(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-14
(45)【発行日】2024-02-22
(54)【発明の名称】基板の洗浄方法及び洗浄装置
(51)【国際特許分類】
H01L 21/304 20060101AFI20240215BHJP
【FI】
H01L21/304 643D
H01L21/304 643C
H01L21/304 647Z
(21)【出願番号】P 2022525789
(86)(22)【出願日】2019-11-01
(86)【国際出願番号】 CN2019114972
(87)【国際公開番号】W WO2021081975
(87)【国際公開日】2021-05-06
【審査請求日】2022-09-21
(73)【特許権者】
【識別番号】510005650
【氏名又は名称】エーシーエム リサーチ (シャンハイ) インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001841
【氏名又は名称】弁理士法人ATEN
(72)【発明者】
【氏名】ワン ウェンジュン
(72)【発明者】
【氏名】イャォ ティン
(72)【発明者】
【氏名】ヂャン シャオイェン
(72)【発明者】
【氏名】チェン フーピン
(72)【発明者】
【氏名】ワン フゥイ
【審査官】小池 英敏
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2007/108315(WO,A1)
【文献】特表2018-514953(JP,A)
【文献】特表2018-506858(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第103489814(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第106856161(CN,A)
【文献】特開2017-108113(JP,A)
【文献】特開2007-027270(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/304
H01L 21/306
H01L 21/027
B08B 3/02
B08B 3/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
気液噴霧デバイスを含む気液噴霧洗浄装置によって気液噴霧を用いて基板の表面を洗浄する工程と、
メガソニックデバイスを含むメガソニック洗浄装置によってTEBOメガソニックを用いて前記基板の表面を洗浄する工程と、
前記基板を乾燥させる工程と
、
第1洗浄凹部を介して前記メガソニックデバイスを洗浄する工程と、
第2洗浄凹部を介して前記気液噴霧デバイスを洗浄する工程と、を備えた、パターン構造を有する基板の洗浄方法。
【請求項2】
気液噴霧を用いて基板の表面を洗浄する工程、及び、TEBOメガソニックを用いて前記基板の表面を洗浄する工程を、交互に複数回実行する請求項1に記載の基板の洗浄方法。
【請求項3】
TEBOメガソニックを用いて前記基板の表面を洗浄する工程の後に、気液噴霧を再度用いて前記基板の表面を洗浄する請求項1に記載の基板の洗浄方法。
【請求項4】
気液噴霧を用いて基板の表面を洗浄する工程によって、前記基板上の0.5μmよりも大きな大サイズ粒子を除去すること、粒子と前記基板の表面との間の付着力を緩和すること、及び、クラスターポリマー粒子を分解することが可能である請求項1に記載の基板の洗浄方法。
【請求項5】
TEBOメガソニックを用いて前記基板の表面を洗浄する工程によって、前工程で完全には除去できなかった前記基板の表面の異物及び0.5μm以下の小サイズ粒子を除去することが可能である請求項1に記載の基板の洗浄方法。
【請求項6】
前記基板を乾燥させる工程の前に、脱イオン水又は二酸化炭素脱イオン水を用いて、前記基板の表面をすすぐ工程をさらに備えた請求項1に記載の基板の洗浄方法。
【請求項7】
メガソニックデバイスを含むメガソニック洗浄装置によってTEBOメガソニックを用いて基板の表面を洗浄する工程と、
気液噴霧デバイスを含む気液噴霧洗浄装置によって気液噴霧を用いて前記基板の表面を洗浄する工程と、
前記基板を乾燥させる工程と
、
第1洗浄凹部を介して前記メガソニックデバイスを洗浄する工程と、
第2洗浄凹部を介して前記気液噴霧デバイスを洗浄する工程と、を備えた、パターン構造を有する基板の洗浄方法。
【請求項8】
TEBOメガソニックを用いて前記基板の表面を洗浄する工程、及び、気液噴霧を用いて基板の表面を洗浄する工程を、交互に複数回実行する請求項7に記載の基板の洗浄方法。
【請求項9】
気液噴霧を用いて基板の表面を洗浄する工程の後に、TEBOメガソニックを再度用いて前記基板の表面を洗浄する請求項7に記載の基板の洗浄方法。
【請求項10】
TEBOメガソニックを用いて前記基板の表面を洗浄する工程によって、前記パターン構造の内部から0.5μm以下の小サイズ粒子を解放して、小サイズ粒子を除去することが可能である請求項7に記載の基板の洗浄方法。
【請求項11】
気液噴霧を用いて前記基板の表面を洗浄する工程によって、前記パターン構造から分離した、0.5μmよりも大きな大サイズ粒子及び0.5μm以下の小サイズ粒子を除去することが可能である請求項7に記載の基板の洗浄方法。
【請求項12】
前記基板を乾燥させる工程の前に、脱イオン水又は二酸化炭素脱イオン水を用いて、基板の表面をすすぐ工程をさらに備えた請求項7に記載の基板の洗浄方法。
【請求項13】
パターン構造を有する基板の洗浄装置であって、
基板を保持するように構成された基板保持装置と、
メガソニックデバイスを含み、TEBOメガソニック洗浄を提供するように構成されたメガソニック洗浄装置と、
気液噴霧デバイスを含み、気液噴霧洗浄を提供できるように構成された気液噴霧洗浄装置と
、
前記メガソニックデバイスを洗浄するように構成された第1洗浄凹部と、
前記気液噴霧デバイスを洗浄するように構成された第2洗浄凹部と、を備えた基板の洗浄装置。
【請求項14】
前記メガソニック洗浄装置は、
シールドカバーと
、
前記シールドカバーの側面に接続された接続アームと、
前記接続アームに接続された接続スピンドルと、
前記接続スピンドルを回転及び昇降駆動するために前記接続スピンドルに接続された駆動機構と、
前記シールドカバーの別の側面に接続されたノズル装置と
、をさらに含み、
前記メガソニックデバイスが前記シールドカバーの底に固定された
、請求項13に記載の基板の洗浄装置。
【請求項15】
前記気液噴霧洗浄装置が、
固定部材
をさらに含み、
前記気液噴霧デバイスが、液体入口パイプ、気体入口パイプ及びジェットスプレーノズルを有しており、前記固定部材を用いて前記ノズル装置に固定された
、請求項14に記載の基板の洗浄装置。
【請求項16】
前記気液噴霧洗浄装置が、
支持アームと、
前記支持アーム
の端部に接続された支持スピンドルと、
前記支持スピンドルを回転及び昇降駆動するために、前記支持スピンドルに接続されたアクチュエータと
、をさらに含み、
前記気液噴霧デバイスが、液体入口パイプ、気体入口パイプ及びジェットスプレーノズルを有しており、前記支持アームの他方の端部に固定された、請求項14に記載の基板の洗浄装置。
【請求項17】
処理室をさらに備えており、前記基板保持装置、前記メガソニック洗浄装置、及び、前記気液噴霧洗浄装置が、前記処理室内に位置している請求項13に記載の基板の洗浄装置。
【請求項18】
前記メガソニック洗浄装置は、0.5μm以下の小サイズ粒子を除去することが可能である請求項13に記載の基板の洗浄装置。
【請求項19】
前記気液噴霧洗浄装置は、0.5μmを超える大サイズ粒子を除去可能である請求項13に記載の基板の洗浄装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体ウェハの湿式洗浄に関し、より詳細には、基板の洗浄方法及び洗浄装置に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体チップの体積が小さくなることに伴う半導体洗浄技術の主な改善は、製品の不良率を制御し、粒子除去効率(PRE:Particle Remove Efficiency)を改善することである。パターン構造を有する基板の洗浄について、パターン構造が洗浄済であるか否かは、デバイスの歩留まりに影響する重要な要因である。パターン構造が十分に洗浄されていない場合、パターン構造に残留した粒子によって電気的な故障、短絡又は回路損傷が引き起こされる。
【0003】
さらに、半導体製造技術及びR&D能力の急速な発展により、デバイスのフィーチャーサイズ(feature size)は徐々に減少している。テクノロジーノードが28nm以下に達すると、より高度なキーサイズの制御が必要となる。キーサイズへの影響を減少させる又は除去するために、SC1、SC2、SPM、フッ化水素酸などのようなマイルドで希釈された化学溶液が必要である。同時に、洗浄効果を高めるために、例えば超音波又はメガソニック洗浄や気液噴霧洗浄(gas-liquid atomization cleaning)のような化学溶液洗浄を促進する物理洗浄が用いられることがある。しかしながら、現状において、産業的な洗浄という立場から、音波洗浄又は気液噴霧洗浄を単一で用いる場合では、洗浄効率は常に不十分である。なぜなら、洗浄中の音波エネルギー又は気液噴霧流量を効果的に制御することが困難だからである。
【0004】
超音波又はメガソニックアシスト湿式洗浄においては、洗浄効果を制限するキーファクタは音波エネルギーである。メガソニック洗浄を例にすると、メガソニック洗浄のメカニズムは、音波を生成する振動を引き起こす圧電振動結晶を励起する高周波(0.8~1.0MHz)の交流電流を用いることである。この音波は、基板の表面近傍に薄い音響境界層及び化学溶液内の圧力を生成する。振動が高エネルギーであり且つ周波数が超高周波であるので、共に基板を洗浄する化学洗浄剤の化学反応と組み合わせられる音圧勾配、粒子速度及び音響流が非常に大きくなる。
【0005】
超音(メガソニック)波は液体媒体に作用する。交流電流が圧電振動子を励起して交流音圧を生成するので、液体媒体中において或る点が周期的に収縮し、膨張する。キャビテーション気泡生成メカニズムは、以下のようなものである。交流音圧の振幅が当該点における現時点の温度での液体の飽和水蒸気圧よりも小さい場合、負圧が生じ、当初液体媒体内に溶けていた気体がガス核(gas core)として凝結する(precipitated)。そして、キャビテーション中心が負圧の作用を受け、音響膨張フェーズにおいて直径が数μmから数十μmにまで急速に成長する。キャビテーション気泡の崩壊メカニズムは、以下のようなものである。その後に来る圧縮フェーズにおいて、気泡体積は正圧下において急速に減少し、その結果、非線形振動(安定状態キャビテーション)が発生するか、音圧が或るしきい値(キャビテーションしきい値)に達し、さらに崩壊(瞬間キャビテーション)まで急速に閉鎖(closure)した後、対象物の表面に粒子が付着するのを避けるために十分なほどに、生成されたエネルギーは極めて大きくなる。気泡の内外の小空間においては、気泡の崩壊前に、気泡は高温高圧(5000K、1800atm)、さらには音ルミネセンスさえも生成する。したがって、気泡内の気体は、常温では生じにくい物理化学的変化を引き起こす。気泡の外部では、気泡の激しい崩壊のために、数マッハの速度をもつ強い外向き放射衝撃マイクロジェットが崩壊により発生する。同時に、気泡内部における高圧の解放と高温の急速な低下によって、極めて大きな圧力勾配と温度変化率が形成され得る。慣習的な超音波又はメガソニック洗浄の期間内においては、音響流れ及びキャビテーション現象(acoustic streaming and cavitation phenomenas)によって、粒子の除去が達成されるのが一般的である。
【0006】
半導体技術のノードが連続的に減少しているので、トレンチ又はビアホールのアスペクト比は増加し且つパターン構造はより複雑で損傷しやいものとなっている。そのため、慣習的な超音波又はメガソニック洗浄方法は、より挑戦的な状況に直面している。非定常気泡(transient bubbles)の崩壊によって発生する衝撃波及びマイクロジェットは、パターン構造を容易に損傷させる。
図1A~
図1Dは、慣習的な超音波又はメガソニック洗浄によって生じるパターン構造の損傷を示している。ここで、
図1Aは、SEMスキャン点の分布を示している。洗浄処理前において、プリデータ(pre data)としてSEMスキャンのためにランダムに50点が抽出される。超音波又はメガソニック洗浄後に、これらの点を再度スキャンしてパターン構造が損傷したかどうかをチェックする。
図1B~
図1Dは、パターン構造の損傷を示すSEM写真である。
【0007】
さらに、IC製造過程においてサイズの異なる粒子が基板に付着し得る。単一の物理的アシストのある湿式洗浄方法では、すべてのサイズの粒子を一度に除去できない。したがって、大サイズ粒子と小サイズ粒子の両方を除去するために、新たな基板洗浄方法及び新たな基板洗浄装置を開発することが必要とされている。これは、パターン構造を損傷させずに又は損傷がより少なくなるように、すべてのサイズの粒子を効率的に除去する。
【発明の概要】
【0008】
つまり、本発明の目的は、デバイスの損傷がなく又はより少なくなるように基板上の粒子を除去し且つ最大粒子除去効率を達成するための基板の洗浄方法及び洗浄装置を提供することである。
【0009】
本発明の一実施形態によると、パターン構造を有する基板の洗浄方法は、気液噴霧を用いて基板の表面を洗浄する工程と、TEBOメガソニックを用いて基板の表面を洗浄する工程と、基板を乾燥させる工程とを備えている。
【0010】
本発明の別の実施形態によると、パターン構造を有する基板の洗浄方法は、TEBOメガソニックを用いて基板の表面を洗浄する工程と、気液噴霧を用いて基板の表面を洗浄する工程と、基板を乾燥させる工程とを備えている。
【0011】
本発明の一実施形態によると、パターン構造を有する基板の洗浄装置は、基板を保持するように構成された基板保持装置と、TEBOメガソニック洗浄を提供するように構成されたメガソニック洗浄装置と、気液噴霧洗浄を提供できるように構成された気液噴霧洗浄装置とを備えている。
【0012】
上述したように、本発明は、一つのレシピとしては、基板上の小サイズ粒子を除去するためにTEBOメガソニック洗浄を用い、さらに基板上の大サイズ粒子を除去するために気液噴霧洗浄を用い、しかる後に基板を乾燥させる。これによって、デバイスの破損なく又はより少なく優れた洗浄効果が達成される。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1B】
図1Bは、慣習的な超音波又はメガソニック洗浄によって生じたパターン構造の損傷を示すSEM写真である。
【
図1C】
図1Cは、慣習的な超音波又はメガソニック洗浄によって生じたパターン構造の損傷を示すSEM写真である。
【
図1D】
図1Dは、慣習的な超音波又はメガソニック洗浄によって生じたパターン構造の損傷を示すSEM写真である。
【
図2A】
図2Aは、本発明によるTEBOメガソニックアシスト湿式洗浄処理の処理条件を示す表である。
【
図2B】
図2Bは、TEBOメガソニックアシスト湿式洗浄処理を採用したことによるテスト結果を示す表である。
【
図2C】
図2Cは、TEBOメガソニックアシスト湿式洗浄処理を採用したことによる、粒子サイズに対する粒子除去効率(PRE)を示すグラフである。
【
図3】
図3は、気液噴霧洗浄装置を示す模式図である。
【
図4A】
図4Aは、気液噴霧アシスト湿式洗浄処理の処理条件を示す表である。
【
図4B】
図4Bは、気液噴霧アシスト湿式洗浄処理を採用したことによるテスト結果を示す表である。
【
図4C】
図4Cは、気液噴霧アシスト湿式洗浄処理を採用したことによる、粒子サイズに対する粒子除去効率(PRE)を示すグラフである。
【
図5】
図5は、気液噴霧アシスト湿式洗浄を採用したことによる、ガス流量に対する粒子除去効率(PRE)及びパターン損傷欠陥を示すグラフである。
【
図6】
図6は、本発明の一実施形態による基板洗浄方法を示すフローチャートである。
【
図7】
図7は、本発明の別の一実施形態による基板洗浄方法を示すフローチャートである。
【
図8】
図8は、本発明の一実施形態による基板洗浄方法の処理条件を示す表である。
【
図9】
図9は、本発明の基板洗浄方法を採用したことによるテスト結果を示す表である。
【
図10】
図10は、本発明の一実施形態による基板洗浄装置の斜視図である。
【
図13】
図13は、本発明の別の実施形態による基板洗浄装置の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
伝統的な超音波又はメガソニックアシスト湿式洗浄において、基板上のパターン構造は、非定常キャビテーション気泡の破裂によって発生するマイクロジェット衝撃波によって、容易に損傷する。この問題を解決するために、パターン構造を損傷させることなくパターン構造を有する基板を洗浄するTEBO(Timely Energized Bubble Oscillation)と称される新たな音響波洗浄技術が開発された。TEBOは、洗浄期間において超音波又はメガソニックデバイスによって生じる気泡キャビテーションを制御し、半導体ウェハ全体で安定した又は制御されたキャビテーションを達成することにより、半導体ウェハ上のデバイス構造に損傷を生じることなく粒子を効率的に除去する技術である。2015年5月20日に出願されたPCT出願PCT/CN2015/079342のすべての内容が参照によりここに組み込まれる。
【0015】
図2Aに示すように、本発明によるTEBOメガソニックアシスト湿式洗浄処理が開示されている。TEBOメガソニックアシスト湿式洗浄処理は、以下の工程を備えている。
【0016】
工程1:二酸化炭素脱イオン水(carbon dioxide deionized water)を用いて5~60秒間、パターン構造を備えたウェハを前すすぎ(pre-rinsing)する。ここで、前すすぎは、速度300~1000rpmで回転するウェハ上に、温度23~65℃の二酸化炭素脱イオン水を流量1.2~2.0lpmで供給することによって実行される。二酸化炭素脱イオン水の導電率は、0.05~18MΩ・cmである。
【0017】
工程2:TEBOメガソニック及びSC1を用いてウェハを15~300秒間洗浄する。この洗浄は、速度10~100rpmで回転するウェハ上に、温度23~65℃のSC1を流量1.2~2.0lpmで供給することによって実行される。SC1(NH4OH:H2O2:H2O)の化学混合比は、1:4:20~1:1:500である。メガソニック波のパワーは10~100ワットである。パワーオンのデューティーサイクルは、1%~5%である。パルス周期は2~10msである。
【0018】
工程3:二酸化炭素脱イオン水を用いて、ウェハを5~60秒間、後すすぎ(post-rinsing)する。ここで、後すすぎは、速度300~1000rpmで回転するウェハ上に、温度23~65℃の二酸化炭素脱イオン水を流量1.2~2.0lpmで供給することによって実行される。二酸化炭素脱イオン水の導電率は、0.05~18MΩ・cmである。
【0019】
工程4:ウェハを乾燥させる。この乾燥は、速度2000~2500rpmで回転するウェハ上に、温度23~65℃の窒素を流量5~30lpmで、20~60秒間、吹き付けることによって実行される。
【0020】
図2Bは、ウェハを洗浄するために、TEBOメガソニックアシスト湿式洗浄処理を採用したテスト結果を示す表である。このテスト結果は、0.5μm以下のサイズの小さな粒子の粒子除去効率(PRE)が高く、0.5μmを超えるサイズの大きな粒子の粒子除去効率が低いことを示している。このように、TEBOメガソニックアシスト湿式洗浄処理によって、0.5μm以下のサイズの小さな粒子を除去できることが分かる。
図2Cは、ウェハを洗浄するためにTEBOメガソニックアシスト湿式洗浄を採用したことによる、粒子サイズに対する粒子除去効率(PRE)を示すグラフである。このグラフは、TEBOメガソニックアシスト湿式洗浄技術を用いてパターン構造を有するウェハ上の粒子を除去するに際して、粒子サイズが増加すると、粒子除去効率(PRE)が徐々に低下することを示している。TEBOメガソニックアシスト湿式洗浄技術によると、パターン構造に損傷を与えず又はより損傷を少なく0.5μm以下のサイズの小さな粒子を効率的に除去することができる。しかし、パターン構造に損傷を与えず0.5μmを超えるサイズの大きな粒子を効率的に除去することができない。伝統的なメガソニック洗浄方法と比較して、TEBO洗浄技術では、非定常気泡によって生じる衝撃波及びマイクロジェットが制御されるので、マイクロストリーミングとして知られる発振気泡によって生じる流れが、粒子除去において主たる役割を果たすと考えられる。このように、TEBO洗浄技術は、大粒子の除去能力は弱いが、優れた小サイズ粒子の除去効率を有している。
【0021】
本発明において、TEBOメガソニック洗浄技術は、半導体製造分野で小サイズ粒子を除去するという問題を解決する。しかしながら、半導体デバイスの製造において、基板上には、小サイズ粒子に加えて大サイズ粒子も存在している。したがって、小サイズ粒子を除去しなければならないだけではなく、大サイズ粒子をも除去しなければならない。
【0022】
図3には、気液噴霧洗浄装置の模式図が示されている。気液噴霧洗浄装置は、基板チャック301、液体配管303、気体配管304、及び、ジェットスプレーノズル305を含んでいる。気体配管304及び液体配管303の両方が、ジェットスプレーノズル305に接続している。気体配管304内の気体は、好ましくはN
2、CO
2、圧縮空気などである。液体配管303内の液体は、好ましくは薬液又は脱イオン水などである。気体及び液体は、工程の要求によって決定されてよい。基板302を洗浄するとき、基板302は基板チャック301上に置かれる。基板チャック301は、一定速度で回転駆動させられ、基板302は基板チャック301と共に回転する。洗浄液はまず前すすぎのために基板302上に吹き付けられ、しかる後、ジェットスプレーノズル305が洗浄液を基板302の表面に吹き付ける。この洗浄液は、微細液滴を発生させるために霧状にされ圧縮ガスによってジェットスプレーノズル305中で加速される。これによって、基板302上の粒子の除去が促進される。ジェットスプレーノズル305は基板302を横切って走査することができ、ジェットスプレーノズル305と基板302の表面との間の距離はジェットスプレーの間において柔軟に変化し得る。スプレー洗浄は、基板の表面上の数百万個の微細液滴の相乗効果によって構成される。これによって、基板302上に薄い液体フィルムにつながることが期待され、液滴速度が粒子の除去にとって最も重要なパラメータとなる。粒子に加わるファンデルワールス力によって粒子を除去するために、周囲を取り囲む液体は十分な速度を持っている必要があるが、除去力は粒子半径の二乗又は三乗に比例し、したがって高い率で減少する。つまり、小サイズ粒子はより除去しにくい。通常、気液噴霧洗浄は大サイズ粒子306を効果的に除去できるが、トレンチ及びビアホール内の粒子と同様に小サイズ粒子307を除去しにくい。
【0023】
図4Aには、本発明による気液噴霧アシスト湿式洗浄処理が開示されている。気液噴霧アシスト湿式洗浄処理は、以下の工程を含んでいる。
【0024】
工程1:二酸化炭素脱イオン水(carbon dioxide deionized water)を用いて5~60秒間、パターン構造を備えたウェハを前すすぎ(pre-rinsing)する。ここで、前すすぎは、速度300~1000rpmで回転するウェハ上に、温度23~65℃の二酸化炭素脱イオン水を流量1.2~2.0lpmで供給することによって実行される。二酸化炭素脱イオン水の導電率は、0.05~18MΩ・cmである。
【0025】
工程2:気液噴霧を用いてウェハを15~60秒間洗浄する。気体はN2であってよく、気体流量は10~100lpmである。液体はSC1であり、液体流量は0.1~0.3lpmである。温度は23~65℃である。ウェハの回転速度は300~1000rpmである。SC1(NH4OH:H2O2:H2O)の化学混合比は、1:4:20~1:1:500である。
【0026】
工程3:二酸化炭素脱イオン水を用いて、ウェハを5~60秒間、後すすぎ(post-rinsing)する。ここで、後すすぎは、速度300~1000rpmで回転するウェハ上に、温度23~65℃の二酸化炭素脱イオン水を流量1.2~2.0lpmで供給することによって実行される。二酸化炭素脱イオン水の導電率は、0.05~18MΩ・cmである。
【0027】
工程4:ウェハを乾燥させる。この乾燥は、速度2000~2500rpmで回転するウェハ上に、温度23~65℃の窒素を流量5~30lpmで、20~60秒間、吹き付けることによって実行される。
【0028】
図4B及び
図4Cを参照されたい。
図4Bは、ウェハを洗浄するために気液噴霧アシスト湿式洗浄処理を採用したことによるテスト結果を示す表である。このテスト結果は、気液噴霧アシスト洗浄によって、0.5μmを超えるサイズの大粒子を効果的に除去できること、及び、大粒子の粒子除去効率がほぼ100%に達することを示している。しかし、気液噴霧洗浄によっては、0.5μm以下のサイズの小粒子を効果的に除去できない。ウェハを洗浄するために気液噴霧洗浄を採用することによる、小粒子の粒子除去効率は低い。
図4Cは、ウェハを洗浄するために気液噴霧アシスト湿式洗浄処理を採用したことによる、粒子サイズに対する粒子除去効率(PRE)を示すグラフである。
図4Cは、粒子除去効率が粒子サイズの増加につれて徐々に増加することを示している。
【0029】
図5を参照すると、
図5は、パターン構造を備えたウェハを洗浄するために気液噴霧アシスト湿式洗浄を採用したことによる、ガス流量に対する粒子除去効率(PRE)及びパターン損傷欠陥を示すグラフである。
図5は、気体流量がある範囲内にあるときに、気体流量が増加すると、パターン構造への損傷なく大サイズ粒子及び小サイズ粒子の粒子除去効率が増加し得ることを示している。しかし、気体流量が増加し続けたとき、大サイズ粒子及び小サイズ粒子の粒子除去効率は増加しない。ぞれだけでなく、気体流量が増加し続けるとパターン構造に損傷が生じる。小サイズ粒子の洗浄効果を改善するために気体流量を増加させると、パターン構造の崩壊リスクをも増加させてしまう。したがって、気体流量を増加させることによって小サイズ粒子の粒子除去効率を改善することは、容易ではない。
【0030】
よって、
図6には、本発明の一実施形態による、パターン構造を有する基板の洗浄方法が示されており、この方法は、以下の工程を備えている。
【0031】
工程601:気液噴霧を用いて基板の表面を洗浄する。気体は、N2、CO2、圧縮空気などであってよい。液体は、二酸化炭素脱イオン水、DIW、SC1又はその他の希釈薬剤から選択され得る。この工程において、基板の表面を洗浄するために気液噴霧を用いることによって、基板上の大サイズ粒子を除去し、基板の表面と粒子との間の付着力を緩和し、さらにいくつかのクラスターポリマー粒子を分解することができる。
【0032】
工程602:TEBOメガソニックを用いて基板の表面を洗浄する。ここでは、二酸化炭素脱イオン水、DIW、SC1又はその他の希釈薬剤を用いたTEBOメガソニックが、基板の表面を洗浄するために用いられる。これによって、前工程で完全には除去できなかった異物及び小サイズ粒子を除去することができる。前工程で粒子の付着力が緩和され且つクラスターポリマー粒子が小サイズ粒子に分解されているので、TEBOメガソニックによってこれらの粒子を容易に除去することができ、粒子除去効率が改善される。
【0033】
工程603:基板を乾燥させる。ここでは、基板を乾燥させるために、窒素乾燥又はIPA乾燥又はその他の特殊乾燥化学溶液を用いた高速回転機が用いられてよい。
【0034】
工程601と工程602は、洗浄効果を改善するために交互に数回実行されてもよい。
【0035】
工程602の後、基板の表面を洗浄するために、気液噴霧を再び用いる。
【0036】
工程603の前に、基板の表面の異物及び基板の表面に残留した薬液を除去するために、脱イオン水(DIW)又は二酸化炭素脱イオン水を用いて、基板の表面をすすぐ(rinse)。
【0037】
図7には、本発明の別の実施形態による、パターン構造を有する基板の洗浄方法が示されている。この方法は以下の工程を備えている。
【0038】
工程701:TEBOメガソニックを用いて基板の表面を洗浄する。ここでは、二酸化炭素脱イオン水、DIW、SC1又はその他の希釈薬剤を用いたTEBOメガソニックが、基板の表面を洗浄するために用いられる。これによって、パターン構造の内部から小サイズ粒子を解放して小サイズ粒子を除去する。
【0039】
工程702:気液噴霧を用いて基板の表面を洗浄する。気体は、N2、CO2、圧縮空気などであってよい。液体は、二酸化炭素脱イオン水、DIW、SC1又はその他の希釈薬剤から選択され得る。気液噴霧を用いて基板の表面を洗浄することで、大サイズ粒子を除去できる。さらに、前工程でTEBOメガソニックによってパターン構造から分離された小サイズ粒子が、噴霧速度によって簡単に影響を受ける。気液噴霧を用いて基板の表面を洗浄する間、気液噴霧の剪断応力によって、基板のパターン構造上にある小サイズ粒子が除去されて、小サイズ粒子の洗浄効果が改善する。
【0040】
工程703:基板を乾燥させる。ここでは、基板を乾燥させるために、窒素乾燥又はIPA乾燥又はその他の特殊乾燥化学溶液を用いた高速回転機が用いられてよい。
【0041】
工程701と工程702は、洗浄効果を改善するために交互に数回実行されてもよい。
【0042】
工程702の後、基板の表面を洗浄するために、TEBOメガソニックを再び用いる。
【0043】
工程703の前に、基板の表面の異物及び基板の表面に残留した薬液を除去するために、脱イオン水(DIW)又は二酸化炭素脱イオン水を用いて、基板の表面をすすぐ(rinse)。
【0044】
図8を参照されたい。パターン構造を有する基板を洗浄するための、より詳細な本発明の基板洗浄方法が示されている。前記方法は、以下のステップを含む。
【0045】
工程1:二酸化炭素脱イオン水(carbon dioxide deionized water)を用いて5~60秒間、パターン構造を備えたウェハを前すすぎ(pre-rinsing)する。ここで、前すすぎは、速度300~1000rpmで回転するウェハ上に、温度23~65℃の二酸化炭素脱イオン水を流量1.2~2.0lpmで供給することによって実行される。二酸化炭素脱イオン水の導電率は、0.05~18MΩ・cmである。
【0046】
工程2:気液噴霧を用いてウェハを15~60秒間洗浄する。気体はN2であってよく、気体流量は10~100lpmである。液体はSC1であり、液体流量は0.1~0.3lpmである。温度は23~65℃である。ウェハの回転速度は300~1000rpmである。SC1(NH4OH:H2O2:H2O)の化学混合比は、1:4:20~1:1:500である。
【0047】
工程3:二酸化炭素脱イオン水を用いて、ウェハを5~60秒間、すすぐ。ここで、すすぎは、速度300~1000rpmで回転するウェハ上に、温度23~65℃の二酸化炭素脱イオン水を流量1.2~2.0lpmで供給することによって実行される。二酸化炭素脱イオン水の導電率は、0.05~18MΩ・cmである。
【0048】
工程4:TEBOメガソニック及びSC1を用いてウェハを15~300秒間洗浄する。この洗浄は、速度10~100rpmで回転するウェハ上に、温度23~65℃のSC1を流量1.2~2.0lpmで供給することによって実行される。SC1(NH4OH:H2O2:H2O)の化学混合比は、1:4:20~1:1:500である。メガソニック波のパワーは10~100ワットである。パワーオンのデューティーサイクルは、1%~5%である。パルス周期は2~10msである。
【0049】
工程5:二酸化炭素脱イオン水を用いて、ウェハを5~60秒間、すすぐ。ここで、すすぎは、速度300~1000rpmで回転するウェハ上に、温度23~65℃の二酸化炭素脱イオン水を流量1.2~2.0lpmで供給することによって実行される。二酸化炭素脱イオン水の導電率は、0.05~18MΩ・cmである。
【0050】
工程6:ウェハを乾燥させる。この乾燥は、速度2000~2500rpmで回転するウェハ上に、温度23~65℃の窒素を流量5~30lpmで、20~60秒間、吹き付けることによって実行される。
【0051】
図8に示された処理条件は、
図6及び
図7に示した方法にも適用される。
【0052】
図9は、本発明の基板洗浄方法を採用したことによるテスト結果を示す表である。このテスト結果は、0.5μm以下のサイズの小さな粒子及び0.5μmを超えるサイズの大きな粒子の両方が効果的に除去され得ることを示している。小サイズ粒子及び大サイズ粒子の両方の粒子除去効率(PRE)が、100%に達することができる。一つのレシピとしては、本発明は、小サイズ粒子を除去するためにTEBOメガソニック洗浄を提供し、さらに大サイズ粒子を除去する気液噴霧洗浄を結合し、パターン構造の破損なく又はより少なく最大粒子除去効率を達成する。
【0053】
図10から
図12には、本発明の例示的な一実施形態による基板洗浄装置が示されている。この基板洗浄装置は、基板保持装置1010と、基板洗浄モジュールとを含んでいる。基板保持装置1010は、基板1000を洗浄するために基板1000を保持するように構成されている。基板保持装置1010は、基板チャック1011と、回転シャフト1012と、駆動装置1013とを含んでいる。基板チャック1011は、回転シャフト1012に接続され、回転シャフト1012は駆動装置1013に接続されている。基板1000を洗浄するために、基板1000は基板チャック1011上に保持されている。駆動装置1013は回転シャフト1012を回転駆動し、これによって、基板チャック1011及び基板1000が回転することになる。
【0054】
基板洗浄モジュールは、TEBOメガソニック洗浄を提供するメガソニック洗浄装置1020と、気液噴霧洗浄を提供する気液噴霧洗浄装置1030とを含んでいる。メガソニック洗浄装置1020は、シールドカバー1021を含んでいる。シールドカバー1021の底には、メガソニックデバイス1022が固定されている。シールドカバー1021の側面は、接続アーム1023に接続されている。接続アーム1023は、接続スピンドル1024に接続されている。接続スピンドル1024は、駆動機構1025に接続されている。駆動機構1025は、接続スピンドル1024を回転及び昇降駆動することができる。これによって、接続アーム1023及びシールドカバー1021を介してメガソニックデバイス1022が回転及び昇降する。シールドカバー1021の別の側面には、ノズル装置1026が接続されている。ノズル装置1026はメガソニックデバイス1022の前方にある。ノズル装置1026は、二酸化炭素脱イオン水、DIW、SC1又はその他の希釈薬剤を基板1000に吹き付けるための第1ノズル1027と第2ノズル1028とを有している。
【0055】
気液噴霧洗浄装置1030は、固定部材1031と、気液噴霧デバイス1032とを有している。気液噴霧デバイス1032は、固定部材1031を用いてノズル装置1026に固定されている。したがって、駆動機構1025は、接続スピンドル1024を回転及び昇降駆動し、これによって、接続アーム1023、シールドカバー1021及びノズル装置1026を介して気液噴霧デバイス1032が回転及び昇降する。気液噴霧デバイス1032は、液体入口パイプ1033、気体入口パイプ1034及びジェットスプレーノズル1035を有している。そして、ジェットスプレーノズル1035を介して基板1000に吹き付けられる霧状の液滴を発生する。
【0056】
この基板洗浄装置を用いて基板1000を洗浄するとき、
図6~
図8に開示された処理工程及び処理条件が基板洗浄装置に適用される。そして、基板1000上の0.5μm以下のサイズの小さな粒子及び0.5μmを超えるサイズの大きな粒子の両方が、効果的に除去され得る。さらに、本実施形態では、メガソニック洗浄装置1020及び気液噴霧洗浄装置1030が同じ一つの処理室内に位置しており、且つ、一つの駆動機構1025を共有するので、コストと空間を削減することができる。
【0057】
図13及び
図14には、本発明の別の例示的な実施形態による基板洗浄装置が示されている。この基板洗浄装置は、基板1300を保持するための基板保持装置1310と、TEBOメガソニック洗浄を提供するためのメガソニック洗浄装置1320と、気液噴霧洗浄を提供するための気液噴霧洗浄装置1330と、処理室1360とを含んでいる。基板保持装置1310、メガソニック洗浄装置1320、及び、気液噴霧洗浄装置1330は、処理室1360内に位置している。本実施形態の基板保持装置1310及びメガソニック洗浄装置1320は、上述した実施形態のものと同じであるので、ここでは説明を繰り返さない。
【0058】
気液噴霧洗浄装置1330は、気液噴霧デバイス1332と、支持アーム1337と、支持スピンドル1336と、アクチュエータとを含んでいる。気液噴霧デバイス1332は、支持アーム1337の一方の端部に固定されており、支持アーム1337によって支持されている。支持アーム1337の他方の端部は、支持スピンドル1336に接続されている。支持スピンドル1336は、アクチュエータに接続されている。アクチュエータは、支持スピンドル1336を回転及び昇降駆動することができる。これによって、気液噴霧デバイス1332が回転及び昇降する。気液噴霧デバイス1332は、液体入口パイプ、気体入口パイプ及びジェットスプレーノズルを有している。そして、ジェットスプレーノズルを介して基板1300に吹き付けられる霧状の液滴を発生する。
【0059】
好ましくは、基板洗浄装置は、第1洗浄凹部1340及び第2洗浄凹部1350をさらに含んでいる。第1洗浄凹部1340は、メガソニックデバイスがアイドル状態のときにメガソニックデバイスを洗浄するように構成されている。第2洗浄凹部1350は、気液噴霧デバイス1332がアイドル状態のときに気液噴霧デバイス1332を洗浄するように構成されている。
【0060】
基板洗浄装置を用いて基板1300を洗浄するとき、基板洗浄装置には
図6~
図8に開示された処理工程及び処理条件が適用される。これにより、基板1300上の0.5μm以下のサイズの小さな粒子及び0.5μmを超えるサイズの大きな粒子の両方が、効果的に除去され得る。さらに、メガソニック洗浄装置1320及び気液噴霧洗浄装置1330は、同じ一つの処理室1360内に位置しており、これによって、コストと空間を削減することができる。
【0061】
本発明に関する上述の説明は、例示及びの説明の目的で提示されたものである。網羅的であること、又は、上記の正確な形態に本発明を限定することは、意図されていない。上述した教示の観点から、多くの修正および変更が可能であることは、明らかである。当業者にとって明らかな修正および変更は、特許請求の範囲において定義される本発明の範囲に含まれる。