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特許7437382ロータリインデックステーブルの交換装置
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  • 特許-ロータリインデックステーブルの交換装置 図1
  • 特許-ロータリインデックステーブルの交換装置 図2
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-14
(45)【発行日】2024-02-22
(54)【発明の名称】ロータリインデックステーブルの交換装置
(51)【国際特許分類】
   B23Q 1/52 20060101AFI20240215BHJP
   B23Q 16/10 20060101ALI20240215BHJP
【FI】
B23Q1/52
B23Q16/10 A
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2021507500
(86)(22)【出願日】2019-07-31
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-12-27
(86)【国際出願番号】 EP2019070606
(87)【国際公開番号】W WO2020030492
(87)【国際公開日】2020-02-13
【審査請求日】2022-07-29
(31)【優先権主張番号】102018006306.3
(32)【優先日】2018-08-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】522042740
【氏名又は名称】コリブリ ベタイリグングスゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング ウント コンパニー コマンディトゲゼルシャフト アウフ アクティーン
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100092624
【弁理士】
【氏名又は名称】鶴田 準一
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【弁理士】
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100153729
【弁理士】
【氏名又は名称】森本 有一
(72)【発明者】
【氏名】マティーアス ベック
(72)【発明者】
【氏名】マルクス ルートビヒ
【審査官】増山 慎也
(56)【参考文献】
【文献】特開2009-148840(JP,A)
【文献】特開2002-354778(JP,A)
【文献】特開2014-161995(JP,A)
【文献】特開平08-309632(JP,A)
【文献】韓国登録特許第10-0806043(KR,B1)
【文献】特開2009-248244(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2017-0037162(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B23Q 1/52
B23Q 16/06、10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベース構成要素として用いられるスタンド部材(12)を備えたロータリインデックステーブルの交換装置であって、前記スタンド部材(12)はシャフト(18)によって貫通されており、前記シャフト(18)は、電気モータによって回転可能なテーブル(2)の回転軸線を規定し、かつ、前記テーブル(2)と連結するためのインターフェイス(20)を有しており、前記テーブル(2)は、前記交換装置が備えるクランプ装置(60、84)によってその都度関連するテーブルユニット(8)に対して予め設定可能な回転位置に固定することができ、少なくとも前記クランプ装置(60、84)に関して互いに異なる少なくとも2つのテーブルユニット(8)と、それらに関連する前記テーブル(2)とが交換構成要素として運転のためにベース構成要素上で交換可能に固定でき
前記スタンド部材(12)がその円筒状外周でガイド面(34)を形成し、このガイド面(34)に沿って様々に形成された前記テーブルユニット(8)をそれぞれの交換ユニットとして装着可能である、交換装置。
【請求項2】
前記シャフト(18)の一方の自由端には、少なくとも部分的に前記スタンド部材(12)に収容されてロータリエンコーダ(24)が配置され、他方の自由端には、前記テーブルユニット(8)のそれぞれの前記テーブル(2)に対する前記インターフェイス(20)が配置されていることを特徴とする、請求項1に記載の交換装置。
【請求項3】
それぞれの前記テーブル(2)を駆動するための電気モータ(54)のコイル巻線(56)が前記テーブルユニット(8)内に受容されており、前記電気モータ(54)はアウターロータ型又はインナーロータ型として設計されていることを特徴とする、請求項1又は2に記載の交換装置。
【請求項4】
それぞれの前記クランプ装置(60、84)は、少なくとも部分的に油圧操作可能であり、一方のタイプ(84)の前記クランプ装置(60、84)は、前記テーブル(2)と関連する前記テーブルユニット(8)との間に油圧開張によって、前記テーブル(2)と前記スタンド部材(12)の上に固定して配置された前記テーブルユニット(8)との間に摩擦係合を生み出し、他方のタイプ(60)の前記クランプ装置(60、84)は、ディスク型摩擦係合装置(72)を装備されていることを特徴とする、請求項1~のいずれか一項に記載の交換装置。
【請求項5】
前記スタンド部材(12)は、前記シャフト(18)のための回転ガイド(14)と、これに対してフランジ状に半径方向外側に拡張している基部(16)とを備え、基部(16)の上に前記テーブルユニット(8)がそれぞれのタイプの前記クランプ装置(60、84)で固定して装着されていることを特徴とする、請求項1~のいずれか一項に記載の交換装置。
【請求項6】
前記スタンド部材(12)の基部(16)に、ロータリエンコーダ(24)を取り囲む同軸中空シリンダ(80)が接続していることを特徴とする、請求項1~のいずれか一項に記載の交換装置。
【請求項7】
前記スタンド部材(12)は、全てのサイズの前記テーブル(2)及び前記テーブルユニット(8)に対して、並びにその都度使用する前記クランプ装置(60、84)のタイプに関係なく、常に同じ予め設定可能な構造寸法を有することを特徴とする、請求項1~のいずれか一項に記載の交換装置。
【請求項8】
それぞれの回転可能な前記テーブル(2)は、関連する前記テーブルユニット(8)の外周(78)と同一平面上に延びているか、又はこれに対して半径方向内側に後退していることを特徴とする、請求項1~のいずれか一項に記載の交換装置。
【請求項9】
前記スタンド部材(12)の回転ガイド(14)と前記シャフト(18)との間で、スタンド部材(12)の側に、潤滑溝又は分配溝によって中断されている少なくとも1つの回転シーリング(30)が延びていることを特徴とする、請求項1~のいずれか一項に記載の交換装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ベース構成要素として用いられるスタンド部材を備えたロータリインデックステーブルの交換装置であって、スタンド部材はシャフトによって貫通されており、シャフトは電動回転可能なテーブルの回転軸線を規定し、当該テーブルと連結するためのインターフェイスを有しており、テーブルはクランプ装置によってその都度関連するテーブルユニットに対して予め設定可能な回転位置に固定できる交換装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ロータリインデックステーブル上に配置された工作物の正確な加工を保証するためには、ロータリインデックステーブルを当該回転位置に正確に位置決めすることが必要であるだけでなく、高い加工品質を実現するために、ロータリインデックステーブルを選択された回転位置に確実に固定することが不可欠である。これに関して例えば特許文献1(独国特許発明第10351694号明細書)で提示されているように、油圧媒体を供給することによって、テーブルと関連する固定したテーブルユニットとの間に摩擦係合を生み出すクランプ力を生成できるクランプ装置を設けることは従来の技術である。ロータリインデックステーブルの工業的使用においては種々の加工課題、ロータリインデックステーブル上で加工される様々な種類の工作物、及びこのために利用する工具の種類に応じて、テーブルユニットの構造形態に対していろいろな要件が生じる。これはしばしばクランプ装置の構造設計にも当てはまり、例えば用途に応じて保持トルクのレベルに種々異なる要件が課せられる。変化する要件に対応するために、しばしば同じサイズクラスのテーブルに対して異なる構造のテーブルユニットとスタンド部材が交換して使用される。このような用途に合わせた交換過程は、ロータリインデックステーブルの運転において顕著なコスト要因をなしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】独国特許発明第10351694号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の課題は、この問題から出発して、ロータリインデックステーブルの合理的かつより費用対効果の高い運転を可能にする交換装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明によれば、上記の課題は、特許請求項1の特徴をその全体において有する交換装置によって解決される。
【0006】
したがって、本発明はこの課題を解決するために、少なくともクランプ装置に関して互いに異なる少なくとも2つのテーブルユニットと、それらに関連するテーブルとが交換構成要素として運転のためにベース構成要素上で交換可能に固定できる、冒頭に記載した種類の交換装置を設けている。様々な構造のテーブルユニットが交換構成要素として設計されており、スタンド部材のシャフトのインターフェイスを介してスタンド部材と連結可能であることによって、必要に迫られる交換過程はテーブルを含むそれぞれのテーブルユニットの交換に限定される。それによりベース構成要素である同一のスタンド部材を用いて、例えばクランプ装置に関して異なる設計のロータリインデックステーブルを駆動することができ、そのためロータリインデックステーブルの費用対効果の高い運転を実現することができる。
【0007】
有利な実施形態では、少なくとも部分的にスタンド部材に収容されてインクリメンタルエンコーダ又はアブソリュートリエンコーダ(以下、ロータリエンコーダと呼ぶ)が配置され、他方の自由端には、テーブルユニットのそれぞれのテーブルに対するインターフェイスが配置されている。テーブルの回転位置に対するロータリエンコーダは、高精度の回転位置決めのためにドクター・ヨハネス・ハイデンハイム有限会社(D83301トラウンロイト)が販売しているようなロータリエンコーダによって形成できる。本発明による装置では交換過程で同じスタンド部材が引き続き利用されるので、高精度の回転位置決めのために、交換過程のコストを大幅に増加させることなく、そのような比較的高価な構成要素を使用することができる。
【0008】
有利にはそれぞれのテーブルを駆動するための電気モータのコイル巻線がテーブルユニット内に受容されている。
【0009】
有利な実施形態では、スタンド部材がその円筒状外周でガイド面を形成し、この案内に沿って様々に形成されたテーブルユニットをそれぞれの交換ユニットとして装着可能である。それにより交換過程は、わずかな組付け作業で実施できる。
【0010】
テーブルユニットの異なる構造形態に関して、有利にはそれぞれのクランプ装置が少なくとも部分的に油圧操作可能であるように構成することができ、その際に一方のタイプのクランプ装置は、テーブルと関連するテーブルユニットとの間に油圧開張によって、回転テーブルとスタンド部材の上に固定して配置されたテーブルユニットとの間に摩擦係合を生み出し、他方のタイプのクランプ装置は、ディスク型摩擦係合装置を装備されている。
【0011】
有利な実施形態では、スタンド部材は、シャフトのための回転ガイドと、これに対してフランジ状に半径方向外側に拡張している基部とによって2分割されており、基部の上にテーブルユニットがそれぞれのタイプのクランプ装置で固定して装着されている。
【0012】
有利には、スタンド部材の基部に、ロータリエンコーダを取り囲む同軸中空シリンダが接続できる。
【0013】
スタンド部材が、全てのサイズのテーブル及びテーブルユニットに対して、並びにその都度使用するクランプ装置のタイプに関係なく、常に同じ予め設定可能な構造寸法を有すると、特に有利な製造及び運転コストを実現できる。
【0014】
それぞれ回転可能なテーブルは、関連するテーブルユニットの外周と同一平面上に延びるか、又はこれに対して半径方向内側に後退することができる。
【0015】
スタンド部材の回転ガイドとシャフトとの間で、スタンド部材の側に潤滑溝によって中断されている少なくとも1つの回転シーリングが延びている。特に有利には、ザーコン(トレルボルグ社のポリウレタンベース材料名)からなるシーリングを使用でき、供給点から供給される潤滑液が潤滑溝を介して回転ガイドの軸方向の長さ全体に分配される。さらに、より高速な回転数を実現できるように、コンタクトシールの代わりにギャップシールと軸受を有する態様を使用することも可能である。
【0016】
以下に本発明を図面に示した実施形態を参照して詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1図1は、本発明による交換装置の実施形態の中央垂直面に沿って切断され概念的に簡略化された斜視図である。
図2図2は、本発明による交換装置の第2の実施形態と同様に切断され概念的に簡略化された斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
これらの図では、ロータリインデックステーブルで慣用であって、円形の平らなテーブル面4を持つテーブルが2で示されている。図1の実施形態では、テーブル面4はその上に構成された工作物などの部品がない状態で表現されているが、図2の例ではテーブル面4上に構成体6が例示されている。図1図2の両実施形態において、テーブル2は、関連する固定テーブルユニット8と共に構造ユニットをなしており、テーブル2は慣用的な転がり軸受ユニットによって形成された軸受10によってテーブルユニット8に回転可能に支持されている。両実施形態においてテーブルユニット8は、実質的に円形の円筒形の外壁部を有する一種の外側ハウジングを形成する。テーブル2とテーブルユニット8からなる構造ユニットは、交換構成要素をなしている。交換構成要素は異なる構造形態で設計されることがあるにもかかわらず、スタンド部材12として形成されたベース構成要素に固定することができる。
【0019】
この点に関して図1及び図2は、テーブルユニット8を備えたテーブル2について異なる構造形態を示しているが、それらは主としてテーブル2とテーブルユニット8との間のクランプのタイプによって異なっている。スタンド部材12は、円筒状の中空体14を有しており、その図で下方に位置する端部には、半径方向外側に拡張しているフランジの形状を有する基部16が存在する。中空体14は、シャフト18のための回転ガイドを形成しており、シャフト18はテーブル2に対して回転軸線を規定し、その上端でそれぞれの交換構成要素を連結するためのインターフェイス20を形成している。この例では、図1に示すように、この目的のためにテーブル面4の下側にテーブル2とねじ止めするためのねじ20が設けられている。
【0020】
基部16の下側に配置されたロータリエンコーダ24は、シャフト18の突起部26と協働してシャフト18の回転位置、したがってテーブル2の回転位置を決定する。中空体14によって形成された回転ガイド内には、シャフト18が転がり軸受28によって、及びそのようなものを用いずに案内可能に支持されていて、潤滑液及びシーリングに有益なその他の媒体のための回転分配器が存在する。回転分配器はシャフト18の外側に沿って、転がり軸受28間に回転シーリング30、この場合は供給溝によって中断されたザーコンシーリングを有する。さらにコンタクトシールの代わりに、ギャップシールと軸受を有する態様を使用することも可能である。潤滑剤又はその他の媒体が供給管路32から供給される供給点(図示せず)から出発して、潤滑剤又はその他の媒体はシーリング30に沿った潤滑溝又は供給溝を介して分配される。スタンド部材12の中空体14の円筒状外周はガイド面34を形成し、それに沿ってテーブルユニット8は関連のテーブル2と共に交換構成要素としてスタンド部材12によって形成されたベース構成要素に装着できる。図1に示されているように、テーブルユニット8の内側ハウジング部36は装着された状態で半径方向内側に突出する内側カラー38によってスタンド部材12のフランジ状基部16の上に載っている。内側ハウジング部36は、端部側の外側フランジ40でテーブルユニット8によって形成される外側ハウジングの底部42に対する支持台を形成する。中空シリンダ14のガイド面34の上端領域ではテーブル2の内周面がシールリング46によって密封されて案内されている。
【0021】
テーブル2は、アウターロータとしてコイル巻線56を取り囲んでいるケーシング部54とねじ48、50及び52によって接続されており、コイル巻線56はねじ58によってハウジング底部42上に固定されている。内側に位置するインナーロータも、いわゆる内部回転子として可能である。この配置は、テーブル2の電気モータを構成する。図1に示された交換構成要素と図2に示された交換構成要素との主な違いは、クランプ装置の構造形態にある。
【0022】
図1の例では、複数の同一に設計されたクランプユニット60が、シャフト18に対して同心の円形線上に互いに一定の間隔で配置されており、図1ではそのうち2つのクランプユニット60が見える。各クランプユニット60は、テーブルユニット8によって形成されたハウジングジャケットの内壁に固定された固定型の装置本体62を有する。より正確には、装置本体62は軸受10の軸受内部64の下方領域にあり、軸受内部64はねじ66でテーブル面4の下側に固定されている。軸受内部64の下側と装置本体62との間の領域には、上から下に、テーブルユニット8と接続されている固定型の圧縮リング68、中間リング70及びディスクパッケージ72がある。テーブル2とねじ48で接続されている中間リング70は、固定型の圧縮リング68に対して相対的に回転可能である。
【0023】
ディスクパッケージ72は、カップリングディスクの方式で互いに上下に重ねた一連のディスクから形成されており、パッケージ72は固定型の圧縮リング68とねじ74によって接続された固定型のディスクと、可動型の中間リング70と図示されていないねじによって接続された可動型のディスクとが互いに連続している。各装置本体62は油圧操作可能なピストン76を有しており、その端面でディスクパッケージ72を負荷して圧縮リング78と中間リング70に対して押し付けることができるので、ディスク間に摩擦係合が形成されていて、それにより圧縮リング68と中間リング70は互いに回動しないように固定されている。
【0024】
図2では、図1の例の部材と機能的に対応する部材は図1と同じ参照番号が付されている。図1の例では、テーブル2の周面76はテーブルユニット8の外周78から半径方向内側に後退しているが、図2の例では、テーブル2の周面76とテーブルユニット8の外周78は互いに同一平面上にある。図1の例では、基部16の下側にロータリエンコーダ24を取り囲む同軸の中空シリンダ80が取り付けられており、これに管路32に潤滑剤又は媒体を供給するための接続部82が設けられているのに対し、図2の例ではこの中空シリンダ80は任意選択の部材として省略されている。
【0025】
しかしそれ以外の点では、スタンド部材12は、異なる構造形態のテーブル2とテーブルユニット8からなる交換構成要素を装着できるベース構成要素としての機能に関しては、図1の例に完全に対応している。違いは主にクランプ装置の配置と構造形態、クランプ装置の下方の軸受10の位置、並びに電気モータの構造形態にあり、テーブル2と接続されたジャケット部62は、アウターロータとしてコイル巻線56の外側に配置されているのではなく、インナーロータとしてコイル巻線56の内側に配置されている。
【0026】
図1のクランプユニット60のように油圧操作可能なクランプユニット84は、テーブル2のテーブル面4に隣接する周面領域86と、半径方向面内で延びるクランプ面88との間に配置されており、クランプ面88はテーブルユニット8のハウジング外壁内の凹部に形成されている。クランプユニット84は、内部圧力室92を備えた開張体90を有する。圧力室92に圧力を供給することにより、開張体90は油圧で開張して、テーブル2の周面領域86と固定しているクランプ面88との間でテーブルユニット8に作用するクランプ力を生成して、相対回転位置を決定するための摩擦係合を形成することができる。図2に示されているように、軸受10はクランプユニット84の下方に配置されており、図1におけるように軸受内部64はねじ66によってテーブル2に固定されている。
また、本開示は以下の発明を含む。
第1の態様は、
ベース構成要素として用いられるスタンド部材(12)を備えたロータリインデックステーブルの交換装置であって、前記スタンド部材(12)はシャフト(18)によって貫通されており、前記シャフト(18)は、電気モータによって回転可能なテーブル(2)の回転軸線を規定し、かつ、前記テーブル(2)と連結するためのインターフェイス(20)を有しており、前記テーブル(2)はクランプ装置(60、84)によってその都度関連するテーブルユニット(8)に対して予め設定可能な回転位置に固定することができ、少なくとも前記クランプ装置(60、84)に関して互いに異なる少なくとも2つのテーブルユニット(8)と、それらに関連する前記テーブル(2)とが交換構成要素として運転のためにベース構成要素上で交換可能に固定できる交換装置である。
第2の態様は、
前記シャフト(18)の一方の自由端には、少なくとも部分的に前記スタンド部材(12)に収容されてロータリエンコーダ(24)が配置され、他方の自由端には、前記テーブルユニット(8)のそれぞれの前記テーブル(2)に対する前記インターフェイス(20)が配置されていることを特徴とする、第1の態様における交換装置である。
第3の態様は、
それぞれの前記テーブル(2)を駆動するための電気モータ(54)のコイル巻線(56)が前記テーブルユニット(8)内に受容されており、前記電気モータ(54)はアウターロータ型又はインナーロータ型として設計されていることを特徴とする、第1の態様又は第2の態様における交換装置である。
第4の態様は、
前記スタンド部材(12)がその円筒状外周でガイド面(34)を形成し、このガイド面(34)に沿って様々に形成された前記テーブルユニット(8)をそれぞれの交換ユニットとして装着可能であることを特徴とする、第1の態様~第3の態様のいずれか1つにおける交換装置である。
第5の態様は、
それぞれの前記クランプ装置(60、84)は、少なくとも部分的に油圧操作可能であり、一方のタイプ(84)の前記クランプ装置(60、84)は、前記テーブル(2)と関連する前記テーブルユニット(8)との間に油圧開張によって、前記テーブル(2)と前記スタンド部材(12)の上に固定して配置された前記テーブルユニット(8)との間に摩擦係合を生み出し、他方のタイプ(60)の前記クランプ装置(60、84)は、ディスク型摩擦係合装置(72)を装備されていることを特徴とする、第1の態様~第4の態様のいずれか1つにおける交換装置である。
第6の態様は、
前記スタンド部材(12)は、前記シャフト(18)のための回転ガイド(14)と、これに対してフランジ状に半径方向外側に拡張している基部(16)とによって2分割されており、基部(16)の上に前記テーブルユニット(8)がそれぞれのタイプの前記クランプ装置(60、84)で固定して装着されていることを特徴とする、第1の態様~第5の態様のいずれか1つにおける交換装置である。
第7の態様は、
前記スタンド部材(12)の基部(16)に、ロータリエンコーダ(24)を取り囲む同軸中空シリンダ(14)が接続していることを特徴とする、第1の態様~第6の態様のいずれか1つにおける交換装置である。
第8の態様は、
前記スタンド部材(12)は、全てのサイズの前記テーブル(2)及び前記テーブルユニット(8)に対して、並びにその都度使用する前記クランプ装置(60、84)のタイプに関係なく、常に同じ予め設定可能な構造寸法を有することを特徴とする、第1の態様~第7の態様のいずれか1つにおける交換装置である。
第9の態様は、
それぞれの回転可能な前記テーブル(2)は、関連する前記テーブルユニット(8)の外周(78)と同一平面上に延びているか、又はこれに対して半径方向内側に後退していることを特徴とする、第1の態様~第8の態様のいずれか1つにおける交換装置である。
第10の態様は、
前記スタンド部材(12)の回転ガイド(14)と前記シャフト(18)との間で、スタンド部材(12)の側に、潤滑溝又は分配溝によって中断されている少なくとも1つの回転シーリング(30)が延びていることを特徴とする、第1の態様~第9の態様のいずれか1つにおける交換装置である。
図1
図2