IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 富士通株式会社の特許一覧

特許7436419メッセージ送信/受信装置、方法及び通信システム
<>
  • 特許-メッセージ送信/受信装置、方法及び通信システム 図1
  • 特許-メッセージ送信/受信装置、方法及び通信システム 図2
  • 特許-メッセージ送信/受信装置、方法及び通信システム 図3
  • 特許-メッセージ送信/受信装置、方法及び通信システム 図4
  • 特許-メッセージ送信/受信装置、方法及び通信システム 図5
  • 特許-メッセージ送信/受信装置、方法及び通信システム 図6
  • 特許-メッセージ送信/受信装置、方法及び通信システム 図7
  • 特許-メッセージ送信/受信装置、方法及び通信システム 図8
  • 特許-メッセージ送信/受信装置、方法及び通信システム 図9
  • 特許-メッセージ送信/受信装置、方法及び通信システム 図10
  • 特許-メッセージ送信/受信装置、方法及び通信システム 図11
  • 特許-メッセージ送信/受信装置、方法及び通信システム 図12
  • 特許-メッセージ送信/受信装置、方法及び通信システム 図13
  • 特許-メッセージ送信/受信装置、方法及び通信システム 図14
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-13
(45)【発行日】2024-02-21
(54)【発明の名称】メッセージ送信/受信装置、方法及び通信システム
(51)【国際特許分類】
   H04W 28/06 20090101AFI20240214BHJP
   H04W 4/18 20090101ALI20240214BHJP
【FI】
H04W28/06
H04W4/18
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2021087200
(22)【出願日】2021-05-24
(62)【分割の表示】P 2018557101の分割
【原出願日】2016-05-10
(65)【公開番号】P2021177630
(43)【公開日】2021-11-11
【審査請求日】2021-05-24
【審判番号】
【審判請求日】2023-04-21
(73)【特許権者】
【識別番号】000005223
【氏名又は名称】富士通株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】ジアン・チンイェヌ
(72)【発明者】
【氏名】ジョウ・ホア
(72)【発明者】
【氏名】シィ・ウエイ
【合議体】
【審判長】中木 努
【審判官】本郷 彰
【審判官】齋藤 哲
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2009/131087(WO,A1)
【文献】特表2007-518306(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B7/24-7/26
H04W4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
3GPP TSG SA WG1-4
3GPP TSG CT WG1,4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
メッセージ送信装置であって、
ユーザ装置により報告された補助情報を受信するための情報受信ユニットであって、前記補助情報が前記ユーザ装置の好みの1つ又は複数のメッセージ類型の情報を含み、前記補助情報は、前記ユーザ装置の好みの前記1つ又は複数のメッセージ類型の1つ又は複数の優先レベルの情報をさらに含む、情報受信ユニット;
前記ユーザ装置への送信待ちのメッセージのメッセージ類型を確定するための類型確定ユニット;
確定されるメッセージ類型に対応する標識を用いて、前記メッセージの制御情報に対してスクランブリングを行うための情報スクランブリングユニットであって、前記メッセージ類型と前記標識との対応関係が予め設定されており、異なる標識が、異なるメッセージ類型に対応する、情報スクランブリングユニット;及び
前記ユーザ装置に、前記メッセージのデータ情報及びスクランブリング後の制御情報を送信するためのメッセージ送信ユニットを含む、メッセージ送信装置。
【請求項2】
請求項1に記載のメッセージ送信装置であって、
所定の情報、又は前記ユーザ装置により報告された補助情報に基づいて、前記ユーザ装置の好みの1つ又は複数のメッセージ類型を確定するための好み確定ユニットをさらに含む、メッセージ送信装置。
【請求項3】
請求項2に記載のメッセージ送信装置であって、
前記メッセージのメッセージ類型に基づいて、セルに前記メッセージを好むユーザ装置が存在するかを判断するためのユーザ判断ユニットをさらに含み、
前記セルに前記メッセージを好むユーザ装置が存在する場合に、前記情報スクランブリングユニットは、前記メッセージ類型に対応する標識を用いて、前記制御情報に対してスクランブリングを行い、前記メッセージ送信ユニットは、前記データ情報及びスクランブリング後の制御情報を送信する、メッセージ送信装置。
【請求項4】
請求項1に記載のメッセージ送信装置であって、
前記補助情報は、前記ユーザ装置の種類情報、前記ユーザ装置の位置情報、前記ユーザ装置の電力状態情報、及び前記ユーザ装置の電力レベル情報のうちの1つ又は複数をさらに含む、メッセージ送信装置。
【請求項5】
請求項1に記載のメッセージ送信装置であって、
所定の情報、又は前記ユーザ装置により報告された補助情報に基づいて、1つ又は複数のメッセージ類型のために、対応する標識を割り当てるための標識割り当てユニットをさらに含む、メッセージ送信装置。
【請求項6】
請求項に記載のメッセージ送信装置であって、
前記ユーザ装置に、前記1つ又は複数のメッセージ類型に対応する1つ又は複数の標識及び/又は前記1つ又は複数の標識の1つ又は複数の優先レベルを送信するための標識送信ユニットをさらに含む、メッセージ送信装置。
【請求項7】
メッセージ受信装置であって、
ネットワーク機器に補助情報を報告するための情報報告ユニットであって、前記補助情報がユーザ装置の好みの1つ又は複数のメッセージ類型の情報を含み、前記補助情報は、前記ユーザ装置の好みの前記1つ又は複数のメッセージ類型の1つ又は複数の優先レベルの情報をさらに含む、情報報告ユニット;
確定されるメッセージ類型に対応する標識を用いて、受信した制御情報に対してスクランブリング解読を行うためのスクランブリング解読ユニットであって、前記メッセージ類型と前記標識との対応関係が予め設定されており、異なる標識が、異なるメッセージ類型に対応する、スクランブリング解読ユニット;及び
前記制御情報を成功裏にスクランブリング解読した場合、前記制御情報に対応づけられているデータ情報を受信するためのメッセージ受信ユニットを含む、メッセージ受信装置。
【請求項8】
請求項に記載のメッセージ受信装置であって、
前記補助情報は、前記ユーザ装置の種類情報、前記ユーザ装置の位置情報、前記ユーザ装置の電力状態情報、及び前記ユーザ装置の電力レベル情報のうちの1つ又は複数をさらに含む、メッセージ受信装置。
【請求項9】
請求項に記載のメッセージ受信装置であって、
前記ユーザ装置の好みの前記1つ又は複数のメッセージ類型の情報及び/又は前記1つ又は複数の優先レベルの情報は、前記ユーザ装置がネットワークにアクセスする時に報告し、又は、周期的に報告し、又は、情報変更時に報告する、メッセージ受信装置。
【請求項10】
請求項に記載のメッセージ受信装置であって、
前記ネットワーク機器により送信された、1つ又は複数のメッセージ類型に対応する1つ又は複数の標識及び/又は前記1つ又は複数の標識の1つ又は複数の優先レベルを受信するための標識受信ユニットをさらに含む、メッセージ受信装置。
【請求項11】
通信システムであって、
請求項1に記載のメッセージ送信装置を有するネットワーク機器;及び
請求項に記載のメッセージ受信装置を有するユーザ装置を含む、通信システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信分野に関し、特に、メッセージ送信/受信装置、方法及び通信システムに関する。
【背景技術】
【0002】
社会の絶え間ない発展及び進歩に伴って、通信サービスのニーズの持続的な増長が未来の無線通信システムにチャレンジをもたらす。迅速に増加するサービス量及び日々増える新しいサービスをサポートするために、世界の各研究機構及び標準化組織は、相次いで第五世代(5G)無線通信システムの研究を発足している。
【0003】
例えば、“IoV(Internet of Vehicles)”は、既に多くの研究機構及び標準化組織に注目されている。3GPP(3GPP、3rd Generation Partnership Project)では、IoVの3種類のシナリオ、即ち、車両と車両(vehicle-to-vehicle、V2V)、車両とネットワーク(vehicle-to-infrastructure/network、V2I/N)、及び車両と歩行者(vehicle-to-pedestrian、V2P)のシナリオが定義されており、V2X通信と総称されても良い。
【0004】
また、例えば、次のような応用シナリオ、即ち、MTC(MTC、Machine Type Communication)、eMBB(eMBB、enhanced Mobile Broadband)、uRLLC(uRLLC、ultra-Reliable Low Latency Communication)なども言及されている。
【0005】
一方、ユーザ装置(UE、User Equipment)が、無線通信システム中の重要な構成部分であり、ユーザに各種の通信サービスを直接提供するキャリアである。ユーザ装置は、携帯電話などの人向けのような端末に限られず、センサー、マシン、ロボットなどのIoT(IoT、Internet of Things)向けのようなものも幅広く応用されている。ユーザ装置の体積が限られているため、サービスの種類が多様化になり、ユーザのニーズが絶えず高まるにつれて、ユーザ装置が直面する複雑度及び電力消費の問題はより厳しくなる。
【0006】
なお、上述の背景技術についての紹介は、本発明の技術案を明確かつ完全に説明し、また、当業者がそれを理解しやすいためのものである。これらの案は、本発明の背景技術の部分に記述されているため、当業者にとって周知であると解釈すべきではない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
発明者は、次のようなことを発見した。即ち、未来の無線通信システムは、ユーザの大量の多様性のサービスのニーズを満足すると同時に、できるだけユーザ装置の電力消費を軽減することをさらに考慮する必要がある。例えば、V2P、MTCなどの通信では、大量のメッセージ(例えば、ブロードキャスト/マルチキャストメッセージ)の送信及び受信は、ユーザ装置がメッセージを頻繁にモニタリングして受信することを来し、電力消費が高すぎるようになる恐れがある。
【0008】
本発明の実施例は、メッセージ送信/受信装置、方法及び通信システムを提供する。メッセージ類型に対応する標識により、メッセージの制御情報に対してスクランブリング/スクランブル解読(解析)(scrambling/descrambling)を行うことで、ユーザ装置の電力消費を軽減することができる。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の実施例の第一側面によれば、メッセージ送信方法が提供され、それは、
1つ又は複数のユーザ装置への送信待ちのメッセージのメッセージ類型を確定し;
前記メッセージ類型に対応する標識を採用して、前記メッセージの制御情報に対してスクランブリングを行い、そのうち、異なる標識が、異なるメッセージ類型に対応し;及び
前記1つ又は複数のユーザ装置に、前記メッセージのデータ情報及びスクランブリング後の制御情報を送信することを含む。
【0010】
本発明の実施例の第二側面によれば、メッセージ送信装置が提供され、それは、
1つ又は複数のユーザ装置への送信待ちのメッセージのメッセージ類型を確定するための類型確定ユニット;
前記メッセージ類型に対応する標識を採用して、前記メッセージの制御情報に対してスクランブリングを行うための情報スクランブリングユニットであって、異なる標識が、異なるメッセージ類型に対応する、情報スクランブリングユニット;及び
前記1つ又は複数のユーザ装置に、前記メッセージのデータ情報及びスクランブリング後の制御情報を送信するためのメッセージ送信ユニットを含む。
【0011】
本発明の実施例の第三側面によれば、メッセージ受信方法が提供され、それは、
メッセージ類型に対応する標識を採用して、受信した制御情報に対してスクランブリング解読を行い、そのうち、異なる標識が、異なるメッセージ類型に対応し;及び
前記制御情報を成功裏にスクランブリング解読した場合、前記制御情報に対応づけられているデータ情報を受信することを含む。
【0012】
本発明の実施例の第四側面によれば、メッセージ受信装置が提供され、それは、
メッセージ類型に対応する標識を採用して、受信した制御情報に対してスクランブリング解読を行うためのスクランブリング解読ユニットであって、異なる標識が、異なるメッセージ類型に対応する、スクランブリング解読ユニット;及び
前記制御情報を成功裏にスクランブリング解読した場合、前記制御情報に対応づけられているデータ情報を受信するためのメッセージ受信ユニットを含む。
【0013】
本発明の実施例の第五側面によれば、通信システムが提供され、前記通信システムは、
上述のようなメッセージ送信装置を有するネットワーク機器;及び
上述のようなメッセージ受信装置を有するユーザ装置を含む。
【0014】
本発明の実施例の有益な効果は、次の通りであり、即ち、ネットワーク機器が、メッセージ類型に対応する標識により、メッセージの制御情報に対してスクランブリングを行い、ユーザ装置が、メッセージ類型に対応する標識により、制御情報に対してスクランブリング解読を行い、制御情報を成功裏にスクランブリング解読した場合にのみ継続して前記メッセージ(即ち、データ情報)を受信し、これにより、該ユーザ装置は、望ましくないメッセージについて継続して処理しなくても良いため、ユーザ装置の電力消費を軽減することができる。
【0015】
後述の説明及び図面を参照することで、本発明の特定の実施形態を詳しく開示し、本発明の原理を採用し得る態様を示す。なお、本発明の実施形態は、範囲上ではこれらによって限定されない。添付した特許請求の範囲内であれば、本発明の実施形態は、様々な変更、修正及び代替によるものを含んでも良い。
【0016】
また、1つの実施形態について説明した及び/又は示した特徴は、同じ又は類似した方式で1つ又は複数の他の実施形態に用い、他の実施形態中の特徴と組み合わせ、又は、他の実施形態中の特徴を置換することもできる。
【0017】
なお、「含む/有する」のような用語は、本明細書に使用されるときに、特徴、要素、ステップ、又はアセンブルの存在を指すが、1つ又は複数の他の特徴、要素、ステップ、又はアセンブリの存在又は付加を排除しないということも指す。
【図面の簡単な説明】
【0018】
本発明の1つの図面又は1つの実施形態に記載の要素及び特徴は、1つ又は複数の他の図面又は実施形態に示した要素及び特徴と組み合わせることができる。また、図面では、類似した符号は、幾つの図面中の対応する部品を示し、複数の実施形態に用いる対応部品を示すためにも用いられる。
【0019】
含まれている図面は、本発明の実施例への更なる理解を提供するために用いられ、これらの図面は、本明細書の一部を構成しており、本発明の実施形態を例示し、また、文字記載とともに本発明の原理を説明するために用いられる。また、明らかのように、以下に記載されている図面は、本発明の幾つかの実施例を示すためのものに過ぎず、当業者は、創造性のある労働を行わずにこれらの図面に基づいて他の図面を得ることもできる。
図1】本発明の実施例1におけるメッセージ送信方法を示す図である。
図2】本発明の実施例1におけるメッセージ送信方法を示す他の図である。
図3】本発明の実施例1における標識割り当てを示す図である。
図4】本発明の実施例1における標識割り当てを示す他の図である。
図5】本発明の実施例1における受信レベルのフィードバックを示す図である。
図6】本発明の実施例2におけるメッセージ受信方法を示す図である。
図7】本発明の実施例2におけるメッセージ受信方法を示す他の図である。
図8】本発明の実施例3におけるメッセージ送信装置を示す図である。
図9】本発明の実施例3におけるメッセージ送信装置を示す他の図である。
図10】本発明の実施例4におけるメッセージ受信装置を示す図である。
図11】本発明の実施例4におけるメッセージ受信装置を示す他の図である。
図12】本発明の実施例5における通信システムの構成図である。
図13】本発明の実施例5におけるネットワーク機器の構成図である。
図14】本発明の実施例5におけるユーザ装置の構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
添付した図面及び以下の説明を参照することにより、本発明の前述及び他の特徴が明らかになる。なお、明細書及び図面では、本発明の特定の実施方式を開示しているが、それは、本発明の原理を採用し得る一部のみの実施方式を示し、理解すべきは、本発明は、記載されている実施方式に限定されず、即ち、本発明は、添付した特許請求の範囲内での全ての変更、変形及び代替によるものも含むということである。
【0021】
本願では、ネットワーク機器は、例えば、基地局であり、基地局は、アクセスポイント、ブロードキャスト送信機、ノードB、進化ノードB(eNB)などと称されても良く、且つそれらの一部又は全部の機能を含んでも良い。本文では、用語“基地局”を用い、各基地局は、特定の地理的領域に通信カバレッジを提供する。
【0022】
また、本願では、移動局又は移動機器は、“ユーザ装置”(UE)と称されても良い。UEは、固定したもの又は移動可能なものであっても良く、また、移動ステーション、端末、アクセス端末、ユーザユニット、ステーションなどと称されても良い。UEは、セルラーフォン、PDA、無線モデム、無線通信装置、携帯装置、ノートブック型コンピュータ、コードレスフォン、車両などであっても良い。
【0023】
以下、図面を参照しながら本発明の実施例について説明を行う。
【実施例1】
【0024】
本発明の実施例は、メッセージ送信方法を提供し、以下、ネットワーク機器(例えば、基地局)側からそれを説明する。
【0025】
図1は、本発明の実施例のメッセージ送信方法を示す図である。図1に示すように、メッセージ送信方法は、次のようなステップを含む。
【0026】
ステップ101:ネットワーク機器は、1つ又は複数のユーザ装置への送信待ちのメッセージのメッセージ類型を確定し;
ステップ102:ネットワーク機器は、該メッセージ類型に対応する標識を採用して、該メッセージの制御情報に対してスクランブリングを行い、そのうち、異なる標識が、異なるメッセージ類型に対応し;
ステップ103:ネットワーク機器は、前記1つ又は複数のユーザ装置に、該メッセージのデータ情報及びスクランブリング後の制御情報を送信する。
【0027】
本実施例では、ユーザ装置は、例えば、IoTシステムのMTC端末又はIoVシステムのV2P端末であっても良いが、本発明は、これに限定されず、例えば、該ユーザ装置は、さらに、他のネットワークシステムの端末であっても良い。言い換えると、本発明の実施例は、メッセージ送信/受信を行う任意のシステムに適用することができる。
【0028】
本実施例では、該ネットワーク機器は、該ユーザ装置が属するセルの基地局であっても良く、該基地局は、マクロ基地局(例えば、eNB)であり、ユーザ装置は、該マクロ基地局が生成したマクロセル(例えば、Macro cell)によりサービングされても良い。また、本発明の実施例の基地局は、マイクロ基地局であり、ユーザ装置は、該マイクロ基地局が生成したマイクロセル(例えば、Pico cell又はmicro cell)によりサービングされても良い。なお、本発明の実施例は、これに限定されず、実際のニーズに応じてその具体的なシナリオを確定しても良い。
【0029】
また、該ネットワーク機器は、例えば、RSU(RSU、Road Side Unit)などの集中型制御機器又は装置であっても良い。以下、ネットワーク機器が基地局であるケースのみを例として説明を行う。
【0030】
本実施例では、メッセージ類型は、周期的ブロードキャストメッセージ、イベントトリガーメッセージなどを含んでも良く、メッセージサービス類型を含んでも良く、又は、さらにある種類の機器が送信したメッセージなどであっても良いが、本発明は、これに限定されず、実際の状況に応じて具体的なメッセージ類型を定義しても良い。また、標識(例えば、本発明では、group-IDと称されても良い)は、RNTI(RNTI、Radio Network Temporary Identity)の生成規則(ルール)に基づいて得られた標識であっても良く、ランダムに生成された標識であっても良いが、本発明は、これに限定されず、従来の任意の標識生成方法を採用しても良い。
【0031】
本実施例では、異なる標識は、異なるメッセージ類型に対応する。メッセージ類型と標識との対応関係は、予め設定されても良く、又は、ユーザ装置が報告した補助情報に基づいて設定されても良い。メッセージ類型に対応する標識により、メッセージに対してスクランブリングを行うことで、ユーザ装置は、望ましいメッセージだけに対して処理を行っても良い。
【0032】
表1は、異なる標識が異なるメッセージ類型に対応する例を示している。
【表1】
【0033】
なお、表1は、幾つかの例のみを示しているが、本発明は、これに限定されない。そのうち、メッセージ類型の優先レベルは、セル個別の(cell-specific)ものであっても良く、UE個別の(UE-specific)ものであっても良い。例えば、UE-specificの場合、同一のメッセージ類型は、異なるUEについて言えば、異なる優先レベルを有しても良い。
【0034】
本実施例では、メッセージにはデータ情報が含まれ、データ情報は、例えば、下り制御情報(DCI、Downlink Control Information)に対応付けられても良く、DCIは、その中の情報により、例えば、該UEに送信するデータ情報が占める(占用する)時間周波数リソースなどを示しており、UEは、DCI中の該情報に基づいて該データ情報を受信し、メッセージの内容を得ることができる。本発明の実施例では、メッセージ類型に対応する標識を用いて、メッセージのDCIに対してスクランブリングを行うことができる。なお、具体的にどのようにメッセージ(データ情報)及び制御情報を伝送するか、どのようにDCIに対してスクランブリング又はスクランブリング解読を行うかは、関連技術を参照することができるので、本発明は、その詳しい説明を省略する。
【0035】
図2は、本発明の実施例のメッセージ送信方法を示す他の図であり、基地局を例として説明を行う。図2に示すように、メッセージ送信方法は、次のようなステップを含んでも良い。
【0036】
ステップ201:基地局は、予め設定された所定の情報又はユーザ装置が報告した補助情報に基づいて、ユーザ装置の好みのメッセージ類型を確定する。
【0037】
本実施例では、基地局は、所定の情報に基づいて、予め、セル内の各ユーザ装置の好み(又は、希望)のメッセージ類型を確定することができる。例えば、UE1が周期的ブロードキャストメッセージ類型を好み、UE2がイベントトリガーメッセージ類型を好み、UE3がメッセージサービス類型1を好むなどである。
【0038】
また、基地局は、ユーザ装置が報告した補助情報中のその好みのメッセージ類型(又は、さらに優先レベルを含んでも良い)に基づいて、セル内の各ユーザ装置の好みのメッセージ類型を確定することができる。例えば、UE1が報告した、その好みのメッセージ類型が周期的ブロードキャストメッセージ類型及びメッセージサービス類型2であれば、基地局は、UE1の好みのメッセージ類型が周期的ブロードキャストメッセージ類型及びメッセージサービス類型2であると確定することができる。
【0039】
また、基地局はさらに、ユーザ装置が報告した補助情報中のユーザ装置の種類及び/又はユーザ装置の位置に基づいて、セル内の各ユーザ装置の好みのメッセージ類型を確定することができる。例えば、V2X通信では、UE1が報告したユーザ装置の種類がP-UE(Pedestrian UE)タイプであれば、基地局は、UE1の好みのメッセージ類型がイベントトリガーメッセージ類型であると確定することができ、また、例えば、V2X通信では、UE2が位置情報を報告した場合、基地局は、UE2の好みのメッセージが、該UE2までのmメートル(m)の範囲内のV-UE(Vehicle UE)が送信するメッセージであると確定することができる。
【0040】
なお、以上、如何にユーザ装置の好みのメッセージ類型を確定するかを例示的に説明したが、本発明は、これに限定されず、さらに、実際の状況に応じて具体的な実施方式を確定しても良い。また、ユーザ装置が補助情報を報告する場合については、後述する。
【0041】
ステップ202:基地局は、送信待ちの2つ又は2つ以上のメッセージの内容が同じであるか又は相似しているかを判断し;
ステップ203:基地局は、前記2つ又は2つ以上のメッセージの内容が同じであり又は相似している場合、前記2つ又は2つ以上のメッセージを1つのメッセージに併合する。
【0042】
本実施例では、同じであり又は相似しているメッセージを併合することで、基地局は、メッセージの送信量を減らし、無線インターフェースの混雑(congestion)の問題を緩和することができる。
【0043】
ステップ204:基地局は、1つ又は複数のユーザ装置への送信待ちのメッセージのメッセージ類型を確定し;
ステップ205:基地局は、前記メッセージのメッセージ類型に基づいて、セル内にユーザ装置の好みのメッセージがあるかを判断し、セル内に任意のユーザ装置の好みのメッセージ類型のメッセージが無ければ、該メッセージを捨て(discard)又は送信せず、セル内に少なくとも1つのユーザ装置の好みのメッセージ類型のメッセージがあれば、ステップ206を実行する。
【0044】
本実施例では、基地局は、ステップ201により、セル内の各ユーザ装置がそれぞれどのメッセージ類型を好むかを知ることができ(ユーザ装置は、ある種類のメッセージ類型を好めば、該メッセージ類型のメッセージを好む)、その後、ステップ204による該メッセージのメッセージ類型に基づいて、セル内のどのユーザ装置が該メッセージを好むか、どのユーザ装置が該メッセージを好まないかを確定することができる。
【0045】
本実施例では、セル内に任意のユーザ装置の好みのメッセージ類型のメッセージが無ければ、該メッセージを捨て又は送信せず、これにより、基地局は、ユーザ装置の希望しないメッセージを送信する必要がなく、メッセージ送信量を減らし、無線インターフェースの混雑の問題を緩和することができる。
【0046】
ステップ206:基地局は、該メッセージ類型に対応する標識を採用して、該メッセージの制御情報に対してスクランブリングを行い、そのうち、異なる標識が、異なるメッセージ類型に対応し;
ステップ207:基地局は、1つ又は複数のユーザ装置に、該メッセージのデータ情報及びスクランブリング後の制御情報を送信する。
【0047】
なお、図2は、本発明の実施例を例示的に説明したが、本発明は、これに限定されない。例えば、各ステップ間の実行順序を適切に調整しても良く、また、幾つかのステップを適切に増減しても良い。例えば、1つのみの送信待ちメッセージがある場合、ステップ202及びステップ203を省略しても良い。即ち、当業者は、図2の記載に限られず、上述の内容に基づいて適切に変更を行っても良い。
【0048】
以上、ネットワーク機器が如何にメッセージを送信するかについて例示的に説明した。以下、如何にユーザ装置が報告した補助情報又は所定の情報に基づいて標識を割り当てるか、及び/又は、受信レベルをフィードバックするかについて説明する。
【0049】
図3は、本発明の実施例の標識割り当てを示す図であり、あるユーザ装置が報告を行うケースを示している。図3に示すように、該標識割り当てのプロセスは、次のようなステップを含んでも良い。
【0050】
ステップ301:基地局は、ユーザ装置が報告した補助情報を受信する。
【0051】
本実施例では、前記補助情報は、次のような情報のうちの1つ又は複数を含んでも良く、即ち、ユーザ装置の種類情報、ユーザ装置の好みのメッセージ類型情報、ユーザ装置の好みのメッセージ類型の優先レベル情報、ユーザ装置の位置情報、ユーザ装置の電力状態情報、及びユーザ装置の電力レベル情報である。
【0052】
なお、以上のような補助情報は、ユーザ装置により、応用層又はPUSCH(PUSCH、Physical Uplink Shared Channel)にて複数回報告することができる。
【0053】
例えば、ユーザ装置の好みのメッセージ類型情報及び/又は該メッセージ類型情報の優先レベル情報は、ユーザ装置がネットワークにアクセスする時に報告しても良く、又は、周期的に報告しても良く、又は、情報(該メッセージ類型情報及び/又は該優先レベル情報)変更時に報告しても良く;
ユーザ装置の種類情報は、前記ユーザ装置がネットワークにアクセスする時に報告しても良く;
ユーザ装置の位置情報は、周期的に報告しても良く、又は、前記ユーザ装置がセルのある領域から他の領域に入る時に報告しても良く、又は、前記ユーザ装置の移動距離が所定の閾値(例えば、Xm)に達した時に報告しても良く;
ユーザ装置の電力状態情報及び/又は電力レベル情報は、周期的に報告しても良く、又は、情報(該電力状態情報及び/又は電力レベル情報)変更時に報告しても良い。
【0054】
ステップ302:基地局は、ユーザ装置が報告した補助情報に基づいて、1つ又は複数のメッセージ類型のためにその対応する標識を割り当て;
ステップ303:基地局は、ユーザ装置に、メッセージ類型に対応する標識及び/又は前記標識の優先レベルを送信する。
【0055】
本実施例では、基地局は、ユーザ装置が報告した補助情報を受信した後に、好みのメッセージ類型及びその優先レベルなどの情報に基づいて、対応する標識(Group-ID)を分配することができる。報告のメッセージ類型についてすべて既にGroup-IDを割り当てた場合、基地局は、直接、ユーザ装置に、対応するGroup-ID及びGroup-IDの優先レベルをフィードバックしても良く、報告の一部又は全部のメッセージ類型についてまだGroup-IDを分配していない場合、基地局は、それぞれ、Group-IDが分配されていない各メッセージ類型について1つGroup-IDを割り当て、また、ユーザ装置に、その好みのメッセージ類型に対応するGroup-ID及びGroup-IDの優先レベルをフィードバックすることができる。
【0056】
図4は、本発明の実施例の標識割り当てを示す図である。図4に示すように、標識割り当てのプロセスは、次のようなステップを含んでも良い。
【0057】
ステップ401:基地局は、所定の情報に基づいて、1つ又は複数のメッセージ類型にその対応する標識を割り当て;
ステップ402:基地局は、ユーザ装置に、メッセージ類型に対応する標識及び/又は前記標識の優先レベルを送信する。
【0058】
本実施方式では、基地局は、予めメッセージ類型及びその優先レベルを設定し、及び、それ相応に、その対応するGroup-IDを分配しても良く、その後、ブロードキャストによりセル内のユーザ装置に通知することができる。
【0059】
図3及び図4は、メッセージ類型に対応する標識を割り当てるケースを示している。なお、上述のGroup-IDの優先レベルの順序は、明示的に指示しても良く、Group-IDのフィードバックの順序に隠しても良い(暗示的に示しても良い)。また、基地局はさらに、共通のGroup-IDを、すべてのユーザ装置が受信する必要のメッセージのDCIをスクランブリングするために設定しても良い。
【0060】
本実施例では、ユーザ装置が報告した補助情報中に電力状態情報及び/又は電力レベル情報が含まれている場合、基地局はさらに、それに基づいて該ユーザ装置の受信レベルを確定することもできる。
【0061】
図5は、本発明の実施例の受信レベルのフィードバックを示す図である。図5に示すように、受信レベルのフィードバックのプロセスは、次のようなステップを含んでも良い。
【0062】
ステップ501:基地局は、ユーザ装置報告の補助情報を受信し、そのうち、該補助情報は、ユーザ装置の電力状態情報及び/又は電力レベル情報を含み;
ステップ502:基地局は、補助情報中の電力状態情報及び/又は電力レベル情報に基づいて、前記ユーザ装置の受信レベルを確定する。
【0063】
図3に示すように、該方法はさらに、次のようなステップを含んでも良い。
【0064】
ステップ503:基地局は、該ユーザ装置に該受信レベルを送信する。
【0065】
なお、図3図5は、本発明の実施例を例示的に説明したが、本発明は、これに限定されない。例えば、各ステップ間の実行順序を適切に調整しても良く、また、幾つかのステップを増減しても良い。また、図3図5の内容は、組み合わせて実施しても良く、又は、図2と組み合わせても良い。言い換えると、当業者は、図2図5の記載に限られず、上述の内容に基づいて適切に変更を行っても良い。
【0066】
上述の実施例から分かるように、ネットワーク機器が、メッセージ類型に対応する標識により、メッセージの制御情報に対してスクランブリングを行い、ユーザ装置が、メッセージ類型に対応する標識により、メッセージの制御情報に対してスクランブリング解読を行い、制御情報のスクランブリング解読が成功した場合、継続してデータ情報を受信し、これにより、ユーザ装置は、望ましくないメッセージに対して継続して処理しないため、ユーザ装置の電力消費を軽減することができる。
【0067】
また、ネットワーク機器がさらに、ユーザ装置の望ましくないメッセージをフィルタリングし(捨て)、又は、同じであり又は相似しているメッセージを併合することができ、これにより、基地局は、メッセージ送信量を減らし、無線インターフェースの混雑の問題を緩和することができる。
【実施例2】
【0068】
本発明の実施例は、メッセージ受信方法を提供し、以下、ユーザ装置側からそれを説明する。なお、本発明の実施例では、実施例1と同じである内容は省略される。
【0069】
図6は、本発明の実施例のメッセージ受信方法を示す図である。図6に示すように、メッセージ受信方法は、次のようなステップを含む。
【0070】
ステップ601:ユーザ装置は、メッセージ類型に対応する標識を採用して、受信した制御情報に対してスクランブリング解読を行い、そのうち、異なる標識が、異なるメッセージ類型に対応し;
ステップ602:ユーザ装置は、該制御情報を成功裏にスクランブリング解読した場合、前記制御情報に対応づけられているデータ情報を受信する。
【0071】
本実施例では、メッセージ類型と標識との対応関係は、予め設置されても良く、又は、基地局により、ユーザ装置が報告した補助情報に基づいて設定されても良い。そのうち、前記標識が複数ある場合、前記標識の優先レベルに基づいて、受信した制御情報に対してスクランブリング解読を行っても良い。
【0072】
例えば、優先レベルに従って、順に、異なる標識を用いて、DCIに対してスクランブリング解読を行うことができる。例えば、まず、優先レベルが最も高い標識を基づいて、DCIに対してスクランブリング解読を行い、スクランブリング解読成功の場合、該DCIに対応づけられているデータ情報を継続して受信し、スクランブリング解読不成功の場合、優先レベルが2番目に高い標識を用いて、該DCIに対してスクランブリング解読を行い、その他は、これに基づいて類推することができ;該ユーザ装置のすべての標識について、すべて、該DCIを成功裏にスクランブリング解読することができない場合、該DCIに対応づけられているメッセージが該ユーザ装置の好みのメッセージ類型に属しないことを示し、この場合、該メッセージに対して継続して処理しない。これにより、ユーザ装置は、その好みのメッセージ類型について、優先レベルに従って、順にメッセージを受信することで、ユーザ装置の電力消費を軽減することができる。
【0073】
図7は、本発明の実施例のメッセージ受信方法を示す他の図であり、依然として基地局を例として説明を行う。図7に示すように、メッセージ受信方法は、次のようなステップを含む。
【0074】
ステップ701:ユーザ装置は、基地局送信の、メッセージ類型に対応する標識及び/又は前記標識の優先レベルを受信する。
【0075】
本実施例では、メッセージ類型に対応する標識は、1つ又は複数を有しても良い。メッセージ類型と標識との対応関係は、基地局により予め設定されても良く、又は、基地局により、ユーザ装置報告の補助情報に基づいて設定されても良い。
【0076】
例えば、ユーザ装置が受信した標識がID1(優先レベル1に対応する)、ID2(優先レベル2に対応する)、ID3(優先レベル3に対応する)であるとする。
【0077】
ステップ702:ユーザ装置は、受信レベルを確定し;
本実施例では、ユーザ装置は、現在の電力状態及び/又は現在の電力レベルに基づいて、前記ユーザ装置の受信レベルを確定しても良く、又は、基地局から受信した受信レベル情報に基づいて、前記ユーザ装置の受信レベルを受信しても良い。
【0078】
例えば、現在の電力状態が60%の場合、現在のユーザ装置の受信レベルが2であると確定する。
【0079】
ステップ703:ユーザ装置は、基地局が送信した、ある制御情報を受信し;
ステップ704:ユーザ装置は、優先レベルが前記受信レベル以上である1つ又は複数の標識を用いて、受信した制御情報に対してスクランブリング解読を行い;
例えば、ID2及びID3(優先レベルがすべて2以上である)を用いて、DCIに対してスクランブリング解読を行う。
【0080】
ステップ705:ユーザ装置は、該制御情報を成功裏にスクランブリング解読した場合、前記制御情報に対応づけられているデータ情報を受信する。
【0081】
これにより、ユーザ装置は、現在の電力状態/レベルに基づいて、一部の高優先レベルのメッセージを選択して受信することができ、即ち、高優先レベルメッセージ類型に対応するGroup-IDのみを用いて、下り制御情報をスクランブリング解読することで、ユーザ装置の電力消費をさらに軽減することができる。
【0082】
本実施例では、図3に示すように、ユーザ装置は、ネットワーク機器に補助情報を報告し、また、ネットワーク機器が補助情報に基づいて分配した前記メッセージ類型に対応する標識及び/又は前記標識の優先レベルを受信することができる。
【0083】
そのうち、前記補助情報は、次のような情報のうちの1つ又は複数を含んでも良く、即ち、ユーザ装置の種類情報、ユーザ装置の好みのメッセージ類型情報、ユーザ装置の好みのメッセージ類型の優先レベル情報、ユーザ装置の位置情報、ユーザ装置の電力状態情報、及びユーザ装置の電力レベル情報である。
【0084】
本実施例では、前記ユーザ装置の好みのメッセージ類型情報及び/又は前記優先レベル情報は、ユーザ装置がネットワークにアクセスする時に報告しても良く、又は、周期的に報告しても良く、又は、情報変更時に報告しても良く;
前記ユーザ装置の種類情報は、前記ユーザ装置がネットワークにアクセスする時に報告しても良く;
前記ユーザ装置の位置情報は、周期的に報告しても良く、又は、前記ユーザ装置がセルのある領域から他の領域に進入する時に報告しても良く、又は、前記ユーザ装置の移動距離が所定の閾値に達した時に報告しても良く;
前記ユーザ装置の電力状態情報及び/又は電力レベル情報は、周期的に報告しても良く、又は、情報の変更が生じた時に報告しても良い。
【0085】
なお、以上、補助情報の報告方式を例示的に説明したが、本発明は、これに限定されない。
【0086】
本実施例では、図4に示すように、ユーザ装置はさらに、ネットワーク機器が所定の情報に基づいて分配した、前記メッセージ類型に対応する標識及び/又は前記標識の優先レベルを受信しても良い。
【0087】
本実施例では、図5に示すように、ユーザ装置は、ネットワーク機器に補助情報を報告し、また、ネットワーク機器が補助情報に基づいてフィードバックした受信レベルを受信しても良い。
【0088】
なお、図7は、本発明の実施例を例示的に説明したが、本発明は、これに限定されない。例えば、各ステップ間の実行順序を適切に調整しても良く、また、幾つかのステップを適切に増減しても良い。また、図7はさらに、図3図5の内容と組み合わせても良い。言い換えると、当業者は、図7の記載に限られず、上述の内容に基づいて適切な変更を行っても良い。
【0089】
上述の実施例から分かるように、ネットワーク機器が、メッセージ類型に対応する標識を用いて、メッセージの制御情報に対してスクランブリングを行い、ユーザ装置が、メッセージ類型に対応する標識を用いて、メッセージの制御情報に対してスクランブリング解読を行い、制御情報のスクランブリング解読が成功した場合、データ情報を継続して受信し、これにより、ユーザ装置は、望ましくないメッセージを継続して処理せず、ユーザ装置の電力消費を軽減することができる。
【0090】
また、ユーザ装置は、受信レベルに基づいて、一部のメッセージを選択的に受信することができ、例えば、高優先レベルメッセージ類型に対応する標識のみを用いて、制御情報をスクランブリング解読することで、ユーザ装置の電力消費をさらに軽減することができる。
【実施例3】
【0091】
本発明の実施例は、メッセージ送信装置を提供し、それは、ネットワーク機器に構成されても良い。本発明の実施例は、実施例1中のメッセージ送信方法に対応し、実施例1と同じである内容は、省略される。
【0092】
図8は、本発明の実施例のメッセージ送信装置を示す図である。図8に示すように、メッセージ送信装置800は、次のようなものを含む。
【0093】
類型確定ユニット801:1つ又は複数のユーザ装置への送信待ちのメッセージのメッセージ類型を確定し;
情報スクランブリングユニット802:前記メッセージ類型に対応する標識を採用して、前記メッセージの制御情報に対してスクランブリングを行い、そのうち、異なる標識が、異なるメッセージ類型に対応し;
メッセージ送信ユニット803:前記1つ又は複数のユーザ装置に、前記メッセージのデータ情報及びスクランブリング後の制御情報を送信する。
【0094】
本実施例では、前記メッセージ類型と前記標識との対応関係は、予め設定されても良く、又は、ユーザ装置報告の補助情報に基づいて設定されても良い。
【0095】
図9は、本発明の実施例のメッセージ送信装置を示す他の図である。図9に示すように、メッセージ送信装置900は、類型確定ユニット801、情報スクランブリングユニット802、及びメッセージ送信ユニット803を上述のように含む。
【0096】
図9に示すように、メッセージ送信装置900はさらに、次のようなものを含んでも良い。
【0097】
好み確定ユニット901:所定の情報又はユーザ装置報告の補助情報に基づいて、ユーザ装置の好みのメッセージ類型を確定する。
【0098】
図9に示すように、メッセージ送信装置900はさらに、次のようなものを含んでも良い。
【0099】
ユーザ判断ユニット902:前記メッセージのメッセージ類型に基づいて、セル内にユーザ装置の好みのメッセージがあるかを判断し;及び
情報スクランブリングユニット802及びメッセージ送信ユニット803:前記セル内にユーザ装置の好みの前記メッセージがある場合に、前記メッセージ類型に対応する標識を採用して、前記制御情報に対してスクランブリングを行い、また、前記メッセージのデータ情報及びスクランブリング後の制御情報を送信する。
【0100】
図9に示すように、メッセージ送信装置900はさらに、次のようなものを含んでも良い。
【0101】
メッセージ判断ユニット903:送信待ちの2つ又は2つ以上のメッセージの内容が同じであり又は相似しているかを判断し;
メッセージ併合ユニット904:前記2つ又は2つ以上のメッセージの内容が同じであり又は相似している場合、前記2つ又は2つ以上のメッセージを1つのメッセージに併合する。
【0102】
図9に示すように、メッセージ送信装置900はさらに、次のようなものを含んでも良い。
【0103】
情報受信ユニット905:前記1つ又は複数のユーザ装置が報告した補助情報を受信する。
【0104】
そのうち、前記補助情報は、次のような情報のうちの1つ又は複数を含み、即ち、ユーザ装置の種類情報、ユーザ装置の好みのメッセージ類型情報、ユーザ装置の好みのメッセージ類型の優先レベル情報、ユーザ装置の位置情報、ユーザ装置の電力状態情報、及びユーザ装置の電力レベル情報である。
【0105】
図9に示すように、メッセージ送信装置900はさらに、次のようなものを含んでも良い。
【0106】
標識割り当てユニット906:所定の情報又はユーザ装置報告の補助情報に基づいて、1つ又は複数のメッセージ類型のためにその対応する標識を分配する。
【0107】
図9に示すように、メッセージ送信装置900はさらに、次のようなものを含んでも良い。
【0108】
標識送信ユニット907:前記1つ又は複数のユーザ装置に、前記メッセージ類型に対応する標識及び/又は前記標識の優先レベルを送信する。
【0109】
図9に示すように、メッセージ送信装置900はさらに、次のようなものを含んでも良い。
【0110】
レベル確定ユニット908:前記補助情報中の電力状態情報及び/又は電力レベル情報に基づいて、前記ユーザ装置の受信レベルを確定する。
【0111】
図9に示すように、メッセージ送信装置900はさらに、次のようなものを含んでも良い。
【0112】
レベル送信ユニット909:前記1つ又は複数のユーザ装置に前記受信レベルを送信する。
【0113】
上述の実施例から分かるように、ネットワーク機器がメッセージ類型に対応する標識により、メッセージの制御情報に対してスクランブリングを行い、ユーザ装置がメッセージ類型に対応する標識により、メッセージの制御情報に対してスクランブリング解読を行い、制御情報のスクランブリング解読が成功した場合、データ情報を継続して受信し、これにより、ユーザ装置は、望ましくないメッセージを継続して処理せず、ユーザ装置の電力消費を軽減することができる。
【実施例4】
【0114】
本発明の実施例は、メッセージ受信装置を提供し、それは、ユーザ装置に構成されても良い。本発明の実施例は、実施例2中のメッセージ受信方法に対応し、実施例1又は実施例2と同じである内容は、省略される。
【0115】
図10は、本発明の実施例のメッセージ受信装置を示す図である。図10に示すように、メッセージ受信装置1000は、次のようなものを含む。
【0116】
スクランブリング解読ユニット1001:メッセージ類型に対応する標識を採用して、受信した制御情報に対してスクランブリング解読を行い、そのうち、異なる標識が、異なるメッセージ類型に対応し;
メッセージ受信ユニット1002:前記制御情報を成功裏にスクランブリング解読した場合、前記制御情報に対応づけられているデータ情報を受信する。
【0117】
本実施例では、スクランブリング解読ユニット1001は、前記標識が複数ある場合、前記標識の優先レベルに従って、受信した制御情報に対してスクランブリング解読を行っても良い。
【0118】
図11は、本発明の実施例のメッセージ受信装置を示す他の図である。図11に示すように、メッセージ受信装置1100は、スクランブリング解読ユニット1001及びメッセージ受信ユニット1002を上述のように含む。
【0119】
図11に示すように、メッセージ受信装置1100はさらに、次のようなものを含んでも良い。
【0120】
情報報告ユニット1101:ネットワーク機器に補助情報を報告する。
【0121】
そのうち、前記補助情報は、次のような情報のうちの1つ又は複数を含んでも良く、即ち、ユーザ装置の種類情報、ユーザ装置の好みのメッセージ類型情報、ユーザ装置の好みのメッセージ類型の優先レベル情報、ユーザ装置の位置情報、ユーザ装置の電力状態情報、及びユーザ装置の電力レベル情報である。
【0122】
例えば、前記ユーザ装置の好みのメッセージ類型情報及び/又は前記優先レベル情報は、ユーザ装置がネットワークにアクセスする時に報告しても良く、又は、周期的に報告しても良く、又は、情報の変更が生じた時に報告しても良く;
前記ユーザ装置の種類情報は、前記ユーザ装置がネットワークにアクセスする時に報告しても良く;
前記ユーザ装置の位置情報は、周期的に報告しても良く、又は、前記ユーザ装置がセルのある領域から他の領域に進入する時に報告しても良く、又は、前記ユーザ装置の移動距離が所定の閾値に達した時に報告しても良く;
前記ユーザ装置の電力状態情報及び/又は電力レベル情報は、周期的に報告しても良く、又は、情報の変更が生じた時に報告しても良い。
【0123】
図11に示すように、メッセージ受信装置1100はさらに、次のようなものを含んでも良い。
【0124】
標識受信ユニット1102:ネットワーク機器が送信した、前記メッセージ類型に対応する標識及び/又は前記標識の優先レベルを受信する。
【0125】
図11に示すように、メッセージ受信装置1100はさらに、次のようなものを含んでも良い。
【0126】
レベル受信ユニット1103:ネットワーク機器送信の受信レベル情報を受信し、そのうち、前記受信レベル情報は、前記ネットワーク機器により、前記補助情報中の電力状態情報及び/又は電力レベル情報に基づいて確定される。
【0127】
図11に示すように、メッセージ受信装置1100はさらに、次のようなものを含んでも良い。
【0128】
レベル確定ユニット1104:ユーザ装置の現在の電力状態及び/又は現在の電力レベルに基づいて、前記ユーザ装置の受信レベルを確定し、又は、ネットワーク機器が受信した受信レベル情報に基づいて、前記ユーザ装置の受信レベルを確定する。
【0129】
スクランブリング解読ユニット1001は、さらに、優先レベルが前記受信レベル以上である1つ又は複数の標識を用いて、受信した制御情報に対してスクランブリング解読を行っても良い。
【0130】
上述の実施例から分かるように、ネットワーク機器がメッセージ類型に対応する標識により、メッセージに対応づけられている制御情報に対してスクランブリングを行い、ユーザ装置がメッセージ類型に対応する標識により、メッセージに対応づけられている制御情報に対してスクランブリング解読を行い、制御情報のスクランブリング解読が成功した場合、データ情報を継続受信し、これにより、ユーザ装置は、望ましくないメッセージを継続して処理せず、ユーザ装置の電力消費を軽減することができる。
【実施例5】
【0131】
本発明の実施例は、通信システムを提供し、実施例1~実施例4と同じである内容は、省略される。
【0132】
図12は、本発明の実施例の通信システムの構成図である。図12に示すように、該通信システム1200は、ネットワーク機器(例えば、基地局)1201及びユーザ装置1202を含む。そのうち、ネットワーク機器1201は、実施例3に記載のようなメッセージ送信装置800又は900が構成されても良く、ユーザ装置1202は、実施例4に記載のようなメッセージ受信装置1000又は1100が構成されても良い。
【0133】
本発明の実施例はさらに、ネットワーク機器を提供する。
【0134】
図13は、本発明の実施例のネットワーク機器の構成図である。図13に示すように、ネットワーク機器1300は、中央処理装置(CPU)1301及び記憶器1302を含んでも良く、記憶器1302は、中央処理装置1301に接続される。そのうち、該記憶器1302は、各種のデータを記憶することができ、また、さらに情報処理用のプログラムを記憶することもでき、また、中央処理装置1301の制御下で該プログラムを、ユーザ装置送信の各種情報を受信し且つユーザ装置に要求情報を送信するように実行しても良い。
【0135】
1つの実施方式では、メッセージ送信装置800又は900の機能は、中央処理装置1301に統合することができる。そのうち、中央処理装置1301は、実施例1に記載のようなメッセージ送信方法を実現するように構成されても良い。
【0136】
例えば、該中央処理装置1301は、次のような制御を行うように構成されても良く、即ち、1つ又は複数のユーザ装置への送信待ちのメッセージのメッセージ類型を確定し;前記メッセージ類型に対応する標識を採用して、前記メッセージの制御情報に対してスクランブリングを行い、そのうち、異なる標識が、異なるメッセージ類型に対応し;前記1つ又は複数のユーザ装置に前記メッセージのデータ情報及びスクランブリング後の制御情報を送信する。
【0137】
もう1つの実施方式では、メッセージ送信装置800又は900は、央処理装置1301と分離して配置されても良い。例えば、メッセージ送信装置800又は900は、中央処理装置1301に接続されるチップとして構成され、中央処理装置1301の制御下でメッセージ送信装置800又は900の機能を実現しても良い。
【0138】
また、図13に示すように、ネットワーク機器1300はさらに、送受信機1303、アンテナ1304などを含んでも良く、これらの部品の機能は、従来技術に類似しており、ここでは、その詳しい説明を省略する。なお、ネットワーク機器1300は、必ずしも図13中のすべての部品を含む必要がない。また、ネットワーク機器1300はさらに、図13中に無いものを含んでも良く、これについては、従来技術を参照することができる。
【0139】
本実施例はさらに、ユーザ装置を提供する。
【0140】
図14は、本発明の実施例のユーザ装置1400のシステム構成図である。図14に示すように、該ユーザ装置1400は、中央処理装置1401及び記憶器1402を含んでも良く、記憶器1402は、中央処理装置1401に接続される。なお、該図は、例示的に過ぎず、さらに該構造に対して他の類型の構造を用いて補充又は代替を行うことで、電気通信機能又は他の機能を実現しても良い。
【0141】
図14に示すように、中央処理装置1401は、制御器又は操作コントローラと称される場合があり、マイクロ処理器又は他の処理器装置及び/又は論理装置を含んでも良く、該中央処理装置1401は、入力を受信してユーザ装置1400の各部品の操作を制御することができる。
【0142】
そのうち、中央処理装置1401は、実施例2に記載のようなメッセージ受信方法を実現するように構成されても良い。例えば、中央処理装置1401は、次のような制御を行うように構成されても良く、即ち、メッセージ類型に対応する標識を採用して、受信した制御情報に対してスクランブリング解読を行い、そのうち、異なる標識が、異なるメッセージ類型に対応し;前記制御情報を成功裏にスクランブリング解読した場合に、前記制御情報に対応づけられているデータ情報を受信する。
【0143】
図14に示す、該ユーザ装置1400はさらに、通信モジュール1403、入力ユニット1404、音声処理器1405、表示器1406、電源1407などを含んでも良い。なお、ユーザ装置1400は、必ずしも図14中のすべての部品を含む必要がない。また、ユーザ装置1400はさらに、図14にないものを含んでも良く、これについては、従来技術を参照することができる。
【0144】
本発明の実施例はさらに、コンピュータ可読プログラムを提供し、そのうち、ネットワーク機器中で前記プログラムを実行する時に、前記プログラムは、コンピュータに、実施例1に記載のメッセージ送信方法を実行させる。
【0145】
本発明の実施例はさらに、コンピュータ可読プログラムを記憶した記憶媒体を提供し、そのうち、前記コンピュータ可読プログラムは、コンピュータに、実施例1に記載のメッセージ送信方法を実行させる。
【0146】
本発明の実施例はさらに、コンピュータ可読プログラムを提供し、そのうち、ユーザ装置中で前記プログラムを実行する時、前記プログラムは、コンピュータに、実施例2に記載のメッセージ受信方法を実行させる。
【0147】
本発明の実施例はさらに、コンピュータ可読プログラムを記憶した記憶媒体を提供し、そのうち、前記コンピュータ可読プログラムは、コンピュータに、実施例2に記載のメッセージ受信方法を実行させる。
【0148】
本発明の以上の装置及び方法は、ソフトウェア、又はハードウェアにより実現されても良く、ハードウェアとソフトウェアとの組み合わせにより実現されても良い。本発明は、さらに、下記のようなコンピュータ読み取り可能なプログラムに関し、即ち、該プログラムは、ロジック部品により実行されるときに、該ロジック部品に、上述の装置又は構造部品を実現させ、又は、該ロジック部品に、上述の各種の方法又はステップを実現させる。ロジック部品は、例えば、FPGA(Field Programmable Gate Array)、マイクロプロセッサ、コンピュータに用いる処理器などであっても良い。本発明は、さらに、上述のプログラムを記憶した記憶媒体、例えば、ハードディスク、磁気ディスク、光ハードディスク、DVD、フラッシュメモリなどにも関する。
【0149】
図面(例えば、図8)に記載の機能ブロックのうちの1つ又は複数の組み合わせ及び/又は機能ブロックの1つ又は複数の組み合わせは、本願に記載の機能を実行するための汎用処理器、デジタル信号処理器(DSP)、専用集積バックホール(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)又は他のプログラム可能な論理部品、ディスクリートゲート又はトランジスタ論理部品、ディスクリートハードウェアアセンブリ又は他の任意の適切な組む合わせとして実現されても良い。また、図面に記載の機能ブロックのうちの1つ又は複数の組み合わせ及び/又は機能ブロックの1つ又は複数の組み合わせは、さらに、計算装置の組み合わせ、例えば、DSP及びマイクロプロセッサの組み合わせ、複数のマイクロプロセッサ、DSPと通信により接続される1つ又は複数のマイクロプロセッサ又は他の任意のこのような構成として構成されても良い。
【0150】
以上、本発明の好ましい実施形態を説明したが、本発明はこのような実施形態に限定されず、本発明の趣旨を離脱しない限り、本発明に対するあらゆる変更は本発明の技術的範囲に属する。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14