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特許7437183板海苔状モロヘイヤ加工食品の製造方法及びその方法で製造されたモロヘイヤ加工食品
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  • 特許-板海苔状モロヘイヤ加工食品の製造方法及びその方法で製造されたモロヘイヤ加工食品 図1
  • 特許-板海苔状モロヘイヤ加工食品の製造方法及びその方法で製造されたモロヘイヤ加工食品 図2
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-14
(45)【発行日】2024-02-22
(54)【発明の名称】板海苔状モロヘイヤ加工食品の製造方法及びその方法で製造されたモロヘイヤ加工食品
(51)【国際特許分類】
   A23L 19/00 20160101AFI20240215BHJP
   A23B 7/02 20060101ALI20240215BHJP
【FI】
A23L19/00 A
A23B7/02
【請求項の数】 1
(21)【出願番号】P 2020028147
(22)【出願日】2020-02-21
(65)【公開番号】P2021129544
(43)【公開日】2021-09-09
【審査請求日】2022-11-17
【権利譲渡・実施許諾】特許権者において、権利譲渡・実施許諾の用意がある。
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】720001347
【氏名又は名称】大野 小夜子
(72)【発明者】
【氏名】大野 小夜子
【審査官】澤田 浩平
(56)【参考文献】
【文献】特開平04-190770(JP,A)
【文献】特開2003-018975(JP,A)
【文献】特開2012-231754(JP,A)
【文献】ブログ「料理と趣味の部屋」に掲載された2018年 9月 8日の記事「自家製保存食[モロヘイヤパウダー作り]アメリカ在住の娘に送りました^^」,2018年,[オンライン],[検索日:2023.03.07], URL:https://al17.exblog.jp/28639532/
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A23B,A23L
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
モロヘイヤ生葉の柔らかい部分の葉と茎を洗って茹でる工程と茹でたモロヘイヤを粒が残らないようにペースト状にする工程とペースト状のモロヘイヤに少量の塩を加えディンプル加工のホットプレートの上で伸ばし乾燥しプレスして所定の大きさにカットする工程の板海苔状モロヘイヤ加工食品の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、板海苔状モロヘイヤの加工食品及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のモロヘイヤは、味噌汁の具やおひたしにして食べられていた。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
通常のモロヘイヤ調理方法は面倒で手間がかかる上、独特の粘りや癖があるため、一般的に敬遠される場合が多く、栄養価が高く優れた商品であるにも関わらず、現在のところ日常的に食するという傾向にない。また、調理の方法もその活用法もわかりにくいという欠点があった。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記課題を解決するために、本発明の板海苔状モロヘイヤ加工食品の製造方法は、モロヘイヤ生葉の柔らかい茎と葉を洗って茹でる工程と、茹でたモロヘイヤ生葉を粒が残らないようにペースト状にする工程と、ペースト状のモロヘイヤに少量の塩を加えてとろ火で煮る工程と、ディンプル加工のホットプレートの上で伸ばして所定の大きさにカットする工程と、最後に熱を加えてプレスする工程からなることを特徴とする。
【発明の効果】
【0005】
モロヘイヤの粘りは、板海苔状もの(以下「モロヘイヤ板のり」という。)を作るのに強力な繋ぎになり、ペースト状にする際に粒が残らないよう、より細かいペースト状にすると味と口当たりが違ってくる。
【0006】
モロヘイヤ板のりが美味しいのは、シンプルに塩で味付けを行い、ディンプル加工のホットプレートで熱することによってモロヘイヤの持つ癖(味がない、臭い等)を解消できる。モロヘイヤをペースト状にしたものをもう一度加熱することによって、より濃い緑色になり、味も良くなり、乾燥剤無しでもタッパウェアに入れて置けば半年程は湿気ない。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】ご飯と一緒に食べる板海苔状モロヘイヤの加工食品。
図2】おにぎり用に使う板海苔状モロヘイヤの加工食品。
【発明を実施するための形態】
【0008】
モロヘイヤ加工食品の製造方法について以下に説明する。モロヘイヤ生葉の柔らかい茎と葉100gを洗い鍋に入れ、100℃の湯で1分茹でザルに受け、水で少し冷やし、約3cmほどの長さに切った物を、家庭用ミキサー又はフードプロセッサに入れる。
【0009】
次に、水を100ml入れ、粒が残らないよう、よりペースト状にする。更に鍋に入れ、トロ火で5分煮て岩塩小さじ1杯(2g)入れ混ぜる。独特の臭いや癖の強さを解消するために、ディンプル加工のホットプレートを100℃にして熱し、ペースト状にしたモロヘイヤを2~3回に分けて流し入れ、刷毛で手早く伸ばし、80%乾いたら少し浮き上がるので裏返して、ホットプレートのスイッチを切る。表面を良くするため、半紙に挟みアイロンでプレスする。
【0010】
このような方法で製造すると、モロヘイヤ生葉100gでモロヘイヤ板のり縦48cm横28cmの物が2枚でき、重さ17gの物が出来た。本方法で調理したモロヘイヤ板のりをカットした残りを手揉みしてフレーク状にし、御飯のふりかけにしたり、料理の仕上げやトッピングにしたりすることもできる。
【0011】
野菜でできているので多数の料理に合う。また、パウダー状にした物を水で溶かしハチミツを加えると、少し塩を効かせたグリーンティに似た飲料水になる。モロヘイヤ板のりに湯を注ぎスープにし、仕上げにフレーク状の物を浮かせるとモロヘイヤ100%の野菜スープが出来る。
【0012】
この方法で作ったモロヘイヤの加工食品を材料や作り方を隠して試食してもらったところ、20人中20人がおいしいと答えた。緑黄色野菜が嫌いな人でも美味しいと答えた人が多かった。モロヘイヤ独特の臭いは無く、青海苔かお茶と答えた人が多かった。
【0013】
市場に出ているモロヘイヤは、各産地でたくさん生産されているが、敢えて好む人も少なく、他の野菜より傷みが早く、各スーパーでは半分近く処分することが有るとの事。
そこで緑黄色野菜が嫌いな人でも手軽に美味しく食せる物として、モロヘイヤ板のり、ふりかけ、パウダーの作り方を考えた。
【0014】
梅雨時に作るのは避けたほうが良い。何故なら、最終工程でプレスしてもすぐに湿気る。
しかしながらモロヘイヤ生葉が柔らかい時なので茹でたものを冷凍保存しておくと良い。




図1
図2