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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-14
(45)【発行日】2024-02-22
(54)【発明の名称】情報処理装置、制御方法、プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/04 20230101AFI20240215BHJP
【FI】
G06Q10/04
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2020189942
(22)【出願日】2020-11-16
(65)【公開番号】P2022079022
(43)【公開日】2022-05-26
【審査請求日】2022-07-22
(73)【特許権者】
【識別番号】390002761
【氏名又は名称】キヤノンマーケティングジャパン株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】592135203
【氏名又は名称】キヤノンITソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100189751
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 友輔
(72)【発明者】
【氏名】重藤 達也
【審査官】田上 隆一
(56)【参考文献】
【文献】特開2004-287478(JP,A)
【文献】特開2006-085645(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
過去の所定の期間における、複数のアイテムが属するグループ全体の予測量であって、グループに属するアイテム単位で当該アイテムごとの所定の方法で算出された当該アイテム単位の予測量に基づく当該グループ全体の予測量と、当該グループ全体の実績量とに基づく第1誤差、および、前記複数のアイテムが属する前記グループ全体の予測量であって、当該グループ一括で当該グループの所定の方法で算出された当該グループ全体の予測量と、当該グループ全体の実績量とに基づく第2誤差に基づいて、当該グループ全体の将来の予測量を、当該グループに属するアイテム単位で当該アイテムごとの所定の方法で算出される当該アイテム単位の予測量に基づき算出するか、当該グループ一括で当該グループの所定の方法で算出するかを決定する決定手段
を備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記第1誤差を算出する第1誤差算出手段と、
前記第2誤差を算出する第2誤差算出手段と
備えることを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記第1誤差算出手段および前記第2誤差算出手段は、過去の所定の期間における単位期間の当該グループ全体の予測量と当該グループ全体の実績量との差異に基づいて前記第1誤差および前記第2誤差を算出することを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記グループに属するアイテム単位で算出された当該アイテム単位の予測量に基づく当該グループ全体の予測量は、当該グループに属するアイテム単位で算出された予測量を集計した予測量であることを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記アイテムごとの所定の方法とは、当該アイテムごとに決定されたモデルを用いた方法であり、前記グループにおける所定の方法とは、当該グループに対して決定されたモデルを用いた方法であることを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記グループに属するアイテム単位で当該アイテムごとの所定の方法で算出された当該アイテム単位の予測量に基づく当該グループ全体の予測量と、前記グループ一括で当該グループの所定の方法で算出された当該グループ全体の予測量を表示する表示制御手段を備えることを特徴とする請求項1~のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記表示制御手段は、前記グループの将来の予測量が、当該グループに属するアイテム単位で当該アイテムごとの所定の方法で算出される当該アイテムの予測量に基づき算出されたか、当該グループ一括で当該グループの所定の方法で算出されたか、を識別表示することを特徴とする請求項に記載の情報処理装置。
【請求項8】
過去の所定の期間を決定する単位期間数を受け付ける受付手段を備えることを特徴とする請求項1~のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項9】
決定手段が、過去の所定の期間における、複数のアイテムが属するグループ全体の予測量であって、グループに属するアイテム単位で当該アイテムごとの所定の方法で算出された当該アイテム単位の予測量に基づく当該グループ全体の予測量と、当該グループ全体の実績量とに基づく第1誤差、および、前記複数のアイテムが属する前記グループ全体の予測量であって、当該グループ一括で当該グループの所定の方法で算出された当該グループ全体の予測量と、当該グループ全体の実績量とに基づく第2誤差に基づいて、当該グループ全体の将来の予測量を、当該グループに属するアイテム単位で当該アイテムごとの所定の方法で算出される当該アイテム単位の予測量に基づき算出するか、当該グループ一括で当該グループの所定の方法で算出するかを決定する決定ステップ
を備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項10】
情報処理装置を、
過去の所定の期間における、複数のアイテムが属するグループ全体の予測量であって、グループに属するアイテム単位で当該アイテムごとの所定の方法で算出された当該アイテム単位の予測量に基づく当該グループ全体の予測量と、当該グループ全体の実績量とに基づく第1誤差、および、前記複数のアイテムが属する前記グループ全体の予測量であって、当該グループ一括で当該グループの所定の方法で算出された当該グループ全体の予測量と、当該グループ全体の実績量とに基づく第2誤差に基づいて、当該グループ全体の将来の予測量を、当該グループに属するアイテム単位で当該アイテムごとの所定の方法で算出される当該アイテム単位の予測量に基づき算出するか、当該グループ一括で当該グループの所定の方法で算出するかを決定する決定手段
として機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、需要量を予測する情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ある商品等のアイテムに対して、未来の時系列需要量を予測する手法が存在する。また、これらのアイテムは、複数の製品とそれらの製品全てを生産する工場、複数の商品を取り扱う店舗など、様々な形式でグループ分けを行うことができる。
【0003】
特許文献1には、グループ内のアイテムが需要を食い合う関係にある場合に、グループ単位で需要予測を行うことで、グループ内でのカニバリーゼーションを考慮した予測結果を算出するシステムが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2003-316857号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記特許文献1では、アイテムのグループ化をうまく行い、グループ単位で予測することで、アイテムの需要量を精度よく算出する。しかし、個々のアイテムが季節性やトレンドなどの需要特性を持つ場合、グループ単位にまとめるとアイテム毎の需要特性が隠蔽されてしまう。その結果、アイテム毎の需要特性が単調であり、統計的予測手法で精度良く需要量が算出できる場合には、各アイテムの予測値を足し合わせた方が、グループ全体の予測値よりも精度が良くなる可能性がある。
【0006】
そこで本発明では、アイテムをまとめたグループの予測量を適正に算出する仕組みを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、過去の所定の期間における、複数のアイテムが属するグループ全体の予測量であって、グループに属するアイテム単位で当該アイテムごとの所定の方法で算出された当該アイテム単位の予測量に基づく当該グループ全体の予測量と、当該グループ全体の実績量とに基づく第1誤差、および、前記複数のアイテムが属する前記グループ全体の予測量であって、当該グループ一括で当該グループの所定の方法で算出された当該グループ全体の予測量と、当該グループ全体の実績量とに基づく第2誤差に基づいて、当該グループ全体の将来の予測量を、当該グループに属するアイテム単位で当該アイテムごとの所定の方法で算出される当該アイテム単位の予測量に基づき算出するか、当該グループ一括で当該グループの所定の方法で算出するかを決定する決定手段を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
アイテムをまとめたグループの予測量を適正に算出することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の実施形態である情報処理装置の機能ブロック図である。
図2】情報処理装置に適用可能なハードウェア構成図である。
図3】予測単位判定処理とその後続の予測処理の流れに関する処理フローチャートである。
図4】「グループ単位予測フラグ付与」処理のフローチャートである。
図5】アイテムのマスタ情報を保持すするデータである。
図6】予測単位設定に関する情報を保持するデータである。
図7】グループに対し、どの単位で予測するかのフラグを保持するデータである。
図8】システムに関するパラメータ値を保持するデータである。
図9】各アイテムの実績値を保持するデータである。
図10】実績値と予測精度の比較を行うために使用する、アイテム別の予測値を保持するデータである。
図11】実績値と予測精度の比較を行うために使用する、グループ別の予測値を保持するデータである。
図12】各アイテムの予測結果を保持するデータである。
図13】各グループの予測結果を保持するデータである。
図14】予測単位判定処理における「グループ単位」「アイテム単位」おのおのの誤差の算出方法のイメージである。
図15】需要予測結果として、アイテム別・グループ別の予測値、および予測単位判定処理の判定結果を表示する画面である。
図16】予測単位について、「システムにより決定」、「グループ単位」、「アイテム単位」のいずれかを設定する画面である。
図17】アイテムおよびグループに対する管理者を保持するデータ。
図18】予測単位について、「グループ単位」、「アイテム単位」でどちらの誤差が大きいかの検証結果を表示する画面である。
図19】予測単位判断に用いた過去時点の予測値・実績値をユーザが確認できるように表示する画面のイメージである。
図20】アイテム・グループの関係性の具体例である。グループが生産商品および生産工場となるケースを示している。
図21】アイテム・グループの関係性の具体例である。グループが販売店舗となるケースを示している。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を詳細に説明する。
【0011】
図1は、本発明に係る情報処理装置の機能ブロック図である。
【0012】
図1に示すように、本実施形態に係る情報処理装置10は、処理制御部50、データ管理部100から構成される。
【0013】
データ管理部100は、アイテムマスタDB101、予測単位設定DB102、予測単位結果DB103、基本設定マスタDB104、需要実績データDB105、需要予測結果DB106、アイテム管理者DB107、グループ管理者DB108から構成される。各データベースの詳細については図5等により後述する。
【0014】
以下、図2を用いて、図1に示した情報処理装置のハードウェア構成の一例について説明する。
【0015】
図2において、201はCPUで、システムバス204に接続される各デバイスやコントローラを統括的に制御する。また、ROM203あるいは外部メモリ211には、CPU201の制御プログラムであるBIOS(Basic Input / Output System)やオペレーティングシステムプログラム(以下、OS)や、各サーバ或いは各PCの実行する機能を実現するために必要な各種プログラム等が記憶されている。
【0016】
202はRAMで、CPU201の主メモリ、ワークエリア等として機能する。CPU201は、処理の実行に際して必要なプログラム等をROM203あるいは外部メモリ211からRAM202にロードして、該ロードしたプログラムを実行することで各種動作を実現するものである。
【0017】
また、205は入力コントローラで、入力装置209等からの入力を制御する。206はビデオコントローラで、液晶ディスプレイ等のディスプレイ装置210への表示を制御する。なお、ディスプレイ装置は、液晶ディスプレイに限られず、CRTディスプレイなどであっても良い。これらは必要に応じてクライアントが使用するものである。
【0018】
207はメモリコントローラで、ブートプログラム,各種のアプリケーション,フォントデータ,ユーザファイル,編集ファイル,各種データ等を記憶するハードディスク(HD)や、フレキシブルディスク(FD)、或いはPCMCIAカードスロットにアダプタを介して接続されるコンパクトフラッシュ(登録商標)メモリ等の外部メモリ211へのアクセスを制御する。
【0019】
208は通信I/Fコントローラで、ネットワークを介して外部機器と接続・通信するものであり、ネットワークでの通信制御処理を実行する。例えば、TCP/IPを用いた通信等が可能である。
【0020】
なお、CPU201は、例えばRAM202内の表示情報用領域へアウトラインフォントの展開(ラスタライズ)処理を実行することにより、ディスプレイ装置210上での表示を可能としている。また、CPU201は、ディスプレイ装置210上の不図示のマウスカーソル等でのユーザ指示を可能とする。
【0021】
ハードウェア上で動作する各種プログラムは、外部メモリ211に記録されており、必要に応じてRAM202にロードされることによりCPU201によって実行されるものである。
【0022】
なお、全ての装置がこれらの構成を備えているわけではなく、必要なものを夫々備えていればよい。
【0023】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を詳細に説明する。
【0024】
図3図4は、予測値を算出する際、グループ単位の実績から予測値を算出するか、アイテム単位の実績から算出した予測値の合計値をグループ単位の予測値とするか、その予測単位の判定処理のフローチャートである。本処理は、情報処理装置10のCPU201にて実行される。
【0025】
ステップS301では、図5における全アイテムに対する、予測値を算出する。各アイテムに対して使用する予測モデルは、過去の予測と実績との誤差に基づいて決定してもよいし、AIにて決定してもよいし、担当者がアイテムごとに決定してもよい。
【0026】
ここで、入力とする実績値は、図8の(「現在日」-「サイクル単位」x「実績参照サイクル数」)から(「現在日」-「サイクル単位」×「予測検証サイクル数」)までの値を用いる。
【0027】
算出する予測値は、図8の(「現在日」-「サイクル単位」×「予測検証サイクル数」)から(「現在日」)までの値を算出する。
【0028】
入力する実績値は、図9の値を参照する。
【0029】
算出する予測値は、図10のデータに保持する。
【0030】
ステップS302では、図5におけるグループに対する、予測値を算出する。グループに対して使用する予測モデルは、過去の予測と実績との誤差に基づいて決定してもよいし、AIにて決定してもよいし、担当者がアイテムごとに決定してもよい。
【0031】
ここで、入力とする実績値、および算出する予測値は、図5のグループコードが同じアイテムの合計値とする。
【0032】
入力とする実績値は、図8の(「現在日」-「サイクル単位」x「実績参照サイクル数」)から(「現在日」-「サイクル単位」×「予測検証サイクル数」)までの値を用いる。
【0033】
算出する予測値は、図8の(「現在日」-「サイクル単位」×「予測検証サイクル数」)から(「現在日」)までの値を算出する。
【0034】
入力する実績値は、図9の値を参照する。
【0035】
算出する予測値は、図11のデータに保持する。
【0036】
ステップS303では、グループ単位予測フラグを付与する。ステップS303の処理について図4にて詳述する。
【0037】
図4はステップS303のグループ単位予測フラグ付与処理の詳細を示すフローチャートである。
【0038】
ステップS401では、図6の値によって、「グループ単位で予測する」か「アイテム単位で予測する」か「予測単位をシステムで決定するか」を判断する。
【0039】
図6の「予測単位区分」が「グループ単位」の場合、図7の該当の「グループコード」のグループの「グループ単位予測フラグ」に1を設定する。
【0040】
図6の「予測単位区分」が「アイテム単位」の場合、図7の該当の「グループコード」のグループの「グループ単位予測フラグ」に0を設定する。
【0041】
図6の「予測単位区分」が「システムにより決定」の場合、ステップS402からS405の処理にて、図7のデータに設定する値を決定する。
【0042】
ステップS402では、ステップS1で算出した予測値について、図5の「グループコード」毎の合計値を算出する。
【0043】
ステップS403では、ステップS302で算出した予測値と、ステップS402で算出した予測値について、実績との誤差を算出する。
【0044】
ここで、誤差算出時の実績値は、図8の(「現在日」-「サイクル単位」×「予測検証サイクル数」)から(「現在日」)までの値を用いる。
【0045】
算出式は図14の算出式により算出する。
【0046】
ステップS404では、ステップS403で算出した誤差について、ステップS405またはステップS406のどちらの予測値の方が、誤差が小さいかを判断し、ステップS302で算出した予測値の方が、誤差が小さい場合、ステップS405の処理を行う。
【0047】
ステップS405およびS406では、図6の「予測単位区分」が「グループ単位」の場合、図7の該当の「グループコード」のグループの「グループ単位予測フラグ」に1を設定する。
【0048】
図4の説明を終了し、図3の説明に戻る。
【0049】
ステップS304では、図7の「グループ単位予測フラグ」の値によって、ステップS305またはS306のどちらの処理を行うかを判断する。
【0050】
図7の「グループ単位予測フラグ」の値が1の場合、ステップS305の処理を行い、0の場合、ステップS306の処理を行う。
【0051】
ステップS305では、グループ内の全アイテムの、実績参照期間の各日に対する合計値を用いて、予測値を算出する。
【0052】
ここで、入力とする実績値は、図8の(「現在日」-「サイクル単位」×「実績参照サイクル数」)から(現在日)までの値を用いる。
【0053】
算出する予測値は、図8の「現在日」から(「現在日」+「予測期間サイクル数」)までの値を算出する。
【0054】
ステップS306では、グループ内の全アイテムにおける、実績参照期間の各日に対する予測値を算出し、予測値の日毎の合計値を予測値とする。
【0055】
ここで、入力とする実績値は、図8の(「現在日」-「サイクル単位」×「実績参照サイクル数」)から(現在日)までの値を用いる。
【0056】
算出する予測値は、図8の「現在日」から(「現在日」+「予測期間サイクル数」)までの値を算出する。
【0057】
図12および図13は、予測対象期間に対するアイテムの需要の予測値を記憶するデータである。図12はアイテムコード毎の予測値を記憶し、図13はグループコード毎の予測値を記憶する。なお、図13のグループコード毎の予測値は、グループコード毎の実績からグループコード毎に予測した値を採用する。
【0058】
図15は予測対象期間に対するアイテムの需要の予測値を表示する画面である。画面には次の項目を表示するものである。
【0059】
図12で記憶したアイテムコード毎の予測値と、その予測値をグループコード毎に合計した値
図13で記憶したグループコード毎の予測値
・グループコード毎の予測単位
【0060】
なお、「予測単位」が「アイテム単位」であればアイテム別予測値の合計値のセルを、「予測単位」が「グループ単位」であればグループ別予測値のセルに色を付け、視覚的にわかりやすくする。
【0061】
図16はグループコード毎の「予測単位」を設定する画面である。ユーザは予測単位区分の列にて、「システムにより決定」、「グループ単位」、「アイテム単位」の中から予測単位を指定する。なお、「システムにより決定」を選択した場合には、図3図4で示した「予測単位判定処理」にて当該グループに対する予測単位を決定する。
【0062】
図17図18は、アイテムおよびグループの管理者を記憶するデータである。図17はアイテムコード毎の管理者を記憶し、図18はグループコード毎の管理者を記憶する。
【0063】
図19は、「予測単位判定処理」の判定結果を確認するための画面である。画面には、どのグループコードに対する結果を表示するかを選択するプルダウンと、グループ単位の予測値と実績値、およびアイテム単位の実績値と予測値を表示する。また、判定の判断基準である、予測結果に対する「誤差の2乗の平均値」を表示し、本値が小さい予測結果に色を付け、視覚的にわかりやすくする。
【0064】
前述の処理では、グループの「予測単位区分」が「システムにより決定」の場合には、誤差の小さい方を需要予測を実施する単位として自動決定したが、図19の画面を表示して担当者に選択させるようにしてもよい。また、選択方法を学習させてAIにて選択するようにしてもよい。
【0065】
以下、本発明が適用可能なケースについて説明する。
【0066】
図20図21は、本発明の適用対象となるグループとアイテムの具体例である。
【0067】
(例1)グループが生産商品および生産工場と対応するケース(図20
【0068】
・「アイテム管理者DB」「グループ管理者DB」の通り、各ITEMおよびグループに対して別々の管理者が割り当てられているとする。
・「商品マスタDB」の通り、アイテムコード毎に同じ店舗となるように設定されたとする。
・「商品マスタDB」の通り、グループコード毎に同じ商品、かつ同じ生産工場となるように設定されたとする。
・アイテム、およびグループの実績値は、各店舗での売上げ実績であるとする。
・グループの管理者は各工場で生産する商品の数量の予測値を得ることができる。
【0069】
(例2)グループが商品の取り扱い店舗と対応するケース(図21
【0070】
・「アイテム管理者DB」「グループ管理者DB」の通り、各ITEMおよびグループに対して別々の管理者が割り当てられているとする。
・「商品マスタDB」の通り、アイテムコード毎に別々の工場が設定されたとする。
・「商品マスタDB」の通り、グループコード毎に同じ店舗となるように設定されたとする。
・アイテム、およびグループの実績値は、各店舗での売上げ実績であるとする。
・グループの管理者は、各店舗の売上高の予測値を得ることができる。
【0071】
上記のようなケースに対して本発明を適用することにより、アイテムをまとめたグループの予測値を適正に算出できるようになる。
【0072】
なお、上述した各種データの構成及びその内容はこれに限定されるものではなく、用途や目的に応じて、様々な構成や内容で構成されることは言うまでもない。
【0073】
また、本発明におけるプログラムは、図3図4の処理方法をコンピュータが実行可能なプログラムである。なお、本発明におけるプログラムは図3図4の各装置の処理方法ごとのプログラムであってもよい。
【0074】
以上のように、前述した実施形態の機能を実現するプログラムを記録した記録媒体を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に格納されたプログラムを読み出し、実行することによっても本発明の目的が達成されることは言うまでもない。
【0075】
この場合、記録媒体から読み出されたプログラム自体が本発明の新規な機能を実現することになり、そのプログラムを記録した記録媒体は本発明を構成することになる。
プログラムを供給するための記録媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD-ROM、CD-R、DVD-ROM、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM、シリコンディスク等を用いることが出来る。
【0076】
また、コンピュータが読み出したプログラムを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0077】
さらに、記録媒体から読み出されたプログラムが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0078】
また、本発明は、複数の機器から構成されるシステムに適用しても、ひとつの機器から成る装置に適用しても良い。また、本発明は、システムあるいは装置にプログラムを供給することによって達成される場合にも適応できることは言うまでもない。この場合、本発明を達成するためのプログラムを格納した記録媒体を該システムあるいは装置に読み出すことによって、そのシステムあるいは装置が、本発明の効果を享受することが可能となる。
【0079】
さらに、本発明を達成するためのプログラムをネットワーク上のサーバ、データベース等から通信プログラムによりダウンロードして読み出すことによって、そのシステムあるいは装置が、本発明の効果を享受することが可能となる。なお、上述した各実施形態およびその変形例を組み合わせた構成も全て本発明に含まれるものである。
【符号の説明】
【0080】
10 情報処理装置
50 処理制御部
100 データ管理部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21