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特許7437228情報処理装置、情報処理方法、情報処理プログラム及び記録媒体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-14
(45)【発行日】2024-02-22
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、情報処理プログラム及び記録媒体
(51)【国際特許分類】
   G09B 29/00 20060101AFI20240215BHJP
   G01C 21/26 20060101ALI20240215BHJP
   G08G 1/00 20060101ALI20240215BHJP
   G09B 29/10 20060101ALI20240215BHJP
   G06T 7/00 20170101ALI20240215BHJP
【FI】
G09B29/00 Z
G01C21/26 A
G08G1/00 A
G09B29/10 A
G06T7/00 650A
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2020082636
(22)【出願日】2020-05-08
(65)【公開番号】P2021177220
(43)【公開日】2021-11-11
【審査請求日】2023-02-03
(73)【特許権者】
【識別番号】501271479
【氏名又は名称】株式会社トヨタマップマスター
(74)【代理人】
【識別番号】110002516
【氏名又は名称】弁理士法人白坂
(72)【発明者】
【氏名】尾関 俊和
【審査官】相川 俊
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2019/111498(WO,A1)
【文献】特開2018-173511(JP,A)
【文献】特表2010-541016(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2019/0311205(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09B 29/00 - 29/14
G01C 21/26
G08G 1/09
G06T 7/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
道路地図に関する地図情報を記憶する記憶部と、
道路地図に利用される、道路の車線を示すレーンネットワークに関するレーンネットワーク情報を取得する取得部と、
道路を撮像することにより生成された画像データに基づいて車両の通行帯の形状を示す道路ポリゴンを生成し、当該道路ポリゴンに基づいて車線を特定する2本のポリラインに関するライン情報を生成する生成部と、
前記取得部によって取得されたレーンネットワーク情報と、前記生成部によって生成されたライン情報とを、道路の所定位置において対応付ける対応付け部と、
ライン情報に基づく2本のポリラインの中央位置に、レーンネットワーク情報に基づくレーンネットワークの位置が配されるように補正する補正部と、
を備える情報処理装置。
【請求項2】
前記補正部は、ライン情報に基づく2本のポリラインのうちのいずれか一方のポリラインが所定の状態の場合に、道路の進行方向に対して所定の状態になる前の道路位置における、他方のポリラインとレーンネットワークとの間隔を維持するように、レーンネットワークを補正する
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記補正部は、一方のポリラインが所定の状態の場合として、一方のポリラインが消失した場合、レーンネットワークを補正する
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記補正部は、一方のポリラインが所定の状態の場合として、一方のポリライン上に又は一方のポリラインから道路の幅方向の所定の第1距離以内に地物がある場合、レーンネットワークを補正する
請求項2又は3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記補正部は、一方のポリラインが所定の状態の場合として、一方のポリラインが不連続な場合に、レーンネットワークを補正する
請求項2~4のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記補正部は、道路の進行方向に沿った地物の長さが所定長以下の場合に、他方のポリラインとレーンネットワークとの間隔を維持するように、レーンネットワークを補正する
請求項1~5のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記生成部は、画像データに基づいて車両の通行帯の形状を示す道路ポリゴンを生成し、当該道路ポリゴンを形成する、道路の進行方向に沿った両端部それぞれにポリラインを設定することによりライン情報を生成する
請求項1~6のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項8】
コンピュータが、
道路地図に関する地図情報を記憶部に記憶する記憶ステップと、
道路地図に利用される、道路の車線を示すレーンネットワークに関するレーンネットワーク情報を取得する取得ステップと、
道路を撮像することにより生成された画像データに基づいて車両の通行帯の形状を示す道路ポリゴンを生成し、当該道路ポリゴンに基づいて車線を特定する2本のポリラインに関するライン情報を生成する生成ステップと、
前記取得ステップによって取得されたレーンネットワーク情報と、前記生成ステップによって生成されたライン情報とを、道路の所定位置において対応付ける対応付けステップと、
ライン情報に基づく2本のポリラインの中央位置に、レーンネットワーク情報に基づくレーンネットワークの位置が配されるように補正する補正ステップと、
を実行する情報処理方法。
【請求項9】
コンピュータに、
道路地図に関する地図情報を記憶する記憶機能と、
道路地図に利用される、道路の車線を示すレーンネットワークに関するレーンネットワーク情報を取得する取得機能と、
道路を撮像することにより生成された画像データに基づいて車両の通行帯の形状を示す道路ポリゴンを生成し、当該道路ポリゴンに基づいて車線を特定する2本のポリラインに関するライン情報を生成する生成機能と、
前記取得機能によって取得されたレーンネットワーク情報と、前記生成機能によって生成されたライン情報とを、道路の所定位置において対応付ける対応付け機能と、
ライン情報に基づく2本のポリラインの中央位置に、レーンネットワーク情報に基づくレーンネットワークの位置が配されるように補正する補正機能と、
を実現させる情報処理プログラム。
【請求項10】
コンピュータに、
道路地図に関する地図情報を記憶する記憶機能と、
道路地図に利用される、道路の車線を示すレーンネットワークに関するレーンネットワーク情報を取得する取得機能と、
道路を撮像することにより生成された画像データに基づいて車両の通行帯の形状を示す道路ポリゴンを生成し、当該道路ポリゴンに基づいて車線を特定する2本のポリラインに関するライン情報を生成する生成機能と、
前記取得機能によって取得されたレーンネットワーク情報と、前記生成機能によって生成されたライン情報とを、道路の所定位置において対応付ける対応付け機能と、
ライン情報に基づく2本のポリラインの中央位置に、レーンネットワーク情報に基づくレーンネットワークの位置が配されるように補正する補正機能と、
を実現させる情報処理プログラムを記録した、コンピュータで読み取り可能な非一時的な記録媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法、情報処理プログラム及び記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、自動運転車両の運転支援等のために高精度の道路地図が求められている。特許文献1に記載された技術は、車線の中央を通るレーンネットワークと、そのレーンネットワークに関連付けられる複数の区画線データとにおいて、複数の区画線データのうちレーンネットワーク上の任意の基準点から一定範囲内に位置する任意の2つの区画線データの水平横断面における位置間の距離の誤差の分布の標準偏差が12.5cm以内になるような自動運転に適した地図データを提供するものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2019-12130号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年は、自動運転車両の運転支援に限らず、車両のナビゲーション等の種々の用途においても、高精度の道路地図が求められる場合がある。このため、特許文献1に記載された技術は、種々の用途それぞれに適した道路地図を提供することができない恐れがある。
また、高精度の道路地図を制作する場合にも強いコストダウンの要望があり、短期間に低コストで高精度の道路地図を制作することは喫緊の課題となっている。
【0005】
本発明は、道路地図を制作する際のレーンネットワーク形状を補正する技術の一態様を提供する情報処理装置、情報処理方法、情報処理プログラム及び記録媒体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一態様の情報処理装置は、道路地図に関する地図情報を記憶する記憶部と、道路地図に利用される、道路の車線を示すレーンネットワークに関するレーンネットワーク情報を取得する取得部と、道路を撮像することにより生成された画像データに基づいて、車線を特定する2本のポリラインに関するライン情報を生成する生成部と、取得部によって取得されたレーンネットワーク情報と、生成部によって生成されたライン情報とを、道路の所定位置において対応付ける対応付け部と、ライン情報に基づく2本のポリラインの中央位置に、レーンネットワーク情報に基づくレーンネットワークの位置が配されるように補正する補正部と、を備える。
【0007】
一態様の情報処理装置では、補正部は、ライン情報に基づく2本のポリラインのうちのいずれか一方のポリラインが所定の状態の場合に、道路の進行方向に対して所定の状態になる前の道路位置における、他方のポリラインとレーンネットワークとの間隔を維持するように、レーンネットワークを補正することとしてもよい。
【0008】
一態様の情報処理装置では、補正部は、一方のポリラインが所定の状態の場合として、一方のポリラインが消失した場合、レーンネットワークを補正することとしてもよい。
【0009】
一態様の情報処理装置では、補正部は、一方のポリラインが所定の状態の場合として、一方のポリライン上に又は一方のポリラインから道路の幅方向の所定の第1距離以内に地物がある場合、レーンネットワークを補正することとしてもよい。
【0010】
一態様の情報処理装置では、補正部は、一方のポリラインが所定の状態の場合として、一方のポリラインが不連続な場合に、レーンネットワークを補正することとしてもよい。
【0011】
一態様の情報処理装置では、補正部は、道路の進行方向に沿った地物の長さが所定長以下の場合に、他方のポリラインとレーンネットワークとの間隔を維持するように、レーンネットワークを補正することとしてもよい。
【0012】
一態様の情報処理装置では、生成部は、画像データに基づいて車両の通行帯の形状を示す道路ポリゴンを生成し、当該道路ポリゴンを形成する、道路の進行方向に沿った両端部それぞれにポリラインを設定することによりライン情報を生成することとしてもよい。
【0013】
一態様の情報処理方法では、コンピュータが、道路地図に関する地図情報を記憶部に記憶する記憶ステップと、道路地図に利用される、道路の車線を示すレーンネットワークに関するレーンネットワーク情報を取得する取得ステップと、道路を撮像することにより生成された画像データに基づいて、車線を特定する2本のポリラインに関するライン情報を生成する生成ステップと、取得ステップによって取得されたレーンネットワーク情報と、生成ステップによって生成されたライン情報とを、道路の所定位置において対応付ける対応付けステップと、ライン情報に基づく2本のポリラインの中央位置に、レーンネットワーク情報に基づくレーンネットワークの位置が配されるように補正する補正ステップと、を実行する。
【0014】
一態様の情報処理プログラムは、コンピュータに、道路地図に関する地図情報を記憶する記憶機能と、道路地図に利用される、道路の車線を示すレーンネットワークに関するレーンネットワーク情報を取得する取得機能と、道路を撮像することにより生成された画像データに基づいて、車線を特定する2本のポリラインに関するライン情報を生成する生成機能と、取得機能によって取得されたレーンネットワーク情報と、生成機能によって生成されたライン情報とを、道路の所定位置において対応付ける対応付け機能と、ライン情報に基づく2本のポリラインの中央位置に、レーンネットワーク情報に基づくレーンネットワークの位置が配されるように補正する補正機能と、を実現させる。
一態様の記録媒体は、上述した一態様の情報処理プログラムを記録した非一時的な記録媒体である。
【発明の効果】
【0015】
一態様の情報処理装置は、道路地図に利用される、道路の車線を示すレーンネットワークに関するレーンネットワーク情報を取得し、道路を撮像することにより生成された画像データに基づいて、車線を特定する2本のポリラインに関するライン情報を生成し、レーンネットワーク情報とライン情報とを道路の所定位置において対応付け、ライン情報に基づく2本のポリラインの中央位置に、レーンネットワーク情報に基づくレーンネットワークの位置が配されるように補正するので、道路地図を制作する際のレーンネットワーク形状を補正する技術の一態様を提供することができる。また、一態様の情報処理装置は、そのような補正により、レーンネットワークの形状がいびつになるのを抑制でき、滑らかな形状のレーンネットワークを生成することができる。
一態様の情報処理方法、情報処理プログラム及び記録媒体は、上述した一態様の情報処理装置と同様の効果を奏することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】一実施形態に係る情報処理装置について説明するためのブロック図である。
図2】ポリラインとレーンネットワークとの関係を説明するための第1の図である。
図3】ポリラインとレーンネットワークとの関係を説明するための第2の図である。
図4】ポリラインとレーンネットワークとの関係を説明するための第3の図である。(A)は、車両の進行方向に沿って配される地物の長さが所定長以下の場合を示し、(B)は、車両の進行方向に沿って配される地物の長さが所定長を超える場合を示す。
図5】ポリラインとレーンネットワークとの関係を説明するための第4の図である。(A)は一方のポリラインが不連続となる区間の長さが第4距離以下の場合を示し、(B)は、一方のポリラインが不連続となる区間の長さが第4距離を超える場合を示す。
図6】一実施形態に係る情報処理方法について説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の一実施形態について説明する。
本明細書では、「情報」の文言を使用しているが、「情報」の文言は「データ」と言い換えることができ、「データ」の文言は「情報」と言い換えることができる。
【0018】
図1は、一実施形態に係る情報処理装置1について説明するためのブロック図である。
従来から、一般道を始めとする道路の高精度地図についての作成が要望されており、そのためには、車線(レーン)毎に車線を示すレーンネットワークを対応付ける必要がある。一例として、道路を示す道路ネットワークを複製して、複製したネットワークを車線毎に対応付けることにより、短期且つ低コストでレーンネットワークを生成することができる。レーンネットワークは、車両が走行する車線を示す地図形状のものである。この場合、情報処理装置1は、例えば、車線の中央にレーンネットワークの位置を補正する必要が生じる可能性がある。
【0019】
情報処理装置1は、例えば、道路を撮像して得られる画像データに基づいて道路の区画線(ポリライン201,202(図2等を参照))を取得し、取得した道路の区画線に基づいてレーンネットワーク203(図2等を参照)の位置を補正する。具体的な一例として、情報処理装置1は、互いに隣接する2本の区画線(ポリライン201,202)の間の中央位置にレーンネットワーク203の位置が配されるように、そのレーンネットワーク203を補正することとしてもよい。
【0020】
ところで、実際の道路の状況では、画像データから得られる区画線(ポリライン201,202)が不明確になる場合がある。例えば、(1)互いに隣接する2本の区画線(ポリライン201,202)の種類が変化し又は消失した場合、(2)区画線(ポリライン201,202の一方)の繋がりが不連続になった場合、(3)互いに隣接する2本の区画線(ポリライン201,202)のうちのいずれか一方の形状が所定値以上に曲がった場合等では、区画線(ポリライン201,202)が不明確となる。上述した(2)の場合の具体的な一例は、経年劣化による区画線の剥離等を始めとする種々の理由により区画線が消滅した場合等である。上述した(3)の場合の具体的な一例は、路肩に地物204(図4参照)が配されている等のために、区画線(2本のポリライン201,202のうちの一方)がいびつな形状になり、又は、凹凸形状になっている場合等である。
【0021】
道路の区間aから隣接する区間bへ進む場合において、区間aと区間bとの間で上述したような区画線(2本のポリライン201,202のうちの一方)が不明確になる場合、情報処理装置1は、互いに隣接する2本の区画線の間の中央位置にレーンネットワーク203の位置を補正せず、変化が無かった側の区画線(2本のポリライン201,202のうちの他方)からの間隔(区間aの場合と同様に間隔)を維持するようレーンネットワーク203の位置を補正する。
【0022】
次に、情報処理装置1について詳細に説明する。
情報処理装置1は、通信部17、記憶部18、表示部19、取得部12、生成部13、対応付け部14、補正部15及び出力制御部16を備える。取得部12、生成部13、対応付け部14、補正部15及び出力制御部16は、情報処理装置1の制御部11(例えば、演算処理装置等)の一機能として実現されてもよい。通信部17、記憶部18及び表示部19は、これらをまとめて「出力部」と言い換えてもよい。
【0023】
通信部17は、情報処理装置1の外部にある装置(一例として、サーバ100等)との間で情報の送受信が可能な装置である。
【0024】
記憶部18は、種々の情報及びプログラムを記憶することが可能な装置である。例えば、記憶部18は、道路地図に関する地図情報を記憶する。
【0025】
表示部19は、文字及び画像等を表示することが可能な装置である。
【0026】
取得部12は、道路地図に利用される、道路の車線を示すレーンネットワーク203に関するレーンネットワーク情報を取得する。レーンネットワークは、例えば、道路ネットワークから車線数に応じた数のネットワークを複製することにより生成される。この場合、レーンネットワークは、例えば、片側に複数車線があると、最も右側の車線を基準にして車線幅分だけ間隔を空けながら道路ネットワークを複製することを繰り返すことにより生成される。すなわち、レーンネットワークは、車線数(一例として、最も左側の車線から何番目の車線であるか)と、車線幅とに基づいて生成される。したがって、レーンネットワークは、車線の位置を特定することが可能になる。
【0027】
例えば、サーバ100は、レーンネットワーク情報を蓄積することとしてもよい。例えば、サーバ100は、入力される又は予め記録する道路の車線数に関する車線数情報に基づいて、道路を示す道路ネットワークを車線数に応じて複製することによりレーンネットワーク203を生成し、そのレーンネットワーク203に関する情報(レーンネットワーク情報)を蓄積することとしてもよい。この場合、例えば、取得部12は、通信部17を介して、サーバ100からレーンネットワーク情報を取得することとしてもよい。
又は、例えば、取得部12は、通信部17を利用して、サーバ100等から車線数情報と道路ネットワークとを取得し、上述した場合と同様に、車線数情報と道路ネットワークに基づいてレーンネットワーク203を生成することにより、そのレーンネットワーク203に関する情報(レーンネットワーク情報)を取得することとしてもよい。
又は、取得部12は、上記以外の方法により生成されたレーンネットワーク203に関するレーンネットワーク情報を取得することとしてもよい。
【0028】
生成部13は、道路を撮像することにより生成された画像データに基づいて、車線を特定する2本のポリライン201,202に関するライン情報を生成する。ライン情報は、例えば、ポリライン201,202の位置及び形状等を示す情報である。生成部13は、画像データに基づいて車両の通行帯の形状を示す道路ポリゴンを生成し、その道路ポリゴンを形成する、道路の進行方向に沿った両端部それぞれにポリライン201,202を設定することによりライン情報を生成することとしてもよい。例えば、生成部13は、飛行中の航空機(例えば、飛行機、ヘリコプタ及びドローン等)から道路を撮像した航空写真(静止画又は動画)、及び、走行中の車両から道路を撮像した写真(静止画又は動画)に基づく画像データを取得する。生成部13は、例えば、サーバ100等から画像データを取得することとしてもよい。生成部13は、例えば、取得した画像データに基づいて車線の両側を規定する区画線を取得し、区画線に基づいてポリライン201,202としてのライン情報を生成する。生成部13は、画像データから区画線を取得する方法、及び、区画線に基づいてライン情報を生成する方法としては、種々の方法を利用することができる。
【0029】
また、例えば、生成部13は、取得した画像データに基づいて、車線を規制するゼブラゾーン等の所定値以上の面積を有する規制領域をポリゴンとして生成することとしてもよい。この場合、生成部13は、ゼブラゾーンの両端部(周縁部)を区画線と推定することとしてもよい。
【0030】
一例として、まず、生成部13は、画像データに基づいて道路の形状を示す形状線を生成することとしてもよい。すなわち、生成部13は、道路の形状に沿って形状点を複数生成し、互いに隣接する形状点を線で結ぶことに基づいて、形状線を生成することとしてもよい。次に、生成部13は、各形状点を基準にして道路の幅方向の両端部それぞれに特徴点を生成する。生成部13は、互いに隣接する特徴点を線(特徴線)で結び、2本の特徴線(道路の両端部に生成される特徴線)で囲まれる領域が道路ポリゴンになる。
生成部13は、その道路ポリゴンの両端部(特徴線に重なる位置)にポリラインを生成することとしてもよく、道路ポリゴン内の区画線上にポリラインを生成することとしてもよい。又は、生成部13は、道路ポリゴンにおける車両の進行方向に対して左側にある特徴線を基準にして、区画線を認識することとしてもよい。これにより、生成部13は、例えば、交差点の手前などで車線(レーン)が増える場合でも、区画線が増えたことを認識することができる。生成部13は、その区画線に基づいてポリライン201,202に関するライン情報を生成する。
【0031】
又は、一例として、生成部13は、学習用画像データに記録される区画線及びゼブラゾーン等の規制領域を学習した学習モデルを取得し、その学習モデルと、画像データとに基づいて、ライン情報を取得することとしてもよい。生成部13は、上述した学習モデルを利用するばかりでなく、他の種々の方法を利用して画像データに基づいてライン情報を生成することとしてもよい。
【0032】
対応付け部14は、取得部12によって取得されたレーンネットワーク情報と、生成部13によって生成されたライン情報とを、道路の所定位置において対応付ける。対応付け部14は、レーンネットワーク情報と、ライン情報とを対応付ける。この場合、対応付け部14は、レーンネットワーク情報で示される道路の位置と、ライン情報で示される道路の位置とが互いに対応する(一致する)と共に、道路の車線とレーンネットワーク203とが対応するように対応付けを行う。
【0033】
図2は、ポリライン201,202とレーンネットワーク203との関係を説明するための第1の図である。
補正部15は、ライン情報に基づく2本のポリライン201,202の中央位置に、レーンネットワーク情報に基づくレーンネットワーク203の位置が配されるように補正する。補正部15は、原則として、2本のポリライン201,202の中央位置(車線の中央位置)にレーンネットワーク203が配されるように、そのレーンネットワーク203の位置を補正する。すなわち、図2に例示するように、補正部15は、一方のポリライン201とレーンネットワーク203との間隔と、他方のポリライン202とレーンネットワーク203との間隔とが同一の間隔Aとなるように、レーンネットワーク203の位置を補正する。
【0034】
しかし、例えば、路側帯に地物204が配されることにより、又は、路側帯に非常停止領域が設置されることにより、一方のポリライン201が不規則な形状になる場合がある。例えば、上述したように、(1)互いに隣接する2本の区画線(ポリライン201,202)の種類が変化し又は消失した場合、(2)互いに隣接する2本の区画線(ポリライン201,202)の繋がりが不連続になった場合、(3)互いに隣接する2本の区画線(ポリライン201,202)のうちのいずれか一方の形状が所定値以上に曲がった場合等では、区画線(ポリライン201,202)が不明確となる。
【0035】
この場合には、補正部15は、ライン情報に基づく2本のポリライン201,202のうちのいずれか一方のポリライン201が所定の状態の場合に、道路の進行方向に対して所定の状態になる前の道路位置における、他方のポリライン202とレーンネットワーク203との間隔を維持するように、レーンネットワーク203を補正することとしてもよい。すなわち、補正部15は、レーンネットワーク203の位置の補正の例外として、2本のポリライン201,202の中央位置にレーンネットワーク203の位置を補正せず、変化が無かった側のポリライン(他方のポリライン202)からの間隔を維持するようレーンネットワーク203の位置を補正する。
【0036】
図3は、ポリライン201,202とレーンネットワーク203との関係を説明するための第2の図である。
補正部15は、一方のポリライン201が所定の状態の場合として、一方のポリライン201が消失した場合、レーンネットワーク203を補正することとしてもよい。すなわち、例えば、補正部15は、車線の左側(又は、右側)の区画線(一方のポリライン201)が消失した場合、その区画線(一方のポリライン201)が消失した消失区間については、車両の進行方向に対してその消失区間よりも前の区間(例えば、直前の区間)における車線の右側(又は、左側)の区画線(他方のポリライン202)との間隔を維持するように、レーンネットワーク203を補正することとしてもよい。図3に例示するように、補正部15は、一方のポリライン201の消失区間L1が発生した場合、消失区間L1においても、消失区間L1の直前の区間L2における他方のポリライン202とレーンネットワーク203との間隔Bを維持するように、レーンネットワーク203を補正する。
【0037】
図4は、ポリライン201,202とレーンネットワーク203との関係を説明するための第3の図である。図4(A)は、車両の進行方向に沿って配される地物204(地物204が配置されている区間)の長さが所定長以下の場合を示し、図4(B)は、車両の進行方向に沿って配される地物204の長さが所定長を超える場合を示す。
補正部15は、一方のポリライン201が所定の状態の場合として、一方のポリライン201上に又は一方のポリライン201から道路の幅方向の所定の第1距離W1以内に地物204がある場合、レーンネットワーク203を補正することとしてもよい。例えば、車線の左側(又は、右側)の区画線(一方のポリライン201)上にラバーポール、バリケードブロック及びクッションドラム等の地物204がある場合、又は、車線の右側(又は、左側の区画線)(一方のポリライン201)から道路の内側方向(又は、外側方向)の第1距離以内に上述したような地物204がある場合、その地物204が配される区間(地物配置区間)については、車両の進行方向に対してその地物配置区間よりも前の区間(例えば、直前の区間)における車線の右側(又は、左側)の区画線(他方のポリライン202)との間隔を維持するように、レーンネットワーク203を補正することとしてもよい。
第1距離は、路側帯等に地物204が配される際の実際の状況を考慮して適宜設定され、一例として、50cm、1m、1.5m又は2m等の距離が適宜設定される。
すなわち、図4(A)に例示するように、補正部15は、一方のポリライン201から第1距離W1以内に地物204がある場合、地物配置区間L3においても、地物配置区間L3の直前の区間L4における他方のポリライン202とレーンネットワーク203との間隔Cを維持するように、レーンネットワーク203を補正する。
【0038】
この場合、補正部15は、道路の進行方向に沿った地物204の長さが所定長以下の場合に、他方のポリライン202とレーンネットワーク203との間隔を維持するように、レーンネットワーク203を補正することとしてもよい。すなわち、補正部15は、地物配置区間の距離(車両の進行方向に沿った距離)に所定長としての閾値(第2距離)を設定しておくこととしてもよい。図4(A)に例示するように、補正部15は、地物配置区間L3の距離が第2距離以下の場合には、車両の進行方向に対してその地物配置区間L3よりも前の区間L4(例えば、直前の区間)における他方のポリライン202との間隔Cを維持するように、レーンネットワーク203を補正することとしてもよい。
【0039】
これに対し、補正部15は、地物配置区間の距離が第2距離を超える場合には、地物配置区間においても、車線の左側(又は、右側)の区画線(一方のポリライン201)と車線の右側(又は、左側)の区画線(他方のポリライン202)との中央位置に、レーンネットワーク203が配されるようにしてもよい。
第2距離は、レーンネットワーク203が相対的に短い区間で不規則な形状になることを抑制するために適宜設定され、一例として、5m、10m、20m又は30m等の距離が設定される。
また、補正部15は、一方のポリライン201から道路の幅方向に第1距離を超える位置まで地物204がある場合、地物配置区間においても、車線の左側(又は、右側)の区画線(一方のポリライン201)と車線の右側(又は、左側)の区画線(他方のポリライン202)との中央位置に、レーンネットワーク203が配されるようにしてもよい。
【0040】
すなわち、図4(B)に例示するように、補正部15は、地物配置区間L5が所定長を超える場合、及び、一方のポリライン201から道路の幅方向に第3距離W2(>第1距離W1)の位置に地物204が配置されている場合の少なくとも一方の場合、一方のポリライン201とレーンネットワーク203との間隔と、他方のポリライン202とレーンネットワーク203との間隔とが同じ間隔Dになるよう、レーンネットワーク203を補正する。この場合、補正部15は、地物配置区間L5よりも前の区間L6においても、一方のポリライン201とレーンネットワーク203との間隔と、他方のポリライン202とレーンネットワーク203との間隔とが同じ間隔Eになるよう、レーンネットワーク203を補正する。
【0041】
補正部15は、一方のポリライン201が所定の状態の場合として、一方のポリライン201が不連続な場合に、レーンネットワーク203を補正することとしてもよい。例えば、路肩には、車両を非常停止させるための非常停止領域、及び、工事用車両を停止させる工事用車両停止領域が配される場合がある。このような停止領域が配される場合、車線の左側(又は、右側)の区画線(一方のポリライン201)が直線又は曲線等の連続的でなく、不連続(例えば、急激に車線が広がる等)になる可能性が高い。この場合、例えば、補正部15は、停止領域(一方のポリライン201が不連続となる不連続区間)については、車両の進行方向に対してその停止領域(不連続区間)よりも前の区間(例えば、直前の区間)における車線の右側(又は、左側)の区画線(他方のポリライン202)との間隔を維持するように、レーンネットワーク203を補正することとしてもよい。
【0042】
図5は、ポリライン201,202とレーンネットワーク203との関係を説明するための第4の図である。図5(A)は、一方のポリライン201が不連続となる区間の長さが第4距離以下の場合を示し、図5(B)は、一方のポリライン201が不連続となる区間の長さが第4距離を超える場合を示す。
なお、補正部15は、車両の進行方向に対して前後関係を考慮することにより、レーンネットワーク203が配される位置を補正することとしてもよい。
この場合、補正部15は、停止領域(不連続区間)の距離(車両の進行方向に沿った距離)に閾値(第4距離)を設定しておくこととしてもよい。図5(A)に例示するように、補正部15は、不連続区間L7の距離が第4距離以下の場合には、車両の進行方向に対してその不連続区間L7よりも前の区間L8(例えば、直前の区間)における他方のポリライン202との間隔Fを維持するように、レーンネットワーク203を補正することとしてもよい。
【0043】
これに対し、補正部15は、地物配置区間の距離が第4距離を超える場合には、不連続区間においても、車線の左側(又は、右側)の区画線(一方のポリライン201)と車線の右側(又は、左側)の区画線(他方のポリライン202)との中央位置に、レーンネットワーク203が配されるようにしてもよい。
第4距離は、レーンネットワーク203が相対的に短い区間で不規則な形状になることを抑制するために適宜設定され、一例として、5m、10m、20m又は30m等の距離が設定される。
すなわち、図5(B)に例示するように、補正部15は、不連続区間L9が第4距離を超える場合、一方のポリライン201とレーンネットワーク203との間隔と、他方のポリライン202とレーンネットワーク203との間隔とが同じ間隔Gになるよう、レーンネットワーク203を補正する。この場合、補正部15は、不連続区間L9よりも前の区間L10においても、一方のポリライン201とレーンネットワーク203との間隔と、他方のポリライン202とレーンネットワーク203との間隔とが同じ間隔Hになるよう、レーンネットワーク203を補正する。
【0044】
出力制御部16は、補正部15によって補正されたレーンネットワーク203に関する情報(補正情報)を出力するよう制御する。例えば、出力制御部16は、補正情報をサーバ100に送信するよう通信部17を制御する。また、例えば、出力制御部16は、補正情報を記憶するよう記憶部18を制御する。また、例えば、出力制御部16は、補正されたレーンネットワーク203を表示するよう表示部19を制御する。
【0045】
次に、一実施形態に係る情報処理方法について説明する。
図6は、一実施形態に係る情報処理方法について説明するためのフローチャートである。
【0046】
ステップST101において、取得部12は、道路地図に利用される、道路の車線を示すレーンネットワーク203に関するレーンネットワーク情報を取得する。
一例として、レーンネットワーク203は、道路のネットワークを示す道路ネットワークをレーン毎に複製することにより生成されることとしてもよいし、他の方法により生成されることとしてもよい。レーンネットワーク203は、例えば、サーバ100によって生成されることとしてもよい。又は、レーンネットワーク203は、道路ネットワークを取得した取得部12によって生成され、取得されることとしてもよい。
【0047】
ステップST102において、生成部13は、道路を撮像することにより生成された画像データに基づいて、車線を特定する2本のポリライン201,202に関するライン情報を生成する。この場合、生成部13は、画像データに基づいて車両の通行帯の形状を示す道路ポリゴンを生成し、その道路ポリゴンを形成する、道路の進行方向に沿った両端部それぞれにポリライン201,202を設定することによりライン情報を生成することとしてもよい。
【0048】
ステップST103において、対応付け部14は、ステップST101で取得されたレーンネットワーク情報と、ステップST102で生成されたライン情報とを、それぞれの情報が示す道路の位置が互いに対応する(一致する)するように対応付ける。これにより、対応付け部14は、車両が走行する車線(レーン)と、レーンネットワーク203とを対応付けることが可能になる。
【0049】
ステップST104において、補正部15は、ライン情報に基づく2本のポリライン201,202の中央位置に、レーンネットワーク情報に基づくレーンネットワーク203の位置が配されるように補正する。この場合には、補正部15は、2本のポリライン201,202のうちのいずれか一方のポリライン201が所定の状態の場合に、道路の進行方向に対して所定の状態になる前の道路位置における、他方のポリライン202とレーンネットワーク203との間隔を維持するように、レーンネットワーク203を補正する所定の状態としては、例えば、一方のポリライン201が消失した場合、一方のポリライン201上に又は一方のポリライン201から道路の幅方向の所定の第1距離W1以内に地物204がある場合、及び、一方のポリライン201が不連続な場合であってよい。
ここで、補正部15は、車両の進行方向における地物204(地物配置区間)の長さが所定長以下の場合、及び、車両の進行方向における一方のポリライン201が不連続な区間(不連続区間)が閾値(第4距離)以下の場合、地物配置区間及び不連続区間における他方のポリライン202とレーンネットワーク203との間隔を、それらの区間よりも前の区間(例えば、直前の区間等)における車線の他方のポリライン202とレーンネットワーク203との間隔と同じにする(維持する)ように、レーンネットワーク203を補正することとしてもよい。
【0050】
次に、本実施形態の効果について説明する。
情報処理装置1は、道路地図に関する地図情報を記憶する記憶部18と、道路地図に利用される、道路の車線を示すレーンネットワーク203に関するレーンネットワーク情報を取得する取得部12と、道路を撮像することにより生成された画像データに基づいて、車線を特定する2本のポリライン201,202に関するライン情報を生成する生成部13と、取得部12によって取得されたレーンネットワーク情報と、生成部13によって生成されたライン情報とを、道路の所定位置において対応付ける対応付け部14と、ライン情報に基づく2本のポリライン201,202の中央位置に、レーンネットワーク情報に基づくレーンネットワーク203の位置が配されるように補正する補正部15と、を備える。
情報処理装置1は、レーンネットワーク203を2本のポリライン201,202(左右それぞれの区画線)の中央位置に配置することができる。これにより、例えば、情報処理装置1は、既に制作された道路ネットワークに基づいてレーンネットワーク203を新たに制作することができるので、相対的に短期間に、且つ、相対的に低コストでレーンネットワーク203を制作することができる。
【0051】
情報処理装置1では、補正部15は、ライン情報に基づく2本のポリライン201,202のうちのいずれか一方のポリライン201が所定の状態の場合に、道路の進行方向に対して所定の状態になる前の道路位置における、他方のポリライン202とレーンネットワーク203との間隔を維持するように、レーンネットワーク203を補正することとしてもよい。
情報処理装置1は、少なくとも一方のポリライン201の状況によってはレーンネットワーク203の形状が滑らかにならない(凸凹になる)可能性がある。このため、情報処理装置1は、一方のポリライン201が所定の状態の場合には、他方のポリライン202とレーンネットワーク203との間隔を所定の状態になる以前の間隔と同じにするので、レーンネットワーク203を適切な形状(例えば、凸凹等が生じない滑らかな形状等)にすることができる。
【0052】
情報処理装置1では、補正部15は、一方のポリライン201が所定の状態の場合として、一方のポリライン201が消失した場合、レーンネットワーク203を補正することとしてもよい。
これにより、情報処理装置1は、他方のポリライン202とレーンネットワーク203との間隔を所定の状態(一方のポリライン201が消失する状態)になる以前の間隔と同じにするので、レーンネットワーク203を適切な形状(例えば、凸凹等が生じない滑らかな形状等)にすることができる。
【0053】
情報処理装置1では、補正部15は、一方のポリライン201が所定の状態の場合として、一方のポリライン201上に又は一方のポリライン201から道路の幅方向の所定の第1距離以内に地物204がある場合、レーンネットワーク203を補正することとしてもよい。
これにより、情報処理装置1は、他方のポリライン202とレーンネットワーク203との間隔を所定の状態(一方のポリライン201が消失する状態)になる以前の間隔と同じにするので、レーンネットワーク203を適切な形状(例えば、凸凹等が生じない滑らかな形状等)にすることができる。
【0054】
情報処理装置1では、補正部15は、一方のポリライン201が所定の状態の場合として、一方のポリライン201が不連続な場合に、レーンネットワーク203を補正することとしてもよい。
これにより、情報処理装置1は、他方のポリライン202とレーンネットワーク203との間隔を所定の状態(一方のポリライン201が不連続になる状態)になる以前の間隔と同じにするので、レーンネットワーク203を適切な形状(例えば、凸凹等が生じない滑らかな形状等)にすることができる。
【0055】
情報処理装置1では、補正部15は、道路の進行方向に沿った地物204の長さが所定長以下の場合に、他方のポリライン202とレーンネットワーク203との間隔を維持するように、レーンネットワーク203を補正することとしてもよい。
情報処理装置1は、一方のポリライン201の状況(例えば、路肩等に配される地物204等の状況)によっては、レーンネットワーク203の形状を適切に維持するために、他方のポリライン202とレーンネットワーク203との間隔を所定の状態(地物204が配される位置よりも前(例えば、直前等)の状態)になる以前の間隔と同じにすることが好ましい場合がある。すなわち、情報処理装置1は、地物204が配される区間の長さが相対的に短ければ(所定長以下であれば)、他方のポリライン202とレーンネットワーク203との間隔を維持することにより、レーンネットワーク203の形状が凸凹になる等の不具合が生じるのを抑制することができる。
【0056】
情報処理装置1では、生成部13は、画像データに基づいて車両の通行帯の形状を示す道路ポリゴンを生成し、当該道路ポリゴンを形成する、道路の進行方向に沿った両端部それぞれにポリライン201,202を設定することによりライン情報を生成することとしてもよい。
これにより、情報処理装置1は、ライン情報に基づいて、レーンネットワーク203を補正することができる。
【0057】
情報処理方法では、コンピュータが、道路地図に関する地図情報を記憶部18に記憶する記憶ステップと、道路地図に利用される、道路の車線を示すレーンネットワーク203に関するレーンネットワーク情報を取得する取得ステップと、道路を撮像することにより生成された画像データに基づいて、車線を特定する2本のポリライン201,202に関するライン情報を生成する生成ステップと、取得ステップによって取得されたレーンネットワーク情報と、生成ステップによって生成されたライン情報とを、道路の所定位置において対応付ける対応付けステップと、ライン情報に基づく2本のポリライン201,202の中央位置に、レーンネットワーク情報に基づくレーンネットワーク203の位置が配されるように補正する補正ステップと、を実行する。
また、情報処理方法は、少なくとも一方のポリライン201の状況によってはレーンネットワーク203の形状が滑らかにならない(凸凹になる)可能性がある。このため、情報処理方法は、一方のポリライン201が所定の状態の場合には、他方のポリライン202とレーンネットワーク203との間隔を所定の状態になる以前の間隔と同じにするので、レーンネットワーク203を適切な形状(例えば、凸凹等が生じない滑らかな形状等)にすることができる。
【0058】
情報処理プログラムは、コンピュータに、道路地図に関する地図情報を記憶する記憶機能と、道路地図に利用される、道路の車線を示すレーンネットワーク203に関するレーンネットワーク情報を取得する取得機能と、道路を撮像することにより生成された画像データに基づいて、車線を特定する2本のポリライン201,202に関するライン情報を生成する生成機能と、取得機能によって取得されたレーンネットワーク情報と、生成機能によって生成されたライン情報とを、道路の所定位置において対応付ける対応付け機能と、ライン情報に基づく2本のポリライン201,202の中央位置に、レーンネットワーク情報に基づくレーンネットワーク203の位置が配されるように補正する補正機能と、を実現させる。
また、情報処理プログラムは、少なくとも一方のポリライン201の状況によってはレーンネットワーク203の形状が滑らかにならない(凸凹になる)可能性がある。このため、情報処理プログラムは、一方のポリライン201が所定の状態の場合には、他方のポリライン202とレーンネットワーク203との間隔を所定の状態になる以前の間隔と同じにするので、レーンネットワーク203を適切な形状(例えば、凸凹等が生じない滑らかな形状等)にすることができる。
【0059】
上述した情報処理装置1の各部は、コンピュータの演算処理装置等の機能として実現されてもよい。すなわち、情報処理装置1の取得部12、生成部13、対応付け部14、補正部15及び出力制御部16は、コンピュータの演算処理装置等による取得機能、生成機能、対応付け機能、補正機能及び出力制御機能としてそれぞれ実現されてもよい。
情報処理プログラムは、上述した各機能をコンピュータに実現させることができる。情報処理プログラムは、外部メモリ又は光ディスク等の、コンピュータで読み取り可能な非一時的な記録媒体に記録されていてもよい。
また、上述したように、情報処理装置1の各部は、コンピュータの演算処理装置等で実現されてもよい。その演算処理装置等は、例えば、集積回路等によって構成される。このため、情報処理装置1の各部は、演算処理装置等を構成する回路として実現されてもよい。すなわち、情報処理装置1の取得部12、生成部13、対応付け部14、補正部15及び出力制御部16は、コンピュータの演算処理装置等を構成する取得回路、生成回路、対応付け回路、補正回路及び出力制御回路として実現されてもよい。
また、情報処理装置1の通信部17、記憶部18及び表示部19(出力部)は、例えば、演算処理装置等の機能を含む通信機能、記憶機能及び表示機能(出力機能)として実現されもよい。また、情報処理装置1の通信部17、記憶部18及び表示部19(出力部)は、例えば、集積回路等によって構成されることにより通信回路、記憶回路及び表示回路(出力回路)として実現されてもよい。また、情報処理装置1の通信部17、記憶部18及び表示部19(出力部)は、例えば、複数のデバイスによって構成されることにより通信装置、記憶装置及び表示装置(出力装置)として構成されてもよい。
【符号の説明】
【0060】
1 情報処理装置
11 制御部
12 取得部
13 生成部
14 対応付け部
15 補正部
16 出力制御部
17 通信部
18 記憶部
19 表示部
図1
図2
図3
図4
図5
図6