(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-14
(45)【発行日】2024-02-22
(54)【発明の名称】コンピュータ支援光学系を利用するシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
A61B 3/103 20060101AFI20240215BHJP
A61B 3/028 20060101ALI20240215BHJP
【FI】
A61B3/103
A61B3/028
(21)【出願番号】P 2021532966
(86)(22)【出願日】2019-11-07
(86)【国際出願番号】 IB2019059588
(87)【国際公開番号】W WO2020128667
(87)【国際公開日】2020-06-25
【審査請求日】2022-10-28
(32)【優先日】2018-12-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】319008904
【氏名又は名称】アルコン インコーポレイティド
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100160705
【氏名又は名称】伊藤 健太郎
(72)【発明者】
【氏名】ドミニク レルム
(72)【発明者】
【氏名】シュテファン シュミット
(72)【発明者】
【氏名】シュテファン コッホ
(72)【発明者】
【氏名】イェルク グランップ
(72)【発明者】
【氏名】ベルント バルム
(72)【発明者】
【氏名】ペーター マルティン
【審査官】岩永 寛道
(56)【参考文献】
【文献】特開2011-125680(JP,A)
【文献】特表2018-509983(JP,A)
【文献】特開2005-052370(JP,A)
【文献】特表2008-503271(JP,A)
【文献】特表2005-506123(JP,A)
【文献】国際公開第2018/216551(WO,A1)
【文献】特開2017-213125(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 3/00- 3/028
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
システムであって、
少なくとも1つのプロセッサと、
前記少なくとも1つのプロセッサに結合されたプロジェクタと、
前記少なくとも1つのプロセッサに結合され、命令を含むメモリ媒体であって、前記命令が、前記少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、前記システムに、
前記プロジェクタを介して、第1の仮想距離で患者の眼に仮想オブジェクトを提供させ、
前記患者の前記眼に第1の光波を提供させ、
少なくとも前記第1の光波に基づいて、前記患者の前記眼から第1の摂動光波を受光させ、
少なくとも前記第1の摂動光に基づいて第1の光学的矯正を判定させ、
前記プロジェクタを介して、前記第1の仮想距離とは異なる第2の仮想距離で、前記患者の前記眼に前記仮想オブジェクトを提供させ、
前記第2の仮想距離で前記患者の前記眼に前記仮想オブジェクトを提供した後、前記患者の前記眼に第2の光波を提供させ、
少なくとも前記第2の光波に基づいて、前記患者の前記眼から第2の摂動光波を受光させ、
少なくとも前記第2の摂動光に基づいて第2の光学的矯正を判定させ、
少なくとも前記第1の光学的矯正及び前記第2の光学的矯正に基づいて、前記患者の前記眼の矯正光学的解決策を判定させる、メモリ媒体と、を備える、システム。
【請求項2】
前記少なくとも1つのプロセッサに結合された波面センサ、を更に備え、
前記患者の前記眼から前記第1の摂動光波を受光するために、前記命令が更に、前記システムに、前記波面センサを介して前記患者の前記眼から前記第1の摂動光波を受光させ、
前記患者の前記眼から前記第2の摂動光波を受光するために、前記命令が更に、前記システムに、前記波面センサを介して前記患者の前記眼から前記第2の摂動光波を受光させる、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記少なくとも1つのプロセッサに結合された変形可能ミラー、を更に備え、
前記命令が更に、前記システムに、
少なくとも前記患者の前記眼の前記矯正光学的解決策に基づいて、前記変形可能ミラーを構成させ、
前記変形可能ミラーを介して、前記患者の前記眼に前記仮想オブジェクトを提供させ、
前記仮想オブジェクトが前記患者の前記眼によって許容可能に見られるかどうかを示す入力を前記患者から受信させる、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記プロジェクタから前記患者の前記眼までの光路が、前記変形可能ミラーを含む、請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
少なくとも前記第1の摂動光に基づいて前記第1の光学的矯正を判定するために、前記命令が更に、前記システムに、少なくとも前記第1の摂動光に基づいて第1の複数の多項式を判定させ、
少なくとも前記第2の摂動光に基づいて前記第2の光学的矯正を判定するために、前記命令が更に、前記システムに、少なくとも前記第2の摂動光に基づいて、前記第1の複数の多項式とは異なる第2の複数の多項式を判定させる、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記第1の複数の多項式のうちの1つの多項式
の1つの係数値だけが、前記第2の複数の多項式のうちの1つの多項式
の係数値と
異なる、請求項5に記載のシステム。
【請求項7】
少なくとも1つのレンズ、を更に備え、
前記命令が更に、前記システムに、
前記第2の仮想距離で前記患者の前記眼に前記仮想オブジェクトを提供する前に、前記少なくとも1つのレンズを調整して、前記第2の仮想距離で前記患者の前記眼に前記仮想オブジェクトを提供させる、請求項1に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この開示は、眼の検査、より具体的には、眼の検査を実施する際のコンピュータ支援光学系の利用に関する。
【背景技術】
【0002】
これまで、医療関係者は、屈折を利用して、眼鏡及び/又はコンタクトレンズの処方に関する情報を入手してきた。通常、患者はチャートから20フィート離れてフォロプタを通して見ており、これにより、医療関係者は、患者の眼の前で異なる強度のレンズを移動させることが可能になる。この検査はまた、老眼、遠視、近視、及び/又は乱視を診断する際に医療関係者を支援し得る。また、これまで、医療関係者は視力検査を利用しており、これにより、患者が近距離及び遠距離においてどれだけよく見えているかを測定することができる。医療関係者はまた、周辺視野を測定できる視野検査を行うことができる。これらの検査には、様々な機器が必要になり得る。加えて、患者は、医療関係者と同じ検査室にいた。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
本開示は、第1の仮想距離で患者の眼に仮想オブジェクトを提供することができるシステムを提供する。例えば、システムは、プロジェクタを含み得る。プロジェクタは、第1の仮想距離で患者の眼に仮想オブジェクトを提供することができる。システムは更に、第1の光波を患者の眼に提供することができ、少なくとも第1の光波に基づいて、患者の眼から第1の摂動光波を受光することができる。例えば、システムは、波面センサを含み得る。波面センサは、少なくとも第1の光波に基づいて、患者の眼から第1の摂動光波を受光することができる。システムは更に、少なくとも第1の摂動光に基づいて、第1の光学的矯正を判定することができる。例えば、システムは、コンピュータシステムを含み得る。コンピュータシステムは、少なくとも第1の摂動光に基づいて、第1の光学的矯正を判定することができる。波面センサは、少なくとも第1の摂動光に基づいて、第1の光学的矯正を判定することができる。システムは更に、第1の仮想距離とは異なる第2の仮想距離で、患者の眼に仮想オブジェクトを提供することができる。プロジェクタは、第2の仮想距離で患者の眼に仮想オブジェクトを提供することができる。システムは更に、第2の仮想距離で患者の眼に仮想オブジェクトを提供した後に、患者の眼に第2の光波を提供することができる。システムは更に、少なくとも第2の光波に基づいて、患者の眼から第2の摂動光波を受光することができる。波面センサは、少なくとも第2の光波に基づいて、患者の眼から第2の摂動光波を受光することができる。システムは更に、少なくとも第2の摂動光に基づいて、第2の光学的矯正を判定することができる。コンピュータシステムは、少なくとも第2の摂動光に基づいて、第2の光学的矯正を判定することができる。波面センサは、少なくとも第2の摂動光に基づいて、第2の光学的矯正を判定することができる。システムは更に、少なくとも第1の光学的矯正及び第2の光学的矯正に基づいて、患者の眼の矯正光学的解決策判定することができる。
【0004】
システムは更に、少なくとも第1の摂動光に基づいて第1の光学的矯正を判定するときに、少なくとも第1の摂動光に基づいて第1の複数の多項式を判定することができる。システムは更に、少なくとも第2の摂動光に基づいて第2の光学的矯正を判定するときに、少なくとも第2の摂動光に基づいて、第1の多項式とは異なる第2の多項式を判定することができる。例えば、第1の多項式のうちの多項式は、第2の多項式のうちの多項式と、少なくとも1つの係数値だけ異なり得る。
【0005】
システムは、変形可能ミラーを含み得る。システムは更に、少なくとも患者の眼の矯正光学的解決策に基づいて、変形可能ミラーを構成することができる。システムは更に、変形可能ミラーを介して、患者の眼に仮想オブジェクトを提供することができる。例えば、プロジェクタと患者の眼との間の光路は、変形可能ミラーを含み得る。システムは更に、仮想オブジェクトが患者の眼によって許容可能に見られるかどうかを示す入力を患者から受信することができる。
【0006】
本開示は、システムのプロセッサによる実行時に、システムに上記ステップを実行させる命令を有する非一時的コンピュータ可読メモリデバイスを更に含む。本開示は、以下の特徴の1つ以上を有する上述のシステム又は非一時的コンピュータ可読メモリデバイスを更に含み、その特徴は、明らかに相互排他的でない限り、互いに組み合わせて使用され得る。すなわち、i)第1の仮想距離で患者の眼に仮想オブジェクトを提供する、ii)患者の眼に第1の光波を提供する、iii)少なくとも第1の光波に基づいて、患者の眼から第1の摂動光波を受光する、iv)少なくとも第1の摂動光に基づいて第1の光学的矯正を判定する、v)第1の仮想距離とは異なる第2の仮想距離で、患者の眼に仮想オブジェクトを提供する、vi)第2の仮想距離で患者の眼に仮想オブジェクトを提供した後、患者の眼に第2の光波を提供する、vii)少なくとも第2の光波に基づいて、患者の眼から第2の摂動光波を受光する、viii)少なくとも第2の摂動光に基づいて第2の光学的矯正を判定する、ix)少なくとも第1の光学的矯正及び第2の光学的矯正に基づいて、患者の眼の矯正光学的解決策を判定する、x)少なくとも患者の眼の矯正光学的解決策に基づいて、変形可能ミラーを構成する、xi)変形可能ミラーを介して、患者の眼に仮想オブジェクトを提供する、及びxii)仮想オブジェクトが患者の眼によって許容可能に見られるかどうかを示す入力を患者から受信する。
【0007】
上記システムのいずれかは、上記方法のいずれかを実行することが可能であってもよく、上記非一時的コンピュータ可読メモリデバイスのいずれかは、システムに上記方法のいずれかを実行させることが可能であってもよい。上記方法のいずれかは、上記システムのいずれかの上で、又は上記非一時的コンピュータ可読メモリデバイスのいずれかを使用して、実施されてもよい。
【0008】
前述の概略説明及び以下の詳細な説明の両方が、本質的に例示且つ説明的であり、本開示の範囲を限定することなく本開示の理解をもたらすことを意図するものと理解されるべきである。その点に関して、本開示の追加の態様、特徴、及び利点が、以下の詳細な説明から当業者には明らかとなるであろう。
【0009】
本開示並びにその特徴及び利点をより完全に理解するために、ここで、以下の説明に対して参照が行われ、添付図面と併せて用いられる。添付図面は、縮尺通りではない。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1A-B】
図1Aは、診断システムの例を示している。
図1Bは、ネットワークに通信可能に結合されている診断システム及びコンピュータシステムの例を示している。
【
図1C】
図1Cは、物理的位置における診断システムの例を示している。
【
図3B】
図3Bは、第1の距離で仮想オブジェクトを表示する例を示している。
【
図3C】
図3Cは、第2の距離で仮想オブジェクトを表示する例を示している。
【
図3D】
図3Dは、第3の距離でチャートを含む仮想オブジェクトを表示する例を示している。
【
図3E】
図3Eは、第4の距離にチャートを含む現実オブジェクトの例を示している。
【
図3F】
図3Fは、第5の距離で仮想オブジェクトを表示する例を示している。
【
図4】
図4は、コンピュータシステムの例を示している。
【
図5A】
図5Aは、システムを動作させる方法の例を示している。
【
図5B】
図5Bは、システムを動作させる方法の例を示している。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下の説明において、詳細は、開示された主題の議論を容易にするために例として明らかにされる。しかしながら、開示される実施形態は、例であり、全ての考えられる実施形態を網羅するものではないことは、当業者には明らかであるべきである。
【0012】
本明細書で用いられるように、参照番号は、エンティティのクラス又は種類を参照し、そのような参照番号に続く任意の文字が、そのクラス又は種類の特定のエンティティの特定のインスタンスを参照する。よって、例えば、「12A」によって参照される仮想エンティティは、特定のクラス/種類の特定のインスタンスを参照してもよく、参照「12」は、概してその特定クラス/種類に属するインスタンスの集合又はそのクラス/種類のいずれか1つのインスタンスを参照し得る。
【0013】
診断システムは、患者の眼に1つ以上の画像を提供し得るプロジェクタを含み得る。例えば、プロジェクタは、ディスプレイを含み得る。1つ以上の画像は、患者が1つ以上の画像を欠陥がない又はほとんど欠陥がないと知覚するように、標的化された方法で歪められ得る。診断システムは、とりわけ、高次の視覚障害、視力検査、刺激知覚、刺激知覚から生じる反応、視野(ペリメトリ)の検査、屈折測定、色覚、コントラスト視覚、及び/又は3次元視覚を含む屈折の波面測定を判定する際に利用することができる。
【0014】
診断システムは、仮想現実(VR)システムの1つ以上の部分を含み得る。一例では、診断システムの補償光学系は、患者の眼の光学収差を矯正することができ、VRシステムの1つ以上の部分は、異なる環境シナリオ(例えば、光条件、色、コントラストなど)から矯正された波面を患者の眼に再生することができる。患者は、予期される結果をインタラクティブに経験することができる。第2の例では、診断システムの視線追跡システムを利用して、1つ以上の刺激に対する1つ以上の反応を調べることができる。状況(例えば、歩く、走る、車を運転する、読書するなど)は、標的化された方法で調べることができる。診断システムは、視力の1つ以上の客観的判定を容易にする際に利用され得る。第2の例では、診断システムは、1つ以上の解決策アプローチ(例えば、多焦点、モノビジョンなど)を訓練する際に利用され得る。別の例では、診断システムは、1つ以上の日常のシナリオに関連する視力検査を含み得る検査を用いて利用され得る。1つ以上のシナリオには、とりわけ、新聞を読むこと、事務作業を行うこと、色の変化、明るさの変化、日中の運転、夜間の運転、及び視力検査表が含まれ得る。
【0015】
補償光学系は、ヘッドマウントディスプレイ(HMD)で利用することができる。例えば、補償光学系を備えたヘッドマウントディスプレイ(HMD)を、診断システムで利用することができる。診断システムは、患者の1つ以上の眼の検査の際に利用され得る。補償光学系は、1つ以上の入射波面を矯正することができる1つ以上の変形可能ミラーを含み得る。例えば、診断システムは、1つ以上の波面センサを含み得る。波面センサは、1つ以上の波面から1つ以上の測定値を判定し、1つ以上の測定値に関連するデータをコンピュータシステムに提供することができる。コンピュータシステムは、少なくとも1つ以上の測定に関連するデータに基づいて、1つ以上の変形可能ミラーを制御することができる。一例では、コンピュータシステムは、1つ以上の変形可能ミラーを制御して、患者の眼の1つ以上の収差を矯正することができる。別の例では、波面センサは、1つ以上の変形可能ミラーを制御して、患者の眼の1つ以上の収差を矯正することができる。
【0016】
診断システムは、「仮想検査室」を表示してもよい。例えば、診断システムは、患者に「仮想検査室」を表示することができるVRシステムの1つ以上の部分を含み得る。診断システムは、補償光学系を含み得る。例えば、補償光学系は、画像を患者の網膜に案内することができるミラーを含み得る。患者の眼の1つ以上の収差は、患者が鮮明な画像又はより鮮明な画像を知覚できるように、ミラーの位置によって補償され得る。診断システムは、視線追跡システムを含み得る。例えば、診断システムは、視線追跡システムを介して、患者が「見る」ことができる1つ以上の位置を判定することができる。仮想空間における画像解像度及び/又は画像矯正は、患者が見る位置に標的化方法で事前に判定することができる。例えば、VR検査室は、患者の1つ以上の周辺視領域において、より低い解像度で、及び/又はより不十分な波面矯正と共に提示され得る。例えば、患者は、1つ以上の日常のシナリオで、波面収差のない視力を経験することができる。視線追跡システムは、患者に対して、診断システムの補償光学系を介して、VR空間内のオブジェクトまでの距離を判定するために利用され得る。
【0017】
VRシステムは、眼鏡又はHMDの形態を含み得る。例えば、眼鏡又はHMDは、患者の頭部の1つ以上の動きを判定することによって、診断システムを利用する対話及び/又は検査を容易にし得る。患者は、診断システムと対話するために頭部を動かすことができる。診断システムは、とりわけ、デスクトップコンピュータシステム、ラップトップコンピュータシステム、又はタブレットコンピュータシステムを介して、統合及び/又は実装され得る。例えば、診断システムは、眼鏡又はHMDなしで、とりわけ、デスクトップコンピュータシステム、ラップトップコンピュータシステム、又はタブレットコンピュータシステムを介して、統合及び/又は実装され得る。眼鏡又はHMDなしでデスクトップコンピュータシステム又はラップトップコンピュータシステムを利用する場合、1つ以上のVR機能を利用することができる。
【0018】
診断システムを利用することにより、患者は、1つ以上の治療結果を経験することができる。例えば、患者は、治療が提供及び/又は実施される前に、診断システムを介して、1つ以上の治療結果を経験することができる。診断システムは、術前及び/又は術後のデータ収集に利用され得る。診断システムは、1つ以上の治療オプションを用いた検査及び/又は訓練に際に利用され得る。例えば、1つ以上の治療オプションは、とりわけ、老眼矯正、多焦点、モノビジョン、適合された非球面性、及び両眼での異なる反射、のうちの1つ以上を含み得る。
【0019】
ここで
図1Aを参照すると、診断システムの例が示されている。示されるように、診断システム110は、患者120に利用され得る。例えば、診断システム110は、HMDを含み得る。診断システム110は、患者120の1つ以上の眼を検査及び/又は診断する際に利用され得る。例えば、診断システム110は、とりわけ、1つ以上の画像プロジェクタ、1つ以上の光学系、1つ以上の補償光学系、1つ以上の視線追跡装置、及び/又は1つ以上の波面センサを含み得る。診断システム110は、高次収差(HOA)を判定する際に利用され得る。例えば、診断システム110は、光波が患者120に関連する眼の光学システムをどのように通過するかを測定することによって視力誤差を判定することができる収差計を含み得る。HOAは、とりわけ、近視、遠視、及び/又は乱視よりも軽微な及び/又は複雑な屈折異常を含み得る。HOAは、とりわけ、コマ収差、球面収差、トレフォイルのうちの1つ以上を含み得る。HOAは、とりわけ、ハロー、グレア、ぼやけ、スターバーストパターン、複視(ディプロピア)、及び/又は夜間の視界に問題を引き起こし得る。
【0020】
図示されるように、診断システム110は、コンピュータシステム130に通信可能に結合され得る。示されるように、ディスプレイ140は、コンピュータシステム130に結合され得る。ディスプレイ140は、コンピュータシステム130の外部として示されているが、コンピュータシステム130はディスプレイ140を含んでもよい。医療専門家150は、コンピュータシステム130を利用して、診断システム110を制御することができる。医療専門家150は、患者120と同じ物理的位置にいる場合がある。一例では、医療専門家150は、患者120と同じ部屋にいる場合がある。別の例では、医療専門家150は、患者120と同じ医療施設にいる場合がある。医療専門家150は、患者120と同じ物理的位置にいない場合がある。例えば、医療専門家150は、第1の地理的位置にいる場合があり、患者120は、第1の地理的位置とは異なる第2の地理的位置にいる場合がある。第1の地理的位置は、第2の地理的位置から離れていてもよい。
【0021】
ここで
図1Bを参照すると、ネットワークに通信可能に結合された診断システム及びコンピュータシステムの例が示されている。示されるように、診断システム110A~110Cは、ネットワーク160に通信可能に結合され得る。図示されるように、コンピュータシステム130A~130Cは、ネットワーク160に通信可能に結合され得る。例えば、1つ以上のコンピュータシステム130A~130Cは、1つ以上の診断システム110A~110Cからリモートに配置され得る。ネットワーク160は、とりわけ、有線ネットワーク、無線ネットワーク、光ネットワーク、又は前述のものの組み合わせを含み得る。ネットワーク160は、様々な種類の通信ネットワークを含んでもよく、及び/又は結合されてもよい。例えば、ネットワーク160は、とりわけ、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、インターネット、公衆交換電話網(PSTN)、セルラ電話ネットワーク、衛星電話ネットワーク、又は前述のものの組み合わせを含んでもよく、及び/又は結合されてもよい。WANは、特に、プライベートWAN、コーポレートWAN、パブリックWAN、又は前述のものの組み合わせを含み得る。
【0022】
ここで
図1Cを参照すると、物理的位置における診断システムの例が示されている。示されるように、医療専門家150及びコンピュータシステム130は、物理的位置170に配置され得る。図示されるように、診断デバイス110A及び患者120Aは、物理的位置172に配置され得る。示されるように、診断デバイス110B及び患者120Bは、物理的位置174に配置され得る。図示されるように、診断デバイス110C及び患者120Cは、物理的位置176に配置され得る。例えば、医療専門家150は、コンピュータシステム130を利用して、それぞれの物理的位置172~176において診断デバイス110A~110Cを制御することができる。物理的位置には、地理的位置が含まれ得る。
【0023】
物理的位置172~176のうちの2つ以上は、医療施設の異なる物理的位置であってもよい。一例では、物理的位置172~176のうちの2つ以上は、医療施設の異なる部屋であってもよい。別の例では、物理的位置172~176のうちの2つ以上は、医療施設の異なる椅子であってもよい。物理的位置172~176のうちの2つ以上は、地理的領域の異なる物理的位置であってもよい。一例では、物理的位置172~176のうちの2つ以上は、数メートル離れていてもよい。別の例では、物理的位置172~176のうちの2つ以上は、数キロメートル離れていてもよい。位置170は、位置172~176のうちの位置から任意の距離にあってもよい。具体的には示されていないが、位置170は、位置172~176のうちの1つ以上を含み得る。具体的には示されていないが、位置172~176の位置のうちの任意の位置は、位置172~176のうちの他の1つ以上を含み得る。
【0024】
ここで
図2Aを参照すると、診断システムの第2の例が示されている。示されるように、診断システム110は、コンピュータシステム210A及び210Bを含み得る。コンピュータシステム210A及び210Bは、単一のコンピュータシステムに組み合わせてもよい。図示されるように、診断システム110は、光源212を含み得る。示されるように、光源212は、コンピュータシステム210A及び210Bに通信可能に結合され得る。例えば、コンピュータシステム210A及び210Bのうちの1つ以上は、光源212を制御することができる。光源212は、光214を発し得る。反射器216は、光214を光214A及び214Bに分割し得る。例えば、反射器216は、ビームスプリッタを含み得る。
【0025】
図示されるように、光214Aは、反射器218Aによって反射され得る。示されるように、光214Bは、反射器218Bによって反射され得る。図示されるように、光214Aは、レンズ220Aを通過し得る。示されるように、光214Bは、レンズ220Bを通過し得る。図示されるように、光214Aは、眼122Aに入り得る。例えば、眼122Aは、患者120の眼であり得る。示されるように、光214Bは、眼122Bに入り得る。例えば、眼122Bは、患者120の眼であり得る。
【0026】
図示されるように、摂動光222Aは、レンズ220Aを通過し得る。示されるように、摂動光222Bは、レンズ220Bを通過し得る。図示されるように、摂動光222Aは、変形可能ミラー224Aによって反射され得る。例えば、コンピュータシステム210Aは、変形可能ミラー224Aを制御し得る。示されるように、摂動光222Bは、変形可能ミラー224Bによって反射され得る。例えば、コンピュータシステム210Bは、変形可能ミラー224Bを制御し得る。
【0027】
図示されるように、摂動光222Aは、レンズ226Aを通過し得る。示されるように、摂動光222Bは、レンズ226Bを通過し得る。図示されるように、波面センサ228Aは、摂動光222Aを受光し得る。示されるように、波面センサ228Bは、摂動光222Bを受光し得る。波面センサ228Aは、コンピュータシステム210Aに、摂動光222Aに関連する第1のデータを提供し得る。波面センサ228Bは、コンピュータシステム210Bに、摂動光222Bに関連する第1のデータを提供し得る。
【0028】
波面センサ228は、HOAを判定する際に利用され得る。例えば、波面センサ228は、光が眼122を通過するときに光の波面によって取得される1つ以上の歪みを介してHOAを判定することができる。例えば、眼122を通過する光線の均一な波面により、3次元の歪んだ形状を取得することができる。60を超える異なる波面形状及び/又は収差が考えられ得る。例えば、波面は、1つ以上の数式によって表され得る。1つ以上の数式は、とりわけ、ゼルニケ多項式を含み得る。例えば、多項式は、光が眼122を通過した後の、光の波面上の特定の点に存在する収差を記述し得る。例えば、多項式の合計は、眼122に関連する収差又は屈折異常を記述し得る。例えば、多項式の係数は、眼122に関連する収差又は屈折異常を記述し得る。多項式は、眼122に関連する地形図を形成し得る。例えば、眼122に関連する多項式は、眼122に関連する異常な波面の形状の表現を提供し得る。波面センサ228は、受光された波面に関連する多項式の1つ以上の係数を判定し得る。コンピュータシステム210は、受光された波面に関連する多項式の1つ以上の係数を判定し得る。
【0029】
具体的には示されていないが、波面センサ228は、変形可能ミラー224に通信可能に結合され得る。例えば、波面センサ228は、変形可能ミラー224に構成情報を提供し得る。変形可能ミラー224は、少なくとも構成情報に基づいて、1つ以上の調整を実施し得る。例えば、構成情報は、少なくとも受光された波面に関連する多項式に基づき得る。
【0030】
波面マップは、眼122に影響を与える1つ以上の収差を記述し得る。波面マップは、眼122の視力矯正を判定する際に利用され得る。例えば、眼122の視力矯正には、とりわけ、眼内レンズ、屈折矯正手術、コンタクトレンズ、及び眼鏡のうちの1つ以上を含み得る。屈折矯正手術の例には、レーザ支援の現場角膜曲率形成術(レーシック)手術が含まれ得る。
【0031】
コンピュータシステム210Aは、摂動光222Aを矯正するために変形可能ミラー224Aを制御し得る。一例では、コンピュータシステム210Aは、摂動光222Aがもはや摂動されないように、摂動光222Aを矯正するように変形可能ミラー224Aを制御し得る。別の例では、コンピュータシステム210Aは、摂動光222Aの摂動が低減されるように、摂動光222Aを矯正するように変形可能ミラー224Aを制御し得る。コンピュータシステム210Bは、摂動光222Bを矯正するために変形可能ミラー224Bを制御し得る。一例では、コンピュータシステム210Bは、摂動光222Bがもはや摂動されないように、摂動光222Bを矯正するように変形可能ミラー224Bを制御し得る。別の例では、コンピュータシステム210Bは、摂動光222Bの摂動が低減されるように、摂動光222Bを矯正するように変形可能ミラー224Bを制御し得る。
【0032】
プロジェクタ230Aは、第1の1つ以上の画像を提供し得る。例えば、プロジェクタ230Aは、第1の1つ以上の画像を表示することができる第1のディスプレイを含み得る。反射器232Aは、変形可能ミラー224Aに第1の1つ以上の画像を反射し得る。変形可能ミラー224Aは、第1の1つ以上の画像を変更し得る。変更された第1の1つ以上の画像は、眼122Aに提供され得る。コンピュータシステム210Aは、プロジェクタ230A及び変形可能ミラー224Aを利用して、1つ以上の第1の変更された画像を眼122Aに提供し得る。
【0033】
プロジェクタ230Bは、第2の1つ以上の画像を提供し得る。例えば、プロジェクタ230Bは、第2の1つ以上の画像を表示することができる第2のディスプレイを含み得る。反射器232Bは、変形可能ミラー224Aに第2の1つ以上の画像を反射し得る。変形可能ミラー224Bは、第2の1つ以上の画像を変更し得る。変更された第2の1つ以上の画像は、眼122Bに提供され得る。コンピュータシステム210Bは、プロジェクタ230B及び変形可能ミラー224Bを利用して、1つ以上の第2の変更された画像を眼122Bに提供し得る。第1の1つ以上の画像のうちの1つ以上は、第2の1つ以上の画像のうちの1つ以上と同じであり得る。例えば、プロジェクタ230Aは、プロジェクタ230Bが提供することができる1つ以上の画像と同じ画像を提供し得る。プロジェクタ230Aは、プロジェクタ230Bが提供することができる1つ以上の画像と同じ画像を、同時に提供し得る。プロジェクタ230Aは、プロジェクタ230Bが提供することができる1つ以上の画像と同じ画像を、しかし異なる時間に提供し得る。プロジェクタ230はフラットであるように示されているが、プロジェクタ230は任意の形状を含み得る。例えば、プロジェクタ230は湾曲していてもよい。プロジェクタ230は、診断システム110の少なくとも1つ以上の設計仕様に基づいて、湾曲させることができる。例えば、診断システム110は、とりわけ、1つ以上の寸法及び/又は1つ以上の体積を超えることはできない。
【0034】
プロジェクタ230を利用して1つ以上の画像を眼122に投影し、診断システム110の光学系を利用することにより、1つ以上の画像内にオブジェクトまでの距離を構成することができる。例えば、コンピュータシステム210は、プロジェクタ230によって表示され得る1つ以上の画像内にオブジェクトまでの距離を構成することができる。プロジェクタ230を利用して1つ以上の画像を眼122に投影することにより、1つ以上の画像に対する1つ以上の変更を構成することができる。例えば、コンピュータシステム210は、プロジェクタ230によって表示され得る1つ以上の画像に対する1つ以上の変更を構成することができる。診断システム110は、とりわけ、プロジェクタ230、レンズ220、変形可能ミラー224、及びレンズ226のうちの1つ以上を利用して、仮想オブジェクトまでの距離を構成することができる。
【0035】
図示されるように、診断システム110は、視線追跡装置234A及び234Bを含み得る。特に図示されていないが、視線追跡装置234A及び234Bはそれぞれ、コンピュータシステム210A及び210Bに結合され得る。視線追跡装置234は、眼122が焦点を合わせている場所を判定する際に利用され得る1つ以上のセンサを含み得る。一例では、視線追跡装置234は、眼122に赤外線又は近赤外線を提供し得る。別の例では、視線追跡装置234は、赤外光又は近赤外光の反射を受光し得る。視線追跡装置234は、少なくとも赤外線又は近赤外線の受光された反射に基づいて、眼122のとりわけ、焦点、視点、及び/又は位置を判定し得る。
【0036】
視線追跡は、視点(例えば、眼122が見ている位置)及び眼の動き122のうちの少なくとも1つを測定するプロセスを含み得る。例えば、視線追跡装置234は、眼122の1つ以上の位置、及び/又は眼122の1つ以上の動きを判定することができるシステムを含み得る。視線追跡装置234は、非接触方式で、眼122の1つ以上の位置、及び/又は眼122の1つ以上の動きを判定し得る。例えば、視線追跡装置234は、光を眼122に投影し、眼122からの光の反射を受光し得る。視線追跡装置234は、接触方式で、眼122の1つ以上の位置、及び/又は眼122の1つ以上の動きを判定し得る。例えば、視線追跡装置234は、眼122の周りの患者120の皮膚に接触し得る電極を含み得る。1つ以上の電位は、電極を介して判定され得る。例えば、眼122の1つ以上の位置、及び/又は眼122の1つ以上の動きは、1つ以上の電位を介して判定され得る。
【0037】
視線追跡装置234は、画像取得デバイス(例えば、カメラ)を含み得る。例えば、画像取得デバイスは、眼122が1つ以上のオブジェクト及び/若しくは画像を見るとき、並びに/又は眼122が1つ以上の刺激にさらされるときに、眼122の1つ以上の画像を取得し得る。視線追跡装置234及び/又はコンピュータシステム210は、少なくとも画像取得デバイスからの画像に基づいて、眼122の1つ以上の位置、及び/又は眼122の1つ以上の動きを判定し得る。視線追跡装置234は、眼122の1つ以上の瞳孔直径測定値を判定し得る。例えば、診断システム110は、とりわけ、光強度の1つ以上の変化に対する1つ以上の瞳孔直径反応、及び/又は光の色の1つ以上の変化に対する反応を判定し得る。
【0038】
図示されるように、診断システム110は、センサ236A~236Dを含み得る。センサ236A及び236Bは、コンピュータシステム210Aに通信可能に結合され得る。センサ236C及び236Dは、コンピュータシステム210Bに通信可能に結合され得る。一例では、センサ236は、電子加速度計を含み得る。第2の例では、センサ236は、電子ジャイロスコープを含み得る。第3の例では、センサ236は、マイクロフォンを含み得る。第4の例では、センサ236は、電子磁力計を含み得る。第5の例では、センサ236は、電子温度計を含み得る。第6の例では、センサ236は、電子圧力センサを含み得る。第7の例では、センサ236は、電子高度計を含み得る。第8の例では、センサ236は、電子コンパスを含み得る。第9の例では、センサ236は、電子光センサを含み得る。別の例では、センサ236は、電子全地球測位システム(GPS)受光機デバイスを含み得る。
【0039】
診断システム110は、視線追跡装置234を介して、眼122における1つ以上の問題を判定し得る。例えば、診断システム110は、少なくとも追跡装置234からの情報に基づいて、眼122が網膜の問題を補償していると判定し得る。診断システム110は、少なくとも追跡装置234からの情報に基づいて、診断システム110の光学系を調整し得る。
【0040】
コンピュータシステム210は、1つ以上の診断検査を実行する方法を実施し得る。例えば、コンピュータシステム210は、1つ以上の診断検査の1つ以上の結果を保存し得る。コンピュータシステム210は、1つ以上の結果を提供し得る。コンピュータシステム210は、1つ以上の結果をコンピュータシステム130に提供し得る。一例では、コンピュータシステム210は、1つ以上の結果を数秒以内にコンピュータシステム130に提供し得る。第2の例では、コンピュータシステム210は、1つ以上の結果を数日以内にコンピュータシステム130に提供し得る。別の例では、コンピュータシステム210は、1つ以上の結果を数週間以内にコンピュータシステム130に提供し得る。1つ以上の結果を受信及び/又は判定するコンピュータシステム210と、1つ以上の結果をコンピュータシステム130に提供するコンピュータシステムとの間で生じる時間量は任意であり得る。例えば、コンピュータシステム210が1つ以上の結果を受信及び/又は判定している間、コンピュータシステム210は、ネットワーク160に結合され得ない。コンピュータシステム210が1つ以上の結果を受信及び/又は判定した後、コンピュータシステム210は、ネットワーク160に結合され得る。一例では、診断システム110は、医療施設の待合室で利用され得る。別の例では、診断システム110は、1つ以上の農村地域及び/又は1つ以上のリモート位置のツアーで利用され得る。
【0041】
ここで
図3Aを参照すると、診断システムの別の例が示されている。示されるように、診断システム110は、透過領域310A及び310Bを含み得る。例えば、透過領域310A及び310Bは、光がそれぞれ、眼122A及び122Bを通過することを可能にし得る。診断システム110は、1つ以上のプロジェクタ230A及び230Bから1つ以上の画像を提供することができ、光が眼122A及び122Bを通過することを可能にし得る。例えば、診断システム110は、拡張現実システムの1つ以上の機能及び/又は1つ以上の構造を含み得る。図示されるように、オブジェクト320A及び320Bは、診断システム110が患者120の1つ以上の眼122A及び122Bに表示することができる画像であり得る。例えば、オブジェクト320A及び320Bは、仮想オブジェクトであり得る。オブジェクト330A及び330Bは、現実オブジェクト(例えば、物理オブジェクト)であり得る。例えば、診断システム110は、オブジェクト330A及び330Bから反射された光が患者120の1つ以上の眼122A及び122Bに転送されることを可能にし得る。
【0042】
診断システム110は、診断システム110の光学系を利用して、仮想オブジェクト320までの距離を構成することができる。例えば、診断システム110は、とりわけ、プロジェクタ230、レンズ220、変形可能ミラー224、及びレンズ226のうちの1つ以上を利用して、仮想オブジェクト320までの距離を構成することができる。診断システム110は、オブジェクトが構成された距離にある間に、眼122に関連する測定値を判定し得る。一例では、診断システム110は、仮想オブジェクト320までの第1の距離(例えば、
図3Bに示される距離340)を構成することができ、眼122に関連する第1の測定値を判定し得る。第2の例では、診断システム110は、仮想オブジェクト320までの、第1の距離とは異なり得る第2の距離を(例えば、
図3Cに示される距離342)構成することができ、眼122に関連する第2の測定値を判定し得る。
【0043】
第3の例では、診断システム110は、仮想オブジェクト320を介して(例えば、
図3Dに示される距離344において)スネレンチャートを提供し得る。仮想オブジェクト320を介してスネレンチャートを提供することは、3次元空間(例えば、3次元仮想空間)でスネレンチャートを提供することを含み得る。第4の例では、バルーンは、現実オブジェクト330を介して(例えば、
図3Eに示される距離346において)提供され得る。現実オブジェクト330は、現実3次元オブジェクト(例えば、物理的3次元オブジェクト)であり得る。現実オブジェクト330は、現実2次元写真(例えば、物理的2次元写真)であり得る。第5の例では、診断システム110は、仮想オブジェクト320を介して(例えば、
図3Fに示される距離348において)バルーンチャートを提供し得る。仮想オブジェクト330は、仮想3次元オブジェクトであり得る。仮想オブジェクト330は、2次元写真であり得る。距離340~348のうちの2つ以上は、異なる距離であり得る。距離340~348のうちの2つ以上は、等しい距離であり得る。
【0044】
第6の例では、診断システム110は、仮想オブジェクト320までの距離の変化及び減少を構成することができ、仮想オブジェクト320が眼122のより近くに移動するように見えるときに、眼122に関連する第3の測定値を判定することができる。別の例では、診断システム110は、仮想オブジェクト320までの距離の変化及び増大を構成することができ、仮想オブジェクト320が眼122からより遠くに移動するように見えるときに、眼122に関連する第4の測定値を判定することができる。仮想オブジェクト320と組み合わせた診断システム110の光学系を利用して、1つ以上のカスタマイズされた屈折矯正をシミュレートすることができる。例えば、1つ以上のカスタマイズされた屈折矯正には、とりわけ、老眼矯正を含み得る。診断システム110は、多焦点矯正の効果(例えば、眼122の瞳孔サイズに応じた近焦点及び/又は遠焦点)をシミュレートすることができる。例えば、眼122の瞳孔サイズは、眼122の瞳孔の直径測定値を含み得る。診断システム110の光学系は、補償光学系を含み得る。
【0045】
診断システム110は、眼122に関連する少なくとも1つ以上の判定された測定値に基づいて、眼122に仮想オブジェクト320を提供し得る。例えば、仮想オブジェクト320は、少なくとも眼122に関連する1つ以上の判定された測定値に基づいて変更され得る。変更された仮想オブジェクト320は、眼122に対して変更されていないように見え得る。例えば、診断システム110は、仮想オブジェクト320を変更することができ、診断システム110の光学系を利用して、変更された仮想オブジェクト320が眼122に対して変更されたように見え得ないように、眼122に変更された仮想オブジェクト320を提供することができる。
【0046】
仮想オブジェクト320の解像度は、プロジェクタ230の画素密度によって制限され得る。オブジェクト330の解像度は、プロジェクタ230の画素密度によって制限され得ない。一例では、1つ以上の仮想オブジェクト320及び/又は1つ以上の現実オブジェクト330を、患者120の1つ以上の眼122A及び122Bに利用することができる。別の例では、現実オブジェクト330(
図3Eに示されている)のバルーンバスケット350の詳細は、仮想オブジェクト320(
図3Fに示されている)のバルーンバスケット352の詳細よりも顕著であり得、及び/又はより高い解像度を有し得る。診断システム110は、1つ以上の仮想オブジェクト320及び/又は1つ以上の現実オブジェクト330を利用することができる複合現実システムを含み得る。
【0047】
仮想オブジェクト320の解像度は、変更され得る。例えば、仮想オブジェクト320の解像度は、低減され得る。仮想オブジェクト320の色は、変更され得る。例えば、仮想オブジェクト320の色は、第1の色から、第1の色とは異なる第2の色に変更され得る。仮想オブジェクト320の明るさは、変更され得る。例えば、仮想オブジェクト320の明るさは、第1の明るさから、第1の明るさとは異なる第2の明るさに変更され得る。
【0048】
仮想オブジェクト320のコントラストは、変更され得る。例えば、仮想オブジェクト320のコントラストは、第1のコントラストから、第1のコントラストとは異なる第2のコントラストに変更され得る。仮想オブジェクト320のコントラストを変更することには、仮想オブジェクト320の背景の明るさを変更することを含み得る。例えば、仮想オブジェクト320の背景の明るさは、第1の明るさから、第1の明るさとは異なる第2の明るさに変更され得る。仮想オブジェクト320の背景の色は、変更され得る。例えば、仮想オブジェクト320の背景の色は、第1の色から、第1の色とは異なる第2の色に変更され得る。
【0049】
ここで
図4を参照すると、コンピュータシステムの例が示されている。図示されるように、コンピュータシステム400は、プロセッサ410、揮発性メモリ媒体420、不揮発性メモリ媒体430、及び入力/出力(I/O)デバイス440を含み得る。図示されるように、揮発性メモリ媒体420、不揮発性メモリ媒体430、及びI/Oデバイス440は、プロセッサ410に通信可能に結合され得る。
【0050】
「メモリ媒体」という用語は、「メモリ」、「記憶デバイス」、「メモリデバイス」、「コンピュータ可読媒体」、及び/又は「有形コンピュータ可読記憶媒体」を意味し得る。例えば、メモリ媒体は、ハードディスクドライブを含む直接アクセス記憶装置、テープディスクドライブなどのシーケンシャルアクセス記憶装置、コンパクトディスク(CD)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、CD-ROM、デジタル多用途ディスク(DVD)、電気的消去可能なプログラマブル読み出し専用メモリ(EEPROM)、フラッシュメモリ、非一時的媒体、及び/又は前述したものの1つ以上の組み合わせなどの記憶媒体を、限定なしに含み得る。図示されるように、不揮発性メモリ媒体430は、プロセッサ命令432を含み得る。プロセッサ命令432は、プロセッサ410によって実行され得る。一例では、プロセッサ命令432の1つ以上の部分は、不揮発性メモリ媒体430を介して実行され得る。別の例では、プロセッサ命令432の1つ以上の部分は、揮発性メモリ媒体420を介して実行され得る。プロセッサ命令432の1つ以上の部分は、揮発性メモリ媒体420に移送され得る。
【0051】
プロセッサ410は、本明細書で説明される1つ以上のシステム、1つ以上のフローチャート、1つ以上のプロセス、及び/又は1つ以上の方法の少なくとも一部を実施する際にプロセッサ命令432を実行し得る。例えば、プロセッサ命令432は、本明細書で説明される1つ以上のシステム、1つ以上のフローチャート、1つ以上の方法、及び/又は1つ以上のプロセスの少なくとも一部による命令で、構成され、コード化され、及び/又は符号化され得る。プロセッサ410は、単一プロセッサとして示されているが、プロセッサ410は、複数のプロセッサであってもよく、又は含んでもよい。記憶媒体及びメモリ媒体の1つ以上は、ソフトウェア製品、プログラム製品、及び/又は製品であってもよい。例えば、ソフトウェア製品、プログラム製品、及び/又は製品は、本明細書で説明される1つ以上のシステム、1つ以上のフローチャート、1つ以上の方法、及び/又は1つ以上のプロセスの少なくとも一部によるプロセッサによって実行可能な命令で、構成され、コード化され、及び/又は符号化され得る。
【0052】
プロセッサ410は、メモリ媒体に記憶され、及び/又はネットワークを介して受光される、プログラム命令、プロセスデータ、又はその両方を解釈及び実行するように動作可能な任意の適当なシステム、デバイス、又は装置を含み得る。プロセッサ410は、1つ以上のマイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、又はプログラム命令、プロセスデータ、若しくはその両方を解釈及び実行するように構成される他の回路を更に含み得る。
【0053】
I/Oデバイス440は、ユーザからの入力及びユーザへの出力を容易にすることによって、ユーザがコンピュータシステム400及びその関連コンポーネントと対話することを可能にし、許可し、及び/又は有効にする、任意の媒介又は複数の媒介を含み得る。ユーザからの入力を容易にすることは、ユーザがコンピュータシステム400を操作及び/又は制御することを可能にしてもよく、且つユーザへの出力を容易にすることは、コンピュータシステム400がユーザの操作及び/又は制御の効果を示すことを可能にし得る。例えば、I/Oデバイス440は、ユーザが、データ、命令、又はその両方をコンピュータシステム400に入力すること、並びにコンピュータシステム400及びその関連コンポーネントを操作及び/又は制御することを可能にし得る。I/Oデバイスは、キーボード、マウス、タッチスクリーン、ジョイスティック、手持ちレンズ、ツール追跡デバイス、座標入力装置、又はシステムで使用されるのに適当な任意の他のI/Oデバイスなどのユーザインタフェースデバイスを含み得る。
【0054】
I/Oデバイス440は、プロセッサ410が本明細書で説明される1つ以上のシステム、プロセス、及び/又は方法の少なくとも一部を実施することを容易にし、及び/又は許可し得る、特に、1つ以上のバス、1つ以上のシリアルデバイス、及び/又は1つ以上のネットワークインタフェースを含み得る。一例では、I/Oデバイス440は、プロセッサ410が外部ストレージと通信することを容易にし、及び/又は許可し得るストレージインタフェースを含み得る。ストレージインタフェースは、特に、ユニバーサルシリアルバス(USB)インタフェース、SATA(シリアルATA)インタフェース、PATA(パラレルATA)インタフェース、及び小型計算機システムインタフェース(SCSI)の1つ以上を含み得る。第2の例では、I/Oデバイス440は、プロセッサ410がネットワークと通信することを容易にし、及び/又は許可し得るネットワークインタフェースを含み得る。I/Oデバイス440は、無線ネットワークインタフェース及び有線ネットワークインタフェースの1つ以上を含み得る。第3の例では、I/Oデバイス440は、特に、ペリフェラルコンポーネントインタコネクト(PCI)インタフェース、PCIエクスプレス(PCIe)インタフェース、シリアルペリフェラルインタコネクト(SPI)インタフェース、及びInter-Integrated Circuit(I2C)インタフェースの1つ以上を含み得る。第4の例では、I/Oデバイス440は、プロセッサ410が1つ以上のセンサとデータを通信することを可能にし得る回路を含み得る。別の例では、I/Oデバイス440は、プロセッサ410が、とりわけ、ディスプレイ450及びプロジェクタ460のうちの1つ以上を表示するデータを通信することを容易にし、及び/又は許可し得る。図示されるように、I/Oデバイス440は、ネットワーク160に結合され得る。例えば、I/Oデバイス440は、ネットワークインタフェースを含み得る。
【0055】
本明細書に記載されるコンピュータシステムは、コンピュータシステム400を参照して説明されるもののような、1つ以上の構造及び/又は1つ以上の機能性を含み得る。一例では、コンピュータシステム130は、コンピュータシステム400を参照して説明されるもののような、1つ以上の構造及び/又は1つ以上の機能性を含み得る。別の例では、コンピュータシステム210は、コンピュータシステム400を参照して説明されるもののような、1つ以上の構造及び/又は1つ以上の機能性を含み得る。
【0056】
ここで
図5A及び5Bを参照すると、診断システムを動作させる方法の例が示されている。510において、第1の仮想距離で仮想オブジェクトが患者の眼に提供され得る。例えば、診断システム110は、
図3Bに示されるように、患者120の眼122まで第1の仮想距離340で仮想オブジェクト320を提供し得る。第1の仮想距離で患者の眼に仮想オブジェクトを提供することは、第1のシミュレートされた物理的距離で患者の眼に物理オブジェクトのシミュレーションを提供することを含み得る。第1の仮想距離で患者の眼に仮想オブジェクトを提供する前に、少なくとも1つのレンズが調整され得る。例えば、少なくとも1つのレンズは、第1の仮想距離で患者の眼に仮想オブジェクトを提供し得る。レンズ226及び220のうちの少なくとも1つは、仮想距離340で眼122に仮想オブジェクト320を提供するように調整され得る。レンズを調整することは、レンズの角度を変更することを含み得る。例えば、レンズの角度を変更することは、軸の周りでレンズを数度又は数ラジアンだけ回転させることを含み得る。レンズを調整することは、レンズの位置を変更することを含み得る。
【0057】
515において、患者の眼に第1の光波が提供され得る。例えば、診断システム110は、患者120の眼122に第1の光波を提供し得る。患者120の眼122に第1の光波を提供することは、光源212が眼122に光214の第1の透過を提供することを含み得る。
【0058】
520において、少なくとも第1の光波に基づいて、患者の眼から第1の摂動光波が受光され得る。例えば、診断システム110は、少なくとも第1の光波に基づいて、眼122から第1の摂動光波を受光し得る。少なくとも第1の光波に基づいて患者の眼から第1の摂動光波を受光することは、少なくとも第1の光214の透過に基づいて、波面センサ228が眼122から第1の摂動光波222を受光することを含み得る。
【0059】
525において、少なくとも第1の摂動光に基づいて第1の光学的矯正が判定され得る。一例では、診断システム110は、少なくとも第1の摂動光に基づいて第1の光学的矯正を判定し得る。別の例では、コンピュータシステム130は、少なくとも第1の摂動光に基づいて第1の光学的矯正を判定し得る。少なくとも第1の摂動光に基づいて第1の光学的矯正を判定することは、第1の多項式を判定することを含み得る。例えば、第1の多項式を判定することは、多項式の第1の係数を判定することを含み得る。
【0060】
530において、第1の仮想距離とは異なる第2の仮想距離で、患者の眼に仮想オブジェクトが提供され得る。例えば、診断システム110は、
図3Cに示されるように、患者120の眼122まで第2の仮想距離342で仮想オブジェクト320を提供し得る。第2の仮想距離で患者の眼に仮想オブジェクトを提供することは、第2のシミュレートされた物理的距離で患者の眼に物理オブジェクトのシミュレーションを提供することを含み得る。第2の仮想距離で患者の眼に仮想オブジェクトを提供する前に、少なくとも1つのレンズが調整され得る。例えば、少なくとも1つのレンズは、第2の仮想距離で患者の眼に仮想オブジェクトを提供し得る。レンズ226及び220のうちの少なくとも1つは、仮想距離342で眼122に仮想オブジェクト320を提供するように調整され得る。レンズを調整することは、レンズの角度の変更することを含み得る。例えば、レンズの角度を変更することは、軸の周りでレンズを数度又は数ラジアンだけ回転させることを含み得る。レンズを調整することは、レンズの位置を変更することを含み得る。
【0061】
535において、患者の眼に第2の光波が提供され得る。例えば、診断システム110は、患者120の眼122に第2の光波を提供し得る。患者120の眼122に第2の光波を提供することは、光源212が眼122に光214の第2の透過を提供することを含み得る。患者の眼に第2の光波を提供することは、第1の仮想距離とは異なる第2の仮想距離で患者の眼に仮想オブジェクトを提供した後に実行され得る。例えば、眼122の1つ以上の構造及び/又は1つ以上の要素は、第2の仮想距離で仮想オブジェクトを見るように調整され得る。眼122に関連する追加の測定値は、眼122の1つ以上の構造及び/又は1つ以上の要素が第2の仮想距離で仮想オブジェクトを見るように調整された後に取得され得る。
【0062】
540において、少なくとも第2の光波に基づいて、患者の眼から第2の摂動光波が受光され得る。例えば、診断システム110は、少なくとも第2の光波に基づいて、眼122から第2の摂動光波を受光し得る。少なくとも第2の光波に基づいて患者の眼から第2の摂動光波を受光することは、少なくとも第2の光214の透過に基づいて、波面センサ228が眼122から第2の摂動光波222を受光することを含み得る。
【0063】
545において、少なくとも第2の摂動光に基づいて第2の光学的矯正が判定され得る。一例では、診断システム110は、少なくとも第2の摂動光に基づいて第2の光学的矯正を判定し得る。別の例では、コンピュータシステム130は、少なくとも第2の摂動光に基づいて第2の光学的矯正を判定し得る。少なくとも第2の摂動光に基づいて第2の光学的矯正を判定することは、第2の多項式を判定することを含み得る。例えば、第2の多項式を判定することは、多項式の第2の係数を判定することを含み得る。第2の多項式は、第1の多項式とは異なり得る。例えば、第1の多項式のうちの多項式は、第2の多項式のうちの多項式と、少なくとも1つの係数値だけ異なり得る。
【0064】
550において、少なくとも第1の光学的矯正及び第2の光学的矯正に基づいて、患者の眼の矯正光学的解決策が判定され得る。一例では、診断システム110は、少なくとも第1の光学的矯正及び第2の光学的矯正に基づいて、患者の眼の矯正光学的解決策が判定し得る。別の例では、コンピュータシステム130は、少なくとも第1の光学的矯正及び第2の光学的矯正に基づいて、患者の眼の矯正光学的解決策を判定し得る。
【0065】
少なくとも第1の光学的矯正及び第2の光学的矯正に基づく患者の眼の矯正光学的解決策は、眼122の視力矯正解決策を含み得る。一例では、眼122の矯正光学的解決策は、眼122の屈折矯正手術用の矯正光学的解決策を含み得る。第2の例では、眼122の矯正光学的解決策は、眼122の眼内レンズ用の矯正光学的解決策を含み得る。第3の例では、眼122の矯正光学的解決策は、眼122のコンタクトレンズ用の矯正光学的解決策を含み得る。別の例では、眼122の矯正光学的解決策は、眼122の外部レンズ(例えば、眼鏡用レンズ)用の矯正光学的解決策を含み得る。眼122の矯正光学的解決策は、多項式を含み得る。眼122の矯正光学的解決策は、多項式の係数を含み得る。眼122の矯正光学的解決策は、収差プロファイルを含み得る。
【0066】
555において、変形可能ミラーは、少なくとも患者の眼の矯正光学的解決策に基づいて構成され得る。例えば、診断システム110は、少なくとも眼122の矯正光学的解決策に基づいて、変形可能ミラー228を構成し得る。
【0067】
560において、変形可能ミラーを介して患者の眼に仮想オブジェクト。一例では、診断システム110は、変形可能ミラー228を介して、眼122に仮想オブジェクトを提供し得る。別の例では、
図2Bに示されている、プロジェクタ230から患者120の眼122までの光路238は、変形可能ミラー224を含み得る。プロジェクタ230は、変形可能ミラー228に仮想オブジェクトに関連付けられた画像を提供し得る。変形可能ミラーは、画像を変更し、変更された画像を眼122に提供し得る。
【0068】
565において、仮想オブジェクトが患者の眼によって許容可能に見られるかどうかを示す入力が患者から受信され得る。一例では、診断システム110は、仮想オブジェクト320が眼122によって許容可能に見られるかどうかを示す患者120からの入力を受信することができる。別の例では、コンピュータシステム130は、仮想オブジェクト320が眼122によって許容可能に見られるかどうかを示す患者120からの入力を受信することができる。患者120からの入力を受信することは、ボタンの作動を受信することを含み得る。患者120からの入力を受信することは、患者120の動きを判定することを含み得る。例えば、センサ236は、仮想オブジェクト320が眼122によって許容可能に見られるかどうかを示している、患者120の頭部の動きを判定し得る。患者120からの入力を受信することは、音声を受信することを含み得る。例えば、患者120は、仮想オブジェクト320が眼122によって許容可能に見られるかどうかを示しながら、話すことができる。仮想オブジェクト320が眼122によって許容可能に見られるかどうかの入力を患者120から受信することは、眼122の矯正光学的解決策が正しい及び/又は許容可能であるかどうかを判定する際に利用され得る。
【0069】
方法及び/若しくはプロセス要素の1つ以上、並びに/又は方法及び/若しくはプロセッサ要素の1つ以上の部分は、変化した順序で実行されてもよく、反復されてもよく、又は省略されてもよい。さらに、追加の、補足の、及び/又は重複した方法及び/又はプロセス要素が、実施されてもよく、インスタンス化されてもよく、及び/又は所望により実行されてもよい。さらに、システム要素の1つ以上が省略されてもよく、及び/又は追加システム要素が所望により追加されてもよい。
【0070】
メモリ媒体は、製品であってもよく、及び/又は製品を含んでもよい。例えば、製品は、ソフトウェア製品及び/若しくはプログラム製品を含んでもよく、並びに/又はソフトウェア製品及び/若しくはプログラム製品であってもよい。メモリ媒体は、製品を製造するために、本明細書で説明された1つ以上のフローチャート、システム、方法、及び/又はプロセスに従ってプロセッサ実行可能な命令でコード化され、及び/又は符号化され得る。
【0071】
上記で開示された主題は、制限ではなく例示として考えられるべきであり、添付された特許請求の範囲は、本開示の真の思想及び範囲内にある全てのそのような修正、強化、及び他の実施を包含するように意図される。したがって、法律で認められる最大限の範囲で、本開示の範囲は、以下の特許請求の範囲及びそれらの均等物の最も広い許容可能な解釈によって判定され、上述の詳細な説明によって制限又は限定されないものとする。