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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-14
(45)【発行日】2024-02-22
(54)【発明の名称】食品包装容器
(51)【国際特許分類】
   B65D 21/032 20060101AFI20240215BHJP
【FI】
B65D21/032
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2019237590
(22)【出願日】2019-12-27
(65)【公開番号】P2021104847
(43)【公開日】2021-07-26
【審査請求日】2022-12-01
(73)【特許権者】
【識別番号】390003148
【氏名又は名称】エフピコチュ-パ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100074251
【弁理士】
【氏名又は名称】原田 寛
(74)【代理人】
【識別番号】100066223
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 政美
(72)【発明者】
【氏名】金子 雅一
【審査官】加藤 信秀
(56)【参考文献】
【文献】登録実用新案第3214330(JP,U)
【文献】米国特許出願公開第2013/0233855(US,A1)
【文献】特開2016-141398(JP,A)
【文献】実開昭52-125522(JP,U)
【文献】特開2001-270526(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 21/032
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
深底収納凹部、浅底収納凹部が並列されて平面から見てほぼ長方形状を呈する容器本体と、この容器本体の開口部を覆って嵌合する蓋体とから成る食品包装容器において、容器本体の深底収納凹部の底壁の周囲には底壁の下方に突出する縁脚部を設け、蓋体には容器本体の開口部を覆い、縁脚部の内側に嵌まり込む収納覆い部を上方に膨出状に設け、この収納覆い部が、深底収納凹部における縁脚部の内側に嵌まり込むとき、容器本体、蓋体それぞれにおける収納覆い部と縁脚部との嵌め合わせ面相互間で、容器本体、蓋体の長手方向に沿う側縁の中央部位に形成された位置決め突部、位置決め凹部から成る位置合わせ手段を設け、前記縁脚部は、深底収納凹部の底壁において、浅底収納凹部側の一方の端縁部分を除く底壁の周縁で底壁の下方に膨出形成してあることを特徴とする食品包装容器。
【請求項2】
位置合わせ手段の位置決め突部、位置決め凹部は、2段構成の収納覆い部の上段部分と縁脚部との当接部位に配置してある請求項1に記載の食品包装容器。
【請求項3】
位置決め突部は、収納覆い部の外側方に突出形成され、位置決め凹部は、縁脚部に窪み状に形成されている請求項1または2記載の食品包装容器。
【請求項4】
位置決め凹部は、縁脚部に長手方向に沿う中央部位に位置決め突部の幅員に比し小さくはなく形成されている請求項1乃至3のいずれかに記載の食品包装容器。
【請求項5】
位置決め凹部は、少なくとも中央部位を含めて、容器本体における浅底収納凹部の反対側に向かって長く形成されている請求項1乃至3のいずれかに記載の食品包装容器。
【請求項6】
蓋体の収納覆い部の周縁面は、容器本体の縁脚部の内縁側面に当接する請求項1乃至5のいずれかに記載の食品包装容器。
【請求項7】
位置合わせ手段は、蓋体に上方に膨出形成した2段構成の収納覆い部の上段部分で、蓋体の長手方向に沿う側縁の中央部位に収納覆い部の外側方に突出形成した位置決め突部と、容器本体の深底収納凹部の底壁における浅底収納凹部側の端縁部分を除いた周縁に底壁の下方に膨出形成された縁脚部に、容器本体の長手方向に沿う中央部位を少なくとも含み、浅底収納凹部の反対側に向かって窪み状に形成した位置決め凹部とから成る請求項1に記載の食品包装容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、深底収納部、浅底収納部を有して平面で長方形状を呈する主として弁当用の食品容器において、例えばスーパーマーケット、コンビニエンスストア、弁当惣菜店等で積み重ね状にして陳列販売されるとき、積み重ねる方向が逆になったとしても無理なく、しかも位置ずれを生じさせることなく上下方向できっちりと整列状態で積み重ねできるようにした食品包装容器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、例えばスーパーマーケット、コンビニエンスストア、弁当惣菜店等では、調理済みの各種惣菜、弁当その他は所定の食品包装容器に収納され、またこれらの食品包装容器は多段的に積み重ねられて陳列販売されている。例えば特許文献1に示される弁当容器であり、この弁当容器においては、容器本体の底壁の周囲あるいは四隅に突条部を設け、蓋体の天部壁の周囲あるいは四隅に凹部を設け、これらの突条部、凹部それぞれを嵌め合わせることで弁当容器自体を積み重ねており、これらの嵌め合いによって位置ずれを生じることなくきっちりと積み重ねられるようになっている。
【0003】
ただ、このような弁当容器の積み重ね方法は、容器本体の底壁、蓋体の天部壁それぞれがほぼ同様な形状、大きさである場合には突条部、凹部位置が積み重ね方向でほぼ同位置に設けられるから可能である。
【0004】
一方、主食物である米飯等を収納する深底状の深底収納凹部、副食物である例えば漬物・肉・野菜等やタレ袋等を収納する浅底状の浅底収納凹部が並列配置されている、平面でほぼ長方形状を呈する容器本体と、この容器本体の全体に被せられる蓋体とから成る弁当容器が提供されているところ、この容器本体の深底収納凹部は弁当容器に対していずれか一方に偏位されて配置形成されている。このような弁当容器を積み重ねるためには、特許文献1に示されるように容器本体の深底収納凹部の底壁の周縁部と、蓋体との間で互いに嵌め合うような凹凸部を形成することになる。そうすると、蓋体に形成する凹凸部は、深底収納凹部の位置と対応させるように蓋体自体のいずれか一方側部分に偏位することになるから、多数の弁当と容器を積み重ねる場合にはその方向を一致させる必要があり、面倒である。
【0005】
また、このような平面でほぼ長方形状を呈する弁当容器において、容器本体の外周を囲繞する外枠材を容器本体に取り付け、この外枠材の下側縁を蓋体上部の周縁に嵌め合わせるようにする二重構造とする弁当容器も提案されている。更には、深底収納凹部、浅底収納凹部を有する容器本体の上部周縁部分からこれらの収納凹部を囲繞する末広がり状の袴状枠部を一体形成し、この枠部を蓋体に被せるように嵌め合わせる弁当容器も提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】実開昭59-38231号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところが、上述の深底収納凹部、浅底収納凹部を有する容器本体から成る弁当容器を積み重ねるために、外枠材を容器本体に取り付けるのはこれが容器本体とは別部材であるから、部材数が多くなり、その組立は面倒である。また、末広がり状の袴状枠部を容器本体に一体形成する場合、袴状枠部を十分に高く形成する必要があり、喫食時等では容器本体を手指等で持つには持ちづらくなり、扱い難いものである。
【0008】
そこで本発明は叙上のような従来存した諸事情に鑑み創出されたもので、深底収納凹部、浅底収納凹部を有して平面で長方形状を呈する容器本体を備えた弁当容器において、容器本体に被せられる蓋体上に他の弁当容器が積み重ねられて例えば陳列販売されるとき、積み重ねるときの方向が全く逆になっても整列状態で体裁よく積み重ねることができ、積み重ね時では崩れることもなく積み重ね状態を維持できるようにした食品包装容器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述した課題を解決するため、本発明にあっては、深底収納凹部2、浅底収納凹部3が並列されて平面から見てほぼ長方形状を呈する容器本体1と、この容器本体1の開口部を覆って嵌合する蓋体10とから成る食品包装容器において、容器本体1の深底収納凹部2の底壁の周囲には底壁の下方に突出する縁脚部6を設け、蓋体10には容器本体1の開口部を覆い、縁脚部6の内側に嵌まり込む収納覆い部12を上方に膨出状に設け、この収納覆い部12が、深底収納凹部2における縁脚部6の内側に嵌まり込むとき、容器本体1、蓋体10それぞれにおける収納覆い部12と縁脚部6との嵌め合わせ面相互間で、容器本体1、蓋体10の長手方向に沿う側縁の中央部位に形成された位置決め突部21、位置決め凹部22から成る位置合わせ手段20を設けたことを特徴とする。
位置合わせ手段20の位置決め突部21、位置決め凹部22は、2段構成の収納覆い部12の上段部分14と縁脚部6との当接部位に配置して構成することができる。
位置決め突部21は、収納覆い部12の外側方に突出形成され、位置決め凹部22は、縁脚部6に窪み状に形成されて構成することができる。
縁脚部6は、深底収納凹部2の底壁において、浅底収納凹部3側の一方の端縁部分を除く底壁の周縁で底壁の下方に膨出形成して構成することができる。
位置決め凹部22は、縁脚部6に長手方向に沿う中央部位に位置決め突部21の幅員に比し小さくはなく形成されて構成することができ、また、少なくとも中央部位を含めて、容器本体1における浅底収納凹部3の反対側に向かって長く形成されて構成することができる。
蓋体10の収納覆い部12の周縁面は、容器本体1の縁脚部6の内縁側面に当接して構成することができる。
位置合わせ手段20は、蓋体10に上方に膨出形成した2段構成の収納覆い部12の上段部分14で、蓋体10の長手方向に沿う側縁の中央部位に収納覆い部12の外側方に突出形成した位置決め突部21と、容器本体1の深底収納凹部2の底壁における浅底収納凹部3側の端縁部分を除いた周縁に底壁の下方に膨出形成された縁脚部6に、容器本体1の長手方向に沿う中央部位を少なくとも含み、浅底収納凹部3の反対側に向かって窪み状に形成した位置決め凹部22とから構成することができる。
【0010】
以上のように構成された本発明に係る食品包装容器にあって、深底収納凹部2、浅底収納凹部3を有して平面でほぼ長方形状を呈する容器本体1を蓋体10によって覆うようにした食品包装容器を積み重ねるに際し、深底収納凹部2の底壁が蓋体10上に載置されるとき、容器本体1、蓋体10の長手方向に沿う側縁の中央部位に配した位置合わせ手段20によって、これらの向きが逆であっても整列状態の積み重ねを可能にさせる。
また、位置合わせ手段20は、蓋体10に設けた位置決め突部21と容器本体1の深底収納凹部2の底壁に設けた位置決め凹部22とを嵌め合わせることで多段的に積み重ねさせる。
位置決め突部21は、容器本体1の深底、浅底の収納凹部2,3の開口部を覆う2段構成の収納覆い部12の上段部分14の側縁に設けられ、位置決め凹部22は、深底収納凹部2の底壁の周縁に形成されている縁脚部6に設けられていることで、位置決め凹部22と位置決め凹部22とが嵌め合わされるときは、積み重ね時では縁脚部6の内側に上段部分14が嵌まり込むことと相俟ち、位置ずれを生じさせない。
位置合わせ手段20の位置決め凹部22は、縁脚部6に長手方向に沿う中央部位に位置決め突部21の幅員に比し小さくはなく、あるいは少なくとも中央部位を含めて、容器本体1における浅底収納凹部3の反対側に向かって長く形成されていることで、蓋体10の長手方向の中央部位の位置決め突部21との嵌め合いを確実にし、食品包装容器自体の積み重ね作業時で向きを揃えることなく、逆向きでも整列状態で積み重ねさせ、例えば陳列作業を効率的に行わせる。
【発明の効果】
【0011】
本発明は以上説明したように構成されているため、深底及び浅底の収納凹部2,3を有し、平面で長方形状を呈する弁当用の食品包装容器を例えば陳列販売時で積み重ねるに際し、深底収納凹部2の底壁と蓋体10の収納覆い部12とで嵌め合わせるとき、深底収納凹部2の偏位配置にかかわらず、容器本体1、蓋体10の長手方向に沿う中央部位に形成された位置合わせ手段20によって、向きが逆になっても整列状態で積み重ねることができる。
【0012】
すなわちこれは本発明において、容器本体1の深底収納凹部2の底壁に設けた縁脚部6の内側に、容器本体1の開口部を覆っている収納覆い部12嵌まり込ませ、容器本体1、蓋体10それぞれにおける収納覆い部12と縁脚部6との嵌め合わせ面相互間で、容器本体1、蓋体10の長手方向に沿う側縁の中央部位に形成された位置決め突部21、位置決め凹部22から成る位置合わせ手段20を設けたからである。これによって、食品包装容器を積み重ねるとき、食品包装容器自体の長手方向の中央部位で容器本体と蓋体とを嵌め合わせて位置決めでき、食品包装容器自体の向きを揃えることなく、整列状態で重ねられ、例えば陳列作業を効率的に行うことができる。
【0013】
また、蓋体10における2段構成の収納覆い部12の上段部分14を、容器本体1の深底収納凹部2の底壁において、浅底収納凹部3側の一方の端縁部分を除く底壁の周縁で底壁の下方に膨出形成した縁脚部6の内側に嵌まり込むようにして、収納覆い部12の周縁面は、容器本体1の縁脚部6の内縁側面に当接しており、位置決め突部21が位置決め凹部22と当接状に嵌め合わせられることと相俟ち、上段位の食品包装容器は下段位の食品包装容器に対し積み重ね後でも位置ずれを生じさせず、積み重ね状態を維持させることができる。
【0014】
更には、容器本体1を覆う蓋体10は、深底、浅底の収納凹部2,3の開口部の全体を覆う収納覆い部12としてあることによって、容器本体1に蓋体10を被せるときでもその向きを揃えることなく容器本体1の閉じ作業を実施でき、作業負担を軽減するにも大きく役立つ。
【0015】
尚、上記の課題を解決するための手段、発明の効果の項それぞれにおいて付記した符号は、図面中に記載した構成各部を示す部分との参照を容易にするために付した。本発明は、これらの記載、図面中の符号等によって示された構造・形状等に限定されない。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明を実施するための一形態を示す積み重ね時の斜視図である。
図2】同じく蓋体の平面図である。
図3】同じく図2のA-A線矢視部分における積み重ね状態時の断面図である。
図4】同じく複数段で積み重ねるときの側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、図面を参照して本発明を実施するための一形態を説明すると、図において示される符号1は容器本体であり、この容器本体1は、例えば主食物である米飯等を収納するよう深底状の深底収納凹部2、惣菜その他の副食物等を収納するよう浅底状の浅底収納凹部3を有し、上壁部の周縁には、後述する蓋体10が容器本体1の開口部に被さることで強制的に嵌め合わせられるように堤状に形成した嵌合突条部4が設けられている。
【0018】
容器本体1の深底収納凹部2は、平面から見てやや長方形状を呈し、この深底収納凹部2の長手方向のいずれか一方の端部側に浅底収納凹部3が仕切り壁5を介して連続して配置されており、容器本体1自体もこれらの収納凹部2,3の連続方向に沿った全体においても平面から見てほぼ長方形状に形成されている。
【0019】
深底収納凹部2の底壁には、浅底収納凹部3側の一方の端縁部分を除く底壁の周縁に底壁の下方に膨出する縁脚部6が形成されており、この縁脚部6の内側はほぼ平坦面状に形成されている。尚、縁脚部6は、深底収納凹部2の内側から見た場合、深底収納凹部2の周縁で溝状を呈していて、深底収納凹部2自体を補強する利点もある。図例に示すように縁脚部6自体に補強突部を、また縁脚部6の内側に沿って並行した2条の細溝を設けることもあり、深底収納凹部2の底壁を一層強固にしている。
【0020】
容器本体1の開口部に被せられる蓋体10は、容器本体1の開口部全域を覆うように、深底収納凹部2、浅底収納凹部3を合わせた全体開口部の大きさに対応していて、容器本体1と同様に平面から見てほぼ長方形状を呈している。図示例では、容器本体1の嵌合突条部4の外側面に当接する嵌合覆い部11を外周縁に設けて成る。嵌合覆い部11は、嵌合突条部4にきっちりと嵌合されるように、嵌合突条部4の上縁、外側面にそれぞれ当接するよう断面でほぼ逆U字状に形成され、また各隅部においては当接する側面相互間に凹凸の嵌合によって被せ状態が一層強固になるように配慮してある。
【0021】
尚、このようないわゆる外嵌合方式によらずに、容器本体1に対していわゆる内嵌合方式によって容器本体1の開口部を覆うようにすることもできる(図示せず)。
【0022】
蓋体10の嵌合覆い部11の内側には、深底収納凹部2、浅底収納凹部3の開口部全体を覆うように上方に膨出された収納覆い部12が形成されている。この収納覆い部12は図示のように段部13を有して2段状に形成されていて、上段部分14は、他の容器本体1が積み重ねられたとき、その容器本体1の深底収納凹部2の底壁における縁脚部6の内側にしっくりと嵌まり合うようにしてある。すなわち、上段部分14の少なくともいずれか一方の端縁部分、すなわち上段部分14の長手方向の端縁部分の一方は縁脚部6の端縁部分に、また同じく上段部分14の長手方向の両側縁は縁脚部6の両側部分にそれぞれ当接状になり、当接している相互の端縁部分の部位では、長手方向に沿う縁脚部6の外方側へは容器本体1、蓋体10が相対的に移動することがないようにしている。
【0023】
そして、容器本体1、蓋体10から成る本発明食品包装容器において、これを積み重ねるとき、上段位の容器が滑り落ちないように位置ずれを阻止し、また重ね合わせの向きを任意にし、積み重ね方向で整列状態とする位置合わせ手段20が設けられている。この位置合わせ手段20は、蓋体10の収納覆い部12における長手方向の側縁部の中央部位に形成した位置決め突部21と、容器本体1の深底収納凹部2の底壁の長手方向の側縁部の中央部位に形成した位置決め凹部22とが相互に嵌合されるように設けられて成る。
【0024】
位置決め突部21は、図示のように2段に形成されている収納覆い部12における上段部分14の両側壁面に外側方に山形状で突出するように形成してある。
【0025】
位置決め凹部22は、容器本体1の深底収納凹部2の底壁に形成されている縁脚部6に配置されており、容器本体1全体における長手方向に沿うほぼ中央部位を窪ませることで形成してある。縁脚部6に配置される位置決め凹部22は、図示例にあっては、縁脚部6に長さ方向に沿う中央部位に位置決め突部21の幅員に比し小さくはなく形成されており、少なくとも中央部位を含めて、容器本体1の他方側(浅底収納凹部3の反対側)に向かって長く形成されている(図2において模式図的に示し、縁脚部6、位置決め凹部22は一点鎖線によって示されている)。
【0026】
尚、この位置決め凹部22は、容器本体1全体における長さ方向に沿う中央部位に、位置決め突部21を嵌め合わせるに足る幅員で形成しておくことも可能であり(図示せず)、位置決め凹部22の長手方向に沿う長さの設定はこれらのいずれであっても差し支えなく、適宜に選定可能である。
【0027】
すなわち、位置合わせ手段20においては、蓋体10における収納覆い部12が、容器本体1の深底収納凹部2における縁脚部6に嵌め合わせられるとき、容器本体1、蓋体10それぞれにおける収納覆い部12と縁脚部6との嵌め合わせ面相互間で、これらの長手方向に沿う側縁の中央部位に位置決め突部21、位置決め凹部22が形成されていればよい。
【0028】
したがって、図示を省略したが、位置決め突部21は2段構成の収納覆い部12の下段部分に設けられたり、あるいは1段構成の収納覆い部12の側面に設けられたりしてもよく、更には容器本体1の縁脚部6に位置決め突部21を、蓋体10の収納覆い部12に位置決め凹部22を設けることも可能である。
【0029】
次に以上のような実施の形態における使用の一例を説明すると、容器本体1の深底収納凹部2には米飯等を、浅底収納凹部3には副食品等をそれぞれ収納し、蓋体10にて覆うことによって、また蓋体10の向きを考慮することなく閉じ作業を実施することで包装し、その後例えば陳列販売する。陳列するに際し積み重ねるとき、下段位の容器における蓋体10の位置決め突部21に、上段位の容器における容器本体1の位置決め凹部22を互いに嵌め合わせればよい。このとき、図4に示すように、下段位の容器に対し、上段位の容器の向きが逆になっても、長手方向の中央部に位置決めした位置決め突部21、位置決め凹部22による位置合わせ手段20によって容器は積み重ね方向にあっては整列状態で積み重ねることができる。
【符号の説明】
【0030】
1…容器本体
2…深底収納凹部
3…浅底収納凹部
4…嵌合突条部
5…仕切り壁
6…縁脚部
10…蓋体
11…嵌合覆い部
12…収納覆い部
13…段部
14…上段部分
20…位置合わせ手段
21…位置決め突部
22…位置決め凹部
図1
図2
図3
図4