾データに基づいて前記駆動機構を制御し、
前記運用手段は、前記軌道情報に基づいて設定された追尾スケジュールに従って生成した第1の追尾データを前記駆動制御手段に送信したあとで、追尾
の割り込み
を行う衛星を
選択する割り込み指示がなされると、
選択された衛星に関する第2の追尾データを生成し
て前記駆動制御手段に送信することを特徴とする衛星追尾システム。
【請求項2】
アンテナを駆動する駆動機構を制御する駆動制御手段と、
追尾する複数の衛星の軌道情報に基づいて前記複数の衛星に対する追尾データを生成し、前記駆動制御手段に送信する運用手段と
を備え、
前記駆動制御手段は、前記追尾データに基づいて前記駆動機構を制御し、
前記運用手段は、追尾
の割り込みを行う衛星を
選択する割り込み指示がなされると、前記割り込み指示がなされた時刻から追尾移行に必要な時間の経過後の時刻以降の前記
割り込み指示において選択された衛星に関する追尾データを生成し
て前記駆動制御手段に送信
し、前記割り込み指示がなされると、前記割り込み指示をされた衛星が前記アンテナの追尾範囲内かどうかを前記軌道情報に基づいて判定する判定手段を有し、
前記判定手段にて、前記割り込み指示をされた衛星が前記追尾範囲内であると判定された場合、前記割り込み指示がなされた時刻から所定時間経過後の時刻以降の前記割り込み指示をされた衛星の追尾データを第2の追尾データとして生成して前記駆動制御手段に送信し、
前記判定手段にて、前記割り込み指示をされた衛星が前記追尾範囲内でないと判定された場合、該衛星の次の追尾開始から追尾終了までの位置に対する追尾データを前記第2の追尾データとして生成して前記駆動制御手段に送信することを特徴とする衛星追尾システム。
【請求項3】
前記運用手段は、前記複数の衛星に関する優先度に基づいて設定された追尾スケジュールに従って、次に追尾する衛星の追尾データを、追尾開始時刻の所定時間前に生成することを特徴とする請求項1に記載の衛星追尾システム。
【請求項4】
前記運用手段は、前記割り込み指示がされた時点で、他の衛星を追尾中である場合、前記他の衛星に対する追尾中止指示を前記駆動制御手段に送信することを特徴とする請求項1から
3のいずれか一項に記載の衛星追尾システム。
【請求項5】
前記運用手段は、前記追尾中止指示と共に、原点移動指示を前記駆動制御手段に送信することを特徴とする請求項
4に記載の衛星追尾システム。
【請求項6】
アンテナを駆動する駆動機構を制御する駆動制御手段と、
追尾する複数の衛星の軌道情報に基づいて複数の衛星の追尾データを生成し、前記駆動制御手段に送信する運用手段と、
を備え、
前記駆動制御手段は、前記追尾データに基づいて前記駆動機構を制御し、
前記運用手段は、
追尾する衛星の割り込みを指定する割り込み指示を入力させるための割り込み設定画面を表示部に対して表示し、
前記割り込み設定画面において、地図画像上に表示した衛星から前記割り込み指示をする衛星が選択されると、選択された衛星に関する追尾データを生成して前記駆動制御手段に送信することを特徴とする衛星追尾システム。
【請求項7】
衛星追尾方法であって、
駆動制御手段が、アンテナを駆動する駆動機構を制御する駆動制御工程と、
運用手段が、追尾する複数の衛星の軌道情報に基づいて複数の衛星に対する追尾データを生成し、前記駆動制御手段に送信する運用工程と
を備え、
前記駆動制御工程では、前記追尾データに基づいて前記駆動機構を制御し、
前記運用工程は、
前記軌道情報に基づいて設定された追尾スケジュールに従って生成した第1の追尾データを前記駆動制御手段に送信する第1追尾データ送信工程と、
前記第1追尾データ送信工程のあと実施される、追尾
の割り込みを
行う衛星を選択する割り込み指示がなされると、
選択された衛星に関する第2の追尾データを生成し
て前記駆動制御手段に送信する第2追尾データ送信工程を有することを特徴とする衛星追尾方法。
【請求項8】
コンピュータを、追尾する複数の衛星の軌道情報に基づいて複数の衛星の追尾データを生成する運用手段として機能させるためのプログラムであって、
前記運用手段は、追尾
の割り込みを
行う衛星を選択する割り込み指示がなされると、衛星を追尾するアンテナを前記追尾データに基づいて駆動する駆動制御手段に対して送信される、前記割り込み指示がなされた時刻から追尾移行に必要な時間の経過後の時刻以降の前記割り込み指示
において選択された衛星に関する追尾データを生成
し、前記割り込み指示がなされると、前記割り込み指示をされた衛星が前記アンテナの追尾範囲内かどうかを前記軌道情報に基づいて判定し、
前記割り込み指示をされた衛星が前記追尾範囲内であると判定した場合、前記割り込み指示がなされた時刻から所定時間経過後の時刻以降の前記割り込み指示をされた衛星の追尾データを第2の追尾データとして生成して前記駆動制御手段に送信し、
前記割り込み指示をされた衛星が前記追尾範囲内でないと判定した場合、該衛星の次の追尾開始から追尾終了までの位置に対する追尾データを前記第2の追尾データとして生成して前記駆動制御手段に送信することを特徴とする
プログラム。
【請求項9】
コンピュータを、アンテナを駆動する駆動機構を制御する駆動制御手段と、追尾する複数の衛星の軌道情報に基づいて前記複数の衛星の追尾データを生成し、前記駆動制御手段に送信する運用手段として機能させるためのプログラムであって、
前記運用手段は、
追尾する衛星の割り込みを指定する割り込み指示を入力させるための割り込み設定画面を表示部に対して表示し、
前記割り込み設定画面において、地図画像上に表示した衛星から前記割り込み指示をする衛星が選択されると、選択された衛星に関する追尾データを生成して前記駆動制御手段に送信することを特徴とするプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、人工衛星(以下衛星)向け地上局アンテナを衛星に向けて追尾しながら通信を行う衛星追尾システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来の衛星追尾システムにおいては、複数の衛星に対して優先度を設け、優先度に沿った追尾スケジュールによって衛星の追尾を行っているものがある。また、特許文献1によれば、撮像予約データに対して撮像対象である監視目標に最も近い距離を航行する衛星を選択し、選択された衛星に撮像指示を与える発明が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の衛星追尾システムにおいては、優先度に沿った追尾スケジュールを実行するのみで、追尾対象を柔軟に変更することができなかった。また、特許文献1は、撮像予約データに対して最も近い距離を航行する衛星を選択するに過ぎず、追尾対象を柔軟に変更することはできない。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記を鑑み、本発明に係る衛星通信システムは、
アンテナを駆動する駆動機構を制御する駆動制御手段と、
追尾する複数の衛星の軌道情報に基づいて複数の衛星に対する追尾データを生成し、前記駆動制御手段に送信する運用手段と
を備え、
前記駆動制御手段は、前記追尾データに基づいて前記駆動機構を制御し、
前記運用手段は、前記軌道情報に基づいて設定された追尾スケジュールに従って生成した第1の追尾データを前記駆動制御手段に送信したあとで、追尾の割り込みを行う衛星を選択する割り込み指示がなされると、選択された衛星に関する第2の追尾データを生成して前記駆動制御手段に送信することを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、追尾対象となる衛星を柔軟に切り替えることが可能な衛星追尾システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】本発明の一実施形態に係る衛星追尾システムの構成図。
【
図2】本発明の一実施形態に係る衛星追尾システムにおける機能構成例を示すブロック図。
【
図3】本発明の一実施形態に係る衛星追尾システムにおける衛星の優先度と通信スケジュールの説明図。
【
図4】本発明の一実施形態に係る追尾スケジュール情報の一例。
【
図5】本発明の一実施形態に係る追尾データの一例。
【
図6】本発明の一実施形態に係る衛星追尾の動作シーケンス図。
【
図7】本発明の一実施形態にかかる衛星追尾システムにおける追尾切り換えの概念図。
【
図8】本発明の一実施形態に係る衛星追尾の他の動作シーケンス図。
【
図9】本発明の一実施形態に係る運用部10の動作フローチャート。
【
図10】本発明の一実施形態に係る駆動制御部20の動作フローチャート。
【
図11】コンピュータのハードウェア構成例を示すブロック図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
(第一実施形態)
以下、本発明の第一実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
【0009】
<システム構成>
図1は、本実施形態に係る衛星追尾システムの構成の一例を示す図である。本実施形態に係る衛星追尾システムは、運用部10、駆動制御部20、駆動機構部30、衛星40、外部機器50及びアンテナ60にて構成されている。運用部10は、PC(Personal Computer)などの情報処理装置であり、ネットワークを介して、外部機器50に接続されているものとする。駆動制御部20は、PCなどの情報処理装置であり運用部10、駆動機構部30と接続されている。駆動機構部30は、アンテナ60を制御して衛星40を追尾する。なお、衛星40やアンテナ60は本実施形態に係る衛星追尾システムにとって必須ではない。これは、衛星追尾システムは、衛星40の予測軌道情報を入手できる状態にあれば、衛星の追尾を提供でき、他のシステムとして構成されたアンテナ60や衛星40を対象として衛星追尾システムを動作させることが可能なためである。
【0010】
なお、上述した構成および動作は一例であり、例えば、運用部10または駆動制御部20の機能の全てを駆動制御部20または運用部10が単一で行ってもよいし、一部の機能を運用部10または駆動制御部20の他方が行う構成および動作でもよい。また、運用部10、駆動制御部20、駆動機構部30、衛星40、アンテナ60は簡潔化のために1台ずつ示されているが、実際には複数であってもよい。
【0011】
図2は、後述するように運用部10や駆動制御部20を構成する後述するCPU111が実現する機能の一例を示した図であり、すなわち、本実施形態に係る衛星追尾システムにおける機能構成例を示すブロック図である。運用部10は、追尾状態判定部11、追尾切替指示部12、メモリ13、追尾データ生成部14にて構成される。
【0012】
追尾状態判定部11は、衛星に対する追尾状態(追尾中/待機中)を判定して、判定した追尾状態を追尾切替指示部12に転送する。追尾切替指示部12は、追尾状態判定部11に追尾状態の要求、メモリ13に追尾スケジュール情報の要求をして追尾スケジュール情報を取得、追尾データ生成部14に追尾データの生成指令、駆動制御部20に追尾中止・原点復帰指令等を行い、また、原点移動完了を示す情報の取得などを行う。
【0013】
メモリ13には、衛星を追尾するスケジュールを示す追尾スケジュール情報、衛星の予測軌道を示す予測軌道情報、追尾状態を示すフラグ(例えば、0:待機中/1:追尾中)が記憶される。
【0014】
追尾データ生成部14は、追尾スケジュールの計算(例えば、所定期間を毎日計算)、次に追尾する衛星の追尾データの計算、メモリ13から予想軌道情報を取得して追尾スケジュール情報を生成し、メモリ13に転送、また、追尾データを都度計算し、駆動制御部20への転送を行う。なお、追尾データ生成部14は、次に追尾するデータの計算に限らず、スケジュールされた全ての追尾予定データを一括して計算してもよい。
【0015】
駆動制御部20は、駆動指示部21、メモリ22にて構成される。追尾データ生成部14から転送された追尾データは、メモリ22に格納される。駆動指示部21は、メモリ22に追尾開始時間・追尾角度を要求して追尾開始時間・追尾角度の取得、駆動機構部30に追尾目標値の指令を行う。本実施形態においては、メモリ22には、次に追尾する衛星の追尾データのみが記憶されている。なお、メモリ22には、追尾スケジュールや、スケジュールされた全ての追尾データが記憶されていてもよい。
【0016】
駆動機構部30は、モータドライバ31、モータ32、追尾測定装置33にて構成される。モータドライバ31は、駆動制御部20に追尾完了情報の転送、モータ32へ駆動電圧の指令を行う。モータ32を回転することにより、アンテナ60の向きを調整する。追尾測定装置33は、アンテナ60の追尾角度(アンテナ方位角、アンテナ仰角)を測定してモータドライバ31に転送しており、駆動機構部30は、アンテナ60の追尾角度をフィードバック制御する。
【0017】
<ハードウェア構成>
図11は、運用部10、駆動制御部20に適用可能なコンピュータのハードウェア構成例を示すブロック図である。CPU111は、メモリ13やメモリ22の一例としてのROM112やRAM113に格納されているコンピュータプログラムやデータを用いてコンピュータ全体の制御を行う。本コンピュータを運用部10に適用した場合、CPU111は、運用部10が行うものとして後述する各処理を実行する。また、本コンピュータを駆動制御部20に適用した場合には、CPU111は、駆動制御部20が行うものとして後述する各処理を実行する。
【0018】
ROM112には、本コンピュータの設定データや、ブートプログラムなどが格納されている。RAM113は、HDD(ハードディスクドライブ)114からロードされたコンピュータプログラムやデータ、インターフェース117を介して外部から受信したデータなどを一時的に記憶するためのエリアを有する。更に、RAM113は、CPU111が各種の処理を実行する際に用いるワークエリアを有する。即ち、RAM113は、各種のエリアを適宜提供することができる。
【0019】
メモリ13やメモリ22の他の例であるHDD114には、OS(オペレーティングシステム)や、本コンピュータを適用した装置が行う各種の処理をCPU111に実行させるためのコンピュータプログラムやデータが保存されている。本コンピュータを運用部10に適用した場合、係るコンピュータプログラムには、運用部10が行うものとして後述する各処理をCPU111に実行させるためのコンピュータプログラムが含まれている。
【0020】
また、本コンピュータを駆動制御部20に適用した場合、係るコンピュータプログラムには、駆動制御部20が行うものとして後述する各処理をCPU111に実行させるためのコンピュータプログラムが含まれている。HDD114に保存されているコンピュータプログラムやデータは、CPU111による制御に従って適宜RAM113にロードされ、CPU111による処理対象となる。
【0021】
入力装置115は、キーボードやマウスなどにより構成されており、本コンピュータの操作者は、この入力装置115を操作することで、各種の指示をCPU111に対して入力することができる。表示装置116は、液晶画面や有機ELディスプレイなどにより構成されており、CPU111による処理結果を画像や文字などでもって表示することができる。
【0022】
インターフェース117は、様々なインターフェースで構成されている。例えば、本コンピュータを運用部10に適用した場合、インターフェース117は、本コンピュータをネットワークを介して外部機器50に接続する為のネットワークインターフェースを含む。
【0023】
また、本コンピュータを駆動制御部20に適用した場合、インターフェース117は、本コンピュータをネットワークを介して運用部10に接続する為のネットワークインターフェースやUSBインターフェースなどにより構成されている。バス118は上述の各部を繋ぐバスである。
【0024】
本実施形態では説明を簡単にするために、運用部10、駆動制御部20の何れも
図11に示した構成を有するコンピュータであるものとして説明するが、コンピュータの構成については係る構成に限定するものではない。また、運用部10、駆動制御部20とで異なる構成を有するコンピュータを適用しても良い。
【0025】
<追尾対象衛星の切り替え>
複数の衛星(衛星A~衛星C)を追尾する際に追尾対象衛星を切り替える処理について、
図3~
図8を用いて説明する。また、以下では衛星を追尾する優先度を、衛星A>衛星B>衛星Cとして説明する。なお、運用部10、駆動制御部20における詳細な説明は後述する。
【0026】
図3は、衛星追尾システムにおける衛星の優先度と通信スケジュールの一例を示す説明図である。また、Δta1は運用部10が追尾データを駆動制御部20に転送する時間、Δta2はアンテナ60を原点(天頂)から追尾開始点に移動するのにかかる時間、Δtb1はアンテナ60を介して衛星40にコマンドを送信するのにかかる時間、Δtb2は衛星40からデータを受信するのにかかる時間、Δtcはアンテナ60が原点位置に復帰するのにかかる時間である。ここで、アンテナ60を原点から追尾開始点に移動するのにかかる時間は、追尾開始点の位置によって変わることがあるが、Δta2としては、それらの時間のうちの最大値にマージンをもたせた固定の値としてもよいし、予測軌道情報や追尾データから算出した値を用いてもよい。なお、Δta1は運用部10が追尾データを生成する時間を含めてもよい。
【0027】
また、本実施形態に係る衛星追尾システムのように、アンテナ60からは衛星へのコマンド送信しか行わず、他のアンテナでデータを受信する場合などがあり、Δtb2は必須ではない。なお、以下の説明においては、Δta1+Δta2を追尾準備時間Δta、Δtb1+Δtb2をデータ通信時間Δtbとして説明することがある。
【0028】
図3における優先度と通信スケジュールに従った通常の衛星追尾の動作を、
図6を用いて説明する。
図6は、本実施形態に係る衛星追尾システムにおける衛星追尾の動作シーケンス図である。
【0029】
S601にて、運用部10は、追尾切替指示部12から追尾データ生成部14に対し追尾データ生成指示を送信し、メモリ13に記憶されている追尾スケジュール情報(
図4)から、追尾対象である衛星Aの追尾データ(
図5)を生成する。
図4は、追尾スケジュール情報の一例である。追尾スケジュール情報には、追尾開始時刻、追尾完了時刻、最大仰角など、各衛星の追尾スケジュールを示す情報が記憶されている。
図5は、追尾データの一例である。対象衛星(例えば、衛星A)に関する追尾開始時刻、追尾完了時刻、各時刻に対するアンテナ方位角(基準となる特定の方角に対して、アンテナの左右の角度)、アンテナ仰角(水平方向に対して、アンテナの上下の角度)など対象衛星を追尾するためのデータが記憶されている。なお、アンテナ方位角、アンテナ仰角に対する原点とはアンテナの位置を示すが、本発明においては、上述したように天頂を示す位置を原点と称して以下の説明を行う。
【0030】
S602にて、運用部10は、S601で生成した衛星Aの追尾データを駆動制御部20に転送する。本実施形態においては、追尾データ生成部14が駆動制御部20との間でデータの送受信を行っている。その際、運用部10はメモリ13に記憶されているフラグを追尾中(例えば、1)に変更する。なお、フラグを追尾中(例えば、1)に変更するタイミングは、これに限らず、追尾データを生成した時、追尾開始時刻から所定時間より前(例えば、1分)の時刻に到達した時、追尾開始時刻に到達した時などでもよい。S603にて、駆動制御部20は、S602にて受信した追尾データに基づいたモータ制御指令を駆動機構部30に送信する。
【0031】
衛星Aの追尾が終了(Δta+Δtb経過)すると、S604にて、駆動機構部30は、追尾完了信号を駆動制御部20に送信する。S605にて、駆動制御部20は、運用部10に追尾完了通知を送信する。
【0032】
S606にて、駆動制御部20は、駆動機構部30に原点移動指令を送信する。原点移動が完了(Δtc経過)すると、S607にて、駆動機構部30は原点移動完了信号を駆動制御部20に送信する。S608にて、駆動制御部20は、原点移動完了通知を運用部10に送信する。その際、運用部10はメモリに記憶されているフラグを待機中(例えば、0)に変更する。なお、フラグを待機中(例えば、0)に変更するタイミングは、これに限らず、追尾完了通知を受信した時、追尾完了通知を受信した時、追尾完了通知を受信してから所定時間(例えば、5分)経過した時などでもよい。
【0033】
なお、
図3に示すように、衛星Aと衛星Bの追尾範囲(Δta+Δtb+Δtc経過)が重複した場合、衛星Bを追尾することができない。従って、S609にて、運用部10はメモリ13に記憶されている追尾スケジュール情報から、追尾対象である衛星Cを次の追尾対象であるとして衛星Cの追尾データを生成し、衛星Cを追尾する。
【0034】
ここで、衛星Aを追尾途中に追尾先を衛星Aから衛星Bに変更した場合における、追尾対象衛星切り替えについて
図7を用いて説明する。
図7は、本実施形態に係る衛星追尾システムにおける追尾切り替えを説明する概念図の一例である。
【0035】
時刻10:00に衛星Aの追尾を開始し(<1>時刻10:00の向き)、衛星Aの追尾範囲内である時刻10:08にユーザによって衛星Bが指定されると(<2>時刻10:08の向き)、アンテナ60の移動時間を考慮し、時刻10:09に衛星Bが到達する位置にアンテナ60の向きを変更する(<3>時刻10:09の向き)。従って、衛星A(追尾対象( i ))を追尾中に、追尾先を衛星Aから衛星B(追尾対象( ii ))に変更した場合でも、衛星Bを追尾することができる。
【0036】
次に、衛星Aを追尾途中に追尾先を衛星Aから衛星Bに変更した場合における、追尾対象衛星切り替えの動作を、
図8を用いて説明する。
図8は、本実施形態に係る衛星追尾システムにおける衛星追尾の動作シーケンス図である。
【0037】
S801にて、運用部10は、メモリ13に記憶されている追尾スケジュール情報(
図4)から、追尾対象である衛星Aの追尾データ(
図5)を追尾開始時刻の所定時間(追尾データの生成からアンテナ60を移動させるのに掛かる時間)前に生成する。
【0038】
S802にて、運用部10は、S801にて生成した衛星Aの追尾データを駆動制御部20に転送する。その際、運用部10はメモリに記憶されているフラグを追尾中(例えば、1)に変更する。なお、フラグを追尾中(例えば、1)に変更するタイミングは、これに限らず、追尾データを生成した時、追尾開始時刻から所定時間より前(例えば、1分)の時刻に到達した時、追尾開始時刻に到達した時などでもよい。S803にて、駆動制御部20は、S802にて受信した追尾データに基づいたモータ制御指令を駆動機構部30に送信する。
【0039】
S804にて、運用部10は、ユーザによって衛星Bの追尾選択がされる。ここで、割り込みを指定する割り込み指示を出すために、ユーザによって選択される割り込み設定について説明する。
図12は、表示装置116にて表示される、割り込み設定画面の一例を示す図である。
図12に示すように、ユーザは衛星Bの割り込みのチェックボックスを選択し、実行ボタンを選択すると、衛星Bの割り込みが設定される。また、解除ボタンを選択すると、割り込み設定を解除することができる。なお、設定画面は
図13に示すように、地図画像を不図示の表示部に対して表示し、地図画像上に表示される衛星を選択することで、割り込み設定の実行/解除を行うようにすることもできる。この場合、地図画像上に各衛星の予測軌道を併せて表示することが好ましい。また、地図画像に限らずGUI上に表示される衛星を選択することで、割り込み設定の実行/解除を行うようにすることもできる。
【0040】
また、割り込み設定が適用される期間を設定することも可能である。例えば、衛星Bの割り込みを一週間に設定した場合、
図3に示す優先度と通信スケジュールが一時的に変更され、衛星Bの優先度を衛星Aの優先度よりも一週間だけ高くすることができる。この場合、一週間後に衛星Bの優先度は元に戻る。従って、割り込み設定を適用することで、一時的に追尾対象衛星の優先度を変更することができる。
【0041】
S805にて、メモリ13に記憶されている追尾スケジュール情報から衛星Bの追尾データを生成する。このとき、上述したように、衛星Bを追尾し始める位置にアンテナ60を移動させるのにかかる時間を考慮し、所定の時間経過した時刻以降の追尾データのみを生成する。
【0042】
S806にて、運用部10は、S805にて生成された衛星Bの追尾データを駆動制御部20に転送する。S807にて、駆動制御部20は、追尾データに基づいたモータ制御指令を駆動機構部30に送信する。なお、S804において、他の衛星(衛星A)の追尾中であった場合には、運用部10は駆動制御部20に対し、追尾中止指示と原点復帰命令を出力することが好ましい。
【0043】
衛星Bの追尾が終了(Δta+Δtb経過)すると、S808にて、駆動機構部30は、追尾完了信号を駆動制御部20に送信する。S809にて、駆動制御部20は、運用部10に追尾完了通知を送信する。
【0044】
S810にて、駆動制御部20は、駆動機構部30に原点移動指令(原点移動指示)を送信する。原点移動が完了(Δtc経過)すると、S811にて、駆動機構部30は、原点移動完了信号を駆動制御部20に送信する。
【0045】
S812にて、駆動制御部20は、原点移動完了通知を運用部10に送信する。その際、運用部10はメモリに記憶されているフラグを待機中(例えば、0)に変更する。なお、フラグを待機中(例えば、0)に変更するタイミングは、これに限らず、追尾完了通知を受信した時、追尾完了通知を受信した時、追尾完了通知を受信してから所定時間(例えば、5分)経過した時などでもよい。その時点で、衛星Cの追尾開始前の時刻であるため、S813にて、運用部10は、メモリ13に記憶されている追尾スケジュール情報から衛星Cの追尾データを生成する。
【0046】
<運用部10の動作フローチャート>
図9は、運用部10の動作フローチャートの一例を示す図である。S901にて、追尾データ生成部14は、メモリ13に記憶されている衛星(例えば、衛星A~衛星C)の予測軌道情報を取得する。なお、衛星の予測軌道情報は予めネットワークを介して外部機器50から受信し、メモリ13に記憶されているものとする。
【0047】
S902にて、追尾データ生成部14は、取得した予測軌道情報から衛星A~衛星Cの追尾スケジュール情報(例えば、
図4)を生成する。なお、追尾スケジュール情報は、取得した予測軌道情報から所定期間(例えば、1週間)分追尾する衛星の追尾スケジュールを生成してもよいし、取得した予測軌道情報から生成できる追尾スケジュールを全て生成してもよい。なお、追尾スケジュール情報の追尾開始時刻と追尾完了時刻は、ユーザが任意に設定できる。
【0048】
S903にて、追尾データ生成部14は、追尾スケジュール情報に従い、次に追尾する衛星(例えば、衛星A)の追尾データを生成する。なお、追尾データ生成部14は、追尾スケジュール情報から全ての追尾データを生成してもよいし、所定期間(例えば、1日)分追尾データを生成してもよい。なお、S903にて生成される追尾データは、アンテナに設定した最低仰角から始まる追尾データとする。なお、追尾データを生成するタイミングは、次の追尾開始時刻の所定時間前であり、それまで待機していてもよいし、追尾スケジュール情報を生成後でもよい。
【0049】
S904にて、追尾データ生成部14は、生成した衛星の追尾データを駆動制御部20に転送する。その際、追尾切替指示部12はメモリに記憶されているフラグを追尾中(例えば、1)に変更する。
【0050】
S905にて、追尾切替指示部12は、衛星(例えば、衛星B)の割り込みが選択されたか否かを判定する。割り込みが選択されていない場合(S905のNO)、S913にて、追尾切替指示部12は、追尾スケジュール情報に基づいて現在の追尾対象の衛星(例えば、衛星A)の追尾が終了したか否かを判定する。
【0051】
終了していないと判定された場合(S913のNO)、S905の処理に戻る。終了したと判定された場合(S913のYES)、S914にて、追尾切替指示部12は、メモリに記憶されているフラグを待機中(例えば、0)に変更し、追尾スケジュール情報に基づいて追尾対象となるすべての衛星の追尾終了か否かを判定する。追尾終了ではないと判定された場合(S913のNO)、S903に戻り、追尾データ生成部14は、追尾スケジュールに従った衛星(例えば、衛星C)の追尾データを生成する。なお、説明の都合上、S905にて割り込みが選択されたか否かを判定しているが、この判定は、S903において追尾開始時刻の所定時間前まで待機している間も有効に機能するものである。
【0052】
衛星の割り込みが選択されたと判定された場合(S905のYES)、S906にて、追尾状態判定部11は現在衛星の追尾中か否かを判定する。追尾中か否かの判断は、メモリ13に記憶されているフラグに基づいて判定する。例えば、フラグが0の場合は待機中(追尾データを駆動制御部20に転送する前の原点位置状態)、フラグが1の場合は衛星を追尾中(追尾データを駆動制御部20に転送した後の状態)であると判定する。
【0053】
追尾中でないと判定された場合(S906のNO)、S909以降の処理に進む。追尾中であると判定された場合(S906のYES)、S907にて、追尾切替指示部12は、駆動制御部20に衛星Aの追尾中止指令、および原点復帰指令を送信する。なお、追尾完了通知を受信していた場合、または、すでに原点復帰指令を送信済みの場合は、S907の処理は省略してもよい。
【0054】
S908にて、追尾切替指示部12は、駆動制御部20から原点移動完了通知を受信する。その際、追尾切替指示部12はメモリに記憶されているフラグを待機中(例えば、0)に変更する。
【0055】
S909にて、追尾切替指示部20は、運用部10に内蔵されている時計から現在時刻を取得し、S902にて生成した割り込み衛星(衛星B)の追尾スケジュールと現在時刻とを比較する。S910にて、追尾切替指示部20は、割り込み衛星(衛星B)の追尾範囲内か否かを判定する。
【0056】
追尾範囲内か否かの判定は、現在時刻が選択した割り込み衛星(衛星B)の追尾開始時刻よりΔta以上前、又は現在時刻が選択した割り込み衛星(衛星B)の追尾完了時刻からΔtaだけ前の時刻よりも後であれば、追尾範囲外(追尾範囲内ではない)と判定される。
【0057】
現在時刻が選択した割り込み衛星(衛星B)の追尾開始時刻からΔta前の時刻より後、かつ現在時刻が選択した割り込み衛星(衛星B)の追尾完了時刻よりもΔtaだけ前の時刻より前であれば、追尾範囲内であると判定する。
【0058】
例えば、現在時刻が9:05:21であって、割り込み衛星(衛星B)の追尾開始時刻が9:00:00、追尾完了時刻が9:08:22、Δtaが0:01:00の場合、追尾開始時刻よりもΔta前の時刻は8:59:00、追尾完了時刻よりもΔta前の時刻は9:07:22となり、追尾範囲内であると判定する。なお、Δtaは、Δta1(追尾データ転送時間)とΔta2(アンテナを追尾開始点に移動する時間)を足し合わせたもので、定義された原点位置にあるアンテナ60が、次に到来する衛星の追尾動作に移行するために必要な時間である。
【0059】
なお、上述した説明では、追尾範囲内か否かの判定はΔtaを基準に判定していたが、Δta+Δtb1を基準として判定してもよい。例えば、現在時刻が9:05:21であって、割り込み衛星(衛星B)の追尾開始時刻が9:00:00、追尾完了時刻が9:08:22、Δtaが0:01:00、コマンド通信時間Δtb1が0:02:00の場合、追尾開始時刻よりも(Δta+Δtb1)前の時刻は8:57:00、追尾完了時刻よりも(Δta+Δtb1)前の時刻は9:05:22となり、追尾範囲内であると判定する。
【0060】
また、Δta+Δtb(Δtb1+Δtb2)を基準として判定してもよい。例えば、現在時刻が8:58:21であって、割り込み衛星(衛星B)の追尾開始時刻が9:00:00、追尾完了時刻が9:08:22、Δtaが0:01:00、コマンド通信時間Δtb1が0:02:00、データ受信時間Δtb2が0:06:22の場合、追尾開始時刻よりも(Δta+Δtb)前の時刻は8:50:38、追尾完了時刻よりも(Δta+Δtb)前の時刻は8:59:22となり、追尾範囲内であると判定する。
【0061】
割り込み衛星(衛星B)の追尾範囲内であると判定された場合(S910のYES)、S911にて、追尾データ生成部14は、メモリ13に記憶されている追尾スケジュール情報から、Δtd(原点位置から追尾移行に必要な時間:Δtd=Δta+追尾データ生成時間+マージン時間)経過後以降(所定時間経過後以降)の割り込み衛星(衛星B)の追尾データを生成する。例えば、現在時刻が9:05:21であって、Δtd経過するときの時刻が、9:06:51の場合、時刻9:06:51以降の追尾データを生成する。
【0062】
割り込み衛星(衛星B)の追尾範囲外であると判定された場合(S910のNO)、S912にて、追尾データ生成部14は、メモリ13に記憶されている追尾スケジュール情報から、割り込み衛星(衛星B)の追尾データを追尾開始時刻の所定時間(例えば、追尾データの生成からアンテナ60を移動させるのに掛かる時間:Δta)前に生成する。
【0063】
そして、S904に戻り、追尾データ生成部14は、S911またはS912にて生成した割り込み衛星(衛星B)の追尾データを駆動制御部20に転送する。その際、追尾切替指示部12はメモリに記憶されているフラグを追尾中(例えば、1)に変更する。
【0064】
なお、S910の追尾範囲内か否かの判定において、現在時刻が選択した割り込み衛星(衛星B)の追尾開始時刻よりΔta以上前の時刻である場合に、割り込み衛星(衛星B)の追尾データを生成して(S912)、割り込み衛星(衛星B)の優先度を一番高く変更して、優先度と通信スケジュール(
図3)を変更し、S903に進んでもよい。優先度とスケジュールを変更することで、現在時刻と割り込み衛星(衛星B)の追尾開始時刻との時間が長い場合は、その他の衛星を追尾対象とすることができ、より柔軟な衛星の追尾を行うことができる。
【0065】
<駆動制御部20の動作フローチャート>
図10は、駆動制御部20の動作フローチャートの一例を示す図である。S1001にて、駆動指示部21は、運用部10から追尾データを受信したか否かを判定する。追尾データを受信したと判定した場合(S1001のYES)、駆動指示部21は、受信した追尾データをメモリ22に記憶する。
【0066】
S1002にて、駆動指示部21は、駆動制御部20に内蔵されている時計から現在時刻を取得し、取得した現在時刻とメモリ22に記憶されている追尾データの追尾開始時間とを比較する。S1003にて、駆動指示部21は、追尾開始時間に到達したか否かを判定する。
【0067】
追尾開始時間に到達したと判定された場合(S1003のYES)、S1004にて、駆動指示部21は、メモリ22に記憶されている追尾データの追尾角度を取得し、駆動機構部30に追尾角度から計算された追尾目標値指令を送信する。
【0068】
追尾データを受信していないと判定した場合(S1001のNO)、S1005にて、駆動指示部21は、駆動機構部30から追尾完了信号を受信したか否かを判定する。追尾完了信号を受信したと判定した場合(S1005のYES)、S1006にて、駆動指示部21は、運用部10へ追尾完了通知を転送する。追尾完了信号を受信したと判定しなかった場合(S1005のNO)、S1001に戻る。
【0069】
S1007にて、駆動指示部21は、駆動機構部30へ原点移動指令を送信する。S1008にて、駆動指示部21は、駆動機構部30から原点移動完了信号を受信したか否かを変定する。原点移動完了信号を受信した場合(S1008のYES)、駆動指示部21は、運用部10へ原点移動完了通知を転送する。
【0070】
なお、
図9のS910の追尾範囲内か否かの判定は、追尾完了時刻または追尾完了時刻から所定期間経過後(例えば、0:01:00)を基準にしてもよい。例えば、現在時刻が9:09:21であって、追尾完了時刻が9:08:22の場合、追尾範囲内であると判定する。その場合、
図10のS1003にて、駆動指示部21は追尾開始時間に到達していると判定し、駆動機構部30に追尾目標値指令を送信する。
【0071】
以上説明したように、本発明によれば、優先度に沿った追尾スケジュールを実行している場合でも、割り込み動作として選択された衛星を追尾することができ、衛星を柔軟に追尾することが可能となる。また、既定の追尾スケジュールに関わらず、衛星追尾の割り込みを選択することで、追尾システムが現在衛星を追尾中か否か、また選択した衛星の位置を問わず、柔軟に追尾対象の衛星を切り替えることが可能となる。
【符号の説明】
【0072】
10・・・運用部
11・・・追尾状態判定部
12・・・追尾切替指示部
13・・・メモリ
14・・・追尾データ生成部
20・・・駆動制御部
21・・・駆動指示部
22・・・メモリ
30・・・駆動機構部
31・・・モータドライバ
32・・・モータ
33・・・追尾測定装置
40・・・衛星
50・・・外部機器
60・・・アンテナ