IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ズークス インコーポレイテッドの特許一覧

<>
  • 特許-乗員検出器を含むシートベルトシステム 図1
  • 特許-乗員検出器を含むシートベルトシステム 図2
  • 特許-乗員検出器を含むシートベルトシステム 図3
  • 特許-乗員検出器を含むシートベルトシステム 図4
  • 特許-乗員検出器を含むシートベルトシステム 図5
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-13
(45)【発行日】2024-02-21
(54)【発明の名称】乗員検出器を含むシートベルトシステム
(51)【国際特許分類】
   B60R 22/48 20060101AFI20240214BHJP
   B60R 22/343 20060101ALI20240214BHJP
【FI】
B60R22/48 103
B60R22/343
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2019572625
(86)(22)【出願日】2018-06-27
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2020-08-31
(86)【国際出願番号】 US2018039732
(87)【国際公開番号】W WO2019005950
(87)【国際公開日】2019-01-03
【審査請求日】2021-06-18
(31)【優先権主張番号】15/847,191
(32)【優先日】2017-12-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】15/638,764
(32)【優先日】2017-06-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】518156417
【氏名又は名称】ズークス インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】弁理士法人谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ジョシュア ヒメネス
(72)【発明者】
【氏名】アンドリュー パイパー
(72)【発明者】
【氏名】ティモシー デイビッド ケントリー-クレイ
【審査官】田邉 学
(56)【参考文献】
【文献】特開2008-230263(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2009-0052753(KR,A)
【文献】特開2000-043680(JP,A)
【文献】実開昭48-021583(JP,U)
【文献】実開昭48-062983(JP,U)
【文献】中国特許出願公開第104627121(CN,A)
【文献】特開2010-285048(JP,A)
【文献】特開2002-260119(JP,A)
【文献】実開昭60-090047(JP,U)
【文献】特開2015-205578(JP,A)
【文献】特開昭63-053151(JP,A)
【文献】特開2002-019555(JP,A)
【文献】特開2014-177261(JP,A)
【文献】米国特許第09415746(US,B1)
【文献】特開2006-027406(JP,A)
【文献】特開2017-087770(JP,A)
【文献】欧州特許出願公開第02937251(EP,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60R 22/48
B60R 21/015
B60R 22/343
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
シートベルトであって、
乗員のウエストを拘束するように構成されたラップ部および前記乗員の胴を拘束するように構成されたサッシュ部を含むベルト部と、
前記ラップ部または前記サッシュ部のうちの少なくとも1つに車両の一部を結合するように構成されたカップリングと、
を含む、シートベルトと、
前記サッシュ部の少なくとも一部または前記ラップ部の少なくとも一部のうちの1つを受けるように構成されたリールと、
前記カップリング、前記ベルト部、または前記リールのうちの少なくとも1つと関連付けられ、前記ラップ部または前記サッシュ部のうちの少なくとも1つにおける張力を示す信号を生成するように構成された張力センサと、
前記ラップ部または前記サッシュ部のうちの1つと関連付けられた展開センサであって、前記展開センサは、前記リールから展開された前記ラップ部または前記サッシュ部の長さを示す信号を生成するように構成されている、展開センサと、
前記張力センサおよび前記展開センサと通信し、張力を示す前記信号および前記長さを示す前記信号に少なくとも部分的に基づいて、前記ラップ部および前記サッシュ部が乗員を拘束するように、前記乗員が前記シートベルトを適切に着用しているかどうかを判定するように構成された乗員検出器と、
前記リールに結合され、前記ベルト部を引き締めるように構成されたモータと、
を備え、
前記乗員検出器は、前記ベルト部が引き締められるとき、張力を示す前記信号および前記長さを示す前記信号に少なくとも部分的に基づいて、前記乗員が前記シートベルトを適切に着用しているかどうかを判定するように構成され、
前記モータは、前記乗員が前記シートベルトを適切に着用しているかどうかを前記乗員検出器が判定すること、およびイベントセンサの出力に少なくとも部分的に基づいて、予め定められた期間の間、前記シートベルトにおいて張力を生じさせるようにさらに構成され、
前記イベントセンサは、
前記乗員が前記車両に入ったとき、
または、
目的地への到着、
のうちの1つまたは複数を判定するように構成されていることを特徴とするシートベルトシステム。
【請求項2】
前記カップリングは、前記カップリングが結合される前記ベルト部と前記車両の前記一部との間の選択的な係合をもたらすように構成されており、前記モータは、前記ベルト部と前記車両の前記一部との間で係合されると、前記リールに、前記ラップ部または前記サッシュ部のうちの少なくとも1つを後退させるように構成されていることを特徴とする請求項1に記載のシートベルトシステム。
【請求項3】
前記リールは、前記サッシュ部の少なくとも一部を受け、前記展開センサは、前記サッシュ部と関連付けられ、前記リールから展開された前記サッシュ部の前記長さを示す信号を生成するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載のシートベルトシステム。
【請求項4】
前記張力センサは、前記サッシュ部における張力を示す信号を生成するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載のシートベルトシステム。
【請求項5】
前記サッシュ部と関連付けられ、信号を送信するように構成された送信機と、
前記車両の一部と関連付けられ、前記送信機によって送信された前記信号を受信するように構成された信号受信機と、をさらに備え、
前記乗員検出器は、前記信号受信機から前記信号を受信し、前記信号受信機から受信された前記信号に少なくとも部分的に基づいて、前記乗員が前記シートベルトを適切に着用しているかどうかを判定するように構成されている、
ことを特徴とする請求項1に記載のシートベルトシステム。
【請求項6】
前記乗員検出器は、前記シートベルトが前記乗員によって適切に着用されているかどうかを示す信号を生成するように構成され、
前記シートベルトシステムは、前記シートベルトが前記乗員によって適切に着用されているかどうかを示す前記信号に少なくとも部分的に基づいて、前記車両のモーションを妨げ、または前記車両を道路から退出させ、および停止させるように構成されたモーションコントローラをさらに備えている、
ことを特徴とする請求項1に記載のシートベルトシステム。
【請求項7】
前記車両と関連付けられ、前記乗員の画像を生成するように構成された撮像素子をさらに備え、前記乗員検出器は、前記画像に少なくとも部分的に基づいて、前記乗員が前記シートベルトを適切に着用しているかどうかを判定するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載のシートベルトシステム。
【請求項8】
前記カップリングは、
前記ラップ部または前記サッシュ部のうちの少なくとも1つに結合されたタングと、
前記車両の前記一部に結合され、前記タングを選択的に係合するように構成された受器と、を備え、
前記シートベルトシステムは、前記受器が前記タングと係合されているかどうかを示す信号を生成するように構成されたカップリングセンサをさらに含み、
前記乗員検出器は、前記受器が前記タングと係合されているかどうかを示す前記信号に少なくとも部分的に基づいて、前記乗員が前記シートベルトを適切に着用しているかどうかを判定するように構成されている、
ことを特徴とする請求項1に記載のシートベルトシステム。
【請求項9】
前記乗員が前記車両と関連付けられたシートに座っているかどうかを示す信号を生成するように構成されたシートセンサをさらに備え、前記乗員検出器は、前記シートセンサが生成する信号に基づいて、前記乗員の身体的属性を推定し、推定された前記身体属性と、前記ラップ部および/もしくは前記サッシュ部における前記張力を示す信号、ならびに/または、前記ラップ部および/もしくは前記サッシュ部の前記展開の長さを示す信号と比較して、前記身体的属性が、前記シートベルトが前記乗員によって適切に着用されるときの信号と一致するかどうかを判定するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載のシートベルトシステム。
【請求項10】
シートベルトのラップ部またはサッシュ部のうちの少なくとも1つにおける張力を示す信号を受信するステップと、
その周りで前記ラップ部または前記サッシュ部のうちの1つの少なくとも一部が受けられるリールから展開された前記ラップ部または前記サッシュ部のうちの1つの長さを示す信号を受信するステップと、
張力を示す前記信号および前記長さを示す前記信号に少なくとも部分的に基づいて、前記ラップ部および前記サッシュ部が乗員を拘束するように、前記乗員が前記シートベルトを適切に着用しているかどうかを判定するステップと、
前記判定およびイベントセンサの出力に少なくとも部分的に基づいて、予め定められた期間の間、前記シートベルトにおいて張力を生じさせるステップと、
を備えたことを特徴とする方法であって、
前記イベントセンサは、
前記乗員が車に入ったとき、
または
目的地への到着、
のうちの1つまたは複数を判定する方法。
【請求項11】
前記シートベルトを引き締めるように、前記リールと関連付けられたモータを活性化するステップと、
前記シートベルトが引き締められるとき、張力を示す前記信号および前記長さを示す前記信号に少なくとも部分的に基づいて、前記乗員が前記シートベルトを適切に着用しているかどうかを判定するステップと、
をさらに備えたことを特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記シートベルトは、ベルト部、ならびに前記ベルト部および前記車両の一部に結合されたカップリングを含み、前記カップリングは、前記カップリングが結合される前記ベルト部と前記車両の前記一部との間の選択的な係合をもたらすように構成されており、前記方法は、
前記ベルト部と前記車両の前記一部との間の係合を検出するステップと、
前記リールに前記ベルト部の一部を後退させるように、前記モータを活性化するステップと、
前記モータの活性化に続いて、張力を示す前記信号および前記長さを示す前記信号に少なくとも部分的に基づいて、前記乗員が前記シートベルトを適切に着用しているかどうかを判定するステップと、
をさらに備えたことを特徴とする請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記ラップ部または前記サッシュ部のうちの少なくとも1つと関連付けられた送信機から信号を受信するステップと、
前記送信機から受信された前記信号に少なくとも部分的に基づいて、前記乗員が前記シートベルトを適切に着用しているかどうかを判定するステップと、
をさらに備えたことを特徴とする請求項10に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
本PCT国際特許出願は、2017年6月30日に出願された米国特許出願第15/638,764号明細書および2017年12月19日に出願された米国特許出願第15/847,191号明細書の優先権の利益を主張するものであり、それらの両方の開示は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
シートベルトは、車両を巻き込む衝突の間、乗員を損傷から保護するために、車両の乗員に対して使用されることが多い。法律がシートベルトの使用を要求しているにもかかわらず、多くの乗員がシートベルトを適切に着用するのに失敗し、時に乗員への危害をもたらす。たとえば、乗員は、シートベルトを展開してバックルで締めるのを失敗することがある、または彼らは、たとえば、シートベルトをバックルで締めるものの、車両を巻き込む衝突の間、保護をもたらすことになる方式でそれを着用しないことによって、それを不適切に着用することがある。
【発明の概要】
【0003】
詳細な説明が、付属する図面を参照して説明される。図面において、参照番号の最も左の数字は、参照番号が最初に現れた図面を特定する。異なる図面における同じ参照番号は、同様の、または同一の項目を示す。
【図面の簡単な説明】
【0004】
図1】例示的なシートベルトシステムの例示的なシートベルトを着用する人の斜視図である。
図2図1に示された例示的なシートベルトおよびシートベルトシステムの斜視部分切り取り図である。
図3】例示的な車両システムアーキテクチャのブロック図である。
図4】例示的なシートベルトシステムアーキテクチャを示す例示的な車両システムアーキテクチャを含むブロック図である。
図5】シートベルトシステムを含む車両に関連付けられた動作を制御するための例示的なプロセスのフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0005】
上記で言及されたように、シートベルトは、車両を巻き込む衝突の間、乗員を損傷から保護するために、車両の乗員に対して使用されてよい。ある乗員は、シートベルトを適切に着用するのに失敗する。乗員がシートベルトを着用することを確実にする試みにおいて、いくつかの車両は、乗員によるシートベルトの使用がないことを車両が検出することと組み合わせて、車両のシートに乗員の存在が検出された場合に、警告灯を照らす、および/または可聴警告を鳴らす警告システムを含むことがある。しかしながら、そのような警告システムは、たとえば、シートベルトをバックルで締めるものの、車両を巻き込む衝突の間、保護をもたらすことになる方式でそれを着用していないことによって乗員がシートベルトを不適切に着用しているとき、検出に失敗することがある。たとえば、乗員はシートベルトをバックルで締めるものの、バックルで締められたシートベルトの上に座る、またはシートベルトの肩ストラップの前に座ることがあり、それによって、シートベルトの有効性を損なう。加えて、いくつかの車両は、エアバッグシステムを含んでよく、エアバッグシステムは、乗員がシートベルトを着用しているかどうかに応じて、異なる展開の割合(RATE)、量(VOLUME)、および/または圧力でエアバッグを展開するように設計されてよい。したがって、そのようなシステムは、乗員がシートベルトをバックルで締めているものの、それを適切に着用していない場合、設計に従ってエアバッグを展開しないことがあり、車両を巻き込む衝突の間、考え得る危害を乗員にもたらす。本明細書で開示されるいくつかの実施形態は、上に記された欠点に対処する、または欠点を緩和することができる。
【0006】
本開示は、一般に、乗員検出器を含むシートベルトシステムに向けられる。いくつかの例において、乗員検出器は、車両の乗員がシートベルトを着用しているかどうか、および/または彼らがシートベルトを適切に着用しているかどうかを判定するように構成されてよい。
【0007】
いくつかの例において、シートベルトシステムは、ベルト部を含むシートベルトを含んでよい。ベルト部は、乗員のウエストを拘束(CONSTRAIN)するように構成されたラップ部(LAP PORTION)と、乗員の胴を拘束するように構成されたサッシュ部(SASH PORTION)とを含んでよい。シートベルトはまた、ラップ部および/もしくはサッシュ部を車両の一部に結合する、ならびに/または互いに結合するように構成されたカップリングを含んでよい。シートベルトシステムはまた、サッシュ部の一部またはラップ部の一部を受けるように構成されたリールを含んでよい。シートベルトシステムはまた、カップリング、ベルト部、および/またはリールに関連付けられた、かつラップ部および/またはサッシュ部における張力を示す信号を生成するように構成された張力センサを含んでよい。システムはまた、ラップ部および/またはサッシュ部に関連付けられた展開センサ(DEPLOYMENT SENSOR)を含んでよい。いくつかの例において、展開センサは、リールから展開されたラップ部またはサッシュ部の長さを示す信号を生成するように構成されてよい。シートベルトシステムはまた、張力センサおよび展開センサと通信している、かつ張力を示す信号および長さを示す信号に少なくとも部分的に基づいて、ラップ部およびサッシュ部が乗員を拘束するように、乗員がシートベルトを適切に着用しているかどうかを判定するように構成された乗員検出器を含んでよい。たとえば、乗員が、シートベルトと車両の一部との間に係合をもたらすカップリングを備えたシートベルトに関連付けられたシートに垂直に着席させられるとき、乗員のウエストがラップ部とシートとの間に位置付けられ、その結果、シートから離れる乗員のウエストの動きがラップ部によって拘束され、その結果、乗員の少なくとも一方の肩がサッシュ部とシートのシートバックとの間にあり、その結果、シートバックから離れる乗員の胴の動きがサッシュ部によって拘束されて、乗員は、シートベルトを適切に着用することができる。
【0008】
シートベルトシステムのいくつかの例は、車両乗員がシートベルトを着用する可能性の増加をもたらしてよい。たとえば、シートベルトシステムは、いくつかの例において、乗員がシートベルトカップリングを結合していることを検出することができるだけでなく、たとえば、シートベルトが乗員によって適切に着用されているかどうかもまた検出することができ、その結果、シートベルトは、衝突の際に意図されるように、乗員を保護することになる。
【0009】
いくつかの例において、シートベルトシステムはまた、リールに結合された、かつベルト部を引き締めるように構成されたモータを含んでよい。乗員検出器は、ベルト部が引き締められるとき、張力を示す信号および長さを示す信号に少なくとも部分的に基づいて、乗員がシートベルトを適切に着用しているかどうかを判定するように構成されてよい。たとえば、カップリングは、カップリングが結合されるベルト部と車両の一部との間に選択的な係合をもたらすように構成されてよく、モータは、ベルト部と車両の一部との間の係合時に、リールにラップ部および/またはサッシュ部を後退させるように構成されてよい。いくつかの例において、乗員がシートベルトの一部(たとえば、リールからのサッシュ部の一部)を展開し、シートベルトを結合するとき、リールに結合されたモータは、サッシュ部を引くように構成されてよく、その結果、シートベルトのカップリングに、ならびに/またはラップ部および/もしくはサッシュ部において張力が生じ、乗員検出器は、張力を示す信号および長さを示す信号を使用して、乗員がシートベルトを適切に着用しているかどうかを判定してよい。たとえば、リールは、サッシュ部の少なくとも一部を受けてよい(たとえば、サッシュ部の少なくとも一部は、リールを回って巻き取られてよい)。いくつかの例において、展開センサは、サッシュ部に関連付けられてよく、リールから展開されたサッシュ部の長さを示す信号を生成するように構成されてよい。いくつかの例において、張力センサは、サッシュ部における張力を示す信号を生成するように構成されてよい。あるいは、または加えて、展開センサは、ラップ部に関連付けられてもよく、リールから展開されたラップ部の長さを示す信号を生成するように構成されてもよい。加えて、張力センサは、ラップ部における張力を示す信号を生成するように構成されてもよい。
【0010】
いくつかの例において、モータは、乗員がシートベルトを適切に着用しているかどうかを判定する乗員検出器、およびイベントセンサの出力に少なくとも部分的に基づいて、予め定められた期間の間、追加の張力を生じさせるようにさらに構成されてもよい。いくつかの例において、イベントセンサは、乗員が最初に車両に入るとき、車両を巻き込む衝突の可能性、または目的地における車両の到着のうちの1つまたは複数を判定するように構成されてよい。
【0011】
いくつかの例において、シートベルトシステムはまた、サッシュ部に関連付けられた、かつ信号を送信するように構成された送信機と、車両の一部に関連付けられるように、かつ送信機によって送信された信号を受信するように構成された信号受信機とを含んでよい。そのような例において、乗員検出器は、信号受信機から信号を受信するように、かつ信号受信機から受信された信号に部分的に基づいて、乗員がシートベルトを適切に着用しているかどうかを判定するように構成されてよい。いくつかの例において、送信機は、たとえば、無線周波数送信機(または任意の他のタイプの無線送信機)などの無線送信機であってよく、信号受信機は、送信機から信号を受信するように構成されてよい。いくつかの例において、シートベルトシステム(たとえば、乗員検出器)は、車両および/または車両シートに対する送信機の位置を判定するように構成されてよい。判定された位置に基づいて、乗員検出器は、たとえば、ラップ部またはサッシュ部が、乗員のそれぞれのラップまたは肩にかけて(たとえば、乗員の下、または乗員とシートバックとの間の乗員の肩の背後にではなく)適切に位置付けられているかどうかを判定するように構成されてよい。
【0012】
いくつかの例において、乗員検出器は、シートベルトが乗員によって適切に着用されているかどうかを示す信号を生成するように構成されてよく、シートベルトシステムはまた、たとえば、シートベルトが乗員によって適切に着用されているかどうかを示す信号に少なくとも部分的に基づいて、車両のモーションを妨げるように、および/または車両を道路から退出させて停止させるように構成されたモーションコントローラを含んでよい。たとえば、シートベルトが着用されていないこと、または不適切に着用されていることを乗員検出器が判定した場合、乗員検出器は、乗員がシートベルトを適切に着用していない表示をもたらす信号を生成してよい。そのような信号は、モーションコントローラによって受信されてよく、モーションコントローラは、(1)車両が既に動いていない場合に車両が動くのを妨げるか、または(2)動いている車両を道路から動かして停止まで減速させるかのどちらかをしてよい。シートベルトを適切に着用していないことから生じる他の考え得る車両アクションは、たとえば、シートベルトが適切に着用されていないことを乗員にアラートすること、シートベルトを適切に着用していないことに対して乗員に料金を課すこと、シートベルトを適切に着用し損なったことに関係する方式で乗員に関連付けられたユーザプロファイルを変更すること、乗員がシートベルトを適切に着用するまで、車両をより低速に移動させることを含んでよい。
【0013】
シートベルトシステムのいくつかの例はまた、車両に関連付けられた、かつ乗員の画像を生成するように構成された撮像素子(IMAGER)を含んでよい。いくつかの例において、乗員検出器は、画像に部分的に基づいて、乗員がシートベルトを適切に着用しているかどうかを判定するように構成されてよい。たとえば、シートベルトにおける張力を示す信号および展開されたシートベルトの長さを示す信号を受信することに加えて、乗員検出器は、画像を使用して、張力および長さを示す信号に基づいて行われた判定を確認するように構成されてよい。
【0014】
いくつかの例において、シートベルトシステムのカップリングは、ラップ部および/またはサッシュ部に結合されたタング(TONGUE)と、車両の一部に結合されるように、かつ、たとえばシートベルトをバックルで締めると、タングを選択的に係合するように構成された受器(RECEIVER)とを含んでよい。シートベルトシステムはまた、受器がタングと係合されているかどうかを示す信号を生成するように構成されたカップリングセンサを含んでよい。そのような例において、乗員検出器は、受器がタングと係合されているかどうかを示す信号に部分的に基づいて、乗員がシートベルトを適切に着用しているかどうかを判定するように構成されてよい。たとえば、シートベルトにおける張力を示す信号および展開されたシートベルトの長さを示す信号を受信することに加えて、乗員検出器は、受器がタングと係合されているかどうかを示す信号を使用して、張力および長さを示す信号に基づいて行われた判定を確認するように構成されてよい。
【0015】
いくつかの例において、シートベルトシステムはまた、乗員が車両に関連付けられたシートに座っているかどうかを示す信号を生成するように構成されたシートセンサを含んでよい。乗員検出器は、乗員がシートに座っている、および/またはシートベルトを適切に着用しているかどうかを示す信号に部分的に基づいて判定するように構成されてよい。たとえば、シートセンサは、圧力センサを含んでよく、乗員検出器は、シートセンサ信号に基づいて乗員のサイズおよび/または重量を推定するように構成されてよく、サイズ/重量推定は、シートベルトが乗員によって適切に着用されているかどうかを推定するために、他の情報との組合せで使用されてよい。
【0016】
いくつかの例において、車両は、車両を巻き込む衝突を予測すること、および/または感知することに応答して、1つまたは複数のエアバッグを展開するように構成されたエアバッグシステムを含んでよい。いくつかの例において、エアバッグシステムは、車両の乗員がシートベルトを適切に着用しているかどうかに基づいて、エアバッグの展開の割合および/またはエアバッグの展開の量(または圧力)を変更するように構成されてよい。そのような例において、乗員検出器は、乗員がシートベルトを適切に着用しているかどうかを示す信号を生成するように構成されてよく、エアバッグシステムは、それらの信号を受信し、車両の乗員がシートベルトを適切に着用しているかどうかに基づいて、エアバッグの展開の割合および/またはエアバッグの展開の量(または圧力)を変更してよい。
【0017】
本明細書で説明される技法およびシステムは、いくつかの方式で実装されてよい。例示的な実装が、図面を参照して下で提供される。
【0018】
図1は、例示的なシートベルトシステム108の例示的なシートベルト106を着用する乗員104を含む車両102の内部100の斜視図である。例示的な車両102は、乗員104、およびいくつかの事例において他の乗員を運んで、1つの地理的位置から目的地へと道路網を介して移動するように構成されてよい。たとえば、内部100は、任意の相対的配置で設けられてよい複数のシート110を含んでよい。たとえば、車両102は、シート110の2つ以上の列112を含んでよい。いくつかの例において、シート110の列112の2つは、互いに向かい合っていてよい。示された例において、シートの列112は、2つのシート110を含み、その各々が、乗員104の重量の大部分をサポートするように構成されたシート部114と、シート部114に関連付けられた、かつ乗員104の背中をサポートするように構成されたシートバック116とを含む。シート110の他の相対的配置および数も企図される。
【0019】
例証の目的のために、車両102は、無人運転車両であってもよく、全走行についてすべての安全に不可欠な機能を実施する能力があり、運転手(または乗員)がいかなる時も車両を制御するよう期待されていない車両を説明した、米国国家道路交通安全局によって発行されたレベル5分類に従って動作するように構成された自律車両などであってもよい。そのような例において、車両102は、すべての駐車機能を含む、走行の開始から完了までのすべての機能を制御するように構成されてよいので、それは、運転手を含まなくてもよい。これは単に例にすぎず、本明細書で説明されるシステムおよび方法は、運転手によって常に手動で制御されることを必要とする車両から、部分的または完全に自律制御された車両に及ぶものを含む、いかなる地上の(GROUND-BORNE)、空中の、または水上の車両の中に組み込まれてもよい。
【0020】
例示的な車両102は、たとえば、バン、スポーツ用多目的車両(SPORT UTILITY VEHICLE)、クロスオーバ車両、貨物自動車、バス、農業車両、および建設車両などの、いかなる構成の車両であってもよい。車両102は、1つもしくは複数の内燃機関、1つもしくは複数の電気モータ、水素電力、それらの任意の組合せ、および/または任意の他の好適な電力源によって電力を与えられてよい。加えて、例示的な車両102は、たとえば、4車輪などの、任意の数の車輪、タイヤ、および/またはトラックを含んでよい。
【0021】
図1に示された例において、シートベルトシステム108は、ベルト部118を含んでよいシートベルト106を含み、ベルト部118は、乗員104のウエスト122を拘束するように構成されたラップ部120と、乗員104の胴126を拘束するように構成されたサッシュ部124とを含んでよい。例示的なシートベルトシステム108はまた、車両102の一部と、ラップ部120およびサッシュ部124のうちの1つまたは複数とに結合されるように構成されたカップリング128を含む。たとえば、カップリング128は、ストラップ、ケーブル、またはベルトを介して、車両102のシャーシ(または別の一部)に、直接的または間接的のどちらかで結合されてよい。いくつかの例において、ラップ部120は、車両102の一部に(たとえば、車両102のシャーシまたは別の一部に)結合された1つの端と、カップリング128に結合された第2の端とを含んでよい。いくつかの例において、サッシュ部124は、たとえば、図1に示されるように、カップリング128に結合された1つの端と、車両102の一部に結合された別の端とを含んでよい。
【0022】
図1は、たとえば、車両102を巻き込む衝突の際に、ラップ部120およびサッシュ部124が乗員を拘束するようにシートベルト106を適切に着用して描かれた例示的な乗員104を示す。たとえば、乗員104が、シートベルト106と車両102の一部との間での係合をもたらすカップリング128を備えたシートベルト106に関連付けられたシート110に垂直に着席させられるとき、乗員104のウエスト122がラップ部120とシート110との間に位置付けられており、その結果、シート110から離れる乗員104のウエスト122の動きがラップ部120によって拘束され、その結果、乗員104の少なくとも一方の肩がサッシュ部124とシート110のシートバック116との間にあり、その結果、シートバック116から離れる乗員104の胴126の動きがサッシュ部124によって拘束されて、乗員104は、シートベルト106を適切に着用することができる。
【0023】
図2に示されるように、例示的なシートベルトシステム108はまた、ベルト繰り出しシステム(BELT PAYOUT SYSTEM)200を含んでよく、ベルト繰り出しシステム200は、ベルト部118の少なくとも一部を受けるように構成されたリール202を含んでよい。たとえば、図2に示されるように、リール202は、サッシュ部124の少なくとも一部を受ける。いくつかの例において、リール202は、ラップ部120の少なくとも一部を受けるように構成されてよい。リール202は、そのまわりにベルト部118の1つの端の一部が巻き付けられるスプールを含んでよい。本明細書で解説されるように、ベルト部118は、リール202を介して、展開され、後退されてよい。
【0024】
図2に示された例示的なシートベルトシステム108はまた、ラップ部120および/またはサッシュ部124における張力を示す信号を生成するように構成された張力センサ204を含む。たとえば、図2に示された張力センサ204は、カップリング128に結合され、ラップ部120および/またはサッシュ部124における張力を示す信号を生成するように構成される。いくつかの例において、張力センサ204は、サッシュ部124、ラップ部120、またはリール202に、直接的または間接的のどちらかで結合されてよい。張力センサ204は、たとえば、ロードセルまたは歪みゲージなどの、引張応力を示す信号を生成するように構成された任意のタイプの変換器であってよい。
【0025】
いくつかの例において、シートベルトシステム108はまた、リール202から展開されたラップ部120またはサッシュ部124の長さを示す信号を生成するように構成された展開センサ206を含んでよい。展開センサ206は、ラップ部120および/またはサッシュ部124に、直接的または間接的のどちらかで関連付けられてよい。展開センサ206は、たとえば、シートベルト106が使用されていないときのリール202上で実質的にまたは完全に後退された状態のベルト部118に対して、リール202から展開されたラップ部120またはサッシュ部124の長さを示す信号を生成するように構成された任意のタイプの変換器を含んでよい。
【0026】
図2に示されるように、シートベルトシステム108はまた、張力センサ204および展開センサ206と通信している、かつ張力を示す信号および長さを示す信号に少なくとも部分的に基づいて、ラップ部120およびサッシュ部124が乗員104を拘束するように、乗員104がシートベルト106を適切に着用しているかどうかを判定するように構成された乗員検出器208を含んでよい。たとえば、乗員検出器208は、シートベルト106における張力および展開されたシートベルト106の分量に少なくとも部分的に基づいて、乗員104がシートベルト106を適切に着用しているかどうかを判定するように構成されてよい。たとえば、シートベルト106において張力が存在するものの、乗員がサッシュ部124とシートバック116との間に位置決めされたことを示すには、展開されたシートベルト106の長さが短すぎる場合、乗員検出器208は、シートベルト106が乗員104によって適切に着用されていないと判定してよい。たとえば、乗員104は、サッシュ部124が乗員104とシートバック116との間にあるようにシートベルトを着用していることがあり、その結果、車両102を巻き込む衝突の際に、サッシュ部124は、乗員104の胴126を拘束しないことになる。あるいは、シートベルト106において不十分な張力が存在する、または張力が存在しないものの、シートベルト106が、乗員がシートベルト106を着用していることに一致した長さを展開された場合、それは、シートベルト106が、車両102を巻き込む衝突の際に乗員104への保護をもたらすには緩すぎて着用されているという表示であってよい。いくつかの例において、乗員104がシートベルト106を適切に着用しているかどうかを判定するために、張力を示す信号と展開を示す信号との組合せが使用されてよい。
【0027】
いくつかの例において、シートベルトシステム108のベルト繰り出しシステム200はまた、たとえば、図2に示されるように、リール202に結合された、かつベルト部118を引き締めるように構成されたモータ210を含んでよい。モータ210は、電気モータなどの任意のタイプのモータであってよい。他のタイプのモータも企図される。いくつかの例において、乗員検出器208は、ベルト部118がモータ210を介して引き締められるとき、張力を示す信号および長さを示す信号に少なくとも部分的に基づいて、乗員104がシートベルト106を適切に着用しているかどうかを判定するように構成されてよい。たとえば、モータ210は、ベルト部118の展開に続いて、ラップ部120および/またはサッシュ部124を引き締めるように構成されてよく、乗員検出器208は、たとえば、本明細書で説明されるように、張力を示す信号および展開の長さを示す信号に基づいて、乗員104がシートベルト106を適切に着用しているかどうかを判定してよい。
【0028】
いくつかの例において、モータ210は、乗員104がシートベルト106を適切に着用しているかどうかを判定する乗員検出器208、およびイベントセンサ(図3を参照)の出力に少なくとも部分的に基づいて、予め定められた期間の期間(たとえば、30秒まで)の間、追加の張力を生じさせるように構成されてよい。たとえば、イベントセンサは、乗員104が最初に車両102に入るときを判定するように、車両102を巻き込む衝突の確率を判定するように、および/または、目的地における車両102の到着を判定するように構成されてよい。他のタイプのイベントも企図される。いくつかの例において、追加の張力は、本質的に一定でなくてもよい。たとえば、追加の張力は、予め定められた期間にかけて、たとえば、張力のレベルが正弦波もしくは同様の関数に近似する、張力のレベルが脈動する、張力のレベルが符号(たとえば、モールス符号)をたどる、または張力のレベルが任意の他の期間もしくは非定期的なパターンに従って変化するように、繰り返し増加し、弛緩してもよい。
【0029】
いくつかの例において、カップリング128は、ベルト部118と、カップリング128が結合される車両102の一部との間に選択的な係合をもたらすように構成されてよい。モータ210は、ベルト部118と車両102の一部との間の係合時に、リール202にラップ部120および/またはサッシュ部124を後退させるように構成されてよい。
【0030】
たとえば、図2に示されるように、カップリング128は、ラップ部120および/またはサッシュ部124に結合されたタング212と、車両102の一部に結合されるように、かつタング212を選択的に係合するように構成された受器214とを含んでよい。いくつかの例において、シートベルトシステム108は、受器214がタング212と係合されているかどうかを示す信号を生成するように構成されたカップリングセンサ216を含んでよい。カップリングセンサ216は、タング212と受器214との間の係合を示す信号を生成するように構成された任意のタイプのセンサであってよい。いくつかの例において、乗員検出器208は、受器214とタング212とが互いに係合されているかどうかを示す信号に部分的に基づいて、乗員104がシートベルト106を適切に着用しているかどうかを判定するように構成されてよい。たとえば、カップリングセンサ216によって生成された信号は、カップリング128が適切に係合されていることを確認してよく、張力および展開の長さを示す信号は、車両102を巻き込む衝突の際に、シートベルト106が適切に展開されて乗員104を拘束することを確認してよい。
【0031】
図2に示されるように、シートベルトシステム108のいくつかの例はまた、ラップ部120および/またはサッシュ部124に関連付けられた、かつ信号を送信するように構成された送信機218と、車両102の一部に関連付けられるように、かつ送信機218によって送信された信号を受信するように構成された信号受信機220とを含んでよい。たとえば、送信機218は、たとえば、BLUETOOTH(登録商標)プロトコル、1つまたは複数のアクティブなRFIDタグ、人間の目に見えてもよいし見えなくてもよい波長を有する1つまたは複数のLED、その他に従って動作する送信機などの任意のタイプの無線送信機であってよい。他のタイプの無線送信機、たとえば、送信機機能を有する熱センサ、または信号を送信して、信号に基づいて送信機の位置の判定を容易にする他の送信機タイプなども企図される。いくつかの例において、送信機218はパッシブであってよい。非限定的な例として、送信機218は、特定の光の波長に対して吸収性または反射性のあるコーティングがラップ部120および/またはサッシュ部124の一部を少なくともコーティングし、たとえば、その結果、反射特性または吸収特性に基づいて、ラップ部120および/またはサッシュ部124から反射されたその波長の光が、信号受信機220で検出される、または検出されないなどの、1つもしくは複数のパッシブRFIDタグであってもよい。信号受信機220は、送信機218から信号を受信するように、かつ、いくつかの例において、信号に基づいて送信機218の位置を判定するように構成された任意のタイプの信号受信機であってよい。いくつかの例において、乗員検出器208は、信号受信機220から信号を受信するように、かつ信号受信機220から受信された信号に部分的に基づいて、乗員104がシートベルト106を適切に着用しているかどうかを判定するように構成されてよい。たとえば、信号受信機220および/または乗員検出器208は、たとえば、送信機218から受信された信号の信号強度に基づいて、車両102の内部100内での送信機218の位置を判定するように構成されてよい。送信機218の位置に少なくとも部分的に基づいて、乗員検出器208は、たとえば、サッシュ部124に結合されていてよい送信機218の位置が、乗員104がサッシュ部124とシートバック116との間にいることに一致するかどうかを判定することによって、乗員104がシートベルト106を適切に着用しているかどうかを判定するように構成されてよい。いくつかの例において、シート110および/またはシートバック116は、車両102の内部100に対して可動性であってよく、乗員検出器208は、送信機218が、乗員104がサッシュ部124とシートバック116との間にいることに一致した位置にあるかどうかを判定するとき、シート110および/またはシートバック116の異なる位置を明らかにするように構成されてよい。
【0032】
図2に示されるように、シートベルトシステム108のいくつかの例はまた、車両102の内部100に関連付けられた、かつ乗員104の画像(たとえば、ベルト部118および乗員104の画像)を生成するように構成された1つまたは複数の撮像素子222を含んでよい。いくつかのそのような例において、乗員検出器208は、画像に部分的に基づいて、乗員104がシートベルト106を適切に着用しているかどうかを判定するように構成されてよい。たとえば、乗員検出器208は、画像を受信し、たとえば、画像分析技法を介して、乗員104がシートベルト106を適切に着用していることに一致する方式で、シートベルト106が乗員104に対して位置付けられているかどうかを判定してよい。たとえば、サッシュ部124が1つまたは複数の画像の中にない場合、それは、サッシュ部124が乗員104とシートバック116との間に位置決めされるように、乗員104がサッシュ部124の前に座っているという表示であってよく、その結果、サッシュ部124は、車両102を巻き込む衝突の間、乗員の胴126の動きを拘束しないことになる。いくつかの例において、ラップ部120および/またはサッシュ部124は、撮像素子222による画像における検出を容易にする、1つもしくは複数の素材、縫い目、刺繍、1つもしくは複数の赤外線送信機、および/または1つもしくは複数のコーティングを含んでよく、その結果、乗員検出器208は、乗員104がシートベルト106を適切に着用していることに一致する方式で、ラップ部120および/またはサッシュ部124が乗員104に対して位置付けられているかどうかをより簡単に判定することができる。
【0033】
図2に示されるように、例示的なシートベルトシステム108はまた、乗員104が車両102の内部100に関連付けられたシート110に座っているかどうかを示す信号を生成するように構成されたシートセンサ224を含んでよい。いくつかのそのような例において、乗員検出器208は、乗員104がシート110に座っているかどうかを示す信号に部分的に基づいて、乗員104がシート110に存在しているかどうか、および/または乗員104がシートベルト106を適切に着用しているかどうかを判定するように構成されてよい。シートセンサ224は、たとえば、圧力センサなどの、乗員104がシート110に座っているかどうかを判定するための任意のタイプのセンサであってよい。いくつかの例において、乗員検出器208は、乗員104がシート110に座っているかどうかを示す信号を受信するように構成されてよく、乗員104の重量および/または身長などの、乗員104の身体的属性を推定してよい。身体的属性は、ラップ部120および/もしくはサッシュ部124における張力を示す信号、ならびに/または、ラップ部120および/もしくはサッシュ部124の展開の長さを示す信号と比較されて、たとえば、身体的属性が、シートベルト106が乗員104によって適切に着用されるときの信号と一致するかどうかを判定してよい。
【0034】
図3は、車両102の動作に関連付けられたデータを提供し、車両102の動作を制御するシステムの動作を制御するための車両システム302を含む例示的なアーキテクチャ300のブロック図である。さまざまな実装において、アーキテクチャ300は、1つのプロセッサを含むユニプロセッサシステム、またはいくつかのプロセッサ(たとえば、2つ、4つ、8つ、または別の好適な数)を含むマルチプロセッサシステムを使用して実装されてよい。プロセッサは、命令を実行する能力のある任意の好適なプロセッサであってよい。たとえば、さまざまな実装において、プロセッサは、X86、POWERPC、SPARC、またはMIPS ISA、もしくは任意の他の好適なISAなどの、多様な命令セットアーキテクチャ(ISA)のいずれかを実装する、汎用の、または埋め込まれたプロセッサであってよい。マルチプロセッサシステムにおいて、各プロセッサは、必ずしもではないが、通常、同じISAを実装してよい。いくつかの例において、プロセッサは、中央処理ユニット(CPU)、グラフィックス処理ユニット(GPU)、またはそれらの組合せを含んでよい。
【0035】
例示的なアーキテクチャ300は、実行可能命令/モジュール、データ、および/またはプロセッサによってアクセス可能なデータ項目を記憶するように構成された非一時的なコンピュータ可読媒体を含んでよい。さまざまな実装において、非一時的なコンピュータ可読媒体は、静的ランダムアクセスメモリ(SRAM)、同期式動的RAM(SDRAM)、不揮発性/フラッシュタイプメモリ、または任意の他のタイプのメモリなどの任意の好適なメモリ技術を使用して実装されてよい。例証された実装において、上で説明されたものなどの所望の機能を実装するプログラム命令およびデータは、非一時的なコンピュータ可読メモリ内に記憶されて示されている。他の実装において、プログラム命令および/もしくはデータは、非一時的な媒体などの異なるタイプのコンピュータアクセス可能媒体上で、または非一時的なコンピュータ可読媒体とは別々の同様の媒体上で、受信され、送られ、または記憶されてもよい。一般的に言えば、非一時的なコンピュータ可読メモリは、I/Oインターフェースを介してアーキテクチャ300に結合された、フラッシュメモリ(たとえば、ソリッドステートメモリ)、磁気もしくは光学媒体(たとえば、ディスク)などの、ストレージ媒体またはメモリ媒体を含んでよい。非一時的なコンピュータ可読媒体を介して記憶されたプログラム命令およびデータは、送信媒体によって、または、たとえば、ネットワークインターフェースを介して実装されてよいネットワークおよび/もしくは無線リンクなどの通信媒体を介して伝達されてよい電気信号、電磁信号、もしくはデジタル信号などの信号によって送信されてよい。
【0036】
いくつかの実装において、I/Oインターフェースは、プロセッサと、非一時的なコンピュータ可読媒体と、入力/出力デバイスなどの、任意の周辺デバイス、ネットワークインターフェース、または他の周辺インターフェースとの間で、I/Oトラフィックを調整するように構成されてよい。いくつかの実装において、I/Oインターフェースは、任意の必要なプロトコル、タイミング、または他のデータ変換を実施して、データ信号を、1つのコンポーネント(たとえば、非一時的なコンピュータ可読媒体)から、別のコンポーネント(たとえば、プロセッサ)による使用に好適なフォーマットへとコンバートしてよい。いくつかの実装において、I/Oインターフェースは、たとえば、周辺コンポーネントインターコネクト(PCI)バス標準またはユニバーサルシリアルバス(USB)標準の変形などの、さまざまなタイプの周辺バスを通じて取り付けられたデバイスのためのサポートを含んでよい。いくつかの実装において、I/Oインターフェースの機能は、たとえば、ノースブリッジおよびサウスブリッジなどの2つ以上の別々のコンポーネントに分けられてもよい。また、いくつかの実装において、非一時的なコンピュータ可読媒体までのインターフェースなどのI/Oインターフェースの機能性のうちのいくつかまたはすべては、プロセッサの中に直接組み込まれてもよい。
【0037】
図3に示された例示的なアーキテクチャ300において、例示的な車両システム302は、たとえば、環境を通じて車両102の動きを感知するように、周囲温度、圧力、および湿度などの環境データを感知するように、ならびに/または、車両102を取り巻く環境におけるオブジェクトを感知するように構成された複数の車両センサ304を含む。いくつかの例において、車両センサ304は、地図上の位置を特定するように構成されたセンサを含んでよい。車両センサ304は、たとえば、1つまたは複数の光検出および測距センサ(LIDAR)、1つまたは複数のカメラ、1つまたは複数の無線検出および測距センサ(RADAR)、1つまたは複数の音声ナビゲーションおよび測距センサ(SONAR)、法律執行および緊急車両からのサイレンなどの環境における音を感知するための1つまたは複数のマイクロフォン、ならびに車両102の動作に関係した他のセンサを含んでよい。他のセンサは、スピードセンサ、内燃機関および/もしくは電気モータの動作に関係したセンサ、タイヤ温度、タイヤ圧力、およびトレッドの深さを検出するためのタイヤに関係したセンサ、ならびに/または、ブレーキ温度および/もしくは摩耗を検出するためのブレーキに関係したセンサ、ならびに回生制動を有する車両においては、回生制動システムの動作に関係したパラメータを検出するためのセンサを含んでよい。車両センサ304はまた、たとえば、慣性測定ユニット(IMU)、加速度計、およびジャイロスコープを含んでもよい。車両センサ304は、たとえば、入力/出力(I/O)インターフェース308を介して、感知されたオブジェクトおよび信号を表すセンサデータ306を、車両システム302に設けるように構成されてよい。他のタイプのセンサおよびセンサデータも企図される。
【0038】
例示的な車両システム302はまた、車両センサ304および/または外的ソースから、位置および方位データ(たとえば、局所的位置もしくは局所的ポーズ(LOCAL POSE))を含む位置情報を受信するように、かつI/Oインターフェース308を介して位置データ312を車両システム302の他の一部に提供するように構成された位置システム310を含む。外的ソースは、全地球測位システム(GPS)の動作を容易にするための全地球衛星、および/または地図データなどの車両の位置に関係した情報を通信し、受信するための無線ネットワークを含んでよい。位置システム310はまた、車輪の回転を感知するための車輪エンコーダなどの、車両102のナビゲーションを支援するように構成されたセンサ、ジャイロスコープおよび/もしくは加速度計などの慣性ナビゲーションセンサ、ならびに/または、推測航法ナビゲーションのための画像データを取得するためのカメラを含んでよい。
【0039】
例示的な車両システム302はまた、プランナ314、オブジェクトデータカルキュレータ316、オブジェクトクラシファイヤ318、衝突プレディクタシステム320、運動学カルキュレータ322、および安全システムアクチュエータ324のうちの1つまたは複数を含んでよい。車両システム302は、限定はされないが、オブジェクトタイプデータストア326を含む1つまたは複数のデータストアにアクセスするように構成されてよい。オブジェクトタイプデータストア326は、環境において検出されたオブジェクトについてのオブジェクト分類に関連付けられたオブジェクトタイプを表すデータを含んでよい。
【0040】
図3に示された例示的な車両システム302はまた、車両制御データ330を受信するように、かつ車両制御データ330に基づいて、運転システム332(たとえば、ステアリングシステム、推進システム、サスペンションシステム、および/または制動システム)と通信して車両102の動作を制御するように構成された車両コントローラ328を含む。たとえば、車両制御データ330は、車両センサ304のうちの1つまたは複数から、ならびにプランナ314、オブジェクトデータカルキュレータ316、オブジェクトクラシファイヤ318、衝突プレディクタシステム320、運動学カルキュレータ322、および安全システムアクチュエータ324のうちの1つまたは複数から受信されたデータから導き出されてよく、運転システム332の動作を制御し、その結果、車両102の動作および操縦が実行される。
【0041】
いくつかの例において、プランナ314は、たとえば、環境における車両102の位置を表すデータ、および位置データ312に含まれてよい局所的ポーズデータなどの他のデータを使用して、車両102の軌道を表すデータを生成するように構成されてよい。いくつかの例において、プランナ314はまた、車両102によって実行されることが予測される予想された軌道を判定するように構成されてよい。プランナ314は、いくつかの例において、環境におけるオブジェクトの予測されたモーションに関連付けられたデータを計算するように構成されてよく、オブジェクトの予測されたモーションに関連付けられた予測されたオブジェクト経路を判定してよい。いくつかの例において、オブジェクト経路は、予測されたオブジェクト経路を含んでよい。いくつかの例において、オブジェクト経路は、予測されたオブジェクト軌道を含んでよい。いくつかの例において、プランナ314は、単一の予測されたオブジェクト軌道よりも多くを予測するように構成されてよい。たとえば、プランナ314は、たとえば、オブジェクトに関連付けられた、予測された位置、軌道、および/または速度の確率的判定またはマルチモーダル分布に基づいて、多数のオブジェクト軌道を予測するように構成されてよい。
【0042】
いくつかの例において、オブジェクトデータカルキュレータ316は、たとえば、車両102を取り巻く環境におけるオブジェクトの位置および/またはポーズ(すなわち、位置および方位)、オブジェクトに関連付けられたオブジェクトトラック(たとえば、以前の位置および/またはポーズの履歴記録)、ならびにオブジェクトに関連付けられたオブジェクト分類のうちの1つまたは複数を表すデータを提供するように構成されてよい。たとえば、オブジェクトデータカルキュレータ316は、車両センサ304のうちの1つまたは複数から受信されたセンサ信号の形態でデータを受信するように、かつオブジェクトの環境における位置、オブジェクトトラック、およびオブジェクト分類のうちの1つまたは複数の表すデータを判定するように構成されてよい。
【0043】
いくつかの例において、オブジェクトクラシファイヤ318は、オブジェクトタイプデータストア326からデータにアクセスするように構成されてよく、オブジェクトタイプデータストア326は、たとえば、オブジェクト分類の種、オブジェクト分類のサブクラス、および/またはオブジェクト分類のサブセットなどのオブジェクトタイプを表すデータを記憶するように構成されてよい。オブジェクトクラシファイヤ318は、いくつかの例において、オブジェクトトラックを表すデータ、およびオブジェクトタイプを表すデータによるオブジェクト分類を表すデータを分析するように、かつオブジェクトトラックおよび分類データに少なくとも部分的に基づいて、オブジェクトタイプを判定するように構成されてよい。たとえば、「自動車」のオブジェクト分類を有する検出されたオブジェクトは、「セダン」、「クーペ」、「ハッチバック」、「スポーツ用多目的車両」、「ピックアップ貨物自動車」、または「ミニバン」のオブジェクトタイプを有してよい。オブジェクトタイプは、追加のサブクラスまたはサブセットを含んでよい。たとえば、駐車された「セダン」は「静的である」、または動いている場合は「動的である」という追加のサブクラス指定を有してよい。
【0044】
いくつかの例において、衝突プレディクタシステム320は、オブジェクトタイプを表すデータ、オブジェクトの軌道を表すデータ、および/または車両102の軌道を表すデータを使用して、車両102とオブジェクトとの間の衝突を予測するように構成されてよい。
【0045】
いくつかの例において、運動学カルキュレータ322は、限定はされないが、速度、スピード、加速、減速、はずみ、局所的ポーズ、および/または力を含む、環境におけるオブジェクトのモーションに関連付けられた1つまたは複数のスカラ量および/またはベクトル量を表すデータを判定するように構成されてよい。運動学カルキュレータ322からのデータは、限定はされないが、オブジェクトと車両102との間に衝撃を与える推定された時間を表すデータ、およびオブジェクトと車両102との間の距離を表すデータを含む他のデータを算定するために使用されてよい。いくつかの例において、運動学カルキュレータ322は、環境における他のオブジェクト(たとえば、車、モータサイクリスト、歩行者、サイクリスト、および動物)が、警戒していない(UN-ALERT)または制御されていない状態に対して、警戒したまたは制御された状態で動いているという可能性を予測するように構成されてよい。たとえば、運動学カルキュレータ322は、たとえば、オブジェクトのモーションを経時的に、かつ環境における他のオブジェクトに対して観察することによって、他のオブジェクトが、あたかもそれらが制御されているように動いている、および/もしくは予測できる方式で振る舞っている確率、または、それらが制御されていない、および/もしくは予測できない方式で振る舞っているかどうかを推定するように構成されてよい。たとえば、オブジェクトが、不安定に動いている、または環境における他のオブジェクトの存在もしくはモーションに適合するように見えることなく動いている場合、これは、オブジェクトが、制御されていないか、または予測できない方式で動いているかのどちらかの表示であってよい。これは、車両102の現在または未来の軌道に対してオブジェクトの未来の位置を推定する、または予測するために使用されてよい、経時的に受信されるセンサデータに基づいて推論されてよい。
【0046】
いくつかの例において、安全システムアクチュエータ324は、衝突プレディクタ320によって衝突が予測されるとき、および/または、たとえば、急制動もしくは鋭い加速などの、車両102による緊急操縦などの他の安全に関係したイベントの発生において、自律車両102の1つまたは複数の安全システムを活性化するように構成されてよい。安全システムアクチュエータ324は、内部安全システム(たとえば、シートベルト106において事前張力(PRE-TENSION)をもたらすためにモータ210を活性化すること、および/もしくはエアバッグを活性化することを含む)、外部安全システム(たとえば、警告音および/または警告灯を含む)、衝突を回避するための緊急操縦を実行するように構成されてよい運転システム332、および/またはそれらの任意の組合せを活性化するように構成されてよい。たとえば、運転システム332は、車両102のステアリングシステムに車両102の移動方向を変化させるためのデータ、および車両102の推進システムに車両102のスピードを変化させるためのデータを受信して、初期の軌道から衝突を回避するための軌道へと車両102の軌道を変更してよい。
【0047】
車両システム302は、以下の例に従って動作してよい。環境における車両102の軌道を表すデータが、車両コントローラ328によって受信されてよい。環境におけるオブジェクトに関連付けられたオブジェクトデータが計算されてよい。車両センサ304のうちの1つまたは複数からのセンサデータ306が、オブジェクトデータを計算するために使用されてよい。オブジェクトデータは、環境におけるオブジェクトの位置、オブジェクトが静止しているか、または動いているかどうかなどの、オブジェクトに関連付けられたオブジェクトトラック、オブジェクトが別の車両、歩行者、サイクリスト、動物、または静止しているオブジェクトであるかどうかなどの、オブジェクトに関連付けられたオブジェクト分類を表すデータを含んでよい。いくつかの例において、オブジェクトデータカルキュレータ316は、オブジェクトデータに基づいて、環境におけるオブジェクトの位置を表すデータ、オブジェクトが動いているかどうかを表すデータ、およびオブジェクトに関連付けられた分類を表すデータを判定するために使用されてよい。
【0048】
いくつかの例において、プランナ314は、オブジェクトデータを使用して、たとえば、オブジェクトの位置を表すデータに基づいて、環境におけるオブジェクトの予測される経路を判定してよく、そのデータを処理して、予測されたオブジェクト経路を表すデータを生成してよい。オブジェクトのタイプを表すデータは、オブジェクトが動いているかどうかを表すデータ、オブジェクトの分類を表すデータ、および/またはオブジェクトのタイプを表すデータに基づいて判定されてよい。モーションのない歩行者(PEDESTRIAN NOT IN MOTION)、モーションのある車両(VEHICLE IN MOTION)、およびいずれもモーションのない交通標識、レーンマーカー、または消火栓は、関連付けられたモーションデータを有するオブジェクトタイプの例である。
【0049】
いくつかの例において、衝突プレディクタシステム320は、オブジェクトタイプ、オブジェクトが動いているかどうか、車両102の軌道、プランナ314から取得されたオブジェクトの予測された経路に基づいて、車両102と環境におけるオブジェクトとの間の衝突を予測するために使用されてよい。たとえば、動いているオブジェクトに起因するオブジェクトタイプ、車両102の軌道と潜在的に相反するオブジェクトの軌道、およびオブジェクトは衝突の恐れが高いことを示すオブジェクト分類を有するオブジェクトに部分的に基づいて、衝突が予測されてよい。
【0050】
いくつかの例において、安全システムアクチュエータ324は、衝突が予測されるとき、車両102の安全システムの1つまたは複数の部分を活性化するように構成されてよい。たとえば、安全システムアクチュエータ324は、たとえば、内部安全システムのうちの1つまたは複数、外部安全システムのうちの1つまたは複数などの、車両102の1つまたは複数の安全システム、ならびに運転システム332のコンポーネントのうちの1つまたは複数(たとえば、ステアリングシステム、推進システム、および/または制動システム)を、車両コントローラ328を介して活性化してよい。いくつかの例において、車両コントローラ328は、環境におけるオブジェクトのいくつかのアクションに基づいて、内部安全システムが活性化されることになることを判定してよく、車両制御データ330は、車両コントローラ328に、内部安全システム、外部安全システム、および運転システム332のうちの1つまたは複数の機能を活性化するように構成された情報を含んでよい。
【0051】
いくつかの例において、車両システム302はまた、イベントセンサ334を含んでよい。たとえば、イベントセンサ334は、他の車両システム302のうちの1つまたは複数から信号を受信するように、かつシートベルトシステム108の動作に関係することがあるイベントが発生しているかどうかを判定するように構成されてよい。たとえば、イベントセンサ334は、乗員104が最初に車両102に入るときを判定するように、車両102を巻き込む衝突の確率を判定するように、および/または、目的地における車両102の到着を判定するように構成されてよい。いくつかの例において、イベントセンサ334は、たとえば、入力/出力インターフェース308を介して、シートベルトシステム108と通信してよい。たとえば、イベントセンサ334は、たとえば、本明細書で説明されるように、乗員104がシートベルト106を適切に着用しているかどうかを判定する乗員検出器208、およびイベントセンサ334の出力に少なくとも部分的に基づいて、予め定められた期間の期間(たとえば、30秒まで)の間、シートベルト106において追加の張力を生じさせるように構成されてよい、シートベルトシステム108のモータ210(図2)と通信してよい。他のタイプのイベントも企図される。
【0052】
図3に示されるように、例示的な車両システム302はまた、本明細書で説明されるように動作してよいシートベルトシステム108を含む。いくつかの例において、シートベルトシステム108は、入力/出力インターフェース308を介して、他の車両システム302と通信していてよい。たとえば、シートベルトシステム108は、たとえば、本明細書で説明されるように、安全システムアクチュエータ324、車両制御データ330、および/または車両コントローラ328と通信していてよい。
【0053】
図4は、車両システム302、およびシートベルトシステム108を含む例示的なアーキテクチャ400を示す。示された例において、シートベルトシステム108は、ラップ部120とサッシュ部124とを含むベルト部118を含む。例示的なシートベルトシステム108はまた、タング212および受器214を含むカップリング128と、リール202およびモータ210を含むベルト繰り出しシステム200とを含む。例示的なシートベルトシステム108はまた、シートベルトシステム108の動作に関係したセンサ402を含む。示された例において、センサ402は、張力センサ204と、展開センサ206とを含む。いくつかの例において、センサ402はまた、カップリングセンサ216と、送信機218および信号受信機220の組合せと、撮像素子222と、シートセンサ224とを含んでよい。
【0054】
示された例において、シートベルトシステム108はまた、乗員検出器208を含む。
乗員検出器208は、センサ402のうちの1つまたは複数から信号を受信するように、かつ、たとえば、本明細書で説明されるように、乗員104がシートベルト106を適切に着用しているかどうかを判定するように構成されてよい。いくつかの例において、乗員検出器208は、シートベルト106が乗員104によって適切に着用されているかどうかを示す信号を生成するように構成されてよく、シートベルトシステム108はまた、たとえば、シートベルト106が乗員104によって適切に着用されているかどうかを示す信号に少なくとも部分的に基づいて、車両102のモーションを妨げるように、および/または車両102を道路から退出させて停止させるように構成されたモーションコントローラ404を含んでよい。たとえば、シートベルト106が乗員104によって適切に着用されていないことを乗員検出器208が判定した場合、モーションコントローラ404は、たとえば、信号が車両制御データ330に通信されるように、車両システム302と通信してよく、車両コントローラ328は、(1)車両102が既に停止されている場合、車両102が動くのを妨げる、または(2)車両102が既に動いている場合、車両102を道路脇に寄せて安全位置で停止させる。いくつかの例において、道路脇に寄せるためのそのような手順は、自律モードで車両を動作し続けること、車両が安全に停止することができる位置へと交通をナビゲートすることを含む。これは、車両102の1人、何人か、またはすべての乗員が彼らのそれぞれのシートベルト106を適切に着用している場合を除いて、車両102が動作するのを妨げてよい。
【0055】
本明細書で記された通り、いくつかの例において、シートベルトシステム108は、安全システムアクチュエータ324および/またはイベントセンサ334から信号を受信するように、かつそれに応じてそれらの信号に応答するように構成されてよい。たとえば、安全システムアクチュエータ324は、車両システム302のうちの1つまたは複数から、車両102を巻き込む、差し迫った考え得る衝突を示す信号を受信してよい。いくつかの例において、シートベルトシステム108は、モータ210を活性化して、シートベルト106に事前張力を適用するように構成されてよく、それによって、車両102が別のオブジェクトと衝突するとき/衝突する場合に、乗員104をよりしっかりと拘束する。
いくつかの例において、イベントセンサ334は、他の車両システム302のうちの1つまたは複数から信号を受信するように、かつシートベルトシステム108の動作に関係することがあるイベントが発生しているかどうかを判定するように構成されてよい。たとえば、イベントセンサ334は、乗員104が最初に車両102に入るときを判定するように、車両102を巻き込む衝突の確率を判定するように、および/または、目的地における車両102の到着を判定するように構成されてよい。いくつかの例において、イベントセンサ334は、乗員104がシートベルト106を適切に着用しているかどうかを判定する乗員検出器208、およびイベントセンサ334の出力に少なくとも部分的に基づいて、予め定められた期間の期間(たとえば、30秒まで)の間、シートベルト106において追加の張力を生じさせるように構成されてよい、シートベルトシステム108のモータ210と通信してよい。いくつかの例において、モータ210は、シートベルト106に張力をかけて、乗員104にイベントを通知してもよい。他のタイプのイベントも企図される。
【0056】
図4に示されるように、車両システム302のいくつかの例はまた、車両102を巻き込む衝突よりも前に、または衝突の間、展開するように構成された少なくとも1つのエアバッグ408を含むエアバッグシステム406を含む。いくつかのそのような例において、乗員検出器208は、シートベルト106が乗員104によって適切に着用されているかどうかを示す信号を生成するように構成されてよい。いくつかの例において、これらの信号は、エアバッグシステム406に通信されてよく、エアバッグシステム406は、シートベルト106が乗員104によって適切に着用されているかどうかを示す信号に少なくとも部分的に基づいて、エアバッグ408の展開の割合および/または展開の量(または圧力)を変更するように構成されてよい。たとえば、乗員104がシートベルト106を適切に着用していることを乗員検出器208が判定した場合、エアバッグ408の展開の割合および/または展開の量は、乗員104がシートベルト106を適切に着用していないことを乗員検出器208が判定したときのエアバッグ408の展開の割合および/または量に対して削減されてよい。いくつかの例において、これは、乗員104がシートベルト106を適切に着用しているときの乗員104への損傷の可能性を削減してよく、および/または、乗員がシートベルト106を適切に着用していないときの乗員104に追加の保護をもたらすことができる。
【0057】
さまざまな実装において、本明細書で例証されるパラメータ値および他のデータは、1つまたは複数のデータストアに含まれてよく、説明されていない他の情報と組み合わされてもよいし、またはより多い、より少ない、もしくは異なるデータ構造の中に異なって分割されてもよい。いくつかの実装において、データストアは、1つのメモリに物理的に位置決めされていてもよいし、または2つ以上のメモリの間に分散されてもよい。
【0058】
例示的なアーキテクチャ300および400は、単に例証にすぎず、本開示の範囲を限定するように意図されていないことを、当業者は認識するであろう。とりわけ、コンピューティングシステムおよびデバイスは、コンピュータ、ネットワークデバイス、インターネットアプライアンス、タブレットコンピュータ、PDA、無線フォン、ページャ、その他を含む、示された機能を実施することができるハードウェアまたはソフトウェアの任意の組合せを含んでよい。アーキテクチャ300および400はまた、例証されていない他のデバイスに接続されてもよいし、または代わりにスタンドアローンシステムとして動作してもよい。加えて、例証されたコンポーネントによってもたらされる機能性は、いくつかの実装において、より少ないコンポーネントにおいて組み合わされても、または追加のコンポーネントにおいて分散されてもよい。同様に、いくつかの実装において、例証されたコンポーネントのうちのいくつかの機能性は、もたらされなくてもよく、および/または他の追加の機能性が利用可能であってもよい。
【0059】
さまざまな項目は、使用されている間、メモリまたはストレージに記憶されてものとして例証されているが、これらの項目またはそれらの部分は、メモリ管理およびデータ完全性の目的のために、メモリと他のストレージデバイスとの間で転送されてもよいことを、当業者はまた認識するであろう。あるいは、他の実装において、ソフトウェアコンポーネントのうちのいくつかまたはすべてが、別のデバイス上のメモリで実行され、例証されたアーキテクチャ300および400と通信してもよい。システムコンポーネントまたはデータ構造のうちのいくつかもしくはすべてはまた、(たとえば、命令または構造化されたデータとして)非一時的なコンピュータアクセス可能媒体上に、または適切なドライブによって読み取られることになるポータブル物品上に記憶されてもよく、それらのさまざまな例は、上で説明されている。いくつかの実装において、アーキテクチャ300および400からは別々にコンピュータアクセス可能媒体上に記憶された命令は、送信媒体を介して、または無線リンクなどの通信媒体を介して伝達される電気信号、電磁信号、もしくはデジタル信号などの信号を介して、アーキテクチャ300および400に送信されてもよい。さまざまな実装は、上記の説明に従って実装される命令および/またはデータを、コンピュータアクセス可能媒体上で受信すること、送ること、または記憶することをさらに含んでもよい。それに応じて、本明細書で説明される技法は、他の制御システム構成で実践されてもよい。車両102のモジュールの動作についての追加の情報が、下で議論される。
【0060】
図5は、ハードウェア、ソフトウェア、またはそれらの組合せにおいて実装され得る動作のシーケンスを表す論理フローグラフにおけるブロックの集まりとして例証された例示的なプロセスのフロー図である。ソフトウェアのコンテキストにおいて、ブロックは、1つまたは複数のプロセッサによって実行されるときに列挙された動作を実施する、1つまたは複数のコンピュータ可読ストレージ媒体上に記憶されたコンピュータ実行可能命令を表す。一般に、コンピュータ実行可能命令は、特定の機能を実施する、または特定の抽象データ型を実装する、ルーチン、プログラム、オブジェクト、コンポーネント、データ構造、その他を含む。動作が説明されている順序は、限定として解釈されることは意図されておらず、任意の数の説明されるブロックは、任意の順序で組み合わせられて、および/または並行して、プロセスを実装することができる。
【0061】
図5は、シートベルトシステムを含む車両に関連付けられた動作を制御するための例示的なプロセス500のフロー図である。502で、例示的なプロセス500は、シートベルトのラップ部および/またはサッシュ部における張力を示す信号を受信することを含んでよい。いくつかの例において、たとえば、本明細書で説明されるように、張力を示す信号は、張力センサによって生成されてよく、信号は、乗員検出器によって受信されてよい。
【0062】
504で、例示的なプロセス500は、そのまわりにラップ部またはサッシュ部の少なくとも一部が受けられるリールから展開された、ラップ部またはサッシュ部の長さを示す信号を受信することを含んでよい。たとえば、ラップ部またはサッシュ部は、そのまわりにラップ部またはサッシュ部が巻き付けられるリールによって受けられてよい。シートベルトが車両の乗員によって使用されるとき、それを乗員のラップおよび/または肩にかけて据えるために、乗員は、リールからシートベルトの長さを引いてよい。いくつかの例において、たとえば、本明細書で説明されるように、展開センサが、リールから引かれた、または展開されたシートベルトの長さを示す信号を生成し、乗員検出器が、それらの信号を受信することになる。
【0063】
506で、例示的なプロセス500は、張力を示す信号および長さを示す信号に少なくとも部分的に基づいて、ラップ部およびサッシュ部が乗員を拘束するように、乗員がシートベルトを適切に着用しているかどうかを判定することを含んでよい。たとえば、信号は、乗員検出器によって受信されてよく、乗員検出器は、乗員がシートベルトを適切に着用しているかどうかを判定してよい。たとえば、シートベルトにおいて張力が存在するものの、乗員がサッシュ部と乗員が座っているシートのシートバックとの間に位置決めされたことを示すには、展開されたシートベルトの長さが短すぎる場合、乗員検出器は、シートベルトが乗員によって適切に着用されていないと判定してよい。あるいは、シートベルトにおいて不十分な張力が存在する、または張力が存在しないものの、シートベルトが、乗員がシートベルトを着用していることに一致した長さを展開された場合、それは、シートベルトが、車両を巻き込む衝突の際に乗員への保護をもたらすには緩すぎて着用されているという表示であってよい。この例示的な方式において、たとえば、本明細書で説明されるように、乗員がシートベルトを適切に着用しているかどうかを判定するために、張力を示す信号と展開を示す信号との組合せが使用されてよい。
【0064】
いくつかの例において、プロセス500は、シートベルトのラップ部および/またはサッシュ部に関連付けられた送信機から信号を受信すること、ならびに送信機から受信された信号に少なくとも部分的に基づいて、乗員がシートベルトを適切に着用しているかどうかを判定することを含んでよい。たとえば、送信機は、無線信号を生成してよく、信号受信機および/または乗員検出器は、送信機からの信号に少なくとも部分的に基づいて、車両の内部に関係した送信機の位置を判定してよい。送信機の位置に部分的に基づいて、乗員検出器は、たとえば、本明細書で説明されるように、乗員がシートベルトを適切に着用しているかどうかを判定してよい。
【0065】
いくつかの例において、例示的なプロセス500は、シートベルトを引き締めるためにリールに関連付けられたモータを活性化すること、ならびにシートベルトが引き締められるとき、張力を示す信号および展開の長さを示す信号に少なくとも部分的に基づいて、乗員がシートベルトを適切に着用しているかどうかを判定することを含んでよい。たとえば、リールは、モータに関連付けられていてよく、モータは、シートベルトを引き締めるように活性化されてよく、シートベルトが適切に着用されているかどうかの判定は、シートベルトを引き締める間、および/またはシートベルトを引き締めることに続いて行われてよい。
【0066】
プロセス500のいくつかの例において、シートベルトは、ベルト部と、ベルト部および車両の一部に結合されたカップリングとを含んでよく、プロセス500は、ベルト部と、車両の一部(たとえば、シャーシまたはシャーシに関連付けられた車両の一部)との間の係合を検出すること、ならびに係合の検出に続いて、リールにベルト部の一部を後退させるようにモータを活性化することを含んでよい。モータの活性化の間および/またはその後で、プロセス500は、たとえば、本明細書で説明されるように、張力を示す信号および長さを示す信号に少なくとも部分的に基づいて、乗員がシートベルトを適切に着用しているかどうかを判定することを含んでよい。
【0067】
いくつかの例において、プロセス500は、乗員がシートベルトを適切に着用しているかどうかを判定する乗員検出器、およびイベントセンサの出力に少なくとも部分的に基づいて、予め定められた期間の期間(たとえば、30秒まで)の間、シートベルトにおいて追加の張力を生じさせるようにモータを活性化することを含んでよい。たとえば、イベントセンサは、乗員が最初に車両に入るとき、車両を巻き込む衝突の可能性、および目的地における到着のうちの1つまたは複数を判定するように構成されてよい。
【0068】
例示的なプロセス500は、508で、乗員がシートベルトを適切に着用しているかどうかの判定に少なくとも部分的に基づいて、シートベルトを含む車両に関連付けられた動作を制御することをさらに含んでよい。たとえば、乗員検出器は、乗員がシートベルトを適切に着用しているかどうかを示す信号を生成してよく、それらの信号は、たとえば、本明細書で説明されるように、それらの信号に基づいて車両の1つまたは複数の動作の態様を制御してよい他の車両システムによって受信されてよい。たとえば、乗員がシートベルトを適切に着用しているかどうかを示す信号に少なくとも部分的に基づいて、プロセス500は、たとえば、本明細書で説明されるように、シートベルトに関連付けられた車両のモーションを妨げること、および/または車両を道路から退出させて停止させることを含んでよい。たとえば、乗員がシートベルトを適切に着用しているかどうかを示す信号は、たとえば、本明細書で説明されるように、車両の動き(または継続された動き)を妨げてよいモーションコントローラによって受信されてよい。これは、車両の乗員のうちの1人または複数が彼らのシートベルトを適切に着用していないことが判定されたときに、車両の動作(たとえば、モーションまたは継続された移動)を妨げてよい。
【0069】
いくつかの例において、車両は、車両を巻き込む衝突の間、車両の乗員を保護するように構成された1つまたは複数のエアバッグを含むエアバッグシステムを含んでよい。いくつかの例において、プロセス500は、たとえば、本明細書で説明されるように、シートベルトが乗員によって適切に着用されているかどうかを示す信号に少なくとも部分的に基づいて、少なくとも1つのエアバッグの展開の割合および/または展開の量(もしくは圧力)を制御することを含んでよい。
【0070】
本明細書で提示された主題は、コンピュータプロセス、コンピュータ制御された装置、コンピューティングシステム、またはコンピュータ可読ストレージ媒体などの製造物品として実装されてよいことが認識されるべきである。本明細書で説明された主題は、1つまたは複数のコンピューティングデバイス上で実行されるプログラムモジュールの一般的なコンテキストにおいて提示されているが、他の実装が他のタイプのプログラムモジュールとの組合せで実施されてもよいことを、当業者は認めるであろう。一般に、プログラムモジュールは、特定のタスクを実施する、または特定の抽象データ型を実装する、ルーチン、プログラム、コンポーネント、データ構造、および他のタイプの構造を含む。
【0071】
本明細書で説明された主題の態様は、マルチプロセッサシステム、マイクロプロセッサベースもしくはプログラマブル消費者エレクトロニクス、ミニコンピュータ、メインフレームコンピュータ、ハンドヘルドコンピュータ、モバイル電話デバイス、タブレットコンピューティングデバイス、特殊目的ハードウェアデバイス、ネットワークアプライアンス、その他を含む、本明細書で説明されたものを超えた他のコンピュータシステム構成上で、または他のコンピュータシステム構成と併せて実践されてもよいことを、当業者はまた認識するであろう。
【0072】
上記に基づいて、シートベルトの使用を検出するための技術が本明細書で提示されてきたことが認識されるべきである。その上、本明細書で提示された主題は、コンピュータ構造的特徴、方法論的措置、およびコンピュータ可読媒体に固有の言語で説明されてきたが、添付の特許請求の範囲で定義される本発明は、必ずしも本明細書で説明された固有の特徴、措置、または媒体に限定されないことを理解されたい。むしろ、固有の特徴、措置、および媒体は、特許請求の範囲において列挙された主題を実装する例示的な形態として開示されている。
【0073】
上で説明された主題は、例証の目的でのみ提供されており、限定するように解釈されるべきではない。さらに、特許請求される主題は、本開示のいかなる部分に記された、いずれかの、またはすべての不都合を解決する実装にも限定はされない。例証され、説明された例および応用に従うことなく、かつ以下の特許請求の範囲に記載された本発明の趣旨および範囲から逸脱することなく、本明細書で説明された主題にさまざまな修正および改変が行われてもよい。
【0074】
実施例の条項
A.シートベルトであって、
乗員のウエストを拘束するように構成されたラップ部および前記乗員の胴を拘束するように構成されたサッシュ部を含むベルト部と、
前記ラップ部または前記サッシュ部のうちの少なくとも1つに車両の一部を結合するように構成されたカップリングと、
を含む、シートベルトと、
前記サッシュ部の少なくとも一部または前記ラップ部の少なくとも一部のうちの1つを受けるように構成されたリール
前記カップリング、前記ベルト部、または前記リールのうちの少なくとも1つと関連付けられ、前記ラップ部または前記サッシュ部のうちの少なくとも1つにおける張力を示す信号を生成するように構成された張力センサと、
前記ラップ部または前記サッシュ部のうちの1つと関連付けられた展開センサであって、前記展開センサは、前記リールから展開された前記ラップ部または前記サッシュ部の長さを示す信号を生成するように構成されている、展開センサと、
前記張力センサおよび前記展開センサと通信し、張力を示す前記信号および前記長さを示す前記信号に少なくとも部分的に基づいて、前記ラップ部および前記サッシュ部が乗員を拘束するように、前記乗員が前記シートベルトを適切に着用しているかどうかを判定するように構成された乗員検出器と、
を備えたことを特徴とする実施例のシートベルトシステム。
【0075】
B.前記リールに結合され、前記ベルト部を引き締めるように構成されたモータをさらに備え、前記乗員検出器は、前記ベルト部が引き締められるとき、張力を示す前記信号および前記長さを示す前記信号に少なくとも部分的に基づいて、前記乗員が前記シートベルトを適切に着用しているかどうかを判定するように構成されていることを特徴とする実施例Aに記載のシートベルトシステム。
【0076】
C.前記モータは、前記乗員が前記シートベルトを適切に着用しているかどうかを前記乗員検出器が判定すること、およびイベントセンサの出力に少なくとも部分的に基づいて、予め定められた期間の間、前記シートベルトにおいて張力を生じさせるようにさらに構成され、前記イベントセンサは、
前記乗員が前記車両に最初に入るとき、
前記車両を巻き込む衝突の可能性、または
目的地への到着
のうちの1つまたは複数を判定するように構成されていることを特徴とする実施例Aまたは実施例Bに記載のシートベルトシステム。
【0077】
D.前記カップリングは、前記カップリングが結合される前記ベルト部と前記車両の前記一部との間の選択的な係合をもたらすように構成されており、前記モータは、前記ベルト部と前記車両の前記一部との間で係合されると、前記リールに、前記ラップ部または前記サッシュ部のうちの少なくとも1つを後退させるように構成されていることを特徴とする実施例A乃至実施例Cのいずれか1つに記載のシートベルトシステム。
【0078】
E.前記リールは、前記サッシュ部の少なくとも一部を受け、前記展開センサは、前記サッシュ部と関連付けられ、前記リールから展開された前記サッシュ部の前記長さを示す信号を生成するように構成されていることを特徴とする実施例A乃至実施例Dのいずれか1つに記載のシートベルトシステム。
【0079】
F.前記張力センサは、前記サッシュ部における張力を示す信号を生成するように構成されていることを特徴とする実施例A乃至実施例Eのいずれか1つに記載のシートベルトシステム。
【0080】
G.前記サッシュ部と関連付けられ、信号を送信するように構成された送信機と、
前記車両の一部と関連付けられ、前記送信機によって送信された前記信号を受信するように構成された信号受信機と、をさらに備え、
前記乗員検出器は、前記信号受信機から前記信号を受信し、前記信号受信機から受信された前記信号に少なくとも部分的に基づいて、前記乗員が前記シートベルトを適切に着用しているかどうかを判定するように構成されている
ことを特徴とする実施例A乃至実施例Fのいずれか1つに記載のシートベルトシステム。
【0081】
H.前記送信機は、無線送信機を含むことを特徴とする実施例A乃至実施例Gのいずれか1つに記載のシートベルトシステム。
【0082】
I.前記乗員検出器は、前記シートベルトが前記乗員によって適切に着用されているかどうかを示す信号を生成するように構成され、
前記システムは、前記シートベルトが前記乗員によって適切に着用されているかどうかを示す前記信号に少なくとも部分的に基づいて、前記車両のモーションを妨げ、または前記車両を道路から退出させ、および停止させるように構成されたモーションコントローラをさらに備えている
ことを特徴とする実施例A乃至実施例Hのいずれか1つに記載のシートベルトシステム。
【0083】
J.前記車両と関連付けられ、前記乗員の画像を生成するように構成された撮像素子をさらに備え、前記乗員検出器は、前記画像に少なくとも部分的に基づいて、前記乗員が前記シートベルトを適切に着用しているかどうかを判定するように構成されていることを特徴とする実施例A乃至実施例Iのいずれか1つに記載のシートベルトシステム。
【0084】
K.前記カップリングは、
前記ラップ部または前記サッシュ部のうちの少なくとも1つに結合されたタングと、
前記車両の前記一部に結合され、前記タングを選択的に係合するように構成された受器と、を備え、
前記シートベルトシステムは、前記受器が前記タングと係合されているかどうかを示す信号を生成するように構成されたカップリングセンサをさらに含み、
前記乗員検出器は、前記受器が前記タングと係合されているかどうかを示す前記信号に少なくとも部分的に基づいて、前記乗員が前記シートベルトを適切に着用しているかどうかを判定するように構成されていることを特徴とする実施例A乃至実施例Jのいずれか1つに記載のシートベルトシステム。
【0085】
L.前記乗員が前記車両と関連付けられたシートに座っているかどうかを示す信号を生成するように構成されたシートセンサをさらに備え、前記乗員検出器は、前記乗員が前記シートに座っているかどうかを示す前記信号に少なくとも部分的に基づいて、前記乗員が前記シートベルトを適切に着用しているかどうかを判定するように構成されていることを特徴とする実施例A乃至実施例Kのいずれか1つに記載のシートベルトシステム。
【0086】
M.シートベルトのラップ部またはサッシュ部のうちの少なくとも1つにおける張力を示す信号を受信するステップと、
その周りで前記ラップ部または前記サッシュ部のうちの1つの少なくとも一部が受けられるリールから展開された前記ラップ部または前記サッシュ部のうちの1つの長さを示す信号を受信するステップと、
張力を示す前記信号および前記長さを示す前記信号に少なくとも部分的に基づいて、前記ラップ部および前記サッシュ部が前記乗員を拘束するように、乗員が前記シートベルトを適切に着用しているかどうかを判定するステップと、
前記判定に少なくとも部分的に基づいて、前記シートベルトを含む車両と関連付けられた動作を制御するステップと、
を備えたことを特徴とする実施例の方法。
【0087】
N.前記シートベルトを引き締めるように、前記リールと関連付けられたモータを活性化するステップと、
前記シートベルトが引き締められるとき、張力を示す前記信号および前記長さを示す前記信号に少なくとも部分的に基づいて、前記乗員が前記シートベルトを適切に着用しているかどうかを判定するステップと、
をさらに備えたことを特徴とする実施例Mに記載の方法。
【0088】
O.前記シートベルトは、ベルト部、ならびに前記ベルト部および前記車両の一部に結合されたカップリングを含み、前記カップリングは、前記カップリングが結合される前記ベルト部と前記車両の前記一部との間の選択的な係合をもたらすように構成されており、前記方法は、
前記ベルト部と前記車両の前記一部との間の係合を検出するステップと、
前記リールに前記ベルト部の一部を後退させるように、前記モータを活性化するステップと、
前記モータの活性化に続いて、張力を示す前記信号および前記長さを示す前記信号に少なくとも部分的に基づいて、前記乗員が前記シートベルトを適切に着用しているかどうかを判定するステップと、
をさらに備えたことを特徴とする実施例Mまたは実施例Nに記載の方法。
【0089】
P.前記ラップ部または前記サッシュ部のうちの少なくとも1つと関連付けられた送信機から信号を受信するステップと、
前記送信機から受信された前記信号に少なくとも部分的に基づいて、前記乗員が前記シートベルトを適切に着用しているかどうかを判定するステップと、
をさらに備えたことを特徴とする実施例M乃至実施例Oのいずれか1つに記載の方法。
【0090】
Q.前記シートベルトが前記乗員によって適切に着用されているかどうかを示す信号を生成するステップと、
前記シートベルトが前記乗員によって適切に着用されているかどうかを示す前記信号に少なくとも部分的に基づいて、
前記シートベルトが適切に着用されていないことを前記乗員に警告することと、
前記シートベルトが適切に着用されていないことに対して料金を課すことと、
前記シートベルトを適切に着用し損なったことに関係する方式で前記乗員と関連付けられたユーザプロファイルを変更することと、
前記車両に、前記乗員が前記シートベルトを適切に着用するまでより低速に移動させることと、
前記シートベルトと関連付けられた前記車両のモーションを妨げることと、
前記車両を道路から退出させ、および停止させることと、
のうちの少なくとも1つを行うステップと、
をさらに備えたことを特徴とする実施例M乃至実施例Pのいずれか1つに記載の方法。
【0091】
R.シャーシと、
乗員のウエストまたは前記乗員の胴のうちの少なくとも1つを拘束するように構成されたベルト部と、
前記シャーシおよび前記ベルト部に結合されたカップリングと、
を含むシートベルトと、
前記ベルト部の少なくとも一部を受けるように構成されたリールと、
前記カップリング、前記ベルト部、または前記リールのうちの少なくとも1つと関連付けられ、前記ベルト部における張力を示す信号を生成するように構成された張力センサと、
前記ベルト部と関連付けられ、前記リールから展開された前記ベルト部の長さを示す信号を生成するように構成された展開センサと、
前記張力センサおよび前記展開センサと通信し、張力を示す前記信号および前記長さを示す前記信号に少なくとも部分的に基づいて、前記ベルト部が乗員を拘束するように、前記乗員が前記シートベルトを適切に着用しているかどうかを判定するように構成された乗員検出器と、
を備えたことを特徴とする実施例の車両。
【0092】
S.前記カップリングは、前記車両の前記ベルト部と前記シャーシとの間の選択的な係合をもたらすように構成されており、
前記車両は、前記リールに結合され、前記ベルト部を引き締めるように構成されたモータをさらに備え、前記モータは、前記ベルト部と前記シャーシとの間で係合されると、前記リールに前記ベルト部を後退させるように構成され、
前記乗員検出器は、前記ベルト部が引き締められるとき、張力を示す前記信号および前記長さを示す前記信号に少なくとも部分的に基づいて、前記乗員が前記シートベルトを適切に着用しているかどうかを判定するように構成されている、
ことを特徴とする実施例Rに記載の方法。
【0093】
T.前記ベルト部と関連付けられ、信号を送信するように構成された送信機と、
前記車両の一部と関連付けられ、前記送信機によって送信された前記信号を受信するように構成された信号受信機と、をさらに備え、
前記乗員検出器は、前記信号受信機から前記信号を受信し、前記信号受信機から受信された前記信号に少なくとも部分的に基づいて、前記乗員が前記シートベルトを適切に着用しているかどうかを判定するようにさらに構成されている、
ことを特徴とする実施例Rまたは実施例Sに記載の方法。
【0094】
U.前記乗員検出器は、前記シートベルトが前記乗員によって適切に着用されているかどうかを示す信号を生成するように構成され、
前記車両は、前記シートベルトが前記乗員によって適切に着用されているかどうかを示す前記信号に少なくとも部分的に基づいて、前記車両のモーションを妨げ、または前記車両を道路から退出させ、および停止させるように構成されたモーションコントローラをさらに備えている、
ことを特徴とする実施例R乃至実施例Tのいずれか1つに記載の方法。
【0095】
V.前記車両を巻き込む衝突の前または間のうちの少なくとも1つにおいて展開するように構成された少なくとも1つのエアバッグを含むエアバッグシステムをさらに備え、前記乗員検出器は、前記シートベルトが前記乗員によって適切に着用されているかどうかを示す信号を生成するように構成され、前記少なくとも1つのエアバッグの展開の割合または展開の量のうちの少なくとも1つは、前記シートベルトが前記乗員によって適切に着用されているかどうかを示す前記信号に少なくとも部分的に基づいていることを特徴とする実施例R乃至実施例Uのいずれか1つに記載の方法。
図1
図2
図3
図4
図5