(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-13
(45)【発行日】2024-02-22
(54)【発明の名称】自動応答装置、自動応答方法、およびプログラム
(51)【国際特許分類】
G06F 16/90 20190101AFI20240214BHJP
G06F 21/62 20130101ALI20240214BHJP
G06N 5/04 20230101ALI20240214BHJP
【FI】
G06F16/90 100
G06F21/62 345
G06N5/04
(21)【出願番号】P 2023138781
(22)【出願日】2023-08-29
【審査請求日】2023-08-29
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】519110124
【氏名又は名称】PayPay株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100154852
【氏名又は名称】酒井 太一
(74)【代理人】
【識別番号】100181124
【氏名又は名称】沖田 壮男
(74)【代理人】
【識別番号】100194087
【氏名又は名称】渡辺 伸一
(72)【発明者】
【氏名】ヴァシーヌ アミット
(72)【発明者】
【氏名】プラサド ハーシュ
【審査官】原 秀人
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2021/205516(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2023/0095673(US,A1)
【文献】御池 鮎樹,ニュースの深層 「サイバー犯罪ツール」として使われる「ChatGPT」,I/O ,日本,株式会社工学社,2023年04月01日,第48巻第4号(通巻558号),pp. 108-112
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 16/00-16/958
G06N 5/04
G06F 21/62
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークおよび利用者の端末装置を介してサービスを提供するサービス提供装置と連携し、前記利用者からの自然文によるメッセージに対して自動応答するための自動応答装置であって、
少なくとも前記メッセージを、自然文が入力されると回答するように学習されたAIチャットボットに入力することで、応答モデルに入力するためのリクエストパラメータを取得するリクエストパラメータ取得部と、
取得された前記リクエストパラメータ、および前記サービスに関連する前記利用者の個人情報を応答モデルに入力することで、前記利用者に応答する内容を取得する応答内容取得部と、
取得された前記利用者に応答する内容を前記端末装置に送信する回答部と、
を備え、
前記サービスは電子決済サービスである、
自動応答装置。
【請求項2】
ネットワークおよび利用者の端末装置を介してサービスを提供するサービス提供装置と連携し、前記利用者からの自然文によるメッセージに対して自動応答するための自動応答装置であって、
少なくとも前記メッセージを、自然文が入力されると回答するように学習されたAIチャットボットに入力することで、応答モデルに入力するためのリクエストパラメータを取得するリクエストパラメータ取得部と、
取得された前記リクエストパラメータ、および前記サービスに関連する前記利用者の個人情報を応答モデルに入力することで、前記利用者に応答する内容を取得する応答内容取得部と、
取得された前記利用者に応答する内容を前記端末装置に送信する回答部と、
を備え、
前記AIチャットボットは、当該自動応答装置とは別体の装置により提供され、前記リクエストパラメータ取得部は、ネットワークを介して前記メッセージを前記AIチャットボットに入力し、
前記メッセージには、前記個人情報が含まれない、
自動応答装置。
【請求項3】
ネットワークおよび利用者の端末装置を介してサービスを提供するサービス提供装置と連携し、前記利用者からの自然文によるメッセージに対して自動応答するための自動応答装置であって、
少なくとも前記メッセージを、自然文が入力されると回答するように学習されたAIチャットボットに入力することで、応答モデルに入力するためのリクエストパラメータを取得するリクエストパラメータ取得部と、
取得された前記リクエストパラメータ、および前記サービスに関連する前記利用者の個人情報を応答モデルに入力することで、前記利用者に応答する内容を取得する応答内容取得部と、
取得された前記利用者に応答する内容を前記端末装置に送信する回答部と、
を備え、
前記リクエストパラメータ取得部は、前記メッセージのカテゴリの候補を更に前記AIチャットボットに入力することで、前記リクエストパラメータを取得する、
自動応答装置。
【請求項4】
前記リクエストパラメータ取得部は、カテゴリに応じたリクエストパラメータの候補を更に前記AIチャットボットに入力することで、前記リクエストパラメータを取得する、
請求項
3記載の自動応答装置。
【請求項5】
前記リクエストパラメータ取得部は、前記メッセージ、前記メッセージのカテゴリの候補、およびカテゴリに応じたリクエストパラメータの候補を前記AIチャットボットに入力し、
前記AIチャットボットは、前記メッセージおよび前記カテゴリの候補に基づいて前記カテゴリを内部的に導出し、導出した前記カテゴリおよび前記カテゴリに応じたリクエストパラメータの候補に基づいて、前記リクエストパラメータを出力するものである、
請求項
4記載の自動応答装置。
【請求項6】
前記リクエストパラメータ取得部は、前記メッセージ、およびメッセージのカテゴリの候補を、前記AIチャットボットに入力することで、前記メッセージのカテゴリを取得し、次いで、取得した前記メッセージのカテゴリ、および前記カテゴリに応じたリクエストパラメータの候補を前記AIチャットボットに入力することで、前記リクエストパラメータを取得する、
請求項
4記載の自動応答装置。
【請求項7】
前記リクエストパラメータ取得部は、前記リクエストパラメータの候補を、前記応答モデルのAPI(Application Programming Interface)に入力可能な形式に指定して前記AIチャットボットに入力する、
請求項
4から6のうちいずれか1項記載の自動応答装置。
【請求項8】
前記AIチャットボットは、前記利用者に回答する応答メッセージの文面を出力する、
請求項
1から3のうちいずれか1項記載の自動応答装置。
【請求項9】
ネットワークおよび利用者の端末装置を介してサービスを提供するサービス提供装置と連携し、前記利用者からの自然文によるメッセージに対して自動応答するための自動応答装置が、
少なくとも前記メッセージを、自然文が入力されると回答するように学習されたAIチャットボットに入力することで、応答モデルに入力するためのリクエストパラメータを取得する処理と、
取得された前記リクエストパラメータ、および前記サービスに関連する前記利用者の個人情報を応答モデルに入力することで、前記利用者に応答する内容を取得する処理と、
取得された前記利用者に応答する内容を前記端末装置に送信する処理と、
を実行し、
前記サービスは電子決済サービスである、
自動応答方法。
【請求項10】
ネットワークおよび利用者の端末装置を介してサービスを提供するサービス提供装置と連携し、前記利用者からの自然文によるメッセージに対して自動応答するための自動応答装置のプロセッサに、
少なくとも前記メッセージを、自然文が入力されると回答するように学習されたAIチャットボットに入力することで、応答モデルに入力するためのリクエストパラメータを取得する処理と、
取得された前記リクエストパラメータ、および前記サービスに関連する前記利用者の個人情報を応答モデルに入力することで、前記利用者に応答する内容を取得する処理と、
取得された前記利用者に応答する内容を前記端末装置に送信する処理と、
を実行させるための
プログラムであって、
前記サービスは電子決済サービスである、
プログラム。
【請求項11】
ネットワークおよび利用者の端末装置を介してサービスを提供するサービス提供装置と連携し、前記利用者からの自然文によるメッセージに対して自動応答するための自動応答装置が、
少なくとも前記メッセージを、自然文が入力されると回答するように学習されたAIチャットボットに入力することで、応答モデルに入力するためのリクエストパラメータを取得する処理と、
取得された前記リクエストパラメータ、および前記サービスに関連する前記利用者の個人情報を応答モデルに入力することで、前記利用者に応答する内容を取得する処理と、
取得された前記利用者に応答する内容を前記端末装置に送信する処理と、
を実行し、
前記AIチャットボットは、当該自動応答装置とは別体により提供され、前記リクエストパラメータを取得する処理において、ネットワークを介して前記メッセージを前記AIチャットボットに入力し、
前記メッセージには、前記個人情報が含まれない、
自動応答方法。
【請求項12】
ネットワークおよび利用者の端末装置を介してサービスを提供するサービス提供装置と連携し、前記利用者からの自然文によるメッセージに対して自動応答するための自動応答装置のプロセッサに、
少なくとも前記メッセージを、自然文が入力されると回答するように学習されたAIチャットボットに入力することで、応答モデルに入力するためのリクエストパラメータを取得する処理と、
取得された前記リクエストパラメータ、および前記サービスに関連する前記利用者の個人情報を応答モデルに入力することで、前記利用者に応答する内容を取得する処理と、
取得された前記利用者に応答する内容を前記端末装置に送信する処理と、
を実行させるためのプログラムであって、
前記AIチャットボットは、当該自動応答装置とは別体により提供され、前記リクエストパラメータを取得する処理において、前記プロセッサに、ネットワークを介して前記メッセージを前記AIチャットボットに入力させ、
前記メッセージには、前記個人情報が含まれない、
プログラム。
【請求項13】
ネットワークおよび利用者の端末装置を介してサービスを提供するサービス提供装置と連携し、前記利用者からの自然文によるメッセージに対して自動応答するための自動応答装置が、
少なくとも前記メッセージを、自然文が入力されると回答するように学習されたAIチャットボットに入力することで、応答モデルに入力するためのリクエストパラメータを取得する処理と、
取得された前記リクエストパラメータ、および前記サービスに関連する前記利用者の個人情報を応答モデルに入力することで、前記利用者に応答する内容を取得する処理と、
取得された前記利用者に応答する内容を前記端末装置に送信する処理と、
を実行し、
前記リクエストパラメータを取得する処理において、前記メッセージのカテゴリの候補を更に前記AIチャットボットに入力することで、前記リクエストパラメータを取得する、
自動応答方法。
【請求項14】
ネットワークおよび利用者の端末装置を介してサービスを提供するサービス提供装置と連携し、前記利用者からの自然文によるメッセージに対して自動応答するための自動応答装置のプロセッサに、
少なくとも前記メッセージを、自然文が入力されると回答するように学習されたAIチャットボットに入力することで、応答モデルに入力するためのリクエストパラメータを取得する処理と、
取得された前記リクエストパラメータ、および前記サービスに関連する前記利用者の個人情報を応答モデルに入力することで、前記利用者に応答する内容を取得する処理と、
取得された前記利用者に応答する内容を前記端末装置に送信する処理と、
を実行させるためのプログラムであって、
前記リクエストパラメータを取得する処理において、前記プロセッサに、前記メッセージのカテゴリの候補を更に前記AIチャットボットに入力することで、前記リクエストパラメータを取得させる、
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動応答装置、自動応答方法、およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、種々のネットワークサービスにおいて利用者のメッセージに自動的に応答する自動応答装置について研究および実用化が進められている。例えば、自動応答システムの自動学習を実行する技術が開示されている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の技術では、充実した内容で利用者に応答することができない場合があった。
【0005】
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、より充実した内容で利用者に応答することができる自動応答装置、自動応答方法、およびプログラムを提供することを目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様は、ネットワークおよび利用者の端末装置を介してサービスを提供するサービス提供装置と連携し、前記利用者からの自然文によるメッセージに対して自動応答するための自動応答装置であって、少なくとも前記メッセージを、自然文が入力されると回答するように学習されたAIチャットボットに入力することで、応答モデルに入力するためのリクエストパラメータを取得するリクエストパラメータ取得部と、取得された前記リクエストパラメータ、および前記サービスに関連する前記利用者の個人情報を応答モデルに入力することで、前記利用者に応答する内容を取得する応答内容取得部と、取得された前記利用者に応答する内容を前記端末装置に送信する回答部と、を備えるものである。
【発明の効果】
【0007】
本発明の一態様によれば、より充実した内容で利用者に応答することができる自動応答装置、自動応答方法、およびプログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】電子決済サービスが実現されるための構成例を中心に示す図である。
【
図2】電子決済の大まかな流れを例示したシーケンス図(その1)である。
【
図3】電子決済の大まかな流れを例示したシーケンス図(その2)である。
【
図4】第1実施形態に係る決済サーバ100の構成図である。
【
図5】利用者情報172の内容の一例を示す図である。
【
図6】加盟店/店舗情報176の内容の一例を示す図である。
【
図7】第1実施形態における自動応答部150の動作について説明するための図である。
【
図8】自動応答部150に対して取得されたメッセージと、その結果として決済アプリ20が利用者端末装置10に表示させる応答内容を含む表示画面IM1の一例を示す図である。
【
図9】AIチャットボットが出力する内容の一例を示す図である。
【
図10】自動応答部150に対して取得されたメッセージと、その結果として決済アプリ20が利用者端末装置10に表示させる応答内容を含む表示画面IM1の他の一例を示す図である。
【
図11】AIチャットボットが出力する内容の他の一例を示す図である。
【
図12】第2実施形態における自動応答部150の動作について説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照し、本発明の自動応答装置、自動応答方法、およびプログラムの実施形態について説明する。自動応答装置は、一以上のプロセッサにより実現される。自動応答装置は、ネットワークおよび利用者の端末装置を介して電子決済サービスなどのサービスを提供するサービス提供装置と連携し、利用者からの自然文によるメッセージに対して自動応答するためのものである。自動応答装置は、サービス提供装置の内部機能であってもよいし、別体の装置であってもよい。以下、サービス提供装置は電子決済サービスを提供するものであることを前提とし、これを「決済サーバ」と称する。利用者の端末装置ではアプリケーションプログラムが動作する。アプリケーションプログラムと決済サーバは、協働して電子決済サービスを提供する。以下の説明ではアプリケーションプログラムを決済アプリと称する。電子決済サービスは、店舗における商品やサービスの購買に係る決済をサポートするサービスである。店舗とは、例えば、現実空間に存在する物理的な店舗(実店舗)であるが、電子商取引の仮想店舗を含んでもよい。仮想店舗は、電子決済サービスの運営者とは異なる主体によって提供されるものを含んでもよい。その場合、仮想店舗における買い物の決済の際に、電子決済サービスのインターフェース画面に遷移するように制御される。電子決済サービスにおいて、店舗は、例えば加盟店(ブランド)に属するものとして扱われ、店舗において購買行動が行われた際の決済などの処理は、主として利用者と加盟店の間で行われる。これに代えて、決済などの処理が利用者と店舗との間で行われてもよい。
【0010】
[電子決済サービス]
図1は、電子決済サービスが実現されるための構成例を中心に示す図である。電子決済サービスは、決済サーバ100を中心として実現される。決済サーバ100は、例えば、一以上の利用者端末装置10、一以上の第1店舗端末装置50、及び一以上の第2店舗端末装置70のそれぞれとネットワークNWを介して通信する。ネットワークNWは、例えば、インターネット、LAN(Local Area Network)、無線基地局、プロバイダ装置などを含む。ネットワークNWには、更に、AIチャットボットサーバ200および情報源300が接続されてよい。これらについては後述する。
【0011】
利用者端末装置10は、例えば、スマートフォンやタブレット端末等の可搬型端末装置である。利用者端末装置10は、少なくとも、光学読取機能、通信機能、表示機能、入力受付機能、プログラム実行機能を有するコンピュータ装置である。以下の説明では、これらの機能を実現するための構成をそれぞれカメラ、通信装置、タッチパネル、CPU(Central Processing Unit)等と称する。利用者端末装置10では、CPU等のプロセッサにより決済アプリ20が実行されることで、決済サーバ100と連携して電子決済サービスを利用者に提供するように動作する。決済アプリ20は、例えば、アプリケーションストアから利用者端末装置10にインストールされ、カメラ、通信装置、タッチパネルなどを制御する。
【0012】
第1店舗端末装置50は、例えば、店舗に設置される。第1店舗端末装置50は、少なくとも、商品価格取得機能、光学読取機能、プログラム実行機能、通信機能を有するコンピュータ装置である。第1店舗端末装置50は、いわゆるPOS(Point of Sale)装置を含み、POS装置によって商品価格取得機能や光学読取機能を実現してもよい。店舗コード画像60は、店舗に置かれ、QRコード(登録商標)等のコード画像が紙やプラスチックの媒体に印刷されたものである。なお、店舗コード画像60は、店舗に置かれたディスプレイ(スマートフォンなどの端末装置のディスプレイでもよい)によって表示されてもよい。
【0013】
第2店舗端末装置70は、加盟店の運営者によって使用される。第2店舗端末装置70は、スマートフォンやタブレット端末、パーソナルコンピュータ等である。第2店舗端末装置70では、加盟店向けインターフェース72が動作する。加盟店向けインターフェース72は、加盟店向けアプリであってもよいし、ブラウザであってもよい。加盟店向けインターフェース72は、加盟店の運営者によるクーポンの設定等を受け付け、決済サーバ100に送信する。スマートフォンである第2店舗端末装置70は、加盟店向けアプリを実行することで、店舗コード画像に相当するコード画像を表示したり、利用者端末装置10が表示するコード画像を読み取ったりする機能を有する。
【0014】
決済サーバ100は、利用者端末装置10または第1店舗端末装置50から受信した決済情報に基づいて電子決済を実現する。第1店舗端末装置50は、POS装置と加盟店サーバを含む場合があり、その場合、POS装置から加盟店サーバを介して決済情報が決済サーバ100に送信される。以下の説明では、これを特に区別せず、第1店舗端末装置50から決済情報が送信されるものとする。
【0015】
図2および
図3は、電子決済の大まかな流れを例示したシーケンス図である。電子決済には、パターン1とパターン2の二つが存在してよい。
【0016】
図2に示すパターン1(以下、ユーザスキャンと称する)の場合、決済アプリ20が起動した状態の利用者端末装置10が、光学読取機能によって店舗コード画像60をデコードする(S1)。店舗コード画像60には、店舗URL(Uniform Resource Locator)の情報が含まれている。この店舗URLは、電子決済サービスのドメインに対して店舗を識別可能な情報が付加されたものであり、決済サーバ100において加盟店IDや店舗ID等との対応付けがなされている(後述)。決済アプリ20は、店舗URLとアカウントIDを含む第1決済情報を決済サーバ100に送信する(S2)。決済サーバ100は、店舗URLに対応する加盟店ID、店舗IDから、店舗情報(後述)を検索して加盟店名と店舗名の情報を取得し(S3)、決済アプリ20に送信する(S4)。利用者は、加盟店名や店舗名が表示された画面において、決済金額を利用者端末装置10に入力する(S5)。そして、利用者端末装置10は、少なくとも決済金額を含む第2決済情報を生成し、決済サーバ100に送信する(S6)。決済サーバ100は、受信した第2決済情報に基づいて電子決済を行う(S7)。そして、決済サーバ100は、決済完了通知(決済完了画面を表示するための情報)を決済アプリ20に送信し(S8)、決済アプリ20は決済完了画面を表示する(S9)。なお、店舗コード画像60が店舗に置かれたディスプレイによって表示される場合、店舗コード画像60には、店舗URLだけでなく決済金額の情報が含まれる場合がある。この場合、利用者が決済金額を入力する手順が省略され、第1決済情報に決済金額の情報が含められて決済サーバ100に送信される。加盟店名や店舗名の情報は、決済完了画面に含めて表示されてよい。
【0017】
図3に示すパターン2(以下、ストアスキャンと称する)の場合、決済アプリ20の起動時、決済アプリ20において支払う操作が行われたとき、自動更新のタイミング(例えば1分おき)になったとき、およびその他のタイミングで、決済アプリ20はワンタイムコードの発行要求を決済サーバ100に送信する(S11)。決済サーバ100はワンタイムコードを生成し(S12)、決済アプリ20に送信する(S13)。決済アプリ20は、ワンタイムコードに基づいて生成した、QRコードやバーコード等のコード画像を表示する(S14)。利用者は利用者端末装置10の表示面を第1店舗端末装置50に翳し(提示し)、第1店舗端末装置50は、光学読取機能によってコード画像をデコードし、ワンタイムコード等を取得する(S15)。そして、第1店舗端末装置50は、ワンタイムコード、決済金額、加盟店ID、店舗ID等を含む決済情報を生成し、決済サーバ100に送信する(S16)。決済金額の情報は、予めバーコード読み取りや手入力等によって取得されている。決済サーバ100は、受信した情報に基づいて、ワンタイムコードに対応する利用者を特定し、電子決済を行う(S17)。そして、決済サーバ100は、決済完了通知を決済アプリ20に送信し(S18)、決済アプリ20は決済完了画面を表示する(S19)。
【0018】
なお、上記のいずれか一方のみのパターンで電子決済が行われてもよい。また、
図2で説明した「アカウントID」は、利用者の識別情報として用いられ得る他の情報(例えば電話番号)であってもよい。また、ストアスキャンにおいてワンタイムコードの発行が省略され、決済アプリ20は、利用者のアカウントIDに基づいて生成したコード画像を表示してもよい。その場合、決済サーバ100は、ワンタイムコードに対応する利用者を特定するのに代えて、アカウントIDに対応する利用者を特定する。
【0019】
[決済サーバ]
図4は、第1実施形態に係る決済サーバ100の構成図である。決済サーバ100は、例えば、通信部110と、決済コンテンツ提供部120と、決済処理部130と、情報管理部140と、自動応答部150と、記憶部170とを備える。自動応答部150は、「自動応答装置」の一例である。前述した通り、自動応答装置は決済サーバ100とは別体の装置であってもよい。自動応答部150は、例えば、リクエストパラメータ取得部152と、応答内容取得部154と、回答部156とを備える。通信部110および記憶部170以外の構成要素は、例えば、CPUなどのハードウェアプロセッサがプログラム(ソフトウェア)を実行することにより実現される。これらの構成要素のうち一部または全部は、LSI(Large Scale Integration)やASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、GPU(Graphics Processing Unit)などのハードウェア(回路部;circuitryを含む)によって実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアの協働によって実現されてもよい。プログラムは、予めHDD(Hard Disk Drive)やフラッシュメモリなどの記憶装置(非一過性の記憶媒体を備える記憶装置)に格納されていてもよいし、DVDやCD-ROMなどの着脱可能な記憶媒体(非一過性の記憶媒体)に格納されており、記憶媒体がドライブ装置に装着されることで記憶装置にインストールされてもよい。
【0020】
記憶部170は、HDDやフラッシュメモリ、RAM(Random Access Memory)などである。記憶部170は、決済サーバ100がネットワークを介してアクセス可能なNAS(Network Attached Storage)装置であってもよい。記憶部170には、利用者情報172、決済コンテンツ情報174、加盟店/店舗情報176、応答モデル178などの情報が格納される。
【0021】
通信部110は、ネットワークNWに接続するための通信インターフェースである。通信部110は、例えばネットワークインターフェースカードである。
【0022】
決済コンテンツ提供部120は、例えば、Webサーバの機能を有し、電子決済サービスの各種画面を表示するための情報(コンテンツ)を利用者端末装置10に提供する。決済コンテンツ提供部120は、決済コンテンツ情報174から適宜、必要なコンテンツを読み出して利用者端末装置10に提供する。利用者端末装置10は、決済アプリ20によってコンテンツが再生された状態で利用者による各種入力を受け付け、前述した決済情報などを決済サーバ100に送信する。
【0023】
決済処理部130は、利用者端末装置10または第1店舗端末装置50により送信された決済情報に基づいて、決済処理を行う。決済処理部130は、利用者情報172を参照しながら決済処理を行う。
【0024】
図5は、利用者情報172の内容の一例を示す図である。利用者情報172は、利用者の登録情報の一例である。利用者情報172は、例えば、利用者URL、アカウントID、電話番号、パスワードの他、メールアドレス、利用者ID、氏名・住所・生年月日、登録日、チャージ残高、後払い設定、後払い枠、後払い利用額、後払い利用可能額、決済方法設定、銀行口座、クレジットカード番号、チャージ履歴情報、決済履歴情報などの情報が対応付けられたものである。利用者情報172には、更に、利用者間送金履歴やチャット履歴などが含まれてもよい。利用者URLは、利用者間の送金処理に使用される。電子決済サービスへの新規登録時には、電話番号およびパスワードの登録が必須となる。アカウントIDは、決済サーバ100によって利用者に発行されるものであり、利用者IDは、利用者が任意に設定できる(設定しなくてもよい)IDである。メールアドレス、および氏名・住所・生年月日も同様に、利用者が任意に設定できる(設定しなくてもよい)情報である。登録日とは利用者が電子決済サービスに登録した日(アカウントを作成した日)である。以下、これらの情報が対応付けられた利用者のインスタンス(電子決済口座)のことをアカウントと称する。
【0025】
チャージ残高は、利用者が予めアカウントに送金することで設定された電子マネーの残高を示す情報である。送金の手段としては、指定業者(銀行)のATM(Automatic Teller Machine)からの送金、登録された銀行口座からの送金などがある。後払い設定は、後払いによる電子決済を可能とするための設定が済んでいるか否かを示す情報であり、「済」と「未」のいずれかに設定される。決済方法設定は、その時点において利用者がチャージ残高による電子決済を行うのか、後払いによる決済を行うのかを示す設定情報である。銀行口座とクレジットカード番号のそれぞれは、電子決済サービスに入金可能な銀行口座またはクレジットカード番号の情報(口座番号、カード番号)である。チャージ履歴情報は、利用者が予め電子決済サービスに送金してチャージ残高を増加させた履歴である。決済履歴情報は、利用者が行った決済の内訳(日時、購買行動が行われた店舗の店舗ID、決済金額、決済方法など)を、決済ごとに示す情報である。
【0026】
図6は、加盟店/店舗情報176の内容の一例を示す図である。加盟店/店舗情報176は、例えば、店舗URLに対して加盟店IDと店舗IDが対応付けられた第1テーブル176Aと、加盟店IDに対して加盟店名と売上金(前述)が対応付けられた第2テーブル176Bと、店舗IDに対して店舗名が対応付けられた第3テーブル176Cとを含む。加盟店/店舗情報176には、これらの情報の他、加盟店または店舗のカテゴリ、店舗の所在地、決済パターン等の情報が含まれてもよい。
【0027】
情報管理部140は、利用者端末装置10や第2店舗端末装置70から取得した情報に基づいて、利用者情報172および加盟店/店舗情報176を管理する。情報管理部140は、利用者情報172および加盟店/店舗情報176について新規レコードの追加、編集、削除などを行う。
【0028】
[電子決済]
決済処理部130は、利用者端末装置10または第1店舗端末装置50から決済情報が取得されると、利用者情報172を参照して当該利用者の「決済方法設定」を取得する。決済処理部130は、「決済方法設定」が「チャージ残高」に設定されている利用者に関して、以下のように電子決済を行う。決済処理部130は、例えば、利用者IDに対応付けて管理しているチャージ残高を減少させ、加盟店の売上金の項目値を増加させることで、電子決済を行う。加盟店の売上金の項目値は、例えば、それ自体が電子マネーとして使用されるものでは無く、加盟店と電子決済サービスとの取り決めに応じたサイクルで、売上金の項目値に対応する金額が銀行口座に送金される。
【0029】
決済処理部130は、「設定情報」が「後払い」に設定されている利用者に関して、以下のように電子決済を行う。後払いとは、電子決済サービスの運営者とは別主体であるクレジットカード会社との連携による「クレジット払い」とは別枠で設定されるものであり、電子決済サービスの運営者が与信者となって、後払い枠の範囲内でチャージ残高に依存しない電子決済を許容するものである。なお後払いサービスを受けるために、電子決済サービスの運営者が提供するクレジットカードの取得が要求されてよい。後払いで利用された金額は、一か月分まとめて翌月の支払日に、例えば銀行口座からの引き落としによって決済される。この場合、決済処理部130は、後払い利用額に決済金額を加算し、後払い利用可能額から同額を差し引くことで暫定決済を行い、締め日になると上記のように当月分の決済を翌月の支払い日に引き落とすための処理を行う、或いはクレジットカード会社の運営者に当該処理を依頼する。なお暫定決済の時点で決済金額が後払い利用可能額を超える場合は、エラー通知が決済アプリ20に返信される。
【0030】
<第1実施形態>
[自動応答]
以下、第1実施形態の自動応答部150について説明する。自動応答部150は、決済サーバ100の他の機能部(サービス提供装置)と連携し、利用者からの自然文によるメッセージに対して自動応答する。利用者からのメッセージは、例えば、決済コンテンツ提供部120が提供するコンテンツ、あるいは決済アプリ20が提供するコンテンツにおいて設けられるメッセージ入力欄に利用者が入力することで、自動応答部150に提供される。これに代えて、メッセージは、利用者の発話が音声認識された結果でもよい。
図7は、第1実施形態における自動応答部150の動作について説明するための図である。以下、
図4および
図7を参照しながら説明する。なお、
図7において処理が一方向に流れるように示しているが、実際は何回かの繰り返し処理や往復処理が含まれてもよい。
【0031】
リクエストパラメータ取得部152は、少なくともメッセージを、自然文が入力される回答するように学習されたAIチャットボットに入力することで、応答モデルに入力するためのリクエストパラメータを取得する。AIチャットボットサーバ200は、インターネットサイトなどの情報源300からクロールなどによって定期的に情報を得ており、世間の常識知に基づいて種々の回答を作成するように学習されたAIチャットボットを提供する。AIチャットボットは、例えば、ChatGPT()、Marvinなどの名称で知られているものである。
【0032】
リクエストパラメータ取得部152は、メッセージの他に、メッセージのカテゴリの候補、カテゴリに応じたリクエストパラメータの候補のうち一方または双方を更に、AIチャットボットに入力してもよい。この場合、メッセージのカテゴリの候補、およびカテゴリに応じたリクエストパラメータの候補は、メッセージと共にAIチャットボットに入力されるのではなく、予め訓練情報としてAIチャットボットに与えられてもよい。
図7ではこれらが訓練情報としてAIチャットボットに与えられるものとしている。この場合、AIチャットボットは、メッセージおよびメッセージのカテゴリの候補に基づいてカテゴリを内部的に導出し(この結果は隠蔽されたものであってよい)、導出したカテゴリおよびカテゴリに応じたリクエストパラメータの候補に基づいて、リクエストパラメータを出力するものである。
【0033】
メッセージのカテゴリの候補としては、例えば、「消費解析」、「投資アドバイス」、「特典」、「よくあるご質問」、「与信」、「利用者間送金」、「注文」といったものがAIチャットボットに与えられる。「消費解析」に分類されるメッセージは、例えば、「今月は出費が多いですか?」、「先月の最も大きい出費はどれですか?」、「今月はもう予算オーバーですか?」といったものである。「投資アドバイス」に分類されるメッセージは、例えば、「どこ投資すれば良いですか?」、「2年で1000万稼ぐにはどうすれば?」、「3年で500万稼げる低リスク投資を教えて」といったものである。「特典」に分類されるメッセージは、例えば、「来月最も大きいキャッシュバックを得るにはどうすれば?」、「京都で何かキャンペーンが行われてますか?」、「今、○○珈琲で特典を得られますか?」、「今日、どこでランチを食べれば良い特典が得られますか」といったものである。「よくあるご質問」に分類されるメッセージは、例えば、「銀行口座と連携するにはどうすれば?」、「後払いができるようにするにはどうすれば?」、「後払い申請が拒絶された理由は何ですか?」といったものである。「与信」に分類されるメッセージは、例えば、「住宅ローンの設定方法を教えて」、「後払いの上限額を上げるにはどうすれば?」、「返済を繰り延べする方法を教えて」といったものである。「利用者間送金」に分類されるメッセージは、例えば、「Aさんに1000円を送金したい」、「誰からお金を受け取ればよい?」、「Bさんに2000円送ってもらうようにお願いしたい」、「Aさんと昨晩のディナー代金を割り勘にしたい」といったものである。「注文」に分類されるメッセージは、例えば、「××バーガーで野菜バーガーを注文したい」、「※※カードの返済をしたい」、「※※証券で米国株指数を1000円分購入したい」、「××バーガーで昨日と同じ注文をしたい」、「※※保険で1日自動車保険を適用したい」、「自分のウォレットから10000円チャージしたい」といったものである。
【0034】
更に、リクエストパラメータ取得部152は、リクエストパラメータの候補を、応答モデル178のAPI(Application Programming Interface)に入力可能な形式に指定してAIチャットボットに入力する。応答モデル178のAPIに入力可能な形式とは、例えば、JSON(JavaScript Object Notation)形式である。言い換えると、AIチャットボットは、応答モデル178のどのAPIをコールすれば良いのかを指定する。
【0035】
応答内容取得部154は、取得されたリクエストパラメータ、およびサービスに関連した利用者の個人情報を応答モデル178に入力することで、利用者に応答する内容を取得する。応答モデル178は、例えば、JSON形式で生成されたリクエストパラメータと個人情報が入力されると、利用者に推奨するアクションを出力するように訓練されたものである。個人情報は、例えば、利用者の登録情報(年齢、居住地、生年月日など)とサービス利用履歴(決済履歴、利用者間送金履歴、チャージ履歴など)とのうち一方または双方を含むものである。
【0036】
回答部156は、取得された利用者に応答する内容を、利用者端末装置10に送信して決済アプリ20に表示させる。
【0037】
以下、自動応答部150の動作の具体例について説明する。
図8は、自動応答部150に対して取得されたメッセージと、その結果として決済アプリ20が利用者端末装置10に表示させる応答内容を含む表示画面IM1の一例を示す図である。図示するように、表示画面IM1には、利用者が発したメッセージが表示される領域A1、自動応答部150による回答が表示される領域A2、新たな利用者のメッセージが入力される領域A3などを含む。図示するメッセージは「渋谷のスクランブル交差点の近くでいいレストランを教えて」というものであり、応答内容は「これからランチですか。以下は渋谷であなたが好みそうなレストランです。」というメッセージと共に、お奨めするレストランの詳細ページへのリンク付きアイコンが提示されるというものである。
【0038】
図8の例におけるメッセージが入力された場合にリクエストパラメータ取得部152がAIチャットボットから取得するリクエストパラメータは、例えば
図9で示す内容である。
図9は、AIチャットボットが出力する内容の一例を示す図である。このように、AIチャットボットは、応答メッセージの文面をリクエストパラメータの一部として出力してよい。このリクエストパラメータが入力された応答モデル178は、利用者の登録情報や決済履歴を参照し、利用した店舗のカテゴリなどから利用者の嗜好を推定し、渋谷交差点の近くにあり、当該利用者が好むであろうレストランを抽出する。その結果が
図8に示す応答内容となる。
【0039】
図10は、自動応答部150に対して取得されたメッセージと、その結果として決済アプリ20が利用者端末装置10に表示させる応答内容を含む表示画面IM1の他の一例を示す図である。図示するメッセージは「今月は出費が多いですか?」というものであり、応答内容は「今月は既に先月と同じ金額を使われています。先月の平均出費は一日あたり8792円、今月は8828円です。」というメッセージと共に、毎日の出費額が提示されるというものである。ここでの出費額は電子決済サービスを利用者出費額でもよいし、銀行口座やクレジットカードと連携するのであればそれらから把握される金額を含めた出費額でもよい。
図10の例におけるメッセージが入力された場合にリクエストパラメータ取得部152がAIチャットボットから取得するリクエストパラメータは、例えば
図11で示す内容である。
図11は、AIチャットボットが出力する内容の他の一例を示す図である。このリクエストパラメータが入力された応答モデル178は、利用者の決済履歴などを参照し、先月と今月の一日当たりの平均出費額を計算し、今月の日ごとの出費額を示すグラフを作成して出力する。
【0040】
このように構成された自動応答部150によれば、より充実した内容で利用者に応答することができる。AIチャットボットは一般的な常識知には長けているが、電子決済サービスのような特定のサービスに特化した情報を持っていない。従って、利用者のメッセージのカテゴリを推定したり、応答文面を作成したり、指定された形式で出力を行ったりするのは得意である。これに対して、応答モデルは電子決済サービスとして保有している利用者の個人情報を参照し、更に電子決済サービスとして提供可能なサービスにつながるような提案(例えば特典が得られる店舗のレコメンドなど)をすることが可能である。これらの両者の得意分野を発揮できるように両者を連携させることで、一般的な常識知に基づくと共に、電子決済サービスに特有の情報を反映させた価値ある提案を行うことができる。ひいては、利用者が電子決済サービスを利用するアクションをとれるような応答を行うことができる。また、予めメッセージのカテゴリの候補をAIチャットボットに渡しておくことで、AIチャットボットによるカテゴリの分類結果を安定的にすることができる。更に、AIチャットボットがサービスの外部装置により提供される場合、個人情報をAIチャットボットに入力しないことで、利用者の個人情報の保護を強固にすることができる。
【0041】
以上説明した第1実施形態によれば、より充実した内容で利用者に応答することができる。
【0042】
<第2実施形態>
以下、第2実施形態について説明する。
図12は、第2実施形態における自動応答部150の動作について説明するための図である。第2実施形態に係るリクエストパラメータ取得部152は、メッセージおよびメッセージのカテゴリの候補(前述したように予め与えておいてもよいし、メッセージと共に入力してもよい)をAIチャットボットに入力することで、メッセージのカテゴリを取得し、次いで、取得したメッセージのカテゴリに応じたリクエストパラメータの候補とメッセージとをAIチャットボットに入力することで、リクエストパラメータを取得する。この場合、リクエストパラメータ取得部152は、メッセージのカテゴリに応じたリクエストパラメータの候補の情報(リスト)を予め記憶部170に格納しておき、AIチャットボットから取得したカテゴリを用いてリクエストパラメータの候補をリストから取得する。
【0043】
以上説明した第2実施形態によれば、第1実施形態と同様に、より充実した内容で利用者に応答することができる。
【0044】
<その他>
第1実施形態、第2実施形態共に、AIチャットボットは自動応答部150の内部機能であってもよい。
【0045】
以上、本発明を実施するための形態について実施形態を用いて説明したが、本発明はこうした実施形態に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変形及び置換を加えることができる。
【符号の説明】
【0046】
10 利用者端末装置
20 決済アプリ
100 決済サーバ
120 決済コンテンツ提供部
130 決済処理部
140 情報管理部
150 自動応答部
152 リクエストパラメータ取得部
154 応答内容取得部
156 回答部
170 記憶部
178 応答モデル
200 AIチャットボットサーバ
300 情報源
【要約】
【課題】より充実した内容で利用者に応答すること。
【解決手段】ネットワークおよび利用者の端末装置を介してサービスを提供するサービス提供装置と連携し、前記利用者からの自然文によるメッセージに対して自動応答するための自動応答装置であって、少なくとも前記メッセージを、自然文が入力されると回答するように学習されたAIチャットボットに入力することで、応答モデルに入力するためのリクエストパラメータを取得するリクエストパラメータ取得部と、取得された前記リクエストパラメータ、および前記サービスに関連する前記利用者の個人情報を応答モデルに入力することで、前記利用者に応答する内容を取得する応答内容取得部と、取得された前記利用者に応答する内容を前記端末装置に送信する回答部と、を備える自動応答装置。
【選択図】
図7