(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-14
(45)【発行日】2024-02-22
(54)【発明の名称】ビーム障害回復方法、端末及びネットワーク機器
(51)【国際特許分類】
H04W 76/20 20180101AFI20240215BHJP
H04W 16/28 20090101ALI20240215BHJP
H04W 72/0457 20230101ALI20240215BHJP
【FI】
H04W76/20
H04W16/28
H04W72/0457 110
(21)【出願番号】P 2022548048
(86)(22)【出願日】2021-02-03
(86)【国際出願番号】 CN2021075004
(87)【国際公開番号】W WO2021155797
(87)【国際公開日】2021-08-12
【審査請求日】2022-08-05
(31)【優先権主張番号】202010082906.8
(32)【優先日】2020-02-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】517372494
【氏名又は名称】維沃移動通信有限公司
【氏名又は名称原語表記】VIVO MOBILE COMMUNICATION CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】No.1, vivo Road, Chang’an, Dongguan,Guangdong 523863, China
(74)【代理人】
【識別番号】110001933
【氏名又は名称】弁理士法人 佐野特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】▲楊▼宇
(72)【発明者】
【氏名】▲孫▼▲鵬▼
【審査官】▲高▼木 裕子
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2020/012619(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2019/0379506(US,A1)
【文献】国際公開第2021/034672(WO,A1)
【文献】国際公開第2020/024803(WO,A1)
【文献】Convida Wireless,On Beam Failure Recovery for SCell[online],3GPP TSG RAN WG1 #98b R1-1911006,Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_98b/Docs/R1-1911006.zip>,2019年10月08日
【文献】AT & T,On beam recovery for partial and full control channel failure[online],3GPP TSG RAN WG1 adhoc_NR_AH_1709 R1-1716169,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_AH/NR_AH_1709/Docs/R1-1716169.zip>,2017年09月12日
【文献】Spreadtrum Communications,Discussion on multi-beam operation[online],3GPP TSG RAN WG1 #95 R1-1813067,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_95/Docs/R1-1813067.zip>,2018年11月02日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24 - 7/26
H04W 4/00 - 99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末に用いられるビーム障害回復方法であって、
ビーム障害検出リファレンス信号BFD RSを測定することであって、前記BFD RSは、複数の第一の対象情報に対応し、前記第一の対象情報
は物理セル識別子PCI
を含むことと、
前記BFD RSの測定結果に基づき、ターゲットイベントを決定することと、
ビーム障害回復要求BFRQ情報を送信することとを含
んでおり、
前記ターゲットイベントは、プライマリセルに対応するすべてのBFD RSの測定結果が第一の予め設定された条件を満たすこと、セカンダリセルに対応するすべてのBFD RSの測定結果が第二の予め設定された条件を満たすこと、一部のBFD RSの測定結果が第三の予め設定された条件を満たすことのうちのいずれかである、方法。
【請求項2】
前記ターゲットイベントは、プライマリセルに対応するすべてのBFD RSの測定結果が第一の予め設定された条件を満たすことであり、前述した、BFRQ情報を送信することは、
非競合ランダムアクセスRACHリソースを用いて前記BFRQ情報を送信すること、又は
競合RACHリソースを用いて前記BFRQ情報を送信することを含
む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記ターゲットイベントは、セカンダリセルに対応するすべてのBFD RSの測定結果が第二の予め設定された条件を満たすことであり、前述した、BFRQ情報を送信することは、
使用可能な上りリンク許可が存在する場合、前記上りリンク許可を用いて前記BFRQ情報を送信すること、又は
使用可能な上りリンク許可が存在しない場合、ネットワークから要求された上りリンク許可を用いて前記BFRQ情報を送信することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記ターゲットイベントは、一部のBFD RSの測定結果が第三の予め設定された条件を満たすことであり、前述した、BFRQ情報を送信することは、
予め設定された対象情報に基づいて前記BFRQ情報を送信することと、
予め設定されたリソースを用いて前記BFRQ情報を送信することと、
予め設定された対象情報に基づいて予め設定されたリソースを用いて前記BFRQ情報を送信することとのうちのいずれか一つを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
使用可能な上りリンク許可が存在する場合、前記上りリンク許可は、いずれか一つの前記第一の対象情報に対応する、請求項
2に記載の方法。
【請求項6】
前述した、ネットワークから要求された上りリンク許可を用いて前記BFRQ情報を送信することは、
スケジューリング要求SRを送信することと、
ネットワークにより送信された応答を受信し、前記応答により指示された上りリンク許可を用いて前記BFRQ情報を送信することとを含み、そのうち、前記SRと前記応答とは、対応する第一の対象情報が同じであるか又は異なる、請求項
3に記載の方法。
【請求項7】
SRが配置されていないか又は配置されたSRの送信回数が予め設定された閾値に達した場合、前述した、ネットワークから要求された上りリンク許可を用いてBFRQ情報を送信することは、
プライマリセルにおける競合RACHリソースを用いてネットワークに前記上りリンク許可を要求し、前記上りリンク許可を用いて前記BFRQ情報を送信することを含む、請求項
3に記載の方法。
【請求項8】
前記予め設定された対象情報は、
前記一部のBFD RSに対応する第一の対象情報と、
前記一部のBFD RSに対応する第一の対象情報以外の他の第一の対象情報と、
前記測定されるBFD RSに対応する第一の対象情報のいずれか一つの第一の対象情報と、のうちのいずれか一つである、請求項
4に記載の方法。
【請求項9】
前記予め設定されたリソースは、
RACHリソースと、
メディアアクセスコントロール制御ユニットMAC CEを伝送するための上りリンクリソースとのうちのいずれか一つである、請求項
4に記載の方法。
【請求項10】
前記予め設定されたリソースがMAC CEを伝送するための上りリンクリソースである場合、前述した、予め設定されたリソースを用いて前記BFRQ情報を送信することは、
使用可能な上りリンク許可が存在する場合、前記上りリンク許可を用いて前記BFRQ情報を送信すること、又は
使用可能な上りリンク許可が存在しない場合、ネットワークから要求された上りリンク許可を用いて前記BFRQ情報を送信することを含む、請求項
9に記載の方法。
【請求項11】
前述した、BFRQ情報を送信することの後、前記方法は、
前記一部のBFD RSに対応する第一の対象情報に基づき、BFRR情報を受信すること、又は
前記測定されるBFD RSに対応する第一の対象情報のいずれか一つに基づき、BFRR情報を受信することをさらに含む、請求項
4に記載の方法。
【請求項12】
前述した、BFRQ情報を送信することの後、前記方法は、
前記BFRQ情報における報告された新ビームRS情報に基づき、前記一部のBFD RSと同一の第一の対象情報に対応するチャネルのビーム情報を決
定することをさらに含む、請求項
4に記載の方法。
【請求項13】
前記BFRQ情報は、
前記一部のBFD RSに対応する第一の対象情報と、新ビームRS情報とのうちの少なくとも一つを含む、請求項
4に記載の方法。
【請求項14】
前述した、ターゲットイベントを決定することの後、前記方法は、
ターゲット対象情報に基づき、CORESET#0をモニタリングすることと、
ターゲット対象情報に基づき、アンカーanchor対象を切り替えることと、
ターゲット対象情報に対応するCORESETPoolIndex情報に基づき、配置されたCORESETに対応するCORESETPoolIndex情報を更新することとのうちの少なくとも一つをさらに含
んでおり、
前記ターゲット対象情報は、ターゲットTRP識別子、ターゲットCORESETPoolIndex情報、ターゲットCell ID、ターゲットPCIなどのうちの少なくとも一つを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項15】
通信機器であって、メモリと、プロセッサと、前記メモリに記憶されており、前記プロセッサ上で運行できるコンピュータプログラムとを含み、そのうち、前記コンピュータプログラムが前記プロセッサによって実行されると、請求項1~
14のいずれか1項に記載のビーム障害回復方法のステップを実現させ
る、通信機器。
【発明の詳細な説明】
【関連出願の相互参照】
【0001】
本出願は、2020年2月7日に中国で提出された中国特許出願番号No.202010082906.8の優先権を主張しており、同出願の内容の全ては、ここに参照として取り込まれる。
【技術分野】
【0002】
本発明は、通信技術分野に関し、特にビーム障害回復方法、端末及びネットワーク機器に関する。
【背景技術】
【0003】
マルチ送受信点(Transmission Reception Point、TRP)シナリオでは、一つ又は複数のTRP上でビームが遮断されるためチャネル品質が低下してしまうと、該当するビーム障害回復メカニズムを導入する必要がある。しかしながら、従来技術では、マルチTRPシナリオでどのようにビーム障害イベントを決定するかを明確にしていないため、ビーム障害回復を実現することができない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の実施例は、マルチTRPシナリオでどのようにビーム障害イベントを決定するかを明確にしていないという従来技術における問題を解決するためのビーム障害回復方法、端末及びネットワーク機器を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記技術課題を解決するために、本発明の実施例は、以下のように実現される。
【0006】
第一の側面によれば、本発明の実施例は、端末に用いられるビーム障害回復方法を提供する。このビーム障害回復方法は、
BFD RSを測定することであって、前記BFD RSは、複数の第一の対象情報に対応し、前記第一の対象情報は、TRP識別子と、CORESETPoolIndex情報と、グループ識別子と、セル識別子と、PCIとのうちの少なくとも一つを含むことと、
前記BFD RSの測定結果に基づき、ターゲットイベントを決定することと、
BFRQ情報を送信することとを含む。
【0007】
第二の側面によれば、本発明の実施例は、ネットワーク機器に用いられるビーム障害回復方法を提供する。このビーム障害回復方法は、
端末により送信されたBFRQ情報を受信することを含み、
そのうち、前記BFRQ情報は、前記端末がBFD RSの測定結果に基づいてターゲットイベントを決定した後に送信したものであり、前記BFD RSは、複数の第一の対象情報に対応し、前記第一の対象情報は、TRP識別子と、CORESETPoolIndex情報と、グループ識別子と、セル識別子と、PCIとのうちの少なくとも一つを含む。
【0008】
第三の側面によれば、本発明の実施例は、端末を提供する。この端末は、
BFD RSを測定するための測定モジュールであって、前記BFD RSは、複数の第一の対象情報に対応し、前記第一の対象情報は、TRP識別子と、CORESETPoolIndex情報と、グループ識別子と、セル識別子と、PCIとのうちの少なくとも一つを含む測定モジュールと、
前記BFD RSの測定結果に基づき、ターゲットイベントを決定するための第一の決定モジュールと、
BFRQ情報を送信するための第一の送信モジュールとを含む。
【0009】
第四の側面によれば、本発明の実施例は、ネットワーク機器を提供する。このネットワーク機器は、
端末により送信されたBFRQ情報を受信するための第三の受信モジュールを含み、
そのうち、前記BFRQ情報は、前記端末がBFD RSの測定結果に基づいてターゲットイベントを決定した後に送信したものであり、前記BFD RSは、複数の第一の対象情報に対応し、前記第一の対象情報は、TRP識別子と、CORESETPoolIndex情報と、グループ識別子と、セル識別子と、PCIとのうちの少なくとも一つを含む。
【0010】
第五の側面によれば、本発明の実施例は、通信機器を提供する。この通信機器は、メモリと、プロセッサと、前記メモリに記憶されており、前記プロセッサ上で運行できるコンピュータプログラムとを含み、そのうち、前記コンピュータプログラムが前記プロセッサによって実行されると、上記ビーム障害回復方法のステップを実現させることができる。選択的に、この通信機器は、端末又はネットワーク機器であってもよい。
【0011】
第六の側面によれば、本発明の実施例は、コンピュータ可読記憶媒体を提供する。このコンピュータ可読記憶媒体にコンピュータプログラムが記憶されており、そのうち、前記コンピュータプログラムがプロセッサによって実行されると、上記ビーム障害回復方法のステップを実現させることができる。
【0012】
第七の側面によれば、本発明の実施例は、コンピュータソフトウェア製品を提供する。前記コンピュータソフトウェア製品が非揮発性の記憶媒体に記憶されており、前記ソフトウェア製品は、少なくとも一つのプロセッサにより実行されて、上記ビーム障害回復方法のステップを実現させるように配置されている。
【0013】
第八の側面によれば、本発明の実施例は、通信機器を提供する。前記通信機器は、上記ビーム障害回復方法を実行するために配置されている。
【発明の効果】
【0014】
本発明の実施例では、複数の第一の対象情報に対応するBFD RSを測定し、BFD RSの測定結果に基づき、ターゲットイベントを決定し、BFRQ情報を送信することにより、マルチTRPシナリオにおけるビーム障害イベントを明確にすることができ、それにより、割り込まれたビームリンクを迅速に回復し、データ伝送の信頼性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
本発明の実施例の技術案をより明瞭に説明するために、以下は、本発明の実施例において使用される必要がある添付図面を簡単に紹介する。自明なことに、以下の記述における添付図面は、ただ本発明の何らかの実施例に過ぎず、当業者にとって、創造的な労力を払わない前提で、それらの添付図面に基づき、他の添付図面を取得することもできる。
【
図1】本発明の実施例のビーム障害回復方法のフローチャートである。
【
図2】本発明の実施例の別のビーム障害回復方法のフローチャートである。
【
図3】本発明の実施例の端末の構造概略図の一である。
【
図4】本発明の実施例のネットワーク機器の構造概略図の一である。
【
図5】本発明の実施例の端末の構造概略図の二である。
【
図6】本発明の実施例のネットワーク機器の構造概略図の二である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明の実施例の技術案をより明瞭に説明するために、以下は、本発明の実施例において使用される必要がある添付図面を簡単に紹介する。自明なことに、以下の記述における添付図面は、ただ本発明の何らかの実施例に過ぎず、当業者にとって、創造的な労力を払わない前提で、それらの添付図面に基づき、他の添付図面を取得することもできる。
【0017】
選択的に、本発明の実施例の無線通信システムは、端末とネットワーク機器とを含む。そのうち、端末は、端末機器又はユーザ端末(User Equipment、UE)とも呼ばれてもよく、端末は、携帯電話、タブレットコンピュータ(Tablet Personal Computer)、ラップトップコンピュータ(Laptop Computer)、パーソナルデジタルアシスタント(Personal Digital Assistant、PDA)、モバイルインターネットデバイス(Mobile Internet Device、MID)、ウェアラブルデバイス(Wearable Device)又は車載機器などの端末側機器であってもよく、なお、本発明の実施例では、端末の具体的なタイプが限定されていない。ネットワーク機器は、基地局又はコアネットワークであってもよく、そのうち、上記基地局は、第5世代(5th Generation、5G)及び後続のバージョンの基地局(例えば、gNB、5G NR NBなど)、又は他の通信システムにおける基地局(例えば、eNB、無線LAN(Wireless Local Area Network、WLAN)アクセスポイント、又は他のアクセスポイントなど)であってもよく、基地局は、ノードB、進化ノードB、アクセスポイント、ベーストランシーバステーション(Base Transceiver Station、BTS)、ラジオ基地局、ラジオ送受信機、基本サービスセット(Basic Service Set、BSS)、拡張サービスセット(Extended Service Set、ESS)、Bノード、進化型Bノード(eNB)、ホーム用Bノード、ホーム用進化型Bノード、WLANアクセスポイント、ワイヤレスフィディリティー(Wireless Fidelity、WiFi)ノード又は前記分野での他のある適切な用語とも呼ばれてもよく、同じ技術的効果を達成する限り、特定の技術用語に限らない。
【0018】
選択的に、本発明の実施例は、マルチキャリアシナリオに適用される。マルチキャリアシナリオについては、複数のキャリアcarrier、又は複数の構成員キャリアCC、又は複数のセルcellが存在するキャリアアグリゲーション(Carrier Aggregation、CA)として理解されてもよい。具体的には、一つのプライマリセル(例えば、MCG(master cell group)におけるPCell(Primary cell)、又はSCG(secondary cell group)におけるPSCell(Primary secondary cell))及び少なくとも一つのセカンダリセルScell(Secondary cell)が存在する。
【0019】
本発明の実施例で言及したビーム情報、空間的関係(spatial relation)情報、空間ドメイン送信フィルター(spatial domain transmission filter)情報、伝送配置指示(Transmission configuration indication、TCI)状態(state)情報、アンテナ疑似コロケーション(Quasi-co-located、QCL)情報及びQCLパラメータなどは、ほぼ同じ意味を持つことが指摘されるべきである。そのうち、下りリンクビーム情報は、一般的にはTCI state情報、QCL情報などで表されてもよい。上りリンクビーム情報は、一般的にはspatial relation情報で表されてもよい。
【0020】
本発明の実施例では、第一の対象情報は、TRP識別子、CORESETPoolIndex情報、グループ識別子、セル識別子(Cell ID)、物理セル識別子(Physical Cell ID、PCI)などのうちの少なくとも一つを含んでもよい。第二の対象情報は、すべてのTRP識別子、すべてのCORESETPoolIndex情報、すべてのグループ識別子、すべてのCell ID、すべてのPCIなどのうちの少なくとも一つを含んでもよい。ターゲット対象情報は、ターゲットTRP識別子、ターゲットCORESETPoolIndex情報、ターゲットグループ識別子、ターゲットCell ID、ターゲットPCIなどのうちの少なくとも一つを含んでもよい。理解すべきことは、下記実施例における第一の対象情報、第二の対象情報及びターゲット対象情報に含まれる内容は、具体的に上述したどおりであり、この後にこれ以上説明しない。
【0021】
以下に、実施例と添付図面を結び付けながら、本発明について詳細に説明する。
【0022】
図1を参照すると、
図1は、本発明の実施例による端末に用いられるビーム障害回復方法のフローチャートであり、
図1に示すように、この方法は、下記ステップを含む。
【0023】
ステップ101:ビーム障害検出リファレンス信号BFD RSを測定する。
【0024】
本実施例では、上記ビーム障害検出リファレンス信号(Beam Failure Detection Reference Signal、BFD RS)は、複数の第一の対象情報に対応する。選択的に、BFD RSと複数の第一の対象情報とは、明示的に対応し、例えば、シグナリングにより指示されてもよく、非明示的に対応し、例えば、予め設定されたルール(例えば、RSリソースインデックスと第一の対象情報との予め設定された対応関係)により指示されてもよい。
【0025】
明示的な対応方式では、ネットワーク機器が端末のためにBFD RSを配置する時、BFD RSリソースの配置情報に新しいパラメータを追加することで、第一の対象情報を指示し、例えば、CORESETPoolIndexを追加する。例えば、ネットワークにより4つのBFD RSリソースが配置され、そのうちBFD RS1とBFD RS2がTRP1の測定に用いられると、BFD RS1とBFD RS2のリソース配置にCORESETPoolIndex=0を追加し、同様に、BFD RS3とBFD RS4がTRP2の測定に用いられると、BFD RS3とBFD RS4のリソース配置にCORESETPoolIndex=1を追加する。
【0026】
非明示的な対応方式では、ネットワークにより配置されたBFD RSリソースのインデックス順序に基づき、予め設定されたルールに従ってそれぞれ異なるTRPに対応させる。例えば、ネットワークにより4つのBFD RSリソースが配置され、そのうちBFD RS1とBFD RS2は、TRP1の測定に用いられ、BFD RS3とBFD RS4は、TRP2の測定に用いられる。
【0027】
別の非明示的な対応方式では、ネットワークにより配置されたBFD RSリソースのビーム情報(例えば、TCI state又はQCL情報)に基づき、ビーム情報が同一のBFD RSリソースを同一のTRPに対応させる。例えば、ネットワークにより4つのBFD RSリソースが配置され、そのうち、BFD RS1とBFD RS2のビーム情報が同じである場合、TRP1の測定に用いられ、BFD RS3とBFD RS4のビーム情報が同じである場合、TRP2の測定に用いられる。
【0028】
上記BFD RSの測定は、マルチTRPシナリオにおけるビーム障害検出(Beam Failure Detection、BFD)に用いられてもよい。
【0029】
無論、一つの物理セルが一つのTRPに対応する場合、TRP識別子情報を用いる必要がある時、PCIを用いて、さらにTRP識別子を知ることができる。例えば、配置情報においてPCIを用い、さらに該当するTRP識別子情報を知ることができる。一つの物理セルが複数のTRPに対応する場合、PCIだけでTRP識別子を知ることができなく、PCIとTRP識別子との組み合わせ方式を用いることができ、cell indexなどの他の識別子情報を組み合わせて用いることができる。
【0030】
一選択的な実施の形態としては、上記BFD RSは、ネットワークにより配置されてもよい。さらに、ネットワークにより配置されたBFD RSは、一つのTRP又は複数のTRPに対応してもよい。ネットワークにより配置されたBFD RSは、プライマリセルのBFDに用いられてもよく、セカンダリセルのBFDに用いられてもよく、複数のセルのBFDに用いられてもよい。
【0031】
ステップ102:BFD RSの測定結果に基づき、ターゲットイベントを決定する。
【0032】
そのうち、このターゲットイベントは、ビーム障害イベントとして理解されてもよい。ターゲットイベントを決定した後、端末は、ビーム障害回復過程を開始し、例えば、ビーム障害回復要求(Beam Failure Recovery reQuest、BFRQ)情報を送信し、ビーム障害回復応答(Beam Failure Recovery Response、BFRR)情報をモニタリングすることができる。
【0033】
ステップ103:BFRQ情報を送信する。
【0034】
本発明の実施例のビーム障害回復方法は、複数の第一の対象情報に対応するBFD RSを測定し、BFD RSの測定結果に基づき、ターゲットイベントを決定し、BFRQ情報を送信することにより、マルチTRPシナリオにおけるビーム障害イベントを明確にすることができ、それにより、割り込まれたビームリンクを迅速に回復し、データ伝送の信頼性を向上させることができる。
【0035】
本発明の実施例では、端末がBFD RSの測定結果に基づいて決定したターゲットイベントは、少なくとも以下の3つの場合に分けることができ、それぞれ以下のように説明する。
【0036】
場合1
この場合1では、ターゲットイベントは、プライマリセルに対応するすべてのBFD RSの測定結果が第一の予め設定された条件を満たすことである。この第一の予め設定された条件は、例えば、このプライマリセルに対応するすべてのBFD RSの測定結果(例えば、L1-RSRP又はL1-SINR)がある予め設定された閾値よりも小さく、即ちビームが遮断されるためチャネル品質が低下してしまう場合が発生したことである。さらに、測定されるBFD RSが複数のTRPに対応することを例にして、このターゲットイベントは、この複数のTRPのうちのすべてのTRPにプライマリセルビーム障害が発生し、即ちすべてのTRP上でいずれも検出して、プライマリセルにビーム障害が発生したと判断したとして理解されてもよい。
【0037】
選択的に、この場合1では、上述した、BFRQ情報を送信する過程は、
(1)非競合ランダムアクセス(Random Access、RACH)リソースを用いてBFRQ情報を送信すること、又は、(2)競合RACHリソースを用いてBFRQ情報を送信することを含んでもよい。
【0038】
上記(1)については、端末は、予め設定された条件(例えば、ネットワークにより非競合RACHリソースとビーム障害回復専用の制御リソースセット(Control Resource Set、CORESET)が配置される)を満たす場合、非競合RACHリソースを用いてBFRQ情報を送信することができる。
【0039】
一選択的な実施の形態としては、端末が非競合RACHリソースを用いてBFRQ情報を送信する過程は、ターゲットRACHリソースを決定することと、RACHリソースと第一の対象情報との対応関係に基づき、前記ターゲットRACHリソースに対応するターゲット対象情報を決定し、前記ターゲット対象情報に基づいてBFRQ情報を送信することとを含んでもよい。そのうち、前記ターゲット対象情報に基づいてBFRQ情報を送信することは、前記ターゲット対象情報に対応するターゲット対象BFRQ情報を送信することとして理解されてもよい。
【0040】
例えば、第一の対象情報がTRP識別子を含むことを例にして、ターゲットRACHリソースを決定した後、端末は、RACHリソースとTRP識別子との対応関係に基づき、このターゲットRACHリソースに対応するターゲットTRP識別子を決定し、このターゲットTRP識別子に対応するターゲットTRPにBFRQ情報を送信してもよい。
【0041】
また、例えば、第一の対象情報が物理セルインデックスPCIを含むことを例にして、ターゲットRACHリソースを決定した後、端末は、RACHリソースとPCIとの対応関係に基づき、このターゲットRACHリソースに対応するターゲットPCIを決定し、このターゲットPCIに対応するTRPにBFRQ情報を送信してもよい。このターゲットPCIが一つのTRPに対応する場合、直接このTRPにBFRQ情報を送信することが指摘されるべきである。このターゲットPCIが複数のTRPに対応する場合、対応するTRP識別子に基づいてターゲットTRPにBFRQ情報を送信することを選択する必要がある。
【0042】
さらに、上記ターゲットRACHリソースを決定する過程は、
候補ビーム(candidate beam)リファレンス信号(Reference Signal、RS)を測定し、前記候補ビームRSの測定結果に基づき、ターゲットRSを決定すること、
候補ビームRSとRACHリソースとの対応関係に基づき、前記ターゲットRSに対応する前記ターゲットRACHリソースを決定すること、又は
前記ターゲットRSに基づき、前記ターゲットRACHリソースを選択することとを含んでもよく、そのうち、前記ターゲットRSと前記ターゲットRACHリソースとは、同一の第一の対象情報に対応し、例えば、前記ターゲットRSと前記ターゲットRACHリソースとは、同一のTRP識別子、セル識別子及び/又はPCIに対応することを含んでもよい。
【0043】
上記候補ビームRSは、現在のサービングセル以外の他のセル又は物理セルの同期信号とPBCHブロック(Synchronization Signal and PBCH block、SSB)又はチャネル状態情報リファレンス信号(Channel State Information Reference Signal、CSI-RS)であってもよいことが指摘されるべきである。上記ターゲットRSは、SSB又はCSI-RSであってもよい。上記ターゲットRSに対応するビームは、新ビームとして理解されてもよい。例えば、ターゲットRSを決定した後、端末は、さらに、候補ビームRSとRACHリソースとの関連関係に基づき、ターゲットRSに対応するRACHリソースをターゲットRACHリソースとして決定してもよい。
【0044】
選択的に、前記候補ビームRSの配置情報には、候補ビームRSと第一の対象情報との対応関係が含まれる。例えば、前記候補ビームRSの配置情報には、候補ビームRSとcell indexとの対応関係、候補ビームRSとPCIとの対応関係、及び/又は候補ビームRSとTRP識別子との対応関係が含まれる。
【0045】
選択的に、前記端末のRACHリソース配置情報には、RACHリソースと第一の対象情報との対応関係が含まれる。例えば、このRACHリソース配置情報には、RACHリソースとcell indexとの対応関係、RACHリソースとPCIとの対応関係、及び/又はRACHリソースとTRP識別子との対応関係が含まれる。
【0046】
選択的に、前記第一の対象情報がTRP識別子と、CORESETPoolIndex情報と、グループ識別子とのうちの一つである時に、前記複数の第一の対象情報は、
複数又は同一のセルに属する場合と、
複数又は同一の物理セルに属する場合とのうちのいずれか一つである。
【0047】
一選択的な実施の形態としては、端末は、非競合RACHリソースを用いてBFRQ情報を送信した後、さらに、以下の操作を実行してもよい。
【0048】
1)(ネットワークにより)ビーム障害回復(beam failure recovery、BFR)用の一つの制御リソースセットCORESET(CORESET-BFRとも呼ばれてもよい)が配置されている場合、前記CORESET上でBFRR情報をモニタリングする。前記CORESETのQCLは、上記ターゲットRSのQCLと同一である。
【0049】
2)(ネットワークにより)BFR用の複数のCORESETが配置されている場合、ターゲットRACHリソースと同一のターゲット対象情報に対応するCORESET上でBFRR情報をモニタリングするか、又は、ターゲットRSと同一のターゲット対象情報に対応するCORESET上でBFRR情報をモニタリングする。
【0050】
例えば、この1)の場合は、好ましいバックホール線路(backhaul)のシナリオに用いられ、この2)の場合は、好ましくないバックホール線路(backhaul)のシナリオに用いられる。
【0051】
上述した、ターゲットRACHリソースと同一のターゲット対象情報に対応するCORESET上でBFRR情報をモニタリングすることは、ターゲットRACHリソースに対応するターゲット対象上で対応するCORESETにおけるBFRR情報をモニタリングすることとして理解されてもよい。例えば、ターゲット対象情報がターゲットTRP識別子であることを例にして、端末は、ターゲットRACHリソースに対応するターゲットTRP上で対応するCORESETにおけるBFRR情報をモニタリングしてもよい。また、例えば、ターゲット対象情報がターゲットセルインデックスであることを例にして、端末は、ターゲットRACHリソースに対応するターゲットセル上で対応するCORESETにおけるBFRR情報をモニタリングしてもよい。また、例えば、ターゲット対象情報がターゲットPCIであることを例にして、端末は、ターゲットRACHリソースに対応するターゲット物理セル上で対応するCORESETにおけるBFRR情報をモニタリングしてもよい。
【0052】
上述した、ターゲットRSと同一のターゲット対象情報に対応するCORESET上でBFRR情報をモニタリングすることは、ターゲットRSに対応するターゲット対象上で対応するCORESETにおけるBFRR情報をモニタリングすることとして理解されてもよい。例えば、ターゲット対象情報がターゲットTRP識別子であることを例にして、端末は、ターゲットRSに対応するターゲットTRP上で対応するCORESETにおけるBFRR情報をモニタリングしてもよい。また、例えば、ターゲット対象情報がターゲットセルインデックスであることを例にして、端末は、ターゲットRSに対応するターゲットセル上で対応するCORESETにおけるBFRR情報をモニタリングしてもよい。また、例えば、ターゲット対象情報がターゲットPCIであることを例にして、端末は、ターゲットRSに対応するターゲット物理セル上で対応するCORESETにおけるBFRR情報をモニタリングしてもよい。
【0053】
一選択的な実施の形態としては、端末は、非競合RACHリソースを用いてBFRQ情報を送信する場合、他のチャネルのビーム情報をリセットしてもよい。具体的なリセット過程は、以下の通りであってもよい。
【0054】
a)ターゲットRACHリソースのビーム情報に基づき、ターゲット対象情報又は第二の対象情報に対応する物理上りリンク制御チャネル(Physical Uplink Control Channel、PUCCH)のビーム情報(即ち送信ビーム情報)を決定する。
【0055】
例えば、ターゲット対象情報がターゲットセルインデックスであることを例にして、UEは、ターゲットRACHリソースのビーム情報に基づき、このターゲットセルインデックスに対応するターゲットセルにおけるPUCCHの送信ビーム情報を決定してもよい。又は、ターゲット対象情報がターゲットPCIであることを例にして、UEは、ターゲットRACHリソースのビーム情報に基づき、このターゲットPCIに対応するターゲット物理セルにおけるPUCCHの送信ビーム情報を決定してもよい。又は、ターゲット対象情報がターゲットTRP識別子であることを例にして、UEは、ターゲットRACHリソースのビーム情報に基づき、このターゲットTRP識別子に対応するターゲットTRPにおけるPUCCHの送信ビーム情報を決定してもよい。
【0056】
また、例えば、UEは、ターゲットRACHリソースのビーム情報に基づき、すべてのセル、すべての物理セル又はすべてのTRPにおけるPUCCHの送信ビーム情報を決定してもよい。
【0057】
b)ターゲットRSに基づき、ターゲット対象情報又は第二の対象情報に対応する物理下りリンク制御チャネル(Physical Downlink Control Channel、PDCCH)のビーム情報を決定し、及び/又は、ターゲット対象情報又は第二の対象情報に対応する物理下りリンク共有チャネル(Physical Downlink Shared Channel、PDSCH)のビーム情報(即ち受信ビーム情報)を決定する。
【0058】
例えば、ターゲット対象情報がターゲットセルインデックスであることを例にして、UEは、ターゲットRSに基づき、このターゲットセルインデックスに対応するターゲットセルにおけるPDCCHのビーム情報を決定し、及び/又は、このターゲットセルインデックスに対応するターゲットセルにおける下りリンク制御情報(Downlink Control Information、DCI)スケジューリングのPDSCHのビーム情報を決定してもよい。又は、ターゲット対象情報がターゲットPCIであることを例にして、UEは、ターゲットRSに基づき、このターゲットPCIに対応するターゲット物理セルにおけるPDCCHのビーム情報を決定し、及び/又は、このターゲットPCIに対応するターゲット物理セルにおけるDCIスケジューリングのPDSCHのビーム情報を決定してもよい。又は、ターゲット対象情報がターゲットTRP識別子であることを例にして、UEは、ターゲットRSに基づき、このターゲットTRP識別子に対応するターゲットTRPにおけるPDCCHのビーム情報を決定し、及び/又は、このターゲットTRP識別子に対応するターゲットTRPにおけるDCIスケジューリングのPDSCHのビーム情報を決定してもよい。
【0059】
また、例えば、UEは、ターゲットRSに基づき、すべてのセル、すべての物理セル又はすべてのTRPにおけるPDCCHのビーム情報を決定し、及び/又は、すべてのセル、すべての物理セル又はすべてのTRPにおけるDCIスケジューリングのPDSCHのビーム情報を決定してもよい。
【0060】
好ましくないbackhualシナリオについては、ターゲット対象情報に対応するPDSCH(例えば、ターゲットセル、ターゲット物理セル及び/又はターゲットTRPにおけるPDSCH)のビーム情報は、ターゲットRSとともにリセットされることなく、ネットワークにより再配置されてもよいことが指摘されるべきである。
【0061】
選択的に、上記リセット過程において決定されたビーム情報の時間起点は、BFRR情報を受信した時刻から、後へ予め設定されたシンボル数(例えば、K個)だけオフセットする時刻であってもよい。対応する時間終点は、前記決定されたビーム情報の再配置情報、アクティブ化情報又は指示情報を受信した時刻であってもよい。
【0062】
選択的に、端末は、非競合RACHリソースを用いてBFRQ情報を送信する場合、切り替え過程を実行してもよい。具体的な切り替え過程は、以下のうちの少なくとも一つを含んでもよい。
【0063】
I.ターゲット対象情報に基づき、CORESET#0をモニタリングする。例えば、
UEは、ターゲットセル、ターゲット物理セル又はターゲットTRPに切り替えてCORESET#0をモニタリングする。
【0064】
II.ターゲット対象情報に基づき、アンカーanchor対象を切り替える。例えば、
UEは、anchor TRPをターゲットセル、ターゲット物理セル又はターゲットTRPに切り替える。
【0065】
III.ターゲット対象情報に対応するCORESETPoolIndex情報に基づき、
配置されたCORESETに対応するCORESETPoolIndex情報を更新する。例えば、他のCORESETに配置されたCORESETPoolIndex情報をターゲットセル、ターゲット物理セル又はターゲットTRPに対応するCORESETPoolIndex情報に切り替える。例えば、ある配置されたCORESETに対応するCORESETPoolIndex情報が1であり、ターゲットTRP識別子に対応するCORESETPoolIndex情報が2である場合、配置されたこのCORESETに対応するCORESETPoolIndex情報を更新し、即ち1から2に更新する。
【0066】
上記(2)については、端末は、予め設定された条件(例えば、非競合RACHリソースが配置されていない)を満たす場合、競合RACHリソースを用いてBFRQ情報を送信することができる。
【0067】
一選択的な実施の形態としては、端末が競合RACHリソースを用いてBFRQ情報を送信する過程は、ターゲットRACHリソースを決定することと、RACHリソースと第一の対象情報との対応関係に基づき、前記ターゲットRACHリソースに対応するターゲット対象情報を決定し、前記ターゲット対象情報に基づいてBFRQ情報を送信することとを含んでもよい。そのうち、前述した、前記ターゲット対象情報に基づいてBFRQ情報を送信することは、前記ターゲット対象情報に対応するターゲット対象BFRQ情報を送信することとして理解されてもよい。
【0068】
例えば、第一の対象情報がTRP識別子を含むことを例にして、ターゲットRACHリソースを決定した後、端末は、RACHリソースとTRP識別子との対応関係に基づき、このターゲットRACHリソースに対応するターゲットTRP識別子を決定し、このターゲットTRP識別子に対応するターゲットTRPにBFRQ情報を送信してもよい。
【0069】
また、例えば、第一の対象情報がPCIを含むことを例にして、ターゲットRACHリソースを決定した後、端末は、RACHリソースとPCIとの対応関係に基づき、このターゲットRACHリソースに対応するターゲットPCIを決定し、このターゲットPCIに対応するTRPにBFRQ情報を送信してもよい。このターゲットPCIが一つのTRPに対応する場合、直接にこのTRPにBFRQ情報を送信してもよいことが指摘されるべきである。このターゲットPCIが複数のTRPに対応する場合、該当するTRP識別子に基づいてターゲットTRPにBFRQ情報を送信することを選択する必要がある。
【0070】
さらに、上記ターゲットRACHリソースを決定する過程は、
端末測定に基づき、ターゲットSSBを決定すること、
SSBとRACHリソース(例えば、競合RACHリソース)との対応関係に基づき、前記ターゲットSSBに対応する前記ターゲットRACHリソースを決定し、即ち前記ターゲットSSBに対応するRACHリソースを前記ターゲットRACHリソースとして決定すること、又は
前記ターゲットSSBに基づき、前記ターゲットRACHリソースを選択することを含んでもよく、そのうち、前記ターゲットSSBと前記ターゲットRACHリソースとは、同一の第一の対象情報に対応し、例えば、前記ターゲットSSBと前記ターゲットRACHリソースとは、同一のTRP識別子、セル識別子及び/又はPCIに対応する。
【0071】
選択的に、前記端末のリソース配置情報には、
SSBと第一の対象情報との対応関係(例えば、このSSBと第一の対象情報との対応関係は、選択的に、SSBとセルインデックスとの対応関係、SSBとPCIとの対応関係、又はSSBとTRP識別子との対応関係である)と、
RACHリソースと第一の対象情報との対応関係(例えば、このRACHリソースと第一の対象情報との対応関係は、選択的に、RACHリソースとセルインデックスとの対応関係、RACHリソースとPCIとの対応関係、又はRACHリソースとTRP識別子との対応関係である)とのうちの少なくとも一つが含まれる。
【0072】
一実施の形態では、上記リソース配置情報は、ネットワークがラジオリソース制御(Radio Resource Control、RRC)シグナリングにより端末に送信してもよい。
【0073】
選択的に、前記第一の対象情報がTRP識別子と、CORESETPoolIndex情報と、グループ識別子とのうちの一つである時に、前記複数の第一の対象情報は、
複数又は同一のセルに属する場合と、
複数又は同一の物理セルに属する場合とのうちのいずれか一つである。
【0074】
一選択的な実施の形態としては、端末は、競合RACHリソースを用いてBFRQ情報を送信した後、CORESET#0上でBFRR情報をモニタリングしてもよい。そのうち、前記CORESET#0のQCL情報は、ターゲットRACHリソースの情報に基づいて決定されてもよい。前記BFRR情報のモニタリング時間は、端末がBFRQ情報を送信した後の予め設定された時間長Tの後、又はランダムアクセス応答のウィンドウ(RAR window)内であってもよい。
【0075】
一選択的な実施の形態としては、端末は、競合RACHリソースを用いてBFRQ情報を送信する場合、他のチャネルのビーム情報をリセットしてもよい。具体的なリセット過程は、
ターゲットSSBに基づき、ターゲット対象情報又は第二の対象情報に対応するチャネルのビーム情報を決定し、及び/又は、ターゲット対象情報又は第二の対象情報に対応するRSのビーム情報を決定することであってもよい。
【0076】
例えば、ターゲット対象情報がターゲットセルインデックスであることを例にして、UEは、ターゲットSSBに基づき、このターゲットセルインデックスに対応するターゲットセルにおけるチャネルのビーム情報を決定し、及び/又は、このターゲットセルインデックスに対応するターゲットセルのRSのビーム情報を決定してもよい。又は、ターゲット対象情報がターゲットPCIであることを例にして、UEは、ターゲットSSBに基づき、このターゲットPCIに対応するターゲット物理セルにおけるチャネルのビーム情報を決定し、及び/又は、このターゲットPCIに対応するターゲット物理セルのRSのビーム情報を決定してもよい。又は、ターゲット対象情報がターゲットTRP識別子であることを例にして、UEは、ターゲットSSBに基づき、このターゲットTRP識別子に対応するターゲットTRPにおけるチャネルのビーム情報を決定し、及び/又は、このターゲットTRP識別子に対応するターゲットTRPのRSのビーム情報を決定してもよい。
【0077】
また、例えば、UEは、ターゲットSSBに基づき、すべてのセル、すべての物理セル又はすべてのTRPにおけるチャネルのビーム情報を決定し、及び/又は、すべてのセル、すべての物理セル又はすべてのTRPのRSのビーム情報を決定してもよい。
【0078】
上記リセット場合の他、上記ターゲット対象情報又は第二の対象情報に対応するチャネルは、依然として元々配置されたビーム情報を用いてもよいことが指摘されるべきである。
【0079】
選択的に、上記リセット過程において決定されたビーム情報の時間起点は、BFRR情報を受信した時刻から、後へ予め設定されたシンボル数(例えば、K個)だけオフセットする時刻であってもよい。対応する時間終点は、前記決定されたビーム情報の再配置情報、アクティブ化情報又は指示情報を受信した時刻であってもよい。
【0080】
選択的に、端末は、競合RACHリソースを用いてBFRQ情報を送信する場合、切り替え過程を実行してもよい。具体的な切り替え過程は、以下のうちの少なくとも一つを含んでもよい。
【0081】
I.ターゲット対象情報に基づき、CORESET#0をモニタリングする。例えば、
UEは、ターゲットセル、ターゲット物理セル又はターゲットTRPに切り替えてCORESET#0をモニタリングする。
【0082】
II.ターゲット対象情報に基づき、アンカーanchor対象を切り替える。例えば、
UEは、anchor TRPをターゲットセル、ターゲット物理セル又はターゲットTRPに切り替える。
【0083】
III.ターゲット対象情報に対応するCORESETPoolIndex情報に基づき、
配置されたCORESETに対応するCORESETPoolIndex情報を更新する。例えば、他のCORESETに配置されたCORESETPoolIndex情報をターゲットセル、ターゲット物理セル又はターゲットTRPに対応するCORESETPoolIndex情報に切り替える。
【0084】
場合2
この場合2では、ターゲットイベントは、セカンダリセルに対応するすべてのBFD RSの測定結果が第二の予め設定された条件を満たすことである。この第二の予め設定された条件は、例えば、このセカンダリセルに対応するすべてのBFD RSの測定結果がある予め設定された閾値よりも小さく、即ちビームが遮断されるためチャネル品質が低下してしまう場合が発生したことである。さらに、測定されるBFD RSが複数のTRPに対応することを例にして、このターゲットイベントは、この複数のTRPのうちのすべてのTRPにセカンダリセルビーム障害が発生し、即ちすべてのTRP上でいずれも検出して、一つ又は複数のセカンダリセルにビーム障害が発生したと判断したとして理解されてもよい。
【0085】
選択的に、この場合2では、上述した、BFRQ情報を送信する過程は、
使用可能な上りリンク許可(UL grant)が存在する場合、前記上りリンク許可を用いてBFRQ情報を送信する(例えば、前記BFRQ情報は、メディアアクセスコントロール制御ユニット(Media Access Control Control Element、MAC CE)により付帯され、即ちMAC CEにより送信されてもよい)こと、又は
使用可能な上りリンク許可が存在しない場合、ネットワークから要求された上りリンク許可を用いてBFRQ情報を送信することを含んでもよい。
【0086】
一選択的な実施の形態としては、使用可能な上りリンク許可が存在する場合、前記上りリンク許可は、いずれか一つの第一の対象情報に対応する。例えば、前記上りリンク許可は、いずれか一つのTRP識別子の許可に対応するか、又は、前記上りリンク許可は、いずれか一つのグループ識別子の許可に対応するか、又は、前記上りリンク許可は、いずれか一つのPCIの許可に対応する。つまり、端末は、いずれの第一の対象の上りリンク許可を用いてBFRQ情報を送信してもよい。
【0087】
一選択的な実施の形態としては、使用可能な上りリンク許可が存在しない場合、上述した、ネットワークから要求された上りリンク許可を用いてBFRQ情報を送信する過程は、スケジューリング要求(Scheduling Request、SR)を送信することと、ネットワークにより送信された応答を受信し、前記応答により指示された上りリンク許可を用いてBFRQ情報を送信することとを含んでもよい。
【0088】
選択的に、前記SRは、前記応答に対応する第一の対象情報(例えば、セルインデックス、TRP識別子、又はPCI)と同じであるか又は異なる。即ち前記SRと前記応答は、異なるネットワークノードに対応してもよい。例えば、前記SRは、TRP1に対応するが、前記応答は、TRP2に対応する。
【0089】
選択的に、前記応答は、ネットワークが新しいスケジューリング情報を指示することであってもよい。
【0090】
さらに、上記SRは、PUCCH-BFRにより付帯されてもよい。上記SR送信方式は、以下のうちのいずれか一つを含んでもよい。
【0091】
(1)第一の対応関係に基づいて第三の対象情報を決定し、前記第三の対象情報に基づいてSRを送信する。
【0092】
この(1)では、この第一の対応関係は、端末の配置情報に含まれてもよい。この第一の対応関係は、
第一の対象情報とSR配置情報との対応関係(例えば、TRP識別子(又はセルインデックス、PCI)とSR配置情報との対応関係)と、
第一の対象情報とSR配置情報におけるBFR用のPUCCHリソースとの対応関係(例えば、TRP識別子(又はセルインデックス、PCI)とSR配置情報におけるBFR用のPUCCHリソースとの対応関係)、と、
第一の対象情報とSR配置情報におけるBFR用のPUCCHリソースの空間的関係(spatial relation)情報との対応関係(例えば、TRP識別子(又はセルインデックス、PCI)とSR配置情報におけるBFR用のPUCCHリソースの空間的関係情報との対応関係)とのうちのいずれか一つを含んでもよい。
【0093】
例えば、第一の対象情報がTRP識別子であることを例にして、端末は、ネットワークにより配置されたTRP識別子とSR配置情報との対応関係(例えば、SR configとCORESETPoolIndexとの対応関係)に基づき、SRに対応するTRP識別子に対応するTRPにこのSRを送信してもよく、又は、端末は、TRP識別子とSR配置情報におけるBFR用のPUCCHリソースとの対応関係(例えば、SR configにおけるPUCCH resourceとCORESETPoolIndexとの対応関係)に基づき、使用されるPUCCH resourceに対応するTRP識別子に対応するTRPにSRを送信してもよく、又は、端末は、TRP識別子とSR配置情報におけるBFR用のPUCCHリソースの空間的関係情報(例えば、SR configにおけるPUCCH resourceのspatial relationとCORESETPoolIndexとの対応関係)に基づき、使用されるPUCCH resourceのspatial relationに対応するTRP識別子に対応するTRPにSRを送信してもよい。
【0094】
(2)いずれか一つの第一の対象情報に基づいてSRを送信する。
【0095】
例えば、端末は、いずれか一つのセルindexに基づいてSRを送信してもよく、又は、いずれか一つのPCIに基づいてSRを送信してもよく、又はいずれか一つのTRP識別子に基づいてSRを送信してもよい。
【0096】
(3)複数の第一の対象情報に基づいて同時又は順番にSRを送信する。
【0097】
例えば、端末は、複数のセルindexに基づいて同時又は順番にSRを送信してもよく、又は複数のPCIに基づいて同時又は順番にSRを送信してもよく、又は複数のTRP識別子に基づいて同時又は順番にSRを送信してもよい。
【0098】
さらに、SRが配置されていないか又は配置されたSRの送信回数が予め設定された閾値に達した場合、上述した、ネットワークから要求された上りリンク許可を用いてBFRQ情報を送信する過程は、プライマリセルにおける競合RACHリソースを用いてネットワークに上りリンク許可を要求し、要求された上りリンク許可を用いてBFRQ情報を送信することを含んでもよい。
【0099】
選択的に、前記競合RACHリソースは、端末が端末測定によりターゲットSSBを決定した後、SSBと競合RACHリソースとの対応関係に基づいて決定したものであってもよい。前記競合RACHリソースと前記ターゲットSSBとは、同一の第一の対象情報に対応する。例えば、前記競合RACHリソースと前記ターゲットSSBとは、同一のセルindex、PCI又はTRP識別子に対応する。
【0100】
一実施の形態では、端末は、プライマリセルのTRPにおけるRACHリソースのみを用いてネットワークに上りリンク許可を要求し、即ち、プライマリセルが配置されているTRPのみに対して上りリンク許可を要求してもよい。
【0101】
一選択的な実施の形態としては、上述した、BFRQ情報を送信することの後、端末は、BFRR情報を受信してもよい。そのうち、前記BFRQ情報と前記BFRR情報とは、同じ又は異なる第一の対象情報に対応する。例えば、前記BFRQ情報と前記BFRR情報とは、同じ又は異なるセルindex、PCI又はTRP識別子に対応する。前記BFRQ情報は、ビーム障害が発生したセルindex、ビーム障害が発生したPCI、ビーム障害が発生したTRP識別子、識別した新ビームRSの少なくとも一つを含んでもよい。なお、識別した新ビームRSとセルindex、PCI及び/又はTRP識別子との対応関係に基づき、このBFRQ情報に含まれる上記情報を非明示的に付帯してもよい。
【0102】
一選択的な実施の形態としては、上述した、BFRQ情報を送信することの後、端末は、他のチャネルのビーム情報をリセットしてもよい。具体的なリセット過程は、
前記BFRQ情報における報告された新ビームRS情報に基づき、ターゲット対象情報又は第二の対象情報に対応するチャネルのビーム情報を決定することであってもよい。
【0103】
例えば、ターゲット対象情報がターゲットセルインデックスであることを例にして、UEは、新ビームRS情報に基づき、このターゲットセルインデックスに対応するターゲットセルにおけるチャネルのビーム情報を決定してもよい。又は、ターゲット対象情報がターゲットPCIであることを例にして、UEは、新ビームRS情報に基づき、このターゲットPCIに対応するターゲット物理セルにおけるチャネルのビーム情報を決定してもよい。又は、ターゲット対象情報がターゲットTRP識別子であることを例にして、UEは、新ビームRS情報に基づき、このターゲットTRP識別子に対応するターゲットTRPにおけるチャネルのビーム情報を決定してもよい。
【0104】
また、例えば、UEは、新ビームRS情報に基づき、すべてのセル、すべての物理セル又はすべてのTRPにおけるチャネルのビーム情報を決定してもよい。
【0105】
選択的に、上記リセット過程において決定されたビーム情報の時間起点は、BFRR情報を受信した時刻から、後へ予め設定されたシンボル数(例えば、K個)だけオフセットする時刻であってもよい。対応する時間終点は、前記決定されたビーム情報の再配置情報、アクティブ化情報又は指示情報を受信した時刻であってもよい。
【0106】
場合3
この場合3では、ターゲットイベントは、一部のBFD RSの測定結果が第三の予め設定された条件を満たすことである。この第三の予め設定された条件は、例えば、この一部のBFD RSの測定結果がある予め設定された閾値よりも小さく、即ちビームが遮断されるためチャネル品質が低下してしまう場合が発生したことである。さらに、測定されるBFD RSが複数のTRPに対応することを例にして、このターゲットイベントは、この一部のBFD RSに対応するTRPにビーム障害が発生したが、他のBFD RSに対応するTRPが依然として正常に伝送できることとして理解されてもよく、このビーム障害は、プライマリセルビーム障害及び/又はセカンダリセルビーム障害であってもよい。
【0107】
選択的に、この場合3では、上述した、BFRQ情報を送信する過程は、
予め設定された対象情報に基づいてBFRQ情報を送信することと、
予め設定されたリソースを用いてBFRQ情報を送信することと、
予め設定された対象情報に基づいて予め設定されたリソースを用いてBFRQ情報を送信することとのうちのいずれか一つを含む。
【0108】
選択的に、前記BFRQ情報は、前記一部のBFD RSに対応する第一の対象情報と、新ビームRS情報とのうちの少なくとも一つを含んでもよい。前記一部のBFD RSに対応する第一の対象情報は、ビーム障害が発生したTRP識別子、PCI及び/又はセルインデックスなどとして理解されてもよい。前記新ビームRS情報は、ビーム障害が発生したTRP又はビーム障害が発生していないTRPに対応してもよい。
【0109】
さらに、前記予め設定された対象情報は、
前記一部のBFD RSに対応する第一の対象情報と、
前記一部のBFD RSに対応する第一の対象情報以外の他の第一の対象情報と、
前記測定されるBFD RSに対応する第一の対象情報のいずれか一つの第一の対象情報と、のうちのいずれか一つであってもよい。
【0110】
上記予め設定された対象情報は、予め設定されたTRPに対応する情報として理解されてもよいことが指摘されるべきである。上述した、予め設定された対象情報に基づいてBFRQ情報を送信することは、予め設定されたTRPにBFRQ情報を送信することとして理解されてもよく、この予め設定されたTRPは、ビーム障害が発生したTRPと、ビーム障害が発生していないTRPと、いずれか一つのTRPとのうちのいずれか一つであってもよい。
【0111】
さらに、前記予め設定されたリソースは、
RACHリソースと、MAC CEを伝送するための上りリンクリソースとのうちのいずれか一つであってもよい。
【0112】
一選択的な実施の形態としては、予め設定されたリソースがRACHリソースである場合、このRACHリソースは、
RACHリソースと第一の対象情報との対応関係と、
新ビームRS情報と、
ターゲットSSB情報とのうちの少なくとも一つに基づいて決定されてもよい。
【0113】
例えば、それぞれ該当するセルindex、PCI及び/又はTRP識別子に対応する複数セットのRACHリソースがネットワークにより配置され、UEは、予め設定されたTRPに関連するセルindex、PCI及び/又はTRP識別子などの情報に基づき、使用される1セットのRACHリソースを決定する。また、例えば、UEは、識別した新ビームRS情報、及び前記新ビームRSとRACHリソースとの対応関係に基づき、使用される非競合RACHリソースを決定する。また、例えば、UEは、測定して決定したターゲットSSB情報、及びSSBとRACHリソースとの対応関係に基づき、使用される競合RACHリソースを決定する。
【0114】
また、例えば、ネットワークによりRACHリソースとTRPとの関連関係が配置され、UEは、識別した新ビームRS情報又はターゲットSSB情報に基づき、TRP情報を決定した後、このTRP情報に基づいて、使用されるRACHリソースを決定する。
【0115】
一実施の形態では、UEは、決定されたRACHリソースを用いて、予め設定されたTRPにBFRQ情報を送信してもよい。UEは、RACHリソースを用いてBFRQ情報を送信する時、ビーム障害が発生したTRP情報をネットワークに通知する必要がある。
【0116】
一選択的な実施の形態としては、端末は、RACHリソースを用いてBFRQ情報を送信した後、
前記一部のBFD RSに対応する第一の対象情報に基づき、BFRR情報を受信し、即ちビーム障害が発生したTRP上でBFRR情報を受信することであって、このBFRR情報は、スケジューリング伝送のDCIであってもよいこと、又は
前記測定されるBFD RSに対応する第一の対象情報のいずれか一つに基づき、BFRR情報を受信し、即ち、いずれか一つのTRP上でBFRR情報を受信することであって、このBFRR情報は、スケジューリング伝送のDCIであってもよいことのうちのいずれか一つを実行してもよい。
【0117】
一選択的な実施の形態としては、予め設定されたリソースがMAC CEを伝送するための上りリンクリソースである場合、上述した、予め設定されたリソースを用いてBFRQ情報を送信する過程は、
使用可能な上りリンク許可が存在する場合、前記上りリンク許可を用いてBFRQ情報を送信し、即ち前記上りリンク許可を用いて対応するTRPに、BFRQ情報が含まれるMAC CEを送信すること、又は
使用可能な上りリンク許可が存在しない場合、ネットワークから要求された上りリンク許可を用いてBFRQ情報を送信することであってもよい。
【0118】
選択的に、使用可能な上りリンク許可が存在する場合、第一の上りリンク許可の優先度が第二の上りリンク許可の優先度よりも高く、前記第一の上りリンク許可は、前記一部のBFD RSに対応する第一の対象情報に対応し、前記第二の上りリンク許可は、前記一部のBFD RSに対応する第一の対象情報以外の他の第一の対象情報に対応する。つまり、使用可能な上りリンク許可が存在する場合、ビーム障害が発生したTRPにおけるあるセルの使用可能な許可は、他のTRPにおけるあるセルの使用可能な許可よりも優先する。
【0119】
一選択的な実施の形態としては、使用可能な上りリンク許可が存在しない場合、上述した、ネットワークから要求された上りリンク許可を用いてBFRQ情報を送信する過程は、以下のことを含んでもよい。
【0120】
1)BFR用のPUCCHリソース(PUCCH-BFRとも呼ばれてもよい)が配置されている場合、このBFR用のPUCCHリソースを用いてSRを送信し、ネットワークにより送信された応答を受信し、前記応答により指示された上りリンク許可を用いてBFRQ情報を送信する。そのうち、前記PUCCHリソースは、前記応答に対応する第一の対象情報と同じであるか又は異なる。前記応答により指示された上りリンク許可は、DCIによりいずれかのTRPにスケジューリングされてもよい。
【0121】
この1)では、端末は、ネットワーク配置又は予め設定されたルールに基づき、使用されるPUCCH-BFRリソースを決定してもよい。上述した、BFR用のPUCCHリソースを用いてSRを送信する過程は、第二の対応関係に基づいて第四の対象情報を決定し、前記第四の対象情報に基づき、前記PUCCHリソースを用いてSRを送信することを含んでもよい。
【0122】
そのうち、前記第二の対応関係は、
第一の対象情報とSR配置情報との対応関係(例えば、TRP識別子(又はセルインデックス、PCI)とSR配置情報との対応関係)と、
第一の対象情報とSR配置情報におけるBFR用のPUCCHリソースとの対応関係(例えば、TRP識別子(又はセルインデックス、PCI)とSR配置情報におけるBFR用のPUCCHリソースとの対応関係)と、
第一の対象情報とSR配置情報におけるBFR用のPUCCHリソースの空間的関係情報との対応関係(例えば、TRP識別子(又はセルインデックス、PCI)とSR配置情報におけるBFR用のPUCCHリソースの空間的関係情報との対応関係)とのうちのいずれか一つを含んでもよい。
【0123】
この第二の対応関係は、ネットワークにより端末に送信された配置情報に含まれてもよいことが指摘されるべきである。第一の対象情報とSR配置情報との対応関係については、それぞれ複数のTRP(即ちTRP情報)に対応する複数のSR配置情報(SR config)を配置してもよい。第一の対象情報とSR配置情報におけるBFR用のPUCCHリソースとの対応関係については、一つのSR配置情報に、それぞれ複数のTRPに対応する複数のBFR用のPUCCHリソースを含める(SR configに複数のPUCCH resourceがある)ように配置してもよい。第一の対象情報とSR配置情報におけるBFR用のPUCCHリソースの空間的関係情報との対応関係については、SR配置情報におけるBFR用のPUCCHリソースに、それぞれ複数のTRPに対応する複数の空間的関係情報を含める(SR configにおけるPUCCH resourceに複数のspatial relationがある)ように配置してもよい。このように、端末は、BFR用のPUCCHリソースを選択的に使用するか又は複数のBFR用のPUCCHリソースを時分割方式で使用し、或いは、PUCCHリソースの空間的関係情報を選択的に使用するか又は時分割方式で使用し、上記対応関係に基づき、該当するTRPにSRを送信してもよい。ネットワークによりPUCCHリソースグループが配置されると、UEは、同一のグループ内のいずれかのPUCCHリソースを選択してこのPUCCHリソースグループに対応するTRPにSRを送信してもよい。
【0124】
2)BFR用のPUCCHリソースが配置されていない場合、競合RACHリソースを用いてネットワークに上りリンク許可を要求し、要求された上りリンク許可を用いてBFRQ情報を送信する。
【0125】
一選択的な実施の形態としては、端末は、MAC CE(即ちMAC CEを伝送するための上りリンクリソース)を用いてBFRQ情報を送信した後、
前記一部のBFD RSに対応する第一の対象情報に基づき、BFRR情報を受信し、即ち、ビーム障害が発生したTRP上でBFRR情報を受信することであって、このBFRR情報は、スケジューリング伝送のDCIであってもよいこと、又は
前記測定されるBFD RSに対応する第一の対象情報のいずれか一つに基づき、BFRR情報を受信し、即ち、いずれか一つのTRP上でBFRR情報を受信することであって、このBFRR情報は、スケジューリング伝送のDCIであってもよいことのうちのいずれか一つを実行してもよい。
【0126】
一選択的な実施の形態としては、上述した、BFRQ情報を送信することの後、端末は、他のチャネルのビーム情報をリセットしてもよい。具体的なリセット過程は、
前記BFRQ情報における報告された新ビームRS情報に基づき、前記一部のBFD RSと同一の第一の対象情報に対応するチャネルのビーム情報を決定し、及び/又は、第二の対象情報に対応するチャネルのビーム情報を決定することであってもよい。
【0127】
例えば、UEは、新ビームRS情報に基づき、すべてのセル、すべての物理セル又はすべてのTRPにおけるチャネルのビーム情報を決定してもよい。また、例えば、リセット過程において、ビーム障害が発生したTRPについては、BFRQ情報における報告された新ビームRS情報に基づき、このTRPの他のチャネルのビーム情報を決定してもよい。PUCCHリソースに複数のspatial relation情報が配置されている場合、ビーム障害が発生したTRPに対応するspatial relation情報のみをBFRQ情報における報告された新ビームRS情報に基づいて決定する。
【0128】
選択的に、上記リセット過程において決定されたビーム情報の時間起点は、BFRR情報を受信した時刻から、後へ予め設定されたシンボル数(例えば、K個)だけオフセットする時刻であってもよい。対応する時間終点は、前記決定されたビーム情報の再配置情報、アクティブ化情報又は指示情報を受信した時刻であってもよい。
【0129】
図2を参照すると、
図2は、本発明の実施例によるネットワーク機器に用いられるビーム障害回復方法のフローチャートであり、
図2に示すように、この方法は、下記ステップを含む。
【0130】
ステップ201:端末により送信されたBFRQ情報を受信する。
【0131】
そのうち、前記BFRQ情報は、前記端末が複数の第一の対象情報に対応するBFD RSの測定結果に基づいてターゲットイベントを決定した後に送信したものである。
【0132】
本発明の実施例では、マルチTRPシナリオにおけるビーム障害イベントを明確にすることができ、それにより、割り込まれたビームリンクを迅速に回復し、データ伝送の信頼性を向上させることができる。
【0133】
選択的に、前記ターゲットイベントは、プライマリセルに対応するすべてのBFD RSの測定結果が第一の予め設定された条件を満たすことであり、前記ステップ201は、
前記端末が非競合RACHリソースにより送信した前記BFRQ情報を受信すること、又は
前記端末が競合RACHリソースにより送信した前記BFRQ情報を受信することを含む。
【0134】
選択的に、前述した、前記端末が非競合RACHリソースにより送信した前記BFRQ情報を受信することは、
前記端末がターゲット対象情報に基づいて送信した前記BFRQ情報を受信することを含み、
そのうち、前記ターゲット対象情報は、前記端末がRACHリソースと第一の対象情報との対応関係及びターゲットRACHリソースに基づいて決定したものである。
【0135】
選択的に、前記ターゲットRACHリソースは、ターゲットRSに対応するか、又は、前記ターゲットRACHリソースとターゲットRSとは、同一の第一の対象情報に対応する。前記ターゲットRSは、候補ビームRSの測定結果に基づいて決定されたものである。
【0136】
選択的に、前記方法は、
前記端末に候補ビームRSの配置情報を送信し、及び/又は、前記端末にRACHリソース配置情報を送信することをさらに含み、そのうち、前記候補ビームRSの配置情報には、候補ビームRSと第一の対象情報との対応関係が含まれ、前記RACHリソース配置情報には、RACHリソースと第一の対象情報との対応関係が含まれる。
【0137】
選択的に、前述した、前記端末が非競合RACHリソースにより送信した前記BFRQ情報を受信することの後、前記方法は、
前記端末のために一つのBFR用のCORESETが配置されている場合、前記CORESET上で前記端末にBFRR情報を送信すること、又は
前記端末のためにBFR用の複数のCORESETが配置されている場合、前記ターゲットRACHリソースと同一のターゲット対象情報に対応するCORESET上でBFRR情報を送信し、又は、前記ターゲットRSと同一のターゲット対象情報に対応するCORESET上でBFRR情報を送信することをさらに含む。
【0138】
選択的に、前記方法は、
前記ターゲットRACHリソースのビーム情報に基づき、前記ターゲット対象情報又は第二の対象情報に対応するPUCCHのビーム情報(即ち受信ビーム情報)を決定すること、又は
前記ターゲットRSに基づき、前記ターゲット対象情報又は第二の対象情報に対応するPDCCHのビーム情報を決定し、及び/又は、前記ターゲット対象情報又は第二の対象情報に対応するPDSCHのビーム情報(即ち送信ビーム情報)を決定することをさらに含む。
【0139】
選択的に、前述した、前記端末が競合RACHリソースにより送信した前記BFRQ情報を受信することは、前記端末がターゲット対象情報に基づいて送信した前記BFRQ情報を受信することを含み、
そのうち、前記ターゲット対象情報は、前記端末がRACHリソースと第一の対象情報との対応関係及びターゲットRACHリソースに基づいて決定したものであり、前記ターゲットRACHリソースは、ターゲットSSBに対応するか、又は、前記ターゲットRACHリソースとターゲットSSBとは、同一の第一の対象情報に対応し、前記ターゲットSSBは、端末測定に基づいて決定されたものである。
【0140】
選択的に、前記方法は、前記端末にリソース配置情報を送信することをさらに含み、
そのうち、前記リソース配置情報には、
SSBと第一の対象情報との対応関係と、
RACHリソースと第一の対象情報との対応関係とのうちの少なくとも一つが含まれる。
【0141】
選択的に、前述した、前記端末が競合RACHリソースにより送信した前記BFRQ情報を受信することの後、前記方法は、CORESET#0上でBFRR情報を送信することをさらに含む。
【0142】
選択的に、前記方法は、
前記ターゲットSSBに基づき、前記ターゲット対象情報又は第二の対象情報に対応するチャネルのビーム情報を決定し、及び/又は、前記ターゲット対象情報又は第二の対象情報に対応するRSのビーム情報を決定することをさらに含む。
【0143】
選択的に、前記第一の対象情報がTRP識別子と、CORESETPoolIndex情報と、グループ識別子とのうちの一つである時に、前記複数の第一の対象情報は、
複数又は同一のセルに属する場合と、
複数又は同一の物理セルに属する場合とのうちのいずれか一つである。
【0144】
選択的に、前記ターゲットイベントは、セカンダリセルに対応するすべてのBFD RSの測定結果が第二の予め設定された条件を満たすことであり、前述した、端末により送信されたBFRQ情報を受信することは、
前記端末が上りリンク許可を用いて送信した前記BFRQ情報を受信することを含む。
【0145】
選択的に、使用可能な上りリンク許可が存在する場合、前記上りリンク許可は、いずれか一つの前記第一の対象情報に対応する。
【0146】
選択的に、前記上りリンク許可が存在しない場合、前記方法は、
SRを受信することと、
前記端末に応答を送信することとをさらに含み、そのうち、前記応答は、前記上りリンク許可を指示し、前記SRと前記応答とは、対応する第一の対象情報が同じであるか又は異なる。
【0147】
選択的に、前述した、SRを受信することは、
前記端末が第三の対象情報に基づいて送信した前記SRを受信することであって、前記第三の対象情報は、第一の対応関係に基づいて決定されたものであることと、
前記端末がいずれか一つの第一の対象情報に基づいて送信した前記SRを受信することと、
前記端末が複数の第一の対象情報に基づいて同時又は順番に送信した前記SRを受信することとのうちのいずれか一つを含み、
そのうち、前記第一の対応関係は、
第一の対象情報とSR配置情報との対応関係と、
第一の対象情報とSR配置情報におけるBFR用のPUCCHリソースとの対応関係と、
第一の対象情報とSR配置情報におけるBFR用のPUCCHリソースの空間的関係情報との対応関係とのうちのいずれか一つを含む。
【0148】
選択的に、前記端末に対してSRが配置されていないか又は配置されたSRの送信回数が予め設定された閾値に達した場合、前記方法は、
前記端末がプライマリセルにおける競合RACHリソースにおいて送信した要求を受信することと、
前記上りリンク許可を指示する応答を前記端末に送信することとをさらに含む。
【0149】
選択的に、前記競合RACHリソースは、前記端末が、端末測定によりターゲットSSBを決定した後、SSBと競合RACHリソースとの対応関係に基づいて決定したものである。
【0150】
選択的に、前記競合RACHリソースと前記ターゲットSSBとは、同一の第一の対象情報に対応する。
【0151】
選択的に、前述した、前記端末が上りリンク許可を用いて送信した前記BFRQ情報を受信することの後、前記方法は、
前記BFRQ情報における報告された新ビームRS情報に基づき、ターゲット対象情報又は前記第二の対象情報に対応するチャネルのビーム情報を決定することをさらに含む。
【0152】
選択的に、前述した、前記端末が上りリンク許可を用いて送信した前記BFRQ情報を受信することの後、前記方法は、
前記端末にBFRR情報を送信することをさらに含み、そのうち、前記BFRQ情報と前記BFRR情報とは、同じ又は異なる第一の対象情報に対応する。
【0153】
選択的に、前記ターゲットイベントは、一部のBFD RSの測定結果が第三の予め設定された条件を満たすことであり、前述した、端末により送信されたBFRQ情報を受信することは、
前記端末が予め設定された対象情報に基づいて送信した前記BFRQ情報を受信することと、
前記端末が予め設定されたリソースを用いて送信した前記BFRQ情報を受信することと、
前記端末が予め設定された対象情報に基づいて予め設定されたリソースを用いて送信した前記BFRQ情報を受信することとのうちのいずれか一つを含む。
【0154】
選択的に、前記予め設定された対象情報は、
前記一部のBFD RSに対応する第一の対象情報と、
前記一部のBFD RSに対応する第一の対象情報以外の他の第一の対象情報と、
前記測定されるBFD RSに対応する第一の対象情報のいずれか一つの第一の対象情報と、のうちのいずれか一つである。
【0155】
選択的に、前記予め設定されたリソースは、
RACHリソースと、
MAC CEを伝送するための上りリンクリソースとのうちのいずれか一つである。
【0156】
選択的に、前記予め設定されたリソースがRACHリソースである場合、前記RACHリソースは、
RACHリソースと第一の対象情報との対応関係と、
新ビームRS情報と、
ターゲットSSB情報とのうちの少なくとも一つに基づいて決定されたものである。
【0157】
選択的に、前記予め設定されたリソースがMAC CEを伝送するための上りリンクリソースである場合、前述した、前記端末が予め設定されたリソースを用いて送信した前記BFRQ情報を受信することは、
前記端末が上りリンク許可を用いて送信した前記BFRQ情報を受信することを含む。
【0158】
選択的に、使用可能な上りリンク許可が存在する場合、第一の上りリンク許可の優先度が第二の上りリンク許可の優先度よりも高く、前記第一の上りリンク許可は、前記一部のBFD RSに対応する第一の対象情報に対応し、前記第二の上りリンク許可は、前記一部のBFD RSに対応する第一の対象情報以外の他の第一の対象情報に対応する。
【0159】
選択的に、前記上りリンク許可が前記端末によりネットワークから要求されたものである場合、前記方法は、
前記端末が配置されたBFR用のPUCCHリソースに基づいて送信したSRを受信することと、
前記端末に応答を送信することとをさらに含み、そのうち、前記応答は、前記上りリンク許可を指示し、前記SRと前記応答とは、対応する第一の対象情報が同じであるか又は異なる。
【0160】
選択的に、前記端末にBFR用のPUCCHリソースが配置されていない場合、前記方法は、
前記端末が競合RACHリソースを用いて送信した要求を受信することと、
前記上りリンク許可を指示する応答を前記端末に送信することとをさらに含む。
【0161】
選択的に、前述した、前記端末が配置されたBFR用のPUCCHリソースに基づいて送信したSRを受信することは、
前記端末が第四の対象情報に基づいて送信した前記SRを受信することを含み、前記第四の対象情報は、第二の対応関係に基づいて決定されたものであり、
そのうち、前記第二の対応関係は、
第一の対象情報とSR配置情報との対応関係と、
第一の対象情報とSR配置情報におけるBFR用のPUCCHリソースとの対応関係と、
第一の対象情報とSR配置情報におけるBFR用のPUCCHリソースの空間的関係情報との対応関係とのうちのいずれか一つを含む。
【0162】
選択的に、前述した、端末により送信されたBFRQ情報を受信することの後、前記方法は、
前記一部のBFD RSに対応する第一の対象情報に基づき、BFRR情報を送信すること、又は
前記測定されるBFD RSに対応する第一の対象情報のいずれか一つに基づき、BFRR情報を送信することをさらに含む。
【0163】
選択的に、前述した、端末により送信されたBFRQ情報を受信することの後、前記方法は、
前記BFRQ情報における報告された新ビームRS情報に基づき、前記一部のBFD RSと同一の第一の対象情報に対応するチャネルのビーム情報を決定し、及び/又は、第二の対象情報に対応するチャネルのビーム情報を決定することをさらに含む。
【0164】
上記実施例では、本発明のビーム障害回復方法について説明し、以下、実施例と添付図面を結び付けながら、本発明の端末とネットワーク機器について説明する。
【0165】
図3を参照すると、
図3は、本発明の実施例による端末の構造概略図であり、
図3に示すように、この端末30は、
BFD RSを測定するための測定モジュール31であって、前記BFD RSは、複数の第一の対象情報に対応し、前記第一の対象情報は、TRP識別子と、CORESETPoolIndex情報と、グループ識別子と、セル識別子と、PCIとのうちの少なくとも一つを含む測定モジュール31と、
前記BFD RSの測定結果に基づき、ターゲットイベントを決定するための第一の決定モジュール32と、
BFRQ情報を送信するための第一の送信モジュール33とを含む。
【0166】
選択的に、前記ターゲットイベントは、プライマリセルに対応するすべてのBFD RSの測定結果が第一の予め設定された条件を満たすことであり、前記第一の送信モジュール33は、具体的に、
非競合ランダムアクセスRACHリソースを用いて前記BFRQ情報を送信し、又は、
競合RACHリソースを用いて前記BFRQ情報を送信するために用いられる。
【0167】
選択的に、前記第一の送信モジュール33は、
ターゲットRACHリソースを決定し、RACHリソースと第一の対象情報との対応関係に基づき、前記ターゲットRACHリソースに対応するターゲット対象情報を決定するための第一の決定ユニットと、
前記ターゲット対象情報に基づいて前記BFRQ情報を送信するための第一の送信ユニットとを含む。
【0168】
選択的に、前記第一の決定ユニットは、具体的に、
候補ビームRSを測定し、前記候補ビームRSの測定結果に基づき、ターゲットRSを決定し、
候補ビームRSとRACHリソースとの対応関係に基づき、前記ターゲットRSに対応する前記ターゲットRACHリソースを決定し、又は、前記ターゲットRSに基づき、前記ターゲットRACHリソースを選択するために用いられ、そのうち、前記ターゲットRSと前記ターゲットRACHリソースとは、同一の第一の対象情報に対応する。
【0169】
選択的に、前記候補ビームRSの配置情報には、候補ビームRSと第一の対象情報との対応関係が含まれ、及び/又は、
前記端末のRACHリソース配置情報には、RACHリソースと第一の対象情報との対応関係が含まれる。
【0170】
選択的に、前記端末30は、
ビーム障害回復BFR用の一つの制御リソースセットCORESETが配置されている場合、前記CORESET上でBFRR情報をモニタリングし、又は、
BFR用の複数のCORESETが配置されている場合、前記ターゲットRACHリソースと同一のターゲット対象情報に対応するCORESET上でBFRR情報をモニタリングし、又は、前記ターゲットRSと同一のターゲット対象情報に対応するCORESET上でBFRR情報をモニタリングするための第一のモニタリングモジュールをさらに含む。
【0171】
選択的に、前記端末30は、
前記ターゲットRACHリソースのビーム情報に基づき、前記ターゲット対象情報又は第二の対象情報に対応するPUCCHのビーム情報を決定し、又は、
前記ターゲットRSに基づき、前記ターゲット対象情報又は第二の対象情報に対応するPDCCHのビーム情報を決定し、及び/又は、前記ターゲット対象情報又は第二の対象情報に対応するPDSCHのビーム情報を決定するための第二の決定モジュールをさらに含み、
そのうち、前記第二の対象情報は、すべてのセル識別子と、すべてのPCIと、すべてのTRP識別子と、すべてのCORESETPoolIndex情報と、すべてのグループ識別子とのうちの少なくとも一つを含む。
【0172】
選択的に、前記決定されたビーム情報の時間起点は、BFRR情報を受信した時刻から、後へ予め設定されたシンボル数だけオフセットする時刻であり、前記決定されたビーム情報の時間終点は、前記決定されたビーム情報の再配置情報、アクティブ化情報又は指示情報を受信した時刻である。
【0173】
選択的に、前記第一の送信モジュール33は、
ターゲットRACHリソースを決定するための第二の決定ユニットと、
RACHリソースと第一の対象情報との対応関係に基づき、前記ターゲットRACHリソースに対応するターゲット対象情報を決定し、前記ターゲット対象情報に基づいてBFRQ情報を送信するための第二の送信ユニットとを含む。
【0174】
選択的に、前記第二の決定ユニットは、具体的に、
端末測定に基づき、ターゲットSSBを決定し、
SSBとRACHリソースとの対応関係に基づき、前記ターゲットSSBに対応する前記ターゲットRACHリソースを決定し、又は、前記ターゲットSSBに基づき、前記ターゲットRACHリソースを選択するために用いられ、そのうち、前記ターゲットSSBと前記ターゲットRACHリソースとは、同一の第一の対象情報に対応する。
【0175】
選択的に、前記端末のリソース配置情報には、
SSBと第一の対象情報との対応関係と、
RACHリソースと第一の対象情報との対応関係とのうちの少なくとも一つが含まれる。
【0176】
選択的に、前記端末30は、
CORESET#0上でBFRR情報をモニタリングするための第二のモニタリングモジュールをさらに含む。
【0177】
選択的に、前記端末30は、
前記ターゲットSSBに基づき、前記ターゲット対象情報又は第二の対象情報に対応するチャネルのビーム情報を決定し、及び/又は、前記ターゲット対象情報又は第二の対象情報に対応するRSのビーム情報を決定するための第三の決定モジュールをさらに含む。
【0178】
選択的に、前記第一の対象情報がTRP識別子と、CORESETPoolIndex情報と、グループ識別子とのうちの一つである時に、前記複数の第一の対象情報は、
複数又は同一のセルに属する場合と、
複数又は同一の物理セルに属する場合とのうちのいずれか一つである。
【0179】
選択的に、前記ターゲットイベントは、セカンダリセルに対応するすべてのBFD RSの測定結果が第二の予め設定された条件を満たすことであり、前記第一の送信モジュール33は、具体的に、
使用可能な上りリンク許可が存在する場合、前記上りリンク許可を用いて前記BFRQ情報を送信し、又は、
使用可能な上りリンク許可が存在しない場合、ネットワークから要求された上りリンク許可を用いて前記BFRQ情報を送信するために用いられる。
【0180】
選択的に、使用可能な上りリンク許可が存在する場合、前記上りリンク許可は、いずれか一つの前記第一の対象情報に対応する。
【0181】
選択的に、前記第一の送信モジュール33は、
SRを送信し、ネットワークにより送信された応答を受信するための第一の送受信ユニットと、
前記応答により指示された上りリンク許可を用いて前記BFRQ情報を送信するための第三の送信ユニットとを含み、そのうち、前記SRと前記応答とは、対応する第一の対象情報が同じであるか又は異なる。
【0182】
選択的に、前述した、SRを送信する過程は、
第一の対応関係に基づいて第三の対象情報を決定し、前記第三の対象情報に基づいて前記SRを送信することと、
いずれか一つの第一の対象情報に基づいて前記SRを送信することと、
複数の第一の対象情報に基づいて同時又は順番に前記SRを送信することとのうちのいずれか一つを含み、
そのうち、前記第一の対応関係は、
第一の対象情報とSR配置情報との対応関係と、
第一の対象情報とSR配置情報におけるBFR用のPUCCHリソースとの対応関係と、
第一の対象情報とSR配置情報におけるBFR用のPUCCHリソースの空間的関係情報との対応関係とのうちのいずれか一つを含む。
【0183】
選択的に、SRが配置されていないか又は配置されたSRの送信回数が予め設定された閾値に達した場合、前記第一の送信モジュール33は、さらに、
プライマリセルにおける競合RACHリソースを用いてネットワークに前記上りリンク許可を要求し、前記上りリンク許可を用いて前記BFRQ情報を送信するために用いられる。
【0184】
選択的に、前記競合RACHリソースは、前記端末が、端末測定によりターゲットSSBを決定した後、SSBと競合RACHリソースとの対応関係に基づいて決定したものである。
【0185】
選択的に、前記競合RACHリソースと前記ターゲットSSBとは、同一の第一の対象情報に対応する。
【0186】
選択的に、前記端末30は、
前記BFRQ情報における報告された新ビームRS情報に基づき、ターゲット対象情報又は第二の対象情報に対応するチャネルのビーム情報を決定するための第四の決定モジュールさらに含む。
【0187】
選択的に、前記端末30は、
BFRR情報を受信するための第一の受信モジュールをさらに含み、そのうち、前記BFRQ情報と前記BFRR情報とは、同じ又は異なる第一の対象情報に対応する。
【0188】
選択的に、前記ターゲットイベントは、一部のBFD RSの測定結果が第三の予め設定された条件を満たすことであり、前記第一の送信モジュール33は、具体的に、
予め設定された対象情報に基づいて前記BFRQ情報を送信することと、
予め設定されたリソースを用いて前記BFRQ情報を送信することと、
予め設定された対象情報に基づいて予め設定されたリソースを用いて前記BFRQ情報を送信することとのうちのいずれか一つを実行するために用いられる。
【0189】
選択的に、前記予め設定された対象情報は、
前記一部のBFD RSに対応する第一の対象情報と、
前記一部のBFD RSに対応する第一の対象情報以外の他の第一の対象情報と、
前記測定されるBFD RSに対応する第一の対象情報のいずれか一つの第一の対象情報と、のうちのいずれか一つである。
【0190】
選択的に、前記予め設定されたリソースは、
RACHリソースと、
メディアアクセスコントロール制御ユニットMAC CEを伝送するための上りリンクリソースとのうちのいずれか一つである。
【0191】
選択的に、前記予め設定されたリソースがRACHリソースである場合、前記RACHリソースは、
RACHリソースと第一の対象情報との対応関係と、
新ビームRS情報と、
ターゲットSSB情報とのうちの少なくとも一つに基づいて決定されたものである。
【0192】
選択的に、前記予め設定されたリソースがMAC CEを伝送するための上りリンクリソースである場合、前述した、予め設定されたリソースを用いて前記BFRQ情報を送信する過程は、具体的には、
使用可能な上りリンク許可が存在する場合、前記上りリンク許可を用いて前記BFRQ情報を送信し、又は、
使用可能な上りリンク許可が存在しない場合、ネットワークから要求された上りリンク許可を用いて前記BFRQ情報を送信することである。
【0193】
選択的に、使用可能な上りリンク許可が存在する場合、第一の上りリンク許可の優先度が第二の上りリンク許可の優先度よりも高く、前記第一の上りリンク許可は、前記一部のBFD RSに対応する第一の対象情報に対応し、前記第二の上りリンク許可は、前記一部のBFD RSに対応する第一の対象情報以外の他の第一の対象情報に対応する。
【0194】
選択的に、前述した、ネットワークから要求された上りリンク許可を用いてBFRQ情報を送信する過程は、
BFR用のPUCCHリソースが配置されている場合、前記BFR用のPUCCHリソースを用いてSRを送信し、ネットワークにより送信された応答を受信し、前記応答により指示された上りリンク許可を用いて前記BFRQ情報を送信することであって、前記PUCCHリソースは、前記応答に対応する第一の対象情報と同じであるか又は異なること、又は
BFR用のPUCCHリソースが配置されていない場合、競合RACHリソースを用いてネットワークに上りリンク許可を要求し、要求された上りリンク許可を用いて前記BFRQ情報を送信することを含む。
【0195】
選択的に、前述した、前記BFR用のPUCCHリソースを用いてSRを送信する過程は、
第二の対応関係に基づいて第四の対象情報を決定し、前記第四の対象情報に基づき、前記PUCCHリソースを用いて前記SRを送信することを含み、
そのうち、前記第二の対応関係は、
第一の対象情報とSR配置情報との対応関係と、
第一の対象情報とSR配置情報におけるBFR用のPUCCHリソースとの対応関係と、
第一の対象情報とSR配置情報におけるBFR用のPUCCHリソースの空間的関係情報との対応関係とのうちのいずれか一つを含む。
【0196】
選択的に、前記端末30は、
前記一部のBFD RSに対応する第一の対象情報に基づき、BFRR情報を受信し、又は、前記測定されるBFD RSに対応する第一の対象情報のいずれか一つに基づき、BFRR情報を受信するための第二の受信モジュールとさらに含む。
【0197】
選択的に、前記端末30は、
前記BFRQ情報における報告された新ビームRS情報に基づき、前記一部のBFD RSと同一の第一の対象情報に対応するチャネルのビーム情報を決定し、及び/又は、第二の対象情報に対応するチャネルのビーム情報を決定するための第五の決定モジュールをさらに含む。
【0198】
選択的に、前記BFRQ情報は、
前記一部のBFD RSに対応する第一の対象情報と、新ビームRS情報とのうちの少なくとも一つを含む。
【0199】
選択的に、前記端末は、さらに、
ターゲット対象情報に基づき、CORESET#0をモニタリングすることと、
ターゲット対象情報に基づき、アンカーanchor対象を切り替えることと、
ターゲット対象情報に対応するCORESETPoolIndex情報に基づき、配置されたCORESETに対応するCORESETPoolIndex情報を更新することとのうちの少なくとも一つを実行してもよい。
【0200】
本発明の実施例の端末30は、上記
図1に示す方法の実施例で実現される各プロセスを実現し、同じ技術的効果を達成することができる。説明の繰り返しを回避するために、ここでこれ以上説明しない。
【0201】
図4を参照すると、
図4は、本発明の実施例によるネットワーク機器の構造概略図であり、
図4に示すように、このネットワーク機器40は、
端末により送信されたBFRQ情報を受信するための第三の受信モジュール41を含み、
そのうち、前記BFRQ情報は、前記端末がBFD RSの測定結果に基づいてターゲットイベントを決定した後に送信したものであり、前記BFD RSは、複数の第一の対象情報に対応し、前記第一の対象情報は、TRP識別子と、CORESETPoolIndex情報と、グループ識別子と、セル識別子と、PCIとのうちの少なくとも一つを含む。
【0202】
選択的に、前記ターゲットイベントは、プライマリセルに対応するすべてのBFD RSの測定結果が第一の予め設定された条件を満たすことであり、前記第三の受信モジュール41は、具体的に、
前記端末が非競合RACHリソースにより送信した前記BFRQ情報を受信し、又は、
前記端末が競合RACHリソースにより送信した前記BFRQ情報を受信するために用いられる。
【0203】
選択的に、前述した、前記端末が非競合RACHリソースにより送信した前記BFRQ情報を受信する過程は、
前記端末がターゲット対象情報に基づいて送信した前記BFRQ情報を受信することを含み、
そのうち、前記ターゲット対象情報は、前記端末がRACHリソースと第一の対象情報との対応関係及びターゲットRACHリソースに基づいて決定したものである。
【0204】
選択的に、前記ターゲットRACHリソースは、ターゲットRSに対応するか、又は、前記ターゲットRACHリソースとターゲットRSとは、同一の第一の対象情報に対応し、前記ターゲットRSは、候補ビームRSの測定結果に基づいて決定されたものである。
【0205】
選択的に、前記ネットワーク機器40は、
前記端末に候補ビームRSの配置情報を送信し、及び/又は、前記端末にRACHリソース配置情報を送信するための第二の送信モジュールをさらに含み、
そのうち、前記候補ビームRSの配置情報には、候補ビームRSと第一の対象情報との対応関係が含まれ、前記RACHリソース配置情報には、RACHリソースと第一の対象情報との対応関係が含まれる。
【0206】
選択的に、前記ネットワーク機器40は、
前記端末のために一つのBFR用のCORESETが配置されている場合、前記CORESET上で前記端末にBFRR情報を送信し、又は、
前記端末のためにBFR用の複数のCORESETが配置されている場合、前記ターゲットRACHリソースと同一のターゲット対象情報に対応するCORESET上でBFRR情報を送信し、又は、前記ターゲットRSと同一のターゲット対象情報に対応するCORESET上でBFRR情報を送信するための第三の送信モジュールをさらに含む。
【0207】
選択的に、前記ネットワーク機器40は、
前記ターゲットRACHリソースのビーム情報に基づき、前記ターゲット対象情報又は第二の対象情報に対応するPUCCHのビーム情報を決定し、又は、
前記ターゲットRSに基づき、前記ターゲット対象情報又は第二の対象情報に対応するPDCCHのビーム情報を決定し、及び/又は、前記ターゲット対象情報又は第二の対象情報に対応するPDSCHのビーム情報を決定するための第六の決定モジュールをさらに含み、
そのうち、前記第二の対象情報は、すべてのセル識別子と、すべてのPCIと、すべてのTRP識別子と、すべてのCORESETPoolIndex情報と、すべてのグループ識別子とのうちの少なくとも一つを含む。
【0208】
選択的に、前述した、前記端末が競合RACHリソースにより送信した前記BFRQ情報を受信する過程は、
前記端末がターゲット対象情報に基づいて送信した前記BFRQ情報を受信することを含み、
そのうち、前記ターゲット対象情報は、前記端末がRACHリソースと第一の対象情報との対応関係及びターゲットRACHリソースに基づいて決定したものであり、前記ターゲットRACHリソースは、ターゲットSSBに対応するか、又は、前記ターゲットRACHリソースとターゲットSSBとは、同一の第一の対象情報に対応し、前記ターゲットSSBは、端末測定に基づいて決定されたものである。
【0209】
選択的に、前記ネットワーク機器40は、
前記端末にリソース配置情報を送信するための第四の送信モジュールをさらに含み、
そのうち、前記リソース配置情報には、
SSBと第一の対象情報との対応関係と、
RACHリソースと第一の対象情報との対応関係とのうちの少なくとも一つが含まれる。
【0210】
選択的に、前記ネットワーク機器40は、
CORESET#0上でBFRR情報を送信するための第五の送信モジュールをさらに含む。
【0211】
選択的に、前記ネットワーク機器40は、
前記ターゲットSSBに基づき、前記ターゲット対象情報又は第二の対象情報に対応するチャネルのビーム情報を決定し、及び/又は、前記ターゲット対象情報又は第二の対象情報に対応するRSのビーム情報を決定するための第七の決定モジュールをさらに含む。
【0212】
選択的に、前記第一の対象情報がTRP識別子と、CORESETPoolIndex情報と、グループ識別子とのうちの一つである時に、前記複数の第一の対象情報は、
複数又は同一のセルに属する場合と、
複数又は同一の物理セルに属する場合とのうちのいずれか一つである。
【0213】
選択的に、前記ターゲットイベントは、セカンダリセルに対応するすべてのBFD RSの測定結果が第二の予め設定された条件を満たすことであり、前記第三の受信モジュール41は、具体的に、
前記端末が上りリンク許可を用いて送信した前記BFRQ情報を受信するために用いられる。
【0214】
選択的に、使用可能な上りリンク許可が存在する場合、前記上りリンク許可は、いずれか一つの前記第一の対象情報に対応する。
【0215】
選択的に、前記上りリンク許可が存在しない場合、前記ネットワーク機器40は、
SRを受信し、前記端末に応答を送信するための第一の送受信モジュールをさらに含み、そのうち、前記応答は、前記上りリンク許可を指示し、前記SRと前記応答とは、対応する第一の対象情報が同じであるか又は異なる。
【0216】
選択的に、前述した、SRを受信する過程は、
前記端末が第三の対象情報に基づいて送信した前記SRを受信することであって、前記第三の対象情報は、第一の対応関係に基づいて決定されたものであることと、
前記端末がいずれか一つの第一の対象情報に基づいて送信した前記SRを受信することと、
前記端末が複数の第一の対象情報に基づいて同時又は順番に送信した前記SRを受信することとのうちのいずれか一つを含み、
そのうち、前記第一の対応関係は、
第一の対象情報とSR配置情報との対応関係と、
第一の対象情報とSR配置情報におけるBFR用のPUCCHリソースとの対応関係と、
第一の対象情報とSR配置情報におけるBFR用のPUCCHリソースの空間的関係情報との対応関係とのうちのいずれか一つを含む。
【0217】
選択的に、前記端末に対してSRが配置されていないか又は配置されたSRの送信回数が予め設定された閾値に達した場合、前記第一の送受信モジュールは、さらに、前記端末がプライマリセルにおける競合RACHリソースにおいて送信した要求を受信し、前記上りリンク許可を指示する応答を前記端末に送信するために用いられる。
【0218】
選択的に、前記競合RACHリソースは、前記端末が、端末測定によりターゲットSSBを決定した後、SSBと競合RACHリソースとの対応関係に基づいて決定したものである。
【0219】
選択的に、前記競合RACHリソースと前記ターゲットSSBとは、同一の第一の対象情報に対応する。
【0220】
選択的に、前記ネットワーク機器40は、
前記BFRQ情報における報告された新ビームRS情報に基づき、ターゲット対象情報又は前記第二の対象情報に対応するチャネルのビーム情報を決定するための第八の決定モジュールをさらに含む。
【0221】
選択的に、前記ネットワーク機器40は、
前記端末にBFRR情報を送信するための第六の送信モジュールをさらに含み、そのうち、前記BFRQ情報と前記BFRR情報とは、同じ又は異なる第一の対象情報に対応する。
【0222】
選択的に、前記ターゲットイベントは、一部のBFD RSの測定結果が第三の予め設定された条件を満たすことであり、前記第三の受信モジュール41は、具体的に、
前記端末が予め設定された対象情報に基づいて送信した前記BFRQ情報を受信することと、
前記端末が予め設定されたリソースを用いて送信した前記BFRQ情報を受信することと、
前記端末が予め設定された対象情報に基づいて予め設定されたリソースを用いて送信した前記BFRQ情報を受信することとのうちのいずれか一つを実行するために用いられる。
【0223】
選択的に、前記予め設定された対象情報は、
前記一部のBFD RSに対応する第一の対象情報と、
前記一部のBFD RSに対応する第一の対象情報以外の他の第一の対象情報と、
前記測定されるBFD RSに対応する第一の対象情報のいずれか一つの第一の対象情報と、のうちのいずれか一つである。
【0224】
選択的に、前記予め設定されたリソースは、
RACHリソースと、
MAC CEを伝送するための上りリンクリソースとのうちのいずれか一つである。
【0225】
選択的に、前記予め設定されたリソースがRACHリソースである場合、前記RACHリソースは、
RACHリソースと第一の対象情報との対応関係と、
新ビームRS情報と、
ターゲットSSB情報とのうちの少なくとも一つに基づいて決定されたものである。
【0226】
選択的に、前記予め設定されたリソースがMAC CEを伝送するための上りリンクリソースである場合、前述した、前記端末が予め設定されたリソースを用いて送信した前記BFRQ情報を受信する過程は、
前記端末が上りリンク許可を用いて送信した前記BFRQ情報を受信することを含む。
【0227】
選択的に、使用可能な上りリンク許可が存在する場合、第一の上りリンク許可の優先度が第二の上りリンク許可の優先度よりも高く、前記第一の上りリンク許可は、前記一部のBFD RSに対応する第一の対象情報に対応し、前記第二の上りリンク許可は、前記一部のBFD RSに対応する第一の対象情報以外の他の第一の対象情報に対応する。
【0228】
選択的に、前記上りリンク許可が存在しない場合、前記ネットワーク機器40は、
前記端末が配置されたBFR用のPUCCHリソースに基づいて送信したSRを受信し、前記端末に応答を送信するための第二の送受信モジュールをさらに含み、そのうち、前記応答は、前記上りリンク許可を指示し、前記SRと前記応答とは、対応する第一の対象情報が同じであるか又は異なる。
【0229】
選択的に、前記端末にBFR用のPUCCHリソースが配置されていない場合、前記第二の送受信モジュールは、さらに、前記端末が競合RACHリソースを用いて送信した要求を受信し、前記上りリンク許可を指示する応答を前記端末に送信するために用いられる。
【0230】
選択的に、前述した、前記端末が配置されたBFR用のPUCCHリソースに基づいて送信したSRを受信する過程は、
前記端末が第四の対象情報に基づいて送信した前記SRを受信することを含み、前記第四の対象情報は、第二の対応関係に基づいて決定されたものであり、
そのうち、前記第二の対応関係は、
第一の対象情報とSR配置情報との対応関係と、
第一の対象情報とSR配置情報におけるBFR用のPUCCHリソースとの対応関係と、
第一の対象情報とSR配置情報におけるBFR用のPUCCHリソースの空間的関係情報との対応関係とのうちのいずれか一つを含む。
【0231】
選択的に、前記ネットワーク機器40は、
前記一部のBFD RSに対応する第一の対象情報に基づき、BFRR情報を送信し、又は、前記測定されるBFD RSに対応する第一の対象情報のいずれか一つに基づき、BFRR情報を送信するための第七の送信モジュールをさらに含む。
【0232】
選択的に、前記ネットワーク機器40は、
前記BFRQ情報における報告された新ビームRS情報に基づき、前記一部のBFD RSと同一の第一の対象情報に対応するチャネルのビーム情報を決定し、及び/又は、第二の対象情報に対応するチャネルのビーム情報を決定するための第九決定モジュールをさらに含む。
【0233】
本発明の実施例のネットワーク機器40は、上記
図2に示す方法の実施例で実現される各プロセスを実現し、同じ技術的効果を達成することができる。説明の繰り返しを回避するために、ここでこれ以上説明しない。
【0234】
本発明の実施例は、通信機器をさらに提供する。この通信機器は、プロセッサと、メモリと、前記メモリに記憶されており、前記プロセッサ上で運行できるコンピュータプログラムとを含み、そのうち、前記コンピュータプログラムが前記プロセッサによって実行されると、上記
図1又は
図2に示す実施例の各プロセスを実現し、同じ技術的効果を達することができる。説明の繰り返しを回避するために、ここでこれ以上説明しない。この通信機器は、選択的に、端末又はネットワーク機器である。
【0235】
図5を参照すると、
図5は、本発明の各実施例を実現する端末のハードウェア構造概略図である。端末500は、無線周波数ユニット501、ネットワークモジュール502、オーディオ出力ユニット503、入力ユニット504、センサ505、表示ユニット506、ユーザ入力ユニット507、インターフェースユニット508、メモリ509、プロセッサ510、及び電源511などの部品を含むが、それらに限らない。当業者であれば理解できるように、
図5に示す端末構造は、端末に対する限定を構成しなく、端末には、図示された部品の数よりも多くまたは少ない部品、または何らかの部品の組み合わせ、または異なる部品の配置が含まれてもよい。本発明の実施例では、端末は、携帯電話、タブレットコンピュータ、ノートパソコン、パームトップコンピュータ、車載端末、ウェアラブルデバイス、及び歩数計などを含むが、それらに限らない。
【0236】
そのうち、プロセッサ510は、BFD RSを測定し、前記BFD RSの測定結果に基づき、ターゲットイベントを決定するために用いられ、前記BFD RSは、複数の第一の対象情報に対応し、前記第一の対象情報は、TRP識別子と、CORESETPoolIndex情報と、グループ識別子と、セル識別子と、PCIとのうちの少なくとも一つを含む。
【0237】
無線周波数ユニット501は、BFRQ情報を送信するために用いられる。
【0238】
本発明の実施例の端末500は、上記
図1に示す方法の実施例で実現される各プロセスを実現し、同じ技術的効果を達成することができる。説明の繰り返しを回避するために、ここでこれ以上説明しない。
【0239】
理解すべきことは、本発明の実施例において、無線周波数ユニット501は、情報の送受信または通話における信号の送受信に用いられてもよい。具体的には、基地局からの下りリンクデータを受信してから、プロセッサ510に処理させてもよい。また、上りリンクのデータを基地局に送信してもよい。一般的には、無線周波数ユニット501は、アンテナ、少なくとも一つの増幅器、送受信機、カプラ、低雑音増幅器、デュプレクサなどを含むが、それらに限られない。なお、無線周波数ユニット501は、無線通信システムやネットワークを介して他の機器との通信を行ってもよい。
【0240】
端末は、ネットワークモジュール502によってユーザに無線のブロードバンドインターネットアクセスを提供し、例えば、ユーザへ電子メールの送受信、ウェブページの閲覧、ストリーミングメディアへのアクセスなどを支援する。
【0241】
オーディオ出力ユニット503は、無線周波数ユニット501又はネットワークモジュール502によって受信された、又は、メモリ509に記憶されたオーディオデータをオーディオ信号に変換して、音声として出力することができる。そして、オーディオ出力ユニット503はさらに、端末500によって実行された特定の機能に関連するオーディオ出力(例えば、呼び信号受信音、メッセージ着信音など)を提供することができる。オーディオ出力ユニット503は、スピーカ、ブザー及び受話器などを含む。
【0242】
入力ユニット504は、オーディオまたはビデオ信号を受信するために用いられる。入力ユニット504は、グラフィックスプロセッサ(Graphics Processing Unit、GPU)5041とマイクロホン5042を含んでもよい。グラフィックスプロセッサ5041は、ビデオキャプチャモードまたは画像キャプチャモードにおいて画像キャプチャ装置(例えば、カメラ)によって得られた静止画像またはビデオの画像データを処理する。処理された画像フレームは、表示ユニット506に表示されてもよい。グラフィックスプロセッサ5041によって処理された画像フレームは、メモリ509(または他の記憶媒体)に記憶されてもよく、または無線周波数ユニット501またはネットワークモジュール502を介して送信されてもよい。マイクロホン5042は、音声を受信ことができるとともに、このような音声をオーディオデータとして処理することができる。処理されたオーディオデータは、電話の通話モードにおいて、無線周波数ユニット501を介して移動通信基地局に送信することが可能なフォーマットに変換して出力されてもよい。
【0243】
端末500はさらに、少なくとも一つのセンサ505、例えば、光センサ、モーションセンサ及び他のセンサを含む。具体的には、光センサは、環境光センサ及び接近センサを含む。そのうち、環境光センサは、環境光の明暗に応じて、表示パネル5061の輝度を調整することができ、接近センサは、端末500が耳元に移動した時、表示パネル5061及び/又はバックライトをオフにすることができる。モーションセンサの一種として、加速度計センサは、各方向(一般的には、三軸)における加速度の大きさを検出することができ、静止時、重力の大きさ及び方向を検出することができ、端末姿勢(例えば、縦横スクリーン切り替え、関連ゲーム、磁力計姿勢校正)の識別、振動識別関連機能(例えば、歩数計、タップ)などに用いられてもよい。センサ505はさらに、指紋センサ、圧力センサ、虹彩センサ、分子センサ、ジャイロ、気圧計、湿度計、温度計、赤外線センサを含んでもよく、ここではこれ以上説明しない。
【0244】
表示ユニット506は、ユーザによって入力された情報またはユーザに提供される情報を表示するために用いられている。表示ユニット506は、表示パネル5061を含んでもよく、液晶ディスプレイ(Liquid Crystal Display、LCD)、有機発光ダイオード(Organic Light-Emitting Diode、OLED)などの形式で表示パネル5061を配置してもよい。
【0245】
ユーザ入力ユニット507は、入力された数字または文字情報の受信、及び端末のユーザによる設置及び機能制御に関するキー信号入力の発生に用いられてもよい。具体的には、ユーザ入力ユニット507は、タッチパネル5071および他の入力機器5072を含む。タッチパネル5071は、タッチスクリーンとも呼ばれ、その上または付近でのユーザによるタッチ操作(例えば、ユーザが指、タッチペンなどの任意の適切な物体または付属品を使用してタッチパネル5071上またはタッチパネル5071付近で行う操作)を収集することができる。タッチパネル5071は、タッチ検出装置とタッチコントローラの二つの部分を含んでもよい。そのうち、タッチ検出装置は、ユーザによるタッチ方位を検出し、タッチ操作による信号を検出し、信号をタッチコントローラに伝送する。タッチコントローラは、タッチ検出装置からタッチ情報を受信し、それをタッチポイント座標に変換してから、プロセッサ510に送信し、プロセッサ510から送信されてきたコマンドを受信して実行する。なお、抵抗式、静電容量式、赤外線及び表面音波などの様々なタイプを用いてタッチパネル5071を実現してもよい。タッチパネル5071以外、ユーザ入力ユニット507は、他の入力機器5072を含んでもよい。具体的には、他の入力機器5072は、物理的なキーボード、機能キー(例えば、ボリューム制御ボタン、スイッチボタンなど)、トラックボール、マウス、操作レバーを含むが、それらに限られない。ここではこれ以上説明しない。
【0246】
さらに、タッチパネル5071は、表示パネル5061上に覆われてもよい。タッチパネル5071は、その上または付近のタッチ操作を検出すると、プロセッサ510に伝送して、タッチイベントのタイプを特定し、その後、プロセッサ510は、タッチイベントのタイプに応じて表示パネル5061上で該当する視覚出力を提供する。
図5では、タッチパネル5071と表示パネル5061は、二つの独立した部材として端末の入力と出力機能を実現するものであるが、何らかの実施例では、タッチパネル5071と表示パネル5061を集積して端末の入力と出力機能を実現してもよい。具体的には、ここでは限定しない。
【0247】
インターフェースユニット508は、外部装置と端末500との接続のためのインターフェースである。例えば、外部装置は、有線または無線ヘッドフォンポート、外部電源(または電池充電器)ポート、有線又は無線データポート、メモリカードポート、識別モジュールを有する装置への接続用のポート、オーディオ入力/出力(Input/Output、I/O)ポート、ビデオI/Oポート、イヤホンポートなどを含んでもよい。インターフェースユニット508は、外部装置からの入力(例えば、データ情報、電力など)を受信するとともに、受信した入力を端末500内の一つまたは複数の素子に伝送するために用いられてもよく、または端末500と外部装置との間でデータを伝送するために用いられてもよい。
【0248】
メモリ509は、ソフトウェアプログラム及び各種のデータを記憶するために用いられてもよい。メモリ509は、主に記憶プログラム領域および記憶データ領域を含んでもよい。そのうち、記憶プログラム領域は、オペレーティングシステム、少なくとも一つの機能に必要なアプリケーションプログラム(例えば、音声再生機能、画像再生機能など)などを記憶することができ、記憶データ領域は、携帯電話の使用によって作成されるデータ(例えば、オーディオデータ、電話帳など)などを記憶することができる。なお、メモリ509は、高速ランダムアクセスメモリを含んでもよく、非揮発性メモリ、例えば、少なくとも一つの磁気ディスクメモリデバイス、フラッシュメモリデバイス、または他の非揮発性ソリッドステートメモリデバイスをさらに含んでもよい。
【0249】
プロセッサ510は、端末の制御センタであり、様々なインターフェース及び回線を利用して端末全体の各一部を接続し、メモリ509に記憶されているソフトウェアプログラム及び/又はモジュールを運用又は実行し、メモリ509内に記憶されているデータを呼び出すことにより、端末の様々な機能を実行し且つデータを処理し、それにより端末全体をモニタリングする。プロセッサ510は、一つ又は複数の処理ユニットを含んでもよい。好ましくは、プロセッサ510は、アプリケーションプロセッサとモデムプロセッサを集積してもよい。そのうち、アプリケーションプロセッサは、主にオペレーティングシステム、ユーザインターフェースおよびアプリケーションプログラムなどを処理するためのものであり、モデムプロセッサは、主に無線通信を処理するためのものである。理解すべきことは、上記モデムプロセッサは、プロセッサ510に集積されなくてもよい。
【0250】
端末500はさらに、各部材に電力を供給する電源511(例えば、電池)を含んでもよい。好ましくは、電源511は、電源管理システムによってプロセッサ510にロジック的に接続されてもよい。それにより、電源管理システムによって充放電管理及び消費電力管理などの機能を実現することができる。
【0251】
また、端末500は、いくつかの示されていない機能モジュールをさらに含んでもよい。ここではこれ以上説明しない。
【0252】
図6を参照すると、
図6は、本発明の各実施例のネットワーク機器を実現するハードウェア構造概略図であり、前記ネットワーク機器60は、バス61、送受信機62、アンテナ63、バスインターフェース64、プロセッサ65及びメモリ66を含むが、それらに限らない。
【0253】
本発明の実施例では、前記ネットワーク機器60は、メモリ66に記憶されており、プロセッサ65上で運行できるコンピュータプログラムをさらに含み、コンピュータプログラムがプロセッサ65により実行される時、
端末により送信されたBFRQ情報を受信するステップを実現し、そのうち、前記BFRQ情報は、前記端末がBFD RSの測定結果に基づいてターゲットイベントを決定した後に送信したものであり、前記BFD RSは、複数の第一の対象情報に対応し、前記第一の対象情報は、TRP識別子と、CORESETPoolIndex情報と、グループ識別子と、セル識別子と、PCIとのうちの少なくとも一つを含む。
【0254】
送受信機62は、プロセッサ65の制御の下でデータを送受信するために用いられる。
【0255】
本発明の実施例のネットワーク機器60は、上記
図2に示す方法の実施例で実現される各プロセスを実現し、同じ技術的効果を達成することができる。説明の繰り返しを回避するために、ここでこれ以上説明しない。
【0256】
図6では、バスアーキテクチャ(バス61によって代表される)については、バス61は、任意の数の相互接続されたバスとブリッジを含んでもよく、バス61は、プロセッサ65によって代表される一つまたは複数のプロセッサとメモリ66によって代表されるメモリを含む各種の回路でリンクされてもよい。バス61は、周辺機器、電圧レギュレータとパワー管理回路などのような各種の他の回路をリンクしてもよい。それらは、すべて当分野でよく知っているものであるため、ここでは、これ以上説明しない。バスインターフェース64は、バス61と送受信機62との間にインターフェースを提供する。送受信機62は、一つの素子であってもよく、複数の素子であってもよく、例えば、複数の送信機と受信機であり、伝送媒体で各種の他の装置と通信するためのユニットを提供してもよい。プロセッサ65により処理されるデータは、アンテナ63によって無線媒体上で伝送され、さらに、アンテナ63は、さらにデータを受信してデータをプロセッサ65に伝送する。
【0257】
プロセッサ65は、バス61の管理と通常の処理を担当し、さらに、タイミング、周辺インターフェース、電圧調整、電源管理及び他の制御機能を含む様々な機能を提供することができる。メモリ66は、プロセッサ65が操作を実行する時に使用されるデータを記憶するために用いられてもよい。
【0258】
選択的に、プロセッサ65は、CPU、ASIC、FPGA又はCPLDであってもよい。
【0259】
本発明の実施例は、さらにコンピュータ可読記憶媒体を提供する。コンピュータ可読記憶媒体にはコンピュータプログラムが記憶されており、このコンピュータプログラムがプロセッサによって実行されると、
図1又は
図2に示す方法の実施例の各プロセスを実現させることができ、同じ技術的効果を達することができる。説明の繰り返しを回避するために、ここでこれ以上説明しない。そのうち、このコンピュータ可読記憶媒体は、例えば、リードオンリーメモリ(Read-Only Memory、ROM)、ランダムアクセスメモリ(Random Access Memory、RAM)、磁気ディスク又は光ディスクなどである。
【0260】
なお、本明細書において、「含む」、「包含」という用語または他の任意の変形は、非排他的な「含む」を意図的にカバーするものであり、それにより、一連の要素を含むプロセス、方法、物品または装置は、それらの要素を含むだけではなく、明確にリストアップされていない他の要素も含み、またはこのようなプロセス、方法、物品または装置に固有の要素も含む。それ以上の制限がない場合に、「……を1つ含む」という文章で限定された要素について、この要素を含むプロセス、方法、物品または装置には他の同じ要素も存在することが排除されるものではない。
【0261】
当業者であれば意識できるように、本明細書に開示された実施例に記述された様々な例のユニット及びアルゴリズムステップを結び付けば、電子ハードウェアまたはコンピュータソフトウェアと電子ハードウェアとの組み合わせで実現されることが可能である。これらの機能がハードウェア方式で実行されるか、ソフトウェア方式で実行されるかは、技術案の特定の応用及び設計拘束条件によるものである。当業者は、各特定の応用に対して異なる方法を使用して、記述された機能を実現することができるが、このような実現は、本開示の範囲を超えていると考えるべきではない。
【0262】
当業者が明確に理解できるように、記述の利便性および簡潔性のために、以上に記述されたシステム、装置、およびユニットの具体的な作動プロセスは、前記方法の実施例における対応するプロセスを参照すればよい。ここではこれ以上説明しない。
【0263】
本出願によって提供される実施例では、理解すべきことは、掲示された装置および方法は、他の方式によって実現されてもよい。例えば、以上に記述された装置の実施例は、単なる例示的なものであり、例えば、前記ユニットの区分は、単なる論理的機能区分であり、実際に実現する時、他の区分方式があってもよい。例えば、複数のユニットまたはコンポーネントは、別のシステムに結合されてもよく、または集積されてもよく、またはいくつかの特徴が無視されてもよく、または実行されなくてもよい。また、表示又は討論された同士間の結合、又は直接結合、又は通信接続は、いくつかのインターフェース、装置、又は、ユニットによる間接の結合、又は通信接続であってもよく、電気的、機械的、又は、他の形式であってもよい。
【0264】
前記分離された部品として説明されるユニットは、物理的に分離されてもよく、または物理的に分離されなくてもよく、ユニットとして表示される部品は、物理的なユニットであってもよく、または、物理的なユニットでなくてもよい。すなわち、一つの場所に位置してもよく、または複数のネットワークユニットに分布されてもよい。実際の必要に応じて、そのうちの一部または全部のユニットを選択して、本実施例の方案の目的を実現することができる。
【0265】
また、本開示の各実施例における各機能ユニットは、一つの処理ユニットに集積されてもよく、各ユニットが物理的に単独に存在してもよく、二つ以上のユニットが一つのユニットに集積されてもよい。
【0266】
以上の実施の形態の記述によって、当業者であればはっきりと分かるように、上記実施例の方法は、ソフトウェアと必要な汎用ハードウェアプラットフォームの形態によって実現されてもよい。無論、ハードウェアによっても実現されるが、多くの場合、前者は、好適な実施の形態である。このような理解を踏まえて、本発明の技術案は、実質にはまたは従来の技術に寄与した部分がソフトウェア製品の形式によって表われてもよい。このコンピュータソフトウェア製品は、一つの記憶媒体(例えばROM/RAM、磁気ディスク、光ディスク)に記憶され、一台の端末(携帯電話、コンピュータ、サーバ、エアコン、またはネットワーク機器などであってもよい)に本発明の各実施例に記載の方法を実行させるための若干の指令を含む。
【0267】
当業者が理解できるように、上記実施例の方法における全部又は一部のフローを実現することは、コンピュータプログラムによって関連ハードウェアを制御することによって完了されてもよい。前記プログラムは、コンピュータ可読記憶媒体に記憶されてもよい。このプログラムが実行される時、上記各方法の実施例のようなフローを含んでもよい。そのうち、前記記憶媒体は、磁気ディスク、光ディスク、リードオンリーメモリ(Read-Only Memory、ROM)又はランダムアクセスメモリ(Random Access Memory、RAM)などであってもよい。
【0268】
理解できることは、本開示の実施例に記述されたこれらの実施例は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード又はそれらの組み合わせで実現されてもよい。ハードウェアの実現に対して、モジュール、ユニット、サブユニットは、一つ又は複数の専用集積回路(Application Specific Integrated Circuits、ASIC)、デジタルシグナルプロセッサ(Digital Signal Processor、DSP)、デジタルシグナルプロセッシングデバイス(DSP Device、DSPD)、プログラマブル論理機器(Programmable Logic Device、PLD)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(Field-Programmable Gate Array、FPGA)、汎用プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ、本開示に記載の機能を実行するための他の電子ユニット又はそれらの組み合わせに実現されてもよい。
【0269】
ソフトウェアの実現に対して、本開示の実施例に記載の機能を実行するモジュール(例えば、プロセス、関数など)によって本開示の実施例に記載の技術を実現してもよい。ソフトウェアコードは、メモリに記憶され、且つプロセッサを介して実行されてもよい。メモリは、プロセッサ内又はプロセッサの外部に実現されてもよい。
【0270】
以上は、添付図面を結び付けながら、本開示の実施例を記述していたが、本開示は、上述した具体的な実施の形態に限らず、上述した具体的な実施の形態は例示的なものに過ぎず、制限性のあるものではない。当業者は、本開示による示唆を基にして、本開示の趣旨や請求項が保護する範囲から逸脱しない限り、多くの形式の変更を行うことができ、それらはいずれも本開示の保護範囲に入っている。