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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-14
(45)【発行日】2024-02-22
(54)【発明の名称】情報測定方法および情報測定装置
(51)【国際特許分類】
   G01S 13/34 20060101AFI20240215BHJP
   G01S 7/02 20060101ALI20240215BHJP
【FI】
G01S13/34
G01S7/02 216
【請求項の数】 12
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022063210
(22)【出願日】2022-04-06
(62)【分割の表示】P 2020563749の分割
【原出願日】2019-05-05
(65)【公開番号】P2022093367
(43)【公開日】2022-06-23
【審査請求日】2022-05-06
(31)【優先権主張番号】201810519401.6
(32)【優先日】2018-05-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】503433420
【氏名又は名称】華為技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】HUAWEI TECHNOLOGIES CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Huawei Administration Building, Bantian, Longgang District, Shenzhen, Guangdong 518129, P.R. China
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】ジャン,ジウェイ
(72)【発明者】
【氏名】シュイ,シャオフォン
(72)【発明者】
【氏名】ジャイ,ボタオ
【審査官】渡辺 慶人
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-215232(JP,A)
【文献】特表2017-513024(JP,A)
【文献】特表2014-517253(JP,A)
【文献】特開平07-043453(JP,A)
【文献】国際公開第2018/086783(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2006/0262007(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01S 7/00 - 7/64
13/00 - 17/95
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報測定方法であって、
情報測定装置によって、第1の測定信号と第2の測定信号とを同時に送信することと、
前記情報測定装置によって、第1の反射信号として、前記第1の測定信号をターゲットにより反射させて取得された信号を受信することと、第2の反射信号として、前記第2の測定信号を前記ターゲットにより反射させて取得された信号を受信することと、
前記情報測定装置によって、前記第1の測定信号と前記第1の反射信号との差、および前記第2の測定信号と前記第2の反射信号との差に基づいて、前記ターゲットのステータス情報を計算することであって、前記ステータス情報は、運動情報および位置情報のうちの1つ以上を含む、計算することと、を含み、
第1の測定期間における前記第1の測定信号の周波数と前記第2の測定信号の周波数との間の周波数偏差は、第2の測定期間におけるものから変動し、
1つの測定期間において、前記第1の測定信号の周波数と前記第2の測定信号の周波数との間の相対変化率が、経時的に線形に変化する、方法。
【請求項2】
記第1の測定信号と前記第2の測定信号との間の関係は、
fm(t)=fn(t)+h(t)×Δfmnであって、
ここで、h(t)=α(k)+h×tであり、fm(t)は、前記第1の測定信号の前記周波数であり、fn(t)は、前記第2の測定信号の前記周波数であり、tは、k番目の測定期間における時間であり、Δfmnは、前記第1の測定信号と前記第2の測定信号との間の初期周波数偏差であり、h(t)は、前記k番目の測定期間において経時的に変化する周波数変化率ファクタであり、hは、初期周波数変化率ファクタであり、α(k)は、前記k番目の測定期間における周波数偏差係数である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1の測定信号と前記第1の反射信号との差および前記第2の測定信号と前記第2の反射信号との差に基づいて、前記ターゲットのステータス情報を計算することは、
前記情報測定装置によって、前記第1の測定信号の前記周波数と前記第2の測定信号の前記周波数との差、前記第1の測定信号と前記第1の反射信号との差、および前記第2の測定信号と前記第2の反射信号との差に基づいて、前記ターゲットの前記ステータス情報を計算することを含む、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記ステータス情報は、前記位置情報を含み、第1の測定信号と第2の測定信号とを同時に送信することは、
前記情報測定装置によって、第1の時間期間において、前記第1の測定信号と前記第2の測定信号とを同時に送信することであって、前記第1の時間期間は、少なくとも1つの測定期間である、送信することを含む、請求項1~のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記ステータス情報は、前記運動情報を含み、第1の測定信号と前記第2の測定信号とを同時に送信することは、
前記情報測定装置によって、第2の時間期間において、前記第1の測定信号と前記第2の測定信号とを同時に送信することであって、前記第2の時間期間は、少なくとも2つの測定期間である、請求項1~のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
情報測定装置であって、
第1の測定信号と第2の測定信号とを同時に送信するように構成されている送信ユニットと、
第1の反射信号として、前記第1の測定信号をターゲットにより反射させて取得された信号を受信し、第2の反射信号として、前記第2の測定信号を前記ターゲットにより反射させて取得された信号を受信するように構成されている受信ユニットと、
前記第1の測定信号と前記第1の反射信号との差、および前記第2の測定信号と前記第2の反射信号との差に基づいて、前記ターゲットのステータス情報を計算するように構成されており、前記ステータス情報は、運動情報および位置情報のうちの1つ以上を含む、計算ユニットと、を含み、
第1の測定期間における前記第1の測定信号の周波数と前記第2の測定信号の周波数との間の周波数偏差は、第2の測定期間におけるものから変動し、
1つの測定期間において、前記第1の測定信号の周波数と前記第2の測定信号の周波数との間の相対変化率が、経時的に線形に変化する、装置。
【請求項7】
記第1の測定信号と前記第2の測定信号との間の関係は、
fm(t)=fn(t)+h(t)×Δfmnであって、
ここで、h(t)=α(k)+h×tであり、fm(t)は、前記第1の測定信号の前記周波数であり、fn(t)は、前記第2の測定信号の前記周波数であり、tは、k番目の測定期間における時間であり、Δfmnは、前記第1の測定信号と前記第2の測定信号との間の初期周波数偏差であり、h(t)は、前記k番目の測定期間において経時的に変化する周波数変化率ファクタであり、hは、初期周波数変化率ファクタであり、α(k)は、前記k番目の測定期間における周波数偏差係数である、請求項に記載の装置。
【請求項8】
前記計算ユニットは、前記第1の測定信号の前記周波数と前記第2の測定信号の前記周波数との差、前記第1の測定信号と前記第1の反射信号との差、および前記第2の測定信号と前記第2の反射信号との差に基づいて、前記ターゲットの前記ステータス情報を計算するように構成されている、請求項6又は7に記載の装置。
【請求項9】
前記ステータス情報は、前記位置情報を含み、
前記送信ユニットは、第1の時間期間において、前記第1の測定信号と前記第2の測定信号とを同時に送信するように構成されており、前記第1の時間期間は、少なくとも1つの測定期間である、請求項のいずれか一項に記載の装置。
【請求項10】
前記ステータス情報は、前記運動情報を含み、
前記送信ユニットは、第2の時間期間において、前記第1の測定信号と前記第2の測定信号とを同時に送信することであって、前記第2の時間期間は、少なくとも2つの測定期間である、請求項のいずれか一項に記載の装置。
【請求項11】
情報測定装置であって、当該情報測定装置は、プロセッサと、メモリと、トランシーバと、を含み、前記プロセッサと、前記メモリと、前記トランシーバとは、ラインを使用して互いに接続されており、
前記トランシーバは、第1の測定信号と第2の測定信号とを同時に送信することであって、第1の測定期間における前記第1の測定信号の周波数と前記第2の測定信号の周波数との間の周波数偏差は、第2の測定期間におけるものから変動する、することと、第1の反射信号として、前記第1の測定信号をターゲットにより反射させて取得された信号を受信することと、第2の反射信号として、前記第2の測定信号をターゲットにより反射させて取得された信号を受信することとを行うように構成されており、
前記メモリは、プログラム命令を記憶し、前記プログラム命令が前記プロセッサによって実行されるときに、前記プロセッサは、前記第1の測定信号と前記第1の反射信号との差、および前記第2の測定信号と前記第2の反射信号との差に基づいて、前記ターゲットのステータス情報を計算することが可能となり、前記ステータス情報は、運動情報および位置情報のうちの1つ以上を含み、
1つの測定期間において、前記第1の測定信号の周波数と前記第2の測定信号の周波数との間の相対変化率が、経時的に線形に変化する、装置。
【請求項12】
コンピュータ可読記憶媒体であって、当該コンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータプログラムを記憶し、前記コンピュータプログラムは、プログラム命令を含み、前記プログラム命令が情報測定装置のプロセッサによって実行されるときに、前記プロセッサは、請求項1~のいずれか一項に記載の方法を行うことが可能となる、コンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2018年5月25日に中国国家知的所有権管理局に出願され、「INFORMATION MEASUREMENT METHOD AND INFORMATION MEASUREMENT APPARATUS」と題された中国特許出願第2018105194016号に対する優先権を主張し、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本出願は、車載レーダー技術の分野に関し、特に、情報測定方法および情報測定装置に関する。
【背景技術】
【0003】
自動車のアクティブセーフティおよび自動車の自走は、通常、自動車の走行環境を感知する多くのセンサに依存する必要がある。キーセンサーの一つとして、自動車レーダーは、自動車のアクティブセーフティや自走システムのために、近くの車両の位置情報、速度情報、および距離情報を提供するだけでなく、高精度な位置決めや目標認識を支援することができる。さらに、自動車レーダーは、車両間の情報交換のための支援手段にさえなることがある。
【0004】
現在、自動車レーダーは測定信号を送信し、測定信号は他の自動車によって反射され、自動車レーダーによって受信される。測定信号の反射を通して取得された信号が処理され、他の自動車の移動速度、他の自動車からの距離および位置などの情報を計算する。ほとんどの自動車レーダーは、周波数変調連続波(requency modulated continuous wave、FMCW)や多入力多出力(multiple input multiple output、MIMO)技術を使用して、情報測定を実装する。図1および図2に示すように、自動車レーダーは、異なる時間期間、例えば、t0~t1の時間期間、およびt2~t3の時間期間などにおいて、送信チャネル1(送信1、TX1)およびTX2を介して、測定信号波形を送信することができる。このように、2つの測定期間(t0~t3)では、自動車レーダーは、受信された信号を処理し、速度、位置、および距離などの情報を計算する。
【0005】
しかしながら、前述の方式では、時間利用率が低く、送信チャネル利用率も低い。
【発明の概要】
【0006】
本出願は、時間利用率を改善し、送信チャネル利用率を改善するために、情報測定方法および情報測定装置を提供する。
【0007】
第1の態様によれば、本出願の実施形態は、第1の測定信号と第2の測定信号とを同時に送信することと、第1の反射信号として、第1の測定信号をターゲットにより反射させて取得された信号を受信することと、第2の反射信号として、第2の測定信号をターゲットにより反射させて取得された信号を受信することと、第1の測定信号と第1の反射信号との差および第2の測定信号と第2の反射信号との差に基づいて、ターゲットのステータス情報を計算することであって、ステータス情報は、運動情報および位置情報のうちの1つ以上を含む、計算することと、を含む情報測定方法を提供する。
【0008】
本出願の本実施形態では、第1の測定信号と第2の測定信号とを同時に送信することは、1つの測定期間において、第1の測定信号と第2の測定信号とを同時に送信することを意味する。具体的には、第1の測定信号と第2の測定信号とを同時に送信することは、第1の測定信号と第2の測定信号との間の送信時間間隔が、目標時間間隔より短く、目標時間間隔が、1つの測定期間の時間よりはるかに短いと理解されよう。目標時間間隔は、測定装置によって自律的に設定されてもよいし、またはユーザによって設定されるなどしてもよい。
【0009】
本出願の本実施形態では、ターゲットは、第1の測定信号を反射し、第1の反射信号を取得する障害物であってもよいし、もしくはターゲットは、第2の測定信号を反射し、第2の反射信号を取得する障害物であってもよいし、またはターゲットは、第1の測定信号を反射し、第1の反射信号を取得する障害物であり、また、第2の測定信号を反射し、第2の反射信号を取得する障害物であってもよい。言い換えると、第1の測定信号を反射し、第1の反射信号を取得する障害物は、第2の測定信号を送信し、第2の測定信号を反射し、第2の反射信号を取得する障害物と同じであるか、または異なってもよい。これは、本出願の本実施態様において限定されない。
【0010】
本出願の本実施形態では、ステータス情報は、運動情報であってもよく、ステータス情報は、位置情報であってもよく、またはステータス情報は、運動情報および位置情報であってもよい。
【0011】
本出願の本実施形態の実装では、第1の測定信号と第2の測定信号とが同時に送信され、第1の反射信号と第2の反射信号とが受信されて、測定装置は、2つの測定信号を使用して、1つの測定期間において、ターゲットの位置情報の測定を完了するか、または測定装置は、2つの測定信号を使用して、2つの測定期間において、ターゲットの運動情報の測定を完了するようにする。これは、情報測定の時間利用率を効果的に改善することができ、また送信チャネル利用率を改善することができ、それによって、異なる測定期間において、1つの測定信号が送信されるために送信チャネルが効果的に使用できない場合を回避する。
【0012】
可能な実装では、1つの測定期間において、第1の測定信号の周波数と第2の測定信号の周波数との間の相対変化率は、経時的に変化しないか、代替的には、1つの測定期間において、第1の測定信号の周波数と第2の測定信号の周波数との間の相対変化率は、経時的に線形に変化する。
【0013】
本出願の本実施形態では、「1つの測定期間において、第1の測定信号の周波数と第2の測定信号の周波数との間の相対変化率は、経時的に変化しない」とは、1つの測定期間において、第1の測定信号の周波数が経時的にどのように変化するか(図1を例として使用すると、t2~t3の時間のような1つの測定期間において、測定信号の周波数が、経時的に変化する)にかかわらず、または、第2の測定信号の周波数が経時的にどのように変化するかにかかわらず、第1の測定信号の周波数と第2の測定信号の周波数との間の相対変化率が、経時的に変化しないことが確実される必要があることと理解されよう。
【0014】
可能な実装では、1つの測定期間において、第1の測定信号の周波数と第2の測定信号の周波数との間の相対変化率が、経時的に変化しない場合、第1の測定信号と第2の測定信号との間の関係は、fm(t)=fn(t)+α(k)×Δfmnであって、ここで、fm(t)は、第1の測定信号の周波数であり、fn(t)は、第2の測定信号の周波数であり、tは、k番目の測定期間における時間であり、Δfmnは、第1の測定信号と第2の測定信号との間の初期周波数偏差であり、α(k)は、k番目の測定期間における周波数偏差係数である。
【0015】
可能な実装では、1つの測定期間において、第1の測定信号の周波数と第2の測定信号の周波数との間の相対変化率は、経時的に線形に変化する場合、第1の測定信号と第2の測定信号との間の関係は、fm(t)=fn(t)+h(t)×Δfmnであって、h(t)=α(k)+h×tであり、fm(t)は、第1の測定信号の周波数であり、fn(t)は、第2の測定信号の周波数であり、tは、k番目の測定期間における時間であり、Δfmnは、第1の測定信号と第2の測定信号との間の初期周波数偏差であり、h(t)は、k番目の測定期間において経時的に変化する周波数変化率ファクタであり、hは、初期周波数変化率ファクタであり、α(k)は、k番目の測定期間における周波数偏差係数である。
【0016】
可能な実装では、α(k)=α、またはα(k)=α+g×kであり、ここで、αは、定数であり、gは、kと共に変化する線形ファクタである。
【0017】
gは、正の値であってもよく、または負の値であってもよいと理解されよう。
【0018】
可能な実装では、第1の測定信号と第1の反射信号との差および第2の測定信号と第2の反射信号との差に基づいて、ターゲットのステータス情報を計算することは、第1の測定信号の周波数と第2の測定信号の周波数との差、第1の測定信号と第1の反射信号との差、および第2の測定信号と第2の反射信号との差に基づいて、ターゲットのステータス情報を計算することを含む。
【0019】
本出願の本実施形態では、第1の測定信号の周波数と第2の測定信号の周波数との差は、第1の測定信号の周波数と第2の測定信号の周波数との差の絶対値として理解されよう。
【0020】
本出願の本実施形態の実施では、第1の測定信号の周波数と第2の測定信号の周波数との関係が使用されて、情報測定装置は、第1の測定信号の周波数と第2の測定信号の周波数との関係に基づいて、ターゲットのステータス情報を計算することができるようにする。これは、測定効率を改善する。
【0021】
可能な実装では、ステータス情報は、位置情報を含み、第1の測定信号と第2の測定信号とを同時に送信することは、第1の時間期間において、第1の測定信号と第2の測定信号とを同時に送信することであって、第1の時間期間は、少なくとも1つの測定期間である、測定することを含む。
【0022】
可能な実装では、ステータス情報は、運動情報を含み、第1の測定信号と第2の測定信号とを同時に送信することは、第2の時間期間において、第1の測定信号と第2の測定信号とを同時に送信することであって、第2の時間期間は、少なくとも2つの測定期間である。
【0023】
第2の態様によれば、本出願の実施形態は、第1の測定信号と第2の測定信号とを同時に送信するように構成されている送信ユニットと、第1の反射信号として、第1の測定信号をターゲットにより反射させて取得された信号を受信し、第2の反射信号として、第2の測定信号をターゲットにより反射させて取得された信号を受信するように構成されている受信ユニットと、第1の測定信号と第1の反射信号との差および第2の測定信号と第2の反射信号との差に基づいて、ターゲットのステータス情報を計算するように構成されており、ステータス情報は、運動情報および位置情報のうちの1つ以上を含む、計算ユニットと、を含む情報測定装置を提供する。
【0024】
可能な実装では、1つの測定期間において、第1の測定信号の周波数と第2の測定信号の周波数との間の相対変化率は、経時的に変化しないか、代替的には、1つの測定期間において、第1の測定信号の周波数と第2の測定信号の周波数との間の相対変化率は、経時的に線形に変化する。
【0025】
可能な実装では、1つの測定期間において、第1の測定信号の周波数と第2の測定信号の周波数との間の相対変化率が、経時的に変化しない場合、第1の測定信号と第2の測定信号との間の関係は、fm(t)=fn(t)+α(k)×Δfmnであって、ここで、fm(t)は、第1の測定信号の周波数であり、fn(t)は、第2の測定信号の周波数であり、tは、k番目の測定期間における時間であり、Δfmnは、第1の測定信号と第2の測定信号との間の初期周波数偏差であり、α(k)は、k番目の測定期間における周波数偏差係数である。
【0026】
可能な実装では、1つの測定期間において、第1の測定信号の周波数と第2の測定信号の周波数との間の相対変化率は、経時的に線形に変化する場合、第1の測定信号と第2の測定信号との間の関係は、fm(t)=fn(t)+h(t)×Δfmnであって、h(t)=α(k)+h×tであり、fm(t)は、第1の測定信号の周波数であり、fn(t)は、第2の測定信号の周波数であり、tは、k番目の測定期間における時間であり、Δfmnは、第1の測定信号と第2の測定信号との間の初期周波数偏差であり、h(t)は、k番目の測定期間において経時的に変化する周波数変化率ファクタであり、hは、初期周波数変化率ファクタであり、α(k)は、k番目の測定期間における周波数偏差係数である。
【0027】
可能な実装では、α(k)=α、またはα(k)=α+g×kであり、ここで、αは、定数であり、gは、kと共に変化する線形ファクタである。
【0028】
可能な実装では、計算ユニットは、具体的には、第1の測定信号の周波数と第2の測定信号の周波数との差、第1の測定信号と第1の反射信号との差、および第2の測定信号と第2の反射信号との差に基づいて、ターゲットのステータス情報を計算するように構成されている。
【0029】
可能な実装では、ステータス情報は、位置情報を含み、送信ユニットは、具体的には、第1の時間期間において、第1の測定信号と第2の測定信号とを同時に送信するように構成されており、第1の時間期間は、少なくとも1つの測定期間である。
【0030】
可能な実装では、ステータス情報は、運動情報を含み、送信ユニットは、具体的には、第2の時間期間において、第1の測定信号と第2の測定信号とを同時に送信することであって、第2の時間期間は、少なくとも2つの測定期間である。
【0031】
第3の態様によれば、本出願の一実施形態は、さらに、第1の態様における情報測定方法を実装することができる情報測定装置を提供する。例えば、情報測定装置は、通信チップなどのチップであってもよい。代替的には、情報測定装置は、情報測定デバイスのようなデバイスであってもよい。情報測定装置は、前述の方法を、ソフトウェアもしくはハードウェアを使用して、またはハードウェアを使用して対応するソフトウェアを実行することにより実装してもよい。
【0032】
前述の情報測定方法の一部または全部がソフトウェアを使用して実装されるときに、情報測定装置は、プロセッサと、メモリと、トランシーバと、を含む。プロセッサ、メモリ、およびトランシーバは、ラインを使用して互いに接続される。トランシーバは、第1の測定信号と第2の測定信号とを同時に送信し、第1の反射信号として、第1の測定信号をターゲットにより反射させて取得された信号を受信し、第2の反射信号として、第2の測定信号をターゲットにより反射させて取得された信号を受信するように構成されている。メモリは、プログラム命令を記憶し、プログラム命令がプロセッサによって実行されるときに、プロセッサは、第1の測定信号と第1の反射信号との差、および第2の測定信号と第2の反射信号との差に基づいて、ターゲットのステータス情報を計算することであって、ステータス情報は、運動情報および位置情報のうちの1つ以上を含む、計算する動作を行うことが可能となる。
【0033】
可能な実装では、メモリは、物理的に独立したユニットであってもよく、またはプロセッサと一体化されてもよい。
【0034】
第4の態様によれば、本出願の実施形態は、コンピュータ可読記憶媒体を提供する。コンピュータ可読記憶媒体は、命令を記憶し、命令がコンピュータ上で動作するときに、コンピュータは、第1の態様に従って方法を行うことが可能となる。
【0035】
第5の態様によれば、本出願の一実施形態は、命令を含むコンピュータプログラム製品を提供する。コンピュータプログラム製品がコンピュータ上で動作するときに、コンピュータは、第1の態様に従って方法を行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0036】
図1】本出願の一実施形態による測定信号波形の概略図である。
図2】本出願の一実施形態による測定信号発生シナリオの概略図である。
図3】本出願の一実施形態による周波数変調連続波測定信号の概略図である。
図4】本出願の一実施形態による情報測定装置の概略構造図である;
図5】本出願の一実施形態による情報測定シナリオの概略図である。
図6】本出願の一実施形態による周波数偏差係数の組み合わせの概略図である。
図7】本出願の一実施形態による複数の測定期間における周波数偏差係数の変化の概略図である。
図8】本出願の一実施形態による複数の測定期間における周波数偏差係数の変化の概略図である。
図9】本出願の一実施形態による、1つの測定期間において、第1の測定信号の周波数と第2の測定信号の周波数との間の相対的変化率が、経時的に変化しない場合の概略図である。
図10】本出願の一実施形態による、1つの測定期間において、第1の測定信号の周波数と第2の測定信号の周波数との間の相対的変化率が、経時的に線形に変化する場合の概略図である。
図11】本出願の一実施形態による情報測定方法の概略フローチャートである。
図12a】本出願の一実施形態による情報測定方法のシナリオの概略図である。
図12b】本出願の一実施形態による第1の測定信号と第2の測定信号との関係の概略図である。
図13a】本出願の一実施形態による情報測定方法のシナリオの概略図である。
図13b】本出願の一実施形態による第1の測定信号と第2の測定信号との関係の概略図である。
図14a】本出願の一実施形態による情報測定方法のシナリオの概略図である。
図14b】本出願の一実施形態による第1の測定信号と第2の測定信号との関係の概略図である。
図15】本出願の一実施形態による情報測定装置の概略構造図である。
図16】本出願の一実施形態による情報測定装置の概略構造図である。
【発明を実施するための形態】
【0037】
以下は、本出願の実施態様における添付図面を参照して、本出願の実施態様における技術的解決策を説明する。
【0038】
以下、本出願の実施態様における技術用語を具体的に説明する。
【0039】
周波数変調連続波(frequency modulated continuous wave、FMCW)は、周波数変調連続波信号が自動車レーダーの測定波形に使用されることを意味する。図3は、本出願の一実施形態による周波数変調連続波測定信号の概略図である。周波数変調連続波測定信号の周波数は、経時的に変化する。図3に示す測定信号の周波数変化は、f(t)=f+k×(t-t)であり、ここでは、f(t)は、電流モーメントにおける測定信号の周波数であり、f0は、測定信号の初期周波数であり、tは、測定信号が生成される開始時間であり、kは、測定信号の周波数が経時的に変化する速度であってもよい。
【0040】
測定期間は、測定装置が測定信号を連続的に送信する時間であってもよい。例として、図1を使用すると、t0~t1は測定期間であり、t2~t3も測定期間である。
【0041】
ステータス情報:本出願の実施形態では、ステータス情報は、運動情報および位置情報のうちの1つ以上を含む。言い換えると、ステータス情報は、運動情報であってもよく、もしくは位置情報であってもよく、または運動情報および位置情報であってもよい。これは、本出願の実施態様において限定されない。
【0042】
位置情報:本出願の実施形態では、ターゲットの位置情報は、ターゲットの角度情報、ターゲットの高さ情報、ターゲットからの距離に関する情報などを含んでもよい。ターゲットからの距離に関する情報はまた、情報測定装置とターゲットとの間の距離に関する情報として理解されてもよい。
【0043】
運動情報:本出願の実施形態では、ターゲットの運動情報は、ターゲットの速度情報などであってもよい。
【0044】
ターゲット:本出願の実施形態では、ターゲットは、測定信号を反射することができる任意の障害物であってもよい。例えば、ターゲットは、第1の測定信号を反射する障害物であってもよく、または第2の測定信号を反射する障害物であってもよい。具体的には、ターゲットは、第1の測定信号を反射して、第1の反射信号を取得する障害物であってもよいし、もしくはターゲットは、第2の測定信号を反射して、第2の反射信号を取得する障害物であってもよいし、ターゲットは、第1の測定信号を反射して、第1の反射信号を取得する障害物であり、かつ、第2の測定信号を反射して、第2の反射信号を取得する障害物であってもよい。理解および説明を容易にするため、以下、第1の測定信号を反射して、第1の反射信号を取得する障害物は、第1のターゲットを指し、第2の測定信号を反射して、第2の反射信号を取得する障害物は、第2のターゲットを指す。言い換えると、第1のターゲットと第2のターゲットは同じ障害物であってもよく、第1のターゲットと第2のターゲットは異なる障害物であってもよい。
【0045】
図4は、本出願の一実施形態による情報測定装置の概略構造図である。図4に示すように、情報測定装置はプロセッサを含んでもよい。プロセッサは、信号プロセッサであってもよく、具体的には、例えば、デジタル信号処理(digital signal process、DSP)システム、信号生成器(波形生成)、または送信チャネルに接続された少なくとも1つの送信アンテナおよび受信チャネルに接続された少なくとも1つの受信アンテナであってもよい。図は、TX1、およびTX2などの2つの送信チャネルと、RX1、RX2、RX3、およびRX4などの4つの受信チャネルを示す。具体的には、送信チャネルは、送信される必要がある測定信号を増幅するために使用されてもよく、受信チャネルは、反射信号を増幅し、復調するために使用されてもよい。信号生成器は、測定信号を生成し、生成された測定信号が送信チャネルに出力されるように制御するように構成されてもよい。DSPシステムは、受信チャネルを通して出力される反射信号を処理し、ターゲットのステータス情報を計算するために使用されてもよい。
【0046】
本出願の本実施形態における情報測定装置は、自動車に設置されてもよく、自動車の運転環境を検出するように構成される。例えば、情報測定装置は、他の自動車、非エンジン車両、および同じ運転エリア内にいる歩行者などの障害物を検出するように構成されてもよい。図5は、本出願の一実施形態による情報測定シナリオの概略図である。本出願の本実施形態におけるターゲットは、別の自動車、非エンジン車両、または歩行者などの障害物であり得ることが理解されよう。ターゲットである特定のタイプの障害物は、本出願のこの実施形態において一意的に限定されない。本出願の本実施形態における障害物は、情報測定装置が属するデバイス(自動車など)に関連するものであり、障害物はまた、別の名称を有してもよいことが理解されよう。したがって、本出願の本実施形態における障害物の名称は、限定として理解されるべきではない。
【0047】
本出願の本実施形態における情報測定装置は、通信チップのようなチップであってもよく、または情報測定デバイスのようなデバイスであってもよいと理解されよう。本出願の本実施態様においては、情報測定装置の特定の搬送形態は制限されない。
【0048】
図1および図2に示す概略図では、ターゲットのステータス情報の計算中、1つの測定周期において、1つの送信チャネルのみが測定信号を送信し、すなわち、ターゲットのステータス情報は、時分割方式で測定信号を送信することによって計算される。前述の方式では、時間利用率および送信チャネル利用率は低い。従って、本出願の一実施形態は、複数の測定信号が1つの測定期間で同時に送信され得るように、情報測定方法を提供する。これにより、時間の使用率が改善され、測定期間が短縮し、測定の解像度と精度を改善する。
【0049】
以下では、本出願の実施態様における原理を説明する。
【0050】
以下は、本出願の実施形態における原理について説明するための一例として、第1の測定信号および第2の測定信号を使用すると理解されよう。具体的には、第1の測定信号および第2の測定信号は、三角波信号、台形波信号、のこぎり波信号、モノホニック信号、周波数シフトキーイング信号などを含んでもよい。これは、本出願の実施態様において限定されない。
【0051】
原理1:
【0052】
1つの測定期間において、第1の測定信号の周波数と第2の測定信号の周波数との間の相対変化率は、経時的に変化しない。言い換えると、1つの測定期間において、第1の測定信号の周波数および第2の測定信号の周波数は、同じ速度で経時的に変化する。
【0053】
第1の測定信号と第2の測定信号の関係は、fm(t)=fn(t)+α(k)×Δfmnであって、ここで、fm(t)は、第1の測定信号の周波数であり、fn(t)は、第2の測定信号の周波数であり、tは、k番目の測定期間における時間であり、Δfmnは、第1の測定信号と第2の測定信号との間の初期周波数偏差であり、α(k)は、k番目の測定期間における周波数偏差係数であり、m≦Mであり、n≦Nであり、m≠nであり、tはk以上であり、k+1未満であり、tがk番目の測定期間における時間であることを示す。
【0054】
具体的には、Δfmnは、定数であってもよく、および測定装置によって自律的に設定されてもよく、またはユーザなどによって設定されるなどであってもよい。これは、本出願の実施態様において限定されない。
【0055】
α(k)は、k番目の測定期間における周波数偏差係数であり、異なる測定期間で変化してもよい。具体的には、異なる測定期間において、第1の測定信号の周波数および第2の測定信号の周波数は、異なる速度または同じ速度などで経時的に変化してもよい。L個の測定期間がある場合、k≦Lである。
【0056】
本出願の実施形態では、k番目の測定期間における周波数偏差係数は、定数であってもよく、例えば、α(k)=αであり、αは、定数であってもよい。代替的には、k番目の測定期間における周波数偏差係数は、kで変換してもよく、例えば、α(k)=α+g×kであり、ここで、gは、kと共に変化する線形ファクタであってもよい。具体的には、gは、正の値であってもよいし、または負の値であってもよい。例えば、測定期間kにおいて、gは、定数であってもよく、例えば、1、0.1または0.08であってもよい。gの値は、本出願の実施態様において限定されない。
【0057】
また、k番目の測定期間における周波数偏差係数は代替的には、前述の3つの形態の組み合わせであってもよいと理解されよう。図6は、本出願の一実施形態による周波数偏差係数の組み合わせの概略図である。図6は、1つの測定期間のみを示すことが理解されよう。一例として図6の1つの波形の概略図を使用して、複数の測定期間における変化を図7に示してもよい。一例として図6の複数の波形の概略図を用いて、複数の測定期間における変化を図8に示してもよい。図7および図8に示す概略図は単なる例であり、本出願の実施形態に対する限定として解釈されるべきではないと理解されよう。
【0058】
本出願の実施形態において提供される原理を視覚的に理解するのを助けるために、図9は、本出願の一実施形態による、第1の測定信号の周波数と第2の測定信号の周波数との間の相対変化率が、1つの測定期間において、経時的に変化しない場合の概略図、すなわち、第1の測定信号の周波数と第2の測定信号の周波数とが、1つの測定期間において、同じ速度で経時的に変化する場合の概略図である。図9に示すように、同じ測定期間において、第1の測定信号の周波数と第2の測定信号の周波数とが、同じ速度で経時的に変化するが、異なる測定期間において、第1の測定信号の周波数および第2の測定信号の周波数は、異なる速度で経時的に変化することが分かる。
【0059】
原理2:
【0060】
1つの測定期間において、第1の測定信号の周波数と第2の測定信号の周波数との間の相対変化率は、経時的に線形に変化する。
【0061】
第1の測定信号と第2の測定信号の関係は、fm(t)=fn(t)+h(t)×Δfmnであって、h(t)=α(k)+h×tであり、fm(t)は、前記第1の測定信号の前記周波数であり、fn(t)は、前記第2の測定信号の前記周波数であり、tは、k番目の測定期間における時間であり、Δfmnは、前記第1の測定信号と前記第2の測定信号との間の初期周波数偏差であり、h(t)は、k番目の測定期間において経時的に変化する周波数変化率ファクタであり、hは、初期周波数変化率ファクタであり、hは、正の数であっても、または負の数であってもよく、α(k)は、k番目の測定期間における周波数偏差係数である。α(k)の具体的な実装については、原理1の具体的な説明を参照のこと。詳細は、本明細書では再度説明されない。
【0062】
本出願の実施形態において提供される原理を視覚的に理解するのを助けるために、図10は、本出願の一実施形態による、第1の測定信号の周波数と第2の測定信号の周波数との間の相対変化率が、1つの測定期間において、経時的に線形に変化する場合の概略図である。
【0063】
本出願の実施形態において、複数の測定信号が同時に送信されるときに、複数の測定信号は、信号生成器によって生成され、信号生成器の制御下で送信チャネルに出力されてもよいと理解されよう。複数の測定信号は、1つの送信チャネルに同時に出力されてもよく、または異なる送信チャネルに別々に出力されてもよい。これは、本出願の実施態様において限定されない。
【0064】
本出願の実施態様における原理を説明した後、以下、本出願の実施態様における情報測定方法について説明する。
【0065】
図11は、本出願の一実施形態による情報測定方法の概略フローチャートである。図11に示すように、情報処理方法は、以下のステップを含む。
【0066】
101:第1の測定信号と第2の測定信号とを同時に送信する。
【0067】
本出願の本実施態様において、第1の測定信号と第2の測定信号とを同時に送信することは、1つの測定期間において、第1の測定信号と第2の測定信号とを同時に送信することを含む。言い換えると、本出願の本実施形態では、複数の測定信号が、1つの測定期間において、同時に送信されてもよい。複数の測定信号間の特定の関係については、前述の実施形態を参照されたい。詳細は、本明細書では再度説明されない。
【0068】
102:第1の反射信号として、第1の測定信号をターゲットにより反射させて取得された信号を受信し、第2の反射信号として、第2の測定信号をターゲットにより反射させて取得された信号を受信する。
【0069】
本出願の本実施形態では、第1の測定信号および第2の測定信号は、異なるターゲットに遭遇してもよく、すなわち、情報測定装置が2つの測定信号を送信した後、2つの測定信号は、別々に異なるターゲットに遭遇してもよい。従って、第1の測定信号によって遭遇するターゲットが、第2の測定信号によって遭遇するターゲットと同じであるかどうかは、本出願の本実施形態において制限されない。
【0070】
具体的には、測定装置が第1の測定信号を送信した後、第1の測定信号が別の物体(例えば、第1のターゲット)によって反射される。別の物体による反射から取得された信号は、第1の反射信号であり、測定装置は、第1の反射信号を受信することができる。同様に、測定装置が第2の測定信号を送信した後、第2の測定信号は、別の物体(例えば、第2のターゲット)によって反射される。別の物体による反射から取得された信号は、第2の反射信号であり、測定装置は、第2の反射信号を受信することができる。第1のターゲットおよび第2のターゲットは、同一であってもよく、または異なるものであってもよいと理解されよう。これは、本出願の本実施態様において限定されない。
【0071】
103:第1の測定信号と第1の反射信号の差、および第2の測定信号と第2の反射信号の差に基づいて、ターゲットのステータス情報を計算する。
【0072】
本出願の本実施形態では、ステータス情報は、運動情報および位置情報のうちの1つ以上を含む。ターゲットの運動情報は、ターゲットの速度情報を示してもよい。ターゲットの位置情報は、ターゲットと測定装置との間の距離に関する情報、ターゲットと測定装置との間の特定の角度に関する情報などを示してもよい。
【0073】
具体的には、第1の測定信号がターゲットによって反射された後、第1の反射信号の振幅は、第1の測定信号の振幅とは異なる。
【0074】
具体的には、本出願の実施形態は、さらに、第1の測定信号の周波数と第2の測定信号の周波数との間の関係に基づいて、ターゲットのステータス情報を計算するための方法を以下のように提供する。
【0075】
第1の測定信号と第1の反射信号との差、および第2の測定信号と第2の反射信号との差に基づいてターゲットのステータス情報を計算することは、
第1の測定信号の周波数と第2の測定信号の周波数との差、第1の測定信号と第1の反射信号との差、および第2の測定信号と第2の反射信号との差に基づいて、ターゲットのステータス情報を計算することを含む。
【0076】
本出願の本実施形態では、1つの測定期間において、第1の測定信号の周波数と第2の測定信号の周波数との間の相対変化率は、経時的に変化しないか、または第1の測定信号の周波数と第2の測定信号の周波数との間の相対変化率は、経時的に線形に変化する。したがって、本出願の本実施形態では、受信された反射信号は、第1の測定信号の周波数と第2の測定信号の周波数との間の関係に基づいて、処理されてもよい。例えば、周波数シフト処理は、第1の反射信号のような反射信号のうちの1つに対して行われてもよい。次いで、周波数シフト処理を施した第1の反射信号と第2の反射信号に対してジョイント処理が行われて、ターゲットのステータス情報を取得するようにする。
【0077】
本出願の本実施形態では、第1の測定信号および第2の測定信号は、以下のように、測定ターゲットに関する異なる情報に基づいて、異なる測定期間においてさらに送信されてもよい。
ステータス情報は、位置情報を含み、第1の測定信号と第2の測定信号とを同時に送信することは、
第1の測定期間において、第1の測定信号と第2の測定信号とを同時に送信することであって、第1の測定期間は、少なくとも1つの測定期間である、送信することを含む。
【0078】
可能な実装では、ステータス情報は、運動情報を含み、第1の測定信号と第2の測定信号とを同時に送信することは、
第2の測定期間において、第1の測定信号と第2の測定信号とを同時に送信することであって、第2の測定期間は、少なくとも2つの測定期間である、送信することを含む。
【0079】
また、ターゲットの位置情報の計算中、ターゲットの位置情報の測定は、1つの測定期間において完了してもよく、さらに、1つの測定期間において、ターゲットの位置情報は、2つの反射信号を使用して計算され、それにより位置情報の測定精度を改善する。ターゲットの速度情報の計算中、ターゲットの速度情報の測定は、2つの測定期間において完了してもよく、4つの反射信号が2つの測定期間において取得されてもよい。このようにして、速度測定の精度を効果的に改善することができる。追加的に、1つの測定期間において1つの測定信号を送信することと比較して、これは、時間利用率を効果的に改善し、送信チャネル利用率を改善することができる。
【0080】
本出願の本実施形態の実装においては、複数の測定信号が1つの測定期間で送信されるため、送信チャネルの利用率が効果的に改善することができるだけでなく、1つの測定期間で複数の反射信号を得ることができるようにする。これにより、ターゲットのステータス情報の測定精度が改善する。
【0081】
以下、特定の実施形態に関連して、本出願の実施形態に提供される情報測定方法について説明する。
【0082】
実施形態1
図12aは、本出願の一実施形態による情報測定方法のシナリオの概略図である。図12aに示すように、測定装置は、第1の測定信号および第2の測定信号を、それぞれTX1およびTX2を介して送信することができる。第1の測定信号の周波数および第2の測定信号の周波数が、経時的にどのように変化するかを、図12bに示す。
【0083】
TX1を介して送信されるSt1などの最初の測定信号は、中距離測定に使用される。TX2を介して送信されるSt2などの第2の測定信号は、長距離測定に使用される。同じ測定期間において、St1とSt2との間の周波数偏差は、一定のままであり、例えばΔf(すなわち、前述の実施形態において、Δfmn)である。例えば、TX1を介して送信される第1の測定信号の周波数は、TX2を介して送信される第2の測定信号の周波数よりも、Δfだけ低い、すなわち、ftx2=ftx1+Δfである。本出願の本実施形態では、長距離測定および中距離測定は、1つの受信システムを共有してもよく、受信システムの局所発振器は、TX1によって提供されてもよい。具体的には、初期周波数偏差は、Δf×(ΔR/c)≦IFとして設定されてもよく、ここで、IFは、システム受信機の中間周波数帯域幅であり、ΔRは、中距離測定と比較した長距離測定の相対付加距離であり、cは、光の速度である。
【0084】
例えば、第1の測定期間において、システムによって受信される信号は、Sr1=A1×St1(t1-τ1)+A2×St2(t1-τ2)であり、ここで、τ1は、中距離測定範囲内のターゲット(例えば、第1のターゲット)からの距離によって決定され、τ2は、長距離測定範囲内であり、中距離測定範囲外にあるターゲット(例えば、第2のターゲット)からの距離によって決定され、τ2≧τ1である。
【0085】
情報測定装置は、受信された信号Sr1に対してフィルタ処理を行って、Sr11=A1×St1(t1-τ1)およびSr12=A2×St2(t1-τ2)を取得し、Sr12に対して周波数シフトΔfを行って、Sr12fを取得する。本出願の本実施形態では、Sr11およびSr12fが1つの測定期間において取得され得ると理解されよう。したがって、1回の測定期間において1つの測定信号が送信されて、1つの反射信号を取得する場合に比べて、時間利用率を効果的に改善し、測定期間を短縮している。
【0086】
Sr11およびSr12fが取得された後、以下に基づいて、第1のターゲットの位置情報、および第2のターゲットの位置情報が、Sr11およびSr12fに基づいて取得され得る。追加的に、TX1とTX2を介して送信された測定信号が異なるため、測定精度をさらに改善することができる。
【0087】
第2の測定期間では、システムによって受信される信号は、Sr2=A1×St1(t2-τ1)+A2×St2(t2-τ2)である。Sr22が、上述の方法により取得され、次いで、Sr22fが、周波数シフト処理を介して取得される。追加的に、より多くの反射信号が、第3の測定期間またはより多くの測定期間において取得されてもよい。t1およびt2が測定信号を送信する開始時間をそれぞれ表すと理解されよう。
【0088】
第1のターゲットの速度情報および第2のターゲットの速度情報は、少なくとも2つの測定期間において、信号Sr11、Sr12f、Sr21、およびSr22f基づいて、別々に取得され得る。
【0089】
本出願の本実施形態の実施において、デュアル周波数測定信号を送信することは、さらに、長距離でターゲットにより反射した測定信号によって受信機に到達する遅延が、短距離でターゲットにより反射される測定信号の遅延よりも長く、測定装置の受信機の受信帯域幅を超えるという問題を回避することができる。これにより、長距離測定と短/中距離測定を同時に行うことができる。追加的に、異なる測定期間におけるΔfは、さらに、測定期間で変化するように設計されてもよく、次いで、対応する周波数変換が受信処理において行われる。これは、さらに、信号エイリアシングおよび干渉等を低減するのに役立つ。
【0090】
実施形態2
図13aは、本出願の一実施形態による情報測定方法のシナリオの概略図である。図13aに示すように、測定装置は、第1の測定信号および第2の測定信号を、それぞれTX1およびTX2を介して送信することができる。第1の測定信号の周波数および第2の測定信号の周波数が、経時的にどのように変化するかを、図13bに示す。
【0091】
図13aは、MIMOシナリオにおける測定装置によるターゲットの運動情報または位置情報の概略図であると理解されよう。同じ測定期間において、TX1を介して送信されるSt1のような第1の測定信号と、TX2を介して送信されるSt2のような第2の測定信号との間の周波数偏差は、例えば一定のままであり、例えば、Δfである。
【0092】
第1の測定期間において、システムによって受信される信号は、Sr1=A1×St1(t1-τ1)+A2×St2(t1-τ2)であり、τ1は、第1の測定期間において、第1の測定信号と第1の反射信号との間の遅延時間であり、τ1は、第1の測定期間において、ターゲットが位置する距離によって決定され、τ2は、第1の測定期間において、第2の測定信号と第2の反射信号との間の遅延時間であり、τ2は、第1の測定期間において、ターゲットが位置する距離によって決定される。
【0093】
第2の測定期間では、システムによって受信される信号は、Sr2=A1×St1(t2-τ1)+A2×St2(t2-τ2)である。Sr22が、上述の方法により取得され、次いで、Sr22fが、周波数シフト処理を介して取得される。追加的に、より多くの反射信号が、第3の測定期間またはより多くの測定期間において取得されてもよい。
【0094】
フィルタ処理は、周波数差Δfに基づいて、Sr1およびSr2に対して別々に行われ、また、Sr11=A1×St1(t1-τ1)とSr12=A2×St2(t1-τ2)、およびSr21=A1×St1(t2-τ1)とSr22=A2×St2(t2-τ2)をそれぞれ取得する。
【0095】
周波数シフト処理は、Sr12およびSr22に対して行われ、Sr12fおよびSr22fを取得する。
【0096】
Sr11、Sr12f、Sr21、およびSr22fは、ターゲットの角度情報、距離情報、および速度情報などの情報を取得するために結合して処理されてもよい。
【0097】
追加的に、異なる測定期間におけるΔfは、測定周期で変化するように設計されてもよく、次いで、受信処理において、対応する周波数変換が行われる。これは、信号エイリアシングおよび干渉等を低減するのに役立つ。
【0098】
実施形態1および実施形態2は、α(k)が定数1である場合を示すと理解されたい。α(k)が異なる測定期間で変化する場合の計算方式については、実施形態1および実施形態2の実装を参照されたい。例えば、周波数シフト処理は、Δfmn×α(k)に基づいて、フィルタリング処理を介して取得された信号に対して行われてもよい。詳細は、本明細書では再度説明されない。
【0099】
実施形態3
図14aは、本出願の一実施形態による情報測定方法のシナリオの概略図である。図14aに示すように、測定装置は、第1の測定信号および第2の測定信号を、それぞれTX1およびTX2を介して送信することができる。第1の測定信号の周波数と第2の測定信号の周波数との間の相対変化率が、経時的どのように変化するかを、図14bに示す。
【0100】
第1の測定信号および第2の測定信号は、ターゲットによって反射され、次いで、受信チャネルを介して受信される。総遅延時間がtであり、周波数がそれぞれf1およびf2であると仮定すると、第1の測定信号と第1の反射信号との間の位相差は、Φ1=2πf1tであり、第2の測定信号と第2の反射信号との間の位相差は、Φ2=2πf2tであり、ここで、Φ1およびΦ2は、受信機の出力結果であり、tは、測定される値であって、測定される物体(すなわち、ターゲット)からの距離によって決定される。したがって、t=(Φ1-Φ2)/(2πf1-2πf2)は、Φ1-Φ2=2πf1t-2πf2tに基づいた計算を介して取得される。このようにして、本出願の本実施形態は、距離精度を改善するために使用され得る。
【0101】
第1の測定信号の周波数と第2の測定信号の周波数との間の相対変化率は、経時的に線形に変化するが、本出願の本実施形態では、実施形態1および実施形態2に示される方法に従って、ターゲットのステータス情報がさらに計算されてもよいと理解されよう。本出願の本実施態様において、詳細は、ここでは再度説明されない。
【0102】
本出願の本実施形態の実装では、TX1を介して送信されたデュアル周波数測定信号がターゲットにより反射された後、デュアル周波数周波数差が反射ターゲットの特性情報を搬送し、デュアル周波数測定信号が受信チャネルを介して受信される。このようにして、デュアル周波数周波数差情報が計算および処理されて、システムの測定精度および解像度を改善することに役立つ。
【0103】
以下では、本出願の実施形態において提供される情報測定装置について具体的に説明する。
【0104】
図15は、本出願の一実施形態による情報測定装置の概略構造図である。図15に示すように、情報測定装置は、
第1の測定信号と第2の測定信号とを同時に送信するように構成されている送信ユニット1501と、
第1の反射信号として、第1の測定信号をターゲットにより反射させて取得された信号を受信し、第2の反射信号として、第2の測定信号をターゲットにより反射させて取得された信号を受信するように構成されている受信ユニット1502と、
第1の測定信号と第1の反射信号との差および第2の測定信号と第2の反射信号との差に基づいて、ターゲットのステータス情報を計算するように構成されており、ステータス情報は、運動情報および位置情報のうちの1つ以上を含む、計算ユニット1503と、を含む。
【0105】
図4に示す送信チャネルおよび送信チャネルに接続されたアンテナは、送信ユニット1501によって行われる方法を行うために使用されてもよく、図4に示す受信チャネルおよび受信チャネルに接続されたアンテナは、受信ユニット1502によって行われる方法を行うために使用されてもよく、DSPシステムなどのプロセッサは、計算ユニット1503によって行われる方法を行うように構成されてもよいと理解されよう。
【0106】
本出願の本実施形態の実装においては、複数の測定信号が1つの測定期間で送信されるため、送信チャネルの利用率が効果的に改善することができるだけでなく、1つの測定期間で複数の反射信号を得ることができるようにする。これにより、ターゲットのステータス情報の測定精度が改善する。
【0107】
おそらく、1つの測定期間において、第1の測定信号の周波数と第2の測定信号の周波数との間の相対変化率は、経時的に変化しないか、または1つの測定期間において、第1の測定信号の周波数と第2の測定信号の周波数との間の相対変化率は、経時的に線形に変化する。
【0108】
おそらく、1つの測定期間において、第1の測定信号の周波数と第2の測定信号の周波数との間の相対変化率が経時的に変化しない場合、第1の測定信号と第2の測定信号との間の関係は、fm(t)=fn(t)+α(k)×Δfmnであって、ここで、fm(t)は、第1の測定信号の周波数であり、fn(t)は、第2の測定信号の周波数であり、tは、k番目の測定期間における時間であり、Δfmnは、第1の測定信号と第2の測定信号との間の初期周波数偏差であり、α(k)は、k番目の測定期間における周波数偏差係数である。
【0109】
おそらく、1つの測定期間において、第1の測定信号の周波数と第2の測定信号の周波数との間の相対変化率が、経時的に線形に変化する場合、第1の測定信号と第2の測定信号との間の関係は、fm(t)=fn(t)+h(t)×Δfmnであって、h(t)=α(k)+h×tであり、ここで、fm(t)は、前記第1の測定信号の前記周波数であり、fn(t)は、前記第2の測定信号の前記周波数であり、tは、k番目の測定期間における時間であり、Δfmnは、前記第1の測定信号と前記第2の測定信号との間の初期周波数偏差であり、h(t)は、k番目の測定期間において経時的に変化する周波数変化率ファクタであり、hは、初期周波数変化率ファクタであり、α(k)は、k番目の測定期間における周波数偏差係数である。ここで、α(k)=α、またはα(k)=α+g×kであり、ここで、αは、定数であり、gは、kと共に変化する線形ファクタである、
【0110】
具体的には、計算ユニットは、具体的には、第1の測定信号の周波数と第2の測定信号の周波数との差、第1の測定信号と第1の反射信号との差、および第2の測定信号と第2の反射信号との差に基づいて、ターゲットのステータス情報を計算するように構成されている。
【0111】
具体的には、ステータス情報は、位置情報を含み、送信ユニットは、第1の期間において、第1の測定信号と第2の測定信号とを同時に送信するように構成されており、第1の期間は、少なくとも1つの測定期間である。
【0112】
具体的には、ステータス情報は、運動情報を含み、送信ユニットは、具体的には、第2の期間において、第1の測定信号と第2の測定信号とを同時に送信するように構成されており、第2の期間は、少なくとも2つの測定期間である。
【0113】
図15に示すユニットの具体的な実装については、図11に示す情報測定方法の具体的な実装、および実施形態1、実施形態2、および実施形態3の具体的な実装をさらに参照してもよい。詳細は、本明細書では再度説明されない。
【0114】
図16は、情報測定装置の簡略化された概略構造図である。情報測定装置は、図11に示す情報測定方法における情報測定装置の動作を行うように構成されていてもよく、または情報測定装置は、図15に示す方法における情報測定装置の動作を行ってもよい。
【0115】
説明を容易にするために、図16は、情報測定装置の主なコンポーネントのみを示す。図16に示すように、情報測定装置は、プロセッサ、メモリ、無線周波数回路、およびアンテナを含む。プロセッサは、主に、通信プロトコルおよび通信データを処理し、情報測定装置を制御し、ソフトウェアプログラムを実行し、ソフトウェアプログラムのデータを処理する等を行うように構成されている。例えば、プロセッサは、図11に記載される方法を実行する際に情報測定装置をサポートするように構成されてもよい。メモリは、主に、ソフトウェアプログラムおよびデータを記憶するように構成されている。無線周波数回路は、主に、ベースバンド信号と無線周波数信号との間の変換を行い、無線周波数信号を処理するように構成されている。アンテナは、主に、電磁波の形態で無線周波数信号を送信および受信するように構成されている。例えば、アンテナは、無線信号を受信し、無線信号を送信してもよい。図16に示された情報測定装置は、さらに、図には示さない信号生成器を含んでもよいと理解されよう。
【0116】
説明を容易にするために、図16は、1つのメモリと1つのプロセッサのみを示す。実際の情報測定装置製品では、1つ以上のプロセッサおよび1つ以上のメモリがあってもよい。メモリはまた、記憶媒体、記憶デバイスなどと呼ばれることがある。メモリは、プロセッサから独立して配置されてもよいし、またはプロセッサと一体化されてもよい。これは、本出願の本実施態様において限定されない。
【0117】
例えば、本出願の本実施形態では、送信および受信機能を有するアンテナおよび無線周波数回路は、情報測定装置の受信ユニットおよび送信ユニット(まとめてトランシーバユニット1601とも総称されてもよい)とみなされ、処理機能を有するプロセッサは、情報測定装置の処理ユニット1602とみなされてもよい。図16に示すように、情報測定装置は、トランシーバユニット1601および処理ユニット1602を含む。トランシーバユニットはまた、トランシーバ、トランシーバ装置などと呼ばれることがある。処理ユニットはまた、プロセッサ、処理ボード、処理モジュール処理装置などとも呼ばれることがある。
【0118】
例えば、一実施形態では、トランシーバユニット1601は、図11に示す実施形態においてステップ101およびステップ102を行うように構成されている。例えば、トランシーバユニット1601は、第1の測定信号と第2の測定信号とを同時に送信するように構成されてもよく、第1の反射信号として、第1の測定信号をターゲットにより反射させることによって取得された信号を受信し、第2の反射信号として、第2の測定信号をターゲットにより反射させることによって取得された信号を受信するように構成されてもよい。処理ユニット1602は、図11に示す実施形態においてステップ103を行うように構成されている。例えば、処理ユニット1602は、第1の測定信号と第1の反射信号との差、および第2の測定信号と第2の反射信号との差に基づいて、ターゲットのステータス情報を計算するように構成されてもよい。
【0119】
別の例では、一実施形態では、処理ユニット1602は、さらに、図15に示す計算ユニット1503によって行われる方法を行うように構成されてもよい。
【0120】
トランシーバユニット1601および処理ユニット1602の特定の実施形態については、前述の実施形態の特定の実装が参照され得ると理解されよう。詳細は、本明細書では再度説明されない。
【0121】
本出願において提供されるいくつかの実施形態では、開示されたシステム、装置、および方法は、他の方式で実装されてもよいと理解されたい。例えば、説明された装置は、単なる例にすぎない。例えば、ユニットへの分割は、単なる論理機能分割であり、実際の実装においては他の分割であってもよい。例えば、複数のユニットまたはコンポーネントは、別のシステムに組合せられるか、もしくは統合されてもよく、またはいくつかの特徴は、無視されるか、もしくは行われなくてもよい。追加的に、表示または説明された相互結合、直接結合、または通信接続は、いくつかのインターフェースによって実装されてもよい。装置またはユニット間の間接的な結合または通信接続は、電気的、機械的、または別の形態で実装されてもよい。
【0122】
前述の実施形態の全部または一部は、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、またはそれらの任意の組み合わせを使用して、実装されてもよい。ソフトウェアが実施形態を実装するために使用されるときに、実施形態の全部または一部は、コンピュータプログラム製品の形態で実装され得る。コンピュータプログラム製品は、1つ以上のコンピュータ命令を含む。コンピュータプログラム命令がコンピュータ上にロードされ、実行されるときに、本出願の実施形態によるプロセスまたは機能の全部または一部が生成される。コンピュータは、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、コンピュータネットワーク、または別のプログラム可能な装置であってもよい。コンピュータ命令は、コンピュータ可読記憶媒体に記憶されてもよく、またはコンピュータ可読記憶媒体を使用して送信されてもよい。コンピュータ命令は、ウェブサイト、コンピュータ、サーバ、またはデータセンターから、有線(例えば、同軸ケーブル、光ファイバ、またはデジタル加入者線(digital subscriber line、DSL))または無線(例えば、赤外線、無線、またはマイクロ波)方式で、別のウェブサイト、コンピュータ、サーバ、またはデータセンターに送信されてもよい。コンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータによってアクセス可能な任意の使用可能な媒体、または1つ以上の使用可能な媒体を統合するサーバまたはデータセンターなどのデータ記憶デバイスであってもよい。使用可能な媒体は、磁気媒体(例えば、フロッピーディスク、ハードディスク、または磁気テープ)、光媒体(例えば、デジタル多用途ディスク(digital versatile disc、DVD)、半導体媒体(例えば、ソリッドステート・ドライブ(solid state disk、SSD))などである。
【0123】
当業者であれば、方法の実施形態のプロセスの全部または一部は、関連するハードウェアに指示するコンピュータプログラムによって実装されてもよいと理解するであろう。プログラムは、コンピュータ可読記憶媒体に記憶されてもよい。プログラムが動作するときに、方法の実施形態のプロセスが行われる。前述の記憶媒体は、読み出し専用メモリ(read-only memory、ROM)、ランダム・アクセス・メモリ(random access memory、RAM)、磁気ディスク、または光ディスクなど、プログラムコードを記憶することができる任意の媒体を含む。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12a
図12b
図13a
図13b
図14a
図14b
図15
図16