(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-15
(45)【発行日】2024-02-26
(54)【発明の名称】コネクタ
(51)【国際特許分類】
A61M 39/26 20060101AFI20240216BHJP
A61M 5/14 20060101ALI20240216BHJP
【FI】
A61M39/26
A61M5/14 510
(21)【出願番号】P 2020569569
(86)(22)【出願日】2020-01-23
(86)【国際出願番号】 JP2020002399
(87)【国際公開番号】W WO2020158580
(87)【国際公開日】2020-08-06
【審査請求日】2022-12-21
(31)【優先権主張番号】P 2019012540
(32)【優先日】2019-01-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】390029676
【氏名又は名称】株式会社トップ
(74)【代理人】
【識別番号】110000800
【氏名又は名称】デロイトトーマツ弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】間中 勇輝
(72)【発明者】
【氏名】中川 大輔
(72)【発明者】
【氏名】八島 拓弥
【審査官】星名 真幸
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-147077(JP,A)
【文献】特開2008-055056(JP,A)
【文献】特開2006-223587(JP,A)
【文献】国際公開第2004/062721(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61M 39/26
A61M 5/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
輸液ラインの途中に接続されて該輸液ラインに対する混注に用いられるコネクタであって、
該輸液ラインから液体が流入する流入口と、液体が該輸液ラインに流出する流出口と、該流入口及び該流出口が接続される接続空間部とを備えるコネクタ本体と、
内部に該接続空間部に連通する空洞部を備え、かつ、底面に該空洞部に連通する混注口を備える倒立した可撓性有底筒状部材と、
該可撓性有底筒状部材の底面を露出させる一方、側面を覆って該コネクタ本体に固定するカバー部材と、
該接続空間部の中央よりも上流側に該接続空間部の内周壁に連接して立設されて該接続空間部を上流側と下流側とに区画する仕切り部材とを備え、
前記仕切り部材は、平面視で上流側に膨出する半円状の曲面を備え、
該仕切り部材の上部は該空洞部内に位置し、
該仕切り部材は、該可撓性有底筒状部材が該接続空間部方向に押圧されたときに、該可撓性有底筒状部材の内壁及び底面との間に間隙を存することを特徴とするコネクタ。
【請求項2】
請求項1記載のコネクタにおいて、
前記接続空間部
の内底壁は、前記流入口又は前記流出口よりも前記空洞部側に位置することを特徴とするコネクタ。
【請求項3】
請求項1又は2記載のコネクタにおいて、
前記接続空間部の前記空洞部とは反対側の内底壁は、前記可撓性有底筒状部材の開口端が接する前記コネクタ本体の受面と同一平面上に位置する、又は該受面よりも該空洞部側に位置することを特徴とするコネクタ。
【請求項4】
請求項1から
3までのいずれか1項記載のコネクタにおいて、
前記仕切り部材は、前記接続空間部の内周壁に連接される側の端部に上流側に延出する延出部を備えることを特徴とするコネクタ。
【請求項5】
請求項1から
4までのいずれか1項記載のコネクタにおいて、
前記仕切り部材は、下部に上部よりも上流側に膨出する膨出部を備えることを特徴とするコネクタ。
【請求項6】
請求項1から
5までのいずれか1項記載のコネクタにおいて、
前記仕切り部材は、上方から下方に向かって次第に上流側に膨出するテーパー面を備えることを特徴とするコネクタ。
【請求項7】
請求項1から
6までのいずれか1項記載のコネクタにおいて、
前記カバー部材は、前記可撓性有底筒状部材との間に、該可撓性有底筒状部材が前記接続空間部方向に押圧されて圧縮変形したときに、該可撓性有底筒状部材の圧縮変形した部分を収容する間隙を備えることを特徴とするコネクタ。
【請求項8】
輸液ラインの途中に接続されて該輸液ラインに対する混注に用いられるコネクタであって、
該輸液ラインから液体が流入する流入口、及び液体が該輸液ラインに流出する流出口を備えるコネクタ本体と、
内部に該流入口及び該流出口が個別に接続される空洞部を備え、かつ、底面に該空洞部に連通する混注口を備える倒立した可撓性有底筒状部材と、
該可撓性有底筒状部材の底面を露出させる一方、側面を覆って該コネクタ本体に固定するカバー部材と、
該空洞部内の中央よりも上流側の位置において該コネクタ本体に立設される仕切り部材とを備え、
前記仕切り部材は、平面視で上流側に膨出する半円状の曲面を備え、
該仕切り部材は、該可撓性有底筒状部材が該コネクタ本体方向に押圧されたときに、該可撓性有底筒状部材の内壁及び底面との間に間隙を存することを特徴とするコネクタ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、輸液ラインに対する混注に用いられるコネクタに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、輸液ラインの途中に接続されて該輸液ラインに対する薬液等の混注に用いられるコネクタが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
前記コネクタは、輸液ラインから輸液等の液体が流入する流入口と、該液体が該輸液ラインに流出する流出口と、該流入口と該流出口とを接続する接続空間部とを備えるコネクタ本体と、コネクタ本体に接続されて輸液ラインに対する混注に用いられる混注路を形成する可撓性の有底筒状部材と、該有底筒状部材を覆って該コネクタ本体に固定するカバー部材とを備える。
【0004】
前記有底筒状部材は、内部に接続空間部に連通する空洞部を備え、底面が接続空間部から離間する方向に位置するように、倒立状態で前記コネクタ本体に接続される。また、前記有底筒状部材は底面に混注口を備えており、該混注口は混注に用いられる注射筒の先端部により接続空間部方向に押圧されたときに空洞部に連通する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に記載の前記コネクタでは、混注を行うとき以外は、輸液ラインから流入口を介して流入した輸液等の液体はそのまま接続空間部から流出口を介して輸液ラインに流出する。
【0007】
しかしながら、前記空洞部は流入口から流出口に至る液体の流れに影響を受けない死空間となるので、前記輸液等の液体は一旦空洞部に流入するとそのまま該空洞部に滞留することになるという不都合がある。
【0008】
本発明は、かかる不都合を解消して、空洞部に滞留する輸液等の液体を低減することができるコネクタを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
かかる目的を達成するために、本発明のコネクタは、輸液ラインの途中に接続されて該輸液ラインに対する混注に用いられるコネクタであって、該輸液ラインから液体が流入する流入口と、液体が該輸液ラインに流出する流出口と、該流入口及び該流出口が接続される接続空間部とを備えるコネクタ本体と、内部に該接続空間部に連通する空洞部を備え、かつ、底面に該空洞部に連通する混注口を備える倒立した可撓性有底筒状部材と、該可撓性有底筒状部材の底面を露出させる一方、側面を覆って該コネクタ本体に固定するカバー部材と、該接続空間部の中央よりも上流側に該接続空間部の内周壁に連接して立設されて該接続空間部を上流側と下流側とに区画する仕切り部材とを備え、前記仕切り部材は、平面視で上流側に膨出する半円状の曲面を備え、該仕切り部材の上部は該空洞部内に位置し、該仕切り部材は、該可撓性有底筒状部材が該接続空間部方向に押圧されたときに、該可撓性有底筒状部材の内壁及び底面との間に間隙を存することを特徴とする。
【0010】
本発明のコネクタでは、前記接続空間部の中央よりも上流側に前記仕切り部材が立設されており、該仕切り部材は該接続空間部の内周壁に連接して該接続空間部を上流側と下流側とに区画し、その上部は前記空洞部内に位置している。そこで、混注を行うとき以外は、輸液ラインから流入口を介して前記接続空間部の上流側の区画に流入した輸液等の液体が、該仕切り部材の表面に沿って前記空洞部に案内される。
【0011】
このとき、前記輸液ラインは上流側で薬液ボトルに接続されているので、前記輸液等の液体は重力又は輸液ポンプにより与えられる圧力が印加されている。そこで、前記輸液等の液体は、前記仕切り部材が前記接続空間部の中央よりも上流側に立設されていることにより、前記仕切り部材の表面に沿って前記空洞部に案内されたときに前記圧力により、該空洞部の上部まで流入することができる。そして、前記輸液等の液体は、前記空洞部内で反転し、前記接続空間部の下流側の区画から流出口を介して輸液ラインに流出する。
【0012】
従って、本発明のコネクタによれば、従来は死空間となる前記空洞部に前記液体を滞留させることなく輸液ラインに流出させることができる。
【0013】
一方、混注を行うときには、混注に用いる注射筒の先端等により前記可撓性有底筒状部材が前記接続空間部方向に押圧されるが、前記仕切り部材は押圧された該可撓性有底筒状部材の内壁及び底面との間に間隙を存するようにされているので、前記輸液等の液体は該間隙から該仕切り部材の下流側に流出することができる。
【0014】
前記輸液等の液体は前記圧力が印加されているので、該圧力をできるだけ維持した状態で該液体を前記空洞部に流入させることができれば、該液体は該空洞部の上部まで到達することができ、該空洞部に該液体を滞留させることなく、輸液ラインに流出させる点で有利である。
【0015】
また、本発明のコネクタにおいて、前記接続空間部の内底壁は、前記流入口又は前記流出口よりも前記空洞部側に位置することが好ましい。本発明のコネクタは、前記接続空間部をこのように配置することで、前記混注口と前記流入口及び前記流出口との相対的な位置関係や前記可撓性有底筒状部材の形状を変更することなく、該接続空間部の容積を減少させ、前記輸液等の液体を効率的に前記空洞部の上部まで流入させると共に、該接続空間部で滞留させることなく速やかに前記流出口から排出することができる。
【0016】
また、本発明のコネクタにおいて、前記接続空間部の前記空洞部とは反対側の内底壁は、前記可撓性有底筒状部材の開口端が接する前記コネクタ本体の受面と同一平面上に位置する、又は該受面よりも該空洞部側に位置することがより好ましい。本発明のコネクタは、前記接続空間部の内底壁をこのように配置することで、該接続空間部の全体を前記可撓性有底筒状部材の内部に重複して配置し、該接続空間部の容積をより減少させることが可能となるため、前記輸液等の液体をより効率的に該空洞部の上部まで流入させると共に速やかに前記流出口から排出することができる。
【0017】
また、本発明のコネクタにおいて、前記仕切り部材は、上流側に膨出する曲面を備えることが好ましい。本発明のコネクタは、前記仕切り部材が前記曲面を備えることにより、前記接続空間部の上流側の内周壁との間にある程度の間隔を設けた場合に、前記接続空間部の上流側の区画を狭めることができ、前記輸液等の液体に印加されている圧力の低減をさらに抑制することができる。
【0018】
また、本発明のコネクタにおいて、前記仕切り部材は、前記接続空間部の内周壁に連接される側の端部に上流側に延出する延出部を備えることが好ましい。本発明のコネクタは、前記仕切り部材が前記延出部を備えることにより、前記接続空間部の前記仕切り部材よりも上流側の区画を幅方向において狭めることができ、前記輸液等の液体に印加されている圧力の低減をさらに抑制することができる。
【0019】
ところで、前記仕切り部材は、その上部が前記空洞部内に位置しているので、前記可撓性有底筒状部材が前記接続空間部方向に押圧されたときに該可撓性有底筒状部材の内壁及び底面との間に間隙を形成するためには、該接続空間部の上流側の内周壁に近接し過ぎることなく、ある程度の間隔を設ける必要がある。しかし、前記仕切り部材と前記接続空間部の内周壁との間隔を広げると、相対的に該接続空間部の上流側の区画が広くなり、前記輸液等の液体が前記流入口から該区画に流入したときにその圧力が低減され、該液体が前記空洞部の上部まで到達することが難しくなることがある。
【0020】
そこで、本発明のコネクタにおいて、前記仕切り部材は下部に上部よりも上流側に膨出する膨出部を備えることが好ましい。本発明のコネクタは、前記仕切り部材が下部に前記膨出部を備えることにより、前記可撓性有底筒状部材が押圧されたときに該可撓性有底筒状部材の内壁及び底面との間に間隙を形成しながらも、前記接続空間部の上流側の区画をより狭めることができ、前記輸液等の液体に印加されている圧力の低減を抑制することができる。
【0021】
また、本発明のコネクタにおいて、前記仕切り部材は前記膨出部に代えて、又は前記膨出部若しくは該膨出部よりも上部に、上方から下方に向かって次第に上流側に膨出するテーパー面を備えるものであってもよい。この場合、該膨出部のみを設けた場合と同様又はそれ以上の上記効果を奏することができる。
【0022】
また、本発明のコネクタでは、混注を行うときには、前記注射筒の先端等により前記可撓性有底筒状部材が前記接続空間部方向に押圧されて圧縮変形を生じる。そこで、本発明のコネクタにおいて、前記カバー部材は、前記可撓性有底筒状部材との間に、該可撓性有底筒状部材が前記接続空間部方向に押圧されて圧縮変形したときに、該可撓性有底筒状部材の圧縮変形した部分を収容する間隙を備えることが好ましい。
【0023】
本発明のコネクタは、前記カバー部材が前記可撓性有底筒状部材との間に前記間隙を備えることにより、該可撓性有底筒状部材を前記接続空間部方向に押圧する動作を容易に行うことができる。
【0024】
また、本発明のコネクタは、輸液ラインの途中に接続されて該輸液ラインに対する混注に用いられるコネクタであって、該輸液ラインから液体が流入する流入口、及び液体が該輸液ラインに流出する流出口を備えるコネクタ本体と、内部に該流入口及び該流出口が個別に接続される空洞部を備え、かつ、底面に該空洞部に連通する混注口を備える倒立した可撓性有底筒状部材と、該可撓性有底筒状部材の底面を露出させる一方、側面を覆って該コネクタ本体に固定するカバー部材と、該空洞部内の中央よりも上流側の位置において該コネクタ本体に立設される仕切り部材とを備え、前記仕切り部材は、平面視で上流側に膨出する半円状の曲面を備え、該仕切り部材は、該可撓性有底筒状部材が該コネクタ本体方向に押圧されたときに、該可撓性有底筒状部材の内壁及び底面との間に間隙を存することを特徴とするものであってもよい。
【0025】
本発明のコネクタは、前記コネクタ本体が前記接続空間部を備えず、前記流入口及び前記流出口が個別に前記空洞部に接続される場合においても、該空洞部内の中央よりも上流側の位置に仕切り部材を設けることで、上部が外空洞部内に位置する仕切り部材を該接続空間部に設けた場合と同様の効果を奏することができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【
図1】本発明のコネクタの一構成例を示す説明的断面図。
【
図2】
図1のII-II線断面を示す説明的断面図。
【
図3】
図1に示す構成例において、注射筒の先端部により可撓性有底筒状部材を接続空間部方向に押圧した状態を示す説明的断面図。
【
図4】本発明のコネクタの他の構成例を示す説明的断面図。
【
図5】本発明のコネクタの他の構成例を示す説明的断面図。
【
図6】
図5のIII-III線断面を示す説明的断面図。
【
図7】
図5の構成例におけるコネクタ本体の平面図。
【
図8】本発明のコネクタの他の構成例を示す説明的断面図。
【
図9】本発明のコネクタの他の構成例を示す説明的断面図。
【発明を実施するための形態】
【0027】
次に、添付の図面を参照しながら本発明の実施の形態についてさらに詳しく説明する。
【0028】
図1に示すように、本実施形態のコネクタ1は、図示しない輸液ラインの途中に接続されて該輸液ラインに対する薬液等の混注に用いられる医療用器具であり、コネクタ本体2と、コネクタ本体2に接続された倒立した略円錐形状の可撓性有底筒状部材3と、可撓性有底筒状部材3を覆ってコネクタ本体2に固定するカバー部材4とからなる。
【0029】
コネクタ本体2は、図示しない輸液ラインから液体が流入する流入口21と、該液体が該輸液ラインに流出する流出口22と、流入口21と流出口22とを接続する接続空間部23とを備えている。流入口21はコネクタ本体2の側面から円盤の法線方向に形成され、流出口22は流入口21に対して対称となるコネクタ本体2の側面から円盤の法線方向に形成されており、流入口21と流出口22とは直線状に配置されている。
【0030】
可撓性有底筒状部材3は、内部に接続空間部23に連通する空洞部31を備え、空洞部31は、接続空間部23に連通する大径部32と、より小径の小径部33と、大径部32側から小径部33方向に向かって次第に縮径し、大径部32と小径部33とを接続するテーパー部34とを備えている。また、可撓性有底筒状部材3は、底面35が接続空間部23から離間する方向(
図1では上方)に位置するように、倒立状態でコネクタ本体2に接続されており、底面35に混注口36を備えている。混注口36は、可撓性有底筒状部材3が混注に用いられる注射筒の先端部5(
図3参照)により接続空間部23方向に押圧されたときに小径部33に連通する。
【0031】
カバー部材4は、可撓性有底筒状部材3の底面35を露出させる一方、その側面を覆っており、底面35を露出させる孔部41と、大径部32及びテーパー部34に対応する大径カバー部42と、小径部33及び混注口36に対応する小径カバー部43とを備え、大径カバー部42の底面が、コネクタ本体2の上面に形成された環状突起24に超音波融着されることにより、可撓性有底筒状部材3をコネクタ本体2に固定している。
【0032】
また、カバー部材4は、大径カバー部42と可撓性有底筒状部材3との間に間隙44を備え、小径カバー部43の外周面に注射筒のロック筒(図示せず)が螺合される雄ねじ部45を備えている。間隙44は、可撓性有底筒状部材3が注射筒の先端部5(
図3参照)により接続空間部23方向に押圧されたときに生じる圧縮変形した部分を収容する。
【0033】
そして、コネクタ本体2の接続空間部23には、その中央よりも上流側に仕切り部材25が立設されている。仕切り部材25は、接続空間部23を上流側区画23aと下流側区画23bとに区画しており、その下部に上流側区画23a側に膨出する膨出部26を備え、その上部は可撓性有底筒状部材3の大径部32内に位置している。また、仕切り部材25は、
図2に示すように、両側端で接続空間部23の内周壁に連接し、上流側区画23a側に平面視半円状に膨出する曲面27を中央部に備えている。
【0034】
本実施形態のコネクタ1は、図示しない輸液ラインの途中に接続されたときに、該輸液ラインから流入口21を介して接続空間部23の上流側区画23aに流入した輸液等の液体を、
図1に矢示するように、仕切り部材25の表面に沿って空洞部31に案内する。ここで、仕切り部材25は両側端で接続空間部23の内周壁に連接しているので、上流側区画23aに流入した輸液等の液体は、その全量が空洞部31に案内される。
【0035】
また、前記輸液ラインは上流側で薬液ボトルに接続されているので、前記輸液等の液体は、該薬液ボトルとコネクタ1との高低差による重力の圧力又は輸液ラインの途中に接続されている輸液ポンプにより与えられる圧力が印加されている。そこで、前記輸液等の液体は、仕切り部材25の表面に沿って空洞部31に案内されたときに前記圧力により、空洞部31の上部まで流入することができる。そして、前記輸液等の液体は、空洞部31の上部で反転し、流出口22から輸液ラインに流出することにより、輸液等の液体が空洞部31に滞留することを防止することができる。
【0036】
一方、仕切り部材25は、その上部が可撓性有底筒状部材3の大径部32内に位置しているので、接続空間部23の上流側の内周壁に近接し過ぎると、後述のように可撓性有底筒状部材3が接続空間部23方向に押圧されたときに、該上部が可撓性有底筒状部材3の内壁及び底面に接触することが懸念される。このため、仕切り部材25は、接続空間部23の上流側の内周壁との間に所定の間隔を設ける必要があるが、このようにすると上流側区画23aに流入した輸液等の液体の圧力が低減され、空洞部31に案内されたときに十分に空洞部31の上部まで流入することができないことがある。
【0037】
そこで、仕切り部材25は、その下部に上流側区画23a側に膨出する膨出部26を備え、さらにその中央部が上流側区画23a側に平面視半円状に膨出する曲面27となっている。この結果、仕切り部材25は、接続空間部23の上流側の内周壁との間に所定の間隔を設けつつ、上流側区画23aの容積を狭めることができ、上流側区画23aに流入した輸液等の液体の圧力が低減されることを抑制することができる。
【0038】
次に、輸液ラインに接続したコネクタ1を用いて混注を行うときには、
図3に示すように、混注する薬液等が収容された注射筒の先端部5をカバー部材4の孔部41に挿入し、孔部41に露出している可撓性有底筒状部材3の底面35をコネクタ本体2の接続空間部23方向に押圧する。このようにすると、前述のように、混注口36が小径部33に連通する。
【0039】
このとき、注射筒の先端部5は外周面に孔部41の内周面が密着することにより、孔部41に支持される。また、注射筒が、先端部5の外周側に設けられた外套筒であって内周面に雌ねじ部が形成されているロック筒(図示せず)を備えるときには、該ロック筒の雌ねじ部を小径カバー部43の外周面に形成された雄ねじ部45に螺合することができる。前記ロック筒の雌ねじ部を雄ねじ部45に螺合することにより、注射筒の先端部5により底面35をコネクタ本体2の接続空間部23方向に押圧する動作を容易かつ確実に行うことができる。
【0040】
そして、注射筒のプランジャーをシリンダーに押し込むことにより、該注射筒に収容されている薬液等が矢示するように該注射筒の先端部5から小径部33に注入されて、輸液ラインに対する該薬液等の混注が行われる。
【0041】
前記混注の際には、可撓性有底筒状部材3が注射筒の先端部5に押圧されることにより圧縮変形するが、カバー部材4は可撓性有底筒状部材3との間に間隙44を備えているので、圧縮変形した部分を間隙44に収容することができ、可撓性有底筒状部材3を接続空間部23方向に押圧する動作を容易に行うことができる。
【0042】
また、可撓性有底筒状部材3が注射筒の先端部5に押圧されたときに、仕切り部材25と可撓性有底筒状部材3の内壁及び底面との間には狭い間隙28が形成されるので、前述のように圧力が印加されている輸液等の液体が間隙28から、下流側区画23b内に噴出することになる。このとき、仕切り部材25は、接続空間部23内の中央よりも上流側に位置しているので、下流側区画23bは上流側区画23aより相対的に広くなっており、間隙28から噴出した輸液等の液体と注射筒から混注された薬液とを十分に混合させたのち、流出口22から輸液ラインに流出させることができる。
【0043】
次に、コネクタ1の他の構成例について説明する。なお、以下の説明においては、
図1に示す構成と同一の構成には同一の符号を付すと共に詳細な説明を省略する。
【0044】
図4に示すように、コネクタ1の仕切り部材25は、上方から下方に向かって次第に上流側に膨出するテーパー面29を備えるものであってもよい。この場合にも、膨出部26と同様に、上流側区画23aの容積を狭めて上流側区画23aに流入した輸液等の液体の圧力が低減されることを抑制する効果を奏することができる。
【0045】
なお、図示は省略するが、膨出部26を備える仕切り部材25にテーパー面29を設けるようにしてもよい。この場合、膨出部26にテーパー面29を設けるようにしてもよいし、膨出部26よりも上部にテーパー面29を設けるようにしてもよいし、膨出部26及びその上部の両方にテーパー面29を設けるようにしてもよい。
【0046】
また、
図5~7に示すように、コネクタ1の接続空間部23は、流入口21及び流出口22よりも空洞部31側にオフセットして配置されるものであってもよい。この例では、コネクタ本体2における流入口21と流出口22の間を部分的に可撓性有底筒状部材3側に上げ底状とすることで、接続空間部23を流入口21及び流出口22よりも空洞部31側に配置している。
【0047】
より具体的には、コネクタ本体2は、可撓性有底筒状部材3の開口端37が接する受面20aを備えており、接続空間部23の可撓性有底筒状部材3の反対側の内底壁23cは、この受面20aと同一平面上に位置するように設けられている。すなわち、接続空間部23の内底壁23cは、受面20aと面一となっている。
【0048】
可撓性有底筒状部材3の大径部32の開口端37側(コネクタ本体2側)には、大径部32よりも全体的に内径が大きく、開口端37側に向けて漸次拡径する拡開部38が設けられている。また、コネクタ本体2の受面20aには、この拡開部38内に収容される平面視が略C字状のC字状突起20bが設けられている。そして、この例では、このC字状突起20bの内周面が接続空間部23の内周壁23dを構成しており、接続空間部23の全体が可撓性有底筒状部材3の内部に重複して配置されるようになっている。
【0049】
接続空間部23をこのように設けることで、混注口36と流入口21及び流出口22との相対的な位置関係や可撓性有底筒状部材3の形状を変更することなく、接続空間部23の容積を減少させることができる。これにより、コネクタ1の使い勝手や製造コストを悪化させることなく、流入口21からの液体を上流側区画23aから速やかに空洞部31に流入させ、空洞部31内の上部等の滞留が生じやすい部分まで効率的に到達させることができる。さらに、空洞部31から下流側区画23bに流入した液体を、滞留させることなく速やかに流出口22に向けて排出することができる。
【0050】
流入口21と接続空間部23の上流側区画23aとは、入側接続通路21aを介して接続されている。この入側接続通路21aは、流入口21及び流出口22の軸心Cと略直交する方向に形成された上流側の直交部21a1と、流入口21及び流出口22の軸心Cと略平行な方向に形成された下流側の平行部21a2から構成されている。また、入側接続通路21aの横断面形状は、直交部21a1が略六角形状、平行部21a2が略矩形状となっている。
【0051】
直交部21a1及び平行部21a2の上部は、受面20aと上流側区画23aの内底壁23cに跨って開口しており、C字状突起20bは、この開口に対応する位置が切り欠かれることで、平面視が略C字状となっている。また、入側接続通路21aの上部の開口は、可撓性有底筒状部材3の開口端37によって部分的に塞がれており、流入口21からの液体は、平行部21a2における開口の塞がれていない部分を通じて上流側区画23aに流入するようになっている。
【0052】
また、入側接続通路21aは流入口21と比較して断面積が小さく形成されており、液体は比較的高い流速で接続空間部23の上流側区画23aに流入するようになっている。特にこの例では、上流側の直交部21a1よりも下流側の平行部21a2の断面積を更に小さくすることで、より勢いよく液体が上流側区画23aに流入するようにしている。さらにこの例では、直交部21a1の横断面形状を流出口22側に向けて漸次幅が狭くなる形状に構成することで、直交部21a1から平行部21a2への液体の流入をスムーズに行わせ、淀み等が発生しないようにしている。
【0053】
接続空間部23の上流側区画23aに流入した液体は、内底壁23cに立設された仕切り部材25によって空洞部31の上部(底面35側)に向けて誘導される。この例では、仕切り部材25に、上流側区画23a側に平面視半円状に膨出する曲面27を設けると共に、接続空間部23の内周壁23dに連接される側の両端部(幅方向の両端部)において上流側区画23a側に延出する延出部25aを設けることで、上流側区画23aの容積がより小さくなるようにしている。従って、上流側区画23a内の液体は、空洞部31の上部に向けて積極的に流動するようになっている。
【0054】
また、可撓性有底筒状部材3の空洞部31における大径部32の内壁(内周壁)は、接続空間部23の内周壁23dと略連続するように構成されており、仕切り部材25の両側端は、上側の大径部32内に位置する部分が大径部32の内壁と接触している。そして、延出部25aは、仕切り部材25の両側端部の大径部32内に位置する部分にも設けられている。
【0055】
従って、空洞部31の下側(コネクタ本体2側)における仕切り部材25よりも上流側の区画は、接続空間部23の上流側区画23aと同様に容積が小さくなっており、これによっても液体は、空洞部31の上部に向けて積極的に流動するようになっている。さらにこの例では、仕切り部材25の下部にテーパー面29を備える膨出部26を設けると共に、上端の角部に丸みを設けないことで、液体をより積極的に空洞部31の上部に向けて流動させるようにしている。
【0056】
なお、この例においても、可撓性有底筒状部材3が注射筒の先端部5に押圧されたときに、仕切り部材25と可撓性有底筒状部材3の内壁及び底面との間に液体が流動可能な間隙28(
図3参照)が形成されることは言うまでもない。また、
図7に示されるように、この例では、仕切り部材25の両側端及び延出部25aの空洞部31内に位置する部分の上流側及び下流側に適宜の丸みを設けることで、可撓性有底筒状部材3の変形時に仕切り部材25の局部的な接触や引っ掛かり等が生じないようにしている。
【0057】
接続空間部23の下流側区画23bと流出口22とは、出側接続通路22aを介して接続されている。この出側接続通路22aは、入側接続通路21aの直交部21a1と同様の横断面が略矩形状の通路であり、流入口21及び流出口22の軸心Cと略直交する方向に形成されている。出側接続通路22aは、下流側区画23bにおける流出口22側の内底壁23cにおいて開口すると共に、流出口22よりも小さい断面積に形成されている。これにより、下流側区画23bから出側接続通路22aへの液体の流入に適度な抵抗を付与し、空洞部31の上部を経由することなく入側接続通路21aから出側接続通路22aへ流入する流動の発生がより抑制されるようになっている。
【0058】
また、
図7に示されるように、この例では、仕切り部材25の下流側の面と下流側区画23bの内周壁23dを滑らかに接続することで、比較的容積の大きい下流側区画23bにおける隅部をなくし、このような隅部に生じる滞留を防止するようにしている。
【0059】
このように、仕切り部材25を設けると共に接続空間部23を流入口21及び流出口22よりも空洞部31側に位置させることで、コネクタ1の使い勝手や製造コストを悪化させることなく、輸液等の液体の空洞部31における滞留をより効果的に防止することができる。
【0060】
なお、接続空間部23の内底壁23cは、受面20aよりも空洞部31側に設けられるものであってもよい。可撓性有底筒状部材3の形状等によっては、内底壁23cを受面20aよりも空洞部31側に配置し、接続空間部23の容積をさらに減少させるようにしてもよい。また、内底壁23cを受面20aと流入口21又は流出口22の間に配置し、接続空間部23に可撓性有底筒状部材3の内部と重複しない部分を設けることで、空洞部31及び接続空間部23内の流動状態を調整するようにしてもよい。
【0061】
また、
図5~7に示す例では、接続空間部23の内底壁23cを流入口21及び流出口22の軸心Cと平行な平面状に構成しているが、内底壁23cは、軸心Cに対して傾斜した平面であってもよいし、適宜の曲面や凹凸面から構成されるものであってもよい。内底壁23cの傾斜や形状等を適宜に設定することによっても、空洞部31及び接続空間部23内の流動状態を調整することができる。
【0062】
また、入側接続通路21aは、直交部21a1のみを備え、上流側区画23aの内底壁23cにおいて開口するものであってもよい。また、出側接続通路22aは、入側接続通路21aと同様に軸心Cと平行な部分を備えるものであってもよい。また、入側接続通路21a及び出側接続通路22aの断面形状は、例えば円形状等、任意の形状を採用することができる。
【0063】
また、
図5~7に示す例において、仕切り部材25の膨出部26やテーパー面29を省略するようにしてもよいし、曲面27や延出部25aを省略するようにしてもよい。また、曲面27は、平面視半円状以外の形状で上流側区画23a側に膨出するものであってもよい。また、例えば延出部25aを両端部の一方にのみ設ける等、液体の流動に方向性を持たせたり、適宜の渦を生じさせたりするような形状に仕切り部材25を構成してもよい。
【0064】
また、この例では、膨出部26の高さを接続空間部23の高さの半分程度に設定しているが、膨出部26を接続空間部23と同一の高さに構成してもよいし、膨出部26の上部が空洞部31内に位置するように構成してもよい。
【0065】
また、
図8及び9に示すように、コネクタ1は、接続空間部23を備えないものであってもよい。すなわち、コネクタ1は、流入口21及び流出口22が接続空間部23を介さずに空洞部31に接続されるものであってもよい。
【0066】
図8に示す例は、
図5~7に示す例においてC字状突起20bを省略することで、接続空間部23を省略した場合を示している。C字状突起20bを省略したことで、この例では、空洞部31は、拡開部38、大径部32、テーパー部34及び小径部33から構成されることとなる。また、コネクタ本体2の受面20aの内側の面は、空洞部31の開口を閉塞する閉塞面20eとなる。
【0067】
入側接続通路21aは、受面20aと閉塞面20eに跨って開口しており、流入口21からの液体は、可撓性有底筒状部材3の開口端37によって塞がれていない部分を通じて空洞部31に流入するようになっている。また、出側接続通路22aは、閉塞面20eの流出口22側の位置において開口している。
【0068】
仕切り部材25は、閉塞面20eの
図5~7に示す例と同じ位置に立設されており、空洞部31内においても中央よりも上流側(入側接続通路21a側)に位置している。また、この例では、仕切り部材25の全体が空洞部31内に位置している。仕切り部材25の形状は、特に限定されるものではないが、
図5~7に示す例と同様の形状であることが好ましく、両側端が大径部32及び拡開部38の内壁(内周壁)と接触するものであることがより好ましい。また、可撓性有底筒状部材3に拡開部38を設けずに、大径部32を開口端37まで延長するようにしてもよい。
【0069】
図9に示す例では、
図5~7に示す例においてC字状突起20bに代えて、平面視が略円形状の凸部20fを設けることで、接続空間部23を省略した場合を示している。この凸部20fは、
図5~7に示す例においてC字状突起20bに囲まれる空間(すなわち、接続空間部23)を埋めた形状となっており、全体が拡開部38に収容されると共に、頂面が空洞部31の開口を閉塞する閉塞面20eとなっている。
【0070】
入側接続通路21aは、受面20a、凸部20fの側面及び閉塞面20eに跨って開口しており、流入口21からの液体は、可撓性有底筒状部材3の開口端37によって塞がれていない部分を通じて空洞部31に流入するようになっている。また、出側接続通路22aは、閉塞面20eの流出口22側の位置において開口している。
【0071】
仕切り部材25は、閉塞面20eの
図5~7に示す例と同じ位置に立設されており、空洞部31内においても中央よりも上流側(入側接続通路21a側)に位置している。また、仕切り部材25は、
図8に示す例と同様に全体が空洞部31内に位置している。仕切り部材25の形状は、特に限定されるものではないが、
図5~7に示す例における仕切り部材25の上部と同様の形状であり、両側端部が大径部32の内壁(内周壁)と接触するものであることが好ましい。
【0072】
なお、
図8及び9に示す例においても、可撓性有底筒状部材3が注射筒の先端部5に押圧されたときに、仕切り部材25と可撓性有底筒状部材3の内壁及び底面との間に液体が流動可能な間隙28(
図3参照)が形成されることは言うまでもない。
【0073】
このように、コネクタ本体2に接続空間部23を設けずに、流入口21及び流出口22を、それぞれ入側接続通路21a及び出側接続通路22aを介して個別に空洞部31に接続するようにした場合にも、
図5~7に示す例と同様の効果を奏することができる。
【0074】
なお、
図8及び9に示す例においても、閉塞面20eは、軸心Cに対して傾斜した平面であってもよいし、適宜の曲面や凹凸面から構成されるものであってもよい。また、入側接続通路21a及び出側接続通路22aの経路及び断面形状は、適宜の経路及び断面形状を採用することができる。
【0075】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明のコネクタは、上記した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。例えば、コネクタ1の各部の形状及び配置は、上記実施形態において示した形状及び配置に限定されるものではなく、既知の種々の形状及び配置を採用することができる。
【0076】
また、流入口21及び流出口22は直線状に配置されるものに限定されず、例えばそれぞれの軸心が互いに交差するように配置されるものであってもよい。また、可撓性有底筒状部材3は、自身の軸心が流入口21又は流出口22の軸心と直交するように配置されるものに限定されず、自身の軸心が流入口21又は流出口22の軸心に対して傾斜するように配置されるものであってもよい。
【0077】
また、上記実施形態では、流入口21側にメスルアーテーパ及び雄ネジを備えるメスコネクタを設け、流出口22側にオスルアーテーパのみを備えるオスコネクタを設けた例を示したが、流出口22側にオスルアーテーパ及び雌ネジを備えるオスコネクタを設けるようにしてもよい。また、この場合のオスコネクタは、雌ネジを備えてコネクタ本体2に遊嵌されるロック用の別部材を備えるものであってもよいし、オスルアーテーパ及び雌ネジを備えるオスコネクタ全体が別部材から構成され、コネクタ本体2の流出口22側に嵌合すると共に、コネクタ本体2に対して軸心C周りに相対的に回動可能に配置されるものであってもよい。また、流入口21側にオスコネクタを設け、流出口22側にメスコネクタを設けるようにしてもよいことは言うまでもない。
【0078】
また、上記実施形態において示した作用及び効果は、本発明から生じる最も好適な作用及び効果を列挙したものに過ぎず、本発明による作用及び効果は、これらに限定されるものではない。
【符号の説明】
【0079】
1…コネクタ、 2…コネクタ本体、 3…可撓性有底筒状部材、 4…カバー部材、 5…注射筒の先端部、 20a…受面、 21…流入口、 22…流出口、 23…接続空間部、 23c…内底壁、 23d…内周壁、 25…仕切り部材、 25a…延出部、 26…膨出部、 27…曲面、 28…間隙、 29…テーパー面、 31…空洞部、 36…混注口、 37…開口端。