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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-14
(45)【発行日】2024-02-22
(54)【発明の名称】ヘアドライヤ
(51)【国際特許分類】
   A45D 20/12 20060101AFI20240215BHJP
   A45D 20/10 20060101ALI20240215BHJP
【FI】
A45D20/12 C
A45D20/10 Z
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2022515577
(86)(22)【出願日】2020-09-15
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-11-10
(86)【国際出願番号】 CN2020115296
(87)【国際公開番号】W WO2021052320
(87)【国際公開日】2021-03-25
【審査請求日】2022-03-07
(31)【優先権主張番号】201910870953.6
(32)【優先日】2019-09-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】522089907
【氏名又は名称】深▲セン▼市物種起源科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】SHENZHEN WIZEVO TECHNOLOGY CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】Room 11C Of Building 4th, Haining Qianlong Garden, Dalang Street, Longhua New District Shenzhen, Guangdong 518109 (CN)
(74)【代理人】
【識別番号】110001139
【氏名又は名称】SK弁理士法人
(74)【代理人】
【識別番号】100130328
【弁理士】
【氏名又は名称】奥野 彰彦
(74)【代理人】
【識別番号】100130672
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 寛之
(72)【発明者】
【氏名】林源
【審査官】木戸 優華
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第108851462(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第110150827(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第109512119(CN,A)
【文献】米国特許出願公開第2013/0111777(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A45D 20/10-20/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハウジング(1)を含むヘアドライヤであって、
風力エネルギー発生装置(7)と、駆動制御装置と、加熱装置(8)とをさらに含み、ハウジング(1)内に細長い形のチャネルが形成され、ハウジング(1)のチャネルに位置する一端に吸気口(2)が形成され、他端に排気口(3)が形成され、前記風力エネルギー発生装置(7)と加熱装置(8)はいずれもチャネル内に設けられ、かつ前記加熱装置(8)はチャネル内の風の流れに熱を加えるために用いられ、駆動制御装置はそれぞれ風力エネルギー発生装置(7)、加熱装置(8)に導電線を介して接続され、前記ハウジング(1)のチャネル内に緩衝ケース(54)が設けられ、前記ハウジング(1)のチャネル内に前記緩衝ケース(54)を嵌設するためのリブ組立体が設けられ、前記リブ組立体は間隔をおいて設けられた2つの第1の弧状リブ(13)と、2つの第1の弧状リブ(13)の間に位置する第2の弧状リブ(14)とを含み、前記緩衝ケース(54)の一端部の外縁に環状係止溝(56)が設けられ、環状係止溝(56)の溝深さは第1の弧状リブ(13)に適合し、緩衝ケース(54)の一端は1つの第1の弧状リブ(13)上に嵌設され、他端はもう1つの第1の弧状リブ(13)の端面上に当接される、ことを特徴とするヘアドライヤ。
【請求項2】
ハウジング(1)は、第1のケーシング(11)および第2のケーシング(12)を含み、第1のケーシング(11)と第2のケーシング(12)は共に細長い形のチャネルを限定する、ことを特徴とする請求項1に記載のヘアドライヤ。
【請求項3】
吸気口(2)はチャネルに対して軸方向に設けられる、ことを特徴とする請求項1に記載のヘアドライヤ。
【請求項4】
吸気口(2)はチャネルに対して径方向に設けられる、ことを特徴とする請求項1に記載のヘアドライヤ。
【請求項5】
ハウジング(1)のチャネルと排気口(3)との連通箇所には、加熱された風の流れを排気口(3)までガイドする導流構造(23)が設けられる、ことを特徴とする請求項1に記載のヘアドライヤ。
【請求項6】
前記緩衝ケース(54)の内輪に風力エネルギー発生装置(7)を嵌設するための環状溝(55)が設けられる、ことを特徴とする請求項5に記載のヘアドライヤ。
【請求項7】
前記緩衝ケース(54)は弾性材料で製造される、ことを特徴とする請求項6に記載のヘアドライヤ。
【請求項8】
前記緩衝ケース(54)の外壁に軸方向の導電線通し溝(57)が設けられる、ことを特徴とする請求項6に記載のヘアドライヤ。
【請求項9】
前記リブ組立体は円周に分布しかつ軸方向に延びる溝隙間(15)を形成し、前記導電線通し溝(57)の両縁上に、それぞれ径方向外側に突出する弧状シート(58)が設けられ、前記弧状シート(58)の外側に突出する部分が、円周方向のストッパーを形成するように溝隙間(15)内に嵌設される、ことを特徴とする請求項8に記載のヘアドライヤ。
【請求項10】
前記弧状シート(58)は導電線通し溝(57)のノッチ縁に被覆され、半閉鎖のように設置される、ことを特徴とする請求項9に記載のヘアドライヤ。
【請求項11】
前記風力エネルギー発生装置(7)は、マイクロモータ(51)と、マイクロモータ(51)により駆動されるファンブレード(52)とを含み、マイクロモータ(51)の外部にカラー(53)が設けられ、ファンブレード(52)はマイクロモータ(51)の主軸に取り付けられ、カラー(53)はモータの外部に取り付けられかつファンブレード(52)の外輪まで延びており、ファンブレード(52)の羽根外輪はカラー(53)の内壁に隙間嵌めし、前記風力エネルギー発生装置(7)のカラー(53)は緩衝ケース(54)の環状溝(55)内に嵌設される、ことを特徴とする請求項9に記載のヘアドライヤ。
【請求項12】
前記加熱装置(8)は風力エネルギー発生装置(7)の吹出風向の後側に位置し、ハウジング(1)の内部に遮熱難燃カバー(20)が設けられ、導流構造(23)は遮熱難燃カバー(20)上に設けられ、遮熱難燃カバー(20)の風力エネルギー発生装置(7)に位置する一側に環状溝(25)が設けられ、緩衝ケース(54)の第1の弧状リブ(13)の端面に当接する一側に内フランジング(59)が設けられ、第1の弧状リブ(13)および内フランジング(59)は環状溝(25)内に当接され、かつ環状溝(25)の一溝壁が形成したフック部は緩衝ケース(54)の内フランジング(59)内に嵌設されてシール接続を完了する、ことを特徴とする請求項11に記載のヘアドライヤ。
【請求項13】
前記加熱装置(8)は、矩形フレームを囲む支承板(81)と、矩形フレーム内部に位置する支持フレームと、支持フレーム上に設けられた電熱線とを含み、支持フレームは板面が互いに十字に当接する支持板(82)と、支持板(82)の間のピッチにより形成された熱風路とを含み、支持板(82)の外輪にいくつかの凹溝(83)が設けられ、電熱線は凹溝(83)内に巻嵌めされて熱風路の空間位置にあり、支持フレーム上の電熱線に対応する首尾両端にそれぞれ正負のターミナルが設けられ、ターミナルと駆動制御装置は導電線を介して電気的に接続され、その1つのターミナルの接続セクションにヒューズが追加される、ことを特徴とする請求項1に記載のヘアドライヤ。
【請求項14】
遮熱難燃カバー(20)は、第1のカバー本体(21)および第2のカバー本体(22)を含み、前記導流構造(23)は、第1のカバー本体(21)上に設けられ且つ排気口(3)に接続する導流口(231)を含み、導流口(231)の内壁に複数の導流シート(232)が配置され、導流シート(232)は導流口(231)の径方向に延びかつ周方向に等間隔で配置され、第2のカバー本体(22)上に筒状に隆起した突起(234)が設けられ、突起(234)は第2のカバー本体(22)の縁と円弧移行し、縁は流路(235)を形成し、第2のカバー本体(22)に分流シート(236)が設けられ、分流シート(236)は第2のカバー本体(22)の流路(235)を2つの独立している部分に分断する、ことを特徴とする請求項12に記載のヘアドライヤ。
【請求項15】
前記第1のカバー本体(21)は加熱装置(8)から導流口(231)まで徐々に凹み、それにより、第1のカバー本体(21)と第2のカバー本体(22)により形成された流路(235)の空間を減小させる、ことを特徴とする請求項14に記載のヘアドライヤ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は髪の毛の乾燥装置分野に関し、特にヘアドライヤに関する。
【背景技術】
【0002】
ヘアドライヤは一般的な家電製品であり、主に髪の毛の乾燥および整形に用いられ、実験室、理学療法室および工業生産、美工などの方面に局所乾燥、加熱および理学療法のために用いられてもよく、非常に広く応用されている。
【0003】
現在、市販されているヘアドライヤの種類は多種多様であり、多くはハンドル部および本体部を有し、当該ヘアドライヤのハンドル部と本体部は一体式であることが多く、ハンドルを折り曲げて収納できる設計もあるが、全体的に精巧ではない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、各機能モジュールが筒状の筐体内に集積され、精巧で携帯できるという利点を有するヘアドライヤを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の上記技術的目的は以下の技術案により実現される。
ヘアドライヤはハウジングを含み、風力エネルギー発生装置と、駆動制御装置と、加熱装置とをさらに含み、前記ハウジング内に細長い形のチャネルが形成され、ハウジングのチャネルに位置する一端に吸気口が形成され、他端に排気口が形成され、前記風力エネルギー発生装置と加熱装置はいずれもチャネル内に設けられ、かつ前記加熱装置はチャネル内の風の流れに熱を加えるために用いられ、駆動制御装置はそれぞれ風力エネルギー発生装置、加熱装置に電気的に接続される。1つの実施形態では、ハウジングのチャネルと排気口との連通箇所には、加熱された風の流れを排気口までガイドする導流構造が設けられる。前記加熱装置は、風力エネルギー発生装置が生成した風の流れに温度を提供する。いくつかの実施形態では、ハウジングは、別体に接続された第1のケーシングおよび第2のケーシングを含み、第1のケーシングと第2のケーシングは共に細長い形のチャネルを限定する。いくつかの実施形態では、前記吸気口はチャネルに対して軸方向に設けられる。他の実施形態では、前記吸気口はチャネルに対して径方向に設けられる。いくつかの実施形態では、排気口はチャネルに対して径方向に設けられる。
【0006】
上述技術案を採用することにより、当該ヘアドライヤの吸気口および排気口はいずれもハウジング上にあり、かつ互いに垂直であり、駆動制御装置、風力エネルギー発生装置、加熱装置および導流構造はいずれもハウジングの内部に配置され、第1のケーシングおよび第2のケーシングは、直線状に接続された第1の取り付けチャンバー、第2の取り付けチャンバーおよび第3の取り付けチャンバーを形成し、つまり、ヘアドライヤハウジングは連続した筒状をなし、排気口はその1つの端部の径方向の側辺に設けられ、風の流れは人体の髪の毛に直接作用するように吹き出すことができる。
【0007】
さらに、ハウジングのチャネル内に緩衝ケースが設けられ、前記緩衝ケースの内輪に風力エネルギー発生装置を嵌設するための環状溝が設けられる。1つの実施形態では、前記緩衝ケースは弾性材料で製造される。もう1つの実施形態では、緩衝ケースの外壁に軸方向の導電線通し溝が設けられる。
【0008】
上述技術案を採用することにより、緩衝ケースがハウジングと風力エネルギー発生装置との間に設けられることは、両者に存在する隙間を無くす。また、緩衝ケース自身の弾性を利用し、風力エネルギー発生装置が生成した振動力に反力を提供し、振動力の大部分が相殺され、それにより、人体の手は、把持時に比較的柔らかな極僅かな振動感のみを知覚し、把持快適性を向上させることができる。
【0009】
さらに、ハウジング(1)のチャネル内に緩衝ケース(54)を嵌設するためのリブ組立体が設けられ、前記リブ組立体は円周に分布しかつ軸方向に延びる溝隙間を形成し、導電線通し溝の外凸部は、円周方向のストッパーを形成するように前記溝隙間内に嵌設される。
【0010】
上述技術案を採用することにより、リブ組立体により緩衝ケースを嵌設するための取り付けエリアを提供し、かつ溝隙間を利用して導電線通し溝の外凸部と嵌設ストッパーを行うことにより、緩衝ケースを固定した後により安定させる。
【0011】
さらに、前記導電線通し溝の両縁上の外凸部はそれぞれ径方向外側に突出する弧状シートを含み、2つの弧状シートは導電線通し溝のノッチ縁に被覆され、半閉鎖のように設置される。前記導電線通し溝は導電線を通すために用いられ、かつ外圧を受けたとき、導電線通し溝は閉塞される。
【0012】
上述技術案を採用することにより、導電線通し溝が有する2つの弧状シートは、導電線を穿設した後にそれを隠しやすく、取り付け時に互いに干渉することを回避するために、導電線を導電線通し溝内に一時的に拘束する。
【0013】
さらに、前記風力エネルギー発生装置は、マイクロモータと、マイクロモータにより駆動されるファンブレードとを含み、マイクロモータの外部にカラーが設けられ、ファンブレードはマイクロモータの主軸に取り付けられ、カラーはモータの外部に取り付けられかつファンブレードの外輪まで延びており、ファンブレードの羽根外輪はカラーの内壁に隙間嵌めし、前記風力エネルギー発生装置のカラーは緩衝ケースの環状溝内に嵌設される。
【0014】
上述技術案を採用することにより、マイクロモータとファンブレードの取り付け構造が最適化された後に一体構造を形成してカラー内に隠し、カラーは本体を緩衝ケースの環状溝内に嵌設する。
【0015】
さらに、前記リブ組立体は間隔をおいて設けられた2つの第1の弧状リブと、2つの第1の弧状リブの間に位置する第2の弧状リブとを含み、前記緩衝ケースの一端部の外縁に環状係止溝が設けられ、環状係止溝の溝深さは第1の弧状リブに適合し、緩衝ケースの一端は1つの第1の弧状リブ上に嵌設され、他端はもう1つの第1の弧状リブの端面上に当接される。
【0016】
上述技術案を採用することにより、緩衝ケースの一端は環状係止溝を利用して第1の弧状リブ上に嵌設され、他端はもう1つの第1の弧状リブの端面上に当接されて嵌設ストッパーを形成する。
【0017】
さらに、前記加熱装置は風力エネルギー発生装置の吹出風向の後側に位置し、当該エリアでは、ハウジングの内部に遮熱難燃カバーが設けられ、導流構造は遮熱難燃カバー上に設けられ、遮熱難燃カバーは互いに離れて設けられた第1のカバー本体および第2のカバー本体を含み、遮熱難燃カバーの風力エネルギー発生装置に位置する一側に環状溝が設けられ、第1のカバー本体と第2のカバー本体は取り付けられるとき、環状溝を利用して第1の弧状リブ上に嵌設され、緩衝ケースの第1の弧状リブの端面に当接する一側に内フランジングが設けられ、第1の弧状リブおよび内フランジングは環状溝内に当接され、かつ環状溝の一溝壁が形成したフック部は緩衝ケースの内フランジング内に嵌設されてシール接続を完了する。
【0018】
上述技術案を採用することにより、風力エネルギー発生装置の後側は遮熱難燃カバーを有し、遮熱難燃カバーはそれとシールで嵌着され、風力エネルギー発生装置が生成した風力エネルギーを十分に利用できることを確保する。
【0019】
さらに、前記加熱装置は、矩形フレームを囲む支承板と、矩形フレーム内部に位置する支持フレームと、支持フレーム上に設けられた電熱線とを含み、支持フレームは板面が互いに十字に当接する支持板と、支持板の間のピッチにより形成された熱風路とを含み、支持板の外輪にいくつかの凹溝が設けられ、電熱線は凹溝内に巻嵌めされて熱風路の空間位置にあり、支持フレーム上の電熱線に対応する首尾両端にそれぞれ正負のターミナルが設けられ、ターミナルと駆動制御装置は導電線を介して電気的に接続され、その1つのターミナルの接続セクションにヒューズが追加される。
【0020】
上述技術案を採用することにより、取り外し可能な支承板および支持板を利用し、溶断式を交換しメンテナンスしやすい。
【0021】
さらに、遮熱難燃カバーは互いに離れて設けられた第1のカバー本体および第2のカバー本体を含み、前記導流構造は、第1のカバー本体上に設けられて排気口に接する導流口を含み、導流口は排気口の内外と貼り合わせる。導流口の内壁円周に複数の導流シートが配置され、導流シートは径方向に延びかつ周方向に等間隔で配置され、導流口の末端に空き位置が残され、第2のカバー本体上に筒状に隆起した突起が設けられ、突起は第2のカバー本体の縁と円弧移行し、縁は流路を形成し、第2のカバー本体の第1のカバー本体に対応する空き位置上に分流シートが設けられ、分流シートは第2のカバー本体の流路を2つの独立している部分に分断し、分流シートは第2のカバー本体の流路の底部から第1のカバー本体の空き位置まで延びている。
【0022】
上述技術案を採用することにより、導流構造は、風の流れを自身の構造に応じて合理的に分散して導出する。
【0023】
さらに、前記第1のカバー本体は加熱装置から導流口まで徐々に凹み、それにより、第1のカバー本体と第2のカバー本体により形成された流路の空間を急減させる。
【発明の効果】
【0024】
上述技術案を採用することにより、風力エネルギー発生装置から送出された風の流れは加熱装置を通した後、流路に集められ、風力エネルギー発生装置が発生した風の流れはヒーターを通過した後に流路に送り込まれ、また流路上の分流シートによって風の流れを遮断し、遮断過程において、風圧が大きくなり、流れが速くて強力な2つの空気流を形成し、かつ分流シートを介して上方の各導流シートにガイドして均一に分散して流出する。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】一実施形態によるヘアドライヤのハウジングの構造概略図である。
図2】一実施形態によるヘアドライヤの爆発構造概略図である。
図3】一実施形態による風力エネルギー発生装置とケーシングとの接続関係の概略図である。
図4】一実施形態による緩衝ケースの構造概略図である。
図5】一実施形態による遮熱難燃カバーの構造概略図である。
図6】一実施形態による温度制御モジュールの構造概略図である。
【符号の説明】
【0026】
図において、1...ハウジング、11...第1のケーシング、12...第2のケーシング、2...吸気口、3...排気口、4...第1の取り付けチャンバー、5...第2の取り付けチャンバー、6...第3の取り付けチャンバー、7...風力エネルギー発生装置、8...加熱装置、81...支承板、82...支持板、83...凹溝、9...カバープレート、
91...回路基板、92...温度制御スイッチ、93...センサー、94...貫通孔、95...電源スイッチ、96...風量シフトスイッチ、
13...第1の弧状リブ、14...第2の弧状リブ、15...溝隙間、
20...遮熱難燃カバー、21...第1のカバー本体、22...第2のカバー本体、23...導流構造、231...導流口、232...導流シート、233...空き位置、234...突起、235...流路、236...分流シート、
24...遮断部材、25...環状溝、26...第4の取り付けチャンバー、
51...マイクロモータ、52...ファンブレード、53...カラー、54...緩衝ケース、55...環状溝、56...環状係止溝、57...導電線通し溝、58...弧状シート、59...内フランジング。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下では図面を参照しながら本発明についてさらに詳細に説明する。
【0028】
(第1の実施形態)
図1および図2に示すように、ヘアドライヤは、ハウジング1を含む。いくつかの実施形態では、ハウジング1は一体的ハウジングであり、内部に細長い形のチャネル、例えば、筒状、直方体状または類似した形状のチャネルが形成される。他の実施形態では、ハウジング1は、別体に接続された第1のケーシング11および第2のケーシング12を含む。いくつかの実施形態では、第1のケーシング11と第2のケーシング12はスナップ接続を採用する。第1のケーシング11および第2のケーシング12は細長い形のチャネル、例えば筒状のチャネルを形成する。ハウジング1のチャネルに位置する一端に吸気口2が設けられる。いくつかの実施形態では、図2に示すように、吸気口2はチャネルに対して軸方向に設けられる。他の実施形態では、吸気口2はチャネルに対して径方向に設けられ、例えば、ハウジング1の側面に設けられる。当該吸気口2に、複数の孔を有するカバープレート9が取り付けられ、カバープレート9は吸気口2をシールし、カバープレート9の孔を利用して気流を貫通させる。
【0029】
ハウジング1の他端部に径方向に穿設された排気口3が設けられ、排気口3は第1のケーシング11に位置しかつチャネルと連通する。本実施例では、排気口3の向きと吸気口2の向きとは互いに垂直であり、これに対応して、チャネル内に風の流れを排気口3までガイドする導流構造23がさらに設けられる。本実施例におけるヘアドライヤは、風力エネルギー発生装置7と、駆動制御装置と、加熱装置8とをさらに含み、具体的には、風力エネルギー発生装置7と加熱装置8はいずれもチャネル内に設けられ、ここで、風力エネルギー発生装置7はチャネル内で風の流れを発生させるために用いられ、加熱装置8はチャネル内の風の流れに熱を加えて熱風を得るために用いられ、同時に、駆動制御装置と風力エネルギー発生装置7と加熱装置8とはいずれも導電線を介して電気的に接続される。これに対応して、第2のケーシング12には、風力エネルギー発生装置7の開閉を制御するための電源スイッチと、風力エネルギー発生装置7における風量シフトを制御するための風量シフトスイッチとが設けられてもよく、電源スイッチと風量シフトスイッチはいずれも駆動制御装置に電気的に接続される。また、駆動制御装置はチャネル内に取り付けられてもよいし、ケーシングに取り付けられてもよく、本実施例では、駆動制御装置がチャネル内に取り付けられることで、ヘアドライヤの全体構成がコンパクトになる。
【0030】
具体的には、ハウジング1の内部のチャネルを、吸気口2から排気口3の方向に沿って第1の取り付けチャンバー4、第2の取り付けチャンバー5および第3の取り付けチャンバー6の順に設けてもよく、また、風力エネルギー発生装置7、加熱装置8及び駆動制御装置の内部チャネルへの配置順序は特に限定されない。本実施例では、第1の取り付けチャンバー4内に駆動制御装置(図示せず)が取り付けられてもよく、第2の取り付けチャンバー5内に風力エネルギー発生装置7が取り付けられてもよく、第3の取り付けチャンバー6内には、風力エネルギー発生装置7が生成した風の流れに温度を提供する加熱装置8が取り付けられてもよく、駆動制御装置はそれぞれ風力エネルギー発生装置7および加熱装置8と導電線を介して電気的に接続される。別の実施例では、風力エネルギー発生装置7が第1の取り付けチャンバー4に取り付けられ、風力エネルギー発生装置7が第2の取り付けチャンバー5に取り付けられ、加熱装置8が第3の取り付けチャンバー6に取り付けられてもよい。
【0031】
第1の取り付けチャンバー4における第1のケーシング11上に複数のネジ柱が設けられ、駆動制御装置は留め具を利用して第1の取り付けチャンバー4のネジ柱に固定される。
【0032】
図3に示すように、第2の取り付けチャンバー5内、第1のケーシング11および第2のケーシング12にいずれも、ハウジング1内でハウジング1の円周方向に沿ってリブ組立体が間隔をおいて配置され、具体的には、リブ組立体は間隔をおいて設けられた2つの第1の弧状リブ13と、2つの第1の弧状リブ13の間に位置する第2の弧状リブ14とを含む。本実施例では、第1の弧状リブ13は、第2の取り付けチャンバー5の軸方向に分布している前後両側に位置し、第2の弧状リブ14は複数あり、複数の第2の弧状リブ14は、前後側の第1の弧状リブ13の間に間隔をおいて配置される。同時に、第1のケーシング11と第2のケーシング12上の第1の弧状リブ13の内弧面が円周方向に同心円をなし、第2の弧状リブ14の内弧面も円周方向に同心円をなし、第2の弧状リブ14で構成された同心円の直径は第1の弧状リブ13で構成された同心円より小さい。風力エネルギー発生装置7は第1の弧状リブ13と第2の弧状リブ14が形成したエリア内に嵌設される。
【0033】
具体的には、風力エネルギー発生装置7は、マイクロモータ51と、マイクロモータ51により駆動されるファンブレード52とを含み、マイクロモータ51の外部にカラー53が設けられ、ファンブレード52はマイクロモータ51の主軸に取り付けられ、カラー53はモータの外部に取り付けられかつファンブレード52の外輪まで延びており、ファンブレード52の羽根外輪はカラー53の内壁に隙間嵌めする。
【0034】
図3および図4に示すように、カラー53とハウジング1との間には、弾性材料で製造された緩衝ケース54がさらに設けられる。具体的には、緩衝ケース54は、十分な緩衝効果を確保するために、一定の厚さを有するゴム材料またはシリコン材料から選択されてもよい。マイクロモータ51は緩衝ケース54内に嵌着して取り付けられ、緩衝ケース54の内輪にカラー53を嵌設するための環状溝55が設けられ、緩衝ケース54は一定の弾性を有し、マイクロモータ51は環状溝55内に嵌設されて被覆される。緩衝ケース54の一端部の外縁に環状係止溝56が設けられ、環状係止溝56の溝深さは第1の弧状リブ13に適合する。緩衝ケース54の環状係止溝56が第1の弧状リブ13上に嵌設されるとき、外壁は第2の弧状リブ14に当接され、かつ緩衝ケース54の環状係止溝56から離れた一端部はもう1つの第1の弧状リブ13の側壁に当接され、緩衝ケース54は、第1の弧状リブ13と第2の弧状リブ14が形成したエリア内に制限される。
【0035】
第1の弧状リブ13および第2の弧状リブ14は、ハウジング1の円周に沿って間隔をあけて配置され、かつそれぞれ第1のケーシング11と第2のケーシング12の内壁に軸方向の溝隙間15を形成する。緩衝ケース54の外壁に軸方向の導電線通し溝57が設けられ、導電線通し溝57の両縁上にそれぞれ径方向外側に突出する弧状シート58が設けられ、2つの弧状シート58が導電線通し溝57のノッチ縁に被覆されて半閉鎖されかつ導電線を通させ、2つの弧状シート58が圧縮される時、導電線通し溝57が閉鎖される。2つの弧状シート58の外側に突出する部分は、第1のケーシング11や第2のケーシング12上の溝隙間15内に嵌設され、円周方向上のストッパーを形成する。
【0036】
図2図5および図6に示すように、加熱装置8は風力エネルギー発生装置7の吹出風向の後側に位置し、当該エリアでは、ハウジング1の内部に遮熱難燃カバー20が設けられ、遮熱難燃カバー20はPAとガラス繊維のブレンド材料で製造される。
【0037】
遮熱難燃カバー2は、互いに離れて設けられた第1のカバー本体21および第2のカバー本体22を含み、第1のカバー本体21および第2のカバー本体22はネジ柱およびネジの嵌合を利用して固定的に接続される。第1のカバー本体21は第1のケーシング11内に嵌設され、遮熱難燃カバー20は、加熱装置8を取り付けるための第4の取り付けチャンバー26と、加熱された風の流れを排気口3にガイドする導流構造23とを含む。第4の取り付けチャンバー26と導流構造23との境界には遮断部材24が設けられ、加熱装置8を第4の取り付けチャンバー26内に規制し、加熱装置8が排気口3側へ変位することを回避する。
【0038】
遮熱難燃カバー20の風力エネルギー発生装置7に位置する一側に環状溝25が設けられ、第1のカバー本体21および第2のカバー本体22が取り付けられるとき、環状溝25を利用して第1の弧状リブ13に嵌設され、緩衝ケース54の第1の弧状リブ13の端面に当接する一側に内フランジング59が設けられ、第1の弧状リブ13と内フランジング59は環状溝25内に当接され、かつ環状溝25の一溝壁が形成したフック部は緩衝ケース54の内フランジング59内に嵌設されてシール接続を完了し、風力エネルギー発生装置7から送り込まれる風の流れの横漏れを確実に回避する。
【0039】
図2に示すように、加熱装置8は、矩形フレームを囲む支承板81と、矩形フレーム内部に位置する支持フレームと、支持フレーム上に設けられた電熱線とを含み、支持フレームは板面が互いに十字に当接する支持板82と、支持板82の間のピッチにより形成された熱風路とを含み、支持板82の外輪にいくつかの凹溝83が設けられ、電熱線は凹溝83内に巻嵌めされて熱風路の空間位置にある。支持フレーム上の電熱線に対応する首尾両端にそれぞれ正負のターミナルが設けられ、ターミナルと駆動制御装置は導電線を介して電気的に接続され、その1つのターミナルの接続セクションに、高温保護を行うためにヒューズが追加される(遮蔽構造の一部は図示せず)。
【0040】
支承板81と支持板82はいずれもマイカシートでラッピングされ、絶縁および低損失の熱抵抗機能を有する。
【0041】
支承板81は、独立して折り曲げ可能な本体部を4枚有し、矩形フレームに折り曲げられた後に支持フレームの外部に重ねられ、かつ耐高温テープを利用して接着される。安全性を確保するために、矩形フレームと遮熱難燃カバー20との間に一層のアスベストガーゼを設置して難燃防護を行い、また、アスベストガーゼは支承板81上の熱を分散し、放熱の作用を果たすことができる。
【0042】
図5および図6に示すように、第1のケーシング11の内部に温度制御モジュールが設けられ、温度制御モジュールは回路基板91と、回路基板91と電気的に接続されて加熱装置8の開閉を制御するための温度制御スイッチ92とを含む。回路基板91は駆動制御装置と電気的に接続される。回路基板91は第1のケーシング11と第1のカバー本体21との間に位置し、回路基板91はネジを用いて第1のケーシング11に取り付けられ、回路基板91上にセンサー93が設けられ、センサー93は温度センサーや温湿度センサーであってもよく、第1のカバー本体21の吸気口2に近づく位置に貫通孔94が設けられ、センサー93は延びて貫通孔94を貫通して吸気口2の温度および/または湿度を検出する。
【0043】
第2のケーシング12上に風力エネルギー発生装置7の開閉を制御するための電源スイッチ95が設けられ、さらに風力エネルギー発生装置7のマイクロモータ51の回転数を制御するための風量シフトスイッチ96が設けられる。電源スイッチ95と風量シフトスイッチ96は駆動制御装置と電気的に接続される。
【0044】
風の流れを排気口3にガイドする導流構造23は、第1のカバー本体21上に設けられて排気口3に接する導流口231を含み、導流口231は排気口3の内外と貼り合わせる。導流口231の内壁円周に複数の導流シート232が配置され、導流シート232は径方向に延びかつ周方向に等間隔で配置され、導流口231の末端に空き位置233が残され、当該位置に導流シート232は配置されていない。
【0045】
第2のカバー本体22上に筒状に隆起した突起234が設けられ、突起234は第2のカバー本体22の縁と円弧移行し、縁は流路235を形成し、第2のカバー本体22の第1のカバー本体21に対応する空き位置233上に分流シート236が設けられ、分流シート236は第2のカバー本体22の流路235を2つの独立している部分に分断し、分流シート236は第2のカバー本体22の流路235の底部から第1のカバー本体21の空き位置233まで延びている。第1のカバー本体21は加熱装置8から導流口231まで徐々に凹み、それにより、第1のカバー本体21と第2のカバー本体22により形成された流路235の空間を急減させ、風力エネルギー発生装置7から送出された風の流れは加熱装置8を通した後、流路235に集められ、風力エネルギー発生装置7が発生した風の流れはヒーターを通過した後に流路235に送り込まれ、また流路235上の分流シート236によって風の流れを遮断し、遮断過程において、風圧が大きくなり、流れが速くて強力な2つの空気流を形成し、かつ分流シート236を介して上方の各導流シート232にガイドして均一に分散して流出する。
【0046】
上記の実施例は本発明に対する解釈に過ぎず、それは本発明を限定するものではなく、当業者は本明細書を読んだ後に必要に応じて本実施例に創造的な貢献がない修正を行うことができるが、本発明の特許請求の範囲内であればいずれも専利法の保護を受ける。
図1
図2
図3
図4
図5
図6