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特許7436729光学フィルタ及びインテンス・パルス・ライト装置
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-13
(45)【発行日】2024-02-22
(54)【発明の名称】光学フィルタ及びインテンス・パルス・ライト装置
(51)【国際特許分類】
   G02B 5/26 20060101AFI20240214BHJP
   A61N 5/06 20060101ALI20240214BHJP
【FI】
G02B5/26
A61N5/06 A
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2023084505
(22)【出願日】2023-05-23
(65)【公開番号】P2023109911
(43)【公開日】2023-08-08
【審査請求日】2023-05-23
(31)【優先権主張番号】202310048031.3
(32)【優先日】2023-01-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202310271786.X
(32)【優先日】2023-03-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】520117710
【氏名又は名称】深▲せん▼市予一電子科技有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110002262
【氏名又は名称】TRY国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】周 瑩
(72)【発明者】
【氏名】李 兵
【審査官】渡邊 吉喜
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-159658(JP,A)
【文献】特開2001-299939(JP,A)
【文献】実公昭49-025679(JP,Y1)
【文献】実公昭49-025680(JP,Y1)
【文献】特開2018-167022(JP,A)
【文献】中国実用新案第204541172(CN,U)
【文献】特開2002-228853(JP,A)
【文献】特開2017-148082(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02B 5/26
A61N 5/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
メインホルダと、前記メインホルダに設けられる第1光源アセンブリ、第1光学シートアセンブリ及び回路基板とを含むインテンス・パルス・ライト(IPL)装置であって、
前記第1光源アセンブリは、前記回路基板に接続され、前記第1光源アセンブリは、光源を含み、
前記第1光学シートアセンブリは、光学フィルタを少なくとも1つ含み、
前記光学フィルタは、キャリアシートと、前記キャリアシートの表面に設けられる特定の波長帯域の光学フィルタ膜とを含む光学フィルタであって、
前記光学フィルタ膜は、前記特定の波長帯域の光線を透過させることを特徴とし、
少なくとも1つの前記光学フィルタは、切替可能な第1位置と第2位置を有し、前記少なくとも1つの光学フィルタが前記第1位置に位置する場合、前記第1光源アセンブリの光源が出射する光が、少なくとも1つの前記光学フィルタを経て出射され、前記第1光源アセンブリの光源は、点滅光源又はオン/オフで制御可能な光源であり、
前記メインホルダに接続される手持ち部と、前記手持ち部内に設けられる充電式電池とをさらに含み、前記充電式電池は、前記回路基板に接続される
ことを特徴とする、IPL装置。
【請求項2】
前記第1光学シートアセンブリは、光学シートホルダを含み、前記少なくとも1つの光学フィルタは、前記光学シートホルダに設けられ、前記光学シートホルダは、少なくとも1つの前記光学フィルタを、前記第1光源アセンブリを中心に第1位置と第2位置の間で切り替えるように、前記第1光源アセンブリを中心に回転可能であり、前記第1位置は、出射光方向の側に位置することを特徴とする、請求項1に記載のIPL装置。
【請求項3】
前記光学シートホルダは、回転盤であり、前記回転盤は、前記第1光源アセンブリを取り囲む環状盤であり、少なくとも1つの前記光学フィルタは、前記回転盤に取り付けられることを特徴とする、請求項2に記載のIPL装置。
【請求項4】
前記第1光源アセンブリの光源は、縦に設けられ、前記少なくとも1つの光学フィルタは、前記回転盤の周方向に沿って設けられるとともに、縦方向に沿って延伸することを特徴とする、請求項3に記載のIPL装置。
【請求項5】
前記第1光学シートアセンブリは、回転調整装置をさらに含み、前記回転調整装置は、前記回転盤に接続され、前記回転盤の回転を駆動することができることを特徴とする、請求項3に記載のIPL装置。
【請求項6】
前記回転調整装置は、調整ノブと、連動ロッドと、伝動ギアとを含み、前記連動ロッド、伝動ギア及び前記調整ノブは、固定して接続され、同期回転することができ、前記伝動ギアと前記回転盤は、互いに噛み合う外歯を有し、前記調整ノブの調整回転動作は、前記連動ロッド及び前記伝動ギアを介して前記回転盤に伝達されてそれらを回転させることができることを特徴とする、請求項5に記載のIPL装置。
【請求項7】
前記特定の波長帯域は、近赤外波長帯域であることを特徴とする、請求項1に記載のIPL装置。
【請求項8】
前記特定の波長帯域は、700nm以上の非可視波長帯域であることを特徴とする、請求項1に記載のIPL装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光学フィルタ及びそれを用いたIPL装置に関する。
【背景技術】
【0002】
インテンス・パルス・ライト(Intense Pulsed Light;略称:IPL)は、広域スペクトルの可視光であり、血管病変、色素沈着病変、多毛症、傷跡、座瘡の治療、及びIPL皮膚若返りにおいて顕著な臨床効果を達成している。IPLの産生原理は、強度が比較的高い光源を使用し、集束と予備フィルタリングを経た後、波長400~1200nmの強いビームを形成し、その前に特殊なフィルタを設置して特定の波長未満な光をカットし、最後に、スキンケアや美容に適した特定の波長帯域の光を出射することである。IPL光は、皮膚の比較的深い部位まで透過し、光熱効果と光化学効果により、皮膚の弾性線維とコラーゲン線維を再配置して組み合わせることで、肌の弾力を取り戻し、肌にハリを与え、若々しい肌状態を実現し、ざ瘡の改善、赤みの除去、黒ずみの除去、美白、小じわの改善、黄ばみの改善、肌明るさの改善などの効果がある。
【0003】
日常生活において、顔皮膚の若返り/美白/除去/赤み除去などには、脱毛器のような小窓IPL皮膚若返り装置又は美容マスクが使用されている。IPL肌若返り器は、光の出射口の面積(通常1~4cm)の影響を受ける。使用する際に、IPL光の照射領域は、機器の移動によって移動するため、毎回の光照射領域の部分的な重なりや間隔幅の違いが生じ、皮膚に繰り返し照射された部分又は移動により照射されていない部分が存在することにより明暗ムラが引き起こされる。大面積IPL技術を直接使用すると、距離制御や不適切な使用により皮膚やその他の組織を損傷しやすい恐れがある。LEDマスク美容器では、エネルギーが不十分で、波長帯域が単一であるため、様々な皮膚症状に有益な効果を生み出すことができない。
【0004】
既存のIPL装置では、使用される特定の波長帯域の光の遮断手段は比較的複雑であり、使用される光学フィルタは機能が単一であるか、又は構造が複雑で、複数層の膜層がコーティングされるため、加工が非常に困難であり、コストが高い。
【0005】
そのため、構造が簡単で、加工に便利である光学フィルタ、及びそれを用いたIPL装置を提供する必要がある。
【発明の概要】
【0006】
本発明の目的は、構造が簡単で、加工に便利で、光フィルタリング及び鏡面効果を有する光学フィルタ、並びにそれを用いたIPL装置を提供することにある。
【0007】
本発明の目的を達成するために、以下の技術的手段を提供する。
本発明によれば、キャリアシートと、前記キャリアシートの表面に設けられる特定の波長帯域の光学フィルタ膜とを含み、前記光学フィルタ膜は、前記特定の波長帯域の光線を透過させる光学フィルタが提供される。前記キャリアシートは、通常のコーティング可能な光学シートであってもよい。
【0008】
前記光学フィルタは、特定の波長帯域の光学フィルタ膜がコーティングされる光学シートであり、この光学フィルタ膜が特定の波長帯域の光線を透過させることができるため、この光学シートは、光学フィルタとして使用することができる。この光学フィルタは、様々なIPL装置、例えば、美容鏡、IPL美顔器、IPL肌若返り器、脱毛器、導入・導出美顔器、RF美顔器に適用することができる。また、この光学フィルタ膜は、他の波長帯域の光を反射させて鏡面効果を得ることで、この光学フィルタは、鏡、例えば、美粧鏡、化粧鏡として使用することができる。この光学フィルタの実現プロセスは、従来の光学フィルタコーティング生産プロセスを使用することができる。
【0009】
この光学フィルタにコーティングされる特定の波長帯域の光学フィルタ膜の具体的な実施例には、多くの種類があり、異なる色の膜層をコーティングすると、光フィルタリング効果は異なる。例えば、黄色光学フィルタ膜は、黄色光の波長よりも長い緑色光、赤色光を透過させることができ、黄色光の波長よりも短い紫色光、青色光が透過することができない。また、例えば、赤色光の光学フィルタ膜を透過可能な波長は、赤色光の波長よりも長い必要があるため、赤色の波長帯域よりも短い緑色光、黄色光、青色光、紫色光は透過することができず、波長帯域が赤色波長以上の赤色光、近赤外線、中赤外線などは透過することができる。同様に、赤色光の波長帯域よりも長い近赤外以上の波長のみが透過可能な膜層である場合、光学フィルタは、白色又は銀色を呈し、人間の視覚で見える自然光のうちの可視光は透過することができない。いくつかの具体的な実施例において、前記光学フィルタにコーティングされる膜は、可視光(700nm以下)を遮断するため、可視波長帯域は透過することができない。いくつかの実施形態において、この光学フィルタを透過する特定の波長帯域の光線は、一般に不可視光であり、日常の自然光以外の近赤外線の波長である。いくつかの具体的な実施例において、前記特定の波長帯域は700nm以上の非可視波長帯域であり、前記光学フィルタにコーティングされる膜は、可視光(700nm以下)を遮断するため、可視波長帯域は透過することができない。700nm以下の可視光が鏡面に照射されるとき、コーティングの影響で可視光は透過できないため、光線は光学フィルタによって反射される。
【0010】
光学フィルタは、様々なIPL装置、例えば、美容鏡、IPL美顔器、IPL肌若返り器、脱毛器、導入・導出美顔器、RF美顔器に適用することができる。例えば、具体的には、例えば、美容鏡に適用される場合、光源が点滅するときに、出射される光線は前記特定の波長帯域の光線(例えば、皮膚美容に適用可能な不可視光)である。特定の波長帯域の光学フィルタ膜がコーティングされる光学フィルタは、この特定の波長帯域の光線を透過させ、光学フィルタとして使用される。この特定の波長帯域の不可視光は、光学フィルタを透過して皮膚に作用し、美容鏡の効果を実現する。美容鏡の光源が点滅していないときに、特定の波長帯域の光学フィルタ膜がコーティングされる光学フィルタは、外部の自然光の光線を反射させ、光学フィルタの側(機器内に近い側)は比較的暗く、反対側の可視光は光学フィルタにコーティングされる膜層によって反射されて光学フィルタを透過できないことで、光学フィルタの他方側の明るさは向上し、即ち、光学フィルタの内側(機器内に近い側)に光がなく、外側(外部に近い側)では自然光のうちの可視波長帯域が光学フィルタによって反射されることで鏡面(即ち、反射鏡)となるため、この場合、光学フィルタは、鏡として使用することができる。
【0011】
前記光学フィルタは、光学フィルタ膜及び片面光透過膜を同時にコーティングする必要がなく、特定の波長帯域の光学フィルタ膜のみをコーティングするだけで、光フィルタリングと鏡面の2つの効果を実現できるため、構造が簡素化され、製造プロセスが簡単で、使用効果が良好である。
【0012】
特定の波長帯域がコーティングされる光学フィルタは、伝統的な鏡と比較して明るさがより高く、繊細さがより高い。これは、伝統的な美粧鏡に使用される鏡面塗層(膜層)が光を透過させる必要がないため、層厚さ(膜厚さ)がより厚く、粒子がより粗大になることで、塗層表面が比較的粗くなり、反射する際の屈折率が高くなり、明るさに影響を与えるためである(例えば、滑らかなガラスと磨りガラスでは表面の明るさが異なる)。これに対し、光フィルタリング美容鏡に光透過性が必要であり、使用される光学フィルタの膜層分子の構造がより繊細であり、引き起こされる屈折率がより低く、反射率がより高いため、明るさはより高くなる。
【0013】
本発明によれば、メインホルダと、メインホルダに設けられる第1光源アセンブリ、第1光学シートアセンブリ及び回路基板とを含み、前記第1光源アセンブリは、前記回路基板に接続され、前記第1光源アセンブリは、光源を含み、前記第1光学シートアセンブリは、前記特定の波長帯域の光学フィルタ膜がコーティングされる光学フィルタを少なくとも1つ含み、前記第1光源アセンブリの光源が出射する光が、前記光学フィルタを経て出射され、前記第1光源アセンブリの光源は、点滅光源又はオン/オフで制御可能な光源である前記特定の波長帯域の光学フィルタ膜がコーティングされる光学フィルタを用いたIPL装置がさらに提供される。IPL装置への具体的な応用には、多くの実施例があり、例えば、美容鏡に適用することができる。本発明の美容鏡は、大面積で鏡面全体から光出射することによって、鼻、唇などの死角部位を含む顔全体を同時にカバーすることができる。鏡面全体照射により、顔皮膚治療の一貫性は最大限に保証され、顔皮膚全体の美白と若返り効果が大幅に向上するとともに、顔皮膚がカバーされるため、使用時間が大幅に短縮する。
【0014】
いくつかの実施形態において、前記第1光学シートアセンブリは、少なくとも1つの光学シートホルダを含み、前記少なくとも1つの光学フィルタは、少なくとも1つの前記光学シートホルダに設けられ、前記第1光学シートアセンブリは、前記メインホルダに着脱可能に設けられる。
【0015】
いくつかの実施形態において、前記メインホルダには、少なくとも1つのスロットが設けられ、前記第1光学シートアセンブリの前記光学シートホルダは、対応して少なくとも1つの前記スロット内に収容可能である。或いは、別の実施形態において、前記メインホルダ及び前記光学シートホルダには、それぞれ互いに吸着する磁気部品が設けられ、前記光学シートホルダは、前記磁気部品により前記メインホルダに取り付けられる
【0016】
いくつかの実施形態において、前記メインホルダの両側に接続されるサブホルダと、前記サブホルダに設けられる第2光源アセンブリ及び第2光学シートアセンブリとをさらに含み、前記第2光源アセンブリは、光源を含み、前記第2光学シートアセンブリは、前記特定の波長帯域の光学フィルタ膜がコーティングされる光学フィルタを少なくとも1つ含み、前記第2光源アセンブリの光源が出射する光が、前記第2光学シートアセンブリの光学フィルタを経て出射される。
【0017】
本発明によれば、メインホルダと、前記メインホルダに設けられる第1光源アセンブリ、第1光学シートアセンブリ及び回路基板とを含むインテンス・パルス・ライト(IPL)装置であって、前記第1光源アセンブリは、前記回路基板に接続され、前記第1光源アセンブリは、光源を含み、前記第1光学シートアセンブリは、特定の波長帯域の光学フィルタ膜がコーティングされる光学フィルタを少なくとも1つ含み、少なくとも1つの前記光学フィルタは、切替可能な第1位置と第2位置を有し、前記少なくとも1つの光学フィルタが前記第1位置に位置する場合、前記第1光源アセンブリの光源が出射する光が、少なくとも1つの前記光学フィルタを経て出射され、前記第1光源アセンブリの光源は、点滅光源又はオン/オフで制御可能な光源であるIPL装置がさらに提供される。本発明の美容鏡は、大面積で鏡面全体から光出射することによって、鼻、唇などの死角部位を含む顔全体を同時にカバーすることができる。鏡面全体照射により、顔皮膚治療の一貫性は最大限に保証され、顔皮膚全体の美白と若返り効果が大幅に向上するとともに、顔皮膚がカバーされるため、使用時間が大幅に短縮する。また、本発明の美容鏡の光学フィルタは、切り替え可能な第1位置と第2位置を有し、必要に応じて切り替えられる。いくつかの実施形態において、様々な応用シナリオを柔軟に実現することができる。例えば、異なる波長帯域の光学フィルタを切り替えて使用することにより、異なる皮膚症状に対応でき、異なる皮膚問題を全面的で効果的に解決することができ、光学フィルタの使用と不使用との両状態間で切り替えることもできる。
【0018】
いくつかの実施形態において、前記第1光学シートアセンブリは、光学シートホルダを含み、前記少なくとも1つの光学フィルタは、前記光学シートホルダに設けられ、前記光学シートホルダは、少なくとも1つの前記光学フィルタを、前記第1光源アセンブリを中心に第1位置と第2位置の間で切り替えるように、前記第1光源アセンブリを中心に回転可能であり、前記第1位置は、出射光方向の側に位置する。
【0019】
いくつかの実施形態において、前記光学シートホルダは、回転盤であり、前記回転盤は、前記第1光源アセンブリを取り囲む環状盤であり、少なくとも1つの前記光学フィルタは、前記回転盤に取り付けられる。
【0020】
いくつかの実施形態において、前記第1光源アセンブリの光源は、縦に設けられ、前記少なくとも1つの光学フィルタは、前記回転盤の周方向に沿って設けられるとともに、縦方向に沿って延伸する。
【0021】
いくつかの実施形態において、前記第1光学シートアセンブリは、回転調整装置をさらに含み、前記回転調整装置は、前記回転盤に接続され、前記回転盤の回転を駆動することができる。
【0022】
いくつかの実施形態において、前記回転調整装置は、調整ノブ、連動ロッド、伝動ギアを含む。前記連動ロッド、伝動ギア及び前記調整ノブは、固定して接続され、同期回転することができる。前記伝動ギアと前記回転盤は、互いに噛み合う外歯を有する。前記調整ノブの回転調整動作は、前記連動ロッド及び前記伝動ギアを介して前記回転盤に伝達されてそれらを回転させることができる。
【0023】
いくつかの実施形態において、前記メインホルダに接続される手持ち部と、前記手持ち部内に設けられる充電式電池をさらに含み、前記充電式電池は、前記回路基板に接続される。
【0024】
いくつかの実施形態において、前記美容鏡には、ゴーグルがさらに設けられ、前記ゴーグル及び前記メインホルダには、それぞれ互いに対応するセンサが設けられる。
【0025】
いくつかの実施形態において、前記ゴーグルには、段階調整ボタンがさらに設けられる。
【0026】
従来技術と比較して、本発明は以下の利点を有する。
本発明の光学フィルタは、特定の波長帯域の光学フィルタ膜がコーティングされる光学シートであり、この光学フィルタ膜は、前記特定の波長帯域の光線を透過させることで、この光学シートは、光学フィルタとして使用することができる。この光学フィルタは、様々なIPL装置、例えば、美容鏡、IPL美顔器、IPL肌若返り器、脱毛器、導入・導出美顔器、RF美顔器に適用することができる。また、この光学フィルタ膜は、他の波長帯域の光線を反射させて鏡面効果を得ることにより、この光学フィルタは、鏡、例えば、美粧鏡、化粧鏡として使用することができる。この光学フィルタは、1層の特定の波長帯域の光学フィルタ膜をコーティングするだけで光フィルタリング及び鏡面機能を実現できるため、構造が非常に簡単で、加工プロセスに便利であり、コストが低く、光フィルタリング効果及び鏡面効果は両方とも非常に高い。
【0027】
本発明のIPL装置は、少なくとも1つの前記光学フィルタを使用し、大面積で鏡面全体から光出射することによって、鼻、唇などの死角部位を含む顔全体を同時にカバーすることができる。鏡面全体照射により、顔皮膚治療の一貫性は最大限に保証され、顔皮膚全体の美白と若返り効果が大幅に向上する。市販されているIPL肌若返り器では、点滅ごとに皮膚の小さな部分にしか作用できず、顔の大きさに応じて顔全体をカバーするには数十回、数百回が必要である。これに対し、本発明では、鏡面全体照射により、1回の点滅だけで顔全体をカバーすることができ、使用時間が大幅に短縮される。本発明では、1つの点滅(0.2-3秒)は市販のIPL肌若返り器を1回使用する(約3-5分間)に相当する。本発明のIPL装置を使用するたびに30回点滅させると、毎回の使用は、通常のIPL肌若返り器の効果の数十倍に相当する。IPL美容を使用しないときに、通常の化粧鏡として使用することができる。これによって、製品の利用率が効果的に向上し、ユーザの装置購入コスト及び使用時間が削減される。
【図面の簡単な説明】
【0028】
図1】本発明の美容鏡の実施例1の斜視図である。
図2】本発明の美容鏡の実施例1のスロット式第1光学シートアセンブリの模式図である。
図3】本発明の美容鏡の実施例1の縦方向断面図である。
図4】本発明の美容鏡の実施例1の分解図である。
図5】本発明の美容鏡の実施例1の使用模式図である。
図6】本発明の美容鏡の実施例1の磁気吸着式第1光学シートアセンブリ模式図である。
図7】本発明の美容鏡の実施例2の斜視図である。
図8】本発明の美容鏡の実施例2の縦方向断面図である。
図9】本発明の美容鏡の実施例2の横方向断面図である。
図10】本発明の美容鏡の実施例2の分解図である。
図11】本発明の美容鏡の実施例3の斜視図である。
図12】本発明の美容鏡の実施例3の縦方向断面図である。
図13】本発明の美容鏡の実施例3の横方向断面図である。
図14】本発明の美容鏡の実施例3の前側断面図である。
図15】本発明の美容鏡の実施例3の分解図である。
図16】本発明の美容鏡の実施例4の縦方向断面図である。
図17】本発明の美容鏡の実施例4の横方向断面図である。
図18】本発明の美容鏡の実施例4の前側断面図である。
図19】本発明の美容鏡の実施例4の分解図である。
図20】本発明の美容鏡の実施例5の正面斜視模式図である。
図21】本発明の美容鏡の実施例5の背面斜視模式図である。
図22】本発明の美容鏡の実施例5の背面照明領域透視図である。
図23】本発明の美容鏡の実施例5のである。
図24】本発明の美容鏡の実施例5の横方向断面図である。
図25】本発明の美容鏡の実施例5の分解図である。
図26】本発明に係る光学フィルタの別の実施例の模式図である。
図27】本発明に係る光学フィルタを美容鏡の実施例1に適用する模式図である。
図28】本発明に係る光学フィルタを美容鏡の実施例2に適用する模式図である。
図29】本発明に係る光学フィルタを美容鏡の実施例3に適用する模式図である。
図30】本発明に係る光学フィルタを美容鏡の実施例4に適用する模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、図面を参照しながら本発明の例示的な実施形態をより詳しく説明する。図面に本発明の例示的な実施形態が示されるが、本発明は様々な形態で実現することができ、本明細書における実施形態によって制限されない。これに対し、これらの実施形態は、本発明をより良く理解し、本発明の範囲を当業者に完全に伝えるために提供されるものである。
【0030】
本明細書で使用される用語は、特定の例示的な実施形態を説明することのみを目的としており、限定することを意図したものではないことを理解されたい。本明細書で使用される場合、単数形「一」、「1つ」及び「前記」は、文脈上明らかに別段の指示がない限り、複数形を含むことを意味することもある。「含む」、「包含」、「含有」及び「有する」という用語は包括的であるため、記載された特徴、ステップ、操作、要素及び/又は部品の存在を示すが、1つ以上の他の特徴、ステップ、操作、要素、部品及び/又はそれらの組み合わせの存在又は追加を排除するものではない。本明細書に記載の方法ステップ、プロセス及び操作は、実行順序が特に示されていない限り、記載又は図示される特定の順序で実行する必要があると解釈されるべきではない。追加の又は代替のステップが使用されてもよいことも理解されたい。
【0031】
本明細書では、第1、第2、第3などの用語を用いて様々な要素、部品、領域、層及び/又はセクションを説明する場合があるが、これらの要素、部品、領域、層及び/又はセクションは、これらの用語によって制限されるべきではない。これらの用語は、ある要素、部品、領域、層又はセクションを別の領域、層又はセクションから区別するためにのみ使用される。「第1」、「第2」などの用語、及びその他の数値用語は、本明細書で使用される場合、文脈によって明確に示されていない限り、順序や順番を意味するものではない。したがって、以下で説明される第1要素、部品、領域、層又はセクションは、例示的な実施形態の教示から逸脱することなく、第2要素、部品、領域、層又はセクションと呼ぶことができる。
【0032】
説明の便宜上、本明細書において、空間的に相対的な用語を用いて図面に示されるある要素又は特徴と別の要素又は特徴との関係を説明することができる。これらの相対的な用語は、例えば、「内部」、「外部」、「内側」、「外側」、「下」、「下方」、「上」、「上方」、「前端」、「後側」などである。このような空間的に相対的な用語は、図面に示される向きに加えて、使用中又は動作中の装置の異なる向きを包含することを意図している。例えば、図面に示される装置をひっくり返す場合、「別の要素又は特徴の下」又は「別の要素又は特徴の下方」として説明される要素は、「別の要素又は特徴の上」又は「別の要素又は特徴の上方」として定義されるようになる。したがって、「・・・下に位置する」という用語には、上と下の両方が含まれる。装置は、別途方向付け(90度回転するか又は他の方向にある)、及び本明細書で使用される空間相対記述子で解釈されてもよい。
【0033】
図1~4に示すように、本発明の実施例1に係る美容鏡は、メインホルダ100と、メインホルダ100上に設けられる第1光源アセンブリ、第1光学シートアセンブリ、回路基板105とを含む。前記第1光源アセンブリは、前記回路基板105に接続され、前記第1光源アセンブリが出射する光は、前記第1光学シートアセンブリから出射される。具体的には、前記第1光源アセンブリは、光源を含み、前記第1光学シートアセンブリは、少なくとも1つの光学フィルタを含む。前記第1光学シートアセンブリは、前記メインホルダ100上に着脱可能に設けられる。前記第1光学シートアセンブリが着脱可能に設けられることにより、必要に応じて不同波長帯域的光学フィルタを交換することができ、特に、大きい光学フィルタに交換することができる。これによって、異なる皮膚症状に対応でき、異なる皮膚問題を全面的で効果的に解決することができる。本発明は、大面積で鏡面全体から光出射することによって、鼻、唇などの死角部位を含む顔全体を同時にカバーすることができる。鏡面全体照射により、顔皮膚治療の一貫性は最大限に保証され、顔皮膚全体の美白と若返り効果が大幅に向上するとともに、顔皮膚がカバーされるため、使用時間が大幅に短縮する。
【0034】
具体的には、前記メインホルダ100には、2つのスロット101が設けられる。前記第1光学シートアセンブリは、前記2つのスロット内に対応して収容可能な第1光学シートホルダ102及び第2光学シートホルダ103を含む。前記第1光学シートホルダ及び第2光学シートホルダには、それぞれ光学フィルタが取り付けられる。前記第1光学シートアセンブリにおいて、少なくとも1つの光学フィルタの片面に光学フィルタ膜がコーティングされ、もう片面に片面光透過膜がコーティングされる。つまり、IPL美容に用いる少なくとも1つの光学フィルタは、化粧鏡シートと一体に設計される。光学フィルタの片面には、光をフィルタリングするための光学フィルタ膜がコーティングされる。光学フィルタ膜の光学原理は、物理又は化学コーティングプロセスにより光学シートの表面に1層の金属膜を付着させることで、異なる波長帯域の光が遮断され、特定の波長帯域の光が光学フィルタ膜を通過して片面光透過膜を透過してIPL美容を実現することである。光学フィルタのもう片面には、片面光透過膜がコーティングされる。片面光透過膜のコーティングプロセスは、光フィルタのコーティングプロセスと同じである。片面光透過膜により、通過する光は一方側から他方側へのみ透過することができ、他方側の光は透過できず、反射しかできないことで、鏡面が形成されるため、IPL美容を使用しない場合、通常の化粧鏡として使用することができる。これによって、製品の利用率が効果的に向上し、ユーザが機器を購入するコストと使用時間が削減される。
【0035】
また、実施例において、前記第1光学シートホルダ102及び第2光学シートホルダ103には、それぞれ光学フィルタ109、化粧鏡シートが取り付けられる。つまり、IPL美容に使用される光学フィルタは、化粧鏡シートとは別々に設計される。前記化粧鏡シートは、反射率が比較的高い光学鏡であり、反射面が外側に向かっているため、外部光線を反射して鏡面を形成し、美容化粧するときの化粧鏡としても作用が達成される。第1光学シートホルダ102及び第2光学シートホルダ103は、実施例における具体的な例示である。実際に、1つの光学シートホルダ又は3つ以上の光学シートホルダが設けられ、その上にそれぞれ光学シートが設けられてもよい。前記光学シートは、光学フィルタ若しくは化粧鏡、又は両者の機能を兼ね備えた光学シートであってもよい。
【0036】
前記第1光源アセンブリとして、IPLランプチューブ104を使用し、具体的には、LED光源又はハロゲン光源のいずれか1種を追加してもよい。例えば、前記光源として、IPL光源及びLED光源を使用し、又はIPL光源及びハロゲンランプを使用する。前記第1光源アセンブリは、光反射具1041及び凸レンズ1042をさらに含む。前記光反射具は、前記IPLランプチューブ104の後ろに設けられ、前記凸レンズは、前記IPLランプチューブ104と前記光学フィルタ109との間に設けられる。凸レンズは、光伝導のために設けられ、顔に対する光照射がより均一になる。凸レンズ原理により、発散光は凸レンズを通過した後に光出射領域へ屈折して均一に出射される。
【0037】
図5に示すように、前記美容鏡には、ユーザの目を保護し、美容鏡を使用するときに光源による目の損傷を回避するために、ゴーグル200がさらに設けられる。さらに、前記ゴーグル200及び前記メインホルダ100には、それぞれ信号が互いに対応するセンサが設けられる。これによって、ゴーグルと光源との間の距離を検知することができ、検出された信号を前記美容鏡の制御回路に接続して光源のオン/オフに対する制御と関連付けることができる。前記センサによりゴーグルが特定の距離内であることが検出されて初めて光源がオンにされる。ユーザの顔が設計された光照射領域から離れた場合、美容鏡とゴーグルとのセンサ信号が切断され、対応して光出射が停止し、他のリスクが回避される。ユーザの額領域と美容鏡の光出射面との距離が小さすぎる(安全距離を超える)と、センサが検出した信号が制御回路にフィードバックされて光出射停止信号が送信される。具体的には、図5に示すように、前記ゴーグル200には、センサ201が設けられ、前記メインホルダ100には、ゴーグル感知領域106が設けられ、前記センサは、前記ゴーグルの前端及び/又は両側に設けられてもよい。
【0038】
前記ゴーグルには、ゴーグルとメインホルダ100との間の距離を制限するためのゴーグル位置規制ブロック202がさらに設けられる。ユーザの額が美容鏡の光出射面に近づくと、この位置規制ブロックは美容鏡の鏡面ホルダに接触することで、ユーザの顔が鏡面に近づくことができないため、火傷が回避される。いくつかの具体的な実施形態において、前記ゴーグルには、使用過程においてユーザが段階を容易に調整できるように、段階調整ボタン203がさらに設けられる。
【0039】
前記美容鏡は、台座300及び頭部位置決め支持部400をさらに含む。前記台座300には、ゴーグル収容キャビティ301及び支持部収容キャビティ302が設けられる。前記ゴーグル200は、前記ゴーグル収容キャビティ301に収容可能であり、前記頭部位置決め支持部400は、前記支持部収容キャビティ302に収容可能である。具体的には、前記頭部位置決め支持部に接続される回転軸を設けることができ、これによって、回転軸を回転させ、前記支持部収容キャビティに折りたたんで収容することができる。前記頭部位置決め支持部は、ユーザが使用する際に頭部を支持するために使用され、長時間特定の姿勢を維持することによる疲労及びユーザーエクスペリエンス低下を回避することができる。ユーザは、顎を前記頭部位置決め支持部に載せることができ、これによって、頭部と美容鏡との間の距離を容易に位置決めすることができ、顔と鏡面(光出射面)との間の距離を一定に保持することで、顔が鏡面に接触することによる火傷が回避されるとともに、正確な位置決めが達成され、ユーザの顔の全ての部位が光源照射の最適な領域に位置する。
【0040】
前記台座300と前記メインホルダ100との間には、接続部500が設けられる。前記接続部内には、前記メインホルダ100に連通する通気路が設けられる。前記接続部内には、ファン501がさらに設けられる。前記メインホルダ100には、放熱孔107及び放熱部品108が設けられる。前記光源の放熱は、ファンによる送風/吸引風の方式、又はアルミ材/銅ブロック/ヒートパイプ等の熱伝導による放熱方式を採用してもよい。図9に示すように、排風通路A/B/Cにおいて、排風通路Aは、主に光学フィルタ表面を通過し、排風通路Bは、主にランプチューブを通過し、排風通路Cは、主に光反射具及び放熱部品を通過する。
【0041】
図6に示すように、図1~5に示される実施例に係る美容鏡をもとに僅かに変更した美容鏡において、第1光学シートアセンブリ1021は、磁気吸着式の着脱により交換されてもよい。具体的には、光学フィルタ/化粧鏡が設けられた各光学シートホルダ及びメインホルダにおける対応位置にそれぞれ互いに磁気吸引される磁気部品1022が設けられることにより、光学シートホルダの取り付け及び交換を行う。取り外された光学フィルタ/化粧鏡シートは、メインホルダ100の後殻に収容することができる。
【0042】
図7~10に示すように、本発明の実施例2に係る美容鏡は、以下の点で実施例1と相違する。前記メインホルダ100の両側に接続されるサブホルダ110をさらに含み、サブホルダ110には、第2光源アセンブリ、第2光学シートアセンブリが取り付けられ、前記第2光源アセンブリから出射される光は、前記第2光学シートアセンブリを経て出射され、前記第2光源アセンブリは、IPL光源、LED光源又はハロゲン光源のうちの少なくとも1種を含む。実施例2において、前記第2光源アセンブリとして、LED光源111を使用する。前記第2光学シートアセンブリは、光学フィルタ112を含む。前記第2光学シートアセンブリは、上記のスロット式、磁吸式安装、又は固定取付により取り付けることができる。スロット式取付では、サブホルダ110の上方又は側面にスロット口が形成されてもよい。サブホルダ110には、放熱孔107がさらに設けられる。前記サブホルダには、ゴーグル感知領域106が設けられてもよい。
【0043】
前記第1光源アセンブリは、前記第1光学シートアセンブリにより射出する光が前記美容鏡の正面出射光であり、対応して顔の正面領域に照射することができる。前記第2光源アセンブリは、前記第2光学シートアセンブリにより射出する光が前記美容鏡の左側面及び/又は右側面出射光であり、対応して左側の顔領域及び/又は右側の顔領域に照射することができる。
【0044】
実施例2において、前記サブホルダ110と前記メインホルダ100とは、回転可能に接続される。前記サブホルダ110は、回転軸により前記メインホルダ100の前面の両側に接続されることにより、前記サブホルダ110は、前記メインホルダ100に対して回転して開閉することができる。
【0045】
図11~15に示すように、実施例3は、以下の点で実施例2と相違する。サブホルダ120に設けられる第2光源アセンブリは、IPL光源123を含み、IPL光源123の前方には、凸レンズ124が設けられ、後方には光反射具125、放熱部品122が設けられ、第2光学シートアセンブリは、上面に光学フィルタが設けられる第3光学シートホルダ121を含む。サブホルダ120上の第2光源アセンブリ及び第2光学シートアセンブリの構造は、メインホルダ上の第1光源アセンブリ及び第1光学シートアセンブリの構造と類似する。第3光学シートホルダ121は、上記のように、スロット式、磁吸式安装、又は固定取付により取り付けることができる。スロット式取付では、サブホルダ120の上方又は側面にスロット口が形成されてもよい。サブホルダ120には、放熱孔107がさらに設けられる。前記サブホルダには、ゴーグル感知領域106が設けられてもよい。第3光学シートホルダ121は、1つ、2つ又は3つ以上設けられてもよい。第1光学シートホルダ102、第2光学シートホルダ103、第3光学シートホルダ121は、いずれも実施例の具体的な例示であり、実際に、メインホルダ及びサブホルダは、いずれにも光学シートが設けられる1つの光学シートホルダのみ、又は2つ以上の光学シートホルダが設けられてもよい。前記光学シートは、光学フィルタ、化粧鏡又は両者の機能を兼ね備える光学シートであってもよい。
【0046】
前記サブホルダは、前記メインホルダ100に固定して取り付けられてもよく、回転軸により取り付けられてもよい。回転により角度を調整可能な設計により、様々な顔幅に適応できるとともに、使用されないときの収納にも便利で省スペースである。係合などの着脱可能な方式などにより取り付けされてもよい。
【0047】
図16~19に示すように、実施例4において、メインホルダ内の光学フィルタの配置方式は、実施例2と相違する。メインホルダ内には、第1光学シートアセンブリが設けられ、前記第1光学シートアセンブリは、回転可能な光学シートホルダ136及び2枚の光学フィルタ132を含む。前記2枚の光学フィルタ132は、対応して前記回転可能な光学シートホルダ136に設けられ、光源131を中心に回転して位置を変化させることができ、これによって、光源の出射方向において通過する光学フィルタを変更することができる。2枚の光学フィルタは、手動又は電気制御により、前記光源を中心に回転して切り替えられる。具体的には、前記光源は、縦置きのIPLランプチューブであってもよい。2枚の光学フィルタは、具体的な実施例だけであり、実際に1枚又は2枚以上の光学フィルタが設けられてもよい。光反射具135には、前記光学フィルタ132が回転して通過可能な溝1351が設けられる。放熱部品133には、前記光学フィルタ132が回転して通過可能な開口1352が設けられる。光源から出射される光は、その出射方向に回転した光学フィルタ132を通過した後、凸レンズ134に続いて別の光学シート109を経て出射される。本実施例において、光学シート109は、実施例1の光学シートと同じであってもよい。つまり、前記光学シートは、光学フィルタ、化粧鏡、又は両者の機能を兼ね備える光学シートであってもよい。メインホルダの前端面には、光学シートが設けられる1つ以上の光学シートホルダがさらに設けられてもよい。前記光学シートは、光学フィルタ、化粧鏡、又は両者の機能を兼ね備える光学シートであってもよい。
【0048】
前記美容鏡の給電方式は、プラグイン給電、電池給電、充電式電池による給電であってもよい。
【0049】
図20~25に示すように、本発明の実施例5に係る美容鏡は、メインホルダ140と、メインホルダ140に設けられる第1光源アセンブリ、第1光学シートアセンブリ、回路基板155とを含む。前記第1光源アセンブリは、前記回路基板155に接続される。上記の実施例と同様に、実施例5においても回転により切替可能な光学フィルタを使用する。図24及び25に示すように、前記第1光源アセンブリは、縦に設けられるIPLランプチューブ141を含む。前記第1光学シートアセンブリは、回転可能な光学シートホルダ及び波長帯域が異なる2枚の光学フィルタ143を含む。前記2枚の光学フィルタ143は、対応して前記光学シートホルダに設けられる。前記光学シートホルダは、前記IPLランプチューブ141を中心に回転することで、前記2枚の光学フィルタ143を回転させ、2枚の光学フィルタ143を前記IPLランプチューブ141を中心にそれぞれ第1位置と第2位置との間で切り替える。前記第1位置は、出射光方向の側に位置し、前記第2位置は、出射光方向の反対側に位置する。少なくとも1つの光学フィルタが前記第1位置に位置する場合、前記第1光源アセンブリが出射する光は、前記第1位置に位置する光学フィルタから出射され、これによって、光源の出射方向が通過する光学フィルタの変更が実現される。2枚の光学フィルタは、手動又は電気制御により前記光源を中心に回転して切り替えられる。具体的には、2枚の光学フィルタは、具体的な実施例だけであり、実際に、1枚又は2枚以上の光学フィルタを設けてもよい。他のいくつかの実施例において、いくつかの実施形態では、1枚の光学フィルタを使用する場合、この光学フィルタは、第1位置と第2位置との間で切り替えられ、これによって、光学フィルタの使用と不使用との両状態間の切り替えが実現される。
【0050】
本実施例において、前記光学シートホルダは、上下に別々に設けられる2つの回転盤142である。前記回転盤142は、前記ランプチューブ141を取り囲む環状盤であることにより、前記ランプチューブ141を中心に回転することができる。前記光学フィルタ143は、前記回転盤142の周方向に沿って前記回転盤に取り付けられ、縦方向に沿って延伸する。前記第1光学シートアセンブリは、回転調整装置をさらに含む。前記回転調整装置は、調整ノブ1421、連動ロッド1422、伝動ギア1423を含む。前記連動ロッド1422、伝動ギア1423及び前記調整ノブ1421は、固定して接続され、同期回転することができる。前記伝動ギア1423と前記回転盤142は、互いに噛み合う外歯を有する。前記調整ノブの回転調整動作は、前記連動ロッド及び前記伝動ギアを介して前記回転盤に伝達されてそれらを回転させることができる。前記調整ノブ1421は、ユーザの操作を容易にするために、通常、前記本体から突出した位置に設けられる。
【0051】
前記美容鏡は、メインホルダ140内に設けられる光反射具144及び放熱部品145をさらに含む。光反射具144には、前記光学フィルタ143が回転して通過可能な溝が設けられ、放熱部品145にも前記光学フィルタ143が回転して通過可能な開口が設けられる。光源出射される光は、その出射方向に回転した光学フィルタ144を通過した後、メインホルダ140に設けられるとともに出射光方向の側に位置する凸レンズ146を経てから出射される。凸レンズの設計により、光の出射はより均一になる。
【0052】
前記美容鏡は、メインホルダ140に設けられる化粧鏡シート147をさらに含む。前記化粧鏡シート147は、前記メインホルダ140の背面に設けられるか、又は前記化粧鏡シートは、前記メインホルダ140の前方に取り外し可能に設けられる。図20に示すように、前記メインホルダ140及び前記化粧鏡シートには、それぞれ互いに吸着する磁気部品1022が設けられる。前記化粧鏡シートは、前記磁気部品により前記メインホルダ140に取り付けられる。前記化粧鏡シート147の周囲に照明光源148が設けられる。図22に示すように、前記照明光源148は、前記化粧鏡シート147の周囲に周設され、前記回路基板155に接続され、照明LEDを使用することができる。前記照明光源の外側には、導光ストリップ1481がさらに設けられる。
【0053】
前記美容鏡は、前記メインホルダ140に接続される手持ち部150と、前記手持ち部150内に設けられる充電式電池151及び充電回路基板152とをさらに含む。前記電池151は、前記充電回路基板に接続される。図23に示すように、153はコンデンサであり、前記コンデンサ153は、ランプチューブに放電することができる。電池151がコンデンサ153を充電した後、コンデンサ153を介して放電し、回路基板に設けられるトランス及びトリガによりランプチューブを点滅させる。154はベースである。
【0054】
前記美容鏡の給電方式は、プラグイン給電、電池給電、充電式電池による給電であってもよい。ソケット1511によりプラグイン給電又は充電操作を行うことができる。
【0055】
図26は、本発明に係る光学フィルタの別の実施例の模式図である。本実施例の光学フィルタ1091は、特定の波長帯域の光学フィルタ膜がコーティングされる光学シートであり、キャリアシート(図示せず)及び前記キャリアシートの表面に設けられる特定の波長帯域の光学フィルタ膜を含む。この光学フィルタ膜が特定の波長帯域の光を透過させることができるため、この光学シートは、光学フィルタとして使用することができる。また、この光学フィルタ膜は、他の波長帯域の光を反射させて鏡面効果を得ることで、この光学フィルタ1091は、鏡、例えば、美粧鏡、化粧鏡として使用することができる。この光学フィルタ1091を透過する特定の波長帯域の光線は、一般に不可視光(即ち、日常の自然光以外の近赤外線の波長)、例えば、700nm以上の不可視光である。700nm以下の可視光が鏡面に照射されるとき、コーティングの影響で可視光は透過できないため、光線は光学フィルタによって反射される。この光学フィルタ1091の実現プロセスは、従来の光学フィルタコーティング生産プロセスを使用することができる。
【0056】
この光学フィルタ1091にコーティングされる特定の波長帯域の光学フィルタ膜の具体的な実施例には、多くの種類があり、異なる色の膜層をコーティングすると、光フィルタリング効果は異なる。例えば、黄色光学フィルタ膜は、黄色光の波長よりも長い緑色光、赤色光を透過させることができ、黄色光の波長よりも短い紫色光、青色光が透過することができない。また、例えば、赤色光の光学フィルタ膜を透過可能な波長は、赤色光の波長よりも長い必要があるため、赤色の波長帯域よりも短い緑色光、黄色光、青色光、紫色光は透過することができず、波長帯域が赤色波長以上の赤色光、近赤外線、中赤外線などは透過することができる。同様に、赤色光の波長帯域よりも長い近赤外以上の波長のみが透過可能な膜層である場合、光学フィルタは、白色又は銀色を呈し、人間の視覚で見える自然光のうちの可視光は透過することができない。いくつかの具体的な実施例において、前記光学フィルタ1091にコーティングされる膜は、可視光(700nm以下)を遮断するため、可視波長帯域は透過することができない。
【0057】
具体的には、例えば、美容鏡に適用される場合、光源が点滅するときに、出射される光線は前記特定の波長帯域の光線(例えば、皮膚美容に適用可能な不可視光)である。特定の波長帯域の光学フィルタ膜がコーティングされる光学フィルタ1091は、この特定の波長帯域の光線を透過させ、光学フィルタとして使用される。この特定の波長帯域の不可視光は、光学フィルタを透過して皮膚に作用し、美容鏡の効果を実現する。美容鏡の光源が点滅していないときに、特定の波長帯域の光学フィルタ膜がコーティングされる光学フィルタ1091は、外部の自然光の光線を反射させ、光学フィルタの側(機器内に近い側)は比較的暗く、反対側の可視光は光学フィルタにコーティングされる膜層によって反射されて光学フィルタを透過できないことで、光学フィルタの他方側の明るさは向上し、即ち、光学フィルタの内側(機器内に近い側)に光がなく、外側(外部に近い側)では自然光のうちの可視波長帯域が光学フィルタによって反射されることで鏡面(即ち、反射鏡)となるため、この場合、光学フィルタは、鏡として使用することができる。
【0058】
本実施例の光学フィルタ1091は、前の実施例の光学フィルタと比較して、光学フィルタ膜及び片面光透過膜を同時にコーティングする必要がなく、特定の波長帯域の光学フィルタ膜のみをコーティングするだけで、光フィルタリングと鏡面の2つの効果を実現できるため、構造が簡素化され、製造プロセスが簡単で、使用効果が良好である。この光学フィルタは、美容鏡、IPL美顔器、IPL肌若返り器、脱毛器、導入・導出美顔器、RF美顔器に適用することができる。
【0059】
特定の波長帯域がコーティングされる光学フィルタ1091は、伝統的な鏡と比較して明るさがより高く、繊細さがより高い。これは、伝統的な美粧鏡に使用される鏡面塗層(膜層)が光を透過させる必要がないため、層厚さ(膜厚さ)がより厚く、粒子がより粗大になることで、塗層表面が比較的粗くなり、反射する際の屈折率が高くなり、明るさに影響を与えるためである(例えば、滑らかなガラスと磨りガラスでは表面の明るさが異なる)。これに対し、光フィルタリング美容鏡に光透過性が必要であり、使用される光学フィルタ1091の膜層分子の構造がより繊細であり、引き起こされる屈折率がより低く、反射率がより高いため、明るさはより高くなる。
【0060】
特定の波長帯域の光学フィルタ膜がコーティングされる光学フィルタ1091を使用する美容鏡のいくつかの実施例において、前記美容鏡は、メインホルダを含み、前記光学フィルタ1091は、前記メインホルダに設けられる。具体的な応用には、多くの実施例あり、例えば、上記の各実施例の美容鏡に適用することができる。
【0061】
図27に示される実施例では、特定の波長帯域の光学フィルタ膜がコーティングされる光学フィルタ1091を、台座300及びメインホルダ100が設けられる美容鏡に適用する。光学フィルタ1091は、挿入により前記メインホルダ100に取り付けることができる。
【0062】
図28に示される実施例は、特定の波長帯域の光学フィルタ膜がコーティングされる光学フィルタ1091が磁気部品1022により美容鏡メインホルダ100に取り付けられる点で、図27に示される実施例と相違する。
【0063】
図29に示される実施例に係る美容鏡は、台座300、メインホルダ100及びサブホルダ110を含む。前記特定の波長帯域の光学フィルタ膜がコーティングされる光学フィルタ1091は、メインホルダ100及び/又はサブホルダ110に設けられてもよい。
【0064】
図30に示される実施例では、特定の波長帯域の光学フィルタ膜がコーティングされる光学フィルタ1091を手持ち部150及びメインホルダ140が設けられる美容鏡に適用する。光学フィルタ1091は、挿入又は磁気部品1022により前記メインホルダ100に取り付けることができる。
【0065】
以上の説明は、本発明の好ましい実施例にすぎず、本発明の保護範囲は、それに限定されない。本発明の技術的手段に基づいてなされる同等の置換は、いずれも本発明の保護範囲内に含まれる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
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