IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ アルコン インコーポレイティドの特許一覧

<>
  • 特許-眼科用レーザープローブでの閉塞検知 図1
  • 特許-眼科用レーザープローブでの閉塞検知 図2
  • 特許-眼科用レーザープローブでの閉塞検知 図3
  • 特許-眼科用レーザープローブでの閉塞検知 図4
  • 特許-眼科用レーザープローブでの閉塞検知 図5
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-14
(45)【発行日】2024-02-22
(54)【発明の名称】眼科用レーザープローブでの閉塞検知
(51)【国際特許分類】
   A61F 9/008 20060101AFI20240215BHJP
   A61B 18/22 20060101ALI20240215BHJP
【FI】
A61F9/008 130
A61B18/22
A61F9/008 120D
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2021514388
(86)(22)【出願日】2019-10-04
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-11
(86)【国際出願番号】 IB2019058486
(87)【国際公開番号】W WO2020070715
(87)【国際公開日】2020-04-09
【審査請求日】2022-09-22
(31)【優先権主張番号】62/742,075
(32)【優先日】2018-10-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】319008904
【氏名又は名称】アルコン インコーポレイティド
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100160705
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 健太郎
(72)【発明者】
【氏名】アリレザ ミルセパッシ
(72)【発明者】
【氏名】ロナルド ティー.スミス
(72)【発明者】
【氏名】ジェラルド デイビッド バチャー
(72)【発明者】
【氏名】ブルーノ ラッサラス
(72)【発明者】
【氏名】ニッキ コー
(72)【発明者】
【氏名】ディーン リチャードソン
【審査官】寺澤 忠司
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-010809(JP,A)
【文献】特開2002-291764(JP,A)
【文献】特表2001-517805(JP,A)
【文献】特開昭60-66226(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0290629(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61F 9/008
A61B 18/22
B23K 26/00
A61N 5/067
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
光学システムで閉塞を検知するためのシステムであって、
光信号を生成するように構成された第1のレーザー光源と、
前記第1のレーザー光源から前記光信号を受け取り、前記光信号をビーム経路に沿って導くように構成された一組の光学素子と、
前記ビーム経路の少なくとも一部に沿って進行する前記光信号の反射を受け取るように構成された検出器と、
プロセッサ、及び実行可能な命令を記憶するメモリを備える制御システムであって、前記制御システムは前記検出器に通信可能に結合され、前記命令は、前記プロセッサにより実行されると、前記制御システムが、
前記検出器によって生成された信号に基づいて、前記光信号の前記反射に関連した反射信号を検出し、
前記反射信号の検出に基づいて、第2のレーザー光源を無効にする、ことを可能にする、制御システムと、を含み、
前記第1のレーザー光源に通信可能に結合された関数発生器を更に含み、前記関数発生器は変調信号を生成して前記第1のレーザー光源により生成される前記光信号を変調するように構成される、システム。
【請求項2】
前記検出器、前記関数発生器、及び前記制御システムに通信可能に結合されたロックイン増幅器を更に含み、前記ロックイン増幅器は、前記変調信号に基づいて、前記検出器によって生成された信号から前記反射信号を抽出するように構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記一組の光学素子は、前記第1のレーザー光源により生成された前記光信号を透過させ、前記光信号の前記反射を前記検出器に向けて反射させるように構成されたビームスプリッタを含む、請求項1又は請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記一組の光学素子は、前記第1のレーザー光源により生成された前記光信号を反射させ、前記第2のレーザー光源により生成された光信号を透過させるように構成されたダイクロイックミラーを含む、請求項1から請求項3の何れか一項に記載のシステム。
【請求項5】
前記一組の光学素子は終端光学素子を含み、前記検出器は、前記終端光学素子によって引き起こされる前記光信号の前記反射を受け取るように構成される、請求項1から請求項4の何れか一項に記載のシステム。
【請求項6】
前記一組の光学素子は、前記第1のレーザー光源により生成された前記光信号を光ファイバーに向けて導くように構成され、前記一組の光学素子内の前記光学素子のうちの少なくとも1つは、前記第2のレーザー光源により生成された光信号を前記光ファイバーに向けて導くように構成される、請求項1から請求項5の何れか一項に記載のシステム。
【請求項7】
前記制御システムは、前記反射信号の大きさが閾値を上回っているとの判断に基づいて、前記第2のレーザー光源を無効にするように構成される、請求項1から請求項6の何れか一項に記載のシステム。
【請求項8】
光学システムで閉塞を検知するための請求項1に記載の前記システムを使用する眼科外科手術システムであって、
1つ又は複数の光学素子を含む外科手術プローブに結合するように構成されたコネクタと、
治療レーザー光源と、
プローブレーザー光源と、
一組の光学素子であって、
前記治療レーザー光源から治療光信号を受け取り、前記治療光信号を第1のビーム経路に沿って前記外科手術プローブの前記1つ又は複数の光学素子に向けて導き、
前記プローブレーザー光源からプローブ光信号を受け取り、前記プローブ光信号を第2のビーム経路に沿って前記外科手術プローブの前記1つ又は複数の光学素子に向けて導き、
前記外科手術プローブ内の前記光学素子のうちの1つ又は複数によって引き起こされる前記プローブ光信号の反射を受け取り、前記プローブ光信号の前記反射を前記検出器に向けて導く、ように構成される一組の光学素子と、
を含むシステム。
【請求項9】
前記プローブレーザー光源に通信可能に結合された関数発生器を更に含み、前記関数発生器は変調信号を生成して前記プローブレーザー光源により生成されるプローブ光信号を変調するように構成される、請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
前記検出器、前記関数発生器、及び前記制御システムに通信可能に結合されたロックイン増幅器を更に含み、前記ロックイン増幅器は、前記変調信号に基づいて、前記検出器によって生成された前記信号から前記反射信号を抽出するように構成される、請求項9に記載のシステム。
【請求項11】
前記一組の光学素子は、前記プローブ光信号を前記第2のビーム経路に沿って透過させ、前記プローブ光信号の前記反射を前記検出器に向けて反射させるように構成されたビームスプリッタを含む、請求項8から請求項10の何れか一項に記載のシステム。
【請求項12】
前記一組の光学素子は、前記治療光信号を透過させ、前記プローブ光信号を反射させるように構成されたダイクロイックミラーを含む、請求項8から請求項11の何れか一項に記載のシステム。
【請求項13】
前記治療レーザー光源は、500~600nmの間の波長を有する前記治療光信号を生成するように構成され、
前記プローブレーザー光源は、600~700nmの間、又は800~900nmの間の波長を有する前記プローブ光信号を生成するように構成される、請求項8から請求項12の何れか一項に記載のシステム。
【請求項14】
前記制御システムは、前記反射信号の大きさが閾値を上回っているとの判断に基づいて、前記治療レーザー光源を無効にするように構成される、請求項8から請求項13の何れか一項に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、レーザープローブ、例えば眼科外科処置で有用なレーザープローブ(例えば、マルチスポット眼科用レーザープローブ)などでの閉塞検知に関する。
【背景技術】
【0002】
レーザープローブは、レーザー光凝固治療などの特定の眼科外科処置で有用であることがある。レーザー光凝固治療は、網膜剥離及び断裂、並びに糖尿病などの疾患に起因する増殖性網膜症などの眼球の状態に対処する。糖尿病患者の異常に高い血糖値により、網膜血管が刺激されて成長因子が放出され、次いでこの成長因子が、網膜表面上の血管及び毛細血管の望ましくない増殖を促す。これらの増殖した血管は非常に傷つきやすく、容易に硝子体の中に出血する。身体は、瘢痕組織を生成することにより、損傷を受けた血管に応答し、その後これにより網膜が剥離し、最終的には失明を引き起こすことがある。
【0003】
レーザー光凝固治療では、マルチスポットレーザープローブなどのレーザープローブを使用して、網膜全体に渡ってスポットを焼きつける。場合によっては、治療中に出血が起こり、レーザープローブの先端の近傍で閉塞が発生することがある。また場合によっては、他の種類の汚染物質がプローブの先端付近に位置し、プローブの先端付近で閉塞を引き起こすことがある。そのような閉塞は、先端において著しいレーザー吸収をもたらし、プローブ先端を加熱させ、熱によって誘発されるプローブの故障又は患者の負傷を引き起こすことがある。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
特定の実施形態では、光学システムで閉塞を検知するためのシステムは、光信号を生成するように構成された第1のレーザー光源と、第1のレーザー光源から光信号を受け取り、その光信号をビーム経路に沿って導くように構成された一組の光学素子と、を含むことがある。このシステムは、ビーム経路の少なくとも一部に沿って進行する光信号の反射を受け取るように構成された検出器と、検出器に通信可能に結合された制御システムと、も含むことがある。この制御システムは、検出器によって生成される信号に基づいて、光信号の反射に関連した反射信号を検出し、反射信号の検出に基づいて、第2のレーザー光源を無効にするように構成されることがある。
【0005】
特定の実施形態では、眼科外科手術システムは、1つ又は複数の光学素子を含む外科手術プローブに結合されるように構成されたコネクタと、治療レーザー光源と、プローブレーザー光源と、検出器と、一組の光学素子と、を含むことがある。光学素子は、治療レーザー光源からの治療光信号を受け取り、その治療光信号を第1のビーム経路に沿って外科手術プローブの光学素子に向けて導き、プローブレーザー光源からのプローブ光信号を受け取り、そのプローブ光信号を第2のビーム経路に沿って外科手術プローブの光学素子に向けて導き、外科手術プローブ内の光学素子のうちの1つ又は複数によって引き起こされるプローブ光信号の反射を受け取り、そのプローブ光信号の反射を検出器に向けて導く、ように構成されることがある。このシステムは、検出器に通信可能に結合された制御システムも含むことがある。この制御システムは、検出器によって生成される信号に基づいて、プローブ光信号の反射に関連した反射信号を検出し、反射信号の検出に基づいて、治療レーザー光源を無効にするように構成されることがある。
【0006】
特定の実施形態では、光学システムで閉塞を検知するための方法は、第1のレーザー光源による第1の光信号の生成を引き起こすことと、第2のレーザー光源による第2の光信号の生成を引き起こすことと、検出器で受け取った光信号に基づいて、検出器からの信号を受け取ることと、検出器から受け取った信号に基づいて、第2の光信号の反射に関連した反射信号を検出することと、反射信号の検出に応答して第1のレーザー光源を無効にすることと、を含むことがある。
【0007】
実施形態によっては、関数発生器が、変調信号を生成して、(例えば、プローブレーザー信号を変調することにより)、閉塞の検出に使用される光信号を変調することがある。実施形態によっては、ロックイン増幅器を使用して、関数発生器によって生成された変調信号に基づいて反射信号を抽出することがある。
【0008】
場合によっては、特定の実施形態が、1つ又は複数の利点をもたらすことがある。例えば、特定の実施形態により、レーザープローブの先端上の血液又は他の汚染物質の有無を検知することが可能になることがある。プローブの故障又は患者の負傷につながる恐れのある血液又は他の汚染物質が検知されると、そのような問題を回避するために、高出力治療レーザーは無効にされることがある。閉塞の検出を、レーザープローブが過熱する前に実現することができ、一方、黒体ベースの技術などの、閉塞を検出するための従来の技術では、過熱が発生するまで閉塞を検出することができない。
【0009】
本図面及び本明細書に照らして、当業者には、これらの及び他の利点が明らかになるであろう。
【0010】
本開示及びその利点をより完全に理解するために、ここで、添付の図面と共に以下の説明を参照する。図面では、同様の参照番号は同様の特徴を示す。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1図1は、レーザープローブを含む例示的な眼科外科手術システムの図である。
図2図2は、眼科外科手術システムと共に使用するためのマルチスポットレーザープローブの一例の図である。
図3図3は、動作中の例示的なマルチスポットレーザープローブの態様を示す。
図4図4は、眼科外科手術システムのレーザープローブで閉塞を検知するための例示的なシステムを示す図である。
図5図5は、眼科外科手術システムのレーザープローブなどの、光学システムで閉塞を検知するための例示的なプロセスのフロー図である。
【0012】
当業者であれば、以下に説明する図面は、例示のみを目的としており、出願人の開示の範囲を限定することを意図してはいないことを、理解するであろう。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本開示の原理の理解を促進する目的のため、ここで図面に示す実施形態を参照し、特定の言語を用いてそれを説明する。それでもやはり、開示の範囲について何の限定も意図していないことが理解されるであろう。説明するシステム、機器、及び方法に対する代替例及び更なる修正例、並びに本開示の原理の任意の更なる応用は、本開示が関連する当業者であれば通常思い当たるように、想定されるものである。特に、1つの実施形態に関して説明されるシステム、機器、及び/又は方法が、本開示の他の実施形態に関して説明される特徴、構成部品、及び/又はステップと組み合わされることがあることが、想定される。しかしながら、簡潔にするために、これらの組み合わせの多数の反復については、個別に説明はしない。簡略にするために、場合によっては、同じ又は同様の部品を参照するために、同じ参照番号が図面全体を通じて用いられる。
【0014】
図1は、レーザープローブ106を含む例示的な眼科外科手術システム100の図である。例示的なシステム100は、制御システム104とレーザーシステム110とを有するコンソール102を含む。図示した例では、レーザーシステム110は、光ファイバー111、112を介してレーザープローブ106と光通信する。光ファイバー112は、コネクタ113を介してコンソールに取り付けられることがある。コネクタ113は、光ファイバー111、112を光学的に提携させるための1つ又は複数の光学素子を含むことがある。レーザーシステム110とレーザープローブ106は、他の技術又は実装を介して光通信していることがある。
【0015】
実施態様によっては、例示的なレーザープローブ106は、目に関する外科処置の間に、オペレーター(例えば、外科医)によって使用される。例えば、レーザープローブ106は、患者108の目のためのレーザー光凝固治療処置で使用されることがあり、レーザープローブ106は、高出力治療レーザーを使用して目の網膜中のスポットを焼くために使用される。図1に示すように、そのような処置中に、レーザープローブ106の遠位端を患者108の目の中に挿入することがある。
【0016】
場合によっては、血液又は他の物質が、レーザープローブの先端付近で閉塞を引き起こし、レーザープローブ106の先端(即ち、レーザープローブ106の遠位端)において著しいエネルギーの吸収をもたらし、プローブの先端を加熱し、場合によっては熱に起因するプローブの故障又は患者108の負傷を引き起こすことがある。従って、実施形態によっては、レーザーシステム110は、比較的に低出力のプローブレーザーを使用して、そのような閉塞を検知するためのシステムを含むことがある。場合によっては、例えば、レーザーシステム110は、図4に示され、以下で更に説明される構成要素のうちの1つ又は複数を含むことがある。
【0017】
レーザーシステム110の1つ又は複数の構成要素に信号を提供して、レーザーシステム110の動作を制御するか、又は本明細書で説明する他の機能若しくは動作を実行する、例示的な制御システム104。制御システム104は、そのような機能及び動作を実行するように構成された、プロセッサ、メモリ、ソフトウェア、及びファームウェアを含むことがある。例えば、実施形態によっては、以下で更に説明するように、制御システム104は、図4の制御システム424と同様に実装される。
【0018】
例示的なレーザーシステム110は、患者108の目に対して外科処置の態様を実施するための光信号を生成する。例えば、レーザーシステム110は、フェムト秒レーザー発振器、例えばイッテルビウムベースの(例えば、Yb:Glass又はYbドープファイバー)レーザー、エルビウムベースの(例えば、Erドープファイバー)レーザー、チタン・サファイア(TiAl2O3)レーザー、クロムベースの(例えば、Cr:LiSAF、Cr:LiCAF、又はCr:LiSGAF)レーザー、アレキサンドライトレーザー、ネオジムドープ・イットリウム・アルミニウム・ガーネット(Nd:YAG)レーザー、半導体又は色素ベースのレーザー、或いは外科処置で使用するための別の種類のレーザー、を含むことがある。実施形態によっては、レーザーシステム110は、図4に示され、以下で説明される構成要素のうちの1つ又は複数を含むことがある。
【0019】
図2は、眼科外科手術システム(例えば、図1の眼科外科手術システム100)と共に使用するためのマルチスポットレーザープローブ200の一例の図である。図示した例では、マルチスポットレーザープローブ200は、4つのレーザースポット208を同時に生成する。プローブ200は、眼科外科医などのユーザが握るために寸法決め及び成形されたハンドル202を備える。プローブ200は、ハンドル202から延びるカニューレと、遠位端に先端206を有する204(様々な実施形態で示すように、湾曲していることもしていないこともある)とを更に含む。カニューレ204は、患者の目に挿入するように適合されており、円筒形であり得る。様々な例では、カニューレ204は、ステンレス鋼、チタン、ニッケル、ニッケルチタン(ニチノール)、又はプラチナ・イリジウムから作製されることがあり、23ゲージ、25ゲージ、又は27ゲージであり得る。
【0020】
動作時に、レーザー光源(例えば、図1のレーザーシステム110内部のレーザー)からの1つ又は複数のレーザービームが、ハンドル202及びカニューレ204内部の1つ又は複数の光ファイバーを通って伝達され、遠位先端206から網膜に送達され、スポット208を生成する。例によっては、プローブ200は複数のファイバー又はマルチコアファイバーを備え、そのそれぞれが、スポット208のうちの別々のスポットを生成するレーザービームを伝達する。他の例では、単一のファイバーが1つのレーザービームを伝達することがあり、それが(例えば、プローブ200内の球面レンズ又は屈折率分布型(GRIN)レンズを使用して)分割されて、スポット208のそれぞれのスポットが生成される。様々なマルチスポットレーザープローブ設計について、米国特許第8,951,244号明細書に記載されており、該明細書はその全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0021】
図3は、動作中の例示的なマルチスポットレーザープローブの態様を示す。この例では、マルチスポットレーザープローブの遠位端300は、カニューレ301内部のプローブ先端306に配置されたレンズ304に光学的に結合した、2×2のファイバーアレイ(これは、複数のファイバー又はマルチコアファイバーを含むことがある)を含む。この設計では、レンズ304はプローブ300の最遠位の光学素子であり、プローブ300が処置中に目に挿入されている間は、レンズ304の遠位表面は、眼組織310と物理的に接触している。他の実施形態は、更なる要素又は特徴を含むことがある。動作時に、レーザー光はファイバーアレイ302を通って伝達され、レンズ304によって屈折され、複数のレーザースポットとして網膜上に投射される。
【0022】
外科手術例によっては、プローブ先端306に又はその近傍に血液又は別の汚染物質が蓄積し、閉塞を引き起こすことがある。例えば、外科処置中に、レンズ304の遠位表面305において血液が閉塞することがある。遠位表面305で閉塞した血液は、黒焦げになり、レーザーからのエネルギーを吸収し、レンズ304の温度の上昇を引き起こし、場合によってはレンズ304を溶解させ、接着剤を弱め、或いは患者の負傷を引き起こすことがある。他の場合では、血液又は別の異物若しくは汚染物質が、レンズ304の外側表面とカニューレ301の内側表面との間の空間にしみ込むことがある。前の例のように、そのような物質はレーザーエネルギーを吸収し、レンズ304の温度を上昇させ、場合によっては前に説明した問題を引き起こすことがある。
【0023】
場合によっては、光学素子が、レンズ304の遠位に配置されることがある。この光学素子は、レンズ304(及びプローブ内の他の構成要素)を、異物(例えば、外科手術環境における組織又は血液)への露出、過熱、及び溶解から隔離し保護するように設計されていることがある。この光学素子は、軟化点が高いセラミックス又はガラスなどの、溶融温度が高く且つ軟化温度が高い、光学的に透明な材料から作製された1つ又は複数の素子を含むことがあり、遠位端300における最遠位の光学素子であり得る。特定の例では、この光学素子は、サファイア又は融解石英を含むことがある。
【0024】
図4は、眼科外科手術システムのレーザープローブで閉塞を検知するための例示的なシステム400を示す図である。実施形態によっては、例示的なシステム400は、図1の眼科外科手術システム100のレーザーシステム110などの、眼科外科手術システムのレーザーシステムに含まれることがある。場合によっては、例示的なシステム400は、レーザー光凝固治療を行うために使用される、マルチスポットレーザープローブなどのレーザープローブで閉塞を検知するために使用されることがある。例示的なシステム400は、眼科外科処置に関連していることもしていないこともある、他の種類の光学システムで閉塞を検知するために使用されることもある。システム400は、図4に示される構成要素よりも、追加の、より少ない、又は異なる構成要素を含むことがある。更に、システム400の構成要素は別の態様で構成されることがある。例えば、治療レーザー光源402及びプローブレーザー光源412は、同じ光源内部にあることがあり、互いに同じ軸上にあることがある。
【0025】
例示的なシステム400は、外科処置で使用するための光信号を生成する治療レーザー光源402を含む。例えば、治療レーザー光源402は、レーザー光凝固治療技術で使用される信号を生成することがある。場合によっては、治療レーザー光源402は、空洞間2倍ND:TVO4(ネオジム・バナジウム酸塩)連続波レーザー(約532nmの波長を有する)か、又はアルゴン・イオン・レーザー(約515nmの波長を有する)を含むことがある。他の場合では、治療レーザー光源は、フェムト秒レーザー発振器、例えばイッテルビウムベースの(例えば、Yb:Glass又はYbドープファイバー)レーザー、エルビウムベースの(例えば、Erドープファイバー)レーザー、チタン・サファイア(TiAl2O3)レーザー、クロムベースの(例えば、Cr:LiSAF、Cr:LiCAF、又はCr:LiSGAF)レーザー、アレキサンドライトレーザー、ネオジムドープ・イットリウム・アルミニウム・ガーネット(Nd:YAG)レーザー、半導体又は色素ベースのレーザー、或いは外科処置で使用するための別の種類のレーザー、を含むことがある。治療レーザー光源402は、比較的に高出力の光信号を生成することがある。例えば、治療レーザー光源402は、約30mW~3Wの間の出力を有する光信号を生成することがある。実施形態によっては、治療レーザー光源402は、500nm~700nmの間(例えば、約532nm、577nm、又は659nm)の波長を有する光信号を生成する。
【0026】
例示的なシステム400は、システム400で閉塞の存在を検出するために使用される光信号を生成するプローブレーザー光源412も含む。場合によっては、プローブレーザー光源412は半導体(ダイオード)レーザーを含むことがある。プローブレーザー光源412は、とりわけ治療レーザー光源402によって生成される光信号と比べると、一般的に低出力の光信号を生成することがある。例えば、プローブレーザー光源412は、約100uW~5mWの間の出力を有する光信号を生成することがある。プローブレーザー光源402によって生成される信号の波長は、治療レーザー光源402の波長とは異なることがあり、場合によっては、システム400によって検出されることになる汚染物質の種類によって決まることがある。例えば、プローブレーザー光源412によって生成される光信号の波長は、問題となっている汚染物質の吸収スペクトル帯の外側の波長であり得る。一例として、血液の閉塞を検出するための実施形態では、プローブレーザー光源412は、約600~700nmの範囲(例えば、635nm又は650nm)、又は約800~900nmの範囲(例えば、850nm)の波長を有する光信号を生成する、というのも、両方の波長範囲は、血液の吸収スペクトル帯の外側であるからである。場合によっては、プローブレーザー光源412は、眼科外科手術システムにおける「照準ビーム」の光源と同じであり得る。即ち、照準ビームは、外科処置を案内する(この場合、照準ビームは、治療ビームが施されることになる場所を示す)ため、及び血液の閉塞を検出する(というのも、そのような照準ビームは約620~650nmの間であり、従って、血液の吸収スペクトル帯の外側であるからである)ために外科医によって使用されるという、2つの目的に貢献することがある。
【0027】
例示的なシステム400は、治療レーザー光源402及びプローブレーザー光源412によって生成された光信号を導くための複数の光学素子を更に含む。例えば、図示した例では、システム400は、ダイクロイックミラー404及びレンズ406、光ファイバー408、終端光学素子410、ビームスプリッタ418、並びにレンズ420を含む。システム400は、図4に示される光学素子よりも、追加の、より少ない、又は他の光学素子を含むことがある。ダイクロイックミラー404は、特定の波長の光信号を透過させ、異なる波長の光信号を反射させるように構成される。図示した例では、ダイクロイックミラー404は、(ビーム経路403に示すように)治療レーザー光源402からの光信号を透過させ、(ビーム経路413、415によって示すように)プローブレーザー光源412からの光信号を反射させるように構成される。ビームスプリッタ418は、入射光信号の一部を透過させ、光信号の残りの部分を反射させるように構成される。例えば、ビームスプリッタ418は、(ビーム経路413で示すように)プローブレーザー光源412からの光信号の一部を透過させ、これらの信号の別の部分を上方に反射させる(簡潔にするために図4には図示せず)ように構成される。
【0028】
動作時に、治療レーザー光源402からの光信号は、ビーム経路403に沿って光ファイバー408に向けて導かれ、プローブレーザー光源412からの光信号は、ビーム経路413に沿って光ファイバー408に向けて導かれる。光ファイバー408は、レーザー光源402、412からのそれぞれの光信号を、終端光学素子410に向けて導く。実施形態によっては、終端光学素子410及び光ファイバー408の少なくとも一部は、外科手術レーザープローブ(例えば、図1のプローブ106又は図2のプローブ200)内に配置される。例えば、終端光学素子は、レーザープローブ先端の遠位端にある、GRINレンズ又は他の種類の光学素子であり得る。レンズ406(又は他の光学素子)を使用して、光信号を光ファイバー408に集束させることができる。
【0029】
血液又は別の種類の汚染物質が終端光学素子410上に位置すると、プローブレーザー光源412からの光信号が、ビーム経路415に沿って検出器422に向かって反射して戻ることがある(図示するように、ビームスプリッタ418によって反射され、レンズ420によって集束する)。検出器422は、反射光信号を受け取り且つ受け取った光信号に基づいて電気信号を生成する光検出器を含むことがある。その後、検出器422は、それらの電気信号を制御システム424に(図示するように間接的に、又は実施形態によっては直接的に)提供することがあり、制御システム424は信号を分析して閉塞が存在するかどうかを検出する。閉塞が検出された場合、制御システム424は、過熱が発生する前に、治療レーザー光源402を無効にすることがある。
【0030】
図示した例では、関数発生器414は、プローブレーザー光源412に通信可能に結合されている。関数発生器414は変調信号を生成し、この変調信号は、プローブレーザー光源412に提供され、プローブレーザー光源412によって生成される光信号を変調するように機能する。プローブレーザー光源412によって生成される光信号を変調することにより、終端光学素子から反射される光信号は、検出器422で受け取られることがある他の光信号とは区別されることがある。システム400は、検出器422及び関数発生器414に通信可能に結合されたロックイン増幅器416も含む。ロックイン増幅器416は、関数発生器414からの既知の変調信号を使用して、プローブレーザー光源412からの反射光信号に基づいている検出器422からの電気信号を抽出するように構成されることがある。抽出された信号は、「反射信号」と呼ばれることがあり、制御システム424に提供されることがある。例えば、ロックイン増幅器416は、変調信号に基づいて、検出器422によって提供される信号から反射信号を選別することができる。
【0031】
次いで、制御システム424は、ロックイン増幅器416によって提供される信号に基づいて、治療レーザー光源402を無効にするかどうかを決定することがある。この決定は、プローブレーザー光源412からの反射光信号のビーム強度に基づいて、任意の適切な手段によって行われることがある。例えば、実施態様によっては、この決定は、閾値に基づいて行われることがあり、反射信号の大きさが閾値と比較される。大きさが閾値を上回る場合、制御システム424は治療レーザー光源402を無効にすることがある。そうではなく、反射信号の大きさが閾値を下回る場合、制御システム424は治療レーザー光源402の動作を継続させることがある。他の実施態様では、制御システム424は、追加の又は他の要因に基づいて、決定を行うことがある。
【0032】
例示的な制御システム424は、プロセッサ426及びメモリ428を含む。例示的なプロセッサ426は、例えば、データ入力に基づいて出力データを生成するための命令を実行する。この命令には、プログラム、コード、スクリプト、又はメモリに記憶された他の種類のデータが含まれることがある。これに加えて又はその代わりに、命令は、事前プログラムされた、又は再プログラム可能な論理回路、論理ゲート、又は他の種類のハードウェア若しくはファームウェアコンポーネントとして、符号化されることがある。プロセッサ426は、専用のコプロセッサ又は別の種類のデータ処理装置として、汎用マイクロプロセッサであるか又はこれを含むことがある。場合によっては、プロセッサ426は、メモリ428に記憶されたソフトウェア、スクリプト、プログラム、関数、実行形式ファイル、又は他の命令を実行又は解釈して、本明細書に記載する(例えば、図5に示され以下で説明されるような)1つ又は複数の機能又は動作を実施するように構成されることがある。場合によっては、プロセッサ426は複数のプロセッサを含む。
【0033】
例示的なメモリ428は、1つ又は複数のコンピュータ可読媒体を含む。例えば、メモリ428は揮発性メモリデバイス、不揮発性メモリデバイス、又はそれらの組み合わせを含むことがある。メモリ428は、1つ又は複数の読み出し専用メモリデバイス、ランダムアクセスメモリデバイス、バッファメモリデバイス、又はこれらの組み合わせ及び他の種類のメモリデバイスを含むことがある。メモリ428は、プロセッサ426によって実行可能な命令を記憶することができる。
【0034】
場合によっては、制御システム424は別の態様で実装されることがある。例えば、制御システム424は、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)又は特定用途向け集積回路(ASIC)として実装されることがある。
【0035】
図5は、眼科外科手術システムのレーザープローブなどの、光学システムで閉塞を検知するための例示的なプロセスのフロー図である。例示的なプロセス500における動作は、眼科外科手術システム(例えば、図1の眼科外科手術システム100、又は図4のシステム400)の構成要素によって、実施されることがある。説明を簡単にするために、プロセス500における特定の動作について、図4のシステム400の構成要素の用語に関して、以下で考察する。しかしながら、プロセス500の動作は、データ処理装置又はロジックを含む別の種類の装置によって実施されることがあることが、理解されよう。
【0036】
502では、制御システム(例えば、制御システム424)は、直接的又は間接的に、プローブレーザー光源(例えば、プローブレーザー光源412)によるプローブ光信号の生成を引き起こす。プローブレーザー光源は、検知されることになる汚染物質の吸収スペクトル帯の外側にある光信号を生成するように構成されることがある。例えば、血液の閉塞を検出すべきである場合、プローブ光信号は、600~700nmの間又は800~900nmの間の波長を有することがある。実施形態によっては、プローブ光信号は、関数発生器(例えば、関数発生器414)によって生成される変調信号に基づいて、変調されることがある。以下で説明するように、変調信号を使用して、プローブ光信号の反射によって引き起こされた信号と、検出器で受け取られた他の光信号によって引き起こされた信号とを区別することができる。場合によっては、関数発生器が、プローブレーザー光源のレーザーダイオードを駆動することによって、プローブ光信号の生成を直接的に引き起こすことがある。
【0037】
504では、制御システムは、光学検出器によって生成された信号を受け取る。場合によっては、光学検出器は光検出器を含み、504で受け取られる信号は、光検出器によって受け取られた光信号に基づいて光検出器によって生成された電気信号であり得る。
【0038】
506では、制御システムは、プローブ光信号の反射に関連した反射信号が、504で受け取られた信号中に存在するかどうかを判断する。場合によっては、反射信号の検出は、プローブ光信号を変調するために使用される変調信号に基づいていることがある。例えば、ロックイン増幅器(例えば、ロックイン増幅器416)を使用して、504で光学検出器から受け取られた信号から、反射プローブ光信号によって引き起こされた反射信号を抽出又は選別することができる。制御システムは、上述したように、又は別の態様で、閾値に基づいて、反射信号が存在するかどうかを506で判断することがある。
【0039】
反射信号が存在すると判断されると506で制御システムが決定した場合、508で、制御システムは治療レーザー光源(例えば、治療レーザー光源402)を無効にする。これには、治療レーザー光源に「停止」信号を送ること、治療レーザー光源への電力を無効にすること、(例えば、シャッターを使用して)治療レーザー光源からの光信号の伝達を物理的に遮断すること、又は別の態様で治療レーザー光源を無効にすること、が含まれることがある。実施形態によっては、506での反射信号の検出に応答して、可聴アラートなどのアラートが生成されることもある。506で反射信号は存在しないと判断されると、プロセス500は繰り返されることがある。
【0040】
例示的なプロセス500は、更なる又は異なる動作を含むことがあり、また動作は、図示した順序又は別の順序で実施されることがある。場合によっては、図5に示した動作のうちの1つ又は複数は、複数の動作、サブプロセス、又は他の種類のルーチンを含むプロセスとして実装される。場合によっては、動作は、組み合わせたり、別の順序で実施したり、並行して実施したり、反復したり、さもなければ繰り返したり又は別の態様で実施したりすることができる。
【0041】
本明細書に記載する主題及び動作の一部は、本明細書に開示する構造及びそれらの構造的均等物を含む、デジタル電子回路、又はコンピュータソフトウェア、ファームウェア、若しくはハードウェアで、或いはそれらのうちの1つ又は複数の組み合わせで、実装されることがある。本明細書に記載する主題の一部は、データ処理装置による実行のために、又はデータ処理装置の動作を制御するために、コンピュータ可読記憶媒体上に符号化された、1つ又は複数のコンピュータプログラム、即ちコンピュータプログラム命令の1つ又は複数のモジュール、として実装されることがある。コンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータ可読記憶デバイス、コンピュータ可読記憶基板、ランダム若しくはシリアルアクセスメモリアレイ若しくはデバイス、又はそれらのうちの1つ又は複数の組み合わせであるか、或いはそれらに含まれることがある。更に、コンピュータ可読記憶媒体は伝搬信号ではないが、コンピュータ可読記憶媒体は、人為的に生成される伝搬信号に符号化されたコンピュータプログラム命令の送り元又は届け先であり得る。コンピュータ可読記憶媒体は、1つ又は複数の別々の物理的コンポーネント又は媒体(例えば、複数のCD、ディスク、又は他の記憶デバイス)であるか、又はそれらに含まれることもある。
【0042】
本明細書に記載する動作の一部は、1つ又は複数のコンピュータ可読記憶デバイスに記憶された又は他のソースから受け取られたデータに対して、データ処理装置によって実施される動作として、実装されることがある。「データ処理装置」という用語は、例としてプログラム可能プロセッサ、コンピュータ、システム・オン・チップ、又は前述のものの複数若しくは組み合わせを含む、データを処理するためのあらゆる種類の装置、デバイス、及び機械を包含する。装置は、特殊用途論理回路、例えば、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)又は特定用途向け集積回路(ASIC)などを含むことがある。装置はまた、ハードウェアに加えて、くだんのコンピュータプログラム用の実行環境を生成するコード、例えば、プロセッサファームウェア、プロトコルスタック、データベース管理システム、オペレーティングシステム、クロスプラットフォームランタイム環境、仮想マシン、又はそれらのうちの1つ又は複数の組み合わせ、を構成するコードを含むこともある。
【0043】
コンピュータシステムは、単一のコンピュータデバイス、又は近接して若しくは一般的に互いにリモートで動作し且つ通常は通信ネットワークを介して相互作用する複数のコンピュータを含むことがある。通信ネットワークの例としては、ローカルエリアネットワーク(「LAN」)及びワイドエリアネットワーク(「WAN」)、相互ネットワーク(例えば、インターネット)、衛星リンクを含むネットワーク、並びにピアツーピアネットワーク(例えば、アドホックピアツーピアネットワーク)が挙げられる。コンピュータシステムは、1つ又は複数のデータ処理装置によって実行することができる1つ又は複数のコンピュータプログラムを記憶するコンピュータ可読媒体に結合された、その1つ又は複数のデータ処理装置、及び他のコンピュータシステムと通信するための1つ又は複数のインターフェースを含むことがある。
【0044】
コンピュータプログラム(プログラム、ソフトウェア、ソフトウェアアプリケーション、スクリプト、又はコードとしても知られる)は、コンパイル型又はインタープリタ型言語、宣言型又は手続き型言語を含む、任意の形式のプログラミング言語で書かれていることがあり、またコンピュータプログラムは、スタンドアローンプログラム又はモジュール、コンポーネント、サブルーチン、オブジェクト、又はコンピュータ環境で使用するのに適した他のユニットを含めて、任意の形態で導入されることがある。コンピュータプログラムは、必ずしもそうである必要はないが、ファイルシステム内のファイルに相当することがある。プログラムは、他のプログラム又はデータを保持するファイルの一部(例えば、マークアップ言語文書に格納された1つ又は複数のスクリプト)、そのプログラム専用の単一のファイル、又は連携して働く複数のファイル(例えば、1つ又は複数のモジュール、サブプログラム、又はコードの一部を格納する複数ファイル)に、格納されることがある。コンピュータプログラムは、1つのコンピュータ、又は1つのサイトに配置され若しくは複数のサイトに渡って分散され通信ネットワークによって相互接続される、複数のコンピュータ上で実行されるように導入されることがある。
【0045】
本開示の実施形態は、従来のシステム及び方法の限界を克服することができる、眼科外科手術システムのレーザープローブなどの光学システムで閉塞を検知するためのシステム及び方法を提供する。上記で開示した及び他の特徴及び機能、又はそれらの代替物を望ましく組み合わせて、本開示に従った、他の多数の異なるシステム又はアプリケーションにまとめることができることが、理解されよう。その中の、様々な現時点では予知していない又は予想していない代替、修正、変形、又は改良が、後に当業者によってなされることがあること、それらの代替、変形、及び改良もまた、以下の特許請求の範囲によって包含されることが意図されていること、が理解されよう。
図1
図2
図3
図4
図5