(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-14
(45)【発行日】2024-02-22
(54)【発明の名称】空気加圧式浄水器
(51)【国際特許分類】
C02F 1/44 20230101AFI20240215BHJP
B01D 61/02 20060101ALI20240215BHJP
B01D 61/14 20060101ALI20240215BHJP
【FI】
C02F1/44 A
B01D61/02 510
B01D61/14 510
(21)【出願番号】P 2022545369
(86)(22)【出願日】2021-08-27
(86)【国際出願番号】 KR2021011524
(87)【国際公開番号】W WO2022234895
(87)【国際公開日】2022-11-10
【審査請求日】2022-07-26
(31)【優先権主張番号】10-2021-0057087
(32)【優先日】2021-05-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】521405399
【氏名又は名称】ミュン スン ヘ
【氏名又は名称原語表記】MYUNG, Sung Hee
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100170597
【氏名又は名称】松村 直樹
(72)【発明者】
【氏名】ミュン スン ヘ
(72)【発明者】
【氏名】ハン サン クン
【審査官】山崎 直也
(56)【参考文献】
【文献】特開2006-075811(JP,A)
【文献】韓国登録実用新案第20-0235998(KR,Y1)
【文献】韓国公開実用新案第20-2009-0010196(KR,U)
【文献】中国実用新案第202465411(CN,U)
【文献】実公昭59-13031(JP,Y2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B01D 53/22
B01D 61/00-71/82
C02F 1/44
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
水が貯蔵される水槽と、
前記水槽の出水経路に設けられて、前記水槽に貯蔵された水を濾過するフィルターモジュールと、
前記フィルターモジュールを経由する水の流速を高めて、前記フィルターモジュールの濾過速度が向上するように、前記水槽内の水が存在しない空間に空気を供給して、前記水槽内部の空気圧を上昇させることにより、前記水槽に貯蔵された水を加圧して、前記貯蔵された水を前記出水経路に排出させる空気加圧モジュールと、
前記出水経路の先端に設けられる出水弁と、
前記出水弁の開閉動作を感知する動作センサーと、
前記空気加圧モジュールの駆動を制御する制御装置と、
を含
み、
前記水槽は、
一部が開放された構造で形成されて、前記開放された部分を通じて水を供給されて貯蔵する胴体と、
前記胴体の開放された部分をカバーした状態で前記胴体の開放された部分に結合されるが、密閉のためのゴムパッキングを挟んで密着して結合される給水用蓋と、
前記給水用蓋または前記胴体に形成されて、前記胴体に貯蔵された水を出水する出水口と、
前記給水用蓋が前記胴体から容易に分離されるように、前記給水用蓋または前記胴体に形成された空気流出孔を開閉することにより、前記胴体内部を外部と連通させて、前記胴体内部の圧力を降下させるチェック弁を備え、
前記空気加圧モジュールは、エアポンプと、前記エアポンプと前記水槽とを連結する空気の供給経路または前記水槽で水が存在しない空間に設けられて、前記水槽内部の空気圧を測定する圧力センサーと、を備え、
前記制御装置は、前記圧力センサーによって測定される前記水槽内部の空気圧と前記動作センサーによって感知される前記出水弁の動作信号によって前記エアポンプの作動を制御する、空気加圧式浄水器。
【請求項2】
前記チェック弁は、
前記空気流出孔の半径よりも大きな半径で形成されて、前記給水用蓋または胴体内部で前記空気流出孔をカバーした状態で前記胴体に密着されるディスクと、
一端が、前記ディスクに結合された状態で前記空気流出孔に軸方向に挿入されるシャフトと、
前記シャフトの幅よりも大きな半径を有するように形成されて、前記シャフトの他端に結合されることにより、前記空気流出孔に挿入された前記シャフトの移動半径を制限する係止片と、
前記シャフトに差し込まれて、一端が、前記給水用蓋または胴体の外面を支持し、他端が、前記係止片を支持して、弾性によって前記ディスクを前記給水用蓋または胴体の内面に密着させることにより、前記ディスクが、前記空気流出孔を塞ぐ弁バネと、
を備える、請求項
1に記載の空気加圧式浄水器。
【請求項3】
前記フィルターモジュールは、
前記水槽の出水口と前記出水口から出水した水をユーザに提供する出水弁との間に形成された出水経路の何れか一部に設けられる、請求項1に記載の空気加圧式浄水器。
【請求項4】
前記フィルターモジュールは、
精密濾過膜フィルター(Microfiltration filter)、限外濾過膜フィルター(Ultrafiltration filter)、ナノ濾過膜フィルター(Nanofiltration filter)、逆浸透膜フィルター(Reverse Osmosis filter)及びカーボン(carbon)フィルターのうち何れか1つを含む、請求項1に記載の空気加圧式浄水器。
【請求項5】
前記空気加圧モジュールは、
前記エアポンプに流入される空気を濾過するエアフィルター
、
を
さらに備える、請求項1に記載の空気加圧式浄水器。
【請求項6】
前記空気加圧モジュールに電気的に連結されて、前記空気加圧モジュールに電源を提供するバッテリをさらに含む、請求項1に記載の空気加圧式浄水器。
【請求項7】
前記バッテリの使用または非使用状態で前記バッテリを充電することができる構造のバッテリ充電モジュールをさらに含む、請求項
6に記載の空気加圧式浄水器。
【請求項8】
前記制御装置は、
前記圧力センサーによって測定された前記水槽内部の空気圧の降下信号によって、前記エアポンプを駆動させ、前記圧力センサーによって測定された前記水槽内部の空気圧が設定値を上回れば、前記エアポンプの駆動を中断させる、請求項
1に記載の空気加圧式浄水器。
【請求項9】
前記水槽は、
ユーザが携帯または移動させるポータブルなサイズに形成される、請求項1に記載の空気加圧式浄水器。
【請求項10】
前記空気加圧式浄水器は、
ユーザが携帯または移動させるポータブルなサイズに形成される、請求項1に記載の空気加圧式浄水器。
【請求項11】
水が貯蔵される水槽と、
前記水槽から排出される水が流動する出水経路を提供する出水管と、
前記出水経路に沿って流動する水を濾過するフィルターモジュールと、
前記水槽内で水面上空間の空気圧を上昇させて、前記水槽に貯蔵された水に貯蔵された水を加圧する空気加圧モジュールと、
前記空気加圧モジュールの作動を制御する制御装置と、を含み、
前記空気加圧モジュールは、前記水面上空間に外気を供給するエアポンプと、前記水面上空間の空気圧を測定する圧力センサーと、を備え、
前記制御装置は、前記圧力センサーによって測定された空気圧の降下信号によって、前記エアポンプを駆動させ、前記圧力センサーによって測定された前記空気圧が設定値を上回れば、前記エアポンプの駆動を中断させ、
前記水槽は、水が貯蔵される内部空間を提供し、上部に開放された開口部が形成された胴体と、前記開口部が密閉されるように、前記胴体に分離可能に結合される給水用蓋と、前記水面上空間の空気圧を降下させるために、前記給水用蓋に設けられるチェック弁と、を備え、
前記給水用蓋には、前記チェック弁によって開閉される空気流出孔が形成され、
前記チェック弁は、前記水面上空間で前記給水用蓋の内面と密着して、前記空気流出孔を塞ぐディスクと、前記ディスクから前記空気流出孔を通じて前記給水用蓋の外側に突出するように延びるシャフトと、前記シャフトの外側先端に位置し、前記シャフトの側面外側に拡張されて形成された係止片と、前記シャフトに差し込まれて前記給水用蓋の外側に位置し、前記ディスクが、前記空気流出孔を塞いだ状態を保持するように弾性力を提供する圧縮コイルバネの形態の弁バネと、を備え、
前記シャフトは、前記空気流出孔に対して軸方向移動が可能であり、
前記弁バネの両端は、前記係止片と前記給水用蓋との外面にそれぞれ密着される、空気加圧式浄水器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、空気加圧式浄水器に係り、水槽に空気を注入して水槽に貯蔵された水を加圧することにより、水槽から出水してフィルターモジュールを経由する水の濾過速度を高めうる空気加圧式浄水器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の自然濾過式浄水器またはジャグ(jug)タイプ浄水器は、気孔が0.1μm以下である限外濾過膜フィルター(Ultrafiltration filter)を使用して水を浄水する場合、狭小な気孔のサイズによって相当な濾過時間がかかるしかなく、そこで浄水する水の貯水タンクと浄水された水の貯蔵タンクとを別途に備えて浄水過程を実施することが一般的である。
【0003】
図1を参照すれば、従来の自然濾過式浄水またはジャグタイプの浄水過程は、前述したように、出水弁14が設けられた浄水された水の貯蔵タンク12上に浄水する水の貯水タンク11を配置し、その間に限外濾過膜フィルター13を設置して、貯水タンク11の水が自重によってフィルター13を経て貯蔵タンク12に流入される過程を伴う。
【0004】
しかし、このような自然濾過式浄水方法は、浄水速度が遅く、ユーザの飲用のために相当な時間前に浄水を始めなければならないという問題はもとより、経時的な浄水された水の汚染問題が発生する恐れがある。また、浄水する水と浄水された水とを別途に貯蔵しなければならないので、浄水器の製品サイズが必要以上に大きくなって、浄水器の設置はもとより、使用上の無理が伴う。これにより、ほとんどの自然濾過式浄水器は、細菌などの濾過のために、限外濾過膜フィルターのような微細気孔を有したフィルターの使用が必要となったが、前述したような理由によって、気孔が大きくなって塩素除去用として使われるカーボン(carbon)フィルターを使用することになるので、限定された浄水機能を提供する。
【0005】
また、このような問題を解決するために、従来、貯水タンクを上水道に直接連結してフィルター13に供給される水圧を高めるか、ポンプでフィルター13に供給される浄水される水の水圧を高めて、浄水される水の濾過速度を向上させる方法が使われたが、上水道が連結されにくいか、電源を直接連結することができない場合には、前述した方法を使用することができないという短所を有している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、低電力で自然濾過式浄水過程の濾過速度を高めうる空気加圧式浄水器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記本発明の目的を果たすために、本発明の一側面によれば、水が貯蔵される水槽;前記水槽の出水経路に設けられて、前記水槽に貯蔵された水を濾過するフィルターモジュール;及び前記フィルターモジュールを経由する水の流速を高めて、前記フィルターモジュールの濾過速度が向上するように、前記水槽内の水が存在しない空間に空気を供給して、前記水槽内部の空気圧を上昇させることにより、前記水槽に貯蔵された水を加圧して、前記貯蔵された水を前記出水経路に排出させる空気加圧モジュールを含む空気加圧式浄水器が提供される。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、次のような効果がある。
【0009】
第1に、水槽内の水が満たされていない部分の空気圧を高めて、フィルターモジュールに流入される水の濾過速度を向上させることにより、既存の水槽内の水の水圧を高める浄水器に比べて、流路内の抵抗の軽減によって消費電力を最小化できるということはもとより、小型バッテリでも長時間の浄水機能を保持することができる。
【0010】
第2に、浄水過程を即時実施することができて、ユーザが浄水時間の間に待たなければならない煩わしさを軽減することができ、浄水時間経過による浄水された水の汚染を防止することができる。
【0011】
第3に、濾過速度を高めるためのフィルターモジュール内の流体に加圧力が提供されるので、より微細な気孔を有したフィルターを使用することができて、濾過効率も向上させうる。
【0012】
第4に、浄水時間が節約されることにより、浄水された水の保管のための貯蔵用水槽を別途に設置しなくても良く、浄水器の設置面積を最小化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】従来の自然濾過式浄水器の構成が示された図面である。
【
図2】本発明の一実施形態による空気加圧式浄水器の全体構成が示された図面である。
【
図3】
図2のチェック弁の詳細構成が示された図面である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態の構成及び作用を詳細に説明する。
【0015】
図2には、本発明の一実施形態による空気加圧式浄水器(AP)の全体構成が示されている。
図2を参照すれば、本発明の一実施形態による空気加圧式浄水器(AP)は、水槽100内の空気を満たして空気圧を高めることにより、フィルターモジュール300内の浄水される水の濾過速度を高めるためのものであって、水槽100、出水管200、フィルターモジュール300、出水弁400、空気加圧モジュール500、空気流入管540、空気供給管550、制御装置600、バッテリ700及びバッテリ充電モジュール(図示せず)を含む。
【0016】
水槽100は、浄水される水が貯蔵される受容体であって、胴体110、給水用蓋120、出水口130及びチェック弁140を含む。
【0017】
胴体110は、内部に流体の収容空間が形成されるように、上部が開放された断面を有した透明な円筒状の構造体からなる。但し、本発明の実施形態において、胴体110の形状を透明な材質の上部が開放された円筒状と想定して説明しているが、これに限定されるものではなく、半透明または不透明な材質であり、側部または下部を含む何れか一部が開放された構造であり、内部が空いた円弧状柱、楕円形柱または多角柱の形状であることは言うまでもない。給水用蓋120は、前述した胴体110の開放された部分に結合されて胴体110の開放された部分を仕上げるものであって、結合部分の内周面と胴体110の外周面とに互いに対応する構造で形成されたネジ山を用いて螺合される。この際、給水用蓋120と胴体110の開放された部分との間には、密閉のためのゴムパッキング(図示せず)が設けられて結合部分を密着させた状態で水密することが望ましい。螺合のための構成も、1つの実施形態に過ぎず、接着または嵌合などの脱着のためのその他の公知の技術構成が採択されうるということはいうまでもない。また、後述するチェック弁140が設けられる空気流出孔121を含む。出水口130は、胴体110の下部に形成された流体の排出孔であって、後述する出水管200(出水経路)に連結される。この際、出水口130は、胴体110の上部または側部に形成されることもあるが、水の自重による自然出水のために胴体110の下部に形成されることが望ましく、給水用蓋120に形成されうるということはいうまでもない。チェック弁140は、水槽100に浄水される水を供給するために、ユーザが給水用蓋120を開閉する時、水槽100内の圧力を解除するためのものであって、給水用蓋120または水槽100の胴体110に設けられる。チェック弁140の構造は、後述する
図3に再び詳しく説明する。
【0018】
出水管200は、前述した水槽100の出水口130に連結されて出水口130を通じて排出される水槽100の水をフィルターモジュール300を経由して出水弁400に案内するものであって、浄水される水の濾過過程が実施される出水経路を形成する。
【0019】
フィルターモジュール300は、前述した出水管200(出水経路)の何れか一部に設けられて出水口130から排出される水槽100の浄水される水を濾過するものであって、精密濾過膜フィルター(Microfiltration filter)、限外濾過膜フィルター、ナノ濾過膜フィルター(Nanofiltration filter)及び逆浸透膜フィルター(Reverse Osmosis filter)のうち何れか1つを含む。ここで、精密濾過膜フィルター、限外濾過膜フィルター、ナノ濾過膜フィルター及び駅滲透圧フィルターの詳細構成は、公知の記述構成が採択されて使われ、これにより、その詳細な説明は省略する。また、微細気孔のフィルターを含めて気孔が大きなカーボン(carbon)フィルターも、目的によって、本発明の空気加圧式浄水器に適用されて使われるということはいうまでもない。
【0020】
出水弁400は、出水管200の先端に設けられてユーザの開閉によって出水管200の後端、すなわち、出水弁400とフィルターモジュール300との間に濾過されて浄水された水をユーザに提供する。
【0021】
空気加圧モジュール500は、フィルターモジュール300を経由する水の流速が高まるように、水槽100に空気を供給して水槽100内部の空気圧を上昇させることにより、水槽100の浄水される水を前述した上昇した空気圧によって加圧させるものであって、エアポンプ510、圧力センサー(図示せず)、圧力スイッチ520及びエアフィルター530を含む。
【0022】
エアポンプ510は、外部空気を流入させて水槽100内の充填された空気を圧縮させるか、外部空気を圧縮された状態で水槽100内に流入させるものであって、水槽100の胴体110の外部に設けられることが望ましいが、内部に設けられうるということはいうまでもない。圧力センサーは、空気供給管550内または水槽100内に設けられて水槽100内の空気圧を測定するものであって、空気加圧のための他の構成とのモジュール化のために、空気供給管550内に設けられることが望ましい。圧力スイッチ520は、エアポンプ510と水槽100とを連結する空気供給管550に設けられて水槽内部に供給される空気の圧力が設定圧以上になるか、設定圧以下になるように調節する。エアフィルター530は、空気流入管540(空気流入経路)に設けられてエアポンプ510に流入される外気から異物をフィルタリングする。
【0023】
制御装置600は、空気加圧モジュール500の駆動を制御するためのものであって、空気加圧モジュール500のオン/オフ(On/Off)動作を制御することはもとより、圧力センサー、圧力スイッチ520及びエアポンプ510と電気的に連結された状態で、圧力センサーによって測定された水槽100内部の空気圧の降下信号、すなわち、内部圧力の損失に対応してエアポンプ510を駆動させ、エアポンプ510の駆動によって水槽100内部の圧力が既定の制限数値を上回れば、エアポンプ510の駆動を中断させる。ここで、出水弁400に弁の開閉動作を感知する動作センサー(図示せず)がさらに設けられ、制御装置600が動作センサーの測定値を通じてエアポンプ510の駆動動作を実施することが望ましいが、空気加圧モジュール500のモジュール化のためのことはもとより、出水弁400の開閉動作によって水槽100内部の圧力が降下が連動するので、供給管540の圧力センサーを通じてユーザの出水弁400の開閉動作を感知して、エアポンプ510の駆動動作を制御することが望ましい。
【0024】
バッテリ700は、エアポンプ510、圧力センサー(図示せず)、圧力スイッチ520及び制御装置600の駆動電源を供給するものであって、前述した4つの構成にそれぞれの電源を供給するか、制御装置600を通じて電気的に連結された残りの3つの構成に電源を供給することができる。本発明の一実施形態の空気加圧式浄水器(AP)は、浄水される水の水圧を高めて水の濾過速度を向上させる他の浄水器とは異なって、空気圧を高めて浄水される水を加圧することにより、水の濾過速度を向上させるものであって、流体の流路抵抗を大きく軽減することができて、前述した水圧を高める技術原理を有した浄水器に比べて、消耗する消費電力を最小化することができる。これにより、常時供給される電源ではないバッテリ700のみでも、長時間の浄水動作を実施させる。
【0025】
また、浄水過程が即時実施されて、浄水過程を待つ時間を節約することができ、経時的な浄水された水の変質を防止できるということはもとより、浄水された水を収容する貯蔵用水槽の構成が不要であって、そのサイズを小型化することができるので、設置面積を減らし、それによるユーザの浄水器の取り扱いを容易にする。
【0026】
また、1つの水槽100を基準に空気加圧のための技術構成とフィルターのための技術構成とをそれぞれモジュール化して規格化されて、汎用的に使われる不特定の水槽に前述した空気加圧式浄水動作を実施させることができて、ユーザの便宜性と普遍性とを提供することができ、このようなモジュール化によって出水弁400の位置を自在に調節することができて、より良い設置の便宜性も提供することができる。
【0027】
さらに、本発明の一実施形態による空気加圧式浄水器は、水槽と水槽を含んだ各モジュールとがキャッピング、旅行などの目的としてユーザが携帯または移動可能にポータブル(portable)な小さなサイズに製作されうるということはいうまでもない。
【0028】
バッテリ充電モジュール(図示せず)は、バッテリ170が再使用されるようにバッテリ700を充電するものであって、バッテリ700の今後の使用のためにバッテリ700をあらかじめ充電させることは、構造はもとより、バッテリ700が使われる過程でもバッテリ700を充電することができる構造で備えられて、本発明の空気加圧式浄水器(AP)の携帯性を含めた便宜性を高めうる。
【0029】
以下、チェック弁140の詳細構成と機能とについて
図3を参照して詳しく説明する。但し、前記説明と重複される内容は、省略または略述する。
【0030】
図3を参照すれば、本発明の一実施形態によるチェック弁140は、前記略述したように、給水用蓋120が水槽100の胴体110から容易に分離されるように、胴体110に形成された空気流出孔121を開閉することにより、胴体110内部を外部と連通させて胴体110内部の圧力を大気圧まで降下させるものであって、ディスク141、シャフト142、係止片143及び弁バネ144を含む。
【0031】
ディスク141は、前述した空気流出孔121の半径よりも大きな半径で形成されて、胴体110内部で空気流出孔121をカバーした状態で給水用蓋120に密着される。シャフト142は、一端がディスク141に結合または一体化された状態で空気流出孔121に軸方向に挿入されて空気流出孔121内で往復運動する。係止片143は、シャフト142の幅よりも大きな半径、すなわち、空気流出孔121よりも大きな半径で形成されてシャフト142の他端に結合または一体化されることにより、空気流出孔121に挿入されたシャフト142の移動半径を制限する。弁バネ144は、シャフト142に差し込まれて一端が給水用蓋120の外面を支持し、他端が係止片143を支持して、係止片143を弾性によって給水用蓋120から遠ざけることにより、前述したディスク141が空気流出孔121をカバーした状態で給水用蓋120の内面に密着させる。本実施形態において、弁バネ144は、示したように、圧縮コイルバネであると説明する。この際、空気流出孔121が給水用蓋120に形成されると想定して説明しているが、これに限定されるものではなく、空気流出孔121が胴体110の何れか一部に形成されるものも、本発明の技術的思想内にあるということは自明である。
【0032】
以上、実施形態を通じて本発明を説明したが、本発明は、これに制限されるものではない。前記実施形態は、本発明の趣旨及び範囲を外れず、修正または変更され、当業者は、このような修正と変更も本発明に属するものであるということが分かる。