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特許7436601持続血糖モニターのためのセンサー組立体装置および方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-13
(45)【発行日】2024-02-21
(54)【発明の名称】持続血糖モニターのためのセンサー組立体装置および方法
(51)【国際特許分類】
   A61B 5/1473 20060101AFI20240214BHJP
   A61B 5/1486 20060101ALI20240214BHJP
【FI】
A61B5/1473
A61B5/1486
【請求項の数】 14
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022167765
(22)【出願日】2022-10-19
(62)【分割の表示】P 2019561889の分割
【原出願日】2018-05-08
(65)【公開番号】P2022189894
(43)【公開日】2022-12-22
【審査請求日】2022-11-07
(31)【優先権主張番号】62/503,859
(32)【優先日】2017-05-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/657,612
(32)【優先日】2018-04-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】516043328
【氏名又は名称】アセンシア・ディアベティス・ケア・ホールディングス・アーゲー
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ユージーン・プレイス
(72)【発明者】
【氏名】ジェニファー・エル・ガス
(72)【発明者】
【氏名】ニヒル・パテル
(72)【発明者】
【氏名】ニキル・エム・シャー
【審査官】磯野 光司
(56)【参考文献】
【文献】特表2015-509011(JP,A)
【文献】特表2008-508971(JP,A)
【文献】特開2008-246204(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2008/0027296(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 5/145-5/1495
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
持続血糖モニタリングシステムのためのセンサー組立体であって、
センサーユニットであって、
第1の開口部および第2の開口部を含むセンサーハウジングと、
前記第1の開口部を通って延びる導電性部材と、
前記第2の開口部を通って延びるセンサーと、
前記センサーハウジング内の滅菌された領域であって、前記センサーが前記滅菌された領域内にあり、前記導電性部材が前記滅菌された領域の外部にある、滅菌された領域と、
を備える、センサーユニットと、
センサーキャリアであって、
前記センサーユニットを受容するためのセンサーユニット受容エリアと、
前記センサーユニットの前記導電性部材に電気接続するための電子機器受容エリアと、
を備える、センサーキャリアと、
を備えることを特徴とするセンサー組立体。
【請求項2】
前記センサーユニットが、ハンドルおよび挿入シャフトを備える導入器をさらに備え、
前記挿入シャフトが、前記第2の開口部を通って延び、前記滅菌された領域内にあることを特徴とする請求項1に記載のセンサー組立体。
【請求項3】
前記ハンドルが、前記センサーハウジングの底部に対して封止され、
前記センサーユニットが、前記センサーハウジングの上部に対して封止された挿入シャフトカバーをさらに備え、
前記ハンドルおよび前記挿入シャフトカバーが、前記センサーハウジング内に封止領域を形成し、前記封止領域が、前記滅菌された領域を含むことを特徴とする請求項2に記載のセンサー組立体。
【請求項4】
前記センサーハウジングが、上部材と、底部材と、前記上部材と前記底部材との間に配置されたスペーサーパッドと、をさらに備え、
前記第2の開口部が、前記底部材から前記スペーサーパッドを通って前記上部材に延び、
前記第1の開口部が、前記底部材から前記スペーサーパッドに延びていることを特徴とする請求項1に記載のセンサー組立体。
【請求項5】
前記センサーユニットが、前記上部材と前記底部材との間で前記第2の開口部を通って延びる円筒部材をさらに備え、
前記センサーが、前記円筒部材内に受容されていることを特徴とする請求項4に記載のセンサー組立体。
【請求項6】
前記センサーキャリアが、第3の開口部を含み、前記円筒部材が、前記センサーユニットが前記センサーユニット受容エリア内に配置されると、前記第3の開口部を通過することを特徴とする請求項5に記載のセンサー組立体。
【請求項7】
前記センサーキャリアが、前記電子機器受容エリアを画定するために、底部キャリア部材に連結された上部キャリア部材をさらに備えていることを特徴とする請求項1に記載のセンサー組立体。
【請求項8】
前記第1の開口部が、前記センサーハウジング内で前記第2の開口部の反対側にあることを特徴とする請求項1に記載のセンサー組立体。
【請求項9】
持続血糖モニタリングシステムであって、
挿入ユニットを備える挿入装置であって、前記挿入ユニット上に形成された剥離可能なカバーを有する、挿入装置と、
前記挿入ユニット内に受容されたセンサー組立体であって、
センサーユニットであって、
第1の開口部および第2の開口部を含むセンサーハウジングと、
前記第1の開口部を通って延びる導電性部材と、
前記第2の開口部を通って延びるセンサーと、
前記第2の開口部を通って延びる挿入シャフトと、
前記センサーおよび前記挿入シャフトを覆う挿入シャフトカバーであって、前記挿入シャフトカバーが、ストラップを介して前記剥離可能なカバーに連結され、前記剥離可能なカバーを取り外すと、前記センサーおよび前記挿入シャフトを露出するように前記挿入シャフトが取り外される、挿入シャフトカバーと、
前記センサーおよび前記挿入シャフトを含む滅菌された領域と、
を備える、センサーユニットと、
前記センサーユニットに連結されたセンサーキャリアであって、前記センサーキャリアが、前記導電性部材と電気的に接触する基板を備える、センサーキャリアと、
を備える、センサー組立体と、
を備えることを特徴とする持続血糖モニタリングシステム。
【請求項10】
前記導電性部材が、前記滅菌された領域の外部で前記センサーの接触部分と電気的に接触することを特徴とする請求項に記載の持続血糖モニタリングシステム。
【請求項11】
前記センサーユニットが、
前記第2の開口部において前記センサーハウジングの底部に対して封止されたハンドルを有する導入器と、
前記滅菌された領域を封止するために前記第2の開口部において前記センサーハウジングの上部に対して封止された挿入シャフトカバーと、
をさらに備えることを特徴とする請求項に記載の持続血糖モニタリングシステム。
【請求項12】
前記センサーおよび前記挿入シャフトが、前記滅菌された領域内で滅菌されることを特徴とする請求項11に記載の持続血糖モニタリングシステム。
【請求項13】
前記基板が、非導電性であり、前記導電性部材に電気接続するために前記基板上に形成された導電性トレースを有することを特徴とする請求項に記載の持続血糖モニタリングシステム。
【請求項14】
前記センサーキャリアが、前記基板に電気的に結合された電気回路をさらに備え、
前記電気回路が、前記センサーから受信した情報に基づいて血糖値を決定するための1つまたは複数のプロセッサを備えることを特徴とする請求項13に記載の持続血糖モニタリングシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2017年5月9日に出願された、「SYSTEMS, APPARATUS AND METHODS FOR CONTINUOUS GLUCOSE MONITOR SENSOR INSERTION」という名称の米国仮特許出願第62/503,859号、および2018年4月13日に出願された、「SENSOR ASSEMBLY APPARATUS AND METHODS FOR CONTINUOUS GLUCOSE MONITORS」という名称の米国仮特許出願第62/657,612号の優先権およびそれらの利益を主張し、これらの出願はそれぞれ、参照によりあらゆる目的で全体として本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は、概して、持続血糖モニタリング(CGM)に関し、さらに具体的には、CGMのためのセンサー組立体のための装置および方法に関する。
【背景技術】
【0003】
既存のCGM製品は、血糖値の各測定が「指穿刺」などにより採血することを伴う必要なしに、患者の血糖値の頻繁な測定を提供する。CGM製品は、皮膚の下に位置するように挿入されるセンサー部分と、皮膚の外側表面、例えば腹部または上腕の後ろ、に付着される処理部分と、を含み得る。これらのCGM製品は、数日間着用されてから、取り外され交換される。
【0004】
皮下に挿入されているセンサーは、信号をCGM製品の処理部分に提供し、その信号は、患者の血糖値を示す。これらの測定は、1日中(例えば、5分おきに、または何らかの他の間隔を置いて)何度も自動的に行われ得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
CGM製品の処理部分は、センサーによって提供された信号を解釈するため、また、患者の血糖値に関する情報を記憶しかつ/または通信するための電気回路を含み得る。
【課題を解決するための手段】
【0006】
いくつかの実施形態では、持続血糖モニタリングシステムのためのセンサー組立体が提供され、センサー組立体は、(1)センサーユニット受容エリアおよび電子機器受容エリアを有するセンサーキャリアであって、電子機器受容エリアが基板を含む、センサーキャリアと、(2)滅菌された領域を有するセンサーユニットであって、滅菌された領域が、センサーおよび導入器の少なくとも一部を含む、センサーユニットと、(3)持続血糖モニタリングシステムのための電子機器と、を含む。センサーユニットは、センサーキャリアのセンサーユニット受容エリア内部に位置付けられ、電子機器は、センサーキャリアの電子機器受容エリア内部の基板上に位置付けられて、電子機器受容エリアの基板にセンサーを電気接続させると共にセンサーユニットの滅菌された領域の滅菌を維持する、センサー組立体を形成する。
【0007】
いくつかの実施形態では、持続血糖モニタリングシステムのための挿入装置が提供され、挿入装置は、(1)挿入ユニットと、(2)挿入ユニット内部に位置付けられ、センサーユニット受容エリアおよび電子機器受容エリアを有するセンサーキャリアであって、電子機器受容エリアが基板を含む、センサーキャリアと、(3)滅菌された領域を有するセンサーユニットであって、滅菌された領域が、センサーおよび導入器の少なくとも一部を含む、センサーユニットと、(4)持続血糖モニタリングシステムのための電子機器と、を含む。センサーユニットは、センサーキャリアのセンサーユニット受容エリア内部に位置付けられ、電子機器は、センサーキャリアの電子機器受容エリア内部の基板上に位置付けられて、電子機器受容エリアの基板にセンサーを電気接続させると共にセンサーユニットの滅菌された領域の滅菌を維持する、センサー組立体を形成する。挿入装置は、挿入ユニットに取り付けられた取り外し可能なカバーも含み、カバーは、取り外し可能なカバーを取り外すと導入器およびセンサーが露出されるように、センサーユニットと連動する。
【0008】
いくつかの実施形態では、持続血糖モニターのための滅菌されたセンサーユニットが提供され、センサーユニットは、(1)センサー、挿入シャフトを有する導入器、および挿入シャフトカバーと、(2)センサーハウジングであって、(a)導入器の挿入シャフトを受容するように構成された第1の端部、(b)挿入シャフトカバーに対して封止するように構成された封止表面を有する第2の端部、および(c)第1の端部と第2の端部との間に延びる挿入シャフト開口部であって、導入器の挿入シャフトがこの開口部を通って移動することを可能にする幅を有する、挿入シャフト開口部、を有する、センサーハウジングと、を含む。センサーおよび導入器の挿入シャフトの一部は、センサーハウジングの挿入シャフト開口部内部に位置付けられる。挿入シャフトカバーは、センサーハウジングの第2の端部に封止連結され、挿入シャフトカバーは内側領域を有する。センサーハウジング、導入器、および挿入シャフトカバーは、挿入シャフトカバーの内側領域を含む封止領域を形成する。封止領域、および封止領域内部のすべての構成要素は、滅菌される。
【0009】
いくつかの実施形態では、持続血糖モニタリングシステムのためのセンサー組立体を形成する方法は、(1)センサーユニット受容エリアおよび電子機器受容エリアを有するセンサーキャリアを提供するステップであって、電子機器受容エリアが基板を含む、ステップと、(2)滅菌された領域を有するセンサーユニットを提供するステップであって、滅菌された領域が、センサーおよび導入器の少なくとも一部を含む、ステップと、(3)持続血糖モニタリングシステムのための電子機器を提供するステップと、(4)センサーユニットをセンサーキャリアのセンサーユニット受容エリア内部に位置付け、電子機器をセンサーキャリアの電子機器受容エリア内部の基板上に位置付けて、電子機器受容エリアの基板にセンサーを電気接続させると共にセンサーユニットの滅菌された領域の滅菌を維持する、センサー組立体を形成するステップと、を含む。
【0010】
いくつかの実施形態では、持続血糖モニタリングシステムのための挿入装置を形成する方法は、(1)センサーユニット受容エリアおよび電子機器受容エリアを有するセンサーキャリアを提供するステップであって、電子機器受容エリアが基板を含む、ステップと、(2)滅菌された領域を有するセンサーユニットを提供するステップであって、滅菌された領域が、センサーおよび導入器の少なくとも一部を含む、ステップと、(3)持続血糖モニタリングシステムのための電子機器を提供するステップと、(4)センサーユニットをセンサーキャリアのセンサーユニット受容エリア内部に位置付け、電子機器をセンサーキャリアの電子機器受容エリア内部の基板上に位置付けて、電子機器受容エリアの基板にセンサーを電気接続させると共にセンサーユニットの滅菌された領域の滅菌を維持する、センサー組立体を形成するステップと、(5)挿入ユニットを提供するステップと、(6)センサーキャリアを挿入ユニット内部に位置付けるステップと、(7)取り外し可能なカバーを挿入ユニットに取り付けるステップであって、取り外し可能なカバーは、取り外し可能なカバーを取り外すと導入器およびセンサーが露出されるように、センサーユニットと連動する、ステップと、を含む。
【0011】
いくつかの実施形態では、持続血糖モニターのための滅菌されたセンサーユニットを形成する方法は、(1)センサー、挿入シャフトを有する導入器、および挿入シャフトカバーを提供するステップと、(2)センサーハウジングを提供するステップであって、センサーハウジングが、(a)導入器の挿入シャフトを受容するように構成された第1の端部、(b)挿入シャフトカバーに対して封止するように構成された封止表面を有する第2の端部、および(c)第1の端部と第2の端部との間に延びる挿入シャフト開口部であって、導入器の挿入シャフトがこの開口部を通って移動することを可能にする幅を有する、挿入シャフト開口部、を有する、ステップと、を含み、センサーおよび導入器の挿入シャフトの一部は、センサーユニットの挿入シャフト開口部内部に位置付けられる。この方法は、(3)挿入シャフトカバーをセンサーハウジングの第2の端部に封止連結するステップであって、挿入シャフトカバーが内側領域を有する、ステップと、(4)センサーハウジング、導入器、および挿入シャフトカバーが挿入シャフトカバーの内側領域を含む封止領域を形成するように、導入器を第1の端部に挿入するステップと、(5)封止領域、および封止領域内部のすべての構成要素を滅菌するステップと、をさらに含む。
【0012】
本開示による実施形態の他の特徴部、態様、および利点は、いくつかの例としての実施形態および実装態様を示すことによって、以下の詳細な説明、最後に加えられた特許請求の範囲、および添付図面からさらに十分に明らかになるであろう。本開示によるさまざまな実施形態は、他の異なる適用も可能となり得、そのいくつかの詳細は、すべてが特許請求の範囲の趣旨および範囲から逸脱せずに、さまざまな点が修正され得る。したがって、図面および説明は、性質が制限的なものではなく例示的なものとみなされる。図面は必ずしも一定の尺度で描かれたものではない。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1A】1つまたは複数の実施形態に従って提供されたセンサー組立体の側面斜視図である。
図1B】1つまたは複数の実施形態に従って提供されたセンサー組立体の分解側面斜視図である。
図2A】1つまたは複数の実施形態に従って提供されたセンサーユニットの側面断面図である。
図2B】1つまたは複数の実施形態に従って提供されたセンサーユニットの分解側面斜視図である。
図3A】本開示の例としての実施形態によるセンサー組立体の分解断面図である。
図3B】本開示の例としての実施形態によるセンサー組立体の断面図である。
図4A】1つまたは複数の実施形態に従って提供されたセンサー組立体のための挿入装置の分解斜視図である。
図4B】いくつかの実施形態による、取り外し可能なカバーのインターフェースユニットが挿入シャフトカバーと係合された、挿入装置の断面図である。
図4C】いくつかの実施形態による、挿入シャフトカバーが取り外し可能なカバーと共にセンサー組立体から取り外された、挿入装置の断面図である。
図4D】いくつかの実施形態による、挿入中に挿入ユニット内部でスライド機構が押し下げられた、挿入装置の断面図を示す。
図4E】本明細書において提供される実施形態による、剥離可能なカバーを利用した図4A図4Dの挿入装置の代替的な実施形態の断面図を示す。
図5】本明細書において提供される実施形態による、持続血糖モニタリングシステムのためのセンサー組立体を形成する、例としての方法のフローチャートである。
図6】本明細書において提供される実施形態による、持続血糖モニタリングシステムのための挿入装置を形成する、例としての方法のフローチャートである。
図7】本明細書において提供される実施形態による、持続血糖モニタリングシステムのためのセンサーユニットを形成する、例としての方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明の実施形態は、センサーおよび導入器の挿入シャフトを有するセンサーユニットの形成を可能にし、センサーおよび導入器の挿入シャフトは、別々に滅菌され、その後、組み立て中に持続血糖モニターの電子回路に容易にかつ確実に接続され得る。センサーユニットは、電子またはガンマ線滅菌などのプロセスを用いて滅菌され得、これらのプロセスは、血糖検出のためにセンサーによって使用される酵素を損なわずにセンサーおよび挿入シャフトを滅菌するのに有効となり得るが、持続血糖モニターの高感度電気回路を損傷し得る。
【0015】
いくつかの実施形態では、センサーユニットは、センサーハウジングと、導入器と、導入器の挿入シャフトのカバーと、によって形成される、封止され、滅菌された領域を含み得る。センサーユニットは、センサーユニットを持続血糖モニターのための電子機器に接合するセンサーキャリアを含むと共にセンサーおよび導入器の挿入シャフトの滅菌を維持するセンサー組立体の一部を形成し得る。いくつかの実施形態では、センサー組立体は、挿入装置内部で利用され得、挿入装置は、(例えば、挿入前に)挿入装置のカバーが取り外されるとセンサーおよび挿入シャフトを露出するために挿入シャフトのカバーを取り外す。
【0016】
持続血糖モニタリングを実行するため、センサーが患者に挿入され、電気回路がセンサーに連結される。電気回路は、センサーから入手した情報を処理し、患者および/または医療提供者が使用する1つまたは複数の外部装置に情報を送信し、とりわけ、患者の血糖値を経時的に追跡するのに使用され得る。電気回路を収容するハウジングは、センサーが患者内に延びた状態で、患者の皮膚に接着され、数日間(例えば、最大で1週間または場合によっては1週間超)患者の皮膚上にとどまる。
【0017】
本明細書において提供される実施形態は、別個に滅菌され、その後、組み立て中に持続血糖モニターの電子回路に容易かつ確実に接続され得る、センサーユニットを提供することによって、持続血糖モニタリング装置の製造を単純化することができる。本明細書において提供される実施形態は、患者への挿入プロセスを単純化することもできる。例えば、挿入装置のカバーが取り外されると、挿入前にセンサーおよび挿入シャフトを露出する挿入装置を使用することで、挿入中に患者が実行しなければならないステップの数を減らすことができる。
【0018】
本開示のこれらおよび他の実施形態が、図1A図7を参照して以下で説明される。
【0019】
図1Aおよび図1Bは、それぞれ、1つまたは複数の実施形態に従って提供されたセンサー組立体100の側面斜視図および分解側面斜視図である。図1Aおよび図1Bを参照すると、センサー組立体100は、センサーキャリア106のセンサーユニット受容エリア104内部に嵌まるセンサーユニット102を含む。以下で説明するように、センサーユニット102は、センサーユニット102の滅菌された領域にセンサーおよび挿入シャフトを含み、センサーキャリア106のセンサーユニット受容エリア104内部に位置付けられるとセンサーキャリア106内部の電子回路に連結される。
【0020】
図2Aおよび図2Bは、それぞれ、1つまたは複数の実施形態に従って提供されたセンサーユニット102の側面断面図および分解側面斜視図である。図2Aおよび図2Bを参照すると、センサーユニット102は、挿入シャフトカバー202と、上部材204と、センサー206と、スペーサーパッド208と、底部材210と、導電性部材212と、挿入シャフト216およびハンドル218を有する導入器214と、を含む。
【0021】
挿入シャフトカバー202は、センサー206および挿入シャフト216を覆い、いくつかの実施形態では、上部材204に対して封止される。例えば、挿入シャフトカバー202は、Oリング、シリコーンなどの封止剤などを使用して、上部材204に対して封止され得る。上部材204は、円筒部材221によって画定された挿入シャフト開口部220を含み、挿入シャフト開口部220は、第1の端部222(例えば、上部材204の上面)と第2の端部224との間に延びており、挿入シャフト216が挿入シャフト開口部220を通って移動することができる幅を有する。
【0022】
図2Aに示すように、センサー206および挿入シャフト216の一部は、挿入シャフト開口部220内部に位置付けられる。いくつかの実施形態では、導入器214のハンドル218は、(例えば、Oリング、シリコーンなどの封止剤などを使用して)挿入シャフト開口部220の第2の端部224に対して封止され得る。このように、挿入シャフトカバー202、挿入シャフト開口部220、および導入器214は、挿入中に患者内部に延びることができるセンサー206の一部および挿入シャフト216の一部を収容する封止領域226を形成し得る。以下でさらに説明するように、封止領域226、および封止領域226内部のすべての構成要素、例えばセンサー206および挿入シャフト216は、(例えば、電子ビーム、ガンマ線などを使用して)滅菌され得る。
【0023】
スペーサーパッド208は、センサー206をセンサーユニット102内部の所定の位置に保持するように構成されている。例えば、スペーサーパッド208は、上部材204および底部材210によって画定された内部空間の高さおよび幅を拡張し、センサー206が上部材204および底部材210によって画定された内部空間内へ延びると、センサー206を取り囲む。いくつかの実施形態では、スペーサーパッド208は、ポリマー、ゴム、または他のエラストマー部材であってよく、かつ/または、センサーユニット102内部で上部材204と底部材210との間に位置付けられるとわずかに圧縮され得る。
【0024】
スペーサーパッド208は、上部材204の円筒部材221が通って延びることができる第1の開口部228と、導電性部材212が通って延びることができる第2の開口部230と、を含む。導電性部材212は、導電性エラストマーパッドであってよく、これは、例えば、センサー206の接触部分232への電気接触を行い、センサー206が以下でさらに説明するように持続血糖モニターの電子回路を支持する基板と電気接触することを可能にする。
【0025】
底部材210は、上部材204に取り付けられる。例えば、上部材204は、底部材210に接着されるか、または別様に取り付けられ得、図示のように、センサー206、スペーサーパッド208、および導電性部材212のための内側空間を画定する。底部材210は、上部材204の円筒部材221が通って延びることができる第1の開口部234と、導電性部材212が通って延びることができる第2の開口部236と、を含む。
【0026】
いくつかの実施形態では、挿入シャフトカバー202、上部材204、底部材210、および/または導入器214のハンドル218は、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)、ポリカーボネート、ナイロン、アセタール、ポリフタラミド(PPA)、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルエーテルケトン(peek)、ポリプロピレン、高密度ポリエチレン(HDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、または同様の材料から作られ得る。他の材料も使用され得る。
【0027】
いくつかの実施形態では、センサー206は、金、塩化銀、ならびに/または血糖値を決定する上でセンサーの使用に適切なさまざまなコーティングおよび酵素の層が続く、ビニルポリマーなどの基材層を含む、1つまたは複数のシートから作られ得る。他のセンサー材料も使用され得る。
【0028】
いくつかの実施形態では、挿入シャフト216は、センサーを患者の間質液に導入するのに使用される、鋭くとがった端部を備えた中空の円筒体であってよい。挿入シャフト216は、センサー206を患者に挿入するのに使用され得、それによって、センサー206、またはセンサー206の少なくとも一部は患者の皮膚下に位置する。
【0029】
いくつかの実施形態では、導入器214の挿入シャフト216は、ステンレス鋼などの金属から、またはプラスチックなどの別の材料から作られ得る。いくつかの実施形態では、挿入シャフト216は、プラスチックハンドル218とインサート成形され、挿入シャフト216は、丸いC字型チャネルチューブ、丸いU字型チャネルチューブ、正方形のU字型の外形に折り畳まれた打ち抜き板金部品、正方形のU字型チャネルの外形を有する成形/鋳造金属部品、またはエッチングもしくは研磨された(ground)正方形のU字型チャネルを備えた、中実の金属円筒体であってよいが、これらに制限されない。いくつかの例としての実施形態において、C字型チャネルまたはU字型チャネルチューブの挿入シャフトとして実装される挿入シャフト216では、チューブは、400μm~700μmの範囲の内径、および100μm~250μmの範囲の厚さを有し得る。いくつかの例としての実施形態において、正方形のU字型の外形に折り畳まれた打ち抜き板金として実装される挿入シャフト216では、内側幅および高さは、400μm~700μmの範囲であってよく、壁厚は100μm~250μmの範囲である。いくつかの例としての実施形態において、成形または鋳造金属部品として実装される挿入シャフト216では、挿入シャフト216の外径は、1200μm~2000μmの範囲であってよく、挿入シャフト216の内側チャネルは、400μm~700μmの幅および高さを有し得る。いくつかの例としての実施形態では、ハンドル218および挿入シャフト216を含む導入器214の長さは、およそ18mm~22mmであってよく、導入器214の挿入シャフト216の長さは、およそ12mm~15mmであってよい。他の導入器および/または挿入シャフトの構成、サイズ、および/または材料も使用され得る。
【0030】
前述したように、センサーユニット102は、センサー206および挿入シャフト216の一部が収容される、封止領域226を含む。センサーユニット102の組み立て後、封止領域226、ならびにその中にあるセンサー206および挿入シャフト216が滅菌され得る。例としての滅菌方法としては、電子ビーム滅菌、ガンマ線滅菌、または任意の他の適切な滅菌方法が含まれる。
【0031】
図3Aは、本開示の例としての実施形態によるセンサー組立体100の分解断面図であり、図3Bは、本開示の例としての実施形態によるセンサー組立体100の断面図である。図3A図3Bを参照すると、センサー組立体100は、センサーユニット受容エリア104および電子機器受容エリア300が形成されたセンサーキャリア106を含む。センサーキャリア106は、底部キャリア部材304に連結された上部キャリア部材302を含み、底部キャリア部材304および上部キャリア部材302は、連結されて電子機器受容エリア300を画定する。いくつかの実施形態では、上部キャリア部材302および/または底部キャリア部材304は、センサーユニット102の上部材204および底部材210を形成するのに使用された同じ材料から形成され得るが、他の材料も使用され得る。底部キャリア部材304は開口部308を含み、センサーユニット102がセンサーキャリア106のセンサーユニット受容エリア104の内部に位置付けられると、センサーユニット102の円筒部材221がこの開口部308を通過し得る。
【0032】
センサー組立体100は、電子機器受容エリア300内部に位置付けられた基板310を含む。1つまたは複数の実施形態では、基板310は、例えば、4層のプリント回路基板、積層回路基板、フレックス回路、フレックスプリント回路基板、または電子回路を位置付け、かつ/もしくは相互接続するための任意の他の適切な基板(例えば、回路を接続するための導電体を備えた1つもしくは複数の絶縁もしくは誘電材料)であってよい。基板310は、非導電性であってよく、例えば、基板310上および基板310内に形成された導電性トレースを有し得る。いくつかの例としての実施形態では、基板310は、約0.6mm~0.8mmの範囲の厚さを有し得るが、これに制限されない。他の基板および/またはプリント回路基板の構成、サイズ、および/または材料も使用され得る。
【0033】
基板310は、基板310上、および/または基板310内に配された、電気回路312を有し得る。電気回路312は、基板310に直接装着されかつ/または基板310に取り付けられた対応するソケットに連結された、パッケージに収容された回路を含み得る。例としての電気回路312は、1つまたは複数のプロセッサ、メモリ、バッテリー、外部装置に情報を通信し、かつ/または外部装置から情報を受信するための送信機および/または受信機などを含み得る。いくつかの実施形態では、電気回路312は、センサー206から入手した情報を処理し、患者および/または医療提供者が使用する1つまたは複数の外部装置に情報を送信して、とりわけ、患者の血糖値を経時的に追跡するのに使用され得る。
【0034】
図3Bに示すように、センサーユニット102がセンサーユニット受容エリア104内部に位置付けられると、導電性部材212は基板310に接触する。例えば、導電性部材212は、基板310上に存在する1つまたは複数の電気接点(不図示)に電気接触し得、電気接点は、電子回路312に(電気)連結されるか、または(例えば、スイッチもしくは他の同様の機構(不図示)を介して)電子回路312に連結されるように構成され得る。導電性部材212は、それによって、センサー206が電子機器(例えば、電気回路312)と電気接触することを可能にする。いくつかの実施形態では、導電性部材212は、センサー206と基板310(よって、電子回路312)との間に複数の別々の電気経路を画定し得る。例えば、導電性部材212のあらかじめ定められた部分のみが、導電性であってよい(例えば、センサー206と基板310との間に延びる、1つまたは複数の垂直な接点)。
【0035】
センサーユニット102は、任意の適切な機構(例えば、摩擦、接着剤など)を用いて、センサーユニット受容エリア104内部に固定され得る。
【0036】
前述したように、センサーユニット102は、センサー206および導入器214の少なくとも一部を含む、封止され、別個に滅菌された領域226を含み得る。センサーユニット102は、センサーキャリア106のセンサーユニット受容エリア104内部に位置付けられ得、電子機器312は、センサーキャリア106の電子機器受容エリア300内部に位置付けられて、電子機器312にセンサー206を電気接続させると共にセンサーユニット102の滅菌された領域226の滅菌を維持する、センサー組立体100を形成し得る。
【0037】
図4Aは、1つまたは複数の実施形態に従って提供されたセンサー組立体100のための挿入装置400の分解斜視図である。図4Aを参照すると、いくつかの実施形態では、挿入装置400は、センサー組立体100が内部に位置付けられた挿入ユニット402を含む。例えば、挿入装置400の内部は、センサー組立体100の受容エリアとして役立ち得る。センサー組立体100は、センサーユニット102が連結されたセンサーキャリア106を含む。挿入シャフトカバー202も示されている。
【0038】
挿入装置400は、取り外し可能なカバー404を含み、カバー404は、挿入シャフトカバー202と連動するインターフェースユニット406を有し、それによって、取り外し可能なカバー404を取り外すと、挿入シャフトカバー202がセンサー組立体100から取り外されて、導入器214の挿入シャフト216およびセンサー206(図2B)が露出される。例えば、取り外し可能なカバー404は、インターフェースユニット406上の雄ねじ410と係合する、(例えば、ねじ山付きキャップを形成する)雌ねじ408を有し得る。インターフェースユニット406は、いくつかの実施形態では、1つまたは複数のフィンガー412a~412cを含み得、フィンガー412a~412cは、挿入シャフトカバー202上の対応するノッチ特徴部(1つのノッチ414のみが図4Aに示されている)と係合し、それによって、取り外し可能なカバー404を回転させると、挿入シャフトカバー202が回転する。挿入シャフトカバー202を取り外すための他の構成が、以下でさらに説明される。取り外し可能なカバー404と挿入シャフトカバー202との間の、他の数および/またはタイプのフィンガーおよび/または係合機構も使用され得る。
【0039】
動作中、取り外し可能なカバー404が挿入ユニット402上に螺合されると、フィンガー412a~412cは、それぞれのノッチ414に係合するまで、挿入シャフトカバー202上のガイドチャネル(2つのガイドチャネル416a~416bのみが図4Aに示されている)内部をスライドする。これにより、フィンガー412a~412cは、各ノッチ414内部でロックされる。図4Bは、いくつかの実施形態による、取り外し可能なカバー404のインターフェースユニット406が挿入シャフトカバー202と係合された、挿入装置400の断面図である。その後、取り外し可能なカバー404が挿入ユニット402から螺合解除されると、挿入シャフトカバー202は、取り外し可能なカバー404と共に回転し、取り外し可能なカバー404が挿入ユニット402から取り外されると、センサー組立体100から取り外される。図4Cは、いくつかの実施形態による、挿入シャフトカバー202が取り外し可能なカバー404と共にセンサー組立体100から取り外された、挿入装置400の断面図である。図4Cに示すように、取り外し可能なカバー404を取り外すと、センサー206および挿入シャフト216が露出される。挿入ユニット402はその後、挿入シャフト216およびセンサー206を患者の皮膚内に挿入するのに使用され得る。例えば、センサー組立体100は、挿入ユニット402内部の支持部材418によって支持され得る。スライド部材420が、(図4Cに示すように)センサー組立体100を取り囲み、支持部材418に対してスライドし得る。取り外し可能なカバー404が取り外された状態で、スライド部材420は、患者上に配置され、挿入ユニット402は患者に向かって押されて、挿入シャフト216およびセンサー206を患者の皮膚内に挿入することができる。バネ(不図示)などの付勢機構が、スライド部材420を付勢することができ、それによって、挿入ユニット402が挿入のために押されるまで、(図4Cに示すように)スライド部材がセンサー組立体100の周りの位置に維持される。図4Dは、いくつかの実施形態による、挿入中にスライド部材420が挿入ユニット402内部で押し下げられる、挿入装置400の断面図を示す。他の挿入装置の構成も使用され得る。
【0040】
図4Eは、本明細書において提供される実施形態による、剥離可能なカバーを利用した、図4A図4Dの挿入装置400の代替的な実施形態の断面図を示す。図4Eを参照すると、挿入装置400は、剥離可能なカバー422が形成された挿入ユニット402を含む。
【0041】
剥離可能なカバー422は、ひいては挿入シャフトカバー202に連結されたストラップ部材424を介して挿入シャフトカバー202に連結され得る。このように、剥離可能なカバー422が取り外されると、ストラップ部材424は、挿入シャフトカバー202を引っ張ってセンサー組立体100から切り離し、挿入シャフト216およびセンサー206を、(前述したように)挿入のために露出する。
【0042】
剥離可能なカバー422および/またはストラップ部材424は、例えば、プラスチック、ポリエチレン、高密度ポリエチレン、デラウェア州ウィルミントンのE.I. du Pont de Nemours and Companyから入手可能なTyvek(登録商標)、または同様の材料から形成され得る。他の剥離可能なカバーおよび/またはストラップ部材の材料も使用され得る。
【0043】
図4Eに示すものなどのいくつかの実施形態では、挿入シャフトカバー202は、軟質および/または可撓性材料(例えば、プラスチックバッグ、ポリエチレン、高密度ポリエチレン、デラウェア州ウィルミントンのE.I. du Pont de Nemours and Companyから入手可能なTyvek(登録商標)など)から形成され得る。軟質および/または可撓性の挿入シャフトカバー202が、本明細書に記載される他の実施形態と共に使用されてもよい。
【0044】
図5は、本明細書において提供される実施形態による持続血糖モニタリングシステムのためのセンサー組立体を形成する、例としての方法500のフローチャートである。方法500は、センサーユニット受容エリアおよび電子機器受容エリアを有するセンサーキャリアを提供するステップであって、電子機器受容エリアが基板を含む、ステップ(ブロック502)と、滅菌された領域を有するセンサーユニットを提供するステップであって、滅菌された領域が、センサーおよび導入器の少なくとも一部を含む、ステップ(ブロック504)と、持続血糖モニタリングシステムのための電子機器を提供するステップ(ブロック506)と、センサーユニットをセンサーキャリアのセンサーユニット受容エリア内部に位置付け、電子機器をセンサーキャリアの電子機器受容エリア内部の基板上に位置付けて、電子機器受容エリアの基板にセンサーを電気接続させると共にセンサーユニットの滅菌された領域の滅菌を維持する、センサー組立体を形成するステップ(ブロック508)と、を含む。
【0045】
図6は、本明細書において提供される実施形態による持続血糖モニタリングシステムのための挿入装置を形成する、例としての方法600のフローチャートである。方法600は、センサーユニット受容エリアおよび電子機器受容エリアを有するセンサーキャリアを提供するステップであって、電子機器受容エリアが基板を含む、ステップ(ブロック602)と、滅菌された領域を有するセンサーユニットを提供するステップであって、滅菌された領域が、センサーおよび導入器の少なくとも一部を含む、ステップ(ブロック604)と、持続血糖モニタリングシステムのための電子機器を提供するステップ(ブロック606)と、センサーユニットをセンサーキャリアのセンサーユニット受容エリア内部に位置付け、電子機器をセンサーキャリアの電子機器受容エリア内部の基板上に位置付けて、電子機器受容エリアの基板にセンサーを電気接続させると共にセンサーユニットの滅菌された領域の滅菌を維持する、センサー組立体を形成するステップ(ブロック608)と、挿入ユニットを提供するステップ(ブロック610)と、センサーキャリアを挿入ユニット内部に位置付けるステップ(ブロック612)と、取り外し可能なカバーを挿入ユニットに取り付けるステップであって、取り外し可能なカバーは、取り外し可能なカバーを取り外すと導入器およびセンサーが露出されるように、センサーユニットと連動する、ステップ(ブロック614)と、を含む。
【0046】
図7は、本明細書において提供される実施形態による持続血糖モニタリングシステムのためのセンサーユニットを形成する、例としての方法700のフローチャートである。方法700は、第1の端部、第2の端部、および挿入シャフト開口部を有するセンサーハウジングを提供するステップ(ブロック702)を含む。例えば、センサーユニットは、導入器の挿入シャフトを受容するように構成された第1の端部と、挿入シャフトカバーに対して封止するように構成された封止表面を有する第2の端部と、第1の端部と第2の端部との間に延びる挿入シャフト開口部であって、導入器の挿入シャフトがこの開口部を通って移動することを可能にする幅を有する、挿入シャフト開口部と、を有し得る。センサーおよび導入器の挿入シャフトの一部は、センサーユニットの挿入シャフト開口部内部に位置付けられ得る。方法700はまた、挿入シャフトカバーをセンサーハウジングの第2の端部に封止連結するステップ(ブロック704)と、センサーハウジング、導入器、および挿入シャフトカバーが挿入シャフトカバーの内側領域を含む封止領域を形成するように、導入器をセンサーハウジングの第1の端部に挿入するステップ(ブロック706)と、封止領域、および封止領域内部のすべての構成要素を滅菌するステップ(ブロック708)と、を含む。例えば、封止領域の電子ビームまたはガンマ線滅菌が実行され得る。
【0047】
持続血糖モニタリングに関して主に説明してきたが、図1A図7のセンサーユニットおよび/またはセンサー組立体内部にあるような、本明細書に記載される、別々に滅菌可能な領域は、コレステロール、HblAC、ケトン、PH、酸素飽和度などといった、他の体液レベルをモニタリングするために他のモニタリング用途で利用されてもよいことが、理解されるであろう。
【0048】
アイテムの列挙されたリスト(番号を付けられていても、付けられていなくてもよい)は、明示的に別段の定めがない限り、アイテムのうちのいずれかまたはすべてが相互排他的であることを意味するわけではない。同様に、アイテムの列挙されたリスト(番号を付けられていても、付けられていなくてもよい)は、明示的に別段の定めがない限り、アイテムのうちのいずれかまたはすべてがあらゆるカテゴリーを包括していることを意味するわけではない。例えば、列挙されたリスト「コンピュータ、ラップトップ、スマートフォン」は、そのリストの3つのアイテムのうちのいずれかまたはすべてが相互排他的であることを意味せず、また、そのリストの3つのアイテムのうちのいずれかまたはすべてがあらゆるカテゴリーを包括していることを意味するわけではない。
【0049】
いくつかの構成要素または特徴部を有する実施形態の説明は、そのような構成要素および/または特徴部のすべてまたはいずれかが必須であることを意味していない。逆に、さまざまなオプションの構成要素が、本開示による広範な可能な実施形態を例示するために記載されている。明確に別段の定めがない限り、いかなる構成要素および/または特徴部も不可欠または必須ではない。
【0050】
序数(例えば「第1の」、「第2の」、「第3の」など)が用語の前で形容詞として使用された場合、その序数は単に、(明示的に別段の定めがない限り)単に特定の特徴部を示して、例えば、その特定の特徴部を、同じ用語によって、または同様の用語によって記載される別の特徴部から区別するために使用される。例えば、「第1の小型装置」は、それを、例えば「第2の小型装置」から区別するために単にそのように名付けられ得る。よって、序数「第1の」および「第2の」を用語「小型装置」の前で単に使用することは、その2つの小型装置間の任意の他の関係を示すわけではなく、同様に、いずれかまたは両方の小型装置の任意の他の特色を示すわけではない。例えば、序数「第1の」および「第2の」を用語「小型装置」の前で単に使用することは、(1)いずれかの小型装置の順序または場所が、任意の他のものの前または後ろに来ることを示すものではなく、(2)いずれかの小型装置が、任意の他のものより前または後の時間に発生または作用することを示すものではなく、(3)いずれかの小型装置の重要性または品質などが、任意の他のものより上または下のランクであることを示すものではない。さらに、序数を単に使用することは、それらの序数で識別される特徴部への数値制限を定めるわけではない。例えば、序数「第1の」および「第2の」を用語「小型装置」の前で単に使用することは、2つ以下の小型装置がなければならないことを示すわけではない。
【0051】
前述した説明は、例としての実施形態を開示しているにすぎない。本開示の範囲に含まれる、前記に開示した装置および方法の改変は、当業者には容易に明らかとなろう。
【符号の説明】
【0052】
100 センサー組立体
102 センサーユニット
104 センサーユニット受容エリア
106 センサーキャリア
202 挿入シャフトカバー
204 上部材
206 センサー
208 スペーサーパッド
210 底部材
212 導電性部材
214 導入器
216 挿入シャフト
218 ハンドル
220 挿入シャフト開口部
221 円筒部材
222 第1の端部
224 第2の端部
226 封止領域
228 第1の開口部
230 第2の開口部
232 接触部分
234 第1の開口部
236 第2の開口部
300 電子機器受容エリア
302 上部キャリア部材
304 底部キャリア部材
308 開口部
310 基板
312 電気回路
400 挿入装置
402 挿入ユニット
404 取り外し可能なカバー
406 インターフェースユニット
408 雌ねじ
410 雄ねじ
412a フィンガー
412b フィンガー
412c フィンガー
414 ノッチ
416a ガイドチャネル
416b ガイドチャネル
418 支持部材
420 スライド部材
422 剥離可能なカバー
424 ストラップ部材
図1A
図1B
図2A
図2B
図3A
図3B
図4A
図4B
図4C
図4D
図4E
図5
図6
図7